JP7089963B2 - 制御装置、空調システム及び制御方法 - Google Patents
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Description
以下、本実施形態の空調システムについて図を参照しつつ説明を行う。
図1は、本発明の一実施形態における空調システムの一例を示す概略図である。
空調システム100は、室内機10と、室外機20と、放射パネルモジュール40A,40Bと、ダクト13と、を備える。以下、放射パネルモジュール40A,40B等を総称して放射パネルモジュール40と記載する場合がある。
室内機10は、空調対象となる室内の空間W0の天井裏などに設置され、吸込口W1から空間W0の空気Wを吸入し、この空気Wを適切な温度に調節してダクト13へ送出する。空間W0の床、壁面、天井などには、少なくとも1つの放射パネルモジュール40が配置され、ダクト13へ送出された温度制御済みの空気は、放射パネルモジュール40へ供給される。放射パネルモジュール40は、ふく射熱を空間W0へ放射する放射パネルと、室内機10から供給される空気Wが通過する風路を備える。放射パネルは空間W0と接するように床、壁、天井などの表面にその放射面(放射パネル)が空間W0側を向くように配置され、放射パネルの裏面を通過する温度制御済みの空気Wが放射パネルを冷却または加熱する。放射パネルが冷却または加熱されることにより、放射パネルを介してふく射熱が空間W0へ伝達し、空間W0を冷房または暖房する。なお、放射パネルモジュール40A、放射パネルモジュール40Bは、配管等で接続されていて、放射パネルモジュール40Aを通過した空気Wは、放射パネルモジュール40Bへ供給される。室内機10から供給される空気Wは、放射パネルモジュール40A、放射パネルモジュール40Bを通過し、吹出口W2Aから空間W0へ吹き出され、空間W0を冷却または加熱する。このように空調システム100は、放射式および対流式の2方式による空調を行って空間W0の冷暖房を行う。
図2は本発明の一実施形態における放射パネルモジュールとその配置例を示す図である。図2に放射パネルモジュール40の平面図を示す。図2に示す例では、空間W0の床面に4つの放射パネルモジュール40A,40B,40C,40Dが配置されている。放射パネルモジュール40Aを例に放射パネルモジュール40の構成を説明する。放射パネルモジュール40Aは、ダンパー42Aと、流路形成部材41A1,41A2,41A3,41A4,41A5,41A6と、ダンパー制御部43Aと、入口部44Aと、出口部45Aと、を備えている。また、放射パネルモジュール40Aの上側の面(空間W0の床面)は、図示しない放射パネルで形成されている。ダンパー制御部43Aは、制御装置30の指示に基づいてダンパー42Aの開閉動作を制御する。ダンパー42Aが実線で示す位置にあるとき(開状態とする)、入口部44Aから流入した空気Wは、実線矢印が示す方向にバイパス流路46Aを通過し、出口部45Aから送り出される。一方、ダンパー制御部43Aの制御によりダンパー42Aが破線で示す位置にあるとき(閉状態とする)、入口部44Aから流入した空気Wは、破線矢印が示す方向に熱交換流路47A1,47A2,47A3,47A4,47A5,47A6,47A7を通過し、出口部45Aから送り出される。
図3に示すように室内機10は、室内熱交換器2、ファン9を備える。室外機20は、圧縮機1、膨張弁3、室外熱交換器4、四方弁5を備える。圧縮機1、室内熱交換器2、膨張弁3、室外熱交換器4、四方弁5は冷媒配管6で接続される。
圧縮機1は、冷媒を圧縮し、圧縮後の高温、高圧の冷媒を吐出する。暖房運転では、冷媒は矢印8の方向に循環する。つまり、圧縮機1が吐出した冷媒は、四方弁5を介して室内熱交換器2に供給される。冷媒は、室内熱交換器2にて、吸込口W1から吸入した空気Wへ放熱し、凝縮して液化する。凝縮した冷媒は、膨張弁3によって減圧され、低圧の冷媒となる。低圧の冷媒は、室外熱交換器4へ供給され、外気からの吸熱により気化する。気化した冷媒は、四方弁5を通過して圧縮機1へ吸入される。圧縮機1は低圧の冷媒を圧縮して高圧の冷媒を吐出する。
制御装置30は、例えばマイコン等のコンピュータ装置である。図示するように制御装置30は、センサ情報取得部31と、設定情報取得部32と、タイマ33と、記憶部34と、制御部35と、通信部36と、運転計画部37とを備えている。なお、制御装置30は、室内機10に関して種々の制御を行うが、本明細書では、ユーザが指定した設定時刻に、空間W0が設定温度となり、且つ、その時の床面温度が快適な温度となるよう冷房運転や暖房運転を開始する制御を中心に説明する。なお、ユーザが設定した設定時刻までに空間W0の温度を設定温度とし、床面温度も快適な温度に温調済みとなるようにする運転をスケジュール運転と呼ぶ。
設定情報取得部32は、ユーザがリモートコントローラ等から入力した各種設定情報を取得する。例えば、設定情報取得部32は、運転の開始と停止の指示、冷房・暖房の設定、室温の設定、風量の設定、床のどのエリア(放射パネルモジュール40A~40Dの何れか)を温めるか(又は冷却するか)、スケジュール運転の設定情報等を取得する。スケジュール運転の設定情報とは、空間W0の温度が何時(設定時刻)に何℃(設定温度)となるように空調を行うか、あるいは床面温度を何℃に温度制御するか、その時の運転は冷房か暖房か等の情報である。
タイマ33は、時間を計測する。
記憶部34は、センサ情報取得部31が取得した温度や湿度の計測値、設定情報取得部32が取得した各種設定情報など種々の情報を記憶する。また、記憶部34は、制御装置30の機能を実現する各種プログラムを記憶する。
図5は、本発明の一実施形態におけるスケジュール運転の一例を示す第1のフローチャートである。
前提として、設定時刻、設定温度、冷房または暖房の何れかの運転を行うか等のスケジュール運転に関する事項(例えば、朝6:00に空間W0の温度が28℃となるように暖房する等)は設定済みである。また、これらの設定情報は、室内機10と室外機20の間で共有されている。
図6は、本発明の一実施形態におけるスケジュール運転の一例を示す第2のフローチャートである。
前提条件は、図5の場合と同様である。また、図5と同様の処理については簡単に説明する。まず、監視開始時刻が到来すると、運転計画部37は、所定時間ごとに床面温度(放射面の表面温度)を、センサ情報取得部31から取得する(ステップS21)。監視開始時刻とは、ユーザがスケジュール運転に関する設定情報を設定した時刻であってもよいし、指定された設定時間より十分に長い所定時間だけ遡った時刻であってもよい。運転計画部37は、所定時間ごとの床面温度の取得を継続する。
なお、スケジュール運転中に放射面の表面温度が目標値と乖離する場合、制御部35は、ファン9の回転数を変化させることにより表面温度を制御してもよい。例えば、暖房時に床面温度が低い場合や冷房時に床面温度が高い場合には、ファン9の回転数を低下させ、暖房時に床面温度が高い場合や冷房時に床面温度が低い場合には、ファン9の回転数を上昇させる。
図7は、本発明の一実施形態における学習処理の一例を示すフローチャートである。
まず、運転計画部37は、ステップS16、ステップS26で記録した結果、つまり設定時刻における温度センサ11が計測した温度、温度センサ16が計測した床面温度を取得する(ステップS31)。運転計画部37は、設定温度を達成できたかどうかを判定する(ステップS32)。設定温度等を達成できた場合(ステップS32;Yes)、運転計画部37は、運転開始時刻の変更が必要ないと判断し、図5、図6で説明した運転開始時刻の決定処理を維持する。ここで、設定温度等とは、設定時刻に温度センサ11が計測した温度と設定温度との差が許容範囲内であること、および、設定時刻に温度センサ16が計測した床面温度と所定の目標温度との差が許容範囲内であることである。なお、所定の目標温度とは、空間W0に対する設定温度に応じて定められた快適な床面温度である。所定の目標温度は、設定温度と対応付けて記憶部34に登録されている。
例えば、上記の実施形態では、ファン9を冷房運転終了後に継続して運転するよう制御したが、同様の制御を、空調システム100における除湿運転後に行ってもよい。また、上記実施例では、放射パネルモジュール40等を床面に配置する例を挙げたが、天井や壁面に配置してもよい。
2・・・室内熱交換器
3・・・膨張弁
4・・・室外熱交換器
5・・・四方弁
6・・・冷媒配管
9・・・ファン
10・・・室内機
11・・・温度センサ
12・・・湿度センサ
13・・・ダクト
14・・・赤外線温度センサ
15・・・熱電対
16・・・温度センサ
20・・・室外機
21・・・制御装置
30・・・制御装置
31・・・センサ情報取得部
32・・・設定情報取得部
33・・・タイマ
34・・・記憶部
35・・・制御部
36・・・通信部
37・・・運転計画部
40A、40B、40C、40D・・・放射パネルモジュール
41A1,41A2,41A3,41A4,41A5,41A6・・・流路形成部材
42A・・・ダンパー
43A・・・ダンパー制御部
44A・・・入口部
45A・・・出口部
46A・・・バイパス流路
47A1,47A2,47A3,47A4,47A5,47A6,47A7・・・熱交換流路
50A、50C・・・配管
100・・・空調システム
W・・・空気
W0・・・空間
W1・・・吸込口
W2A、W2B、W2C、W2D・・・吹出口
Claims (10)
- 空調対象となる空間の空気を吸入して前記空気の温度を制御する空気調和機と、前記空間に接する面に配置された放射パネルモジュールと、前記空気調和機によって温度制御された前記空気を前記放射パネルモジュールへ送出するファンと、前記放射パネルモジュールを通過した前記空気を前記空間へ吹き出す吹出口と、を含む空調システムにおいて、
前記放射パネルモジュールの放射面の表面温度に基づいて、所定の設定時刻に前記空間が所定の設定温度となるように前記空気調和機の運転を開始する、
制御装置。 - 前記制御装置は、冷房運転を行う場合、前記放射面の表面温度が所定の第1閾値以上のときに前記空気調和機の運転開始時刻を早める、
請求項1に記載の制御装置。 - 前記制御装置は、冷房運転を行う場合、前記放射面の表面温度が所定の第2閾値以下のときに前記空気調和機の運転開始時刻を遅らせる、
請求項1または請求項2に記載の制御装置。 - 前記制御装置は、暖房運転を行う場合、前記放射面の表面温度が所定の第3閾値以下のときに前記空気調和機の運転開始時刻を早める、
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の制御装置。 - 前記制御装置は、暖房運転を行う場合、前記放射面の表面温度が所定の第4閾値以上のときに前記空気調和機の運転開始時刻を遅らせる、
請求項1から請求項4の何れか1項に記載の制御装置。 - 前記制御装置は、前記放射面の表面温度に代えて、前記放射面の表面温度と前記設定温度との温度差に基づいて、前記空気調和機の運転開始時刻を決定する、
請求項2から請求項5の何れか1項に記載の制御装置。 - 前記制御装置は、所定時間ごとの前記放射面の表面温度と前記設定温度との温度差に基づいて前記空気調和機の運転開始時刻を決定する、
請求項1に記載の制御装置。 - 前記制御装置は、前記設定時刻における前記放射面の表面温度に基づいて、次回の前記空気調和機の運転開始時刻を調整する、
請求項1から請求項7の何れか1項に記載の制御装置。 - 空調対象となる空間の空気を吸入して、前記空気の温度を制御する空気調和機と、
前記空間に接する面に配置された放射パネルモジュールと、
前記空気調和機によって温度制御された前記空気を前記放射パネルモジュールへ送出するファンと、
前記放射パネルモジュールを通過した前記空気を前記空間へ吹き出す吹出口と、
前記放射パネルモジュールの放射面の表面温度を計測するセンサと、
請求項1から請求項8の何れか1項に記載の制御装置と、
を備える空調システム。 - 空調対象となる空間の空気を吸入して前記空気の温度を制御する空気調和機と、前記空間に接する面に配置された放射パネルモジュールと、前記空気調和機によって温度制御された前記空気を前記放射パネルモジュールへ送出するファンと、前記放射パネルモジュールを通過した前記空気を前記空間へ吹き出す吹出口と、を含む空調システムにおいて、
前記放射パネルモジュールの放射面の表面温度に基づいて、所定の設定時刻に前記空間が所定の設定温度となるように前記空気調和機の運転を開始する、
制御方法。
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