JP7093271B2 - 保護シートを備えたスライド装置 - Google Patents

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Description

この発明は,ベッドと該ベッドに対してリニアモータによって往復移動可能に構成されたテーブルとから成る保護シートを備えたスライド装置に関する。
近年,ロボット,工作機械,精密機器,医療機器等の各種装置について,小形化が望まれており,それに伴って,各種装置に組み込むアクチュエータを備えた位置決め装置についても,小形化を達成し,位置決めの高精度が望まれているところである。それに伴って,これらの各種装置に組み込まれるアクチュエータとしてのリニアモータを備えたスライド装置についても,小形にして高精度な位置決め,高速性,高応答性を有すると共に,塵,異物等からの混入を防止し,安全性を確保し,製品の信頼性が要望されている。
従来,磁石板を覆うカバー部材を備えたリニアモータ用磁石アセンブリが知られている。該リニアモータ用磁石アセンブリは,カバー部材の取付け時や部品交換時の作業性を悪化させることなく,カバー部材の磁石板からの浮きあがりを最小限に押えることができるものであり,磁石板を覆う弱磁性を有するカバー部材と,カバー部材の端部を永久磁石の直上に位置決めすると共に,カバー部材を磁石板に着脱可能に固定する固定機構とを備えている。カバー部材は,磁石板の電機子に対向する側の面を覆う第一面部と,該第一面部から連続していて磁石板の側部を覆う固定機構を設けた第二面部とを有するものである(例えば,特許文献1参照)。
また,本出願人は,スライド装置として,可動マグネット型リニアモータを内蔵して,装置全体を覆うカバーを容易に装着できるように構成したテーブルの推力,高速性,高応答性を向上させ,小形でコンパクトに構成されたものを先に開発した。該スライド装置は,ベッドの凹部の両端部にエンドブロックを配設し,テーブルとベッドとの間にリニアモータを配設している。エンドブロックは,ブロック体であってコイル基板と共にベッドに固着され,テーブルの飛び出しを防止するためテーブルの端面が当接する当接面を有し,エンドブロックにカバーの係止部を嵌入してカバーを固定する。テーブルには,サブテーブルが取付け可能に設けられている(例えば,特許文献2参照)。
また,本出願人は,スライド装置として,可動マグネット型リニアモータを内蔵し,テーブルの往復移動のストローク長さを長くし,テーブルの推力,高速性,高応答性を向上させ,小形でコンパクトに製作効率が良好なものを先に開発した。該スライド装置は,ベッドをコイルヨークに構成し,テーブルをマグネットヨークに構成している。電機子組立体は,基板上の電機子コイル,電源線を電機子コイルに結線した配線を有する。電機子組立体は,電機子コイルの面が表面保護シートで覆われている。基板には,接着剤によるモールド部で電機子コイルが,電源線と配線との結線部を接着剤によるモールド部で固着されている(例えば,特許文献3参照)。
特開2018-57234号公報 特開2013-247812号公報 特開2007-300759号公報
ところで,従来のアクチュエータとしてのリニアモータでは,電機子コイルを塵等の異物から保護する必要があるが,マグネットと電機子コイルとの距離に比例して推力が変化することから,マグネットと電機子コイルへの悪影響を少なくするため,出来るだけ界磁マグネットと電機子コイルとが近接するように構成し,保護部材を組み込むことが必要であった。例えば,特許文献2に開示されているリニアモータでは,複数の電機子コイルから成る電機子組立体を保護するため,薄膜の保護シートで電機子組立体を覆って固定するため,保護シートが電機子組立体の表面に接着されることにより固定されていた。また,上記特許文献2に開示されたスライド装置では,スライド装置全体をカバーで覆うため,装置そのものが大型化するものであった。また,上記特許文献3に開示されたスライド装置では,保護シートによって電機子コイルの表面が覆われており,電機子コイルの中心部の空間には樹脂等で覆われていないので,そこに空気が閉じ込められないように保護シートにガス抜き孔が形成されているが,使用環境においてはガス抜き孔を通じて液体や塵等の異物が侵入する恐れがあり,これらの異物の侵入を阻止することができる保護性能を一層アップさせることが求められていた。
この発明の目的は,上記課題を解決することであり,ベッドに配設した複数の電機子コイルから成るコイルモジュールである電機子組立体を保護するための保護シートの一端をベッドに固定されたシート取付け部材に固定し,保護シートの他端をベッドに対して移動自在の可動シート取付け部材にそれぞれ固定し,可動シート取付け部材をガイダする固定部材に設けた押圧力付勢部材によって,前記保護シートを常時伸張するように可動シート取付け部材を移動させたので,界磁マグネットと電機子組立体とに所定の隙間を維持した状態に,保護シートを常に弛むことなく伸張させることができ,周囲状況の温度変化に応じて保護シートを適正な張力で常に伸張させて,電機子組立体と界磁マグネットから成るリニアモータを保護することができ,また,保護シートのベッドへの装着作業を簡素で容易に構成したので,装置そのものの納期の短縮及び製造コストの削減を実現することができる保護シートを備えたスライド装置を提供することである。
この発明は,板状のベッド,該ベッドに幅方向に隔置して固定された一対の直動案内ユニットを介して往復移動自在な板状のテーブル,及び前記テーブルに移動方向に順次配設された複数のマグネットから成る界磁マグネットと前記マグネットに対応してベッド上に順次配設された複数の電機子コイルから成る電機子組立体とから構成された可動マグネット型リニアモータから成るスライド装置において,
前記電機子組立体の一端側で且つ前記ベッド上に固定されたシート取付け部材,前記電機子組立体の他端側で前記ベッド上で移動可能に配設された可動シート取付け部材,前記界磁マグネットと前記電機子組立体とに予め決められた隙間を有して前記電機子組立体を覆って保護するため,一端が前記シート取付け部材に固定側押え板を介して且つ他端が前記可動シート取付け部材に可動側押え板を介してそれぞれ固定された保護シート,前記可動シート取付け部材を前記ベッド上で移動可能にガイドするため前記可動シート取付け部材の両側にそれぞれ位置して前記ベッド上に隔置して固定された一対の固定部材,及び前記保護シートに張力を付勢して前記保護シートが前記電機子組立体に対して非接触状態に伸張するため前記固定部材間の前記可動シート取付け部材を前記ベッド上で摺動移動させる押圧力付勢部材を備えていることを特徴とする保護シートを備えたスライド装置に関する。
また,前記押圧力付勢部材は,前記固定部材の前記対向面に形成された遊嵌溝に両端がそれぞれ遊嵌した板ばねによって構成されている。
また,このスライド装置は,前記可動シート取付け部材には,前記保護シートに張力を付勢するため,前記板ばねを押圧する当接突出部が設けられているものである。
また,前記当接突出部は,前記可動シート取付け部材に形成されたねじ孔にねじ込まれる付勢力調整ねじの先端部で構成されている。
また,このスライド装置は,前記固定部材には,前記可動シート取付け部材が浮き上がるのを防止するため,前記可動シート取付け部材の上面に掛かるように突き出した浮き上がり防止板が固定されている。
また,このスライド装置は,前記固定部材の対向面には第1嵌合部が形成されており,前記可動シート取付け部材の側面には第2嵌合部が形成されており,前記第1嵌合部と前記第2嵌合部とは凹凸の嵌合によって前記第2嵌合部が摺動するものである。
このスライド装置は,前記保護シートが前記電機子組立体を常時覆うように前記保護シートに予め決められた所定の張力が付勢されるため,前記保護シートの一端が前記シート取付け部材に固定され,前記保護シートの他端が前記可動シート取付け部材に固定されており,前記押圧力付勢部材の前記板ばねが前記当接突出部を介して,前記可動シート取付け部材が前記固定部材間で前記ベッド上で摺動移動させられる。
また,前記直動案内ユニットは,前記ベッドの幅方向に隔置してそれぞれ固定された軌道レールと,前記軌道レールに跨架して前記テーブルに固定されたスライダとから構成されている。
この発明によるスライド装置は,上記のように,保護シートをリニアモータを構成する電機子組立体から浮かせて即ち常時,非接触状態に覆って保護するものであり,保護シートを固定した可動シート取付け部材をベッドに対して摺動可能に設置して,保護シートに適正な予め決められた所定のテンション即ち張力を掛けた状態に設定したので,リニアモータの発熱による熱の影響で保護シートの伸縮が発生しても,該伸縮量を保護シートに付勢したテンションで吸収することができ,保護シートを電機子組立体に対して常に非接触状態に伸張させることができる。即ち,保護シートは,その両端が可動シート取付け部材とシート取付け部材とのそれぞれ固定されているので,押圧力付勢部材が可動シート取付け部材にばね力を付勢することによって,可動シート取付け部材を介して保護シートに張力が付勢され,界磁マグネットに所定の隙間を有して且つ電機子組立体に対して非接触状態に覆う状態になる。それ故に,保護シートは,弛むことなく常に電機子組立体に対して非接触状態に覆う状態を維持することができる。従って,本願のスライド装置は,電機子組立体の電機子コイルの発熱により保護シートが伸縮したとしても、保護シートが撓むことはなく,弛みにより電機子組立体に保護シートが接触することがなくなり,保護シートは電機子組立体を常に最適な状態で保護することができる。また,本願発明は,従来のカバーや保護シートを電機子組立体に接着する構造のものに比較して,保護シートの取付け作業が簡潔で容易になった。即ち,本願発明によるスライド装置は,保護シートを電機子コイル等に接着する従来の構造のものと比較して,保護シートをリニアモータに組み込む際に要する工数を削減することができ,また,保護シートが破損,劣化した場合にも新品の保護シートに容易に交換することができる。また,本願発明は,保護シートが薄いシートであって,テーブル下面の界磁マグネットとベッド上の電機子組立体との僅かな隙間に配設することができるため,保護シートを省スペースにしてテーブルの推力への影響を少なくして適用させることができる。また,本願発明は,保護シートを電機子コイルに非接触状態に機械的に伸張させているので,電機子組立体,詳しくは従来の電機子コイルを覆う保護シートに設けたガス抜き孔を塞ぐことがなく,更に電機子コイルを備えた電機子組立体全体を覆って保護することができ,しかもアクチュエータとしてのリニアモータの機能に悪影響を及ぼすことがなく,適用することができる。
この発明による保護シートを備えたスライド装置の一実施例を示す平面図である。 図1のスライド装置におけるテーブルと保護シートとの一部を破断してベッドに配設した電機子組立体を露出させた状態のスライド装置を示す斜視図である。 このスライド装置におけるベッドの一端側の可動シート取付け部材に保護シートを取り付けた状態を示す平面図である。 このスライド装置におけるベッドの一端側の可動シート取付け部材に保護シートを取り付けた状態を示す斜視図である。 図3のスライド装置から保護シート及び可動側押え板を取り外した状態を示す平面図である。 図5に示すベッドの一端側で保護シート及び可動側押え板を取り外したスライド装置を示す斜視図である。 図1のスライド装置であって保護シートを取り付けた状態を示すスライド装置全体を端面側から見た側面図である。 図7に示すスライド装置におけるベッド上の電機子組立体を覆うように保護シートを取り付けた状態を示すため,可動シート取付け部材側の状態を示す断面図である。 このスライド装置において,固定部材間で摺動移動する可動シート取付け部材の浮き上がりを阻止する浮き上がり防止板を備えたスライド装置を示す端面図である。 この発明によるスライド装置の第2実施例を示し.可動シート取付け部材に設けた付勢力調整機構の別の実施例を示す平面図である。 この発明によるスライド装置の第3実施例を示し.固定部材間で摺動移動する可動シート取付け部材の浮き上がりを阻止するため,固定部材と可動シート取付け部材とに凹凸嵌合部を設け,固定部材に対する可動シート取付け部材の摺動移動時に可動シート取付け部材の浮き上がりを防止する機構を備えたスライド装置を示す端面図である。
以下,図面を参照して,この発明による保護シートを備えたスライド装置の実施例について説明する。まず,図1~図9を参照して,この発明による保護シートを備えたスライド装置を説明する。このスライド装置は,可動マグネット型リニアモータ6を内蔵しており,直動案内ユニット9を介してベッド1とテーブル2とを相対移動可能に構成した位置決め装置として適用できるものであり,位置決め装置の固定部であるベッド1に固定子として複数の電機子コイル10からなるコイルモジュール即ち電機子組立体7を配設し、可動部であるテーブル2に可動子として複数のマグネット11からなる界磁マグネット8を配設する。具体的には,このスライド装置は,板状のベッド1,該ベッド1に幅方向に隔置して固定された一対の直動案内ユニット9を介して往復移動自在な板状のテーブル2,及びテーブル2の移動方向にベッド1上に順次配設された複数のマグネット11から成る界磁マグネット8とマグネット11に対応して順次配設された複数の電機子コイル10から成る電機子組立体7とから構成された可動マグネット型リニアモータ6から構成されている。電機子組立体7は,ベッド1に取付け用ねじ34によって固定された基板35上に,複数の電機子コイル10をテーブル2の摺動移動方向に順次配設して,それぞれの電機子コイル10の外周面を樹脂等でモールドし,電機子コイル10を基板35上に固定して構成されている。直動案内ユニット9は,ベッド1の幅方向に隔置して固定用ねじ32でそれぞれ固定された軌道レール13と,軌道レール13に跨架してテーブル2に固定用ねじ31で固定されたスライダ12とから構成されている。このスライド装置は,テーブル2の位置決めとして直線方向の位置を測定するため,ベッド1にはリニアエンコーダ22が取り付けられており,テーブル1にはリニアスケール23が取り付けられている。
このスライド装置は,特に,電機子組立体7の一端でベッド1に固定されたシート取付け部材4,電機子組立体7の他端でベッド1に対して移動可能に配設された可動シート取付け部材5,電機子組立体7を保護するため電機子組立体7を覆って配設され且つシート取付け部材4と可動シート取付け部材5とに固定された保護シート3,可動シート取付け部材5をベッド1上で移動可能にガイドするため可動シート取付け部材5の両側にそれぞれ位置してベッド1に隔置してそれぞれ固定された一対の固定部材14,及び固定部材14間に位置して可動シート取付け部材5を摺動させて保護シート3に張力を付勢する押圧力付勢部材である板ばね20を備えていることを特徴としている。可動シート取付け部材5の摺動移動方向は,シート取付け部材4に対して近づいたり遠のいたりする方向であり,即ち,保護シート3を弛ませることなく緊張即ち伸張させる方向である。可動シート取付け部材5は,具体的には,ベッド1上に位置する下面,保護シート3が配設される上面,ベッド1に固定されたシート取付け部材4に対向する側の当接突出部19を備えた正面,その反対の裏面,及び固定部材14の対向面38によってガイドされる両側面から構成されている。保護シート3は,電機子コイル10を保護するために、電機子コイル10とは非接触状態になるように隙間41(図8)を存して電機子コイル10を覆って配設されている。シート取付け部材4と可動シート取付け部材5とは,テーブル2の移動方向における電機子組立体7の前後端面に電機子組立体7を挟む状態でベッド1上に配設されている。このスライド装置における押圧力付勢部材である板ばね20は,固定部材14の対向面38に形成された遊嵌溝21に板ばね20の両端がそれぞれ遊嵌する状態に配設されており,ている。当接突出部19が板ばね20に突き当たることによって,板ばね20が屈曲すると共にそのばね力を当接突出部19を通じて可動シート取付け部材5に付勢され,ばね力が付勢されて可動シート取付け部材5がベッド1上を摺動移動することによって,保護シート3が緊張即ち伸張されるので,保護シート3は常時伸張状態が維持され,保護シート3が電機子組立体7に予め決められた隙間41を常時維持して状態で電機子組立体7を覆うことができる。
このスライド装置は,具体的には,電機子組立体7に電力を送り込む電源線18が接続する一端側のベッド1上にシート取付け部材4を取付け用ねじ27で固定し,電機子組立体7の他端側のベッド1上に隔置して一対の固定部材14を固定ねじ28で固定する。可動シート取付け部材5は,保護シート3の伸張方向に摺動可能にベッド1上に配設されている。固定部材14の間にベッド1上に摺動自在に配設されている可動シート取付け部材5は,その上面39が固定部材14に固定ねじ24で固定された浮き上がり防止板17の規制部40によって押さえ込まれ,可動シート取付け部材5が摺動移動の際に,固定部材14から可動シート取付け部材5が浮き上がらないように規制されている。図9に示すように,可動シート取付け部材5の幅の長さをL2 とし且つ幅方向に対向する浮き上がり防止板17の端面間の距離をL1 とすると,,浮き上がり防止板17の浮き上がり規制部40は,L2 -L1 の差の1/2に相当する長さとなる。可動シート取付け部材5は,当接突出部19に当接する板ばね20によって,固定部材14間に位置して浮き上がり防止板17で押えられつつガイドされ,シート取付け部材4から離れる方向に付勢(移動)されて,保護シート3が弛むことなく緊張する方向に伸張される状態になる。保護シート3は,その一端がシート取付け部材4に載置された状態で固定側押え板15で保護シート3を押えて,固定側押え板15を取付け用ねじ27によってシート取付け部材4に固定して取り付けられている。同様に,保護シート3は,保護シート3の他端が可動シート取付け部材5に載置された状態で可動側押え板16で保護シート3を押えて,可動側押え板16を取付け用ねじ27によって可動シート取付け部材5に固定して取り付けられている。保護シート3は,その両端部がシート取付け部材4及び可動シート取付け部材5との上面の平らな面と,固定側押え板15及び可動側押え板16との下面の平らな面とによって挟持されて,取付け用ねじ27で固定されるので,保護シート3に局部的な力がかからず,破れ等の損傷が発生することがない。このスライド装置は,可動シート取付け部材5には,保護シート3の張力を付勢するため,板ばね20を押圧する当接突出部19をバランス上幅方向中央部に形成されている。即ち,このスライド装置は,保護シート3が電機子組立体7を常時覆うように保護シート3に予め決められた所定の張力を付勢するため,保護シート3の一端がシート取付け部材4に固定され,保護シート3の他端が可動シート取付け部材5に固定されており,押圧力付勢部材の板ばね20が当接突出部19を介して可動シート取付け部材5を固定部材14間で摺動移動させる。
このスライド装置では,保護シート3を電機子組立体7を覆ってセットするには,例えば,次のようにしてセットすることができる。まず,保護シート3をその一端をシート取付け部材4に載置して,保護シート3を固定側押え板15で押さえた状態で,取付け用ねじ27を固定側押え板15の取付け用孔に通してシート取付け部材4の取付けねじ穴にねじ込み,保護シート3をシート取付け部材4に固定する。次いで,固定部材14の対向面38に形成されている遊嵌溝21に板ばね20の端部を遊嵌して固定部材14に板ばね20をセットする。そこで,可動シート取付け部材5をその当接突出部19を板ばね20に付き当てて板ばね20にばね力を発生する状態で,保護シート3の他端を可動シート取付け部材5に載置して,保護シート3を可動側押え板16で押さえた状態で,取付け用ねじ27を可動側押え板16の取付け用孔に通して可動シート取付け部材5の取付けねじ穴33にねじ込み,保護シート3を可動シート取付け部材5に固定する。この状態で,可動シート取付け部材5は板ばね20のばね力が作用してベッド1上を摺動し,保護シート3にはテンションが付勢されることになる。テンションが付勢された保護シート3は,リニアモータ6の駆動によって温度上昇し,保護シート3や電機子組立体7に熱膨張が発生しても,撓むことがなく,界磁マグネット8に接触しない状態を保つことができる。
押圧力付勢部材は,可動シート取付け部材5を押圧して保護シート3の伸張方向に移動させるものであるが,実施例では上記のように板ばね20が使用されている。可動シート取付け部材5は,固定部材14間でベッド1に対して摺動自在に構成されており,可動シート取付け部材5は,ベッド1上での摺動時に,浮き上がりを防止するため,可動シート取付け部材5の上面39が可動側押え板16を介して浮き上がり防止板17で規制されている。浮き上がり防止板17は,可動シート取付け部材5の上面39に掛かるように突き出して固定部材14に固定ねじ24で固定されている。浮き上がり防止板17は,固定部材14に固定ねじ24で固定されている。また,保護シート3は,アルミ製薄膜のシートで構成されている場合には,スライド装置の駆動時に電機子組立体7等による温度上昇によって加熱されて熱膨張する場合がある。本発明は,保護シート3が熱膨張して寸法変化したとしても,可動シート取付け部材5が当接突出部19を通じて板ばね20のばね力が付勢されているので,可動シート取付け部材5はシート取付け部材4から離れる方向に摺動移動し,それによって,保護シート3は,界磁マグネット8や電機子組立体7に接触しないように常時伸張されているものであり,言い換えれば,保護シート3は,板ばね20のばね力で常に伸張するように,テンション即ち張力が付勢されている。
この実施例では,保護シート3を構成するアルミ製薄膜のシートは,例えば,厚さが0.1mm及び長さが280mmのものを使用し,電機子組立体7の発熱によりアルミ製薄膜のシートが60℃まで上昇することを想定して、熱膨張による寸法変化が0.4mmと計算されることから、0.4mmの延びを吸収できるように付勢力を設定する。勿論,保護シート3を固定するシート取付け部材4と可動シート取付け部材5は,界磁マグネット8が設置されたテーブル2の移動動作時に,界磁マグネット8に干渉しない状態に設置されている。また,保護シート3は,その寸法や材質については,使用目的に対応して選択することができるものであり,例えば,電機子コイル10を保護する場合には,非磁性の金属材料等から適宜選択することができ,この実施例では保護シート3の材質として軽量なアルミ製の薄膜シートを使用することが好ましい。
次に,図10を参照して,この発明による保護シートを備えたスライド装置の第2実施例を説明する。第2実施例では,可動シート取付け部材5の幅方向中央部に形成される当接突出部19は,可動シート取付け部材5の幅方向中央部に形成された調整用ねじ孔26にねじ込まれる付勢力調整ねじ25の先端部36で構成されている。付勢力調整ねじ25の先端部36は,板ばね20が損傷しないような形状になっている。第2実施例では,保護シート3をシート取付け部材4と可動シート取付け部材5にセットした後に,付勢力調整ねじ25をねじ孔26にねじ込んで保護シート3を伸張させればよく,保護シート3の電機子組立体7へのセットが極めて容易である。即ち,第2実施例では,電機子組立体7を保護する保護シート3の伸張状態は,付勢力調整ねじ25を可動シート取付け部材5のねじ孔26にねじ込むことによって調整される。即ち,付勢力調整ねじ25をねじ孔26にねじ込むと,付勢力調整ねじ25の先端部36が可動シート取付け部材5から突出してその突出量が調節され,それによって,付勢力調整ねじ25の突出量が板ばね20に作用し,板ばね20のばね力によって保護シート3の伸張状態が調整されることになる。それによって,このスライド装置は,保護シート3に掛かるテンションを適正に調整して,保護シート3の弛む状態を避けることができ,保護シート3が界磁マグネット8や電機子組立体7に接触することを避けることができる。
更に,図11を参照して,この発明による保護シートを備えたスライド装置の第3実施例を説明する。第3実施例は,ベッド1に互いに隔置して固定された一対の固定部材14と該固定部材14間でベッド1に対して摺動自在に配設された可動シート取付け部材5との取付け構造が,先の実施例と異なっている以外は同様に構成を有するものである。第3実施例は,その他の点では,第1実施例と同様である。第3実施例の可動シート取付け部材5は,ベッド1の両側部に互いに隔置してそれぞれ固定された固定部材14の対向面38間に配設されている。押圧力付勢部材である板ばね20は,固定部材14の対向面38に形成された遊嵌溝21に両端が遊嵌した板ばね20によって構成されている。第3実施例のスライド装置は,固定部材14の対向面38には第1嵌合部となる嵌合凸部30が形成されており,可動シート取付け部材5の摺動面37を構成する側面には第2嵌合部となる嵌合溝29が形成されている。嵌合凸部30と嵌合溝29とは凹凸の嵌合によって可動シート取付け部材5が固定部材14に対して摺動移動することができる。第3実施例では,第1実施例や第2実施例に設けた固定部材14に固定した浮き上がり防止板17は不要である。即ち,第3実施例では,可動シート取付け部材5が固定部材14に凹凸で嵌め合わされるので,可動シート取付け部材5の嵌合溝29と固定部材14の嵌合凸部30とで,第1実施例の浮き上がり規制部40を構成することになるので,可動シート取付け部材5が固定部材14から浮き上がることなく,ベッド1上を往復摺動し,保護シート3に適正なテンションを付勢させることができる。
この発明によるスライド装置は,保護シート3にテンションをかけて,省スペースに取り付けるものであるため、同様に,シートを取り付けるような装置,例えば,アクチュエータのブリッジカバー等にも適用することができる。アクチュエータのブリッジカバーでは、可動部を保護する目的が達成できれば,磁性材,非磁性材,樹脂等の種々の材料,種々の寸法のカバーに適用できる。
この発明による保護シートを備えたスライド装置は,精密機械,測定・検査装置,各種ロボット等の各種装置における位置決め装置に利用して好ましいものである。
1 ベッド
2 テーブル
3 保護シート
4 シート取付け部材
5 可動シート取付け部材
6 リニアモータ
7 電機子組立体
8 界磁マグネット
9 直動案内ユニット
10 電機子コイル
11 マグネット
12 スライダ
13 軌道レール
14 固定部材
15 固定側押え板
16 可動側押え板
17 浮き上がり防止板
19 当接突出部
20 板ばね(押圧力付勢部材)
21 遊嵌溝
25 付勢力調整ねじ
26 調整用ねじ孔
29 嵌合溝
30 嵌合凸部
38 対向面
39 上面

Claims (8)

  1. 板状のベッド,該ベッドに幅方向に隔置して固定された一対の直動案内ユニットを介して往復移動自在な板状のテーブル,及び前記テーブルに移動方向に順次配設された複数のマグネットから成る界磁マグネットと前記マグネットに対応してベッド上に順次配設された複数の電機子コイルから成る電機子組立体とから構成された可動マグネット型リニアモータから成るスライド装置において,
    前記電機子組立体の一端側で且つ前記ベッド上に固定されたシート取付け部材,前記電機子組立体の他端側で前記ベッド上で移動可能に配設された可動シート取付け部材,前記界磁マグネットと前記電機子組立体とに予め決められた隙間を有して前記電機子組立体を覆って保護するため,一端が前記シート取付け部材に固定側押え板を介して且つ他端が前記可動シート取付け部材に可動側押え板を介してそれぞれ固定された保護シート,前記可動シート取付け部材を前記ベッド上で移動可能にガイドするため前記可動シート取付け部材の両側にそれぞれ位置して前記ベッド上に隔置して固定された一対の固定部材,及び前記保護シートに張力を付勢して前記保護シートが前記電機子組立体に対して非接触状態に伸張するため前記固定部材間の前記可動シート取付け部材を前記ベッド上で摺動移動させる押圧力付勢部材を備えていることを特徴とする保護シートを備えたスライド装置。
  2. 前記押圧力付勢部材は,前記固定部材の前記対向面に形成された遊嵌溝に両端がそれぞれ遊嵌した板ばねによって構成されていることを特徴とする請求項1に記載の保護シートを備えたスライド装置。
  3. 前記可動シート取付け部材には,前記保護シートに張力を付勢するため,前記板ばねを押圧する当接突出部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の保護シートを備えたスライド装置。
  4. 前記当接突出部は,前記可動シート取付け部材に形成されたねじ孔にねじ込まれる付勢力調整ねじの先端部で構成されていることを特徴とする請求項3に記載の保護シートを備えたスライド装置。
  5. 前記固定部材には,前記可動シート取付け部材が浮き上がるのを防止するため,前記可動シート取付け部材の上面に掛かるように突き出した浮き上がり防止板が固定されていることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の保護シートを備えたスライド装置。
  6. 前記固定部材の対向面には第1嵌合部が形成されており,前記可動シート取付け部材の側面には第2嵌合部が形成されており,前記第1嵌合部と前記第2嵌合部とは凹凸の嵌合によって前記第2嵌合部が摺動することを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の保護シートを備えたスライド装置。
  7. 前記保護シートが前記電機子組立体を常時覆うように前記保護シートに予め決められた所定の張力が付勢されるため,前記保護シートの一端が前記シート取付け部材に固定され,前記保護シートの他端が前記可動シート取付け部材に固定されており,前記押圧力付勢部材の前記板ばねが前記当接突出部を介して,前記可動シート取付け部材が前記固定部材間で前記ベッド上で摺動移動させられることを特徴とする請求項3~6のいずれか1項に記載の保護シートを備えたスライド装置。
  8. 前記直動案内ユニットは,前記ベッドの幅方向に隔置してそれぞれ固定された軌道レールと,前記軌道レールに跨架して前記テーブルに固定されたスライダとから構成されていることを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に保護シートを備えたスライド装置。
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