JP7081903B2 - 有機溶剤の処理方法、及び有機溶剤処理システム - Google Patents

有機溶剤の処理方法、及び有機溶剤処理システム Download PDF

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Description

本発明は、有機溶剤の処理方法、及び有機溶剤処理システムに関する。
有機溶剤廃液は、その一部が回収され再利用されているが、そのほとんどが焼却処分される。焼却処分はコストがかかる上、焼却することで生成されるCOを大気に放出しているため、環境に悪影響を与えている。
特許文献1には、ガスタービンを用いて、臭気ガスの発生源となる有機溶剤廃液を直接的に処理しながら、その保有熱からエネルギーを回収するシステムが提案されている。
特開2004-184003号公報
特許文献1に記載された脱臭・廃棄処理装置においては、有機溶剤廃液ガスの燃焼によって生じるCOについて何ら考慮されておらず、エネルギー効率の観点から未だ改良の余地がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、効率よくエネルギーを回収できる有機溶剤の処理方法、及び有機溶剤処理システムを提供することを課題とする。
本発明の第1の態様は、酸化塔内で金属粒子を酸化して酸化金属粒子を得る酸化工程と、還元塔内で前記酸化金属粒子を有機溶剤と反応させて、前記有機溶剤から二酸化炭素を生成させるとともに、前記酸化金属粒子を還元して金属粒子を得る還元工程と、金属粒子及び酸化金属粒子を、前記酸化塔と前記還元塔との間を循環させる循環工程と、を有することを特徴とする有機溶剤の処理方法である。
本発明の第2の態様は、金属粒子が酸化剤と反応して酸化金属粒子が生成される酸化塔と、前記酸化塔で生成された酸化金属粒子が有機溶剤と反応して、前記有機溶剤廃液から二酸化炭素が生成されるとともに、前記酸化金属粒子が前記金属粒子に還元される還元塔と、前記金属粒子が酸化と還元を受けながら前記酸化塔と前記還元塔との間を循環する循環流路と、を備えたケミカルループ燃焼ユニットと、を備えたことを特徴とする有機溶剤処理システムである。
本発明によれば、効率よくエネルギーを回収できる有機溶剤の処理方法、及び有機溶剤処理システムを提供することができる。
本実施形態の有機溶剤処理システムの一例を示す概略図である。 本実施形態の有機溶剤処理システムの一例を示す概略図である。 本実施形態における培養ユニットの一例を示す概略図である。
<有機溶剤処理システム>
以下、本実施形態の有機溶剤処理システムを、図面を参照して説明する。なお、本実施形態は下記に述べることに限定されない。
(第1実施形態)
本実施形態の有機溶剤処理システムA1は、図1に示すように、金属粒子が酸化剤と反応して酸化金属粒子が生成される酸化塔1と、酸化塔1で生成された酸化金属粒子が有機溶剤と反応して、前記有機溶剤から二酸化炭素が生成されるとともに、前記酸化金属粒子が前記金属粒子に還元される還元塔3と、を備え、前記金属粒子が酸化と還元を受けながら酸化塔1と還元塔3との間を循環するようにされているケミカルループ燃焼ユニットA10を備える。
本実施形態におけるケミカルループ燃焼ユニットA10は、酸化塔1の内部に1個の還元塔3が備えられている。酸化塔1は、鋼板等の耐熱材で作られた円筒形の外塔である。酸化塔1の上端面も鋼板等の耐熱材で作られた天板2で閉鎖されている。酸化塔1内には、中心軸線を同じにして、酸化塔1よりも小径の還元塔3が取り付けてある。還元塔3は、円塔体である。還元塔3の上端は天板2を貫通して酸化塔1の外部に延出しており、下端は酸化塔1の下端近傍に達している。
酸化塔1の下端部には、酸化塔1と同心円をなす円塔状の空気ヘッダー4が取り付けてあり、該空気ヘッダー4の上端は空気ノズル5とされている。空気ヘッダー4はブロワ6に接続しており、流量計7および調圧弁8を通して調圧された空気が空気ヘッダー4に送られて空気ノズル5から酸化塔1内に噴出する。後に説明するように、この空気は酸化剤として機能する。
空気ヘッダー4の中央部であって前記した還元塔3の下端部に対向する位置には、上下方向に所定の隙間を保つようにして、塔状をなす燃料ノズル9が配置されている。燃料ノズル9の内径は還元塔3の下端部の内径よりもやや小さい。燃料ノズル9には、遮断弁10、調圧弁11、逆止弁12を通して、有機溶剤が送給され、還元塔3の下端開口部に向けて噴出する。後に説明するようにこの有機溶剤は還元剤として機能する。
この例において、燃料ノズル9とその外側を包囲する空気ヘッダー4との間には隙間が設けられており、その隙間には塔状のセパレートガスノズル13が配置されている。セパレートガスノズル13には、配管14を通して、例えばNガス、COガス等である酸素が含まれない不活性ガスが供給される。
酸化塔1の底部であって前記した空気ヘッダー4の外側を包囲するようにして円塔状の下部ヘッダー15が取り付けられている。下部ヘッダー15の底面は水平面であるが、上面は円錐面16となっていて、円錐面の下端が空気ノズル5とほぼ同一面となっている。下部ヘッダー15の外周面は酸化塔1の内周面に接しており、酸化塔1の壁面に作られた孔17を通して、被加熱流体が流れる第1の流体配管18が下部ヘッダー15の外周面に接続している。
酸化塔1の上方には、天板2に接するようにして円塔状の上部ヘッダー19が取り付けてある。上部ヘッダー19の内径と外径は下部ヘッダー15の内径と外径とほぼ同じである。上部ヘッダー19には、酸化塔1の天板2に形成した孔17を通して被加熱流体の第2の流体配管21が接続している。この例において、第2の流体配管21は、オンサイトでの蒸気利用設備や工業炉などの熱負荷部100に連通している。
酸化塔1の内壁に沿うようにして、前記下部ヘッダー15の上部円錐面16から適宜上方位置まで、耐熱瓦や耐熱セラミックファイバー等の耐熱材からなる適宜厚さの耐熱壁22が形成されており、該耐熱壁22の上端面は円錐壁23とされている。耐熱壁22の前記上端円錐壁23に下端面を沿わせるようにして、全体として斜板形状をなす中間ヘッダー24が取り付けられており、該中間ヘッダー24の内径と外径は下部ヘッダー15と内径と外径とほぼ等しくされている。そして、前記中間ヘッダー24が取り付けられている位置よりもやや上方位置において、前記した還元塔3には、固気分離装置25が取り付けられている。
下部ヘッダー15と中間ヘッダー24と上部ヘッダー19の内部空間を相互に連通するようにして、複数本の伝熱管26が酸化塔1の中心軸線と平行に取り付けられている。複数本の伝熱管26は、図では、半径方向に複数列、かつ各例が複数本の伝熱管で構成されるようにして配置されているが、酸化塔1内での伝熱管26の配置は任意であり、後に記載するように、酸化塔1内に収容される金属粒子の流動を妨げないことを条件に適宜配置すればよい。
なお、下部ヘッダー15、中間ヘッダー24、上部ヘッダー19は耐熱性に優れた材料で作られ、また特に伝熱管26は、耐熱性と熱伝導性に優れた材料・形状で作られる。さらに、後に説明するように、伝熱管26は、下部ヘッダー15と中間ヘッダー24の間に位置する部分と、中間ヘッダー24と上部ヘッダー19の間に位置する部分とを、異なった材料で作ることが望ましい。
酸化塔1の上部には排気口27が設けてあり、排気口27からの排ガス(後に記載するように、Nが主であり、Oが少量含まれる)は固気分離装置28を通して外気に排気される。
以上の構成は、本実施形態におけるケミカルループ燃焼ユニットA10が作動するために必要な構成であるが、より効率的な運転を行うために、ケミカルループ燃焼ユニットA10はさらに次の配管系を備える。
前記した排気口27からの排ガスは固気分離装置28を通過した後、さらに熱交換器29を通過する。そして熱交換器29を通過したNガスは図示しない貯蔵タンク内に貯蔵される。必要時に、NとOの混合ガスの一部は、ブロワ30によって昇圧され、遮断弁31と調圧弁32を通って配管14からセパレータガスノズル13に送られる。
還元塔3の上部から排出される排ガス(後に記載するようにCOとHO蒸気である)は、外部からの冷却水が循環している気水分離装置33に流入し、蒸気を液化して分離した後、90%以上のCOを含む排ガスとして外部に排出され、図示しない貯蔵タンク内に貯蔵される。必要時に、90%以上のCOを含む排ガスの一部は、ブロワ34によって昇圧され、遮断弁35と調圧弁32を通って配管14からセパレータガスノズル13に送られる。
気水分離装置33で生成された水は、遮断弁36、ポンプ37を介して熱交換器29に
至り、そこで熱交換した後、必要に応じて、調圧弁38および逆止弁39を通って、燃料
ノズル9への燃料供給管路内に水蒸気として供給される。
上記のケミカルループ燃焼ユニットA10の作動を説明する。事前に、酸化塔1の内部空間に金属粒子Mを充填する。充填量は、金属粒子Mが還元塔3に取り付けた固気分離装置25までは達しない量とする。なお、金属粒子Mは金属のみでなく酸化金属粒子が含まれていてもよい。金属粒子Mの好ましいものとしては、鉄(Fe)または酸化鉄(FeO,Fe,Fe)を例示できる。充填後、図示しないは酸化塔内に配置した予熱バーナあるいは酸化塔1の周壁に取り付けた電気ヒータ等の予熱手段により金属粒子Mを600℃程度まで予熱する。また、下部ヘッダー15と中間ヘッダー24と上部ヘッダー19、すべての伝熱管26、および第1の流体配管18と第2の流体配管18を、例えば水である被加熱溶液で満す。
予熱後あるいは予熱の途中から、空気ヘッダー4に酸化剤として機能する所定量の空気(環境温度の空気であってよい)を供給して空気ノズル5から酸化塔1内に噴出させる。また、燃料ノズル9からは還元剤として機能する所定量の有機溶剤を還元塔3に向けて噴出させる。さらに、セパレータガスノズル13からN、CO等の不活性ガスを酸化塔1内に向けて噴出させる。なお、運転開始当初は、不活性ガスは外部の不活性ガス源から供給するか、あるいは前回の運転時に系内の貯蔵タンクに貯蔵しておいた不活性ガス源から供給する。
空気ノズル5からの噴出空気は酸化塔1内に流入し、燃料ノズル9からの有機溶剤は還元塔3内に流入する。その際に、上記のケミカルループ燃焼ユニットA10では、空気ノズル5と燃料ノズル9間にセパレートガスノズル13が位置し、そこから不活性ガスが噴出しているので、噴出後の空気と燃料ガスが混合するのを回避できる。
酸化塔1では、反応温度にまで予熱された金属粒子Mと、供給された空気内の酸素が反応して酸化金属粒子MOが生成される。その際に、金属の酸化反応によって発熱し、金属粒子M、酸化金属粒子MOおよび酸化塔1内を流れる空気は昇温する。しかし、金属の酸化反応によって発熱であり、1500℃以上の高温部分が形成されることがなく、前記したようにサーマルNOは生成されない。なお、金属粒子Mが酸化金属粒子MOを含む場合には、酸化金属粒子MOは前記酸化金属粒子がさらに酸化した形態の酸化金属粒子が該当する。例えば、金属粒子MがFeの場合、酸化金属粒子MOはFe等となる。
酸化金属粒子MOおよび残存した金属粒子Mは酸化塔1内を流下して還元塔3内に流入した後、還元塔3内を上昇する。還元塔3内を上昇する過程で、酸化金属粒子MOは有機溶剤による還元作用を受けて金属粒子Mに戻る。上記のケミカルループ燃焼ユニットA10では、下部ヘッダー15の上面16は、中央に向けて低位となる円錐面となっているので、酸化塔1の底部から還元塔3への酸化金属粒子MOの移動は円滑に進行する。また、還元塔3内を上昇する固体成分とガス成分は、上昇の過程で固気分離装置25の作用を受けて、固体と気体に分離され、気体はさらに上昇して還元塔3の上部から排気される。固体、すなわち金属粒子Mと残存した酸化金属粒子MOは、酸化塔1内に戻される。
酸化塔1内で、金属粒子Mは空気ノズル5からの噴出空気の作用を受けて流動化状態となることから、金属粒子Mあるいはその酸化物MOの一部は当初貯留されていたときよりも上方に舞い上がることが起こり得る。上記のケミカルループ燃焼ユニットA10では、酸化塔1の下方の内壁面に前記耐熱壁22を形成したことにより、耐熱壁22が形成されている領域の水平断面積よりも、その上の耐熱壁22が形成されていない領域の水平断面積が大きくなっている。そのために、固気分離装置25近傍よりも上位の空間に舞い上がった金属粒子Mあるいはその酸化物MOは、その空塔速度が小さくなって下方に落下しやすくなる。さらに、中間ヘッダー24の上面に落下した金属粒子Mあるいはその酸化物MOは、中間ヘッダー24の上面が円錐面となっているので、その面に沿って確実に下方に落下する。そのために、金属粒子Mの酸化作用を円滑化するとともに、酸化塔1上部の排気口27から金属粒子が排出されるのを抑制することができる。なお、図示しないが、酸化塔1上部の排気口27から排出される金属粒子は固気分離装置28により分離されて、必要時に、酸化塔1内に戻される。
一方、酸化塔1内で金属粒子Mが酸化することにより発生した熱は、伝熱管26の壁面を介して伝熱管26内を流れる被加熱流体を伝えられ、被加熱流体を加熱する。すなわち、ケミカルループ燃焼ユニットA10では、酸化反応により発熱した金属粒子Mの熱は、ガス(投入空気)に伝熱すると同時に、金属粒子M内に位置する伝熱管26にも直接熱交換するために、排ガス温度が大きく上がることがない。そのために、NOの生成をさらに抑制することができる。また、酸化塔1内のガス(投入空気)の平均温度も低くなり、それにより空塔速度が抑えられるため、酸化塔1の断面積を小さくすることができる。結果として、装置の小型化が可能となり、燃焼量当たりの表面積も抑えることができ、放熱のロスも小さくすることができる。
上記のケミカルループ燃焼ユニットA10では、中間ヘッダー24より下位の領域は金属粒子が貯留されている領域であり、その領域では、伝熱管26は金属粒子と接触することで多くの摩擦損耗を受ける。一方、中間ヘッダー24より上位の領域は主にガスが存在する領域であり、伝熱管26の摩擦損耗は少ない。そのことから、伝熱管26の材料は、下部ヘッダー15と中間ヘッダー24の間に位置する部分では耐摩耗性に優れた材料とし、中間ヘッダー24と上部ヘッダー19の間に位置する部では比較して耐摩耗性に小さい材料とすることができる。そのように異なった材料を用いることで低コスト化が可能となる。
酸化塔1内での熱交換により加熱された被加熱流体は、例えば、上部ヘッダー19から第2流体配管18、熱負荷部100、第1の流体配管18を循環し、下部ヘッダー15に戻ってくる。加熱された被加熱流体の循環は逆回りであってもよい。
酸化塔1内での酸化反応に寄与することにより、投入空気は高温の排ガスとなり排気口27から排出される。排ガスは、空気の供給量に応じて、Oを含まない高濃度のNガスか、残存OとNを含むガスとなる。前記したように排ガスは固気分離装置28および熱交換器29を通った後、図示しないN貯蔵タンク塔へ送られて貯蔵されるが、一部のNはブロワ30で昇圧され遮断弁31と調圧弁32を通って配管14からセパレータガスノズル13に送られる。
一方、還元塔3からの排ガスは、還元反応により生成されたCOとHOからなっており、高温ガスであることからHOは水蒸気となっている。還元塔3からの排ガスは冷却水が循環している気水分離装置33で凝縮されて水と高濃度(90%以上)のCOを含むガスに分離される。得られたCOガスは、必要な場合には適宜の手段でさらに濃縮した後に、そのままあるいは液化COとして貯蔵される。COガスの一部は、必要時に、ブロワ34で昇圧され遮断弁35と調圧弁32を通って配管14からセパレータガスノズル13に送られる。そのために、図1に記されるケミカルループ燃焼ユニットA10では、初期の運転時を除き、空気ノズル5から供給される空気と、燃料ノズルから供給される燃料ガスと、を分離する目的で、セパレートガスノズル13から供給すべき不活性ガス(NまたはCO)を自給することが可能となる。
気水分離装置33で生成された水は、酸化塔1からの高温排ガスと熱交換器29において熱交換して水蒸気となり、必要時にその水蒸気は調圧弁38と逆止弁39を通り、燃料ガスに混入される。水蒸気の供給を必要とすることにより、Feのような比較的安価な金属粒子材料を用いる場合でも、効率的に還元反応を進行させることが可能となる。また、有機溶剤でも効率的に酸化金属の還元反応を進行させることが可能となる。
なお、上記の例では、第1の流体管路18と第2の流体管路21は非連続のものとして説明したが、熱負荷部100の種類や形態によっては、第1の流体管路18と熱負荷部100と第2の流体管路21との間で、連続した循環路を構成するようにしてもよい。いずれの場合にも、第2の流体管路21を流入側とし、第1の流体管路18を流出側として全体の管路系を構成しても、同じ作用効果が得られることは説明を要しない。
また、酸化塔の内部に複数個の還元塔が備えられていてよく。各還元塔に対応するようにして、酸化塔の下端部に、空気ヘッダー、空気ノズル、燃料ノズル、およびセパレートガスノズル等が配置されていてもよい。
また、酸化塔の内部に還元塔が備えられるのではなく、還元塔と内部に1個の酸化塔が備えられていてもよい。更に、還元塔の内部に複数個の酸化塔が備えられていてもよく、各酸化塔に対応するようにして、還元塔の下端部に、空気ヘッダー、空気ノズル、燃料ノズル、およびセパレートガスノズル等が配置されていてもよい。
また、酸化塔と還元塔は分離していてもよく、両者は酸化した金属粒子MOが移動する流路と還元した金属粒子Mが移動する流路とによって接続されていてもよい。
また、空気(酸化剤)、有機溶剤(還元剤)、セパレートガス(不活性ガス)が酸化塔および還元塔の上部から供給される形式であってもよい。更に、酸化塔と還元塔が分離していてもよく、両者は酸化した金属粒子MOが移動する流路と還元した金属粒子Mが移動する流路とによって接続されていてもよい。
(第2実施形態)
本実施形態の有機溶剤処理システムA2は、図2に示すように、金属粒子が酸化剤と反応して酸化金属粒子が生成される酸化塔1と、酸化塔1で生成された酸化金属粒子が有機溶剤と反応して、前記有機溶剤から二酸化炭素が生成されるとともに、前記酸化金属粒子が前記金属粒子に還元される還元塔3と、を備え、前記金属粒子が酸化と還元を受けながら酸化塔1と還元塔3との間を循環するようにされているケミカルループ燃焼ユニットA10と、前記ケミカルループ燃焼ユニットA10から生産された二酸化炭素を用いて藻類の培養を行う培養ユニットB1と、を備える。
第1実施形態の構成と同じものについては、同じ符号を付し、その説明を省略する。
還元塔3からの排ガスは、還元反応により生成されたCOとHOからなっており、高温ガスであることからHOは水蒸気となっている。還元塔3からの排ガスは冷却水が循環している気水分離装置33で凝縮されて水と高濃度(90%以上)のCOを含むガスに分離される。得られたCOガスは、配管を介して培養ユニットB1へ送られる。本実施形態においては、ケミカルループ燃焼ユニットを用いることで、選択的にCOを回収することが可能である。また、回収したCO濃度は極めて高く、効率的に利用できる。
図3に示すように、培養ユニットB1は、載置台40と、培養槽41と、ガスブロア42と、バブリング用フィルター43と、撹拌モーター44と、撹拌羽45と、温度センサー46と、制御盤47とを有する装置である。培養ユニットB1では、還元塔3からの二酸化炭素を培養槽41内の藻類を含む培養液48中に供給する。尚、培養ユニットの形状は特に限定されず、図3に示す攪拌機能を有する槽型の他、自然流下を伴う棚段型、布型等も使用できる。
載置台40は、培養槽41を支持し、培養槽41を地面よりも高い位置となるようにする。載置台40の材質及び形状は、特に限定はされないが、培養液48で満たされた培養槽41及びその周辺機器を十分に支えることができるだけの強度を有する必要がある。載置台40には、培養槽41の底面に、COガスを培養槽41内に供給するための配管49が設けられている。
培養槽41は、藻類を光合成させる槽である。培養ユニットB1では、培養槽41において藻類に光合成をさせることで、排ガス中の二酸化炭素を消費させることができ、また藻類に光合成させることで藻類を培養することができる。培養槽41としては、形状は特に限定されないが、光が培養液48全体にあたるように透光性を有する素材からなるものが好ましい。
培養槽41は、容量については特に限定されないが、例えば数百リットル程度の培養液48を収容できることが好ましい。
培養槽41は、培養液48を収容する。培養槽41は、例えば、載置台40に載せることで地面よりも高く設置される。培養槽41は、形状・容量は特に限定はされないが、例えば、ステンレス製で500リットル程度の培養液48を収容できるものである。培養槽41には、蓋部50を開けて培養液48が供給される。
培養ユニットB1は、日当たりの良い場所に設置することが好ましい。藻類の培養は、日照時間や気温等の培養環境に左右され、温暖な地域で行うことが好ましいが、遠方での培養は輸送コストがかかる。本実施形態においては、第2の流体配管21が連通する熱負荷部100を利用して、B1の温度調節を行い、また、ケミカルループ発電で得られた電力を利用して、人工光照射手段を用いることで時間や場所を選ばずに光合成をさせることもできる。人工光照射手段としては、人工光源と該人工光源からの人工光を介して培養器の所定の部位に供給する導光路からなるものが好ましい。人工光源としては、発光ダイオード、冷陰極管、有機EL照明、蛍光燈、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ及びキセノンランプ等が挙げられる。
ガスブロア42は、培養槽41の下に設けられ、配管49と接続されている。ガスブロア42は、配管49を介して培養槽41内へとCOガスを送気させる。
バブリング用フィルター43は、培養槽41内の底部に設置され、ガスブロア42と配管49を介して接続されている。バブリング用フィルター43は、COガスを放出する微小の孔を無数に有する。孔の大きさは、特に限定されないが、培養液48中に放出されるCOガスの気泡が細かい方が、COガスが培養液48に良く溶ける。バブリング用フィルター43の形状は、特に限定はされないが、例えば、培養液48の全体に行き渡るように、全体に亘って微小の孔が形成された、長尺状のフィルターが好ましい。
撹拌モーター44は、培養液48を撹拌する撹拌羽45を駆動させる。駆動モーター3
5は、例えば培養槽41の蓋部50の中心に設置されている。
撹拌羽45は、培養槽41内の培養液48中に設置されている。撹拌羽45は、培養槽
41内の培養液48を全体的に撹拌できるものであれば、その材質や羽の数は制限されな
い。
温度センサー46は、培養槽41内の培養液48の液温を測定する。温度センサー46は、例えば培養ユニットB1の蓋部50等に設置されている。測定された液温の情報は、制御盤47へと送られる。
制御盤47は、培養槽41の外部に近接して設置されている。制御盤47は、温度セン
サー46から送られる液温等の情報を制御する。制御盤47により、培養液48の液温を
監視し、適切な状態に保つことにより、効率的な培養が可能な培養環境を整えることがで
きる。制御盤による培養の管理コントロールは、ケミカルループ燃焼ユニットから得られる電気によって行うことができる。
以上のような構成からなる培養ユニットB1では、還元塔3から供給された二酸化炭素ガスが、ガスブロア42により、バブリング用フィルター43を介して培養槽41内に送られる。培養ユニットB1では、撹拌羽45による撹拌により、バブリング用フィルター43から送られてきた二酸化炭素ガスが培養液48の全体に溶解する。培養ユニットB1では、バブリング用フィルター43により無数の細かい気泡状とすることで、二酸化炭素が培養液48中に溶解させやすくする。
培養ユニットB1では、温度センサー46で培養液48中の温度を測定する。培養ユニットB1では、図示しないが、培養槽41に加熱装置や冷却装置を取り付け、培養槽41内の培養液48の温度に応じて加熱、冷却を行うことで最適な温度に維持する。
冷却装置としては、例えば、撹拌羽45と接触しないように、培養槽41内の底部内面を沿うようにホースを設置し、ホースに冷却水を通すことで熱交換により冷却を行うことができる。ホースは、培養槽41下部から培養槽41内部へと入り、培養槽41内を一周して培養槽41下部から外へ出すことができる。また、加熱装置としては、例えば、ヒータであり、培養槽41にヒータを設けることで加温を行う装置を挙げることができる。二酸化炭素濃度については、培養槽41に通じるガスブロア42で排ガスの流量を制御することにより調整することができる。
培養ユニットB1では、培養槽41内の培養液48を撹拌羽45により撹拌することで、藻類と培養液48と排ガス中の二酸化炭素が適度に混ざり合うとともに局所的に藻類が集まり、沈殿することを防止することができる。
<有機溶剤の処理方法>
以下、本実施形態の有機溶剤の処理方法を、一例として、上述した本実施形態の有機溶剤処理システムを参照して説明する。なお、本実施形態は下記に述べることに限定されない。
(第1実施形態)
本実施形態の有機溶剤処理方法は、酸化塔内で金属粒子を酸化して酸化金属粒子を得る酸化工程と、還元塔内で前記酸化金属粒子を有機溶剤と反応させて、前記有機溶剤廃液から二酸化炭素を生成させるとともに、前記酸化金属粒子を還元して金属粒子を得る還元工程と、金属粒子及び酸化金属粒子を、前記酸化塔と前記還元塔との間を循環させる循環工程と、を有する。
本実施形態に用いられる有機溶剤としては、特に限定されず、例えば、塗料、プラスチック等の有機合成、化学薬品全般に使用される有機用剤が使用でき、その中でも例えばフォトリソグラフィー、DSAリソグラフィー、インプリントリソグラフィーの技術により半導体素子や液晶表示素子を製造する際に用いられる種々の薬液が挙げられる。
該薬液としては、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、エーテル系溶剤、アミド系溶剤等の極性溶剤;炭化水素系溶剤などを含有するものが挙げられる。また、樹脂を含有するリソグラフィー用薬液として、レジスト用樹脂成分が有機溶剤成分に溶解した樹脂溶液、後述のレジスト組成物、絶縁膜組成物、反射防止膜組成物、誘導自己組織化(Directed Self Assembly:DSA)技術に適用されるブロックコポリマー組成物、インプリント用樹脂組成物などが挙げられる。加えて、パターン形成などの際に用いられるリソグラフィー用薬液として、プリウェット溶剤、レジスト用溶剤、現像液等も挙げられる。
前記のケトン系溶剤としては、例えば、1-オクタノン、2-オクタノン、1-ノナノン、2-ノナノン、アセトン、2-ヘプタノン(メチルアミルケトン)、4-ヘプタノン、1-ヘキサノン、2-ヘキサノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、フェニルアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン、アセトニルアセトン、イオノン、ジアセトニルアルコール、アセチルカービノール、アセトフェノン、メチルナフチルケトン、イソホロン、プロピレンカーボネート等が挙げられる。
エステル系溶剤としては、例えば、酢酸メチル、酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ペンチル、酢酸イソペンチル、酢酸アミル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチル-3-エトキシプロピオネート、3-メトキシブチルアセテート、3-メチル-3-メトキシブチルアセテート、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸ブチル、蟻酸プロピル、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸プロピル等が挙げられる。
アルコール系溶剤としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール、sec-ブチルアルコール、tert-ブチルアルコール、イソブチルアルコール、n-ヘキシルアルコール、n-ヘプチルアルコール、n-オクチルアルコール、n-デカノール等のアルコール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のグリコール系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、メトキシメチルブタノール等のグリコールエーテル系溶剤等が挙げられる。
エーテル系溶剤としては、例えば、上記グリコールエーテル系溶剤の他、ジオキサン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
アミド系溶剤としては、例えば、N-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン等が挙げられる。
炭化水素系溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤;ペンタン、ヘキサン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素系溶剤が挙げられる。
本実施形態に用いられる有機溶剤としては、廃棄物を燃料としてリサイクルするという観点から、使用済み又は不要となった、有機溶剤廃液が好ましく、半導体素子や液晶表示素子を製造する際に生じる有機溶剤廃液がより好ましい。係る有機溶剤廃液としては、上述した種々の薬液、又はこれらの混合液が挙げられる。
本実施形態において、還元工程で得られるCOを化学品と反応させて、新たな化学品の生成を行ってもよい。還元工程で得られるCOを全て反応させることで、本実施形態の処理方法を用いて、外界に排出されるCOガス量をゼロにすることができる。COとの反応に用いる化学品としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムが挙げられ、それぞれから生成される化学品としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カルシウムが挙げられる。
(第2実施形態)
本実施形態の有機溶剤処理方法は、酸化塔内で金属粒子を酸化して酸化金属粒子を得る酸化工程と、還元塔内で前記酸化金属粒子を有機溶剤と反応させて、前記有機溶剤廃液から二酸化炭素を生成させるとともに、前記酸化金属粒子を還元して金属粒子を得る還元工程と、金属粒子及び酸化金属粒子を、前記酸化塔と前記還元塔との間を循環させる循環工程と、前記還元工程で得られた二酸化炭素を藻類の培養槽に供給して前記藻類を培養する培養工程と、を有する。
培養工程において、COは、培養液に供給される気体中のCO濃度が10%~50%、培養液中のCO濃度が0.01%~30%となるように供給されることが好ましい。
COを大量に導入する事で、藻類を捕食する害虫を殺し、藻類はCOを大量に体内に取込み糖を生成することができる。
また、培養工程において、藻類に光合成をさせる際に用いる光源は、自然光でも人工光でも、これらの併用でもよい。照射する人工光の波長は、380~780nmが好ましく、白色光、赤色光が好ましい。照射する人工光の強度は、1~400μmol/m/secが好ましく、20~150μmol/m/secがより好ましい。
培養工程において、藻類を培養するための培地としては、各種栄養塩、微量金属塩、ビタミン等を含む公知の淡水産微細藻類用の培地、海産微細藻類用の培地が挙げられる。また、既知の淡水産微細藻類用の培地をベースに作成した寒天平板培地も利用可能である。
栄養塩としては、NaNO、KNO、NHCl、(NHSO、尿素等の窒素源;KHPO、KHPO、グリセロリン酸ナトリウム等のリン源が挙げられる。
微量金属としては、鉄、マグネシウム、マンガン、カルシウム、亜鉛等が挙げられ、ビタミンとしてはビタミンB1、ビタミンB12等が挙げられる。
藻類としては、シアノバクテリア、緑藻、トレボキシア、ユーグレナ、プラシノ藻、原始紅藻類等が挙げられる。
シアノバクテリアとしては、Chroococcacae、Stigonematacae、Mastigocladacae、Oscillatroriacae等が挙げられる。Synechococcus属としては、Synechococcus lividus、Synechococcus elongatus等が挙げられる。Synechocystis属としては、Synechocystis minervae等が挙げられる。Mastigocladus属としては、Mastigocladus laminosus等が挙げられる。Phormidium属としては、Phormidium laminosus等が挙げられる。Symploca属としては、Symploca thermalis等が挙げられる。Aphanocapsa属としては、Aphanocapsa thermalis等が挙げられる。
緑藻としては、クラミドモナス、ドナリエラ、セネデスムス、ボトリオコッカス、スティココッカス、ナンノクロリス、デスモデスムス等が挙げられる。
クロレラ(Chlorella)としては、Chlorella vulgaris、Chlorella saccharophila等が挙げられる。Dunaliella属としては、Dunaliella salina、Dunaliella tertiolecta等が挙げられる。クラミドモナス(Chlamydomonas)属としては、クラミドモナス ラインハルディ(Chlamydomonas reinhardtii)、クラミドモナス モエブシイ(Chlamydomonas moewusii)、クラミドモナス ユーガメタス(Chlamydomonas eugametos)、クラミドモナス セグニス(Chlamydomonassegnis)等が挙げられる。セネデスムス(Senedesmus)属としては、セネデスムス オブリクス(Senedesmus obliquus)等が挙げられる。スティココッカス(Shichococcus)属としては、スティココッカス アンプリフォルミス(Shichococcus ampliformis)が挙げられる。ナンノクロリス(Nannochloris)属としては、ナンノクロリス バシラリス(Nannochloris bacillaris)が挙げられる。デスモデスムス(Desmodesmu
s)属としては、デスモデスムス スブスピカツス(Desmodesmus subspicatus)等が挙げられる。
ユーグレナ属としては、Euglena acus、Euglena caudata、Euglena chadefaudii、Euglena deses、Euglena gracilis、Euglena granulata、Euglenaintermedia、Euglena mutabilis、Euglena oxyuris、Euglena proxima、Euglena spirogyra、Euglena viridis、Euglena vermiformis等が挙げられる。
プラシノ藻としては、テトラセルミス等が挙げられる。
原始紅藻類としては、シアニディオシゾン、シアニディウム、ガルディエリア、ポルフィリディウム等が挙げられる。
培養対象の藻類については、目的とする生産物質に応じて選択可能である。健康食品や化粧品等の用途の場合には、ユーグレナが好ましい。また、近年、バイオディーゼルを生産することができる藻類が注目されている。藻類は、大気中にある二酸化炭素を光合成によって吸収することでバイオディーゼルを作り出す。係る用途の場合には、シュードコリシスチス属藻類、シアニディオシゾン属藻類、クラミドモナス属藻類、シュードコリシスチス属藻類が好ましい。
生産されたバイオディーゼルは培養藻体から採取できる。フレンチプレスやホモジナイザーなどの一般的な方法により細胞を破砕してからn-ヘキサンなどの有機溶媒によって抽出する方法や、細胞をガラス繊維等のフィルター上に回収し、乾燥させてから、有機溶媒などによって抽出する方法が挙げられる。また、細胞を遠心分離で回収し、凍結乾燥して粉末化し、その粉末から有機溶媒で抽出する方法も挙げられる。抽出後の溶媒を、減圧又は常圧下で、また加温又は常温で揮散させることにより目的のバイオディーゼルが得られる。
本実施形態によれば、有機溶剤廃液の処理を、コストをかけずに行うことができ、地球温暖化ガスとして敬遠されるCOの固定化処理が行え、固定に用いたCOにより、バイオ燃料を得ることができる。
本実施形態の有機溶剤処理システムを空港近傍に設置した場合には、有機溶剤から生産されるバイオ燃料を低コストでジェット燃料として使用できる。
A1,A2…有機溶剤処理システム、
A10…ケミカルループ燃焼ユニット、
1…酸化塔、
2…天板、
3…還元塔、
4…空気ヘッダー、
5…空気ノズル、
6…ブロワ、
9…燃料ノズル、
10…遮断弁、
11…調圧弁、
12…逆止弁、
13…セパレートガスノズル、
14…配管、
15…下部ヘッダー、
16…円錐麺、
17…孔、
18…第1の流体配管、
19…上部ヘッダー、
21…第2の流体配管、
22…耐熱壁、
23…円錐壁、
24…中間ヘッダー、
25…固気分離装置、
26…伝熱管、
27…酸化塔の上部の排気口、
28…固気分離装置、
29…熱交換器、
30…ブロワ、
31…遮断弁、
32…調圧弁、
33…気水分離装置、
34…ブロワ、
35…遮断弁、
B1…培養ユニット、
40…載置台、
41…培養槽、
42…ガスブロア、
43…バブリング用フィルター、
44…撹拌モーター、
45…撹拌羽、
46…温度センサー、
47…制御盤、
48…培養液、
49…配管、
50…蓋部

Claims (5)

  1. 酸化塔内で固体金属粒子を酸化して固体酸化金属粒子を得る酸化工程と、
    還元塔内で前記固体酸化金属粒子を有機溶剤廃液と反応させて、前記有機溶剤廃液から二酸化炭素を生成させるとともに、前記固体酸化金属粒子を還元して固体金属粒子を得る還元工程と、
    固体金属粒子及び固体酸化金属粒子を、前記酸化塔と前記還元塔との間を循環させる循環工程と、
    を有し、
    前記有機溶剤廃液は樹脂成分が有機溶剤成分に溶解した樹脂溶液を含むことを特徴とする有機溶剤廃液の処理方法。
  2. 更に、前記還元工程で得られた二酸化炭素を藻類の培養槽に供給して前記藻類を培養する培養工程を有する請求項1に記載の有機溶剤廃液の処理方法。
  3. 前記培養工程において藻類にバイオディーゼルを生産させる請求項2に記載の有機溶剤廃液の処理方法。
  4. 固体金属粒子が酸化剤と反応して固体酸化金属粒子が生成される酸化塔と、前記酸化塔で生成された固体酸化金属粒子が有機溶剤廃液と反応して、前記有機溶剤廃液から二酸化炭素が生成されるとともに、前記固体酸化金属粒子が前記固体金属粒子に還元される還元塔と、前記固体金属粒子が酸化と還元を受けながら前記酸化塔と前記還元塔との間を循環する循環流路と、を備えたケミカルループ燃焼ユニットと、
    を備え、
    前記有機溶剤廃液は樹脂成分が有機溶剤成分に溶解した樹脂溶液を含むことを特徴とする有機溶剤処理システム。
  5. 更に、前記ケミカルループ燃焼ユニットから生産された二酸化炭素を用いて藻類の培養を行う培養ユニットを備えた請求項4に記載の有機溶剤処理システム。
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