本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施の形態により限定されるものではない。
[1.概要]
例えば、流通・小売業の人事部(人事担当者)の業務は幅広く多岐に渡る。特に、他店舗展開により、それらの業務を多数の店舗・拠点・多数のパート・アルバイトを含む従業員に展開する必要がある。その業務の中でも、採用という点において、業界特性として出入りが多いため、人事担当者だけでは採用したパート・アルバイト情報をシステムに登録することに限界があった。
そのため、現場担当者に各拠点(店舗)で採用したパート・アルバイトの情報だけでもシステム登録させたいという要望があったが、現場担当者ではオペレーションレベルの低さから任せられないという声や、そもそもの労働集約的な業務の中にさらに負荷を与えることに現場からの不満の声が上がるなど、高いハードルがあった。
現場担当者とは、各拠点(店舗)のエリアマネージャー、店長、副店長などの社員や、拠点毎の担当事務、通常より高い権限を持たされているパート・アルバイト等のことである。かかる現場担当者は、接客をしながらのオペレーションであったり、そもそものシステムに不慣れな点などもあり、入力ミスが起きやすく、オペレーションレベルの低さが指摘されている。そのため、「なるべく業務の負荷を高めない」かつ「オペレーションレベルの低い者でも正確な入力をしやすい」システムのニーズが高まっている。
しかしながら、従来のシステムでは、現場担当者と人事担当者で使用する登録画面が同じであったため、現場担当者が人事担当者と同じ項目・内容を入力する必要があり、誤入力が発生するといった課題があった。特に、履歴書などの書類では記載されていないシス
テム管理上の項目におていその傾向が顕著である。
図1は、従来の従業員情報登録画面の一例を示す図である。図1において、履歴書や住民票など、提出された書類上の記載されている内容については、誤入力されるリスクは少ない。他方、担当者が自ら考えて入力する必要のあるシステム管理上必要な内容(例えば、役職、従業員区分、給与体系)については、入力する担当者が自ら考えて選ぶ又は入力しなければならないため、誤入力されるリスクが高い。
図2は、図1の従業員情報登録画面の各項目で表示される選択肢(「選択項目」や「候補項目」ともいう)の一例を示す図である。パート・アルバイトの情報を登録する場合に、使用しない選択肢が表示されて選ぶことが可能であるため、間違えて選択してしまうことが多かった。例えば、図2(A)は、システム権限区分の選択肢の例(0:なし、1:店舗単位、2:全権管理者)を示しているが、パート・アルバイトであれば、「0:なし」しか選ぶ必要がない。また、図2(B)は、役職の選択肢の例(0:なし、1:商品企画、2:店長、3:マーケティング)を示しているが、パート・アルバイトであれば、「0:なし」しか選ぶ必要がない。また、図2(C)は、従業員区分の選択肢の例(0:アルバイト、1:パート(時給)、2:正社員、3:役員)を示しているが、パート・アルバイトであれば、「0:アルバイト」か「1:パート(時給)」を選択する。
また、現場担当者が入力する際、毎回同じ内容を入力させていたため、この点も誤入力を助長する要因となっていた。図2(D)は、所属店舗を選択する選択肢の例(〇〇店舗、△△店、××営業所)を示している。現場担当者が例えば、△△店の採用(所属)である場合は、常に登録するパート・アルバイトは△△店となるはずである。しかしながら、現状は常に拠点一覧から選ばせていたため、選択を誤るケースがあった。その結果、人事担当者は、締処理前に登録内容が全て正しいかどうかの再チェックやミスの修正が負担となっていた。
そこで、本実施の形態では、流通・小売業等の店舗等の現場担当者が従業員情報登録画面上で入力する場合にその入力ミスを低減するために、現場担当者用の従業員情報登録画面において、入力させる情報と選ぶ内容(選択肢)を少なくなるように構成している。より具体的には、現場担当者用と人事担当者を含む管理者用とで従業員情報登録画面を分け、現場担当者用の従業員情報登録画面を以下のように構成している。
(1)現場担当者用の従業員情報登録画面を、必要最小限の項目の表示・入力で使用できるように構成し、さらに、従業員情報登録画面の非表示の項目の部分を不自然に穴抜け状態にしないように構成する。
(2)現場担当者用の従業員情報登録画面を、項目毎に設定で選択肢を絞り込むように構成する。
(3)現場担当者用の従業員情報登録画面のオペレータ(現場担当者)によって一義的に決まる情報(補完情報1)を自動補完するように構成し、さらに、パート・アルバイトで一義的に決まる情報(補完情報2)を自動補完するように構成する。
[2.構成]
図3及び図4を参照して、本実施の形態に係る登録画面処理装置システムの構成の一例について説明する。図3は、本実施の形態に係る登録画面処理システムの構成の一例を示す図である。本実施の形態に係る登録画面処理システムは、例えば、流通・小売業の分野で使用される。
図3において、登録画面処理ステム1は、例えば、サーバ-クライアントシステムで構成されており、サーバとして機能する登録画面処理装置100と、複数の端末装置200とがネットワーク300を介して通信可能に構成されている。
登録画面処理装置100は、端末装置200からのリクエストに応じて、端末装置200に従業員情報登録画面を提供し、端末装置200の表示部に表示される従業員情報登録画面上でのオペレータの操作に応じた情報の入力を受付け、受け付けた情報を記憶部に登録する。
登録画面処理装置100は、例えば、ワークステーションやパーソナルコンピュータ等で構成することができる。
端末装置200は、各地の店舗、営業所、本社、ブランチ等に配置されている。各地の店舗や営業所においては、例えば、現場担当者が端末装置200を使用する。現場担当者は、各拠点(店舗、営業所)のエリアマネージャー、店長、副店長などの社員や、拠点毎の担当事務、通常より高い権限を持たされているパート・アルバイト等のことである。本社、ブランチ等においては、例えば、人事担当者等を含む管理者が端末装置200を使用する。
後述するように、登録画面処理装置100は、端末装置200からのリクエストに応じて、現場担当者用と人事担当者を含む管理者用とで異なる従業員情報登録画面を端末装置200に提供する。現場担当者用の従業員情報登録画面は、パート・アルバイト情報を登録するためのパート・アルバイト情報登録画面である。管理者用の従業員情報登録画面は、パート・アルバイトだけでなく広く従業員を対象とした制限のない従業員情報登録画面である。登録画面処理装置100は、例えば、現場担当者と管理者(人事担当者を含む)を、ログインされたユーザIDに対応するシステム権限区分等で判別してもよい。
端末装置200は、例えば、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータでもよく、また、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
図4は、図3の登録画面処理装置100の構成の一例を示すブロック図である。図4において、登録画面処理装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。登録画面処理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、登録画面処理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、登録画面処理装置100と端末装置200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、および、ファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等を用いることができる。
記憶部106は、項目表示入力制御テーブル106a、項目初期値制御テーブル106b、項目初期値明細テーブル106c、従業員情報マスタ106d、その他のマスタ(従業員区分マスタ106e1、システム権限区分マスタ106e2,不図示の勤怠管理対象区分マスタ、役職マスタ、給与体系マスタ、及び労働区分マスタ等)106eと、を備えている。
項目表示入力制御テーブル106aは、登録画面で必要のない項目の表示や入力を制限するためのものである。項目表示入力制御テーブル106aは、登録画面の名称を示す画面名、登録画面に表示する項目の名称を示す項目名、当該項目の表示の可否を示す表示フラグ(「TRUE:表示可」、「FALSE:表示不可」)、及び当該項目の入力の可否を示す入力フラグ(「TRUE:入力可」、「FALSE:入力不可」)等のデータを関連づけて登録するテーブルである(図6(A)参照)。
項目初期値制御テーブル106bは、登録画面の各項目の選択肢に対して絞り込み機能(絞り込み処理)を使用するか、その他のマスタ106eのどのマスタ(テーブル)から情報を取得するか、初期で選択すべきデータは何かを保持するためのテーブルである。項目初期値制御テーブル106bは、登録画面の名称を示す画面名、登録画面に表示する項目の名称を示す項目名、当該項目の選択肢の絞り機能の実行・非実行を指定する項目制御フラグ(「TRUE:実行」、「FALSE:非実行」)、項目の選択肢(情報)を参照するための対象テーブル(マスタ)名、及び初期値等のデータを関連づけて登録するテーブルである(図9(B)参照)。
項目初期値明細テーブル106cは、各項目に対してどの選択肢(パート・アルバイト用の選択肢)を表示するかを保持するためのテーブルである。項目初期値明細テーブル106cは、画面名、項目名、及び選択肢(パート・アルバイト用の選択肢)等のデータを関連づけて登録するテーブルである(図9(C)参照)。
従業員情報マスタ106dは、ユーザIDと従業員情報(氏名、生年月日、性別、住所、電話番号、所属店舗、労働区分、勤怠管理対象区分、システム権限区分、役職、従業員区分、給与体系等)を関連づけて登録するテーブル等である(図12参照)。端末装置200の表示部に表示される従業員情報登録画面上でオペレータ(例えば、現場担当者)が情報を入力・選択して、登録ボタンが押されると、制御部102(登録画面処理部102a)は、対応する情報を従業員情報マスタ106dに登録する。
その他のマスタ106eは、画面の各項目にそれぞれ対応し、各項目の全選択肢を規定するためのマスタであり、例えば、従業員区分マスタ106e1(図9(A)参照)、システム権限区分マスタ106e2(図13(D)参照)等である。
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、および、マイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114として記載する場合がある。
制御部102は、登録画面処理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、機能概念的に、登録画面処理部102aと、マスタメンテ部102bを備えている。
登録画面処理部102aは、現場担当者用と人事担当者を含む管理者用とで異なる従業員情報登録画面を端末装置200の表示部に表示させる。より具体的には、登録画面処理部102aは、現場担当者用の従業員情報登録画面として、パート・アルバイト情報登録画面を表示させる。
登録画面処理部102aは、使用項目表示・入力制御処理を実行し、現場担当者用の従業員情報登録画面(パート・アルバイト情報登録画面)を表示させる場合には、項目表示入力制御テーブル106aを参照して、項目についての表示・非表示及び入力の可否を制御する。
この場合、登録画面処理部102aは、パート・アルバイト情報登録画面の非表示の項目の部分を詰めて表示してもよい。
また、登録画面処理部102aは、パート・アルバイト情報登録画面の非表示の項目の部分を詰めて表示する場合は、パート・アルバイト情報登録画面に対して複数のエリアを割り当て、表示対象となっているコントロールを生成し、それぞれに、割り当てたエリアの左側か右側かの情報と順番を紐付け、コントロールをエリア毎、方向毎、及び番号順に並べてテーブルを生成し、当該テーブルでは、2列目に項目を埋め込み、1列目にタイトルラベルを生成して埋め込み、生成したテーブルを対応するエリアに埋め込むことにしてもよい。
登録画面処理部102aは、選択肢絞り込み処理を実行し、パート・アルバイト情報登録画面を表示する場合には、項目について、その他のマスタ106eのうちの対応するマスタに登録されている選択肢を絞り込み処理して表示する。
この場合、登録画面処理部102aは、絞り込み処理では、対象の項目について、項目初期値制御テーブル106bを参照し、項目制御フラグが選択肢の表示制御の実行を指定している場合には、その他のマスタ106eのうちの、項目初期値制御テーブル106bの対象テーブル名で指定されるマスタに登録されている選択肢のうち、項目初期値明細テーブル106cに登録されている選択値のみを表示することにしてもよい。
また、登録画面処理部102aは、項目初期値制御テーブル106bで初期値に設定されている選択肢を最上位に表示してもよい。
登録画面処理部102aは、一意情報補完処理を実行し、パート・アルバイト情報登録画面上でのオペレータ(現場担当者)の操作に応じて、パート・アルバイト情報を従業員情報マスタ106dに登録する場合は、当該オペレータによって一義的に決まる情報を自動補完して登録する。
この場合、オペレータによって一義的に決まる情報は、従業員情報マスタ106dにおいて、オペレータのユーザIDに紐付く所属店舗であることにしてもよい。
また、登録画面処理部102aは、パート・アルバイト情報登録画面上でのオペレータの操作に応じて、パート・アルバイトの情報を従業員情報マスタ106dに登録する場合には、パート・アルバイトによって一義的に決まる情報を自動補完して登録してもよい。
また、パート・アルバイトによって一義的に決まる情報は、勤怠管理対象区分、システム権限区分、役職、給与体系、及び労働区分のうちの少なくとも1つであることにしてもよい。
マスタメンテ部102bは、メンテ画面を端末装置200の表示部に表示させ、メンテ画面上でのオペレータの操作に応じて、項目表示入力制御テーブル106a、項目初期値制御テーブル106b、項目初期値明細テーブル106c、従業員情報マスタ106d、及びその他のマスタ(従業員区分マスタ、システム権限区分マスタ等)106eのデータの登録や更新を行う。
[3.全体の処理]
図3~図5を参照して、本実施の形態における登録画面処理装置100の全体の処理の流れを説明する。図5は、本実施の形態における登録画面処理装置100の全体の処理の流れを説明するための図である。
図5において、登録画面処理部102aは、現場担当者用と人事担当者用とで異なる従業員情報登録画面を端末装置200の表示部に表示させる。登録画面処理部102aは、従業員情報マスタ106dに登録されている情報を参照して、その情報を従業員情報登録画面に反映させる。また、登録画面処理部102aは、従業員情報登録画面上でのオペレータの入力・選択等の操作に応じて、例えば、登録ボタンが押下された場合に、従業員情報登録画面上で設定された情報を従業員情報マスタ106dに登録する。
例えば、現場担当者用の従業員情報登録画面は、パート・アルバイト情報を登録するためのパート・アルバイト情報登録画面であり、管理者用の従業員情報登録画面は、パート・アルバイトだけでなく広く従業員を対象とした制限のない従業員情報登録画面である。
人事担当者用の従業員情報登録画面では、登録画面処理部102aは、その他のマスタ106eの全情報を取得して表示する。
一方、現場担当者用の従業員情報登録画面(パート・アルバイト情報登録画面)では、登録画面処理部102aは、(1)項目表示入力制御テーブル106aを使用して必要最小限の項目の表示を行い(使用項目表示・入力制御処理)、(2)その他のマスタ106e(従業員区分マスタ106e1、システム権限区分マスタ106e2)の情報を項目初期値制御テーブル106bや項目初期値明細テーブル106cを使用してフィルタリングして、項目の必要最小限の選択肢に絞り込んで表示し(選択項目絞り込み処理)、(3)現場担当者(ユーザID)で一意に決まる情報については、従業員情報マスタ106dを参照して補完して表示・登録(一意情報補完処理)することで、現場担当者の誤入力を防止している。
[4.具体例]
図6~図14を参照して、本実施の形態における登録画面処理装置100の処理の具体例について説明する。
(4-1.使用項目表示・入力制御処理)
図6~図8は、本実施の形態における登録画面処理装置100により実行される使用項目表示・入力制御処理の具体例を説明するための図である。図6~図8を参照して、本実施の形態におけるに登録画面処理装置100により実行される使用項目表示・入力制御処理の具体例を説明する。
従来、パート・アルバイトをシステム登録する画面が、現場担当者と人事担当者で同じであったため、現場担当者が見えるべきでない項目や入れるべきではない項目の入力が可能となっていた。このため、誤入力のリスクがあったため、そもそも見せない、入力させないようにしたいという要望があった。この場合、項目を消した部分が画面上に穴が開いたような見え方になってしまう場合があり、利用者に不自然に見えてしまっていた。
そこで、使用項目表示・入力制御処理では、現場担当者用の従業員登録画面(パート・アルバイト情報登録画面)を、必要最小限の項目の表示・入力で使用できるように構成し、さらに、登録画面の非表示の項目の部分を不自然に穴抜け状態にしないように構成している。
図6は、使用項目表示・入力制御処理の具体例を説明するための図である。登録画面処理部102aは、端末装置200の画面起動時に、起動画面(登録画面)名と項目名をキーに、項目表示入力制御テーブル106aの表示フラグ及び入力フラグに従って、それぞれの項目の入力と表示を制御する。
図6(A)は、項目表示入力制御テーブル106aの一例を示しており、図6(A)に示す項目表示入力制御テーブル106aの例では、画面名「パート・アルバイト情報登録」について、複数の項目「氏名」、「氏名カナ」、「所属店舗」、「労働区分」、「勤怠管理対象区分」、「システム権限区分」、・・・、「住民票住所カナ」、「本人電話番号」について、表示フラグで表示可否が設定されており、入力フラグで入力可否が設定されている。表示フラグが「TRUE」の項目については表示し、「FALES」の項目については非表示とする。また、入力フラグが「TRUE」の項目については入力を許可し、「FALES」の項目については入力を不許可とする。
図6(B)は、項目表示入力制御テーブル106aの設定と画面の項目の表示・非表示の関係を説明するための図である。図6(B)に示す例では、「氏名」及び「氏名カナ」については、表示及び入力が許可される。「所属店舗」については、表示はするが入力を許可しない。「労働区分」、「勤怠管理対象区分」、「システム権限区分」については、表示及び入力を不許可とし、・・・、「住民票住所カナ」、「本人電話番号」について、表示及び入力を許可する。
ここで、非表示とする項目をそのまま空欄で表示すると、見た目上穴が開いた状態となり、利用者側に不自然に見えてしまう。しかしながら、予めコントロール(表示要素)の配置を固定で決めて画面設計することが一般的であるため、設定によって動的にコントロールの位置を変更することは難しい。一般的には、下記図7のように、擬似的なテーブルを生成し、固定でそれぞれの位置に項目を埋め込むように設計するため、不自然な見た目となる。本実施の形態では、固定で埋め込む部分を動的に配置するように設計した。
図7は、従来型の画面設計を説明するための図である。図7(A)に示すように、従来はテーブルを生成し、それぞれの枠に対してコントロールを固定で埋め込んでいた。例えば、(row(行)1,column(列)4)、(row1,column5)、(row2,column1)、(row2,column2)、(row3,column1)、(row3,column2)、(row3,column4)、(row3,column5)の項目を非表示に設定すると、図7(B)のようになる。図7(B)に示すように、row3のように、rowの全てが非表示であれば、その分、rowの高さをなくすことが可能であるが、同じrowに項目があった場合は、高さは残るが項目自体は見えなくなるため、不自然な見た目となる。
例えば、項目表示入力制御テーブル106aが上記図6のようなデータであるとした場合、従来型の画面設計では、図7(C)のようになり、非表示部分が利用者にとって不自然に空いた空間に見える。
そこで、本実施の形態では、以下のようにして、登録画面処理部102aは、登録画面の非表示の項目(部分)を詰めて表示することで、不自然に穴抜け状態にしないようにしている。図8は、本実施の形態での画面設計の一例を説明するための図である。
(1)図8(A)に示すように、登録画面に対してエリアを割り当てる。図8(A)に示す例では、登録画面に対してエリア1とエリア2を割り当てる。
(2)図8(B)に示すように、表示対象となっているコントロールを生成して、それぞれに、割り当てたエリアの左側か右側かの情報と順番を紐付ける。図8(B)に示す例では、コントロール1には、エリア2,左側、0番を割り当て、コントロール2には、エリア2,右側、0番を割り当てる。
(3)図8(C)に示すように、コントロールをエリア毎、方向毎、番号順に並べてテーブルを生成する。その際、エリア2(2列目)に項目を埋め込み、エリア1(1列目)にタイトルラベルを生成して埋め込む。
(4)図8(D)に示すように、生成したテーブルを該当するエリアに左右が正しくなるように埋め込む。
例えば、項目表示入力制御テーブル106aが図6のようなデータでるとした場合は、図8(E)のようになり、非表示部分が詰まるため、利用者に不自然さを感じさせない。なお、左右を固定で割り当てている点に関しては、縦の並びとすることで意味を成す項目を自由に分けられないようにするためである。分けてしまうと、逆に使用しにくい項目となってしまう可能性がある。
以上説明したように、本実施の形態の登録画面処理装置100によれば、登録画面の画面名と、画面内に表示される項目名と、当該項目の表示・非表示を指定する表示フラグと、当該項目の入力の可否を指定する入力フラグとを関連づけて登録した項目表示入力制御テーブル106aを備え、登録画面処理部102aは、パート・アルバイト情報登録画面を表示させる場合には、項目表示入力制御テーブル106aを参照して、項目についての表示・非表示及び入力の可否を制御することとしたので、現場担当者用の従業員情報登録画面では、項目表示入力制御テーブル106aで項目の表示・非表示及び入力の可否を設定することで、現場担当者に見える情報と入力させる情報を少なくすることができ、現場担当者による誤入力を防止することが可能となる。
付言すると、パート・アルバイト情報登録画面では、入力させる情報と見える情報が少なくなり、オペレーションレベルの低い傾向にある現場担当者でも誤入力せずにシステムに登録できるようになる。その結果、例えば、人事担当者の確認や、そもそものパート・アルバイトのシステム登録の負担を軽減することができる。また、採用後、即パート・アルバイトがシステムを利用することが可能となる。
また、登録画面処理部102aは、パート・アルバイト情報登録画面の非表示の項目の部分を詰めて表示することとしたので、不自然に穴抜け状態にしないようにすることができ、利用者にとって見易い画面となる。
また、登録画面処理部102aは、従業員情報登録画面に対して2つのエリアを割り当て、表示対象となっているコントロールを生成して、それぞれに、割り当てたエリアの左側か右側かの情報と順番を紐付け、コントロールをエリア毎、方向毎、番号順に並べてテーブルを生成し、当該テーブルでは、2列目に項目を埋め込み、1列目にタイトルラベルを生成して埋め込み、生成したテーブルを該当するエリアに埋め込むこととしたので、簡単な方法で非表示の項目を詰めて表示することが可能となる。
(4-2.選択肢絞り込み処理)
図9~図11は、本実施の形態における登録画面処理装置100により実行される選択項目絞り込み処理の具体例を説明するための図である。図9~11を参照して、本実施の形態における登録画面処理装置100により実行される選択項目絞り込み処理の具体例を説明する。
従来、現場担当者がパート・アルバイトをシステム登録する際に、選択肢としてパート・アルバイトでは使用しないものがあり、その項目を誤って選択してしまうことがあった。このため、そもそも使用しない選択肢は出さないようにしたいが、人事担当者では正社員などの登録で使用するため、一概に削除することはできず、オペレータによって選択肢に使えるように制御をかける必要があった。
そこで、選択肢絞り込み処理では、従業員登録画面において選択肢が存在する項目について、パート・アルバイトで必要な情報のみ項目毎にテーブルの設定で選択肢を絞り込むように構成し、パート・アルバイトで必要な選択肢のみを表示する。
図9は、選択肢絞り込み処理を説明するための図である。図9では、従業員区分マスタ106e1の選択肢を絞り込む例について説明する。図9(A)は、従業員区分マスタ106e1の一例を示す図である。図9(A)に従業員区分マスタ106e1の例では、区分「0」、「1」、「2」、「3」に、従業員区分名「アルバイト」、「パート(時給)」、「正社員」、「役員」がそれぞれ登録されている。従来は、従業員区分マスタ106e1に登録されている情報を全て選択肢として表示していた。
これに対して、本実施の形態では、必要な選択肢のみに絞り込むためのフィルタとして機能する項目初期値制御テーブル106b及び項目初期値明細テーブル106cを設けている。
登録画面処理部102aは、現場担当者用の従業員情報登録画面を表示する場合は、項目初期値制御テーブル106bを参照し、対応する画面名の項目についての項目制御フラグを参照し、項目制御フラグが「FAlSE」に設定されている場合は、選択肢の絞り込み処理を行わないで、対応するマスタに登録されている選択肢(選択項目)を全て表示する。
他方、項目制御フラグが「TRUE」となっている場合は、選択肢の絞り込み処理を行ない、対応するマスタに登録されている選択肢のうち、項目初期値明細テーブル106cの対応する画面名の項目についての「選択値」と合致する選択肢のみを表示する。また、登録画面処理部102aは、項目初期値制御テーブル106bの「初期値」として設定されている選択肢を最上位(一番最初に選択した状態としておく)に表示する。
図9(B)に示す項目初期値制御テーブル106bの例では、画面名「パート・アルバイト情報登録」、項目名「従業員区分」、項目制御フラグ「TRUE」、対象テーブル名「従業員区分マスタ」、及び初期値「0:アルバイト」が設定されている。
図9(C)に示す項目初期値明細テーブル106cの例では、画面名「パート・アルバイト情報登録」、項目名「従業員区分」について、選択値「0:アルバイト」と「1:パート(時給)」が設定されている。
図9(D)において、登録画面処理部102aは、パート・アルバイト情報登録画面を表示する場合は、項目初期値制御テーブル106bを参照し、画面名「パート・アルバイト情報登録」の項目「従業員区分」について、項目制御フラグが「TRUE」となっているので、選択項目をフィルタリングし、対象テーブルである従業員区分マスタ106e1に登録されている従業員区分「0:アルバイト」、「1:パート(時給)」、「2:正社員」、「3:役員」のうち、項目初期値明細テーブル106cの画面名「パート・アルバイト情報登録」の項目「従業員区分」の選択値と合致する「0:アルバイト」、「1:パート」のみを選択項目として表示する。また、登録画面処理部102aは、項目初期値制御テーブル106bの「初期値」に設定されている「0:アルバイト」を一番最初に選択した状態としておく(選択肢の最上位に表示する)。このように、一番使う項目を初期値として設定しておくことで、選ぶ回数を少なくすることで、誤選択を減らすことができる。
図10及び図11は、項目初期値制御テーブル106b及び項目初期値明細テーブル106cのデータの設定(登録)を説明するための図である。図10は、項目制御マスタメンテ画面の一例を示している。管理者等は、この項目制御マスタメンテ画面を使用して、項目初期値制御テーブル106b及び項目初期値明細テーブル106cのデータを設定することができる。マスタメンテ部102bは、端末装置200からのリクエストに応じて、項目制御マスタメンテ画面を提供し、端末装置200の表示部に表示される項目制御マスタメンテ画面上でのオペレータ(管理者等)の操作に応じたデータを項目初期値制御テーブル106b及び項目初期値明細テーブル106cに設定(登録)する。
図10に示す項目制御マスタメンテ画面は、設定対象画面を選択するための選択欄401と、選択欄401で選択された設定対象画面の項目一覧が表示される領域402と、領域402で選択された項目に紐付く選択肢(選択項目)の一覧が表示される領域403と、領域402で選択された項目の選択肢の表示を制御するか否かを設定(「0:制御しない」、「1:制御する」)するための設定欄404とが表示されている。
選択欄401で設定対象画面を選択することができる。選択欄401で選択された設定対象画面の項目一覧が領域402に表示される。領域402の項目一覧で選択された項目については、選択された項目に紐付く選択肢(選択項目)の一覧が領域403に表示される。領域403では、選択肢の名称と、区分と、表示対象に設定するか否かのチェックボックスと、初期値に設定するか否かのチェックボックスが表示される。チェックボックスをチェックすることで表示対象や初期値に設定することができる。チェックボックスをチェックするだけであるので、直感的な操作が可能である。
図10に示す例では、選択欄401において、「パート・アルバイト情報登録画面」が選択されて、領域402に「パート・アルバイト情報登録画面」の項目一覧が表示され、領域402で「従業員区分」が選択されて、領域403に「従業員区分」の選択肢の一覧が表示されている。そして、領域403で、「アルバイト」が「表示対象」及び「初期値」に設定され、「パート(時給者)」が「表示対象」に設定されている。また、設定欄404において、選択肢の表示を「1:制御する」が選択されている。
図11において、項目初期値制御テーブル106bでは、選択欄401で選択された「画面名」について、領域402で選択された項目名に対応する対象テーブルを特定し、対象テーブルよりデータを取得して、選択肢の一覧を領域403に表示する。そして、領域403において、表示対象に選択された選択肢のみを項目初期値明細テーブル106cの「選択値」に登録する。また、領域403において、初期値に選択された選択肢を項目初期値制御テーブル106bの「初期値」に登録する。また、項目初期値制御テーブル106bの「項目制御フラグ」には、設定欄404において、「1:制御する」が選択された場合には、「TRUE」が登録され、「0:制御しない」が選択された場合には、「FALSE」が登録される。
図11に示す例では、項目初期値制御テーブル106bには、項目制御フラグ「TRUE」、初期値「0:アルバイト」が登録される。また、項目初期値明細テーブル106cには、選択値「0:アルバイト」、「1:パート(時給者)」が登録される。
以上説明したように、本実施の形態の登録画面処理装置100によれば、従業員情報登録画面に表示する項目毎に選択肢をそれぞれ登録したその他のマスタ106eを備え、登録画面処理部102aは、パート・アルバイト情報登録画面を表示する場合には、項目について、その他のマスタ106eのうちの対応するマスタに登録されている選択肢を絞り込み処理して表示することしたので、選択させる情報を最低限に絞ることで、オペレーションレベルの低い傾向にある現場担当者でも誤選択せずにシステムに登録することが可能となる。付言すると、人事担当者の確認や、そもそものパート・アルバイトのシステム登録の負担が軽減された。また、採用後、即パート・アルバイトがシステムを利用することが可能となる。
また、パート・アルバイト情報登録画面で表示する各項目について、選択肢の表示制御の実行・非実行を指定する項目制御フラグと、参照する対象テーブル名とを関連づけて登録する項目初期値制御テーブル106bと、パート・アルバイト情報登録画面で表示する各項目について、パート・アルバイト用の選択肢である選択値を登録した項目初期値明細テーブル106cと、を備え、登録画面処理部102aは、絞り込み処理では、対象の項目について、項目初期値制御テーブル106bを参照し、項目制御フラグが選択肢の表示制御の実行を指定している場合には、参照する対象テーブル名で指定されるマスタに登録されている選択肢のうち、項目初期値明細テーブル106cに登録されている選択値のみを表示することとしたので、項目初期値制御テーブル106b及び項目初期値明細テーブル106cを設定するだけで、簡単に選択肢の表示を絞り込むことが可能となる。
また、項目初期値制御テーブル106bは、パート・アルバイト情報登録画面で表示する各項目について、さらに、選択肢の最上位に表示(一番最初に選択されている状態)にする初期値を関連づけて登録しており、登録画面処理部102aは、項目初期値制御テーブル106bで初期値に設定されている選択肢を最上位に表示することとしたので、現場担当者の選択肢の選択をより簡単にすることが可能となる。
(4-3.一意情報補完処理)
図12及び図13は、本実施の形態における登録画面処理装置100により実行される一意情報補完処理の具体例を説明するための図である。図12及び図13を参照して、本実施の形態における登録画面処理装置100により実行される一意情報補完処理の具体例を説明する。
従来、現場担当者がパート・アルバイト情報をシステム登録する際に、必ず同じ内容を入力する又は選択する項目が存在した(働く店舗やシステム上の管理項目など)。そのため、非効率であると共に、誤入力のリスクがあった。しかし、人事担当者と現場担当者が同じ登録画面を利用していたため、一義的に入力する内容が決まらずにシステム側で制御することができずにいた。
そこで、一意情報補完処理では、パート・アルバイト情報登録画面上でパート・アルバイトの情報を入力・選択して、従業員情報マスタ106dに登録する場合に、当該パート・アルバイト情報登録画面のオペレータである現場担当者によって一義的に決まる情報(補完情報1)を自動補完し、さらに、パート・アルバイト情報登録画面の登録対象であるパート・アルバイトによって一義的に決まる情報(補完情報2)を自動補完することにより、オペレーションレベルの低い傾向にある現場担当者にそもそも入力させないことで、誤入力のリスクを低減して正確なシステム登録を実現している。
(1)補完情報1
図12は、一意情報補完処理の補完情報1を説明するための図である。補完情報1は、従業員情報登録画面(パート・アルバイト情報登録画面)のオペレータ(現場担当者)によって一義的に決まる情報である。
登録画面処理部102aは、現場担当者がパート・アルバイト情報登録画面上でパート・アルバイトの情報を入力・選択して従業員情報マスタ106dに登録する場合に、現場担当者によって一義的に決まる情報は、補完情報1として自動補完して、パート・アルバイト情報登録画面に表示すると共に、従業員情報マスタ106dに登録する。
パート・アルバイト情報登録画面において、オペレータ(現場担当者)によって一義的に決まる情報は、例えば、「所属店舗」である。前提として、各拠点(店舗)で採用したパート・アルバイトを各拠点で現場担当者がシステムに登録するためである。
図12において、従業員情報マスタ106dには、ユーザID、従業員情報(所属店舗(営業所、氏名等)が関連づけて登録されている。図12に示す従業員情報マスタ106dの例では、ユーザID「9999」には所属店舗「△△店」が紐付けられている。
現場担当者が端末装置200から自己のユーザID「9999」でログインした場合、登録画面処理部102aは、従業員情報マスタ106dからユーザID「9999」に紐付く従業員情報(所属店舗「△△店」)を取得して、パート・アルバイト情報登録画面上の所属店舗の項目に、ユーザID「9999」に紐付く所属店舗を「△△店」を自動表示する。また、このパート・アルバイト情報登録画面上のデータを登録する場合にも、従業員情報マスタ106dに所属店舗「△△店」を自動登録する。
例えば、エリアマネージャーのように、複数拠点の権限を持つ者がオペレータの場合でも、所属店舗では自所属を最初に表示させておくことにしてもよい。その際、拠点一覧には、自身の権限が及ぶ拠点のみを選択肢として表示し、誤選択を極力なくすようにしてもよい。
(2)補完情報2
図13は、一意情報補完処理の補完情報2を説明するための図である。補完情報2は、
パート・アルバイト情報登録画面の登録対象であるパート・アルバイトによって一義的に決まる情報である。パート・アルバイトによって一義的に決まる情報は、例えば、勤理対象区分、システム権限区分、役職、給与体系、及び労働区分等である。図13では、パート・アルバイト情報登録画面の「システム権限区分」を例示して説明する。
補完情報2についての一意情報補完処理は、上述の(4-1.使用項目表示・入力制御処理)及び(4-2.選択肢絞り込み処理)を併用することで実現する。例えば、上述したように、パート・アルバイト情報登録画面では、「システム権限区分」や「役職」等に関しては、パート・アルバイトでは、必ず一義的に決まる項目が存在する。この場合、選ばせる必要がないため、項目表示入力制御テーブル106aで画面上は非表示の設定としておき、項目初期値明細テーブル106cに1つの(一意の)選択値のみを登録しておくことで、システムで自動補完することが可能となる。
パート・アルバイト情報登録画面において、パート・アルバイトで一義的に決まる項目に関しては、項目表示入力制御テーブル106aの表示フラグを「FALSE」に設定しておき、登録画面処理部102aは、その他のマスタ106eの対応するマスタの選択肢(選択項目)のうち、項目初期値明細テーブル106cの「選択値」に登録され、かつ項目初期値制御テーブル106bの「初期値」として設定されている情報を補完情報2として、従業員情報マスタ106dに登録する。
図13(A)に示す項目表示入力制御テーブル106aの例では、画面名「パート・アルバイト情報登録」、項目名「システム権限区分」、表示フラグ「FALSE」、入力フラグ「FALSE」が設定されている。
図13(B)に示す項目初期値制御テーブル106bの例では、画面名「パート・アルバイト情報登録」、項目名「従業員区分」、項目制御フラグ「TRUE」、対象テーブル名「システム権限区分マスタ」、及び初期値「0:無し」が設定されている。
図13(C)に示す項目初期値明細テーブル106cの例では、画面名「パート・アルバイト情報登録」、項目名「システム権限区分」、選択値「0:なし」が設定されている。
図13(D)に示すシステム権限区分マスタ106e2の例では、権限番号「0」、「1」、「2」について、権限名「なし」、「店舗単位」、「全権管理者」がそれぞれ設定されている。
パート・アルバイト情報登録画面で設定された内容を、最終的な更新先であるところの従業員情報マスタ106dに登録(更新)する場合には、以下のように処理する。
(1)パート・アルバイト情報登録画面上「表示」設定となっている項目(項目表示入力制御テーブル106aの表示フラグ「TRUE」)に関しては、パート・アルバイト情報登録画面で入力(選択)された値を更新する。
(2)パート・アルバイト情報登録画面上「非表示」設定となっている項目(項目表示入力制御テーブル106aの表示フラグ「FALSE」)に関しては、登録時に項目初期値明細テーブル106cを参照して対応する「初期値」を補完する。
パート・アルバイトで一義的に決まる情報(項目)に関しては、項目表示入力制御テーブル106aの表示フラグを「FALSE」に設定して、非表示の設定となっているので、上記(2)が適用される。従って、図13(D)に示すように、システム権限区分マスタ106e2上に存在し、項目初期値明細テーブル106cの「選択値」に登録され、かつ項目初期値制御テーブル106bの「初期値」として設定されている情報(項目)を補完情報2として、従業員情報マスタ106dに登録する。同図に示す例では、「システム権限区分」=「0:なし」が従業員情報マスタ106dに登録される。
以上説明したように、本実施の形態によれば、登録画面処理部102aは、パート・アルバイト画面上でのオペレータ(現場担当者)の操作に応じて、パート・アルバイトを従業員情報マスタ106dに登録する場合に、当該オペレータによって一義的に決まる情報(補完情報1)を自動補完して登録することしたので、オペレーションレベルの低い傾向にある現場担当者にそもそも入力させないことで、誤入力のリスクを低減して正確なパート・アルバイトの情報の登録が可能となる。これにより、人事担当者の確認や、そもそものパート・アルバイトのシステム登録の負担を軽減することが可能となる。また、採用後、即パート・アルバイトがシステムを利用することが可能となる。
また、従業員情報マスタ106dは、ユーザIDと所属店舗を含む従業員情報を関連づけて登録しており、オペレータによって一義的に決まる情報(補完情報1)は、従業員情報マスタ106dにおいて、オペレータのユーザIDに紐付く所属店舗であることとしたので、オペレータの所属店舗を自動登録することが可能となる。
また、登録画面処理部102aは、パート・アルバイト情報登録画面の登録対象であるパート・アルバイトによって一義的に決まる情報(補完情報2)を自動補完して登録することとしたので、パート・アルバイトによって一義的に決まる情報を現場担当者に入力させないことで、より誤入力のリスクを低減することが可能となる。
このように、上記(4-1.使用項目表示・入力制御処理)、(4-2.選択肢絞り込み処理)、(4-3.一意情報補完処理)を行うことで、表示する項目や入力する項目を減らすことができ、誤入力を防止することが可能となる。
図14は、上記(4-1.使用項目表示・入力制御処理)、(4-2.選択肢絞り込み処理)、(4-3.一意情報補完処理)が行われた場合のパート・アルバイト情報登録画面の表示例を示す図である。図14は、オペレータがユーザID「9999」でログイン後に表示されるパート・アルバイト情報登録画面の例を示している。「所属店舗」については、上記(4-3.一意情報補完処理)の補完情報1により、オペレータ(ユーザID「9999」)によって一義的に決まる情報が自動補完され、「△△店」が表示される。
「従業員区分」については、上記(4-2.選択肢絞り込み処理)より、パート・アルバイトで一意に決まる項目で絞り、より使用する項目を初期で選択しておき、同図に示す例では、「0:アルバイト、1:パート(時給)」が表示される。
例えば、「勤怠管理対象区分」、「システム権限区分」、「役職」、「給与体系」、「労働区分」のように、上記(4-3.一意情報補完処理)の補完情報2より、パート・アルバイトで一義的に決まる情報(項目)について、パート・アルバイト情報登録画面に表示しないで、登録時に従業員情報マスタ106dに自動補完して登録する。例えば、パート・アルバイトの場合は、「勤怠管理対象区分」として「0:管理する」、「システム権限区分」として「0:なし」、「役職」として、「0:なし」、「給与体系」として、「1:時給者、「労働区分」として、「2:パート・アルバイト」を自動で補完して登録する。
(変形例)
例えば、本発明はパート・アルバイト(従業員情報)の登録だけではなく、各種のマスタに利用することが可能である。例えば、(1)現場担当者(オペレータ)によって、一義的に決まる情報(補完情報1)、(2)パート・アルバイトのように、特定の属性によって一義的に決まる、又は、ある程度絞られる情報であれば、適用可能である。例えば、勤怠システムのシフト情報等に適用可能である。図15は、シフト情報の登録画面の一例である。シフト情報登録画面は、日単位のシフト情報を店舗単位で作成する画面である。このシフト情報登録画面では、例えば、日毎のシフト情報(出退勤、休憩、労働時間)に加え、割り増しの時間を設定することも可能である。図15において、例えば、「シフト使用店舗」や「割り増し時間帯」は、上述の補完情報1によって、現場担当者(オペレータ)によって、一義的に決まる情報(項目)を自動補完することができる。また、「前半休出勤時刻」や「後半退勤時刻」については、パート・アルバイトに前半休・後半休の運用をしているところはほぼないので、非表示としたり、固定値で初期値を設定してもよい。
また、現場担当者用と管理者用で、登録画面を分けることで、管理者は閲覧してもよいが、現場担当者には見せたくないような情報を分けて表現することができることになる。例えば、時給や人事評価の項目に関しては、管理者は閲覧できるが、現場担当者は閲覧できないようにしてもよい。
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施の形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、登録画面処理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
例えば、登録画面処理装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて登録画面処理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
また、このコンピュータプログラムは、登録画面処理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
また、登録画面処理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、登録画面処理装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。