JP7082018B2 - 改修建具 - Google Patents
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Description
近年、建具において、防火性能の向上が求められており、改修サッシにおいても、同様に高い防火性能が求められている。
(全体の構成)
本実施形態の改修建具は、図1,図2に示すように、既設上枠11,既設下枠12,既設竪枠13,13からなる既設枠1を除去せずに、既設枠1の内周に新設上枠21,新設下枠22,新設竪枠23,23からなる新設枠2が配置されている。
なお、本実施形態の改修建具は、左右の竪枠部分についてその主たる構成がほとんど同様であるので、竪枠部分についての説明は右竪枠を用いて行う。
なお、既設枠1は、その全ての部分が除去されずに残存させた状態で取付補助材及び新設枠を装着しても良いが、例えば図1に示す既設下枠12の室外側下レールが切除されているように、必要に応じて新設枠2を配置するに際して邪魔となる部位が除去されていてもよい。
既設上枠11に固定される上取付補助材31は、見込寸法が既設上枠11の見込寸法とほぼ同程度の見込寸法を有し、図5に示すように、見付寸法が新設上枠21の長手方向の長さとほぼ同じ長さ寸法の長尺部材からなる。上取付補助材31は、新設上枠21を装着する際の基準となる見込壁部31aと、見込壁部31aの室内外両端付近より外周方向に延設される室内側固定部31b及び室外側固定部31cを有している。
さらに、上遮炎板91は、遮炎部91bの下端から室外方向に延設された開き防止部91cが新設上枠21に室内側面の下端に続く内周面に当接されており、遮炎部91bの上方部分において、既設上枠11の室内側壁部11aと上取付補助材31の室内側固定部31bを固定する固定手段bにより共締め固定されている。
樹脂製の上内部カバー71は、見込み方向に延びる固定部71aと、固定部71aの室外側端から見付方向(下方)に延設されるとともに下端が室外側に屈曲して室外方向に延設されてなるカバー部71bと、カバー部71bの見込方向に延びる部位の上面から上方に突設された脚部71cと、を有している。
そして、上内部カバー71は、脚部71cを新設上枠21の挿入部21aに挿入して、固定部71aを躯体開口部の内周面に当接させた状態で、固定部71aをビス等の固定手段bにより固定することで躯体開口部に取り付けられている。
既設下枠12に固定される下取付補助材32は、室内側取付補助材321と室外側取付補助材322の二つの部材からなる。
室内側取付補助材321は、アルミニウム合金等の金属材料からなり、新設下枠22の室内側の荷重を支持する支持部321aと、支持部321aの室内側に連続する取付壁321bを有し、取付壁321bが既設下枠12の室内側の壁面にビス等の固定手段bにより固定されている。また、室内側取付補助材321の支持部321aは、既設下枠12の室内側下レールに固定された荷重支持部材323にスペーサー62を介して支持されている。
このとき、新設下枠22の室外側は、必要に応じて室外側取付補助材322の支持部322aの上面に支持されており、新設下枠22の浮き上がり防止片22gが室外側取付補助材322の浮き上がり防止部322bの下方に位置している。
また、新設下枠22の室内側壁部22cの室外側面、及び、立壁部22eの室外側面には、それぞれホルダーによって加熱により発泡する加熱発泡材fが配置されている。
さらに、下遮炎板92は、遮炎部92bの上端に室外方向に延設した開き防止部92cが、新設下枠22の室内側上壁部22dの上面に当接されており、当接部92aにおいて、躯体開口部に対してネジ等の固定手段bにより固定されている。
樹脂製の下内部カバー72は、新設下枠22の室内側上壁部22dの上面から室内側に延びてその後下方に屈曲して延設されるカバー部72bと、カバー部72bの室外側端部の下面に形成された係合凸部72cと、カバー部72aの下面から下方に延設された係合爪72e,72eと、を有する長尺部材からなる。
既設竪枠13に固定される竪取付補助材33は、見込寸法が既設竪枠13の見込寸法とほぼ同程度の見込寸法を有し、図5に示すように、見付寸法が新設竪枠23の長手方向の長さとほぼ同じ長さ寸法の長尺部材からなる。竪取付補助材33は、新設竪枠23を装着する際の基準となる見込壁部33aと、見込壁部33aの室内外両端付近より外周方向に延設される室内側固定部33b及び室外側固定部33cを有している。
樹脂製の竪内部カバー73は、見込み方向に延びる固定部73aと、固定部73aの室外側端から見付方向(内周方向)に延設されるとともに内周端が室外側に屈曲して室外方向に延設されてなるカバー部73bと、カバー部73bの見込方向に延びる部位の外周面から外周方向に突設された脚部73cと、を有している。
なお、竪遮炎板93は、例えば図2(b)に示すように、新設竪枠23と既設竪枠13との間の間隙を閉塞するように配置されるものであれば、アルミ形材からなる長尺部材によって形成されてもよい。
また、本実施形態の遮炎板によれば、見付け方向に延びる遮炎部と見込み方向に延びる当接部とのどちらの部分においてもネジ止め固定ができ、異なる2方向からの固定が可能であるので、施工性が良好であるとともに、見付方向に延びる遮炎部を既設枠に固定することによって、老朽化した既設枠を補強することができる。
次に、本発明の第2の実施形態の改修建具について、図3,図4を参考にして説明する。なお、第2の実施形態の改修建具は、内部カバーがアルミニウム合金等の金属により形成されている点で、第1の実施形態の改修建具と異なっている。以下の説明においては、主に、第1の実施形態と異なる点について説明し、同様の構成については説明を省略する。
本実施形態の改修建具においては、図3に示すように、新設上枠21の室内側から既設上枠11の室内側を覆うように防水シート81が設けられるとともに、防水シート81を覆うようにアルミニウム合金等の金属製の上内部カバー(上遮炎板)71が配置されている。
さらに、上内部カバー71は、カバー部71bの見込方向に延びる部位に延設した脚部(開き防止部)71cが新設上枠21の挿入部21aに挿入された状態で、固定部(当接部)71aにおいて、ビス等の固定手段bにより躯体開口部に固定されている。
本実施形態の改修建具においては、図3に示すように、新設下枠22の室内側上壁部22dの上面から躯体開口部にかけて、防水シート82が配置されていると共に、室内側上壁部22dの上面から躯体開口部にかけて、防水シート82を覆うように金属製の下内部カバー(下遮炎板)72が配置されている。
本実施形態の改修建具においては、図4に示すように、新設竪枠23の室内側及び既設竪枠13の室内側を覆うように防水シート83が設けられており、防水シート83を覆うようにアルミニウム合金等の金属製の竪内部カバー73が配置されている。
そして、竪内部カバー73は、固定部(当接部)73aを躯体開口部の内周面に当接させるとともに、カバー部(遮炎部)73bの見込方向に延びる部位の室外側端を新設竪枠23の室内側面に当接させることで、新設竪枠23と既設竪枠13との間の間隙を閉塞するように配置されている。
さらに、竪内部カバー73は、カバー部73bの見込方向に延びる部位に延設した脚部(開き防止部)73cが新設竪枠23の挿入部23aに挿入された状態で、固定部(当接部)73aにおいて、ビス等の固定手段bにより躯体開口部に固定されている。
また、遮炎板には、遮炎部の見込み方向への移動を防止する開き防止部を備えているので、火災時に遮炎板の反り等の変形を抑えることができ、新設枠と遮炎板との間に隙間が生じるのを抑制することができる。
本実施形態の改修建具の新設上枠21は、図6(a),図9(a)に示すように、見込み方向の室内側端部位置において、外周面に長手方向全長にわたってホルダー21bが形成されており、ホルダー21bには、加熱発泡材f1が保持されている。
したがって、火災時には、図7(b),図10(b)に示すように、新設下枠22の室内側壁部22cの室内側面に配置された加熱発泡材f2が発泡し、新設下枠22の室内側壁部22c及び室内側上壁部22dと既設下枠12とで形成される空間において迅速に充満し、下枠部における室内外の連通を確実に防止することができる。
なお、ここでいう連続しているとは、加熱発泡材同士が必ずしも当接していなければならないものではなく、近接することなどによって機能上連続した状態にあればよい。
例えば、新設枠2に配置される加熱発泡材は、ホルダーによって保持するのではなく、接着剤やビス等によって固定してもよい。
また、加熱発泡材が配置される見込み方向端部は、室内側端部に限定されず、室外側端部でもよい。
さらに、改修される既設枠及び新設建具は、引違い建具に限定されるものではなく、開き建具やすべり出し建具等、建具の種類は何ら限定されるものではない。
11 :既設上枠
12 :既設下枠
13 :既設竪枠
2 :新設枠
21 :新設上枠
22 :新設下枠
23 :新設竪枠
3 :補助部材
31 :上取付補助材
32 :下取付補助材
33 :竪取付補助材
91 :上遮炎板
92 :下遮炎板
93 :竪遮炎板
Claims (1)
- 躯体開口部に残存する既設枠に取付補助材を介して新設上枠、新設下枠及び左右の新設竪枠からなる新設枠を取り付けてなり、
各新設枠は、見込方向の端部位置に長さ方向全長に亘って加熱発泡材を四周に連続するように設けてあり、
新設上枠及び新設竪枠は、取付補助材に対向するように前記加熱発泡材が設けられており、新設下枠は、既設下枠に対向するように前記加熱発泡材が設けられており、
各新設枠に配置した前記加熱発泡材は、火災時に発泡した際に連続して防火ラインを形成する
改修建具。
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JP2015094171A (ja) | 2013-11-13 | 2015-05-18 | 株式会社Lixil | 改装サッシ、サッシの改装構造及びサッシの改装方法 |
JP2016153588A (ja) | 2015-02-17 | 2016-08-25 | 積水化学工業株式会社 | 防火性建具 |
JP2017172293A (ja) | 2016-03-25 | 2017-09-28 | Ykk Ap株式会社 | 障子及び建具 |
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