JP7078900B2 - 形質転換酵母及びこれを用いたエタノールの製造方法 - Google Patents
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Description
(1)五炭糖の資化能を有し、ミトコンドリア移行シグナルを有するグリセリン脱水素酵素をコードする遺伝子を導入したことを特徴とする形質転換酵母。
(2)上記グリセリン脱水素酵素は、NADをNADPHに変換する活性を有する依存型グリセリン脱水素酵素であることを特徴とする(1)記載の形質転換酵母。
(3)上記グリセリン脱水素酵素をコードする遺伝子は、以下(a)又は(b)のタンパク質をコードすることを特徴とする(1)記載の形質転換酵母。
(a)配列番号2のアミノ酸を有するタンパク質
(b)配列番号2のアミノ酸に対して70%以上の同一性を有し、ミトコンドリア局在性を有し、グリセリンを基質としてジヒドロキシアセトンを生成する活性を有するタンパク質
(4)上記グリセリン脱水素酵素をコードする遺伝子は、ミトコンドリア移行シグナルと以下(a)又は(b)のタンパク質との融合タンパク質をコードすることを特徴とする(1)記載の形質転換酵母。
(a)配列番号4のアミノ酸を有するタンパク質
(b)配列番号4のアミノ酸に対して70%以上の同一性を有し、ミトコンドリア局在性を有し、グリセリンを基質としてジヒドロキシアセトンを生成する活性を有するタンパク質
(5)上記五炭糖はキシロース及び/又はアラビノースであることを特徴とする(1)記載の形質転換酵母。
(6)キシロースイソメラーゼ遺伝子が導入されキシロース資化能を有することを特徴とする(1)記載の形質転換酵母。
(7)更にキシルロキナーゼ遺伝子が導入されたものであることを特徴とする(6)記載の形質転換酵母。
(8)ペントースリン酸経路における非酸化過程の経路を構成する酵素群から選ばれる酵素をコードする遺伝子が導入されたものであることを特徴とする(1)記載の形質転換酵母。
(9)上記ペントースリン酸経路における非酸化過程の経路を構成する酵素群は、リボース-5-リン酸イソメラーゼ、リブロース-5-リン酸-3-エピメラーゼ、トランスケトラーゼ及びトランスアルドラーゼであることを特徴とする(8)記載の形質転換酵母。
(10)上記(1)から(9)いずれかに記載の形質転換酵母を、資化可能な五炭糖を含有する培地にて培養してエタノール発酵を行う工程を有するエタノールの製造方法。
(11)上記培地はセルロースを含有しており、上記エタノール発酵では、少なくとも上記セルロースの糖化が同時に進行することを特徴とする(10)記載のエタノールの製造方法。
本発明に係る形質転換酵母は、五炭糖の資化能を有し、且つ、ミトコンドリア移行シグナルを有するグリセリン脱水素酵素をコードする遺伝子を導入したものである。ここで、五炭糖の資化能を有するとは、本来的には五炭糖資化能(代謝能と同義)を有しない酵母に対して五炭糖資化関連酵素遺伝子を導入することで五炭糖資化能を獲得すること、或いは、本来的に五炭糖資化関連酵素遺伝子を備えており五炭糖資化能を有していることの両方を意味する。より具体的に、五炭糖としては、特に限定されないが、リボース、アラビノース、キシロース及びリキソース等のアルドペントース並びにリブロース及びキシルロース等のケトペントースを意味する。本発明に係る形質転換酵母は、五炭糖の中でもキシロース及び/又はアラビノースの資化能を有することが好ましく、特にキシロースの資化能を有することが好ましい。
本発明に係る形質転換酵母は、ミトコンドリア移行シグナルを有するグリセリン脱水素酵素をコードする遺伝子を有している。ここで、宿主の酵母に導入するグリセリン脱水素酵素遺伝子としては、ミトコンドリア局在型グリセリン脱水素酵素をコードする遺伝子、或いは、細胞質局在型グリセリン脱水素酵素にミトコンドリア移行シグナルを融合した融合タンパク質をコードする遺伝子の何れであっても良い。すなわち、ミトコンドリア局在型グリセリン脱水素酵素をコードする遺伝子は、本来的にミトコンドリア移行シグナルを有するものである。
本発明に係る形質転換酵母は、五炭糖のうち例えばキシロースに対する資化能(キシロース資化能)、すなわち培地中に含まれるキシロースを資化してエタノールを生産することができる。なお、培地中に含まれるキシロースとは、キシロースを構成糖とするキシランやヘミセルロース等を糖化するプロセスによって得られたものでも良いし、培地に含まれるキシランやヘミセルロース等が糖化酵素により糖化されることで培地に供給されるものであってもよい。後者の場合は、所謂、同時糖化発酵の系を意味する。
ところで、本発明に係る形質転換酵母は、五炭糖のうち例えばアラビノースに対する資化能(アラビノース資化能)、すなわち培地中に含まれるアラビノースを資化してエタノールを生産することができるものであってもよい。アラビノース資化能は、原核生物由来のL-アラビノースイソメラーゼ遺伝子、L-リブロキナーゼ遺伝子、L-リブロース-5-ホスフェート4-エピメラーゼ遺伝子や、真核生物由来のL-アラビトール-4-デヒドロゲナーゼ遺伝子、L-キシロースレダクターゼ遺伝子といったアラビノース代謝関連遺伝子を、アラビノース資化能を有しない酵母に導入することで当該酵母に付与することができる。
本発明に係る形質転換酵母は、更に他の遺伝子が導入された酵母であってもよい。他の遺伝子としては特に限定されないが、例えば、グルコース等の糖代謝に関与する遺伝子を導入したものであっても良い。一例として形質転換酵母は、β-グルコシダーゼ遺伝子を導入することでβ-グルコシダーゼ活性を有する酵母とすることができる。
本発明に係る形質転換酵母は、上述したミトコンドリア移行シグナルを有するグリセリン脱水素酵素をコードする遺伝子を、キシロースやアラビノース等の五炭糖に関する代謝能を有する酵母に導入するか、当該代謝能を有しない酵母に対して、上述したキシロース代謝関連酵素遺伝子やアラビノース代謝関連遺伝子をとともに導入することで作製される。なお、本発明に係る形質転換酵母を作製するに際して、上述した他の遺伝子を導入しても良い。
以上で説明した形質転換酵母を使用してエタノールを製造する際には、少なくともキシロースやアラビノース等の五炭糖を含有する培地にてエタノール発酵培養を行う。すなわち、エタノール発酵を行う培地とは、炭素源として少なくとも代謝可能な五炭糖を含有することとなる。なお、培地には、予めグルコース等の他の炭素源が含まれていても良い。
本実施例では、キシロース等の五炭糖代謝能を有する形質転換酵母に対して、ミトコンドリア移行シグナルを有するグリセリン脱水素酵素遺伝子を導入することによるグリセリン低減効果を調べた。
1.1.供試株
グリセリン低減効果の発酵試験に供試した菌株は、キシロース及びアラビノース代謝能を有する親株に、NAD依存型の分裂酵母Schizosaccharomyces pombe由来グリセリン脱水素酵素遺伝子(gld1遺伝子)を導入した株、同gld1遺伝子からミトコンドリア移行シグナルを除去した遺伝子を導入した株、大腸菌Escherichia coli由来グリセリン脱水素酵素遺伝子(gldA遺伝子)を導入した株、同gldA遺伝子に上記gld1遺伝子のミトコンドリア移行シグナルに相当する配列をコードする領域を融合させたミトコンドリア局在型gldA遺伝子を導入した株である。なお、上記親株は、ワイン酵母S. cerevisiae OC-2株にキシロース代謝遺伝子であるヤマトシロアリ腸内原生生物由来のキシロースイソメラーゼ(XI)並びにアラビノース代謝遺伝子である乳酸菌Lactobacillus plantarum由来のアラビノースイソメラーゼ(araA)、リブロキナーゼ(araB)及びブロース5リン酸エピメラーゼ(araD)を導入し、ペントースリン酸経路遺伝子(TKL1 TAL1 RPE1 RKI1)、キシルロキナーゼ遺伝子(XKS1)とキシロースとアラビノースのトランスポーター遺伝子(GAL2)を強化し、キシロースを副生成物のキシリトールに変換するGRE3遺伝子を破壊した株である。
表1に本実施例で使用した菌株の遺伝子型を示した。
GRE3遺伝子座にGRE3遺伝子を破壊しながら、ヤマトシロアリ腸内原生生物由来の変異型XI遺伝子(337番目のアミノ酸がアスパラギンからシステインに変換され、全長を酵母のコドン使用頻度に合わせてコドンを変換した配列を全合成したもの、Katahira, S. et al., Biotechnology for Biofuels 10 (2017): 203参照)と、S. cerevisiae由来のTKL1・TAL1・RPE1・RKI1・XKS1遺伝子を酵母に導入するために必要な配列を含むプラスミド、pUC-5U_GRE3-P_HOR7-TKL1-TAL1-P_FBA1-P_ADH1-RPE1-RKI1-TEF1_P-P_TDH1-XIN337C-T_DIT1-P_TDH3-XKS1-LoxP-G418-LoxP-3U_GRE3を作製した。なお、ヤマトシロアリ腸内原生生物由来の野生型XI遺伝子の塩基配列及び当該遺伝子がコードするタンパク質のアミノ酸配列をそれぞれ配列番号5及び6に示した。
GAD1遺伝子座に、L. plantarum由来のaraA遺伝子、araB遺伝子及びaraD遺伝子(WO2008/041840参照)及び、S. cerevisiae由来のGAL2遺伝子を酵母に導入するために必要な配列を含むプラスミド、pUC-5U500_GAD1-P_SED1-GAL2-T_RPL15A-P_TDH3-LParaB-T_DIT1-P_HOR7-LParaA-T_RPL41B-T_RPL3-LParaD-P_FBA1-LoxP71-T_CYC1-Crei-P_GAL1-T_LEU2-Bla-P_TEF1-LoxP66-5U_GAD1を作製した。なお、araA遺伝子の塩基配列及び当該遺伝子がコードするタンパク質のアミノ酸配列をそれぞれ配列番号7及び8に示し、araB遺伝子の塩基配列及び当該遺伝子がコードするタンパク質のアミノ酸配列をそれぞれ配列番号9及び10に示し、araDの塩基配列及び当該遺伝子がコードするタンパク質のアミノ酸配列をそれぞれ配列番号11及び12に示した。また、本実施例では、これらaraA遺伝子、araB遺伝子及びaraD遺伝子について、酵母におけるコドン使用頻度に合わせてコドンを変換した配列を全合成したものを使用した。
PFK1遺伝子座にPFK1遺伝子を残しながら、S. pombe由来のgld1遺伝子(ミトコンドリア移行シグナルを含む遺伝子)を酵母に導入するために必要な配列を含むプラスミド、pUC-3U_PFK1-P_TDH3-gld1-T_RPL41B-LoxP66-P_TEF1-SAT-T_LEU2-P_GAL1-Crei-T_CYC1-LoxP71-3U300_PFK1を作製した。S. pombe由来のgld1遺伝子の塩基配列及び当該遺伝子がコードするタンパク質のアミノ酸配列をそれぞれ配列番号1及び2に示した。
PFK1遺伝子座にPFK1遺伝子を残しながら、ミトコンドリア移行シグナルを除去したgld1遺伝子を酵母に導入するために必要な配列を含むプラスミド、pUC-3U_PFK1-P_TDH3-gld1cy-T_RPL41B-LoxP66-P_TEF1-SAT-T_LEU2-P_GAL1-Crei-T_CYC1-LoxP71-3U300_PFK1を作製した。
PFK1遺伝子座にPFK1遺伝子を残しながら、E. coli由来のgldA遺伝子を酵母に導入するために必要な配列を含むプラスミド、pUC-3U_PFK1-P_TDH3-gldA-T_RPL41B-LoxP66-P_TEF1-SAT-T_LEU2-P_GAL1-Crei-T_CYC1-LoxP71-3U300_PFK1を作製した。E. coli由来のgldA遺伝子の塩基配列及び当該遺伝子がコードするタンパク質のアミノ酸配列を配列番号3及び4に示した。
PFK1遺伝子座にPFK1遺伝子を残しながら、E. coli由来のgldA遺伝子にミトコンドリア移行シグナル(配列番号2のアミノ酸配列におけるN末端~30アミノ酸残基)をコードする領域を付加した融合遺伝子を酵母に導入するために必要な配列を含むプラスミド、pUC-3U_PFK1-P_TDH3-gldAmt-T_RPL41B-LoxP66-P_TEF1-SAT-T_LEU2-P_GAL1-Crei-T_CYC1-LoxP71-3U300_PFK1を作製した。
2倍体酵母のS. cerevisiae OC-2株(NBRC2260)を宿主とし、酵母の形質転換はFrozen-EZ Yeast Transformation II(ZYMO RESEARCH)を用い、添付のプロトコルに従って行った。
上記1.4.で作製したプラスミド(pUC-3U_PFK1-P_TDH3-gld1-T_RPL41B-LoxP66-P_TEF1-SAT-T_LEU2-P_GAL1-Crei-T_CYC1-LoxP71-3U300_PFK1)の相同組換え部位間をPCRで増幅した断片を用いて、上記Uz2937株の形質転換を行った。その後、nourseothricinを含むYPD寒天培地に塗布し、生育したコロニーを純化した。純化された株をUz3102とした。
グルコース濃度20g/LのYPD液体培地(イーストエキストラクト10g/L、ペプトン20g/L、グルコース20g/L)を20ml分注した100ml容バッフル付きフラスコに供試株(Uz3102、Uz3084、Uz3040又はUz3083)を植菌し、30℃、120rpmで24時間培養を行った。集菌後、エタノール生産用の培地を4.9ml分注した24穴ディープウエルプレートに植菌し(菌濃度0.3g乾燥菌体/L)、振盪培養(230rpm、振幅25mm)、温度を31度で発酵試験を行った。なお、24穴ディープウエルプレートは各処理区に逆止弁のついたシリコン製の蓋を被せ、発生した二酸化炭素ガスは外気に抜けるものの、外部から酸素は入らないようにすることで、各処理区が嫌気的に保たれるようにした。
カラム:AminexHPX-87H
移動相:0.01N H2SO4
流量:0.6ml/min
温度:50℃
検出器:示差屈折率検出器 RID-10A
カラム:SHIMADZU Shim-pack SPR-Na
移動相:0.01N H2SO4
流量:0.6ml/min
温度:60℃
検出器:示差屈折率検出器 RID-10A
Claims (11)
- 五炭糖の資化能を有し、ミトコンドリア移行シグナルを有するグリセリン脱水素酵素をコードする遺伝子を導入した、形質転換サッカロマイセス・セルビシエ(Saccharomyces cerevisiae)。
- 上記グリセリン脱水素酵素は、NADをNADHに変換する活性を有する依存型グリセリン脱水素酵素であることを特徴とする請求項1記載の形質転換サッカロマイセス・セルビシエ(Saccharomyces cerevisiae)。
- 上記グリセリン脱水素酵素をコードする遺伝子は、以下(a)又は(b)のタンパク質をコードすることを特徴とする請求項1記載の形質転換サッカロマイセス・セルビシエ(Saccharomyces cerevisiae)。
(a)配列番号2のアミノ酸を有するタンパク質
(b)配列番号2のアミノ酸に対して90%以上の同一性を有し、ミトコンドリア局在性を有し、グリセリンを基質としてジヒドロキシアセトンを生成する活性を有するタンパク質 - 上記グリセリン脱水素酵素をコードする遺伝子は、ミトコンドリア移行シグナルと以下(a)又は(b)のタンパク質との融合タンパク質をコードすることを特徴とする請求項1記載の形質転換サッカロマイセス・セルビシエ(Saccharomyces cerevisiae)。
(a)配列番号4のアミノ酸を有するタンパク質
(b)配列番号4のアミノ酸に対して90%以上の同一性を有し、グリセリンを基質としてジヒドロキシアセトンを生成する活性を有するタンパク質 - 上記五炭糖はキシロース及び/又はアラビノースであることを特徴とする請求項1記載の形質転換サッカロマイセス・セルビシエ(Saccharomyces cerevisiae)。
- キシロースイソメラーゼ遺伝子が導入されキシロース資化能を有することを特徴とする請求項1記載の形質転換サッカロマイセス・セルビシエ(Saccharomyces cerevisiae)。
- 更にキシルロキナーゼ遺伝子が導入されたものであることを特徴とする請求項6記載の形質転換サッカロマイセス・セルビシエ(Saccharomyces cerevisiae)。
- ペントースリン酸経路における非酸化過程の経路を構成する酵素群から選ばれる酵素をコードする遺伝子が導入されたものであることを特徴とする請求項1記載の形質転換サッカロマイセス・セルビシエ(Saccharomyces cerevisiae)。
- 上記ペントースリン酸経路における非酸化過程の経路を構成する酵素群は、リボース-5-リン酸イソメラーゼ、リブロース-5-リン酸-3-エピメラーゼ、トランスケトラーゼ及びトランスアルドラーゼであることを特徴とする請求項8記載の形質転換サッカロマイセス・セルビシエ(Saccharomyces cerevisiae)。
- 請求項1から9いずれか一項記載の形質転換サッカロマイセス・セルビシエ(Saccharomyces cerevisiae)を、資化可能な五炭糖を含有する培地にて培養してエタノール発酵を行う工程を有するエタノールの製造方法。
- 上記培地はセルロースを含有しており、上記エタノール発酵では、少なくとも上記セルロースの糖化が同時に進行することを特徴とする請求項10記載のエタノールの製造方法。
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