JP7101629B2 - ホタルの飼育装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ホタルの飼育装置に関する。
近年、教育現場における教育の一環として、一般の教育機関(小学校、中学校、高等学校等)の教室内等で昆虫を飼育し観察を実施することがある。このような昆虫としては、ホタル等が挙げられる。
ホタルの生育に際しては、清浄な水質の維持や餌の確保が必要である。ホタルの主要な餌としてはカワニナ等の稚貝が挙げられる。他方、稚貝の捕食のために、ホタルはエネルギーを消費して、逃げ回る稚貝を追跡する必要がある。過度なエネルギー消費はホタル(特に、幼虫)を死に至らしめてしまう。そのため、通常は、飼育装置内に、捕食が容易となるよう、多めに稚貝が投入される。しかし、その結果、食べ残された稚貝や排泄物等によって飼育装置内の水質は汚染されやすくなる。
特許文献1では、水の浄化性等に優れるホタルの飼育装置を提供することを目的として、複数の多孔体で水槽の底部に層状に形成された多孔体層等を備えるホタルの飼育装置が提案されている。
特開2003-265071号公報
しかし、より簡便に清浄な水質を維持できるホタルの飼育装置に対するニーズがある。
本発明は、上記の事情を鑑みて完成されたものであり、より簡便に清浄な水質を維持できるホタルの飼育装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、水槽部と、ホタル収容部と、水供給部と、水排出部と、を備える所定の飼育装置によれば上記課題を解決できる点を見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は、以下のようなものを提供する。
(1) 水槽部と、水及びホタルを収容するホタル収容部と、水供給部と、水排出部と、を備えるホタルの飼育装置であって、
前記ホタル収容部の少なくとも一部は、前記水槽部の内部かつ上方に位置し、
前記水供給部は、前記水槽部に入れられる水を吸引するポンプ部と、吸引された前記水を濾過する濾過部と、濾過された前記水を前記ホタル収容部の内部に流入させる第1の通水管と、を備え、
前記水排出部は、前記ホタル収容部に設けられ、かつ、前記ホタル収容部における所定水面以上のオーバーフロー水を重力によって前記水槽部へ排出する第2の通水管を備え、
前記水槽部から、前記水供給部、前記ホタル収容部、前記水排出部をこの順に経て、前記水槽部へ水が循環されるように構成されている、飼育装置。
(2) 前記ホタル収容部の側面に開口部が形成されており、前記第2の通水管が前記開口部を貫通している、(1)に記載の飼育装置。
(3) 前記第2の通水管は断面円形のL字型の中空材であり、
前記開口部は前記断面円形と略同径であり、
前記第2の通水管は前記開口部内で回転可能な状態で貫通している、(2)に記載の飼育装置。
(4) 前記ホタル収容部は、前記水槽部の内部に設けられた支持体上に載せられている、(1)から(3)のいずれかに記載の飼育装置。
本発明によれば、より簡便に清浄な水質を維持できるホタルの飼育装置を提供することができる。
本発明の飼育装置における一態様の概要を示す模式図である。 本発明の飼育装置における一態様を示す図である。 本発明の飼育装置における一態様において水槽部を除いた状態を示す図である。
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
<ホタルの飼育装置の作用>
本発明のホタルの飼育装置(以下、「本発明の飼育装置」ともいう。)の作用について、以下、図面を適宜参照して詳述する。
本発明の飼育装置は、水槽部と、水及びホタルを収容するホタル収容部と、水供給部と、水排出部と、を少なくとも備え、以下の要件を全て満たす。
(要件1)ホタル収容部の少なくとも一部は、水槽部の内部かつ上方に位置する。
(要件2)水供給部は、水槽部に入れられる水を吸引するポンプ部と、吸引された水を濾過する濾過部と、濾過された水をホタル収容部の内部に流入させる第1の通水管と、を備える。
(要件3)水排出部は、ホタル収容部に設けられ、かつ、ホタル収容部における所定水面以上のオーバーフロー水を重力によって水槽部へ排出する第2の通水管を備える。
(要件4)水槽部から、水供給部、ホタル収容部、水排出部をこの順に経て、水槽部へ水が循環されるように構成されている。
「ホタル収容部の少なくとも一部が水槽部の内部に位置する」とは、水槽部の内部の空間の一部を、ホタル収容部の少なくとも一部が占めることを意味する。ホタル収容部の全体が水槽部の内部に位置していてもよいし、ホタル収容部の一部が水槽部の内部に位置していてもよい。図1には、ホタル収容部3の一部(下方部)が水槽部2の内部に位置している態様(換言すれば、ホタル収容部3の一部(上方部)が水槽部2の外に位置している態様)が示される。
「ホタル収容部の少なくとも一部が水槽部の上方に位置する」とは、ホタル収容部における水槽部側の底面(ホタル収容部の底面)の少なくとも一部(好ましくは全て)が、水槽部の底面(通常は本発明の飼育装置の接地面)よりも高い位置にあることを意味する。このような構成により、ホタル収容部に設けられた水排出部から排出した水を、重力によって水槽部に流入させることができる。通常、ホタル収容部の底面は、水槽部の底面と略平行である。ホタル収容部の底面と水槽部の底面との距離は、ホタル収容部の高さ、水槽部の高さ、水槽部の水の水位(水面の高さ)、循環させる水の量等に応じて調整できる。ホタル収容部の底面と水槽部の底面との距離は、例えば、120~200mmであってもよい。なお、水槽部の水の水位は、通常、水槽部の底面よりも高く、かつ、ホタル収容部の底面よりも低い。
ホタル収容部の少なくとも一部を水槽部の内部かつ上方に位置させるため、ホタル収容部を、水槽部の内部に設けられた支持体上に載せたり、水槽部の縁部(開口縁部等)から紐等を用いて係止したりしてもよい。図1~3では、ホタル収容部3は、水槽部2の内部に設けられた支持体6の上に載せられている。
上記の要件を満たす飼育装置により、以下の工程からなるサイクルを実現でき、本発明の飼育装置内の水を循環させ、飼育装置内の水を清浄な水質に簡便に維持できる。
(工程1)水槽部の水を、水供給部を介してホタル収容部に流入させる。
(工程2)工程1の後、ホタル収容部に流入した水の少なくとも一部を、ホタル収容部に設けられた水排出部から水槽部へ排出させる。
(工程3)工程2の後、工程1同様に、水供給部を介して水槽部の水をホタル収容部に流入させる。
(工程1)
水槽部の水は、水供給部の作用により、ホタル収容部に流入する。水供給部は、水槽部に入れられる水を吸引するポンプ部と、吸引された水を濾過する濾過部と、濾過された水をホタル収容部の内部に流入させる第1の通水管と、を備える。図1では、水供給部5のポンプ(図示していない)で吸引された水槽部2の水が、濾過部52を介して第1の通水管51の流出口からホタル収容部3に流入する。
(工程2)
水槽部からホタル収容部に流入した水は、ホタルや、餌である稚貝等の生育に供される。この水は、少なくともその一部が、排泄物やゴミ(食べ残し、死骸、ホタルの脱皮ガラ等)等を含んだ状態で、ホタル収容部に設けられた水排出部から水槽部へ流入する。
ホタル収容部に設けられた水排出部は、ホタル収容部の内部の水面が所定の高さ以上になった場合に、重力の作用により、水槽部に水を流出させる。すなわち、ホタル収容部の水排出部は、ホタル収容部における所定水面以上のオーバーフロー水を水槽部へ排出させる、いわゆるオーバーフロー口としての機能を有する。「ホタル収容部における所定水面」は、水排出部の位置に応じて調整できる。
水排出部から水槽部に排出(オーバーフロー)する水の量は、ホタル収容部の水の水位に対する水排出部の口部の位置や、水排出部の口部の径を調整することで調節できる。例えば、図2に示される、水排出部4に設けられたL字型の第2の排出部41の短辺の水面に対する角度や、水排出部4の空洞部の径等を調整することで調節することができる。
より具体的には、図2において、水排出部4に設けられたL字型の第2の排出部41の短辺を、水面(又はホタル収容部3の底面31)から離せば(つまり、水排出部4のL字型の短辺を水面(又はホタル収容部3の底面31)に対して垂直に近づければ)、排出する水の量は少なくなる。図2では、水排出部4に設けられたL字型の第2の排出部41の短辺が、ホタル収容部3の底面から離された状態が示される。
図2において、水排出部4に設けられたL字型の第2の排出部41の短辺を、水面(又はホタル収容部3の底面31)に近づければ(つまり、水排出部4に設けられたL字型の第2の排出部41の短辺を水面(又はホタル収容部3の底面31)に対して水平に近づければ)、排出する水の量は多くなる。
また、水排出部の空洞部の径が小さくなるように水排出部の口部を調整すれば(例えば、口部を撥水性の素材等で覆う等すれば)、排出する水の量は少なくなる。
(工程3)
ホタル収容部に設けられた水排出部から水槽部へ排出した水は、工程1同様、水供給部の作用により、ホタル収容部に流入する。
工程1~3を繰り返すことで、水槽部から、水供給部、ホタル収容部、水排出部をこの順に経て、水槽部へ水が循環し、ホタルの飼育装置内において簡便に清浄な水質を維持できる。
<ホタルの飼育装置の構成>
本発明の飼育装置の各構成について、以下、図面を適宜参照して詳述する。
(水槽部)
水槽部は、内部に水を入れることができ、かつ、ホタル収容部の少なくとも一部を位置させることができる容器であれば、材料、形状及び大きさ等は特に限定されない。
水槽部の材料は、例えば、樹脂(ポリプロピレン、ポリアクリレート等)、ガラス、セラミック等が挙げられる。
水槽部の大きさは、ホタル収容部の大きさ等に応じて調整でき、例えば、幅(内寸)200~600mm×奥行(内寸)300~400mm×高さ(内寸)200~300mmであってもよい。この場合、水槽部中の水の水位は100~180mm、ホタル収容部の底面と水槽部の底面との距離は120~200mmであってもよい。
水槽部の形状は特に限定されず、例えば、直方体、立方体、円柱、楕円柱等であってもよい。設置や扱いのしやすさから、通常、水槽部は平坦な底面を有する(ただし、面の一部に凹凸のある態様は排除されない。)。通常、水槽部の上部(底面の対面)は開放されているが、ホタル収容部の設置を阻害しないように蓋をしてもよい。
水槽部中の水は、ホタルの生育に適していれば特に限定されず、水道水、地下水、河川水、井戸水等であってもよい。水槽部に入れられる水は、脱塩素処理を施された水であることが好ましい。脱塩素処理としては、曝気、加熱、活性炭、脱塩素剤等を用いた方法が挙げられる。
水槽部に入れられる水の量は、例えば、15~25Lであってもよい。
水槽部中の水の温度は、16~25℃が好ましい。
(水供給部)
水供給部は、水槽部に入れられる水を吸引するポンプ部と、吸引された水を濾過する濾過部と、濾過された水をホタル収容部の内部に流入させる第1の通水管と、を備える。
本発明の飼育装置内の水は、水供給部の作用により循環させることで清浄な水質を維持できる。
ポンプ部は、水槽部中の水を圧力の作用により水供給部内に吸引する。ポンプ部としては、従来知られたポンプを用いることができる。
水供給部内に吸引された水は濾過部を通過する。濾過部の構成は特に限定されないが、通常、フィルター等を備える。水供給部内に吸引された水が排泄物やゴミを含んでいる場合、水が濾過部を通過する際、フィルター等に排泄物やゴミがトラップされる。そのため、濾過部を通過した水は清浄な水質を有する。
例えば図1に示されるように、濾過部52を通過した水は、第1の通水管51の流出口からホタル収容部3内に流入する。
水供給部の構造や位置等は、上記の作用を奏することができれば特に限定されない。水供給部は、通常、濾過部が水槽部内の水と接触するように設置される。例えば図1及び3に示されるように、第1の通水管51は、濾過部を通過した水を通水できるように、通常、管状である。第1の通水管の径は特に限定されないが、5~10mmであってもよい。
水供給部における第1の通水管と、ホタル収容部に設けられた水排出部との位置関係は、上記の作用を奏することができれば特に限定されない。例えば図1~3に示されるように、水槽部2から水供給部5を介してホタル収容部3に流入した水を、ホタル収容部3内に適切に行き渡らせられるよう、第1の通水管51と、水排出部4(第2の通水管41)との位置を適切に離すことが好ましい。
水供給部としては、市販のエアーリフト(例えば、商品名「水作エイトM」、水作株式会社製)を用いることができる。
水供給部の数は特に限定されず、ホタル収容部の数と対応した数を使用できる。例えば、図2には、ホタル収容部3及び水供給部5を2つずつ使用した例が示される。
水供給部からホタル収容部に流出する水の量は特に限定されないが、流速50~200ml/分であってもよい。
(ホタル収容部)
ホタル収容部は、その内部に、水、ホタルやその餌(稚貝等)等を収容でき、かつ、ホタル収容部の少なくとも一部又は全体を水槽部の内部に入れられる大きさである容器であれば、材料、形状及び大きさ等は特に限定されない。また、本発明の飼育装置において、ホタル収容部の数は限定されず、1つであってもよく、2つ以上であってもよい。
ホタル収容部の材料は、例えば、樹脂(ポリプロピレン、ポリアクリレート等)、ガラス、セラミック等が挙げられる。
ホタル収容部の大きさは、例えば、幅(内寸)140~180mm×奥行(内寸)200~300mm×高さ(内寸)80~120mmであってもよい。この場合、ホタル収容部に入れるホタルの数は、通常、幼生期初期のホタルならば200~400匹、幼生期後期のホタルならば40~60匹である。ホタル収容部がこのような大きさであると、ホタル(特に、ホタル幼虫)がエネルギーを過度に消費せずに餌を摂取することができる。
ホタル収容部の形状は特に限定されず、例えば、直方体、立方体、円柱、楕円柱等であってもよい。設置や扱いのしやすさから、通常、ホタル収容部は平坦な底面を有する(ただし、面の一部に凹凸のある態様は排除されない。)。
ホタル収容部の上部は、ホタルが逃げないよう、網等の通気性素材で適宜蓋をしてもよい。
ホタル収容部に収容される水は、例えば図1及び2に示されるように、通常、水槽部2から水供給部5を介して流入した水である。
ホタル収容部に収容されるホタルとしては、幼虫期を水中で過ごすホタル(ゲンジボタル、ヘイケボタル等)が好ましく用いられる。ホタルは任意の日齢のものを使用でき、日齢に応じた大きさや量の餌を投入することが好ましい。餌の投入頻度は、通常、1週間に1回程度である。
ホタルの餌としては、カワニナ等の稚貝が好ましく用いられる。
ホタル収容部には、適宜、砂、石、人工水草、円筒形チューブ等を入れてもよい。
ホタル収容部の上部からホタル収容部の内部を覗くことで、容易にホタルの生育状況を観察できる。
[水排出部]
ホタル収容部には水排出部が設けられる。水排出部から水槽部に排出する水の量は、ホタルの生育状況に応じて増減させることが好ましい。
水排出部の位置は特に限定されないが、ホタル収容部における所定水面以上のオーバーフロー水を重力によって水槽部へ排出するために、通常、ホタル収容部の垂直方向の側面(側壁)に設けられる。水排出部は、ホタル収容部の垂直方向の側面の下方(ホタル収容部の底面側)に向けて、ホタル収容部に蓄えられた水が流下するように設けることが好ましい。
水排出部は、ホタル収容部から水槽部へ水を排出させることができればよく、水排出部の大きさ、形状、位置、及び数は特に限定されず、循環させようとする水の量等に応じて調整できる。例えば図2に示されるように、水排出部4は、水供給部5から離して、ホタル収容部3の垂直方向の側面に1つ設けてもよい(なお、図2の水排出部4は、ホタル収容部3とは別体の第2の通水管41を備える。)。
水排出部の数は、1つであってもよく、2つ以上であってもよい。ホタル収容部から水槽部に流入させる水の量を調整しやすいという観点から、ホタル収容部1つあたりの水排出部の数は1つであることが好ましい。
水排出部は、ホタル収容部における所定水面以上のオーバーフロー水を重力によって水槽部へ排出する第2の通水管を備える。
第2の通水管の断面の形状は、円形、楕円形、正方形、長方形等が挙げられる。
第2の通水管の大きさ(断面の径の長さ)は、通常、ホタル収容部の垂直方向の側面の高さよりも小さい。第2の通水管は、例えば、その断面の径が10~15mmであってもよい。
水排出部は、ホタル収容部の垂直方向の側面(側壁)自体に設けられた開口部(穴)そのものであってもよく、開口部にホタル収容部とは別体の通水管を設けたものであってもよい。前者の場合、開口部が第2の通水管に相当し、後者の場合、ホタル収容部とは別体の通水管が第2の通水管に相当する。なお、後者の場合、第2の通水管は、ホタル収容部の側面に形成された開口部を貫通する。図1~3には後者の例が示され、水排出部4は、ホタル収容部3とは別体の第2の通水管41を備える。
第2の通水管がホタル収容部とは別体の通水管である場合、該第2の通水管は、ホタル収容部から水槽部に水を流入させるための通液部でもあるため、通常は、パイプや管等の中空材である。
第2の通水管がホタル収容部とは別体の通水管である場合、ホタル収容部の開口部と、これを貫通する第2の通水管との間に隙間がある場合、例えば図2に示されるように、水排出部4に設けられた第2の通水管41は、ホタル収容部3の側面に設けられた開口部との間の隙間をパッキング(ゴム板を使用)で封止してもよい。ただし、後述するとおり、第2の通水管は、第2の通水管が貫通する開口部内で回転可能な状態で貫通することが好ましいため、封止は第2の通水管の回転を阻害しないように行うことが好ましい。
第2の通水管がホタル収容部とは別体の通水管である場合、該第2の通水管の大きさは、例えば、断面の径が10~15mm、長手方向の長さが10~200mmであってもよい。
第2の通水管がホタル収容部とは別体の通水管である場合、該第2の通水管の形状は、扱いや取り付けのしやすさから、ホタル収容部の開口部の形状と、これを貫通する第2の通水管の断面の形状とが同様であることが好ましい。例えば図2に示されるように、第2の通水管41の断面の形状と、ホタル収容部3の側面に設けられた開口部の形状は、いずれも円形であってもよい。
第2の通水管がホタル収容部とは別体の通水管である場合、該第2の通水管はホタル収容部の側面に形成された開口部を貫通し、かつ、以下の要件を全て満たすことが好ましい。このような第2の通水管を備える水排出部によれば、ホタル収容部から水槽部に排出させる水の量を容易に調整できる。
(要件A)第2の通水管は断面円形のL字型の中空材である。
(要件B)第2の通水管が貫通する開口部は、第2の通水管の断面円形と略同径である。
(要件C)第2の通水管は、第2の通水管が貫通する開口部内で回転可能な状態で貫通している。
要件Aにおいて、L字型を構成する2辺の長さは、同じでもよく、異なっていてもよい。L字型を構成する2辺の長さが異なる場合、長辺と短辺との長さの比は特に限定されないが1:0.5~1:5であってもよい。L字型を構成する2辺の長さが異なる場合、長辺の長さが40~200mm、短辺の長さが25~60mmであってもよい。L字型を構成する2辺の長さが同じ場合、辺の長さが40~50mmであってもよい。L字型の2辺がなす角度は特に限定されないが、通常、60~100度である。
要件Cにおいて、「第2の通水管が貫通する開口部内で回転可能な状態」とは、開口部を貫通する第2の通水管を、第2の通水管の長手方向に対して垂直な方向(換言すれば、第2の通水管の断面円形の円周方向)に第2の通水管を動かすことができる状態を意味する。通常、要件Bを満たした状態で、第2の通水管を開口部に貫通させることで容易にこの状態を実現できる。また、L字管を構成する2辺のうち、開口部を貫通していない辺のみを、開口部を貫通している辺に対してねじるように回動しても、この状態を実現できる。
要件Cについて、第2の通水管を、L字型の短辺がホタル収容部の内部に位置し、かつ、L字型の長辺の最端部(口部)がホタル収容部の外側に露出するように貫通させることが好ましい。このように第2の通水管を配置し、ホタル収容部の底面に対するL字型の短辺の角度を調整することで、ホタル収容部の水面の高さを特に容易に調節することができる。
水排出部(第2の通水管)の穴(口部)は、ホタル収容部からホタルが逃げないようにネット等で覆ってもよい。ネット等が目詰まりした場合は、汚れをスポイト等で取り除くか、ネット等を張り替えればよい。
[支持体]
ホタル収容部の少なくとも一部を水槽部の内部かつ上方に位置させるため、ホタル収容部を、水槽部の内部に設けられた支持体上に載せたり、水槽部の縁部(開口縁部等)から紐等を用いて係止したりしてもよい。扱いや取り付けのしやすさから、水槽部の内部に設けられた支持体を用いることが好ましい。
支持体は水槽部内の水に浸かった状態で水槽部の内部に設けられる。そのため、支持体の材料としては、水による影響を受けにくいもの(樹脂、ステンレス等)が好ましい。
支持体の形状や大きさは特に限定されないが、水槽部内で浮き上がらず、ホタル収容部を安定した状態で載せられる重さや形状であることが好ましい。
支持体としては、市販のワイヤーラックを好ましく使用できる。
(その他)
本発明の飼育装置は、ホタルの生育に適した環境に設置される。本発明の飼育装置は、例えば、温度環境が16~25℃である室内に設置することが好ましい。
本発明においては、飼育装置内の水を頻繁に入れ替えなくとも清浄な水質を維持できる。例えば、飼育装置内の水の入れ替えは、1~3ヶ月に1~2回程度でもよい。
ホタル収容部内の水は、ピペット等の管を用いるエアレーションにより、溶存酸素濃度を高めてもよい。
本発明の飼育装置は、水槽部やホタル収容部の内部を適宜洗浄し、飼育装置内のゴミ等をスポイトやピンセット等で除いたり、一部又は全ての水を入れ替えたりすることで簡便にメンテナンスができる。
以下に、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
<ホタルの飼育装置の作製>
図2に示される構成を有するホタルの飼育装置1を作製した。
具体的には、図2の飼育装置1は、水槽部2(ポリプロピレン製、幅(内寸)470mm×奥行(内寸)360mm×高さ(内寸)227mm)、2つのホタル収容部3(ポリプロピレン製、幅(内寸)180mm×奥行(内寸)240mm×高さ97mm)、各ホタル収容部3に設けられた水排出部4、2つの水供給部5(商品名「水作エイトM」、水作株式会社製)を備える。
ホタル収容部3を、水槽部2の内部かつ上方に位置させるため、高さ132mmの支持体6の上にホタル収容部3を載せた。
図3は、水槽部2を除いた飼育装置1の内部、すなわち、ホタル収容部3、水排出部4、及び水供給部5の位置関係を示した図である。
水排出部4は、ホタル収容部3の垂直方向の側面下方に開けた開口部(直径13mm)を貫通したL字型の中空材(第2の通水管41に相当、ポリプロピレン製、短辺の長さ40mm、長辺の長さ140mm、空洞部の直径10mm)を備える。L字型の中空材は、その長さ方向の43mm分がホタル収容部3の外側に出ている。L字型の中空材とホタル収容部3の側面に開けた開口部との間の隙間はゴム板を用いるパッキングで封止した。この状態において、第2の通水管41が開口部内で回転可能であることを確認した。
水槽部2には、水供給部5によって十分循環できる量の水を入れた(本例では、常温の水道水を、水槽部2の水位(水槽部2の底面からの水面の高さ)が約130mmとなるように入れた。)。水供給部5の作用により、水槽部2の水は以下のように飼育装置1内を循環した。
まず、水供給部5は、水槽部2の水を、ポンプ(図示していない。)によって水供給部5の内部に吸引した。吸引された水は、水供給部5に内蔵された濾過部52を通過し、水供給部5の通水管51(第1の通水管)からホタル収容部3内に流入した(流速約50~200ml/分)。ホタル収容部3内に流入した水は、水排出部4を介して水槽部2に流出した。水槽部2に流出した水は、水供給部5を介してホタル収容部3内に流入した。以上のサイクルにより、水槽部2の水は飼育装置1内を、清浄な水質を維持しつつ循環した。
ホタル収容部3から水槽部2に流出する水の量は、水排出部4のL字型の短辺の、ホタル収容部の底面に対する角度や、水排出部4の空洞部(第2の通水管の口部)の径等を調整することで調節することができた。
<ホタルの飼育>
上記の飼育装置1を用い、ホタル収容部3にホタルの幼虫を餌であるカワニナとともに入れて飼育したところ、ホタルが良好に生育した。水を1ヶ月に1度入れ替えることで、より清浄な生育環境を保つことができた。
1 ホタルの飼育装置
2 水槽部
3 ホタル収容部
4 水排出部
5 水供給部
6 支持体

Claims (3)

  1. 水槽部と、水及びホタルを収容するホタル収容部と、水供給部と、水排出部と、を備えるホタルの飼育装置であって、
    前記ホタル収容部の少なくとも一部は、前記水槽部の内部かつ上方に位置し、
    前記ホタル収容部は、前記水槽部の内部に設けられた支持体上に載せられており、
    前記支持体の材料は、樹脂、及び/又は、ステンレスを含み、
    前記支持体の重さは、前記水槽部の内部で浮き上がらない重さであり、
    前記水供給部は、前記水槽部に入れられる水を吸引するポンプ部と、吸引された前記水を濾過する濾過部と、濾過された前記水を前記ホタル収容部の内部に流入させる第1の通水管と、を備え、
    前記水排出部は、前記ホタル収容部に設けられ、かつ、前記ホタル収容部における所定水面以上のオーバーフロー水を重力によって前記水槽部へ排出する第2の通水管を備え、
    前記水槽部から、前記水供給部、前記ホタル収容部、前記水排出部をこの順に経て、前記水槽部へ水が循環されるように構成されている、飼育装置。
  2. 前記ホタル収容部の側面に開口部が形成されており、前記第2の通水管が前記開口部を貫通している、請求項1に記載の飼育装置。
  3. 前記第2の通水管は断面円形のL字型の中空材であり、
    前記開口部は前記断面円形と略同径であり、
    前記第2の通水管は前記開口部内で回転可能な状態で貫通している、請求項2に記載の飼育装置。
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