JP2005175088A - 半導体材料を劈開・分離させるための溝加工方法並びに溝加工装置 - Google Patents

半導体材料を劈開・分離させるための溝加工方法並びに溝加工装置 Download PDF

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敏和 保科
Toshiyuki Kimura
俊之 木村
Hitoshi Hirose
仁 廣瀬
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Abstract

【課題】被加工物の加工面の変位状態に追従しながら安定した溝加工ができる溝加工方法並びに溝加工装置を提供すること。
【解決手段】半導体ウェーハ8表面に工具6を押圧しながら移動させてこの表面にワークを劈開,分離させるための溝を形成する溝加工方法であって、工具をワーク表面に対して離反方向に弾圧支承すると共に、傾斜方向若しくはねじれ方向に対しても弾圧支承して、溝加工に際してワーク表面の変位状態に対応して工具が接離動並びに傾動若しくはねじれ動することを抑制し、溝加工に際してワーク表面の変位状態に工具が追従して圧力変動を吸収し、且つ追従時に工具姿勢がワーク表面変位状態に影響されることなくその姿勢を維持しながら加工を行うことにより、ワークが過剰な加工圧力により受けるダメージを抑えると共に、工具姿勢の変動により加工した溝幅,溝深さが著しく変動することを抑えるようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体素子などを劈開・分離するための溝を加工する溝加工方法並びにその溝加工装置であって、加工時に加圧制御を行う方法並びに装置に関するものである。
半導体ウェーハ及びウェーハをバー状に加工した被加工物(ワーク)は、最終的にチップと呼ばれる分離化された形状まで加工され、使用される。半導体ウェーハはバー状に、バー状に加工された被加工物は、更にチップと呼ばれる分離化された形状へとそれぞれ加工される。また、材料、製品用途の違いによっては、半導体ウェーハをバー状に加工する工程を必要とせず、直接チップと呼ばれる分離化された形状へ加工される。そのそれぞれ分離化された形状に加工するための工程で、被加工物に応力を加えて分離させるの補助のために溝が表面に加工される。この溝加工においてこれまでの装置では、溝加工のために被加工物に加える圧力の管理を、工具付近に取り付けられた機械式量り等の目盛りにて管理されることが多かった。
半導体ウェーハ及びウェーハをバー状に加工した被加工物には、反り、部分的な凹凸及び厚みの差があり、それら被加工物の被加工面変位状態は、前工程までの加工処理状態により被加工物毎に異なることが多い。被加工物に溝加工を施す際に管理が必要とされる加工条件は加工深さ、圧力は共に被加工物の材質、厚み等の条件によって異なるが、一般的な化合物半導体ウェーハを例にとると、加工深さが4、5μmから多くても15μm程度、加工圧力は2、3gから多くても10g以下といった非常に細かい管理を必要とする状況にあり、また、微小な条件変動でも加工結果に大きく影響する。工具付近に取り付けられたバネ量り等の目盛りにて管理する方法では、加工前にセットした圧力のままでしか加工出来ず、被加工物の加工面の変位状態によっては部分的に圧力が過多、過少といった不適切な状態となり、圧力過多となった場合では、溝加工時に被加工物に対する圧力が必要以上に大きくなることにより、不特定の方向に多分なクラックが発生し易くなり、次工程で劈開,分離する際に予定された加工位置に劈開,分割を行うための応力等を加えたとしても、異なる位置から劈開,分割される問題の発生及び、予定通りの位置からの劈開,分割が出来たとしても、クラック部にも応力が加わることによるかけ等が発生し、予定された形状、大きさに加工出来ないといった問題を引き起こし易くすると同時に、加工面そのものを傷めてしまい、仮に形状が予定されたものに加工出来たとしても、製品としての性能等に影響を及ぼす問題が発生し易くなる。圧力過少となった場合では、溝加工深さが足らなくなることにより、次工程で劈開,分離する際に設定されている劈開,分割するための応力及び加工条件は適当であったとしても、溝が予定深さに到達していないことにより、不適当な加工条件となってしまい、次工程で劈開,分割が出来ない問題、予定された形状、大きさに加工出来ないといった問題が発生し易くなり、結果として安定した加工面を維持するのに障害と成り得ることが多かった。機械式量り等による圧力管理機構では、機械式量り等の取り付け位置が工具から遠ざかるにつれて圧力が直接的なものでは無くなる場合が多く、機械式量り等の目盛り合わせだけでは細かな圧力管理が難しくなり、歩留まりを低下させる要因の一つとなっていた。機械式量り等と軸受けを併用した機構では、機械式量り等が軸受けの摺動抵抗の影響を受け易いことにより細かな圧力管理が難しくなり、歩留まりを低下させる要因の一つとなっていた。また、機械式量り等による圧力管理機構では、制御装置を介した加工プログラム上での管理外となる場合が多く、他の品種加工に切り替える際等に加工プログラムのみの変更で、圧力の設定変更をせずに加工を行う作業ミスが発生し易く、歩留まりを低下させる要因の一つとなっていた。
本発明は、上記課題を解決するものであって、工具と被加工物を接触させるための動作軸に懸架装置を用いて工具保持装置と動作軸を連結し、一定加圧条件下においても被加工物に対し必要以上に工具がくい込むことを軽減し、被加工物の加工面の変位状態に追従しながら安定した溝加工ができ、尚且つ懸架装置が加工面の変位状態を吸収しても、工具と被加工物との接触姿勢は一定の関係を維持し、被加工面の状態に影響されることに起因する加工不良の発生を抑え、安定した加圧状態を維持する画期的な半導体材料を劈開・分離させるための溝加工方法並びに溝加工装置を提供することを目的としている。
また、本発明は、板バネ式懸架機構を採用することで、構造上懸架動作補助としてのガイドレール等を必要とせず、そのことにより懸架機構は周辺機構からの摺動抵抗に影響されることなく、被加工物の加工面の変位状態に追従しながら溝加工を行う際に安定した追従性を維持し、非常に応答性が良い懸架機構となり、被加工面の状態に影響されることに起因する加工不良の発生を抑え、安定した加圧状態を維持する画期的な半導体材料を劈開・分離させるための溝加工方法並びに溝加工装置を提供することを目的としている。
更に本発明は、懸架装置に更に圧力管理用作動装置を付加し、制御装置を介した加工プログラム上での圧力管理を行うことにより、圧力設定変更に関する作業ミス発生を抑え、管理を容易にすると共に、位置移動用モーターと圧力管理用作動装置を別に設けることにより、軸全体の移動距離のみから算出される圧力管理方法ではなく単独に圧力管理を行い、被加工物に対しての加工時圧力管理を容易にする画期的な半導体材料を劈開・分離させるための溝加工方法並びに溝加工装置を提供することを目的としている。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
半導体ウェーハ若しくは半導体ウェーハをバー状に加工したワーク表面に工具を押圧しながら移動させてこの表面にワークを劈開,分離させるための溝を形成する溝加工方法であって、工具をワーク表面に対して離反方向に弾圧支承すると共に、傾斜方向若しくはねじれ方向に対しても弾圧支承して、溝加工に際してワーク表面の変位状態に対応して工具が接離動並びに傾動若しくはねじれ動することを抑制し、溝加工に際してワーク表面の変位状態に工具が追従して圧力変動を吸収し、且つ追従時に工具姿勢がワーク表面変位状態に影響されることなくその姿勢を維持しながら加工を行うことにより、ワークが過剰な加工圧力により受けるダメージを抑えると共に、工具姿勢の変動により加工した溝幅,溝深さが著しく変動することを抑えるようにしたことを特徴とする半導体材料を劈開・分離させるための溝加工方法に係るものである。
また、前記ワーク表面に対して前記工具を接離・退避移動させる工具接離移動装置の動作軸と、工具を保持する工具保持部とを、工具をワーク表面に対して離反方向に弾圧支承すると共に、傾斜方向若しくはねじれ方向に対しても弾圧支承する懸架装置を介して連結して、溝加工に際してワーク表面の変位状態に工具が追従して圧力変動を吸収し、且つ追従時に工具姿勢がワーク表面変位状態に影響されることなくその姿勢を維持しながら加工を行うことを特徴とする請求項1記載の半導体材料を劈開・分離させるための溝加工方法に係るものである。
また、前記懸架装置として、板面をワーク表面に対して略平行とし、一端側を固定側とし他端側を工具取付側とした板バネを用いた板バネ式懸架装置とし、この板バネ式懸架装置を用いて前記工具を弾圧支承すると共に工具姿勢を維持することを特徴とする請求項2記載の半導体材料を劈開・分離させるための溝加工方法に係るものである。
また、半導体ウェーハ若しくは半導体ウェーハをバー状に加工したワーク表面に工具を押圧しながら移動させてこの表面にワークを劈開,分離させるための溝を形成する装置であって、工具を保持する工具保持部に、工具をワーク表面に対して離反方向に弾圧支承すると共に、傾斜方向若しくはねじれ方向に対しても弾圧支承する弾圧支承機構を設けて、溝加工に際してワーク表面の変位状態に対応して工具が接離動並びに傾動若しくはねじれ動することを抑制するように構成し、溝加工に際してワーク表面の変位状態に工具が追従して圧力変動を吸収し、且つ追従時に工具姿勢がワーク表面変位状態に影響されることなくその姿勢を維持しながら加工を行うことによりワークが過剰な加工圧力により受けるダメージを抑えると共に、工具姿勢の変動により加工した溝幅,溝深さが著しく変動することを抑えるようにした構成したことを特徴とする半導体材料を劈開・分離させるための溝加工装置に係るものである。
また、前記ワーク表面に対して前記工具を接離・退避移動させる工具接離移動装置の動作軸と、工具を保持する工具保持部とを、工具をワーク表面に対して離反方向に弾圧支承すると共に、傾斜方向若しくはねじれ方向に対しても弾圧支承する懸架装置を介して連結して前記弾圧支承機構を構成したことを特徴とする請求項4記載の半導体材料を劈開・分離させるための溝加工装置に係るものである。
また、前記弾圧支承保持機構として設ける前記懸架装置として、板面をワーク表面に対して略平行とし、一端側を固定側とし他端側を工具取付側とした板バネを用いた板バネ式懸架装置としたことを特徴とする請求項5記載の半導体材料を劈開・分離させるための溝加工装置に係るものである。
本発明は上述のように構成したから、半導体ウェーハ及びウェーハをバー状に加工した被加工物を劈開,分離する為の溝加工時における安定した溝加工を、例えば工具接離移動装置(位置移動用モーター)と工具姿勢を保持する為の独立した懸架装置を使用することにより、加工時の被加工物表面変位状態に工具が追従して圧力変動を吸収し、尚且つ追従時に工具姿勢が被加工物表面変位状態に影響されることなくその姿勢を維持しながら加工を行い、被加工物が過剰な加工圧力により受けるダメージを抑えると同時に、工具姿勢の変動により加工した溝幅,溝深さが著しく変動することを抑え、より安定した加工状態を維持し歩留まり低下を減少させる効果を奏する画期的な半導体材料を劈開・分離させるための溝加工方法並びに溝加工装置となる。
特に請求項3及び請求項6記載の発明においては、板バネ式懸架機構を採用することで、構造上懸架動作補助としてのガイドレール等を必要とせず、そのことにより懸架機構は周辺機構からの摺動抵抗に影響されることなく、剛性を確保でき、被加工物の加工面の変位状態に追従しながら溝加工を行う際に安定した追従性を維持し、非常に応答性が良い懸架機構となり、被加工面の状態に影響されることに起因する加工不良の発生を抑え、安定した加圧状態を維持する画期的な半導体材料を劈開・分離させるための溝加工方法並びに溝加工装置となる。
好適と考える本発明の最良の形態(発明をどのように実施するのが最良か)を、図面に基づいて本発明の作用効果を示して簡単に説明する。
例えば、工具接離移動装置により工具を下降して工具をワーク表面に接触させる。
この接離動させるための動作軸に弾圧支承機構(懸架装置)を介して工具を設け、例えば動作軸に設けた圧力付与装置(例えば、ボイスコイルメーター)によって、諸条件を考慮して予め設置した所定の加工圧力を工具に付与しつつ、この加工圧力で工具をワーク表面に押圧しながら、ワーク表面に沿って移動させる工具移動装置により移動させて溝を形成する。
この溝形成に際して、例えば、ワーク表面が凹凸している場合、例えば、凸部においては工具の移動抵抗が増大するに伴って工具は上昇しようとするが、工具は弾圧支承されているためこの圧力変動は吸収される。例えば、更に前述のように圧力付与装置を設けている場合は、圧力管理が一層容易に精度よく行え、例えばこの工具上昇を検知してこれに基づいて圧力付与装置の加工圧力を減じるように追従補正することで、凸部での加工圧力の増加を一層応答性良く抑制制御できることとなる。
逆に、凹部においては工具の移動抵抗が減少するに伴って工具は下降しようとするが、工具は弾圧支承されているためこの圧力変動は吸収される。例えば、更に前述のように圧力付与装置を設けている場合は、圧力管理が一層容易に精度良く行え、例えば、この工具下降を検知してこれに基づいて圧力付与装置の加工圧力を逆に今度は増加させるように追従補正することで、凹部での加工圧力の減少を一層応答性良く抑制制御できることとなる。
従って、所定圧力に弾圧支持して一定加工圧力を加えながら溝加工し、表面変位状態に応じた圧力変動が弾圧支承機構によって吸収される。
しかも、本発明では、更にこの工具の表面変位状態に伴う上下動を弾圧吸収するだけでなく、工具の傾斜方向若しくはねじれ方向に対しても弾圧支承されるように弾圧支承機構を構成しているため、表面変位状態に工具が追従しながら圧力変動を吸収しながらも、工具と被加工物との接触姿勢は一定の関係を維持することとなる。即ち、追従時に工具姿勢が被加工物表面変位状態に影響されることなくその姿勢を維持しながら加工を行い、被加工物が過剰な加工圧力により受けるダメージを抑えると同時に、工具姿勢の変動により加工した溝幅,溝深さが著しく変動することが抑えられることとなる。
例えば、更にこの弾圧支承機構として板バネ式懸架機構を採用することで、単なるダンパー構造と違い構造上懸架動作補助としてのガイドレール等を必要とせず、そのことにより懸架機構は周辺機構からの摺動抵抗に影響されることなく(摺動抵抗がなく)剛性が確保され、コンパクトに設計が可能で、被加工物の加工面の変位状態に追従しながら溝加工を行う際に安定した追従性を維持し、非常に応答性が良い懸架機構となり、被加工面の状態に影響されることに起因する加工不良の発生を抑え、安定した加圧状態を維持する画期的な半導体材料を劈開・分離させるための溝加工方法並びに溝加工装置となる。
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る姿勢保持方式の実施形態を説明する構成概略側面図、図2は、その正面図、図3は、姿勢保持方式側面/動作イメージ図、図4は、姿勢保持方式動作による工具部動作イメージ図である。先ず図1において、工具接離移動装置の位置移動用スライド固定部2bに対して上下スライド自在に設けた位置移動用スライド可動部2aに固定ブロック3aを設け、この固定ブロック3aに板バネ式懸架装置3を介して可動ブロック3bを設け、この可動ブロック3bに工具保持部(工具固定ヘッド5)を介して工具6を設けている。
従って、加工開始時、工具6は弾圧支承機構として設けた前記板バネ式懸架装置3によって弾圧支承されている。この板バネ式懸架装置3は、一端側を固定ブロック3aに固定し、他端側に可動ブロック3bを介して工具保持部を設け、この工具保持部に工具6を設けている構成としている。更に本実施例ではこの板バネ式懸架装置3を上下二枚の板バネによる平行リンク構造を採用している。即ち、工具6は上部板バネ3c及び下部板バネ3dの復元力により保持されている。この状態から位置移動用モーター1が作動し、位置移動用スライド可動部2aが下降し、工具先端(刃先)6bが被加工物(ワーク表面)8に接触する。外部制御装置にて設定されている接触判定値まで位置移動用スライド可動部2aが到達すると位置移動用スライド可動部2aは保持される。この検知は位置検出センサー4により行う。
位置移動用スライド可動部2aは保持された後に、外部制御装置に設定されている溝加工深さまで改めて移動し、工具先端(刃先)6bが被加工物8に切り込み、溝加工を開始する。溝加工方向は図4に示す通りである。溝加工時に被加工物表面変位状態イメージ80の様に表面変位が発生している場合、図3に示す様に上部板バネ3c及び、下部板バネ3dは歪み、可動ブロック3bの位置が変化することにより被加工物の加工面表面変位の高低差を吸収する。この際、懸架動作時の工具先端基本姿勢角度60cと懸架動作時の工具先端変動中姿勢角度60dは、板バネ式懸架装置3が上部板バネ3c及び、下部板バネ3dを有する平行リンク構造であることにより、同一状態に保持され、単一のアーム等を用いた振り式リンク構造で発生する工具姿勢の変動による加工溝幅,深さの変化を抑制する効果を有する。この平行リンク構造の板バネ歪み動作により加工溝イメージ90の様に工具先端60bは被加工物表面変位状態に沿いながら溝加工を行い、安定した加工状態を維持することが可能となる。
図5は、本発明に係る姿勢保持方式に圧力管理用作動装置を付加した実施形態を説明する構成概略側面図、図6は、その正面図、姿勢保持方式側面/動作イメージは図3、姿勢保持方式動作による工具部動作は図4となる。先ず図5において加工開始時、圧力管理用作動装置(圧力付与装置)7は外部制御装置により設定されている加圧にて保持されている。圧力管理用作動装置7と接触している可動ブロック3b及び可動ブロック3bの先端に工具固定ヘッド5を介して取り付けられている工具6も設定されている加圧にての保持状態となる。この状態から位置移動用モーター1が作動し、位置移動用スライド可動部2aが下降し、工具先端(刃先)6bが被加工物8に接触する。外部制御装置にて設定されている接触判定値まで位置移動用スライド可動部が到達すると位置移動用スライド可動部2aは保持される。この検知は位置検出センサー4により行う。位置移動用スライド可動部2aは保持された後に、外部制御装置に設定されている溝加工深さまで改めて移動し、工具先端(刃先)6bが被加工物8に切り込み、溝加工を開始する。溝加工方向は図4に示す通りである。溝加工時に被加工物表面変位状態イメージ80の様に表面変位が発生している場合、図3に示す様に上部板バネ3c及び、下部板バネ3dは歪み、可動ブロック3bの位置が変化することにより被加工物の加工面表面変位の高低差を吸収する。この際、懸架動作時の工具先端基本姿勢角度60cと懸架動作時の工具先端変動中姿勢角度60dは、板バネ式懸架装置3が上部板バネ3c及び、下部板バネ3dを有する平行リンク構造であることにより、同一状態に保持され、単一のアーム等を用いた振り式リンク構造で発生する工具姿勢の変動による加工溝幅,深さの変化を抑制する効果を有する。この板バネ歪み動作により加工溝イメージ90の様に工具先端60bは被加工物表面変位状態に沿いながら溝加工を行い、安定した加工状態を維持することが可能となる。
即ち、この図5,図6に示す第二実施例は、工具接離移動装置とは別にワークに対する加工圧力を工具に付与する圧力付与装置を備えてこの圧力付与装置の圧力調整設定により加工圧力をワークやその他の諸条件によって設定管理でき、しかも本実施例では、この圧力付与装置によって工具に付与する加工圧力を、ワーク表面の変位状態に対応して可変制御するもので、前記工具を前記圧力付与装置により所定の加工圧力でワーク表面に押圧しながら移動させて溝を形成する際、ワーク表面の変位状態に追従して工具が上昇したときこれを検知して前記加工圧力を減圧し、工具が下降したときこれを検知して前記加工圧力を増圧するようにワーク表面の変位状態に対応して加工圧力を増減補正制御するものである。
従って、表面形態の変位に応じて工具を弾圧支承して圧力吸収すると共に姿勢保持すると共に、更に圧力付与装置の加工圧力を増減補正制御するように構成し、前記工具接離移動装置による工具の接離方向の移動分によって加工圧力を管理せず、この工具接離移動装置とは別に工具をワーク表面に接触させるための動作軸に設けた前記圧力付与装置によって工具に付与する加工圧力を管理し、この圧力付与装置としてボイスコイルモーターを用い、前記ワーク表面の変位状態に追従する工具の上下変動若しくはこれに伴う圧力変動を検知してこれに基づき前記ボイスコイルモーターによる加工圧力を圧力制御部により増減補正制御するように構成している。
従って、加工時の被加工物表面変位状態に工具が追従して圧力変動を吸収し、尚且つ追従時に工具姿勢が被加工物表面変位状態に影響されることなくその姿勢を維持しながら加工を行い、特に板バネ式懸架機構を採用することで、構造上懸架動作補助としてのガイドレール等を必要とせず、そのことにより懸架機構は周辺機構からの摺動抵抗に影響されることなく、被加工物の加工面の変位状態に追従しながら溝加工を行う際に安定した追従性を維持し、非常に応答性が良い懸架機構となり、被加工面の状態に影響されることに起因する加工不良の発生を抑え、安定した加圧状態を維持することができ、しかも溝加工時における加工圧力管理を、位置移動用モーターと圧力管理用モーターを別に設けることにより、軸全体の移動距離のみから算出される圧力管理方法ではなく単独に圧力制御を行うことにより圧力管理を容易にし、圧力過多及び、圧力減少による加工不良抑制し、また、制御装置を介した加工プログラム上での圧力管理を行うことにより、作業ミス発生を抑え、管理を容易にすると共に歩留まり低下を減少させると共に、ボイスコイルモーターの特徴を利用することと、圧力を単独にて管理することにより、指定された一定の圧力を加え続けるだけではなく、センサーによる位置検出信号を基に工具が被加工物加工面の変位状態に添いながら溝加工を行う様に圧力制御部によりボイスコイルモーターの加工圧力を変動させ、被加工面の状態に影響されることに起因する加工不良の発生を抑え、安定した加圧状態を維持でき、非常に応答性が良い加減速制御が可能となり、周辺機構の影響による圧力変動を抑制し易くすることが出来る画期的な半導体材料を劈開・分離させるための溝加工方法並びに溝加工装置となる。
また、上記において外部制御装置(圧力付与装置の圧力制御部)に設定される加圧値は、溝加工時の間の設定値を段階的に異なる値に設定することも可能であり、例えば、溝加工開始時は低圧力で加工を開始し、溝加工時中は溝加工開始時圧力よりも高圧力を加え、溝加工終了時には低圧力に変更する動作を設定することにより、加工溝の深さを制御することも可能となる。この動作により被加工物の脆性が高い場合においても、加工時に被加工物が受けるストレスを軽減し、安定した加工状態を維持することが可能となる。
図中符号2は位置移動用スライド、6aは工具軸部、9は加工溝、30aは固定ブロック(拡大)、30bは可動ブロック(拡大)、30cは上部板バネ(拡大)、30dは下部板バネ(拡大)、40は位置検出センサー(拡大)、50は工具固定ヘッド(拡大)、60aは工具軸部(拡大)、70は圧力管理用作用装置(拡大)である。
尚、本発明は、実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
第一実施例に係る姿勢保持方式の説明側面図である。 第一実施例に係る姿勢保持方式の説明正面図である。 第一実施例に係る姿勢保持方式の説明図(側面/動作イメージ図)である。 第一実施例に係る姿勢保持方式での加工時状態の説明図である。 第二実施例に係る姿勢保持機構に圧力管理用作動装置を付加した説明側面図である。 第二実施例に係る姿勢保持機構に圧力管理用作動装置を付加した説明正面図である。

Claims (6)

  1. 半導体ウェーハ若しくは半導体ウェーハをバー状に加工したワーク表面に工具を押圧しながら移動させてこの表面にワークを劈開,分離させるための溝を形成する溝加工方法であって、工具をワーク表面に対して離反方向に弾圧支承すると共に、傾斜方向若しくはねじれ方向に対しても弾圧支承して、溝加工に際してワーク表面の変位状態に対応して工具が接離動並びに傾動若しくはねじれ動することを抑制し、溝加工に際してワーク表面の変位状態に工具が追従して圧力変動を吸収し、且つ追従時に工具姿勢がワーク表面変位状態に影響されることなくその姿勢を維持しながら加工を行うことにより、ワークが過剰な加工圧力により受けるダメージを抑えると共に、工具姿勢の変動により加工した溝幅,溝深さが著しく変動することを抑えるようにしたことを特徴とする半導体材料を劈開・分離させるための溝加工方法。
  2. 前記ワーク表面に対して前記工具を接離・退避移動させる工具接離移動装置の動作軸と、工具を保持する工具保持部とを、工具をワーク表面に対して離反方向に弾圧支承すると共に、傾斜方向若しくはねじれ方向に対しても弾圧支承する懸架装置を介して連結して、溝加工に際してワーク表面の変位状態に工具が追従して圧力変動を吸収し、且つ追従時に工具姿勢がワーク表面変位状態に影響されることなくその姿勢を維持しながら加工を行うことを特徴とする請求項1記載の半導体材料を劈開・分離させるための溝加工方法。
  3. 前記懸架装置として、板面をワーク表面に対して略平行とし、一端側を固定側とし他端側を工具取付側とした板バネを用いた板バネ式懸架装置とし、この板バネ式懸架装置を用いて前記工具を弾圧支承すると共に工具姿勢を維持することを特徴とする請求項2記載の半導体材料を劈開・分離させるための溝加工方法。
  4. 半導体ウェーハ若しくは半導体ウェーハをバー状に加工したワーク表面に工具を押圧しながら移動させてこの表面にワークを劈開,分離させるための溝を形成する装置であって、工具を保持する工具保持部に、工具をワーク表面に対して離反方向に弾圧支承すると共に、傾斜方向若しくはねじれ方向に対しても弾圧支承する弾圧支承機構を設けて、溝加工に際してワーク表面の変位状態に対応して工具が接離動並びに傾動若しくはねじれ動することを抑制するように構成し、溝加工に際してワーク表面の変位状態に工具が追従して圧力変動を吸収し、且つ追従時に工具姿勢がワーク表面変位状態に影響されることなくその姿勢を維持しながら加工を行うことによりワークが過剰な加工圧力により受けるダメージを抑えると共に、工具姿勢の変動により加工した溝幅,溝深さが著しく変動することを抑えるようにした構成したことを特徴とする半導体材料を劈開・分離させるための溝加工装置。
  5. 前記ワーク表面に対して前記工具を接離・退避移動させる工具接離移動装置の動作軸と、工具を保持する工具保持部とを、工具をワーク表面に対して離反方向に弾圧支承すると共に、傾斜方向若しくはねじれ方向に対しても弾圧支承する懸架装置を介して連結して前記弾圧支承機構を構成したことを特徴とする請求項4記載の半導体材料を劈開・分離させるための溝加工装置。
  6. 前記弾圧支承保持機構として設ける前記懸架装置として、板面をワーク表面に対して略平行とし、一端側を固定側とし他端側を工具取付側とした板バネを用いた板バネ式懸架装置としたことを特徴とする請求項5記載の半導体材料を劈開・分離させるための溝加工装置。
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