JP7086291B2 - スイッチングデバイスの駆動装置 - Google Patents

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Description

本開示は、スイッチングデバイスの駆動装置に関する。
電力変換装置等に使用されるスイッチングデバイスには、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)およびMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)などの半導体素子が用いられることが知られている。これらのスイッチングデバイスは、駆動装置の出力電圧を受けてスイッチング動作を行なう。また、これらのスイッチングデバイスは、ターンオンあるいはターンオフする際にスイッチング損失を発生する。
スイッチング損失を低減することによって、スイッチングデバイスの発熱量が低減されるため、電力変換装置の冷却機構を簡素化することができ、電力変換装置の小型化が可能となる。また、スイッチング損失を低減することによって、無駄な電力消費が低減されるため、電力変換を効率よく行なうことも可能となる。したがって、電力変換装置の小型化・高効率化を実現するためには、スイッチングデバイスのスイッチング損失を低減することが望ましい。
スイッチング損失は、スイッチング速度を高速化することによって、低減することが可能である。スイッチング速度は、スイッチングデバイスのゲートしきい値電圧付近の電圧変化速度を上昇させることによって、高速化することが可能である。一方で、スイッチングデバイスの劣化を抑制するためには、スイッチングデバイスのゲート酸化膜に必要以上の電圧を印加しないようにすることが望ましい。したがって、スイッチングデバイスの劣化を抑制しつつスイッチング損失を低減するためには、スイッチングデバイスのターンオンの瞬間は駆動装置の出力電圧を高い値とし、その後に駆動装置の出力電圧を低い値へ切り替えることが望ましい。
たとえば、特開2016-52197号公報(特許文献1)には、スイッチング損失を低減させる手法として、スイッチングデバイスの状態を監視し、その結果に基づいてゲート電圧源およびゲート抵抗値をフィードバック制御することによって、ターンオン時のスイッチング速度を高速化する手法が開示されている。
特開2016-52197号公報
特許文献1に示される手法では、フィードバック制御を行なうための制御回路が必要となり、回路が複雑化するという課題があった。
本開示は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、単純な回路構成で、スイッチングデバイスの劣化を抑制しつつスイッチング損失を低減することが可能な駆動装置を提供することである。
本開示による駆動装置は、スイッチングデバイスの駆動装置であって、第1スイッチング素子と、第1スイッチング素子を介してスイッチングデバイスのゲートに電圧を出力する第1出力装置とを備える。第1出力装置は、第1スイッチング素子を介してスイッチングデバイスに接続される一対の出力端子と、一対の出力端子の間に接続されるコンデンサと、第2スイッチング素子と、第2スイッチング素子を介してコンデンサに接続され、予め定められた駆動電圧よりも絶対値の大きい電圧を出力する第1電源とを有する。第1スイッチング素子は、スイッチングデバイスのスイッチング動作が行なわれる前にオフ状態となり、スイッチングデバイスのスイッチング動作が行なわれる場合にターンオンするように動作する。第2スイッチング素子は、スイッチングデバイスのスイッチング動作が行なわれる前にオン状態となり、スイッチングデバイスのスイッチング動作が行なわれる場合にターンオフするように動作する。
上記の駆動装置によれば、スイッチングデバイスのスイッチング動作が行なわれる前にコンデンサが第2スイッチング素子を介して第1電源に接続され、駆動電圧よりも高い電圧でコンデンサが充電される。そして、スイッチングデバイスのスイッチング動作が行なわれる場合には、駆動電圧よりも絶対値の大きい電圧で充電されたコンデンサが第1スイッチング素子を介してスイッチングデバイスのゲートに接続される。そのため、スイッチングデバイスのスイッチング動作の初期においては、駆動電圧よりも絶対値の大きい電圧が駆動装置から出力される。これにより、スイッチングデバイスのゲート電圧の変化速度を増加させることができ、スイッチング速度を速くすることができる。
一方、スイッチング動作の後期においては、スイッチングデバイスのゲート電圧の上昇に伴って駆動装置の出力電圧(コンデンサの両端電圧)は低下し、ゲート電圧が駆動装置の出力電圧に達した時点でゲート電圧の上昇は止まる。これにより、ゲート電圧が過大な電圧となるこが防止される。そのため、専用の電圧制限機構を設けることなく、スイッチングデバイスのゲート電圧が過剰に高い値となることを防止することができる。その結果、単純な回路構成で、スイッチングデバイスの劣化を抑制しつつスイッチング損失を低減することができる。
本開示によれば、単純な回路構成で、スイッチングデバイスの劣化を抑制しつつスイッチング損失を低減することが可能な駆動装置を提供することができる。
駆動装置の回路構成の一例を示す図(その1)である。 駆動装置の動作を説明するためのタイミングチャート(その1)である。 駆動装置の回路構成の一例を示す図(その2)である。 駆動装置の動作を説明するためのタイミングチャート(その2)である。 駆動装置の回路構成の一例を示す図(その3)である。 駆動装置の回路構成の一例を示す図(その4)である。 駆動装置の回路構成の一例を示す図(その5)である。 駆動装置の回路構成の一例を示す図(その6)である。 駆動装置の回路構成の一例を示す図(その7)である。 駆動装置の回路構成の一例を示す図(その8)である。 駆動装置の動作を説明するためのタイミングチャート(その3)である。 駆動装置の回路構成の一例を示す図(その9)である。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態1による駆動装置100の回路構成の一例を示す図である。駆動装置100は、電力用のスイッチングデバイス1に接続され、スイッチングデバイス1を駆動するように構成される。駆動装置100は、スイッチングデバイス1がターンオンする時のスイッチング速度を高めるように構成される。
本実施の形態においては、スイッチングデバイス1がMOSFETである場合について説明する。一般的に、MOSFETは、ゲート電圧(ゲートソース間電圧)がゲートしきい値電圧Vth未満である場合にドレイン電流(ソースとドレインとの間を流れる電流)が生じないオフ状態となり、ゲート電圧がゲートしきい値電圧Vth以上である場合にドレイン電流が生じるオン状態となるように構成される。
以下では、駆動装置100がスイッチングデバイス1に出力する電圧を「ドライバ出力電圧」とも称する。また、駆動装置100がスイッチングデバイス1を定常オン状態にする場合のドライバ出力電圧を「駆動電圧Von」とも称し、駆動装置100がスイッチングデバイス1を定常オフ状態にする場合のドライバ出力電圧を「駆動電圧Voff」とも称する。駆動電圧Vonは、スイッチングデバイス1のゲートしきい値電圧Vth以上の値に設定される。駆動電圧Voffは、スイッチングデバイス1のゲートしきい値電圧Vth未満の値に設定される。
以下に説明するスイッチング素子E1,E2,F1,F2についても、スイッチングデバイス1と同様に、MOSFETである場合について説明する。なお、スイッチングデバイス1およびスイッチング素子E1,E2,F1,F2は、MOSFETに限定されるものではなく、例えば、IGBTであってもよい。
スイッチングデバイス1は、SiC(シリコンカーバイド)およびGaN(ガリウムナイトライド)などのワイドバンドギャップ半導体、および、Si(シリコン)を材料としたデバイスに適用可能である。
駆動装置100は、ゲート駆動回路11と、出力装置21と、スイッチング素子E1と、ゲート抵抗R1と、プルダウン抵抗R2と、速度調整用の調整抵抗R3と、一対の出力端子Tp,Tn(正側端子Tpおよび負側端子Tn)とを備える。出力装置21は、一対の出力端子22,23を備える。
駆動装置100の出力端子Tp,Tnは、スイッチングデバイス1のゲートおよびソースにそれぞれ接続される。なお、駆動装置100の出力端子Tpと駆動装置200のゲート端子の間には、ゲートの充電速度を調整するためのゲート抵抗2が設けられる。
スイッチング素子E1のソース端子は、ゲート抵抗R1を介して駆動装置100の正側端子Tpに接続される。スイッチング素子E1のドレイン端子は、調整抵抗R3を介して出力装置21の出力端子22に接続される。スイッチング素子E1のゲート端子は、ゲート駆動回路11に接続され、ゲート駆動回路11からのゲート電圧を受ける。
出力装置21は、出力端子22,23に加えて、コンデンサC1と、スイッチング素子F1と、電圧源B1とを備える。
コンデンサC1は、出力装置21の出力端子22,23間に接続され、スイッチングデバイス1のスイッチング時に必要な電荷を蓄積する。
スイッチング素子F1のソース端子は、出力装置21の出力端子22に接続される。スイッチング素子F1のドレイン端子は、電圧源B1の正極に接続される。スイッチング素子F1のゲート端子は、ゲート駆動回路11に接続され、ゲート駆動回路11からのゲート電圧を受ける。
電圧源B1は、スイッチング素子F1を介して、コンデンサC1に接続される。具体的には、電圧源B1の正極はスイッチング素子F1を介してコンデンサC1の一方端に接続され、電圧源B1の負極はコンデンサC1の他方端および出力装置21の出力端子23に接続される。電圧源B1は、スイッチングデバイス1の駆動電圧Vonよりも高い電圧V1を出力するように構成されている。
プルダウン抵抗R2の一方端は、ゲート抵抗R1を介して駆動装置100の正側端子Tpに接続される。プルダウン抵抗R2の他方端は、駆動装置100の負側端子Tnに接続される。プルダウン抵抗R2は、スイッチング素子E1がオフの時に、スイッチングデバイス1のゲート電位とソース電位とを等しくするための抵抗である。
ゲート抵抗R1および調整抵抗R3は、スイッチング素子E1のスイッチング速度を調節するための抵抗である。
ゲート駆動回路11は、外部より入力されるゲート信号に基づいて予め指定されたタイミングでスイッチング素子E1,F1にゲート電圧をそれぞれ与えることによって、スイッチング素子E1,F1のオンオフを制御する。ゲート駆動回路11は、スイッチング素子E1のオンオフと、スイッチング素子F1のオンオフとを、それぞれ別々に制御可能に構成される。
図2は、駆動装置100がスイッチングデバイス1をターンオンする場合の駆動装置100の動作を説明するためのタイミングチャートである。図2において、横軸は時間を示し、縦軸は上から順に、スイッチング素子E1の状態、スイッチング素子F1の状態、コンデンサC1の両端電圧、ドライバ出力電圧、スイッチングデバイス1のゲート電圧を示す。
時刻t1以前は、スイッチングデバイス1がオフの状態(ターンオンする前の状態)である。この状態では、スイッチング素子E1はオフ状態であり、スイッチング素子F1はオン状態である。スイッチング素子F1がオン状態であることによって、電圧源B1の出力電圧V1がコンデンサC1に印加され、コンデンサC1は充電される。これにより、コンデンサC1の両端電圧は、電圧源B1の出力電圧V1と同じ値、すなわち駆動電圧Vonよりも高い値となる。一方、スイッチング素子E1はオフであるため、スイッチングデバイス1のゲートとソースとの間の容量は、プルダウン抵抗R2によって放電された状態であり、スイッチングデバイス1のゲート電位とソース電位とは等しい状態である。
時刻t1にてターンオン指令が外部よりゲート駆動回路11に入力されると、ゲート駆動回路11は、スイッチング素子F1をターンオフして、コンデンサC1を電圧源B1から切り離す。
その後の時刻t2にて、ゲート駆動回路11は、スイッチング素子E1をターンオンする。これにより、コンデンサC1の両端電圧が駆動装置100から出力され、コンデンサC1に蓄えられた電荷でスイッチングデバイス1のゲートが充電される。この際、コンデンサC1の両端電圧、すなわち駆動電圧Vonよりも高い電圧V1が、駆動装置200から出力される。これにより、定電圧駆動時(駆動装置100が一定の駆動電圧Vonを出力する場合)に比べて、ゲート電圧のゲートしきい値電圧Vth付近の増加速度を上昇させることができるため、スイッチングデバイス1を高速にスイッチング(ターンオン)することができる。
時刻t2以降においては、コンデンサC1の両端電圧は、時間の経過と共に徐々に低下し、スイッチングデバイス1のゲート電圧と等しくなる電圧Vstで定常状態となる。電圧Vstは、下記の式(1)を用いて求めることができる。
V1×CA1=(CA1+Ciss)×Vst …(1)
式(1)において、「V1」は電圧源B1の出力電圧を示し、「CA1」はコンデンサC1の静電容量を示し、「Ciss」はスイッチングデバイス1の入力容量(ゲートソース間容量とゲートドレイン間容量とを合計した全体の容量)を示している。
式(1)の左辺は、スイッチング素子E1のターンオン前にコンデンサC1に蓄積されている電荷量を示し、右辺はスイッチング素子E1のターンオン後にコンデンサC1に蓄積される電荷量とスイッチングデバイス1のゲートソース間に蓄積される電荷量との合計を示す。
式(1)から理解できるように、スイッチングデバイス1のターンオン後にコンデンサC1の両端電圧がスイッチングデバイス1のゲート電圧と等しくなって定常状態となる電圧Vstは、電圧源B1の出力電圧V1およびコンデンサC1の容量CA1によって調整することができる。具体的には、電圧源B1の出力電圧V1およびコンデンサC1の容量CA1を大きくすることによって上昇し、電圧源B1の出力電圧V1およびコンデンサC1の容量CA1を小さくすることによって低下する。
したがって、電圧Vstが駆動電圧Vonとなるように電圧源B1の出力電圧V1およびコンデンサC1の容量CA1を設定(選択)することで、定常オン状態におけるスイッチングデバイス1のゲート電圧を、駆動電圧Vonに一致させることができる。例えば、コンデンサC1の容量CA1をスイッチングデバイス1の入力容量と同等の値に設定し、電圧源B1の出力電圧V1を駆動電圧Vonの2倍に設定することで、スイッチング初期のドライバ出力電圧を駆動電圧Vonの2倍にしつつ、定常状態でのドライバ出力電圧を駆動電圧Vonと等しくすることができる。
以上のように、本実施の形態1による駆動装置100は、スイッチング素子E1(第1スイッチング素子)と、出力装置21(第1出力装置)とを備える。出力装置21は、スイッチング素子E1を介してスイッチングデバイス1に接続される一対の出力端子22,23と、一対の出力端子22,23の間に接続されるコンデンサC1と、スイッチング素子F1(第2スイッチング素子)と、スイッチング素子F1を介してコンデンサC1に接続され、駆動電圧Vonよりも絶対値の大きい電圧V1を出力する電圧源B1(第1電源)とを有する。スイッチング素子E1は、スイッチングデバイス1がオフ状態(ターンオン前の状態)である場合にオフ状態となり、スイッチングデバイス1がターンオンする場合にターンオンするように動作する。一方、スイッチング素子F1は、スイッチングデバイス1がオフ状態(ターンオン前の状態)である場合にオン状態となり、スイッチングデバイス1がターンオンする場合にターンオフするように動作する。
このような構成によれば、スイッチングデバイス1のターンオン前にコンデンサC1がスイッチング素子F1を介して電圧源B1に接続されるため、電圧源B1が出力する電圧V1でコンデンサC1が充電される。そして、スイッチングデバイス1がターンオンされる場合には、コンデンサC1がスイッチング素子E1を介してスイッチングデバイス1のゲートに接続されるため、ドライバ出力電圧が電圧V1となる。これにより、スイッチングデバイス1のゲート電圧が上昇し、スイッチングデバイス1のターンオン動作が行なわれることになる。
ここで、電圧V1は、駆動電圧Vonよりも絶対値の大きい値に設定されている。そのため、ターンオン動作の初期においては、ドライバ出力電圧は、駆動電圧Vonよりも高い値となる。これにより、ドライバ出力電圧が一定の駆動電圧Vonである場合に比べて、スイッチングデバイス1のゲート電圧におけるゲートしきい値電圧Vth付近の増加速度を高めることができ、スイッチング速度(ターンオン速度)を高めることができる。
さらに、ターンオン動作の後期においては、ゲート電圧の上昇に伴ってドライバ出力電圧(コンデンサC1の両端電圧)は電圧V1よりも低下し、ゲート電圧がドライバ出力電圧に達した時点でゲート電圧の上昇は止まる。そのため、ゲート電圧が過大な電圧となるこが防止される。その結果、専用の電圧制限機構を設けることなく、ゲート電圧が過剰に高い値となることを防止することができる。
実施の形態2.
図3は、本実施の形態2による駆動装置200の回路構成の一例を示す図である。駆動装置200は、スイッチングデバイス1に接続され、スイッチングデバイス1のターンオフ時のスイッチング速度を高めるように構成される。
駆動装置200は、電圧源5と、ゲート駆動回路11と、出力装置41と、スイッチング素子E2と、ゲート抵抗R1と、抵抗R4,R5と、一対の出力端子Tp,Tnとを備える。駆動装置200の出力端子Tp,Tnは、スイッチングデバイス1のゲートおよびソースにそれぞれ接続される。出力装置41は、一対の出力端子42,43を備える。
電圧源5の正極は、出力装置41の出力端子43に接続されるとともに、抵抗R4およびゲート抵抗R1を介して駆動装置200の正側端子Tpに接続される。電圧源5の負極は、駆動装置200の負側端子Tnに接続される。電圧源5の出力電圧は、駆動電圧Vonとなるように予め設定されている。
スイッチング素子E2のソース端子は、抵抗R5を介して出力装置41の出力端子42に接続される。スイッチング素子E2のドレイン端子は、抵抗R4を介して出力装置41の出力端子43に接続されるとともに、ゲート抵抗R1を介して駆動装置200の正側端子Tpに接続される。スイッチング素子E2のゲート端子は、ゲート駆動回路11に接続され、ゲート駆動回路11からのゲート電圧を受ける。
出力装置41は、出力端子42,43に加えて、コンデンサC2と、スイッチング素子F2と、電圧源B2とを備える。
コンデンサC2は、出力装置41の出力端子42,43間に接続され、スイッチングデバイス1のスイッチング時に必要な電荷を蓄積する。
スイッチング素子F2のソース端子は、出力装置41の出力端子42に接続される。スイッチング素子F2のドレイン端子は、電圧源B1の負極に接続される。スイッチング素子F2のゲート端子は、ゲート駆動回路11に接続され、ゲート駆動回路11からのゲート電圧を受ける。
電圧源B2は、スイッチング素子F2を介してコンデンサC2に接続される。具体的には、電圧源B2の負極はスイッチング素子F2を介してコンデンサC2の一方端に接続され、電圧源B2の正極はコンデンサC2の他方端および出力装置41の出力端子43に接続される。電圧源B2は、スイッチングデバイス1の駆動電圧Vonよりも絶対値の大きい電圧V2を出力するように構成されている。
ゲート駆動回路11は、外部より入力されるゲート信号に基づいて予め指定されたタイミングでスイッチング素子E2,F2にゲート電圧をそれぞれ与えることによって、スイッチング素子E2,F2のオンオフを制御する。ゲート駆動回路11は、スイッチング素子E2のオンオフと、スイッチング素子F2のオンオフとを、それぞれ別々に制御可能に構成される。
図4は、駆動装置200がスイッチングデバイス1をターンオフする場合の駆動装置200の動作を説明するためのタイミングチャートである。図4において、横軸は時間を示し、縦軸は上から順に、スイッチング素子E2の状態、スイッチング素子F2の状態、コンデンサC2の両端電圧、ドライバ出力電圧、スイッチングデバイス1のゲート電圧を示す。
なお、図4において、コンデンサC2の両端電圧は、コンデンサC2のスイッチング素子F2に接続される側の端部(図4における下側の端部)の電位から、他方の端部(図4における上側の端部)の電位を差し引いた値で示される。
時刻t11以前は、スイッチングデバイス1がオンの状態(ターンオフする前の状態)である。この状態では、スイッチング素子E2はオフ状態であり、スイッチング素子F2はオン状態である。スイッチング素子F2がオン状態であることによって、電圧源B2の出力電圧V2がコンデンサC2に印加され、コンデンサC2は充電される。これにより、コンデンサC2の両端電圧の大きさ(絶対値)は、電圧源B2の出力電圧V2と同じ値、すなわち駆動電圧Vonの大きさよりも大きい値となる。なお、コンデンサC2のスイッチング素子F2に接続される側の端部に電圧源B2の負極が接続され、他方の端部に電圧源B2の正極が接続されるため、コンデンサC2のスイッチング素子F2に接続される側の端部の電位は、他方の端部の電位よりも低くなる。その結果、コンデンサC2の両端電圧は図4に示すように「-V2」となる。
また、スイッチング素子E2はオフ状態であるため、電圧源5の出力電圧が駆動装置200から出力されることによって、ドライバ出力電圧およびゲート電圧は駆動電圧Vonとなる。この状態において、スイッチングデバイス1の入力容量に蓄積される電荷は、駆動電圧Vonとスイッチングデバイス1の入力容量Cissとの積(=Von×Ciss)で表わすことができる。
時刻t11にてターンオフ指令が外部よりゲート駆動回路11に入力されると、ゲート駆動回路11は、スイッチング素子F2をターンオフして、コンデンサC2を電圧源B2から切り離す。
その後の時刻t12にて、ゲート駆動回路11は、スイッチング素子E2をターンオンする。これにより、コンデンサC2の両端電圧「-V2」が駆動装置200から出力される。コンデンサC2の両端電圧「-V2」の大きさは駆動電圧Vonの大きさよりも大きいため、ドライバ出力電圧は、駆動電圧Voffよりも高い駆動電圧Vonから、駆動電圧Voffよりも低い値に瞬時に低下する。これにより、定電圧駆動時(駆動装置200が一定の駆動電圧Voffを出力する場合)に比べて、ゲート電圧のゲートしきい値電圧Vth付近の減少速度を上昇させることができるため、スイッチングデバイス1を高速にスイッチング(ターンオフ)することができる。
時刻t12以降においては、コンデンサC2の両端電圧は、時間の経過と共に徐々に増加し、スイッチングデバイス1のゲート電圧と等しくなる電圧Vstで定常状態となる。電圧Vstは、下記の式(2)を用いて求めることができる。
-V2×CA2+Von×Ciss=(CA2+Ciss)×Vst …(2)
式(2)において、「V2」は電圧源B2の出力電圧を示し、「CA2」はコンデンサC2の静電容量を示し、「Ciss」はスイッチングデバイス1の入力容量を示している。
式(2)の左辺は、スイッチング素子E2のターンオフ前にコンデンサC2に蓄積される電荷量とスイッチングデバイス1のゲートソース間に蓄積される電荷量との合計を示し、右辺はスイッチング素子E2のターンオフ後にコンデンサC2に蓄積される電荷量とスイッチングデバイス1に蓄積される電荷量との合計を示す。
式(2)から理解できるように、スイッチングデバイス1のターンオフ後にコンデンサC2の両端電圧が定常状態となる電圧Vstは、電圧源B2の出力電圧V2およびコンデンサC2の容量CA2によって調整することができる。具体的には、電圧源B2の出力電圧V2およびコンデンサC2の容量CA2を大きくすることによって低下し、電圧源B2の出力電圧V2およびコンデンサC2の容量CA2を小さくすることによって上昇する。
したがって、電圧Vstが駆動電圧Voffとなるように電圧源B2の出力電圧V2およびコンデンサC2の容量CA2を設定(選択)することで、定常オフ状態におけるスイッチングデバイス1のゲート電圧を、駆動電圧Voffに一致させることができる。
以上より、スイッチングデバイス1のターンオフ時に高速スイッチングが可能なゲート駆動回路が実現できる。
以上のように、本実施の形態2による駆動装置200は、スイッチング素子E2(第1スイッチング素子)と、出力装置41(第1出力装置)とを備える。出力装置41は、スイッチング素子E2を介してスイッチングデバイス1に接続される一対の出力端子42,43と、一対の出力端子42,43の間に接続されるコンデンサC2と、スイッチング素子F2(第2スイッチング素子)と、スイッチング素子F2を介してコンデンサC2に接続され、駆動電圧Vonよりも絶対値の大きい電圧V2を出力する電圧源B2(第1電源)とを有する。スイッチング素子E2は、スイッチングデバイス1がオン状態(ターンオフ前の状態)である場合にオフ状態となり、スイッチングデバイス1がターンオフする場合にターンオンするように動作する。一方、スイッチング素子F2は、スイッチングデバイス1がオン状態(ターンオフ前の状態)である場合にオン状態となり、スイッチングデバイス1がターンオフする場合にターンオフするように動作する。
このような構成によれば、スイッチングデバイス1のターンオフ前にコンデンサC2がスイッチング素子F2を介して電圧源B2に接続されるため、電圧源B2が出力する電圧「-V2」でコンデンサC2が充電される。そして、スイッチングデバイス1がターンオフされる場合には、コンデンサC2がスイッチング素子E2を介してスイッチングデバイス1のゲートに接続されるため、電圧「-V2」が駆動装置200から出力される。これにより、スイッチングデバイス1のゲート電圧が低下し、スイッチングデバイス1のターンオフ動作が行なわれることになる。
ここで、電圧V2の大きさ(絶対値)は、駆動電圧Vonの大きさよりも大きい値に設定されている。そのため、ターンオフ動作の初期においては、ドライバ出力電圧は、駆動電圧Voffよりも低い値となる。これにより、ドライバ出力電圧が一定の駆動電圧Voffである場合に比べて、スイッチングデバイス1のゲート電圧におけるゲートしきい値電圧Vth付近の減少速度を高めることができる。その結果、上述の実施の形態1と同様に、スイッチング速度(ターンオフ速度)を高めることができる。
実施の形態3.
図5は、本実施の形態3による駆動装置300の回路構成の一例を示す図である。駆動装置300は、上述の図1に示す駆動装置100を、負バイアス出力が可能となるように改良したものである。具体的には、駆動装置300は、上述の図1に示す駆動装置100に対して、プルダウン抵抗R2を取り除き、電圧源40を追加するとともに、上述の図3に示すスイッチング素子E2を追加してスイッチング素子E1に直列に接続したものである。駆動装置300のその他の構成は、上述の駆動装置100と同じであるため、ここでの詳細な説明は繰返さない。
電圧源40の正極は、駆動装置300の負側端子Tnに接続される。電圧源40の負極は、スイッチング素子E2を介して駆動装置300の正側端子Tpに接続される。電圧源40の出力電圧は、駆動電圧Voffとなるように予め設定されている。
スイッチング素子E2は、ゲート駆動回路11により制御され、スイッチング素子E1と相補的に動作する。すなわち、スイッチング素子E1がオン状態である場合にスイッチング素子E2はオフ状態となり、スイッチング素子E1がオフ状態である場合にスイッチング素子E2はオン状態となる。これにより、スイッチングデバイス1の定常オフ時に、スイッチングデバイス1に負バイアスをかける(大きさが駆動電圧Voffである負の電圧を印加する)ことが可能となる。また、負バイアスによって、スイッチングデバイス1のターンオン前の入力容量には負の電圧が印加される。そのため、スイッチングデバイス1のターンオン後にコンデンサC1の両端電圧が定常状態となる電圧Vstは、下記の式(3)で表わされる。
V1×CA1-Voff×Ciss=(CA1+Ciss)×Vst …(3)
以上より、スイッチングデバイス1のターンオン時に高速スイッチングが可能であり、かつスイッチングデバイス1のオフ時にスイッチングデバイス1に負バイアスをかけることが可能な駆動装置300を実現することができる。
実施の形態4.
図6は、本実施の形態4による駆動装置400の回路構成の一例を示す図である。駆動装置400は、上述の図3に示す駆動装置200を、正バイアス出力が可能となるように改良したものである。具体的には、駆動装置400は、上述の図3に示す駆動装置200に対して、抵抗R4および電圧源5を取り除き、電圧源20を追加するとともに、上述の図1に示すスイッチング素子E1を追加してスイッチング素子E2に直列に接続したものである。駆動装置400のその他の構成は、上述の駆動装置200と同じであるため、ここでの詳細な説明は繰返さない。
電圧源40の正極は、スイッチング素子E1を介して駆動装置300の正側端子Tpに接続される。電圧源20の負極は、出力装置41の出力端子43および駆動装置300の負側端子Tnに接続される。電圧源20の出力電圧は、駆動電圧Vonとなるように予め設定されている。
スイッチング素子E1は、ゲート駆動回路11により制御され、スイッチング素子E2と相補的に動作する。これにより、スイッチングデバイス1の定常オン時に、スイッチングデバイス1に正バイアスをかける(大きさが駆動電圧Vonである正の電圧を印加する)ことが可能となる。そのため、スイッチングデバイス1のターンオフ後にコンデンサC2の両端電圧が定常状態となる電圧Vstは、下記の式(4)で表わされる。
-V2×CA2+Von×Ciss=(CA2+Ciss)×Vst …(4)
以上より、スイッチングデバイス1のターンオフ時に高速スイッチングが可能であり、かつスイッチングデバイス1のオン時にスイッチングデバイス1に正バイアスをかけることが可能な駆動装置400を実現することができる。
実施の形態5.
図7は、本実施の形態5による駆動装置500の回路構成の一例を示す図である。駆動装置500は、上述の図5に示す駆動装置300の構成と図6に示す駆動装置400の構成とを組み合わせたものである。具体的には、駆動装置500は、上述の図5に示す駆動装置300に対して、電圧源40を取り除き、代わりに図6に示す出力装置41、抵抗R5を接続したものである。抵抗R5は、スイッチング速度を調節するものである。
駆動装置500の構成は上述の駆動装置300の構成と駆動装置400の構成との組み合わせであるため駆動装置500の動作についての詳細な説明は省略するが、駆動装置500のような回路構成にすることによって、スイッチングデバイス1のターンオフ時およびターンオン時の双方において高速スイッチングが可能となる。
実施の形態6.
上述の実施の形態1~5による駆動装置100~500においては、定常状態において、漏れ電流による電圧変動が発生する可能性がある。例えば、実施の形態1による駆動装置100(図1参照)においては、ターンオン後、プルダウン抵抗R2によって、スイッチングデバイス1のゲート電圧は時間の経過に伴って低下する。また、例えば、上述の実施の形態5による駆動装置500においては、定常状態にてゲート電位を固定する機構が存在しないため、ゲート電圧が不安定となる可能性がある。
上記の課題を解決するために、本実施の形態6においては、ゲート電圧を安定化するための電圧安定化回路を追加する。
図8は、本実施の形態6による駆動装置600の回路構成の一例を示す図である。駆動装置600は、上述の図1に示す駆動装置100に対して、出力装置21を出力装置21aに置き換えたものである。駆動装置600のその他の構成は、上述の図1に示す駆動装置100と同じであるため、ここでの詳細な説明は繰返さない。
出力装置21aは、上述の図1に示す出力装置21に対して、電圧安定回路を追加したものである。この電圧安定回路は、出力装置21aの出力端子22,23の間に、ダイオードD1と、安定化用の電圧源B1aとを直列に接続したものである。安定化用の電圧源B1aの出力電圧は、駆動電圧Vonに設定されている。
このような電圧安定回路を追加することによって、スイッチングデバイス1のターンオン時に、コンデンサC1の電圧が駆動電圧Vonに低下した時点でダイオードD1が導通して、安定化用の電圧源B1aからの駆動電圧Vonが駆動装置600から出力される。そのため、ターンオン後の定常状態でのドライバ出力電圧が一定の駆動電圧Vonとなり安定化する。
なお、上述の図8においては電圧安定化回路を図1に示す駆動装置100に追加する例を示したが、電圧安定化回路は他の駆動装置200~500に追加することも可能である。
また、電圧源B1aは、漏れ電流分の電流供給のみを行なうため、電圧源B1aの容量は小さいものでよい。そのため、電圧源B1aに代えて、電圧源B1より分圧する抵抗を設けるように変形してもよい。
図9は、本実施の形態6の変形例による駆動装置601の回路構成の一例を示す図である。図9に示す駆動装置601は、図8に示す駆動装置600に対して、出力装置21aを出力装置21bに置き換えたものである。出力装置21bは、出力装置21aに対して、電圧源B1aを、電圧源B1より分圧するための分圧抵抗R6,R7に置き換えたものである。このように、電圧源B1aを分圧抵抗R6,R7に置き換えることで、回路構成を簡易化することが可能である。
実施の形態7.
上述の実施の形態1~6における出力装置21,21a,21b,41は、スイッチングデバイス1のゲートとの接続が切り離されるまでは、コンデンサC1,C2を充電することができない。そのため、スイッチング素子E1のスイッチング周期(パルス間隔)が短い場合はコンデンサC1,C2の充電が完了する前に次のスイッチングが起こるということが懸念される。
例えば、実施の形態1による駆動装置100の場合、スイッチング素子E1をオンしている期間はコンデンサC1がスイッチングデバイス1のゲートと導通しているためコンデンサC1の充電は行なわれず、スイッチング素子E1をオフした後にコンデンサC1の充電が行なわれる。したがって、スイッチング素子E1をオフする期間が短い場合はコンデンサC1の充電が完了する前に、次のスイッチングが起こり得る。
上記の課題を解決するために、本実施の形態7においては、コンデンサC1,C2とスイッチングデバイス1のゲートとを切り離すための切り離し用スイッチング素子を追加する。
図10は、本実施の形態7による駆動装置700の回路構成の一例を示す図である。図10に示す駆動装置700は、図8に示す駆動装置600に対して、出力装置21aを出力装置21cに置き換えたものである。出力装置21cは、出力装置21aに対して、切り離し用のスイッチング素子F1aを追加したものである。スイッチング素子F1aは、コンデンサC1とダイオードD1のカソードとの間に設けられる。
図11は、駆動装置700がスイッチングデバイス1をターンオンする場合の駆動装置700の動作を説明するためのタイミングチャートである。図11において、横軸は時間を示し、縦軸は上から順に、スイッチング素子E1の状態、スイッチング素子F1の状態、スイッチング素子F1aの状態、コンデンサC1の両端電圧、ドライバ出力電圧、スイッチングデバイス1のゲート電圧を示す。
時刻t21以前は、スイッチングデバイス1がオフの状態(ターンオンする前の状態)である。この状態では、スイッチング素子E1はオフ状態であり、スイッチング素子F1はオン状態であり、スイッチング素子F1aはオフ状態である。
時刻t21にてターンオン指令が外部よりゲート駆動回路11に入力されると、ゲート駆動回路11は、スイッチング素子F1をターンオフして、コンデンサC1を電圧源B1から切り離す。
その後の時刻t22にて、ゲート駆動回路11は、スイッチング素子E1をターンオンするとともに、スイッチング素子F1aをターンオンする。これにより、コンデンサC1の両端電圧がスイッチング素子F1a,E1を介して駆動装置700から出力され、コンデンサC1に蓄えられた電荷でスイッチングデバイス1のゲートが充電される。これにより、ゲート電圧が上昇する。
その後の時刻t23にてゲート電圧が駆動電圧Vonに達して定常状態となると、ゲート駆動回路11はスイッチング素子F1aをターンオフする。さらに、その後の時刻t24にて、ゲート駆動回路11はスイッチング素子F1をターンオンする。これにより、ゲート電圧を安定化用の電圧源B1aから出力される駆動電圧Vonに維持しつつ、電圧源B1から出力される電力でコンデンサC1を充電することができる。
また、スイッチング素子F1aを追加したことにより、スイッチングデバイス1のターンオン時に、スイッチング素子F1aをオンさせるタイミングを、スイッチング素子E1のターンオン後に遅らせることが可能であり、ドライバ出力電圧が最大値となるタイミングを遅らせることが可能である。これにより、ゲート電圧がゲートしきい値電圧Vthとなる付近でドライバ出力電圧を増加させることが可能である。
以上のように、切り離し用のスイッチング素子F1aを追加することで、コンデンサC1の充電タイミングを早めることができ、また、コンデンサC1の放電タイミングを適当なタイミングに変更することが可能である。
なお、上述の図10においては切り離し用のスイッチング素子F1aを図8に示す駆動装置600に追加する例を示したが、切り離し用のスイッチング素子F1aは他の駆動装置100~500,601に追加することも可能である。
実施の形態8.
上述の実施の形態1~7による駆動装置100~700は、スイッチングデバイス1の状態(温度・スイッチング電流・各端子間の電圧など)とは無関係にスイッチング動作を行なうものであった。
これに対し、本実施の形態8においては、スイッチングデバイス1の状態を、駆動回路内の各電圧値、容量値、抵抗値にフィードバックさせる回路を追加する。
図12は、本実施の形態8による駆動装置800の回路構成の一例を示す図である。図12に示す駆動装置800は、上述の図8に示す駆動装置600に対して、制御部12を追加したものである。また、スイッチングデバイス1には、スイッチングデバイス1の電圧を検出する電圧検出部13、スイッチングデバイス1の電流を検出する電流検出部14、スイッチングデバイス1の温度を検出する温度検出部15が設けられる。また、駆動装置800内の電圧源B1,B1aの電圧、コンデンサC1の容量、抵抗R1,R3の値は、可変に構成される。
制御部12は、外部の電圧検出部13、電流検出部14、温度検出部15の検出結果をスイッチングデバイス1の状態を示す情報として受け取り、受け取った検出結果に基づいて駆動装置800内の電圧源B1,B1aの電圧、コンデンサC1の容量、抵抗R1,R3の値を変化させる。これにより、スイッチングデバイス1の動作状態に応じて、スイッチング動作時の駆動条件を調節することが可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 スイッチングデバイス、2 ゲート抵抗、5,20,40,B1,B1a,B2 電圧源、11 ゲート駆動回路、12 制御部、13 電圧検出部、14 電流検出部、15 温度検出部、21,21a,21b,21c,41 出力装置、22,23,42,43,Tn,Tp 出力端子、100,200,300,400,500,600,601,700,800 駆動装置、C1,C2 コンデンサ、D1 ダイオード、E1,E2,F1,F1a,F2 スイッチング素子、R1 ゲート抵抗、R2 プルダウン抵抗、R3 調整抵抗、R4,R5 抵抗、R6,R7 分圧抵抗。

Claims (6)

  1. スイッチングデバイスの駆動装置であって、
    第1スイッチング素子と、
    前記第1スイッチング素子を介して前記スイッチングデバイスのゲートに電圧を出力する第1出力装置とを備え、
    前記第1出力装置は、
    前記第1スイッチング素子を介して前記スイッチングデバイスに接続される一対の出力端子と、
    前記一対の出力端子の間に接続されるコンデンサと、
    第2スイッチング素子と、
    前記第2スイッチング素子を介して前記コンデンサに接続され、予め定められた駆動電圧よりも絶対値の大きい電圧を出力する第1電源とを有し、
    前記第1スイッチング素子は、前記スイッチングデバイスのスイッチング動作が行なわれる前にオフ状態となり、前記スイッチングデバイスのスイッチング動作が行なわれる場合にターンオンするように動作し、
    前記第2スイッチング素子は、前記スイッチングデバイスのスイッチング動作が行なわれる前にオン状態となり、前記スイッチングデバイスのスイッチング動作が行なわれる場合にターンオフするように動作し、
    前記第1スイッチング素子と相補的に動作する第3スイッチング素子と、
    前記第3スイッチング素子を介して前記スイッチングデバイスに接続される第2電源とをさらに備え、
    前記第2電源は、前記第3スイッチング素子を介して、前記第1出力装置とは異なる符号の電位を前記スイッチングデバイスのゲートに供給し、
    前記第1出力装置は、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子との間に接続され、前記コンデンサと前記スイッチングデバイスのゲートとの間を切り離す切り離し用スイッチング素子をさらに備え
    前記切り離し用スイッチング素子は、前記スイッチングデバイスのスイッチング動作が行なわれる前にオフ状態となり、前記スイッチングデバイスのスイッチング動作が行なわれる場合にターンオンするように動作し、前記スイッチングデバイスのゲートが駆動電圧に到達した場合にターンオフするように動作する、スイッチングデバイスの駆動装置。
  2. 前記第1出力装置は、前記一対の出力端子の間に互いに直接に接続されるダイオードおよび安定化用電源を含む電圧安定化回路をさらに備え、
    前記安定化用電源は、前記駆動電圧を出力する、請求項1に記載のスイッチングデバイスの駆動装置。
  3. 前記第1出力装置の前記コンデンサの容量は可変に構成され、
    前記駆動装置は、
    前記スイッチングデバイスの状態を検出する検出部と、
    前記検出部による検出結果に基づいて前記コンデンサの容量を制御する制御部とをさらに備える、請求項1または2に記載のスイッチングデバイスの駆動装置。
  4. スイッチングデバイスの駆動装置であって、
    第1スイッチング素子と、
    前記第1スイッチング素子を介して前記スイッチングデバイスのゲートに電圧を出力する第1出力装置とを備え、
    前記第1出力装置は、
    前記第1スイッチング素子を介して前記スイッチングデバイスに接続される一対の出力端子と、
    前記一対の出力端子の間に接続されるコンデンサと、
    第2スイッチング素子と、
    前記第2スイッチング素子を介して前記コンデンサに接続され、予め定められた駆動電圧よりも絶対値の大きい電圧を出力する第1電源とを有し、
    前記第1スイッチング素子は、前記スイッチングデバイスのスイッチング動作が行なわれる前にオフ状態となり、前記スイッチングデバイスのスイッチング動作が行なわれる場合にターンオンするように動作し、
    前記第2スイッチング素子は、前記スイッチングデバイスのスイッチング動作が行なわれる前にオン状態となり、前記スイッチングデバイスのスイッチング動作が行なわれる場合にターンオフするように動作し、
    前記第1スイッチング素子と相補的に動作する第3スイッチング素子と、
    前記第3スイッチング素子を介して前記スイッチングデバイスに接続される第2出力装置とをさらに備え、
    前記第2出力装置は、
    前記第3スイッチング素子を介して前記スイッチングデバイスに接続される一対の出力端子と、
    前記第2出力装置の前記一対の出力端子の間に接続されるコンデンサと、
    第4スイッチング素子と、
    前記第4スイッチング素子を介して前記第2出力装置の前記コンデンサに接続され、前記駆動電圧よりも絶対値の大きい電圧を出力する第3電源とを有し、
    前記第3電源は、前記第3スイッチング素子および前記第4スイッチング素子を介して、前記第1出力装置とは異なる符号の電位を前記スイッチングデバイスのゲートに供給し、
    前記第1出力装置および前記第2出力装置の少なくとも一方は、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子との間に接続され、前記コンデンサと前記スイッチングデバイスのゲートとの間を切り離す切り離し用スイッチング素子をさらに備え
    前記切り離し用スイッチング素子は、前記スイッチングデバイスのスイッチング動作が行なわれる前にオフ状態となり、前記スイッチングデバイスのスイッチング動作が行なわれる場合にターンオンするように動作し、前記スイッチングデバイスのゲートが駆動電圧に到達した場合にターンオフして前記コンデンサと前記スイッチングデバイスのゲートとの間を切り離す切りように動作する、スイッチングデバイスの駆動装置。
  5. 前記第1出力装置および前記第2出力装置の少なくとも一方は、前記一対の出力端子の間に互いに直接に接続されるダイオードおよび安定化用電源を含む電圧安定化回路をさらに備え、
    前記安定化用電源は、前記駆動電圧を出力する、請求項4に記載のスイッチングデバイスの駆動装置。
  6. 前記第1出力装置および前記第2出力装置の少なくとも一方の前記コンデンサの容量は可変に構成され、
    前記駆動装置は、
    前記スイッチングデバイスの状態を検出する検出部と、
    前記検出部による検出結果に基づいて前記コンデンサの容量を制御する制御部とをさらに備える、請求項4または5に記載のスイッチングデバイスの駆動装置。
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