JP7072310B1 - 細胞培養装置、および細胞培養方法 - Google Patents
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Abstract
Description
係る状況下、本発明の目的は、細胞の培養状況を管理し、培養状況に応じた設定を行うことができ、細胞を大量に自動培養することができる培養装置を提供することである。
前記第一の培養器に培地を送出するための配管と前記第一の培養器から培地を排出するための配管とを有する送液ラインと、
前記送液ライン内に配置される中空糸膜と、
前記送液ライン内の培地を循環するポンプと、
前記第一の培養器内の細胞を観察するためのカメラと、
前記カメラにより観察された細胞の状態を判別する判別手段と、を有する細胞培養装置。
<A2> 前記判別手段により判別された細胞の状態が、正常と判断された場合、複数の層を有する第二の培養器に前記第一の培養器の内部の培養液を送出する送出手段と、
前記ポンプおよび前記中空糸膜を、前記第二の培養器に培地を送出するための配管と前記第二の培養器から培地を排出するための配管とを有する送液ラインに繋ぎ替える切替手段を有する、前記<A1>に記載の細胞培養装置。
<A3> 前記第一の培養器の前記第一面および/または前記第二の培養器の層の向きを、水平面に対して、複数の軸で角度を変更する角度変更手段を有する、前記<A2>に記載の細胞培養装置。
<A4> 前記カメラが、前記第一の培養器の第一面および/または前記第二の培養器の層に対して直交する向きから観察するカメラであり、前記第一の培養器および/または前記第二の培養器を挟み前記カメラの反対側から前記第一の培養器および/または前記第二の培養器を照射する照明を有し、
前記第一の培養器および/または前記第二の培養器の層内の前記カメラが観察する位置が細胞を含む培地で充填されている、前記<A3>に記載の細胞培養装置。
<A5> 前記カメラが、前記角度変更手段により前記第一の培養器の第一面および/または前記第二の培養器の層が水平方向に対して傾いた状態としたものに対して、観察する向きに配置するものである、前記<A4>に記載の細胞培養装置。
<A6> 前記判別手段により判別された培養結果が異常と判断された場合、培養を中止する停止手段を有する、前記<A1>~<A5>のいずれかに記載の細胞培養装置。
<A7> 前記送液ラインで送液される培地の溶存酸素濃度を測定する溶存酸素濃度測定手段と、
前記溶存酸素濃度に基づき、酸素供給量を有する、前記<A1>~<A6>のいずれかに記載の細胞培養装置。
<A8> 前記送液ラインで送液される培地の培地成分を測定する培地成分測定手段を有する、前記<A1>~<A7>のいずれかに記載の細胞培養装置。
前記第一の培養器で細胞を培養する第一の培養工程と、
前記第一の培養工程で培養された細胞の培養状態を前記カメラで観察しその状態を前記判別手段で判別する判別工程と、
判別結果が正常な場合、培養を継続する継続培養工程、または、判別結果が異常な場合、培養を停止する工程と、
前記継続培養工程を行い、細胞が十分に培養されたとき、前記第一の培養器から、複数の層を有する第二の培養器に培養された細胞を送出する送出工程と、
前記第二の培養器で、細胞を培養する第二の培養工程とを有する、細胞培養方法。
<B2> 前記細胞培養装置が、前記第一の培養器の第一面および/または前記第二の培養器の層の向きを、水平面に対して、複数の軸で角度を変更する角度変更手段により調整する手段を有し、
前記第一の培養工程および/または前記第二の培養工程において、前記第一の培養器および/または前記第二の培養器の前記第一の培養器の第一面および/または前記第二の培養器の層の向きを、水平面から傾けた状態として、培養器内の気体を除去する気体除去工程を有する、前記<B1>に記載の細胞培養方法。
本発明の細胞培養装置は、透明な第一面と、前記第一面と対向し透明な第二面とを有する層を有する第一の培養器と、前記第一の培養器に培地を送出するための配管と前記第一の培養器から培地を排出するための配管とを有する送液ラインと、前記送液ライン内に配置される中空糸膜と、前記送液ライン内の培地を循環するポンプと、前記第一の培養器内の細胞を観察するためのカメラと、前記カメラにより観察された細胞の状態を判別する判別手段と、を有する。
本発明の細胞培養方法は、透明な第一面と、前記第一面と対向し透明な第二面とを有する層を有する第一の培養器と、前記第一の培養器に培地を送出するための配管と前記第一の培養器から培地を排出するための配管とを有する送液ラインと、前記第一の培養器に充填される培地の送出を行うポンプと、前記送液ライン内に配置される中空糸膜と、前記第一の培養器内の細胞を観察するためのカメラと、前記カメラにより観察された細胞の状態を判別する判別手段と、を有する細胞培養装置を用いる細胞の培養方法であり、前記第一の培養器で細胞を培養する第一の培養工程と、前記第一の培養工程で培養された細胞の培養状態を前記カメラで観察しその状態を前記判別手段で判別する判別工程と、前記判別結果が正常な場合、培養を継続する継続培養工程、または、前記判別結果が異常な場合、培養を停止する工程と、前記継続培養工程を行い、細胞が十分に培養されたとき、前記第一の培養器から、複数の層を有する第二の培養器に培養された細胞を送出する送出工程と、前記第二の培養器で、細胞を培養する第二の培養工程とを有する。
図1は、本発明の実施形態に係る細胞培養装置の概要図である。細胞培養装置10は、第一の培養器11と、第一の培養器に接続された配管111および配管112を含む送液ラインと、中空糸膜31を内蔵する中空糸膜カートリッジ30と、中空糸膜カートリッジ30およびポンプ13と、カメラ21と、判別手段24とを有する。また、細胞培養装置10は、さらに第二の培養器12を有する。細胞培養装置10によれば、第一の培養器11内や、第二の培養器12内で細胞を培養することができる。
第一の培養器11は、透明な第一面と、透明な第二面とを有する。第一の培養器11は、第一の面と第二の面をなす上下の板と、その周囲の側壁間に中空状の内層があり、細胞培養の場となる。第一の培養器11には複数の開口部が設けられており、その一の開口部は配管111に接続されている。また、他の開口部が配管112に接続されている。
第二の培養器12は、大量の培養を行うときなどに用いることができる。第一の培養器11よりもより多くの培養を行うときに、培地や細胞を充填して培養を行う。また、第一の培養器11で培養された細胞などを継代して、さらに大量に培養するときなどにも用いることができる。第二の培養器12は、第一の培養器11に準じる構成とすることができ、第一の培養器11を重ね合わせた複数の層を有するものとすることができる。特に制限はなく、例えば、2以上や、3以上、5以上とすることができ、20以下や、15以下、12以下とすることができる。このとき、各層を構成する部分ごとに分離できるものでもよいし、1枚の板が上下の仕切りとなるように共通するものとしてもよい。各面となる板状部材を分離して積み重ねると、板状部材間に界面が生じて、光線透過率が低下したり濁度が高くなり、観察できる層数や厚みが減る可能性があるため、重ね合わせられた層間の板状部材は共通するものを利用する構成とすることが好ましい。
細胞培養装置10は、角度変更手段19(図3参照)を有するものとすることができる。角度変更手段19は、第一の培養器11や、第二の培養器12の角度を変更してその向きを調整する。第一の培養器11や、第二の培養器12は、庫内などに配置することができる。この庫内に配置するとき、通常、第一の面と第二の面が、鉛直方向に直交するように配置することが考えられる。すなわち平面視したとき、第一の面と第二の面を正面に見る向きで配置する。これは、第一の培養器11や、第二の培養器12内に流通する培地が水平方向に移動する向きである。
培養の対象となる細胞は、特に限定しないでもよい。細胞培養容器内に接着して培養することが好ましいため、接着性を有する細胞などが好適な培養対象となる。例えば、ES細胞や、iPS細胞、幹細胞(間葉系幹細胞など)、線維芽細胞、CHO(Chinese Hamster Ovary)細胞、HEK293(ヒト胎児腎細胞293:Human Embryonic Kidney cells 293)細胞、脂肪細胞などが挙げられる。
細胞培養に用いる培地は、循環させるため液状培地のような流動性が高い培地であることが好ましい。培地の具体的な組成は、培養対象や、培養目的に応じて適宜調製したものを用いることができる。例えば、DMEM培地(ダルベッコ改変イーグル培地)、MEM培地(Minimum Essential. Medium)、StemFit(登録商標)培地などや、これらを基に適宜成分調整を行ったり、培養目的等に応じて任意の成分を混合したものなどを用いることができる。
送液ラインは、第一の培養器11に培地を送出するための配管111と第一の培養器11から培地を排出するための配管112とを有する。配管111は第一の培養器11の接続部115の開口部113に接続され、配管112は第一の培養器11の接続部116の開口部114に接続される。配管111や配管112等は、シリコーンチューブなどを用いることができる。また、角度変更手段19による角度変更に伴い培養器の接続部の位置も変わるため、その位置に対応して長さが調整されやすいように、シリコーン製などのコイルホース状のチューブを用いることが好ましい。
ポンプ43は、送液ライン内の培地を循環するポンプである。培地を第一の培養器11と、中空糸膜カートリッジ30との間で循環させるとき、切替弁41、切替弁42、および切替弁51を切り替えて、これらを接続する経路としてポンプ43により培地を循環させることができる。ポンプ43は、培地を送液できる任意のポンプを用いることができる。第一の培養器11や第二の培養器12の内容量や、培養する細胞の種類、培養する量等にもよるが、通常の培養容器の大きさに対しては、0.01mL/min~100mL/min程度の送液ができるものなどを用いることができる。
中空糸膜31が、第一の培養器11に接続された送液ライン内に配置される。中空糸膜31は、中空糸膜カートリッジ30内に設置されている。この中空糸膜カートリッジ30は、中空糸膜31を有し、中空糸膜31の内外に、それぞれ培地または調整用ガスを流通させることで、中空糸膜31を介して、培地と調整用ガスとのガス交換を行う。中空糸膜カートリッジ(いわゆる、ホローファイバーカートリッジ)は、複数の中空糸膜を有する中空糸束の両端がその中空部分を開口状態に保持されたまま中空部材内に固定されている。中空糸膜31の内層又は外層の一方に送液ラインにより循環される培地が流通され、その他方に調整用ガスが流通され、中空糸膜31を介して培地と調整用ガスとのガス交換が行われる。
細胞培養装置10は、カメラ21を有する。カメラ21は、第一の培養器11内の細胞を観察するためのものである。カメラ21は、第一の培養器11の第一の面や第二の面に対して直交する向きから観察する配置とすることが好ましい。カメラ21は、観察位置の細胞を拡大して観察することができるように、倍率を調整できる対物レンズなどを備えたものとすることができる。また、位相差観察ができるように位相差板などを備えたものとすることができる。
細胞培養装置10は、照明22を有する。第一の培養器11を挟みカメラ21の反対側から第一の培養器11を照射する。照明は、観察位置の細胞の照度を高い状態としたり、位相差観察などをしやすいように照射するために、リング絞りやコンデンサレンズなどを有するものとすることができる。
図6は、細胞培養条件による細胞の培養状態の観察例を示す像である。細胞は、間葉系幹細胞を培養したものである。左から順に、通常培養、洗浄不足、培地劣化、CO2(二酸化炭素)0%、CO210%としたときの状態である。培養状態により細胞の数や形状に差が生じる。一方で、細胞の個体差もあり熟練者であってもこれらの像を見るだけでは判別しにくい場合もある。
細胞培養装置10は、判別手段24を有するものとすることができる。判別手段24は、カメラ21により観察された細胞の状態を判別する。図6に示すように、細胞は培養条件などの影響により増殖状況が変わる。その増殖状況を、判別手段で判別することで、その細胞が、その後、順調に増えるか、あるいは培養が適切に進行しない状態かを見分けて、培養を継続するか、停止して再度播種からやり直すか、培養条件の変更を行うかなどの処理を行う。
細胞培養装置10は、ポンプ13を有する。ポンプ13は、第一の培養器11から、第二の培養器12に、第一の培養器で培養された細胞を移動させるためのポンプである。
このポンプ13や、培地供給手段54や試薬供給手段55から、移送するための培地等を供給しながら移動させることができる。第二の培養器12に移動させたら、ポンプ43および中空糸膜31を、第二の培養器12に培地を送出するための配管121(122)と第二の培養器12から培地を排出するための配管122(121)とを有する。切替手段は、例えば、第一の培養器11と中空糸膜カートリッジ30を接続した状態から、第二の培養器12と中空糸膜カートリッジ30とを接続した状態への切り替えは、切替弁41、42を切り替えて繋ぎ替えることで切り替えることができるものとすることができる。
培地供給手段54は、培地やトリプシンなどの細胞培養に利用される成分を供給する手段である。第一の培養器11や第二の培養器12に、培養開始時や、培地中の栄養成分などが消費しつくされたとき、切替弁531や、切換弁532、切替弁51などを切り替えて、ポンプ52を用いて培地等を供給する。
試薬供給手段55は、細胞培養の段階に応じた各種試薬等を供給する手段である。例えば、PBS(Phosphate Buffered Saline; リン酸緩衝食塩水)などの緩衝剤や、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)などのキレート剤、培養器の壁面から細胞を剥離する剥離剤などを含む容器などと接続されている。第一の培養器11や第二の培養器12に培養されている細胞の培養状態や、培養時間等に応じて、切替弁531や切替弁532、切替弁51などを切り替えて、ポンプ52を用いて各種試薬等を供給する。
培地供給手段54の培地や、試薬供給手段55の試薬などは、適宜冷蔵保存等されている。一方、第一の培養器11や第二の培養器12の培養中は、細胞等に応じて、30~40℃などとして培養される。このため、培地や試薬の供給の途中に、調温手段56をもうけて、加熱等の温度調整を行って、供給することが好ましい。
細胞培養が完了した後や、異常と判断されたときなどで培養を停止するときは、第一の培養器11や第二の培養器12から、細胞を回収手段66に回収したり、排液手段63に排液することができる。
回収した細胞を含む培地は、細胞を濃縮する濃縮手段を有するものとすることができる。濃縮手段としては、遠心機や、メッシュフィルターなどを用いることができる。メッシュフィルターの材質は、金属メッシュやメンブレンフィルターなどを用いることができる。
図7~9は、本発明の実施形態に係る細胞培養方法のフロー図である。このフローは、図1~5に示す細胞培養装置10を用いて培養をする例である。また、第一の培養器11で初期培養を行って、その後、第二の培養器12に継代して大量培養することを想定した構成を典型的な例として説明する。なお、継代を行う必要が無いときは、第一の培養器11内や第二の培養器12内で、適宜、培養状況を観察等しながらそれぞれ培養を行ってもよい。
ステップS11は、第一の培養器に細胞播種する工程である。このとき、初期培養に必要な培地等を合わせて供給する。次に、ステップS21は、第一の培養器で細胞を培養する第一の培養工程である。このとき、第一の培養器11と中空糸膜カートリッジ30とを接続し、中空糸膜31により培地の酸素濃度や二酸化炭素濃度などを調整する。ステップS31は、カメラ21や照明22を用いて、第一の培養工程で培養された細胞の培養状態を観察する工程である。次に、ステップS32は、判別手段24で、第一の培養器11の培養状態が正常な増殖かを判別する判別工程である。
[培養装置構成]
第二の培養器:20cm*25cm*間隔4mm 10段
中空糸膜:シリコーン製の中空糸膜を内蔵するシリコーン中空糸ガス分離膜(永柳工業株式会社製「M60(膜本数:4500本)」)を用いた。
細胞:脂肪由来間葉系幹細胞
培地:Takara社 間葉系幹細胞増殖培地2
培養中の運転条件:細胞を両面につけるために一方の面を下側とした状態で9分経過後に反転させて他方の面を下側とした。培養の温度は37℃とした。中空糸膜でガス交換するガスは、酸素20%、二酸化炭素5%、加湿なしで調整したガスとした。
培養期間:合計5日間
培養容器の方向:播種から24時間内は水平とし、24時間後は縦向き(図4(g)参照)として培養した。
(2)培養器を水平の状態で37℃のインキュベータへいれ、両面に細胞を接着させるために9分後に180度反転させ上下の面を入れ替えた。そのまま24時間保持して培養した。
(3)24時間後に角度変更手段の方向を変えて培養器が垂直方向になるように縦向きにした培養を開始した。
(4)培地循環は次の条件とした。ポンプのスピードは50mL/分、頻度3時間に一回30分間循環させた。また、一日一回、培養器の上下(図4(e)~(h)参照)を入れ替えた。
(5)顕微鏡観察を、播種24時間後に行った。観察像は以下に説明する。なお、24時間時点での培養状態はいずれの層も良好と判断されたため、継続して培養を行った。
(6)5日間培養後に、培養器から細胞を回収した。
培養時の上段側から順に、1段目~10段目とする。また、この配置での上側を第一の面、下側を第二の面とする。カメラで、10段目の下側の第二の面(10-2)から順に、10段目の上側第一の面(10-1)と、連続して撮影して、5段目の上側の第一の面(5-1)まで撮影した。
その後、回転機構で1段目が下側、10段目が上側となるように第二の培養器を180度回転させた。このとき、180度回転させているため、第一の面が下側、第二の面が上側の配置となる。この状態で、カメラで1段目の第一の面(10-1)から順に、1段目の第二の面(1-2)、6段目の第一の面(6-1)まで撮影した。
これらの撮影画像を図10~13に示す。第二の培養器は、10段あるがいずれの層の培養状態も観察することができ、いずれも細胞が順調に培養されており、自動で大量生産でき、それを観察できることが確認された。
12 第二の培養器
111、121、112、122 配管
113、114 開口部
115、116 接続部
13、43、52、62 ポンプ
14 第一の軸変更手段
15 第二の軸変更手段
16 載置台
17 拘束板
171 固定具
19 角度変更手段
21 カメラ
22 照明
23 XYZステージ
24 判別手段
30 中空糸膜カートリッジ
31 中空糸膜
321、322、331、332 開口部
341、342 センサー
35 測定手段
36 ガス制御手段
37、41、42、44、51、53、61、64 切替弁
38 ガスタンク
45、65 フィルター
54 培地供給手段
55 試薬供給手段
56 調温手段
63 排液手段
66 回収手段
Claims (5)
- 透明な第一面と、前記第一面と対向し透明な第二面とを有する第一の培養器と、
前記第一の培養器に培地を送出するための配管と前記第一の培養器から培地を排出するための配管とを有する送液ラインと、
前記送液ライン内に配置される中空糸膜と、
前記送液ライン内の培地を循環するポンプと、
前記第一の培養器内の細胞を観察するためのカメラと、
前記カメラにより観察された細胞の状態を判別する判別手段と、
前記第一の培養器の前記第一面および/または前記第二の培養器の層の向きを、水平面に対して、複数の軸で角度を変更する角度変更手段と、
前記カメラが、前記第一の培養器の第一面および/または前記第二の培養器の層に対して直交する向きから観察するカメラであり、前記第一の培養器および/または前記第二の培養器を挟み前記カメラの反対側から前記第一の培養器および/または前記第二の培養器を照射する照明を有し、
前記第一の培養器および/または前記第二の培養器の層内の前記カメラが観察する位置が細胞を含む培地で充填されて、
前記カメラが、前記角度変更手段により前記第一の培養器の第一面および/または前記第二の培養器の層が水平方向に対して傾いた状態としたものに対して、観察する向きに配置するものであり、
前記判別手段により判別された細胞の状態が、正常と判断された場合、複数の層を有する第二の培養器に前記第一の培養器の内部の培養液を送出する送出手段と、
前記ポンプおよび前記中空糸膜を、前記第二の培養器に培地を送出するための配管と前記第二の培養器から培地を排出するための配管とを有する送液ラインに繋ぎ替える切替手段を有する細胞培養装置。 - 前記判別手段により判別された培養結果が異常と判断された場合、培養を停止する停止手段を有する、請求項1に記載の細胞培養装置。
- 前記送液ラインで送液される培地の溶存酸素濃度を測定する溶存酸素濃度測定手段と、
前記溶存酸素濃度に基づき、酸素供給量を調整するガス制御手段を有する、請求項1または2に記載の細胞培養装置。 - 前記送液ラインで送液される培地の培地成分を測定する培地成分測定手段を有する、請求項1~3のいずれかに記載の細胞培養装置。
- 透明な第一面と、前記第一面と対向し透明な第二面とを有する層を有する第一の培養器と、前記第一の培養器に培地を送出するための配管と前記第一の培養器から培地を排出するための配管とを有する送液ラインと、前記第一の培養器に充填される培地の送出を行うポンプと、前記送液ライン内に配置される中空糸膜と、前記第一の培養器内の細胞を観察するためのカメラと、前記カメラにより観察された細胞の状態を判別する判別手段と、を有する細胞培養装置を用いる細胞の培養方法であり、
前記第一の培養器で細胞を培養する第一の培養工程と、
前記第一の培養工程で培養された細胞の培養状態を前記カメラで観察しその状態を前記判別手段で判別する判別工程と、
判別結果が正常な場合、培養を継続する継続培養工程、または、判別結果が異常な場合、培養を停止する工程と、
前記継続培養工程を行い、細胞が十分に培養されたとき、前記第一の培養器から、複数の層を有する第二の培養器に培養された細胞を送出する送出工程と、
前記第二の培養器で、細胞を培養する第二の培養工程と、
前記細胞培養装置が、前記第一の培養器の第一面および/または前記第二の培養器の層の向きを、水平面に対して、複数の軸で角度を変更する角度変更手段により調整する手段を有し、
前記第一の培養工程および/または前記第二の培養工程において、前記第一の培養器および/または前記第二の培養器の前記第一の培養器の第一面および/または前記第二の培養器の層の向きを、水平面から傾けた状態として、培養器内の気体を除去する気体除去工程を有する、細胞培養方法。
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