JP7100534B2 - レンズ光学系及び撮像装置 - Google Patents
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Description
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであって、対象物による反射光もしくは散乱光を効率よく撮像素子に入力させるレンズ光学系及び撮像装置を提供することを目的とする。
波長Nが780nmより長く、波長N±50nmの波長範囲以内でのみに使用されるレンズ光学系において、
前記レンズ光学系は、波長N±50nmの波長範囲以内のみを透過するバンドパスフィルターを有し、負の屈折力を有する面を少なくとも1面以上有し、両凸形状の空気レンズを少なくとも1つ有し、さらに最も物体側に物体側凸面を有するレンズLfを有し、以下の条件式を満足していることを特徴とするレンズ光学系。
-2.00<fn/f<-0.45 ・・・・・(1)
0.10<Y/f<0.60 ・・・・・(2)
-0.15<(Crpf+Crpr)/(Crpf-Crpr)< 0.65
・・・・・(4)
0.65<CrLf/f ・・・・・(5)
0.10<1/tan(|Amin|)<1.35 ・・・・(9)
但し、
fn:前記レンズ光学系のすべての面の中で最も負の屈折力の大きい面の波長Nnmに
おける媒質の焦点距離
f :前記レンズ光学系の波長Nnmにおける焦点距離
Y :前記レンズ光学系の波長Nnmにおける最大像高
Crpf:前記両凸形状の空気レンズの物体側面の曲率半径
Crpr:前記両凸形状の空気レンズの像側面の曲率半径
CrLf:前記レンズLfの物体側凸面の曲率半径
Amin:前記レンズ光学系に含まれるすべてのレンズ面におけるレンズ面の接線と光
軸のなす角度の最小値
である。
第1発明のレンズ光学系と、前記レンズ光学系によって形成された光学像を電気的信号に変換する撮像素子を備えたことを特徴とする撮像装置
である。
波長N±50nmの波長範囲以内でのみに使用されるレンズ光学系において、前記レンズ光学系は波長N±50nmの波長範囲以内のみを透過するバンドパスフィルターを有し、前記レンズ光学系は負の屈折力を有する面が少なくとも1面以上有し、以下の条件式を満足していることを特徴とするレンズ光学系。
-2.00 < fn/f < -0.45 ・・・・・(1)
0.10 < Y/f < 0.60 ・・・・・(2)
但し、
fn : 前記レンズ光学系のすべての面の中で最も負の屈折力の大きい面の波長Nnmに
おける焦点距離
f : 前記レンズ光学系の波長Nnmにおける焦点距離
Y : 前記レンズ光学系の波長Nnmにおける最大像高
である。
ちなみに、バンドパスフィルターは基板の表面上に多層膜を形成してなる干渉フィルターであり、特定の波長帯域の光線の透過率を高く、それ以外の波長帯域の透過率を低くする作用を有する。
バンドパスフィルターを配置する光軸方向の位置はどこでも構わない。しかしながら、干渉フィルターは、入射光線角が0°から離れるに従って透過スペクトルが短波長側にシフトするため、バンドパスフィルターへの光線入射角が大きくない位置にバンドパスフィルターを配置することが好ましい。また、バンドパスフィルターの基盤の曲率は問わない。しかし、バンドパスフィルターには光線が色々異なった角度で入射し、かつ基盤が球面の場合には入射位置によって光線入射角が変化するため、基盤は平行平板であることが好ましい。
-2.00 < fn/f < -0.45 ・・・・・(1)
但し、
fn : 前記レンズ光学系のすべての面の中で最も負の屈折力の大きい面の波長Nnmに
おける焦点距離
f : 前記レンズ光学系の波長Nnmにおける焦点距離
条件式(1)を満足することにより前記負の屈折力を有する面の焦点距離が適切な範囲となり、多くのレンズ枚数を必要としないレンズ構成で像面性の補正が可能となる。
条件式(1)の下限を割ると、負の屈折力が弱くなり過ぎて、像面性の補正が困難となり好ましくない。
また条件式(1)の上限を超えると、負の屈折力が強くなり過ぎて像面性が過大に倒れるため、性能の点で好ましくない。また像面性を補正しようとすると少ないレンズ枚数で構成することが困難となり、低コスト化の点で好ましくない。
また、条件式(1)の上限は-0.50であると好ましく、-0.55であると更に好ましく、-0.60であると更に好ましく、-0.65であると更に好ましく、-0.70であると更に好ましい。
0.10 < Y/f < 0.60 ・・・・・(2)
但し、
Y : 前記レンズ光学系の波長Nnmにおける最大像高
f : 前記レンズ光学系の波長Nnmにおける焦点距離
条件式(2)を満足することでレンズ光学系の画角が適切な範囲となり、多くのレンズ枚数を必要としないレンズ構成で高性能化が可能となる。
条件式(2)の下限を割ると、最大画角が狭くなり過ぎるため広い範囲を撮影することが困難となり好ましくない。
また条件式(2)の上限を超えると、最大画角が広くなるため少ないレンズ枚数で構成しながら高性能化することが困難となり、低コスト化の点で好ましくない。
樹脂レンズを用いることにより軽量化と低コスト化が達成できる。
また、前記樹脂レンズLpには非球面を有することが好ましい。樹脂レンズLpに非球面を用いることで低コスト化を実現しながら収差補正が効果的に達成できるため、高性能化も同時に達成される。なお、前記樹脂レンズLpに非球面を使用する場合、近軸的な屈折力を弱める形状の非球面であることが収差補正上好ましい。
1.5 < |fLp|/f < 2000.0 ・・・・・(3)
但し、
fLp: 前記樹脂レンズLpの波長Nnmにおける焦点距離
f : 前記レンズ光学系の波長Nnmにおける焦点距離
(樹脂レンズLpが複数ある場合は、最も屈折力が大きいものをfLpとする)
条件式(3)の下限を割ると、前記樹脂レンズLpの屈折力が大きくなり過ぎて、温度変化に対する光学特性の変化が大きくなるため好ましくない。
また条件式(3)の上限を超えると、前記樹脂レンズLpの屈折力が小さ過ぎるため、収差補正の効果が薄くなり、少ないレンズ枚数で構成できなくなるため、コストの点で好ましくない。
-0.70 < (Crpf+Crpr)/(Crpf-Crpr) < 0.70
・・・・・(4)
但し、
Crpf: 前記両凸形状の空気レンズの物体側面の曲率半径
Crpr: 前記両凸形状の空気レンズの像側面の曲率半径
条件式(4)の範囲を超えると、前記空気レンズの形状が平凸形状に近づいていくため、球面収差と像面性の補正が両立しなくなり、高性能化の点で好ましくない。
0.35 < CrLf/f ・・・・・(5)
但し、
CrLf: 前記レンズLfの物体側凸面の曲率半径
f : 前記レンズ光学系の波長Nnmにおける焦点距離
条件式(5)を満足することで前記物体側凸面の曲率半径が適切な範囲となり、多くのレンズ枚数を必要としないレンズ構成で、歪曲収差の補正が可能となる。
条件式(5)の下限を割ると、物体側凸面の曲率半径が小さくなり過ぎ、歪曲収差の補正が困難となり好ましくない。
また条件式(5)の上限は物体側面が凸の形状であればよく、規定されるものではない。
また、条件式(5)の上限は規定されるものではない。しかし、曲率半径が大きくなり過ぎると最も物体側の面とカバーガラスや撮像面、平行平板のバンドパスフィルター等との面間反射によりゴーストが発生するという問題が発生する。そのため、条件式(5)の上限値は、5000.00であると好ましく、1000.00であると更に好ましく、200.00であると更に好ましく、20.00であると更に好ましく、10.00であると更に好ましく、5.00であると更に好ましく、3.00であると更に好ましく、1.60であると更に好ましく、1.45であると更に好ましい。
0.50 < 1/tan(|Bmax|) < 4.00 ・・・・・(6)
但し、
Bmax : 前記レンズ光学系に含まれるすべてのレンズ面におけるレンズ面の法線と入
射光線のなす角度の最大値
条件式(6)の下限を割ると、すなわちレンズ面の法線に対する最大光線入射角が大きくなると、大きな収差が発生し好ましくない。
また条件式(6)の上限を超えると、すなわちレンズ面の法線に対する最大光線入射角が小さくなると、収差補正効果が小さくなり過ぎ、少ないレンズ枚数でレンズ光学系を構成することが困難となり、低コスト化の点で好ましくない。
1.90 < 1/tan(|Cmax|) < 20.00 ・・・・・(7)
但し、
Cmax : 前記バンドパスフィルターと前記バンドパスフィルターに入射する光線のな
す角度の最大値
また条件式(7)の上限を超えると、すなわち前記バンドパスフィルターに入射する光線の最大入射角が小さくなり過ぎ、主光線及び上下光線がすべてテレセントリックな光路配置となることを意味し、少ないレンズ枚数で構成することが困難となり、低コスト化の点で好ましくない。
なお、Fnoが1.4より明るい光学系の場合に、最も像面側にバンドパスフィルターを配置すると、光線入射角Cは約20度となるため、Fnoが1.4より明るい光学系は、最も像面側にバンドパスフィルターを配置しないことが好ましい。
また最大画角が20度を超えるような広角レンズは、最も物体側にバンドパスフィルターを配置しないことが好ましい。
-0.09 < tan(D) < 0.27 ・・・・・(8)
但し、
D : 前記レンズ光学系の最も像側の面から射出され像面に入射する波長Nnmにおける
最軸外光線の主光線と光軸と平行な線がなすメリジオナル断面上の角度
また条件式(8)の下限を割ると、すなわち像面に入射する角度が小さくなるため、最終レンズの直径の小型化が困難となり、好ましくない。
0.10 < 1/tan(|Amin|) < 1.35 ・・・・・(9)
但し、
Amin : 前記レンズ光学系に含まれるすべてのレンズ面におけるレンズ面の接線と光
軸のなす角度の最小値
条件式(9)を満足することにより反射防止コートの層厚誤差が小さくなると共に適切な屈折力を有することとなり、レンズ枚数の削減につながる。またレンズを樹脂で成型する場合に面の成型性が保たれる。
また条件式(9)の上限を超えると、すなわち面の傾きが強くなっていくこととなり、反射防止コーティングを蒸着する際にレンズ中心部とレンズ周辺部で膜の厚みが異なってしまう。そのためレンズの中心部と周辺部で反射率特性が変化してしまい、透過率を高めることが困難となり好ましくない。また、樹脂レンズの場合、金型との離型性が悪くなることから、面の成型性が悪くなり、高性能化を図るうえで好ましくない。
前記レンズ光学系の像側に前記光学系によって形成された光学像を電気的信号に変換する撮像素子を備える。ここで、撮像素子等に特に限定はなく、CCDセンサやCMOSセンサなどの固体撮像素子等も用いることができる。
図4は、本件発明に係る第1実施例のレンズ光学系のレンズ構成を示すレンズ断面図である。実施例1のレンズ光学系は、波長Nが905nmの光線を使用し、物体側から順に、両凸形状の第1レンズL1と、正の屈折力を有し物体側凸のメニスカス形状で両面に非球面を有する第2レンズL2と、負の屈折力を有し物体側凸のメニスカス形状の第3レンズL3と、正の屈折力を有し物体側凹のメニスカス形状の第4レンズL4と、正の屈折力を有し物体側凸のメニスカス形状の第5レンズL5と、負の屈折力を有し物体側凹のメニスカス形状の第6レンズL6とから構成されている。最も物体側のレンズL1の物体側にバンドパスフィルターBPFが配置されている。開口絞りSは最も物体側のバンドパスフィルターBPFの像側に配置されている。
第2レンズL2と第4レンズL4は、樹脂レンズである。
さらに、第5レンズL5の物体側面の前記反射防止コートの空気界面には、MgF2を材料に含む層が設けられ、層数は全部で5層である。樹脂レンズである第2レンズL2と第4レンズL4の反射防止コートの空気界面には、SiO2を材料に含む層が設けられ、層数は全部で3層である。
(表1)
f 30.658
Fno 1.095
ω 12.000
Y 6.492
TL 49.917
(表2)
面番号 r d Nd νd H
1 0.0000 1.100 1.50892 64.20 14.153
2 STOP 0.0000 0.200 14.000
3 30.7024 7.000 1.97213 29.13 14.858
4 -808.7238 0.200 14.348
5 ASP 32.5340 5.908 1.63641 20.37 13.770
6 ASP 40.7623 0.880 12.975
7 114.1620 1.700 1.55932 56.04 12.234
8 14.3799 10.423 10.342
9 ASP -11.3293 4.904 1.63641 20.37 10.321
10 ASP -13.0587 0.200 11.932
11 19.0455 7.900 1.92859 32.32 11.916
12 88.7164 2.862 10.357
13 -50.7286 1.600 1.55932 56.04 9.484
14 -400.0008 4.101 8.823
15 0.0000 0.400 1.50892 64.17 6.838
16 0.0000 0.539 6.720
X(Y)=CY2/[1+{1-(1+Κ)・C2Y2}1/2]+A4・Y4+A6・Y6+A8・Y8+A10・Y10+A12・Y12
但し、表3において、「E-a」は「×10-a」を示す。また、上記式において、「X」は光軸方向の基準面からの変位量、「C」は面頂点での曲率、「Y」は光軸に垂直な方向の光軸からの高さ、「Κ」はコーニック係数、「An」はn次の非球面係数とする。
これらの表に関する事項は他の実施例で示す各表においても同様であるため、以下では説明を省略する。
(表3)
5 6 9 10
Κ 1.2351 -6.2405 -1.9119 -0.8763
A4 -3.5693E-05 -5.4180E-05 -1.1207E-04 -7.0156E-06
A6 -1.8233E-07 -2.5994E-07 4.0654E-07 1.0549E-07
A8 7.7233E-10 2.2271E-09 -6.2718E-09 -2.4940E-09
A10 -3.4714E-12 -8.1079E-12 8.5243E-11 2.5602E-11
A12 7.3369E-15 1.3452E-14 -4.4259E-13 -9.6409E-14
(表4)
レンズ 面番号 焦点距離
L1 3-4 30.553
L2 5-6 197.965
L3 7-8 -29.595
L4 9-1 1307.890
L5 11-12 24.765
L6 13-14 -104.040
球面収差を表す図では、縦軸は開放F値との割合、横軸にデフォーカスをとり、波長λ=905nmにおける球面収差を示す。
非点収差を表す図では、縦軸は像高、横軸にデフォーカスをとり、実線が波長λ=905nmにおけるサジタル像面(ds)、点線が波長λ=905nmにおけるメリジオナル像面(dm)を示す。
歪曲収差を表す図では、縦軸は像高、横軸に%をとり、波長λ=905nmにおける歪曲収差を表す。これらの縦収差図に関する事項は、他の実施例で示す縦収差図においても同様であるため、以下では説明を省略する。
fb= 4.9049(mm)
図6は、第2実施例のレンズ光学系のレンズ構成を示すレンズ断面図である。第2実施例のレンズ光学系は、物体側から順に、両凸形状の第1レンズL1と、正の屈折力を有し物体側凸のメニスカス形状で両面に非球面を有する第2レンズL2と、負の屈折力を有し物体側凸のメニスカス形状の第3レンズL3と、負の屈折力を有し物体側凹のメニスカス形状の第4レンズL4と、両凸形状の第5レンズL5とから構成されている。最も物体側のレンズL1の物体側にバンドパスフィルターBPFが配置されている。開口絞りSは最も物体側のバンドパスフィルターBPFの像側に配置されている。
第2レンズL2と第4レンズL4は、樹脂レンズである。
また、第5レンズL5の物体側面の前記反射防止コートの空気界面にはMgF2を材料に含む層が設けられ、層数は全部で5層である。樹脂レンズである第2レンズL2及び第4レンズL4の反射防止コートの空気界面にはSiO2を材料に含む層が設けられ、層数は全部で3層である。
(表5)
f 30.869
Fno 1.200
ω 12.000
Y 6.561
TL 49.441
(表6)
面番号 r d Nd νd H
1 0.0000 1.100 1.50892 64.20 13.015
2 STOP 0.0000 0.200 12.862
3 30.4662 6.000 1.97213 29.13 13.584
4 -240.7561 0.100 13.238
5 ASP 38.3859 6.010 1.63641 20.37 12.735
6 ASP 95.0197 1.000 11.974
7 -73.0253 1.770 1.50892 64.20 11.588
8 12.3119 8.922 9.600
9 ASP -12.2585 4.550 1.63641 20.37 9.645
10 ASP -15.6370 0.200 11.678
11 33.2385 6.300 1.97213 29.13 13.585
12 -63.7223 12.207 13.384
13 0.0000 0.500 1.50892 64.17 6.962
14 0.0000 0.582 6.815
(表7)
5 6 9 10
Κ 6.4527 55.5248 -1.2127 -0.6032
A4 -4.1920E-05 -7.1713E-05 -5.7922E-05 -1.3478E-05
A6 -2.2301E-07 -1.3274E-07 9.9430E-07 1.1139E-06
A8 7.1955E-10 1.2655E-09 1.7388E-09 -1.1537E-08
A10 -2.2983E-12 -7.2254E-12 -2.3641E-10 4.6508E-11
A12 -1.0660E-14 1.6334E-15 1.2423E-12 -8.8969E-14
(表8)
レンズ 面番号 焦点距離
L1 3-4 28.126
L2 5-6 97.187
L3 7-8 -20.558
L4 9-10 -187.190
L5 11-12 23.214
また、当該レンズ光学系の波長λ=905nmにおけるバックフォーカス「fb」は以下のとおりである。
fb= 13.1201(mm)
図8は、第3実施例3のレンズ光学系のレンズ構成を示すレンズ断面図である。第3実施例のレンズ光学系は、物体側から順に、両凸形状の第1レンズL1と、正の屈折力を有し物体側凸のメニスカス形状で両面に非球面を有する第2レンズL2と、負の屈折力を有し物体側凸のメニスカス形状の第3レンズL3と、負の屈折力を有し物体側凹のメニスカス形状の第4レンズL4と、両凸形状の第5レンズL5とから構成されている。最も物体側のレンズL1の物体側にバンドパスフィルターBPFが配置されている。開口絞りSは最も物体側のバンドパスフィルターBPFの像側に配置されている。
第2レンズL2と第4レンズL4は、樹脂レンズである。
また、第5レンズL5の物体側面の前記反射防止コートの空気界面にはMgF2を材料に含む層が設けられ、層数は全部で5層である。樹脂レンズである第2レンズL2と第4レンズL4の反射防止コートの空気界面にはSiO2を材料に含む層が設けられ、層数は全部で3層である。
表9は、第3実施例のレンズ光学系の諸元表である。
(表9)
f 30.117
Fno 1.205
ω 12.000
Y 6.402
TL 49.634
(表10)
面番号 r d Nd νd H
1 0.0000 1.100 1.50892 64.20 12.653
2 STOP 0.0000 0.200 12.500
3 32.9134 6.000 1.97213 29.13 13.123
4 -251.5358 0.010 12.794
5 ASP 42.4007 6.010 1.63641 20.37 12.484
6 ASP 72.4349 1.000 11.761
7 -83.8728 1.770 1.50892 64.20 11.408
8 18.9014 9.359 10.153
9 ASP -8.9611 4.550 1.63641 20.37 10.108
10 ASP -12.2658 0.200 11.264
11 27.2871 6.300 1.97213 29.13 12.772
12 -136.7202 12.207 12.363
13 0.0000 0.500 1.50892 64.17 6.726
14 0.0000 0.429 6.587
(表11)
5 6 9 10
Κ 8.9071 29.6816 -0.8880 -0.1389
A4 -4.7241E-05 -9.2351E-05 -7.0871E-05 4.0736E-05
A6 -1.5948E-07 -1.6631E-07 6.0194E-07 7.0414E-07
A8 2.8786E-10 1.3382E-09 1.4888E-08 1.6059E-09
A10 -2.9428E-12 -7.7403E-12 -3.0849E-11 2.2175E-11
A12 -3.4823E-15 3.1449E-14 -3.0183E-13 -8.5723E-14
(表12)
レンズ 面番号 焦点距離
L1 3-4 30.254
L2 5-6 149.080
L3 7-8 -30.135
L4 9-10 -112.507
L5 11-12 23.851
また、当該レンズ光学系の波長λ=905nmにおけるバックフォーカス「fb」は以下のとおりである。
fb= 12.9669(mm)
図10は、第4実施例のレンズ光学系のレンズ構成を示すレンズ断面図である。第2実施例のレンズ光学系は、物体側から順に、両凸形状の第1レンズL1と、正の屈折力を有し物体側凸のメニスカス形状で両面に非球面を有する第2レンズL2と、負の屈折力を有し物体側凸のメニスカス形状の第3レンズL3と、負の屈折力を有し物体側凹のメニスカス形状の第4レンズL4と、両凸形状の第5レンズL5とから構成されている。最も物体側のレンズL1の物体側にバンドパスフィルターBPFが配置されている。開口絞りSは最も物体側のバンドパスフィルターBPFの像側に配置されている。
第2レンズL2と第4レンズL4は、樹脂レンズである。
また、第5レンズL5の物体側面の前記反射防止コートの空気界面にはMgF2を材料に含む層が設けられ、層数は全部で5層である。樹脂レンズである第2レンズL2及び第4レンズL4の反射防止コートの空気界面にはSiO2を材料に含む層が設けられ、層数は全部で3層である。
(表13)
f 30.003
Fno 1.200
ω 10.000
Y 5.289
TL 49.624
(表14)
面番号 r d Nd νd H
1 0.0000 1.100 1.50892 64.20 12.627
2 STOP 0.0000 0.200 12.500
3 32.7400 6.000 1.97213 29.13 13.011
4 -234.0000 0.149 12.637
5 ASP 41.2130 6.010 1.63641 20.37 12.220
6 ASP 82.1802 1.000 11.434
7 -69.8000 1.770 1.50892 64.20 11.108
8 16.5500 9.126 9.676
9 ASP -8.8021 4.550 1.63641 20.37 9.644
10 ASP -11.4366 0.200 10.780
11 24.8000 6.300 1.97213 29.13 11.675
12 -800.0000 12.207 11.021
13 0.0000 0.500 1.50892 64.17 5.705
14 0.0000 0.542 5.568
(表15)
5 6 9 10
Κ 8.2203 37.8603 -0.9723 -0.1843
A4 -4.8824E-05 -9.0205E-05 -6.8785E-05 3.7490E-05
A6 -1.5712E-07 -1.3562E-07 5.2603E-07 9.9278E-07
A8 3.8830E-10 1.4792E-09 1.3172E-08 -1.3622E-09
A10 -2.8759E-12 -7.3932E-12 -4.6550E-11 1.0841E-11
A12 -5.8433E-15 2.1091E-14 -3.4978E-14 1.1639E-13
(表16)
レンズ 面番号 焦点距離
L1 3-4 29.876
L2 5-6 122.894
L3 7-8 -26.107
L4 9-10 -182.876
L5 11-12 24.838
また、第4実施例のレンズ光学系の波長λ=905nmにおけるバックフォーカス「fb」は以下のとおりである。
fb= 13.0803(mm)
(表17)
実施例1 実施例2 実施例3 実施例4
条件式(1) fn/f -0.839 -0.784 -0.765 -0.754
条件式(2) Y/f 0.212 0.213 0.213 0.176
条件式(3) |fLp|/f 6.457 3.148 3.736 4.096
条件式(4) (Crpf+Crpr)/(Crpf-Crpr) 0.119 0.002 0.357 0.306
条件式(5) CrLf/f 1.001 0.987 1.093 1.091
条件式(6) 1/tan(|Bmax|) 0.837 0.730 0.754 1.222
条件式(7) 1/tan(|Cmax|) 4.706 4.706 4.706 5.671
条件式(8) tan(D) 0.005 -0.003 -0.004 0.003
条件式(9) 1/tan(|Amin|) 1.139 1.245 0.787 0.645
fn -25.710 -24.192 -23.042 -22.633
f 30.658 30.869 30.117 30.003
Y 6.492 6.561 6.402 5.289
fLp 197.965 97.187 -112.507 122.894
Crpf 14.380 12.312 18.901 16.550
Crpr -11.329 -12.258 -8.961 -8.802
CrLf 30.702 30.466 32.913 32.74
|Bmax| 50.067 53.886 52.970 39.288
|Cmax| 11.996 11.996 11.996 10.000
D 0.309 -0.200 -0.252 0.200
|Amin| 41.272 38.765 51.810 57.180
実施例の撮像装置100は、図12に示すように、本発明のレンズ光学系102と、撮影光学系102の結像面IMGに配置された固体撮像素子104とを有する。固体撮像素子104は、カバーガラスCGを有する。レンズ光学系102によって形成された結像は、固体撮像素子104を介して撮像信号に変換される。該撮像信号は、液晶モニタ(図示せず)に送られて画像表示される。
IMG 結像面
CG カバーガラス
S 開口絞り
L1 第1レンズ
L2 第2レンズ
L3 第3レンズ
L4 第4レンズ
L5 第5レンズ
L6 第6レンズ
102 レンズ光学系
104 固体撮像素子
Claims (7)
- 波長Nが780nmより長く、波長N±50nmの波長範囲以内でのみに使用されるレンズ光学系において、
前記レンズ光学系は、波長N±50nmの波長範囲以内のみを透過するバンドパスフィルターを有し、負の屈折力を有する面を少なくとも1面以上有し、両凸形状の空気レンズを少なくとも1つ有し、さらに最も物体側に物体側凸面を有するレンズLfを有し、以下の条件式を満足していることを特徴とするレンズ光学系。
-2.00<fn/f<-0.45 ・・・・(1)
0.10<Y/f<0.60 ・・・・(2)
-0.15<(Crpf+Crpr)/(Crpf-Crpr)< 0.65
・・・・(4)
0.65<CrLf/f ・・・・(5)
0.10<1/tan(|Amin|)<1.35 ・・・・(9)
但し、但し、
fn:前記レンズ光学系のすべての面の中で最も負の屈折力の大きい面の波長Nnmに
おける媒質の焦点距離
f :前記レンズ光学系の波長Nnmにおける焦点距離
Y :前記レンズ光学系の波長Nnmにおける最大像高
Crpf:前記両凸形状の空気レンズの物体側面の曲率半径
Crpr:前記両凸形状の空気レンズの像側面の曲率半径
CrLf:前記レンズLfの物体側凸面の曲率半径
Amin:前記レンズ光学系に含まれるすべてのレンズ面におけるレンズ面の接線と光
軸のなす角度の最小値 - 前記レンズ光学系は、少なくとも1枚の樹脂レンズLpを有することを特徴とする請求項1に記載のレンズ光学系。
- 前記樹脂レンズLpが、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項2に記載のレンズ光学系。
1.5<|fLp|/f<2000.0 ・・・・(3)
但し、
fLp:前記樹脂レンズLpのうち最も屈折力が大きいものの波長Nnmにおける焦点距
離 - 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のレンズ光学系。
0.50<1/tan(|Bmax|)<4.00 ・・・ (6)
但し、
Bmax:前記レンズ光学系に含まれるすべてのレンズ面におけるレンズ面の法線と入射 光線のなす角度の最大値 - 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のレンズ光学系。
1.90<1/tan(|Cmax|)<20.00 ・・・(7)
但し、
Cmax:前記バンドパスフィルターと前記バンドパスフィルターに入射する光線のなす 角度の最大値 - 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のレンズ光学系。
-0.09< tan(D)<0.27 ・・・・(8)
但し、
D:前記レンズ光学系の最も像側の面から射出され像面に入射する波長Nnmにおける最 軸外光線の主光線と光軸と平行な線がなすメリジオナル断面上の角度 - 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のレンズ光学系の像側に、前記レンズ光学系によって形成された光学像を電気的信号に変換する撮像素子を備えたことを特徴とする撮像装置。
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