JP7071152B2 - 通信装置、通信方法、及び車車間通信システム - Google Patents
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Description
すなわち、特許文献1では、通信の周期が適切でない状況が生じる場合があった。
車車間通信システム1は、複数の車両2の各々に搭載された車載機4を備え、車載機4の各々は、車車間通信により互いに直接的に通信する。この通信において、車載機4の各々は、自身が搭載された自車両2の情報を送信し合い、受信した他車両2の情報に基づいて各種の処理を実行する。以下では、車載機4として、他車両2の情報に基づいて、運転者に警告を通知することで、運転を支援する装置を例示する。
車載機4の各々は、車両2が走行している間、ブロードキャスト型の通信(すなわち単方向通信)によりブロードキャスト信号Iaを周囲に間欠的に送信している。ブロードキャスト信号Iaは、プローブ情報Ia1と、自車情報Ia2と、ハンドシェイク通信状況情報Ia3と、を含む信号である。
自車両2が他車両2の走行に影響を及ぼす場合の具体例として、他車両2の側で何らかの運転操作が必要となる蓋然性がある場合が挙げられる。
なお、自車情報Ia2が含む情報は、あくまでも例示であって適宜に変更可能である。
送信用車両情報Ibは、これを受信した他の車載機4が自車両2の走行状態を上記自車情報Ia2よりも詳細に把握して監視可能にする情報である。本実施形態では、送信用車両情報Ibは、上記自車情報Ia2に加え、例えばブレーキの操作状態や、ハザードランプの点灯状態といった、自車両2の走行状態や各部の状態を含んでいる。
各車載機4は、ハンドシェイク通信Jを通じて他の車載機4から送信用車両情報Ibを受信することで、自車情報Ia2を送信している他の車載機4の車両2の走行状態を監視し、必要に応じて運転者などに警告を通知し、運転者の運転を支援可能になる。
なお、車載機4の各々は、他の車載機4との間でハンドシェイク通信Jを行っている間も、第三者の車載機4のために上記ブロードキャスト信号Iaの間欠的送信し続けている。
そこで、本実施形態の車車間通信システム1では、車載機4が、他の車載機4とハンドシェイク通信Jを既に行っている車載機4と新たにハンドシェイク通信Jを開始した場合に、他の車載機4において、この新たなハンドシェイク通信Jによる処理量増加が抑えられるようになっている。
車載システム6は、車両2の各々に設けられたシステムであり、CAN(Controller Area Network)10と、複数のECU(Electronic Control Unit)12と、TCU(Telematics Communication Unit)14と、上記車載機4とを備えている。
CAN10は、車両2に設けられた車載ネットワークであり、このCAN10には、ECU12、TCU14、及び車載機4が接続され、双方向に通信可能になっている。
車載システム6には、例えば、エンジンを含むパワートレインの動作を制御するECU12や、変速機を制御するECU12、電装品を制御するECU12、ナビゲーション動作を実行するECU12、安全走行及び自動走行に係る制御を実行するECU12といった、機能や用途に応じた各種のECU12が設けられている。
本実施形態の車載機4は、CPUやMPUなどのプロセッサと、RAMやROM等のメモリデバイスと、CAN10やディスプレイ等の周辺機器を接続するインターフェース部と、HDやSSD等のストレージデバイスと、各種のタイミングを計時するタイマ回路とを備えたコンピュータを有し、メモリデバイスやストレージデバイスに格納されたプログラムをプロセッサが実行することで、図2に示す車載機4の各機能が実現されている。
自車両情報収集部22は、制御部20の制御の下、CAN10を通じて各ECU12から取得可能な各種の情報、及びTCU14を通じて取得可能な各種の情報を逐次に取得して収集する。これらの情報には、少なくとも上述の自車情報Ia2、及び、送信用車両情報Ibの元となる情報が含まれている。そして、制御部20は、自車両情報収集部22が取得した情報に基づいて、これら自車情報Ia2、及び、送信用車両情報Ibを生成する。
この通信エリアが通常時の大きさに復帰することで、自身のブロードキャスト信号Iaが新たな車載機4まで届くようになり、この新たな車載機4に自身のブロードキャスト信号Iaを受信させることができる。このブロードキャスト信号Iaに含まれているハンドシェイク通信状況情報Ia3によって、新たな車載機4に対して、自身がハンドシェイク通信Jを既に行っているか否かが通知される。
例えば、自身の車両2の進行方向に道路接続点が存在せず、なおかつ、自車両2と他車両2とが異なる車線を同一方向に走行しているケースでは、自車両2が他車両2を単に追い越している状況に該当するため、このケースの場合、影響度判定部46は、接近速度が早くとも影響度は小さい、又は無いと判定する。
また例えば、自車両2の進行方向に交差点が存在し、他車両2が交差点の右折又は左折車線を走行しているケースにおいて、自車両2が交差点の直進車線を走行している場合、自車両2と他車両2の走行軌跡が交差する蓋然性が低いため、影響度判定部46は、接近速度によらず、影響度は小さい、又は無いものと判定する。
具体的には、通信相手の車載機4が他の車載機4との間でハンドシェイク通信Jを行っていない場合、通信頻度制御部48は、送信頻度を規定の頻度(第1の頻度)に維持する。
これとは逆に、通信相手の車載機4が他の車載機4との間でハンドシェイク通信Jを行っている場合、影響度が所定閾値以下であるときに限り、通信頻度制御部48は、送信頻度を規定の頻度(第1の頻度)よりも相対的に低い頻度(第2の頻度)に変更する。この場合、送信頻度は影響度が小さいほど大きく低められる。なお、所定閾値は、適宜に設定可能な値である。
この結果、ハンドシェイク通信Jにおいては、図3に示すように、期間長Lに亘って、送信間隔Mが規定値MaのN倍になり、当該期間長Lの間は、車載機4が通信相手の車載機4に送信する送信用車両情報Ibの回数が減る。これにより、通信相手の車載機4では、送信用車両情報Ibの受信に伴って発生する処理量が低減されることになる。
これにより、影響度が小さくなるほど、送信間隔MがN倍に延長された期間長Lが長くなって、通信相手の車載機4における処理量が、より低減されることとなる。
そして車載機4が他の車載機4の通信エリアに入ると、当該他の車載機4のブロードキャスト信号Iaを受信し、必要に応じて、両者の間でハンドシェイク通信Jが開始される。
車載機4が当該他の車載機4からブロードキャスト信号Iaを受信すると(ステップSa1:YES)、先ず、影響度判定部46が、他の車載機4の自車情報Ia2、自車両2の走行状態、及び、道路の情報に基づいて、他車両2が自車両2の走行に影響を及ぼす影響度がゼロ(略ゼロを含む)か否かを判定する(ステップSa2)。
影響度がゼロである場合(ステップSa2:YES)、他車両2を監視する必要がないため、制御部20は、処理手順をステップSa1に戻し、次のブロードキャスト信号Iaの受信を待ち受ける。この処理により、例えば道路接続点、及び、その付近ように、多くの車両2が集まる場所であっても、自車両2の走行に影響を及ぼす他車両2が存在しない場合は、ハンドシェイク通信Jは行われない。
すなわち、先ず、通信状況判定部45が、他の車載機4の通信状況を判定する(ステップSa3)。具体的には、このステップSa3において、通信状況判定部45は、他の車載機4のブロードキャスト信号Iaに含まれるハンドシェイク通信状況情報Ia3に基づいて、当該他の車載機4においてハンドシェイク通信Jが行われている最中である否かを判定する。
これにより、影響度に応じた期間長Lの間、通信相手である他の車載機4に対して送信される送信用車両情報Ibの送信頻度が低下するので、この他の車載機4においては、新たなハンドシェイク通信Jによって生じる処理負荷が低減される。
また本動作においては、車載機4は、周囲の車両2の台数にかかわらず(すなわち道路接続点近傍か否かにかかわらず)、他の車載機4がハンドシェイク通信Jを実行中であり、かつ、影響度が所定閾値以下の場合に(ステップSa3、ステップSa6が共にYES)、送信用車両情報Ibの送信頻度を低下させる。したがって、他の車載機4にあっては、既にハンドシェイク通信Jを行っている通信相手の数にかかわらずに、新たなハンドシェイク通信Jによって生じる処理負荷が低減されることとなる。
車載機4は、前掲図4のステップSa3、Sa8においてハンドシェイク通信Jを実行すると、図5に示すように、通信エリア制御部41が通信部24を制御して通信エリアの大きさを縮小する(ステップSb1)。この結果、例えば図6に示すように、2台の車載機4、4が互いにハンドシェイク通信Jを行っている状況下では、車載機4、4のそれぞれが、通信エリアEを通信エリアEnに縮小し、この状態でハンドシェイク通信Jが行われる。
本実施形態では、車載機4、4が伝送レートを高めることで通信エリアEを通信エリアEnに縮小するので、ハンドシェイク通信Jにおいては、互いの送信用車両情報Ibが、より高速に送受される。
これにより、他車両2の車載機4では、新たなハンドシェイク通信Jが開始された場合でも、送信用車両情報Ibの受信に伴って発生する処理量増加が低減され、既に実行中のハンドシェイク通信Jに及ぼす影響が抑えられ、適切な通信が維持される。
これにより、影響度に合わせて最適な送信頻度が維持される。
これにより、他車両2による影響度が比較的低い場合にだけ、自車両2の送信用車両情報Ibの送信頻度が下げられるので、車載機4の運転支援(警告通知など)に影響が生じない範囲で、他車両2の車載機4における処理量増加を適切に抑えることができる。
これにより、影響度が比較的高い場合には、規定の送信頻度で他車両2の車載機4から当該他車両2の送信用車両情報Ibを受信することができ、他車両2の走行状況の変化に対する応答性が維持され、当該他車両2の走行状況をリアルタイムに監視できる。
しかしながら、TCU14を通じて各車載機4からハンドシェイク通信状況情報Ia3を受信し、各々の車載機4の各々のハンドシェイク通信Jの実行状況を管理する外部機器を車車間通信システム1に設け、各車載機4の通信状況情報取得部43は、当該外部機器から他の車載機4のハンドシェイク通信状況情報Ia3を取得する構成でもよい。
この場合において、各車載機4の通信部24と路車間通信する路肩側装置を道路の路肩に適宜に設置し、外部機器は、路肩側装置を通じて各車載機4からハンドシェイク通信状況情報Ia3を受信して管理し、また、各車載機4の通信状況情報取得部43は、は、路肩側装置を通じて外部機器から他の車載機4のハンドシェイク通信状況情報Ia3を取得することもできる。
本変形例によれば、車載機4の各々は、他の車載機4が通信エリアの範囲外に存在する場合であっても、当該他の車載機4のハンドシェイク通信状況情報Ia3を取得できる。
さらに、車載機4は、車車間通信を通じて取得した情報に基づいて、運転支援以外の処理を行う装置であってもよい。
2 車両(自車両、他車両)
4 車載機
20 制御部
22 自車両情報収集部(自車両情報取得部)
24 通信部
26 記憶部
28 ユーザー通知部
40 警告通知制御部
41 通信エリア制御部
42 他車両情報取得部
43 通信状況情報取得部
44 道路情報取得部
45 通信状況判定部
46 影響度判定部
48 通信頻度制御部
Ia ブロードキャスト信号
Ia2 自車情報
Ia3 ハンドシェイク通信状況情報
Ib 送信用車両情報
J ハンドシェイク通信
L 期間長
M 送信間隔
Ma 規定値
Claims (5)
- 自身が搭載された自車両の情報を取得する自車両情報取得部と、
自車両の周辺に存在する他車両と通信し、前記自車両の情報を送信する通信部と、
を有した通信装置において、
前記他車両が、その他の車両との間で自車両の情報を第1の頻度で送信し合う通信を行っているか否かを示す通信状況情報を取得する通信状況情報取得部と、
前記他車両が、その他の車両との間で自車両の情報を前記第1の頻度で送信し合う通信を行っている場合に、前記通信部による前記自車両の情報の送信頻度を前記第1の頻度よりも相対的に低い第2の頻度へ変更する通信頻度制御部と、
を備えることを特徴とする通信装置。 - 前記他車両が前記自車両の走行に及ぼす影響度を判定する影響度判定部を備え、
前記通信頻度制御部は、
前記影響度に基づいて前記送信頻度を変更する
ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。 - 前記通信頻度制御部は、
前記他車両が、その他の車両との間で自車両の情報を前記第1の頻度で送信し合う通信を行っており、かつ、前記影響度が所定閾値よりも低い場合に、前記送信頻度を変更する
ことを特徴とする請求項2に記載の通信装置。 - 複数の車両のそれぞれに搭載された複数の通信装置を備え、
前記通信装置の各々が、自車両の周辺に存在する他車両と通信し、前記自車両の情報を送信する車車間通信システムの通信方法において、
前記通信装置のそれぞれが、前記他車両、その他の車両との間で自車両の情報を第1の頻度で送信し合う通信を行っているか否かを示す通信状況情報を取得するステップと、
前記他車両が、その他の車両との間で自車両の情報を第1の頻度で送信し合う通信を行っている場合に、前記通信装置のそれぞれが前記自車両の情報の送信頻度を前記第1の頻度よりも相対的に低い第2の頻度へ変更するステップと、
を備えることを特徴とする通信方法。 - 複数の車両のそれぞれに搭載された複数の通信装置を備え、
前記通信装置の各々が、自車両の周辺に存在する他車両と通信し、前記自車両の情報を送信する車車間通信システムにおいて、
前記通信装置のそれぞれは、
前記他車両が、その他の車両との間で自車両の情報を第1の頻度で送信し合う通信を行っているか否かを示す通信状況情報を取得する通信状況情報取得部と、
前記他車両が、その他の車両との間で自車両の情報を第1の頻度で送信し合う通信を行っている場合に、前記自車両の情報の送信頻度を前記第1の頻度よりも相対的に低い第2の頻度へ変更する通信頻度制御部と、
を備えることを特徴とする車車間通信システム。
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