JP7074633B2 - スイッチング電源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スイッチング電源装置に関する。
入力された電圧を所望の電圧に変換して出力する電力変換装置の1つとして、スイッチング電源装置が広く利用されている。近年、スイッチング電源装置は、出力電圧や出力電流、温度などの帰還信号をA/D変換してマイコン制御回路に取り込み、当該帰還信号に基づいて電力変換を行うフルデジタル制御によるものが増加している。このようなフルデジタル制御によるスイッチング電源装置は、負荷条件や入力条件の変化に対して、スイッチング動作のタイミングを正確に制御することができるため、ノイズや電力損失を低減することができる。また、フルデジタル制御によるスイッチング電源装置は、様々なシーケンス動作をファームウェアで設定できるため、部品の削減が可能となり、システムを小型化することができる。
ところで、スイッチング電源装置は、出力電圧や出力電流が異常に上昇した場合に動作を停止する保護機能が搭載されていることが多い。例えば、スイッチング電源装置の出力電圧が所定の閾値以上となる場合にラッチオフ状態となる過電圧保護機能(OVP:Over Voltage Protection)や、スイッチング電源装置の出力電流が所定の閾値以上となる場合にラッチオフ状態となる過電流保護機能(OCP:Over Current Protection)が知られており、後者の機能を搭載したスイッチング電源装置が特許文献1に開示されている。より具体的には、特許文献1に記載された従来技術は、過電流を検出した場合にラッチオフ状態とし、所定のタイミングでラッチオフを解除するスイッチング電源装置である。
特開平11-18418号公報
しかしながら、デジタル制御によるスイッチング電源装置は、クロック周波数に伴う離散時間で制御を行うため、急激な負荷変動や入力変動に対して出力電圧の変動が大きくなり、ラッチオフにより出力が停止されてしまう。そのため、スイッチング電源装置から電力が供給される外部の負荷装置は、過電圧や過電流による障害から保護されるものの、電力供給が遮断されてしまう。また、スイッチング電源装置は、更なる出力電圧の上昇を回避するため、ラッチオフ状態になった場合に、出力側のコンデンサに蓄えられた電荷を引き抜くことで出力電圧を速やかに低下させるように設計されている場合がある。このようなスイッチング電源装置は、一旦ラッチオフ状態となると、その後ラッチオフを解除したとしても、負荷装置へ供給される出力電圧が不安定化する虞が生じる。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、急峻な入出力変動に対しても保護機能に伴う出力停止を抑制して電力を安定供給することができるスイッチング電源装置を提供することにある。
<本発明の第1の態様>
本発明の第1の態様は、入力された電圧をスイッチング素子により目標電圧に変換して出力するスイッチング回路と、前記スイッチング回路の出力電圧に基づいて前記スイッチング素子をPWM制御するPWM制御部を含み、前記出力電圧が所定のラッチオフ閾値以上である場合にシャットダウンする制御回路と、を備え、前記制御回路は、前記スイッチング回路の出力電流及び前記出力電圧の少なくとも一方からなる帰還信号と所定の制限値とをアナログコンパレータで比較する制限比較器と、前記帰還信号が前記制限値以上となる場合に前記PWM制御部から前記スイッチング素子へ出力されるパルスをスキップさせるPWMスキップ設定部と、を含み、前記PWM制御部は、出力される前記パルスをスキップした後、前記出力電圧が前記目標電圧未満に低下する前に、前記パルスをスキップする直前の直前デューティ比よりも小さい復帰デューティ比で前記パルスの出力を再開する、スイッチング電源装置である。
スイッチング電源装置は、スイッチング素子をPWM制御することにより出力電圧が所定の目標電圧となるように入力電圧を変換して出力すると共に、出力電圧がラッチオフ閾値以上である場合に制御回路がシャットダウンする過電圧保護機能を有している。また、スイッチング電源装置は、スイッチング回路の出力電流及び出力電圧のうち、少なくとも一方が所定の制限値以上となる場合に、PWM制御のパルス出力をスキップすることで、ラッチオフ状態に移行することなく出力の急上昇を抑制する。そして、スイッチング電源装置は、パルススキップの直前における直前デューティ比よりも小さい復帰デューティ比でPWM制御を再開することにより、出力電圧をあらためて所定の目標電圧となるように制御する。
これにより本発明の第1の態様に係るスイッチング電源装置は、ラッチオフ閾値とは異なる所定の制限値を設けてパルススキップを行うことにより、例えば入力変動や負荷変動が生じた場合であっても、過電圧保護機能に伴うラッチオフの発生を抑制しつつ、出力電流及び出力電圧の更なる上昇を回避することができる。従って、本発明の第1の態様に係るスイッチング電源装置によれば、急峻な入出力変動に対しても保護機能に伴う出力停止を抑制して電力を安定供給することができる。
<本発明の第2の態様>
本発明の第2の態様は、上記した本発明の第1の態様において、前記制御回路は、前記パルスをスキップしてから所定の解除時間が経過したことを条件として、前記パルスの出力を再開する、スイッチング電源装置である。
本発明の第2の態様に係るスイッチング電源装置によれば、パルスがスキップされる期間を所定の解除時間で制限することにより、パルススキップの期間中に出力電圧が低下し過ぎないようにすることができる。
<本発明の第3の態様>
本発明の第3の態様は、上記した本発明の第1の態様において、前記制御回路は、前記帰還信号が前記出力電圧を含む場合に、前記目標電圧以上で且つ前記制限値未満に設定された所定の解除電圧まで前記出力電圧が低下したことを条件として、前記パルスの出力を再開する、スイッチング電源装置である。
本発明の第3の態様に係るスイッチング電源装置によれば、パルススキップの期間中における出力電圧の低下が比較的早い場合であっても、出力電圧が目標電圧以上に設定された解除電圧まで低下したときにPWM制御を再開するため、出力電圧が低下し過ぎないようにすることができる。
<本発明の第4の態様>
本発明の第4の態様は、上記した本発明の第2又は3の態様において、前記制御回路は、前記パルスの出力を再開する前に、前記ラッチオフ閾値を超えない範囲で前記制限値を上昇させ、前記出力電圧が前記目標電圧まで低下したことを条件として、前記制限値を初期化する、スイッチング電源装置である。
本発明の第4の態様に係るスイッチング電源装置によれば、パルススキップの開始からPWM制御を再開するまでの間に、出力に対する制限値を一時的に上昇させることよって、パルススキップの期間中における出力電圧の低下が比較的遅い場合であっても、PWM制御の再開時に出力電圧が再び制限値以上となる虞を低減することができる。
<本発明の第5の態様>
本発明の第5の態様は、上記した本発明の第4の態様において、前記制御回路は、前記制限値を初期化する前に前記出力電圧が前記制限値以上となる度に、前記パルスのスキップと前記制限値の上昇とを段階的に繰り返す、スイッチング電源装置である。
本発明の第5の態様に係るスイッチング電源装置によれば、例えば入力変動や負荷変動に伴い出力電圧が段階的に上昇する場合であっても、これに対応してパルススキップと制限値の上昇とを段階的に繰り返すことにより、保護機能に伴う出力停止を抑制して電力を安定供給することができる。
<本発明の第6の態様>
本発明の第6の態様は、上記した本発明の第1乃至5のいずれかの態様において、前記復帰デューティ比は、前記直前デューティ比に1未満の係数をかけて算出される、スイッチング電源装置である。
本発明の第6の態様に係るスイッチング電源装置によれば、パルススキップの直前におけるPWM制御のデューティ比を取り込みつつ予め設定された係数をかけるだけで、PWM制御の復帰直後に出力電圧を確実に低下させることができ、過電圧に対する安全性を容易に高めることができる。
<本発明の第7の態様>
本発明の第7の態様は、上記した本発明の第1乃至5のいずれかの態様において、前記制御回路は、前記スイッチング回路の入力電圧を検出する入力電圧検出部を備え、前記復帰デューティ比は、前記パルスの出力を再開する直前の前記入力電圧に基づいて算出される、スイッチング電源装置である。
本発明の第7の態様に係るスイッチング電源装置によれば、PWM制御の再開時における変動後の入力電圧を復帰デューティ比に直接反映させることができるため、目標電圧に対して適切なデューティ比でPWM制御を再開することができる。
<本発明の第8の態様>
本発明の第8の態様は、上記した本発明の第1乃至7のいずれかの態様において、前記制御回路は、前記帰還信号が前記出力電流を含む場合に、前記出力電流が前記制限値よりも低く設定された所定の過電流閾値以上となる場合にシャットダウンする過電流保護機能を有し、前記出力電流が前記過電流閾値以上である状態が所定の第1期間継続するまでシャットダウンを保留する、スイッチング電源装置である。
本発明の第8の態様に係るスイッチング電源装置は、出力電流が過電流閾値以上である場合に制御回路がシャットダウンする過電流保護機能を有している。そして、スイッチング電源装置は、出力電流が過電流閾値以上である状態となった場合であっても、当該状態が所定の第1期間継続するまでラッチオフによるシャットダウンを保留する。これにより本発明の第8の態様に係るスイッチング電源装置によれば、出力電流が制限値以上となる場合にはPWM制御のパルススキップにより出力電流を停止し、出力電流が過電流閾値以上である状態を一定期間許容することにより、急峻な入出力変動に対しても保護機能に伴う出力停止を抑制して電力を安定供給することができる。
<本発明の第9の態様>
本発明の第9の態様は、上記した本発明の第1乃至7のいずれかの態様において、前記制御回路は、前記帰還信号が前記出力電流を含む場合に、前記出力電流が前記制限値よりも低く設定された所定の過電流閾値以上となる場合にシャットダウンする過電流保護機能を有し、前記出力電流が前記過電流閾値以上である状態が所定の第2期間に所定回数発生するまでシャットダウンを保留する、スイッチング電源装置である。
本発明の第9の態様に係るスイッチング電源装置は、出力電流が過電流閾値以上である場合に制御回路がシャットダウンする過電流保護機能を有している。そして、スイッチング電源装置は、出力電流が過電流閾値以上である状態となった場合であっても、当該状態が所定の第2期間の間に所定回数発生するまでラッチオフによるシャットダウンを保留する。これにより本発明の第9の態様に係るスイッチング電源装置によれば、出力電流が制限値以上となる場合にはPWM制御のパルススキップにより出力電流を停止し、出力電流が過電流閾値以上である状態を一定回数許容することにより、急峻な入出力変動に対しても保護機能に伴う出力停止を抑制して電力を安定供給することができる。
本発明によれば、保護機能に伴う出力変動を安定化するスイッチング電源装置を提供することができる。
本発明に係るスイッチング電源装置の構成を示す回路図である 本発明に係るスイッチング電源装置の出力電圧に基づく出力継続制御を示すフローチャートである。 出力電圧に基づく出力継続制御において、スイッチング電源装置の入力電圧、出力電圧、及びPWMパルスの変化の一例を示すタイミングチャートである。 パルススキップ後の出力電圧の低下が遅い場合における入力電圧、出力電圧、及びPWMパルスの変化の一例を示すタイミングチャートである。 入力電圧が段階的に急増する場合における入力電圧、出力電圧、及びPWMパルスの変化の一例を示すタイミングチャートである。 本発明に係るスイッチング電源装置の出力電流に基づく出力継続制御を示すフローチャートである。 出力電流に基づく出力継続制御において、スイッチング電源装置の入力電圧、出力電圧、出力電流、及びPWMパルスの変化の一例を示すタイミングチャートである。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下に説明する内容に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において任意に変更して実施することが可能である。また、実施の形態の説明に用いる図面は、いずれも構成部材を模式的に示すものであって、理解を深めるべく部分的な強調、拡大、縮小、または省略などを行っており、構成部材の縮尺や形状等を正確に表すものとはなっていない場合がある。
図1は、本発明に係るスイッチング電源装置1の構成を示す回路図である。スイッチング電源装置1は、本実施形態においては、2つの入力端子TINに外部電源2が接続され、2つの出力端子TOUTに外部負荷3が接続されることにより、外部電源2から入力される直流の入力電圧VINを所望の目標電圧VTARGETに変換して外部負荷3へ安定した直流の出力電圧VOUTを出力する所謂DC-DCコンバータである。スイッチング電源装置1は、電力の変換を行うスイッチング回路10、及びスイッチング回路10から各種信号を取得しつつスイッチング回路10を制御する制御回路20を備える。
スイッチング回路10は、入力コンデンサCIN、入力電流検出抵抗RIN、スイッチング素子SW、チョークコイルL、転流ダイオードD、出力コンデンサCOUT、及び出力電流検出抵抗ROUTを含む。
入力コンデンサCINは、一端が高電位側の入力端子TINに接続され、他端が入力電流検出抵抗RINを介して低電位側の入力端子TINに接続されることにより、入力端子に入力された入力電圧VINの変動を抑制する。入力電流検出抵抗RINは、外部電源2から入力される電流を検出するために設けられ、微小な抵抗値を有する抵抗器である。
スイッチング素子SWは、本実施形態においては、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor:金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ)からなり、ドレインが高電位側の入力端子TINに接続され、ソースがチョークコイルLを介して高電位側の出力端子TOUTに接続されている。そして、スイッチング素子SWは、後述するように、制御回路20からのパルス信号がゲートに入力されることによりPWM制御される。尚、スイッチング素子SWは、公知のバイポーラトランジスタやIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)などの他の素子であってもよい。
チョークコイルLは、スイッチング素子SWがONの状態において、スイッチング素子SWから高電位側の出力端子TOUTへ流れる電流によりエネルギーを蓄える。転流ダイオードDは、例えばショットキバリアダイオードからなり、アノードが入力コンデンサCINと入力電流検出抵抗RINとの接続点に接続され、カソードがスイッチング素子SWとチョークコイルLとの接続点に接続されている。転流ダイオードDは、スイッチング素子SWがOFFの状態において順方向電流が流れることにより、チョークコイルLに蓄えられたエネルギーを開放する。
出力コンデンサCOUTは、一端がチョークコイルLと高電位側の出力端子TOUTとの接続点に接続され、他端が転流ダイオードDのアノードに接続されている。出力電流検出抵抗ROUTは、一端が転流ダイオードDのアノードに接続され、多端が低電位側の出力端子TOUTに接続されている。出力電流検出抵抗ROUTは、外部負荷3へ出力される電流を検出するために設けられ、微小な抵抗値を有する抵抗器である。
本実施形態におけるスイッチング回路10は、スイッチング素子SWに対するPWM制御により、入力電圧VINを降圧して出力電圧VOUTを出力することができる。ただし、本発明に係るスイッチング回路10は、上記の構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、スイッチング回路10は、外部電源2から交流電力が入力される場合にはAC-DCコンバータとして構成してもよく、また、入力電圧VINを昇圧して出力電圧VOUTを形成してもよい。さらに、スイッチング回路10は、ダイオード整流に限られず、転流ダイオードDに替えてスイッチング素子を採用した同期整流であってもよい。また、スイッチング回路10は、絶縁トランスを介した絶縁型のDC-DCコンバータであってもよく、所謂フライバック方式、フォーワード方式、プッシュプル方式、ハーフブリッジ方式、及びフルブリッジ方式などの様々な形態の回路構成を採用することができる。
制御回路20は、例えば内部タイマを含むマイコン制御回路を備え、PWM制御部21、PWMスキップ設定部22、出力電圧検出部23、電圧制限比較器24、出力電流検出部25、電流制限比較器26、入力電流検出部27、及び入力電圧検出部28を含む。
PWM制御部21は、スイッチング回路10の出力電圧VOUTに基づいてデューティ比を調整し、スイッチング素子SWのゲートにパルス電圧を出力することにより、スイッチング回路10の出力電圧VOUTが目標電圧VTARGETとなるようにPWM制御する。また、PWM制御部21は、出力電圧VOUTが異常に上昇してラッチオフ閾値VOVPを超えた場合には過電圧保護機能(Over Voltage Protection)が作動し、制御回路20をシャットダウンさせるラッチオフ状態となる。
PWMスキップ設定部22は、スイッチング電源装置1のレギュレーション動作に対して出力電圧VOUTが急激に上昇した場合に、後述する手順によりPWM制御部21のパルス出力を一時的にスキップさせることで、外部負荷3を過電圧から保護しつつも過電圧保護機能の作動を可能な限り抑制して外部負荷3への電力供給を継続する。
出力電圧検出部23は、例えば分圧回路からなり、スイッチング回路10の出力電圧VOUTを検出する。また、電圧制限比較器24は、アナログコンパレータを含み、出力電圧検出部23により検出された出力電圧VOUTを所定の電圧制限値VTHと比較することにより、出力電圧VOUTの上昇に対してPWM制御部21のパルススキップが必要か否かを判定する。すなわち、PWMスキップ設定部22は、電圧制限比較器24からの出力信号に基づいて、PWM制御部21に対してパルススキップを指示する。
出力電流検出部25は、例えばオペアンプからなり、出力電流検出抵抗ROUTにおけるスイッチング回路10の出力電流IOUTを増幅して検出する。また、電流制限比較器26は、アナログコンパレータを含み、出力電流検出部25により検出された出力電流IOUTを所定の電流制限値ITHと比較することにより、出力電流IOUTの上昇に対してPWM制御部21のパルススキップが必要か否かを判定する。すなわち、PWMスキップ設定部22は、電流制限比較器26からの出力信号に基づいて、PWM制御部21に対してパルススキップを指示する。
ここで、制御回路20は、本実施形態においては電圧制限比較器24及び電流制限比較器26を共に備えることにより、いずれかの出力信号がPWMスキップ設定部22に出力されたときにPWM制御部21のパルススキップが実行される。ただし、制御回路20は、「帰還信号」としての出力電圧VOUTを「制限値」としての電圧制限値VTHと比較する電圧制限比較器24、及び「帰還信号」としての出力電流IOUTを「制限値」としての電流制限値ITHと比較する電流制限比較器26のうち、少なくとも一方を備えることにより構成することができる。
入力電流検出部27は、例えばオペアンプからなり、入力電流検出抵抗RINにおいてスイッチング回路10の入力電流IINを増幅して検出し、PWM制御部21に出力する。入力電圧検出部28は、例えば分圧回路からなり、スイッチング回路10の入力電圧VINを検出し、PWM制御部21に出力する。入力電流検出部27及び入力電圧検出部28は、本発明に必須の構成要素ではないが、PWM制御部21が電力変換効率ηを算出する場合やPWM制御のデューティ比を調整する場合などに使用することができる。
次に、スイッチング電源装置1の出力電圧検出部23及び電圧制限比較器24による出力継続制御について説明する。図2は、本発明に係るスイッチング電源装置1の出力電圧VOUTに基づく出力継続制御を示すフローチャートである。また、図3は、出力電圧VOUTに基づく出力継続制御において、スイッチング電源装置1の入力電圧VIN、出力電圧VOUT、及びPWMパルスの変化の一例を示すタイミングチャートである。
スイッチング電源装置1は、入力電圧VINが標準的な範囲内で安定している状態においては、出力電圧VOUTに基づいて算出されたデューティ比によるPWM制御で目標電圧VTARGETを形成して出力端子TOUTから出力する。そして、PWM制御の実行中に出力電圧VOUTが急激に上昇した場合には、スイッチング電源装置1は、図2のフローチャートに沿った出力継続制御により、出力電圧VOUTの上昇を抑制しながら、過電圧保護機能の作動により制御回路20がシャットダウンすることを可能な限り抑制する。
制御回路20は、PWM制御部21におけるPWM制御の開始と共に出力継続制御を開始する。そして、電圧制限比較器24は、出力電圧検出部23を介して検出された出力電圧VOUTが電圧制限値VTH以上となったか否かを判定する(ステップS1)。ここで、所定の電圧制限値VTHは、PWM制御のクロックに対して急上昇する出力電圧VOUTを検出するための閾値であり、ラッチオフ閾値VOVPよりも低い電圧値として事前に設定される。
制御回路20は、出力電圧VOUTが電圧制限値VTHを超えるまでは、図3におけるタイミングT2までの状態で示されるように、出力電圧VOUTに基づく通常のPWM制御を継続する(ステップS1でNo)。
一方、例えばタイミングT1において入力電圧VINが急上昇することに伴って出力電圧VOUTが上昇し、タイミングT2において出力電圧VOUTが電圧制限値VTH以上となった場合には(ステップS1でYes)、制御回路20は、その時点におけるPWM制御部21のデューティ比である直前デューティ比Dを取り込んで記憶する(ステップS2)。
また、制御回路20は、出力電圧VOUTの更なる上昇を防止するため、PWM制御部21からスイッチング素子SWへのパルスの出力をスキップする(ステップS3)。これにより、制御回路20は、入力端子TINから出力端子TOUTへの電流を遮断し、図3のタイミングT2からタイミングT3までの期間として示されるように、出力電圧VOUTを電圧制限値VTHから低下させることができる。
このとき、制御回路20は、パルススキップを開始するタイミングT2において内部タイマをスタートさせ、パルススキップの継続時間を計測する(ステップS4)。ここで、制御回路20は、パルススキップの継続時間の上限として解除時間TCANCELが予め設定され、内部タイマが計測したパルススキップの継続時間が解除時間TCANCELに達した場合には、PWM制御部21によるPWM制御を再開する。解除時間TCANCELは、PWM制御を再開しても出力電圧VOUTがすぐには電圧制限値VTHを超えない範囲において、出来るだけ短く設定されることが好ましい。
また、制御回路20は、パルススキップの継続時間が解除時間TCANCELに達する前に、出力電圧VOUTが所定の解除電圧VCANCEL以下となった場合に、直ちにパルス出力を再開できるよう、パルススキップを開始した時点で復帰デューティ比Dを設定しておく(ステップS5)。
ここで、解除電圧VCANCELとは、パルススキップ後にPWM制御を再開するための出力電圧VOUTの閾値であり、目標電圧VTARGET以上で且つ電圧制限値VTH未満の範囲で予め設定される。解除電圧VCANCELは、本実施形態においては、目標電圧VTARGETと一致するように設定されているものとする。
また、復帰デューティ比Dは、本実施形態においては、上記のステップS2で取り込まれた直前デューティ比Dに1未満の係数αをかけて算出される。例えば、係数α=0.9とすれば、制御回路20は、復帰デューティ比D=直前デューティ比D×0.9として設定することにより、パルススキップの直前の出力電圧VOUTに対応する直前デューティ比Dよりも小さいデューティ比でPWM制御を再開することができ、出力電圧VOUTの更なる上昇を容易に抑制することができる。
復帰デューティ比Dが設定されると、制御回路20は、出力電圧VOUTが解除電圧VCANCELよりも高い状態であるか否かを判定する(ステップS6)。すなわち、制御回路20は、電圧制限値VTHを超えた出力電圧VOUTがパルススキップにより解除電圧VCANCEL以下まで低下したかを判定する。
そして、制御回路20は、出力電圧VOUTが解除電圧VCANCEL以下まで低下した場合には(ステップS6でNo)、図3のタイミングT3で示されるように、スイッチング素子SWに対するPWM制御部21のPWM制御を再開する(ステップS7)。これにより、PWM制御部21は、入力電圧VINの上昇を反映させたデューティ比に調整しながらPWM制御を行うことにより、出力電圧VOUTをあらためて目標電圧VTARGETに復帰させることができる。
ところで、パルススキップ後の出力電圧VOUTは、出力コンデンサCOUTや外部負荷3に含まれる図示しないコンデンサの容量の大きさによって、解除電圧VCANCELまで低下するのに要する時間が長くなる場合がある。図4は、パルススキップ後の出力電圧VOUTの低下が遅い場合における入力電圧VIN、出力電圧VOUT、及びPWMパルスの変化の一例を示すタイミングチャートである。このような場合には、図4に見られるように、出力電圧VOUTが解除電圧VCANCELまで低下する前に、パルススキップの継続時間が解除時間TCANCELに達することになる。
このため、制御回路20は、図2のステップS6において、出力電圧VOUTが解除電圧VCANCEL以下まで低下していない状態において、内部タイマが計測したパルススキップの継続時間が解除時間TCANCELに達したか否かを判定する(ステップS8)。すなわち、制御回路20は、パルススキップの継続時間が解除時間TCANCELに達したか、及び出力電圧VOUTが解除電圧VCANCEL以下まで低下したかを判定し、いずれかの条件を満たすまでパルススキップを継続する(ステップS8でNo)。
図4のタイミングT5において、パルススキップの継続時間が解除時間TCANCELに達すると(ステップS8でYes)、制御回路20は、入力電圧検出部28を介して入力電圧VINを取り込むと共に(ステップS9)、ステップS5で設定された復帰デューティ比Dを上書きするように再設定する(ステップS10)。すなわち、制御回路20は、解除時間TCANCELに基づいてPWM制御を再開する場合には、パルススキップの開始からPWM制御を再開するまでの時間が事前に決まっており、PWM制御の再開に備えるための時間的余裕があるため、PWM制御の再開直前の入力電圧VINに基づいて復帰デューティ比Dを再設定しておくことにより、上昇した入力電圧VINに対応したより適切なデューティ比によりPWM制御を再開することができる。
ただし、出力電圧VOUTは、電圧制限値VTHからの低下が遅い場合には、例えばノイズ等の影響によりPWM制御を再開するタイミングで再び電圧制限値VTHを超過することも起こり得る。そのため、制御回路20は、図4のタイミングT4に示されるように、一時的に電圧制限値VTHを所定の電位差βだけ上昇させる(ステップS11)。ここで、所定の電位差βは、上昇させた電圧制限値VTHがラッチオフ閾値VOVPを超えないように任意に設定される。
そして、制御回路20は、図4のタイミングT5に示されるように、ステップS10において再設定された復帰デューティ比Dを用いてPWM制御を再開する(ステップS12)。これにより、制御回路20は、入力電圧VINの上昇を反映させたデューティ比に調整しながらPWM制御を行うことにより、出力電圧VOUTをあらためて目標電圧VTARGETに復帰させることができる。
PWM制御が再開すると、制御回路20は、出力電圧VOUTが目標電圧VTARGETよりも高い状態であるかを判定する(ステップS13)。そして、制御回路20は、図4のタイミングT6に示されるように、出力電圧VOUTが目標電圧VTARGETまで低下した場合には(ステップS13でNo)、ステップS11にて電位差βだけ上昇させた電圧制限値VTHを初期化して上昇前の電圧制限値VTHに復帰させる(ステップS14)。
また、制御回路20は、出力電圧VOUTが目標電圧VTARGETよりも高い状態である場合には(ステップS13でYes)、出力電圧VOUTが上昇後の電圧制限値VTH以上となるか否かを判定する(ステップS15)。すなわち、制御回路20は、ステップS11にて電圧制限値VTHを上昇させてステップS12にてPWM制御を再開した後、出力電圧VOUTが目標電圧VTARGET以下に低下するか、又は電圧制限値VTH以上に上昇するまで、電位差βだけ上昇させた電圧制限値VTHを維持する(ステップS15でNo)。
図5は、入力電圧VINが段階的に急増する場合における入力電圧VIN、出力電圧VOUT、及びPWMパルスの変化の一例を示すタイミングチャートである。より具体的には、図5は、PWM制御の再開後において電圧制限値VTHを初期化する前に、出力電圧VOUTが再び電圧制限値VTH以上となる場合の各電圧変化を表している。
制御回路20は、タイミングT5においてPWM制御を再開した後、例えば入力電圧VINが再び急増することにより出力電圧VOUTが電圧制限値VTH以上に上昇した場合(ステップS15でYes)、出力電圧VOUTがラッチオフ閾値VOVP以上となったか否かを判定する(ステップS16)。そして、制御回路20は、図5のタイミングT7のように、出力電圧VOUTがラッチオフ閾値VOVPを超えていなければ、ステップS2に戻り再びパルススキップを行うことによって出力電圧VOUTの上昇を抑制する。
また、制御回路20は、2回目のパルススキップの継続時間が解除時間TCANCELに達する場合には、タイミングT8において再び電圧制限値VTHを電位差βだけ上昇させる。すなわち、制御回路20は、タイミングT8において、電圧制限値VTHを初期値よりも電位差2βだけ高い電圧まで上昇させることになる。つまり、制御回路20は、出力電圧VOUTがラッチオフ閾値VOVP以上とならない限りにおいて、電圧制限値VTHの上昇とパルススキップとを段階的に繰り返すことにより、入力電圧VINの急増に対する出力電圧VOUTの上昇を抑制し、ラッチオフ状態への移行を出来る限り回避している。
一方、タイミングT10において、出力電圧VOUTがラッチオフ閾値VOVPに達した場合には(ステップS16でYes)、制御回路20は、電圧制限値VTHを更に上昇させることができないため、ラッチオフ状態となりシャットダウンにより動作を停止する。これにより、スイッチング電源装置1は、ラッチオフ閾値VOVP以上の出力電圧VOUTを外部負荷3に出力させないようにすることで、外部負荷3を過剰に高い出力電圧VOUTから保護する。
続いて、スイッチング電源装置1の出力電流検出部25及び電流制限比較器26による出力継続制御について説明する。図6は、本発明に係るスイッチング電源装置1の出力電流IOUTに基づく出力継続制御を示すフローチャートである。また、図7は、出力電流IOUTに基づく出力継続制御において、スイッチング電源装置1の入力電圧VIN、出力電圧VOUT、出力電流IOUT、及びPWMパルスの変化の一例を示すタイミングチャートである。
本実施形態に係るスイッチング電源装置1は、出力電流IOUTが所定の過電流閾値IOCP以上となる場合に、制御回路20をシャットダウンさせてラッチオフ状態に移行する過電流保護機能(Over Current Protection)を備えている。そして、スイッチング電源装置1は、出力電圧VOUTが電圧制限値VTHを超えない場合であっても、出力電流IOUTが後述する条件を満たす場合には、図6のフローチャートに沿った出力継続制御により、出力電流IOUTの上昇を抑制しながら、過電流保護機能による制御回路20のシャットダウンを可能な限り抑制する。ここで、本実施形態においては、電流制限値ITHは、過電流閾値IOCPよりも大きい電流値として事前に設定されている。
出力電流IOUTに基づく出力継続制御が開始すると、電流制限比較器26は、出力電流検出部25を介して検出された出力電流IOUTが過電流閾値IOCP以上となったか否かを判定する(ステップS21)。
制御回路20は、出力電流IOUTが過電流閾値IOCP以上となるまでは、図7のタイミングT12までの期間として示されるように、出力電圧VOUTに基づく通常のPWM制御を継続する(ステップS21でNo)。
一方、図7のタイミングT1における入力電圧VINの急上昇に伴って出力電流IOUTが上昇し、タイミングT12において出力電流IOUTが過電流閾値IOCP以上となった場合(ステップS21でYes)、制御回路20は、本来であれば作動する過電流保護機能によるシャットダウンを保留すると共に(ステップS22)、出力電流IOUTが過電流閾値IOCP以上である時間を測定するために内部タイマを開始する(ステップS23)。
そして、制御回路20は、内部タイマで計測される時間が所定の第1期間Td1以上であるか否かを判定する(ステップS24)。ここで、出力電流IOUTが過電流閾値IOCP以上の状態が長期間継続すると、スイッチング電源装置1の構成部品及び外部負荷3の温度が過度に上昇して破損する虞が生じる。そのため、第1期間Td1は、当該破損を防止することができる長さに事前に設定される。
一方、出力電流IOUTが過電流閾値IOCP以上となる状態が第1期間Td1未満である場合(ステップS24でNo)、制御回路20は、出力電流IOUTが電流制限値ITH以上となったか否かを判定する(ステップS25)。ここで、出力電流IOUTが電流制限値ITH未満である状態においては、制御回路20は、ステップS24及びステップS25を繰り返すことにより、内部タイマによる測定を継続する。
そして、制御回路20は、例えばタイミングT1において入力電圧VINが急上昇することに伴って出力電流IOUTが上昇し、タイミングT13において出力電流IOUTが電流制限値ITH以上となった場合には(ステップS25でYes)、その時点におけるPWM制御部21のデューティ比である直前デューティ比Dを取り込んで記憶する(ステップS2)。
また、制御回路20は、出力電流IOUTの更なる上昇を防止するため、PWM制御部21からスイッチング素子SWへのパルスの出力をスキップする(ステップS27)。これにより、制御回路20は、入力端子TINから出力端子TOUTへの電流が遮断され、図7のタイミングT13に示されるように、出力電流IOUTが停止することになる。
また、復帰デューティ比Dは、本実施形態においては、上記した出力電圧VOUTに基づく出力継続制御と同様に、ステップS26で取り込まれた直前デューティ比Dに1未満の係数αをかけて算出される(ステップS28)。例えば、係数α=0.9とすれば、制御回路20は、復帰デューティ比D=直前デューティ比D×0.9として設定することにより、パルススキップの直前の出力電流IOUTに対応する直前デューティ比Dよりも小さいデューティ比でPWM制御を再開することができ、出力電流IOUTの更なる上昇を容易に抑制することができる。
復帰デューティ比Dが設定された後、制御回路20は、図7のタイミングT14で示されるように、パルススキップの期間が所定の時間ΔTとなった場合に、スイッチング素子SWに対するPWM制御部21のPWM制御を再開する(ステップS29)。ここで、所定の時間ΔTは、PWM制御のパルスの1回分以上の時間として任意に設定することができる。
PWM制御が再開すると、PWM制御部21は、入力電圧VINの上昇を反映させたデューティ比に調整しながらPWM制御を行うことにより、出力電圧VOUTをあらためて目標電圧VTARGETに復帰させることができ、これに伴い出力電流IOUTについても過電流閾値IOCP未満の状態で安定することになる。
これに対し、図7のタイミングT15からタイミングT16までの期間で示されるように、出力電流IOUTが過電流閾値IOCP以上となる状態が第1期間Td1以上となった場合(ステップS24でYes)、制御回路20は、出力電流IOUTが電流制限値ITH未満であったとしても、ステップS22における過電流保護機能の保留を解除してシャットダウンする(ステップS30)。
これにより、スイッチング電源装置1は、電流制限値ITH以上の出力電流IOUTを外部負荷3に出力させないようにしつつ、出力電流IOUTが過電流閾値IOCP以上となる状態が第1期間Td1以上継続しないようにして外部負荷3を保護する。
以上のように、本発明に係るスイッチング電源装置1は、入力変動や負荷変動が生じた場合であっても、パルススキップを行うことにより過電圧保護機能に伴うラッチオフの発生を抑制しつつ、出力電流IOUT及び出力電圧VOUTの更なる上昇を回避することができる。また、スイッチング電源装置1は、PWM制御の復帰時において、出力電圧VOUT
が目標電圧VTARGETから大きく低下することを抑制することができる。従って、本発明に係るスイッチング電源装置1によれば、急峻な入出力変動に対しても保護機能に伴う出力停止を抑制して電力を安定供給することができる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明は上記した実施形態に限定されるものではない。例えば、上記の実施形態では、直前デューティ比Dに係数αをかけて復帰デューティ比Dを算出する態様を例示したが、入力電圧検出部28で検出された入力電圧VINに基づいて復帰デューティ比Dを算出する場合には、PWM制御の再開時における変動後の入力電圧を復帰デューティ比Dに直接反映させることができるため、目標電圧VTARGETに対して適切なデューティ比でPWM制御を再開することができる。
また、上記の実施形態では、出力電流IOUTに基づく出力継続制御として、出力電流IOUTが過電流閾値IOCP以上となる状態が第1期間Td1以上継続する場合に過電流保護機能の保留を解除する態様を例示したが、出力電流IOUTが過電流閾値IOCP以上となる状態が所定の第2期間Td2に所定回数発生した場合に過電流保護機能の保留を解除してもよい。
1 スイッチング電源装置
2 外部電源
3 外部負荷
10 スイッチング回路
20 制御回路
21 PWM制御部
22 PWMスキップ設定部
23 出力電圧検出部
24 電圧制限比較器
25 出力電流検出部
26 電流制限比較器
SW スイッチング素子

Claims (9)

  1. 入力された電圧をスイッチング素子により目標電圧に変換して出力するスイッチング回路と、
    前記スイッチング回路の出力電圧に基づいて前記スイッチング素子をPWM制御するPWM制御部を含み、前記出力電圧が所定のラッチオフ閾値以上である場合にシャットダウンする制御回路と、を備え、
    前記制御回路は、前記スイッチング回路の出力電流及び前記出力電圧の少なくとも一方からなる帰還信号と所定の制限値とをアナログコンパレータで比較する制限比較器と、前記帰還信号が前記制限値以上となる場合に前記PWM制御部から前記スイッチング素子へ出力されるパルスをスキップさせるPWMスキップ設定部と、を含み、
    前記PWM制御部は、出力される前記パルスをスキップした後、前記出力電圧が前記目標電圧未満に低下する前に、前記パルスをスキップする直前の直前デューティ比よりも小さい復帰デューティ比で前記パルスの出力を再開する、スイッチング電源装置。
  2. 前記制御回路は、前記パルスをスキップしてから所定の解除時間が経過したことを条件として、前記パルスの出力を再開する、請求項1に記載のスイッチング電源装置。
  3. 前記制御回路は、前記帰還信号が前記出力電圧を含む場合に、前記目標電圧以上で且つ前記制限値未満に設定された所定の解除電圧まで前記出力電圧が低下したことを条件として、前記パルスの出力を再開する、請求項1に記載のスイッチング電源装置。
  4. 前記制御回路は、前記パルスの出力を再開する前に、前記ラッチオフ閾値を超えない範囲で前記制限値を上昇させ、前記出力電圧が前記目標電圧まで低下したことを条件として、前記制限値を初期化する、請求項2又は3に記載のスイッチング電源装置。
  5. 前記制御回路は、前記制限値を初期化する前に前記出力電圧が前記制限値以上となる度に、前記パルスのスキップと前記制限値の上昇とを段階的に繰り返す、請求項4に記載のスイッチング電源装置。
  6. 前記復帰デューティ比は、前記直前デューティ比に1未満の係数をかけて算出される、請求項1乃至5のいずれかに記載のスイッチング電源装置。
  7. 前記制御回路は、前記スイッチング回路の入力電圧を検出する入力電圧検出部を備え、
    前記復帰デューティ比は、前記パルスの出力を再開する直前の前記入力電圧に基づいて算出される、請求項1乃至5のいずれかに記載のスイッチング電源装置。
  8. 前記制御回路は、前記帰還信号が前記出力電流を含む場合に、前記出力電流が前記制限値よりも低く設定された所定の過電流閾値以上となる場合にシャットダウンする過電流保護機能を有し、前記出力電流が前記過電流閾値以上である状態が所定の第1期間継続するまでシャットダウンを保留する、請求項1乃至7のいずれかに記載のスイッチング電源装置。
  9. 前記制御回路は、前記帰還信号が前記出力電流を含む場合に、前記出力電流が前記制限値よりも低く設定された所定の過電流閾値以上となる場合にシャットダウンする過電流保護機能を有し、前記出力電流が前記過電流閾値以上である状態が所定の第2期間に所定回数発生するまでシャットダウンを保留する、請求項1乃至7のいずれかに記載のスイッチング電源装置。
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