JP7095913B2 - スクライブヘッド及びスクライブ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体やガラスなどの脆性材料基板をスクライブするスクライブヘッド及びこれを用いたスクライブ装置に関する技術であり、特にスクライビングツールを加圧するエアシリンダーのロッドに軸交差方向に負荷(モーメント)が作用することを抑制し、脆性材料基板上に正確にスクライブラインを形成可能とする技術に関する。
従来、液晶表示パネルや液晶プロジェクタ基板等のフラットパネルディスプレイ等では、製造過程においてマザーガラス基板が貼り合わされた後に所定の大きさのパネルとなるように分断される。
このようなマザーガラス基板等の脆性材料基板を分断する際には、基板にスクライブライン(垂直クラック)を形成するスクライブ工程と、垂直クラックを完全に浸透させるブレイク工程と、が行われる。そして、スクライブ工程でスクライブラインを形成する際にはスクライブヘッドが用いられている。
具体的には、このスクライブヘッドは、スクライビングホイールやダイヤモンドポイントなどを用いたスクライビングツールを備えている。また、スクライビングツールはホルダにより下方に向かって刃先を向けるように保持されており、エアシリンダーにより基板に向けて加圧されている。つまり、スクライブヘッドでは、エアシリンダーを用いてスクライビングツールにより脆性材料基板に荷重を加えて脆性材料基板に垂直クラックを形成している。
ところで、昨今はスクライブ対象である脆性材料基板の薄肉化が進んでおり、低い接触圧すなわち低加工圧でスクライブを行うケースが増えている。
このようなケースで問題となるのが、エアシリンダーの特性である。
一般的なエアシリンダーは、シリンダ本体と、このシリンダ本体から決められたストロークの範囲内で出退自在とされたロッド(軸体)との間には、金属やゴムなどで形成されたシール部材が配備されていて、エアシリンダー内部のエアーが吐出することを防ぐようにしている。このシール部材により、ロッドの出退時には当該ロッドに対してある程度の大きさの摺動抵抗が不可避的に発生する。そのため、ロッドを出退させる際には、制御できない摺動抵抗により、ロッドの推力にばらつきが生じ、ロッドを低い接触圧で進出させ、精密な制御が困難な状況となっていた。
このような従来型の短所をカバーするため、エアシール方式(エアベアリング機構と呼ばれることもある)を有するエアシリンダーを用いることが提案されている。
エアシール方式を有するエアシリンダーでは、シリンダ本体とロッドとの間には、ゴムなどで形成されたシール部材が存在せず、空気によりシリンダ本体からロッドを浮かせた状態としている。それ故、ロッドの出退時にはシリンダ本体に対する摺動抵抗はゼロとなり、微細な力でロッドを押動したり精密に制御したりすることが可能となる。
エアシール方式(エアベアリング機構)のエアシリンダーを用いたスクライブヘッドとしては、特許文献1に示すものがある。
すなわち、特許文献1には、切断すべきガラス基板の面上を相対的に移動するカッター(スクライビングツール)を備えたガラス切断装置が開示されている。このカッターは、エアシリンダーのロッド先端に直接設けられており、エアシリンダーの力によりガラス基板面に所定の圧力で当接される構成となっている。
特開平9-295822号公報
ところで、特許文献1のガラス切断装置では、ガラス基板の面に沿ってカッターを移動させた場合に、カッターの支持軸であるエアシリンダーのロッドに対しても、ロッドの長手方向に対し垂直な力(モーメント)が加わる。
しかしながら、特許文献1のエアシリンダーは、ロッドをエアシール方式で支持しており、シリンダ本体に対してロッドが浮いた状態となっている。浮遊状態のロッドに対して上述したモーメントを作用させることは、最も避けなければならない操作であり、軸交差方向の力、すなわちロッドに対するモーメントにより、当該ロッドがスムーズに動作しなくなったり、ひどい場合にはエアシリンダー自体が破損されてしまったりする可能性もある。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、脆性材料基板の面に沿ってスクライビングツールを移動させても、エアシール方式のエアシリンダーのロッドにモーメントが加わることがなく、低荷重における応答性が高く、モーメントに強いスクライブヘッド及びスクライブ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のスクライブヘッドは以下の技術的手段を講じている。
即ち、本発明のスクライブヘッドは、被加工物に対してスクライブを行うスクライビングツールを保持するホルダと、前記ホルダが先端に設けられたホルダ保持材と、前記スクライビングツールに荷重を加えるエアシリンダーと、前記スクライブヘッド及び前記エアシリンダーを支持する支持体と、を備えたスクライブヘッドであって、前記エアシリンダーは、シリンダ本体と、前記シリンダ本体内に導入されるエアーにより当該シリンダ本体から出退自在とされた軸体を有し、前記軸体はシリンダ本体に対してエアシールされる構成を有しており、前記軸体がシリンダ本体から進出することで、前記スクライブヘッドから被加工物に対して荷重が加わり、前記軸体がシリンダ本体へ退行することで、前記スクライブヘッドから被加工物に加わる荷重が除去されるようになっており、前記軸体の先端とホルダ保持材が非連結とされており、前記軸体の長手方向に沿った力のみ、前記スクライビングツールへ伝達可能に構成されており、前記ホルダ保持材は前記軸体に対面する側に研磨加工された平坦な接触面を有しており、前記軸体の先端は球状接触子に形成されており、前記球状接触子が前記接触面に点接触する構成とされていることを特徴とする。
た、本発明のスクライブ装置は、被加工物に対してスクライブを行うスクライブ装置であって、スクライビングツールを保持するホルダと、前記ホルダが先端に設けられたホルダ保持材と、前記ホルダ保持材を被加工物に対して近接離反させるエアシリンダーと、前記ホルダ保持材及び前記エアシリンダーを支持する支持体と、を備えるスクライブヘッドと、被加工物を戴置するテーブルと、前記スクライブヘッドと前記テーブルとを相対的に移動させる駆動機構と、を備え、前記スクライブヘッドにおいて、前記エアシリンダーは、シリンダ本体と、前記シリンダ本体内に導入されるエアーにより当該シリンダ本体から出退自在とされた軸体を有し、前記軸体はシリンダ本体に対してエアシールされる構成を有しており、前記軸体がシリンダ本体から進出することで、前記ホルダ保持材が被加工物に対して近づき、前記軸体がシリンダ本体へ退行することで、前記ホルダ保持材が被加工物から離反するようになっており、前記軸体の先端とホルダ保持材が非連結とされており、前記軸体の長手方向に沿った力のみ、前記ホルダ保持材へ伝達可能に構成され、前記ホルダ保持材は前記軸体に対面する側に平坦な接触面を有しており、前記軸体の先端は球状接触子に形成されており、前記球状接触子が前記接触面に点接触する構成とされたことを特徴とする。
本発明のスクライブヘッド及びスクライブ装置によれば、脆性材料基板の面に沿ってスクライビングツールを移動させても、加圧機構であるエアシリンダーのロッドに対して、モーメントが加わることがなく、微細な力で脆性材料基板を精密にスクライブすることができる。
スクライブヘッドを用いた脆性材料基板のスクライブ手順を示した図である。 第1実施形態のスクライブヘッドの正面図である。 第1実施形態のエアシリンダーの退行状態と進出状態とを、図2のA-A線断面で比較した図である。 第2実施形態のスクライブヘッドの構造の一部を拡大して示した図である。
[第1実施形態]
以下、本発明のスクライブヘッド1の実施形態を、図面に基づき詳しく説明する。
図1は、本発明のスクライブヘッド1を用いた基板B(被加工物である脆性材料基板)の分断工程を模式的に示したものである。
上述したスクライブヘッド1は、スクライブ装置(図示せず)に設けられており、このスクライブ装置には、基板Bを載置するテーブル2が備えられている。このテーブル2の上には水平方向に沿ってビームが架設されており(図示せず)、上述したスクライブヘッド1は、スクライブヘッド1と基板Bとを相対的に移動させる駆動機構(図示せず)により、ビームに沿って水平方向に移動可能とされている。また、スクライブヘッド1は、サーボモーターなどの機構により、上下方向にも移動可能とされている。さらに、スクライブヘッド1は、後述するエアシリンダー3を用いて下方に力を発生させ、スクライビングツール4を基板B側に押し付けることで基板Bにスクライブラインを形成可能な構成となっている。
図2は、スクライブヘッド1のみを拡大して示したものである。
図2に示すように、第1実施形態のスクライブヘッド1は、基板Bに対してスクライブを行うスクライビングツール4を保持するホルダ5と、ホルダ5が先端に設けられたホルダ保持材6と、ホルダ保持材6に対して加圧するエアシリンダー3と、ホルダ保持材6及びエアシリンダー3を支持する支持体7と、を備えている。
これら支持体7、ホルダ保持材6、ホルダ5、スクライビングツール4、及びエアシリンダー3について詳細を説明する。
なお、図2における左右方向を、スクライブヘッド1を説明する際の右左方向とする。また、図2における上下方向を、スクライブヘッド1を説明する際の上下方向とする。さらに、図3における左右方向を、スクライブヘッド1を説明する際の前後方向とする。これらの方向は、適宜図面に記載している。
図2に示すように、支持体7は正面視で矩形とされた板状の部材であり、スクライブヘッド1を構成するホルダ保持材6とエアシリンダー3とが取り付けられる部材となっている。この支持体7の前面上側にエアシリンダー3が配備され、前面下側にホルダ保持材6が配備されている。
具体的には、図3に示す如く、側面視で支持体7の上下方向の中央のやや上側には、前方に向かって突出した張り出し部8が形成されている。この張り出し部8の中央側には、張り出し部8を上下方向に貫通する貫通孔9が形成されている。そして、この張り出し部8の上側には、エアシリンダー3がロッド3aの先端を下方に向けるような姿勢(下向きの起立した姿勢)で取り付けられている。つまり、エアシリンダー3のロッド3a(軸体)を伸長させれば、ロッド3aの先端が貫通孔9を通って張り出し部8の下方に伸び、ホルダ保持材6を下方に押し下げることが可能となる。
ホルダ保持材6は、アルミなどの金属で略角状に形成された部材であり、上述した支持体7に対して上下方向に移動可能に配備されている。
具体的には、図3に示す如く、ホルダ保持材6の上部には、エアシリンダー3のロッド3aの先端と接触するロッド接触部材10が設けられている。また、ホルダ保持材6の後面(支持体7の前面に向き合う面)には、支持体7に対してホルダ保持材6を上下方向に案内するガイド体11が設けられている。ホルダ保持材6およびガイド体11は、エアシリンダー3からの推力をスクライビングツール4へと伝達する推力伝達機構を構成する。
ホルダ保持材6の下部には、ホルダ5を保持するホルダジョイントを取付可能とする取り付け穴12が形成されており、ホルダジョイントがネジなどの締結具を用いて着脱自在に固定されている。このホルダジョイントは、上部にベアリングを備え、下方にホルダ5をネジなどで保持する部材である。またホルダジョイントに保持されるホルダ5は、金属などを用いて角状に形成された部材であり、下面には、スクライビングツール4を挿入した上で固定可能とされた溝が形成されている。
スクライビングツール4は、基板Bに対してスクライブラインを形成する部材である。このスクライビングツール4には、スクライビングホイールやダイヤモンドポイントなどの様々なツールを用いることができる。
さて、上記したホルダ保持材6は、ガイド体11を介して、支持体7に対して上下方向に摺動自在に移動可能となっている。
ガイド体11は、支持体7に対してホルダ保持材6を上下方向に案内する部材であり、支持体7の前面下部とホルダ保持材6の後面との間に設けられている。
具体的には、図3に示すように、このガイド体11は、支持体7の前面に上下方向に沿って形成された案内レール13と、案内レール13の敷設方向に沿って上下方向に移動可能であって且つホルダ保持材6の後面に取り付けられたスライダ14と、を有している。さらに、スライダ14の上方移動を規制するように案内レール13の上端に設けられた上側の位置決め部材15も備えている。
案内レール13は支持体7に対してネジ止めされており、スライダ14はホルダ保持材6に対してネジ止めされている。案内レール13に対してスライダ14が上下方向に移動すると、支持体7に対してホルダ保持材6が上下方向に移動する。
さて、本発明の大きな特徴は、エアシリンダー3から出退するロッド3aの先端とホルダ保持材6が非連結とされており、ロッド3aの長手方向に沿った力のみ、ホルダ保持材6へ伝達可能に構成されている点にある。
この構成を実現するために、ロッド3aの先端が球状接触子とされると共に、ホルダ保持材6の上部にロッド接触部材10が設けられている。ロッド接触部材10は、ボルト形状をしたものであり、ホルダ保持材6の上面に螺合取付可能とされている。ロッド接触部材10の頭部はその上面が研磨により平坦に形成され、エアシリンダー3のロッド3aの先端が接触可能となっている。なお、ロッド3aの先端は半球状に形成されているため、ロッド3aの先端部はロッド接触部材10の頭部に対して、点接触するようになっている。また、ロッド接触部材10の頭部は研磨加工されていることから、ロッド3aの先端部とロッド接触部材10の頭部との摩擦抵抗を軽減することができる。さらに、ロッド接触部材10の頭部の上面が平坦にされていることから、ロッド3aからの力を確実に長手方向に沿ってホルダ保持材に伝達することができる。なお、ロッド3aの先端部とロッド接触部材10との接触面における摩擦抵抗が小さく、長手方向への力を安定させられるような形状であればよい。
一方、図2に示す如く、正面視において、ホルダ保持材6の左側には上下方向に長いバネ部材16が設けられている。このバネ部材16の下端は、ホルダ保持材6の左上面に取り付けられ、バネ部材16の上端は、取付部材17を介して支持体7に連結されるものとなっている。
このバネ部材16は、ホルダ保持材6の上方側に付勢する付勢力を発現する構成となっている。このような構成であれば、低荷重でのスクライブにおいて、エアシリンダー3から加えられる荷重に、ホルダ保持材6の自重がさらに加わることを防止する(自重をキャンセルする)ことが可能となる。
ところで、第1実施形態のスクライブヘッド1においては、ホルダ保持材6の直上に、ロッド3aが上下方向に出退するように下方向きでエアシリンダー3が配備されている。
エアシリンダー3は、シリンダ本体3bと、シリンダ本体3b内に導入されるエアーによりシリンダ本体3bから出退自在とされたロッド3a(軸体)を有し、ロッド3aがシリンダ本体3bに対してエアシールされる構成(エアベアリング機構)を有するものとなっている。
エアシール方式とされているため、ロッド3aとシリンダ本体3bとの間隙に高圧のエアが存在し、ロッド3aが浮き上がった状態となっている。そのため、ロッド3aをシリンダ本体3bから出退させたとしても、ロッド3aに対して摺動抵抗が発生することはなく、ロッド3aをシリンダ本体3bから微細な力をもって精密な制御により出退させることが可能となる。
なお、ロッド3aの先端は半球状(球状接触子)とされており、前述したロッド接触部材10の頭部(平面とされた頭部)に対して点接触状態とされ、エアシリンダー3とホルダ保持材6とが非連結状態とされている。
以上述べた第1実施形態のスクライブヘッド1では、ロッド3aの先端(下端)は下方に向かって球面状に形成されている。一方、ホルダ保持材6の上面は、平坦面に形成されていて、上述したロッド3aの曲面状の先端が点で接触できるようになっている。このようにロッド3aとホルダ保持材6とが点接触し合う構成を採用すれば、ロッド3aからホルダ保持材6に向かって上下方向に力を伝達することが可能であるにもかかわらず、ロッド3aに対してホルダ保持材6は水平方向に移動自在となり、ホルダ保持材6のロッド3aにモーメント(例えば、スクライブ時における軸交差方向の力)が作用しても、そのモーメントは、ロッド3a及びホルダ保持材6側に伝達することがない。
エアシール式のエアシリンダー3のロッド3aは、シリンダ本体3bに対して浮き上がった状態となっているため、ロッド3aにモーメントが作用すると、ロッド3aが拗れてシリンダ本体3bに悪影響を及ぼし、ひどい場合はエアシリンダー3自体が破損したりする可能性がある。しかしながら、第1実施形態のホルダ保持材6の場合は、ロッド3aの先端とホルダ保持材6が非連結とされており、ロッド3aの長手方向に沿った力のみがホルダ保持材6へ伝達可能であり、モーメントの影響を排除することが可能なものとなっている。そのため、基板Bの面に沿ってスクライビングツール4を移動させても、ロッド3aに軸交差方向の力が加わることがなく、微細な力で基板Bを精密にスクライブすることができる。
なお、エアシリンダー3のロッド3aとホルダ保持材6とを非連結状態とするやり方には、第2実施形態に示されるような手法も考えられる。
[第2実施形態]
図4は第2実施形態のスクライブヘッドの構造の一部を拡大して示した図である。第2実施形態のホルダ保持材6は、片持ち式の揺動タイプとされており、揺動することにより、スクライビングツール4に加わったモーメントが、エアシリンダー3のロッド3aへ伝達することを防ぐ構成とされている。
図4に示すように、第2実施形態のホルダ保持材6は鈎型の形状を呈していて長手方向が水平とされるように配備されている。ホルダ保持材6の左端部が前後方向を向く揺動軸18回りに揺動可能に支持体7に支持されており、右端が上下方向に若干ながら揺動自在となっている。ホルダ保持材6の下面には、ホルダジョイントを取付可能とする取り付け穴12が形成されており、ホルダ保持材6の上面には、エアシリンダー3のロッド3aの先端が接するようになっている。
このように、揺動軸18回りにスクライブヘッド1が上下動することにより、スクライビングツール4に加わったモーメントを吸収することができ、モーメントがエアシリンダー3のロッド3aへ伝達することを防ぐものとなっている。
モーメントがロッド3aに伝達することをより効果的に防止するため、ロッド3aの先端には、転動体19が設けられるとよい。この転動体19を介して、ロッド3aとスクライブヘッド1の上面とが接触することで、ホルダ保持材6が大きく揺動したとしても、ホルダ保持材6に対するロッド3aの接触点が左右方向に位置を変え、ロッド3aへのモーメント伝達を可及的に防止することが可能となる。
これらのことにより、第2実施形態のスクライブヘッド1であっても、基板Bの面に沿ってスクライビングツール4を移動させても、ロッド3aに軸交差方向の力が加わることがなく、微細な力で基板Bを精密にスクライブすることができる。
なお、その他の構造に関しては、第2実施形態のスクライブヘッド1は、第1実施形態のスクライブヘッド1と略同じであるため、詳細な説明は省略する。
以上まとめれば、本発明のスクライブヘッドは、被加工物に対してスクライブを行うスクライビングツールを保持するホルダと、ホルダが先端に設けられたホルダ保持材と、ホルダ保持材を被加工物に対して近接させるエアシリンダーと、ホルダ保持材及びエアシリンダーを支持する支持体と、を備えたものである。前述したエアシリンダーは、シリンダ本体と、シリンダ本体内に導入されるエアーにより当該シリンダ本体から出退自在とされた軸体を有し、軸体はシリンダ本体に対してエアシールされる構成を有している。また、軸体がシリンダ本体から進出することで、ホルダ保持材が被加工物に対して近づくようになっており、軸体の先端とホルダ保持材が非連結とされており、軸体の長手方向に沿った力のみ、ホルダ保持材へ伝達可能に構成されているといった特徴を有する。
前述したスクライブヘッドは、軸体に対面する側に平坦な接触面を有しており、軸体の先端は球状接触子に形成されており、球状接触子が接触面に点接触する構成とされていることを特徴としている。
本発明のスクライブ装置は、前述したスクライブヘッドを備えることを特徴としており、スクライビングツールを保持するホルダと、ホルダが先端に設けられたホルダ保持材と、ホルダ保持材を被加工物に対して近接離反させるエアシリンダーと、ホルダ保持材及びエアシリンダーを支持する支持体と、を備えるスクライブヘッドと、被加工物を戴置するテーブルと、スクライブヘッドとテーブルとを相対的に移動させる駆動機構と、を備え、スクライブヘッドにおいて、エアシリンダーは、シリンダ本体と、シリンダ本体内に導入されるエアーにより当該シリンダ本体から出退自在とされた軸体を有し、軸体はシリンダ本体に対してエアシールされる構成を有しており、軸体がシリンダ本体から進出することで、ホルダ保持材が被加工物に対して近づくようになっており、軸体の先端とホルダ保持材が非連結とされており、軸体の長手方向に沿った力のみ、ホルダ保持材へ伝達可能に構成されていることを特徴とする。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。特に、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、運転条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な値を採用している。
1 スクライブヘッド
2 テーブル
3 エアシリンダー
3a ロッド(軸体)
3b シリンダ本体
4 スクライビングツール
5 ホルダ
6 ホルダ保持材
7 支持体
8 張り出し部
9 貫通孔
10 ロッド接触部材
11 ガイド体
12 取り付け穴
13 案内レール
14 スライダ
15 上側の位置決め部材
16 バネ部材
17 取付部材
18 揺動軸
19 転動体
B 基板

Claims (2)

  1. 被加工物に対してスクライブを行うスクライビングツールを保持するホルダと、前記ホルダが先端に設けられたホルダ保持材と、前記ホルダ保持材を被加工物に対して近接させるエアシリンダーと、前記ホルダ保持材及び前記エアシリンダーを支持する支持体と、を備えたスクライブヘッドであって、
    前記エアシリンダーは、シリンダ本体と、前記シリンダ本体内に導入されるエアーにより当該シリンダ本体から出退自在とされた軸体を有し、前記軸体は前記シリンダ本体に対してエアシールされる構成を有しており、
    前記軸体が前記シリンダ本体から進出することで、前記ホルダ保持材が被加工物に対して近づくようになっており、
    前記軸体の先端と前記ホルダ保持材が非連結とされており、前記軸体の長手方向に沿った力のみ、前記ホルダ保持材へ伝達可能に構成されており、
    前記スクライブヘッドは、前記軸体に対面する側に研磨加工された平坦な接触面を有しており、前記軸体の先端は球状接触子に形成されており、前記球状接触子が前記接触面に点接触する構成とされている
    ことを特徴とするスクライブヘッド。
  2. 被加工物に対してスクライブを行うスクライブ装置であって、
    スクライビングツールを保持するホルダと、前記ホルダが先端に設けられたホルダ保持材と、前記ホルダ保持材を被加工物に対して近接させるエアシリンダーと、前記ホルダ保持材及び前記エアシリンダーを支持する支持体と、を備えるスクライブヘッドと、
    被加工物を戴置するテーブルと、
    前記スクライブヘッドと前記テーブルとを相対的に移動させる駆動機構と、
    を備え、
    前記スクライブヘッドにおいて、前記エアシリンダーは、シリンダ本体と、前記シリンダ本体内に導入されるエアーにより当該シリンダ本体から出退自在とされた軸体を有し、前記軸体は前記シリンダ本体に対してエアシールされる構成を有しており、
    前記軸体が前記シリンダ本体から進出することで、前記ホルダ保持材が被加工物に対して近づくようになっており、
    前記軸体の先端と前記ホルダ保持材が非連結とされており、前記軸体の長手方向に沿った力のみ、前記ホルダ保持材へ伝達可能に構成され、
    前記スクライブヘッドは、前記軸体に対面する側に研磨加工された平坦な接触面を有しており、前記軸体の先端は球状接触子に形成されており、前記球状接触子が前記接触面に点接触する構成とされたことを特徴とするスクライブ装置。
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