JP7102323B2 - スパッタリング方法及びスパッタリング装置 - Google Patents

スパッタリング方法及びスパッタリング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7102323B2
JP7102323B2 JP2018216738A JP2018216738A JP7102323B2 JP 7102323 B2 JP7102323 B2 JP 7102323B2 JP 2018216738 A JP2018216738 A JP 2018216738A JP 2018216738 A JP2018216738 A JP 2018216738A JP 7102323 B2 JP7102323 B2 JP 7102323B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
concave
anode electrode
convex
anode
electrode portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018216738A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020084230A (ja
Inventor
豊 中光
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ulvac Inc
Original Assignee
Ulvac Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ulvac Inc filed Critical Ulvac Inc
Priority to JP2018216738A priority Critical patent/JP7102323B2/ja
Publication of JP2020084230A publication Critical patent/JP2020084230A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7102323B2 publication Critical patent/JP7102323B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Plasma Technology (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Description

本発明は、スパッタリングによって成膜を行う装置に関し、特にRF(高周波)スパッタリングによって絶縁膜の成膜を行うスパッタリング装置の技術に関する。
近年、高性能化、高機能化によるデバイスの微細化に伴い、デバイスを構成する薄膜の膜厚が益々薄くなっている。そのため、以前にも増して膜厚を制御することが重要になっている。
高周波電力を用いるスパッタリング法によって薄膜を形成する場合、成膜速度の制御においてアノード電極の面積は大変重要な役割を果たす。
特にステージ上の基板に成膜する材料が酸化物や窒化物などの絶縁材料の場合、アノード電極の表面に絶縁膜が堆積することによりアノード電極表面のインピーダンスが増加し、アノード電極として機能しにくくなる。
すなわち、高周波電力を用いるスパッタリング法により長期的に絶縁膜を成膜する場合に、アノード電極の面積が少しずつ小さくなり、成膜速度も少しずつ低下する問題が知られている。
この問題を抑制する方法として、従来より、基板を設置したステージの周囲に、ターゲットに対向するアノード電極部を設け、そのターゲットに対向する直径10mm程度の円形の凹部構造(鉛筆立てのような構造)を形成する方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
この構造はアノード電極の面積を広くすると共に、凹部の内部奥側に絶縁膜が堆積しにくいことから、長期的に絶縁膜を成膜する際に成膜速度の変化を抑制する方法として利用されている。
しかし、このような手段によって成膜速度の変化を抑制した場合であっても、アノード電極部の表面に絶縁膜が堆積することにより、長期的な成膜を行う場合に成膜サイクルの初期と比べて成膜サイクルの最後付近で成膜速度が僅かに変化(低下)し、これが問題となる場合がある。
特開2002-38263号公報
本発明は、このような従来の技術の課題を考慮してなされたもので、その目的とするところは、高周波電力を用いるスパッタリングによって酸化物、窒化物等の絶縁膜を長期的に形成する場合に、成膜速度を一定に保つことができる技術を提供することにある。
上記目的を達成するためになされた本発明は、真空中でカソード電極とアノード電極間に交番電力を供給して放電空間内で放電させ、ターゲットをスパッタして基板上に絶縁膜の成膜を行うスパッタリング方法であって、スパッタリング時に前記アノード電極と同等の電位になる凹凸構造の凹凸アノード電極部を放電空間内に配置し、前記放電空間に対して前記凹凸アノード電極部の所定の凹部を遮蔽する機能を有するアノード面積調整部材を移動させ、前記放電空間内における前記凹凸アノード電極部の所定の凹部の露出面積を変えて前記アノード電極の面積を変化させることにより、前記交番電力の自己バイアス電圧を調整する工程を有するスパッタリング方法である。
本発明は、前記放電空間内における前記凹凸アノード電極部の所定の凹部の露出面積を増加させるように前記アノード面積調整部材を移動させることにより、前記交番電力の自己バイアス電圧が一定になるように制御するスパッタリング方法である。
本発明は、前記カソード電極と前記アノード電極間に供給する交番電力が高周波電力又はパルス状の直流電力であるスパッタリング方法である。
本発明は、放電空間を有する真空槽と、前記真空槽内においてカソード電極を介してターゲットとアノード電極間に交番電力を供給する交番電源と、前記真空槽内に設けられ、前記放電空間側の部分に凹部を有し、かつ、スパッタリング時に前記アノード電極と同等の電位となる凹凸構造の凹凸アノード電極部と、前記真空槽内の前記凹凸アノード電極部に対して前記放電空間側に設けられ、スパッタリング時に前記アノード電極と同等の電位となるとともに、前記放電空間に対して前記凹凸アノード電極部の凹部を遮蔽する遮蔽部と前記放電空間に対して当該凹部を露出させる露出部とを有し、その移動による前記遮蔽部及び前記露出部と前記凹凸アノード電極部の凹部との位置関係の変化によって前記凹凸アノード電極部の凹部の露出面積を調整するように構成されたアノード面積調整部材と、前記アノード面積調整部材を駆動して所定方向に移動させる駆動部とを備えたスパッタリング装置である。
本発明は、前記凹凸アノード電極部が複数の凹部を有するとともに、前記アノード面積調整部材の露出部として前記凹凸アノード電極部の凹部の形状に対応した形状に形成された複数のアノード面積調整孔を有するスパッタリング装置である。
本発明は、前記凹凸アノード電極部の凹部の開口部と、前記アノード面積調整部材のアノード面積調整孔とが、円形状に形成されているスパッタリング装置である。
本発明は、前記凹凸アノード電極部に複数の凹部が所定の円上に配列されるとともに、前記アノード面積調整部材の複数のアノード面積調整孔が前記凹凸アノード電極部の複数の凹部のそれぞれに対応する位置に設けられ、前記アノード面積調整部材が前記凹凸アノード電極部の複数の凹部が配列された前記円を中心として回転するように構成されているスパッタリング装置である。
本発明は、前記凹凸アノード電極部の凹部として、成膜対象物である基板に近い側に設けられた複数の基板側凹部と、当該基板側凹部の外側に設けられた複数の外側凹部を有し、前記アノード面積調整部材のアノード面積調整孔が、前記凹凸アノード電極部の基板側凹部に対応する位置に設けられているスパッタリング装置である。
本発明にあっては、スパッタリング時にアノード電極と同等の電位になる凹凸構造の凹凸アノード電極部の凹部を放電空間側に向けて当該放電空間内に配置し、放電空間に対して凹凸アノード電極部の所定の凹部を遮蔽する機能を有するアノード面積調整部材を移動させ、放電空間内における凹凸アノード電極部の所定の凹部の露出面積を変えてアノード電極の面積を変化(例えば増加)させることにより、交番電力の自己バイアス電圧を例えば増加するように調整することによって、高周波電力を用いるスパッタリングにより酸化物、窒化物等の絶縁膜を長期的に形成する際、成膜速度が低下した場合に、交番電力の自己バイアス電圧を成膜初期の状態に戻して成膜速度を一定に保つことができる。
本発明に係るスパッタリング装置の実施の形態の構成を示す断面図 (a)~(c):本発明に用いる凹凸アノード電極部の例を示すもので、図2(a)は平面図、図2(b)は図2(a)のA-A線断面図、図2(c)は図2(a)のB-B線断面図 (a)(b):本発明に用いるアノード面積調整部材の例を示すもので、図3(a)は平面図、図3(b)は図3(a)のC-C線断面図 (a)(b):本実施の形態の動作の例及び本発明の作用を示す平面図(その1) (a)(b):本実施の形態の動作の例及び本発明の作用を示す平面図(その2)
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係るスパッタリング装置の実施の形態の構成を示す断面図である。
図2(a)~(c)は、本発明に用いる凹凸アノード電極部の例を示すもので、図2(a)は平面図、図2(b)は図2(a)のA-A線断面図、図2(c)は図2(a)のB-B線断面図である。
図3(a)(b)は、本発明に用いるアノード面積調整部材の例を示すもので、図3(a)は平面図、図3(b)は図3(a)のC-C線断面図ある。
図1に示すように、本実施の形態のスパッタリング装置1は、ステージ2aの載置面2S上に基板20が配置される真空槽2を有している。
この真空槽2は、図示しない真空排気装置に接続されるとともに、アルゴンガス等のプロセスガスを導入するように構成され、さらに接地されている。したがって、この真空槽2はアノード電極としての役割を果たす。
本実施の形態の場合、真空槽2内のステージ2aは真空槽2と電気的に接続されて接地電位にされており、アノード電極としての役割を果たす。なお、ステージ2aは、浮遊電位にされていてもよい。
この真空槽2内のステージ2aの載置面2Sに対向する部分には、カソード電極としてのバッキングプレート3に保持されたターゲット4が設けられている。
そして、真空槽2の外部に設けられた高周波電源5からバッキングプレート3を介してターゲット4に高周波電力を供給するように構成されている。
本実施の形態では、バッキングプレート3を取り囲むように設けられ絶縁性材料からなるフランジ部材6によってバッキングプレート3が真空槽2に対して電気的に絶縁されている。
バッキングプレート3の背面側の部分には、マグネトロンスパッタリング用の公知の磁石装置7が設けられている。
一方、真空槽2内のステージ2aの近傍には、凹凸アノード電極部8が設けられている。
図1及び図2(a)に示すように、本例の凹凸アノード電極部8は、中央部分に貫通孔8Aを有する円筒形状に形成され、この貫通孔8Aの内縁部がステージ2aの周囲に近接してステージ2aを取り囲むように設けられている。
本例では、ステージ2aの載置面2S(ターゲット4に対向する側の面)が平面状に形成されるとともに、凹凸アノード電極部8の放電空間側の面(以下、「放電空間側面」という。)8Sも平面状に形成されている。
凹凸アノード電極部8は、例えばアルミニウムからなるもので、真空槽2と電気的に接続されて接地電位にされており、アノード電極としての役割を果たす。
そして、凹凸アノード電極部8の放電空間側面8Sがステージ2aの載置面2Sと例えばほぼ面一(つらいち)に設けられ、この放電空間側面8Sに、有底の例えば円柱形状の凹部80が設けられている(図2(b)参照)。
ここで、凹凸アノード電極部8の凹部80は、貫通孔8A側即ち基板20を載置するステージ2a側に設けられた基板側凹部8aと、基板側凹部8aの外側に設けられた外側凹部8bとを有している。
本例の基板側凹部8a及び外側凹部8bは、それぞれターゲット4に向かう方向、すなわち、例えば凹凸アノード電極部8の放電空間側面8Sに対して垂直に延びる形状に形成されている。
また、基板側凹部8a及び外側凹部8bは、それぞれ凹凸アノード電極部8の放電空間側の円形の面の中心点Oに対して同心円上に所定の間隔をおいて配置されている。
本例では、隣接する基板側凹部8aの間隔が、それぞれの開口部の直径より大きくなるように各基板側凹部8aの寸法及び数が設定されている。
図1に示すように、真空槽2内の凹凸アノード電極部8の放電空間側面8Sの近傍には、アノード面積調整部材9が設けられている。
このアノード面積調整部材9は、例えばアルミニウム等の金属材料やセラミックス等の無機材料からなる。そして、アノード面積調整部材9は、凹凸アノード電極部8と電気的に接続されている必要はなく、浮遊電位にされていてもよい。
本例のアノード面積調整部材9は、ステージ2aの外径より大きい内径の孔部9Aを有し、かつ、凹凸アノード電極部8の放電空間側面8Sの外径より小さい外径のリング状の平板部材から構成されている。
さらに、本例のアノード面積調整部材9の外径は、凹凸アノード電極部8の各外側凹部8bと重ならないようにその寸法が設定されている(図1及び後述する図4(a)参照)。
本例において、アノード面積調整部材9の外径をこのような寸法に設定したのは、凹凸アノード電極部8の放電空間側面8Sに対しては、基板20から離れた領域に比べて基板20に近い領域にスパッタリングによる膜が堆積しやすいことを考慮し、基板20に近い領域のアノード面積を増加させるようにしたものである。
このアノード面積調整部材9は、凹凸アノード電極部8の放電空間側面8Sと平行で凹凸アノード電極部8と同心状に配置されている。
図3(a)(b)に示すように、アノード面積調整部材9には、当該リングの中心点即ち凹凸アノード電極部8の放電空間側の円形の面の中心点Oを中心とする円上に円形状の複数のアノード面積調整孔9a(露出部)が設けられている。
また、アノード面積調整部材9のアノード面積調整孔9aが設けられていない部分は、凹凸アノード電極部8の基板側凹部8aを真空槽2内の放電空間に対して遮蔽する機能を有する遮蔽部9Bが設けられている。
本例では、アノード面積調整部材9のアノード面積調整孔9aは、凹凸アノード電極部8の基板側凹部8aと同等の直径を有し、かつ、凹凸アノード電極部8の基板側凹部8aと同一の数で同一の間隔で複数のアノード面積調整孔9aが設けられている。
本発明の場合、特に限定されることはないが、アノード面積の調整効率を向上させる観点からは、アノード面積調整部材9のアノード面積調整孔9aの面積を凹凸アノード電極部8の基板側凹部8aの面積以上となるようにそれぞれの直径を設定することが好ましい。
なお、具体的には、凹凸アノード電極部8の基板側凹部8aとアノード面積調整部材9のアノード面積調整孔9aは、直径が5mm程度以下である場合には、プラズマが通過せずアノード電極として機能しなくなるため、それぞれの直径を6mm以上に設定することが必要であり、より好ましい直径は10mm以上である。
アノード面積調整部材9は、真空槽2の外部に設けた駆動源であるモータ30に連結され(図1参照)、上述した凹凸アノード電極部8の放電空間側面8Sの中心点Oを中心として所定の方向に予め設定された角度だけ回転移動するように構成されている。
図4(a)(b)~図5(a)(b)は、本実施の形態の動作の例及び本発明の作用を示す平面図である。
本実施の形態においてスパッタリングによって絶縁膜の成膜を行う場合、メンテナンス後の成膜工程の初期において、例えば図4(a)に示すように、アノード面積調整部材9のアノード面積調整孔9aが凹凸アノード電極部8の基板側凹部8aと重ならない位置に配置する。
これにより凹凸アノード電極部8の基板側凹部8aはアノード面積調整部材9の遮蔽部9Bによって放電空間に対して遮蔽される。
一方、アノード面積調整部材9のアノード面積調整孔9aの内部において凹凸アノード電極部8の放電空間側面8Sが露出して放電空間側面8Sがターゲット4の表面と対向する。
この状態でしばらくスパッタリングによる成膜を行うと、凹凸アノード電極部8の表面及びアノード面積調整部材9の表面に絶縁膜が堆積してアノード電極全体の面積が減少し、これにより成膜速度が低下する。
その場合には、図1に示すモータ30を動作させ、図4(b)に示すように、アノード面積調整部材9を中心点Oを中心として回転移動させてアノード面積調整孔9aが凹凸アノード電極部8の基板側凹部8aの開口部と部分的に重なるようにする。
これにより、凹凸アノード電極部8の各基板側凹部8aの内面がアノード面積調整部材9の各アノード面積調整孔9aを介して部分的に露出し、その結果、凹凸アノード電極部8の面積が増加してアノード電極全体の面積が増加する。
この場合、ターゲット4に供給する高周波電力の自己バイアス電位(Vdc)がスパッタリングの初期の値と同等の値となるように凹凸アノード電極部8の各基板側凹部8aの内面を露出させるように制御するとよい。
なお、アノード面積調整部材9を回転させる角度は、ターゲット4に供給する高周波電力の自己バイアス電位を測定することによって定めることができる。
また、当該プロセスにおけるターゲット4に供給する高周波電力の自己バイアス電位を予め測定しておき、得られた結果に基づいて所定のタイミングでアノード面積調整部材9を所定の角度だけ回転させるようにすることもできる。
その後、スパッタリングによる成膜を継続すると、凹凸アノード電極部8の表面及びアノード面積調整部材9の表面に絶縁膜が堆積してその面積が減少し、成膜速度が低下する。
この場合には、再度モータを動作させ、図5(a)に示すように、アノード面積調整部材9を中心点Oを中心として回転移動させてアノード面積調整孔9aと凹凸アノード電極部8の基板側凹部8aの開口部と重なる面積を増やして凹凸アノード電極部8の露出面積を増加させ、上述した方法によってターゲット4に供給する高周波電力の自己バイアス電位がスパッタリングの初期の値と同等の値となるように制御する。
なお、図5(b)に示す例は、アノード面積調整部材9のアノード面積調整孔9aが凹凸アノード電極部8の基板側凹部8aの開口部と完全に重なった場合を示すものであり、アノード電極全体の面積が最大となる場合である。
以上述べた本実施の形態では、スパッタリング時にアノード電極と同等の電位になる凹凸構造の凹凸アノード電極部8を放電空間内に配置し、凹凸アノード電極部8の基板側凹部8aを放電空間に対して遮蔽する遮蔽部9Bと放電空間に対して基板側凹部8aを露出させるアノード面積調整孔9aとを有するアノード面積調整部材9を回転移動させ、放電空間内における凹凸アノード電極部8の基板側凹部8aの露出面積を変えてアノード電極の面積を増加させることにより、高周波電力の自己バイアス電圧(Vdc)が増加するように調整することによって、高周波電力を用いるスパッタリングにより酸化物、窒化物等の絶縁膜を長期的に形成する際、成膜速度が低下した場合に、高周波電力の自己バイアス電圧を成膜初期の状態に戻して成膜速度を一定に保つことができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られず、種々の変更を行うことができる。例えば、上記実施の形態では、凹凸アノード電極部8を真空槽2内のステージ2aの周囲に設けるとともに、アノード面積調整部材9を凹凸アノード電極部8の放電空間側の近傍に配置するようにしたが、本発明はこれに限られず、上記実施の形態の凹凸アノード電極部8とアノード面積調整部材9を有する同等の構成のものであれば、放電空間内のターゲット4の近傍に設けることもでき、また、ターゲット4とステージ2aとの間に配置することもできる。
ここで、凹凸アノード電極部8とアノード面積調整部材9をターゲット4の近傍に設ける場合には、凹凸アノード電極部8の基板側凹部8aを放電空間側に向けるとともに、アノード面積調整部材9を凹凸アノード電極部8に対して放電空間側に配置するとよい。
また、上記実施の形態では、凹凸アノード電極部8に開口部が円形状の凹部80(基板側凹部8a)を設けるとともに、アノード面積調整部材9に露出部として円形状のアノード面積調整孔9aを設けるようにしたが、本発明はこれに限られず、凹凸アノード電極部8の基板側凹部8aの開口部及びアノード面積調整部材9のアノード面積調整孔9aとして、種々の形状(楕円形状、多角形状、長穴形状)のものを採用することもでき、また、これらの数についても適宜変更することができる。
また、アノード面積調整部材9に露出部として孔ではなく切り込みを設けることもできる。
さらに、上記実施の形態では、凹凸アノード電極部8に設けた基板側凹部8aの露出面積を、アノード面積調整部材9に設けたアノード面積調整孔9aの回転移動によって変化させるようにしたが、アノード面積調整部材9を直線的又は曲線的の移動によって凹凸アノード電極部8に設けた基板側凹部8aの露出面積を変化させるように構成することもできる。
さらにまた、上記実施の形態では、高周波電力を用いてスパッタリングを行う場合を例にとって説明したが、本発明はこれに限られず、例えば周波数が10kHz以上のパルス状の直流電力を用いてスパッタリングを行う場合にも適用することができる。
このようなパルス状の直流電力を用いる場合には、高周波電力を用いる場合に比べて供給する電力の周波数が小さく、アノード電極に堆積する絶縁膜の膜厚に対するインピーダンスの増加割合が大きくなる。
つまり、パルス状の直流電力を用いる場合のように供給する電力の周波数が高周波電力を用いる場合より小さい場合には、アノード電極に堆積する絶縁膜が薄い場合であっても、上記絶縁膜の膜厚に対するインピーダンスが相対的に大きくなるため、高周波電力を用いる場合よりアノード電極の面積が小さくなりやすく、その結果、本発明によるアノード電極面積の調整効果がより顕著になる傾向がある。
1……スパッタリング装置
2……真空槽(アノード電極)
2a…ステージ(アノード電極)
3……バッキングプレート(カソード電極)
4……ターゲット
5……高周波電源
8……凹凸アノード電極部
8a…基板側凹部
8b…外側凹部
8S…放電空間側の面
9……アノード面積調整部材(遮蔽手段)
9a…アノード面積調整孔(露出部)
9B…遮蔽部
20…基板
30…モータ(駆動部)

Claims (8)

  1. 真空中でカソード電極とアノード電極間に交番電力を供給して放電空間内で放電させ、ターゲットをスパッタして基板上に絶縁膜の成膜を行うスパッタリング方法であって、
    スパッタリング時に前記アノード電極と同等の電位になる凹凸構造の凹凸アノード電極部を放電空間内に配置し、
    前記放電空間に対して前記凹凸アノード電極部の所定の凹部を遮蔽する機能を有するアノード面積調整部材を移動させ、前記放電空間内における前記凹凸アノード電極部の所定の凹部の露出面積を変えて前記アノード電極の面積を変化させることにより、前記交番電力の自己バイアス電圧を調整する工程を有するスパッタリング方法。
  2. 前記放電空間内における前記凹凸アノード電極部の所定の凹部の露出面積を増加させるように前記アノード面積調整部材を移動させることにより、前記交番電力の自己バイアス電圧が一定になるように制御する請求項1記載のスパッタリング方法。
  3. 前記カソード電極と前記アノード電極間に供給する交番電力が高周波電力又はパルス状の直流電力である請求項1又は2のいずれか1項記載のスパッタリング方法。
  4. 放電空間を有する真空槽と、
    前記真空槽内においてカソード電極を介してターゲットとアノード電極間に交番電力を供給する交番電源と、
    前記真空槽内に設けられ、前記放電空間側の部分に凹部を有し、かつ、スパッタリング時に前記アノード電極と同等の電位となる凹凸構造の凹凸アノード電極部と、
    前記真空槽内の前記凹凸アノード電極部に対して前記放電空間側に設けられ、スパッタリング時に前記アノード電極と同等の電位となるとともに、前記放電空間に対して前記凹凸アノード電極部の凹部を遮蔽する遮蔽部と前記放電空間に対して当該凹部を露出させる露出部とを有し、その移動による前記遮蔽部及び前記露出部と前記凹凸アノード電極部の凹部との位置関係の変化によって前記凹凸アノード電極部の凹部の露出面積を調整するように構成されたアノード面積調整部材と、
    前記アノード面積調整部材を駆動して所定方向に移動させる駆動部とを備えたスパッタリング装置。
  5. 前記凹凸アノード電極部が複数の凹部を有するとともに、前記アノード面積調整部材の露出部として前記凹凸アノード電極部の凹部の形状に対応した形状に形成された複数のアノード面積調整孔を有する請求項4記載のスパッタリング装置。
  6. 前記凹凸アノード電極部の凹部の開口部と、前記アノード面積調整部材のアノード面積調整孔とが、円形状に形成されている請求項4又は5のいずれか1項記載のスパッタリング装置。
  7. 前記凹凸アノード電極部に複数の凹部が所定の円上に配列されるとともに、前記アノード面積調整部材の複数のアノード面積調整孔が前記凹凸アノード電極部の複数の凹部のそれぞれに対応する位置に設けられ、前記アノード面積調整部材が前記凹凸アノード電極部の複数の凹部が配列された前記円を中心として回転するように構成されている請求項4乃至6のいずれか1項記載のスパッタリング装置。
  8. 前記凹凸アノード電極部の凹部として、成膜対象物である基板に近い側に設けられた複数の基板側凹部と、当該基板側凹部の外側に設けられた複数の外側凹部を有し、前記アノード面積調整部材のアノード面積調整孔が、前記凹凸アノード電極部の基板側凹部に対応する位置に設けられている請求項4乃至7のいずれか1項記載のスパッタリング装置。
JP2018216738A 2018-11-19 2018-11-19 スパッタリング方法及びスパッタリング装置 Active JP7102323B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018216738A JP7102323B2 (ja) 2018-11-19 2018-11-19 スパッタリング方法及びスパッタリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018216738A JP7102323B2 (ja) 2018-11-19 2018-11-19 スパッタリング方法及びスパッタリング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020084230A JP2020084230A (ja) 2020-06-04
JP7102323B2 true JP7102323B2 (ja) 2022-07-19

Family

ID=70906676

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018216738A Active JP7102323B2 (ja) 2018-11-19 2018-11-19 スパッタリング方法及びスパッタリング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7102323B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003342724A (ja) 2002-05-29 2003-12-03 Kobe Steel Ltd 反応性成膜装置及び反応性成膜方法
JP2006199989A (ja) 2005-01-19 2006-08-03 Ulvac Japan Ltd 成膜装置
US20160300700A1 (en) 2015-03-18 2016-10-13 Vision Ease, Lp Anode Shield

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4717186B2 (ja) * 2000-07-25 2011-07-06 株式会社アルバック スパッタリング装置
JP5135106B2 (ja) * 2008-07-31 2013-01-30 富士フイルム株式会社 成膜装置および成膜方法、並びに、液体吐出装置
JP2011052251A (ja) * 2009-08-31 2011-03-17 Shibaura Mechatronics Corp スパッタリング装置およびスパッタリング方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003342724A (ja) 2002-05-29 2003-12-03 Kobe Steel Ltd 反応性成膜装置及び反応性成膜方法
JP2006199989A (ja) 2005-01-19 2006-08-03 Ulvac Japan Ltd 成膜装置
US20160300700A1 (en) 2015-03-18 2016-10-13 Vision Ease, Lp Anode Shield

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020084230A (ja) 2020-06-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4892227B2 (ja) 大面積基板のため改良型マグネトロンスパッタリングシステム
TWI591752B (zh) 具有射頻返回路徑的基材支撐件
KR20200093084A (ko) 균일한 증착을 위한 장치 및 방법
KR102020010B1 (ko) 웨이퍼 프로세싱 증착 차폐 부품
JP5784703B2 (ja) 回転磁石組立体及び中心に供給されるrf電力を有する物理蒸着チャンバ
KR101725431B1 (ko) Pvd rf dc 개방/폐쇄 루프 선택가능한 마그네트론
JP2012512324A (ja) 真空物理的蒸着のためのチャンバシールド
JP4588212B2 (ja) 重複端部を有するコイルを備えるスパッタリング装置
US20150075970A1 (en) Pvd plasma control using a magnet edge lift mechanism
TWI480405B (zh) Physical vapor deposition device
US20200027708A1 (en) Sputtering device
CN109075008A (zh) 与介电沉积一起使用的非消失的阳极
JP7102323B2 (ja) スパッタリング方法及びスパッタリング装置
US10692706B2 (en) Methods and apparatus for reducing sputtering of a grounded shield in a process chamber
KR101871900B1 (ko) 고주파 스퍼터링 장치 및 스퍼터링 방법
JP7138551B2 (ja) スパッタリング方法及びスパッタリング装置
JPH01116068A (ja) バイアススパッタ装置
US20190378699A1 (en) Methods and apparatus for magnetron assemblies in semiconductor process chambers
JPH07316808A (ja) スパッタリング装置
JP3727849B2 (ja) 磁石形態が可変のカソード
TW202245009A (zh) 用於使用改進的屏蔽件配置處理基板的方法及設備

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20200727

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20200805

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210907

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20210907

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220623

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220628

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220706

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7102323

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150