JP5341026B2 - 無線通信方法および無線通信装置 - Google Patents

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複数の基地局で提供されるサービスエリア内の無線局に対して、複数の基地局が連携して通信を行うための無線通信技術に関する。
近年の光アクセス等の普及に伴った様々な大容量サービスに対応するため、無線通信の伝送速度の向上が要求されている。占有する周波数帯域と伝送速度とは比例するため、周波数帯域を拡大する事でこれを実現する事ができる。しかし、実際の周波数資源は有限であるため、周波数帯域の拡大には限界がある。
また、通信速度の向上を実現する際、サービスエリアの拡張方法も考慮に入れる必要がある。通信可能な領域を面的に拡大するには、例えば図15に示すように、サービスエリアを複数領域(同図の六角形部分)に区切り、領域毎に基地局(領域中心部の三角形部分)を配置する方法がある。そして、隣接する各領域に互いに異なる周波数(F1〜F7)を割り当てることにより、隣接する領域で干渉が生じない通信を実現することができる。
しかし、高い伝送速度を維持しながらサービスエリアの面的展開を行うには、通信システムで利用可能な全帯域を複数の周波数帯に分割して、効率よく運用する方法が必要である。
また、携帯電話などで用いられている従来のセルラーシステムでは、各基地局がそれぞれ自律分散的に動作するので、基地局相互の同一周波数による干渉を把握することができず、周波数の利用効率を向上させることが難しい。
特に、無線局においてある閾値以上の通信品質が確保されると想定される基地局を中心としたエリア(セルに対応)の端部では、周辺に存在する基地局からの同一周波数上における干渉、即ちセル間干渉の影響を大きく受ける。
そこで、セル端における干渉の影響を低減する技術として、複数の基地局による協調伝送(複数の基地局が連携して1台の無線局と通信こと)を行うことが有効である。図16に示すように、基地局制御装置900と有線回線901で接続された2台の基地局902,903がセル端にある1台の無線局904に対し、所望の信号を送信する。これにより、本来ならば干渉源となる隣接セルの基地局からも所望信号を受信するため、セル間干渉を低減し、通信品質を改善することが可能となる。尚、本構成では、信号処理の殆どを基地局制御装置900で行うため、基地局902,903はいわば無線信号送受信のための無線モジュールないしはアンテナ部とみなすことも可能である。
図17に、複数の基地局による協調伝送を実現する従来の無線通信装置800の構成例を示す。
図17の例では、無線通信装置800は、基地局制御装置801と、基地局106a〜106dと、無線局112aおよび112bとで構成される。そして、基地局制御装置801は、通信相手選択部102と、受信状態取得部103と、ウェイト生成部104と、ウェイト乗算部105とで構成され、さらにネットワークインターフェース110を介してネットワーク111に接続されている。尚、基地局制御装置801と基地局106a〜106dとの間は、光ファイバ等の有線回線で接続されている。また、図17における構成は各基地局及び各無線局がそれぞれ2本のアンテナを備えている場合を示しているが、1本であっても構わないし、3本以上であっても構わない。
次に、無線通信装置800の動作について説明する。先ず、基地局側から無線局側に送信するダウンリンクの場合、ネットワーク111より無線局112a〜112b宛てのダウンリンクのデータがネットワークインターフェース110を介し基地局制御装置801に入力される。入力されたデータは個別バッファ等に一時的に保持される。尚、実際のハードウェアでは物理的なバッファは同じであっても構わず、論理的に個別に管理されていればよい。
通信相手先選択部102は、受信状態取得部103から得られる伝搬路情報に基づいて、良好な環境で通信できる基地局と通信先の無線局との組み合わせを選択する。
このようにして選択された組み合わせに対応する無線局に対し、その無線局宛の送信データは、先の個別バッファより読み出され、変調処理等の各種無線通信のための信号処理を施された後、ウェイト乗算部105に出力される。尚、図17の説明では、これらの無線通信に必要な処理については省略し、通信相手先選択部102から出力される際に処理されているものとする。
一方、ウェイト生成部104は、選択された組み合わせに応じた送信ウェイトを生成し、ウェイト乗算部105に出力する。
ウェイト乗算部105では、ウェイト生成部104で生成された送信ウェイトを、選択された組み合わせに応じた各基地局に出力する送信信号に乗算する。そして、乗算結果の送信信号は光ファイバ等の有線回線を介して各基地局106a〜106dに出力され、各無線局に向けて送信される。
ここで、受信状態取得部103では各基地局106a〜106dと各無線局112a〜112bの伝搬路情報が必要となるが、これはアップリンクにおける無線局側からの受信信号を利用する。或いは、無線局側で取得した伝播路情報を当該チャネルのフィードバック情報としてアップリンクにて無線局側から送信される制御情報内に収容して通知するなどの方法を用いることによって、受信状態取得部103は、伝搬路情報を取得する。ここでは、受信状態取得部103が無線局側からのアップリンクの受信信号に基づいて伝搬路情報を推定する場合の例について説明する。この場合、受信状態取得部103は、取得した伝搬路情報を内部のメモリなどに記憶しておく。そして、必要に応じてその伝搬路情報をメモリから読み出して通信相手先選択部102やウェイト生成部104に対して、伝搬路情報を提供する。
尚、無線局からの受信信号に基づいて伝搬路情報を推定する方法については、例えばトレーニング信号やパイロット信号などを利用する周知の方法により行うことができるので、ここでは、詳細な説明は省略する。
図18に、複数の基地局を連携して制御する基地局連携システムの構成例を示す。図18(a)は、それぞれ少数の基地局と接続された複数の基地局制御装置が分散して配置されている。例えば図18(a)では、3つの基地局が1つの基地局制御装置に接続されている。そして、各基地局で収集した伝搬路情報等を各基地局制御装置間にて相互に送受信を行い、各基地局制御装置で情報を共有する。
図18(b)は、複数の基地局と1つの基地局制御装置とが接続される構成である。例えば図18(b)では、全ての基地局が1つの基地局制御装置に接続されている。本構成では、1つの基地局制御装置が全ての基地局に関する情報を一括して取得し、複数の基地局を同時に制御する。
一方、協調伝送を実現するための技術として、連携する基地局間において同一周波数・同一時刻にて複数系統の信号を伝送可能とするMIMO(Multiple Input Multiple Output)チャネルを利用した空間分割多重(Spatial Division Multiplexing:SDM)を適用する方法が知られており、周波数利用効率をさらに高めることができる。
以下、この技術をMIMOと表記して説明する。また、特に複数の無線局に対して実施する送信方法をマルチユーザMIMO(Multiuser−MIMO:MU−MIMO)と呼ぶ。
MIMOでは、無線局が備える複数のアンテナ間または複数の無線局間で相互干渉が起きないように、無線局に向けて送信する電波の指向性を制御するためのウェイトを生成し、そのウェイトを連携する各基地局が送信する信号に乗算して合成したものを各アンテナから送信する(送信指向性制御処理)。これにより、同一周波数を用いる各無線局への信号を空間的に分離できるので、同一周波数・同一時刻における各無線局に対する通信を可能にする。
前記の送信指向性制御処理は、各基地局においてそれぞれのアンテナから送信されるべき複数の信号に位相・振幅を調整するウェイトを乗算したものを合成することにより実現される。上記の例では、基地局のアンテナから無線局へのダウンリンクの通信について説明したが、アップリンクの通信で行う場合は、各基地局で受信した信号に対して基地局制御装置でウェイトを乗算することにより、同様の動作が可能である。
この結果、同一周波数を用いる各無線局への信号を空間的に分離でき、同一周波数・同一時刻における各無線局に対する通信を可能にするので、MIMOを行わない場合の伝送速度と比較し、MIMOを行った場合の合計の伝送速度を増加させることができる。
以上が従来の基地局連携システムの動作である。尚、基本的には想定する全ての基地局に対してMIMOまたはマルチユーザMIMOを適用することになる。しかし、広域に分散して配置される数十〜数百局の基地局を扱う場合、MIMOのためのウェイト生成に要する演算処理量は膨大なものとなり、現実的には難しい。
そこで、図19のように、連携する基地局の数を限定し、限定された連携する基地局が形成するそれぞれの複数のセルを重ね合わせることにより形成される領域(連携セルと定義する)毎に異なる周波数チャネルを割り当てる方法が考えられている。これにより、互いに干渉の生じない通信を可能にする。図19は、3つの基地局4a,4b,4cが連携セル13を形成し、同様の形状の各連携セルに3つの周波数チャネルF1,F2,F3を割り当て、サービスエリア全体を面的に展開する例である。
ここで、連携セル間における同一チャネル干渉を制御するための二つのパラメータについて説明する。
一つは、連携する基地局数である。連携する基地局数が増加するに従い、連携セル間の距離は大きくなり、同一チャネル干渉は低減されるが、送信ウェイトを生成する際の演算量や、マルチユーザMIMOを適用する場合、無線局への干渉を抑制するヌル制御を効果的に行うために必要とする無線局のスケジューリング等の各種処理の負荷が大きくなる。
もう一つは、周波数繰り返し数である。周波数繰り返し数の増加に従い、同一周波数を使用する連携セル間の距離は大きくなるが、図15で説明したように、全サービスエリアをカバーするために利用可能な周波数帯域が限られている場合、チャネル数が多くなるほど一つのエリアで利用可能な帯域幅が縮小され、この帯域の分割損により周波数利用効率は低下する。このため、最適な連携基地局数及び周波数繰り返し数に関する検討がなされている(例えば、非特許文献1参照)。
上記の二つのパラメータに基づき、連携する基地局数や周波数繰り返し数を決定してシステム設計することが望ましいが、連携セル内における無線局の位置によって周辺の連携セルからの干渉を受ける場合があり、周辺の連携セルからの干渉の影響に大きなばらつきがあることが課題である。
例えば、一つのセルに着目すれば、セル端は中心の基地局から離れることで希望信号の受信電力が弱まる一方、周辺の干渉源となる基地局との距離は逆に近づくことになるため、結果的にセル端ほど干渉の影響を強く受けることになる。このような状態は連携セルの場合にも同様に生じる。
連携セルの中心から遠方の領域、すなわち連携セル端に位置する無線局は、基地局連携を行わない場合のセル端における干渉の影響と同様に、同一周波数チャネルを用いる周辺の連携セルからの干渉の影響を受け易い。
この様子を、図20を用いて説明する。図20(a)は、連携セル14aと14bとがある距離間隔で配置されており、無線局53が連携セル14aに属する基地局5aと通信を行う様子を示している。このとき、無線局53は隣接する連携セル14bに属する基地局5bからの距離が比較的短いため、連携セル14bからの干渉を多大に受ける。尚、図20(a),図20(b)において、実線矢印は本来通信すべき基地局からの所望信号を示し、点線矢印は本来通信すべきでない基地局からの干渉信号を示している。
一方、図20(b)は、各基地局の配置は図20(a)と同じであるが、連携する基地局即ち連携セル内の無線局54の位置が異なる場合を示している。このとき、無線局54は連携セル15aの中心領域に位置しており、隣接する連携セル15bに属する基地局6bとの距離は図20(a)に比べて大きいため、連携セル15bから無線局54への干渉は小さい。
このように、無線局の位置により干渉の影響に差があるのが現状である。
丸田,丸山,太田,増野,中津川,"マルチユーザMIMO分散アンテナシステムにおけるクラスタ間干渉キャンセラを用いた周波数利用効率改善効果,"信学技報,vol.109,no.369,RCS2009−231,pp.139−144,2010,Jan.
以上説明したように、従来の基地局連携システムでは、図20(a)のように、連携セルの遠方領域に存在する無線局は、隣接する連携セルに属する基地局からの干渉の影響が大きくなる。特に、隣接する連携セル毎に異なる周波数を利用する繰り返し周波数のチャネル数が十分にない場合、無線局の位置によっては干渉を十分に抑圧できないという問題がある。
本発明に係る無線通信方法および無線通信装置では、無線局に通信サービスを提供するサービスエリアを各基地局を中心としたセルに分割し、さらに各セルを複数の小ゾーンに分割し、基地局が異なる複数の前記小ゾーンを組み合わせて前記無線局へのサービスの最小単位となるカバーエリアを形成し、前記カバーエリアを複数のグループに分類したカバーエリア配置パターンを前記サービスエリア内に配置する。そして、前記カバーエリアに存在する少なくとも1つの前記無線局に対して、前記カバーエリアに属する複数の前記基地局によって協調伝送を行うことにより、上記の課題を解決する。
請求項1に係る無線通信方法は、無線局との間で通信を行う複数の基地局を制御する無線通信方法において、前記無線局に通信サービスを提供する全サービスエリアを各基地局を中心としたセルに分割し、さらに各セルを複数の小ゾーンに分割し、前記基地局が異なる複数の前記小ゾーンを組み合わせて前記無線局へのサービスの最小単位となるカバーエリアを形成し、前記カバーエリアを複数のグループに分類したカバーエリア配置パターンを前記サービスエリア内に配置し、前記無線局が出力する信号を受信する前記各基地局の受信状態を定期的に取得する受信状態取得手順と、前記受信状態取得手順で取得された受信状態に基づいて前記無線局が属する前記小ゾーンを判定する小ゾーン判定手順と、前記無線局と、前記無線局が属する前記小ゾーンと、前記小ゾーンが属する前記カバーエリアとの対応関係を記憶するカバーエリア対応記憶手順と、通信方式に応じた通信機会毎に、前記カバーエリア配置パターンの割り当てを管理する割り当て管理手順と、前記割り当て管理手順で通信機会が割り当てられた前記カバーエリアに対して、前記カバーエリア対応記憶手順に記憶された情報に基づいて、前記カバーエリアに属する複数の前記無線局の中から通信を行う前記無線局を選択する通信相手先選択手順とを有し、前記割り当て管理手順では、前記カバーエリア間の相互干渉量を求め、信号対干渉電力比が予め設定した閾値以上になるように前記カバーエリア配置パターンを設定することを特徴とする。
請求項2に係る無線通信方法は、請求項1に記載の無線通信方法において、 前記小ゾーン判定手順は、前記受信状態取得手順が取得した受信状態に基づいてそれぞれの前記基地局と前記無線局の間の伝搬路上での信号減衰量を求める減衰量算出手順と、前記無線局毎に、前記信号減衰量の小さい方から所定数の前記基地局を順序付けて選択する基地局選択手順と、順序付けて選択された所定数の前記基地局の受信状態に基づいて、前記無線局が属する前記小ゾーンを判定する判定手順とを有することを特徴とする。
請求項3に係る無線通信方法は、請求項1に記載の無線通信方法において、前記基地局は複数の指向性アンテナを備え、前記受信状態取得手順は、該アンテナ毎に個別に実施し、前記小ゾーン判定手順は、前記受信状態取得手順にて該アンテナ毎に取得された情報をもとに前記無線局がどの前記小ゾーンに属するかの判定を実施することを特徴とする。
請求項に係る無線通信方法は、請求項1から請求項のいずれかに記載の無線通信方法において、異なる前記カバーエリア配置パターンに属する前記カバーエリアに対応する前記基地局同士は、通信方式に応じて、周波数軸上,時間軸上,符号化軸上の少なくとも一つが異なる通信チャネルを使用することを特徴とする。
請求項に係る無線通信方法は、請求項1から請求項のいずれかに記載の無線通信方法において、前記割り当て管理手順は、前記カバーエリア配置パターンが複数ある場合に、前記カバーエリアが重複しないように前記カバーエリア配置パターンを組み合わせて複数の前記グループを形成し、前記グループを単位に前記カバーエリア配置パターンの割り当てを管理することを特徴とする。
請求項に係る無線通信方法は、請求項に記載の無線通信方法において、同一の前記グループに属する一つまたは複数の前記カバーエリア配置パターンに対応する前記基地局間は同一時刻にて通信を行い、異なる前記グループの前記カバーエリア配置パターンに属する前記カバーエリアに対応する前記基地局間は異なる時刻にて通信を行うことを特徴とする。
請求項に係る無線通信方法は、請求項または請求項のいずれかに記載の無線通信方法において、前記割り当て管理手順は、同一の前記グループに属する複数の前記カバーエリア配置パターン毎の通信時間の配分を、前記各グループの前記カバーエリア配置パターンに生じたトラヒックの状況に応じて動的に変更することを特徴とする。
請求項に係る無線通信方法は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の無線通信方法において、前記小ゾーン判定手順は、前記受信状態取得手順にて取得された前記基地局と該基地局が形成するセル内に存在する前記無線局との間の信号減衰量が予め設定された閾値以下であるか否かを判断する閾値判断手順と、前記閾値判断手順によって前記信号減衰量が所定の閾値以下と判断された前記無線局は、当該基地局が形成する前記セル内の全ての前記小ゾーンに属するという判断を行う判定手順とで構成されることを特徴とする。
請求項に係る無線通信方法は、請求項1から請求項のいずれかに記載の無線通信方法において、前記受信状態取得手順が取得した受信状態に基づいてそれぞれの前記基地局と前記無線局の間の伝搬路情報を取得する伝搬路情報取得手順と、前記伝搬路情報取得手順が取得した前記伝路情報をもとに、前記カバーエリアに対応する複数の基地局が協調して送信する一つまたは複数の信号に対して前記各基地局にて乗算する係数を送信ウェイトとして生成する送信ウェイト生成手順と、前記送信ウェイト生成手順が生成した送信ウェイトを前記一つまたは複数の信号に乗算する送信ウェイト乗算手順とを有することを特徴とする。
請求項10に係る無線通信装置は、無線局との間で通信を行う複数の基地局を制御する無線通信装置において、前記無線局に通信サービスを提供するサービスエリアを前記各基地局を中心としたセルに分割し、さらに各セルを複数の小ゾーンに分割し、前記基地局が異なる複数の前記小ゾーンを組み合わせて前記無線局へのサービスの最小単位となるカバーエリアを形成し、前記カバーエリアを複数のグループに分類したカバーエリア配置パターンを前記サービスエリア内に配置し、前記無線局が出力する信号を受信する前記各基地局の受信状態を定期的に取得する受信状態取得部と、前記受信状態取得部で取得された受信状態に基づいて前記無線局が属する前記小ゾーンを判定する小ゾーン判定部と、前記無線局と、前記無線局が属する前記小ゾーンと、前記小ゾーンが属する前記カバーエリアとの対応関係を記憶するカバーエリア対応記憶部と、通信方式に応じた通信機会毎に、前記カバーエリア配置パターンの割り当てを管理する割り当て管理部と、前記割り当て管理部で通信機会が割り当てられた前記カバーエリアに対して、前記カバーエリア対応記憶部に記憶された情報に基づいて、前記カバーエリアに属する複数の前記無線局の中から通信を行う前記無線局を選択する通信相手先選択部とを有し、前記割り当て管理部は、前記カバーエリア間の相互干渉量を求め、信号対干渉電力比が予め設定した閾値以上になるようにカバーエリア配置パターンを設定することを特徴とする。
請求項11に係る無線通信装置は、請求項10に記載の無線通信装置において、前記小ゾーン判定部は、前記受信状態取得部が取得した受信状態に基づいてそれぞれの前記基地局と前記無線局の間の伝搬路上での信号減衰量を求める減衰量算出部と、前記無線局毎に、前記信号減衰量の小さい方から所定数の前記基地局を順序付けて選択する基地局選択部と、順序付けて選択された所定数の前記基地局の受信状態に基づいて、前記無線局が属する前記小ゾーンを判定する判定部とを有することを特徴とする。
請求項12に係る無線通信装置は、請求項10に記載の無線通信装置において、前記基地局は複数の指向性アンテナを備え、前記受信状態取得部は、該アンテナ毎に個別に実施し、前記小ゾーン判定部は、前記受信状態取得部にて該アンテナ毎に取得された情報をもとに前記無線局がどの前記小ゾーンに属するかの判定を実施することを特徴とする。
請求項13に係る無線通信装置は、請求項10から請求項12のいずれかに記載の無線通信装置において、前記小ゾーン判定部は、前記受信状態取得部が取得した前記基地局と前記基地局が形成するセル内に存在する前記無線局との間の信号減衰量が予め設定された閾値以下であるか否かを判断する閾値判断部と、前記閾値判断部で前記信号減衰量が前記閾値以下であると判断された前記無線局は、当該基地局が形成する前記セル内の全ての前記小ゾーンに属するという判断を行う判定部とで構成されることを特徴とする。
請求項14に係る無線通信装置は、請求項10から請求項13のいずれかに記載の無線通信装置において、前記受信状態取得部が取得した受信状態に基づいてそれぞれの前記基地局と前記無線局の間の伝搬路情報を取得する伝搬路情報取得部と、前記伝搬路情報取得部が取得した前記伝路情報をもとに、前記カバーエリアに対応する複数の基地局が協調して送信する一つまたは複数の信号に対して前記各基地局にて乗算する係数を送信ウェイトとして生成する送信ウェイト生成部と、前記送信ウェイト生成部が生成した送信ウェイトを前記一つまたは複数の信号に乗算する送信ウェイト乗算部とを有することを特徴とする。
請求項1および請求項10では、カバーエリアに存在する少なくとも1つの無線局に対して、このカバーエリアに属する複数の基地局によって協調伝送を行うことにより、従来のように、セル(または連携セル)の遠方領域に存在する無線局が隣接するセル(または連携セル)の基地局からの干渉の影響を大きく受けるという課題を解決することができ、通信品質の改善が可能となる。
請求項2および請求項11では、カバーエリアの中の無線局が属している小ゾーンを精度よく特定することができる。
請求項3および請求項12では、基地局に備えた指向性アンテナによって、無線局が属している小ゾーンを精度よく特定することができる。
特に、本願発明では、カバーエリア間の相互干渉量を求め、信号対干渉電力比が閾値以上になるようにカバーエリア配置パターンを設定することにより、一定水準の通信品質を維持できる。
請求項では、異なるカバーエリア配置パターンに属するカバーエリアに対応する基地局同士は、通信方式に応じて、周波数軸上,時間軸上,符号化軸上の少なくとも一つが異なる通信チャネルを使用することによって、相互干渉を回避することができる。
請求項では、割り当て管理ステップにおいて複数のカバーエリア配置パターンの中で、カバーエリアが重複しないカバーエリア配置パターンを複数組み合わせることで複数のカバーエリア配置パターンをグループ化することによって、グループ単位でカバーエリア配置パターンの割り当てを効率よく管理することができる。
請求項では、同一のグループに属する一つまたは複数のカバーエリア配置パターンに対応する基地局同士は同一時刻にて通信を行い、異なるグループのカバーエリア配置パターンに属するカバーエリアに対応する基地局同士は異なる時刻にて通信を行うので、簡易な制御で干渉を効果的に回避することができる。
請求項では、同一のグループに属する複数のカバーエリア配置パターン毎の通信時間の配分を動的に変更することで、各グループのカバーエリア配置パターンに生じたトラヒックの変動に柔軟に対応することができる。
請求項8および請求項13では、無線局の信号減衰量が閾値以下の場合にカバーエリアに拘わらずセル内の全ての小ゾーンに属すると判断することにより、スループットを改善することができる。
請求項および請求項14では、カバーエリアに対応する複数の基地局と当該カバーエリアに属する少なくとも一つの無線局との間で通信を実現するための送信ウェイトを生成するので、同じカバーエリアに属する無線局との干渉を回避することができる。
第1実施形態におけるサービスエリア例を示す説明図である。 第1実施形態におけるセル,小ゾーン,連携セル,カバーエリアの関係を示す説明図である。 第1実施形態におけるカバーエリア配置パターン決定処理を示すフローチャートである。 第1実施形態における小ゾーン判定処理を示すフローチャートである。 第1実施形態における無線局の割り当て処理を示すフローチャートである。 第1実施形態における無線通信装置100の構成例を示すブロック図である。 第1実施形態における小ゾーン判定処理の具体例を示すフローチャートである。 第1実施形態におけるその他のカバーエリア形成例を示す説明図である。 第1実施形態におけるその他のカバーエリア形成例を示す説明図である。 第2実施形態におけるカバーエリア形成例を示す説明図である。 第2実施形態における小ゾーン判定処理の具体例を示すフローチャートである。 第3実施形態におけるカバーエリア形成例を示す説明図である。 第3実施形態におけるその他のカバーエリア形成例を示す説明図である。 第3実施形態における小ゾーン判定処理を示すフローチャートである。 一般的なサービスエリアにおけるセル配置例を示す説明図である。 複数の基地局による強調伝送の様子を示す説明図である。 従来の無線通信装置800の構成例を示すブロック図である。 複数の基地局と基地局制御装置の接続例を示す説明図である。 複数の基地局の連携によるサービスエリアの面的展開例を示す説明図である。 連携する基地局が異なる同一チャネルの干渉例を示す説明図である。
以下、図面を参照して本発明に係る無線通信方法および無線通信装置の実施形態について詳しく説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明に係る第1実施形態の無線通信方法および無線通信装置における基地局連携方法を説明するための図である。本実施形態は、請求項1,請求項2,請求項4から請求項,請求項から11,請求項14に対応する。
[サービスエリアの展開例]
先ず、本実施形態におけるサービスエリアの展開例について説明する。本実施形態では、無線局に通信サービスを提供するサービスエリアを各基地局を中心としたセルに分割し、さらに各セルを複数の小ゾーンに分割する。ここまでは、従来と同じである。本実施形態では、さらに基地局が異なる複数の小ゾーンを組み合わせたカバーエリアを形成し、このカバーエリアを無線局へのサービスの最小単位とする。例えば、本実施形態におけるカバーエリアは従来の連携セルの中心領域に位置する。そして、一つまたは複数のカバーエリアを組み合わせて複数のグループに分類したカバーエリア配置パターンをサービスエリア全体に展開する構成になっている。
図1は、上述の本実施形態におけるサービスエリアの展開例を示し、白抜きの三角形は基地局を表し、その基地局を中心する六角形はセルを表し、セル内の3つのひし形は小ゾーンを表す。
ここで、基地局と小ゾーンおよびセルの関係、また、連携セルおよびカバーエリアの定義について図2を用いて詳しく説明する。尚、図2において、図1と同符号のものは同じものを示す。
図2(a)は、基地局と小ゾーンおよびセルとの関係を示し、例えば基地局2aを中心に、本来この基地局が中心となって通信を行うべき正6角形のセル11が定められる。さらに、基地局2aを中心にセル11を3等分に分割したひし形の小ゾーン21a〜21cが定められる。
また、図2(b)に示すように、従来技術における連携セル12aは、隣接した3つの基地局(同図の例では基地局2a〜2c)を含む太い実線で囲まれた正6角形の3つのセル(セル11など)を組み合わせた12角形の部分に対応する。
これに対して、図1および図2に示した例おけるカバーエリアは、この12角形の連携セル12aの中心部に位置する太い点線で囲まれた正6角形の領域として定義され、カバーエリア31bがこれに相当する。ここで、カバーエリア31bは、図2(a)で説明したように、基地局2aに対応するセルの左上側に位置するひし形の小ゾーン21aと、基地局2bに対応するセルの右上側に位置するひし形の小ゾーン22bと、基地局2cに対応するセルの下側に位置するひし形の小ゾーン23cとで形成されている。
このように、カバーエリアは隣接するいくつかの基地局に属する小ゾーンを組み合わせて構成するとともに、これらの基地局が協調してこのカバーエリア内に存在する無線局に対して通信を行う。
尚、図1において、従来の連携セル12a〜12cが同図のように配置されるとすれば、同様に連携セル12bの中心領域のカバーエリア37b、連携セル12cの中心領域のカバーエリア35bのように面的にカバーエリアを配置するパターン(以降、カバーエリア配置パターンと呼ぶ)を作成することができる。ここで、一つのカバーエリア配置パターンの中のカバーエリアは離散的に存在するので、全体のサービスエリアに隙間ができることになる。
そこで、例えば、カバーエリア31b、35b、37bのカバーエリア配置パターン(B)に対し、それぞれを正六角形の一つのセル分だけ一つ左にシフトした位置、図1の例ではカバーエリア31a、35a、37aの配置に対しても、同様にカバーエリア配置パターン(A)を作成することができる。さらに、両方のカバーエリア配置パターンの下側にシフトした位置、図1の例ではカバーエリア31c、35c、37cの配置に対しても、同様にカバーエリア配置パターン(C)を作成することができる。
そして、例えば、これらの3つ(A,B,C)のカバーエリア配置パターン(図1のグレー部分の領域のカバーエリア(31a〜31c、35a〜35c、37a〜37cなど))においては、通信時間を時間軸上で棲み分けることにより、同一の周波数チャネルでサービスを行うことが可能である。
次に、カバーエリア31a〜31c、35a〜35c、37a〜37cと同様に、同一の網掛けのパターン(同じカバーエリア配置パターン)に対して、34a〜34c、36a〜36c、39a〜39cの様な白抜きの領域と、32a〜32c、33a〜33c、38a〜38cのように斜線の網掛けを施した領域とを形成することが可能である。このようにして、カバーエリア配置パターンをサービスエリア全体に拡張することができる。
ここで、先に説明したように、同じ網掛けパターン同士(同じカバーエリア配置パターン)においては、相互干渉が生じないように通信時間を時間軸上で棲み分けるが、異なる網掛けパターン同士(異なるカバーエリア配置パターン)においては、周波数軸上もしくは符号化軸上で棲み分けを行うことで相互干渉を回避する。ここで、周波数軸上での棲み分けは例えば異なる通信帯域を用い、符号化軸上で棲み分けは例えば異なる拡散符号を用いることで実現できる。
例えば、同じ網掛けパターンのカバーエリア31a〜31cは通信時間を時間軸上で棲み分けるが、異なる網掛けパターンのカバーエリア31b、33c、34aは周波数軸上もしくは符号化軸上で棲み分けを行うことにより、相互干渉を回避することができる。
従って、周波数軸上もしくは符号化軸上で棲み分けるカバーエリア配置パターン(図1の例では3種類のカバーエリア配置パターン)を複数にグループ化すれば、同一時刻にそれぞれのグループのカバーエリア配置パターンに対してサービスを提供することが可能になる。この場合、異なるグループに対しては、異なる時刻に通信を行う。具体的には、ある時刻T1においてはカバーエリア31a、32a、33a、34a、35a、36a、37a、38a、39a(図中における各種類の網掛けパターン(カバーエリア配置パターン)の左上に位置するカバーエリア)を1つのグループとし、次の時刻T2にはカバーエリ31b、32b、33b、34b、35b、36b、37b、38b、39b(各網掛けパターンの右上)を1つのグループとし、最後に時刻T3においてカバーエリア31c、32c、33c、34c、35c、36c、37c、38c、39c(各網掛けパターンの下)を1つのグループとし、それぞれ順番に同時に通信を行う動作を繰り返して、時間軸上の棲み分けを行う。
このように、従来の方法では、図1において、太い実線で示す連携セル12a〜12cの全領域内に存在する無線局に対し通信を行うが、本実施形態に係る無線通信方法では、各基地局が形成するセルが隣接する中央部分の領域をカバーエリアとしてサービスエリア全体に展開し、カバーエリア毎に通信を行う無線局を選定するようになっている。
図1において、従来のように連携する基地局が形成する連携セル12a〜12c内の任意の場所の無線局を組み合わせて割り当てる場合、例えば無線局51は、連携セル12bの外側の領域の端部(連携セル端部)における希望信号対干渉信号電力比SIR(Signal to Interference Power Ratio)は、受信電力が距離の2乗に従って減衰すると仮定すると約7.8[dB]、3乗に従うと仮定すると約11.7[dB]となる。
一方、図1の無線局52に着目して、本実施形態のようにカバーエリア内に限定した無線局の割り当てを行う場合、カバーエリア37bの端部におけるSIRは減衰が2乗に従うと仮定すると約11.1[dB]、3乗に従うと仮定すると約16.7[dB]となり、従来の連携セル12bの場合に対して約3〜5[dB]の改善がなされており、大幅に干渉を低減することができる。
上記に説明したように、同じ網掛けパターン同士(同じカバーエリア配置パターン)においては、相互干渉が生じないように通信時間を時間軸上で棲み分け、異なる網掛けパターン同士(異なるカバーエリア配置パターン)においては、周波数軸上もしくは符号化軸上で棲み分けを行うことで、全ての無線局が連携セルの中心領域内にて通信を行うことが可能となる。これにより、連携セル端部よりも同一チャネル干渉の影響が小さい連携セル中心領域(本実施形態におけるカバーエリア)にて通信を行うことが可能となる。
また、時間による棲み分けは、異なるカバーエリア配置パターン間でグループ分けし、グループ単位で通信を行うカバーエリアを切り替えることにより実現できるが、各グループの通信時間の配分を、各グループのトラフィックに応じて動的に変更してもよい。
[無線通信装置100の構成例]
次に、本実施形態に係る無線通信装置100の構成例について図6を用いて説明する。
図6において、本実施形態に係る無線通信装置100は、基地局制御装置101と、基地局106a〜106dと、無線局112a〜112bとで構成される。また、図6において、基地局制御装置101は、通信相手選択部102と、受信状態取得部103と、ウェイト生成部104と、ウェイト乗算部105と、小ゾーン判定部107、カバーエリア対応記憶部108、割り当て管理部109とで基本的に構成される。さらに、基地局制御装置101は、ネットワークインターフェース110を介してネットワーク111に接続され、ネットワークを介して他の基地局制御装置に接続される。尚、基地局制御装置101と基地局106a〜106dとの間は、光ファイバ等の有線回線で接続されており、各基地局及び各無線局の構成は従来の無線通信装置と同様に構成されるので詳細な説明は省略する。また、基地局制御装置101は、従来の技術の図17で説明した基地局制御装置801に対応し、同符号のブロックは同じものを示す。本実施形態の基地局制御装置101は、図17の基地局制御装置801に対して、小ゾーン判定部107と、カバーエリア対応記憶部108と、割り当て管理部109とが新たに設けられている。
このように、本実施形態に係る無線通信装置100の特徴は、基地局制御装置に小ゾーン判定部107、カバーエリア対応記憶部108、割り当て管理部109を備え、従来の連携セル中心領域をカバーエリアとして割り当て、カバーエリアに存在する無線局に対し通信を行うことにより、隣接するセルや連携セルからの同一チャネルの相互干渉を低減することである。
[基地局制御装置101の動作]
次に、本実施形態に係る無線通信方法および無線通信装置100を実現するための基地局制御装置101の処理をフローチャートを用いて説明する。尚、以下に説明するフローチャートは、基地局制御装置101における小ゾーン判定部107、カバーエリア対応記憶部108および割り当て管理部109を中心とする動作である。
先ず、図3はカバーエリア配置パターン決定処理を示すフローチャートである。
(ステップS1)基地局制御装置101は、カバーエリア配置パターン決定処理を開始する。
(ステップS2)各基地局において小ゾーンを形成する。
(ステップS3)複数の基地局の小ゾーンを複数組み合わせて、カバーエリアを形成する。
(ステップS4)複数のカバーエリアからなるカバーエリア配置パターンを決定し、サービスエリア全体に展開する。ここで、カバーエリア配置パターンの決定は、全てのカバーエリアのうち、同一時刻にて通信を行うカバーエリアにより、配置パターンを決定する。このカバーエリア配置パターンは、カバーエリア間の相互干渉量から、信号対干渉電力比が予め設定した閾値以上となるように設定される。
(ステップS5)決定されたカバーエリア配置パターンの情報をカバーエリア対応記憶部108に記憶する。
(ステップS6)基地局制御装置101は、カバーエリア配置パターン決定処理を終了する。
このようにして、基地局制御装置101は、信号対干渉電力比が予め設定した閾値以上になるように、カバーエリア配置パターンを決定する。
次に、図4は小ゾーン判定処理を示すフローチャートである。
(ステップS11)基地局制御装置101は、小ゾーン判定処理を開始する。
(ステップS12)受信状態取得部103から基地局と無線局間の信号減衰量等の伝播路情報を取得する。尚、受信状態取得部103による伝播路情報の取得方法は、従来技術で説明した通りである。
(ステップS13)取得した情報に基づいて、小ゾーン判定部107にて無線局が属する小ゾーンを判定する。
(ステップS14)カバーエリア対応記憶部108にて無線局が属する小ゾーン及びカバーエリアの情報を記憶する。
(ステップS15)基地局制御装置101は、小ゾーン判定処理を終了する。
次に、図5は協調伝送を行う基地局及び無線局の割り当て処理を示すフローチャートである。
(ステップS21)基地局制御装置101は、協調伝送を行う基地局及び無線局の割り当て処理を開始する。
(ステップS22)割り当て管理部109において同一時刻に通信を行うカバーエリア配置パターンの割り当てを行う。
(ステップS23)カバーエリア配置パターンを形成するカバーエリアに対応する基地局と、それらの基地局の小ゾーンに属する無線局の組み合わせ情報を読み出す。
(ステップS24)該組み合わせ情報を通信相手先選択部102へ出力し、通信機会を必要とする多数の無線局の中から、良好な環境で通信できる基地局と通信先の無線局との組み合わせを選択する。先に説明したように、ここで選択する無線局は一つでも複数でも構わない。
(ステップS25)以降、ウェイト生成部104及びウェイト乗算部105の動作により、従来の無線通信装置と同様の送信/受信処理を実施する。
(ステップS26)基地局制御装置101は、協調伝送を行う基地局及び無線局の割り当て処理を終了する。
ここで、通信相手先選択部102の動作として、カバーエリアの中から一つだけ無線局を選択して割り当てを行っても構わないし、複数の無線局を同時に選択して割り当てを行っても構わない。
さらに、複数の基地局が一つの無線局に対してダウンリンクの信号を協調的に送信する場合、全ての基地局から全く同一の信号を送信しても構わない。或いは、それぞれの基地局において個別の係数を送信ウェイトとして乗算した信号を送信しても構わない。
この送信ウェイトは、広帯域信号であれば、全体の周波数帯域を複数の領域に分け、その周波数領域毎に異なる送信ウェイトを設定しても構わない。例えば、広帯域のOFDM変調方式を用いる場合には、サブキャリア毎に送信ウェイトを設定しても構わない。
尚、送信ウェイトは、カバーエリア内の一つの無線局のみに送信する場合には、その無線局において各基地局より受信した信号が同位相合成となるように設定するのが好ましい。
また、マルチユーザMIMOの手法を用いて複数の無線局に対して送信ウェイトを設定して通信を行う場合、各無線局において自局以外の他局宛の信号の受信レベルが所定の受信レベル以下になるように送信ウェイトを設定すれば良い。尚、送信ウェイトの算出方法などについては周知の手法により求めるものとする。
さらに、一つのカバーエリアにある複数の無線局に対して同時に通信を行う場合、カバーエリア内の無線局の中で割り当てを行うスケジューリングについてもの周知の如何なる方法を用いても構わない。
同様に、無線局から基地局へのアップリンクの通信についても、ダウンリンクの場合と同様に適用可能である。
[無線局が属する小ゾーンの判定手順]
次に、無線局が属する小ゾーンを判定するための具体的な動作手順について、図7に示すフローチャートを用いて説明する。
(ステップS101)基地局制御装置101は、カバーエリア判定の処理を開始する。
(ステップS102)1つのカバーエリアを形成する小ゾーン数をMとし、サービスエリア内に存在する無線局数をNとする。ここで、M,Nは整数である。
(ステップS103)カウンタnを1にセットする。ここで、nは整数である。
(ステップS104)カウンタmを1にセットし、小ゾーンの判定を開始する。ここで、mは整数である。
(ステップS105)m=1の場合、全ての基地局の中から、無線局#nとの信号減衰量が最も小さい基地局#1を選択する。
(ステップS106)カウンタ値1,2,…,mに対応する基地局#1,#2,…,#mの全てが属するカバーエリアの候補を全て選択する。
(ステップS107)1つのカバーエリアを形成する小ゾーン数MだけステップS106の基地局の選択処理を実施したか否かを判定する。mがMに達していない場合にはステップS108へ進み、m=Mとなった場合はステップS110へ進む。
(ステップS108)カウンタmを1加算し、ステップS109に進む。
(ステップS109)ステップS106にて選択された複数のカバーエリアに対応する基地局の中から、既に選択された基地局を除き、無線局#nとの信号減衰量が最も小さい基地局#mを選択する。
(ステップS110)ステップS106にて選択された基地局#1,#2,…,#mが形成するカバーエリアから、基地局#1に含まれる小ゾーンのうち、このカバーエリアに対応する小ゾーンを判定する。この結果、端末局#nが属する小ゾーンが判定される。
(ステップS111)全ての無線局に対し小ゾーン判定処理を実施したか否かを判定する。未実施の無線局が存在する場合にはステップS112へ進み、n=Nとなり全ての無線局に対し判定処理を実施完了した場合にはステップS113へ進む。
(ステップS112)カウンタnを1加算して、ステップS104に戻り、次の無線局#nに対し小ゾーン判定処理を開始する。
(ステップS113)一連の動作を完了したので、小ゾーン判定の処理を終了する。
このように、ステップS106からステップS109の処理において、選択された基地局を基準とし、それらの基地局で構成されるカバーエリアの候補を絞り込んでいくことで、最終的に無線局の属するカバーエリア及び小ゾーンを判定することができる。
尚、本実施形態では、上記のようにして無線局が存在する小ゾーン内を把握するようにしたが、無線局が存在する小ゾーンの判定方法は他の如何なる手法を用いても本実施形態と同様の効果が得られる。従って、ここでは説明の都合上、任意の方法で着目する小ゾーン内に無線局が存在することを把握できるものとする。
[小ゾーン及びカバーエリア形成方法のその他の例]
ここで、その他の小ゾーン及びカバーエリア形成法の例について図8および図9を用いて説明する。図8(a)は、基地局1は、セルを6等分にした小ゾーン22a〜22fを形成し、図8(b)に示すような3角形のカバーエリア40を形成する例である。カバーエリア40の面積が先に説明した図1の6角形のカバーエリアの場合よりも小さく、連携セルの中心領域をより小さな面積の領域で限定できるため、相互干渉を低減する効果がさらに大きくなる。
図9(a)は、2つのパターンの小ゾーン23a〜23cと小ゾーン23d(この場合はセルと同じ領域)を形成し、図9(b)に示すように、小ゾーン23dを中心とする7つの基地局によって一つの6角形(セルより一回り大きい)のカバーエリア41を形成する例である。先に述べたように、連携する基地局数が増えるほどカバーエリア間の干渉は小さくできるという効果がある。
また、先の説明と同様に、同一の網掛けパターンのカバーエリアを組み合わせて、カバーエリア配置パターンを形成することが可能である。異なる網掛けパターン(異なるカバーエリア配置パターン)に対しては、時間軸上、周波数軸上または符号化軸上での棲み分けを図ることにより、相互の与干渉および被干渉を回避することができる。
また、本実施形態の説明において、同一のカバーエリア配置パターンに属する各カバーエリアの配置が面的な繰返し周期を伴うように各基地局および各小ゾーンが配置されている例を示したが、実際の置局設計や相互干渉量に応じてカバーエリアの配置パターンは不規則であっても構わない。但し、時間軸上、周波数軸上または符号化軸上での棲み分けを図ることにより、全てのサービスエリアに対してカバーエリア内での通信が実現できるようにカバーエリア配置パターンを定めるものとする。
このように、本実施形態に係る無線通信方法および無線通信装置は、無線局とのデータ通信を行う際に、無線局が属するカバーエリアに含まれる小ゾーンに対応する複数の基地局を選択して協調して通信を行うことにより、隣接するセルや連携セルからの同一チャネルの相互干渉を低減することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る無線通信方法および無線通信装置について説明する。図10は、第2実施形態における基地局連携の構成例を示す図である。尚、図10の例は請求項に対応する。
本実施形態においても、第1実施形態と同様に、無線局に通信サービスを提供するサービスエリアを各基地局を中心としたセルに分割し、さらに各セルを複数の小ゾーンに分割するが、小ゾーンの分割方法が少し異なる。尚、小ゾーンに分割後、基地局が異なる複数の小ゾーンを組み合わせたカバーエリアを形成し、このカバーエリアを無線局へのサービスの最小単位とする点は同じである。そして、一つまたは複数のカバーエリアを組み合わせて複数のグループに分類したカバーエリア配置パターンをサービスエリア全体に展開する。
[小ゾーンの展開例]
本実施形態における小ゾーンの展開例について説明する。例えば本実施形態では、図10(a)に示すように、黒い3角形で示した基地局3に対して、円形領域60a〜60cを含む小ゾーン24a〜24cがそれぞれ形成される。特に円形領域60a〜60cは、基地局3と任意の無線局間の信号減衰量が予め設定した閾値以下、即ちSNRが予め設定した閾値以上となる領域である。そして、図10(b)に示すように、カバーエリア42a、42bは図10(a)の各小ゾーン24a〜24cと円形領域とを組み合わせて形成される。尚、本実施形態では円形としたが円形である必要はなく、多角形などであっても構わない。
ここで、円形領域60a〜60cは、第1実施形態の図2(a)で説明したように、一つのセル11内の3つのひし形の小ゾーン21a〜21cの全ての小ゾーンの一部が含まれている。
このように、本実施形態では、ある基地局に対する信号減衰量が予め設定した閾値以下の無線局は全ての小ゾーンに属するものとして処理する。この場合、基地局に対する信号減衰量が予め設定した閾値以下の領域は基地局を中心とした小さな円形領域60a〜60cとなるため、元々の小ゾーンのひし形の領域と組み合わせると、図10(a)の領域24a〜24cのように各小ゾーンは設定される。そして、この無線局は基地局に対応するいずれのカバーエリアに属するものとして通信の割り当て処理を行うことになる。例えば、円形領域60a〜60cは、基地局からの距離が近く、また干渉源となる周辺の基地局からの距離が遠いため、第1実施形態におけるカバーエリアを設けることによる干渉低減処理を実施しなくても高いSIRを確保することができる。そこで、円形領域60a〜60cに存在する無線局は、カバーエリアに関わらず当該基地局の通信相手先の候補とすることで、通信環境の良好な無線局に対して通信機会を与えることができ、通信システムのスループットを改善することができる。
尚、本実施形態における基地局制御装置101の処理フロー及び基地局制御装置101、各基地局及び各無線局の構成例は第1実施形態と同様であるため重複する説明は省略する。
[無線局が属する小ゾーンの判定手順]
ここでは、無線局が属する小ゾーンを判定するための動作手順について、図11に示すフローチャートを用いて説明する。
(ステップS201)基地局制御装置101は、無線局が属する小ゾーンの判定処理を開始する。
(ステップS202)1つのカバーエリアを形成する小ゾーン数をMとし、サービスエリア内に存在する無線局数をNとする。ここで、M,Nは整数である。
(ステップS203)カウンタnを1にセットする。ここで、nは整数である。
(ステップS204)カウンタmを1にセットし、小ゾーンの判定を開始する。ここで、mは整数である。
(ステップS205)m=1の場合、全ての基地局の中から、無線局#nとの信号減衰量が最も小さい基地局#1を選択する。
(ステップS206)無線局#nと基地局#1間の信号減衰量が所定の閾値以下であるかを判定する。閾値以下ではない場合はステップS207へ進み、第1実施形態と同様の小ゾーン判定処理を実施する。閾値以下を満たす場合はステップS212へ進む。
(ステップS207)カウンタ値1,2,…,mに対応した基地局#1,#2,…,#mの全てが属するカバーエリアの候補を全て選択する。
(ステップS208)1つのカバーエリアを形成する小ゾーン数MだけステップS207の基地局の選択処理を実施したかを判定する。mがMに達していない場合にはステップS209へ進み、m=Mとなった場合、ステップS211へ進む。
(ステップS209)カウンタmを1加算し、ステップS210に進む。
(ステップS210)ステップS207にて選択された複数のカバーエリアを構成する基地局の中から、既に選択された基地局を除き、無線局#nとの信号減衰量が最も小さい基地局#mを選択する。
(ステップS211)ステップS207にて選択された基地局#1,#2,…,#mが形成するカバーエリアから、基地局#1に含まれる小ゾーンのうち、このカバーエリアに対応する小ゾーンを判定する。この結果、端末局#nが属する小ゾーンが判定される。
(ステップS212)無線局#nは基地局#1に対応する全ての小ゾーンに属するものと判定する。
(ステップS213)全ての無線局に対し小ゾーン判定処理を実施したか否かを判定する。未実施の無線局が存在する場合はステップS214へ進み、n=Nとなり全ての無線局に対し判定処理を実施完了した場合はステップS215へ進む。
(ステップS214)カウンタnを1加算し、ステップS204に戻り、次の無線局#nに対し小ゾーン判定処理を開始する。
(ステップS215)一連の動作を完了したので、小ゾーン判定の処理を終了する。
このように、本実施形態に係る無線通信方法および無線通信装置100は、カバーエリアに加え、基地局と任意の無線局間との間の信号減衰量が予め設定された閾値以下となるカバーエリアおよび小ゾーンへ無線局の割り当てを行うことにより、相互干渉が生じない効率的な通信が可能になる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係る無線通信方法および無線通信装置について説明する。図12および図13は、第3実施形態における基地局連携の構成例を示す図である。本実施形態では、各基地局は、互いに異なる方向に向けた複数の指向性アンテナを備え、それぞれの指向性アンテナのいずれか一つまたは隣接する複数の指向性アンテナを組み合わせ、一つの小ゾーンをカバーする。尚、本実施形態は、請求項3,請求項12に対応する。
本実施形態においても、第1実施形態と同様に、無線局に通信サービスを提供するサービスエリアを各基地局を中心としたセルに分割し、さらに各セルを複数の小ゾーンに分割する。そして、基地局が異なる複数の小ゾーンを組み合わせたカバーエリアを形成し、このカバーエリアを無線局への通信サービスを行う最小単位とする点は同じである。そして、一つまたは複数のカバーエリアを組み合わせて複数のグループに分類したカバーエリア配置パターンをサービスエリア全体に展開する。第1実施形態と異なるのは指向性アンテナを備えており、形成するカバーエリア形状の自由度が向上すると共に、複数の無線局と通信する際に適切に空間分離することができるので、さらに相互干渉を低減することができる。
[カバーエリアの形成例]
本実施形態におけるカバーエリアの形成例について説明する。例えば図12(a)は、3本の指向性アンテナ71aを備え、6角形のカバーエリア43を形成する例を示している。また、図12(b)は12本の指向性アンテナ71cを備え、3角形のカバーエリア45aまたは6角形のカバーエリア45bまたは45cを形成する例を示している。さらに、図13(a)は、6本の指向性アンテナ71bを備え、3角形のカバーエリア44aを形成する例を示している。また、図13(b)は、6本の指向性アンテナ71dを備え、6角形のカバーエリア44bを形成する例を示している。
図12(a)のように必ずしも指向性アンテナと小ゾーンが1対1対応する必要はなく、図12(b)のように複数の指向性アンテナで一つの小ゾーンをカバーしたり、逆に一つの指向性アンテナを複数の小ゾーンへの通信に用いることも可能である。但し、以下に説明する小ゾーン判定の動作手順を考慮し、各指向性アンテナが主としてどの小ゾーンに対応しているかの対応付けは予め定められているものとする。
また、本実施形態における基地局制御装置101の処理フロー及び基地局制御装置101、各基地局及び各無線局の構成例は、第1実施形態と同様なので重複する説明は省略する。
[無線局が属する小ゾーンの判定手順]
ここでは、本実施形態における小ゾーン判定ステップにおける動作手順を、図14に示すフローチャートを用いて説明する。
(ステップS301)基地局制御装置101は、小ゾーン判定の処理を開始する。
(ステップS302)サービスエリア内に存在する無線局数をNとする。ここで、Nは整数である。
(ステップS303)カウンタnを1にセットする。ここで、nは整数である。
(ステップS304)無線局nに対し、最も信号減衰量が小さいアンテナと、そのアンテナを有する基地局とを選択し、基地局A及びアンテナBとする。ここで、受信状態取得部103は、指向性アンテナ毎に各無線局から受信する信号減衰量などの伝播路情報を取得する。
(ステップS305)無線局nは選択された基地局AのアンテナBに対応する小ゾーンに所属するものと判定する。
(ステップS306)全ての無線局に対し小ゾーン判定処理を実施したか否かを判定する。未実施の無線局が存在する場合にはステップS307へ進み、n=Nとなり全ての無線局に対し判定処理を実施完了した場合にはステップS308へ進む。
(ステップS307)カウンタnを1加算し、ステップS304に進み、次の無線局nに対し小ゾーン判定処理を開始する。
(ステップS308)一連の動作を完了したので、小ゾーン判定の処理を終了する。
このように、本実施形態に係る無線通信方法および無線通信装置100は、複数の指向性アンテナを基地局に備え、指向性アンテナ毎に各無線局から受信する信号の受信状態を取得し、指向性アンテナ毎の受信状態に基づいて、各無線局が属する小ゾーンを判定することができる。例えば、上記の例では、信号減衰量が最も少ない通信状態の良好な小ゾーンを判定することができる。
また、先の各実施形態では幾らかの周波数繰り返しのための距離を設け、さらに連携する基地局を時間的に切り替える制御を行うことにより、カバーエリア間の干渉を低減して、良好な通信を実現するようにしていたが、本実施形態では、指向性アンテナの導入により、カバーエリア外への干渉を抑えられるため、先の各実施形態に比べてカバーエリアの繰り返し距離を小さくすることが可能となる。特に、本実施形態では、基地局が連携する際に複数の指向性アンテナを用いてカバーエリアを形成するため、隣接するカバーエリアとの相互干渉を低減し、より効率的な無線通信が可能になる。
また、これまでの説明では、各無線局宛の信号の伝送レートや送信電力配分などについては言及しなかったが、一般的なマルチユーザMIMOや適応変調、電力制御などの技術に基づいて、適応的に処理を行っても構わない。
また、各実施形態では、説明の都合上、基地局の配置セルを規則的に、またセル等の形状を正多角形などに限定していたが、それらは単なる例示に過ぎず、いかなる基地局の配置構成やセル等の形状に対しても各実施形態の効果は変わらない。
以上、本発明に係る無線通信方法および無線通信装置に関する各実施形態について説明してきたが、その精神またはその主要な特徴から逸脱することなく他の多様な形で実施することができる。そのため、上述した実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明は、特許請求の範囲によって示されるものであって、本発明は明細書本文にはなんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内である。
1,2a,2b,2c,3,4a,4b,4c,5a,5b,6a,6b・・・基地局
11・・・セル
12a,12b,12c,13,14a,14b,15a,15b・・・連携セル
21a,21b,21c,22a,22b,22c,22d,22e,22f,23a,23b,23c,23d,24a,24b,24c・・・小ゾーン
31a,31b,31c,32a,32b,32c,33a,33b,33c,34a,34b,34c,35a,35b,35c,36a,36b,36c,37a,37b,37c,38a,38b,38c,39a,39b,39c,40,41,42a,42b,43,44a,44b,45a,45b,45c・・・カバーエリア
51,52,53,54,112a,112b・・・無線局
60a,60b,60c・・・円形領域(基地局と無線局間の信号減衰量が所定の閾値以下である領域)
71a,71b,71c・・・指向性アンテナ
100,800・・・無線通信装置
101,801・・・基地局制御装置
102・・・通信相手先選択部
103・・・受信状態取得部
104・・・ウェイト生成部
105・・・ウェイト乗算部
106a,106b,106c,106d・・・基地局
107・・・小ゾーン判定部
108・・・カバーエリア対応記憶部
109・・・割り当て管理部
110・・・ネットワークインターフェース
111・・・ネットワーク

Claims (14)

  1. 無線局との間で通信を行う複数の基地局を制御する無線通信方法において、
    前記無線局に通信サービスを提供するサービスエリアを各基地局を中心としたセルに分割し、さらに各セルを複数の小ゾーンに分割し、前記基地局が異なる複数の前記小ゾーンを組み合わせて前記無線局へのサービスの最小単位となるカバーエリアを形成し、前記カバーエリアを複数のグループに分類したカバーエリア配置パターンを前記サービスエリア内に配置し、
    前記無線局が出力する信号を受信する前記各基地局の受信状態を定期的に取得する受信状態取得手順と、
    前記受信状態取得手順で取得された受信状態に基づいて前記無線局が属する前記小ゾーンを判定する小ゾーン判定手順と、
    前記無線局と、前記無線局が属する前記小ゾーンと、前記小ゾーンが属する前記カバーエリアとの対応関係を記憶するカバーエリア対応記憶手順と、
    通信方式に応じた通信機会毎に、前記カバーエリア配置パターンの割り当てを管理する割り当て管理手順と、
    前記割り当て管理手順で通信機会が割り当てられた前記カバーエリアに対して、前記カバーエリア対応記憶手順に記憶された情報に基づいて、前記カバーエリアに属する複数の前記無線局の中から通信を行う前記無線局を選択する通信相手先選択手順と
    を有し、
    前記割り当て管理手順では、前記カバーエリア間の相互干渉量を求め、信号対干渉電力比が予め設定した閾値以上になるように前記カバーエリア配置パターンを設定する
    ことを特徴とする無線通信方法。
  2. 請求項1に記載の無線通信方法において、
    前記小ゾーン判定手順は、
    前記受信状態取得手順が取得した受信状態に基づいてそれぞれの前記基地局と前記無線局の間の伝搬路上での信号減衰量を求める減衰量算出手順と、
    前記無線局毎に、前記信号減衰量の小さい方から所定数の前記基地局を順序付けて選択する基地局選択手順と、
    順序付けて選択された所定数の前記基地局の受信状態に基づいて、前記無線局が属する前記小ゾーンを判定する判定手順と
    を有することを特徴とする無線通信方法。
  3. 請求項1に記載の無線通信方法において、
    前記基地局は複数の指向性アンテナを備え、
    前記受信状態取得手順は、前記指向性アンテナ毎に前記無線局から受信する信号の受信状態を取得し、
    前記小ゾーン判定手順は、前記受信状態取得手順で取得された前記指向性アンテナ毎の受信状態に基づいて、前記無線局が属する前記小ゾーンを判定する
    ことを特徴とする無線通信方法。
  4. 請求項1から請求項のいずれかに記載の無線通信方法において、
    異なる前記カバーエリア配置パターンに属する前記カバーエリアに対応する前記基地局同士は、通信方式に応じて、周波数軸上,時間軸上,符号化軸上の少なくとも一つが異なる通信チャネルを使用する
    ことを特徴とする無線通信方法。
  5. 請求項1から請求項のいずれかに記載の無線通信方法において、
    前記割り当て管理手順は、
    前記カバーエリア配置パターンが複数ある場合に、前記カバーエリアが重複しないように前記カバーエリア配置パターンを組み合わせて複数の前記グループを形成し、前記グループ単位に前記カバーエリア配置パターンの割り当てを管理する
    ことを特徴とする無線通信方法。
  6. 請求項に記載の無線通信方法において、
    同じ前記グループに属する一つまたは複数の前記カバーエリア配置パターンに対応する前記基地局は同じ時刻で通信を行い、
    異なる前記グループの前記カバーエリア配置パターンに属する前記カバーエリアに対応する前記基地局は異なる時刻で通信を行う
    ことを特徴とする無線通信方法。
  7. 請求項または請求項のいずれかに記載の無線通信方法において、
    前記割り当て管理手順は、
    同じ前記グループに属する複数の前記カバーエリア配置パターン毎の通信時間の配分を、前記各グループの前記カバーエリア配置パターンに生じたトラヒックの状況に応じて動的に変更する
    ことを特徴とする無線通信方法。
  8. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の無線通信方法において、
    前記小ゾーン判定手順は、
    前記受信状態取得手順にて取得された前記基地局と前記基地局が形成するセル内に存在する前記無線局との間の信号減衰量が予め設定された閾値以下であるか否かを判断する閾値判断手順と、
    前記閾値判断手順によって前記信号減衰量が前記閾値以下であると判断された前記無線局は、当該基地局が形成する前記セル内の全ての前記小ゾーンに属するという判断を行う判定手順と
    で構成されることを特徴とする無線通信方法。
  9. 請求項1から請求項のいずれかに記載の無線通信方法において、
    前記受信状態取得手順が取得した受信状態に基づいてそれぞれの前記基地局と前記無線局と間の伝搬路情報を取得する伝搬路情報取得手順と、
    前記伝搬路情報取得手順が取得した前記伝路情報に基づいて、前記カバーエリアに対応する複数の前記基地局が協調して送信する一つまたは複数の信号に対して前記各基地局にて乗算する係数を送信ウェイトとして生成する送信ウェイト生成手順と、
    前記送信ウェイト生成手順が生成した送信ウェイトを前記一つまたは複数の信号に乗算する送信ウェイト乗算手順と
    を有することを特徴とする無線通信方法。
  10. 無線局との間で通信を行う複数の基地局を制御する無線通信装置において、
    前記無線局に通信サービスを提供するサービスエリアを前記各基地局を中心としたセルに分割し、さらに各セルを複数の小ゾーンに分割し、前記基地局が異なる複数の前記小ゾーンを組み合わせて前記無線局へのサービスの最小単位となるカバーエリアを形成し、前記カバーエリアを複数のグループに分類したカバーエリア配置パターンを前記サービスエリア内に配置し、
    前記無線局が出力する信号を受信する前記各基地局の受信状態を定期的に取得する受信状態取得部と、
    前記受信状態取得部で取得された受信状態に基づいて前記無線局が属する前記小ゾーンを判定する小ゾーン判定部と、
    前記無線局と、前記無線局が属する前記小ゾーンと、前記小ゾーンが属する前記カバーエリアとの対応関係を記憶するカバーエリア対応記憶部と、
    通信方式に応じた通信機会毎に、前記カバーエリア配置パターンの割り当てを管理する割り当て管理部と、
    前記割り当て管理部で通信機会が割り当てられた前記カバーエリアに対して、前記カバーエリア対応記憶部に記憶された情報に基づいて、前記カバーエリアに属する複数の前記無線局の中から通信を行う前記無線局を選択する通信相手先選択部と
    を有し、
    前記割り当て管理部は、前記カバーエリア間の相互干渉量を求め、信号対干渉電力比が予め設定した閾値以上になるようにカバーエリア配置パターンを設定する
    ことを特徴とする無線通信装置。
  11. 請求項10に記載の無線通信装置において、
    前記小ゾーン判定部は、
    前記受信状態取得部が取得した受信状態に基づいてそれぞれの前記基地局と前記無線局の間の伝搬路上での信号減衰量を求める減衰量算出部と、
    前記無線局毎に、前記信号減衰量の小さい方から所定数の前記基地局を順序付けて選択する基地局選択部と、
    順序付けて選択された所定数の前記基地局の受信状態に基づいて、前記無線局が属する前記小ゾーンを判定する判定部と
    を有することを特徴とする無線通信装置。
  12. 請求項10に記載の無線通信装置において、
    前記基地局は複数の指向性アンテナを備え、
    前記受信状態取得部は、前記指向性アンテナ毎に前記無線局から受信する信号の受信状態を取得し、
    前記小ゾーン判定部は、前記受信状態取得部で取得された前記指向性アンテナ毎の受信状態に基づいて、前記無線局が属する前記小ゾーンを判定する
    ことを特徴とする無線通信装置。
  13. 請求項10から請求項12のいずれかに記載の無線通信装置において、
    前記小ゾーン判定部は、
    前記受信状態取得部が取得した前記基地局と前記基地局が形成するセル内に存在する前記無線局との間の信号減衰量が予め設定された閾値以下であるか否かを判断する閾値判断部と、
    前記閾値判断部で前記信号減衰量が前記閾値以下であると判断された前記無線局は、当該基地局が形成する前記セル内の全ての前記小ゾーンに属するという判断を行う判定部と
    で構成されることを特徴とする無線通信装置。
  14. 請求項10から請求項13のいずれかに記載の無線通信装置において、
    前記受信状態取得部が取得した受信状態に基づいてそれぞれの前記基地局と前記無線局と間の伝搬路情報を取得する伝搬路情報取得部と、
    前記伝搬路情報取得部が取得した前記伝路情報に基づいて、前記カバーエリアに対応する複数の前記基地局が協調して送信する一つまたは複数の信号に対して前記各基地局にて乗算する係数を送信ウェイトとして生成する送信ウェイト生成部と、
    前記送信ウェイト生成部が生成した送信ウェイトを前記一つまたは複数の信号に乗算する送信ウェイト乗算部と
    を有することを特徴とする無線通信装置。
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