JP7101194B2 - 単結晶、efg装置用金型、efg装置、単結晶の製造方法、および単結晶部材の製造方法 - Google Patents

単結晶、efg装置用金型、efg装置、単結晶の製造方法、および単結晶部材の製造方法 Download PDF

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Description

本開示は、板状の単結晶、板状の単結晶を製造するためのEFG装置用金型、EFG装置用金型を有するEFG装置、EFG装置を用いた単結晶の製造方法、および単結晶を加工して得られる単結晶部材の製造方法に関する。
EFG法などによるアルミナ融液からのサファイア結晶の育成において、原料、坩堝などから融液中に混入して結晶中に混入する不純物を低減することが求められる(特許文献1、2)。
特開2015-131745号公報 特開2014-162698号公報
本開示の単結晶は、対向する二つの主面を有する板状体であり、前記主面のいずれか一方から深さ0.5mm以内の領域に前記主面に平行な複数の筋状に配列した気泡を有する。
本開示の単結晶は、対向する二つの主面を有する板状体であり、前記主面のいずれか一方から前記主面間の距離である厚みの1/4以内の領域に前記主面に平行な複数の筋状に配列した気泡を有する。
本開示のEFG装置用金型は、二つの外面と、前記外面の間に配置された、融液を供給する少なくとも一つのスリットと、前記スリットの内面と前記外面とを接続する二つの上面とを備える。前記上面はいずれも前記外面に垂直な仮想面とのなす角度θが60°以上85°以下である。
本開示のEFG装置用金型は、二つの外面と、前記外面の間に配置された、融液を供給する少なくとも一つのスリットと、前記スリットの内面と前記外面とを接続する二つの上面とを備える。前記上面は、前記スリットの前記内面と接続する第1領域と、前記外面に接続する第2領域とを有する。前記第1領域と前記外面に垂直な仮想面とのなす角度θ1が、前記第2領域と前記外面に垂直な仮想面とのなす角度θ2よりも小さい。
本開示のEFG装置は、前記いずれかのEFG装置用金型を備える。
本開示の単結晶の製造方法は、前記EFG装置を用いて単結晶を育成する工程を有する。
本開示の単結晶部材の製造方法は、単結晶の気泡を有する表面領域の少なくとも一部を除去する工程を有する。
単結晶の概略平面図である。 図1Aの断面図である。 金型の上面の概略図である。 金型の上面の概略図である。 金型の上面の概略図である。 EFG装置の概略図である。 サファイアからなる単結晶の外観写真である。
以下、本開示を、図を参照しながら説明する。図1Aおよび図1Bは、単結晶の概略図であり、図1Aは平面図、図1Bは図1Aの断面図である。図2A~図2Cはそれぞれ金型11の上部の概略図である。図3はEFG装置10の概略図である。図4はサファイア単結晶1の外観写真である。
<単結晶、単結晶部材、単結晶部材の製造方法>
図1Aおよび図1Bは単結晶1の概略図であり、図1Aは平面図、図1Bは断面図である。本開示の単結晶1の材質は、サファイア(単結晶アルミナ)、シリコン等である。サファイアは強度、熱伝導性、透光性にすぐれた絶縁材料であり、透光性窓、熱交換部材等に使用される。シリコンは最も一般的な半導体であり、集積回路、太陽電池等に使用される。単結晶1の厚みは0.5mm~15mm程度である。
本開示の単結晶1は、対向する二つの主面1a,1aを有する板状体である。単結晶1は、主面1a、1aのいずれか一方から深さ0.5mm以内の領域に主面1aに平行な複数の筋状に配列した気泡1bを有する。以下、単結晶1の対向する二つの主面1a,1aから深さ0.5mm以内の領域を表面領域1c、表面領域1cよりも内部の領域を内部領域1dという。上記構成により、気泡1bが結晶中の不純物を捕捉するので、内部領域1dにおいて不純物の少ない、高品質な単結晶1を提供できる。
すなわち、サファイア結晶を育成する際、原料であるアルミナから分解、生成する酸素、および原料中のガス成分が結晶中に取り込まれて、気泡1bとなる。結晶中の欠陥である気泡1bが不純物を捕捉(ゲッタリング)する効果を有する。なお、図1Aは、気泡1bを模式的に示している。
本開示の単結晶1は、対向する二つの主面1a、1aを有する板状体である。単結晶1は、主面1aのいずれか一方から単結晶1の厚みの1/4以内の領域に主面1aに平行な複数の筋状に配列した気泡1bを有する。単結晶1の厚みとは、単結晶1の二つの主面1a、1a間の距離である。以下、単結晶1の厚みの1/4以内の領域を表面領域1c'、表面領域1c'よりも内部の領域を内部領域1d'という。上記構成により、内部領域1d'において不純物の少ない、高品質な単結晶1を提供できる。図1Bでは表面領域1cと表面領域1c'がほぼ同じ場合について図示しているが、図1Bの実施形態に限定されない。
気泡1bが、板状単結晶1の対向する二つの主面1a、1aから深さ0.5mm以内の領域(表面領域1c)に配置し、かつ、対向する二つの主面1a、1aから単結晶1の厚みの1/4以内の領域(表面領域1c')に配列していると好適である。
気泡1bが、対向する二つの表面領域1c(1c')内の両方に配列していると、好適である。
気泡1bが、二つの主面1a、1aから深さ0.3mm以内の領域の両方に配列していると、さらによい。
単結晶1が透明な材質であれば、気泡1bの主面1aからの深さは、光学顕微鏡で主面1aから気泡1bを観察し、主面1aに焦点を合わせたときと、気泡1bの外周に焦点を合わせたときのステージ高さの差から求めることができる。気泡1bの主面1aからの深さは他の方法、例えば、結晶1の断面観察から求めてもよい。
単結晶1は、二つの主面1a、1aを接続する二つの側面を有し、側面間の距離である幅は、厚みよりも大きい。厚み方向と幅方向とに垂直な方向を高さ方向とする。
気泡1bは、例えば直径5μm~40μm程度で、図4に示すように、単結晶1の幅方向Wに1個から数個並んで高さ方向に筋状に配列している。この1つの筋の幅w1は、例えば、300μm以下であり、気泡1bは、単結晶1の幅方向Wに複数本の筋状で配列している。各筋間のピッチは、例えば0.3mm~2mm程度である。主面1aから見た、単位面積当たりの気泡1bの密度は250~2500個/mm2である。気泡1bの密度は、例えば、筋状の気泡1bが含まれる0.1mm四方の領域内の気泡1bの数を計測し、計測領域の面積(0.01mm2)で除すことで求められる。
単結晶1における気泡1bの密度は、内部領域1dに比べて表面領域1cの方が高い。この気泡1bの密度の差は大きいほど好ましい。すなわち、単結晶1において、気泡1bは表面領域1cにより集中して配置されているほど好ましい。また同様に、単結晶1における気泡1bの密度は、内部領域1d'に比べて表面領域1c'の方が高い。この気泡1bの密度の差は大きいほど好ましい。すなわち、単結晶1において、気泡1bは表面領域1c'により集中して配置されているほど好ましい。
本開示の単結晶部材の製造方法の一実施形態は、単結晶1における、筋状の気泡1bが形成されている表面領域1c、1c’の少なくとも一部を除去する工程を有する。これにより不純物の少ない、高品質な単結晶部材を提供できる。除去する表面領域1c、1c’の厚みは、主面1aから筋状に配列した気泡1bまでの距離と、気泡1bの幅の1/2(球体であれば半径)との和よりも大きくする。本開示の単結晶1は、除去すべき表面領域1c、1c’の厚みが小さいので、加工時間と加工コストを少なくすることができる。
副次的な効果として、気泡1bを表面領域1cおよび/または表面領域1c'に形成することで、表面領域1cの熱伝導率が小さくなり、単結晶1の育成時の冷却中に、単結晶1の表面領域1cと内部領域1dとの温度差に起因する単結晶の割れや変形を低減することができる。単結晶1から得られる単結晶部材が温度変化のある環境下で使用される場合、気泡1bの多い表面領域1cおよび/または表面領域1c'の一部を除去せずにおくと、単結晶部材の使用中の割れや変形を低減することができる。
<金型、EFG装置、単結晶の製造方法>
EFG(edge defined film fed growth)法、およびEFG装置10は、融液2から単結晶1を育成するための方法、および装置である。
図2Aに示す本開示のEFG装置用金型11(以下、金型11という)は、二つの外面11aと、外面11aの間に配置され、融液2を供給する少なくとも一つのスリット11cと、スリット11cの内面と外面11aとを接続する二つの上面11bとを備える。EFG装置用金型11の二つの上面11bは、いずれも外面11aに垂直な仮想面とのなす角度θが60°以上85°以下である。角度θの測定は、図2Aに示された状態で測定されるものである。角度θは、金型11の上面11bがスリット11cから離れるほど高くなる場合を正とする。
図2Bに示す本開示の金型11は、二つの外面11aと、外面11aの間に配置され、融液2を供給する少なくとも一つのスリット11cと、スリット11cの内面と外面11aとを接続する二つの上面11bとを備える。上面11bは、スリット11cの内面に接続する第1領域と、外面11aに接続する第2領域とを有し、第1領域と外面11aに垂直な仮想面とのなす角度θ1が、第2領域と外面11aに垂直な仮想面とのなす角度θ2よりも小さい。角度θ1は、第1領域がスリット11cから離れるほど高くなる場合を正とする。角度θ2は、第2領域がスリット11cから離れるほど高くなる場合を正とする。
図3は、金型11を備えて構成されるEFG装置10の概略図である。本開示のEFG装置10は、金型11、坩堝12、加熱手段13、引上げ軸14を備える。このEFG装置10は、坩堝12に収納した固体原料を加熱手段13で加熱、溶融して融液2とする。次に、引上げ軸14の先端に取り付けた種結晶3を、スリット11cを通って金型11の上に供給された融液2に浸して引き上げることで単結晶1を育成する。
本開示の単結晶の製造方法は、上記のEFG装置10を用いて単結晶1を育成する工程を有する。
上記構成により、EFG装置10により育成した単結晶1の表面領域1c(および/または表面領域1c')に筋状に配列した気泡1bを形成できる。そのため、気泡1bが金属不純物を捕捉し、内部領域1dにおいて不純物の少ない、高品質な単結晶1を提供できる。
融液2から単結晶1を育成する際、融液2中に気泡(不図示)が発生する。これらの気泡は、粒状の原料から融液2を形成するときに融液2中に取り込まれた粒状原料間の空気、原料、装置部材および、それらと酸素との反応生成物から発生する気体などからなる。融液2中の気泡の一部は、スリット11cを通って金型11の上面11bに達し、単結晶1中に取り込まれる。融液2の気泡の一部は、金型11の上面11cの略同じ位置に連続的に供給されることで、単結晶1の育成方向に筋状の気泡1bが形成される。
本開示の金型11によれば、金型11の上面11bに供給された融液2中の気泡が金型11の上面11bに沿って外面11aとの接続部まで移動し易い。そのため、気泡1bが、板状単結晶1の対向する二つの主面1a、1aから深さ0.5mm以内の領域、または、対向する二つの主面1a、1aから単結晶1の厚みの1/4以内の領域に形成される。
EFG装置10で育成される単結晶1の幅方向および厚み方向の形状は、金型11の上面11bの形状に依存する。育成中の単結晶1の最下端部の形状は、金型11の上面11bと結晶1の間の融液2の温度分布に依存し、金型11の上面11bの形状の影響を強く受ける。
図2Aに示すように、金型11の上面11bの仮想面との角度θが60°以上であるときには、融液2中の気泡が上面11bに沿って外面11aとの接続部まで移動し易い。また、角度θが85°以下であるときには、スリット11cの幅よりも大きな幅の単結晶1を育成することができる。気泡の移動の観点からは角度θがより大きい、例えば70°以上であるとさらに好ましく、大きな幅の単結晶1を育成する観点からは、角度θがより小さい、例えば、80°以下であると、さらに好ましい。スリット11cと金型11の上面11bとの接続部がR面取りまたはC面取りになっていると好適である。
単結晶1の育成中には、単結晶1の最下端の形状を観察して加熱手段13の出力などの育成条件の調節を行う。金型11において、角度θが一定であると、育成中、単結晶1の最下端の形状が直線的になる。そのため、単結晶1の形状制御が容易であり、結晶欠陥の発生も少なくなる。
図2Bに示す、第1領域と第2領域とを有する金型11では、育成中の単結晶1と金型11の上面11bとの距離は、第1領域で大きくなり、第1領域では融液2中の気泡が単結晶1に取り込まれにくい。第2領域の角度θ2が、第1領域の角度θ1よりも大きい。そのため、第2領域に到達した融液2中の気泡が上面11bに沿って外面11aとの接続部まで移動し易い。第2領域の厚みD2が小さい(第2領域の角度θ2が大きい)場合でも、第1領域の厚みD1を大きくすることで、幅の大きな単結晶1を育成することが可能となる。
気泡の移動の観点からは、角度θ1が0°以上であると、融液2中の気泡が上面11bの第1領域に沿って第2領域まで移動し得るので好適である。角度θ2は60°以上であると融液2中の気泡が上面11bの第2領域に沿って外面11aとの接続部まで移動し易いので好適であり、70°以上であるとさらに好ましい。スリット11cと第1領域との接続部、第1領域と第2領域との接続部がR面取りまたはC面取りになっていると好適である。
幅の大きな単結晶1を育成する観点からは、角度θ1が30°以下であると、好適であり、10°以下であると、さらに好適である。角度θ2は85°以下であると好適であり、80°以下であると、さらに好適である。
単結晶1の育成中には、単結晶1の最下端の形状を観察して加熱手段13の出力などの育成条件の調節を行う。第1領域内において角度θ1が一定であると、育成中の単結晶1の最下端の形状が観察しやすい。第2領域内において、角度θ2が一定であると、育成中、単結晶1の最下端の形状が直線的になる。そのため、単結晶1の形状制御が容易であり、結晶欠陥の発生も少なくなる。
気泡の移動および、幅の大きな単結晶1を育成する観点から、第2領域の厚みD2が第1領域の厚みD1よりも大きいと好適である。
図2Cに示す金型11のように、金型11の上面11bが、第1領域と第2領域との間に、外面11aに垂直な水平面とのなす角度θ3が、角度θ2よりも大きい第3領域を有していると、第1領域から第2領域まで融液2中の泡がスムーズに移動でき、育成中の単結晶1の最下端が観察しやすいので好適である。角度θ3は、第3領域がスリット11cから離れるほど高くなる場合を正とする。
角度θ3が70°以上90°以下であると、好適である。θ3が一定であると好適である。第1領域と第3領域との接続部、第3領域と第2領域との接続部がR面取りまたはC面取りになっていると好適である。第3領域の厚みD3は、第2領域の厚みD2よりも小さいと好適である。第3領域の高さH3は金型11の上部11b全体の高さHに対し、1/4以上、3/4以下であると、好適である。
さらに、金型11の上部11bが、第1領域と第3領域との間に、水平面とのなす角度がθ4である第4領域と、水平面とのなす角度がθ5である第5領域とを有していてもよい。
<実施例>
実施例1として、θ=70°のモリブデン製金型11、実施例2としてθ1=10°、θ2=80°、θ3=70°のモリブデン製金型11を備えたEFG装置10を用いて、幅110mm、厚み2mmの板状サファイア単結晶を育成した。比較例として、θ=45°のモリブデン製金型(不図示)を備えたEFG装置を用いて、幅110mm、厚み2mmの板状サファイア単結晶を育成した。主面1a近傍に形成された筋状の気泡1bの深さは、実施例1が0.5mm、実施例2が0.3mm、比較例が0.7mmであった。
実施例1において、レーザーICP-MS法によって、表面領域1cのうち、筋状の気泡1bを含む領域と、筋状の気泡1bを含まない領域と、主面1aから約1mm離れた内部領域1dとで単結晶1中のモリブデン濃度を測定した。その結果、気泡1bを含む領域は内部領域1dの約50倍、気泡1bを含まない領域は内部領域1dの約10倍のモリブデン濃度であった。これは、単結晶1中のモリブデンが気泡1bの周囲に捕捉されることで、気泡1bの多い表面領域1cのモリブデン濃度が高く、内部領域1dのモリブデン濃度が低くなるためと考えられる。
このような本開示の単結晶は、表面領域以外の内部領域において不純物が少ないので、高品質な単結晶を提供できる。
本開示のEFG装置用金型、EFG装置および単結晶の製造方法によれば、表面領域以外の内部領域において不純物の少ない、高品質な単結晶を提供できる。
本開示の単結晶部材の製造方法によれば、高品質な単結晶部材を得るための加工時間と加工コストを少なくすることができる。
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載の範囲内において、種々の改良および変更を行うことが可能である。
1 :単結晶
1a :主面
1b :気泡
1c :表面領域
1d :内部領域
2 :融液
3 :種結晶
10 :EFG装置
11 :金型
11a :外面
11b :上面
11c :スリット
12 :坩堝
13 :加熱手段
14 :引上げ軸

Claims (15)

  1. 対向する二つの主面を有する板状体であり、
    二つの前記主面から深さ0.3mm以内の領域に、前記主面に平行な複数の筋状に配列した気泡を有する、単結晶。
  2. 前記気泡は、前記主面から前記主面間の距離である厚みの1/4以内の領域に配列している、請求項1に記載の単結晶。
  3. 材質がサファイアである、請求項1または2に記載の単結晶。
  4. 二つの外面と、前記外面の間に配置された、融液を供給する少なくとも一つのスリットと、前記スリットの内面と前記外面とを接続する二つの上面とを備え、
    前記上面は、前記スリットの前記内面に接続する第1領域と、前記外面に接続する第2領域とを有し、前記第1領域と前記外面に垂直な仮想面とのなす角度θ1が、前記第2領域と前記外面に垂直な仮想面とのなす角度θ2よりも小さく、前記第1領域内において、角度θ1が一定である、EFG装置用金型。
  5. 二つの外面と、前記外面の間に配置された、融液を供給する少なくとも一つのスリットと、前記スリットの内面と前記外面とを接続する二つの上面とを備え、
    前記上面は、前記スリットの前記内面に接続する第1領域と、前記外面に接続する第2領域とを有し、前記第1領域と前記外面に垂直な仮想面とのなす角度θ1が、前記第2領域と前記外面に垂直な仮想面とのなす角度θ2よりも小さく、前記第2領域内において、角度θ2が一定である、EFG装置用金型。
  6. 角度θ1が0°以上30°以下である、請求項4または5に記載のEFG装置用金型。
  7. 角度θ2が60°以上85°以下である、請求項4から6のいずれかに記載のEFG装置用金型。
  8. 二つの外面と、前記外面の間に配置された、融液を供給する少なくとも一つのスリットと、前記スリットの内面と前記外面とを接続する二つの上面とを備え、
    前記上面は、前記スリットの前記内面に接続する第1領域と、前記外面に接続する第2領域とを有し、前記第1領域と前記外面に垂直な仮想面とのなす角度θ1が、前記第2領域と前記外面に垂直な仮想面とのなす角度θ2よりも小さく、
    前記第1領域と前記第2領域との間に、前記仮想面とのなす角度がθ3である第3領域を有し、角度θ3がθ2よりも大きい、EFG装置用金型。
  9. 角度θ3が70°以上90°以下である、請求項に記載のEFG装置用金型。
  10. 前記第3領域内において、角度θ3が一定である、請求項またはに記載のEFG装置用金型。
  11. 前記第3領域の厚みが、前記第2領域の厚みよりも小さい、請求項から10のいずれかに記載のEFG装置用金型。
  12. サファイア育成用である、請求項4から11のいずれかに記載のEFG装置用金型。
  13. 請求項4から12のいずれかに記載のEFG用金型を備えたEFG装置。
  14. 請求項13に記載のEFG装置を用いて単結晶を育成する工程を有する単結晶の製造方法。
  15. 請求項1から3のいずれかに記載の単結晶の気泡を有する表面領域の少なくとも一部を除去する工程を有する、単結晶部材の製造方法。


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