JP7084697B2 - パネル体の取付方法 - Google Patents
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Description
これに対して、パネル体を左右に隣接して設ける場合に、パネル体周囲の水密性能を安定的に確保できるものが求められていた。
1.枠組みされた複数のパネル体同士の縦枠を左右に隣接した状態で各パネル体の上枠及び下枠を躯体に固定し、パネル体の外周側の屋外側位置に取り付けた乾式シール材でパネル体の縦枠間、上枠と躯体間及び下枠と躯体間をシールする枠固定工程。
2.左右に隣接するパネル体の外周側の乾式シール材よりも屋内側位置において、縦枠間、上枠と躯体間及び下枠と躯体間を屋内側から湿式シール材でシールして当該湿式シール材を連続させるシール工程。
3.左右に隣接するパネル体の縦枠に跨って屋内側から方立を取り付ける方立取付工程。
また、パネル体を躯体に固定するため、シール工程後にパネル体に取り付ける方立にはそれほど強度を負担させる必要がなく、方立の見付寸法を小さくして意匠性を向上させることができる。
図6に示すように、本発明の実施の形態にかかるパネル体の取付方法は、カーテンウォール1の施工に用いられるものであり、カーテンウォール1は、上側躯体3aと下側躯体3bとの間で、パネル体5が左右に連接されている。
図4及び図5に示すように、各パネル体5は、枠7と、パネル11とで構成されている。
枠7は、上枠13、下枠15、右縦枠17a及び左縦枠17bとで枠組みしてある。また、図5に示すように、枠7には、枠7の一番右に位置する(図5において屋外側から見て右)右縦枠17aと一番左に位置する左縦枠17b間に縦骨18が設けてあり、一番右に位置する右縦枠17aと縦骨18間及び縦骨18と一番左に位置する左縦枠17bとの間に各々パネル11が嵌め込まれている。即ち、本実施の形態では、パネル体5は、2スパンで1ユニットとしてある。
隣合うパネル体5、5では、隣り合う左右の縦枠17b、17aに跨って方立9が取付けてあり、縦骨18にも方立9が取付けてある。
上枠13には、ボルト23の頭23aを摺動自在に保持するボルト保持溝25が形成されており、上枠13のボルト23は上側躯体3aのブラケット21にナット27で固定されている。
同様に、下枠15にもボルト23の頭23aを摺動自在に保持するボルト保持溝25が形成されており、下枠15のボルト23は下側躯体3aのブラケット21にナット27で固定されている。
更に、右縦枠17aには、屋内側に突設する断面略L字形状の補助係合部32が形成されている。
縦骨18には、左右の縦枠17b、17aと同様に、係合部28が形成された屋内側突設部29が設けてある。縦骨18には、屋外側からパネル11を止める押縁20が係合されている。
方立9には、係合部28に係合する2つの被係合部30が形成されている。各被係合部30は、各縦枠17b、17a又は縦骨18の係合部28に左側から係合する突起である。更に、方立9の屋外側端には、補助係合部32に係合する補助被係合部34が形成してある。
また、図1(c)に示すように、右縦枠17aの屋内側突設部29には左連結片31aが設けてあり、左縦枠17bの屋内側突設部29には右連結片31bが設けてあり、右連結片31aと左連結片31bを重合して屋内側から止めるビス33で固定されている。
図5に示すように、左右の縦枠17b、17a間に取り付ける方立9は、その左側面には、方立9と下枠15との間にブラケット35が設けてあり、ブラケット35は方立9に固定した先付けビス37aと下枠15に固定した後付けビス37bとにより固定されている。尚、先付けビス37aは工場でブラケット35と共に方立9に固定してあり、後付けビス37bは施工現場で取り付けてある。
縦骨18に取り付ける方立9内には、方立9の上端部と下端部とに各々補強材22が設けてある。各補強材22は、各上枠13及び下枠15に固定したブラケット24を介してボルト26aとナット26bで方立9内に固定してある。
一方、図4に示すように、枠7の内周には屋内側及び屋外側に設けた定型シール材51を介してパネル11が取付けられている。
図4に示すように、上枠13と上側躯体3aとの間は、上枠13の長手方向全域に亘って、屋外側にバックアップ材41、バックアップ材41の屋内側に長手方向シール材42が充填されている。上枠13の左右端部において各縦枠17b、17aに対応する位置には、長手方向シール材42の屋内側に上シール材43が充填されている。長手方向シール材42及び上シール材43は湿式シール材である。上シール材43はその屋内側端が左右の縦枠17b、17aの係合部28に対応する位置まで充填されている。
下枠15と下側躯体3bとの間は、下枠15の長手方向全域に亘って、屋外側にバックアップ材41、バックアップ材41の屋内側にバックアップ材41の屋内側に長手方向シール材42が充填されている。下枠15の左右端部において各縦枠17b、17aに対応する位置には、長手方向シール材42の屋内側に下シール材45が充填されている。下シール材45は湿式シール材である。下シール材45はその屋内側端が左右の縦枠17b、17aの係合部28に対応する位置まで充填されている。
隣り合う左縦枠17bの屋内側突設部29と右縦枠17aの屋内側突設部29との間には、左右の連結片31a、31bの重合部の屋内側に縦シール材47が充填されている(図1(c)参照)。縦シール材47は、左右の縦枠17b、17aの長手方向に亘って充填されていると共に、上端は上シール材43に、下端は下シール材45に接合されている。
即ち、上シール材43、下シール材45、左右の縦シール材47で、枠7の屋内側部の外周に連続したシールが施されている。
尚、上枠13及び下枠15には、各屋外側に乾式シール材49が各枠13、15の長手方向に亘って取付けてあり、上枠13と上側躯体3aとの間及び下枠15と下側躯体3bとの間の屋外側をシールしてある。また、隣り合う左右の縦枠17b、17a間にも、右縦枠17aの屋外側に乾式シール材49が長手方向に取付けてあり、左右の縦枠17b、17a間の屋外側をシールしている。
即ち、上枠13、下枠15及び左右の縦枠17b、17aの屋外側は乾式シール材49で、枠7の屋外側の外周に連続したシールが施されている。
1.枠固定工程
図1(a)及び図3(a)に示すように、上枠13、下枠15、左右の縦枠17b、17a及び縦骨18を枠組みした枠7を、上側躯体3aと下側躯体3bとの間に搬入する。
尚、上枠13、下枠15及び右縦枠17a(図1(c)に示す左側の縦枠)には、その外側にシール材49が取付けてある。
次に、上枠13のボルト保持溝25にボルト頭23aを係合したボルト23を上側躯体3aのブラケット21にナット27で固定し、同様に、下枠15のボルト保持溝25にボルト頭23aを係合したボルト23を下側躯体3bのブラケット21にナット27で固定する。
このようにして、各パネル体5の枠7を上側躯体3aと下側躯体3bとの間で左右に隣り合わせにして順次固定する。
図1(c)に示すように、隣合う左右の縦枠17b、17a間では、左連結片31aと右連結片31bとを重合して、屋内側からビス33で止める。
図1(b)及び図3(b)に示すように、各枠7の上枠13と上側躯体3aとの間に屋内側からバックアップ材41を取り付け、その屋内側に長手方向シール材42を上枠13の長手方向に亘って充填し、更に長手方向の左右端部では長手方向シール材42の屋内側に上シール材43を充填する。また、下枠15と下側躯体3bとの間に、屋内側からバックアップ材41を取り付け、その屋内側に長手方向シール材42を下枠15の長手方向に亘って充填して、更に長手方向の左右端部では長手方向シール材42の屋内側に下シール材45を充填する。
このようにして、上枠13と上側躯体3aとの間及び下枠15と下側躯体3bとの間をシールする。
次に、図1(c)に示すように、隣合う左右の縦枠17b、17a間において、左右の連結片31a、31bとの重合部に屋内側から縦シール材47を充填する。
縦シール材47は縦枠17b、17aの長手方向に亘って充填し、縦シール材47の上端は上シール材43に接合し、下端は下シール材45に接合する。
これにより、図4に示すように、上シール材43、下シール材45及び縦シール材47で、枠7の四周に連続したシールを施す。
図2(a)に示すように、方立9には、ブラケット35が先付けビス37aで止めてある。
図3(c)及び図2(a)に示すように、枠7の屋内側から、方立9を左右に隣接する左右の縦枠17b、17aに向けて配置する。
図2(b)に示すように、左右の縦枠17b、17aの屋内側突設部29に被せるようにして方立9の屋外側部を配置し、屋内側突設部29の係合部28に方立9の被係合部30を左右に対向させる。
次に、図2(c)(d)に示すように、方立9を右方向(図2の紙面において右)にスライドさせて、左右の縦枠17b、17aの係合部28に方立9の被係合部30を係合する。同時に右縦枠17aに設けた補助係合部32に方立9の補助被係合部34が係合する。
その後、方立9の上側と下側では、上側に先付けビス37aで止めてあるブラケット35は後付けビス37bで上枠13に、下側に先付けビス37aで止めてあるブラケット35は後付けビス37bで下枠13に固定する(図5参照)。
図3(d)に示すように、屋外側から枠7の内周側で縦骨18の左右にそれぞれパネル11を搬入し、図4に二点鎖線で示すように、パネル11をけんどん方式で枠7内に嵌め入る。その後、図5に矢印Tで示すように、縦骨18の左右に配置した各パネル11は、縦骨18から離れる方向にスライドし、縦骨18に押縁20を止めた後、左右の縦枠17b、17a及び縦骨18の室外側に定型シール材51を取り付ける。尚、枠7の室内側に設けてあるバックアップ材52はパネル11を嵌め入れる前に取り付けておく。
その後、パネル11の四周において、上枠13、左右の縦枠17b、17a及び下枠15の屋内側に湿式シール材53を充填する。
図1(a)に示すように、上述した実施の形態にかかるパネル体の取付方法によれば、枠7の上枠13を上側躯体3aに下枠15を下側躯体3bに固定した後、図4に示すように、上枠13と上側躯体3a間及び下枠15と下側躯体3b間と、左右に隣接する枠7の縦枠17b、17a間を連続して上シール材43、下シール材45、縦シール材47でシールするので、枠7の周囲に連続したシールが可能となり、枠7の周囲の水密性を安定的に確保できる。
また、枠7を上側躯体3aと下側躯体3bとに固定するため、シール工程後に枠7に取り付ける方立9にはそれほど強度を負担させる必要がなく、方立9の見付寸法を小さくして意匠性を向上させることができる。
また、方立9は係合部28を縦枠17b、17aの被係合部30に係合し、補助係合部32を一方の縦枠17aの補助被係合部34に係合して3箇所で係合しているので、簡易な構成で、縦枠17a、17bと方立9との取付強度を高めることができる。
縦シール材47は湿式シール材としているので、パネル体5の四周に密着性の高い連続したシールを施すことができる。
パネル体5は、左右の縦枠17b、17a間に縦骨18を配置した枠7を用いて、2スパン1ユニットとして、取り付けるユニット数を軽減しているので、組立コスト及び施工コストを軽減できる。
パネル11は、縦骨18には押縁20で取り付け、左右の縦枠17b、17aには押縁20を用いないで取り付けているので、見付の外観がシャープで良好な外観を得ることができると共に部品点数の削減を図ることができる。
例えば、パネル11は、図1(a)に示す枠固定工程後で、図1(b)に示すシール工程前に枠7に取り付けても良いし、枠固定工程前に枠7に取り付けても良い。
3b 下側躯体(躯体)
5 パネル体
7 枠
9 方立
13 上枠
15 下枠
17a 右縦枠
17b 左縦枠
43 上シール材
45 下シール材
47 縦シール材
Claims (1)
- 次の工程を順番に行うことを特徴とするパネル体の取付方法。
1.枠組みされた複数のパネル体同士の縦枠を左右に隣接した状態で各パネル体の上枠及び下枠を躯体に固定し、パネル体の外周側の屋外側位置に取り付けた乾式シール材でパネル体の縦枠間、上枠と躯体間及び下枠と躯体間をシールする枠固定工程。
2.左右に隣接するパネル体の外周側の乾式シール材よりも屋内側位置において、
縦枠間、上枠と躯体間及び下枠と躯体間を屋内側から湿式シール材でシールして当該湿式シール材を連続させるシール工程。
3.左右に隣接するパネル体の縦枠に跨って屋内側から方立を取り付ける方立取付工程。
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JP2017078092A JP7084697B2 (ja) | 2017-04-11 | 2017-04-11 | パネル体の取付方法 |
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