JP7084093B2 - 衝突防止装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、コンテナなどの貨物の衝突防止装置に関する。より詳しくは、たとえば、コンテナヤード内で海上輸送用のコンテナをコンテナスタック内で移動する際などの安全対策を図るための衝突防止装置に関する。
たとえば、港湾内で積んだコンテナの積み替えにRTG(Rubber Tired Gantry cranes)やRMG(Rail Mounted Gantry cranes)などの門型のクレーンが使用されている。門型のクレーンは、港湾内のコンテナの積み上げ、コンテナ位置の変更、トラックへの積み下ろしなどを行っている。RMGの場合もRTGの場合も、クレーンを操作するオペレータは、コンテナの衝突を避けるために細心の注意を払って操作しているが、横行速度が速いと、稀に吊っているコンテナをコンテナ山にぶつけ、コンテナ山を崩してしまうこともある。
そこで、衝突防止装置を既存のクレーンに取り付けたいという要求がある。衝突防止装置は、たとえば、レーザセンサやカメラなどのセンサと、そのセンサデータの情報処理を行う制御部と、を備える。こうした衝突防止装置を既存のクレーンに後付けで取り付けることも行われている。
後付けで衝突防止装置を取り付ける場合、改造箇所を最小限とするために、モータドライブを制御する主幹装置とのインタフェースは、必要最小限の信号のみとされることがある。この場合、衝突防止装置から主幹装置への信号は、たとえば、巻下げの減速信号と停止信号、横行の減速信号と停止信号などが主な信号であり、高度なリミットスイッチ信号としての機能をもつ。
衝突防止装置は、たとえば、コンテナを吊っている横行トロリの横行速度や横行方向のコンテナ山までの距離から減速距離を算出し、横行トロリを減速させる。このように、衝突防止装置は、コンテナ山などの障害物に衝突する前に、障害物との距離に応じて横行トロリを減速させ、障害物の前で横行トロリを停止させる。これにより、コンテナの衝突を抑制することができる。
上述したように、衝突防止装置は、既存のクレーンの制御システムに取り付け、最小限の信号のやり取りでコンテナの衝突を回避しようとするため、取り付けた制御システムに対してはオープンループ制御となる。つまり、衝突防止装置から減速指令や停止指令を受けた制御システムの精度や制御系の応答速度等によっては、所望の位置やタイミングで減速したり停止したりできないことがある。所望の停止位置を超えた位置で停止する場合には、吊り下げているコンテナは、コンテナ山に衝突してしまうし、所望の停止位置よりも手前で停止する場合には、クレーンの制御システム側でインターロックがかかりさらに幅寄せすることができないとの問題を生じ得る。
そのため、実用上、停止指令を無効にし、減速指令による到達速度を横行速度よりも十分遅い速度に設定して、オペレータのマニュアル操作によって、コンテナの幅寄せ等を行えるようにしている場合がある。
しかしながら、このような運用では、コンテナの積み替え作業は、オペレータの習熟度に依存することとなり、作業の生産性を向上させることが困難となる。
特開2012-206823号公報
本発明の実施の形態は、貨物の衝突を容易に回避できる衝突防止装置を提供する。
実施の形態に係る衝突防止装置は、水平方向に移動可能な可動部と、巻上ロープを介して前記可動部に吊り下げられ貨物を支持可能に構成された支持機構と、前記可動部の移動と前記巻上ロープによる前記支持機構の巻上げ及び巻下げを制御する主幹装置と、を有するクレーンに用いられる。この衝突防止装置は、前記支持機構を介して吊り下げられた前記貨物と、前記可動部にともなって移動する前記支持機構の移動方向に存在する障害物と、の間の距離を検出するセンサと、前記距離の情報を前記センサから受信し、前記距離の情報にもとづいて、あらかじめ設定された前記障害物からの停止距離だけ離間した停止位置を算出し、前記主幹装置から受信する前記貨物の速度の情報、前記主幹装置にあらかじめ設定された前記貨物の速度からの減速率の情報、及び前記停止位置の情報にもとづいて、前記貨物の減速を開始する位置を計算して、前記貨物の速度から所定の第1最低速度に設定する第1減速指令を前記主幹装置に出力し、前記貨物の速度が0になるときの前記貨物の位置を前記停止位置と判定して、前記主幹装置に停止指令を出力する制御部と、を備える。前記制御部は、前記停止位置を中心に、前記貨物に近い方から前記障害物に近い方にわたって、前記貨物を所定の第2最低速度で移動させる減速移動領域を算出し、前記停止指令を出力した後に、前記貨物が前記減速移動領域内で停止しているときに、前記貨物を前記第2最低速度で移動させるように、前記貨物の速度を前記第2最低速度に設定する第2減速指令を前記主幹装置に出力する。
本実施の形態によれば、貨物の衝突を容易に回避できる衝突防止装置が提供される。
実施の形態1に係る衝突防止装置が搭載されたクレーンを模式的に表す側面図である。 実施の形態1に係る衝突防止装置を例示するブロック図である。 実施の形態1に係る衝突防止装置の動作の一例を模式的に表す説明図である。 実施の形態1に係る衝突防止装置の動作の一例を模式的に表す説明図である。 実施の形態1に係る衝突防止装置の動作を説明するためのフローチャートの例である。 実施の形態2に係る衝突防止装置の動作の一例を模式的に表す説明図である。
以下に、各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的又は概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態に係る衝突防止装置が搭載されたクレーンを模式的に表す側面図である。
図1に表したように、クレーン10は、たとえば、一対の脚部12と、横行レール14と、横行トロリ(可動部)16と、スプレッダ(支持機構)18と、運転室20と、を備える。
クレーン10は、たとえば、港湾内のコンテナヤードに設けられ、海上輸送用のコンテナ(貨物)2の移動を行う。クレーン10は、たとえば、港湾内のコンテナ2の積み上げ、コンテナ2の位置の変更、及びコンテナ2のトラックへの積み下ろしなどを行う。クレーン10は、たとえば、門型のガントリークレーンである。
一対の脚部12は、一対の走行レール4の上に載せられている。一対の走行レール4は、たとえば、コンテナヤードの地面6の上に敷設されている。一対の走行レール4は、たとえば、図1において紙面と直交する方向に延びる。一対の脚部12は、図示を省略した車輪、走行モータ、及びブレーキなどを有し、一対の走行レール4の上に載り、一対の走行レール4の上を走行する。
これにより、クレーン10は、走行モータの駆動により、図1において紙面と直交する方向に走行する。すなわち、この例において、クレーン10は、いわゆるRMGである。クレーン10は、たとえば、一対の脚部12に設けられたタイヤを介して地面6の上を走行するRTGなどでもよい。
横行レール14は、一対の脚部12の上に架け渡されるように設けられている。一対の走行レール4及び一対の脚部12は、走行方向と略直交する方向に並び、横行レール14は、走行方向と略直交する方向に延びる。クレーン10は、たとえば、走行方向に並ぶ一対の横行レール14を有する。以下では、横行レール14の延びる方向を、「横行方向」と称す。
横行トロリ16は、横行レール14に設けられている。横行トロリ16は、たとえば、一対の横行レール14の間に設けられる。横行トロリ16は、たとえば、車輪16aを介して横行レール14の上に設けられることにより、横行レール14に沿って走行する。換言すれば、横行トロリ16は、横行レール14に沿って横行する。横行トロリ16は、横行レール14に沿って水平方向に移動可能である。但し、横行トロリ16の構成は、上記に限ることなく、横行レール14に沿って横行可能な任意の構成でよい。
スプレッダ18は、ヘッドブロック22、巻き滑車24、及びワイヤロープ等の巻上ロープ26などを介して横行トロリ16に吊り下げられている。スプレッダ18は、コンテナ2を掴んで支持可能に構成されている。スプレッダ18は、巻上ロープ26が巻き掛けられた巻上電動機50(図2参照)によって上下方向に移動(巻上げ、巻下げ)する。コンテナ2などの貨物を支持可能に構成された支持機構は、スプレッダ18に限ることなく、トング、バケツ、あるいはフックなどでもよい。
この例では、横行トロリ16にセンサ62が設けられている。センサ62は、横行トロリ16よりも下方を検出するようにセンサ面が下方に向けられている。センサ62は、後述するように、たとえばレーザ距離計等の光学式センサであり、横行する方向に沿って検出光を走査して、吊り下げているコンテナ2から、載置されているコンテナ2や地面6等までの距離を検出する。
運転室20は、横行レール14に設けられている。運転室20は、たとえば、横行トロリ16と略一体に設けられ、横行トロリ16とともに横行する。運転室20は、横行トロリ16と別に設けてもよい。運転室20は、たとえば、横行トロリ16とは独立して横行可能に横行レール14に設けてもよい。
クレーン10は、スプレッダ18を上下方向に移動させる巻上動作、横行トロリ16と運転室20とを横行レール14に沿って移動させる横行動作、及び一対の脚部12の車輪を駆動して走行レール4の上で走行方向に移動する走行動作を行う。これにより、港湾内のコンテナ2の積み上げや位置の変更などを行うことができる。
図2は、本実施の形態に係る衝突防止装置を例示するブロック図である。
図2に表したように、クレーン10は、主幹装置40と、巻上コントローラ42と、横行コントローラ44と、巻上ドライブ46と、横行ドライブ48と、巻上電動機50と、横行電動機52と、衝突防止装置60と、をさらに備える。たとえば、主幹装置40、巻上コントローラ42、横行コントローラ44、巻上ドライブ46、横行ドライブ48、巻上電動機50及び横行電動機52は、すでにクレーン10に組み込まれている制御システムである。
主幹装置40は、クレーン10の各部の動作を制御する。巻上コントローラ42及び横行コントローラ44は、主幹装置40と接続されている。巻上コントローラ42及び横行コントローラ44は、運転室20内に設けられている。
巻上コントローラ42は、スプレッダ18の巻上げ及び巻下げの速度指令を主幹装置40に入力する。横行コントローラ44は、横行トロリ16の横行の速度指令を主幹装置40に入力する。巻上コントローラ42及び横行コントローラ44は、たとえば、レバーなどの操作部を有する。巻上コントローラ42及び横行コントローラ44は、オペレータの操作を受け付け、オペレータの操作に応じた速度指令を主幹装置40に入力する。
巻上ドライブ46及び横行ドライブ48は、主幹装置40と接続されている。主幹装置40は、巻上コントローラ42から入力された速度指令に応じて巻上ドライブ46に速度基準を与える。巻上ドライブ46は、入力された速度基準に巻上電動機50の回転速度が追従するように電流を巻上電動機50に入力する。巻上電動機50は、巻上ドライブ46からの電流の入力に応じて巻上ロープ26の巻上げ又は巻下げを行う。これにより、巻上コントローラ42で設定された速度で、スプレッダ18の巻上げ又は巻下げが行われる。
同様に、主幹装置40は、横行コントローラ44から入力された速度指令に応じて横行ドライブ48に速度基準を与える。横行ドライブ48は、入力された速度基準に横行電動機52の回転速度が追従するように電流を横行電動機52に入力する。横行電動機52は、横行ドライブ48からの電流の入力に応じて横行トロリ16及び運転室20の横行を行う。これにより、横行コントローラ44で設定された速度で、横行トロリ16及び運転室20の横行が行われる。
オペレータは、運転室20の中でコンテナ2の位置を見ながら巻上コントローラ42及び横行コントローラ44を操作し、主幹装置40に速度指令を与えることにより、横行トロリ16と運転室20との横行、及びスプレッダ18の巻上げ及び巻下げを行う。このように、主幹装置40は、横行トロリ16の移動と、巻上ロープ26によるスプレッダ18の巻上げ及び巻下げを制御する。
巻上コントローラ42及び横行コントローラ44では、速度指令を設定するレバーの位置をノッチという。たとえば横行コントローラ44において、移動方向にレバーを倒すと、横行コントローラ44は、そのときのレバー位置、すなわちノッチに応じた速度指令を主幹装置40に出力する。レバーを倒さずに中立のレバー位置の場合には、横行コントローラ44は、速度指令値を出力しない、あるいは値が0の速度指令値を出力する。このような中立のレバー位置をオフノッチともいう。巻上コントローラ42においても同様である。
オペレータは、巻上コントローラ42及び横行コントローラ44の操作によって、コンテナ2に対するスプレッダ18の巻上げ高さと横行位置の調整を行うとともに、吊るされたコンテナ2の巻上げ高さと横行位置の調整を行う。これにより、クレーン10において荷役作業を行うことができる。
衝突防止装置60は、センサ62と、制御部64と、を備える。センサ62は、横行トロリ16にともなって移動するスプレッダ18の移動方向に存在する障害物を検出し、移動方向におけるスプレッダ18から障害物までの距離DT(図1参照)を検出する。距離DTは、換言すれば、スプレッダ18に支持されたコンテナ2から障害物までの距離である。センサ62は、たとえば、コンテナ山に積まれた別のコンテナ2を障害物として検出する。但し、障害物は、別のコンテナ2に限ることなく、たとえば、建築物や停泊した船舶など、スプレッダ18やスプレッダ18に支持されたコンテナ2と衝突する可能性のある任意の障害物でよい。
センサ62は、制御部64と接続されている。センサ62は、検出した障害物までの距離DTの情報を制御部64に入力する。なお、センサ62と制御部64との間の通信は、有線でもよいし、無線でもよい。センサ62は、必ずしもケーブルなどを介して物理的に制御部64と接続されていなくてもよい。
センサ62には、たとえば、画像処理によって障害物までの距離DTを検出する撮影装置や、レーザ光を用いて障害物までの距離DTを検出するレーザ距離計などが用いられる。但し、センサ62は、上記に限ることなく、障害物までの距離DTを検出可能な任意のセンサでよい。
制御部64は、センサ62と接続されるとともに、主幹装置40と接続される。主幹装置40は、巻上ドライブ46の動作にともなう横行トロリ16からスプレッダ18までの巻上ロープ26の長さの情報と、横行ドライブ48の動作にともなう横行トロリ16の横行速度の情報と、横行トロリ16の横行方向の位置の情報と、を制御部64に入力する。
このように、制御部64は、障害物までの距離DTの情報をセンサ62から受信するとともに、巻上ロープ26の長さの情報と、横行トロリ16の横行速度の情報と、横行トロリ16の横行方向の位置の情報と、を主幹装置40から受信する。なお、制御部64と主幹装置40との間の通信は、センサ62と同様に、有線でもよいし、無線でもよい。
制御部64は、入力された障害物までの距離DT、巻上ロープ26の長さ、横行トロリ16の横行速度、及び横行トロリ16の横行方向の位置にもとづいて、積み上げたコンテナ2等の障害物の直前で停止させる停止位置を算出する。制御部64は、停止位置とともに、横行トロリ16の減速を開始する減速開始位置と、を算出する。ここで、障害物の直前の停止位置とは、たとえば、障害物の手前側10cm以上50cm以下の範囲の位置である。
また、制御部64は、ソフトタッチエリア(減速移動領域)を算出する。ソフトタッチエリアは、停止位置の前後に設定される。停止位置の前後とは、停止位置よりも吊り下げたコンテナ2に近い方を前とし、停止位置よりも障害物に近い方を後とする位置である。後述するように、ソフトタッチエリアでは、横行の停止後、再移動したコンテナが再度の減速運転を行うことによって、障害物への衝突を防止する。
制御部64は、横行トロリ16が減速開始位置に到達したことに応答して、減速指令を主幹装置40に出力する。主幹装置40は、減速指令を受信すると、横行トロリ16が、あらかじめ設定された横行速度となるように、横行速度の減速を開始する。主幹装置40は、減速指令を受信すると、たとえば、横行コントローラ44から入力された速度指令に応じた横行速度から、所定の最低速度になるように、横行速度を減速させる。主幹装置40は、たとえば、実質的に一定の減速率で横行速度を最低速度まで減速させる。最低速度は、たとえば、クリープ速度と呼ばれる場合もある。なお、減速指令とは、横行速度を所定の最低速度に設定する指令であり、横行速度が最低速度の場合やすでに最低速度に達している場合には、最低速度を超えないように設定する場合を含む。
制御部64は、横行トロリ16が停止位置に到達したことに応答して、停止指令を主幹装置40に出力する。主幹装置40は、停止指令を受信すると、最低速度で横行する横行トロリ16の横行を停止させる。これにより、衝突防止装置60によってスプレッダ18及びスプレッダ18に支持されたコンテナ2の障害物への衝突を抑制することができる。
なお、主幹装置40は、たとえば、衝突防止装置60からの減速指令にもとづく減速の最中などにおいて、横行コントローラ44から横行の停止の指令が入力された場合には、上記と同様に減速を行って横行トロリ16を停止させてもよいし、横行コントローラ44の操作に応じて急速に横行トロリ16を停止させてもよい。
制御部64は、停止指令を出力後、吊り下げたコンテナ2がソフトタッチエリア内にあるか否かを判定する。制御部64は、吊り下げたコンテナ2がソフトタッチエリアにあると判定した場合に、主幹装置40からオフノッチの信号を受信し、たとえばさらにいずれかの方向にコンテナ2を移動させるようにノッチを設定すると、減速指令(第2減速指令)を主幹装置40に出力する。主幹装置40は、受信した減速指令にもとづいて横行ドライブ48及び横行電動機52を所定の最低速度で駆動する。制御部64は、停止位置を計算してコンテナ2と障害物との距離等にもとづいて停止位置を計算して停止指令を主幹装置40に送信する。このように制御装置64は、ソフトタッチエリア内でコンテナの横行速度を十分減速して停止させるので、吊り下げたコンテナ2が障害物に衝突することを防止することができる。
制御部64は、吊り下げたコンテナ2がソフトタッチエリアの外にあると判定した場合には、所定の最低速度での横行を継続(減速運転)し、吊り下げたコンテナ2を障害物に幅寄せ等をすることができる。
なお、制御装置64が横行速度を所定の最低速度に設定して、再度横行を開始させる状態に遷移するには、オフノッチの信号に限らず、コントローラによる他の操作に関する信号(停止解除信号)を受信するようにしてもよい。たとえば、停止時のノッチの位置とは反対方向に移動させるためのノッチにシフトさせた場合や、移動方向に限らず、停止時のノッチとは別のノッチに移動されたことを検出するようにしてもよい。
本実施の形態の衝突防止装置60の動作について詳細に説明する。
図3は、本実施の形態に係るクレーンの動作の一例を模式的に表す説明図である。 本実施の形態は、横行トロリ16が横行し、横行トロリ16に吊り下げた吊り下げコンテナ2aを、載置された載置コンテナ2bに接近させていく場合の形態である。
図3には、横行トロリ16にスプレッダ18等を介して吊り下げられている吊り下げコンテナ2aと、地面等に載置されている載置コンテナ2bとの関係が示されている。この例では、横行トロリ16は、紙面の左から右に横行する。つまり、吊り下げコンテナ2aは載置コンテナ2bに接近するように移動する。
衝突防止装置60は、上述したように、センサ62によって、吊り下げコンテナ2aと載置コンテナ2bとの間の距離DT1を検出する。検出された距離DT1のデータは、制御部64に送られる。制御部64は、距離DT1にもとづいて、停止位置P1及びソフトタッチエリアAs1を設定する。
停止位置P1は、吊り下げコンテナ2aが停止位置P1に到達したときに、制御部64が主幹装置40に停止指令を出力する位置である。制御部64は、吊り下げコンテナ2aが停止位置P1に到達したか否かを、初期の横行速度、及びあらかじめ設定された減速率にもとづいて、横行速度が0になるタイミングを用いて計算される。
停止位置P1は、載置コンテナ2bの載置された位置に一致させてもよいが、この例のように、主幹装置40側の制御系の応答遅れや精度等を考慮して、載置コンテナ2bの位置よりも吊り下げコンテナ2aの位置に近い方に設定するようにするのが好ましい。
停止位置P1は、センサ62によって、載置コンテナ2bの位置が検出されると、制御部64によって自動的に生成される。停止位置P1は、検出された載置コンテナ2bの位置にもとづいてあらかじめ設定される。たとえば、停止位置P1と載置コンテナ2bの位置との間の距離Dp1はたとえば10cmに設定され、制御部64は、コンテナ間の距離DT1からDp1を差し引いた距離を計算して、停止指令を生成する。距離Dp1は、上述したように、たとえば10cm~50cm等に設定される。
制御部64が停止指令を主幹装置40に出力すると、主幹装置40は、横行ドライブ48及び横行電動機52の横行運転を停止させる。その後、オペレータが横行コントローラ44をオフノッチの位置とすると、主幹装置40は、停止状態を解除し、横行コントローラ44の操作を再度受け付ける。好ましくは、主幹装置40は、横行コントローラ44の操作がされたときには、横行コントローラ44のノッチにかかわらず、低速横行の速度指令値を出力する。これによって、横行ドライブ48及び横行電動機52は、最低速度で横行運転を開始する。最低速度は、たとえば最大の速度の5%や10%等に設定されている。
制御部64は、主幹装置40からオフノッチの信号を受信すると、吊り下げコンテナ2aがソフトタッチエリアAs1内にあるか否かの判定を行う。制御部64は、吊り下げコンテナ2aがソフトタッチエリアAs1内にあると判定した場合には、減速指令を主幹装置40に出力する。
ソフトタッチエリアAs1は、停止位置P1に対する主幹装置40側の精度を考慮して、停止位置P1よりも吊り下げコンテナ2aに近い側から、停止位置P1よりも載置コンテナ2bに近い側にわたって設定されている。つまり、吊り下げコンテナ2aからソフトタッチエリアAs1までの距離は、(DT1-Dp1)-Dn1~(DT1-Dp1)+Df1である。
ここで、Dn1は、停止位置P1から吊り下げコンテナ2aに近い側のソフトタッチエリアAs1の境界であり、Df1は、停止位置P1から載置コンテナ2bに近い側のソフトタッチエリアAs1の境界である。Dn1=Df1としてもよいし、Dn1≠Df1としてもよい。
ソフトタッチエリアAs1では、吊り下げコンテナ2aは十分低速で横行し、かつ減速しているので、吊り下げコンテナ2aが載置コンテナ2bに衝突することが防止される。万一、コンテナ同士が軽く衝突することがあっても、コンテナ山を崩したりすることはない。また、オペレータが吊り下げコンテナ2aを最低速度で載置コンテナ2bに軽く衝突させて、吊り下げコンテナ2aの揺れ止めをした上で停止させる場合もある。そのため、ソフトタッチエリアAs1は、この例のように、載置コンテナ2bの位置よりも内側の位置を含む領域としてもよい。つまり、Df1>Dp1としてもよい。
図4は、本実施の形態に係るクレーンの動作の一例を模式的に表す説明図である。
図4には、横行トロリ16の横行の速度のタイミングチャートの例が示されている。
図4に示すように、横行トロリ16は、横行コントローラ44のノッチに応じた速度V1で横行する。
本実施の形態の衝突防止装置60では、横行コントローラ44によって設定された速度で横行している横行トロリ16を一旦減速して、低速横行時の速度で走行後に停止位置P1で停止させる。つまり、この例では、衝突防止装置60は、2段階の減速動作をする。
時刻t1において、制御部64は、減速開始位置に到達したと判断し、減速指令を出力して減速を開始する。減速開始位置は、吊り下げコンテナ2aと載置コンテナ2bとの間の距離DT1、現在の速度V1、低速横行時の速度V2及びあらかじめ設定された減速率にもとづいて、算出される。
時刻t2において、横行トロリ16は、最低速度での横行時の速度V2に到達し、一旦速度V2の定速で走行する。時刻t3では、制御部64は、横行トロリが停止位置に到達したことを計算し、停止指令を主幹装置40に出力する。主幹装置40では、受信した停止指令にもとづいて横行ドライブ48及び横行電動機52のための速度指令値を設定し、横行トロリ16が停止する(時刻t4)。
その後、時刻t4から時刻t5までの間に、オペレータが横行コントローラ44をオフノッチに戻し、吊り下げコンテナ2aがソフトタッチエリアAs1内であれば、横行トロリ16の横行が可能となる。時刻t5において、オペレータが横行コントローラ44を操作すると、横行トロリ16は横行を開始する。この際には、制御部64は、減速指令を主幹装置40に出力する。
時刻t6において、横行トロリ16は、最低速度の横行時の速度V2に到達する。
その後、時刻t7において、制御部64は、吊り下げコンテナ2aがソフトタッチエリアAs1内で停止位置に到達したことを計算すると、停止指令を主幹装置40に出力する。主幹装置40は、横行トロリ16は、減速を開始する。あらかじめ設定された減速レートで横行トロリ16は、減速し、時刻t8において停止する。
上述では、オフノッチ後の低速横行の速度は、ノッチ設定の速度V1から減速された低速走行の速度と同じ速度としたが、異なる速度としてもよい。また、オフノッチ後に制御部64が主幹装置40に送出する減速指令も、ノッチ設定の速度V1からの減速指令とは異なる指令、たとえば異なる低速横行速度を設定する減速指令としてもよい。
図5は、本実施の形態に係る衝突防止装置の動作を説明するためのフローチャートの例である。
図5を用いて、衝突防止装置60の一連の動作を図4のタイミングチャートを参照しながら説明する。
図5では示していないが、センサ62は、障害物(載置コンテナ2b)までの距離DT1を常に検出している。制御部64は、検出された距離DT1のデータを用いて、停止位置P1及びソフトタッチエリアAs1をそれぞれ算出する。
図5に示すように、ステップS1において、制御部64は、吊り下げコンテナ2aがソフトタッチエリアAs1内であるか否かを判定する。ソフトタッチエリアAs1内でない場合には、制御部64は、次のステップS2に処理を遷移させる。
ステップS2において、制御部64は、吊り下げコンテナ2aから停止位置P1までの距離(DT1-Dp1)を算出し、算出された距離、横行コントローラ44のノッチに応じた速度V1、最低速度で横行時の速度V2及びそれぞれの減速レートにもとづいて、吊り下げコンテナ2aが減速開始位置に到達したか否かを判定する。制御部64は、吊り下げコンテナ2aが減速開始位置に到達したと判定した場合には、次のステップS3に処理を遷移させる。ステップS2で吊り下げコンテナ2aが減速開始位置に到達したことを判定しない場合には、制御部64は処理をステップS1に戻す。
ステップS3において、制御部64は、減速指令を出力し、主幹装置40に送信する。主幹装置40は、減速指令を受信し、横行ドライブ48及び横行電動機52の減速を開始する(時刻t1)。
ステップS4において、制御部64は、距離、速度V1,V2及び減速レートにもとづいて、吊り下げコンテナ2aが停止位置P1に到達したか否かを判定する。制御部64は、吊り下げコンテナ2aが停止位置P1に到達したと判定した場合には、次のステップS5に処理を遷移させる。ステップS4で吊り下げコンテナ2aが停止位置P1に到達したことを判定しない場合には、制御部64は処理をステップS1に戻す。
ステップS5において、制御部64は停止指令を出力し、主幹装置40に送信する。主幹装置40は、停止指令を受信し、横行ドライブ48及び横行電動機52を停止させる(時刻t4)。
ステップS1で、吊り下げコンテナ2aがソフトタッチエリアAs1内である場合には、制御部64は、ステップS6に処理を遷移させる。また、ステップS5によって吊り下げコンテナ2aの停止後に制御部64の処理を終了した後、処理が再開され、制御部64は、再度ステップS1にてソフトタッチエリアAs1内であるか否かを判定する。このときに、ソフトタッチエリアAs1内の場合には、制御部64は、ステップS6に処理を遷移させる。
ステップS6において、制御部64は、主幹装置40からオフノッチ指令を受信したか否かを判定する。制御部64は、オフノッチ指令を受信した場合(時刻t4~t5の間)には、次のステップS7に処理を遷移させる。制御部64は、オフノッチ指令を受信するまでこの状態で待機する。ここで、オフノッチ指令とは、横行コントローラの操作レバーをオフノッチとしたときに主幹装置40が出力する指令である。なお、オフノッチにより、主幹装置40は、停止状態を解除し、横行コントローラ44からの操作を受け付けることができるようになる。
ステップS7において、制御部64は、ステップS6でオフノッチ指令を受けてから再びノッチ操作により順方向操作がされたことを表す指令を受信したか否かを判定する。ここで、順方向操作とは、吊り下げコンテナ2aを障害物に近づける方向に移動させる操作をいい、主幹装置40は、制御部64に順方向操作がされたことを表す指令を送信する。ステップS7で順方向操作がされたことを表す指令を受信した場合には、制御部64は、次のステップS8に処理を遷移させる。
ステップS8において、制御部64は、減速指令を出力し、主幹装置40に送信する。主幹装置40は、減速指令を受信し、横行ドライブ48及び横行電動機52の速度を最低速度に設定し、減速運転時の最低速度を超えないように制限する(時刻t5~t6)。
ステップS10において、制御部64は、ソフトタッチエリアAs1内に留まるようステップS4同様に距離、速度V2及び減速レートにもとづいて、吊り下げコンテナ2aがDf1(図3)を超えないよう停止位置P1を算出する。制御部64は、停止位置P1に到達したと判定した場合には、次のステップS11に処理を遷移させる。
ステップS11において、制御部64は停止指令を出力し、主幹装置40に送信する。主幹装置40は、停止指令を受信し、横行ドライブ48及び横行電動機52を停止させる(時刻t8)。
ステップS7で制御部64がノッチ操作により順方向操作がされたことを表す指令を受信しない場合には、制御部64は、ステップS9に処理を遷移させる。
ステップS9において、制御部64は、ノッチ操作に関する指令として逆方向操作がされたことを表す指令を受信したか否かを判定する。ここで、逆方向操作とは、吊り下げコンテナ2aを障害物から遠ざける方向に移動させる操作をいい、主幹装置40は、制御部64に逆方向操作がされたことを表す指令を送信する。制御部64が逆方向操作を表す指令を受信した場合には、制御部64は処理を終了する。制御部64は、逆方向操作のされたことを表す指令を受信しない場合には、処理をステップS7に戻す。
このようにして、衝突防止装置60は、吊り下げコンテナ2aが、載置コンテナ2bに衝突することを防止することができる。
本実施の形態の衝突防止装置60では、吊り下げたコンテナ2が障害物に接近するか遠ざかるかによって、衝突防止動作の設定を変えるようにしてもよい。たとえば、制御部64は、吊り下げたコンテナ2が障害物に接近する場合に、上述のフローチャートの例にしたがって衝突防止動作を実行する。一方、図5のステップS9のように、制御部64は、吊り下げたコンテナ2が障害物から遠ざかる場合の逆方向操作時には、コンテナ2がソフトタッチエリアAs1内にあるか否かを判定せず、衝突防止動作を禁止する。このように設定することによって、オペレータは、幅寄せ操作のやり直しをすることができる。
また、後述する他の実施形態の場合の上下方向の動作において、上下方向の衝突防止動作を実行している場合には、衝突防止装置60は、横行方向の衝突防止動作を禁止するとともに、横行方向の移動自体を禁止するようにしてもよい。このように設定することによって、巻上コントローラ42及び横行コントローラ44の両方を同時に操作しても上下方向の操作のみを安全に行うことができる。
本実施の形態の衝突防止装置60の効果について説明する。
本実施の形態の衝突防止装置60は、主幹装置40からオフノッチ又はそれに相当する指令を受信することによって、停止状態から低速横行に切り替えて、さらにコンテナの幅寄せ、位置合わせ等をすることができる。
従来では、停止位置を設定する場合に、主幹装置40側の制御の応答速度や精度等によって、載置コンテナよりも大幅に手前とするか、停止位置の設定を無効にする必要があった。停止位置を載置コンテナよりも大幅に手前にすると、所望の間隔でコンテナを配置できないだけでなく、停止位置では主幹装置40側でインターロックがかかる場合があり、そのような場合には、主幹装置40側においてインターロックを解除する等の煩雑な操作が必要となる。停止位置の設定を無効とすると、最低速度での横行操作を用いて、オペレータがマニュアルで幅寄せ等の操作を行う必要があり、オペレータの習熟度によって、コンテナ移動の作業効率に大きな差が生じるおそれがある。
これに対して、本実施の形態の衝突防止装置60では、オフノッチ相当の停止解除信号によって、停止状態を衝突防止装置60側で解除することができるので、オペレータの煩雑な操作が不要となる。
そして、本実施の形態の衝突防止装置60は、あらかじめ設定されたソフトタッチエリアAs1を設けている。吊り下げたコンテナ2がソフトタッチエリアAs1内に入ると、衝突防止装置60は、減速指令を主幹装置40に出力するので、コンテナ2が停止位置P1からずれた場合でも、吊り下げたコンテナ2が障害物に衝突することが防止される。
コンテナが載置される地面は、正確に水平であるわけではなく、傾いている場合もある。たとえば、傾いた地面6にコンテナ2が載置されると、コンテナ2は傾いて積載される。センサが取得する距離のデータは、データ処理量の制約等によって、上下に積載されたコンテナの水平方向の距離は、もっとも上に載置されたコンテナの位置によってそれより下方のコンテナの位置が補完される。このような場合には、積み上げたコンテナの高さ方向の位置によっては、水平方向の距離のデータが正確でないことがある。そのため、衝突防止装置60では、停止位置に対して、前後に範囲をもったソフトタッチエリアAs1を設けることによって、データ補完による誤差を吸収して、より安全に衝突を防止することができる。
本実施の形態の衝突防止装置60では、吊り下げコンテナ2が障害物に接近する場合に衝突防止動作を実行し、吊り下げコンテナ2が障害物から遠ざかる場合に、衝突防止動作を禁止する設定とすることができる。そのような設定とすることによって、障害物への幅寄せ操作をやり直す場合に、コンテナ2を素早く障害物から引き離すことができ、作業の効率を向上させることができる。
本実施の形態の衝突防止装置は、減速指令及び停止指令を主幹装置40に出力し、主幹装置40から停止解除信号を受信することによって、上述の機能、動作を実現することができる。そのため、クレーン10の既存の制御システムの改造を最小限にすることができ、容易に実装することが可能になる。
上述した衝突防止装置60は、たとえばプログラマブルロジックコントローラ(PLC)によって実現することができる。上述したフローチャート等は、たとえばPLCで実行されるプログラムによって実行されてもよい。衝突防止装置60とクレーン10のための他の制御システムは、同一のPLCによって実現されてもよいし、別々のPLCによって実現されてもよい。
(実施の形態2)
本実施の形態では、吊り下げコンテナ2aが巻き下げ動作のときに衝突防止動作を実行する。
図6は、本実施の形態の実施形態に係る衝突防止装置の動作の一例を模式的に表す説明図である。
本実施の形態の衝突防止装置60の構成は、図1及び図2において説明した構成と同じである。制御部64は、横行トロリ16から吊り下げコンテナ2aを巻き下げる動作を行う場合に、衝突防止動作を実行するために、吊り下げコンテナ2aの下方のコンテナや地面に対して、停止位置及びソフトタッチエリアを生成する。
図6には、積み上げられた載置コンテナ2b,2cが地面6に載置され、吊り下げコンテナ2aを載置コンテナ2b,2cの間の地面6に載置する例が示されている。この図には図示しないが、センサは、地面6の位置を検出できる位置に設けられている。吊り下げコンテナ2aと地面6との距離はDT2であり、停止位置はP2であり、ソフトタッチエリアがAs2で表されている。
停止位置P2は、地面6から距離Dp2分吊り下げコンテナ2aに近い位置に設定される。距離Dp2は、制御部64(図2)にあらかじめ設定されている。距離Dp2は、たとえば10cm等とすることができる。
ソフトタッチエリアAs2は、吊り下げコンテナ2aの載置目標位置である地面6の位置から吊り下げコンテナ2a側までの範囲にあらかじめ設定される。センサの位置によっては、死角が生ずる場合があり、地面6の位置を正確に検出できない場合があるので、地面6位置に一致させ、地面6よりも下にならないように設定するのが好ましい。
また、ソフトタッチエリアAs2の吊り下げコンテナ2a側の境界の位置は、上述の他の実施形態の場合と同様に、停止位置P2に対して、主幹装置40側の制御の精度等にもとづいて設定される。
吊り下げコンテナ2aとソフトタッチエリアAs2の境界との距離は、(DT2-Dp2)-Dn2~(DT2-Dp2)+Df2である。ここで、Dn2は、ソフトタッチエリアAs2の吊り下げコンテナ2aに近い方の境界と停止位置P2との間の距離である。Df2は、ソフトタッチエリアAs2の地面に近い方と停止位置P2との間の距離である。この例では、Dn2≠Df2であり、Df2=Dp2としているが、任意に適切な値を設定することができる。
本実施の形態の衝突防止装置60の動作は、上述した他の実施形態の場合と同様とすることができ、図4の速度パターンのもと、図5のフローチャートを適用することができる。
なお、衝突防止装置60は、巻下動作を行う場合に、上述の衝突防止動作を実行する。一方、衝突防止装置60は、巻上動作を行う場合には、衝突防止動作の実行を禁止するようにしてもよい。
さらに、衝突防止装置60は、巻上動作を実行している場合には、横行コントローラ44によって、横行操作されても、横行動作自体を禁止するようにしてもよい。
本実施の形態の衝突防止装置60の効果について説明する。
本実施の形態の衝突防止装置60は、上述した他の実施形態の場合と同様の効果を奏する。また、本実施の形態では、ソフトタッチエリアAs2の吊り下げコンテナ2aから遠い境界の位置を載置目標位置に一致させるように設定する。そのため、載置目標の位置上で停止させ、吊り下げコンテナ2aを載置目標に一旦載置して吊り下げコンテナ2aの振れを止めて再度の位置合わせを行うことができる。
衝突防止装置60は、巻上動作を実行時に、横行動作自体を禁止するので、オペレータが、巻上操作しながら横行操作をするコンテナ山越え中の横行運転を禁止することができる。
このようにして、貨物の衝突を容易に回避できる衝突防止装置を実現することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
2…コンテナ、2a…吊り下げコンテナ、2b,2c…載置コンテナ、4…走行レール、6…地面、10…クレーン、12…脚部、14…横行レール、16…横行トロリ、18…スプレッダ、20…運転室、22…ヘッドブロック、24…滑車、26…巻上ロープ、40…主幹装置、42…巻上コントローラ、44…横行コントローラ、46…巻上ドライブ、48…横行ドライブ、50…巻上電動機、52…横行電動機、60…衝突防止装置、62…センサ、64…制御部

Claims (6)

  1. 水平方向に移動可能な可動部と、巻上ロープを介して前記可動部に吊り下げられ貨物を支持可能に構成された支持機構と、前記可動部の移動と前記巻上ロープによる前記支持機構の巻上げ及び巻下げを制御する主幹装置と、を有するクレーンに用いられる衝突防止装置であって、
    前記支持機構を介して吊り下げられた前記貨物と、前記可動部にともなって移動する前記支持機構の移動方向に存在する障害物と、の間の距離を検出するセンサと、
    前記距離の情報を前記センサから受信し、
    前記距離の情報にもとづいて、あらかじめ設定された前記障害物からの停止距離だけ離間した停止位置を算出し、
    前記主幹装置から受信する前記貨物の速度の情報、前記主幹装置にあらかじめ設定された前記貨物の速度からの減速率の情報、及び前記停止位置の情報にもとづいて、前記貨物の減速を開始する位置を計算して、前記貨物の速度から所定の第1最低速度に設定する第1減速指令を前記主幹装置に出力し、
    前記貨物の速度が0になるときの前記貨物の位置を前記停止位置と判定して、前記主幹装置に停止指令を出力する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記停止位置を中心に、前記貨物に近い方から前記障害物に近い方にわたって、前記貨物を所定の第2最低速度で移動させる減速移動領域を算出し、
    前記停止指令を出力した後に、前記貨物が前記減速移動領域内で停止しているときに、前記貨物を前記第2最低速度で移動させるように、前記貨物の速度を前記第2最低速度に設定する第2減速指令を前記主幹装置に出力する衝突防止装置。
  2. 前記制御部は、前記貨物が停止して前記主幹装置から停止解除信号を受信した後に、前記第2減速指令を出力する請求項1記載の衝突防止装置。
  3. 前記制御部は、前記減速移動領域内では、前記貨物が前記障害物に接近するように移動する場合に、前記第2減速指令を出力し、前記貨物が前記障害物から遠ざかるように移動する場合に、前記第2減速指令を出力しない請求項1又は2に記載の衝突防止装置。
  4. 前記センサは、水平方向の移動における前記貨物と前記障害物との距離を検出する請求項1~3のいずれか1つに記載の衝突防止装置。
  5. 前記センサは、巻上げ及び巻下げ方向の移動における前記貨物と前記障害物との距離を検出する請求項1~4のいずれか1つに記載の衝突防止装置。
  6. 水平方向に移動可能な可動部と、巻上ロープを介して前記可動部に吊り下げられ貨物を支持可能に構成された支持機構と、前記可動部の移動と前記巻上ロープによる前記支持機構の巻上げ及び巻下げを制御する主幹装置と、を有するクレーンに用いられる衝突防止装置であって、
    前記支持機構を介して吊り下げられる前記貨物と、前記可動部にともなって移動する前記支持機構の移動方向に存在する障害物と、の間の距離を検出するセンサと、
    前記距離の情報を前記センサから受信し、
    前記距離の情報にもとづいて、あらかじめ設定された前記障害物からの第1停止距離だけ水平方向に離間した第1停止位置を算出し、
    前記距離の情報にもとづいて、あらかじめ設定された前記障害物からの第2停止距離だけ巻上げ及び巻下げ方向に離間した第2停止位置を算出し、
    前記主幹装置から受信する前記貨物の速度の情報、前記主幹装置にあらかじめ設定された前記貨物の速度からの第1減速率の情報、及び前記第1停止位置の情報にもとづいて、前記貨物の水平方向の減速を開始する位置を計算して、前記貨物の速度から所定の第1最低速度に設定する第1減速指令を前記主幹装置に出力し、
    前記主幹装置から受信する前記貨物の速度の情報、前記主幹装置にあらかじめ設定された前記貨物の速度からの第2減速率の情報、及び前記第2停止位置の情報にもとづいて、前記貨物の巻上げ及び巻下げ方向の減速を開始する位置を計算して、前記貨物の速度から所定の第2最低速度に設定する第2減速指令を前記主幹装置に出力し、
    前記貨物の水平方向の速度が0になるときの前記貨物の位置を前記第1停止位置と判定して前記主幹装置に第1停止指令を出力し、前記貨物の巻上げ方向及び巻下げ方向の速度が0になるときの前記貨物の位置を前記第2停止位置と判定して前記主幹装置に第2停止指令を出力する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記第1停止位置を中心に、前記貨物に近い方から前記障害物に近い方にわたって、前記貨物を所定の第3最低速度で移動させる第1減速移動領域を算出し、
    前記第2停止位置を中心に、前記貨物に近い方から前記障害物に近い方にわたって、前記貨物を所定の第4最低速度で移動させる第2減速移動領域を算出し、
    前記第1停止指令を出力した後に、
    前記貨物が前記第1減速移動領域内で停止しているときに、前記貨物を前記第3最低速度で移動させるように、前記貨物の速度を前記第3最低速度に設定する第3減速指令を前記主幹装置に出力し、
    前記貨物が前記第2減速移動領域内で停止しているときに、前記貨物を前記第4最低速度で移動させるように、前記貨物の速度を前記第4最低速度に設定する第4減速指令を前記主幹装置に出力し、
    前記貨物が水平方向に移動している場合には、
    前記第3減速指令を出力可能とするとともに前記第4減速指令を出力禁止とし、
    前記貨物が巻上げ及び巻下げ方向に移動している場合には、
    前記第4減速指令を出力可能とするとともに前記第3減速指令を出力禁止とする衝突防止装置。
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