JP7096503B2 - 発光装置及びその製造方法 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1~特許文献3には、基板上に、複数の発光素子を配置する領域を囲む枠体と、当該発光素子の配置領域を複数の領域に区画する仕切り部とを設け、区画した領域を、それぞれ2種類以上の異なる色の発光領域とし、これらの発光領域からの光を混色することで、所望の発光色を発する発光装置が記載されている。
また、特許文献4には、発光素子の上面側に反射部材を設けることで、発光素子の側面から光を取り出し、外側が光反射体で覆われた遮光体を発光素子間に設けて、発光素子の側面からの光を反射させることで、発光装置の上面側から放射される光の光量ムラを低減する照明装置が記載されている。
また、特許文献3に記載された発光装置は、光出射面側に凸形状の透光部材を備えているが、発光素子の配置によっては、色ムラや輝度ムラを更に改善する余地がある。
本開示の実施形態に係る発光装置の製造方法によれば、出射光の色ムラや輝度ムラが低減可能な発光装置を簡便に製造することができる。
[発光装置の構成]
第1実施形態に係る発光装置の構成について、図1A~図1Eを参照して説明する。
なお、説明の便宜上、図1Bに示した平面図は、第1部材3及び第2部材4の外形を二点鎖線で示し、第1封止部材5a及び第2封止部材5bの外形を破線で示し、これらの部材を透視して示している。
また、図1Cにおいては、基板2の基体21、第1部材3及び第2部材4を実線で示し、封止部材5を破線で示し、他の部材は省略している。また、第1領域2a及び第2領域2bを、それぞれ右上がりの斜線のハッチング及び左上がりの斜線のハッチングを施して示している。
第1実施形態に係る発光装置100は、平面視において、矩形の基板2上に円環状の第1部材3と、その内側に配置された直線状の第2部材4と、が設けられており、第1部材3で囲まれた領域が透光性領域を有する第2部材4によって2つの領域に区画されている。図1B及び図1Cにおいて、右側の領域である第1領域2a内には、複数の第1発光素子1aが配置されている。また、左側の領域である第2領域2b内には、複数の第2発光素子1bが配置されている。また、図1A及び図1Dに示されるように、第1部材3の内側の領域には、封止部材5が設けられている。より詳細には、第1領域2aには、第1封止部材5aが設けられ、第1発光素子1aが封止されている。第2領域2bには、第2封止部材5bが設けられ、第2発光素子1bが封止されている。
第1実施形態では、第1封止部材5a、第2部材4の透光性領域である第2層42,第3層43、及び第2封止部材5bを合わせた導光部材6が、中央部に向かって高くなる凸形状に構成されている。従って、第1発光素子1a及び第2発光素子1bから発されて導光部材6から出射される光は、中央部方向へ集光される。更に、導光部材6が凸形状であることで、第1発光素子1a及び第2発光素子1bから発された光は、導光部材6内を伝播しながら混光される。以上のように、第1実施形態の発光装置100では、第1発光素子1a及び第2発光素子1bから発された光を効率的に集光、混光できるため、第1封止部材5a及び第2封止部材5b上に更に透光部材や光拡散板等を設けることなく、出射光の色ムラや輝度ムラを低減することができる。
以下、各部材について詳細に説明する。
第1発光素子1a及び第2発光素子1bとして、例えばLEDチップを用いることができる。図面においては、第1発光素子1aと第2発光素子1bとは、同じ構成を有しているが、互いに異なる形状であってもよく、また、互いに異なる色の光を発光するものであってもよい。
第1実施形態では、第1発光素子1aは、基板2の上面の第1領域2a内に、複数個が略均等な間隔で配置されている。また、第2発光素子1bは、基板2の上面の第2領域2b内に、複数個が略均等な間隔で配置されている。このように、基板の上面に発光素子が略均等な間隔で配置されていることで、発光装置の出射光の輝度ムラを抑えることができる。
なお、第1発光素子1a及び第2発光素子1bの配列、接続態様はこれに限定されず、適宜変更することができる。
第1封止部材5a内を伝播する光の一部及び第2封止部材5b内を伝播する光の一部は、第2部材4の透光性領域を透過して、互いに封止部材5の他方の領域内に伝播する。従って、第1発光素子1aに由来する光と、第2発光素子1bに由来する光とは、封止部材5内で混光し易くなり、それらの光が封止部材5の上面から外部に取り出される。
p型半導体層12pの上面の略全面には、良好な導電性と良好な透光性とを有する全面電極14が設けられており、更に全面電極14の一部にp側電極15が設けられている。また、半導体積層体12の表面は、n側電極13及びp側電極15の上面を除き、絶縁膜16によって被覆されている。n側電極13及びp側電極15の上面に設けられた絶縁膜16の開口部16n,16pが、ワイヤ8や導電性の接合部材などを用いて外部と接続するための領域である。
基板2は、第1発光素子1aや第2発光素子1bなどの電子部品を実装するための基板であり、基体21と、基体21の上面に設けられた配線パターンである第1配線22、第2配線23、第3配線24及び第4配線25と、を備えている。第1実施形態では、図1A及び図1Bに示されるように、基板2は矩形平板状であるが、これに限らない。例えば、基板2の外形は、円形、矩形以外の多角形であってもよい。
第1配線22、第2配線23、第3配線24及び第4配線25としては、例えば、Cu,Au,Ag,Alなどの金属膜を用いることができる。
なお、第1配線22、第2配線23、第3配線24及び第4配線25は、図1Bに示した例に限定されず、第1発光素子1a及び第2発光素子1bの配列の態様や電気的な接続の態様に応じて適宜な配線パターンとすることができる。また、第1発光素子1a及び第2発光素子1bが、フリップチップ型で実装できるように構成することもできる。
第1部材3は、基板2の上面において、第1発光素子1a及び第2発光素子1bが配置された領域の外側を囲む。第1実施形態では、図1Bに示されるように、第1部材3は、配線部22b,23b,24b,25bの四分円弧状の部分を封止するように、当該配線部22b,23b,24b,25bよりも幅広で、円環状に設けられている。第1部材3は、遮光性を有することが好ましく、更に、第1発光素子1a及び第2発光素子1bの高さよりも高くなるように設けることが好ましい。これにより、第1発光素子1a及び第2発光素子1bの光を上方に反射させることができ、発光装置100の上面から効率的に出射させることができる。
また、第1部材3は、光吸収性を有するように構成する場合は、封止部材5内を横方向に向かって伝播する光を吸収して、封止部材5の上面以外からの光取り出しを抑制することができる。このため、発光面とその他の領域との輝度のコントラストが高い「見切り性」の良好な発光装置100とすることができる。
第1実施形態の第2部材4は、図1Bに示すように、基板2の上面において、第1発光素子1aが配置された第1領域2aと第2発光素子1bが配置された第2領域2bとを区画するように、第1発光素子1aと第2発光素子1bとの間に設けられている。第2部材4は、第1発光素子1a及び第2発光素子1bの光が混光可能なように、透光性領域を有する。また、第1実施形態の第2部材4は、その2箇所(すなわち第1実施形態では第2部材4の両端部)がそれぞれ第1部材3と接するように設けられており、当該2箇所の一方から他方に向かって延伸するように線状に設けられている。より詳細には、第1実施形態の第2部材4は、直線状に設けられている。つまり、第1実施形態において、第2部材4は、第1部材3で囲まれた円形領域を、右側の半円領域である第1領域2aと、左側の半円領域である第2領域2bとの2つの領域に区画している。
ここで、「頂部」とは、図1Dに示すように、第1部材3、第2部材4のそれぞれの延伸方向に垂直な面による断面における頂点を、それぞれの部材の延伸方向に連結した線のことである。言い換えれば、第1部材3及び第2部材4が、円環状や線状に配置されている場合には、その稜線のことである。また、第1部材3及び第2部材4の断面が矩形や台形のように上端が平坦な場合は、その平坦な領域が頂部3a,4aである。この場合は、平坦な頂部3a,4aの少なくとも一部が露出していればよい。
また、第1部材3で囲まれた領域を区画する第2部材は、複数個であってもよい。第2部材の他の形態については、第2実施形態~第6実施形態として後記する。
第1実施形態では、図1B及び図1Cに示されるように、封止部材5は、第1部材3と第2部材4とによって、右側に区画された第1領域2aに設けられる第1封止部材5aと、左側に区画された第2領域2bに設けられる第2封止部材5bとから構成されている。封止部材5は、基板2上の第1領域2a及び第2領域2b内に配置された第1発光素子1a、第2発光素子1b及びワイヤ8を封止して、これらの部材を、塵芥、水分、ガス、外力などから保護するためのものである。
更に、第1実施形態では、第1封止部材5a及び第2封止部材5bの上面が、第1部材3側から第2部材4側に高くなる傾斜面又は凹曲面となっている。このような形状とすることで、例えば、上面が凸曲面の第1封止部材及び第2封止部材である場合と比べて、導光部材6の上面から出射される光が中央部方向に集光され易く、色ムラや輝度ムラをより低減した発光装置とすることができる。
波長変換物質は、第1封止部材5aに含有させる場合には第1発光素子1aからの光を吸収し、第2封止部材5bに含有させる場合には第2発光素子1bからの光を吸収し、波長変換するものを用いることができる。また、封止部材5に含有させる波長変換物質は、封止部材5に用いられる樹脂材料よりも比重が大きいものが好ましい。波長変換物質の比重が樹脂材料の比重よりも大きいと、製造過程において波長変換物質の粒子を封止部材5中で沈降させて、第1発光素子1a又は第2発光素子1bの表面近傍に偏在するように配置することができる。
また、封止部材5に、その他のフィラーを含有させるようにしてもよい。その他のフィラーとしては、例えば、SiO2、TiO2、Al2O3、ZrO2、MgOなどの粒子を好適に用いることができる。その他、例えば、有機や無機の着色染料や着色顔料を含有させるようにしてもよい。
保護素子7は、第1発光素子1a及び第2発光素子1bを静電放電から保護するなどの目的で設けられる。
保護素子7としては、例えば、ツェナーダイオード、バリスタ、抵抗、キャパシタなどを用いることができる。なお、保護素子は有していなくてもよい。
ワイヤ8は、第1発光素子1a同士、第2発光素子1b同士、第1発光素子1aと配線部22b及び配線部23bとの間、並びに第2発光素子1bと配線部24b及び配線部25bとの間、を電気的に接続するための配線部材である。また、ワイヤ8は、保護素子7と配線部23b,25bとを電気的に接続するために用いてもよい。ワイヤ8としては、良好な導電性を有するCu,Au,Ag,Alなどの金属又はこれらの金属を主成分とする合金を用いた金属ワイヤを好適に用いることができる。
次に、第1実施形態に係る発光装置100の動作について、図3を参照して説明する。図3は、図1Dと同じく、図1BのID-ID線における断面を示しているが、ワイヤ8など、一部の部材の記載を省略している。
図3では、第1発光素子1aに由来する光L1~L5の光路が示されている。また、図3に示した断面図において、第1発光素子1a、第2発光素子1b、第1部材3、第2部材4、第1封止部材5a及び第2封止部材5bは、略左右対称に配置されている。このため、第2発光素子1bに由来する光の光路は、第1発光素子1aに由来する光L1~L5と略左右対称となる。従って、図3には、右半分の領域に配置されている第1発光素子1aに由来する光の代表的な光路のみを模式的に示している。
また、第1部材3及び第2部材4の最下層である第1層41は光反射性を有し、第2部材4の上層部である第2層42及び第3層43は透光性を有する。また、第1封止部材5a、第2封止部材5b、第2部材の第2層42及び第3層43は、屈折率が同じであるものとする。
なお、第2発光素子1bに由来する光も、第1発光素子1aに由来する光と同様にして、外部に取り出される。
次に、第1実施形態に係る発光装置の製造方法について、図4~図5Fを参照して説明する。第1実施形態に係る発光装置の製造方法は、図4に示されるように基板準備工程S11と、発光素子実装工程S12と、枠体形成工程S13と、封止部材形成工程S14とが含まれている。
枠体形成工程S13は、第1部材形成工程S131と、第2部材形成工程S132とを含んでいる。また、第1実施形態に係る発光装置の製造方法では、封止部材形成工程S14は、第1封止部材形成工程S141と、第2封止部材形成工程S142とを含んでいる。
なお、本明細書において、準備工程とは、基板2を前記のような方法で製造することに限定されず、購入などにより入手することも含むものである。
なお、この工程において、保護素子7も基板2に実装することができる。
以下、熱硬化性樹脂を用いた第1部材3及び第2部材4の形成方法について説明する。
なお、液状の樹脂材料の粘度は、当該樹脂材料に用いられる溶剤量や適宜なフィラーの添加量によって調整することができる。液状の樹脂材料の粘度を調整する方法は、後記する第2部材4、第1封止部材5a及び第2封止部材5bの形成においても同様である。
まず、ディスペンサ92を用いて、第1部材3で囲まれた領域内の第1発光素子1aと第2発光素子1bとの間に、好ましくは遮光性物質を含有する液状の樹脂材料を直線状に供給する。このとき、液状の樹脂は、その両端部が第1部材3と接するように、且つ、その上端が第1部材3の上端以下の高さとなるように設けることが好ましい。その後、加熱処理を施して樹脂材料を硬化させることで、最下層の第1層41を形成する。
次に、ディスペンサ92を用いて、第1層41の上に、透光性を有する液状の樹脂材料を、直線状に、且つ、その両端部が第1部材3と離間するように(すなわち、第1層41よりも延伸方向の長さが短くなるように)供給し、加熱処理を施すことで、第2層42を形成する。更に、第2層42と同じ樹脂材料を用いて、同様にして、第2層42上に第2層42よりも長さが短い第3層43を形成することで、透光性領域を形成する。
なお、第1層41、第2層42及び第3層43に施す加熱処理は、熱硬化性樹脂を仮硬化させる条件で行うようにし、第3層43を積層後に、熱硬化性樹脂を本硬化させる条件で加熱処理を施すようにしてもよい。これによって、第1層41、第2層42及び第3層43を強固に接合させることができる。
また、第1部材3と第2部材4の第1層41とを、遮光性物質を含有する同じ材料を用いて同時に形成し、その後に、透光性を有する材料を用いて第2部材4の第2層42及び第3層43(透光性領域)を形成するようにしてもよい。これにより、第1部材3と第2部材4とを効率的に形成することができる。
以下、熱硬化性樹脂を用いた第1封止部材5a及び第2封止部材5bの形成方法について説明する。
その後、波長変換物質の粒子を含有する場合は、好ましくは当該粒子が沈降するのを待ってから、加熱処理を施して樹脂材料を硬化させることで、第1封止部材5aが形成される。
この工程では、まず、ディスペンサ94を用いて、第2領域2b内に液状の樹脂材料を充填する。このとき用いられる液状の樹脂材料は、必要に応じて波長変換物質の粒子を含有し、第1封止部材5aと同様に適度な粘度に調整されている。
その後に、波長変換物質の粒子を含有する場合は、好ましくは当該粒子が沈降するのを待ってから、加熱処理を施して樹脂材料を硬化させることで、第2封止部材5bが形成される。
また、第1部材形成工程S131、第2部材形成工程S132、第1封止部材形成工程S141及び第2封止部材形成工程S142において、それぞれ第1部材3、第2部材4、第1封止部材5a及び第2封止部材5bを形成する熱硬化性樹脂を仮硬化させておき、これらの部材が全て形成されてから熱硬化性樹脂を本硬化させるための加熱処理を施すようにしてもよい。これによって、これらの部材を強固に接合させることができる。
以上のように、第1部材3及び第2部材4の形状やパターンを適宜変更することで、所望の凸形状の導光部材6を形成することができるので、出射光の色ムラや輝度ムラが低減可能な発光装置100を比較的簡便に製造することができる。
次に、第2実施形態に係る発光装置について、図6A及び図6Bを参照して説明する。
なお、図6Aの平面図では、基板2の基体21と、第1部材3及び第2部材4Aと、封止部材5Aとを示し、他の部材は記載を省略している。第1発光素子1a及び第2発光素子1bは、それぞれ第2実施形態における第1領域2a及び第2領域2bに配置されるものとする。
後記する第3実施形態から第6実施形態に係る発光装置の構成を示す平面図である図7A、図8A、図9A及び図10Aについても、図6A及び図6Bと同様の態様で図示する。
また、中央の第2領域2bには、1つ以上の第2発光素子1bが配置され、第2発光素子1bは、それぞれ第2封止部材5Abによって封止されている。
第1封止部材5Aaは、2つの第1領域2aのそれぞれに設けられており、第1部材3側の高さよりも第2部材4A側の高さの方が高くなるように設けられている。本実施形態の発光装置100Aは、第1部材3及び第2部材4Aからなる枠体が、図6Aに示すように、平面視で左右対称になるように配置されている。図6Bに示す断面において、第2部材4A間に設けられている第2封止部材5Abは、中央部が両端部よりも高くなるように、すなわち、凸形状に設けられている。従って、2つの第1封止部材5Aa、第2封止部材5Ab及び2つの第2部材4Aの透光性領域である第2層42は、1つの凸形状の導光部材6Aを構成している。
次に、第3実施形態に係る発光装置について、図7A及び図7Bを参照して説明する。
第3実施形態に係る発光装置100Bでは、平面視において、基板2の上面に円環状に設けられた第1部材3で囲まれた領域が、互いに異なる方向に延伸し、一点で交差する複数の第2部材4Bによって、複数の領域に区画されている。第3実施形態では、直線状の2つの第2部材4Bが互いに直交することで、第1部材3で囲まれた領域が4つの領域に区画されている。従って、第3実施形態において区画された4つの領域は、何れも、平面視で中心角が90°の扇形である。第3実施形態に係る発光装置100Bは、平面視で、2つの第2部材4Bの交点である中心点周りに、交互に第1領域2aと第2領域2bとが配置されている。
なお、2つの第2部材4Bの交わる角度は、90°に限らず、扇形の中心角が異なる複数の領域に区画するようにしてもよい。
第2部材4Bは、第1実施形態の第2部材4と同様に、遮光性の第1層41と、透光性の第2層42及び第3層43とが積層された3層構造を有している。また、2つの第2部材4Bは、それぞれ両端部が第1部材3と接しており、両端部よりも中央部が高くなるように設けられている。
また、2つの第1封止部材5Ba、2つの第2封止部材5Bb及び2つの第2部材4Bの透光性領域である第2層42及び第3層43は、1つの凸形状の導光部材6Bを構成している。これにより、第1発光素子1aに由来する光と、第2発光素子1bに由来する光とが導光部材6B内を伝播し、混光される。更に、導光部材6Bが凸形状であることで、導光部材6Bの外部に取り出された光は、その光軸方向、すなわち第3実施形態では、第2部材4B同士の交差点を通る軸方向に集光される。従って、出射光の色ムラや輝度ムラが低減された発光装置100Bを提供することができる。
なお、第1領域2aと第2領域2bとは、中心点周りに交互に配置することに限定されないが、交互に配置することにより、対称性が高くなるため、発光装置100Bの出射光の色ムラや輝度ムラをより低減することができる。
なお、第2部材形成工程S132において、2つの第2部材4Aの交点では、2つの第2部材4Aを形成するための樹脂材料が重なるように設けてもよいが、交点における樹脂材料の重複を避けて、十字状に樹脂材料を配置するようにしてもよい。
次に、第4実施形態に係る発光装置について、図8A及び図8Bを参照して説明する。
第4実施形態に係る発光装置100Cは、平面視において、基板2の上面に円環状に設けられた第1部材3で囲まれた領域内に、楕円環状の第2部材4Cが設けられている。第2部材4Cは、平面視における外形形状である楕円の長軸の両端部が、それぞれ第1部材3と接するように設けられており、第1部材3で囲まれた領域が3つの領域に区画されている。
2つの第1領域2aには、それぞれ1つ以上の第1発光素子1aが配置され、第1発光素子1aは、それぞれ第1封止部材5Caによって封止されている。また、第2領域2bには、1つ以上の第2発光素子1bが配置され、第2発光素子1bは、第2封止部材5Cbによって封止されている。
従って、2つの第1封止部材5Ca、第2封止部材5Cb及び第2部材4Cの透光性領域である第2層42は、1つの凸形状の導光部材6Cを構成している。
また、発光装置100Cは、第2部材4Cを楕円環状とすることにより、第2実施形態に係る発光装置100Aよりも、第2封止部材5Cbの頂部の領域を小さく形成することが可能である。従って、導光部材6Cの集光効果を高めることができ、発光装置100Cの色ムラや輝度ムラを低減することが可能である。
次に、第5実施形態に係る発光装置について、図9A及び図9Bを参照して説明する。
第5実施形態に係る発光装置100Dは、平面視において、基板2の上面に円環状に設けられた第1部材3で囲まれた領域が、直線状の4つの第2部材4Dによって、縦方向及び横方向にそれぞれ3分割され、全部で9つの領域に格子状に区画されている。4つの第2部材4Dは、2つずつが互いに略平行に配置されている。また、第2部材4Dの略平行な2つずつの組同士は、互いに略直交するように配置されている。第5実施形態に係る発光装置100Dでは、図9Aにおいて、格子状に区画された9つの領域を、市松模様(チェッカーフラグ模様)となるように第1領域2aと第2領域2bとに区画されている。
4つの第1領域2aには、それぞれ1つ以上の第1発光素子1aが配置され、第1発光素子1aは、それぞれ第1封止部材5Daによって封止されている。また、中央に区画されている領域を含む5つの第2領域2bには、それぞれ1つ以上の第2発光素子1bが配置され、第2発光素子1bは、それぞれ第2封止部材5Dbによって封止されている。
第1封止部材5Daは、4つの第1領域2aのそれぞれに設けられており、第1部材3と第2部材4Dとで挟まれた領域において、第1部材3側の高さよりも第2部材4D側の高さの方が高くなるように設けられている。
また、第2封止部材5Dbは、中央に区画された領域に設けられているものを除き、第1部材3と第2部材4Dとで挟まれた領域において、第1部材3側の高さよりも第2部材4D側の高さの方が高くなるように設けられている。また、中央に区画された領域に設けられている第2封止部材5Dbは、中央部が周辺部よりも高くなるように、すなわち凸形状に設けられている。
従って、4つの第1封止部材5Da、5つの第2封止部材5Db及び4つの第2部材4Dの透光性領域である第2層42は、1つの凸形状の導光部材6Dを構成している。
次に、第6実施形態に係る発光装置について、図10A及び図10Bを参照して説明する。
第6実施形態に係る発光装置100Eは、平面視において、基板2の上面に円環状に設けられた第1部材3で囲まれた領域が、その内側に設けられた第1部材3よりも小さな円環状の第2部材4Eによって、2つの領域に区画されている。第6実施形態の第2部材4Eは、平面視で第1部材3の円環に内接するように設けられている。
第1領域2aには、1つ以上の第1発光素子1aが配置され、第1発光素子1aは、それぞれ第1封止部材5Eaによって封止されている。また、第2領域2bには、1つ以上の第2発光素子1bが配置され、第2発光素子1bは、第2封止部材5Ebによって封止されている。
従って、第1封止部材5Ea、第2封止部材5Eb及び第2部材4Eの透光性領域である第2層42は、1つの凸形状の導光部材6Eを構成している。
第1実施形態~第6実施形態として、第1部材と第2部材とからなる枠体によって発光領域が複数に区画された発光装置の例を示したが、区画の仕方はこれらに限定されるものではない。例えば、第1部材で囲まれる領域は、円形に限らず、楕円形、矩形、その他の多角形などであってもよい。第2部材は、線状や環状であってもよい。また、線状や環状の第2部材を複数用いたり、形状の異なる複数の第2部材を組み合わせて用いたりして、複数の領域に区画するようにしてもよい。また、3以上の領域に区画する場合は、発光色が異なる3種類以上の領域として用いるようにしてもよい。
また、第2部材は、2層構造又は3層構造に限らず、1層や4層以上であってもよい。
11 素子基板
12 半導体積層体
12n n型半導体層
12a 活性層
12p p型半導体層
12b 露出部
13 n側電極
14 全面電極
15 p側電極
16 絶縁膜
16n,16p 開口部
1a 第1発光素子
1b 第2発光素子
2 基板
2a 第1領域
2b 第2領域
21 基体
22 第1配線
22a パッド部
22b 配線部
23 第2配線
23a パッド部
23b 配線部
24 第3配線
24a パッド部
24b 配線部
25 第4配線
25a パッド部
25b 配線部
3 第1部材
3a 頂部
4,4A,4B,4C,4D,4E 第2部材
4a,4Aa,4Ba,4Ca,4Da,4Ea 頂部
41 第1層
42 第2層
43 第3層
5,5A,5B,5C,5D,5E 封止部材
5a,5Aa,5Ba,5Ca,5Da,5Ea 第1封止部材
5b,5Ab,5Bb,5Cb,5Db,5Eb 第2封止部材
5Ax,5Cx,5Dx,5Ex 第2封止部材
6,6A,6B,6C,6D,6E 導光部材
7 保護素子
8 ワイヤ
91~94 ディスペンサ
100,100A,100B,100C,100D,100E 発光装置
AM アノードマーク
Claims (22)
- 基板と、
前記基板上に配置される第1発光素子及び第2発光素子と、
前記基板の上面で前記第1発光素子及び前記第2発光素子の外側を囲む第1部材と、
前記基板上であって前記第1部材の内側に前記第1部材と接するように設けられており、前記第1部材の内側を、少なくとも1つの前記第1発光素子が配置される第1領域と、少なくとも1つの前記第2発光素子が配置される第2領域と、を含む複数の領域に区画する第2部材と、
前記第1発光素子及び前記第2発光素子を被覆する封止部材と、を有し、
前記第2部材は、最下層として設けられる遮光性の第1層と、前記第1層上に設けられる透光性の第2層と、を有する複数の層が積層されてなり、
前記第1層の上端は、前記第1発光素子の上端及び前記第2発光素子の上端よりも高い、発光装置。 - 前記第2部材は、さらに前記第2層の上に透光性の第3層を有する請求項1に記載の発光装置。
- 前記第2部材において積層される前記複数の層は、上層ほど延伸方向の長さが短い、請求項1又は請求項2に記載の発光装置。
- 前記第2部材の高さは前記第1部材の高さよりも高い請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の発光装置。
- 前記第2部材の高さが前記封止部材の高さよりも高い請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の発光装置。
- 前記第1部材及び前記第2部材の頂部が、前記封止部材から露出している請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の発光装置。
- 前記第2部材は、平面視で前記第1部材内の2箇所と接する請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の発光装置。
- 前記第2部材は、平面視で前記第1部材と接する前記2箇所の一方から他方に向かって延伸するように、線状に設けられている請求項7に記載の発光装置。
- 前記線状は、直線状である請求項8に記載の発光装置。
- 前記第2部材は、断面視で略台形状である請求項8に記載の発光装置。
- 前記第2部材は、前記線状の両端部よりも中央部が高くなるように設けられている請求項8乃至請求項10の何れか一項に記載の発光装置。
- 前記第2部材は、頂部が直線状である請求項11に記載の発光装置。
- 互いに交差する複数の前記第2部材を備え、前記第1部材の内側を複数の領域に区画する請求項8乃至請求項12の何れか一項に記載の発光装置。
- 前記第1発光素子の発光色と、前記第2発光素子の発光色とが異なる請求項1乃至請求項13の何れか一項に記載の発光装置。
- 前記封止部材は、前記第1領域に配置される第1封止部材と、前記第2領域に配置される第2封止部材と、を有する請求項1乃至請求項14の何れか一項に記載の発光装置。
- 前記第1封止部材と前記第2封止部材には、それぞれ発光色が異なる波長変換物質が含まれている請求項15に記載の発光装置。
- 前記第1封止部材と前記第2封止部材の何れか一方にのみ波長変換物質が含まれている請求項15に記載の発光装置。
- 前記第1部材は、遮光性である請求項1乃至請求項17の何れか一項に記載の発光装置。
- 前記第1部材は、単層である請求項1乃至請求項18の何れか一項に記載の発光装置。
- 基板上に少なくとも1つの第1発光素子及び少なくとも1つの第2発光素子を実装する工程と、
前記基板上に前記第1発光素子及び前記第2発光素子を囲む第1部材を形成する工程と、
前記基板上であって、前記第1発光素子と前記第2発光素子の間に、前記第1発光素子が配置された第1領域と前記第2発光素子が配置された第2領域とを区画する第2部材を、前記第1部材と接するように複数の層を積層することで形成する工程と、
前記第1領域と前記第2領域とに、前記第1発光素子及び前記第2発光素子を被覆するように封止部材を充填する工程と、を有し、
前記第2部材の複数の層は、最下層として設けられる遮光性の第1層と、前記第1層上に設けられる透光性の第2層とを有し、
前記第1層の上端を前記第1発光素子の上端及び前記第2発光素子の上端よりも高く形成する、発光装置の製造方法。 - 前記第1部材を前記第2部材よりも先に形成する請求項20に記載の発光装置の製造方法。
- 前記封止部材は、ポッティング法によって未硬化の樹脂材料を充填することで、前記第1部材と前記第2部材とで挟まれた領域において、前記第2部材側の高さが前記第1部材側の高さよりも高くなるように形成する請求項20又は請求項21に記載の発光装置の製造方法。
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