JP7089223B2 - 除塵機の制御装置 - Google Patents
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Description
上部スプロケットホイールの駆動モータに取り付けて前記上部スプロケットホイールに生じるトルク値に基づいて前記上部スプロケットホイールの回動速度を制御するトルク検知部を備え、
前記トルク検知部は、
前記駆動モータが初期低速回動する際のトルク値を検知して、あらかじめ設定したトルク設定値を超えたときに高速回動に変えて塵芥を捕集する制御を行うことを特徴とする除塵機の制御装置を提供することにある。
上記第1の手段によれば、大量の塵芥による急激な水位差が生じる前に即座に高速回動に移行でき、異常水位差の発生を効果的に防止できる。
また既存の駆動モータをそのまま用いることができ、設備コストの低廉化が図れる。
また塵芥発生を微小時間当たりのトルク変化で検知するため、塵芥の急変に速やかに対応できる。
前記塵芥を捕集した後、前記トルク値が前記トルク設定値よりも低くなったときに回動速度を前記初期低速回動速度まで低下させる制御を行うことを特徴とする除塵機の制御装置を提供することにある。
上記第3の手段によれば、クラゲ(塵芥)の大量流入のために常時、除塵機を高速運転することなく、過剰な高速回動による設備の摩耗、メンテナンスの頻度の増加を防止できる。
前記回動速度を前記初期低速回動まで低下させる途中で一端回動速度を維持して上流側及び下流側の水位差の測定値が低下していることを確認し、前記水位差が減少した後に前記初期低速回動にすることを特徴とする除塵機の制御装置を提供することにある。
上記第4の手段によれば、塵芥、潮位など想定外の状況に備えて、バックアップして確実に塵芥を捕集できる。
本発明は、上記課題を解決するための第5の手段として、第1ないし第4のいずれか1の手段において、前記トルク検知部は、前記駆動モータの電流測定結果を用いる方式、又はインバータ制御のトルク演算値を用いる方式であることを特徴とする除塵機の制御装置。
上記第5の手段によれば、従来の低速回転よりも速度の遅い回転速度まで低下させて稼働コストの低減が図れる。また増速運転が可能となり、既設の駆動モータそのままで塵芥掻き揚げ能力を増すことができる。
[除塵機の制御装置]
本発明の除塵機の制御装置は、トルク検知部を備えている。トルク検知部は、除塵機1の上部スプロケットホイールを駆動する駆動モータに電気的に接続して、回動するスクリーンで塵芥を捕集すること又は潮位によって上部スプロケットホイールに生じるトルク(駆動軸トルク)値を検出している。そして、このトルク値に基づいて駆動モータの回動速度(初期低速回動(一例として3m/minよりも低速)、高速回動(一例として6m/min))を制御している。またあらかじめ低速回動から高速回動へ変える目安となるトルク設定値を定めている。
より具体的なトルク検知の方法は、例えば駆動モータの電流測定、インバータによるトルク演算値などである。トルク検知にインバータ制御のセンサレスベクトル制御を用いた場合は、一般のベクトル制御で速度検出に用いる速度センサを不要とし、回動速度をインバータの出力電流や電圧に基づいて演算によって推定し、ベクトル制御を行うため、センサ及び配線が不要となりコストダウンとなる。
なお本発明でインバータ制御を用いた場合、初期低速回動は、従来の除塵機の低速回動(一例として3m/min)よりも低速(極低速)に設定できる。
また除塵機の上流側及び下流側には水位計を設けてあり、水位差(測定値)をインバータ制御へ送信可能に構成している。
インバータ制御にトルク検知、倍速運転を併用すれば、同期回転数以上の運転が可能となり、既存の駆動モータの容量を増やすことなく、塵芥掻き揚げ能力を増すことができる。
図1は、本発明の除塵機の制御装置の回動制御の説明図である。
同図(1)は回動速度(縦軸)と時間t(横軸)の関係を示し、(2)はトルク:塵芥掻き上げ量(縦軸)と時間t(横軸)の関係を示し、(1)及び(2)の時間軸は同期している。
除塵機は常時(メンテナンス等の停止中を除く)初期低速回動(一例として3m/minよりも低速)している。
水路の塵芥が増加して回動するスクリーンで捕集すること又は潮位によって上部スプロケットホイールに生じるトルクがあらかじめ定めたトルク設定値を超えたとき(図中A)、回動速度を初期低速回動から高速回動(一例として6m/min)に変える(図中A→B)。なお回動速度の増加量(図中A→Bの傾き)は、塵芥量や潮位によるトルク値によって適宜変えることができる。
高速回動するスクリーンによって塵芥を捕集している間、トルク検知部は、除塵機の上流側及び下流側の水位差をセンシングして水位差がなくなり、かつトルク値がピークを越えて低下したことを検知する(図中B)
そしてトルク設定値よりトルク値が低下したとき、高速回動から初期低速回動へ緩やかに変える(図中C→D)。
緩やかに回動速度を低下している途中で回動速度を一時維持して、上流側及び下流側の水位計による水位差も低下していることを確認する(図中D→E)。
これにより、塵芥、潮位など想定外の状況に備えて、バックアップして確実に塵芥を捕集している。
水位計による水位差が通常状態まで低下したことを確認する(図中E)。
初期低速回動まで緩やかに速度を低下させる(図中E→F)。
初期低速回動に戻して維持する(図中F)。
インバータを用いた本発明によれば、従来の低速及び高速回動の二速運転速度の低速よりも遅い速度でスタンバイ運転し、微小時間当たりのトルク変化によって回動速度を変えることができ、塵芥の急変に速やかに対応できる。また、スタンバイ時は初期低速回動のため、稼働コストを低減できる。
また、本発明は、実施形態において示された組み合わせに限定されることなく、種々の組み合わせによって実施可能である。
2 キャリングチェーン
3A 上部スプロケットホイール
3B 下部スプロケットホイール
4 網枠
Claims (4)
- 無端状のキャリングチェーンに塵芥捕集用スクリーンを備えた網枠を接合し、前記キャリングチェーンを上下部スプロケットホイールを介して駆動制御する除塵機の制御装置において、
上部スプロケットホイールの駆動モータに取り付けて前記上部スプロケットホイールに生じるトルク値に基づいて前記上部スプロケットホイールの回動速度を制御するトルク検知部を備え、
前記トルク検知部は、
前記駆動モータが初期低速回動する際のトルク値を検知して、あらかじめ設定したトルク設定値を超えたときに高速回動に変えて塵芥を捕集する制御を行うことを特徴とする除塵機の制御装置。 - 請求項1に記載された除塵機の制御装置であって
前記トルク検知部は、
前記塵芥を捕集した後、前記トルク値が前記トルク設定値よりも低くなったときに回動速度を前記初期低速回動まで低下させる制御を行うことを特徴とする除塵機の制御装置。 - 請求項2に記載された除塵機の制御装置であって
前記トルク検知部は、
前記回動速度を前記初期低速回動まで低下させる途中で上流側及び下流側の水位差の測定値が低下していることを確認し、前記水位差が減少した後に前記初期低速回動にすることを特徴とする除塵機の制御装置。 - 請求項1ないし3のいずれか1に記載された除塵機の制御装置であって、
前記トルク検知部は、前記駆動モータの電流測定結果を用いる方式、又はインバータ制御のトルク演算値を用いる方式であることを特徴とする除塵機の制御装置。
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