以下、本発明に係る携帯型端末ケースの第一実施形態について図面を用いて説明する。
本第一実施形態の携帯型端末ケース1は、図1ないし図4に示すように、携帯型端末100の正面側の外周縁部に対応して配置されるフレーム体2と、このフレーム体2の各枠部21a、21b、21c、21dに取り付けられる端末収容体3とを有する。
なお、本第一実施形態の携帯型端末ケース1は、携帯型端末100としてスマートフォンに対応したものを例示して説明するが、携帯型端末100はスマートフォンに限定されるものではなく、タブレット端末などのタッチ入力可能なディスプレイを備える携帯型の端末から適宜選択されるものである。
フレーム体2は、端末収容体3を取り付けることで携帯型端末100を収容するケースの一部となるものであり、前記携帯型端末100のディスプレイ101を操作可能な操作用開口22を備えるように矩形枠状に形成されている。本第一実施形態におけるフレーム体2は、断面丸形状の棒材を携帯型端末100の形状に合わせて縦長の矩形に屈曲させて形成されている。そして、図3および図4に示すように、矩形を構成する4つの辺に当たるそれぞれの枠部21a、21b、21c、21dが、携帯型端末100の正面側の外周縁部に対応して配置されることで、前記携帯型端末100を係止して、前記操作用開口22から外側に飛び出ないようになっている。
なお、フレーム体2の断面形状は、丸形状に限定されるものではなく、矩形状やL字状など、携帯型端末100を係止可能な形状から適宜選択してもよい。また、フレーム体2の製造方法は、棒材を屈曲して製造するものに限定されるものではなく、例えば、鍛造、鋳造、切削、溶接、接着などから適宜選択してよく、3Dプリンタなどで製造してもよい。さらに、フレーム体2の素材は、ステンレスやアルミニウムなどの金属や、プラスチックなどの合成樹脂などから適宜選択してもよい。
次に、端末収容体3について説明する。端末収容体3は、フレーム体2に設けられて携帯型端末100を収容する収容空間を形成し、前記携帯型端末100の背面側を保持するものである。端末収容体3の素材は、特に限定されるものではないが、外径寸法の異なる携帯型端末100の収容を容易にするために、柔軟性や伸縮性を有する素材から形成されることが好ましい。
動物皮や合皮などの、布材などに比べて柔軟性や伸縮性の低い素材の場合は、柔軟性や伸縮性を持たせるため、図5に示すように、素材に複数の切り込み32を設けてもよい。このとき、裏側に動物皮等とは異なる色彩の素材を重ね合わせることで、切り込み32が開いたときに色彩の異なる裏側の素材が見えて前記切り込み32を模様として目立たせることができる。
なお、比較的柔軟性や伸縮性の低い素材に伸縮性や収縮性を備える方法は、切り込み32を設ける方法に限定されるものではなく、図示しないがプリーツを施してもよい。
本第一実施形態における端末収容体3は、布材の表面に滑り難くするゴム材が塗布された伸縮性を有する素材を裁断して形成している。このように、端末収容体3は1枚の布状素材を裁断することで形成することができるため、製造工程が少なく済み、容易かつ安価に製造することができる。
なお、端末収容体3は、一つの素材で形成されるものに限定されるものではなく、複数の素材を積層させて形成したり、パッチワークのように複数の素材をつなぎ合わせたものであってもよい。
本第一実施形態における端末収容体3は、図1および図2に示すように、携帯型端末100を収容可能にフレーム体2の各枠部21a、21b、21c、21dに取り付けるための縁部31a、31b、31c、31dを有している。各縁部31a、31b、31c、31dは、取り付けられる各枠部21a、21b、21c、21dのうち、少なくとも1カ所以上と間が着脱自在に構成されており、携帯型端末100を出し入れ可能に構成されている。本発明における各縁部31a、31b、31c、31dの着脱とは、第一実施形態ないし第四実施形態のように、面ファスナー41等を利用して各枠部21a、21b、21c、21dに対して着けたり取り外したりすることとともに、第五実施形態のように、フレーム体2に取り付けた状態のまま、取り付け対象となる枠部21a、21b、21c、21dと取り付け対象とは異なる枠部21a、21b、21c、21dとの間を交互に移動させて着けたり外したりすることを含むものである。
本第一実施形態では、縦長矩形状を構成する各枠部21a、21b、21c、21dのうち、左右の長辺部分に相当する枠部21b,21dおよび下方の短辺部分に相当する枠部21cに対し、外側から内側に折り返された端末収容体3の下方縁部31cおよび左右両縁部31b、31dが接着ないし縫合することによってフレーム体2に取り付けられている。また、下方縁部31cには、携帯型端末100のジャック102に接続する充電や外部機器との通信を行うコードを挿通させるための、切り欠き状に形成された挿通部33が形成されている。
なお、各縁部31a、31b、31c、31dは、各枠部21a、21b、21c、21dに対して取り付ける場合、外側から内側に折り返されて取り付けられる方法に限定されるものではなく、第二実施形態ないし第四実施形態に示すように、内側から外側に折り返されて取り付けられていてもよい。
フレーム体2の上方の短辺部分に対応する端末収容体3の上方縁部31aは、携帯型端末100を出し入れ可能に構成するため、上方の枠部21aに対して着脱自在に構成されている。この構成により、本第一実施形態における端末収容体3の上方は、携帯型端末100を出し入れ可能にするための端末出入部4として構成される。
具体的には、図6および図7に示すように、端末収容体3の上方縁部31aがフレーム体2より十分に長く形成されており、上方の枠部21aの内側を通り、外側に折り返らせることができるようになっている。そして、端末収容体3の上方縁部31aが折り返されて重なる位置に面ファスナー41が設けられており、着脱フラップ42aとして上方の枠部21aに着脱できるようになっている。なお、着脱フラップ42aの固定手段は、面ファスナー41に限定されるものではなく、ボタンや磁石、バックル等の着脱可能なものから適宜選択してもよい。
また、本第一実施形態における着脱フラップ42aは、フレーム体2の左右幅に対して細幅に形成されているとともに、中心から左右いずれかの方向にずれた位置(本第一実施形態では左方向にずれた位置)に設けることで、図4に示すように、携帯用端末のカメラ103やフラッシュライト等に用いられる照明104を露出させるカメラ用孔部34が形成されている。
さらに、端末収容体3は、図3および図4に示すように、携帯型端末ケース1の四つ角部においてフレーム体2が露出するように構成されている。
次に、本第一実施形態の携帯型端末ケース1における各構成の作用について説明する。
本第一実施形態の携帯型端末ケース1は、図8に示すように、携帯型端末100の装着を行う。具体的には、図8(a)に示すように、端末出入部4の着脱フラップ42a(端末収容体3の上方縁部31a)をフレーム体2の上方の枠部21aから取り外しておく。次に、図8(b)に示すように、携帯型端末100をディスプレイ101がフレーム体2の方向に向けた状態で端末出入部4から挿入する。そして、図8(c)に示すように、携帯型端末100の正面側の外周縁部がフレーム体2の対応した位置に配置されるように挿入する。
次に、図8(d)に示すように、着脱フラップ42a(端末収容体3の上方縁部31a)を上方の枠部21aと携帯型端末100との間に通す。そして、図8(e)に示すように、その先端を折り返して面ファスナー41で固定する。ここで着脱フラップ42aの固定位置を変えることで携帯型端末100を収容する収容空間のサイズ調整ができる。着脱フラップ42aを少し引っ張るようにしながら固定した場合、携帯型端末100がフレーム体2側に引き寄せられ携帯型端末ケース1との間に不要な隙間が形成されるのを抑制することができる。
携帯型端末100が装着された携帯型端末ケース1では、操作用開口22が開口しているため、装着したままディスプレイ101のタッチ操作を行うことができる。また、挿通部33やカメラ用孔部34により、装着したままの充電やカメラ操作を行うことができる。さらに、端末収容体3に柔軟性を有する素材を用いることで、携帯型端末100の側面や背面などに設けられたボタン類が端末収容体3に覆われていても、上から押してボタン操作をすることができる。
また、携帯型端末ケース1は、鞄や衣服のポケットに出し入れする際に四つ角部が擦れ易いが、本第一実施形態では、当該角部をフレーム体2により構成している。このため、端末収容体3が四つ角部において直接、鞄等と擦れることがない。よって、端末収容体3は、きれいな状態を維持し易い。
さらに、携帯型端末100の正面側の外周縁部にフレーム体2が配置されているため、ディスプレイ101とフレーム体2の正面側との間には距離が形成される。よって、仮に平坦な床などの上に落下させた場合、フレーム体2が床面に衝突するため、ディスプレイ101が直接床面に衝突することがなく、割れるのを防ぐことができる。このように携帯型端末100のディスプレイ101側がフレーム体2によって十分に保護されているため、2つ折り形状の手帳型にするか否かなど正面側を自由にデザインすることができる。
以上のような本第一実施形態の携帯型端末ケース1によれば、以下の効果を奏することができる。
1.携帯型端末100の大きさや厚さに対する許容範囲を拡げることができ、例えばモデルチェンジなどにより携帯型端末100の大きさや厚さに若干の変更が加えられても使用し続けることができる。
2.端末収容体3に端末出入部4を備えたことにより、携帯型端末100の出し入れが容易であり、何度も出し入れすることができる。
3.携帯型端末ケース1は、端末収容体3を1枚の布状素材等から形成し、それをフレーム体2に取り付けることで完成するため、製造工程が少なく済み、容易かつ安価に製造することができる。
4.携帯型端末100のディスプレイ101がフレーム体2によって保護されているため手帳型にするか否かなど、正面側を自由にデザインすることができる。
5.端末収容体3に用いられる素材は特に制限が無く、自由にデザインすることができる。
次に、本発明に係る携帯型端末ケースの第二実施形態について図面を用いて説明する。なお、前述した第一実施形態で説明した構成と同一または相当する構成については同一の符号を付して再度の説明を省略する。
本第二実施形態における端末収容体3は、図9および図10に示すように、フレーム体2の各枠部21a、21b、21c、21dのうち、いずれか2カ所と着脱自在に構成されたものである。本第二実施形態では、隣り合う2カ所の枠部21a、21dとの間が着脱自在に構成されている。
具体的には、左方の長辺部分に相当する枠部21bおよび下方の短辺部分に相当する枠部21cに対応する端末収容体3の左方縁部31bおよび下方縁部31cが内側から外側に折り返された状態で取り付けられている。
一方、端末収容体3の上方縁部31aに設けられた着脱フラップ42aは、第一実施形態と同様に、フレーム体2の左右幅に対して細幅で長く形成されているとともに、中心から左方向にずれた位置に設けられている。
また、端末収容体3の右方縁部31dに設けられた着脱フラップ42dは、枠部21dに沿って上下方向に幅広に形成されている。本第二実施形態における右方縁部31dに設けられる着脱フラップ42dは、カメラ用孔部34を形成するために、上方側が開口するように枠部21dの上下長さよりも上下方向に幅狭に形成されている。そして、端末収容体3の右方縁部31dが内側から外側に向けて折り返されて重なる位置に面ファスナー41が設けられており、右方の枠部21dに対して着脱できるようになっている。
本第二実施形態の携帯型端末ケース1は、例えば、次のように携帯型端末100の装着を行う。
まず、図9ないし図11(a)に示すように、着脱フラップ42a(端末収容体3の上方縁部31a)および着脱フラップ42d(端末収容体3の右方縁部31d)を枠部21aおよび枠部21dから取り外し、端末出入部4を開けておく。そして、図11(b)に示すように、携帯型端末100をディスプレイ101がフレーム体2の方向に向けた状態で端末出入部4から挿入し、図11(c)に示すように、携帯型端末100の正面側の外周縁部をフレーム体2に対応する位置に配置する。このとき、本第二実施形態における端末出入部4は、第一実施形態に比べての開口が大きいため、携帯型端末100が挿入し易くなる。
次に、端末収容体3の上方縁部31aの着脱フラップ42aは、図8(c)ないし図8(d)に示すように、第一実施形態と同様に、枠部21aに対して取り付ける。
また、端末収容体3の右方縁部31dの着脱フラップ42dは、上方縁部31aの着脱フラップ42aを取り付けるのと同様に取り付ける。つまり、図11(d)に示すように、着脱フラップ42dを枠部21dと携帯型端末100との間に通し、図11(e)に示すように、その先端を外側に折り返して面ファスナー41で固定する。これにより、携帯型端末100は、図12に示すように、本第二実施形態の携帯型端末ケース1に収容される。
以上のような本第二実施形態の携帯型端末ケース1によれば、第一実施形態の携帯型端末ケース1と同様の作用効果が得られるとともに、上下方向と左右方向の2方向から携帯型端末100を収容する収容空間のサイズ調整をすることができる。これにより端末収容体3が伸縮性や柔軟性の低いまたは伸縮性や柔軟性の無い素材により形成しても携帯型端末100と携帯型端末ケース1との間の不要な隙間の形成を抑制することができる。
次に、本発明に係る携帯型端末ケースの第三実施形態について図面を用いて説明する。なお、前述した第一実施形態および第二実施形態で説明した構成と同一または相当する構成については同一の符号を付して再度の説明を省略する。
本第三実施形態における端末収容体3は、図13および図14に示すように、フレーム体2の各枠部21a、21b、21c、21dに対し、3カ所の枠部21a、21b、21dとの間が着脱自在に構成されたものである。本第三実施形態では、第二実施形態において枠部21bに取り付けられていた端末収容体3の左方縁部31bを、着脱フラップ42bとして構成し、枠部21bに対して着脱自在に構成している。
本第三実施形態の携帯型端末ケース1は、例えば、次のように携帯型端末100の装着を行う。
まず、図13、図15(a)および図16(a)に示すように、着脱フラップ42a、42b、42d(端末収容体3の上方縁部31aおよび左右両縁部31b、31d)を各枠部21a、21b、21dから取り外す。そして、枠部21cに取り付けられた端末収容体3の下方縁部31cを支点としてフレーム体2を立ち上げる。
次に、図15(a)および図16(a)の矢印(1)で示すように、端末収容体3の正面側の破線で示す位置に携帯型端末100を配置する。次に、図15(a)および図16(a)の矢印(2)で示すように、枠部21a、21b、21dから取り外された各着脱フラップ42a、42b、42dを、破線で示すように携帯端末100側に立ち上げる。そして、図15(a)の矢印(3)で示すように、フレーム体2を倒して携帯型端末100の正面側の外周縁部に対応して配置する。
このとき着脱フラップ42a、42b、42dは、図15(b)および図16(b)に示すように、携帯型端末100とフレーム体2との間に配置される。そして、着脱フラップ42a、42b、42dは、図15(b)および図16(b)の矢印(4)で示すように先端を外側に折り返す。
折り返した着脱フラップ42a、42b、42dは、図15(c)および図16(c)に示すように、面ファスナー41で固定する。これにより携帯型端末100は、第二実施形態と同様に図12に示すように、本第三実施形態の携帯型端末ケース1に収容される。
以上のような本第三実施形態の携帯型端末ケース1によれば、第一実施形態および第二実施形態の携帯型端末ケース1と同様の作用効果が得られるとともに、対向位置に設けられた着脱フラップ42b、42dによって携帯型端末100を収容する収容空間のサイズ調整がよりし易くなる。
次に、本発明に係る携帯型端末ケースの第四実施形態について図面を用いて説明する。なお、前述した第一実施形態ないし第三実施形態で説明した構成と同一または相当する構成については同一の符号を付して再度の説明を省略する。
本第四実施形態における端末収容体3は、図17および図18に示すように、フレーム体2の各枠部21a、21b、21c、21dに対し、4カ所全ての枠部21a、21b、21c、21dとの間が着脱自在に構成されたものである。
本第四実施形態の携帯型端末ケース1は、例えば、次のように携帯型端末100の装着を行う。
まず、図17および図19(a)に示すように、各着脱フラップ42a、42b、42c、42dを各枠部21a、21b、21c、21dから取り外す。また、端末収容体3の上に携帯型端末100を配置する。そして、図19(a)の矢印(1)で示すように、各着脱フラップ42a、42b、42c、42dを携帯型端末100側に立ち上げる。
次に、図19(b)に示すように、立ち上げられた各着脱フラップ42a、42b、42c、42dをフレーム体2の操作用開口22に挿通させる。そして、図19(c)に示すように、前記フレーム体2を携帯型端末100の正面側の外周縁部に対応して配置する。ここで、図19(c)の矢印(2)で示すように、操作用開口22に挿通させた各着脱フラップ42a、42b、42c、42dの先端を外側に折り返す。
折り返した各着脱フラップ42a、42b、42c、42dは、図19(d)に示すように、面ファスナー41で固定する。これにより携帯型端末100は、第二実施形態および第三実施形態と同様に図12に示すように、本第四実施形態の携帯型端末ケース1に収容される。
以上のような本第四実施形態の携帯型端末ケース1によれば、第一実施形態ないし第三実施形態の携帯型端末ケース1と同様の作用効果が得られる。
次に、本発明に係る携帯型端末ケースの第五実施形態について図面を用いて説明する。なお、前述した第一実施形態ないし第四実施形態で説明した構成と同一または相当する構成については同一の符号を付して再度の説明を省略する。
本第五実施形態における端末収容体3は、縁部31a、31b、31c、31dが伸縮可能な素材から構成されており、少なくとも1カ所以上の縁部31a、31b、31c、31dが取り付け対象となる枠部21a、21b、21c、21dから、取り付け対象とは異なる枠部21a、21b、21c、21dに向けて脱がすようにスライド移動させることができるように構成されている。
本第五実施形態では、図20(a)に示すように、各縁部31a、31b、31c、31dは、取り付け対象となる各枠部21a、21b、21c、21dに対し、外側から内側に向けて折り返されて接着ないし縫合することによって取り付けられている。また、下方縁部31cは、細長形状に形成されており、枠部21cの左右両方の角部近傍に配置されている。左側の下方縁部31cは左方の枠部21bの方向に、右側の下方縁部31cは右方の枠部21dの方向に、それぞれフレーム体2に沿ってスライド移動できるようになっている。
なお、フレーム体2に沿ってスライド移動可能に構成した縁部31c以外の縁部31a、31b、31dは、枠部21a、21b、21dに対して接着ないし縫合することによって取り付けられるものに限定されるものではなく、第一実施形態ないし第四実施形態のように、着脱フラップ42a、42b、42dにより着脱可能に取り付けられていてもよい。
本第五実施形態の携帯型端末ケース1は、例えば、次のように携帯型端末100の装着を行う。
まず、図20(b)に示すように、左右両方の角部近傍に形成した下方縁部31cを、フレーム体2に沿って取り付け対象の枠部21cから取り付け対象とは異なる枠部21b、21dの位置までスライド移動させて、枠部21cから外しておく。具体的には、左側の下方縁部31cを下方の枠部21cから隣り合う左方の枠部21bに掛かる位置までスライド移動させるとともに、右側の下方縁部31cを下方の枠部21cから隣り合う右方の枠部21dに掛かる位置までスライド移動させる。これにより、縁部31cの中央位置に形成された挿通部33が大きく開口し、携帯型端末100を挿入可能な端末出入部4が形成される。
次に、図20(c)に示すように、下方縁部31cに開口した端末出入部4から携帯型端末100を挿入する。そして、携帯型端末100の正面側の外周縁部がフレーム体2の対応した位置に配置されるまで挿入する。
携帯型端末100の挿入が完了後、図20(d)に示すように、左右の枠部21b、21dに掛けていた左右の下方縁部31cを下方の枠部21cの両方の角部近傍の元の位置に移動させる。これにより、携帯型端末100は、本第五実施形態の携帯型端末ケース1に収容される。
以上のような本第五実施形態の携帯型端末ケース1によれば、第一実施形態ないし第四実施形態の携帯型端末ケース1と同様の作用効果が得られる。また、端末出入部4を形成する際に、下方縁部31cを枠部21cから完全に取り外す必要がないため、下方縁部31cの着脱作業を容易に行うことができる。
次に、本発明に係る携帯型端末ケースの第六実施形態について図面を用いて説明する。なお、前述した第一実施形態ないし第五実施形態で説明した構成と同一または相当する構成については同一の符号を付して再度の説明を省略する。
本第六実施形態における端末収容体3は、図21に示すように、収容体本体35と、この収容体本体35に設けられる縁部31a、31b、31c、31dとから構成される。
収容体本体35は、携帯型端末100の背面側を保持するものであり、図21に示すように、収容体本体枠部36a,36b,36c,36dからなる矩形枠状に形成されている。本第六実施形態では、フレーム体2と同じものを使用しており、部材を共通化させることで製造コストの抑制を図っている。
なお、収容体本体35は、フレーム体2と同じであるものに限定されるものではなく、異なる寸法の矩形枠状に形成されていてもよく、板状や網目状に形成されていてもよい。
本第六実施形態における縁部31a、31b、31c、31dは、収納される携帯型端末100の正面および背面を基準として、正面位置および背面位置に枠部21a、21b、21c、21dおよび収容体本体枠部36a,36b,36c,36dを嵌め入れ可能に形成された枠嵌入溝37を有する。これにより、携帯型端末100を出し入れ可能に構成するために枠部21a、21b、21c、21dと着脱自在に構成されるとともに、収容体本体枠部36a,36b,36c,36dに対しても着脱自在に構成される。
各枠嵌入溝37は、収納される携帯型端末100の厚さに応じた間隔を隔てて形成されている。また本第六実施形態では、収容空間方向に開口させてなる略C型状に形成されている。そして、図22に示すように、背面側の枠嵌入溝37に、収容体本体枠部36a,36b,36c,36dを嵌め入れることで、収容体本体35と縁部31a、31b、31c、31dとが一体となり端末収容体3として構成される。なお、枠嵌入溝37の開口方向は収容空間方向に限定されるものではなく、正面側、背面側および収容空間と逆の外側であってもよい。
また、本第六実施形態において、各縁部31a、31b、31c、31dの収容空間側には、携帯型端末100を保持し易くするために、当該携帯型端末100の外周縁の形状に合わせて湾曲凹状に形成された端末保持溝38が形成されている。なお、端末保持溝38は湾曲凹状に限定されるものではなく、適宜選択することができる。また、端末保持溝38が形成されていなくてもよい。
また、縁部31a、31b、31c、31dの長さおよび各収容体本体枠部36a,36b,36c,36dに対して設けられる個数は、適宜選択することができる。本第六実施形態では、上方の縁部31a、左方の縁部31bおよび右方の縁部31dは、設置対象となる上方の収容体本体枠部36a、左方の収容体本体枠部36bおよび右方の収容体本体枠部36dの長さよりも短く形成されており、収容した状態の携帯型端末100の外周縁部に設けられた電源や音量などの操作を行う操作ボタンなどに被らないように装着することで、前記操作ボタンの操作できるようになっている。また、下方の縁部31cは、図21に示すように、長さの短い2つの部材からなり、図24に示すように、中央位置が開口するように左右方向に間隔を開けて配置することで、挿通部33を構成するようになっている。
本第六実施形態における縁部31a、31b、31c、31dに用いられる素材は、射出成型や押出成型が可能なプラスチックやゴムなどの合成樹脂材により形成されている。各縁部31a、31b、31c、31dの断面形状を同一形状とし、射出成型等に用いられる金型を共通化させることで製造コストの抑制を図っている。なお、本第六実施形態における縁部31a、31b、31c、31dの製造方法は射出成型や押出成型に限定されず適宜選択することができる。また、素材は、合成樹脂材に限定されるものではなく、他の実施形態と同様に布材や皮材などから適宜選択してもよい。
なお、本第六実施形態における各縁部31a、31b、31c、31dは、収容体本体35に対して着脱自在に構成するものに限定されるものではなく、取り外しできない構成にしてもよい。また、各縁部31a、31b、31c、31dは、全ての枠部21a、21b、21c、21dに対して着脱自在に構成するものに限定されるものではなく、第一実施形態ないし第三実施形態と同様に、1カ所ないし3カ所が取り外しできない構成にしてもよい。
本第六実施形態の携帯型端末ケース1は、例えば、次のように携帯型端末100の装着を行う。
まず、図23(a)に示すように、背面側の枠嵌入溝37を支点として各縁部31a、31b、31c、31dの正面側を外側に倒す。次に、図23(b)に示すように、携帯型端末100を収容体本体35の上に設置するとともに、ディスプレイ101の上にフレーム体2を載せる。次に、図23(c)に示すように、各縁部31a、31b、31c、31dを立ち上げる。そして、各縁部31a、31b、31c、31dの正面側の枠嵌入溝37をフレーム体2の各枠部21a、21b、21c、21dに嵌合させて前記フレーム体2に装着する。
これにより、携帯型端末100は、図24に示すように、本第六実施形態の携帯型端末ケース1に収容される。モデルチェンジ等により携帯型端末100の寸法に違いが生じても、フレーム体2や枠状に形成された収容体本体35が押し広がることで収納することができる。
以上のような本第六実施形態の携帯型端末ケース1によれば、第一実施形態ないし第四実施形態の携帯型端末ケース1と同様の作用効果が得られる。また、モデルチェンジ等により携帯型端末100の外周縁部に設けられた操作ボタンの位置に違いが生じても、縁部31a、31b、31c、31dの位置をボタン操作可能な位置に移動させることができる。
なお、本発明に係る携帯型端末ケースは、前述した各実施形態に限定されるものではなく、適宜変更することができる。例えば、図示しないが、着脱フラップ42a、42b、42c、42dは、1カ所の枠部21a等に対して2本以上で構成されていてもよい。また、端末収容体3は、携帯型端末100のスピーカーやマイクの位置に音を通過させることのできる孔などを設けてもよい。さらに、端末収容体3にポケット等を設けて、紙幣や小銭、カード類を収容できるようにしてもよい。
また、第二実施形態ないし第四実施形態および第六実施形態の携帯型端末ケース1に携帯型端末100を収容する方法は、例示したものに限定されるものではなく、例えば第一実施形態のように着脱可能な各着脱フラップ42a、42b、42c、42dや各縁部31a、31b、31c、31dのいずれか一つを取り外して端末出入部4を開口し、携帯型端末100を挿入して収容するようにしてもよい。また、第二実施形態ないし第四実施形態における着脱フラップ42a、42b、42c、42dのうちで端末出入部4として構成されるもの以外について、面ファスナー41等を携帯型端末100を保持する内面側に設け、対象となる枠部21a、21b、21c、21dに対して外側から内側に向けて折り返して固定する構成にしてもよい。予め位置を調整して固定しておくことで、第二実施形態ないし第四実施形態と同様に、携帯型端末100を収容する収容空間のサイズ調整をすることができる。