JP7075241B2 - 美爪料セット及び美爪方法 - Google Patents
美爪料セット及び美爪方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7075241B2 JP7075241B2 JP2018034615A JP2018034615A JP7075241B2 JP 7075241 B2 JP7075241 B2 JP 7075241B2 JP 2018034615 A JP2018034615 A JP 2018034615A JP 2018034615 A JP2018034615 A JP 2018034615A JP 7075241 B2 JP7075241 B2 JP 7075241B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- powder
- containing composition
- nail
- composition
- weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Cosmetics (AREA)
Description
また、爪に塗工する際、爪から原料液がはみ出すことがある。このはみ出しが生じると、意匠性が低下するため、除光液で全体をリムーブ(剥離)させ、再度、塗布する必要が生じる。この場合、手間が生じると共に、何度も溶剤を爪に塗布することとなり、爪への負担が高くなり、二枚爪の原因につながる可能性がある。
[1]少なくとも爪に直接塗布される粉体含有組成物と、粉体含有組成物を含浸又は被覆するようにして爪に固化定着する液状定着用組成物からなる、美爪料セットであり、前記粉体含有組成物が、少なくとも意匠用粉体及び樹脂粉体を含み、前記液状定着用組成物が、少なくともバインダー成分と有機溶剤を含む、美爪料セット。
[2]前記粉体含有組成物をPETフィルム上に2g/m2となるように塗布し、塗布後の粉体含有組成物表面の接触角をθ/2法にて測定したときの純水に対する接触角が135°以下である、[1]に記載の美爪料セット。
[3]前記液状定着用組成物のバインダー成分として、少なくともニトロセルロースを含み、前記液状定着用組成物の有機溶剤として、下記の(1)及び(2)を含む[1]又は[2]に記載の美爪料セット。
(1)酢酸エステル類、乳酸エステル類、ケトン類及び炭化水素から選択される少なくとも一種。
(2)炭素数1~4個のアルコールから選択される少なくとも一種のアルコール。
[4]前記粉体含有組成物の顔料成分として、干渉色を発現する金属顔料を含む、[1]から[3]のいずれかに記載の美爪料セット。
[5]少なくとも意匠用粉体及び樹脂粉体を含む粉体含有組成物を、爪の表面に直接塗布し、次いで、少なくともバインダー成分及び有機溶剤を含む液状定着用組成物を、爪の表面に塗布された前記粉体含有組成物に含浸させる、又はこの粉体含有組成物を被覆するように塗布し、固化させることにより、爪の表面に装飾を施す美爪方法。
[6]前記粉体含有組成物の爪表面への塗布を、塗布材として柔軟性のある多孔性材料を用いた塗布具を用いる[5]に記載の美爪方法。
さらにまた、前記粉体含有組成物を爪に塗布する際に、柔軟性のある多孔性材料からなる塗布材を用いると、前記粉体含有組成物の塗布量をコントロールすることが可能となり、塗りムラを減らし、均一に塗布することが可能となり、また、部分的に塗布量を適宜調整することで一回の塗布でグラデーションに塗布することが容易となる。
この発明にかかる美爪料セットは、少なくとも爪に直接塗布される粉体含有組成物と、粉体含有組成物を含浸又は被覆するようにして爪に固化定着する液状定着用組成物からなる。
前記粉体含有組成物は、少なくとも意匠用粉体、樹脂粉体及び油性成分を含む組成物であり、その主成分が粉体で構成されるものである。この点で有機溶剤や液状樹脂を主成分として顔料等の粉体を含有する一般的なマニキュアやジェルネイルとは異なるものである。また、粉体含有組成物に含まれる意匠用粉体は、爪に塗布・固化したときに、意匠性を表現する材料であり、顔料等の色剤、無機粒子、有機粒子、光輝性を発揮させる光輝材等があげられる。
意匠用粉体は、この発明にかかる美爪料セットを爪に塗布して得られる皮膜(以下、単に「皮膜」と称する場合がある。)に色を付与し、意匠性を付与する役割を有する。この意匠用粉体としては、有機顔料、無機顔料、染料、光輝性顔料等があげられるが、これらに限定されることなく、人体に塗布することが許容されるものであれば、他の色を表出する材料を使用することができる。
このような有機顔料の例としては、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色305号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号及び青色404号や、更に赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号又は青色1号等や、これら有機顔料のジルコニウムレーキ、バリウムレーキ、又はアルミニウムレーキ等があげられる。
光輝性顔料は、光輝感を与える等の意匠性の向上や、爪表面の隠ぺい性の向上等を図ることができる。光輝性顔料としては、パール顔料、ラメ感を奏するラメ顔料、金属顔料などが挙げられる。
パール顔料としては、限定されるものではないが、雲母チタン、ベンガラ被覆雲母、ベンガラ被覆雲母チタン、カルミン被覆雲母チタン、紺青被覆雲母チタン、酸化チタン被覆合成金雲母、ベンガラ・酸化チタン被覆合成金雲母、酸化チタン被覆ガラスフレーク、酸化チタン被覆アルミナフレーク、酸化チタン被覆シリカフレーク、シリカ被覆アルミニウム、酸化鉄・シリカ被覆アルミニウム、シリカ被覆鉄を挙げることができる。
また、ラメ顔料としては、限定されるものではないが、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、エポキシ樹脂被覆アルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレート、アルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレート、ウレタン樹脂被覆アルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレートを挙げることができる。
このような厚みは、水面拡散面積法(アルミニウム顔料の場合であれば、水面拡散面積=Scm2/gとすると、厚み=4000/Sμm)により測定することができる。
本発明における粉体含有組成物中の意匠用粉体の含有量は、本発明の効果が得られる限りにおいて特に限定されるものではないが、5重量%以上90重量%以下が好ましく、さらには20重量%以上85重量%以下が好ましく、特に60重量%以上80重量%以下がより好ましい。この範囲内であれば皮膜に所望の意匠性を付与することできる。
本発明における粉体含有組成物中のフッ素処理やシリコーン処理等の表面処理を施した無機顔料の含有量は特に限定されないが、この含有量が10重量%以上、より好ましくは60重量%以上であること、及び73重量%以下であると液状定着用組成物の粉体含有組成物の液状定着用組成物に対する浸透性が好適となる。本発明においては、粉体含有組成物と液状定着用組成物の浸透性のバランスが本発明の効果との関係で重要である。粉体含有組成物中のフッ素処理やシリコーン処理等の表面処理を施した無機顔料の含有量が73重量%以下であれば、後述する接触角が135°以下となり、粉体含有組成物への液状定着用組成物の浸透性が好適となるので、爪に形成される皮膜の爪への密着力が十分に発揮される。他方、73重量%超となると、粉体含有組成物への液状定着用組成物の浸透性が低下するため、皮膜の爪への密着力が低下する。また、10重量%未満であると後述する接触角が50°未満となる傾向にあり、また60重量%未満であると後述する接触角が100°未満となる傾向にあり、その場合は、液状定着用組成物を塗布した際に、液状定着用組成物の表面張力の影響により、爪上にのせた粉体含有組成物が流動化し、意匠性が悪くなるおそれがある。
また、粉体含有組成物を爪に塗布した際、滑らかに爪上に広がらなくなり、意匠性が悪くなるおそれがある。
なお、前記で挙げた意匠用粉体は、所望の意匠性に応じて、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記樹脂粉体は、前記意匠用粉体の補助材として用いられる。樹脂粉体を含有することで、粉体含有組成物の塗布時の滑らかさを付与したり、形成された皮膜に柔軟性を付与したり、液状定着用組成物の浸透性を調整したりすることができる。この樹脂粉体としては、ナイロン樹脂、ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル-メタクリル酸共重合体等のアクリル系又はメタクリル系樹脂、塩化ビニリデン-メタクリル酸共重合体、ウレタン、ポリエチレン、ポリスチレン、オルガノポリシロキサンエラストマー等のシリコーン樹脂、ポリメチルシルセスキオキサン、ポリテトラフルオロエチレン、ウール、シルク、結晶セルロース、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、N-アシルリジン等のパウダーや球状又は非球状の小球等があげられる。これら樹脂粉体は、フッ素処理等の疎水化処理されているものや、微粒子酸化チタン、フッ素処理された微粒子酸化チタン等の被覆材で被覆されたものでもよい。
この樹脂粉体は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、平均粒子径も特に限定されないが5μm以上100μm以下の範囲のものが使用できる。
重量%以下がより好ましい。また、前記樹脂粉体の前記意匠用粉体に対する含有割合は、本発明の効果が得られる限りにおいて特に限定されるものではないが、0.023倍以上が好ましく、0.1倍以上がより好ましく、0.15倍以上がより好ましく、0.2倍以上がより好ましく、0.3倍以上が更に好ましい。一方含有割合の上限は、6.0倍がよく、1.0倍が好ましく、0.35倍がより好ましい。これらの範囲を逸脱すると、爪に塗布したときの滑らかさや液状定着用組成物を塗布したときの浸透性に影響を与えたり、高い意匠性を発現しなくなったりする場合がある。
前記油性成分は、前記の意匠用粉体及び樹脂粉体のバインダーとしての役割を持ち、前記粉体含有組成物を爪に塗布した際、爪の上に一時的に保持させる役割を有する。油性成分の主な機能としては、前記粉体含有組成物の成形性、爪への一時的付着、粉体粒子同士の結合等があげられ、次の工程で液状定着用組成物を使用しやすくすることができる。更に、前記色剤の発色、紫外線吸収等の他の機能を発揮する場合もある。
この発明にかかる粉体含有組成物には、前記の各成分以外に、必要に応じて、可塑剤、沈降防止剤等を加えてもよい。さらに、これらに加えて、前記以外の樹脂、香料、薬剤、保湿剤、紫外線吸収剤、つや消し剤、充填剤、界面活性剤、金属石鹸等を配合することができる。
前記可塑剤は、爪に塗布した美爪料セットの皮膜に、柔軟性を付与することができる。この可塑剤としては、安息香酸エステル(例えば、安息香酸スクロース)、クエン酸エステル(例えば、クエン酸トリエチル)、カンフル、フタル酸エステル、又は多価アルコール(例えば1,3-ブタンジオール)を挙げることができる。
この可塑剤の前記粉体含有組成物における含有量は、目的に応じて適宜決定することができるが、1~10重量%程度が好ましい。
前記液状定着用組成物は、所定範囲の濡れ性、具体的には接触角を有することが好ましい。この接触角は、前記粉体含有組成物をPETフィルム(2軸延伸したもの。本明細書において同じ。)上に2g/m2となるように塗布し、塗布後の粉体含有組成物表面の接触角をθ/2法にて測定したときの純水に対する接触角をいう。
なお、この濡れ性は、この発明にかかる美爪料セットに使用される個々の材料に影響するので、濡れ性を検討するときは、個々の材料について検討することが必要となる。
前記液状定着用組成物は、前記粉体含有組成物を含浸又は被覆するようにして爪に固化定着させる組成物であり、少なくともバインダー成分と有機溶剤とを含む。
前記バインダー成分とは、前記粉体含有組成物を爪に固化定着させる成分であり、例えば、ニトロセルロース、酢酸セルロース、酪酸セルロースなどのセルロース系樹脂やセルロース系樹脂以外の樹脂を用いることができる。セルロース系樹脂とそれ以外の樹脂は、どちらか1種のみを用いてもよいし、これらを併用してもよい。この中でもニトロセルロースを用いることが液状定着用組成物の乾燥性や皮膜の平滑性の点で好ましい。
前記ニトロセルロースは、濃硝酸と濃硫酸の混液にセルロースを加えることによって得られるセルロース誘導体であり、窒素量によりその性質は異なる。
本発明で用いられるニトロセルロースは窒素含有量によって分類され、JIS K-6703にHタイプ:11.5~12.2%、Lタイプ:10.7~11.5%と規定されているが、いずれのタイプも使用が可能である。
これらは1種のみを用いてもよく、また2種以上を用いてもよい。
前記有機溶剤としては、酢酸エステル系、乳酸エステル系、ケトン類、炭化水素系、アルコール類のものがあげられる。具体例としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、酢酸イソアミル、乳酸エチル、乳酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン等が挙げられ、これらの有機溶剤は1種のみを用いてもよく、また、2種以上を用いてもよい。中でも揮発性が高く、ニトロセルロースの溶解性に優れる、酢酸エチル及び酢酸ブチルを用いることが好ましい。
液状定着用組成物中におけるバインダー成分の含有割合は、5重量%以上がよく、15重量%以上が好ましく、20重量%以上がより好ましい。5重量%より少ないと、爪への密着力が不十分となる場合がある。一方、含有比の上限は、40重量%がよく、35重量%が好ましく、30重量%がより好ましい。40重量%より多いと、前記粉体含有組成物への浸透が不十分となるおそれがある。
前記液状定着用組成物には、前記した各成分以外に、必要に応じて香料や可塑剤、紫外線吸収剤等を加えてもよい。
前記紫外線吸収剤は、この発明にかかる美爪料セットの黄変及び色素の退色、変色を防止することを目的として加えることができる。
これらの紫外線吸収剤の中で、特に有効なものとしては、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン及びパラメトキシケイ皮酸エチルヘキシルがあげられる。
この可塑剤が1.0重量%未満では、十分な皮膜のひび割れを防止することができないことがあり、10.0重量%を超えると皮膜の乾燥が遅くなり、十分な強度の皮膜を得ることができないことがある。
次に、この発明に係る美爪料セットを使用し、爪を美しく見せる美爪方法について説明する。
まず、少なくとも前記の意匠用粉体及び樹脂粉体を含む粉体含有組成物を、爪の表面に直接塗布する。粉体含有組成物は使用者の指の腹で直接塗布したり、化粧用筆で直接塗布してもよいが、指の汚れを抑制したり、塗りムラを抑制するためには、この塗布において、塗布材として、塗布部に発泡ウレタン樹脂などの柔軟性のある多孔性材料を用いた塗布具を用いると、前記粉体含有組成物を均一に塗布することが容易となる。
この塗布の仕方は、爪全体に前記粉体含有組成物を均一に塗布してもよく、爪の一方から他方に向けて、塗布量を変えて色がグラデーションになるように塗布してもよい。
また、塗布時に爪からはみ出したときには、適宜拭き取りすることで所望の範囲に塗布が可能となる。
なお、上記塗布具としては、プラスチックで棒状に成形された軸部の先端に柔軟性のある多孔性材料で形成された楕円形状の塗布部を備えた塗布具のようなものが例としてあげることができるが、この態様に限定されるものではない。
[接触角]
実施例の粉体含有組成物をPETフィルム上に2g/m2となるように塗布し、塗布後の粉体含有組成物表面に1μl(マイクロリットル)の純水液滴を接触させ、10秒後の接触角を、下記の機器及び使用方法を用いて測定した。10回測定し、その平均値を取った。なお、測定雰囲気は、温度25℃、湿度40%である。
使用した機器及び、使用方法で下記の通りである。
・機器:CA-X150:協和界面化学(株)製
・ソフトウエア:FAMAS ver.2.2.0
・手法:液滴法
・方法:θ/2法
被験者の右手親指の爪の表面に、各実施例の粉体含有組成物を塗布量が2g/m2となるように直接塗布する。次いで、下記の液状定着用組成物を、爪の表面に塗布された前記粉体含有組成物に含浸させるように塗布量(乾燥後重量)が3g/m2となるように塗布し、10分間、乾燥・固化させ、皮膜を形成させた(すなわち、皮膜は乾燥後重量として5g/m2となる)。また、比較例では、被験者の右手親指の爪の表面に従来の液体マニキュアを塗布量(乾燥後重量)が5g/m2となるように直接塗布し、乾燥・固化させて皮膜を形成させた。
そして、次の評価を行った。
被験者10名の右手親指の爪に、前記評価試験の方法で爪の表面に皮膜を形成させ、セロハンテープ(ニチバン製「セロテープ15mm幅」)を、皮膜を形成した爪の表面に貼付けして10分経過後に剥がした。
剥がれの具合を目視で評価し、平均値をとった。評価基準は次の通りである。
3点…全く剥がれなかった。
2点…剥がれた面積半分以下であった。
1点…剥がれた面積半分以上であった。
0点…全て剥がれた。
なお、塗布の際に用いたチップは、多孔性材料を用いた、アイシャドーチップショートシングル6P(商品名)(貝印(株)製:HC-3717)である。
被験者10名の右手親指の爪に、前記評価試験の方法で爪の表面に皮膜を形成させ、色ムラの有無を確認し、下記の平均を取った。
3点…色ムラ無し。
1点…若干色ムラ有。
0点…色ムラ有。
[粉体含有組成物]
(意匠用粉体)
・無機顔料1…フッ素処理微粒子酸化チタン、テイカ(株)製:MT-500B、:一次粒径:35nm、微粒子酸化チタンを(C6F13CH2CH2O)PO(OH)2 3重量%で被覆したもの。
・無機顔料2…フッ素処理微粒子酸化チタン被覆ナイロンパウダー、(株)KOBOディスパテック製:CM3K50XZ4J、平均粒子径:10μm、ナイロンパウダーを無機顔料1で被覆したもの。
・着色金属顔料1…干渉色アルミニウムパウダー、東洋アルミニウム(株)製:COSMICOLOR CHERRY PINK、平均粒子径:20μm、アルミニウム顔料表面に非晶質酸化珪素膜層と金属粒子層を形成したもの。
・無機顔料3…フッ素処理板状硫酸バリウム…堺化学工業(株)製:HG-LFP
・無機顔料4…フッ素処理マイカ…大東化成工業(株)製:FHS-3A MICA Y-2300
・無機顔料5…フッ素処理酸化チタン…大東化成工業(株)製:FHS-3A TiO2 CR-50
・無機顔料6…シリコーン処理マイカ…大東化成工業(株)製:SIS MICA SX
・無機顔料7…シリコーン処理タルク…大東化成工業(株)製:SIS TALC S
・樹脂粉体1…フッ素処理微粒子酸化チタン被覆ナイロンパウダー、宇部興産(株)製:POMP605
・樹脂粉体2…アクリル樹脂形状小球、松本油脂製薬(株)製:M-100
・油性成分1…スクワラン、SOPHIM社製:フィトスクワラン
・油性成分2…ワセリン、日本精化(株)製:白色ワセリン
(界面活性剤)
・界面活性剤1…ステアリン酸グリセリン、日本エマルジョン(株)製:EMALEX GMS-195
下記の各化合物を混合し、液状定着用組成物を製造した。
・ニトロセルロース(H1/4)…14重量部
・酢酸ブチル…34重量部
・酢酸エチル…35重量部
・安息香酸スクロース…3重量部
・アクリル樹脂(アクリル酸メチル-メタクリル酸メチル共重合体)の酢酸ブチル溶液(固形分:75重量%)…3重量部
・クエン酸アセチルトリブチル…5重量部
・メタノール…6重量部
表1に示す各成分を混合し、それぞれ粉体含有組成物を調製した。
この粉体含有組成物を用い、前記の各評価を行った。その結果を表1に示す。
マニキュア((株)テクノラボ製:アナスイ ネイルカラーM801)を被験者の右手親指の爪に塗布し、前記の各評価を行った。その結果を表1に示す。なお、粉体含有組成物を使用していないので、接触角は測定していない。
実施例1~2、比較例1~2のいずれも外観評価は比較例3の従来の液体マニキュアよりも非常に良い結果であった。すなわち、本発明の美爪料セットを用いれば従来の液体マニキュアに比して塗りムラの発生が抑制できることがわかった。
実施例1~2、比較例1~2の評価結果を検討すると、実施例1及び実施例2について粉体含有組成物中に含有するフッ素処理やシリコーン処理等の表面処理無機顔料の割合を比較例1及び比較例2より小さくすると、実施例1及び実施例2の密着力評価は比較例1及び比較例2よりも高くなることがわかった。実施例1~2、比較例1~2の接触角を測定したところ、実施例1及び実施例2の接触角は、それぞれ113°及び135°と比較例1及び比較例2のそれぞれ140°よりも小さくなることがわかった。
特に、実施例1は密着力評価及び外観評価が各実施例中で最も良い結果となった。
実施例1及び実施例2が比較例1及び比較例2に比して密着力評価と外観評価で良好な結果となった理由は定かではないが、実施例1及び実施例2の方が粉体含有組成物と液状定着用組成物の浸透性のバランスが接触角との関係で、比較例1及び比較例2よりも良好であるためと推察される。
なお、市販のポリッシュ(マニキュア)を使用した比較例3の場合は、密着力評価はよかったものの、外観評価は好ましくない結果が得られた。
Claims (5)
- 少なくとも爪に直接塗布される粉体含有組成物と、粉体含有組成物を含浸又は被覆するようにして爪に固化定着する液状定着用組成物からなる、美爪料セットであり、
前記粉体含有組成物が、少なくとも意匠用粉体及び樹脂粉体を含み、
前記意匠用粉体は、フッ素処理又はシリコーン処理の表面処理を施した無機顔料を含有し、その無機顔料の含有割合が前記粉体含有組成物に対して60重量%以上であり、
前記粉体含有組成物をPETフィルム上に2g/m 2 となるように塗布し、塗布後の粉体含有組成物表面の接触角をθ/2法にて測定したときの純水に対する接触角が135°以下である、
前記液状定着用組成物が、少なくともバインダー成分と有機溶剤を含む、
美爪料セット。 - 前記液状定着用組成物のバインダー成分として、少なくともニトロセルロースを含み、
前記液状定着用組成物の有機溶剤として、下記の(1)及び(2)を含む請求項1に記載の美爪料セット。
(1)酢酸エステル類、乳酸エステル類、ケトン類及び炭化水素から選択される少なくとも一種。
(2)炭素数1~4個のアルコールから選択される少なくとも一種のアルコール。 - 前記粉体含有組成物の顔料成分として、干渉色を発現する金属顔料を含む、請求項1又は2に記載の美爪料セット。
- 少なくとも意匠用粉体及び樹脂粉体を含む粉体含有組成物であり、この意匠用粉体として、フッ素処理又はシリコーン処理の表面処理を施した無機顔料を含有し、その無機顔料の含有割合が前記粉体含有組成物に対して60重量%以上であり、この粉体含有組成物をPETフィルム上に2g/m 2 となるように塗布し、塗布後の粉体含有組成物表面の接触角をθ/2法にて測定したときの純水に対する接触角が135°以下である粉体含有組成物を、爪の表面に直接塗布し、
次いで、少なくともバインダー成分及び有機溶剤を含む液状定着用組成物を、爪の表面に塗布された前記粉体含有組成物に含浸させる、又はこの粉体含有組成物を被覆するように塗布し、固化させることにより、爪の表面に装飾を施す美爪方法。 - 前記粉体含有組成物の爪表面への塗布を、塗布材として柔軟性のある多孔性材料を用いた塗布具を用いる請求項4に記載の美爪方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018034615A JP7075241B2 (ja) | 2018-02-28 | 2018-02-28 | 美爪料セット及び美爪方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018034615A JP7075241B2 (ja) | 2018-02-28 | 2018-02-28 | 美爪料セット及び美爪方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019147774A JP2019147774A (ja) | 2019-09-05 |
JP7075241B2 true JP7075241B2 (ja) | 2022-05-25 |
Family
ID=67850116
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018034615A Active JP7075241B2 (ja) | 2018-02-28 | 2018-02-28 | 美爪料セット及び美爪方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7075241B2 (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003300834A (ja) | 2002-04-10 | 2003-10-21 | Shiseido Co Ltd | 2剤型美爪料及び美爪方法 |
WO2009142047A1 (ja) | 2008-05-21 | 2009-11-26 | 三好化成株式会社 | 表面処理粉体及びこれを配合した化粧料 |
-
2018
- 2018-02-28 JP JP2018034615A patent/JP7075241B2/ja active Active
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003300834A (ja) | 2002-04-10 | 2003-10-21 | Shiseido Co Ltd | 2剤型美爪料及び美爪方法 |
WO2009142047A1 (ja) | 2008-05-21 | 2009-11-26 | 三好化成株式会社 | 表面処理粉体及びこれを配合した化粧料 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019147774A (ja) | 2019-09-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN104245048B (zh) | 两步睫毛膏产品 | |
WO2001052794A1 (fr) | Cosmetiques brillants | |
KR19990029785A (ko) | 복합 분말과 이를 함유하는 메이크업 화장료 | |
CA3068457A1 (en) | High shine, long wear cosmetic compositions also useful as cosmetic adhesives | |
WO2007119395A1 (ja) | 鱗片状ガラスが配合された化粧料 | |
FR2809742A1 (fr) | Pigment composite nouveau et produits cosmetiques le contenant | |
BRPI0812115B1 (pt) | Tinta cosmética à base de água na forma de uma suspensão, e seus usos | |
KR102462136B1 (ko) | 분말 심의 생산 방법 및 이로 생산된 제품 | |
JP2009502839A (ja) | 金属様光沢外観を有する化粧用コーティングを得るための化粧料組成物、人工フィンガーネイル、およびpvdアルミニウム顔料の使用 | |
JP7075241B2 (ja) | 美爪料セット及び美爪方法 | |
JP2001010929A (ja) | 複合粉末 | |
JP4212480B2 (ja) | 化粧料 | |
JP2014101343A (ja) | 睫用化粧料 | |
JP2022526824A (ja) | カールマスカラ組成物 | |
WO2020255217A1 (ja) | 美爪料セット、美爪方法、及び美爪用粉体含有組成物 | |
JP4234225B2 (ja) | 水で除去可能な膜の乾燥により形成する水性化粧品組成物 | |
JP2022509844A (ja) | コーティング組成物 | |
KR102002004B1 (ko) | 눈썹 또는 속눈썹용 화장료 조성물 | |
WO2019138793A1 (ja) | 固形粉末化粧料及び固形粉末化粧料の製造方法 | |
JP2008074707A (ja) | 固形化粧料 | |
FR2999424A1 (fr) | Composition aqueuse pour manucure du type enlevable | |
FR3063009A1 (fr) | Produit cosmetique et procede pour sa production | |
WO2010098011A1 (ja) | 粉末化粧料及びその製造方法 | |
KR100709609B1 (ko) | 덧 발림성이 우수한 마스카라 조성물 | |
Pang et al. | Adhesion Aspect in Semi‐Permanent Mascara |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20201026 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210831 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210907 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20211108 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20211221 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220419 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220513 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7075241 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |