JP7101579B2 - 自車位置算出システム - Google Patents

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Description

本発明は、作業地を衛星航法で自動走行する作業車のための自車位置算出システムに関する。
GNSS(Global Navigation Satellite System)などの衛星測位システムを利用し、衛星航法の原理で作業地を自動走行する作業車は、衛星から送られてくる衛星信号の受信感度が低下すると、設定された走行経路の沿った走行が不可能となる。作業車の場合、作業地周辺に山や防風林などが存在しており、これにより特定の時間帯における作業地の特定領域で受信感度が低下し、衛星航法での正確な自動走行が困難となる問題がある。
特許文献1による作業車は、衛星測位システムを利用して作業車両の位置を算出する位置算出手段と、作業車両を走行経路に沿って自動走行させる自動走行手段とを備える。さらに、制御手段は、衛星測位システムの測位障害が発生した場合、その測位障害の発生位置と時間及び測位障害が発生した範囲を記憶装置に記憶する。これにより、測位障害が発生した位置や時間が履歴として残される。この履歴情報を利用することで、電波障害が生じる時間帯での自動走行を回避することや、その時間帯は慣性航法など他の手段で自動走行を行うことが提案されている。
特許文献2には、作業車が衛星航法で自動走行する作業地における衛星信号の受信感度状態を管理する衛星電波感度分布管理システムが開示されている。この衛星電波感度分布管理システムは、衛星位置データ及び受信感度を出力する衛星測位モジュールと、感度低下事象情報を生成する感度低下事象情報生成部とを備えている。感度低下事象情報には、受信感度が異常低下する感度低下事象の発生地点及び発生時刻、さらに感度低下事象の対象となる衛星を特定する衛星特定データとが含まれている。この感度低下事象情報に基づいて、感度低下事象の原因となる受信障害物が決定され、当該信障害物によって感度低下事象の発生が推定される感度低下領域及び感度低下時刻帯が管理される。これにより、作業車が、前記感度低下時刻帯において感度低下領域に進入する可能性が確認された場合、前記感度低下時刻帯を外れるまで、作業車を待機させる。あるいは、作業車が感度低下時刻帯に感度低下領域に進入する可能性が確認された場合には、走行経路を受信感度が良好な場所へ変更することで、感度低下による走行中断による時間的浪費を抑制することも提案されている。
国際公開第2015/147111号 特開2018-132326号公報
車両に衛星測位システムが搭載され始めた頃は、4個の衛星からの衛星信号を利用して自車位置が算出されていた。近年、衛星測位システムのために利用可能な衛星が増加しているので、受信状況がよい場所では、10個程度の衛星からの衛星信号を良好に利用できる。このため、受信不良のために、自車位置が算出できなくなってしまうことは少なくなっている。できるだけ多くの衛星信号を用いて、受信位置を演算することで、より精度の高い自車位置が得られるので、多くの衛星信号を利用できるように、自車位置算出システムは構築される。
衛星測位システムにおける受信位置の演算では、各衛星までの距離が受信位置を求めるための演算式のパラメータとして用いられる。したがって、この演算式は、良好な衛星信号が受信できる衛星の数の連立方程式となる。その際、簡単に言えば、n個の衛星からの衛星信号が予定されていれば、n個の連立方程式に基づく演算式を用いて、受信位置が演算される。その受信位置から自車位置が算出されて、設定された走行経路に沿った自動走行が行われる。この自動走行の間に、1つの衛星からの衛星信号が受信不良となった場合、衛星までの距離である演算式の入力パラメータの数は、n個からn-1個となる。もちろん、この場合でも、大きな精度低下を伴わずに受信位置が演算されるが、入力パラメータの数がn個からn-1個になった瞬間は、1つの入力パラメータが不明となるので、その演算結果である受信位置がわずかに偏位するという現象が生じる。この偏位に自動操舵機構が追従することで、自動走行での走行軌跡も横にジャンプするという不都合が生じる。
本発明の目的は、1つ以上の衛星からの衛星信号が受信不良となった場合でも、自動走行での走行軌跡の乱れができるだけ抑制される自車位置算出システムを提供することである。
本発明による、作業地を衛星航法で自動走行する作業車のための自車位置算出システムは、複数の衛星からの衛星信号を受信する衛星信号受信部と、前記衛星信号受信部における前記衛星信号の受信状態から、正常に前記衛星信号を受信できる正常受信衛星を判定して、前記正常受信衛星の数を含む前記正常受信衛星に関する正常受信衛星情報を作成する衛星状態判定部と、前記正常受信衛星情報に基づいて選択された演算式を用いて前記衛星信号から受信位置を演算する受信位置演算部と、前記受信位置を含む測位データを出力する測位データ出力部と、前記測位データに基づいて前記作業車の自車位置を算出する自車位置算出部とを備え、前記受信位置演算部は、前記正常受信衛星情報に含まれている前記正常受信衛星の数に適応する受信位置演算のための演算式を選択する演算式選択部を有し
前記受信位置演算部には、前記正常受信衛星の数毎に適応する受信位置演算のための演算式が前記正常受信衛星の数毎に用意され、演算式群として管理されており、前記演算式選択部は、前記正常受信衛星の数に適応する前記演算式を、前記演算式群から選択する。
この構成によれば、正常に衛星信号を受信できる正常受信衛星が判定され、その正常受信衛星の数を含む正常受信衛星情報に基づいて、適正な演算式が選択される。この適正な演算式を用いて受信位置が演算されるので、正常に衛星信号を受信できる正常受信衛星の数が、適用される演算式が要求する衛星の数(入力パラメータの数)に満たないことにより生じる、演算結果としての瞬間的な受信位置の偏位が回避される。
大雨や大雪などの特別な環境条件の悪化がなければ、衛星信号の受信不良の多くは、特定の衛星配置下における作業地の特定領域に生じる。このような受信不良が生じる領域は、当該受信不良が生じた日時及び作業地における作業車位置の蓄積データから予想することができる。受信不良が生じる領域が予想されると、前もって、正常受信衛星の減少に対する対応策、(例えば、適正な演算式の選択など)を講じることができる。このため、本発明の好適な実施形態の1つでは、経時的に取得された前記自車位置における前記正常受信衛星情報を管理する衛星状態管理部と、当該正常受信衛星情報に基づいて前記作業地の各地点における前記正常受信衛星を予測する衛星予測情報を作成する予測情報作成部と、前記衛星予測情報に基づいて前記地点を前記作業車が走行する前に前記地点での前記正常受信衛星情報を作成し、前記受信位置演算部に与える電波障害管理部とが備えられている。
衛星信号の受信不良の多くは、水平線の近くに位置している衛星からの衛星信号が山林や建物、あるいは作業地内の障害物によって遮られることで生じる。したがって、そのような衛星信号を遮蔽する物体の位置が分かっていれば、受信不良が生じる日時と領域、及び受信不良に関係する衛星を求めることができる。なお、ここでの衛星信号を遮蔽する物体には、マルチパスによる信号劣化の原因となる物体も含まれる。このため、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記予測情報作成部は、前記作業地内及び前記作業地周辺の山林または建物の位置を示す地図情報、及び特定日時における前記衛星予測情報に基づいて前記衛星信号を遮蔽する衛星信号遮蔽物体を特定し、当該衛星信号遮蔽物体によって前記衛星信号が遮蔽される前記衛星に関する衛星遮蔽情報を作成し、当該衛星遮蔽情報を前記衛星予測情報に含める。このような、衛星遮蔽情報を含む衛星予測情報に基づいて、各走行位置におけるより正確な正常受信衛星の特定が前もって可能となり、適正な演算式の選択が可能となる。その結果、1つ以上の衛星からの衛星信号が受信不良となった場合でも、自動走行での走行軌跡の乱れができるだけ抑制される。
作業地において、受信不良が生じる日時と領域、及び受信不良に関係する衛星が予め予想できる場合、そのような受信不良をできるだけ回避するような経路で作業車を走行させることが可能となる。したがって、本発明の好適な実施形態の1つでは、自動走行のための目標経路である走行経路を設定する走行経路設定部が備えられ、前記走行経路設定部は、前記衛星予測情報に基づいて、できるだけ多くの前記正常受信衛星の数が得られるように前記走行経路を設定する。これにより、衛星航法を用いた、安定した自動走行が実現する。
自動走行システムを採用したトラクタの側面図である。 トラクタが作業を行いながら作業走行する作業走行経路と、トラクタが作業を中断して旋回走行する旋回走行経路とを模式的に示す説明図である。 トラクタの制御系を示す機能ブロック図である。 衛星信号の処理系における機能部を機能ブロック図である。 衛星航法を用いた自動走行における制御の流れを示す説明図である。
次に、図面を用いて、本発明による自車位置算出システムを採用した、自動走行可能な作業車の実施形態の1つを説明する。図1は、そのような作業車の一例であるトラクタの側面図である。図1に示されているように、このトラクタは、前輪11と後輪12とによって支持された車体1の中央部に運転室20が設けられている。車体1の後部には油圧式の昇降機構を介して作業装置としてのロータリ式の耕耘装置30が装備されている。前輪11は操向輪として機能し、その操舵角を変更することでトラクタの走行方向が変更される。前輪11の操舵角は操舵機構13の動作によって変更される。操舵機構13には自動走行のための操舵モータ14が含まれている。手動走行の際には、前輪11の操舵は運転室20に配置されているステアリングホイール22の操作によって行われる。このトラクタは、自車位置を検出するために、自車位置検出モジュール7を備えている。自車位置検出モジュール7には、衛星航法ユニット7A(図3参照)と慣性航法ユニット7B(図3参照)とが含まれている。衛星航法ユニット7Aは、GPS、GLONASS、Galileo、準天頂衛星等のGNSS衛星(以下、単に衛星と称する)からの衛星信号を利用するマルチGNSS測位システムを採用している。衛星航法ユニット7Aの構成要素として、衛星信号を受信するための衛星用アンテナがキャビン21の天井領域に取り付けられている。慣性航法ユニット7Bには、ジャイロ加速度センサや磁気方位センサが組み込まれている。衛星航法ユニット7Aと慣性航法ユニット7Bとが協働して自車位置を算出するための測位データが作成される。もちろん、衛星航法ユニット7A単独で、あるいは慣性航法ユニット7B単独で、自車位置を測定して、自動走行することも可能である。運転室20に、汎用型のデータ処理端末4が配置されている。このデータ処理端末4は、ユーザ操作デバイスとして機能するタッチパネル40を備えたタブレット型コンピュータであり、タッチパネル40を通じて、運転者による各種操作入力の受け入れ、運転者へ種々の情報を報知する。
図2には、作業地を衛星航法で自動走行しているトラクタが示されている。このトラクタは、作業地において、衛星SAからの衛星信号を受信することで、自車位置を算出し、設定された走行経路に沿って自動走行する。また、このトラクタは、自動走行に関する種々の情報を、クラウドサーバとして機能する、遠隔地の管理コンピュータCSとやり取りすることができる。
図2には、さらに、自動走行、または手動走行のために用いられる走行経路の一例が模式的に示されている。この走行経路には、作業走行経路SLと旋回走行経路TLとが含まれている。作業走行経路SLは、作業地である圃場に耕耘装置30の作業幅に基づいて算出された経路間隔で互いに平行に設定された複数の直線状の走行経路である。作業走行経路SLは、直線または緩い湾曲線である。旋回走行経路TLは、作業走行経路SLと作業走行経路SLとをつなぐ車体1を方向転換するための湾曲した走行経路である。
図3には、このトラクタに構築されている制御系が示されている。この実施形態の制御系は、自車位置検出モジュール7と、第1制御ユニット5と、第2制御ユニット6と、入出力信号処理ユニット80とを備えている。自車位置検出モジュール7は、衛星航法ユニット7A及び慣性航法ユニット7Bによる処理結果である測位データを出力する。第1制御ユニット5は、自車位置検出モジュール7から送られてくる測位データに基づいて自車位置を算出する。第2制御ユニット6は、トラクタの制御を行う。入出力信号処理ユニット80は、入出力信号に対する信号変換やデータ変換等を行う。自車位置検出モジュール7と、第1制御ユニット5と、第2制御ユニット6と、入出力信号処理ユニット80とは、互いに車載LAN、データ線、または信号線等によって接続されている。この実施形態では、第1制御ユニット5は、データ処理端末4に構築されている。
衛星航法ユニット7Aは、図4に示されているように、衛星信号受信部71と、衛星状態判定部72と、受信位置演算部73と、測位データ出力部75とを備えており、マルチGNSS測位システムに対応している。衛星信号受信部71は、複数の衛星(図4では9つの衛星)SAからの衛星信号を受信する。衛星状態判定部72は、衛星信号受信部71における各衛星SA1・・・SA9からの衛星信号の受信状態から、正常に衛星信号を受信できる正常受信衛星を判定する。さらに、衛星状態判定部72は、正常受信衛星と判定された衛星の数を含む正常受信衛星に関する正常受信衛星情報を作成する。
受信位置演算部73は、正常受信衛星の数に適応する受信位置演算のための演算式を選択する演算式選択部74を有しており、選択された演算式を用いて衛星信号から受信位置を演算する。ここでの演算式の選択という語句は、広い概念で用いられている。文字通りに、正常受信衛星の数毎に演算式が用意され、正常受信衛星情報に含まれている正常受信衛星の数、正常受信衛星の属性データなどによって最適な演算式が選択される構成であってもよい。あるいは、例えば9つの衛星SAからの受信信号を入力パラメータとする演算モジュールが用意され、受信不良の衛星SAのための入力パラメータに無効フラグを与えることで、演算モジュールが適正な演算式として機能するような構成であってよい。
測位データ出力部75は、受信位置演算部73の演算結果としての受信位置を含む測位データを出力する。
図3に示すように、入出力インタフェースとして機能する入出力信号処理ユニット80は、データ線、信号線、車載LANと接続可能である。走行状態検出センサ群81、作業状態検出センサ群82、自動走行と手動走行とを切り替える自動/手動切替操作具83などの入力デバイス群が、入出力信号処理ユニット80と接続している。さらに、車両走行機器群84、作業装置機器群85、報知デバイス群86などの出力デバイス群が、入出力信号処理ユニット80と接続している。車両走行機器群84には、操舵機構13の操舵モータ14、エンジン制御機器、変速操作機器などが含まれている。作業装置機器群85には、耕耘装置30の動力伝達クラッチや昇降シリンダなどが含まれている。報知デバイス群86には、計器やブザーやランプや液晶ディスプレイも含まれているまた、入出力信号処理ユニット80には、走行状態検出センサ群81、作業状態検出センサ群82、自動/手動切替操作具83などのスイッチやボタンも接続されている。
通信部C1は、無線通信回線や有線通信回線を介しての外部とのデータ入出力を行う。
この通信部C1には、USBメモリなどの記録媒体を介しての外部とのデータ入出力も行う通信モジュールも含まれている。
第1制御ユニット5は、自車位置算出部50と、衛星状態管理部51と、予測情報作成部52と、電波障害管理部53と、地図情報格納部54と、走行経路設定部55とを備えている。自車位置算出部50は、自車位置検出モジュール7からの測位データに基づいて、車体1の自車位置(地図座標値または圃場座標値)を算出する。
衛星状態管理部51は、衛星航法ユニット7Aの衛星状態判定部72から経時的に送られてくる判定結果としての正常受信衛星情報を、自車位置算出部50によって算出された自車位置及び日時に対応付けて管理する。これにより、トラクタの走行軌跡の各位置において正常に受信できた衛星SAに関する情報(正常受信衛星情報)が管理されることになる。
予測情報作成部52は、衛星状態管理部51で管理されている正常受信衛星情報に基づいて、圃場での走行予定地点における正常受信衛星を予測する衛星予測情報を作成する。この実施形態では、予測情報作成部52は、地図情報格納部54にアクセスして、圃場内及び圃場周辺の山林または建物の位置を示す地図情報を取得する。特定日時における正常受信衛星情報から得られる衛星配置と受信状態と、山林または建物の位置とに基づいて、各衛星SAからの衛星信号を遮蔽する衛星信号遮蔽物体の特定が可能となる。特定された衛星信号遮蔽物体によって衛星信号が遮蔽される衛星SAが決定されると、日時によって変動する当該衛星SAの衛星信号が受信不良となる圃場領域も求められる。予測情報作成部52は、このような、特定衛星信号遮蔽物体によって衛星信号が受信不良となる圃場領域に関する情報を衛星遮蔽情報として作成し、衛星予測情報に含める。
電波障害管理部53は、予測情報作成部52から与えられる衛星予測情報に基づいてトラクタの走行予定地点での正常受信衛星情報を作成し、受信位置演算部73に与える。受信位置演算部73は、特定の衛星SAからの衛星信号の受信が不良となることが予想される地点をトラクタが走行する前に、当該衛星信号を用いない演算式に切り替えて、特定の衛星SA以外の衛星SAを用いた受信位置演算を行う。
走行経路設定部55は、図2で示されたような自動走行のための目標経路となる走行経路を設定する。この実施形態では、走行経路のうち作業走行経路SLは自動操舵で走行され、旋回走行経路TLは手動操舵で走行される。作業走行経路SLは、作業前に、所定の走行経路算出アルゴリズムで算出され、走行経路設定部55に与えられる。走行経路設定部55は、与えられた旋回走行経路TLを、メモリに展開する。その際、走行経路設定部55は、旋回走行経路TLの走行順番も設定可能である。したがって、走行経路設定部55は、衛星予測情報に基づいて、できるだけ多くの正常受信衛星の数が得られるように旋回走行経路TLの走行順番を変更することも可能である。
図3に示されているように、第2制御ユニット6には、トラクタ本体を制御するための制御機能部として、操舵制御部60、走行制御部61、作業制御部62が備えられている。
操舵制御部60は、自動操舵制御モードと手動操舵制御モードとを有する。自動操舵制御モードが選択されると、操舵制御部60は、自動操舵の目標となる目標走行経路と自車位置とに基づいて、車体1が目標走行経路に沿って走行するように、操舵機構13の操舵モータ14に動作制御信号を出力する。手動操舵制御モードが選択されると、操舵制御部60は、運転者によるステアリングホイール22の操作に基づいて、操舵モータ14に動作制御信号を出力する。
走行制御部61も、自動走行制御モードと手動走行制御モードとを有する。自動走行制御モードが選択されると、走行制御部61は、予め設定された自動走行パラメータに基づいて、車両走行機器群84に制御信号を与え、自動走行パラメータで規定されたエンジン回転数や車速でもって車体1を走行させる。手動走行制御モードが選択されると、運転者によるアクセルペダルや変速レバーに対する操作に基づいて車両走行機器群84に制御信号が与えられる。さらに、作業制御部62も、自動作業制御モードと手動作業制御モードとを有する。自動作業制御モードが選択されると、自動作業パラメータに基づいて作業装置機器群85に信号が与えられ、自動作業パラメータで規定された耕耘装置30の姿勢維持や耕耘装置30の昇降が実現する。手動作業制御モードが選択されると、運転者による作業操作具に対する操作に基づいて作業装置機器群85に制御信号が与えられる。
自動/手動切替操作具83は、自動操舵で走行する自動走行モードと手動操舵で走行する手動操舵モードとのいずれかを選択するスイッチである。例えば、自動操舵モードで走行中に自動/手動切替操作具83を操作することで、手動操舵での走行に切り替えられ、手動操舵での走行中に自動/手動切替操作具83を操作することで、自動操舵での走行に切り替えられる。
この実施形態では、第1制御ユニット5で作成された正常受信衛星情報や衛星予測情報は、トラクタの走行軌跡データとともに、管理コンピュータCSにアップロードされる。管理コンピュータCSは、クラウドサーバとして機能し、インターネット等のWANを通じて多数のクライアント(作業車に搭載された自車位置算出システム)とデータ交換するために通信部C2を備えている。
管理コンピュータCSは、作業地情報格納部91と、衛星情報管理部92と、走行経路算出部93とを備えている。作業地情報格納部91は、このクラウドサービスに登録されているユーザによって作業が行われる作業地の位置、大きさ、地質状態、作業地周辺の山林や建物の位置、などを含む作業地情報を格納している。衛星情報管理部92は、各作業車からアップロードされる正常受信衛星情報や衛星予測情報を作業地別に管理している。走行経路算出部93は、ユーザからの指令に基づいて、作業車が作業地を自動走行するための走行経路を算出し、当該ユーザの作業車の走行経路設定部55に送る。さらに、作業対象となっている作業地における正常受信衛星情報や衛星予測情報や当該作業地の地図情報が衛星情報管理部92に管理されていれば、ユーザからの指令に基づいて、当該情報を、当該ユーザの作業車に送る。
次に、図5を用いて、この上述した自車位置算出システムにおける制御の流れを説明する。この制御には、第1制御モードと第2制御モードとに分けることができる。まず、#01~#06で示された、第1制御モードでの制御の流れを説明する。トラクタの走行が開始されると、各衛星SAから送信される衛星信号の受信状態が衛星状態判定部72よってしきい値を用いて判定され、受信感度がしきい値以上である衛星(正常受信衛星)のID及びその数が、正常受信衛星情報として演算式選択部74に与えられる(#01)。演算式選択部74は、正常受信衛星情報に基づいて、正常受信衛星からの受信信号だけを有効入力パラメータとする演算式を選択し(#02)、この演算式を用いて測位演算処理を行い、測位データを出力する(#03)。出力された測位データは、自車位置算出部50で、自車位置の算出に用いられる。算出された自車位置(#04)と、走行経路設定部55で設定された目標走行経路(#05)との間のずれ量を解消するための操舵制御信号が、操舵制御部60から出力される(#06)。
次に、#11~#22で示された、第1制御モードでの制御の流れを説明する。
各衛星SAから送信される衛星信号の受信状態が衛星状態判定部72よって判定され、その判定結果である受信状態が衛星状態管理部51に与えられる(#11)。受信状態には、受信感度がしきい値以上である衛星(正常受信衛星)のID及びその数、受信感度がしきい値未満である衛星(異常受信衛星)のID及びその数が含まれている。衛星状態管理部51には、さらに、自車位置算出部50から自車位置が与えられる(#12)。衛星状態管理部51は、受信状態と自車位置とを組み合わせて、走行位置において衛星信号を正常に受信できる衛星を特定して、正常受信衛星情報を作成する。さらに、衛星状態管理部51は、この正常受信衛星情報を経時的に管理するとともに、この正常受信衛星情報を予測情報作成部52に与える(#13)。
予測情報作成部52は、地図情報格納部54にアクセスして、圃場及び圃場周辺の地図情報を取り込む(#14)。予測情報作成部52は、正常受信衛星情報から得られる異常受信衛星の衛星位置及び正常受信衛星の衛星位置から、圃場の各位置における受信状態を予測して、衛星予測情報を作成する。その際、地図情報から、衛星信号を遮蔽する遮蔽物体が特定されると、予測情報作成部52は、当該遮蔽物体に関する衛星遮蔽情報を作成して、衛星予測情報に含ませ、電波障害管理部53に与える(#15)。
電波障害管理部53には、常時、自車位置が自車位置算出部50から与えられているので(#16)、電波障害管理部53は、これから走行する地点での正常受信情報を作成して、演算式選択部74に与える(#17)。演算式選択部74は、電波障害管理部53から与えられた正常受信衛星情報に基づいて、正常受信衛星からの受信信号だけを有効入力パラメータとする演算式を選択し(#18)、この演算式を用いて測位演算処理を行い、測位データを出力する(#19)。出力された測位データは、自車位置算出部50で、自車位置の算出に用いられる。算出された自車位置(#20)と、走行経路設定部55で設定された目標走行経路(#21)との間のずれ量を解消するための操舵制御信号が、操舵制御部60から出力される(#22)。
〔別実施の形態〕
(1)図5では、第1制御モードによる自車位置算出制御と、第2制御モードによる自車位置算出制御とが説明されている。本発明による自車位置算出システムでは、第1制御モードのみ、または第2制御モードのみが採用される構成であってもよい。もちろん、第1制御モード及び第2制御モードが採用される構成でもよい。
(2)図3及び図4で示された機能ブロック図における各機能部の区分けは、説明を分かりやすくするための一例であり、任意に、種々の機能部を統合したり、単一の機能部を複数に分割したりすることが可能である。また、管理コンピュータCSに供えられた機能の少なくとも一部を作業車に備えてもよい。
(3)上述した実施形態では、作業装置として耕耘装置30を装備したトラクタが作業車として取り上げられたが、耕耘装置30以外の作業装置を装備したトラクタ、さらには、コンバインや田植機などの農作業機や建機などに、上述の自車位置算出システムを装備してもよい。
本発明は、作業地を衛星航法で自動走行する作業車のための自車位置算出システムに適用可能である。
1 :車体
4 :データ処理端末
5 :第1制御ユニット
6 :第2制御ユニット
50 :自車位置算出部
51 :衛星状態管理部
52 :予測情報作成部
53 :電波障害管理部
54 :地図情報格納部
55 :走行経路設定部
7 :自車位置検出モジュール
7A :衛星航法ユニット
7B :慣性航法ユニット
71 :衛星信号受信部
72 :衛星状態判定部
73 :受信位置演算部
74 :演算式選択部
75 :測位データ出力部
SA :衛星

Claims (4)

  1. 作業地を衛星航法で自動走行する作業車のための自車位置算出システムであって、
    複数の衛星からの衛星信号を受信する衛星信号受信部と、
    前記衛星信号受信部における前記衛星信号の受信状態から、正常に前記衛星信号を受信できる正常受信衛星を判定して、前記正常受信衛星の数を含む前記正常受信衛星に関する正常受信衛星情報を作成する衛星状態判定部と、
    前記正常受信衛星情報に基づいて選択された演算式を用いて前記衛星信号から受信位置を演算する受信位置演算部と、
    前記受信位置を含む測位データを出力する測位データ出力部と、
    前記測位データに基づいて前記作業車の自車位置を算出する自車位置算出部と、を備え、
    前記受信位置演算部は、前記正常受信衛星情報に含まれている前記正常受信衛星の数に適応する受信位置演算のための演算式を選択する演算式選択部を有し
    前記受信位置演算部には、前記正常受信衛星の数毎に適応する受信位置演算のための演算式が、前記正常受信衛星の数毎に用意され、演算式群として管理されており、前記演算式選択部は、前記正常受信衛星の数に適応する前記演算式を、前記演算式群から選択する自車位置算出システム。
  2. 経時的に取得された前記自車位置における前記正常受信衛星情報を管理する衛星状態管理部と、当該正常受信衛星情報に基づいて、前記作業地の各地点における前記正常受信衛星を予測する衛星予測情報を作成する予測情報作成部と、前記衛星予測情報に基づいて前記地点を前記作業車が走行する前に前記地点での前記正常受信衛星情報を作成し、前記受信位置演算部に与える電波障害管理部とが備えられている請求項1に記載の自車位置算出システム。
  3. 前記予測情報作成部は、前記作業地内及び前記作業地周辺の山林または建物の位置を示す地図情報、及び特定日時における前記衛星予測情報に基づいて前記衛星信号を遮蔽する衛星信号遮蔽物体を特定し、当該衛星信号遮蔽物体によって前記衛星信号が遮蔽される前記衛星に関する衛星遮蔽情報を作成し、当該衛星遮蔽情報を前記衛星予測情報に含める請求項2に記載の自車位置算出システム。
  4. 自動走行のための目標経路である走行経路を設定する走行経路設定部が備えられ、前記走行経路設定部は、前記衛星予測情報に基づいて、できるだけ多くの前記正常受信衛星の数が得られるように前記走行経路を設定する請求項2または3に記載の自車位置算出システム。
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