JP7077960B2 - 通信装置及び通信方法 - Google Patents

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Description

本明細書で開示する技術は、干渉信号(隣接セルから到来する信号など)を検出している状態で送信処理を行なう通信装置及び通信方法に関する。
無線LANの代表規格の1つであるIEEE802.11では、各端末局が自律的に送信機会を獲得する仕組みとして、CSMA/CA(Carrier Sense Multipe Access/Collision Avoidance)を規定している。具体的には、端末局はランダムな時間分だけ送信待機(バックオフ)を行ない、このバックオフ中に周囲の電波環境を観測(キャリア・センス)し、ある検出閾値以上の電力を持つ電波を検出したときにはバックオフを停止してパケットの送信を抑制する。このバックオフとキャリア・センスの仕組みによって、端末局は自律分散的に送信機会を獲得しながらも、パケット衝突を回避している。
ところが、多くの端末局が高密度に存在するような環境では、IEEE802.11規格で設定されている検出閾値を用いて上記の電波検出及び衝突回避を行なうと、例えば隣接するセルに所属する端末局から送信された信号を検出してしまうなどして、余分若しくは不必要な送信抑制を行なうケースが問題視されている。なお、ここで言う「セル」は、例えば基地局が配下の端末局とともに構成するBSS(Basic Service Set:基本サービスセット)に相当する。また、隣接するセルは、受信可能範囲がオーバーラップする他のBSS(以下、「OBSS(Overlapping Basic Service Set)」とも呼ぶ)に相当する。
そこで、例えば次世代の無線LAN規格の1つであるIEEE802.11axでは、隣接セル間で1つの周波数チャネルを再利用して、周波数リソースを効率的に利用するための空間再利用(Spatial Reuse:SR)技術の検討が進められている。具体的には、隣接セル間で端末局が互いの信号を検出しても、自身のパケット送信を行なうことを可能とする。このようなSR技術は、パケットのPHYヘッダ内に「BSS Color」と呼ばれる簡略化したBSSの識別子を記載して、受信側ではPHYヘッダに記載されたBSS Colorに基づいて自分が所属するBSS(自セル)の信号(以下、「自セル信号」とも呼ぶ)とOBSS(隣接セル)からの信号(以下、「隣接セル信号」とも呼ぶ)とを識別できるようにすること(例えば、特許文献1を参照のこと)を利用して、実現することができる。
例えば、パケットを受信した端末局は、PHYヘッダの記載内容に基づいて隣接セル信号であると判断できた場合には、その時点でパケットの受信を打ち切り、さらにその信号の受信電力が隣接セル信号の検出閾値(OBSS-PD(Power Detection)閾値)以下であればバックオフの開始を許可することによって、空間再利用が実現する。空間再利用により、OBSSからまだ信号送信中であっても、端末局に信号を送信する機会が増えるので、結果的にシステム全体のスループットが向上する。
なお、OBSS-PD閾値の検出に基づくSR送信では、一般に、OBSS-PD閾値の調整が行なわれる。例えば、端末局は、自身の送信電力を下げることでOBSS-PD閾値を上昇でき、干渉電力に応じて送信電力を調整することで空間再利用による送信機会を得易くすることが可能である。
特開2016-28465号公報
本明細書で開示する技術の目的は、干渉信号を検出している状態で好適に送信処理を行なうことができる、優れた通信装置及び通信方法を提供することにある。
本明細書で開示する技術は、上記課題を参酌してなされたものであり、その第1の側面は、
信号を送受信する通信部と、
各送信先候補の干渉源から受ける干渉に関する情報を取得する情報取得部と、
干渉信号が到来しているときに、前記情報に基づいて送信先候補を選択する制御部と、
を具備する通信装置である。
また、本明細書で開示する技術の第2の側面は、
各送信先候補の干渉源から受ける干渉に関する情報を取得する情報取得ステップと、
干渉信号が到来しているときに、前記情報に基づいて送信先候補を選択する制御ステップと、
を有する通信方法である。
また、本明細書で開示する技術の第3の側面は、
アクセスポイントの配下で動作し、
OBSS信号の受信信号強度に関する情報の前記アクセスポイントへの送信を制御する制御部を具備する、
通信装置である。
本明細書で開示する技術によれば、干渉信号を検出している状態で好適に送信処理を行なうことができる、優れた通信装置及び通信方法を提供することができる。
なお、本明細書に記載された効果は、あくまでも例示であり、本発明の効果はこれに限定されるものではない。また、本発明が、上記の効果以外に、さらに付加的な効果を奏する場合もある。
本明細書で開示する技術のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
図1は、OBSS-PDに基づくSR送信を適用する無線LANシステムの理想的な構成例を示した図である。 図2は、図1に示した無線LANシステム100における信号送信シーケンス例を示した図である。 図3は、無線LANシステム300の構成例を示した図である。 図4は、端末局がフレームを受信したときに実行する処理手順を示したフローチャートである。 図5は、OBSS信号の受信電力及びBSS Colorを記録するための実装例を示したブロック図である。 図6は、APに対してOBSS RSSI情報を報告するための処理手順を示したフローチャートである。 図7は、測定報告フレームの構成例を示した図である。 図8は、APの配下の各STAと、OBSSと、AP自身との大まかな位置関係を反映するテーブルの一例を示した図である。 図9は、APがOBSS-PDに基づくSR送信を実現する方法の一例を説明するための図である。 図10は、APがOBSS-PDに基づくSR送信を実現する際の信号送信シーケンス例を示した図である。 図11は、APがOBSS-PDに基づくSR送信を実現する方法の別の例を説明するための図である。 図12は、APがOBSS-PDに基づくSR送信を実現する際の信号送信シーケンス例を示した図である。 図13は、APがOBSS-PDに基づくSR送信を実現する方法の別の例を説明するための図である。 図14は、APがOBSS-PDに基づくSR送信を実現する際の信号送信シーケンス例を示した図である。 図15は、APがOBSS-PDに基づくSR送信を実現するための処理手順を示したフローチャートである。 図16は、無線LANシステム1600の構成例を示した図である。 図17は、図16に示した無線LANシステム1600をクラスタリング処理した結果を示した図である。 図18は、到来角に基づいてSTA及びOBSSをクラスタに分けたテーブルの一例を示した図である。 図19は、APがOBSS-PDに基づくSR送信を実現するための処理手順を示したフローチャートである。 図20は、通信装置2000の機能的構成例を示した図である。
以下、図面を参照しながら本明細書で開示する技術の実施形態について詳細に説明する。
図1には、OBSS-PDに基づくSR送信を適用する無線LANシステム100の理想的な構成例を模式的に示している。図示の無線LANシステム100は、接続が確立された複数の基地局(AccessPoint:AP)と複数の端末局(STAtion:STA)から構成され、周囲には隣接セル及び他システムなどの干渉源が存在することが想定される。図示の例では、参照番号101は、APが配下のSTA1~STA3とともに構成しているBSSである。また、参照番号102は、このBSS101と受信可能範囲がオーバーラップするOBSS(OBSS-STA)である。APの配下のSTA1~STA3のうち、STA1とSTA3はOBSS102の受信可能範囲とオーバーラップしているが、STA2はOBSS102の受信可能範囲とオーバーラップしていない。
また、図2には、図1に示した無線LANシステム100における信号送信シーケンス例を示している(但し、横軸は時間軸である)。OBSS102内のSTA(OBSS-STA)が信号を送信している間、STA1~STA3は、OBSS-STAの送信プロセスが終了するまで、ビジー状態を設定して送信を待機する。一方、APは、OBSS-STAが信号送信を完了していなくても、STA2に信号を送信することができると判別することができる。何故ならば、STA2は、OBSS102の受信可能範囲の外に存在しており、OBSS-STAから干渉を受けないか、又はわずかな干渉しか受けないからである。
APは、OBSS-STAからの信号の受信電力よりも低いOBSS-PD閾値を設定することにより、受信信号のPHYヘッダ内のBSS Colorを検出した後にIDLE(すなわち、非ビジー)状態に戻って、STA2への信号送信を開始することができる。これとは逆に、APがSTA2ではなくSTA1に信号を送信する場合には、STA1に受信される信号がOBSS-STAから強い干渉を被ることは明白である。
したがって、OBSS-PDに基づくSR送信では、信号の送信先を適切に選択することが成功の鍵である。しかしながら、現実には、無線LANは、集中システムではなく分散型のシステムであり、すべてのSTAは自律的に通信を実施する。このため、OBSS-PDに基づくSR送信を適用する場合に、最適な送信先を選択することは極めて難しい。
OBSS-PDに基づくSR送信は最新のIEEE802.11ax仕様書に規定されてはいるが、OBSS-PD閾値の動的調整に関して議論している文献などの先行技術は見当たらない。一般に、OBSS-PD閾値を固定値にすると、限定的なSRの効果しか実現できない。APが送信先の各候補が被るOBSSからの干渉に関する情報に欠くことが、OBSS-PDに基づくSR送信を動的に利用する際の最も大きな障害である。このため、APは、送信機会を創生するためにより高いOBSS-PD閾値を設定すべきか否かを、あるいはどの送信先に信号を送信すべきかを、いずれも正しく判断することができない。
OBSS-PDに基づく動的なSR送信を容易にするには、最小限の情報交換が必要である。受信電力の測定結果に関する報告をOBSS情報に追加すれば、AP同士で、各々のBSSが被っているOBSS干渉に関する情報を交換することができる。このようにして、APは、他のAPの状況を把握することができ、これによって各APが協調しながらシステム全体のパフォーマンスを最適化することができる。
本明細書では、OBSS-PDに基づく動的なSR送信を容易にするための情報の交換に関する方法について、以下で提案する。
実施例1では、APは、OBSS-PDに基づくダウンリンクのSR送信を実行する際に、送信先を適切に選択するための情報として、配下の各STAのOBSS信号のRSSI(Receiving Signal Strength Indicator)を使用する。RSSIは、STAがOBSSから受ける干渉の影響をほぼ直接的に示すことができる情報であり、APはより適切な送信先を選択することができる。また、APは、OBSS-PDに基づくダウンリンクのSR送信を実現するために、配下の各STAとOBSSのRSSIに関する情報を交換するための最低限のシーケンス(オーバーヘッド)が必要である。
図3には、本明細書で開示する技術を適用可能な無線LANシステム300の構成例を示している。同図において、APが、配下の(APではない)STA1~STA4とともに1つのBSSを構成している。また、このBSSに隣接して、受信可能範囲がオーバーラップする4つのOBSSが存在している。各OBSS(のBSS Color)をそれぞれOBSS1、OBSS2、OBSS3、OBSS4とする。以下では、図3を適宜参照しながら、本明細書で開示する技術の実施例1について詳細に説明する。
いずれかのOBSSのSTAが信号を送信しているとき、端末局(STA1~STA4、並びにAP)は、フレームを受信すると、そのフレームのPHYヘッダ内のBSS Colorフィールドをチェックすることで、OBSSから届いたフレームか否かを識別する。
図4には、端末局がフレームを受信したときに実行する処理手順をフローチャートの形式で示している。
端末局は、フレームを受信すると(ステップS401)、そのフレームのPHYヘッダ内のBSS Colorフィールドをチェックする(ステップS402)。
まず、端末局は、PHYヘッダ内のBSS Colorフィールドが利用可能であるか否かをチェックする(ステップS403)。フレームの送信元がIEEE802.11axに対応していない場合は、PHYヘッダ内にBSS Colorフィールドが存在せず、すなわち利用可能でない。
一方、PHYヘッダ内のBSS Colorフィールドが利用可能である場合には(ステップS403のYes)、端末局は、そのBSS Colorの値が自分自身と違っているどうかに基づいて、OBSSから到来したフレームか否かをさらにチェックする(ステップS404)。
そして、OBSSから到来したフレームである場合には(ステップS404のYes)、端末局は、例えば受信フレームのプリアンプル部分で測定した受信電力、すなわちRSSIを、ステップS403で取得したBSS Colorの値とともに記録する(ステップS405)。
時間が経過すると、端末局は、近隣のすべて又はほとんどのOBSSからRSSIとBSS Colorを記録することができる。但し、すべての端末局にとって位置や周囲環境は時間とともに変動するので、端末局はOBSSに関する上記の情報を更新し続けなければならない、という点に留意されたい。
図5には、このようなOBSS-PDに基づくダウンリンクのSR送信に関する機能性を妥当なハードウェアの複雑さを以って実現することが可能な、STAの実装例をブロック図の形式で示している。
BSS Color検出部501は、到来したフレームのPHYヘッダに記載されたBSS Colorを検出する。検出したBSS Colorに基づいて、到来信号がBSS信号又はOBSS信号のいずれであるかを判別することができる。MA(移動平均)フィルター502-1、502-2、…、502-Nのバンクは、各OBSSからの受信信号のRSSIを処理するために配設されている。BSS Color検出部501で到来したフレームのBSS Colorが一度特定されると、そのRSSIが該当するMAフィルター502-1、502-2、…、502-Nに押し込まれ、その出力が対応するOBSSのBSS Colorでラベル付けされて、テーブル(OBSS RSSIテーブル)503に格納される。
同じ送信機からの信号であっても受信電力が大きな偏差を持つこともあるが、MAフィルター502-1…を用いることによって、フェーディングとシャドウイングにより、受信電力の偏差の効力を軽減することができる。付言すれば、MAフィルター502-1…は、上述したような端末局の位置又は周囲環境の変化によって引き起こされる受信電力の変化をトラックすることもできる。
STAは、APから測定要求を受信すると、OBSS RSSIテーブル503に格納された情報をAPに返信する。但し、OBSSの数は、BSSや個々のSTAの状況に依存した不確定な値であり、OBSS RSSIテーブル503に格納されたすべての情報を送信する代わりに、最低限の情報を送信することが好ましい、という点に留意されたい。
そこで、並べ替え/検索部504は、OBSS RSSIテーブル503のレコードをRSSIの大きさ順に並べ替えて、RSSIの最大値(RSSI_max)とこれに対応するOBSSのBSS Color(Color_max)のペアからなる最大値情報(Max)と、RSSIの最小値(RSSI_min)とこれに対応するOBSSのBSS Color(Color_min)のペアからなる最小値情報(Min)とを同テーブル503から取り出して、APに送信する。
このようにして、APは、測定要求を送信することによって、APでない指定の(配下の)STAから、上記のようなOBSS RSSI情報を定期的に取得することができる。APの配下のSTAは、APから測定要求フレームを受信した後、OBSS RSSIテーブル503をチェックして、RSSIの最大値及び最小値と、各々とペアになっているBSS Colorの情報を含んだ測定報告フレームをAPに返信する。
図6には、APの配下のSTAが、APに対してOBSS RSSI情報を報告するための処理手順をフローチャートの形式で示している。
APの配下のSTAは、APから測定要求を受信すると(ステップS601)、OBSS RSSIテーブル503(図5を参照のこと)をチェックして、RSSIの最大値及び最大値の各々に該当するBSS Colorを検索する(ステップS602)。
そして、STAは、RSSIの最大値及び最小値と、各々とペアになっているBSS Colorを測定報告フレームに書き込むと(ステップS603)、その測定報告フレームをAPに返信する(ステップS604)。
OBSSの数は不確かであるとともに特定の状況に依存するので、OBSS RSSIテーブル503のサイズは不定である。このため、テーブル全体ではなく最低限の情報に限定してSTAからAPに送信することが好ましい、という点に留意されたい。本明細書では、図5並びに図6でも示したように、STAが記録されたRSSIの最大値及び最大値と各々のBSS ColorのみをAPに送信することを推奨する。
図7には、測定報告フレームの構成例を示している。フレームは、先頭のプリアンプルと、PLCP(Physical Layer Convergence Protocol)ヘッダと、MAC(Media Access Control)フレームに相当するMPDUで構成される。また、MPDU(MAC Protocol Data Unit)は、MACヘッダと、Frame Bodyと、FCS(Frame Check Sequence)で構成される。図示のフレーム構成例では、MPDUのFrame Bodyに、受信電力の測定報告に関する情報が記載される。
Frame Bodyには、Category、Action、及びInformation Elementの各フィールドが設けられている。Categoryフィールドは、このフレームに対して実行されるアクションを示す値が設定され、無線測定のためのフレームであることを意味するために、おそらく5に設定される。Actionフィールドは1に設定され、測定報告フレームであることを示す(ちなみに、0であれば測定要求フレームであることを示す)。Information Elementフィールドには、報告すべきOBSS RSSIの最大値(Max OBSS RSSI)及びそのcolor情報(Max OBSS RSSI Color)のペア、並びに、OBSS RSSIの最小値(Min OBSS RSSI)及びそのcolor情報(Min OBSS RSSI Color)のペアを含むOBSS RSSI情報と、(受信電力の)測定報告であることを示すために使用されるElement IDが格納される。OBSS RSSI情報は、OBSS信号のRSSIと、そのOBSSのBSS Colorとをペアにした情報であり、上記のようなRSSIの最大値及び最小値以外の情報をさらに含んでいてもよい。
なお、STAは、マネジメント・フレームやアクション・フレームを用いて、上記のようなOBSS RSSI情報をAPに送信するようにしてもよい。
APは、自BSS内のすべてのSTAから送られてくる測定報告フレームによってOBSS RSSI情報を収集した後、配下の各STAと、OBSSと、AP自身との大まかな位置関係を反映するテーブル又はデータベースを構築することができる。図8には、そのテーブルの一例を示している。図示のテーブルは、OBSS毎の、RSSIが最小となるSTA(Min RSSI)と、RSSIが最大となるSTA(Max RSSI)をリストしている。
図3に示したネットワーク構成を参照すると、STA2とSTA4は、OBSS1から離れているので、OBSS1からのRSSIが最小値となり、図8に示すテーブル中のOBSS1列の“Min RSSI行にリストされる。また、STA2はOBSS2に最も近いので、OBSS2からのRSSIが最大値となり、同テーブル中のOBSS2列の“Max RSSI”行にリストされる。また、STA4はOBSS3に最も近いので、OBSS3からのRSSIが最大値となり、同テーブル中のOBSS3列の“Max RSSI”行にリストされる。
また、STA1は、OBSS4に最も近く、OBSS4からのRSSIが最大値となり、同テーブル中でOBSS4列の“Max RSSI”行にリストされるとともに、OBSS2から離れており、OBSS2からのRSSIが最小値ととなり、同テーブル中のOBSS2列の“Min RSSI”行にリストされる。
また、STA3は、OBSS1に最も近いので、OBSS1からのRSSIが最大値となり、同テーブル中でOBSS1列の“Max RSSI”行にリストされるとともに、OBSS3から離れており、OBSS3からのRSSIが最小値となりOBSS3列の“Min RSSI”列にリストされる。
要するに図8に示したテーブルは、APが配下の各STAから受信した測定報告フレームに基づいて、各OBSSからのRSSIが最小及び最大となるSTAをリストしたものである。このような構造のテーブルは、APの配下の各STAと、OBSSと、AP自身との大まかな位置関係を反映するとともに、APの配下の各STAがOBSSから受ける干渉の程度を反映すると言うこともできる。
なお、電波の透過率が均一となる通信環境下では、RSSIは送受信機間の距離にほぼ比例するので、図8に示したようなOBSSからのRSSIに基づいて構築されるテーブルは、APの配下の各STAと、OBSSと、AP自身との位置関係を示すと言うことができる。他方、電波の透過率が低い障害物(例えば、網戸や窓ガラスなど)が分布する通信環境下では、障害物越しにOBSS信号が到来するSTAにとって、実際の距離から想定されるよりも低いRSSIが測定される可能性がある。但し、障害物の存在に起因して、STAやOBSSとの実際の位置関係を反映しないRSSIに基づいてテーブルが構築されたとしても、OBSS信号との干渉を回避してSR送信を実現するという観点からは、問題ないと思料される。
図9には、APが、図8に示したテーブルを活用して、図3に示した無線LANシステム300においてOBSS-PDに基づくSR送信を実現する方法の一例を図解している。また、図10には、OBSS2から信号が送信されたときの信号送信シーケンス例を示している(但し、横軸は時間軸である)。
APは、OBSS2から信号が到来すると、一旦ビジー状態を設定して送信を待機する。このとき、APは、OBSS2から受信したフレームのPHYヘッダ内のBSS Colorフィールドが利用可能で且つOBSS2から届いた信号であることを検出すると(OBSS Colorフィルタリング)、(OBSS-PD閾値を増加するなど、適切なOBSS-PD閾値を設定することによって)OBSS-PDに基づくSR送信の実現を試みる。すなわち、APは、図8に示すテーブル中のOBSS2の“Min RSSI”カテゴリーを参照して、この時点では、最小のRSSIのOBSS2信号がSTA1に届くことを検知する。したがって、APは、STA1がOBSS2から離れているので、OBSS2から被る干渉が他のSTAよりも低いSTA1にSR送信することを決定することができる。
また、図11には、APが、図8に示したテーブルを活用して、図3に示した無線LANシステム300においてOBSS-PDに基づくSR送信を実現する方法の他の例を図解している。図12には、OBSS1から信号が送信されたときの信号送信シーケンス例を示している(但し、横軸は時間軸である)。APは、一旦ビジー状態を設定して送信待機するとともに、受信フレームのPHYヘッダを参照してOBSS1から届いた信号であることを検出する。そして、APは、図8に示すテーブル中のOBSS1の“Min RSSI”カテゴリーを参照して、この時点では最小のRSSIのOBSS1信号がSTA2及びSTA4に届くことを検知する。したがって、APは、STA2とSTA4がOBSS1から離れているので、STA2又はSTA4にSR送信することを決定することができる。このとき、APは、元の待ち行列シーケンス又は優先順位など何らかの基準に従って、STA2とSTA4のうちいずれに送信すべきかを決定するようにしてもよい。
また、配下のSTAから受信した測定報告フレームに基づいてテーブルを構成する方法では、例えば図8に示すテーブル中のOBSS4のように、“Min RSSI”カテゴリーがブランクとなるOBSSが存在することも想定される。このような場合、APは、最大でないRSSIのOBSS4信号が届くいずれかのSTAに対してSR送信を試みるようにしてもよい。OBSS4が信号を送信しているケースでは(図13及び図14を参照のこと)、APは、一旦ビジー状態を設定して送信待機するとともに、受信フレームのPHYヘッダを参照してOBSS4から届いた信号であることを検出する。そして、APは、図8に示すテーブル中のOBSS4の“Min RSSI”カテゴリーを参照して、この時点で最小のRSSIのOBSS4信号が届くSTAを検知することができない。しかしながら、APは、同テーブル中のOBSS4の“Max RSSI”カテゴリーを参照して、STA1がOBSS4に最も近いことを見つけ出すことができる。したがって、APは、STA1以外のSTA、すなわちSTA2~STA4のいずれかにSR送信することを決定することができる。このとき、APは、元の待ち行列シーケンス又は優先順位など何らかの基準に従って、STA2~STA4のうちいずれに送信すべきかを決定するようにしてもよい。
図15には、APが図8に示した(配下のSTAからの受信電力の測定報告に基づいて構築した)テーブルを活用してOBSS-PDに基づくSR送信を実現するための処理手順をフローチャートの形式で示している。
APは、フレームを受信すると(ステップS1501)、そのフレームのPHYヘッダ内のBSS Colorフィールドをチェックする(ステップS1502)。
まず、APは、PHYヘッダ内のBSS Colorフィールドが利用可能であるか否かをチェックする(ステップS1503)。フレームの送信元がIEEE802.11axに対応していない場合は、PHYヘッダ内にBSS Colorフィールドが存在せず、すなわち利用可能でない。
一方、PHYヘッダ内のBSS Colorフィールドが利用可能である場合には(ステップS1503のYes)、APは、そのBSS Colorの値が自分自身と違っているかどうかに基づいて、OBSSから到来したフレームか否かをさらにチェックする(ステップS1504)。
そして、OBSSから到来したフレームである場合には(ステップS1504のYes)、APは、そのOBSS信号のRSSIがOBSS-PD閾値の最小値(OBSS-PD Thld_min)以上で且つOBSS-PD閾値の最大値(OBSS-PD Thld_max)以下であることを確認すると(ステップS1505のYes)、適切なOBSS-PD閾値を設定するとともに、当該OBSSフレームの受信処理を停止する(ステップS1506)。
次いで、APは、データベース(例えば、図8に示した、配下のSTAからの受信電力の測定報告に基づいて構築されたテーブル)をチェックして、現在の到来しているOBSS信号の(ステップS1503で識別した)BSS Colorに対して最小のRSSIを持つSTAを検索する(ステップS1507)。
ここで、現在の到来フレームのBSS Colorに対して最小のRSSIを持つSTAが見つかり、且つ、APがそのSTAに対する送信データを持つ場合には(ステップS1508のYes)、APは、見つかったSTAを送信待ち行列(transmission queue)の先頭に移動する(ステップS1509)。
一方、現在の到来フレームのBSS Colorに対して最小のRSSIを持つSTAが見つからなかった場合には(ステップS1508のNo)、APは、データベースをさらにチェックして、現在の到来フレームのBSS Colorに対する“Max RSSI”カテゴリーに存在していないSTAを検索する(ステップS1510)。
そして、現在の到来フレームのBSS Colorに対する“Max RSSI”カテゴリーに存在していないSTAが見つかり、且つ、APがそのSTAに対する送信データを持つ場合には(ステップS1511のYes)、APは、見つかったSTAを送信待ち行列の先頭に移動する(ステップS1509)。
その後、APは、バックオフを再開する(ステップS1512)。そして、バックオフ時間が消滅したが、ステップS1501で到来したフレームがまだ終了していない場合には(ステップS1513のYes)、APは、適切な送信電力を設定して、パケットを送信する(ステップS1514)。
このように、APは、OBSS-PDに基づくダウンリンクのSR送信を実行する際に、送信先を適切に選択するための情報として、配下の各STAのOBSS信号のRSSIを使用する。RSSIは、STAがOBSSから受ける干渉の影響をほぼ直接的に示すことができる情報であり、APはより適切な送信先を選択することができる。但し、APは、OBSS-PDに基づくダウンリンクのSR送信を実現するために、配下の各STAとOBSSのRSSIに関する情報を交換するための最低限のシーケンス(オーバーヘッド)が必要である。
実施例2では、APは、OBSS-PDに基づくダウンリンクのSR送信を実行する際に、送信先を適切に選択するための情報として、AoA(Angle of Arrival:到来角)の情報を使用する。到来角自体は干渉信号の影響を直接示すものではないが、OBSS信号との到来角の遠近に応じてSTAがOBSSから受ける干渉の影響も変化するので、APは、送信先候補を選択する情報として活用することができる。
そして、APは、配下の各STAからOBSS RSSI情報(前述)のような情報を取得する代わりに、自ら指向性アンテナを用いてBSS信号並びにOBSS信号の到来角の測定を用いることによって、配下の各STAと、OBSSと、AP自身との大まかな位置関係を反映するテーブルを作成することができるので、STAなどと情報交換が必要でない。このようなテーブルは、STAとOBSS間の大まかな位置関係を反映するとともに、APの配下の各STAがOBSSから受ける干渉の程度を反映すると言うこともできる。
図16に示す無線LANシステム1600では、APが、配下の(APではない)STA1~STA4とともに1つのBSSを構成している。また、このBSSには2つのOBSS、すなわちOBSS1とOBSS2が隣接している。APは、自らの指向性アンテナを用いてAoA測定を用いることによって、配下のSTA1~STA4と、OBSS1、OBSS2の到来角を取得することができる。APは、図5に示したものと同様のMA処理を用いて、フェーディングとシャドウイングにより受信電力の偏差の効力を軽減して、STA1~STA4、並びにOBSS1、OBSS2の平均の到来角を取得する。但し、APは、自ら測定する以外の任意の方法で、配下の各STAやOBSSの到来角を取得するようにしてもよい。
APは、到来角のデータが利用可能になった後、図17に示すように、空間を複数のクラスタ(図示の例では4つのクラスタ1~4)に分割し、到来角が近いSTA並びにOBSSを同じクラスタにまとめるクラスタリング処理を実行して、無線LANシステム1600を各STA及びOBSSを異なるクラスタに分ける。
このようにして、APは、図18に示すような、配下のSTAとOBSSを到来角に基づいてクラスタ1~4に分けたテーブルを作成することができる。STA1とSTA3とOBSS1の各々からAPに到来する信号の到来角が近いので、クラスタ1にまとめられる。また、STA2とOBSS2の各々からAPに到来する信号の到来角が近いので、クラスタ3にまとめられる。他方、クラスタ2に属するSTAとOBSSは存在せず、クラスタ4にはSTA4のみが存在する。同じクラスタ内のSTAとOBSSは、APへの到来角が近いことを意味するが、これらが物理的に接近しているかもしれないことが図17からも分かる。逆に、APへの到来角が互いに反対側に位置するクラスタに属するSTAとOBSSは、物理的に離れているかもしれないことが図17からも分かる。
例えば、図17に示すようにOBSS1が信号を送信しているときには、APは、図18に示すテーブルを検索することによって、STA1とSTA3がOBSS1と同じクラスタ1に属していることが分かる。したがって、APは、STA1とSTA3はOBSS1が物理的に互いに接近しているかもしれないので、これらへの送信を回避するとともに、クラスタ1とは反対側の到来角に位置するクラスタ3に属するSTA2に対するSR送信を実行するようにしてもよい。
なお、図17では、APの周囲360度を90度毎の到来角で均等に4つのクラスタに分割した例を示しているが、すべて同一の到来角でクラスタに分割する必要はない。例えば、OBSSやSTAの密度が高い方向では狭い到来角でクラスタに分割し、逆に、OBSSやSTAの密度が低い方向では広い到来角で1つのクラスタにまとめるようにしてもよい。また、収容するOBSSやSTAの数がなるべく均等になるようにクラスタ分割を行なうようにしたり、OBSSが分散するようにクラスタ分割を行なうようにしたりしてもよい。
また、図17並びに図18では、APの周囲を4つのクラスタに分けた例を示しているが、3以下のクラスタに分けるようにしても、あるいは5以上のクラスタに分けるようにすることもできる。
要するに図18に示したテーブルは、APへの到来角に基づいてSTA及びOBSSをクラスタリング処理して得られたクラスタをリストしたものである。同じクラスタ内のSTAとOBSSは、到来角が近いことから、物理的に互いに接近しており、干渉の影響が強いかもしれない。逆に、APへの到来角が互いに反対側に位置するクラスタに属するSTAとOBSSは、物理的に離れており、干渉の影響が弱いかもしれない。したがって、このようなクラスタのテーブルは、APの配下の各STA並びOBSSと、AP自身との大まかな位置関係を反映するとともに、APの配下の各STAがOBSSから受ける干渉の程度を反映すると言うこともできる。
なお、STAやOBSSからAPに到来する電波が直接波とは限らず、壁などで反射された反射波やその他の間接波である可能性もある。APへの到来波が直接波でなければ、APで測定した到来角の方向にその信号源であるSTAやOBSSが存在せず、到来波に基づいてクラスタリング処理したテーブルはSTAやOBSSとの実際の位置関係を反映するとは限らない。但し、往路と復路で同じ経路で電波が伝搬し、到来角の方向に送出すれば対応する相手に信号が届くと仮定することができる。したがって、間接波を含む到来波の到来角に基づいて実際の位置関係を反映しないクラスタのテーブルが構築されたとしても、OBSS信号との干渉を回避してSR送信を実現するという観点からは、問題ないと思料される。
図19には、APが図18に示した(STA及びOBSSの到来角に基づいて構築した)テーブルを活用してOBSS-PDに基づくSR送信を実現するための処理手順をフローチャートの形式で示している。
APは、フレームを受信すると(ステップS1901)、そのフレームのPHYヘッダ内のBSS Colorフィールドをチェックする(ステップS1902)。
まず、APは、PHYヘッダ内のBSS Colorフィールドが利用可能であるか否かをチェックする(ステップS1903)。フレームの送信元がIEEE802.11axに対応していない場合は、PHYヘッダ内にBSS Colorフィールドが存在せず、すなわち利用可能でない。
一方、PHYヘッダ内のBSS Colorフィールドが利用可能である場合には(ステップS1903のYes)、APは、そのBSS Colorの値が自分自身と違っているかどうかに基づいて、OBSSから到来したフレームか否かをさらにチェックする(ステップS1904)。
そして、OBSSから到来したフレームである場合には(ステップS1904のYes)、APは、そのOBSS信号のRSSIがOBSS-PD閾値の最小値(OBSS-PD Thld_min)以上で且つOBSS-PD閾値の最大値(OBSS-PD Thld_max)以下であることを確認すると(ステップS1905のYes)、適切なOBSS-PD閾値を設定するとともに、当該OBSSフレームの受信処理を停止する(ステップS1906)。
次いで、APは、データベース(例えば、図18に示した、到来角に基づいてSTA及びOBSSをクラスタリングして構築されたテーブル)をチェックして、干渉信号が現在の到来しているOBSSが属するクラスタとは反対側に位置するクラスタに属するSTAを検索する(ステップS1907)。
ここで、干渉信号が現在の到来しているOBSSが属するクラスタとは反対側に位置するクラスタに属するSTAが見つかり、且つ、APがそのSTAに対する送信データを持つ場合には(ステップS1908のYes)、APは、見つかったSTAを送信待ち行列の先頭に移動する(ステップS1909)。
一方、干渉信号が現在の到来しているOBSSが属するクラスタとは反対側に位置するクラスタに属するSTAが見つからなかった場合には(ステップS1908のNo)、APは、データベースをさらにチェックして、干渉信号が現在の到来しているOBSSが属するとは異なる(なるべく離れた)クラスタに属するSTAを検索する(ステップS1910)。
そして、干渉信号が現在の到来しているOBSSが属するとは異なる(なるべく離れた)クラスタに属するSTAが見つかり、且つ、APがそのSTAに対する送信データを持つ場合には(ステップS1911のYes)、APは、見つかったSTAを送信待ち行列の先頭に移動する(ステップS1909)。
その後、APは、バックオフを再開する(ステップS1912)。そして、バックオフ時間が消滅したが、ステップS1901で到来したフレームがまだ終了していない場合には(ステップS1913のYes)、APは、適切な送信電力を設定して、パケットを送信する(ステップS1914)。
このように、APは、OBSS-PDに基づくダウンリンクのSR送信を実行する際に、送信先を適切に選択するための情報として、配下のSTA及びOBSSの到来角の情報を使用する。到来角自体は干渉信号の影響を直接示すものではないが、OBSS信号との到来角の遠近に応じてSTAがOBSSから受ける干渉の影響も変化するので、APは、送信先候補を選択する情報として活用することができる。また、APは、配下のSTAやOBSSから到来する信号の到来角を、自ら指向性アンテナを用いて測定することができる。したがって、APは、配下のSTAなどと情報交換を行なうことなく、到来角の情報に基づいて適切な送信先を選択することができる。
なお、実施例2で説明したOBSS-PDに基づくダウンリンクのSR送信方法を、実施例1で説明した方法と組み合わせて利用することも可能である。
図20には、上述した実施例1並びに実施例2においてAP又はSTAとして通信動作を行なう通信装置2000の機能的構成例を示している。基本的な構成は、APでもSTAでも同様であると理解されたい。
通信装2000は、データ処理部2001、制御部2002、通信部2003、電源部2004から構成される。また、通信部2001は、さらに変復調部2011、空間信号処理部2012、チャネル推定部2013、無線インターフェース(IF)部2014、アンプ部2015、アンテナ2016を備えている。但し、無線インターフェース部2014、アンプ部2015及びアンテナ2016はこれらを1組として1つの送受信ブランチを構成し、2以上の送受信ブランチで通信部2001が構成されてもよい。また、アンプ部2015は無線インターフェース部2014にその機能が内包される場合もある。
データ処理部2001は、プロトコル上位層(図示しない)より入力されたデータの送信時において、そのデータから無線送信のためのパケットを生成し、MAC処理のためのヘッダの付加や誤り検出符号の付加などの処理を実施し、処理後のデータを変復調部2011へ提供する。また、データ処理部2001は、変復調部2011からの入力がある受信時において、MACヘッダの解析、パケット誤りの検出、リオーダー処理などを実施して、処理後のデータを自身のプロトコル上位層へ提供する。
制御部2002は、通信装置2000内の各部間の情報の受け渡しを行なう。また、制御部2002は、変復調部2011及び空間信号処理部2012におけるパラメータ設定、データ処理部2001におけるパケットのスケジューリング(送信待ち行列の管理など)を行なう。また、制御部2002は、無線インターフェース部2014及びアンプ部2015のパラメータ設定及び送信電力制御を行なう。
通信装置2000がAPとして動作する場合、制御部2002は、OBSS-PD閾値に基づくSR送信を制御する。
また、通信装置2000が実施例1におけるAPとして動作する場合、制御部2002は、配下のSTAに対する測定要求フレームの送信処理や、各STAから返信された測定報告フレームを集計し、OBSS RSSI情報に基づいて、配下の各STAとOBSSとAP自身との大まかな位置関係をRSSI情報で用いて示したテーブル又はデータベース(図8を参照のこと)を構築する。そして、制御部2002は、OBSS信号を検出したときには、このテーブル又はデータベースを参照して、SR送信を行なう適切なSTAを選択して、図15に示した処理手順に従ってパケット送信を制御する。
また、通信装置2000が実施例1においてSTAとして動作する場合には、制御部2002は、受信したOBSS信号毎に測定されたRSSIを、OBSSのBSS Colorとペアにして記憶しておく(図5を参照のこと)。そして、APから測定要求フレームを受信したときには、制御部2002は、OBSS RSSIの最大値及びそのcolor情報のペア、並びに、OBSS RSSIの最小値及びそのcolor情報のペアを含むOBSS RSSI情報を格納した測定報告フレーム(図7を参照のこと)の送信を制御する。
また、通信装置2000が実施例2におけるAPとして動作する場合、制御部2002は、配下のSTA及びOBSSから到来する信号の到来角の測定結果に基づいてクラスタリング処理を実施して、到来角が近いSTAとOBSSをクラスタにまとめ、配下の各STAとOBSSとAP自身との大まかな位置関係をクラスタで示したテーブル又はデータベース(図18を参照のこと)を構築する。そして、制御部2002は、OBSS信号を検出したときには、このテーブル又はデータベースを参照して、SR送信を行なう適切なSTAを選択して、図19に示した処理手順に従ってパケット送信を制御する。
変復調部2011は、送信時はデータ処理部2001からの入力データに対し、制御部2001によって設定されたコーディング及び変調方式に基づいて、エンコード、インターリーブ及び変調の処理を行ない、データ・シンボル・ストリームを生成して空間信号処理部2012へ提供する。また、変復調部2011は、受信時には、制御部2001によって設定されたコーディング及び変調方式に基づいて、空間信号処理部2012からの入力に対して復調及びデインターリーブ、デコードという送信時とは反対の処理を行ない、データ処理部2001若しくは制御部2002へデータを提供する。
空間信号処理部2012は、送信時には、必要に応じて変復調部2011からの入力に対して空間分離に供される信号処理を行ない、得られた1つ以上の送信シンボル・ストリームをそれぞれの無線インターフェース部2014へ提供する。一方、受信時には、空間信号処理部2012は、それぞれの無線インターフェース2014部から入力された受信シンボル・ストリームに対して信号処理を行ない、必要に応じてストリームの空間分解を行なって変復調部2011へ提供する。
チャネル推定部2013は、それぞれの無線インターフェース部2014からの入力信号のうち、プリアンブル部分及びトレーニング信号部分から伝搬路の複素チャネル利得情報を算出する。そして、算出された複素チャネル利得情報は制御部2002を介して変復調部2011での復調処理及び空間信号処理部2012での空間処理に利用されることで、MIMOなどの空間多重通信を可能にする。
無線インターフェース部2014は、送信時には空間信号処理部2012からの入力をアナログ信号へ変換し、フィルタリング、及び搬送波周波数へのアップコンバートを実施し、アンテナ2016又はアンプ部2015へ送出する。一方、受信時には、無線インターフェース部2014は、アンテナ2016又はアンプ部2015からの入力(搬送波周波数の受信信号)に対してダウンコンバートやディジタル信号への変換といった、送信時とは反対の処理を実施し、空間信号処理部2012及びチャネル推定部2013へデータを提供する。
通信装置2000が実施例1においてSTAとして動作する場合には、無線インターフェース部2014は、OBSS信号のRSSIの測定を行ない、RSSIの移動平均を求めるためのMAフィルターのバンクを備えている。
アンプ部2015は、送信時には無線インターフェース部2014から入力されたアナログ信号を所定の電力まで増幅してからアンテナ2016へと送出する。また、アンプ部2015は、受信時にはアンテナ2016から入力された受信信号を所定の電力まで低雑音増幅してから無線インターフェース部2014に出力する。このアンプ部2015の送信時の機能と受信時の機能の少なくともどちらか一方が無線インターフェース部2014に内包される場合がある。
通信装置2000が実施例2においてAPとして動作する場合、アンテナ2016は指向性アンテナであり、無線インターフェース部2014は配下のSTA及びOBSSから到来する信号の到来角の測定を行なう。また、無線インターフェース部2014は、到来角の移動平均を求めるためのMAフィルターのバンクを備えている。
電源部2004は、バッテリー電源又は商用電源などの固定電源で構成され、通信装置2000内の各部に対し駆動用の電力を供給する。
なお、通信装置2000は、図示した以外の機能モジュールをさらに備えることもできるが、本明細書で開示する技術に直接関連しないので、ここでは図示並びに説明を省略する。
本明細書で開示する技術によれば、次のような効果が期待される。
(1)STAがOBSSからの受信電力測定結果をAPに通知し、APがこれらの情報を利用してOBSS-PDに基づく通信動作を実施して、OBSSの干渉が最も弱いSTAにSR送信することができる。あるいは、APが配下のSTA及びOBSSを到来角に基づいてクラスタ処理した情報を利用してOBSS-PDに基づく通信動作を実施して、OBSSとは反対側のクラスタに属し、OBSSから離れていると推定されるSTAに信号を送信することができる。要するに、APは、OBSSからの干渉を受け難いSTAを簡易に判別して、STAへの送信機会を増やすことができる。
(2)上記(1)の通信動作により、OBSS-PDに基づく空間再利用率が向上する。また、APがOBSSの干渉が最も弱いSTAに信号を送信することによって、送信の成功率も向上する。
(3)APがより多くの送信機会を獲得することができるので、無線LANシステムにおいて主にダウンリンクのスループットが向上する。
(4)APは、OBSS-PDに基づくダウンリンクのSR送信を実現するための必要な情報を、配下のSTAとの最低限の情報交換(例えば、測定要求フレームの送信と測定報告フレームの受信)、又は最低限の測定(例えば、到来角の測定)によって取得することができるので、オーバーヘッドが小さい。
以上、特定の実施形態を参照しながら、本明細書で開示する技術について詳細に説明してきた。しかしながら、本明細書で開示する技術の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。
本明細書で開示する技術は、例えばIEEE802.11ax規格に従う無線LANシステムに好適に適用することができるが、本明細書で開示する技術の適用範囲はこれに限定されるものではない。本明細書で開示する技術は、APが干渉を許容しながらSTAへのダウンリンクの信号送信を行なう無線LANシステムや、(APとSTAとを問わず)端末局が干渉を許容しながら1対1の信号送信を行なう無線LANシステムなど、さまざまなネットワーク・システムに適用することができる。
要するに、例示という形態により本明細書で開示する技術について説明してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本明細書で開示する技術の要旨を判断するためには、特許請求の範囲を参酌すべきである。
なお、本明細書の開示の技術は、以下のような構成をとることも可能である。
(1)信号を送受信する通信部と、
各送信先候補の干渉源から受ける干渉に関する情報を取得する情報取得部と、
干渉信号が到来しているときに、前記情報に基づいて送信先候補を選択する制御部と、
を具備する通信装置。
(2)前記制御部は、受信フレームのPHYヘッダ内に記載されたBSS識別情報に基づいて、OBSSから到来した前記干渉信号か否かを識別する、
上記(1)に記載の通信装置。
(3)前記BSS識別情報は、IEEE802.11で規定されたBSS Coloerである、
上記(2)に記載の通信装置。
(4)前記通信装置はアクセスポイントとして動作し、
前記情報取得部は、前記送信先候補としての自BSS内の各端末局と前記干渉源としてのOBSSから受ける干渉に関する前記情報を取得する、
上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の通信装置。
(5)前記制御部は、前記干渉信号としてのOBSS信号の受信電力が所定の閾値以下のときに、前記情報に基づいて自BSS内のいずれかの端末局を選択して信号を送信させる、
上記(4)に記載の通信装置。
(6)前記制御部は、前記干渉信号に該当する干渉源から最も遠いこと又は最も近くでないことを前記情報が示す送信先候補を選択する、
上記(1)乃至(5)のいずれかに記載の通信装置。
(7)前記情報取得部は、各送信先候補の干渉源からの受信信号強度に関する前記情報を取得し、
前記制御部は、前記干渉信号に該当する干渉源からの受信信号強度に基づいて送信先候補を選択する、
上記(1)乃至(5)のいずれかに記載の通信装置。
(8)前記制御部は、前記干渉信号に該当する干渉源からの受信信号強度が最も低いこと又は最も高くないことを前記情報が示す送信先候補を選択する、
上記(7)に記載の通信装置。
(9)前記情報取得部は、送信先候補からの干渉源の受信信号強度に関する報告に基づいて前記情報を取得する、
上記(7)又は(8)のいずれかに記載の通信装置。
(10)前記情報取得部は、自局からの測定要求に応答して送信先候補が返信する干渉源の受信信号強度の測定結果に関する報告に基づいて前記情報を取得する、
上記(7)乃至(9)のいずれかに記載の通信装置。
(11)前記通信装置はアクセスポイントとして動作し、
前記情報取得部は、送信先候補としての自BSS内の端末局におけるOBSS信号の受信信号強度に関する前記情報を取得し、
前記制御部は、各端末局の前記情報をOBSSのBSS識別情報と対応付けて管理する、
上記(7)乃至(10)のいずれかに記載の通信装置。
(12)前記情報取得部は、各端末局から、受信信号強度が最大となるOBSS又は最小となるOBSSのうち少なくとも1つを示すBSS識別情報を含んだ前記情報を取得する、
上記(11)に記載の通信装置。
(13)前記情報取得部は、送信先候補及び干渉源の到来角に関する前記情報を取得し、
前記制御部は、前記干渉信号に該当する干渉源と各送信先候補の到来角の関係に基づいて送信先候補を選択する、
上記(1)乃至(11)のいずれかに記載の通信装置。
(14)前記制御部は、前記干渉信号に該当する干渉源と到来角が最も離れていること又は最も近くないことを前記情報が示す送信先候補を選択する、
上記(13)に記載の通信装置。
(15)前記通信部は指向性アンテナを備え、
前記情報取得部は、送信先候補及び干渉源からの信号を前記指向性アンテナで受信した結果に基づいて、到来角に関する前記情報を取得する、
上記(13)又は(14)のいずれかに記載の通信装置。
(16)前記通信装置はアクセスポイントとして動作し、
前記情報取得部は、送信先候補としての自BSS内の端末局及びOBSSの到来角に関する前記情報を取得し、
前記制御部は、到来角が近い端末局とOBSSをクラスタにまとめ、各クラスタをOBSSのBSS識別情報と対応付けて管理する、
上記(13)乃至(15)のいずれかに記載の通信装置。
(17)各送信先候補の干渉源から受ける干渉に関する情報を取得する情報取得ステップと、
干渉信号が到来しているときに、前記情報に基づいて送信先候補を選択する制御ステップと、
を有する通信方法。
(18)アクセスポイントの配下で動作し、
OBSS信号の受信信号強度に関する情報の前記アクセスポイントへの送信を制御する制御部を具備する、
通信装置。
(18-1)受信フレームのPHYヘッダ内に記載されたBSS識別情報に基づいてOBSS信号を識別して、OBSS信号の受信信号強度を測定する測定部をさらに備える、
上記(18)に記載の通信装置。
(19)前記制御部は、OBSS信号の受信信号強度とOBSSのBSS識別情報を対応付けた前記情報の前記アクセスポイントへの送信を制御する、
上記(18)に記載の通信装置。
(20)前記制御部は、受信信号強度が最大となるOBSS又は最小となるOBSSのうち少なくとも1つを示すBSS識別情報を含んだ前記情報の前記アクセスポイントへの送信を制御する、
上記(18)又は(19)のいずれかに記載の通信装置。
(21)前記制御部は、前記アクセスポイントからの要求フレームに応答して、前記情報を含んだ報告フレームを前記アクセスポイントに返信させる、
上記(18)乃至(20)のいずれかに記載の通信装置。
(22)アクセスポイントの配下で動作する通信装置における通信方法であって、
OBSS信号の受信信号強度に関する情報の前記アクセスポイントへの送信を制御する制御ステップを有する、
通信方法。
100…無線LANシステム、101…BSS、102…OBSS
300…無線LANシステム
501…BSS Color検出部
502-1、502-2、…、502-N…MAフィルター
503…OBSS RSSIテーブル、504…並べ替え/検索部
1600…無線LANシステム
2000…通信装置、2001…データ処理部、2002…制御部
2003…通信部、2004…電源部
2011…変復調部、512…空間信号処理部
2013…チャネル推定部、2014…無線インターフェース部
2015…アンプ部、2016…アンテナ

Claims (21)

  1. 信号を送受信する通信部と、
    各送信先候補の干渉源から受ける干渉に関する情報を取得する情報取得部と、
    干渉信号が到来しているときに、前記情報に基づいて送信先候補を選択する制御部と、
    を具備し、
    アクセスポイントとして動作する際に、
    前記情報取得部は、送信先候補としての自BSS(Basic Service Set)内の各端末局におけるOBSS(Overlapping BSS)信号から受ける干渉に関する情報を取得し、
    前記制御部は、各端末局の前記情報をOBSSのBSS識別情報と対応付けて管理する、
    通信装置。
  2. 前記制御部は、受信フレームのPHYヘッダ内に記載されたBSS識別情報に基づいて、OBSSから到来した前記干渉信号か否かを識別する、
    請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記BSS識別情報は、IEEE802.11で規定されたBSS Coloerである、
    請求項2に記載の通信装置。
  4. 前記通信装置アクセスポイントとして動作する際に
    前記情報取得部は、前記送信先候補としての自BSS内の各端末局におけるOBSS信号の受信電力を含む干渉に関する前記情報を取得する、
    請求項1に記載の通信装置。
  5. 前記制御部は、前記干渉信号としてのOBSS信号の受信電力が所定の閾値以下のときに、前記情報に基づいて自BSS内のいずれかの端末局を選択して信号を送信させる、
    請求項4に記載の通信装置。
  6. 前記制御部は、前記干渉信号に該当する干渉源から最も遠いこと又は最も近くでないことを前記情報が示す送信先候補を選択する、
    請求項1に記載の通信装置。
  7. 前記情報取得部は、各送信先候補の干渉源からの受信信号強度に関する前記情報を取得し、
    前記制御部は、前記干渉信号に該当する干渉源からの受信信号強度に基づいて送信先候補を選択する、
    請求項1に記載の通信装置。
  8. 前記制御部は、前記干渉信号に該当する干渉源からの受信信号強度が最も低いこと又は最も高くないことを前記情報が示す送信先候補を選択する、
    請求項7に記載の通信装置。
  9. 前記情報取得部は、送信先候補からの干渉源の受信信号強度に関する報告に基づいて前記情報を取得する、
    請求項7に記載の通信装置。
  10. 前記情報取得部は、自局からの測定要求に応答して送信先候補が返信する干渉源の受信信号強度の測定結果に関する報告に基づいて前記情報を取得する、
    請求項7に記載の通信装置。
  11. 前記通信装置アクセスポイントとして動作する際に
    前記情報取得部は、送信先候補としての自BSS内の端末局におけるOBSS信号の受信信号強度に関する前記情報を取得し、
    前記制御部は、各端末局の前記情報をOBSSのBSS識別情報と対応付けて管理する、
    請求項7に記載の通信装置。
  12. 前記情報取得部は、各端末局から、受信信号強度が最大となるOBSS又は最小となるOBSSのうち少なくとも1つを示すBSS識別情報を含んだ前記情報を取得する、
    請求項11に記載の通信装置。
  13. 前記情報取得部は、送信先候補及び干渉源の到来角に関する前記情報を取得し、
    前記制御部は、前記干渉信号に該当する干渉源と各送信先候補の到来角の関係に基づいて送信先候補を選択する、
    請求項1に記載の通信装置。
  14. 前記制御部は、前記干渉信号に該当する干渉源と到来角が最も離れていること又は最も近くないことを前記情報が示す送信先候補を選択する、
    請求項13に記載の通信装置。
  15. 前記通信部は指向性アンテナを備え、
    前記情報取得部は、送信先候補及び干渉源からの信号を前記指向性アンテナで受信した結果に基づいて、到来角に関する前記情報を取得する、
    請求項13に記載の通信装置。
  16. 前記通信装置アクセスポイントとして動作する際に
    前記情報取得部は、送信先候補としての自BSS内の端末局及びOBSSの到来角に関する前記情報を取得し、
    前記制御部は、到来角が近い端末局とOBSSをクラスタにまとめ、各クラスタをOBSSのBSS識別情報と対応付けて管理する、
    請求項13に記載の通信装置。
  17. 通信装置における通信方法であって、
    各送信先候補の干渉源から受ける干渉に関する情報を取得する情報取得ステップと、
    干渉信号が到来しているときに、前記情報に基づいて送信先候補を選択する制御ステップと、
    を有し、
    前記通信装置がアクセスポイントとして動作する際に、
    前記情報取得ステップでは、送信先候補としての自BSS内の各端末局におけるOBSS信号から受ける干渉に関する情報を取得し、
    前記制御ステップでは、各端末局の前記情報をOBSSのBSS識別情報と対応付けて管理する、
    通信方法。
  18. 請求項1に記載のアクセスポイントの配下で動作し、
    OBSS信号から受ける干渉に関する情報の前記アクセスポイントへの送信を制御する制御部を具備する、
    通信装置。
  19. 前記制御部は、OBSS信号の受信信号強度とOBSSのBSS識別情報を対応付けた前記情報の前記アクセスポイントへの送信を制御する、
    請求項18に記載の通信装置。
  20. 前記制御部は、受信信号強度が最大となるOBSS又は最小となるOBSSのうち少なくとも1つを示すBSS識別情報を含んだ前記情報の前記アクセスポイントへの送信を制御する、
    請求項18に記載の通信装置。
  21. 前記制御部は、請求項11に記載のアクセスポイントからの要求フレームに応答して、前記情報を含んだ報告フレームを前記アクセスポイントに返信させる、
    請求項18に記載の通信装置。
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