JP2002112328A - 改善されたダウンリンク容量を備える移動通信ネットワーク - Google Patents

改善されたダウンリンク容量を備える移動通信ネットワーク

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JP2002112328A
JP2002112328A JP2001274666A JP2001274666A JP2002112328A JP 2002112328 A JP2002112328 A JP 2002112328A JP 2001274666 A JP2001274666 A JP 2001274666A JP 2001274666 A JP2001274666 A JP 2001274666A JP 2002112328 A JP2002112328 A JP 2002112328A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、同一チャネルの2人の移動ユーザ
の分解不可能性を防ぐ構成を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 SDMA手法によれば、GSMネットワ
ークの各基地局において使用されるビーム形成装置(3
2)は、多数の同一チャネルのユーザの各々に適切なビ
ームのパターン(26、28)を生成することにより、
セルセクタ内で許容される多数の同一チャネルのユーザ
を空間的に分離するように設計されている。しかし、基
地局BS内で監視されている同一チャネルの移動ユーザ
のうち1人のCIRが、あらかじめ設定された閾値より
下に落ちる場合がある。この場合、このユーザについて
チャネルの再割り当てが命令される。これによって、各
セル/セクタ内の同じ数のユーザに対してチャネルのよ
り厳しい再使用が可能になるか、または、各セル/セク
タ内の同一チャネルのユーザの数を増大することが可能
になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は改善されたダウンリ
ンク容量を備える移動通信ネットワークに関し、特に、
空間分割多元接続(SDMA)技法を使用するGSM
(移動通信用グローバルシステム)ネットワークに関す
る。
【0002】
【従来の技術】各々のセルが単一のアンテナで基地局に
よってサービスを受ける、一連の隣接するセルとしてネ
ットワークが構成されているGSMシステムでは、目的
は、サービスの質、すなわち、呼の間の干渉を最小にす
ることと、ユーザの数を最大にすることとの間のトレー
ドオフを改善することである。干渉を低減する一般的な
手法は、セル内にユーザを一人だけしか許容しないこと
か、または、セルは3つの120度のセクタに分割され
ているので、セクタ内に1人のユーザしか許容しないこ
とであるが、これはユーザの数を制限する。各セルまた
はセクタに多くの無線チャネルが提供されている場合、
1つのセクタの1つの無線チャネルについて1人だけの
ユーザしか許容しないことにより、容量にいくらかの増
大が提供される。
【0003】各セルの基地局において多数のアンテナが
使用されている場合、ダウンリンクにビーム形成スキー
マが適用される。同じセルまたはセルセクタ内にいる多
数のユーザは、同じ無線チャネル上に割り当てられるこ
とが可能である。ユーザごとにビームが形成され、ビー
ムは適切な方向に向けて送信されたパワーを「操縦す
る」。この手法は空間分割多元接続(SDMA)として
知られている。
【0004】空間チャネルアロケータ(spatial channe
l allocator)は、1995年8月の、IEEE Tran
s. Vehicular Technology, Vol. 44, 651〜660ペ
ージの「The Spectrum Efficiency of a Basestation A
ntenna Array System for Spatially Selective Transm
ission」の中で、P ZetterbergおよびB Otterstenによ
って提唱された。この技法は、移動に関連するすべての
方向についての知識があると仮定し、同じチャネル上で
動作する移動が最大の角分離を有するように、空間チャ
ネルを割り当てる。しかしマルチパス環境ではすべての
方向を知ることは現実的ではなく、大きな角の広がりが
存在にあっては、到着の方向の推定はまったく失敗する
可能性がある。
【0005】さらに、2人の移動ユーザがまず同じセク
タ内で許容可能な角距離で分離される環境では、1つま
たは両方の移動が移動することにより角距離が低減さ
れ、ビームが分解不可能になる場合がある。実際には、
ユーザは分離不可能になり、許容不可能なレベルの干渉
が発生する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、同一
チャネルの2人の移動ユーザの角分解不可能性を防ぐ構
成を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、多数の
隣接する通信セルを有する移動通信ネットワークを動作
させる方法は、同じ通信セルまたはセルのセクタ内で、
かつ同じ通信チャネル上にある複数の移動ユーザに指向
性ビームを提供するステップを含み、さらにこの方法
は、各ユーザに関する搬送波干渉比を監視するステップ
と、監視された値を閾値と比較するステップと、ユーザ
が閾値に達した時にそのユーザに異なる通信チャネルを
割り当てるステップとを特徴とする。
【0008】また、本発明によれば、移動通信セルセク
タ用の基地局は、複数のアンテナと、同じ通信チャネル
上で複数の指向性ビームのパターンを提供するビーム形
成手段と、基地局によってサービスを受ける各移動ユー
ザから空間情報を受信するように構成された受信手段と
を含み、この基地局はさらに、空間割り当て手段が、搬
送波干渉比の閾値を格納し、基地局によってサービスを
受ける各移動ユーザに関して搬送波干渉比を監視し、受
信された値を閾値と比較し、移動ユーザが閾値に到達し
た時にはその移動ユーザに対して異なる通信チャネルを
割り当てるように構成されていることを特徴とする。
【0009】本発明は図1と図2を参照して例として説
明される。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、5つの六角形のセルC1
〜C5を示し、各セルはセルC4の中のセクタ10、1
2、14など、3つの120度のセクタに分割されてい
る。GSMシステムなどのセルラシステムでは、ダウン
リンクでは、セルのセクタはたとえば1/3周波数再使
用パターンをとる同じ周波数チャネル干渉を使用し、セ
ルC4のセクタC4AおよびセルC5のセクタC5A
は、セルC1のセクタC1Aの中のユーザへの干渉の原
因となり、一方、セクタC1Aは、セルC2のセクタC
2AおよびセルC3のセクタC3Aの中のユーザへの干
渉の原因となることが知られている。
【0011】指向性ビームの使用により、単一アンテナ
での全方向性の送信と比較すると、指向性ビームの使用
は望ましい方向に向けて効率的にパワーを送信すること
によって、ダウンリンク内の干渉の問題を軽減する。
【0012】このような指向性ビームの1つがセルC1
のセクタC1Aに示されている。ビームは必要な方向に
主ローブ16を有し、かつ比較的小さなサイドローブ1
8を有する。これは、必要な移動にパワーを向けること
によってセル内の干渉を軽減する。
【0013】図2は、指向性ビームの使用をより詳細に
示す。図2(a)では、六角形の通信セルC10は、セ
クタごとに基地局BSを有する3つのセクタ20、2
2、24に分割されている。セクタ20の中には、2人
の移動ユーザMU1とMU2がいる。基地局BSは、各
ユーザに対して1つの同じチャネル内で、指向性ビーム
26、28を生成する。MU1とMU2はよく分離さ
れ、ビームとビームの間にはかなりの角度がある。
【0014】図2(b)では、ユーザMU2が移動した
ので、ビーム間の角は大幅に減少している。図2(c)
では、ユーザMU2が移動したので、ビーム26、28
の間の角は非常に小さくなっている。MU1およびMU
2は実際には、各ビームの主ローブの中にあり、ビーム
は分離不可能であり、その結果、移動ユーザの間にかな
りな干渉が生じる。
【0015】本発明では、両方のユーザのCIR(搬送
波干渉比)が監視される。ビーム間の角度が減少すると
CIRも減少する。CIRの閾値が設定され、1つのM
UのCIRが閾値に達すると、この移動には異なる無線
チャネルが割り当てられる。
【0016】シミュレーションでは、クラスタ内にN
のセルがあり、各セルの中に3つの120度のセクタが
あると仮定する。各セクタは各セルに割り当てられた無
線スペクトラム全部(S=1)を使用するか、スペクト
ラムの3分の1(S=3)を使用する。同じセルセクタ
内にUの同一チャネルのユーザがいる場合、空間分割多
元接続容量CSDMAは、
【数1】 と定義することが可能である。
【0017】1996年のGSM05.05、バージョ
ン5.10.0で定められたような典型的な都市のGS
M無線環境を考えると、1998年2月、IEE Pro
c. Radar, Sonar & Navig., Vol. 145 No.1の
「Unified channel model formobile radio systems wi
th smart antennas」の中でJ. Fuhl, A F Molischおよ
びE Bonekによって確率論的な幾何学に基づいたチャネ
ルモデルが説明され、分析のために使用可能である。セ
ルは、5kmの半径を有し、各セクタにおける基地局
は、波長の半分の素子間間隔を伴う、Nのアンテナ(N
antennae with halfa wavelength inter-element spaci
ng)の均一な線形アレイを使用する。
【0018】CIRの計算では、干渉するセルの第1の
リング、たとえば、図1の1/3周波数再使用パターン
セルC2、C3、C4およびC5のみが考慮される。パ
ス損失指数は4であり、対数正規シャドウフェージング
分布(log-normal shadow fading distribution)の標
準偏差は6dBである。すべての移動ユーザの速度は5
0km/hと仮定されている。ハンドオーバの最大数は
6であり、すなわち、1つの異なるチャネルに対して1
つの移動を割り当てる6つの割り当てが許可されてい
る。
【0019】目的は、CSDMAと質の間のトレードオ
フを最適化することであり、質は減量(outage)の確立
outによって特徴づけられ、Poutは、
【数2】 である。
【0020】閾値は9dBとして設定される。
【0021】トレードオフを最適化するために、固定容
量と最適化容量という2つの手法がとられる。
【0022】固定容量手法では、SDMA同一チャネル
のユーザの数Uは固定されたままで、ユーザごとの質を
向上させることが目的となる。これは表1に示され、表
1の中では N=チャネルの数 再使用=周波数再使用パターン U=セクタ内のユーザの数 であり、CSDMAは、等式1から計算される。
【0023】CIRは等式2に与えられた累積密度関数
の5%として計算される。
【表1】 固定容量に関する空間チャネルの割り当て戦
【0024】達成されたCIRは容量強化の尺度であ
る。ついで、CIRの改善はより厳しい再使用(より小
さいN x S)、すなわち、より積極的にチャネル
の再使用すること、したがって容量を改善することが可
能である。
【0025】最適化容量手法では、各ユーザのCIR
が、例の中では9dBであるあらかじめ指定されたレベ
ルよりも高いという制限を条件として、SDMAの同一
チャネルのユーザの最大数が同じチャネルの上に割り当
てられる。これは表2に示されている。
【表2】 最適化容量のための空間チャネル割り当て戦
【0026】達成されたSDMAユーザの数はこの手法
による容量の強化の尺度であり、すなわち、同じ無線チ
ャネル上の同じセルセクタ内の増加したユーザの数であ
る。実際には、セル内の同一チャネル干渉が緩和されて
いる。
【0027】上記のシミュレーション結果では、セル間
の干渉は考慮されているが、セル間の干渉の緩和がない
スキーマが使用されている。さらに容量を改善するため
に、SDMA手法をセル間干渉緩和スキーマ、すなわ
ち、いわゆる、干渉低減のための空間濾波(SFIR)
手法と組み合わせることが可能である。
【0028】本発明によって適応されたビーム構成は、
Zetterbergの従来技術に述べられたような到着方向の推
定を必要とせず、有効な基地局へ向けて各移動から送信
された情報に基づいていることが理解されるであろう。
このような情報はGSM基準の特徴であり、移動装置に
修正は必要ではない。
【0029】次に非常に概略的な図3を参照すると、基
地局BSはいくつかのアンテナ30を有し、ビーム形成
装置32および他の多くの構成要素(図示せず)を含
む。基地局BSは移動ユーザMUごとに空間情報34を
受信し、ビーム形成装置はビームパターンを各MUに向
ける。図2は、図2の中でMU1とMU2に向けられた
ものと同じチャネル上の2つのビーム26、28を示
す。
【0030】受信された空間情報34は、アップリンク
上で使用可能である。本発明の用途に関しては、アップ
リンク情報は、各ユーザとアンテナアレイの間のチャネ
ル応答ベクトルに対応する共分散マトリックスの形式で
表現される。
【0031】GSM仕様の中で提供されているように、
MUはそれ自体のCIR状態に関する情報36をBSに
送信し、本発明による基地局では、このCIR情報は空
間割り当て回路38に向けられる。回路38はあらかじ
め設定されたCIR閾値を含み、各MUからのCIR情
報はこの閾値と比較される。たとえばMU2がMU1に
近づきすぎてビーム分離ができなくなりMU2のCIR
が望ましいレベルより下に落ちた時に、回路38は基地
局に対して、MU2を異なるチャネルに割り当てるよう
に命令し、これによって同じチャネルを共有するように
なった移動ユーザの異なる組をビーム形成装置に通知す
るので、適切なビームパターンが形成される。もともと
MU2に割り当てられていたチャネルは次に、同じセク
タ内にあるが、MU1に対してより大きな角距離にある
異なる移動に割り当てることが可能である。新しい構成
がCIR閾値を満たさない場合、条件が満たされるか再
割り当ての最高数に達するまで、再割り当てが命令され
る。
【0032】本発明の応用は、移動システムを修正する
ことを必要とせず、各基地局にわずかな追加機能を必要
とするだけである。CIR閾値はネットワーク業者の制
御の元に置かれている可能性がある。
【0033】指向性ビームに関して2つの移動ユーザが
分離不可能になる状況が展開することを防ぐことによ
り、本発明の使用は、SDMA容量とCIRの間のトレ
ードオフの改善という結果を導く。
【図面の簡単な説明】
【図1】GSMシステムの5つの六角形セルを示す図で
ある。
【図2】a〜cは、通信セルの同じセクタ内で2つの指
向性ビームの使用を示す図である。
【図3】移動通信システムの基地局を示す図である。
【符号の説明】
10 セクタ 12 セクタ 14 セクタ 16 主ローブ 18 サイドローブ 20 セクタ 22 セクタ 24 セクタ 26 指向性ビーム 28 指向性ビーム 30 アンテナ 34 空間情報 36 CIR情報 38 回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5K022 FF00 5K067 CC01 DD45 EE02 EE10 EE46 HH22 JJ38 KK02 KK03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の隣接する通信セルを有する移動通
    信ネットワークを動作させる方法であって、同じ通信セ
    ルまたはセルセクタ内で同じ通信チャネル上にある複数
    の移動ユーザに指向性ビームを提供するステップを含む
    方法であって、該方法は、 ユーザごとに搬送波干渉比を監視するステップと、 該監視された値を閾値と比較するステップと、 前記ネットワーク内の任意の移動ユーザが該閾値に達し
    た時に、その移動ユーザに異なるチャネルを割り当てる
    ステップとを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 前記ネットワークはGSMネットワーク
    である請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記方法はダウンリンク内で適用される
    請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記セルセクタ内の同一チャネルのユー
    ザの数は一定に保持され、該ユーザ各々の搬送波干渉比
    は向上される請求項1ないし3のいずれか一項に記載の
    方法。
  5. 【請求項5】 前記移動ユーザ各々の搬送波干渉比は、
    許容可能なレベルに維持され、セルごとまたはセルセク
    タごとの同一チャネルのユーザの数は増加される請求項
    1ないし3のいずれか一項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 移動通信ネットワーク用の基地局(B
    S)であって、 複数のビーム形成アンテナ(30)と、 同じ無線チャネル上に複数の指向性ビームのパターン
    (26、28)を提供するビーム形成手段(32)と、 前記基地局(BS)によって取り扱われる各移動ユーザ
    (MU1、MU2)から、空間情報(34)を受信する
    ように構成された受信手段とを備える基地局であって、 空間割り当て手段(38)は、 搬送波干渉比の閾値を格納し、 前記基地局(BS)によって取り扱われる各移動ユーザ
    (MU1、MU2)に関する搬送波干渉比情報を前記閾
    値と比較し、 1人のユーザ(MU2)に関して該閾値に達した時、そ
    の移動ユーザに対して異なる無線チャネルを割り当てる
    ように前記基地局に命令し、同じチャネルを共有する異
    なる移動ユーザの組を前記ビーム形成装置(32)に知
    らせて、適切なビームパターンが形成されるように構成
    されていることを特徴とする基地局。
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