JP5066162B2 - アダプティブアレイ基地局およびアダプティブアレイ基地局による物理スロットの割当て方法 - Google Patents
アダプティブアレイ基地局およびアダプティブアレイ基地局による物理スロットの割当て方法 Download PDFInfo
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Description
本発明はこのような従来技術の課題を解決し、通常の空間多重しない呼と同じGOSで空間多重した呼を確立・維持できるアダプティブアレイ基地局による物理スロットの割当て方法を提供することを目的とする。
また、本発明にかかるアダプティブアレイ基地局は、
移動体通信端末から送信され、前記アダプティブアレイ基地局に対する新たな通信である新規呼の接続確立要求メッセージを受信する受信手段と、
自局の物理スロットに割当てられている複数の各呼ごとの受信信号レベルの範囲と受信信号に関する情報の変化スピードとをそれぞれ順位付けする順位付け手段と、
当該順位に応じて前記割当てられている呼同士で空間多重を行い、前記新規呼を前記自局の物理スロットに割り当てる制御手段と
を備えることを特徴とする。
そして、2つの呼に空間多重する場合は、乗算回路28aと乗算回路28bとを使って各呼に異なる重みで送信できるようにしている。
1.受信系モジュール14の最終段で変換されたディジタル信号の例えばD/U(Desire/Undesire: 希望波/妨害波)が最大となるように合成し復調する。
2.アンテナANTでの受信の位相を算出して、送信時にはアンテナ端で同等の位相になるように制御する。それによって、通信を行うPHS端末の方向に送信/受信とも指向性を持たせることができる。
3.干渉波と遅延波の到来方向にヌル点を作ることによって抑圧する。
4.n本のアンテナに供給する信号の位相を制御することによって、任意の方向に指向性を持たせてビームを絞って送信することを可能とする。
5.周囲の基地局や通話中、あるいはデータ(通信)のやりとりをしている当該ユーザ端末以外の端末に対して、下り方向に与える干渉を減少させる。
1.モデム部30に対して必要なパラメータおよびタイミングを指示し、モデム部30が受信したデータを処理する。また、空中に輻射すべきデータを作成してモデム部30に渡す。さらに、キャリブレーションによって計算された重み付けによる送信出力の制御を指示する。
2.ユーザ端末(ユーザのPHS端末、以下単にユーザと称す)からのSpatial Signature(受信応答ベクトル)の変化速度を計算する。
3.ユーザからの上りのRSSIの統計処理をする。
4.空間多重した呼のGOSが空間多重でない通常の呼のGOSとできるだけ同じになるようなロジックで空間多重の物理スロット割当てを行う。
5.複数ユーザに対して空間多重で通話を確立する場合は、夫々のユーザへのC/I(Carrier/Interference)がユーザのGOSを良好に保つ為に必要な値以上になるように、夫々のユーザへの重みを計算する。
6.ISDN回線に接続され、これとのインタフェースの処理を実行する。
(1)空間多重を維持できる複数ユーザからの上りのRSSIのダイナミックレンジに限界がある。
(2)空間多重を維持できる複数ユーザのスピードに限界がある。
そこで、ユーザが良好なGOSで受信する為には、ある一定基準以上のC/N(Carrier/Noise)が必要になる。したがって、基地局で或る一定基準以上のヌルを他のユーザに対して作ることができなければ、ユーザのGOSは許容できないものになってしまう。
同様に、USER2(USER3)の受信する利得が高くなるようにアダプティブビームフォーミングすると同時に、USER1及びUSER3(USER1及びUSER2)に対してアダプティブヌルスティアリングでヌル送信されている。
例えばユーザのモビリティは小さくても回りの環境によってはマルチパスの影響で受信情報の変化スピードが速くなる場合もある。空間多重を維持する為には、前述した様に他のユーザに対して或る一定基準以上のヌルを確保しなければならないので、ユーザのスピードも或る一定基準以下でなければならない。
1)基地局の物理スロットがフルになる迄は通常のチャネルに呼を割当てる。
2)通所のチャネルに割当てられた呼に対しては、後述する方法でユーザの上りのRSSIのダイナミックレンジとスピードとの2点についてモニタする。
3)2)でのモニタによって、ユーザの上りのRSSIのダイナミックレンジとスピードとを算出して以下のようなレベル分けを行う。
4)3)のレベル分けの結果、下記のレベルA又はレベルBに属する呼は空間多重チャネルとして物理スロットを共有できるものとする。
上りのRSSIのダイナミックレンジ≦Range_A かつ ユーザからのSpatial Signature(受信応答ベクトル)の変化スピードが許容度以内
<レベルB>
上りのRSSIのダイナミックレンジ≦Range_B かつ ユーザからのSpatial Signature(受信応答ベクトル)の変化スピードが許容度以内
<レベルC>
上りのRSSIのダイナミックレンジ≦Range_C かつ ユーザからのSpatial Signature(受信応答ベクトル)の変化スピードが許容度以内
但し、Range_C>Range_B>Range_Aである。なお、上記レベル分けは一例に過ぎず、レベル数や各レベルの定義はこれに限定されない。
イ)ユーザからのCRCエラー及びUWエラーの無いバースト毎にRSSIを記録し、上りのRSSIのレベル変動幅を記録する。
ロ)ユーザからのCRCエラー及びUWエラーの無いバースト毎にSpatial Signature(受信応答ベクトル)の変化スピード(d)を記録する。Spatial Signature(受信応答ベクトル)の変化スピード(d)は以下に示すようにして定義される。
1)T1msec毎に計算されたdの小さい方からP1%の値を抜き出してヒストグラムに入れる。
2)1)の作業を開始してからT2秒経過した時点で作成されたヒストグラムでd ≧ Speed_Threshを満足する割合を計算する。
3)2)の作業は呼が終了する迄続けられる。
4)d ≧ Speed_Threshを満足する割合がP2%以上の時、空間多重チャネルとして許容できると判定する。
また、空間多重をさせるか否かの判断に使用された、上りのRSSIのダイナミックレンジと、Spatial Signature(受信応答ベクトル)の変化スピードとに関するモニタ情報は空間多重している間も保持される。
なお、本実施の形態では、空間多重チャネルに適した呼の種類として(3)ショートメッセージや(4)データ通信をあげているが、これら2つは具体例に過ぎず、ユーザのモビリティや上りのRSSIのダイナミックレンジが小さいものであればこれに限定されないことは明らかである。
一方、基地局のTCH物理スロットがフルになった状態で新しく呼の要求があった場合には、実施した前述のレベル分けの結果、既存の呼の中でレベルA又はレベルBに相当する既存の呼がいくつあるか確認する(S407)。その結果1つも存在しない場合には、CCHで新しい呼に割当て拒否をするための制御データを送信する(S421)。一方、1つだけある場合には後述する処理A(図5)へすすむ(S419)。
2)空間多重した呼の失敗率やGORを示すデータ(TCH切り替え数、ハンドオーバ数、異常切断数等)を基地局毎に一定周期で記録する(例えば、毎日記録)。
3)空間多重した呼の失敗率が高い、若しくはGOSを示すデータが通常の空間多重しない呼に比べて著しく悪い基地局が見つかった場合は、その基地局の環境が空間多重に適さない可能性があるとして、一定期間(例えば、原因がわかるまで)空間多重で呼を確立することを停止する。
また、許容できるGOSで空間多重チャネルで呼を確立できるので、基地局のチャネル当たりの単価を下げることができると同時に周波数の有効利用を図ることができる。
さらに、基地局の設置環境が空間多重に適さない場合は、その基地局エリア内の空間多重サービスを停止できるので、ネットワークの品質が劣化するのを回避することができる。なお、本実施の形態では本発明によるアダプティブアレイ基地局による物理スロットの割当て方法をPHS基地局に適用したが、本発明は特にPHS基地局に限定されるものではなく、例えばPDC(Personal Digital Cellular) やCDMA(Code Division Multiple Access) 等の基地局にも同様に適用可能である。
12 送受信切り替えスイッチ
14 受信系モジュール
22 送信系モジュール
30 モデム部
32 制御部
Claims (2)
- 空間多重通信を行なうアダプティブアレイ基地局における物理スロットの割当て方法において、
移動体通信端末から前記アダプティブアレイ基地局に対する新たな通信である新規呼の接続を要求する確立要求メッセージを受け取った場合に、
自局の物理スロットに割当てられている複数ごとの受信信号レベルの範囲と受信信号に関する情報の変化スピードとをそれぞれ順位付けし、
当該順位に応じて前記割当てられている呼同士で空間多重を行い、前記新規呼を前記自局の物理スロットに割当てることを特徴とする物理スロットの割当て方法。 - 空間多重通信を行なうアダプティブアレイ基地局において、
移動体通信端末から送信され、前記アダプティブアレイ基地局に対する新たな通信である新規呼の接続確立要求メッセージを受信する受信手段と、
自局の物理スロットに割当てられている複数の各呼ごとの受信信号レベルの範囲と受信信号に関する情報の変化スピードとをそれぞれ順位付けする順位付け手段と、
当該順位に応じて前記割当てられている呼同士で空間多重を行い、前記新規呼を前記自局の物理スロットに割り当てる制御手段と
を備えることを特徴とするアダプティブアレイ基地局。
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JP2009269474A JP5066162B2 (ja) | 2009-11-27 | 2009-11-27 | アダプティブアレイ基地局およびアダプティブアレイ基地局による物理スロットの割当て方法 |
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- 2009-11-27 JP JP2009269474A patent/JP5066162B2/ja not_active Expired - Fee Related
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