JP7078870B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本開示は、遊技機に関する。
遊技機には、ゲーム性に様々な工夫を凝らしたものがある。例えば、特許文献1に示すように、ATやARTなどの有利状態が、ストック遊技区間と継続判定遊技区間とに分かれた遊技機が知られている。ストック遊技区間では、有利遊技での遊技の継続を可能にする権利がストックされ、継続判定遊技区間では、当該権利ごとに有利遊技の継続可否が判定される。遊技者は、ストック遊技区間では当該権利のストックに期待し、継続判定遊技区間では継続可否に期待を寄せて遊技を行う。
特開2018-82819号公報
特許文献1の継続判定遊技区間では、ストックされた権利ごとに遊技が数ゲーム行われ、その間に当せんした役に応じて継続可否が判定される。リプレイ以外の役が当せんすれば、有利状態の継続可能性が生じるが、リプレイが当せんすれば、有利状態の継続は否定されてしまう。つまり、はじめから、何の役が当せんすれば継続可否の判定が遊技者にとって有利となるかが、固定で決められている。そのため、遊技を続けていると、次第に遊技に対する緊張感が薄れ、遊技に飽きてしまうおそれがある。
本開示の目的は、遊技に飽きにくくさせることである。
本開示の第1の態様は、
回転リールの回転開始の操作を受け付けるスタートスイッチと、
前記スタートスイッチの操作に基づいて内部抽せんを行い、複数の役のうち少なくとも1つが当せんしたか否かを決定する内部抽せん部と、
前記内部抽せんによる当せん役とは別途、前記複数の役の中から所定役を決定する所定役決定部と、
前記当せん役が前記所定役と対応するか否かに基づいて、遊技状態、遊技区間、およびこれらに関する遊技関連情報、の少なくとも1つをリセットするリセット処理を実行可能な遊技制御部と
を備える遊技機である。
また、第1の態様では、
前記遊技関連情報は、ゲーム数であって、
前記遊技制御部は、所定ゲーム数からなる第1所定期間の間、
前記当せん役が前記所定役に対応しない場合、前記所定ゲーム数までの残りゲーム数を減少させ、
前記当せん役が前記所定役に対応する場合、前記残りゲーム数を増加させることで、前記ゲーム数をリセットする
ことができる。
また、第1の態様では、
前記当せん役および前記所定役は、前記スタートスイッチの前記操作によって消化される同ゲームにて決定される
ことができる。
また、第1の態様では、
前記所定役は、前記スタートスイッチの操作によって消化される第1ゲームにて決定され、前記所定役の比較対象となる前記当せん役は、前記第1ゲームの後に消化される第2ゲームにて決定される
ことができる。
また、第1の態様では、
前記所定役決定部は、前記所定役を、前記複数の役の中から抽選で決定する
ことができる。
また、第1の態様では、
前記所定役決定部は、前記複数の役のうち、前記第2ゲームよりも前の第3ゲームでの前記内部抽せんによって当せんした前記当せん役以外の役を、前記所定役に決定する
ことができる。
また、第1の態様では、
前記所定役決定部は、前記所定役を複数決定し、
複数の前記所定役それぞれには、前記当せん役との比較に用いられる順番が関連付けられている
ことができる。
また、第1の態様では、
前記所定役を報知する報知部、を更に備える
ことができる。
また、第1の態様では、
前記遊技区間は、指示機能を発動しない通常区間と、前記指示機能を発動可能な有利区間と、を含み、
前記遊技制御部は、前記遊技区間が前記有利区間である間に当せんした前記当せん役が前記所定役と対応するか否かに基づいて、前記有利区間をリセットする前記リセット処理を実行可能である
ことができる。
本開示によれば、所定役が適宜変化する可能性があるため、遊技に飽きにくくなる。
スロットマシンの正面図である。 スロットマシンの構成を模式的に示すブロック図である。 回転リールの図柄の配列の一例を示す図である。 第1遊技状態における状態遷移を説明する図である。 第2遊技状態における状態遷移を説明する図である。 遊技区間の状態遷移を説明する図である。 ATのゲーム性の概念を表す図である。 パターン例1におけるATの動作の流れを示す図である。 パターン例1の後半パートにおける画面例である。 AT中の内部抽せんテーブルの概念図である。 パターン例2におけるATの動作の流れを示す図である。 所定役の種類と演出オブジェクトの表示態様との対応関係を表す図である。 パターン例2の後半パートにおける画面例である。 パターン例4におけるATの動作の流れを示す図である。 パターン例4の前半パートおよび後半パートの画面例である。 シナリオ番号と、所定役および使用順番との対応関係を表す図である。
[実施形態]
遊技機の実施形態にかかるスロットマシン1について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明される実施形態は、本開示の一例にすぎず、本開示の要旨を変更しない範囲で実施形態を適宜変更することができる。
<スロットマシンの構成>
図1に示すように、スロットマシン1は筐体10を有する。筐体10の正面には、前面扉100が設けられている。
前面扉100の中央部分には、透明性のリール窓200が設けられている。遊技者は、このリール窓200から、後述する複数の回転リール20それぞれの表面に表示された複数の図柄を視認することができる。
リール窓200の上方には、遊技中の各種の演出を行うための液晶画面3、スピーカ102、および電飾部103(図2)が設けられている。液晶画面3、スピーカ102および電飾部103は、報知部に相当する。
液晶画面3は、遊技者の遊技中に各種の演出動画(演出画面)を表示する。
スピーカ102は、所定のBGM(バックグラウンドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)および音声を出力する。
電飾部103は、演出画面の表示や役の入賞に伴って、所定のパターンで点灯または消灯する。
リール窓200の下方には、操作部4が設けられている。操作部4は、複数のストップスイッチ40、投入口が設けられたメダル投入部41、ベットスイッチ42、レバー43、媒体表示部44、精算スイッチ45および演出ボタン46などを含む。
各ストップスイッチ40は、各回転リール20に対応して設けられている。各ストップスイッチ40は、回転リール20が回転している間に、各回転リール20の回転を停止させるための操作を受け付ける。
メダル投入部41の投入口には、遊技媒体に相当するメダルが投入される。投入口付近には、メダルセンサが設けられている。メダルセンサは、投入口へのメダルの投入を検出し、検出信号を制御部6に出力する。
ベットスイッチ42は、メダルをベットする際に用いられる。
レバー43は、各回転リール20を回転させるための操作を受け付けるスタートスイッチとして機能する。
媒体表示部44は、メダルのクレジット数、メダルの払い出し枚数、メダルのベット数などを表示するものであって、例えば複数の7セグメントで構成される。
また、媒体表示部44は、遊技区間が有利区間であって特定の条件が満たされている場合に、遊技区間が有利区間であることを表示することができる。具体的に、媒体表示部44における7セグメントの一部が点灯することにより、遊技区間が有利区間であることを告知する。特定の条件としては、有利区間中に押し順役が当せんしその押し順を液晶画面3に表示させる場合、実際の出率が100%を超える場合、などが挙げられる。
精算スイッチ45は、遊技者による遊技が終了して、払出口51からメダルが払い出される際に用いられる。
演出ボタン46は、遊技者が遊技を行う際に、音量設定、遊技データの確認などを行うために用いられるボタンである。また、演出ボタン46は、遊技中、演出に応じて遊技者により押下されることがある。遊技中に演出ボタン46が押下された場合、演出に変化が生じる。
また、演出ボタン46は、遊技中であるか否かに関わらず、これまでのプレイ履歴等を、遊技者による入力操作を介して受け付けることができる。プレイ履歴は、何ゲームでCZやATに当せんしたかを表した情報である。
これらの操作部4の各スイッチおよびボタン付近には、遊技者の操作を検知して制御部6に操作信号を出力するセンサが設けられている。
筐体10のうち、操作部4の下方には、メダルの払出口51と、払出口51から払い出されたメダルを貯留するための下皿52とが設けられている。また、筐体10の内部には、メダルの受け入れおよび払い出しを行うホッパーユニット50が設けられている(図2参照)。
図2に示すように、スロットマシン1は、回転リールユニット2、制御部6、RAMクリアボタン71および設定変更ボタン72を備える。回転リールユニット2、制御部6、RAMクリアボタン71および設定変更ボタン72は、スロットマシン1の主電源をオンおよびオフする電源装置(図示略)などとともに、筐体10の内部に配置されている。
回転リールユニット2は、図1および図2に示すように、3つの回転リール20と、3つのステッピングモータ21とを備える。回転リールユニット2は、筐体10の内部において、リール窓200の位置に対応して配置されている。回転リール20それぞれには、図3に示すように、複数の図柄が、当該リール20の周方向に沿って間隔を開けて配置されている。ステッピングモータ21は、各回転リール20に対応して設けられており、対応する回転リール20を駆動させる。
ステッピングモータ21は、回転リール20の回転中にストップスイッチ40が操作されてから190m秒以内に、操作されたストップスイッチ40に対応する回転リール20の回転を停止させる。ステッピングモータ21は、504ステップで1回転する。これにより、回転リール20は、80回転/分の速度で回転する。すなわち、190m秒以内で進めるステップは、127ステップである。
これらの回転リール20およびステッピングモータ21は、制御部6における回転リール制御部611(後述)によって、その回転および停止が制御される。
RAMクリアボタン71は、制御部6を構成するRAMを初期化するための操作を受け付けるボタンである。設定変更ボタン72は、複数段階の設定値のうちのいずれか1つをスロットマシン1に設定する際に、店舗スタッフによって押下されるボタンである。
設定値とは、スロットマシン1に投入されたメダルの投入総数に対する、ホッパーユニット50から払い出されたメダルの払出総数の割合を、出玉率として表した値である。複数段階の設定値それぞれには、互いに異なる出玉率が予め対応付けられている。設定された設定値は、内部抽せんに影響を与える。設定値に応じて、リプレイやベルなどの、各種役の当せん確率が異なるからである。なお、一般的に、設定値は、店舗開店前に設定される。
<遊技者による遊技の流れ>
遊技者は、必要に応じて、演出ボタン46を押下してスピーカ102から出力される音量調整、液晶画面3の光度調整を行う。
遊技者は、メダル投入部41の投入口からメダルを投入しまたはベットスイッチ42を操作することにより貯留(クレジット)されているメダルを使用して、スロットマシン1にメダルをベットする。スロットマシン1に所定枚数のメダルがベットされると、有効ラインLが有効化される。その後、レバー43の操作、すなわち遊技の開始が可能となる。
図1では、MAX BET(マックスベット)となる3枚ベット(3枚掛け)をした場合、中段ラインが有効ラインLとして有効化される場合を例示する。有効ラインLとは、役の入賞を決定するための仮想ラインである。以下では、ベルやスイカなどの、メダルの払い出しがあるかないかにかかわらず、当せん役に対応する図柄の組み合わせが有効ラインL上に揃うことを、「入賞」と表現する。
本実施形態における1ゲーム(1遊技)とは、遊技者がベットスイッチ42、レバー43およびストップスイッチ40を操作して、メダルの払い出し処理を含む遊技の結果を得る一連の動作を云う。
具体的には、遊技開始可能な状態でレバー43が操作(レバーオン)されると、役を当せんさせるか否か、および、当せんの場合には当せん役を決定する内部抽せんが行われるとともに、各回転リール20の回転が開始する。この状態で、ストップスイッチ40のいずれかが操作されると、その操作されたストップスイッチ40に対応する回転リール20が停止する。すべての回転リール20が停止し、有効ラインLに揃った(入賞した)図柄の組み合わせ(役)に応じて、所定枚数のメダルが払い出される。これにより、1ゲームが終了する。
また、本実施形態では、遊技開始可能な状態でレバー43が操作(レバーオン)されると、上述した内部抽せんによる当せん役とは別途、所定役の決定が行われるが、これについては後述する。
遊技者は、上記ゲームを繰り返し行う。ゲームが繰り返されることに応じて遊技が進行していき、液晶画面3の表示やスピーカ102からの音の出力は、遊技進行に応じて変化していく。
<遊技状態について>
遊技中は、遊技区間の種類および遊技状態の種類が設定される。設定された遊技区間および遊技状態に基づいて、内部抽せんが行われる。遊技状態は、第1遊技状態および第2遊技状態を含む。
図4に示すように、第1遊技状態は、特別役非持ち越し状態、特別役持ち越し状態および特別役実施状態を含む。特別役非持ち越し状態、特別役持ち越し状態および特別役実施状態は、排他的に成立する。
特別役非持ち越し状態とは、内部抽せんにより当せんした特別役(一種BBおよび二種BB)の入賞が持ち越されていない状態である。特別役非持ち越し状態は、RAMクリアボタン71を用いてRAMが初期化された場合や、特別役実施状態に移行してから払い出しメダルの枚数が規定枚数(例えば180枚)を超えた場合などの条件を満たした場合に設定される。特別役持ち越し状態にて特別役が入賞した条件成立の際、第1遊技状態は、一時的ではあるが特別役非持ち越し状態に設定される。
特別役持ち越し状態は、内部抽せんにより特別役が当せんしてはいるものの、当該特別役の入賞が持ち越されている状態である。つまり、特別役持ち越し状態とは、内部抽せんによって特別役が当せんしたものの、当該特別役を示す図柄の組み合わせが有効ラインL上に揃っておらず、よって特別役が未だ入賞していない状態をいう。
ここで、一種BBは、一種特別役物に係る役物連続作動装置であって、ビッグボーナスなどが該当する。一種BBは、3枚掛け時に当せんする可能性のある特別役である。二種BBは、二種特別役物に係る役物連続作動装置であって、例えば2枚掛け時に当せんする可能性のある特別役である。任意の特別役(例えば一種BB)の入賞持ち越し中、他の特別役(例えば二種BB)の抽せんは行われない。
第1遊技状態が特別役非持ち越し状態である場合に特別役が当せんすると、第1遊技状態は、特別役非持ち越し状態から、当せんした当該特別役の入賞が持ち越された状態(特別役持ち越し状態)に移行する。
当せんした特別役が入賞すると、第1遊技状態は、特別役持ち越し状態から、特別役非持ち越し状態を一時的に介して特別役実施状態に移行する。入賞した一種BBまたは二種BBによるメダルの払い出し枚数が規定枚数を超えるまで、特別役実施状態が維持される。
更に、特別役実施状態には、一種BB実施状態、二種BB実施状態、およびRB実施状態が含まれる。一種BBの実施中(一種BB実施状態)の間に、内部抽せんによってRBが当せんし入賞した場合、特別役実施状態は、一種BB実施状態からRB実施状態に移行する。RB実施状態において12ゲーム消化または特定役が8回入賞することで、特別役実施状態は、一種BB実施状態に移行する。
図5に示すように、第2遊技状態は、通常遊技状態およびAT状態(有利遊技状態の一例)を含む。通常遊技状態とAT状態とは、排他的に成立する関係にある。
通常遊技状態では、ATなどではない一般的な遊技(通常遊技)が進行する。通常遊技状態では、後述する指示機能はAT状態に比べて発生しにくく、通常遊技状態の下での出玉率は、100%を下回る。例えば、RAMクリア後やAT終了後などからAT抽せんでATが当せんするまでの間、第2遊技状態は通常遊技状態に設定される。
AT抽せんとは、第2遊技状態をAT状態に移行させるか否かの抽せんであって、当せんした場合はATが開始される。例えば、AT抽せんは、遊技区間が有利区間であって且つ内部抽せんによりレア役が当せんした場合、有利区間での消化ゲーム数が滞在モードでの天井ゲーム数に到達した場合、などに行われる。
AT状態では、内部抽せんにより当せんした押し順役のストップスイッチ40の正解押し順(正解操作順)を、液晶画面3やスピーカ102などを介して知らせる指示機能(アシスト機能)、が頻繁に発動することで、通常遊技によりも遊技者にとって有利な有利遊技(AT)が進行される。つまり、この指示機能は、出玉に影響する操作を遊技者に指示する機能ともいうことができる。これにより、AT状態の下での出玉率は、100%を上回る。そのため、AT中、遊技者は、通常遊技よりも多いメダルの払い出しを受けることができる。
AT抽せんにてATが当せんした場合、第2遊技状態は、通常遊技状態からAT状態へと移行される。AT状態での遊技開始から規定ゲーム数(例えば1500ゲーム)が経過した場合、AT状態での遊技開始からのメダルの払い出し総枚数が規定枚数(例えば2400枚)に達した場合、第2遊技状態は、AT状態から通常遊技状態へと移行される。これにより、ATは終了する。
AT状態の間(AT中)、更にATを行う権利が内部的に当せんすることにより、現在遊技中のATが終了したとしても引き続きATが継続したり、ATゲーム数が上乗せされたりすることもある。
また、本実施形態では、AT状態の間(AT中)、現在遊技中のATを継続させるか否かの判定が行われる。ATを継続すると判定された場合、引き続きAT状態が維持される。ATを継続しないと判定された場合、第2遊技状態は、AT状態から通常遊技状態へと移行される。
<遊技区間について>
遊技区間は、指示機能の発動可否に関する状態である。図6に示すように、遊技区間は、通常区間と有利区間とを有する。通常区間と有利区間とは排他的な関係にあるため、遊技区間は、通常区間または有利区間のいずれかを採る。
通常区間は、指示機能を発動不可な区間である。通常区間でも、正解押し順のある押し順役は当せん可能だが、当せんしたとしても、正解押し順を報知する処理は実行不可である。また、通常区間では、原則的にAT抽せんの処理も実行不可となる。一方、通常区間では、有利区間への区間移行抽せんは行われる。通常区間にて遊技が行われた結果、内部抽せんによって当せんした役に応じて、遊技区間は通常区間から有利区間へと移行する。なお、遊技区間が通常区間の間、第2遊技状態は、通常遊技状態を採る。
有利区間は、指示機能を発動可能な区間である。有利区間では、押し順役が当せんした場合に正解押し順役を報知する処理やAT抽せんの処理が実行可能となる。有利区間には、第2遊技状態が通常遊技状態で進行する有利区間と、AT状態で進行する有利区間とが含まれる。遊技区間が有利区間に移行してから所定の終了条件を満たすまでの間、遊技区間が有利区間である状態は維持される。
<制御部の構成>
図2に示すように、制御部6は、主に、メイン制御部61およびサブ制御部63を有する。メイン制御部61は、内部抽せんや回転リール20の制御など、遊技を進行させるための制御を行う。サブ制御部63は、メイン制御部61から送信された信号や演出ボタン46が押下されたことに基づく、演出に関する制御を行う。
メイン制御部61およびサブ制御部63それぞれは、CPU、RAMおよびROMで構成される。メイン制御部61およびサブ制御部63それぞれのROMには、遊技進行に必要なプログラムが記憶されている。メイン制御部61のRAMには、遊技進行に必要な遊技データが記憶される。遊技データには、現在ゲーム数の他、各遊技状態および遊技区間が現在どの状態および区間かを示すデータ、これまでのプレイ履歴データなどが含まれる。サブ制御部63のRAMには、演出制御に関する各種データが記憶される。
CPUがROM内のプログラムを読み出して実行することにより、メイン制御部61は、内部抽せん部610、回転リール制御部611、遊技結果判定部612、媒体管理部613、所定役決定部614、区間制御部615および状態制御部616として機能する。サブ制御部63は、演出制御部630として機能する。
区間制御部615および状態制御部616は遊技制御部に相当する。
―内部抽せん部―
内部抽せん部610は、レバー43の操作に基づいて内部抽せんを行い、複数の役のうち少なくとも1つの当せん役を決定する。具体的に、内部抽せん部610は、レバー43操作時の各遊技状態および遊技区間と、内部抽せんテーブルと、レバー43操作時に取得される乱数と、に基づいて、内部抽せんを行う。内部抽せん部610は、内部抽せんの結果に従って内部抽せん結果信号を生成する。内部抽せん結果信号は、内部抽せん部610から回転リール制御部611などに送信される。
内部抽せんテーブルは、内部抽せんにより当せんする可能性のある役の情報を示したものである。内部抽せん部610は、内部抽せんテーブルを基に、レバー43操作時のRT状態、特別役持ち越し状態中か否か、設定値、などの組み合わせに応じて内部抽せんを行う。内部抽せんテーブルに示された役の情報には、図柄の組み合わせと、その組み合わせに対応する役とが、関連付けて1以上設定されている。当該役には、メダルの払い出しが行われないはずれ役の他、メダルの払い出しのある押し順役、レア役などが含まれる。
AT中、押し順役が内部抽せんにより当せんする場合がある。押し順役が当せんし、正解押し順通りにストップスイッチ40が押下された場合には、当該押し順役が入賞し、その役に応じた複数枚(例えば8枚)のメダルが払い出される。AT中は、基本的には正解押し順が報知されるため、押し順通りにストップスイッチ40が押下されることが多い。押し順役が当せんしたにもかかわらず、正解押し順通りにストップスイッチ40が押下されなかった場合には、当該押し順役は入賞しないか、またはその他の役(1枚役など)が入賞する。
なお、押し順役は、通常遊技中も当せんはしている。通常遊技中に押し順役が当せんした場合、正解押し順の報知は、遊技区間が通常区間の場合はなされず、遊技区間が有利区間の場合でもされにくくなっている。ストップスイッチ40が正解押し順通りに押下されなければ、押し順役は取りこぼされたり払い出しが1枚となったりする。偶然にも、正解押し順通りにストップスイッチ40が押下されれば、AT中と同様に複数枚(例えば8枚)のメダルが払い出されることができる。
―回転リール制御部―
回転リール制御部611は、レバー43または各ストップスイッチ40の操作に基づいて、ステッピングモータ21の駆動を制御し、各回転リール20の回転を開始させる回転開始制御または回転を停止させる回転停止制御を行う。
具体的には、回転リール20全ての回転が停止している状態にて、レバー43が操作された場合、回転リール制御部611は、回転リール20全ての回転を開始させる。少なくとも1つの回転リール20の回転中に、回転中の回転リール20に対応するストップスイッチ40が操作された場合、回転リール制御部611は、操作されたストップスイッチ40に対応する回転リール20の回転を停止させる。
回転停止制御では、回転リール制御部611は、ストップスイッチ40の操作(押下)に基づいて、当せん役に対応する図柄の組み合わせが、回転リール20の有効ラインL上に配置されることでその役が入賞するように、回転リール20の回転を停止させることができる。
また、回転停止制御では、回転リール制御部611は、当せん役と、各ストップスイッチ40操作時の回転リール20の位置とに応じて、引き込み制御または蹴飛ばし制御を行う。引き込み制御とは、当せん役に対応する図柄を有効ラインL上に引き込むようにして、回転リール20の回転を停止させる制御である。蹴飛ばし制御とは、当せん役に対応する図柄以外の図柄が有効ラインL上に揃わないように、回転リール20の回転を停止させる制御である。
―遊技結果判定部―
遊技結果判定部612は、内部抽せんによる当せん役と回転リール20の回転停止制御の結果とに基づいて、遊技結果を判定する。遊技結果とは、有効ラインL上に揃った図柄に基づいて、当せん役が入賞したか否かが判定された結果である。具体的には、有効ラインL上に停止した図柄の組み合わせと、予め定められている所定の図柄の組み合わせとが一致した場合に、遊技結果判定部612は、当せん役が入賞したと判定する。
―媒体管理部―
媒体管理部613は、クレジット数の増減制御、およびホッパーユニット50によるメダルの払い出し動作の制御を行う。
具体的に、媒体管理部613は、メダルがベットされた場合には、メダルのベット数に応じてクレジット数を減少させ、メダルがクレジットされた場合には、クレジット数を増加させる。
内部抽せんによる当せん役が入賞した場合、媒体管理部613は、入賞した役が1枚以上のメダル払い出しのある役であれば、その役に応じた払い出し枚数に基づいてクレジット数を増加させる。
従って、内部抽せん部610による内部抽せんによって決定された当せん役は、メダルの払い出しの有無に直接関係する役、ということができる。
また、媒体管理部613は、遊技結果判定部612が判定した遊技結果の他、精算スイッチ45の操作により出力された操作信号に基づいて、ホッパーユニット50を制御する。
具体的に、当せんした役の入賞により得られたメダルは、先ずはクレジットとして貯留される。メダルを貯留した結果、クレジット数がその上限(例えば50枚)を超えた場合には、上限を超えた分のメダルがホッパーユニット50から払い出される。また、貯留中のメダルが一枚以上ある状態で精算スイッチ45が操作された場合、貯留中のメダルの少なくとも一部がホッパーユニット50から払い出される。
更に、媒体管理部613は、有利区間において、メダルの払い出し枚数からメダルのベット数を差し引いた枚数の累積値であるメダルの差枚数、および差枚数の最大値と最小値との差であるレンジ(MY)を算出する。メダルの差枚数およびレンジ(MY)は、区間制御部615に送信される。なお、媒体管理部613は、有利区間終了後に、メダルの差枚数およびレンジ(MY)をリセットする。
―所定役決定部―
所定役決定部614は、レバー43の操作に基づいて、複数の役の中から1つの所定役を抽せんにより決定する。所定役決定部614が用いる抽せんの母体(複数の役)は、内部抽せん部610が用いる母体と同じであるが、所定役決定部614による所定役の決定処理は、内部抽せん部610による当せん役の決定処理とは、別の処理である。
所定役決定部614が決定した所定役は、内部抽せんによる当せん役とは異なり、メダルの払い出しの有無に直接的には関係しない。所定役は、詳しくは後述するが、遊技状態などリセットさせる制御にて、リセットを行うか否かを決定するための“指標”として用いられるものである。従って、所定役が決定されたといっても、所定役に応じたメダルの払い出しはなされない。
―区間制御部―
区間制御部615は、遊技者による遊技の際、複数の遊技区間(通常区間および有利区間)のうちいずれかを設定する。
具体的には、区間制御部615は、遊技区間が通常区間である場合に、通常区間の状態を維持するか、それとも有利区間に移行するかの区間移行抽せんを行う。所定の抽せん対象役が当せんした際に、区間移行抽せんを行うか否かの抽せんが行われ、その結果当せんした場合に、区間移行抽せんが行われる。区間移行抽せんに当せんした場合、区間制御部615は、遊技区間を有利区間に設定(移行)する。
区間移行抽せんの当せん確率は、設定値に応じて異なっている。一例としては、設定値に応じて、前記所定の抽せん対象役の当せん確率自体が異なっているか、または、前記所定の当せん対象役の当せん時に行われる、区間移行抽せんの当せん確率が異なっている。
また、区間制御部615は、遊技区間が有利区間である場合には、有利区間の状態を維持するか、通常区間に移行するかを決定する。例えば、区間制御部615は、遊技区間が有利区間の時に、第2遊技状態がAT状態から通常遊技状態に移行したか否かを判定する。通常遊技状態に移行したと判定した場合、区間制御部615は、遊技区間を有利区間から通常区間に移行させる。
また、区間制御部615は、有利区間の状態でのゲーム数が規定ゲーム数(1500ゲーム)に達した場合、または、有利区間の間にメダルの差枚数が規定枚数(2400枚)に達した場合、遊技区間を、有利区間から通常区間に強制的に移行させる。
また、区間制御部615は、RAMクリアボタン71の押下によってRAMがクリアされた場合や、設定変更ボタン72が押下された場合、ボタン71,72が押下される直前の遊技区間いかんにかかわらず、遊技区間を通常区間に設定する。
更に、区間制御部615は、上記所定役を指標とした、遊技区間およびこれに関する遊技関連情報のリセット制御を行うことができるが、これについては後述する。
なお、区間制御部615は、設定(移行)した区間の種類を表す信号を、媒体表示部44に送信する。これにより、媒体表示部44には、有利区間か否かが表示される。
―状態制御部―
状態制御部616は、第1遊技状態および第2遊技状態それぞれの設定を行う。
具体的には、状態制御部616は、第1遊技状態を、特別役非持ち越し状態、特別役持ち越し状態および特別役実施状態のいずれかに設定し、第2遊技状態を、通常遊技状態またはAT状態に設定する。
具体的には、図4に示すように、状態制御部616は、メイン制御部61のRAMクリアなどの条件成立時は、第1遊技状態を特別役非持ち越し状態に設定する。内部抽せんにより特別役が当せんした直後、状態制御部616は、第1遊技状態を特別役持ち越し状態に設定する。その特別役が入賞した場合、状態制御部616は、第1遊技状態を特別役実施状態に設定する。
また、図5に示すように、状態制御部616は、AT抽せんの結果に基づいて、第2遊技状態をAT状態に設定するか否か(すなわち、ATに当せんしたか否か)を判定する。有利区間の間にATが当せんした場合、状態制御部616は、第2遊技状態をAT状態に設定する。逆にATが当せんしなかった場合、状態制御部616は、第2遊技状態を通常遊技状態に設定(を継続)する。また、ATが終了した場合、状態制御部616は、第2遊技状態をAT状態から通常遊技状態に移行させる。
更に、状態制御部616は、上記所定役を指標とした、第2遊技状態およびこれに関する遊技関連情報のリセット制御を行うことができるが、これについては後述する。
-演出制御部―
演出制御部630は、遊技進行に基づいて、複数種類の演出映像の中から選択された演出映像を液晶画面3に表示させるとともに、その演出映像に応じた効果音やBGMなどをスピーカ102から出力させる。例えば、演出制御部630は、通常遊技での遊技進行に応じた通常演出データを選択し、当該通常演出データに従って液晶画面3の表示制御およびスピーカ102の音声出力制御を行う。
演出制御部630は、ATが当せんした際、その旨を表す演出を液晶画面3およびスピーカ102に出力させる。演出制御部630は、AT中、逐次当せんする役の正解押し順を、液晶画面3およびスピーカ102の少なくとも1つに報知させる(アシスト機能)。
演出制御部630は、遊技中に報知条件が満たされた場合、設定値を示唆するための演出を液晶画面3およびスピーカ102の少なくとも1つに報知させる。この演出を、遊技者は、現在遊技中のスロットマシン1がどのような設定値なのかを、把握する材料とすることができる。報知条件としては、所定のレア役のフラグが内部当せんした場合、遊技状態が有利遊技状態に移行した時、AT終了時、などが挙げられる。
また、演出制御部630は、後述するように、所定役決定部614が決定した所定役を、液晶画面3およびスピ―カ102の少なくとも1つに報知させることができる。
<所定役と当せん役とに基づくリセット制御について>
本実施形態では、上記所定役を指標としたリセット制御が、区間制御部615および状態制御部616の少なくとも一方によって行われる。リセット制御では、内部抽せん部610による内部抽せんにて決定した当せん役が、所定役決定部614により決定された所定役と対応するか否かに基づいて、第2遊技状態、遊技区間、およびこれらに関する遊技関連情報、の少なくとも1つがリセットされる。
ここで、第2遊技状態に関する「遊技関連情報」とは、通常遊技状態やAT状態それぞれに関与する情報であって、通常遊技状態やAT状態でのゲーム展開を左右する可能性のある各種情報をいう。具体的に、遊技関連情報としては、通常遊技状態またはAT状態で消化されてきた消化ゲーム数、所定のゲーム数まで通常遊技状態またはAT状態での遊技継続が約束されている場合はその所定ゲーム数までの残りゲーム数、通常遊技状態中またはAT状態中に蓄積されたポイント、通常遊技状態中やAT状態中に付与された表示媒体(アイコン)、などが挙げられる。
「ポイント」は、遊技の過程で付与且つ累積され、累積結果が一定値に達したことでCZや高確率ゾーン(いずれも通常遊技よりも有利な有利状態に相当)、AT抽せんやAT上乗せ抽せん、これらの抽せんに当せんする期待度の上昇などといった、遊技者にとってゲーム展開が有利に運ぶ可能性のある特典付与へと結びつくものである。「アイコン」は、CZや高確率ゾーンへの突入権利、AT抽せんやAT上乗せ抽せんが受けられる権利、これらの抽せんに当せんする期待度の上昇などといった、遊技者にとってゲーム展開が有利に運ぶ可能性のある特典が付与されていることを、視覚的に表すものである。それ故、ゲーム数と同様、ポイントやアイコンは、第2遊技状態に関する情報、ということができる。
ポイントがゲーム展開に寄与する具体例としては、内部抽せんにて当せんする候補の役の種類ごとに、ポイントが割り振られており、ゲームの消化に伴って行われる内部抽せんにより役が当せんするごとに、対応するポイントが累積されていく。通常遊技状態中に蓄積されたポイントが一定値に達すると、ATへの当せん期待度を高めたり、AT抽せんの機会が到来したりする。AT状態中に蓄積されたポイントが一定値に達すると、ATのゲーム数の上乗せ期待度が上昇したり、上乗せ抽せんが行われる機会が到来したりする。
アイコンがゲーム展開に寄与する具体例としては、通常区間から有利区間への移行時や、通常遊技状態中における任意条件の成立時に、CZや高確率ゾーンへの突入権利、AT抽せんやAT上乗せ抽せんが受けられる権利が適宜付与される。この権利が付与されたことを視覚的に表すものとして、液晶画面3にはアイコンが表示されるようになる。そして、これらの権利それぞれには、ATに当せんする期待度やAT上乗せに当せんする期待度が関連付けられており、様々な条件が達成されると当該期待度が上昇する。一定ゲーム数に到達するなどの条件を経て、アイコンが表す権利が発動し、当該アイコンに関連付けられた期待度に応じてゲームが展開する。
そして、本実施形態の「リセット」とは、第2遊技状態、遊技区間、これらの遊技関連情報の少なくとも1つの現状を取り消して、改めて設定し直すことをいう。
第2遊技状態のリセットとしては、第2遊技状態が現時点にて通常遊技状態かAT状態かに拘わらず、第2遊技状態をデフォルトである通常遊技状態に再設定することが挙げられる。遊技区間のリセットとしては、遊技区間が現時点にて通常区間か有利区間かに拘わらず、遊技状態をデフォルトである通常区間に再設定すること、有利区間である場合には有利区間を一旦通常区間に設定し次ゲームで再度有利区間に設定すること、などが含まれる。
遊技関連情報のリセットとしては、遊技関連情報がゲーム数である場合、通常遊技状態でのこれまでの消化ゲーム数を一旦ゼロにして再び通常遊技状態でのゲーム数をカウントし直すこと、AT状態でのこれまでの消化ゲーム数を一旦ゼロにして再びAT状態でのゲーム数をカウントし直すこと、などが挙げられる。また、通常区間のこれまでのゲーム数を一旦ゼロにして、再び通常区間でのゲーム数をカウントし直すことなども挙げられる。また、遊技区間が有利区間である場合、一旦通常区間に移行させたあと直ちに有利区間に移行することで、これまでの有利区間での消化ゲーム数を一旦ゼロにして再びカウントしなおすことなども挙げられる。
ポイントのリセットとしては、現時点までに累積してきたポイントをゼロにセットして、再びゼロからポイントの累積を行うことが挙げられる。アイコンのリセットとしては、現時点までに付与された権利を消去することで当該権利に対応するアイコンを液晶画面3から消去し、再び権利(アイコン)を付与するか否かのゲーム展開が開始されることが挙げられる。または、アイコンのリセットとしては、現時点までに付与された権利は消去されずに、各権利に関連付けられていた各種期待度がデフォルトの値に戻り、再び各期待度を上昇させるか否かのゲーム展開が開始されることが挙げられる。
本実施形態における上記リセット処理は、内部抽せんによる当せん役が所定役と対応(一致)することで、リセット条件が満たされたものと判定されて実行される。しかも、所定役は、当せん役同様、予め定められた固定役ではなく、所定役決定部614により適宜なタイミングで変更される。つまり、リセット条件に用いられる2軸のパラメータ「所定役」「当せん役」が刻々と変化するため、遊技者側は、予想のつかない、バラエティに富んだゲーム展開を楽しむことができる。
<具体例>
以下、スロットマシン1にて展開されるゲーム性と、当該ゲーム性におけるリセット処理とについて、より具体的な例をあげて説明する。
<ゲーム性について>
図7に、ATのゲーム性の概念を表す。図7に示すように、ATは、「前半パート」「後半パート」を含み、この2つのパートを繰り返すことで継続される仕様となっている。
「前半パート」は、第2遊技状態のAT状態への移行に伴って必ず移行されるパートである。前半パートは、例えば30ゲームで固定、つまり30ゲーム遊技が消化されるまで継続される。この前半パートでは、前半パート直後に移行される後半パートでの、補償ゲーム数が決定される。
具体的に、前半パートでは、先ず、ATが継続するためのルールの説明画像が数ゲームに亘って液晶画面3およびスピ―カ102に報知され、次いで残りのゲーム数が消化される間に、仮想空間上に隠れているオーブを見つけて集める演出が報知される。この演出の際、例えば図7の画面sc1に示すように、オーブを見つけるごとに、見つけたオーブを模した演出用オブジェクトp1,p2の画像が、並べて表示されていく。
演出用オブジェクトp1,p2それぞれには、例えば1ゲームや2ゲームなどの、ゲーム数が割り当てられている。なお、割り当てられているゲーム数は、演出用オブジェクトp1,p2ごとに異なっていてもよい。この場合、形や色などの演出用オブジェクトp1,p2の表示態様に応じて、割り当てられているゲーム数を表すことができる。また、割り当てられているゲーム数は、どの演出用オブジェクトp1,p2についても同じであってもよい。
前半パートにおいて30ゲーム目(前半パートの最終ゲーム)が消化される遊技では、当該前半パートで集めた個々の演出用オブジェクトp1,p2に対応するゲーム数の累計値が、報知される。このゲーム数の累計値が、後半パートでの補償ゲーム数となる。従って、個々の演出オブジェクトp1,p2に割り当てられたゲーム数は、補償ゲーム数の一部、ということができる。
前半パートにおいて30ゲームが消化されると、状態制御部616は、AT状態におけるパートを、前半パートから後半パートへと移行させる。
「後半パート」では、前半パートで決定された補償ゲーム数を消化し切るまでは継続が補償される。
具体的に、後半パートでは、ゲームが消化される間、図7の画面sc2に示すように、敵キャラクタEMとこの敵キャラクタEMの体力ゲージHPとが液晶画面3に表示され、敵キャラクタEMとのバトル演出が繰り広げられる。後半パート中に、敵キャラクタEMの体力ゲージHPをゼロにすることができれば“バトル勝利”となり、体力ゲージHPをゼロにできなければ“バトル敗北”となる。
バトルに勝利した時、後半パートでの消化ゲーム数が補償ゲーム数以内であれば、状態制御部616は、残りの補償ゲーム数分を全て消化した後にAT状態を再び前半パートに移行させる。後半パートでの消化ゲーム数が補償ゲーム数に達していれば、状態制御部616は、バトルに勝利した次ゲームで、AT状態を再び前半パートに移行させる。移行した前半パートでは、次の後半パートでの補償ゲーム数が再び決定し直される。
一方、バトルに敗北した場合、ATが終了する。状態制御部616は、第2遊技状態を、AT状態から通常遊技状態へと移行させ、区間制御部615は、遊技区間を、有利区間から通常区間へと移行させる。従って、有利区間が規定ゲーム数(1500G)以内およびATでの獲得枚数が規定枚数(2400枚)以内であれば、バトルに勝利し続ける限り、ATは、前半パートと後半パートを繰り返しながら継続される。
特に、本実施形態の「後半パート」には、ST(スペシャルタイム)方式が採用されている。ST方式とは、補償ゲーム数を消化し切るまでにリセット条件が満たされると、補償ゲーム数から消化ゲーム数を減算した残りゲーム数に対してリセット処理が施され、その結果残りゲーム数が補償ゲーム数に戻る方式である。例えば、補償ゲーム数が30ゲームであってこれまでに10ゲームを消化した場合、残りゲーム数は20ゲームとなるが、ここでリセット条件が満たされれば、残りゲーム数は30ゲームに復活する。このリセット処理が施されれば、補償ゲーム数よりも長く後半パートが継続することになるため、その分、敵キャラクタEMの体力ゲージHPをゼロにできる可能性が高まる。
<パターン例について>
本実施形態では、この後半パートにおけるゲーム数リセットが、所定役決定部614による所定役と内部抽せん部610による当せん役とが一致した時に実行される。以下では、所定役の決定時期および決定方法、リセット条件などが異なる4つのパターン例を、動作の流れと共に説明する。
なお、どのパターンにおいても、特に理のない限り、遊技区間は有利区間に設定されている。
また、以下では、後半パートの残りゲーム数を、“ST残りゲーム数”と称する。ST残りゲーム数は、ST開始直後およびリセット処理直後は補償ゲーム数と等しいが、ST開始後またはリセット処理後から1ゲームでも消化されていれば、補償ゲーム数から消化ゲーム数分を減算した値となる。ST残りゲーム数は、メイン制御部61のRAM内に格納される。
-パターン例1-
パターン例1では、前半パートにて補償ゲーム数のみを決定し、後半パートにて所定役の決定を行う。図8は、パターン例1におけるAT状態の動作処理の流れを示すフロー図である。
まず、ATが当せんすると、状態制御部616は、第2遊技状態をAT状態に移行させるとともに、AT状態のパートを前半パートに移行させる。演出制御部630は、液晶画面3およびスピーカ102に、オーブを見つけて集める演出を報知させる。前半パートを消化し切るまでに集められた、演出用オブジェクトp1,p2それぞれに対応するゲーム数を累積することで、状態制御部616は、後半パートにおける補償ゲーム数を決定し、RAM内にST残りゲーム数として書き込む。前半パートの最終ゲーム消化時に、演出制御部630は、この補償ゲーム数を、液晶画面3およびスピーカ102に報知させる(ステップsp1)。
前半パートの固定ゲーム数が全て消化されると、状態制御部616は、AT状態のパートを、AT状態の後半パートに移行させる(ステップsp2)。この後半パートへの移行により、ST方式での遊技が開始される。
レバー43が押下されると(ステップsp3のYes)、状態制御部616は、RAM内のST残りゲーム数から1ゲーム分を減算し、再びRAMに格納する(ステップsp4)。所定役決定部614は、抽せんで所定役を決定し、内部抽せん部610は、抽せんで当せん役を決定する(ステップsp5)。所定役は、レバー43押下直後且つストップスイッチ40の操作前に、図9の画面sc3における所定役の画像reにて報知される。一方、当せん役の図柄パターンは、ストップスイッチ40全てを遊技者が押下して回転リール20全てを停止させた際に、有効ラインL上に現われる。これにより、遊技者は、画面sc3からは何の所定役が決定されたかを把握し、有効ラインL上に揃った図柄パターンからは、当せん役が何かを把握することができる。
図10は、ステップsp5の各抽せんで用いられる内部抽せんテーブルの概念図である。所定役用のテーブルと当せん役用のテーブルとで、当せん種別に含まれる役の種類は同じであるが、当せん種別に含まれる役それぞれの当せん確率は、所定役用テーブルと当せん役用テーブルとで同じものもあれば異なるものもある。例えば、当せん種別“リプレイ”“押し順ベルA”は、所定役および当せん役のどちらにおいても当せん候補である。当せん種別“リプレイ”は、所定役に当せんする確率および当せん役に当せんする確率のどちらも“20%”だが、当せん種別“押し順ベルA”は、所定役に当せんする確率“3%”、当せん役に当せんする確率“5%”であり、当せん役に比べて所定役へは当せんしにくくなっている。
なお、この図10のテーブルの各値は、一例である。このテーブルの各確率が適宜調整されることにより、後半パート(ST)の継続率を調整することも可能である。そこで、設定値および出玉に関するモードの少なくとも1つに応じて、各確率が調整されたテーブルを複数用意しておき、実際に設定された設定値およびスロットマシン1がその時々に滞在するモードの少なくとも1つに応じて、テーブルが選択されて使用されてもよい。これにより、設定値および滞在中のモードの少なくとも1つにより、後半パート(ST)の継続率を50%や80%などにすることができる。後半パート(ST)の継続率の調整は、AT中に獲得できる出玉の期待値の増減にも繋がる。
図8に戻る。ステップsp5で決定された所定役と当せん役とが一致するか否かを、遊技結果判定部612は判定する(ステップsp6)。所定役と当せん役とが一致する場合(ステップsp6のYes)、リセット条件が満たされたことから、状態制御部616は、ST残りゲーム数を補償ゲーム数に戻してRAMに書き込むリセット処理を行うとともに、敵キャラクタEMの現時点での体力ゲージHPを所定値だけ減算させてRAMに書き込む処理を行う。演出制御部630は、敵キャラクタEMに攻撃を加えて体力ゲージHPを減算させる演出を報知させる(ステップsp7)。
なお、HPをどの程度減算させるかは、所定役(当せん役)の種類に基づいて異なっていてもよいし、所定役(当せん役)の種類に限らず一定値であってもよい。また、HPをどの程度減算させるかは、リセット処理が行われるごとに抽せんで決定されるが、その際の値には設定値に基づく傾向やモードに基づく傾向があってもよい。例えば、出玉率が比較的高い設定値が設定されている場合や、ST継続率の高いモード滞在中は、一回の攻撃におけるHPの減算量が、低い設定値が設定されている場合やST継続率が低いモード滞在中に比べて多めになるように構成されていてもよい。また、1の後半パート滞在中にリセット処理が行われた回数が多くなる程、一回の攻撃におけるHPの減算量が多め(または少なめ)になるように構成されていてもよい。
ステップsp7のあと、状態制御部616は、敵キャラクタEMの体力ゲージHPがゼロになったか否かを判定する(ステップsp8)。体力ゲージHPがゼロとなった場合(ステップsp8のYes)、演出制御部630は、バトル勝利の演出を報知させ(ステップsp9)、その後状態制御部616は、AT状態のパートを前半パートに移行させる(ステップsp1)。
なお、ステップsp9において、後半パートでのST残りゲーム数がゼロでない場合(ST残りゲーム数が残っている場合)、状態制御部616は、ST残りゲーム数がゼロになるまで当該後半パートのままでゲーム数を消化させてから(つまり、ST残りゲーム数を消化してから)、前半パートに移行させてもよい。
一方、ステップsp6にて、所定役が当せん役と異なる場合(ステップsp6のNo)、ステップsp7のリセット処理およびステップsp8のHP減算処理は行われない。つまり、所定役が当せん役と異なる場合(ステップsp6のNo)、単にST残りゲームが削られ、後半パートの終了が近づいたことを意味する。
ステップsp6で所定役が当せん役と異なる場合(ステップsp6のNo)、および、ステップsp8で敵の体力ゲージHPがゼロでない場合(ステップsp8のNo)、状態制御部616は、現時点でのST残りゲーム数がゼロか否かを判定する(ステップsp10)。ST残りゲーム数がゼロでない場合(ステップsp10のNo)、まだST残りゲーム数が存在しているため、ステップsp3以降の動作が繰り返される。
ST残りゲーム数がゼロの場合(ステップsp10のYes)、ST残りゲーム数が存在しないため、状態制御部616は、第2遊技状態をAT状態から通常遊技状態に移行させ、区間制御部615は、遊技区間を有利区間から通常区間に移行させる(ステップsp11)。これにより、ATは終了し、通常遊技が再開される。
図8では図示していないが、ST残りゲーム数がゼロの場合(ステップsp10のYes)、演出制御部630は、通常遊技状態および通常区間に移行される直前の消化ゲームで、図8の一連のAT動作におけるメダルの払い出し枚数と総ゲーム数とを報知させる。
なお、図8では、ステップsp6で互いに比較される所定役および当せん役それぞれが、1のレバー43の押下をきっかけとして同じタイミング(ステップsp5)に決定される場合を例示した。しかし、互いに比較される所定役および当せん役それぞれは、互いに異なるタイミングでレバー43が押下されたことをきっかけとして、異なるタイミングに決定されてもよい。例えば、レバー43の押下時(ステップsp3のYes)、ステップsp5で決定された当せん役は、今回の消化ゲームの比較(ステップsp6)にて用いられるが、ステップsp5で決定される所定役は、次の消化ゲーム(次のレバー43押下時)の比較(ステップsp6)にて用いられるものであってもよい。
つまりこの場合、ステップsp6では、1つ前のゲーム消化時に決定された所定役と、現在のゲーム消化時に決定された当せん役とが比較される。これにより、演出制御部630は、所定役の報知準備をする時間がより確保できるようになる。また、本態様であれば、レバー43の押下よりも前に所定役を報知することが可能となるため、レバー43の押下前に報知された所定役を確認した上で、遊技者は、所定役と同じ役が当せんすることを念じながらレバー43を操作することができる。従って、レバー43の押下に自ずと力が入るようになり、その分、遊技の面白みが増す。
-パターン例2-
パターン例2は、前半パートにて補償ゲーム数と所定役とを決定し、後半パートにて所定役と当せん役との比較に伴うリセット処理を行う。図11は、パターン例2におけるAT状態の動作処理の流れを示すフロー図である。
まず、ATが当せんすると、状態制御部616は、第2遊技状態をAT状態に、且つ、AT状態のパートを前半パートに移行させる(ステップsp21)。演出制御部630は、液晶画面3およびスピーカ102に、オーブを見つけて集める演出を報知させる。
レバー43が押下されるたびに(ステップsp22のYes)、状態制御部616は、後半パートの補償ゲーム数の一部となるSTゲーム数を決定する。所定役決定部614は、後半パートで用いられる所定役を決定し、状態制御部616は、この所定役に対し、後半パートにて使用される順番を関連付けていく(ステップsp23)。ステップsp23で決定されたこれらの情報は、メイン制御部61のRAMに逐次格納される。なお、所定役は、図10の内部抽せんテーブルを用いた抽せんで決定されてもよい。
一方で、演出制御部630は、図7の画面sc1にて、見つけたオーブの演出用オブジェクトp1,p2を並べて表示させるあたり、演出用オブジェクトp1,p2を、決定された所定役の種類に対応した表示態様(色や柄など)で表示させるとともに、使用される順番に並べていく。例えば、図7の画面sc1では、使用される順番に従って、演出オブジェクトp1,p2は左側から右側に順に配列されていく。
ここで、図12は、所定役の種類と演出オブジェクトp1,p2の表示態様との関係を表す。図12に示すように、所定役が“リプレイ”の場合、当該所定役に対応する演出オブジェクトp1,p2は“青色”で表示され、所定役が“強スイカ”の場合、当該所定役に対応する演出オブジェクトp1,p2は“緑色”で表示される。
図11に戻る。前半パートの固定ゲーム数がゼロとなるまで(ステップsp24のNo)、ステップsp22以降の処理が繰り返される。固定ゲーム数が全て消化されると(ステップsp24のYes)、状態制御部616は、これまでのSTゲーム数を累積して補償ゲーム数を決定し、RAM内にST残りゲーム数として書き込む。前半パートの最終ゲーム消化時に、演出制御部630は、決定された補償ゲーム数を、液晶画面3およびスピーカ102に報知させる。
次いで、状態制御部616は、AT状態のパートを、AT状態の後半パートに移行させる(ステップsp25)。この後半パートへの移行により、ST方式での遊技が開始される。
レバー43が押下されると(ステップsp26のYes)、状態制御部616は、RAM内のST残りゲーム数から1ゲーム分を減算し、再びRAMに格納する(ステップsp27)。内部抽せん部610は、抽せんで当せん役を決定する(ステップsp28)。当せん役の決定では、図10の内部抽せんテーブルが用いられてもよい。
なお、レバー43の押下直後且つストップスイッチ40の操作前には、図13の画面sc4に示すように、今回の消化ゲームで使用される所定役の画像reがクローズアップされて表示されることが好ましい。
図11に戻る。今回使用される所定役と、ステップsp28の当せん役とが一致するか否かを、遊技結果判定部612は判定する(ステップsp29)。なお、当せん役の図柄パターンは、ストップスイッチ40全てが押下されて回転リール20全てが停止した際に、有効ラインL上に現われるため、、遊技者は、所定役と当せん役とが一致するかを視覚的に把握することもできる。所定役と当せん役とが一致する場合(ステップsp29のYes)、リセット条件が満たされたことから、状態制御部616は、ST残りゲーム数を補償ゲーム数に戻すリセット処理および敵キャラクタEMの体力ゲージHPの減算処理を行い、演出制御部630は、敵キャラクタEMに攻撃を加えて体力ゲージHPを減算させる演出を報知させる(ステップsp30)。HPをどの程度減算させるかは、上記パターン1と同様に決定されることができる。
ステップsp30のあと、状態制御部616は、敵キャラクタEMの体力ゲージHPがゼロになったか否かを判定する(ステップsp31)。体力ゲージHPがゼロとなった場合(ステップsp31のYes)、演出制御部630は、バトル勝利の演出を報知させ(ステップsp32)、その後状態制御部616は、AT状態のパートを前半パートに移行させる(ステップsp21)。
なお、パターン例1と同様、ステップsp32において、後半パートでのST残りゲーム数がゼロでない場合、状態制御部616は、ST残りゲーム数がゼロになるまで当該後半パートのままでゲーム数を消化させてから、前半パートに移行させてもよい。
ステップsp29にて、所定役が当せん役と異なる場合(ステップsp29のNo)、ステップsp30の処理は行われないため、単にST残りゲームが削られ、後半パートの終了が近づくことになる。
ステップsp29で所定役が当せん役と異なる場合(ステップsp29のNo)、および、ステップsp31で敵の体力ゲージHPがゼロでない場合(ステップsp31のNo)、状態制御部616は、現時点でのST残りゲーム数がゼロか否かを判定する(ステップsp33)。ST残りゲーム数がゼロでない場合(ステップsp33のNo)、まだST残りゲーム数が存在しているため、ステップsp26以降の動作が繰り返される。
ST残りゲーム数がゼロの場合(ステップsp33のYes)、ST残りゲーム数が存在しないため、状態制御部616は、第2遊技状態をAT状態から通常遊技状態に移行させ、区間制御部615は、遊技区間を有利区間から通常区間に移行させる(ステップsp34)。これにより、ATは終了し、通常遊技が再開される。通常遊技状態に移行される直前に、演出制御部630は、図11の一連のAT動作におけるメダルの払い出し総数と総ゲーム数とを報知させる。
-パターン例3-
パターン例3では、パターン例2と同様、前半パートにて補償ゲーム数と所定役が決定され、後半パートにて所定役と当せん役との比較に伴うリセット処理が行われる。AT状態の動作処理の流れは、概ね図11と同様であるが、ステップsp23における所定役の順番の決定の仕方と、所定役に対応する演出オブジェクトの表示態様が異なる。
パターン例3では、状態制御部616は、決定された順に使用もされるように使用順を決定するのではなく、全ての所定役が決定された後に(つまり、図11のステップsp24で前半パートの固定ゲーム数が全て消化された時点で)、各所定役に、使用される順番を割り振る。従って、パターン例3では、所定役が決定された順番と使用される順番とが、異なることがある。
この場合、演出制御部630は、パターン例2と同様、見つけたオーブを表す演出用オブジェクトp1,p2を、所定役の個数分表示させるが(図7の画面sc1)、所定役の種類とは関係のない表示態様(例えば全て同色)にて表示させていく。従って、遊技者は、前半パートにて表示される画面からは、所定役の種類と順番とを知ることはできない。
一方、後半パートに移行したあと(ステップsp25)、レバー43が押下された直後において(ステップsp26のYes)、演出制御部630は、図13の画面sc4で示したように、今回の消化ゲームで使用される所定役の画像reをクローズアップさせて表示させることが好ましい。これにより、遊技者は、後半パートの画面から所定役の種類を把握することができる。
従って、パターン例3によれば、遊技者は、前半パートの時点では所定役の種類や順番を把握することはできないが、後半パートで使用順となった時に初めて把握することができる。従って、パターン例2に比べて、ゲーム展開がより予測し難いものとなっている
-パターン例4-
パターン例4では、パターン例2と同様、前半パートにて補償ゲーム数と所定役が決定され、後半パートにて所定役と当せん役との比較に伴うリセット処理が行われるが、所定役の決定の仕方と演出オブジェクトの表示態様とが、パターン例2と異なる。図14は、パターン例2におけるAT状態の動作処理の流れを示すフロー図である。
まず、ATが当せんすると、状態制御部616は、第2遊技状態をAT状態に、且つ、AT状態のパートを前半パートに移行させる(ステップsp41)。演出制御部630は、液晶画面3およびスピーカ102に、オーブを見つけて集める演出を報知させる。
レバー43が押下されるたびに(ステップsp42のYes)、状態制御部616は、後半パートの補償ゲーム数の一部となるSTゲーム数を決定し、メイン制御部61のRAMに逐次格納する(ステップsp43)。
一方、レバー43が押下されるたびに、内部抽せん部610は内部抽せんを行うが、この内部抽せん結果は、メダルの支払いのみならず、所定役の決定にも用いられる。所定役決定部614は、内部抽せんの結果に基づいて、当せん役以外の役の少なくとも1つを所定役に決定し、状態制御部616は、決定した所定役に対し、後半パートにて使用される順番を関連付けていく(ステップsp44)。順番が関連付けられた所定役の情報は、メイン制御部61のRAMに逐次格納される。
この場合、所定役決定部614は、内部抽せんの際の当せん役候補の中から実際に当せんした役を除いて所定役候補を生成し、その所定役候補の中から、少なくとも1つの所定役を決定することが好ましい。その際、所定役を複数個決定した場合は、所定役決定部614は、その複数の所定役が同じタイミングで使用されるように、複数の所定役に同じ順番を関連付ける。例えば、当せん役が“リプレイ”であれば、所定役はリプレイ以外の“押し順不問ベル”“押し順ベルA”“リ強チェリー”・・・などに決定される。
一方で、演出制御部630は、図15の画面sc5に示すように、演出用オブジェクトp1,p2を、所定役が決定されるたびに1つずつ並べて表示させるが、その表示態様を所定役ではなく当せん役の種類に対応したものとし、後半パートにて使用される順番どおりに並べる。例えば、所定役がリプレイ以外の役である場合、当該所定役に対応する演出用オブジェクトp1,p2は、当せん役である“リプレイ”に対応した“青色”で表示される。
図14に戻る。前半パートの固定ゲーム数がゼロとなるまで(ステップsp45のNo)、ステップsp42以降の処理が繰り返される。固定ゲーム数が全て消化されると(ステップsp45のYes)、状態制御部616は、これまでのSTゲーム数を累積して補償ゲーム数を決定し、RAM内にST残りゲーム数として書き込む。前半パートの最終ゲーム消化時に、演出制御部630は、決定された補償ゲーム数を、液晶画面3およびスピーカ102に報知させる。
次いで、状態制御部616は、AT状態のパートを、AT状態の後半パートに移行させる(ステップsp46)。この後半パートへの移行により、ST方式での遊技が開始される。
レバー43が押下されると(ステップsp47のYes)、状態制御部616は、RAM内のST残りゲーム数から1ゲーム分を減算し、再びRAMに格納する(ステップsp48)。内部抽せん部610は、抽せんで当せん役を決定する(ステップsp49)。当せん役の決定では、図10の内部抽せんテーブルが用いられてもよい。
なお、レバー43の押下直後且つストップスイッチ40の操作前には、図15の画面sc6に示すように、今回の消化ゲームで使用される所定役の情報infがポップアップ表示されることが好ましい。画面sc6では、所定役が押し順不問ベルの当せんに伴って決定されたものであり、その所定役が“押し順不問ベル以外”であることを例示している。これにより、遊技者は、所定役が何かを把握した上でレバー43を押下することができるため、遊技性が向上する。
図14に戻る。今回使用される複数の所定役の中に、ステップsp49の当せん役に対応(一致)する役があるか否かを、遊技結果判定部612は判定する(ステップsp50)。所定役の中に当せん役に対応する役がある場合(ステップsp50のYes)、リセット条件が満たされたことから、状態制御部616は、ST残りゲーム数を補償ゲーム数に戻すリセット処理および敵キャラクタEMの体力ゲージHPの減算処理を行い、演出制御部630は、敵キャラクタEMに攻撃を加えて体力ゲージHPを減算させる演出を報知させる(ステップsp51)。HPをどの程度減算させるかは、上記パターン1と同様に決定されることができる。
ステップsp51のあと、状態制御部616は、敵キャラクタEMの体力ゲージHPがゼロになったか否かを判定する(ステップsp52)。体力ゲージHPがゼロとなった場合(ステップsp52のYes)、演出制御部630は、バトル勝利の演出を報知させ(ステップsp53)、その後状態制御部616は、AT状態のパートを前半パートに移行させる(ステップsp41)。
なお、パターン例1と同様、ステップsp53において、状態制御部616は、後半パートでのST残りゲーム数がゼロでない場合、状態制御部616は、ST残りゲーム数がゼロになるまで当該後半パートのままでゲーム数を消化させててから、前半パートに移行させてもよい。
ステップsp50にて、所定役の中に当せん役に対応する役が含まれない場合(ステップsp50のNo)、ステップsp51の処理は行われないため、単にST残りゲームが削られ、後半パートの終了が近づくことになる。
ステップsp50にて、所定役の中に当せん役に対応する役が含まれない場合(ステップsp50のNo)、および、ステップsp52で敵の体力ゲージHPがゼロでない場合(ステップsp52のNo)、状態制御部616は、現時点でのST残りゲーム数がゼロか否かを判定する(ステップsp54)。ST残りゲーム数がゼロ以外でない場合(ステップsp54のNo)、まだST残りゲーム数が存在しているため、ステップsp47以降の動作が繰り返される。
ST残りゲーム数がゼロの場合(ステップsp54のYes)、ST残りゲーム数が存在しないため、状態制御部616は、第2遊技状態をAT状態から通常遊技状態に移行させ、区間制御部615は、遊技区間を有利区間から通常区間に移行させる(ステップsp55)。これにより、ATは終了し、通常遊技が再開される。通常遊技状態に移行される直前に、演出制御部630は、図14の一連のAT動作におけるメダルの払い出し総数と総ゲーム数とを報知させる。
以上をまとめると、スロットマシン1(遊技機)は、回転リール20の回転開始の操作を受け付けるレバー43(スタートスイッチ)と、レバー43(スタートスイッチ)の操作に基づいて内部抽せんを行い、複数の役のうち少なくとも1つが当せんしたか否かを決定する内部抽せん部610と、内部抽せんによる当せん役とは別途、複数の役の中から所定役を決定する所定役決定部614と、当せん役が所定役と対応するか否かに基づいて、遊技状態、遊技区間、およびこれらに関する遊技関連情報、の少なくとも1つをリセットするリセット処理を実行可能な区間制御部615および状態制御部616(遊技制御部)とを備えるものである。
<発明の効果>
本実施形態によれば、当せん役と対応(一致含む)するか否かによって遊技状態などをリセットするために用いられる所定役が、予め決定された固定値ではなく、複数の役の中から決定される。そのため、所定役が適宜変化する可能性がある。従って、遊技を続けたとしても、遊技に対する緊張感は薄れ難く、遊技に飽きにくくなる。
具体的に、パターン例1~例4で説明したように、ST方式でのゲームが展開される場合、当せん役が所定役に対応(一致)しなければST残りゲーム数を減少させ、当せん役が所定役に対応(一致)すればST残りゲーム数を補償ゲームに戻すリセット処理が行われる。この際も、所定役は適宜変化するため、所定役が固定である場合に比してゲーム展開は変化に富んだものとなる。
パターン例1における図8のステップsp3~sp5で説明したように、当せん役および所定役は、レバー43の操作によって消化される同ゲームにて決定されてもよい。また、パターン例2~例4に示すように、所定役は、レバー43の操作によって消化される第1ゲーム(例えば前半パート)にて決定され、この所定役との比較対象となる当せん役は、第1ゲームの後に消化される第2ゲーム(例えば後半パート)にて決定されてもよい。これらにより、遊技者は、適度な緊張感をもってレバー43を操作することができる。
また、所定役は、複数の役の中から抽選で決定されてもよい。また、パターン例4のステップsp44で説明したように、所定役は、複数の役のうち、比較対象の当せん役が決定される第2ゲーム(例えば後半パート)よりも前の第3ゲーム(例えば前半パートなど)にて当せんした当せん役以外の役に、決定されてもよい。これにより、ゲーム展開は予想し難いものとなるため、ゲーム展開はより変化に富んだものとなる。
また、所定役が複数決定される際、各所定役には、当せん役との比較に用いられる順番が関連付けられてもよい。この際、順番と共に所定役が報知されれば、遊技者は、どのタイミングでどの種類の当せん役が当せんすれば自身にとって有利なゲーム展開となるかを、予想することができる。従って、遊技への楽しみが増す。
また、所定役が報知されることで、遊技者は、所定役に対応する役が当せんすることを願いながら、レバー43を押下することができる。従って、遊技者は、ゲーム消化のために淡々とレバー43を押下するのではなく、楽しみながらレバー43を押下することができる。
また、有利区間中に当せんした当せん役が所定役と対応するか否かに基づいて、有利区間がリセットされてもよい。有利区間がリセットされれば、有利区間のゲーム数カウントも、最初からカウントされる。
[他の実施形態]
前記実施形態において説明した各種制御手段および処理手順は一例であって、本開示、その適用物、またはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。各種制御手段および処理手順は、本開示の要旨を変更しない範囲で適宜設計変更が可能である。
前記実施形態では、有利遊技がATである場合を例示した。しかし、有利遊技は、遊技者にとって遊技が通常遊技よりも有利となるものであればよく、ボーナス、CZ(チャンスゾーン)、高確率ゾーン、ARTなどであってもよい。ARTは、リプレイ確率が通常遊技状態時よりも高いとともに、押順役の正解押し順を報知する遊技状態である。
前記実施形態では、ATの一部分(後半パート)がST方式である場合を例示した。しかし、AT全体がST方式の仕様であってもよい。その場合、所定役は、ST方式で消化されるゲーム中に決定されてもよい通常遊技状態時に決定されてAT状態時に使用されてもよい。
ST方式の仕様は、通常遊技状態に適用され、リセット処理は、通常遊技状態にて行われてもよい。例えば、通常遊技状態の状態で、所定ゲーム数(例えば50G)消化するまで遊技が行われるとする。この遊技の間、所定役決定部614は、所定ゲーム数よりも少ないゲーム数(例えば5ゲーム)ごとに、所定役を決定する。決定された所定役は、次の所定役が決定されるまでの間(次の5ゲームの間)有効となり、その間に内部抽せん部610が毎ゲーム抽せんした当せん役と比較される。この処理が、所定ゲーム数全てを消化し切るまで継続される。比較の結果、当せん役が所定役と対応(一致)する場合は、所定ゲーム数までの残りゲーム数はリセットされて、振り出しに戻る。当せん役が所定役と対応(一致)しないまま所定ゲーム数を全て消化し切れた場合、ATやボーナスが当せんする。この場合、遊技者は、当せん役が所定役と対応することなく、所定ゲーム数を無事消化し切れることを望みながら、通常遊技を行うことができる。そのため、通常遊技状態中の展開は予測し難いものとなり、通常遊技状態での遊技は飽きにくいものとなる。
このように、所定役は、リセット役としての役割を担うことで、前記実施形態のパターン例1~例4で説明したようなAT継続用のチャンス役として用いるのみならず、有利遊技が遠のくような転落役として用いることもできる。従って、ゲーム性の幅が広がる。
前記実施形態のパターン例1~例4では、リセット処理が実行された際、ST残りゲーム数は、補償ゲーム数に戻る場合を例示したが、補償ゲーム数そのものにセットされるのではなく、現時点でのST残りゲーム数よりも多いが補償ゲーム数とは異なるゲーム数(補償ゲーム数よりも多いゲーム数、補償ゲーム数よりも少ないゲーム数)にセットされてもよい。
前記実施形態において、1回目のSTではパターン例1、2回目のSTではパターン例3、3回目のSTではパターン例4、のように、STを繰り返すごとに採用されるパターン例が異なってもよい。これにより、ゲーム性はより複雑となるため、遊技者は、バラエティに富んだ遊技を楽しむことができる。
前記実施形態において、所定役決定部614は、所定役を“押し順のある役”“メダルの払い出しのある役”“メダルの払い出しが5枚以上となる役”“AT抽せんの契機となる役”のように、所定役となる条件を先に決定し、その条件に合致した役を所定役に決定してもよい。例えば、“押し順のある役”の条件に合致した所定役には、複数の押し順ベル(押し順ベルA,押し順ベルB,押し順ベルC・・・)が決定される。“メダルの払い出しが5枚以上となる役”の条件に合致した所定役には、複数のベル(押し順不問ベル、押し順ベルA,押し順ベルB・・・)が決定される。この場合、当せん役が、複数の所定役のうちいずれか1つと対応するか否かに応じて、リセット処理が行われる。
前記実施形態のパターン例1~パターン例3においても、所定役は、複数決定されてもよい。この場合、複数の所定役のいずれかと当せん役が一致するか否かが判定される。
前記実施形態のパターン例1~パターン例4において決定された所定役は、1ゲームにて使用されるのではなく、複数ゲームに亘って使用されてもよい。また、所定役が使用される期間(例えば10ゲームの間など)を、所定役決定部614は更に決定してもよい。
所定役決定部614は、複数の所定役を決定し、その複数の所定役が有利区間の間のみ有効であってもよい。この場合、所定役決定部614は、有利区間がリセットされるごとに、複数の所定役を決定する。つまり、有利区間ごとに、所定役が変更される。
所定役決定部614が複数(例えば5個)の所定役を決定した場合、その複数の所定役を順番通り使用することを1周期として周期を繰り返すことで、複数の所定役が複数回使用されてもよい。
所定役決定部614は、図10の所定役用テーブルを用いて所定役を決定するにあたり、1度決定した所定役を所定役用テーブルから除外する作業を行い、除外後の所定役用テーブルを用いて次の所定役を決定してもよい。これにより、所定役用テーブル内の当せん種別が全て決定し終えるまでは、重複した所定役が当せんすることはなくなるため、より難易度の高いゲーム性が展開される。
一度決定した所定役を所定役用テーブルから除外する仕様においては、異なる当せん種別を含む複数の所定役用テーブルを用意しておき、STの繰り返し回数や滞在モードに応じて、所定役を決定する際に用いる所定役用テーブルが選択されてもよい。この場合、テーブルの中身と、現在どのテーブルを使用しているかが、遊技者に報知されてもよい。これにより、ゲーム性が更にバラエティに富んだものとなる。
所定役決定部614が所定役を決定する個数は、常に一定ではなく、滞在モードや設定値、STの繰り返し回数などによって適宜変更されてもよい。例えば、STを繰り返す程、所定役の個数が減少したり、ATの継続率が高い滞在モードに滞在する程、所定役の個数が増加したりすることができる。
また、所定役決定部614が所定役を決定する個数を、実際の設定値に応じて偏らせることにより、遊技者は、所定役の個数から設定値を推測することができる。
また、所定役決定部614は、1回のレバー43の押下にて複数の所定役を決定し、その順番は、また別のレバー43の押下時に決定してもよい。また、所定役決定部614は、所定役を使用する順番を、ユーザの意思に基づく操作に応じて関連付けてもよい。具体的には、液晶画面3がタッチパネルで構成されている場合、ユーザが所定役に順番を振る操作を行い、所定役決定部614は、この操作に従って所定役に順番を関連付けることができる。
また、所定役決定部614が一度決定した所定役やその順番は、のちに書き換えられてもよい。書き換えられる契機としては、内部抽せんによるレア役当せん時に書換抽せんに当せんした場合、内部抽せんによりメダルの払い出し枚数が異なる役が複数重複当せんした際に、遊技者がメダルの払い出し枚数の少ない方の役を入賞させた場合、、遊技者が目押しにより所定タイミングで特定図柄を所定位置に停止させることに成功した場合、などが挙げられる。
また、所定役決定部614が決定した複数の所定役のうち、一部の所定役のみが使用されたところでリセット処理が実行された場合、残りの所定役は、次のリセット処理の実行可否にて用いられてもよいし、消去されてもよい。
また、所定役決定部614は、所定役を“全ての役”に決定するか否かを、例えば500分の1などの確率で抽せんしてもよい。所定役が“全ての役”である状態は、何を引いてもリセット処理が確定するため、特殊な状態といえる。この特殊な状態(つまり、所定役を“全ての役”に決定する状態)に当せんした場合には、演出制御部630は、回転リール20の回転やストップスイッチ40を一定時間押下できないフリーズ演出を報知させてもよい。更に、このフリーズ演出後は、所定役決定部614は、例えば95%の転落抽せんに当せんし続けるまで、所定役“全ての役”に決定し続けられてもよい。つまり、特殊な状態に当せんした後は、当該状態の転落抽せんが行われ、転落抽せんに当せんしない限り、特殊な状態のままとなり、所定役は“全ての役”に当せんし続ける。これにより、フリーズ演出後は、ATの継続率を、転落抽せん当せんするまで上昇していることとなる。
また、通常遊技状態中に、AT当せん期待度を表す媒体(アイコン)が表示される仕様においては、以下のようにすることができる。状態制御部616は、有利区間での消化ゲーム数が所定数に到達した際、AT当せん期待度を上昇させることが可能なCZに移行させる。このCZは、一定のゲーム数(例えば10G)が消化されるまで継続される。CZの間、状態制御部616は、決定された所定役と当せん役とが対応(一致)しない場合には、当せん役に応じてAT当せん期待度を上昇させ、対応(一致)した場合には、AT当せん期待度をリセットして初期の状態に戻す。一定のゲーム数(10G)が消化した時点でのAT当せん期待度は、その後の媒体の色などに反映されて表示され、以後のAT抽せんに用いられる。これにより、AT当せん期待度は、所定役と当せん役との関係により増減するため、CZを遊技する面白みが増す。
前記実施形態では、リセット処理によってリセットされる対象が、遊技状態、遊技区間、およびこれらに関する遊技関連情報(ゲーム数、ポイントなど)である場合を例示したが、リセットされる対象には、液晶画面3に表示されるキャラクタのレベルや攻撃力のパラメータ、遊技者が好みに応じてカスタマイズしたキャラクタの表示態様などの、演出に関する情報が更に含まれてもよい。
前記実施形態のパターン例1~例4において、前半モードのゲーム数や後半モードの補償ゲーム数は、設定されている設定値や滞在モードなどに応じて変動してもよい。
前記パターン例2およびパターン例3では、所定役決定部614が、前半パターンにて、内部抽せんテーブルを用いた抽せんで所定役を決定すると説明したが、これに代えて、図16に示す複数のシナリオの中から1つのシナリオを選択し、そのシナリオに即して所定役を決定してもよい。シナリオは、所定役の種類と使用される順番とを表す。例えば、所定役決定部614は、AT状態に移行する直前の通常遊技状態時の滞在モード(通常モード、天国モードなど)に応じて、そのモードに応じたシナリオを選択したり、滞在モードとは関係なく抽せんでシナリオを決定したりすることができる。例えば、所定役決定部614は、図16の“シナリオ4”を選択することで、所定役とその順番を“リプレイ→強スイカ→リプレイ→強チェリー・・・”と決定することができる。このように、シナリオを選択するだけで、所定役決定部614は、複数の所定役とその順番とを一度に決定することができるため、処理の負荷は軽減される。
また、シナリオを抽せんで選択するにあたり、シナリオの選択確率には、設定値による偏りが反映されていてもよい。この場合、所定役決定部614は、実際に設定されている設定値とシナリオの選択確率とに応じて、シナリオを選択することができる。これにより、遊技者は、選択された所定役の順番から、設定値を推測することができる。従って、遊技者には、リセット処理のための所定役が変化することによるゲーム展開に加え、所定役の順番から設定値を推測する楽しみが加わる。
前記実施形態では、所定役と当せん役との比較が、後半パターンの間ゲームが消化されるたびに行われると説明したが、ゲームが消化されるたびではなく、例えば3ゲーム後や5ゲーム後のように、間欠的に行われてもよい。
前記実施形態では、ベットスイッチ42が設けられている場合を例示したが、ベットスイッチ42はなくてもよい。レバー43が、ベットスイッチ42の機能を兼ねていてもよい。
前記実施形態では、RT状態の遷移の説明を省略した。AT機では、特別役が当せんしたが入賞していない状態の下でATでの遊技が行われるものであり、その状態の下では、RT状態が遷移しないためである。しかし、特別役が持ち越されていない状態の下では、RT状態は遷移することができることは、いうまでもない。
前記パターン例1では、所定役と当せん役とが、1のレバー43の押下をきっかけとして同じタイミングで決定されると説明した。この場合、内部的には、レバー43が押下された時点で、所定役と当せん役とが一致するか否かが判明している。そこで、演出演出部630は、所定役と当せん役とが一致する場合には、その旨の示唆演出または確定演出を報知してもよい。示唆演出や確定演出としては、画像や音による当せん役の告知演出、左リールにスイカやチェリーが停止する旨を報知する演出、所定役と当せん役が一致する期待度を「激熱」などで報知する演出、などが挙げられる。
また、所定役としては、遊技者によるストップスイッチ40の操作タイミング(目押しタイミング)に伴って停止図柄の異なる当せん種別が決定されてもよい。例えば、比較的容易な目押し1「リール窓200における左リール20の上段または中段に特定図柄をビタ押しする」、目押し1よりも難易度が高い目押し2「左リール20の下段に特定図柄をビタ押しする」、目押し1,2よりも難易度が高い目押し3「左リール20の枠下に特定図柄をビタ押しする」のように、目押しの難易度が異なる当せん種別を複数設けておく。これらは、目押しが成功した際の停止図柄に従って入賞することができる。このような当せん種別のうち、少なくとも1つを所定役として決定し、遊技者の目押しが成功して所定役の停止図柄を停止させることができればリセット処理がなされる仕様であってもよい。これにより、遊技者の目押し技術により、STなどをリセットさせることができるため、遊技の幅が広がる。
また、所定役と当せん役とが一致すればSTなどのリセットを行うが、これとは別途、所定役と当せん役とが一致した場合に、遊技者によるストップスイッチ40の操作タイミング(目押しタイミング)によって所定の停止図柄に停止させることができれば敵のHPを削る量が通常よりも多くなるなどのように、遊技者の目押し技量によって有利遊技を有利に運ぶことのできる仕様であってもよい。
前記実施形態において、所定役決定部614は、所定役を変化させるか否かを決定してもよい。この決定は抽選によって行われてもよい。この抽選結果が所定役を変化「させる」となった場合に、所定役決定部614は、当該抽選を行った次ゲームのレバー43押下時に所定役を変化させることができる。内部抽せんによる当せん候補ごとに、所定役を変化させるか否かの抽選確率を設定しておき、所定役を変化させるか否かの抽選は、その時の当せん役に応じた抽選確率で行われてもよい。また、STでのゲーム進行状態(例えば、STでリセットされることなくゲームが連続して消化された結果消化ゲーム数が所定ゲーム数に至った場合)、AT中における敵キャラクタの体力ゲージHPの状態(例えば、体力ゲージHPが残り300になったとき、200になったときなど)で、所定役を変化させるか否かの抽選確率が設定されていてもよい。また、遊技者によって出玉的に有利となる設定値が設定されている程所定役を変化させるか否かの抽選に当選しやすいといったように、所定役を変化させるか否かの抽選確率は設定値に応じて異なった値が設定されていてもよい。
また、所定役決定部614は、所定役を変化させるか否かを、抽選に代えて他の方法で決定してもよい。他の方法としては、例えば以下が挙げられる。
(a)所定の当せん役(純はずれや特殊リプなど)が当せんしたことを契機として、所定役を変化させると決定する。
(b)STでのゲーム進行状態が所定条件となったことを契機として所定役を変化させる。例えば、STでリセットされることなくゲームが連続して消化された結果消化ゲーム数が所定ゲーム数に至った場合に、所定役を変化させると決定する。
(c)AT中における敵キャラクタの体力ゲージHPの状態が、例えば300や200のように所定ゲージとなった場合に、所定役を変化させると決定する。
(d)消化ゲーム数が予め定めたゲーム数に到達した時に、所定役を変化させると決定する。
その他の例として、有利区間中に毎ゲーム所定役が抽選され、所定役と当選役とが対応(一致)する場合には、有利な効果が得られてもよい。例えば、ある役が所定役に選ばれていないときには、AT抽選確率が1%であるが、所定役に選ばれた場合にはその役のAT抽選確率が5%に上がってもよい。また、所定役は毎ゲーム抽選されず、役ごとに継続率(例えば、ベルは継続率が5%、チェリーは継続率が50%)が設けられており、その継続率に基づく抽選により、所定役として選択され続けるか、他の役が所定役に選択されるかが決定されてもよい。
1 スロットマシン(遊技機)
3 液晶画面(報知部)
40 ストップスイッチ
43 レバー(スタートスイッチ)
102 スピーカ(報知部)
610 内部抽せん部
614 所定役決定部
615 区間制御部(遊技制御部)
616 状態制御部(遊技制御部)

Claims (8)

  1. 複数の図柄がそれぞれ配置された複数の回転リールと、
    複数の前記回転リールの回転開始の操作を受け付けるスタートスイッチと、
    複数の前記回転リールの回転を停止させるための操作を受け付けるストップスイッチと、
    前記スタートスイッチの操作に基づいて内部抽せんを行い、複数の役のうち少なくとも1つが当せんしたか否かを決定する内部抽せん部と、
    前記内部抽せんによって当せん役が決定された以降に遊技者が前記ストップスイッチを操作することにより所定ライン上に停止した前記図柄の組み合わせと、予め定められている所定の図柄の組み合わせと、が一致した場合に、遊技媒体の払い出し制御を行う媒体管理部と、
    記当せん役とは別途、前記複数の役の中から所定役を決定する所定役決定部と、
    前記当せん役が前記所定役と対応するか否かに基づいて、遊技状態、遊技区間、およびこれらに関する遊技関連情報、の少なくとも1つをリセットするリセット処理を実行可能な遊技制御部と
    を備える遊技機。
  2. 前記遊技関連情報は、ゲーム数であって、
    前記遊技制御部は、所定ゲーム数からなる第1所定期間の間、
    前記当せん役が前記所定役に対応しない場合、前記所定ゲーム数までの残りゲーム数を減少させ、
    前記当せん役が前記所定役に対応する場合、前記残りゲーム数を増加させることで、前記ゲーム数をリセットする
    請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記当せん役および前記所定役は、前記スタートスイッチの前記操作によって消化される同ゲームにて決定される
    請求項1または請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記所定役は、前記スタートスイッチの操作によって消化される第1ゲームにて決定され、前記所定役の比較対象となる前記当せん役は、前記第1ゲームの後に消化される第2ゲームにて決定される
    請求項1または請求項2に記載の遊技機。
  5. 前記所定役決定部は、前記所定役を、前記複数の役の中から抽選で決定する
    請求項1~4のいずれか1項に記載の遊技機。
  6. 前記所定役決定部は、前記所定役を複数決定し、
    複数の前記所定役それぞれには、前記当せん役との比較に用いられる順番が関連付けられている
    請求項1から請求項のいずれか1項に記載の遊技機。
  7. 前記所定役を報知する報知部
    を更に備える、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の遊技機。
  8. 前記遊技区間は、指示機能を発動しない通常区間と、前記指示機能を発動可能な有利区間と、を含み、
    前記遊技制御部は、前記遊技区間が前記有利区間である間に当せんした前記当せん役が前記所定役と対応するか否かに基づいて、前記有利区間をリセットする前記リセット処理を実行可能である
    請求項1に記載の遊技機。
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