JP7100848B2 - 潤滑剤組成物及びそれを封入した軸受 - Google Patents

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Description

本発明は、潤滑剤組成物及びそれを封入した軸受に関する。
潤滑剤は、一般に、機械の可動部分に塗布されることによって、相接する部品間の摩擦を低減し、摩擦熱の発生を防ぎ、部品同士の接触部分に応力が集中するのを抑制する物質である。また、潤滑剤は、密封、防錆、防塵などの役割をも担う物質である。潤滑剤には、潤滑油やグリースが含まれる。潤滑油は、通常、石油精製物等の混合油である。一方、グリースは、潤滑剤膜が付着した状態に保つのが困難な摺動面(例えば、すべり軸受や転がり軸受)に適用する目的で、潤滑油を増ちょう剤に保持させ、チクソトロピー性を付与したものである。
このような潤滑剤には、低摩擦係数を示すことは言うまでもなく、使用可能な温度範囲の広いこと、長期間にわたって蒸発、分解等による損失の少ないことなど様々な特性が要求される。
特許文献1には液晶化合物とグリースを混合した軸受用潤滑剤が記載されている。特許文献2乃至5には、特定の液晶化合物を用いることによって、広い温度範囲において有効であり、長期間にわたって蒸発量の少ない潤滑剤を製造できることが記載されている。特許文献5には、2環液晶化合物と3環液晶化合物を混合した液晶混合物を含んでなる耐熱導電性潤滑剤が記載されている。同文献によれば、2環液晶化合物と3環液晶化合物を1:1の割合で混合することにより、-50℃~+220℃の範囲で液晶性を呈する潤滑剤を製造できることが記載されている。
特開2004-359848号公報 特開2015-199934号公報 特開2016-130316号公報 特開2016-150954号公報 特開2017-105874号公報
本発明は、低発塵性が求められるクリーン環境下、宇宙空間などの高真空下、あるいは高温下での使用に好適な潤滑剤組成物及びその潤滑剤組成物を封入した軸受を提供することを目的とする。
本発明者らは、ある特定の構造を有する2環液晶化合物と3環液晶化合物を混合することによって、潤滑剤として優れた性能を発揮することのできる液晶混合物が得られることを発見し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、以下を包含する。
[1]
以下の式(1)で表される2環液晶化合物の少なくとも1種と、以下の式(2)で表される3環液晶化合物の少なくとも1種と、以下の式(3)で表される3環液晶化合物の少なくとも1種を含む、潤滑剤組成物。
式(1):
Figure 0007100848000001

[式中、
及びRは同一又は異なり、基-OCHCHCH(R’)CHCHOR(Rは直鎖又は分岐鎖のC2n+1であり、1≦n≦20であり、R’はメチル又はエチルである)である]
式(2):
Figure 0007100848000002

[式中、
11及びR21は同一又は異なり、基-OR(Rは直鎖又は分岐鎖のC2n+1であり、1≦n≦20である)であり、
12、R13、R22及びR23は同一又は異なり、水素、又は基-OR(Rは直鎖又は分岐鎖のC2n+1であり、1≦n≦20である)である]
式(3):
Figure 0007100848000003

[式中、
31及びR41は同一又は異なり、基-OCHCHCH(R’)CHCHOR(Rは直鎖又は分岐鎖のC2n+1であり、1≦n≦20であり、R’はメチル又はエチルである)であり、
32、R33、R42、及びR43は同一又は異なり、水素、又は基-OCHCHCH(R’)CHCHOR(Rは直鎖又は分岐鎖のC2n+1であり、1≦n≦20であり、R’はメチル又はエチルである)である]
[2]
前記式(1)において、1≦n≦15であり、R’はメチルである、[1]に記載の潤滑剤組成物。
[3]
前記式(3)において、R32又はR33、及び、R42又はR43は、基-OCHCHCH(R’)CHCHOR(Rは直鎖のC2n+1であり、1≦n≦15であり、R’はメチルである)である、[1]または[2]に記載の潤滑剤組成物。
[4]
前記式(2)で表される3環液晶化合物は、以下の式(4)~(6)で表される化合物のうち少なくとも1種である、[1]から[3]のうちいずれかに記載の潤滑剤組成物。
Figure 0007100848000004

[5]
前記式(3)で表される3環液晶化合物は、以下の式(7)及び(8)で表される化合物のうち少なくとも1種である、[1]から[4]のうちいずれかに記載の潤滑剤組成物。
Figure 0007100848000005

[6]
前記式(1)で表される2環液晶化合物と、前記式(2)で表される3環液晶化合物及び前記式(3)で表される3環液晶化合物の合計との混合比が、質量比で、60:40~4:96である、[1]から[5]のうちいずれかに記載の潤滑剤組成物。
[7]
前記2環液晶化合物の含有量が4~40wt%であり、前記式(3)で表される3環液晶化合物の含有量が20~64wt%である、[1]から[6]のうちいずれかに記載の潤滑剤組成物。
[8]
[1]から[7]のうちいずれかに記載の潤滑剤組成物が封入された軸受。
本発明によれば、クリーン環境下、高真空下、あるいは高温下での使用に好適な潤滑剤組成物及びその潤滑剤組成物を封入した軸受を提供することができる。
軸受の斜視図である。 流動性試験に使用した装置の模式図である。 昇温時圧力測定試験の結果を示すグラフである。 直動案内ユニットの斜視図である。 発塵性試験の結果を示すグラフである。
本発明によれば、以下の式(1)で表される2環液晶化合物の少なくとも1種と、以下の式(2)で表される3環液晶化合物の少なくとも1種と、以下の式(3)で表される3環液晶化合物の少なくとも1種を含む潤滑剤組成物が提供される。
式(1):
Figure 0007100848000006

[式中、
及びRは同一又は異なり、基-OCHCHCH(R’)CHCHOR(Rは直鎖又は分岐鎖のC2n+1であり、1≦n≦20であり、R’はメチル又はエチルである)である]
式(2):
Figure 0007100848000007

[式中、
11及びR21は同一又は異なり、基-OR(Rは直鎖又は分岐鎖のC2n+1であり、1≦n≦20である)であり、
12、R13、R22及びR23は同一又は異なり、水素、又は基-OR(Rは直鎖又は分岐鎖のC2n+1であり、1≦n≦20である)である]
式(3):
Figure 0007100848000008

[式中、
31及びR41は同一又は異なり、基-OCHCHCH(R’)CHCHOR(Rは直鎖又は分岐鎖のC2n+1であり、1≦n≦20であり、R’はメチル又はエチルである)であり、
32、R33、R42、及びR43は同一又は異なり、水素、又は基-OCHCHCH(R’)CHCHOR(Rは直鎖又は分岐鎖のC2n+1であり、1≦n≦20であり、R’はメチル又はエチルである)である]
式(1)~(3)において、R、R、R11、R12、R13、R21、R22、R23、R31、R32、R33、R41、R42及びR43は、コア構造に連結し、分子の潤滑性を担う鎖状基である。R、R、R11、R12、R13、R21、R22、R23、R31、R32、R33、R41、R42及びR43を適切に選択することにより、分子全体のサイズ(長径)や極性を調節することができる。
式(1)~(3)におけるRの例としては、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、1-メチル-n-ブチル基、2-メチル-n-ブチル基、3-メチル-n-ブチル基、1,1-ジメチル-n-プロピル基、1,2-ジメチル-n-プロピル基、2,2-ジメチル-n-プロピル基、1-エチル-n-プロピル基、n-ヘキシル基、1-メチル-n-ペンチル基、2-メチル-n-ペンチル基、3-メチル-n-ペンチル基、4-メチル-n-ペンチル基、1,1-ジメチル-n-ブチル基、1,2-ジメチル-n-ブチル基、1,3-ジメチル-n-ブチル基、2,2-ジメチル-n-ブチル基、2,3-ジメチル-n-ブチル基、3,3-ジメチル-n-ブチル基、1-エチル-n-ブチル基、2-エチル-n-ブチル基、1,1,2-トリメチル-n-プロピル基、1,2,2-トリメチル-n-プロピル基、1-エチル-1-メチル-n-プロピル基、1-エチル-2-メチル-n-プロピル基、n-ヘプチル基、1-メチル-n-ヘキシル基、2-メチル-n-ヘキシル基、3-メチル-n-ヘキシル基、1,1-ジメチル-n-ペンチル基、1,2-ジメチル-n-ペンチル基、1,3-ジメチル-n-ペンチル基、2,2-ジメチル-n-ペンチル基、2,3-ジメチル-n-ペンチル基、3,3-ジメチル-n-ペンチル基、1-エチル-n-ペンチル基、2-エチル-n-ペンチル基、3-エチル-n-ペンチル基、1-メチル-1-エチル-n-ブチル基、1-メチル-2-エチル-n-ブチル基、1-エチル-2-メチル-n-ブチル基、2-メチル-2-エチル-n-ブチル基、2-エチル-3-メチル-n-ブチル基、n-オクチル基、1-メチル-n-ヘプチル基、2-メチル-n-ヘプチル基、3-メチル-n-ヘプチル基、1,1-ジメチル-n-ヘキシル基、1,2-ジメチル-n-ヘキシル基、1,3-ジメチル-n-ヘキシル基、2,2-ジメチル-n-ヘキシル基、2,3-ジメチル-n-ヘキシル基、3,3-ジメチル-n-ヘキシル基、1-エチル-n-ヘキシル基、2-エチル-n-ヘキシル基、3-エチル-n-ヘキシル基、1-メチル-1-エチル-n-ペンチル基、1-メチル-2-エチル-n-ペンチル基、1-メチル-3-エチル-n-ペンチル基、2-メチル-2-エチル-n-ペンチル基、2-メチル-3-エチル-n-ペンチル基、3-メチル-3-エチル-n-ペンチル基、n-ノニル基、n-デシル基、n-ウンデシル基、n-ドデシル基等が挙げられる。
式(1)において、R及びRは同一又は異なり、基-OCHCHCH(R’)CHCHOR(Rは直鎖又は分岐鎖のC2n+1であり、1≦n≦20であり、好ましくは1≦n≦15であり、より好ましくは4≦n≦12であり、特に好ましくは8≦n≦10であり、R’はメチル又はエチルである)である。
式(1)において、好ましくは、1≦n≦15であり、R’はメチルである。
式(2)において、R11及びR21は同一又は異なり、基-OR(Rは直鎖又は分岐鎖のC2n+1であり、1≦n≦20であり、好ましくは4≦n≦16であり、より好ましくは8≦n≦12である)である。
式(2)において、R12、R13、R22及びR23は同一又は異なり、水素、又は基-OR(Rは直鎖又は分岐鎖のC2n+1であり、1≦n≦20であり、好ましくは4≦n≦16であり、より好ましくは8≦n≦12である)である。
式(3)において、R31及びR41は同一又は異なり、基-OCHCHCH(R’)CHCHOR(Rは直鎖又は分岐鎖のC2n+1であり、1≦n≦20であり、好ましくは4≦n≦16であり、より好ましくは4≦n≦12であり、特に好ましくは6≦n≦8であり、R’はメチル又はエチルである)である。
式(3)において、R32、R33、R42、及びR43は同一又は異なり、水素、又は基-OCHCHCH(R’)CHCHOR(Rは直鎖又は分岐鎖のC2n+1であり、1≦n≦20であり、好ましくは4≦n≦16であり、より好ましくは4≦n≦12であり、特に好ましくは6≦n≦8であり、R’はメチル又はエチルである)である。
また、式(3)において、好ましくは、R32又はR33、及び、R42又はR43は、基-OCHCHCH(R’)CHCHOR(Rは直鎖のC2n+1であり、1≦n≦15であり、R’はメチルである)である。
式(2)で表される3環液晶化合物は、以下の式(4)~(6)で表される化合物のうち少なくとも1種であることが好ましい。
Figure 0007100848000009
式(3)で表される3環液晶化合物は、以下の式(7)及び(8)で表される化合物のうち少なくとも1種であることが好ましい。
Figure 0007100848000010
式(1)で表される2環液晶化合物は、以下の式(9)~(11)で表される化合物のうち少なくとも1種であることが好ましい。
Figure 0007100848000011
本発明において、式(2)で表される3環液晶化合物は、単独で使用してもよいが、2種以上を混合して使用してもよい。例えば、上記式(4)~(6)で表される化合物のうちいずれかを単独で使用してもよいが、2種以上を混合して使用してもよい。また、上記式(4)~(6)で表される化合物のすべてを混合して使用してもよい。
本発明において、式(3)で表される3環液晶化合物は、単独で使用してもよいが、2種以上を混合して使用してもよい。例えば、上記式(7)及び(8)で表される化合物のいずれかを単独で使用してもよいが、これらを混合して使用してもよい。
本発明において、式(1)で表される2環液晶化合物は、単独で使用してもよいが、2種以上を混合して使用してもよい。例えば、上記式(9)~(11)で表される化合物のいずれかを単独で使用してもよいが、2種以上を混合して使用してもよい。また、上記式(9)~(11)で表される化合物のすべてを混合して使用してもよい。
式(1)で表される2環液晶化合物、及び、式(2)で表される3環液晶化合物の製造方法は特に限定されるものではなく、公知の反応を組み合わせることにより製造することができる。例えば、特開2017-105874号公報に記載の方法に準じて製造することができる。
式(3)で表される3環液晶化合物の製造方法は特に限定されるものではなく、公知の反応を組み合わせることにより製造することができる。式(3)で表される3環液晶化合物の製造方法の一例を示すと、以下の通りである。
アルコール化合物(例えばR31-OH)やフェノール化合物(例えばHO-[3環骨格構造]-OH)とアルカリ金属やアルカリ金属アルコラートを用い、ハロゲン化合物(例えばR31-XやX-[3環骨格構造]-X(Xは塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子などのハロゲン原子))と反応させる方法が利用できる。例えば、特許第5916916号に記載の方法に準じて調製することができる。
特に、式(3)で表される3環液晶化合物は、以下のようにして調製することができる。

Figure 0007100848000012

[式中、
31は、基-OCHCHCH(R’)CHCHOR(Rは直鎖又は分岐鎖のC2n+1であり、1≦n≦20であり、R’はメチル又はエチルである)であり、
32及びR33は同一又は異なり、水素、又は基-OCHCHCH(R’)CHCHOR(Rは直鎖又は分岐鎖のC2n+1であり、1≦n≦20であり、R’はメチル又はエチルである)である]
で表される化合物を少なくとも一種、

Figure 0007100848000013

[式中、
41は、基-OCHCHCH(R’)CHCHOR(Rは直鎖又は分岐鎖のC2n+1であり、1≦n≦20であり、R’はメチル又はエチルである)であり、
42及びR43は同一又は異なり、水素、又は基-OCHCHCH(R’)CHCHOR(Rは直鎖又は分岐鎖のC2n+1であり、1≦n≦20であり、R’はメチル又はエチルである)である]
で表される化合物を少なくとも一種、及び

Figure 0007100848000014

で表される化合物を適切な反応条件下に反応させて、下記化合物
Figure 0007100848000015

[式中、R31、R32、R33、R41、R42及びR43は上に定義したとおりである]
のモル比1:2:1の混合物を得る。
なお、前記アルカリ金属としては、炭酸カリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどが挙げられる。また前記アルカリ金属アルコラートとしては、ナトリウムエチラート、ナトリウムメチラート、tert-ブトキシナトリウム、tert-ブトキシカリウムなどが挙げられる。
また、上記の反応には従来公知の各種有機溶媒が使用可能であり、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、アセトン、トルエンが使用可能である。
別法として、以下のようにして調製することもできる。

Figure 0007100848000016

[式中、
31は、基-OCHCHCH(R’)CHCHOR(Rは直鎖又は分岐鎖のC2n+1であり、1≦n≦20であり、R’はメチル又はエチルである)であり、
32及びR33は同一又は異なり、水素、又は基-OCHCHCH(R’)CHCHOR(Rは直鎖又は分岐鎖のC2n+1であり、1≦n≦20であり、R’はメチル又はエチルである)である]
で表される化合物を少なくとも一種、

Figure 0007100848000017

[式中、
41は、基-OCHCHCH(R’)CHCHOR(Rは直鎖又は分岐鎖のC2n+1であり、1≦n≦20であり、R’はメチル又はエチルである)であり、
42及びR43は同一又は異なり、水素、又は基-OCHCHCH(R’)CHCHOR(Rは直鎖又は分岐鎖のC2n+1であり、1≦n≦20であり、R’はメチル又はエチルである)である]
で表される化合物を少なくとも一種、及び

Figure 0007100848000018

で表されるテレフタルアルデヒドを適切な反応条件下に反応させて、下記化合物
Figure 0007100848000019

[式中、R31、R32、R33、R41、R42及びR43は上に定義したとおりである]
のモル比1:2:1の混合物を得る。
本発明に係る潤滑剤組成物は非常に蒸発しにくいため(例えば、温度100℃の雰囲気において600時間経過後の残存率が95%以上)、汎用のグリース等に比較して長期間補充することなく継続使用が可能であるという利点を有する。
本発明に係る潤滑剤組成物は高真空下において蒸発しにくいため(例えば、温度25℃、圧力10-5Paの雰囲気で1000時間経過後の残存率が95%以上)、宇宙空間などの高真空下において好適に使用できる。
本発明に係る潤滑剤組成物は発塵性が極めて低いため、例えば、高い清浄度が要求されるクリーンルーム内に設置される半導体製造装置への使用に好適である。
本発明に係る潤滑剤組成物は、蒸発しにくく、発塵性が低い。また、本発明に係る潤滑剤組成物は、高真空下や高温下において安定的に性能を発揮することができる。したがって、本発明に係る潤滑剤組成物は、軸受用の潤滑剤として優れた性能を発揮することができる。
本発明に係る潤滑剤組成物を封入した軸受は、例えば、クリーンルーム内に設置される半導体製造装置に好適に使用することができる。また、本発明に係る潤滑剤組成物を封入した軸受は、宇宙空間などの高真空下に設置される機械や装置に好適に使用することができる。また、本発明に係る潤滑剤組成物を封入した軸受は、精密機械、メンテナンスが難しい風力発電装置、免震装置等に好適に使用することができる。
さらに、本発明に係る潤滑剤組成物を封入した軸受の具体例としては、電動ファンモータ及びワイパーモータ等の自動車電装品に使用される軸受、水ポンプ及び電磁クラッチ装置等の自動車エンジン補機等や駆動系に使用される転がり軸受、産業機械装置用の小型ないし大型の汎用モータ等の回転装置に使用される転がり軸受、工作機械の主軸軸受等の高速高精度回転軸受、エアコンファンモータ及び洗濯機等の家庭電化製品のモータや回転装置に使用される転がり軸受、HDD装置及びDVD装置等のコンピュータ関連機器の回転部に使用される転がり軸受、複写機及び自動改札装置等の事務機の回転部に使用される転がり軸受、並びに、電車及び貨車の車軸軸受が挙げられる。
本発明の潤滑剤組成物が、本発明の効果を損なわない範囲において含んでもよい、その他の成分について、順に説明する。これらは基本的に潤滑剤の含有成分として従来公知の物質であって、その含有量は、特にほかに言及しない限り、従来公知の範囲で当業者が適宜選択することができる。また、いずれの成分も1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
(液晶化合物)
式(1)~(3)で表される化合物は液晶化合物であるが、本発明の潤滑剤組成物は、それ以外の液晶化合物を含有してもよい。
そのような液晶化合物としては、スメクチック相あるいはネマチック相を示す液晶化合物、アルキルスルホン酸、ナフィオン膜系の構造を持つ化合物、アルキルカルボン酸、アルキルスルホン酸等を挙げることができる。また、本発明の潤滑剤組成物は、特許第5916916号や特開2017-105874号明細書に記載の液晶化合物を含有してもよい。
(基油)
本発明の潤滑剤組成物と、従来公知の各種の潤滑剤基油とを混合して使用してもよい。
前記基油の例としては、特に限定されないが、鉱油、高精製鉱油、合成炭化水素油、パラフィン系鉱油、アルキルジフェニルエーテル油、エステル油、シリコーン油、ナフテン系鉱油及びフッ素油等が挙げられる。
(その他の添加剤)
その他、本発明の潤滑剤組成物に添加可能な添加剤としては、軸受油、ギヤ油及び作動油などの潤滑剤に用いられている各種添加剤、すなわち極圧剤、配向吸着剤、摩耗防止剤、摩耗調整剤、油性剤、酸化防止剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、清浄分散剤、金属不活性化剤、腐食防止剤、防錆剤、消泡剤、固体潤滑剤等が挙げられる。
前記極圧剤の例としては、塩素系化合物、硫黄系化合物、リン酸系化合物、ヒドロキシカルボン酸誘導体、及び有機金属系極圧剤が挙げられる。極圧剤を添加することにより、本発明の導電性潤滑剤の耐摩耗性が向上する。
前記配向吸着剤の例としては、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤などの各種カップリング剤に代表される有機シランや有機チタン、有機アルミニウム等が挙げられる。配向吸着剤を添加することにより、本発明の潤滑剤組成物に含まれる液晶化合物の液晶配向を強め、本発明の潤滑剤組成物から形成される被膜の厚さとその強度が強化され得る。
本発明の潤滑剤組成物は、式(1)~(3)で表される化合物やその他の成分を、従来公知の方法で混合することによって、調製することができる。本発明の潤滑剤組成物の調製方法の一例を示せば、以下のとおりである。
潤滑剤組成物の構成成分を常法で混合し、その後、必要に応じて、ロールミル、脱泡処理、フィルター処理等を行って本発明の潤滑剤組成物を得る。あるいは、潤滑剤組成物の油成分を先に混合し、続いて添加剤等のその他の成分を加えて混合し、必要に応じて上記の脱泡処理等を行うことによっても、潤滑剤組成物を調製することができる。
以下、本発明のさらに具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
[潤滑剤組成物の調製]
式(1)で表される2環液晶化合物として、以下の式(9)~(11)で表される化合物の混合物を準備した。式(9)~(11)で表される化合物の混合比は、およそ1:2:1(モル比)である。
Figure 0007100848000020
式(2)で表される3環液晶化合物として、以下の式(4)~(6)で表される化合物の混合物を準備した。式(4)~(6)で表される化合物の混合比は、およそ1:2:1(モル比)である。
Figure 0007100848000021
式(3)で表される3環液晶化合物として、以下の式(7)及び(8)で表される化合物をそれぞれ準備した。
Figure 0007100848000022
つまり、2環液晶化合物(式(9)~(11)で表される化合物の混合物)と、3種類の3環液晶化合物を準備した。3種類の3環液晶化合物を、以下、次のように呼ぶことにする。
3環液晶化合物LC1:式(4)~(6)で表される化合物の混合物
3環液晶化合物LC2:式(7)で表される化合物
3環液晶化合物LC3:式(8)で表される化合物
上記で準備した2環液晶化合物と3環液晶化合物LC1~LC3を200℃に加熱して様々な比率で混合することにより、以下の表1に示す潤滑剤組成物(試料番号1~23)を調製した。表中の数字は、質量%を示す。
Figure 0007100848000023
調製した潤滑剤組成物を用いて、以下の複数種類の試験を行った。
[常温でのやわらかさ試験]
潤滑剤組成物を常温(25℃)に冷却した後、スパチュラで数回撹拌し、軸受に封入する試験を行った。試験にはボールスプライン軸受を使用した。
ボールスプライン軸受は、例えば、図1に示すように、複数の転動体12を介して軸14に沿って直線移動可能な外筒16を有する小型のボールスプライン軸受10である。軸14の外周面には、複数の転動体12が転走する軌道溝14aが軸方向に沿って形成されている。複数の転動体12は、軸14の外周面に形成された軌道溝14aと、外筒16の内面との間に保持されている。外筒16の端部には、複数の転動体12を方向転換させるためのエンドキャップ18がねじ止め等で固定されている。軌道溝14aに沿って転走する複数の転動体12は、エンドキャップ18に形成された方向転換路で方向転換することによって無限循環するようになっている。
潤滑剤組成物を軸受10に封入する際には、軸14を外筒16から抜き取った後、外筒16の内側に保持されている複数の転動体12に潤滑剤組成物を塗布した。複数の転動体12に潤滑剤組成物を塗布した後、図1に示すように軸14に外筒16を再び組み付けた。
そして、潤滑剤組成物を軸受10に封入し、転動体が循環できるかどうかにより、潤滑剤組成物の常温でのやわらかさを判定した。判定基準は、以下の通りである。なお、試験には軸径が4mmの小型のボールスプライン軸受(日本トムソン株式会社製「LSAG4」)を使用した。
A:転動体が循環可能であり、潤滑剤組成物に非常に柔軟性がある。
B:転動体が循環可能であり、潤滑剤組成物に柔軟性がある。
C:転動体が循環不可であり、潤滑剤組成物に柔軟性がなく、砕けやすい。
上記の表1に、潤滑剤組成物の常温でのやわらかさ試験の結果を示す。
表1に示す結果より、2環液晶化合物と、3環液晶化合物LC1と、3環液晶化合物LC2及びLC3のうち少なくとも一方とを含む本発明の潤滑剤組成物(試料番号2、3、4、6、7、8、10、11、12、14、15、16、18、19、20、21)は、適度な柔軟性を有し、軸受に封入しても転動体が循環可能な状態であった。
特に、2環液晶化合物と、3環液晶化合物LC1~LC3の合計との混合比が、質量比で、60:40~4:96である場合(試料番号2、3、4、6、7、8、10、11、12、14、15、16、18、19、20、21)、潤滑剤組成物が十分なやわらかさを有しており、潤滑剤組成物を軸受に封入するのが容易であった。
[加熱時の流動性試験]
潤滑剤組成物を加熱したときの流動性を確認する試験を行った。試験に使用した装置を図2に示す。
試験では、まず、潤滑剤組成物(約5mg)をスライドガラスの上に付着させた。スライドガラスの傾斜角は70°に設定した。潤滑剤組成物は、スライドガラスの上端から20mmの位置に付着させた。スライドガラスの上に潤滑剤組成物を付着させた後、スライドガラスをオーブン内で所定の温度に到達するまで加熱した。加熱したスライドガラスを10分間放置した後、スライドガラス上に付着させた潤滑剤組成物を目視で観察することによって、潤滑剤組成物の流動性を判定した。判定基準は、以下の通りである。
○:スライドガラス上で潤滑剤組成物が垂れていない。
×:スライドガラス上で潤滑剤組成物が垂れている。
以下の表2に、潤滑剤組成物の加熱時の流動性試験の結果を示す。表2中の試料番号は、表1中の試料番号に対応する。
Figure 0007100848000024
表2に示す結果より、本発明の潤滑剤組成物は、2環液晶化合物の含有量が45wt%を超える場合(試料番号2、3、4)、115℃に加熱されると融解(液化)して垂れてしまうことが判明した。したがって、例えば真空装置のベーキング時の高温(100℃程度)でも垂れが発生しない潤滑剤組成物を得るためには、潤滑剤組成物に含まれる2環液晶化合物の含有量が4~40wt%であることが好ましいことが判明した。
以上の試験結果より、常温で軸受に封入するのが容易であり、かつ、例えば100℃の高温でも軸受から垂れることのない潤滑剤組成物を得るためには、2環液晶化合物の含有量が4~40wt%であり、3環液晶化合物LC2及びLC3の含有量が20~64wt%であることが好ましいことが判明した。
[高温下耐久性試験]
上記で準備した2環液晶化合物と3環液晶化合物LC1~LC3を以下の表3に示す質量比で混合して潤滑剤組成物を調製した。調製した潤滑剤組成物を、図1に示す軸受10に封入し、外筒16を加熱しつつ固定した状態で軸14を連続的に往復移動させる試験を行った。試験中の軸受10の振動値が設定値を超えた場合、もしくは、摩耗粉の異常発生を確認した時点で試験を停止し、その時点の走行距離を測定した。その他の試験条件は、以下の通りである。また、比較例として、市販のシクロペンタン系真空用潤滑剤及びフッ素系真空用潤滑剤をそれぞれ軸受に封入し、同様の試験を行った。これらの試験の結果を、以下の表3に示す。
(試験条件)
外筒の加熱温度:80℃
荷重:中予圧
ストローク:50mm
最高速度:1m/s
潤滑剤組成物の封入量:3mg
Figure 0007100848000025
表3に示す結果より、2環液晶化合物と、3環液晶化合物LC1~LC3とを含有する本発明の潤滑剤組成物は、軸受用の潤滑剤として十分な高温下耐久性を有することを確認することができた。
[昇温時圧力測定試験]
2環液晶化合物と3環液晶化合物LC1の混合比が質量比で60:40である潤滑剤組成物(1)を準備した。また、2環液晶化合物、3環液晶化合物LC1、3環液晶化合物LC2、及び3環液晶化合物LC3の混合比が質量比で1:1:1:1である潤滑剤組成物(2)を準備した。準備した潤滑剤組成物を加熱したときの圧力変化(全圧)を、飽和蒸気圧評価装置(VPE-9000、株式会社アルバック製)を用いて測定した。測定条件は、以下の通りである。
(測定条件)
測定温度:室温~200℃
昇温速度:10℃/min
測定開始時の圧力:約1.0×10-5Pa
また、比較例として、市販のシクロペンタン系真空用潤滑剤及びフッ素系真空用潤滑剤を用いて同様の測定を行った。これらの測定結果を、図3に示す。
図3に示すように、本発明の潤滑剤組成物(2)は、200℃近傍まで全圧がほとんど変化していなかった。これに対し、シクロペンタン系真空用潤滑剤は約90℃で全圧が急激に上昇し蒸発しやすいことを確認することができた。これらの結果より、本発明の潤滑剤組成物は、市販のシクロペンタン系真空用潤滑剤に比べて蒸発しにくく、室温~200℃において全圧が安定していることを確認することができた。
[発塵性試験]
潤滑剤組成物を封入した直動案内ユニットを連続的に動作させることによって、潤滑剤組成物の発塵性を評価する試験を行った。試験に用いた直動案内ユニットを図4に示す。
図4に示すように、直動案内ユニット20は、複数の転動体22を介してトラックレール24に沿って直線移動可能なスライダ26を有する小型の直動案内ユニット(日本トムソン株式会社製「LWL9」)である。トラックレール24の両側面には、複数の転動体22が転走する軌道溝24aが長手方向に沿って形成されている。複数の転動体22は、トラックレール24の両側面に形成された軌道溝24aと、スライダ26の内面との間に保持されている。スライダ26の端部には、複数の転動体22を方向転換させるためのエンドキャップ28がねじ止め等で固定されている。軌道溝24aに沿って転走する複数の転動体22は、エンドキャップ28に形成された方向転換路で方向転換することによって無限循環するようになっている。
試験では、まず、以下の3種類の潤滑剤組成物を準備した。
潤滑剤組成物(1):2環液晶化合物と3環液晶化合物LC1の混合比が質量比で60:40である潤滑剤組成物
潤滑剤組成物(2):2環液晶化合物、3環液晶化合物LC1、3環液晶化合物LC2、及び3環液晶化合物LC3の混合比が質量比で1:1:1:1である潤滑剤組成物
潤滑剤組成物(3):2環液晶化合物と3環液晶化合物LC1の混合比が質量比で80:20である潤滑剤組成物
準備した潤滑剤組成物を、それぞれ、直動案内ユニット20に封入した。潤滑剤組成物を直動案内ユニット20に封入する際には、トラックレール24をスライダ26から抜き取った後、スライダ26の内側に保持されている複数の転動体22に潤滑剤組成物を塗布した。複数の転動体22に潤滑剤組成物を塗布した後、図4に示すように、スライダ26をトラックレール24に再び組み付けた。
つぎに、潤滑剤組成物を封入した直動案内ユニット20をチャンバー内で連続的に往復動作させた。直動案内ユニット20を動作させている間、チャンバー内にHEPAフィルターを通したクリーンエアをダウンフロー方式で送り込むとともに、チャンバーから排出される排気中の粒子数を、以下の表4に示す粒子径範囲毎に測定した。粒子数の測定には、パーティクルカウンタ(リオン株式会社製、KC-22A)を用いた。その他の測定条件は、以下の通りである。
(測定条件)
直動案内ユニットの移動距離:500mm
最高速度:1m/s
負荷:80N
風量(サンプリング空気量):0.38m/min
測定時間:24時間
また、比較例として、市販のシクロペンタン系真空用潤滑剤及び炭化水素系低発塵用潤滑剤をそれぞれ直動案内ユニット20に封入し、同様の試験を行った。これらの試験の結果を、以下の表4及び図5に示す。
Figure 0007100848000026
表4及び図5に示す結果より、本発明の潤滑剤組成物(2)は、他の潤滑剤組成物(1)、(3)と比較して、発塵量が極めて小さく、例えばクリーン環境下で使用する軸受用の潤滑剤として優れた性能を有することを確認することができた。
また、本発明の潤滑剤組成物(2)は、市販のシクロペンタン系真空用潤滑剤あるいは炭化水素系低発塵用潤滑剤と比較しても十分に発塵性が低いことを確認することができた。
10 軸受
12 転動体
14 軸
16 外筒
18 エンドキャップ
20 直動案内ユニット
22 転動体
24 トラックレール
26 スライダ
28 エンドキャップ

Claims (8)

  1. 以下の式(1)で表される2環液晶化合物の少なくとも1種と、以下の式(2)で表される3環液晶化合物の少なくとも1種と、以下の式(3)で表される3環液晶化合物の少なくとも1種を含む、潤滑剤組成物。
    式(1):
    Figure 0007100848000027

    [式中、
    及びRは同一又は異なり、基-OCHCHCH(R’)CHCHOR(Rは直鎖又は分岐鎖のC2n+1であり、1≦n≦20であり、R’はメチル又はエチルである)である]
    式(2):
    Figure 0007100848000028

    [式中、
    11及びR21は同一又は異なり、基-OR(Rは直鎖又は分岐鎖のC2n+1であり、1≦n≦20である)であり、
    12、R13、R22及びR23は同一又は異なり、水素、又は基-OR(Rは直鎖又は分岐鎖のC2n+1であり、1≦n≦20である)である]
    式(3):
    Figure 0007100848000029

    [式中、
    31及びR41は同一又は異なり、基-OCHCHCH(R’)CHCHOR(Rは直鎖又は分岐鎖のC2n+1であり、1≦n≦20であり、R’はメチル又はエチルである)であり、
    32、R33、R42、及びR43は同一又は異なり、水素、又は基-OCHCHCH(R’)CHCHOR(Rは直鎖又は分岐鎖のC2n+1であり、1≦n≦20であり、R’はメチル又はエチルである)である]
  2. 前記式(1)において、1≦n≦15であり、R’はメチルである、請求項1に記載の潤滑剤組成物。
  3. 前記式(3)において、R32又はR33、及び、R42又はR43は、基-OCHCHCH(R’)CHCHOR(Rは直鎖のC2n+1であり、1≦n≦15であり、R’はメチルである)である、請求項1または請求項2に記載の潤滑剤組成物。
  4. 前記式(2)で表される3環液晶化合物は、以下の式(4)~(6)で表される化合物のうち少なくとも1種である、請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の潤滑剤組成物。
    Figure 0007100848000030
  5. 前記式(3)で表される3環液晶化合物は、以下の式(7)及び(8)で表される化合物のうち少なくとも1種である、請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の潤滑剤組成物。
    Figure 0007100848000031
  6. 前記式(1)で表される2環液晶化合物と、前記式(2)で表される3環液晶化合物及び前記式(3)で表される3環液晶化合物の合計との混合比が、質量比で、60:40~4:96である、請求項1から請求項5のうちいずれか1項に記載の潤滑剤組成物。
  7. 前記2環液晶化合物の含有量が4~40wt%であり、前記式(3)で表される3環液晶化合物の含有量が20~64wt%である、請求項1から請求項6のうちいずれか1項に記載の潤滑剤組成物。
  8. 請求項1から請求項7のうちいずれか1項に記載の潤滑剤組成物が封入された軸受。
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