JP7071196B2 - 吐出材吐出装置およびインプリント装置 - Google Patents

吐出材吐出装置およびインプリント装置 Download PDF

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Description

本発明は、液体または液状の吐出材を吐出する吐出材吐出装置およびその吐出装置を備えたインプリント装置に関するものである。
半導体デバイスなどの製造プロセスにおいて、露光装置に代わるリソグラフィ装置として、ナノインプリント技術を用いたインプリント装置が実用化されている。インプリント装置は、基板上のインプリント材に対して、パターンが形成されたモールド(型)を接触させ、インプリント材にモールドの形状を転写してパターンを形成するように構成されている。インプリント材としては、光硬化型樹脂または熱硬化型樹脂等の液体、または液状のレジストが用いられる。
特許文献1には、吐出ヘッドから液体または液状の吐出材を吐出可能な吐出装置を用いて、レジストを基板上に付与するインプリント装置が記載されている。吐出装置は、可撓性部材によって内部が第1収容空間と第2収容空間に隔てられた収容部を備えており、第1収容空間には、吐出ヘッドから吐出される吐出材としてのレジストが収容され、吐出ヘッドからのレジストの吐出に伴って第1収容空間の容積が減少する。第2収容空間には、第1収容空間の容積の減少に伴って容積を増大させるように作動液が充填され、その作動液の圧力を調整することにより、可撓性部材を介して第1収容空間内のレジストの圧力が制御される。
特開2015-092549号公報 米国特許第9415418号 米国特許第8394282号
第1収容空間内のレジストが使い切られた使用済みの収容部は、そのまま新たなものと交換される。つまり、収容部は、第2収容空間内に作動液を残して、第1収容空間内のレジストの圧力の制御可能な状態を維持したまま、新たなものと交換されることになる。しかし、使用済みの収容部には、その増大した第2収容空間内に多量の作動液が収容されており、そのまま新たなものと交換した場合には、多量の作動液が失われて、新たな収容部の第2収容空間内に充填すべき作動液が不足するおそれがある。そのため、その不足分の作動液の補充が必要となる。
本発明の目的は、第1収容空間内の作動液をなるべく無駄にすることなく、収容部を交換することができる吐出材吐出装置およびインプリント装置を提供することにある。
本発明の吐出材吐出装置は、可撓性部材によって、吐出材を収容する第1収容空間と、作動液を収容する第2収容空間と、に内部空間が分離された収容部と、前記第1収容空間から供給された吐出材を吐出する吐出ヘッドと、前記第2収容空間内の作動液の圧力を調整することにより、前記可撓性部材を介して前記第1収容空間内の吐出材の圧力を制御する圧力制御手段と、を備える吐出材吐出装置であって、前記第1収容空間内の吐出材が所定量以下になったことを検知するための検知手段と、前記検知手段による検知を条件として、前記第2収容空間内の作動液を外部に回収する回収手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、第1収容空間内の作動液をなるべく無駄にすることなく、収容部を交換することができる吐出材吐出装置およびインプリント装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態におけるインプリント装置の概略構成図 図1における吐出装置の構成図 図1の吐出装置による作動液の回収処理の説明図 図1の吐出装置における作動液の回収処理を説明するためのフローチャート 本発明の第2の実施形態における吐出装置の構成図 図5の吐出装置における作動液の回収処理を説明するためのフローチャート 本発明の第3の実施形態のインプリント装置によって処理されるウエハの断面図
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の吐出材吐出装置を備えたインプリント装置の概要を図1に基づいて説明する。本発明の吐出装置の適用範囲はインプリント装置に限定されず、例えば、半導体製造装置および液晶製造装置のような産業機器と、プリンター等のコンシューマー製品と、を含め、吐出材の吐出機能を備える種々の装置に対して広く適用可能である。また、以下においては、インプリント装置の一例として、UV光(紫外光)の照射によって樹脂を硬化させるUV光硬化型インプリント装置について説明する。本発明の吐出装置は、他の波長域の光の照射によって樹脂を硬化させるインプリント装置、および他のエネルギー(例えば、熱)によって樹脂を硬化させるインプリント装置に対して適用可能である。
(インプリント装置の概要)
図1のインプリント装置100は、ノズルから液体または液状の吐出材を吐出する吐出ヘッド11、タンク(収容部)12、および圧力制御部13を含む吐出装置10を備えている。吐出材としては、液体または液状のインプリント材(例えば、樹脂)が挙げられる。ここでは、吐出材としてレジスト8を用いた例を説明する。レジスト8は、吐出装置10の吐出ヘッド11から吐出され、基板4に付与される。インプリント装置100は、基板4に付与されたレジスト8にモールド(テンプレート)1を接触させ、その状態において、紫外光発生装置7が紫外光をレジスト8に照射してレジスト8を硬化させる。これにより、基板4のレジスト8に、モールド1のパターンが転写される。モールド1には微細な凹凸状のパターン(モールドパターン)が形成されており、そのモールドパターンに対応した素子パターンが基板4上に形成される。ベースフレーム5上のステージ6は、基板4を保持しながら移動可能である。モールド1を上下方向に移動させる移動機構2は、構造体3に保持されており、モールド1を基板4に近接させて、レジスト8を介してモールド1を基板4に押し付けることができる。モールド1の上方に備わる紫外光発生装置7は、モールド1を介してレジスト8に紫外光9を照射して、レジスト8を硬化させる。この紫外光9は、例えば、i線およびg線を発生するハロゲンランプなどの光源であり、紫外光発生装置7は、光源が発生した光を集光させる機能を持つ。
次に、インプリント装置100の動作について説明する。
まず、ステージ6に基板4を搭載し、その基板4は、ステージ6によって吐出装置10における吐出ヘッド11の下方に移動される。ステージ6を移動させながら、吐出ヘッド11のノズルから所定量のレジスト8を吐出させることにより基板4上の所望の位置に、レジスト8が付与される。その後、ステージ6を移動させて、レジスト8が付与された基板4の部分をモールド1の下方に移動させる。その後、移動機構2によりモールド1を降下させて、モールド1と基板4とを近接させる。そして、不図示のアライメントスコープにより、モールド1上のアライメントマークと基板4上のアライメントマークとを重ね合わせることにおり、モールド1と基板4と相対的な位置調整を行う。
その後、移動機構2により、モールド1を基板4の方向にさらに降下させて、モールド1のパターンをレジスト8に押し付ける。その後、紫外光発生装置7から紫外光9を照射することにより、モールド1を透過した紫外光9がレジスト8に照射され、レジスト8の光硬化反応が開始して、そのレジスト8が硬化する。最後に、移動機構2によって、硬化したレジスト8からモールド1を剥離させる。このようなインプリント動作により、基板4上に、モールド1のパターンが転写される。
図2は、図1における吐出装置10の構成図である。吐出装置10は、吐出ヘッド11、タンク12、および圧力制御部13を備え、さらに、大気開放口を有するメインタンク14を、圧力制御部13の外部に備えている。
タンク12の内部には、その内部空間を分離する隔壁形状の可撓性の分離膜(可撓性部材)15が配備されている。分離膜15は隔壁形状に限定されず、例えば、袋状の形態であってもよい。分離膜15によって分離された収容空間のうち、吐出ヘッド11と連通する一方の収容空間(以下、「レジスト収容部」ともいう)16はレジスト8によって満たされている。また、吐出ヘッド11と連通していない他方の収容空間(以下、「作動液収容部」ともいう)17に作動液(充填液)によって満たされている。分離膜15の厚みは、10μmから200μm程度である。分離膜15に使用される材料として、例えば、樹脂フィルムとしてのフッ素樹脂フィルムおよびアルミ多層フィルム等、液体と気体の透過性の低い材料を使用することが好ましい。作動液は、レジスト8の圧力を調整するための流体である。このため、高価なレジストやインクなどの材料を充填する必要はなく、水などを充填することができる。但し、水の腐敗や雑菌の繁殖を抑制する目的で、防腐作用のある添加剤を添加した水を用いることが好ましい。
不図示のコントローラによって吐出ヘッド11を制御することにより、吐出ヘッド11からレジスト8が吐出される。吐出ヘッド11は、インクジェットヘッドと同様に構成することできる。インクジェットヘッドは、ノズルからインクを吐出させるために、ノズルに備えた圧電素子(吐出エネルギー発生素子)にインクの吐出パターンに対応する駆動パルスを供給して、圧電素子を変形させることによりインクを吐出するように構成されている。このようなインクジェットヘッドの技術を利用して、吐出ヘッド11からレジスト8を吐出させることにより、基板4上に所望のドットパターンを形成することができる。インクジェットヘッドを吐出ヘッド11として使用することにより、高解像度のドットパターンを高速に形成することができる。しかも、ドットパターンの形成時に、吐出ヘッド11と基板4とが非接触であるため、基板4を汚損させることなく極めて安定したインプリントを行うことができる。吐出ヘッド11は、図2のように、タンク12と一体化したカートリッジタイプとすることもできる。吐出ヘッド11とタンク12は、それぞれ別体に構成することもできる。
圧力制御部13は、分離膜15を介して間接的にレジスト収容部16内の圧力を制御するために、上側および下側の液面検知センサを備えるサブタンク18、シリンジポンプ19、およびバルブ20、21、22を含む。作動液収容部17とサブタンク18は、2本の配管によって連通されている。圧力制御部13には、さらに、圧力センサ、ポンプ、および配管等を配備してもよい。圧力制御部13は、シリンジポンプ19の動作およびバルブ20、21、22の開閉動作により、作動液収容部17とサブタンク18との間の流路内において、作動液収容部17内の作動液を循環させることができる。圧力制御部13は、サブタンク18からメインタンク14との間の不図示の配管を通して、サブタンク18内の作動液の液面と吐出ヘッド11との間の水頭差を制御して、分離膜15を介して間接的にレジスト収容部16内のレジスト8の圧力を制御してもよい。圧力制御部13は、分離膜15を介して間接的にレジスト収容部16内の圧力を制御することにより、吐出ヘッド11におけるレジスト8の吐出界面(メニスカス)の形状を安定化させて、レジスト8の好適な吐出状態に維持することができる。
吐出ヘッド11がレジスト8の吐出動作を繰り返すことにより、レジスト収容部16内のレジスト8の量が減少し、これに伴って、可撓性の分離膜15が変形して図2中において+X方向へ移動するように変形する。このような分離膜15の移動に伴って、圧力制御部13が作動液収容部17内に作動液を充填して、レジスト収容部16内の圧力を制御する。そして、作動液が足りなくなった場合には、バルブ23を開放し、ポンプ24によってメインタンク14からサブタンク18へ作動液が補充される。
吐出装置10は、吐出ヘッド11の吐出動作の繰り返しにより、レジスト収容部16の容積が減少する。そして、レジスト8が全て消費されるまでの全期間において、レジスト8は、外部から隔離した状態でレジスト収容部16に貯留される。また、継ぎ手部25および26からタンク12を取り外すことができる。継ぎ手部25および26から外されたタンク12(分離膜15、レジスト収容部16、作動液収容部17を含む)および吐出ヘッド11は、それらが本例のように一体的に構成されている場合にはカートリッジとして扱うことができる。
レジスト収容部16内のレジスト8の減少が進んだ場合、最終的には、図3のように、分離膜15が+X方向へ移動できない程度にまで、レジスト収容部16の容量が減少する。この場合、カートリッジ(タンク12と吐出ヘッド11)におけるタンク12の容量の多くは、作動液収容部17の作動液によって占めることになる。本実施形態においては、このようなカートリッジを新品のものと交換するときに、事前に、下記のような送液処理によって、作動液収容部17内の作動液をサブタンク18からメインタンク14へ送液して回収する。これにより、新品のカートリッジ単位の交換により失われる作動液の量を少なく抑えることができる。カートリッジの交換時期は、レジスト収容部16内のレジスト8が所定量以下となり、使い切られたと判断されるときである。すなわち、カートリッジが交換されるときに、事前に、作動液収容部17内の作動液を回収することができる。タンク12が吐出ヘッド11と別体に構成されている場合には、タンク12が交換されるときに、事前に、作動液収容部17内の作動液を回収することができる。
(作動液の送液処理(回収処理))
インプリント装置における不図示の検知部は、図3のように、レジスト収容部16内のレジスト8が所定量以下になったことを検知し、その検知を条件として、インプリント装置における不図示のコントローラが図4の作動液の送液処理を実行する。ここでは、レジスト8が所定量以下になったことの検知を、レジストが使い切られたと検知することとして説明する。送液処理は、レジスト8が使い切られたときに実行できればよく、さらに、ユーザの確認などの他の条件をも満たしたときに実行してもよい。検出部は、例えば、レジスト8の使用量が所定の設定使用量を超えたとき、および作動液収容部17内の圧力が所定の閾値を超えたときを、レジスト8が使い切られたときとして検知することができ、その検知方法は限定されない。レジスト8が使い切られたときとしては、吐出ヘッド11に供給できなくなるまでレジスト収容部16内のレジスト8が減少したとき、および、吐出ヘッド11に安定的に供給できなくなる程度にまでレジスト収容部16内のレジスト8が減少したときを含む。図4の送液処理の実行中は、分離膜15の移動可能な範囲内において、分離膜15が少しずつ-X方向に変形する。
本例においては、レジスト8が使い切られた後、シリンジポンプ19のN回分の吸引動作により、作動液収容部17内の作動液を抜き取る。これにより、作動液収容部17内の作動液が回収され、圧力制御部13は、分離膜15を介してレジスト収容部16内の圧力を制御することができなくなる。つまり、レジスト収容部16内のレジスト8の圧力の制御を不能とするように、作動液収容部17内の作動液が抜き取られて回収される。言い換えれば、作動液を回収することで、作動液によるレジスト8の圧力の制御が不能となる。レジスト8の圧力を制御するために作動液を回収することもできるが、この際の作動液の回収は、レジスト8の圧力の制御を行うためのものであり、レジスト8の圧力の制御を不能とするためのものではない。
図4の送液処理は、レジスト収容部16内のレジスト8が所定量以下となったとき、例えば、使い切られたときに実行され、まずは、シリンジポンプ19によって一連の吸引および押し出し動作をする(S1)。吸引動作においては、バルブ21およびバルブ22を閉じ、かつバルブ20を開けてから、シリンジポンプ19を吸引方向に駆動して、レジスト収容部16内のレジスト8をシリンジポンプ19内に吸引する。その後の押し出し動作においては、バルブ20を閉じ、かつバルブ21を開けてから、シリンジポンプ19を押し出し方向に駆動して、シリンジポンプ19内の作動液をサブタンク18へ送る。その後、バルブ21を閉じて、シリンジポンプ19による一連の吸引および押し出し動作を終了する。
その後、サブタンク18の上側の液面検知センサを用いて、サブタンク18内の作動液の液面位置が所定の上限位置に達したか否かを判定する(S2)。その液面位置が上限位置に達していなければ、再び、S1に戻って一連の吸引および押し出し動作を実行する。このように、作動液の液面位置が上限位置に達するまで一連の吸引および押し出し動作を繰り返す。
サブタンク18内の作動液の液面位置が上限位置に達した場合には、メインタンク14への送液動作を行う(S3)。この送液動作においては、バルブ23を開けてポンプ24を駆動し、サブタンク18内の作動液をメインタンク14へ送る。そして、サブタンク18内の作動液の液面位置が所定の下限位置に達したときに、このような送液動作を停止する(S4,S5)。その液面位置が下限位置に達したか否かは、サブタンク18に備わる下側の液面検知センサの検知結果を用いて判定することができる。
その後、このような一連の送液動作(S1からS5)の実行回数が所定のN回に達したか否かを判定し(S6)、その実行回数がN回に達していない場合には、S1に戻って一連の送液動作を繰り返す。その実行回数がN回に達した場合には、図4の送液処理を終了する。
このような図4の送液処理においては、作動液収容部17からの作動液の吸引に伴って、分離膜15が-X方向に移動するときに、吐出ヘッド11から外部の空気が吸い込まれることになる。その空気が吸い込まれる瞬間までは、その吸い込みに抵抗するレジスト8のメニスカスが吐出ヘッド11に形成されている。吐出ヘッド11からレジスト収容部16へ空気を流入しやすくするために、吐出ヘッド11から積極的に気体を導入することが好ましい。
例えば、図3のように、吐出ヘッド11を覆うキャップ30を用い、吐出ヘッド11を覆ったときのキャップ30内の密閉空間に、外部から窒素ガス31を送り込む。すなわち、バルブ32を開けて、レギュレーター33によってガスタンクからの窒素ガス31の排出量を調整してから、窒素ガス31を吐出ヘッド11からレジスト収容部16内に導入する。これにより、作動液収容部17の作動液のスムーズな吸引を可能として、シリンジポンプ19の負荷を軽減することができる。外部から送り込むガスは窒素ガスに限定されず、また、レジスト収容部16に加圧導入させることができれば液体を用いることも可能である。
また、図3のように、サブタンク18に接続した配管34と、その配管34に備えたバルブ35およびポンプ36を用いて、サブタンク18内を減圧して作動液の吸引をしてもよい。バルブ20を閉じ、かつバルブ22を開け、ポンプ36を駆動させ負圧を発生させて、バルブ35を開くことにより、サブタンク18内が負圧になり、この結果、作動液収容部17内の作動液がバルブ22を通してサブタンク18内に吸引される。サブタンク18内に吸引される作動液の液面が上限位置に達したときには、図4の送液処理と同様に、サブタンク18内の作動液をメインタンク14へ送ればよい。
サブタンク18内を負圧とする方法は、ポンプ36を用いる方法に限定されない。また、このようにサブタンク内を負圧する方法と、キャップ30を用いて窒素ガスを吐出ヘッド11からレジスト収容部16へ流入させる方法と、を併用してもよい。また、分離膜15を移動させて、作動液収容部17から作動液を抜き取ることができる構成であればよく、シリンジポンプの配備数および配備位置は限定されず、またポンプ以外の手段を用いることもできる。
(第2の実施形態)
図5は、本発明の第2の実施形態における吐出装置10の構成図であり、図5は、その吐出装置10における作動液の送液処理を説明するためのフローチャートである。インプリント装置における不図示のコントローラは、第1の実施形態の場合と同様に、レジスト収容部16内のレジスト8が使い切られたときに図6の作動液の送液処理を実行する。本実施形態における送液処理は、前述した第1の実施形態とは異なり、分離膜15の移動を伴わない。
図5の送液処理においては、レジスト収容部16内のレジスト8が使い切られた後に、作動液収容部17の上側内部に連通する配管38、およびサブタンク18の上側内部に連通する配管39を大気に開放する(S11)。具体的に、配管38に接続された大気開放管37に備わるバルブ40を開くと共に、バルブ41を開いて配管39を大気に開放させる。バルブ40を開くことにより、大気開放管37及び配管38を通して作動液収容部17内に外部の空気が入り込み、作動液収容部17内が大気圧となる。また、バルブ41を開くことにより、配管39を通してサブタンク18内に外部の空気が入り込み、サブタンク18内は大気圧となる。
その後、作動液収容部17の下側内部に連通する配管に備わるバルブ22を開く(S12)。これにより、作動液収容部17内の作動液の液面と、サブタンク18内の作動液の液面との間に水頭差Aが生じ、その水頭差Aによって、作動液収容部17内の作動液がサブタンク18内に流動する。その際、分離膜15の移動は伴わない。このように、作動液収容部17内の作動液がサブタンク18内に流動する間に、前述した実施形態におけるS2と同様に、サブタンク18内の作動液の液面位置が所定の上限位置に達したか否かを判定する(S13)。サブタンク18内の作動液の液面位置が上限位置に達した場合には、バルブ22を閉じてから、前述した実施形態におけるS3と同様に、サブタンク18内の作動液をメインタンク14へ送る(S14)。そして、前述した実施形態と同様に、サブタンク18内の作動液の液面位置が所定の下限位置に達したときに、このような送液動作を停止し(S15,S16)、その後、バルブ23,40を閉じる。
その後、再びS11に戻って一連の送液動作を繰り返す。S13において、サブタンク18内の作動液の液面位置が所定の上限位置に達しないと判定されたときには、図6の送液処理を終了する。S13においては、例えば、S12にてバルブ22を開いてから、一定時間以上、サブタンク18の上側の液面検知センサの作動液の液面を検知しないとき、作動液の液面位置が所定の上限位置に達しないと判定して図6の送液処理を終了する。また、サブタンク18内の作動液の液面センサの出力が変化しないときに、作動液の液面位置が所定の上限位置に達しないと判定して図6の送液処理を終了してもよい。サブタンク18内の作動液の液面の検知方法は特定されず、任意である。
本実施形態においては、分離膜15を移動させることなく、その静止状態を維持したまま、作動液収容部17内の作動液を抜き出すことができる。そのため、作動液が所定量以下になったときだけではなく、タンク12の使用途中において、例えば、分離膜15の移動が阻害されるような故障が生じた場合に、タンク12から作動液を抜き出して回収することもできる。タンク12の故障が検知された後、ユーザの確認などの他の条件をも満たしたときに、作動液収容部17内の作動液を抜き出すようにしてもよい。また、タンク12から記録ヘッドにレジスト8が供給できなくなったとき、またはタンク12から記録ヘッドにレジスト8が安定的に供給できなくなったときに、タンク12に故障が生じたと判断することができる。このような故障は、不図示の検出部を用いて検知してもよく、あるいは、ユーザが吐出装置10の作動状況から判断してもよい。また、分離膜15を移動させることなく作動液収容部17内の作動液を抜き出す方法は、本実施形態のように水頭差を利用する方法に限定されない。例えば、作動液収容部17内にガスを導入して、作動液収容部17内の作動液をサブタンク18に押し出す方法を採用してもよい。
(第3の実施形態)
前述した実施形態のインプリント装置においては、モールド1に予め形成された凹凸のパターンがウエハなどの基板4に転写される。本発明の第3の実施形態においては、モールド1に凹凸のパターンが形成されていない。
一般に、基板4としてのウエハ上の下地パターンは、前工程において形成されるパターンに起因する凹凸プロファイルを有しており、特に、近年のメモリ素子の多層構造化に伴い、100nm前後の段差を持つウエハもある。ウエハ全体の緩やかな曲がりに起因する段差は、ウエハのフォト工程において使用されるスキャン露光装置のフォーカス追従機能によって補正可能である。しかし、露光装置の露光スリット面積内に収まってしまうピッチの細かい凹凸は、そのまま露光装置の焦点深度(DOF:Depth Of Focus)に影響する。ウエハの下地パターンを平坦化(平滑化)する手法としては、SOC(Spin On Carbon)、CMP(Chemical Mechanical Polishing)のような平坦化層を形成する方法がある。しかし、図7(a)のよに、ウエハWの下地パターンPの孤立パターンエリアAと、ラインとスペースが密集した繰り返しパターン(Denseパターン)のエリアBとの境界部分においては、40%~70%の凹凸抑制率では十分な平坦化を得ることが難しい。今後のメモリ素子などの多層化に伴って、下地パターンPの凹凸差はさらに増加する傾向にある。
特許文献2には、インクジェットディスペンサーによる、平坦化層となるレジストの塗布と、平面テンプレートによる押印と、によって連続膜を形成する方法が記載されている。また、特許文献3には、ウエハ側のトポグラフィ計測結果を、インクジェットディスペンサーによって塗布指示するポジション毎の濃淡情報に反映する方法が記載されている。
本実施形態は、特に、予め塗布された未硬化のレジストに対して平面テンプレートを押し当てることにより、ウエハ面内の局所平面化を行う平坦加工(平坦化)装置に対する本発明の適用例である。
図7(a)は、平坦化加工を行う前のウエハWの断面図であり、下地パターンPの孤立パターンエリアAにおいて、パターンの凸部が占める面積は小さい。下地パターンPの繰り返しパターンエリアにおいては、パターンの凸部の占める面積と、パターンの凹部が占める面積との割合は1:1である。エリアA,Bにおけるパターンの平均の高さは、パターンの凸部の占める割合に応じて異なる。
図7(b)は、ウエハWに対して、平坦化層を形成するためのレジスト(樹脂)8を塗布した状態を示す。図7(b)においては、特許文献1に記載されているように、インクジェットディスペンサーによってレジスト8を塗布した。しかし、レジスト8の塗布方法は限定されず、例えば、スピンコーターを用いてもよい。このように予め塗布された未硬化のレジスト8は、図7(c)のように平面テンプレートTPが押し付けられることによって、平坦化される。本発明は、このような平坦化工程を含むインプリント装置に対して適用可能である。平面テンプレートTPは、紫外線を透過するガラスまたは石英によって構成されており、図7(c)のように露光光源LSから露光光が照射されることによって、レジスト8が硬化する。平面テンプレートTPは、ウエハWの全体になだらかな凹凸プロファイルに倣う形態となる。その後、図7(d)のように、レジスト8が硬化してから平面テンプレートTPを引き離す。
本実施形態においても、前述した実施形態と同様に、タンク内のレジストの圧力を調整するための作動液をメインタンク内に回収することができる。
8 レジスト(吐出材)
11 吐出ヘッド
12 タンク(収容部)
15 分離膜(可撓性部材)
16 レジスト収容部(第1収容空間)
17 作動液収容部(第2収容空間)
18 サブタンク
19 シリンジポンプ

Claims (10)

  1. 可撓性部材によって、吐出材を収容する第1収容空間と、作動液を収容する第2収容空間と、に内部空間が分離された収容部と、
    前記第1収容空間から供給された吐出材を吐出する吐出ヘッドと、
    前記第2収容空間内の作動液の圧力を調整することにより、前記可撓性部材を介して前記第1収容空間内の吐出材の圧力を制御する圧力制御手段と、
    を備える吐出材吐出装置であって、
    前記第1収容空間内の吐出材が所定量以下になったことを検知するための検知手段と、
    前記検知手段による検知を条件として、前記第2収容空間内の作動液を外部に回収する回収手段と、
    を備えることを特徴とする吐出材吐出装置。
  2. 前記回収手段は、前記圧力制御手段による前記第1収容空間内の吐出材の圧力の制御を不能とするように、第2収容空間内の作動液を外部に回収する請求項1に記載の吐出材吐出装置。
  3. 前記回収手段は、前記収容部が交換されるときに、事前に、前記第2収容空間内の作動液を外部に回収する請求項1または2に記載の吐出材吐出装置。
  4. 前記収容部は、前記吐出ヘッドは一体化されたカートリッジを構成し、前記カートリッジの単位で交換される請求項1から3のいずれか1項に記載の吐出材吐出装置。
  5. 前記回収手段は、前記第2収容空間内の作動液を吸引して外部に回収するポンプを含む請求項1から4のいずれか1項に記載の吐出材吐出装置。
  6. 前記回収手段は、前記第2収容空間内と、作動液が回収される外部と、の間における作動液の水頭差により、前記第2収容空間内の作動液を外部に回収する請求項1から4のいずれか1項に記載の吐出材吐出装置。
  7. 前記回収手段は、前記吐出ヘッドの内部に外部から気体を加圧導入するためのポンプを含む請求項1から6のいずれか1項に記載の吐出材吐出装置。
  8. 前記圧力制御手段は、作動液を収容するサブタンクと、前記サブタンク内の作動液を前記第2収容空間に供給する流路と、を含み、
    前記回収手段は、前記第2収容空間内の作動液を前記サブタンク内に回収する請求項1から7のいずれか1項に記載の吐出材吐出装置。
  9. 前記吐出材はレジストである請求項1から8のいずれか1項に記載の吐出材吐出装置。
  10. 基板に付与されたインプリント材に型のパターンを転写して、前記基板を加工するインプリント装置であって、
    前記インプリント材を前記基板に付与するために、前記インプリント材を吐出材として吐出する請求項1から8のいずれか1項に記載の吐出材吐出装置を備えることを特徴とするインプリント装置。
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