JP7072010B2 - 警報器 - Google Patents

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Description

本発明は、警報器に関し、特に設置環境の光強度を検知する光センサを備える警報器に関する。
従来、多くの警報器では、警報ランプおよび電源ランプが、縦一列または横一列に配置される。このようにランプを配置することにより、機器内のスペースを有効活用でき、必要な部品を搭載しつつ、機器を小型化することができるからである。この種の警報器に関し、例えば特許文献1には、光源からの光を導光する導光部材(ライトガイド)を備えた表示装置が開示されている。
また、近年では、デザインの多様化等に伴い、ランプが略円環状に配置されることがある。この種の警報器に関し、例えば特許文献2には、略円環状に配置したランプを所定の点灯パターンで発光させる警報器が提案されている。
特開2009-170717号公報 特開2009-163657号公報
ところで、導光部材からは、光の漏れ出しがある。そのため、人感センサまたは照度センサ等の光センサの周囲に導光部材を配置した場合、導光部材から漏出する光によって光センサの誤検知が発生するという問題がある。
本発明の一態様は、上記問題に鑑みてなされたものであって、導光部材から漏出する光に起因する光センサの誤検知を低減する警報器を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る警報器は、ガス、火災、および一酸化炭素の少なくとも1つを検知する第1検知部の検知結果に基づき報知を行う警報器であって、前記警報器が設置される設置環境の光強度を検知する第2検知部と、前記第2検知部の周囲に配置され、複数の光源からの光を導光する導光部材と、前記第2検知部と前記導光部材との間に配置され、前記導光部材の前記第2検知部側の側面から漏出する光を遮光する遮光部材と、を備える。
前記構成では、設置環境の光強度を検知する第2検知部と、該第2検知部の周囲に配置される導光部材との間に、遮光部材が配置される。そのため、導光部材の第2検知部側の側面から漏出する光が遮光部材によって遮られる。したがって、導光部材から漏出する光に起因する第2検知部の誤検知を低減することができる。
また、本発明の一態様に係る警報器では、前記遮光部材は、前記導光部材を支持し、前記複数の光源と前記遮光部材によって支持される前記導光部材との間に隙間が形成される構成であってもよい。
前記構成では、複数の光源と導光部材との間に隙間が形成されるように、遮光部材が導光部材を支持する。つまり、複数の光源と導光部材との接触を防ぐ接触防止部材(スペーサ)としての機能を遮光部材が兼ねる。したがって、導光部材との接触による光源の損傷を防ぐことができる。また、遮光部材が接触防止部材としての機能を兼ねるため、部品数を低減することができる。
また、本発明の一態様に係る警報器では、前記複数の光源を搭載する基板をさらに備え、前記遮光部材は、前記導光部材よりも前記基板側へ突出し、前記基板と接触する構成であってもよい。
前記構成では、導光部材よりも基板側へ遮光部材が突出しているため、遮光部材によって支持される導光部材が基板と接触しない。したがって、遮光部材の基板側への突出量を調整することにより、基板に搭載される複数の光源と導光部材との接触を防ぐことができる。
また、本発明の一態様に係る警報器では、前記遮光部材は、前記導光部材と係合する第1係合部を備え、前記導光部材は、前記第1係合部と係合する第2係合部を前記側面に備える構成であってもよい。
前記構成によれば、遮光部材と導光部材とが係合するため、遮光部材と導光部材との位置ずれを防ぐことができる。
また、本発明の一態様に係る警報器では、前記導光部材は、前記複数の光源からの光を一端から入射させ、入射させた光を前記一端とは反対側の他端から出射する筒状部材であり、前記導光部材の内側に前記第2検知部が配置される構成であってもよい。
前記構成では、導光部材が筒状部材であるため、導光部材の他端を環状に発光させることができる。また、第2検知部と導光部材との間に配置される遮光部材によって、筒状の導光部材の内側側面(内周面)から漏出する光が遮られる。したがって、筒状の導光部材の内側に第2検知部を配置した場合であっても、導光部材から漏出する光に起因する第2検知部の誤検知を低減することができる。
また、本発明の一態様に係る警報器では、前記警報器の筐体に、前記第2検知部によって検知される前記設置環境の光を内部に取り込むための開口部が形成され、前記開口部に、半透明または透明の透光部材が配置される構成であってもよい。
前記構成によれば、筐体の内部に埃等が侵入することを防ぎつつ、透光部材を通して設置環境の光を筐体の内部に取り込むことができる。
本発明の一態様によれば、導光部材から漏出する光に起因する光センサの誤検知を低減可能な警報器を提供することができる。
本発明の実施形態1に係る警報器の外観を示す正面図である。 図1に示される警報器の外観を示す側面図である。 上記警報器の内部構成を示す斜視図である。 図3に示される発光ユニットの分解図である。 図4に示される遮光部材の斜視図である。 図3に示される発光ユニットの正面図である。 図6に示される発光ユニットのA-A断面図である 図6に示される発光ユニットのB-B断面図である 上記発光ユニットが点灯していない状態を示す上記警報器の正面図である。 上記発光ユニットが点灯している状態を示す上記警報器の正面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る警報器について図1~図10を参照しながら説明する。なお、以下の説明は本発明の一実施形態を説明するための例示であって、本発明は実施形態に限定されるものではない。
〔警報器の概要〕
まず、図1および図2に基づいて、本実施形態に係る警報器1の概要を説明する。図1は、本実施形態に係る警報器1の外観を示す正面図である。図2は、図1に示す警報器1の外観を示す側面図である。なお、以下の説明では、警報器1の正面視上方向を上側、正面視下方向を下側、正面視左方向を左側、正面視右方向を右側と称する場合がある。
図1および図2に示す警報器1は、監視対象である可燃ガスおよび一酸化炭素(CO)を検知して、ユーザに対して報知する警報報知動作を実行する。例えば、警報器1は、都市ガスまたはLPガス等の可燃ガスの濃度を検知して、ガス漏れの発生をユーザに対して報知する。また、警報器1は、一酸化炭素の濃度を検知して、一酸化炭素(不完全燃焼)の発生をユーザに対して報知する。
なお、警報器1は、監視対象としてガス、火災、および一酸化炭素の少なくとも1つを検知して、ユーザに対して報知するものであればよい。警報器1が監視対象として火災を検知する場合、警報器1は、火災による熱または煙を検知して、ユーザに対して火災の発生を報知する。
図1および図2に示すように、警報器1は、容器状の筐体2と、筐体2を壁面等に取り付ける取付パネル3とを備える。なお、本実施形態に係る警報器1は、建物内の壁面等に取り付けられる壁掛けタイプの警報器である。ただし、本発明に係る警報器は、建物内の天井等に取り付けられる天井取付タイプであってもよい。
(筐体)
筐体2は、例えば合成樹脂等で構成される外装パネルである。本実施形態では、筐体2は、正面視において略正方形の形状を有する。ただし、筐体2は、正面視において、長方形その他の多角形、円形または楕円形等の形状を有していてもよい。
筐体2は、本体21と、本体21に対して開閉可能な蓋体22とを含む。本体21と蓋体22とは互いに分離可能になっている。本体21と蓋体22とが互いに嵌め合わされることによって、筐体2が構成される。
警報器1を設置する場合、取付パネル3を介して筐体2が壁面等に取り付けられる。本体21は、正面側が開放された箱状部材であり、筐体2の背面側に配置される。また、蓋体22は、本体21背面側が開放された、よりも浅い箱状部材であり、筐体2の正面側に配置される。
本体21の右側側面の上部には、警報器1が設置される設置環境の空気を筐体2の内部に取り込むための第1通気孔23が形成される。また、蓋体22の正面の上部右側には、第1通気孔23と近接する位置に、設置環境の空気を筐体2の内部に取り込むための第2通気孔24が形成される。また、蓋体22の正面の中央部上側には、後述するスピーカ44(図3参照)からの音声を筐体2の外部へ出力するためのスピーカ出力孔25が形成される。さらに、蓋体22の正面の中央部下側には、設置環境の光を筐体2の内部に取り込むための略円形状の開口部26が形成される。この開口部26内に、発光ユニット5が配置される。
発光ユニット5は、警報器1の所定の動作に連動して点灯することにより、視覚を通じて警報器1の動作状態をユーザに対して報知するランプユニットである。発光ユニット5の中央部には、半透明または透明の透光部材54が配置される。また、透光部材54の周囲には、半透明または透明のリング部材55が配置される。蓋体22の開口部26は、透光部材54およびリング部材55によって塞がれている。発光ユニット5は、リング部材55と同心円状の発光部5aを有し、点灯状態においてリング部材55の一部が環状にするようになっている。
この発光ユニット5を挟んで左右両側に、各種ランプ類が配置される。発光ユニット5の左側には、CO警報ランプ27、電源ランプ28、ガス警報ランプ29が縦一列に配置される。
(取付パネル)
取付パネル3は、警報器1(筐体2)を壁面等に取り付けるための板状部材である。取付パネル3は、警報器1の背面側にネジ等によって取り付けられる。取付パネル3は、本実施形態では、略矩形状の平板部材であり、例えば筐体2と同じ合成樹脂等で構成される。この取付パネル3は、上側端部の中央部に、本体21よりも上側に突出する突出部31を有する。この突出部31に、縦長の貫通孔である引掛穴32が形成される。引掛穴32は、上段部に比べて下段部の開口幅が大きい段付き形状を有している。例えば壁面等に突設されたフック、ネジ等に引掛穴32が係止することにより、警報器1が壁面等に取り付けられる。
なお、警報器1は、筐体2と取付パネル3と間に、警報器1の動作に必要な電力を商用電源等から警報器1へ供給するための電源コード33が収容できるようになっている。ただし、警報器1は、リチウム電池のような電池を用いて動作可能であってもよい。
〔警報器の内部構成〕
次に、図3~図8に基づいて、警報器1の内部構成を説明する。図3は、警報器1の内部構成を示す斜視図である。図4は、図3に示される発光ユニット5の分解図である。
図3および図4に示すように、筐体2の内部には、基板4が配置される。基板4には、ガスセンサ(第1検知部)41、COセンサ(第1検知部)42、人感センサ(第2検知部)43、スピーカ44、制御部45、発光ユニット5が搭載される。
なお、基板4には、上記以外にも、複数の電子部品(例えば、CO警報ランプ27、電源ランプ28、およびガス警報ランプ29を点灯させるための各光源等)が搭載されるが、これらの電子部品については図示を省略している。
<基板>
基板4は、プリント配線板であり、複数の電子部品が半田付け等によって搭載される。基板4には、電子部品と電気的に接続されて電気回路を構成するための配線パターンが形成される。基板4は、本体21の背面に対して略平行となる状態で、本体21の内部に配置される。
<ガスセンサ>
ガスセンサ41は、都市ガスまたはLPガス等の可燃ガスを検知するセンサである。ガスセンサ41は、第1通気孔23および第2通気孔24を通って筐体2の内部に流入した空気中に含まれる可燃ガスを検知して、検知した可燃ガスの濃度に応じた検知信号を制御部45へ出力する。
<COセンサ>
COセンサ42は、不完全燃焼等により生じる一酸化炭素を検知する。COセンサ42は、第1通気孔23および第2通気孔24を通って筐体2の内部に流入した空気中に含まれる一酸化炭素を検知して、検知した一酸化炭素の濃度に応じた検知信号を制御部45へ出力する。
なお、筐体2の内部は、ガスセンサ41およびCOセンサ42が配置されるセンサ室と、他の電子部品が配置される機器室とに分離されている。第1通気孔23および第2通気孔24はセンサ室と連通しており、第1通気孔23および第2通気孔24からセンサ室に流入した空気がガスセンサ41およびCOセンサ42へと導かれる。
<人感センサ>
人感センサ43は、設置環境の光強度を検知する光センサである。人感センサ43は、透光部材54を通って筐体2の内部に入射する設置環境の光の強度に基づいて、設置環境における人の動きや熱源の動きを検知する。人感センサ43は、例えば生体からの赤外線等を検知して人の動きや熱源の動きを検知する。人感センサ43は、設置環境において人の動きを検知した場合に検知信号を制御部45へ出力する。
<スピーカ>
スピーカ44は、ユーザに対して音声を出力する拡声器である。スピーカ44は、警報報知動作時に、ガス漏れの発生および一酸化炭素の発生を、聴覚を通じて報知するための警報音を出力する。スピーカ44からの音声は、スピーカ出力孔25を通って筐体2の外部へ出力される。
<制御部>
制御部45は、警報器1全体の動作を制御する。制御部45は、例えばマイクロコンピュータ等を主体として構成される。
制御部45は、監視対象である可燃ガスまたは一酸化炭素が所定のレベルを超えている場合、警報器1に警報報知動作を実行させる。具体的には、制御部45は、ガスセンサ41およびCOセンサ42から出力される検知信号を受けた場合、これらの検知信号のレベルが所定のレベル(閾値)を超えているか否かを判定する。上記検知信号のレベルが所定のレベルを超えていると判定した場合、制御部45は、監視対象に応じた警報報知動作を警報器1に実行させる。
例えば、ガスセンサ41が出力した検知信号のレベルが所定のレベルを超えていると判定した場合、制御部45は、ガス警報ランプ29を点灯させると共に、ガス漏れの発生を音声で報知するための警報音をスピーカ44から出力させる。同様に、COセンサ42が出力した検知信号のレベルが所定のレベルを超えていると判定した場合、制御部45は、CO警報ランプ27を点灯させると共に、一酸化炭素の発生を音声で報知するための警報音をスピーカ44から出力させる。
また、制御部45は、人感センサ43からの検知信号に基づいて、警報器1の動作を制御する。例えば、制御部45は、人感センサ43によって人の動きが検知されていない場合には電源ランプ28または発光ユニット5を通常の光量(即ち、人の動きが検知されている場合の光量)よりも小さな光量で点灯させ、警報器1の消費電力を低減する。
<発光ユニット>
発光ユニット5は、警報器1の所定の動作に連動して点灯するランプユニットである。発光ユニット5は、光源51、導光部材52、遮光部材53、透光部材54、リング部材55を備える。
(光源)
光源51は、発光ユニット5を発光させるための発光素子である。光源51は、LED(Light Emitting Diode)等で構成される。図4では、人感センサ43の周囲に5個の光源51が略環状に配置される構成例が示されている。この場合、光源51は、基板4の正面視において正五角形の各頂点に位置するように、人感センサ43の周囲にそれぞれ配置される。光源51は、基板4と電気的に接続されており、制御部45によって点灯および消灯が個別に制御される。
光源51は、基板4に複数個搭載される。これにより、発光ユニット5の発光部5a(図1参照)を均一に発光させることができる。基板4に搭載される光源51の個数は、発光部5aのサイズ、形状、必要な明るさ(輝度)等に応じて適宜選択される。
(導光部材)
導光部材(ライトガイド)52は、人感センサ43の周囲に配置され、光源51からの光を導光する筒状部材である。導光部材52は、光を透過する透光性樹脂等で構成される。導光部材52は、複数の光源51と対向して配置される入射端(一端)52aと、該入射端52aとは反対側に配置される出射端(他端)52bとを有する。導光部材52は、光源51からの光を入射端52aから内部へ入射させ、入射させた光を出射端52bから出射する。出射端52bは、リング部材55の背面55bに設けられた環状溝55e(図7および図8参照)に挿嵌される。光源51を点灯させた場合、出射端52bが環状に発光する。即ち、出射端52bが、発光ユニット5の発光部5aとしての機能を果たす。
また、導光部材52は、その内周面52cに、遮光部材53の係合爪(第1係合部)53bと係合する係合突起(第2係合部)52dを有する。係合突起52dは、内周面52cから内側に向けて突出して設けられる。本実施形態では、内周面52cの周方向に沿って、3個の係合突起52dが形成されている。
(遮光部材)
遮光部材53は、導光部材52から漏出する光を遮光する筒状部材である。遮光部材53は、光を透過しない遮光性樹脂等で構成される。遮光部材53は、導光部材52の内側に嵌め込まれた状態で配置される。遮光部材53は、人感センサ43と導光部材52との間に配置され、導光部材52の内周面52cから漏出する光を遮光する。
図5は、図4に示される遮光部材53の斜視図である。図5に示すように、遮光部材53は、その外周面53aの基板4側に、導光部材52の係合突起52dと係合する係合爪53bを有する。係合爪53bは、その両側が切り欠かれており、外周面53aから外側に突出して設けられる。本実施形態では、外周面53aの周方向に沿って、導光部材52の係合突起52dと対応する位置に3個の係合爪53bが設けられる。遮光部材53は、係合爪53bを係合突起52dに係合させることにより、導光部材52を支持する。係合突起52dと係合爪53bとが係合することにより、導光部材52と遮光部材53との位置ずれが防止される。
また、遮光部材53は、リング部材55側の端部に、内向きフランジ53cを有する。内向きフランジ53cに、透光部材54の延出部54cを収容する収容凹部53dが設けられる。また、内向きフランジ53cに、リング部材55の第1係合片55cと係合する係合溝53eが設けられる。この内向きフランジ53cの中央部には、開口部53fが形成される。
(透光部材)
透光部材54は、遮光部材53の内向きフランジ53cの開口部53fを覆う蓋状部材である。透光部材54は、光を透過する半透明または透明の透光性樹脂等で構成される。本実施形態では、透光部材54は、白色半透明の透光性樹脂で構成される。透光部材54が半透明であることにより、透光部材54を通して外部から筐体2の内部が視認されないようになっている。
この透光部材54は、基板4とは反対側に突出した曲面状の透光部54aを有する。この透光部54aを通って、設置環境の光が遮光部材53の内部に取り込まれ、人感センサ43へ導かれる。また、透光部54aの外周に沿って、外向きフランジ54bが設けられる。この外向きフランジ54bに、遮光部材53の収容凹部53dに収容される延出部54cが放射状に設けられる。
(リング部材)
リング部材55は、透光部材54の周囲に配置される環状部材である。リング部材55は、光を透過する半透明または透明の透光性樹脂等で構成される。本実施形態では、リング部材55は、黒色半透明の透光性樹脂で構成される。リング部材55が半透明であることにより、リング部材55を通して外部から筐体2の内部が視認されないようになっている。
このリング部材55は、外周側から内周側へ向かって基板4側(警報器1の正面側から背面側)へ傾斜しており、その中央部に開口部55aが形成される。この開口部55aに、透光部材54の透光部54aが基板4側から挿設される。また、リング部材55は、遮光部材53の内向きフランジ53cと対向する背面55bの内周側に、透光部材54の係合溝53eと係合する第1係合片55cが設けられる。また、背面55bの外周側に、筐体2の蓋体22と係合する第2係合片55dが設けられる。さらに、背面55bには、透光部材54の出射端52bが挿嵌される環状溝55e(図7及び図8参照)がリング部材55と同心状に設けられる。
図6は、図3に示される発光ユニット5の正面図である。図7は、図6に示される発光ユニット5のA-A断面図である。図8は、図6に示される発光ユニット5のB-B断面図である。
図7および図8に示されるように、発光ユニット5では、設置環境の光強度を検知する人感センサ43が導光部材52の内側に配置される。このように人感センサ43を導光部材52の内側に配置することにより、筐体2内のスペースを有効活用することができる。しかしながら、導光部材52からは光の漏れ出しがある。そのため、人感センサ43の周囲に導光部材52を配置した場合、導光部材52から漏出する光によって人感センサ43の誤検知が発生する可能性がある。
そこで、警報器1では、人感センサ43と、人感センサ43の周囲に配置される導光部材52との間に、筒形の遮光部材53を配置している。これにより、導光部材52の内周面52cから漏出する光が遮光部材53によって遮られる。したがって、導光部材52から漏出する光に起因する人感センサ43の誤検知を低減することができる。
また、警報器1では、光源51と導光部材52との間に隙間が形成されるように、遮光部材53が導光部材52を支持する(図7参照)。具体的には、警報器1では、導光部材52よりも基板4側へ遮光部材53が突出しており、遮光部材53が基板4と接触している。そのため、遮光部材53によって支持される導光部材52が基板4と接触せず、遮光部材53の基板4側への突出量を調整することにより、基板4に搭載される光源51と導光部材52との接触を防ぐことができる。つまり、警報器1では、光源51と導光部材52との接触を防ぐ接触防止部材(スペーサ)としての機能を遮光部材53が兼ねる。したがって、導光部材52との接触による光源51の損傷を防ぐことができる。また、遮光部材53が接触防止部材としての機能を兼ねるため、警報器1の部品数を低減することができる。
さらに、警報器1では、透光部材54およびリング部材55が蓋体22の開口部26(図1参照)に配置されると共に、透光部材54によって遮光部材53の開口部53fが覆われている。そのため、筐体2の内部に埃等が侵入することを防ぎつつ、透光部材54を通して設置環境の光を筐体2の内部に取り込んで、人感センサ43へ導くことができる。
〔発光ユニット5の発光状態〕
次に、図9および図10に基づいて、発光ユニット5の発光状態を説明する。図9は、発光ユニット5が点灯していない状態を示す警報器1の正面図である。図10は、発光ユニット5が点灯している状態を示す警報器1の正面図である。
上述した通り、本実施形態では、リング部材55が黒色半透明の透光性樹脂で構成されている。そのため、図9に示すように、光源51が点灯していない消灯状態では、透光部材54の出射端52b、即ち、発光部5aが警報器1の外部から視認されないようになっている。
図9に示す消灯状態から光源51を点灯させた場合、入射端52aから導光部材52へ入射した光は、導光部材52の内部を導光して出射端52bから出射する。これにより、出射端52bが環状に発光する。リング部材55は、環状溝55eが形成される部分がその他の部分と比較して薄肉に形成されるので、環状溝55eが形成される部分は、導光部材52からの光を警報器1の外部へ透過し易い。そのため、図10に示すように、光源51を点灯させた点灯状態では、導光部材52(出射端52b)と同じ形状、即ちリング部材55と同心状に環状の発光部5aが発光し、警報器1の外部からは、リング部材55の一部が発光しているようにユーザによって視認される。また、このとき、導光部材52の内周面52cから漏出する光が遮光部材53によって遮られる。そのため、光源51を点灯させた際に導光部材52から漏出する光に起因する人感センサ43の誤検知が低減される。
なお、例えば全光源51を同時に点灯および消灯させることによって、発光部5aを所定の点灯パターンで点滅させることができる。また、各光源51を順番に点灯および消灯させることによって、発光部5aを回転表示(例えば、時計回り方向、反時計回り方向の表示)させることができる。
〔警報器のまとめ〕
以上のように、本実施形態に係る警報器1は、ガスセンサ41およびCOセンサ42の検知結果に基づき報知を行う警報器1である。警報器1は、警報器1が設置される設置環境の光強度を検知する人感センサ43と、人感センサ43の周囲に配置され、複数の光源51からの光を導光する導光部材52と、人感センサ43と導光部材52との間に配置され、導光部材52の内周面52cから漏出する光を遮光する遮光部材53とを備える。
警報器1では、設置環境の光強度を検知する人感センサ43と、該人感センサ43の周囲に配置される導光部材52との間に、遮光部材53が配置される。そのため、導光部材52の内周面52cから漏出する光が遮光部材53によって遮られる。
したがって、本実施形態によれば、導光部材52から漏出する光に起因する人感センサ43の誤検知を低減することができる。
〔変形例〕
上記の実施形態では、警報器が、光センサとして人感センサを備える構成例を説明した。しかし、警報器は、人感センサ以外の光センサを備えていてもよい。例えば、警報器は、光センサとして照度センサを備えていてもよい。この場合、照度センサは、設置環境の明るさが所定の明るさ(暗さ)以下となった場合に検知信号を制御部へ出力する。これにより、例えば、警報器が警報報知動作だけでなく警報以外の情報をユーザに対して報知する報知動作を実行する機能を有する場合、設置環境が明るい場合は上記報知動作を実行し、深夜等の設置環境が暗い場合は上記報知動作を実行しない等の警報器の制御が可能になる。または、設置環境が明るい場合は上記報知動作を通常の音量で実行し、深夜等の設置環境が暗い場合は上記報知動作を通常の音量よりも小さな音量で実行する等の警報器の制御が可能になる。
また、警報器が光センサとして人感センサを備えている場合、制御部は、人感センサによって設置環境において人の動きが検知されているか否かに基づいて上記報知動作を警報器に実行させるか否かを判断するようにしてもよい。例えば、人の動きが検知されている場合に限り上記報知動作を警報器に実行させてもよく、人の動きが検知されているか否かに関わらず上記報知動作を警報器に実行させてもよい。
また、警報器は、ネットワーク上のサーバと通信を行う通信部を備えていてもよい。通信部の通信方式としては、建物内での無線ネットワークとして広く用いられている、例えばWi-Fi(登録商標)に対応した通信規格を用いることができる。
また、発光ユニットは、警報器の動作に連動して点灯してもよい。例えば、発光ユニットは、警報器の警報報知動作に連動して点灯してもよい。これにより、警報器の警報報知動作をユーザが視覚を通じてより認識し易くなる。或いは、発光ユニットは、警報器の上記報知動作に連動して点灯してもよい。
また、上記の実施形態では、警報器が円筒形状の導光部材を備える構成例を説明した。しかし、導光部材は、角筒等の円筒以外の筒形状であってもよい。また、導光部材は、光センサの周囲に配置されるものであればよく、必ずしも筒形状である必要性はない。例えば、導光部材は、光センサの周囲の一部を囲むような形状であってもよい。同様に、遮光部材についても、円筒形状に限定されない。遮光部材は、光センサと導光部材との間に配置され、導光部材の側面から漏出して光センサへ向かう光を遮ることができる形状であればよい。したがって、遮光部材の形状は、導光部材の形状、光センサの配置位置等に応じて適宜変更可能である。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、実施形態に開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 警報器
2 筐体
4 基板
21 本体(筐体)
22 蓋体(筐体)
26 開口部
41 ガスセンサ(第1検知部)
42 COセンサ(第1検知部)
43 人感センサ(第2検知部)
51 光源
52 導光部材
52d 係合突起(第2係合部)
53 遮光部材
53b 係合爪(第1係合部)
54 透光部材

Claims (6)

  1. ガス、火災、および一酸化炭素の少なくとも1つを検知する第1検知部の検知結果に基づき報知を行う警報器であって、
    前記警報器が設置される設置環境の光強度を検知する第2検知部と、
    前記第2検知部の周囲に配置され、複数の光源からの光を導光する導光部材と、
    前記第2検知部と前記導光部材との間に配置され、前記導光部材の前記第2検知部側の側面から漏出する光を遮光する遮光部材と、を備え
    前記遮光部材は、前記導光部材を支持する警報器。
  2. 記複数の光源と前記遮光部材によって支持される前記導光部材との間に隙間が形成される請求項1に記載の警報器。
  3. 前記複数の光源を搭載する基板をさらに備え、
    前記遮光部材は、前記導光部材よりも前記基板側へ突出し、前記基板と接触する請求項2に記載の警報器。
  4. ガス、火災、および一酸化炭素の少なくとも1つを検知する第1検知部の検知結果に基づき報知を行う警報器であって、
    前記警報器が設置される設置環境の光強度を検知する第2検知部と、
    前記第2検知部の周囲に配置され、複数の光源からの光を導光する導光部材と、
    前記第2検知部と前記導光部材との間に配置され、前記導光部材の前記第2検知部側の側面から漏出する光を遮光する遮光部材と、を備え、
    前記遮光部材は、前記導光部材と係合する第1係合部を備え、
    前記導光部材は、前記第1係合部と係合する第2係合部を前記側面に備える警報器。
  5. 前記導光部材は、前記複数の光源からの光を一端から入射させ、入射させた光を前記一端とは反対側の他端から出射する筒状部材であり、
    前記導光部材の内側に前記第2検知部が配置される請求項1から4のいずれか1項に記載の警報器。
  6. 前記警報器の筐体に、前記第2検知部によって検知される前記設置環境の光を内部に取り込むための開口部が形成され、
    前記開口部に、半透明または透明の透光部材が配置される請求項1から5のいずれか1項に記載の警報器。
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