JP7069649B2 - 短絡事故時試送電システムおよび短絡事故時試送電方法 - Google Patents

短絡事故時試送電システムおよび短絡事故時試送電方法 Download PDF

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Description

この発明は、配電線の短絡事故時に試送電を行うための短絡事故時試送電システムおよび短絡事故時試送電方法に関する。
短絡による配電線事故の際には、高圧線の断線により需要家等が感電する、という公衆災害が生じるおそれがあるため、配電線を巡視して安全が確認されなければ試送電を行うことができない。すなわち、開閉器の区間ごとに安全を確認した上で試送電を行う必要があるため、健全区間への送電や事故復旧に多大な時間と労力とを要する。
また、近年では、開閉器の開閉情報のほかに、開閉器の両端の電圧情報や電流方向(事故方向)などの情報を計測し、上位位置に伝送する機能を備えた計測機能付き開閉器が使用され始めている(例えば、特許文献1参照。)。そして、このような計測機能付き開閉器を設置することで、各区間の電圧を確認することができるため、試送電を迅速、適正に行うことが可能となる。
特開2014-75898号公報
ところで、計測機能付き開閉器は、従来の開閉器に比べて高価であるため、一般に幹線に設置されることが多く、短絡による断線が発生しやすい細径の配電線(分岐線)には設置されない場合が多い。このため、分岐線での安全を確保するには、依然として巡視を要し、時間と労力とを要する。
例えば、図6に示すような系統の場合、第1区間には分岐はないが、開閉器102に計測機能がなく到達電圧を確認できないため、第1区間を巡視して安全性を確認する必要がある。第2区間は、開閉器103の計測機能により、到達電圧が正常であるか否かを確認できるが、分岐線の安全性を確認できないため、巡視する必要がある。第3区間も、開閉器104の計測機能により、到達電圧が正常であるか否かを確認できるが、分岐線の安全性を確認できないため、巡視する必要がある。第4区間は、開閉器104の後端部(古番)であり、到達電圧を確認できないため、巡視する必要がある。第5区間も、到達電圧を確認できないため、巡視する必要がある。このように、全区間を巡視した後に試送電を行わなければならず、時間と労力とを要する。
そこでこの発明は、短絡事故時に巡視を要することなく試送電を行うことを可能にする、短絡事故時試送電システムおよび短絡事故時試送電方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、短絡事故を含む配電線事故が発生した場合に、配電系統から所定区間を切り離して停電エリアとする配電自動化設備と、各需要家宅に配設され、配電線側の電圧を逐次測定する機能を有するスマートメータと、前記配電自動化設備と前記各スマートメータとに通信自在に接続され、短絡事故によって前記配電自動化設備で切り離された停電エリア内の前記各スマートメータから、前記配電線側の両端の電圧を取得するスマートメータ管理装置と、前記スマートメータ管理装置によって取得された前記配電線側の両端の電圧が同じであるか否かを判定し、前記両端の電圧が異なる場合に、当該異なる両端の電圧が測定されたスマートメータが配設されている区間を需要家宅までの適正給電ができない非健全区間であると判定し、配電系統図に基づいて、該非健全区間を回避して前記非健全区間以外の健全区間へ試送電するための試送電ルートを演算するルート演算手段と、を備えることを特徴とする短絡事故時試送電システムである。
この発明によれば、短絡事故が発生すると、配電自動化設備によって所定区間が配電系統から切り離されて停電エリアが形成され、スマートメータ管理装置によってこの停電エリア内の各スマートメータから、配電線側の電圧が取得される。そして、取得された電圧に基づいてルート演算手段によって、非健全区間が割り出され、この非健全区間を回避して試送電するための試送電ルートが演算される。
請求項2の発明は、請求項1に記載の短絡事故時試送電システムにおいて、前記スマートメータ管理装置は、外部から指定された配電線エリア内に配設されている前記スマートメータから、前記配電線側の電圧を取得する指定電圧取得手段を備える、ことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の短絡事故時試送電システムにおいて、前記スマートメータは、前記スマートメータ管理装置から電圧送信指令を受信すると、前記配電線側の電圧を前記スマートメータ管理装置に送信する、ことを特徴とする。
請求項4の発明は、短絡事故を含む配電線事故が発生した場合に、配電系統から所定区間を切り離して停電エリアとする配電自動化設備と、各需要家宅に配設され、配電線側の電圧を逐次測定する機能を有するスマートメータと、を備え、短絡事故によって前記配電自動化設備で切り離された停電エリア内の前記各スマートメータから、前記配電線側の両端の電圧を取得し、取得した両端の電圧が同じであるか否かを判定し、前記両端の電圧が異なる場合に、当該異なる両端の電圧が測定されたスマートメータが配設されている区間を需要家宅までの適正給電ができない非健全区間であると判定し、配電系統図に基づいて、該非健全区間を回避して前記非健全区間以外の健全区間へ試送電するための試送電ルートを演算する、ことを特徴とする短絡事故時試送電方法である。
請求項1および請求項4の発明によれば、停電エリア内の各スマートメータから取得した配電線側の電圧に基づいて、非健全区間を割り出すため、高圧線の断線が生じているおそれがある非健全区間を、巡視を要することなく知得することができる。そして、この非健全区間を回避して健全区間に試送電するための試送電ルートを演算するため、巡視を要することなく試送電を行うことが可能となる。この結果、健全区間への送電や事故復旧に要する時間と労力を軽減することが可能となる。
請求項2の発明によれば、外部から配電線エリアを指定すると、この配電線エリア内のスマートメータから配電線側の電圧が取得されるため、特定のエリアにおける配電線状態(健全か非健全か)を、巡視することなく容易かつ迅速に知得することができる。この結果、健全区間への送電や事故復旧に要する時間と労力を軽減することが可能となる。
請求項3の発明によれば、スマートメータがスマートメータ管理装置から電圧送信指令を受信すると、配電線側の電圧がスマートメータ管理装置に送信されるため、任意の時点における配電線側の電圧つまり配電線状態を、巡視することなく容易かつ迅速に知得することが可能となる。この結果、健全区間への送電や事故復旧に要する時間と労力を軽減することが可能となる。
この発明の実施の形態に係る短絡事故時試送電システムを示す概略構成図である。 図1の短絡事故時試送電システムのスマートメータ運用管理システムの概略構成ブロック図である。 図2のスマートメータ運用管理システムのスマートメータ状態取得表示の画面を示す図である。 図1の短絡事故時試送電システムを適用する系統例を示す図である。 図1の短絡事故時試送電システムの動作を示すタイミングチャートである。 従来の短絡事故時試送電方法を適用する系統例を示す図である。
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
図1~図5は、この発明の実施の形態を示し、図1は、この実施の形態に係る短絡事故時試送電システム1を示す概略構成図である。この短絡事故時試送電システム1は、配電線の短絡事故時に試送電を行うためのシステムであり、主として、配電自動化システム(配電自動化設備)2と、各需要家宅に配設されたスマートメータ3と、スマートメータ運用管理システム(スマートメータ管理装置)4と、を備え、スマートメータ運用管理システム4は、配電自動化システム2と各スマートメータ3とに通信自在に接続されている。
配電自動化システム2は、短絡事故を含む配電線事故が発生した場合に、配電系統から所定区間を切り離して停電エリアとするシステムであり、電力会社などで広く導入されている配電自動化システムと同等の構成である。すなわち、例えば、配電自動化サーバ、配電遠制装置(遠方監視制御装置)、監視制御卓、系統計画卓(ワークステーション)などを備え、それぞれがLAN(Local Area Network)で接続されている。また、電柱に取り付けられた開閉器と配電遠制装置とが通信可能に接続され、さらに、複数の発電所を集中監視制御する総合制御所を介して、配電用変電所と配電遠制装置とが通信可能に接続されている。
そして、配電線の運用状態を常時監視し、例えば、配電線事故による停電が発生すると、開閉器を制御しながら停電を引き起こした事故区間(所定区間)を配電系統から切り離して、この事故区間つまり停電エリア以外の配電線への配電を行う。また、変電所事故(特高事故、瞬時電圧低下など)による停電が発生すると、停電が発生した停電エリアに対して周辺の配電線からの配電(自動逆送)を行ったりするものである。
このような従来の機能に加えて、配電自動化システム2は、短絡事故によって所定区間を切り離した場合に、その日時と切り離した停電エリアを含む停電情報をスマートメータ運用管理システム4に送信する。また、後述するように、スマートメータ運用管理システム4による試送電ルートに従って配電線に試送電を行う機能を備える。
スマートメータ3は、当該需要家宅における使用電力量を計量する通信機能付きの電力計であり、配電線(引込線)側の電圧を逐次測定、記憶する機能を有する。すなわち、一定時間(例えば、数秒)ごとに配電線側の電圧を測定し、その測定結果を測定日時とともにメモリに記憶する。ここで、一定時間(例えば、1日)経過した測定結果等を自動的にメモリから削除して、メモリ容量を少なく設定するようにしてもよい。また、停電補償機能(バッテリ)を備え、配電線の停電時においても電圧測定や通信が行えるようになっている。
そして、この実施の形態では、スマートメータ運用管理システム4から電圧送信指令を受信すると、所定日時における配電線側の電圧をスマートメータ運用管理システム4に送信する。すなわち、特定の日時を含む電圧送信指令をスマートメータ運用管理システム4から受信すると、その日時または直前における配電線側の電圧をメモリから取得してスマートメータ運用管理システム4に送信する。また、特定の日時を含まない電圧送信指令をスマートメータ運用管理システム4から受信すると、最新・直近の配電線側の電圧をスマートメータ運用管理システム4に送信する。ここで、特定の日時とは、例えば後述するように、配電自動化システム2によって所定区間が配電系統から切り離された日時である。
スマートメータ運用管理システム4は、各スマートメータ3を運用管理するコンピュータであり、図2に示すように、主として、入力部41と、表示部42と、系統データベース43と、停電電圧取得部44と、ルート演算部(ルート演算手段)45と、指定電圧取得部(指定電圧取得手段)46と、これらを制御などする中央処理部47と、を備える。
入力部41は、各種情報、指令などを入力するためのインターフェイスであり、表示部42は、各種情報、画像などを表示するディプレイである。系統データベース43は、配電系統図を記憶したデータベースであり、開閉器や電柱等の各種機器の種類や配設位置も記憶している。さらに、配電系統に配設されているスマートメータ3の識別情報(メータ番号)が、配設位置と関連付けて記憶されている。
停電電圧取得部44は、短絡事故によって配電自動化システム2で切り離された停電エリア内の各スマートメータ3から、配電線側の電圧を取得するタスク・プログラムである。すなわち、短絡事故によって所定区間が切り離された日時とその停電エリアを含む停電情報を、配電自動化システム2から受信した場合に起動され、まず、この停電エリア内に配設されているスマートメータ3の識別情報を系統データベース43から取得する。次に、これらのスマートメータ3に対して、切り離された日時を含む電圧送信指令を送信する。これを受けて、各スマートメータ3からその日時または直前における配電線側の電圧が送信されることで、切り離された日時または直前つまり停電直前の配電線側の電圧を取得するものである。
ルート演算部45は、停電電圧取得部44によって取得された配電線側の電圧に基づいて、需要家宅までの適正給電ができない非健全区間を割り出し、該非健全区間を回避して試送電するための試送電ルートを演算するタスク・プログラムである。すなわち、まず、停電直前(切り離し直前)の配電線側の異常電圧の有無を確認し、異常電圧が検出されたスマートメータ3が配設されている区間(開閉器間)を、配電線の異常(断線等)の可能性があり需要家宅までの適正給電ができない非健全区間とする。
ここで、異常電圧の判断は、例えば、次のようにして行う。すなわち、単相の場合、両端で100V、100Vが測定された場合には正常で、一端で100V、他端で0Vが測定された場合には異常と判断する。また、三相の場合、両端で200V、200Vが測定された場合には正常で、一端で200V、他端で0Vが測定された場合には異常と判断する。また、すべてのスマートメータ3の電圧を確認しないで、各区間における末端(分岐点、開閉器から離れた箇所)のスマートメータ3の電圧のみで配電線が異常か否かを判断してもよい。すなわち、配電線のどこかに断線等があれば、末端の電圧に影響があることが多く、末端のスマートメータ3の電圧のみで判断することで負荷を軽減して、かつ正確に判断できるからである。さらに、各区間内に配設されているスマートメータ3の数などに応じて、所定数以上のスマートメータ3から異常電圧が検出された場合に非健全区間と判断したり、1つでもスマートメータ3から異常電圧が検出された場合に非健全区間と判断したりしてもよい。
次に、このように割り出した非健全区間を回避して、できるだけ多くの健全区間(需要家宅までの適正給電ができる区間)に試送電するための試送電ルートを演算する。すなわち、系統データベース43の配電系統図に基づいて、停電エリア内のできるだけ多くの健全区間に、非健全区間を避けて試送電するために開操作すべき開閉器を割り出す。例えば、図4に示すように、変電所100のあるフィーダの全区間が停電エリアで、第3区間が非健全区間の場合、樹枝状系統であれば、開閉器101、102、105を開操作して、第1区間、第2区間および第5区間に試送電する試送電ルートを割り出す。また、ループ状系統であれば、開閉器101、102、105を開操作するとともに、第4区間に対して逆送電して、第1区間、第2区間、第4区間および第5区間に試送電する試送電ルートを割り出す。
そして、このようにして割り出した非健全区間や試送電ルートを、系統図とともに表示部42に表示するとともに、入力部41からの指令に従って、試送電ルートを配電自動化システム2に送信する。
指定電圧取得部46は、外部から指定された配電線エリア内に配設されているスマートメータ3から、配電線側の電圧を取得するタスク・プログラムである。すなわち、各スマートメータ3を運用管理するポータルサイトのなかから、「スマートメータ状態取得表示」サイトが選択されると起動され、まず、図3に示すような「スマートメータ状態取得表示」画面を表示部42に表示する。この画面には、電圧を取得する配電線エリアの検索条件として、例えば、「変電所」、「フィーダ」、「開閉器区間」、「一括検索」、「個別検索」が表示されている。
次に、例えば、入力部41から「変電所」が選択されて特定の変電所(配電線エリア)が入力され、「一括検索」が選択されると、この変電所の配電線に配設されている全スマートメータ3の識別情報を系統データベース43から取得する。続いて、これらのスマートメータ3に対して、特定の日時を含まない電圧送信指令を送信する。これを受けて、各スマートメータ3から最新・直近の配電線側の電圧が送信されることで、現在の配電線側の電圧を取得するものである。そして、取得した電圧をスマートメータ3の識別情報と関連付けて表示部42に表示する。「フィーダ」と「開閉器区間」が選択された場合も同様である。
一方、入力部41から「個別検索」が選択されて特定の電柱番号(配電線エリア)が入力されると、この電柱の引込線に接続されている全スマートメータ3の識別情報を系統データベース43から取得する。続いて、これらのスマートメータ3に対して、特定の日時を含まない電圧送信指令を送信し、各スマートメータ3から最新・直近の配電線側の電圧を取得する。
次に、このような構成の短絡事故時試送電システム1による動作および短絡事故時試送電方法について、図5のタイミングチャートに従って説明する。
まず、各スマートメータ3では、配電線側の電圧が逐次測定されてメモリに記憶されている。このような状況で短絡事故が発生すると、配電自動化システム2によって所定区間が配電系統から切り離されて停電エリアとされ(ステップS1)、配電自動化システム2からスマートメータ運用管理システム4に、切り離した日時と停電エリアを含む停電情報が送信される(ステップS2)。これを受けて、スマートメータ運用管理システム4の停電電圧取得部44が起動され(ステップS3)、当該切り離された日時を含む電圧送信指令が停電エリア内のスマートメータ3に送信される(ステップS4)。
次に、その日時または直前における配電線側の電圧が、各スマートメータ3からスマートメータ運用管理システム4に送信され(ステップS5)、スマートメータ運用管理システム4のルート演算部45が起動される(ステップS6)。そして、各スマートメータ3からの電圧に基づいて非健全区間が割り出され、この非健全区間を回避して試送電するための試送電ルートが演算される。続いて、この試送電ルート等が表示部42に表示されるとともに、入力部41からの指令に従って、試送電ルートが配電自動化システム2に送信され(ステップS7)、これを受けて、配電自動化システム2において試送電ルートに従った試送電が行われる(ステップS8)。
一方、スマートメータ運用管理システム4の指定電圧取得部46が起動され(ステップS9)、上記のような検索条件が指定されると、該当するスマートメータ3に対して特定の日時を含まない電圧送信指令が送信される(ステップS10)。これを受けて、各スマートメータ3から最新の配電線側の電圧が送信され(ステップ11)、これらの電圧が表示部42に表示されるものである。
このように、この短絡事故時試送電システム1および短絡事故時試送電方法によれば、停電エリア内の各スマートメータ3から取得した配電線側の電圧に基づいて、非健全区間を割り出すため、高圧線の断線が生じているおそれがある非健全区間を、巡視を要することなく知得することができる。そして、この非健全区間を回避して健全区間に試送電するための試送電ルートを演算するため、巡視を要することなく試送電を行うことが可能となる。この結果、健全区間への送電や事故復旧に要する時間と労力を軽減することが可能となる。
また、特定の日時を含むあるいは含まない電圧送信指令をスマートメータ運用管理システム4からスマートメータ3に送信すると、その日時あるいは最新の配電線側の電圧がスマートメータ3からスマートメータ運用管理システム4に送信されるため、任意の時点における配電線側の電圧つまり配電線状態を、巡視することなく容易かつ迅速に知得することが可能となる。この結果、健全区間への送電や事故復旧に要する時間と労力を軽減することが可能となる。
一方、指定電圧取得部46を起動して特定の配電線エリアを指定すると、そのエリア内のスマートメータ3から配電線側の電圧が取得されるため、特定のエリアにおける配電線状態(健全か非健全か)を、巡視することなく容易かつ迅速に知得することができる。この結果、健全区間への送電や事故復旧に要する時間と労力を軽減することが可能となる。
以上、この発明の実施の形態について説明したが、具体的な構成は、上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、上記の実施の形態では、所定区間が切り離された日時(特定の日時)を含む電圧送信指令をスマートメータ運用管理システム4から受信した場合に、各スマートメータ3からその日時における電圧を送信しているが、配電系統から切り離されて停電が発生した時点(停電を示す電圧を検知した時点)で、各スマートメータ3から停電直前の電圧を送信するようにしてもよい。
また、上記の指定電圧取得部46では、各スマートメータ3から最新の配電線側の電圧のみを取得するようにしているが、特定の日時の電圧も取得できるようにしてもよい。すなわち、入力部41から特定の日時が指定された場合には、この日時を含む電圧送信指令をスマートメータ3に送信して、その日時における配電線側の電圧をスマートメータ3から受信するようにしてもよい。一方、ルート演算手段(ルート演算部45)をスマートメータ運用管理システム4に設けているが、別のコンピュータなどに設けてもよい。
1 短絡事故時試送電システム
2 配電自動化システム(配電自動化設備)
3 スマートメータ
4 スマートメータ運用管理システム(スマートメータ管理装置)
41 入力部
42 表示部
43 系統データベース
44 停電電圧取得部
45 ルート演算部(ルート演算手段)
46 指定電圧取得部(指定電圧取得手段)

Claims (4)

  1. 短絡事故を含む配電線事故が発生した場合に、配電系統から所定区間を切り離して停電エリアとする配電自動化設備と、
    各需要家宅に配設され、配電線側の電圧を逐次測定する機能を有するスマートメータと、
    前記配電自動化設備と前記各スマートメータとに通信自在に接続され、短絡事故によって前記配電自動化設備で切り離された停電エリア内の前記各スマートメータから、前記配電線側の両端の電圧を取得するスマートメータ管理装置と、
    前記スマートメータ管理装置によって取得された前記配電線側の両端の電圧が同じであるか否かを判定し、前記両端の電圧が異なる場合に、当該異なる両端の電圧が測定されたスマートメータが配設されている区間を需要家宅までの適正給電ができない非健全区間であると判定し、配電系統図に基づいて、該非健全区間を回避して前記非健全区間以外の健全区間へ試送電するための試送電ルートを演算するルート演算手段と、
    を備えることを特徴とする短絡事故時試送電システム。
  2. 前記スマートメータ管理装置は、外部から指定された配電線エリア内に配設されている前記スマートメータから、前記配電線側の電圧を取得する指定電圧取得手段を備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の短絡事故時試送電システム。
  3. 前記スマートメータは、前記スマートメータ管理装置から電圧送信指令を受信すると、前記配電線側の電圧を前記スマートメータ管理装置に送信する、
    ことを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の短絡事故時試送電システム。
  4. 短絡事故を含む配電線事故が発生した場合に、配電系統から所定区間を切り離して停電エリアとする配電自動化設備と、各需要家宅に配設され、配電線側の電圧を逐次測定する機能を有するスマートメータと、を備え、
    短絡事故によって前記配電自動化設備で切り離された停電エリア内の前記各スマートメータから、前記配電線側の両端の電圧を取得し、
    取得した両端の電圧が同じであるか否かを判定し、前記両端の電圧が異なる場合に、当該異なる両端の電圧が測定されたスマートメータが配設されている区間を需要家宅までの適正給電ができない非健全区間であると判定し、配電系統図に基づいて、該非健全区間を回避して前記非健全区間以外の健全区間へ試送電するための試送電ルートを演算する、
    ことを特徴とする短絡事故時試送電方法。
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