JP7087130B2 - 点検システム、情報処理装置、点検制御プログラム - Google Patents

点検システム、情報処理装置、点検制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、飛行体などを用いた点検システム、情報処理装置、点検制御プログラムに関する。
従来、架空送電線(以下、送電線と称する)などの送電設備に対する定期点検や事故発生時の巡視は、巡視員がヘリコプターに同乗して送電線に沿って飛行して双眼鏡で送電線を見ながら異常個所の有無を確認したり、送電設備を徒歩で移動しながら確認したりしていた。
また、ヘリコプターから送電線の画像撮影を行って、撮影した画像を巡視員が見て送電線の素線切れやアーク痕(雷痕)の有無の点検などをすることもなされている。
特開2005-57956号公報
しかしながら、巡視員による双眼鏡を持っての点検/巡視は、巡視員の負担となっており、また、異常個所を見過ごすおそれがあった。
また、ヘリコプターを使用した送電設備の点検/巡視は、ヘリコプターを利用するための費用の他、ヘリコプターの操縦士の他に複数の巡視員を搭乗させるため、点検/巡視のための費用が高くなるほか、急に点検/巡視が必要になった場合に簡易かつ迅速に対応することができない。
また、画像撮影による送電線の点検作業も、撮影された全ての画像を巡視員が見ながら異常個所を検出しているため、迅速かつ正確な点検が行えないという問題がある。さらに、画像に対して画像処理の技術を利用して素線切れやアーク痕を検出する技術も考えられているが、撮影される画像の品質が撮影環境の変動のため一定では無く、また検出対象とする素線切れやアーク痕などの異常箇所の状態も様々であり、安定して異常箇所を検出することが困難となっている。
本発明が解決しようとする課題は、送電設備に生じた異常箇所を画像処理によって安定して検出することが可能な点検システム、情報処理装置、点検制御プログラムを提供することである。
実施形態によれば、点検システムは、画像データをもとに被点検物について点検する。点検システムは、管理装置と情報処理装置とを含む。前記管理装置は、前記被点検物に生じた異常を画像データ中から検出するための学習モデルを生成する学習モデル生成手段を有する。前記情報処理装置は、指示入力手段、異常箇所検出手段を有する。指示入力手段は、前記被点検物に応じた検出対象とする異常種類を示す指示を入力する。異常箇所検出手段は、前記学習モデル生成手段により生成された前記異常種類に応じた前記学習モデルをもとに前記画像データから前記被点検物に異常が生じた異常箇所に対応する前記異常種類に相当する異常画像を検出する。前記学習モデル生成手段は、前記異常画像と、前記画像データの前記異常画像の周辺にある異常箇所ではない正常画像とを組み合わせた類似画像をもとに、前記学習モデルを生成する。
本実施形態における点検システムの構成を示すブロック図。 本実施形態における点検システムの構成を示すブロック図。 本実施形態における情報処理装置の構成を示すブロック図。 本実施形態における情報処理装置における機能構成を示すブロック図。 本実施形態におけるドローンの外観の一例を示す図。 本実施形態におけるドローンの主要な構成を示すブロック図。 本実施形態における管理装置における機能構成を示すブロック図。 本実施形態における管理装置により実行される学習モデル生成処理を説明するためのフローチャート。 本実施形態における異常画像の領域と正常画像の領域の一例を示す図。 本実施形態における異常画像の領域と正常画像の領域の一例を示す図。 本実施形態における異常画像の領域と正常画像の領域の一例を示す図。 本実施形態における正常画像/異常画像組み合わせ制御部による異常画像と正常画像の組み合わせを概念的に示す図。 本実施形態における指標/条件関連記憶部により記憶される生成画像条件と再現率の関連性を示す図。 本実施形態における指標/条件関連記憶部により記憶される生成画像条件と適合率の関連性を示す図。 本実施形態における巡回/点検ルート選択画面の一例を示す図。 本実施形態におけるドローンのフライトプランを説明するための図。 本実施形態におけるドローンのフライトプランを説明するための図。 本実施形態における送電設備に設けられる被点検物の一例を示す図。 本実施形態における送電設備に設けられる被点検物の一例を示す図。 本実施形態における送電設備に設けられる被点検物の一例を示す図。 本実施形態におけるフライトプラン処理部によって生成されるフライトプラン(飛行制御データ)の一例を示す図。 本実施形態における取得データ生成部により生成される取得データの一例を示す図。 本実施形態における取得データ生成部により生成される取得データの一例を示す図。 本実施形態における検査対象項目選択画面の一例を示す図。 本実施形態における情報処理装置における取得データ管理処理を示すフローチャート。 本実施形態における異常箇所検出処理を説明するフローチャート。 本実施形態における異常候補画像表示画面の一例を示す図。 本実施形態における異常箇所確認画面の一例を示す図。
以下、実施形態について図面を参照して説明する。
図1及び図2は、本実施形態における点検システム1の構成を示すブロック図である。本実施形態における点検システム1は、例えば発電所や変電所から送電するための送電設備(送電線、鉄塔)17について、通常時あるいは事故発生時において航空機、例えば無人航空機(以下、ドローン14と称する)を利用して、巡視点検するためのシステムである。点検システム1は、ドローン14と、ドローン14に搭載されたカメラにより撮影された画像データをもとに、送電設備17に含まれる複数の異なる被点検物(例えば、架空地線、送電線、碍子、閃絡表示器、アークホーン、鉄塔、鉄塔基礎コンクリートなど)に生じた異常箇所を検出し、この検出結果を巡視点検結果報告として記録する巡視点検制御システム2により構成される。本実施形態では、巡視点検制御システム2は、例えば情報処理装置10とネットワーク15を介して接続される管理装置12により構成する。ただし、巡視点検制御システム2を1つの装置として実現することも可能である。また、管理装置12は、クラウドコンピューティングにより実現されるものとし、ネットワーク15(インターネット)を介して接続された1台のサーバ、あるいは複数のサーバが協働して動作することで実現されても良い。
図1及び図2に示すように、点検システム1は、巡視点検制御システム2(情報処理装置10、管理装置12)、及びドローン14を含む。
情報処理装置10は、ドローン14の航行の管理/制御、ドローン14から取得される取得データ(画像データ(動画像、静止画像)、位置データ等を含む)の整理/管理、ドローン14からの取得データに対する処理結果をまとめる巡視/点検管理などの処理を実行する。情報処理装置10は、例えばドローン14と共に巡視点検対象とする送電設備17の近くまで搬送されて使用され、ドローン14により撮影された画像データをもとにした被点検物に生じた異常箇所の検出、異常箇所の画像の確認処理などが実行される。
管理装置12は、情報処理装置10における画像データをもとに、被点検物に生じた異常箇所を検出するための画像処理に用いる学習モデルの生成、情報処理装置10において作成された処理結果の記録等を実行する。
ドローン14は、情報処理装置10により設定される送電設備17を巡回するためのフライトプラン(飛行制御データ)をもとに、GNSS(Global Navigation Satellite System))を利用して生成される位置データ等、例えばGPS(Global Positioning System)衛星16から受信されるGPS信号から生成する位置データ等を利用して自律飛行し、巡視点検対象とする送電設備17を撮影して画像データを記憶する。なお、ドローン14は、飛行中にリアルタイムで飛行制御データを情報処理装置10から受信して、情報処理装置10に対する作業者による操作に応じて、マニュアル制御により飛行することも可能である。
図3は、本実施形態における情報処理装置10の構成を示すブロック図である。情報処理装置10は、例えばパーソナルコンピュータによって実現される。情報処理装置10は、プロセッサ10a、メモリ10b、記憶装置10c、入出力インタフェース(I/F)10d、表示装置10e、入力装置10f、無線通信装置10g、通信装置10hを有する。
プロセッサ10aは、メモリ10bに記憶された基本プログラム(OS)やアプリケーションプログラムを実行して、各種の機能を実現する。例えば、プロセッサ10aは、巡視点検制御プログラムを実行することで、ドローン14の飛行を管理し、ドローン14により撮影された画像をもとに、送電施設の被点検物に生じた異常箇所を検出し、その検出結果をもとに巡視点検結果をまとめる処理を実行する(図4参照)。
メモリ10bは、プロセッサ10aにより実行されるプログラムや一時的なデータ等を記憶する。
記憶装置10cは、各種のプログラムや各種データが記憶される。記憶装置10cに記憶されるデータには、ドローン14の航行を制御するための飛行制御データ、ドローン14から受信される取得データ(画像データ、位置データ)、画像データから被点検物に生じた異常箇所を検出するための画像処理に用いる学習モデルデータ、異常箇所の画像データ、巡視点検結果をまとめた巡視点検データなどを含む。
入出力I/F10dは、外部機器とデータを送受信するためのインタフェースである。入出力I/F10dは、例えば可搬型のメモリ媒体を介してデータを入出力することができる。
表示装置10eは、LCD(Liquid Crystal Display)などであり、プロセッサ10aの処理に応じた画面を表示させる。入力装置10fは、キーボードやポインティングデバイスなどであり、作業者等により操作される。
無線通信装置10gは、無線通信を制御するもので、ドローン14との間、あるいは無線公衆網に収容された基地局との間の無線通信を制御する。
通信装置10hは、ネットワーク15を通じた外部装置、例えば管理装置12、ドローン14、他の情報処理装置10との通信を制御する。ネットワーク15は、無線あるいは有線によるWAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)等を含む。
図4は、本実施形態における情報処理装置10において、プロセッサ10aにより巡視点検制御プログラムを実行することにより実現される機能構成を示すブロック図である。
情報処理装置10は、巡視点検制御プログラムに基づいて、例えば航行管理部20、取得データ整理管理部21、巡視点検管理部22の機能を実現する。
航行管理部20は、ドローン14の航行の管理/制御をするもので、巡視点検指示入力部20a、フライトプラン処理部20bを含む。
巡視点検指示入力部20aは、例えば作業員による入力装置10fに対する入力操作によって、例えば表示装置10eに表示させた選択メニューに対する選択に応じて巡視点検の内容についての指示を入力する。巡視点検の内容として
は、例えば巡視点検の対象とする送電設備17の指定、検査対象とする送電設備17に含まれる被点検物の指定、検査対象とする異常種類(アーク痕など)がある。
フライトプラン処理部20bは、巡視点検指示入力部20aにおいて入力された巡視点検の内容に応じたフライトプラン、すなわち巡視点検の対象とする被点検物を撮影することができる経路をドローン14に航行させる飛行制御データを生成する。なお、巡視点検指示入力部20aは、ネットワーク15を通じて外部から取得される情報、例えば気象情報や地図情報などを利用してフライトプランを生成することができる。
取得データ整理管理部21は、ドローン14から取得される取得データ(画像データ(動画像、静止画像)、位置データ等を含む)の整理/管理をするもので、学習モデル記憶部21a、検出対象指示入力部21b、異常箇所検出部21c、取得データ記憶部21d、画像確認部21e、異常箇所表示部21f、異常箇所記憶部21g、確認指示入力部21h、確認データ記憶部21k、及び異常箇所画像データ記憶部21mを含む。
学習モデル記憶部21aは、管理装置12により生成された学習モデルを記憶する。学習モデルは、ドローン14から取得された画像データから被点検物に生じた異常を画像中から検出するためのもので、被点検物に生じる異常状態の特徴を表す。管理装置12では、ドローン14により撮影される撮影環境の変動等により画像データが一定でない、あるいは検出対象とする異常箇所が様々な状態である状況に対応できるように、被点検物に生じた異常箇所を確実に検出することができる学習モデルが生成される(学習モデルの生成の詳細については後述する)。被点検物に生じた異常としては、例えば送電線の場合にはアーク痕がある。アーク痕は、送電線に落雷があった場合に生じる異常であるため、頻繁に生じる事象ではなく、実際に生じた状態を撮影した画像データのサンプルが少ない。従って、実際に生じた異常箇所(アーク痕)の画像データをもとにした学習モデルのみでは、ドローン14により撮影された画像データから確実に異常箇所を検出することが困難となる。本実施形態では、管理装置12において、実際に生じた異常箇所の画像データだけでなく、被点検物に生じる異常/劣化の状態を表す擬似的な画像(類似画像)をニューラルネットワークを活用したディープラーニング(深層学習)の技術を利用して生成する。本実施形態では、ディープラーニング(深層学習)の技術を利用して、異常箇所の画像(異常画像)と異常箇所の周辺にある正常画像の組み合わせと、正常画像と異常画像とを組み合わせる比を変更しながら類似画像を生成することで、大量の類似画像に基づいた学習モデルを学習(生成)する。よって、管理装置12により生成された学習モデルを学習モデル21aに記憶させて、学習モデル21aに記憶された学習モデルを用いて画像データから異常箇所を探索することで、確実に被点検物に生じた異常箇所を検出できるようにすることができる。
検出対象指示入力部21bは、巡視点検の対象とする送電設備17に含まれる被点検物、検出対象とする異常種類などの検出対象についての指示を巡視員の入力操作に応じて入力する。
異常箇所検出部21cは、取得データ記憶部21dに記憶された取得データから、学習モデル21aに記憶された学習モデル(被点検物の異常箇所の特徴)をもとにした画像処理により、検出対象指示入力部21bにより入力された検出対象の指示に応じた異常箇所を検出する。
取得データ記憶部21dは、ドローン14から取得された取得データ(図23参照)を記憶する。取得データには、例えば、被点検物を撮影した動画像データ(静止画像データでも良い)、画像撮影時のドローン14の位置を示す位置データ(緯度、経度、高度)、被点検物(巡回/点検対象)毎の撮影をした期間(あるい開始タイミング)を判別するための巡回/点検対象データが含まれる。
画像確認部21eは、取得データ記憶部21dに記憶された取得データ、あるいは異常箇所検出部21cによる処理結果に応じた画像を表示させる。画像確認部21eには、異常箇所表示部21fが含まれる。異常箇所表示部21fは、異常箇所検出部21cにより画像データから検出された異常箇所の候補とする部分の画像(異常候補画像)を表示する異常候補画像表示画面(図27参照)、異常箇所の候補とする異常候補画像について作業員等が最終確認するための異常箇所確認画面(図28参照)などを表示させる。
異常箇所記憶部21gは、異常箇所検出部21cにより画像データから検出された異常箇所の候補とする異常箇所画像データを記憶する。異常箇所記憶部21gに記憶された異常箇所画像データは、取得データ整理管理部21に読み出されて異常候補画像表示画面あるいは異常箇所確認画面において表示される。
確認指示入力部21hは、異常候補画像表示画面あるいは異常箇所確認画面に対する、作業員等による確認指示を入力する。異常箇所確認画面に対しては、異常候補画像を作業員が確認した結果、異常箇所(欠陥)であるか、誤認識(異常なし)であるかを指示することができ、また異常箇所については異常種類(例えば、アーク痕、素線切れ、炭付着、炭が剥がれた光沢)などを指示することができる。
確認データ記憶部21kは、異常箇所確認画面において、異常候補画像が異常箇所であることが確認された画像データ(異常箇所画像データ)、検出対象とする被点検物、検出対象とする異常種類、検出位置、検出日時などを示す各データを確認データとして記憶する。確認データは、例えば、巡視点検管理部22において巡視点検データとして使用される。
異常箇所画像データ記憶部21mは、管理装置12において学習モデルの生成に利用するために、異常箇所画像データ、検出対象とする被点検物及び検出対象とする異常種類を示すデータが記憶される。
巡視点検管理部22は、ドローン14からの取得データに対する処理結果をまとめる巡視/点検管理をするもので、巡視点検データ記憶部22a、巡視点検結果報告作成部22bを含む。
巡視点検データ記憶部22aは、取得データ整理管理部21による処理結果とする巡視点検データを記憶する。巡視点検データには、例えば、異常箇所が検出された被点検物、異常箇所と確認された異常箇所画像データ、異常箇所の異常種類、異常箇所が検出された位置(被点検物における位置、被点検物における異常箇所の位置(緯度、経度)など)を含む。
巡視点検結果報告作成部22bは、巡視点検データ記憶部22aに記憶された巡視点検データをもとに、巡視点検の結果をまとめた巡視点検結果報告データを作成する。
図5は、本実施形態におけるドローン14の外観の一例を示す図である。
図5に示すドローン14は、制御ユニット等を内部に収納するドローン本体14aと、ドローン本体14aから上方に向けて対称に設けられた4つのローター14bと、ドローン本体14aの下方に撮影方向を可変にして設けられたカメラ14cとを有している。ローター14bは、回転によって上向きの揚力を発生させる回転翼であり、制御ユニットにより回転が制御され、ドローン14を垂直方向及び水平方向へ移動させることができる。また、ほぼ同じ位置で飛行を継続するホバリングをさせることもできる。カメラ14cは、静止画または動画像を撮影するデジタルカメラやビデオカメラ等である。
図6は、本実施形態におけるドローン14の主要な構成を示すブロック図である。ドローン14のドローン本体14aには、制御ユニット30a、取得データ生成部30b、撮影制御部30c、飛行制御部30d、センサ群30e、メモリ30f、GPSデータ受信部30g、無線通信部30h、カメラユニット30k、駆動ユニット30mが設けられる。
制御ユニット30aは、ドローン14の全体の制御を司るもので、専用のコントローラとして構成されても良いし、プロセッサとメモリを含む汎用のユニットであっても良い。制御ユニット30aは、各制御プログラムを実行することにより実現される、取得データ生成部30b、撮影制御部30c、飛行制御部30dの各機能モジュールを有する。
取得データ生成部30bは、情報処理装置10に提供する取得データを生成する。取得データ生成部30bは、例えば、カメラ14cにより撮影された画像(動画像あるいは静止画像)の画像データ、GPSデータ受信部30gにより生成される画像撮影時のドローン14の位置を示す位置データ(緯度、経度、高度)、及び飛行制御部30dによる飛行制御に用いられる飛行制御データをもとに被点検物(巡回/点検対象)毎の撮影をした期間(あるい開始タイミング)を示す巡回/点検対象データとを対応づけて、取得データを生成する(図23参照)。
撮影制御部30cは、飛行制御部30dの制御によりドローン14が飛行する間に、巡視点検の対象とする送電設備17をカメラ14cにより撮影するための制御をする。撮影制御部30cは、例えばカメラ14cのレンズ、シャッター、絞り、フォーカス機構、ズーム機構等の制御、撮影方向(レンズ方向)を調整する機能を有している。撮影方向を調整する機能としては、カメラユニット30kを駆動してカメラ14cのレンズ向きをドローン本体14aに対して水平方向又は垂直方向に回動させて撮影方向を変更させても良いし、飛行制御部30dを通じて駆動ユニット30mの駆動を制御し、ドローン14を傾斜させてカメラ14cの撮影方向を変更させても良い。カメラ14cでは、ドローン14の下方向の画像だけでなく、横方向あるいは上方向の画像を撮影できるようにする。
飛行制御部30dは、情報処理装置10から受信される飛行制御データ、GPSデータ受信部30gにより生成されるドローン14の現在位置を示す位置データ、センサ群30eなどにより検出される障害物や被点検物等の位置に基づいて、駆動ユニット30m(モータ)を駆動し、ドローン14を自律飛行させるための制御をする。飛行制御部30dは、飛行制御データを取得すると、GPSデータ受信部30gから位置データを取得し、ドローン14を送電設備17の被点検物から所定の範囲内で飛行するように制御する。
センサ群30eは、例えば位置、高度、速度及び方向などの各種情報を取得するもので、例えば物体の加速度を計測する3軸加速度計、物体の角度や角速度を検出するジャイロスコープ、3軸磁気センサ等を含む。また、センサ群30eには、障害物や被点検物を検知するための障害物カメラを含む。障害物カメラは、例えば複数(例えば4台)を設けることで、飛行制御部30dにおいて障害物や被点検物の画像を3次元処理して、障害物や被点検物の位置を3次元空間で認識できるようにすることができる。これにより、障害物や被点検物との接触/衝突を回避したり、被点検物に対して所定の距離を保って飛行するといった飛行制御を可能にする。
メモリ30fは、各種データが記憶されるもので、例えば情報処理装置10から受信される飛行制御データ、取得データ生成部30bにより生成された取得データなどが記憶される。メモリ30fは、例えば脱着可能な可搬型に構成されたメモリ媒体とすることができ、情報処理装置10に取得データを提供する場合に、ドローン14から取り外して情報処理装置10にデータを読み取らせることもできる。
GPSデータ受信部30gは、GPS衛星16からのGPS信号を受信し、GPS信号をもとにドローン14の現在位置を位置データ(緯度、経度、高度)及び時刻データを生成する。GPSデータ受信部30gにより生成された位置データは、飛行制御部30dによる自律飛行制御や取得データの生成に利用される。
無線通信部30hは、情報処理装置10との間、あるいは無線公衆網に収容された基地局との間の無線通信を制御する。無線通信部30hは、制御ユニット30aの制御により、ドローン14の飛行中に撮影した取得データ(画像データ)をリアルタイムで情報処理装置10に送信しても良い。また、無線通信部30hは、ドローン14をマニュアル制御により飛行させるために、飛行中に情報処理装置10に対する作業者による操作に応じた飛行制御データを受信することもできる。
カメラユニット30kは、ドローン本体14aの下部においてカメラ14cを支持し、撮影制御部30cの制御により駆動されてカメラ14cによる撮影方向を調整する。
駆動ユニット30mは、飛行制御部30dの制御に応じて駆動され、複数のローター14bをそれぞれ個別に回転させる。複数のローター14bを個別に回転制御することで、ドローン14を垂直方向や水平方向へ移動させたり、ホバリングやドローン本体14aを傾斜させるなどの姿勢調整をすることができる。
次に、本実施形態における管理装置12について説明する。
管理装置12は、例えば図3に示す情報処理装置10と同様の構成を有するものとして、詳細な説明を省略する。管理装置12は、プロセッサにより学習モデル生成プログラムを実行することにより、情報処理装置10における画像処理で使用される学習モデルを生成するための各種機能を実現する。
図7は、本実施形態における管理装置12において、プロセッサにより学習モデル生成プログラムを実行することにより実現される機能構成を示すブロック図である。
管理装置12は、学習モデル生成プログラムに基づいて、データ記憶部40a(異常箇所画像データ40b、学習用画像データ40c、教示メタデータ40d、検証画像データ40e)、学習画像読み込み部40f、教示メタデータ読み込み部40g、エッジ切り出し部40h、隣接正常画像探索部40k、正常画像/異常画像組み合わせ制御部40m、類似画像生成部40n、学習済みモデル管理部40p、検証画像読み込み部40q、推論実施部40r、指標/条件関連記憶部40s、関連対応部40t、問い合わせ部40u、学習モデル記憶部40vの機能を実現する。
次に、管理装置12により学習モデルを生成する学習モデル生成処理について説明する。図8は、本実施形態における管理装置12により実行される学習モデル生成処理を説明するためのフローチャートである。以下の説明では、送電設備17に含まれる架空地線あるいは送電線に生じるアーク痕を検出対象とする異常箇所とし、この異常箇所を検出するための学習モデルを生成する場合を例にして説明する。他の被点検物に生じる異常箇所を検出するための学習モデルについても同様にして、それぞれの被点検物の異常箇所に応じた学習モデルが生成されるものとして詳細な説明を省略する。
本実施形態では、架空地線あるいは送電線に落雷があったことにより生じたアーク痕の画像データのサンプルが少ないことから、実際に生じた異常箇所(アーク痕)の異常箇所画像データだけでなく、被点検物に対して擬似的に付加した異常/劣化の状態を撮影した画像データ(学習用画像データ)をもとに疑似画像(類似画像)を生成し、ニューラルネットワークを活用したディープラーニング(深層学習)の技術を利用して大量の学習モデルを学習(生成)する。
管理装置12には、データ記憶部40aにより、学習モデルを生成するために必要なデータが予め記憶される。データ記憶部40aにより記憶されるデータには、異常箇所画像データ40b、学習用画像データ40c、教示メタデータ40d、検証画像データ40eが含まれる。
異常箇所画像データ40bは、情報処理装置10及びドローン14を用いて、実際に被点検物に対する巡視点検をすることより取得された異常箇所の実画像データである。異常箇所画像データ40bは、ドローン14により撮影された画像データから、異常箇所であること及び異常種類が作業員等によって確認された画像データが用いられる。
学習用画像データ40cは、擬似的に付加した異常/劣化の状態を撮影した学習用疑似画像データである。学習用画像データ40cは、例えば、素線が切れた状態、送電線に炭がついた状態、炭がとれて送電線が光った(光沢)状態などを工具等で送電線に対して付加し、この送電線を撮影することにより生成される。
教示メタデータ40dは、異常箇所画像データ40b及び学習用画像データ40cに対して作業員等の操作により指示(教示)された、類似画像(学習モデル)を生成するために必要なデータである。教示メタデータ40dには、例えば画像中の被点検物を含む領域、異常箇所に相当する部分(異常画像)を含む領域、異常/劣化(異常種類)等の種別、検出対象と区別する領域(処理対象外とする領域)などを示すデータが含まれる。
学習用画像データ40c及び教示メタデータ40dの生成は、管理装置12あるいは情報処理装置10において実行される。例えば、情報処理装置10において実行される場合、異常箇所画像データ40bあるいは学習用画像データ40cをもとに画像を表示し、この画像に対する領域についての指示(教示)を作業員等の操作に応じて入力する。
例えば、被点検物を送電線とする場合、作業員等は、ポインティングデバイス等の操作により、被点検物の領域として画像中の送電線全体が含まれる範囲を矩形領域(例えば、矩形の対角の2頂点を示す位置)により教示し、送電線の上のアーク痕等の異常箇所の部分(異常画像)を矩形領域で教示する。さらに、作業員等は、異常/劣化等の異常種類を示す情報として、アーク痕のラベルの付加を指示する。また、送電線に装着された難着雪リングなど、異常箇所のアーク痕と明確に区別したい領域がある場合は、作業員等は、難着雪リングに相当領域を同様にして教示することができる。
情報処理装置10は、作業員等の操作により入力された指示(教示)に応じて教示メタデータ40dを生成して、異常箇所画像データ40bあるいは学習用画像データ40cのそれぞれと対応づけたファイルに記憶する。
検証画像データ40eは、異常箇所画像データ40b、学習用画像データ40c及び教示メタデータ40dをもとに生成した学習モデルを用いて、異常箇所の認識精度を評価するための検証用の画像データである。検証画像データ40eは、例えば複数枚分の画像データを含む。
以下、学習用画像データ40cを用いて学習モデルを生成する場合を例にして説明する。なお、学習用画像データ40cのみを使用する場合、学習用画像データ40cと異常箇所画像データ40bを混在して使用する場合、さらには異常箇所画像データ40bのみを使用する場合を任意に選択できるようにしても良い。
まず、学習画像読み込み部40fは、データ記憶部40aに予め記憶された学習用画像データ40cを読み込む(ステップA1)。また、教示メタデータ読み込み部40gは、学習画像読み込み部40fにより読み込まれた学習用画像データ40cに対応する教示メタデータ40dを読み込む。
エッジ切り出し部40hは、学習画像読み込み部40fにより読み込まれた学習用画像データ40cに対して、教示メタデータ読み込み部40gにより読み出された教示メタデータ40dを利用し、例えばエッジ検出の画像処理手法を用いて送電線の輪郭を切り出す(ステップA2)。すなわち、エッジ切り出し部40hは、教示メタデータ40dが示す学習用画像中の送電線の全体を含む領域から送電線に相当する領域を切り出す。
なお、エッジ切り出し部40hは、送電線に相当する領域の輪郭全てをエッジ検出するだけでなく、次に説明するように、より簡易な処理により送電線に相当する領域を切り出すこともできる。送電線全体が含まれる範囲が矩形領域により教示されている。この矩形領域に含まれる送電線の画像は、左上を頂点の1つとする右下がり、あるいは左下を頂点の1つとする右上がりにより存在している。送電線の画像の輪郭は、局所的にみれば直線でほぼ近似できる。従って、例えば左右方向に離れた少なくとも2箇所においてエッジ検出することにより、そのエッジの位置をもとに、矩形領域に含まれる送電線の画像が右下がりであるか、右上がりであるかを判定することができる。そして、左右方向で検出されたエッジの位置を通過する直線を、近似された送電線の画像の輪郭として見なすことができる。これにより、送電線の領域の輪郭全てをエッジ検出する必要がないため処理負荷を軽減することができる。
次に、隣接正常画像探索部40kは、教示メタデータ40dが示す異常箇所に相当する領域、すなわちアーク痕等の異常箇所の部分(異常画像領域)を設定し(ステップA3)、異常画像領域をもとに被点検物の画像(送電線輪郭内)中の異常画像の周辺にある複数の正常画像領域を探索する(ステップA4)。
例えば、隣接正常画像探索部40kは、教示メタデータ40dが示す異常画像領域を示す矩形領域と同じ大きさの矩形領域により正常画像領域を探索する。ここで、隣接正常画像探索部40kは、例えば、教示メタデータ40dが示す検出対象と区別する領域(難着雪リングなどの処理対象外とする領域)を除いた領域を対象として、次の優先度(1)~(4)に基づいて複数の正常画像領域を探索する。
(1)異常画像の矩形領域の左右いずれかに最も近い(通常では隣接する)正常画像領域、(2)異常画像の矩形領域の上下のいずれかに最も近い(通常は隣接する)正常画像領域、(3)異常画像の矩形領域の左上、右上、左下、右下の何れかに位置する正常画像領域、(4)先に探索済みの正常画像領域に最も近い(通常は隣接する)正常画像領域。
図9、図10及び図11には、教示メタデータ40dが示す異常画像の領域56と、異常画像の領域56の位置をもとに探索される複数の正常画像の領域58の一例を示している。図9~図11に示すように、画像中の送電線50を含む領域52、異常箇所に相当する部分(異常画像)を含む領域56、検出対象と区別する領域54(難着雪リングの領域)が教示メタデータ40dにより指示されている。なお、領域56は、1箇所の異常箇所に対して、1つの矩形領域により指示しても良いし、複数の矩形領域を隣接させて指示しても良い。また、図9、図10及び図11では、領域56を正方形により指定(教示)された例を示している。図9に示す例では1箇所の異常箇所が2つの領域56により指示されおり、図10に示す例では同じく4つの領域56、図11に示す例では同じく1つの領域56が指示されている。
図9では、前述した優先度に従って、領域56の左右に隣接する正常画像の領域58が探索され、さらに探索された領域58と左右に隣接する正常画像の領域58が探索され、以下、繰り返して左右に隣接する領域58が探索されている。図9では、検出対象と区別する領域54(難着雪リング)が指示されているため。この領域54を探索の対象外として、領域58が探索されている。
図10では、前述した優先度に従って、異常画像の領域56の左下あるいは右上に位置する正常画像の領域58が探索された例を示している。図11では、前述した優先度に従って、異常画像の領域56の左、下に正常画像の領域58が探索され、さらに探索された領域58の左に隣接する正常画像の領域58が探索されている。
なお、図9~図11に示す例では、領域56,58を正方形として説明しているが長方形であっても良い。また、隣接正常画像探索部40kは、被点検物(送電線50)の画像から抽出可能な全ての正常画像を抽出しても良いし、正常画像/異常画像組み合わせ制御部40mの処理において必要とする予め決められた枚数分としても良い。
次に、正常画像/異常画像組み合わせ制御部40mは、教示メタデータ40dが示す領域56の異常画像と、領域隣接正常画像探索部40kにより探索された複数の領域58の異常画像とを組み合わせる割合を設定する(ステップA5)。例えば、正常画像/異常画像組み合わせ制御部40mは、正常画像と異常画像とを組み合わせる割合を、例えば1:1~10:1に段階的に変更するものとする。
類似画像生成部40nは、ニューラルネットワークを活用したディープラーニング(深層学習)の技術を利用し、正常画像/異常画像組み合わせ制御部40mにより設定された正常画像と異常画像とを組み合わせる割合に応じて、隣接正常画像探索部40kにより探索された複数の正常画像と、教示メタデータ40dが示す異常画像とを組み合わせ(ステップA6)、被点検物に生じる異常/劣化の状態を表す疑似画像(類似画像)を生成する(ステップA7)。正常画像と異常画像を組み合わせた疑似画像は、例えば既存の画像処理方法を用いて生成することができる。
例えば、正常画像と異常画像とを組み合わせる割合が1:1の場合、1枚の異常画像に対して、複数の正常画像から1枚の正常画像を選択して組み合わせる。複数の正常画像から選択する対象を変更して、それぞれ異常画像と組み合わせることで複数の疑似画像を生成することができる。
また、1枚の学習用画像データ40cが示す学習用疑似画像に含まれる異常画像と正常画像とを組み合わせるだけで無く、複数枚の他の学習用疑似画像に含まれる異常画像と正常画像とを組み合わせることもできる。また、正常画像と異常画像とを組み合わせる割合に合致していれば、複数枚の正常画像と複数枚の異常画像の組み合わせも可能である。例えば正常画像と異常画像とを組み合わせる割合が1:1の場合、2枚の正常画像と2枚の異常画像との組み合わせることも可能である。この場合、2枚の正常画像は、3枚以上の正常画像から組み合わせを変更することができ、同様にして、2枚の異常画像は、3枚以上の異常画像から組み合わせを変更することができる。従って、複数枚の正常画像と複数枚の異常画像との組み合わせ数は、正常画像と異常画像のそれぞれの組み合わせを変更することで大量にすることができる。
図12には、本実施形態における正常画像/異常画像組み合わせ制御部40mによる異常画像と正常画像の組み合わせを概念的に示している。前述したように、複数の異常画像(A)と複数の正常画像(B)とを組み合わせることで、大量の類似画像を生成することができる。
類似画像生成部40nは、正常画像/異常画像組み合わせ制御部40mによって段階的に変更される正常画像と異常画像とを組み合わせる割合のそれぞれについて、前述したように、ディープラーニングにより正常画像と異常画像とを組み合わせて類似画像を生成する(ステップA5~A7)。
学習済みモデル管理部40pは、類似画像生成部40nにより生成された正常画像と異常画像の割合別の類似画像を学習する(ステップA9)。すなわち、学習済みモデル管理部40pは、ディープラーニングにより生成された類似画像を、類似画像を生成した条件、例えば異常画像と正常画像とを組み合わせた割合などの条件(生成画像条件)と対応づけて、学習モデル記憶部40vに記憶/管理する。
なお、前述した一連の類似画像を生成する処理では、被点検物において生じる異常種類のそれぞれに対応する類似画像(学習モデル)を生成する。例えば、架空地線や送電線において生じるアーク痕について、素線切れ、炭付着、炭が剥がれた光沢などの細分化したカテゴリのそれぞれについて、個別に類似画像を生成して学習させるものとする。
学習済みモデル管理部40pにより類似画像(学習モデル)が学習されると、推論実施部40rは、検証画像読み込み部40qによってデータ記憶部40aから検証画像データ40eを読み込ませ(ステップA10)、検証画像データ40e(検証画像)に対する学習モデルを用いた認証の精度(認識精度)を表す指標を推論する(ステップA11)。すなわち、学習済みモデル管理部40pは、例えば異常箇所を含む画像と異常箇所を含まない画像とが混在する複数の検証画像に対して、検証画像に含まれる異常箇所の異常種類に対して生成された学習モデルを用いて異常箇所の検出(認証)処理を実行する。ここで、推論実施部40rは、類似画像を生成した生成画像条件(異常画像と正常画像とを組み合わせた割合)が異なる学習モデルのそれぞれを用いて、異常箇所の検出(認証)処理を実行することで、生成画像条件別の認証精度の指標を推論する。
推論実施部40rは、認識精度を表す指標として、例えば「再現率」と「適合率」とを求める。なお、その他の指標を求めるようにしても良い。
「再現率」は、被点検物(送電線など)に生じた異常箇所を見逃さない割合を示すもので、異常箇所を再現する割合という意味を有する。例えば、25枚の異常画像を含む検証画像に対して、学習モデルを用いて異常箇所の検出(認証)処理を実行した結果、20枚の検証画像から異常箇所が検出(認識)された場合には、再現率(見逃さない率)80%となる。
「適合率」は、被点検物(送電線など)に生じた異常箇所を検出した結果、実際に異常があった箇所の割合(空振りしない)を示すもので、検出(認識)した異常箇所の適合割合という意味を有する。例えば、学習モデルを用いて異常箇所の検出(認証)処理を実行した結果、20枚の検証画像から異常箇所が検出された場合に、実際に異常箇所を含む検証画像が15枚の場合には、適合率(空振りしない率)75%となる(この場合、5枚(25%)が空振り)。
指標/条件関連記憶部40sは、推論実施部40rによって求められた指標(「再現率」「適合率」)と、この指標を求める際に使用した学習モデル(類似画像)を生成した生成画像条件(異常画像と正常画像とを組み合わせた割合)との関連を記憶する(ステップA12)。
図13は、指標/条件関連記憶部40sにより記憶される生成画像条件と再現率の関連性を示す図であり、図14は、指標/条件関連記憶部40sにより記憶される生成画像条件と適合率の関連性を示す図である。図13及び図14では、アーク痕の異常種類として素線切れ(Cut)、炭付着(Chacoal)、炭が剥がれた光沢(Glare)の各カテゴリについての指標値を示している。
問い合わせ部40uは、例えば作業員等の操作に応じて、検出対象とする異常箇所の異常種類(例えば、送電線のアーク痕、素線切れ、炭付着、光沢など)と、作業員等が所望する再現率もしくは適合率の少なくとも一方の指定を入力する。問い合わせ部40uは、入力された異常箇所の異常種類と、再現率もしくは適合率の少なくとも一方の指定に応じて、関連対応部40tに対して、例えば最も良好な異常箇所の検出結果を得られる学習モデル(生成画像条件)を問い合わせる。
関連対応部40tは、問い合わせ部40uからの問い合わせ(クエリ)に対して、指標/条件関連記憶部40sにより記憶された指標と生成画像条件に基づいて、最も良好な異常箇所の検出結果を得られる学習モデル(生成画像条件)を応答して、作業員等に提示させる。
例えば「アーク痕全般」「再現率/適合率の両方」を指定し、「最も良い生成画像条件は?」という問い合わせ(クエリ)が入力されたものとする。この場合、関連対応部40tは、図13及び図14に示す指標と生成画像条件が記憶されている場合、素線切れ(Cut)、炭付着(Chacoal)、光沢(Glare)のそれぞれの再現率と適合率を用いて、所定の演算方法により総合して最も良好な数値が得られる生成画像条件(正常画像と異常画像の比)を求める。この結果、正常画像と異常画像を組み合わせる比が8:1の場合に最も良好な結果が得られることが求められる。すなわち、情報処理装置10の異常箇所検出処理(異常箇所を検出する画像処理)において、被点検物の画像から「アーク痕全般」について異常箇所を検出する場合に、正常画像と異常画像の比が8:1に対応する学習モデルを用いた場合に、最も良好に異常箇所を検出することができる。
また、「素線切れ」「再現率/適合率の両方」を指定し、「最も良い生成画像条件は?」という問い合わせ(クエリ)が入力されたものとする。この場合、関連対応部40tは、素線切れの再現率と適合率を用いて、所定の演算方法により総合して最も良好な数値が得られる生成画像条件(正常画像と異常画像の割合)を求める。この結果、正常画像と異常画像の比が9:1の場合に最も良好な結果が得られることが求められる。すなわち、情報処理装置10の異常箇所検出処理において、被点検物の画像から「素線切れ」について異常箇所を検出する場合に、正常画像と異常画像の比が9:1に対応する学習モデルを用いた場合に、最も良好に異常箇所を検出することができる。
こうして、問い合わせ部40uから問い合わせた結果に基づいて、情報処理装置10における異常箇所検出処理に用いる学習モデルを決定し、情報処理装置10(学習モデル21a)に記憶させることができる。例えば、情報処理装置10において、異常種類として「アーク痕全般」「素線切れ」「炭付着」「光沢」を個別に選択して異常箇所を検出できるようにする場合には、それぞれに対応する学習モデルが決定される。また、情報処理装置10において、「再現率」あるいは「適合率」の何れかを選択して異常箇所を検出できるようにする場合には、「再現率」あるいは「適合率」の何れか一方に基づいて学習モデルが決定される。
なお、前述した説明では、作業員等の操作により入力される指示に応じて、問い合わせ部40uから問い合わせをすることで、問い合わせに応じた生成画像条件が応答されるとしているが、管理装置12は、情報処理装置10で使用する学習モデルの条件を予め設定しておくことで、この条件を満たす生成画像条件の学習モデルを情報処理装置10に対して送信するようにしても良い。学習モデルの条件は、前述した問い合わせ(異常種類、再現率もしくは適合率の少なくとも一方の指定)と同様の内容とすることができる。
また、前述した説明では、1つの「最も良い生成画像条件」を決定して、情報処理装置10の異常箇所検出処理で使用する学習モデルとしているが、例えば複数の生成画像条件(例えば、正常画像/異常画像が9:1と8:1)の学習モデルを組み合わせて、情報処理装置10において用いられるようにしても良い。
このようにして、本実施形態における管理装置12では、異常/劣化等の検出対象とする異常画像とその画像の近傍の正常画像とを用いて、ディープラーニング(深層学習)の技術を利用して類似画像を効率的に精度良く自動生成し、情報処理装置10における異常箇所検出処理に用いる学習モデルを生成することができる。
なお、前述した管理装置12における学習モデルを生成する処理は、送電設備17において発生する異常箇所(送電線のアーク痕など)を例にして説明しているが、産業向けの機器/構造物等で画像認識によって異常/劣化等を判別するシステム/装置に広く適用することが可能である。
次に、本実施形態における情報処理装置10とドローン14による巡視点検の動作について説明する。ここでは、例えば送電設備17に対して落雷による異常箇所が生じる場合を想定と説明する。
例えば、作業員等は、送電設備17に対してドローン14を用いた巡視点検をする場合には、情報処理装置10とドローン14を自動車などに搭載して、ドローン14が送電設備17まで飛行可能な範囲内に移動する。
まず、情報処理装置10では、巡視点検の対象とする送電設備17に応じてフライトプランの設定を行う。情報処理装置10は、例えば図15に示すような、フライトプランを設定するための巡回/点検ルート選択画面60を表示させて、作業員等により選択させる。巡回/点検ルート選択画面60には、例えば定期巡回ボタン61、事故巡回ボタン62、鉄塔巡回ボタン63が設けられており、何れかを任意に選択することができる。事故巡回は、例えば、送電設備17への落雷等の事故発生時に巡回し、事故原因を特定するために実行される。定期巡回及び鉄塔巡回は、定期的な巡回あるいは点検のために巡回される。
事故巡回ボタン62により事故巡回が選択された場合、情報処理装置10のフライトプラン処理部20bは、巡視点検指示入力部20aにより選択内容を入力し、図16に示すように、例えば、鉄塔に設けられた被点検物(閃絡表示器、アークホーン、碍子等)と、架空地線及び送電線の画像を撮影して戻るフライトプラン(飛行制御データ)を生成する。また、定期巡回ボタン61により定期巡回が選択された場合、フライトプラン処理部20bは、同様にして、図17に示すように、例えば架空地線及び送電線の画像を撮影可能なフライトプラン(飛行制御データ)を生成する。なお、図示しないが、鉄塔巡回ボタン63により鉄塔巡回が選択された場合には、フライトプラン処理部20bは、対象とする鉄塔を下部から上端までの画像を撮影可能なフライトプラン(飛行制御データ)を生成する。
なお、巡視点検の対象とする送電設備17については、予め鉄塔が設置された位置、鉄塔の形状などの基本情報が情報処理装置10に記憶されており、作業員等により指定できるものとする。フライトプラン処理部20bは、巡視点検の対象とする送電設備17の位置などの基本情報と、巡回/点検ルート選択画面60において選択された巡視点検のフライトプランに基づいて飛行制御データを生成する。
なお、巡回/点検ルート選択画面60では、定期巡回ボタン61、事故巡回ボタン62、鉄塔巡回ボタン63のそれぞれに対して、通常ボタン61a,62a,63aと冬季ボタン61b,62b,63bがそれぞれ設けられている。
一般に、落雷は送電設備17の上空から下向きに放電されるため、例えば架空地線に落雷があった場合、架空地線の上面側にアーク痕などの異常箇所が生じる。従って、通常ボタン61a,62a,63aの選択によって(デフォルト)、ドローン14が架空地線の上側の画像を撮影することができるフライトプランが作成される。
一方、北陸地方の冬季間においては、地表から上向きに放電される冬季雷が発生する場合がある。従って、冬季雷によって送電設備17に落雷があった場合には、送電線の下面側にアーク痕などの異常箇所が生じる可能性がある。よって、冬季ボタン61b,62b,63bの選択によって、架空地線や送電線の下面側の画像を撮影することができるフライトプランを作成できるようにしている。
なお、図16及び図17では、ドローン14を送電設備17の上方を飛行させることで、例えば架空地線と複数の送電線を含む画像を撮影する例を示しているが、例えば架空地線と複数の送電線の画像を個々に撮影させるために、鉄塔の間を複数回往復するように飛行させても良い。また、落雷以外の異常箇所、例えば送電線の側面側よりクレーン、飛行物、樹木等が接触することにより生じる異常箇所の画像を撮影するために、送電線の側面側から画像を撮影させるように飛行させても良い。
図18、図19及び図20には、送電設備17に設けられる被点検物の一例を示している。図18は、1つの鉄塔17aを示している。鉄塔17aには、通常、架空地線17b、3本の送電線17c,17d,17eが架設されている。送電線17c,17d,17eは、それぞれ碍子17hを介して、鉄塔17aに架設されている。図19は、碍子17hの一例を示している。碍子17hには、鉄塔17aに落雷があった場合に、碍子17hが破壊されるのを防ぐためにアークホーン17gが設けられている。また、鉄塔17aには、鉄塔17aあるいは架空地線17bに落雷があった場合に、落雷があったことを通知するための閃絡表示器17fが装着されている。図20には、閃絡表示器17fの一例を示している。図20(A)は、通常時の閃絡表示器17fの状態を示し、図20(B)は、鉄塔17aに落雷があった場合の閃絡表示器17fを示している。図20(B)に示すように、閃絡表示器17fは、鉄塔17aあるいは架空地線17bに落雷があった場合、鉄塔17aに流れる電流により表示器本体17f1から蓋17f2が開き、内部に収納されていた表示布17f3が露出される。
管理装置12では、前述した送電線に生じる異常状態に対する学習モデルと同様にして、アークホーン17g、碍子17h、閃絡表示器17fに対する学習モデルを作成することで、これらの被点検物についても、ドローン14により撮影される画像から検出することができる。例えば、アークホーン17gについては、落雷によって生じるアーク痕を検出可能な学習モデルが生成される。碍子17hについては、落雷によって生じる破損(亀裂)を検出可能な学習モデルが生成される。
図21には、本実施形態におけるフライトプラン処理部20bによって生成されるフライトプラン(飛行制御データ)の一例を示している。飛行制御データは、巡視点検の対象とする送電設備17を撮影するための一連の飛行経路をドローン14により飛行させるためのもので、例えば巡回/点検対象ごとに区分する巡回/点検対象データが対応づけられている。
次に、本実施形態におけるドローン14による動作について、図22に示すフローチャートを参照しながら説明する。
ドローン14の制御ユニット30aは、情報処理装置10から受信した飛行制御データを記憶した後、飛行開始が指示されると、飛行制御部30dにより駆動ユニット30mを駆動して、飛行制御データに応じた経路を飛行させる飛行制御を開始する(ステップB1)。
また、制御ユニット30aは、取得データ生成部30bによる取得データの生成し記憶を開始させる。すなわち、取得データ生成部30bは、被点検物(巡回/点検対象)毎の撮影をした期間(あるい開始タイミング)を示す巡回/点検対象データの記憶(ステップB2)、カメラ14cにより撮影される画像データ(ここでは、例えば動画像データ)の記録、GPSデータ受信部30gにより生成される位置データの記憶を開始する(ステップB2,B3,B4)。
図23は、本実施形態における取得データ生成部30bにより生成される取得データの一例を示している。図23に示すように、取得データ生成部30bは、カメラ14cにより撮影された動画像データ(図23(A))、GPSデータ受信部30gにより生成される位置データ(図23(C))、及び巡回/点検対象データ(図23(B))とが対応づけて記憶する。
最初の巡回/点検対象が「鉄塔B-1」であるため、巡回/点検対象データとして「鉄塔B-1」が記憶される。動画像データと位置データは継続して記憶される。なお、位置データは、所定の時間毎に記憶されるようにしても良い。また、動画像データではなく、静止画像データ連続して記憶するようにしても良い。
図23に示すように、巡回/点検データを記憶しておくことで、ドローン14による撮影が終了した後、巡回/点検データをもとに、動画像データに含まれる被点検物別の記録範囲を容易に検索することができる。例えば、「架空地線」を示す巡回/点検対象データをもとに、「架空地線」が撮影された動画像データの範囲M2を検索することができる。また、動画像データと位置データとが対応づけて記憶されるため、例えば動画像データの範囲M2に異常箇所が撮影されている場合に、異常箇所が撮影された時のドローン14の位置を示す位置データPEをもとに、「架空地線」に生じている異常箇所の位置(緯度、経度)を大まかに把握することができる。
なお、前述した説明では、取得データをドローン14(例えばメモリ30f)に記憶させるとしているが、リアルタイムで情報処理装置10に対して無線通信により送信することも可能である(ステップB5)。
取得データ生成部30bは、巡回/点検対象に対応する範囲の飛行が完了すると(ステップB6、Yes)、全ての巡回/点検対象に対応する範囲の飛行が完了していなければ(ステップB7、No)、次の被点検物に巡回/点検対象が移った時点で新たな巡回/点検対象データを記憶させる(ステップB2)。以下、同様にして、次の巡回/点検対象について撮影した動画像データと位置データとを記憶させる(ステップB3、B4)。
以下同様にして、取得データの記録を継続し、全ての巡回/点検対象に対応する範囲の飛行が完了すると(ステップB7、Yes)、制御ユニット30aは、ドローン14を元の飛行開始位置に戻す飛行制御を開始して、取得データの記憶を終了させる。
次に、本実施形態における情報処理装置10における取得データ管理処理について、図25及び図26に示すフローチャートを参照しながら説明する。
ドローン14により記憶された取得データは、情報処理装置10に送信され、取得データ記憶部21dにおいて記憶される。取得データ記憶部21dには、ドローン14による複数回の飛行により記憶された取得データを記憶させてくことができる。情報処理装置10は、作業者等の操作により、画像データをもとに被点検物に生じた異常箇所を検出して確認するための取得データの整理を開始する。
まず、情報処理装置10は、巡回/点検ルート選択画面60を通じて処理対象とする巡回/点検ルートの指定を入力し、指定された巡回/点検ルートの飛行により記憶された取得データから処理対象を選択する(ステップC1)。また、情報処理装置10は、例えば図24に示すような、検査対象とする被点検物を選択するための検査対象項目選択画面70を表示させて、作業員等により何れかの検査対象項目を選択させる。検査対象項目選択画面70には、例えば全てボタン71の他、架空地線及び送電線を対象とした、アーク痕ボタン72、素線切れボタン73、炭付着ボタン74、光沢ボタン75が設けられている。なお、検査対象項目選択画面70には、他の被点検物(碍子、アークホーン、閃絡表示器)を指定する選択対象項目が設けられている(図示せず)。
例えば、全てボタン71が選択された場合、異常箇所検出部21cは、指定された巡回/点検ルートにおいてドローン14により撮影される全ての被点検物を検査対象として、全ての被点検物のそれぞれを検出するための学習モデルを設定する(ステップC3)。
同様にして、例えばアーク痕ボタン72が選択された場合、異常箇所検出部21cは、アーク痕(素線切れ、炭付着、光沢の各カテゴリを含む)を検出対象として、アーク痕(素線切れ、炭付着、光沢)を検出するための学習モデルを設定する(ステップC3)。同様にして、素線切れボタン73、炭付着ボタン74、光沢ボタン75の何れかが選択された場合には、それぞれに対応する異常箇所を検出するための学習モデルが設定される。前述したように、異常箇所を検出するための学習モデルは、管理装置12において、異常種類毎に最も良好に異常箇所を検出することができる正常画像と異常画像の組み合わせの割合(比)で組み合わせた類似画像をもとに生成されている。
検査対象項目選択画面70において、検査対象項目を選択できるようにすることで、特定の異常箇所に対応する学習モデルを用いて異常箇所の検出処理を実行できるため、認識精度を向上させると共に、処理時間の短縮を図ることができる。
異常箇所検出部21cは、検査対象項目(学習モデル)の設定が完了した後、取得データ記憶部21dに記憶された処理対象とする取得データを読み出し、取得データに含まれる巡回/点検対象データを判別する(ステップC4)。ここで、異常箇所検出部21cは、巡回/点検対象データが、検査対象項目により指定される異常箇所の検出対象に該当するか判別する。
例えば、検査対象項目選択画面70において、検査対象項目として、架空地線及び送電線を対象としたアーク痕ボタン72が選択されている場合、巡回/点検対象データが「鉄塔B-1」であれば、異常箇所の検出対象ではないと判別する。異常箇所検出部21cは、異常箇所の検出対象ではないと判別すると(ステップC5、No)、異常検出の検出対象とする巡回/点検対象データ(例えば「架空地線」)まで動画像データをスキップして、異常箇所の検出対象が撮影された動画像データを処理対象とする。すなわち、検査対象項目選択画面70において選択された検査対象項目に応じて、異常箇所の検出対象となっていない被点検物を撮影した動画像データの処理を省略することで、処理時間の短縮を図る。
異常箇所検出部21cは、異常箇所の検出対象が撮影された動画像データについて、検査対象項目に応じて設定した学習モデルを用いて、検出対象とする異常箇所を検出する異常箇所検出処理を実行する(ステップC7)。
図26は、本実施形態における異常箇所検出処理を示すフローチャートである。
異常箇所検出部21cは、取得データ記憶部21dに記憶された取得データの動画像データから既存の画像処理により被点検物に相当する領域を検出し、その領域から異常画像候補領域を検出する。すなわち、被点検物において周囲と異なる状態(形状、色等)にある異常箇所の可能性がある部分を検出する。異常箇所検出部21cは、異常画像候補領域の画像データについて、被点検物に生じる異常種類の特徴を示す学習モデルを用いて、検出対象とする異常種類に相当する画像であるかを判定する(ステップD2)。
ここで、異常種類を表す画像であると判定された場合(ステップD3、Yes)、異常箇所検出部21cは、異常種類に相当する画像(異常画像)と判定された画像データ(異常箇所画像データ)を切り出すと共に、異常箇所画像データに対応する位置データを取得する。なお、異常箇所検出部21cは、何れの異常種類に対応する学習モデルをもとに異常と検出されたか、すなわち何れの異常種類の以上箇所であるかを示す異常種類データを記憶する。例えば、検査対象項目選択画面70において、アーク痕ボタン72が選択されている場合、素線切れ、炭付着、光沢の各カテゴリに対応する学習モデルを用いて異常箇所の判定が実行されており、素線切れに対応する学習モデルにより異常箇所と判定された場合に、「素線切れ」を示す異常種類データを記憶する。
異常箇所検出部21cは、異常箇所検出処理により異常箇所が検出されると異常箇所のデータを異常箇所記憶部21gに記憶させる(ステップD5)。異常箇所のデータには、例えば異常箇所画像データ、異常箇所画像データに対応する位置データ(及び時刻)、異常種類データ、異常箇所画像データを含む動画像データの範囲に対応する巡回/点検対象データ、動画像データに対応する巡回/点検ルートなどを含む。
異常箇所検出部21cは、処理対象とする取得データが終了するまで、前述した処理を実行する(ステップC4~C13)。なお、異常箇所を検出する処理が実行されている間に、作業員等からの指示によって、例えば検査対象項目選択画面70を通じて検出対象とする異常箇所が変更された場合には(ステップC10、Yes)、異常箇所検出部21cは、変更後の検出対象とする異常箇所(検査対象項目)に応じた学習モデルを再設定して、前述と同様にして、異常箇所を検出する処理を再開する。
一方、異常箇所表示部21fは、異常箇所記憶部21gに記憶された異常箇所のデータをもとに、作業員等に検出結果を確認させるための異常候補画像表示画面を表示させる(ステップC9)。
図27は、本実施形態における異常候補画像表示画面80の一例を示す図である。 異常候補画像表示画面80には、例えば異常箇所画像データをもとに異常箇所画像81(異常候補画像)と共に異常種類データが示す異常種類82が表示される。また、異常候補画像表示画面80には、異常箇所画像81に関係する参考情報83が表示される。参考情報83には、例えば巡回/点検ルートを示す「Point B-1」、撮影日時、位置データが示す検出位置(緯度、経度、高度)、巡回/点検対象データが示す被点検物「上部送電線」「上部」(送電線の上部からの撮影であることを示す)が含まれる。また、参考情報83には、マップボタン84が設けられている。マップボタン84が選択された場合、異常箇所表示部21fは、検出位置を含む地図(送電設備17の位置などを付加する)を表示させて、送電設備17の異常箇所が検出された位置を地図上で確認できるようにする。
異常箇所表示部21fは、異常箇所記憶部21gによって動画像データから異常箇所(候補)が検出されると、異常候補画像表示画面80において、新たに検出された異常箇所(候補)に関する各情報を、前述したように順次、追加表示する。よって、作業員等は、取得データに対して異常箇所を検出する処理を実行している間に、異常箇所が検出された時点で検出内容を確認することができる。
また、異常箇所表示部21fは、異常候補画像表示画面80において例えば異常箇所画像81を選択する操作がされた場合、選択された異常箇所画像81に対応する異常箇所を作業員等により最終確認させるための異常箇所確認画面を表示させる。
図28は、本実施形態における異常箇所確認画面90の一例を示す図である。
異常箇所確認画面90には、異常候補画像表示画面80において選択された異常箇所画像81を拡大した異常箇所画像91と、異常候補画像表示画面80において表示されていない異常箇所画像を縮小した異常箇所画像92a,92b,92cが表示される。
また、異常箇所確認画面90には、異常箇所画像91に関係する参考情報93が表示される。参考情報93には、例えば巡回/点検ルートを示す「Point B-1」、撮影日時、検出位置(緯度、経度、高度)が含まれる。さらに、異常箇所確認画面90には、作業員等による異常種類の確認指示を入力するための異常箇所確認ボタン94、作業員等による異常箇所ではないことを確認した指示を入力するための誤認識ボタン95が設けられている。異常箇所確認ボタン94には、例えば確認指示を入力可能な複数の異常種類のそれぞれに対応するボタン、例えばアーク痕ボタン94a、素線切れボタン94b、炭付着ボタン94c、光沢ボタン94dが設けられている。
なお、異常箇所確認画面90では、異常箇所画像91の左右に設けられた方向ボタン、あるいは異常箇所画像92a,92b,92cの何れかが選択された場合には、他の異常箇所の異常箇所画像91を表示して、確認対象とする異常箇所を変更することができる。
作業員等は、異常箇所確認画面90において表示された異常箇所画像91を参照した結果、例えば素線切れであることが確認された場合には、素線切れボタン94bを選択する。確認指示入力部21hは、素線切れボタン94bの選択による異常確認指示が入力されると(ステップC11、Yes)、被点検物、異常種類、検出位置、検出日時などを示す各データを確認データとして確認データ記憶部21kに記憶させる(ステップC12)。確認データ記憶部21kに記憶された確認データは、例えば、巡視点検管理部22において、巡視点検の結果をまとめた巡視点検結果報告データを作成するための巡視点検データとして使用される。
また、確認指示入力部21hは、確認データ記憶部21kに記憶された確認データと同じ、異常箇所画像データ、検出対象とする被点検物及び検出対象とする異常種類のデータを、管理装置12において学習モデルの生成に利用するために異常箇所画像データ記憶部21mに記憶させる。異常箇所画像データ記憶部21mに記憶されたデータは、任意のタイミングで管理装置12に送信される。
なお、異常箇所画像91を参照した結果、異常箇所ではないと確認された場合には、作業者等により誤認識ボタン95が選択される。この場合、確認指示入力部21hは、異常箇所記憶部21gから対応する異常箇所画像データを削除する。
このようにして、情報処理装置10では、検査対象項目選択画面70において選択された検査対象項目に応じて、被点検物に生じる検出対象とする異常箇所を良好に検出できる学習モデルが設定される。学習モデルは、管理装置12において、擬似的な画像(類似画像)を含めてディープラーニングの技術を利用して生成されているため、実際の異常箇所の画像サンプルが少ない状況においても、異常箇所を画像処理によって安定して検出することができる。
また、異常箇所検出処理によって異常箇所の候補として検出された異常箇所画像については、異常候補画像表示画面80あるいは異常箇所確認画面90において参照し、実際に異常箇所が生じているか否かを作業員等の判断により確定することができる。異常箇所確認画面90において異常箇所確認ボタン94を用いて異常箇所と確定された異常箇所画像データについては、学習モデルを生成するために利用され、検出対象とする異常種類に対応する学習モデルに反映させることができる。
さらに、異常箇所確認画面90において異常箇所確認ボタン94を用いて確定された異常箇所のデータについては、巡視点検管理部22において巡視点検データとして使用され、巡視点検の結果をまとめた巡視点検結果報告データを作成することができる。これにより、巡視点検の結果を記録する作業員等の作業負担を軽減することができる。
また、異常候補画像表示画面80または異常候補画像表示画面80による異常箇所の確認は、異常箇所検出処理と並行して実行することができるので、確認作業の短縮を図ることができる。
なお、上記の各実施形態に記載した手法は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスク(ハードディスクなど)、光ディスク(CD-ROM、DVDなど)、光磁気ディスク(MO)、半導体メモリなどの記憶媒体に格納して頒布することもできる。また、記憶媒体としては、プログラムを記憶でき、かつコンピュータが読み取り可能な記憶媒体であれば、その記憶形式は何れの形態であっても良い。
また、記憶媒体からコンピュータにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワークソフト等のMW(ミドルウェア)等が上記実施形態を実現するための各処理の一部を実行しても良い。
さらに、各実施形態における記憶媒体は、コンピュータと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝送されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記憶媒体も含まれる。
また、記憶媒体は1つに限らず、複数の媒体から上記の各実施形態における処理が実行される場合も本発明における記憶媒体に含まれ、媒体構成は何れの構成であっても良い。
なお、各実施形態におけるコンピュータは、記憶媒体に記憶されたプログラムに基づき、上記の各実施形態における各処理を実行するものであって、パーソナルコンピュータ等の1つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステム等の何れの構成であっても良い。
また、各実施形態におけるコンピュータとは、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコン等も含み、プログラムによって本発明の機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…点検システム、2…巡視点検制御システム、10…情報処理装置、10a…プロセッサ、10b…メモリ、10c…記憶装置、10d…入出力I/F、10e…表示装置、10f…入力装置、10g…無線通信装置、10h…通信装置、12…管理装置、14…ドローン、14a…ドローン本体、14b…ローター、14c…カメラ、20…航行管理部、20a…巡視点検指示入力部、20b…フライトプラン処理部、21…取得データ整理管理部、21a…学習モデル記憶部、21b…検出対象指示入力部、21c…異常箇所検出部、21d…取得データ記憶部、21e…画像確認部、21f…異常箇所表示部、21g…異常箇所記憶部、21h…確認指示入力部、21k…確認データ記憶部、21m…異常箇所画像データ記憶部、22…巡視点検管理部、22a…巡視点検データ記憶部、22b…巡視点検結果報告作成部、30a…制御ユニット、30b…取得データ生成部、30c…撮影制御部、30d…飛行制御部、30e…センサ群、30f…メモリ、30g…GPSデータ受信部、30h…無線通信部、30k…カメラユニット、30m…駆動ユニット、40a…データ記憶部、40b…異常箇所画像データ、40c…学習用画像データ、40d…教示メタデータ、40e…検証画像データ、40f…学習画像読み込み部、40g…教示メタデータ読み込み部、40h…エッジ切り出し部、40k…隣接正常画像探索部、40m…正常画像/異常画像組み合わせ制御部、40n…類似画像生成部、40p…学習済みモデル管理部、40q…検証画像読み込み部、40r…推論実施部、40s…指標/条件関連記憶部、40t…関連対応部、40u…問い合わせ部、40v…学習モデル記憶部。

Claims (6)

  1. 画像データをもとに被点検物について点検するための点検システムであって、
    管理装置と情報処理装置とを含み、
    前記管理装置は、
    前記被点検物に生じた異常を画像データ中から検出するための学習モデルを生成する学習モデル生成手段を有し、
    前記情報処理装置は、
    前記被点検物に応じた検出対象とする異常種類を示す指示を入力する指示入力手段と、
    前記学習モデル生成手段により生成された前記異常種類に応じた前記学習モデルをもとに、前記画像データから前記被点検物に異常が生じた異常箇所に対応する前記異常種類に相当する異常画像を検出する異常箇所検出手段とを有し、
    前記学習モデル生成手段は、前記異常画像と、前記画像データの前記異常画像の周辺にある異常箇所ではない正常画像とを組み合わせた類似画像をもとに、前記学習モデルを生成する、点検システム。
  2. 前記学習モデル生成手段は、前記異常画像と前記正常画像とを複数の異なる比により組み合わせ、前記被点検物に生じる異常種類毎に、何れかの比により組み合わせた類似画像をもとに生成した前記学習モデルを選択する請求項1記載の点検システム。
  3. 前記異常箇所検出手段により検出された前記異常画像をもとに異常箇所候補の画像と異常種類とを表示する確認画面を表示させ、前記確認画面に対する確認指示を入力する異常箇所表示手段をさらに有する請求項1記載の点検システム。
  4. 前記学習モデル生成手段は、前記確認指示により確認された前記異常箇所候補の画像を、前記類似画像の生成に用いる請求項3記載の点検システム。
  5. 画像データをもとに被点検物について点検するための情報処理装置であって、
    前記被点検物に生じた異常を画像データ中から検出するための学習モデルを記憶する記憶手段と、
    前記被点検物に応じた検出対象とする異常種類を示す指示を入力する指示入力手段と、
    前記異常種類に応じた前記学習モデルをもとに、前記画像データから前記被点検物に異常が生じた異常箇所に対応する前記異常種類に相当する異常画像を検出する異常箇所検出手段と、
    前記異常画像と、前記画像データの前記異常画像の周辺にある異常箇所ではない正常画像とを組み合わせた類似画像をもとに、前記学習モデルを生成する学習モデル生成手段とを有する情報処理装置。
  6. コンピュータを
    被点検物に生じた異常を画像データ中から検出するための学習モデルを記憶させる記憶手段と、
    前記被点検物に応じた検出対象とする異常種類を示す指示を入力する指示入力手段と、
    前記異常種類に応じた前記学習モデルをもとに、画像データから前記被点検物に異常が生じた異常箇所に対応する前記異常種類に相当する異常画像を検出する異常箇所検出手段と、
    前記異常画像と、前記画像データの前記異常画像の周辺にある異常箇所ではない正常画像とを組み合わせた類似画像をもとに、前記学習モデルを生成する学習モデル生成手段として機能させるための点検制御プログラム。
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