JP7068551B2 - プラスチック基体の表面に非晶質炭素膜を形成する方法 - Google Patents

プラスチック基体の表面に非晶質炭素膜を形成する方法 Download PDF

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Description

本発明は、表面工程の技術分野に属し、特にプラスチック基体の表面に非晶質炭素膜を形成する方法に関する。
プラスチックは、原材料が豊富で、種類が多く、かつ密度が小さく(鉄鋼の1/7~1/8のみである)、比強度が大きく、電気絶縁性に優れ、耐食性に優れ、加工しやすく、生産コストが低く、用途が広い等の利点を有するため、人々の日常生活に欠かせない材料となっている。しかし、プラスチックは、耐摩耗性能に劣り、環境により老化しやすく、熱安定性能に劣り、親水性能に劣る等の無視できない欠点があり、その実際の用途が厳しく制限される。
非晶質炭素(amorphous carbon、a-C)膜は、高い硬度、高い熱伝導率、優れたトライボロジー性能、低い誘電率、高い光透過性、優れた化学不活性及び優れた生体適合性を有し、機械、電子、航空宇宙、バイオメディカル、光学等の分野に広く用いられている。a-C膜は、金属、セラミック等の表面に堆積することができ、材料表面を改質し、耐用年数を延長することに対して極めて高い潜在力を有する。
研究によれば、プラスチック表面に無機構造の非晶質炭素膜を堆積させることにより、プラスチックの表面機能特性を効果的に改善できることが示されている。しかし、プラスチックは柔らかくて靭性があるが、非晶質炭素膜はセラミック材料に属し、硬度が大きく脆いため、両者は、力学的特性に大きな差異があり、このような差異により、a-C膜がプラスチック基体の表面に堆積してもプラスチック表面とa-C膜との二相結合力が悪くなりやすく、a-C膜は、クラックが発生して基体から剥がれやすくなり、外力の作用下で無効になりやすく、その優れた防護性能を発揮することができない。
したがって、プラスチック表面に無機非晶質炭素膜を製造し、かつ膜層の制御可能な成長を実現する製造技術を求めることは、プラスチックの工業化生産及び応用に大きな実践的意義がある。
上記技術現状に対して、本発明は、プラスチックの表面に非晶質炭素膜を形成する方法を提供して、該方法で形成された非晶質炭素膜は、プラスチック基体と高い結合力を有するようにすることを目的とする。
上記技術的目的を達成するために、本発明において、大量の実験及び探索の結果、プラスチック基体の表面に非晶質炭素膜を堆積させる場合に、まず、アルゴンプラズマを用いてプラスチック表面を電界の作用下で前処理し、次に、カーボンプラズマを用いて基体の表面をスパッタリング衝撃し続けることにより、プラスチック基体の表面に、図1に示すような有機構造から無機構造へ徐々に変換するという技術的効果を実現し、形成された非晶質炭素膜とプラスチック基体との結合力を向上させることができる。
すなわち、本発明の技術手段は、以下のとおりである。プラスチック基体の表面に非晶質炭素膜を形成する方法は、まず、アルゴンプラズマを用いてプラスチック基体の表面を電界の作用下で前処理し、次に、カーボンプラズマを用いてプラスチック基体の表面をスパッタリング衝撃して、非晶質炭素膜を形成することを特徴とする。
前記プラスチック基体の材料は、低密度ポリエチレン(LDPE)、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン三元共重合体(ABS)等を含むが、それらに限定されない。
好ましくは、前記プラスチック基体の表面を前処理する前にプラスチック基体を洗浄する。
好ましくは、プラスチック基体の表面を前処理する前に、真空度が5.0×10-3Pa未満になるまでチャンバを真空引きする。
一実施形態として、前記アルゴンプラズマは、アルゴンガスがイオンビーム及びグロー放電の作用下で生成するものである。好ましくは、アルゴンガスの流速は30~60sccmであり、アノード層イオンビームの動作電圧は500~1500Vであり、バイアス電圧は300~1200Vである。
一実施形態として、前記カーボンプラズマは、炭素ターゲットがグロー放電の作用下で生成するものである。好ましくは、カーボンプラズマのマグネトロンスパッタリング電流は、1.0~10.0Aである。
好ましくは、カーボンプラズマがプラスチック基体を衝撃し続けるプロセスにおいて、バイアス電圧は0~300Vである。
従来技術に比べて、本発明は、まず、アルゴンプラズマを用いてプラスチック基体の表面を電界の作用下で前処理して、プラスチック基体の表面の活性化を実現し、次に、カーボンプラズマを用いてプラスチック基体の表面をスパッタリング衝撃し続け、カーボンプラズマの衝撃時間を制御することにより、プラスチック表面の有機構造が無機構造へ徐々に変換することを実現して、基体と高い結合力を有する非晶質炭素膜を形成し、非晶質炭素膜のプラスチック基体に対する機能化防護応用を向上させることができるという利点がある。
本発明の方法で製造されたプラスチック基体の表面の膜層構造の概略図である。 本発明の実施例1において製造された表面に非晶質炭素膜が堆積されたLDPE基板とブランクLDPE基板の乱反射赤外スペクトル図である。 本発明の実施例1において製造された表面に非晶質炭素膜が堆積されたLDPE基板とブランクLDPE基板のラマンスペクトル図である。 本発明の実施例1において製造された表面に非晶質炭素膜が堆積されたLDPE基板のXPSスペクトルのC1ピーク及びそのフィッティング結果図である。 本発明の実施例1において製造された表面に非晶質炭素膜が堆積されたUHMWPE基板とブランクLDPE基板の乱反射赤外スペクトル図である。 本発明の実施例1において製造された表面に非晶質炭素膜が堆積されたUHMWPE基板とブランクLDPE基板のラマンスペクトル図である。 本発明の実施例1において製造された表面に非晶質炭素膜が堆積されたUHMWPE基板のXPSスペクトルのC1ピーク及びそのフィッティング結果図である。 上記実施例1においてカーボンプラズマで180min処理された後のLDPE基板の表面形態のSEM図である。 上記実施例1においてカーボンプラズマで180min処理された後のLDPE基板の断面形態のSEM図である。 上記実施例1においてカーボンプラズマで180min処理された後のLDPE基板の表面ロックウェル圧痕の光学金属顕微鏡写真である。
以下、実施例及び図面を参照しながら本発明をさらに詳細に説明するものとするが、以下の前記実施例は、本発明に対する理解を容易にすることを目的とするものであり、それにより何ら限定されるものではないことに留意されたい。
図1、9に示す符号は、1-プラスチック基体、2-有機/無機変換層、3-非晶質炭素膜である。
(実施例1)
(1)プラスチック基体の材料は、低密度ポリエチレン(LDPE)である。購入された直径12mm、厚さ2mmの円板状LDPE基板をサンドペーパーで研磨し、サンプル周辺のバリを除去し、かつ洗浄剤で予備洗浄し、自然乾燥させた後に、無水エタノールで5~15min超音波洗浄し、かつ自然乾燥させて使用に備え、
(2)洗浄乾燥後のLDPE基板のサンプルを堆積装置の真空堆積チャンバ内の回転フレームに固定し、回転フレームと真空チャンバのベース面との絶縁、カーボンターゲットと真空チャンバのベース面との絶縁をオーム計でそれぞれ検出し、チャンバ内の基礎的真空度が5.0×10-3Pa未満になるまで真空引きし、
(3)回転フレームをオンにして反時計回りに回転させ、アルゴンガスを30~60sccm導入し、動作電圧が500~1500Vであるアノード層イオンビーム源をオンにし、アルゴンガスに対してグロー放電を行うことによりアルゴンプラズマを生成し、バイアス電圧が300~1200Vであるバイアス電源をオンにし、アルゴンプラズマを用いて電界の作用下でLDPE基板表面を前処理し、
(4)アノードイオンビーム源とバイアス電源をオフにし、マグネトロンスパッタリング電流が1.0~10.0Aである直流マグネトロンスパッタリング電源をオンにし、バイアス電圧が0~300Vであるバイアス電源をオンにし、カーボンターゲットがグロー放電の作用下でカーボンプラズマを生成し、カーボンプラズマを用いて基板の表面をスパッタリング衝撃し続け、スパッタリング時間をそれぞれ5min、10min、30min、60min、90min、120min、150min、180min、210minに制御調整して、LDPE基板の表面に非晶質炭素膜を堆積させる。
上記得られた非晶質炭素膜に対して化学組成、ミクロ構造試験を行い、ブランクサンプルと比較する。
【実施例2】
(1)プラスチック基体の材料は超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)である。購入された直径12mm、厚さ2mmの円板状UHMWPEプラスチック基板をサンドペーパーで研磨し、サンプル周辺のバリを除去し、かつ洗浄剤で予備洗浄し、自然乾燥させた後に、無水エタノールで5~15min超音波洗浄し、かつ自然乾燥させて使用に備え、
(2)洗浄乾燥後のUHMWPE基板のサンプルを堆積装置の真空堆積チャンバ内の回転フレームに固定し、回転フレームと真空チャンバのベース面との絶縁、カーボンターゲットと真空チャンバのベース面との絶縁をオーム計でそれぞれ検出し、チャンバ内の基礎的真空度が5.0×10-3Pa未満になるまで真空引きし、
(3)回転フレームをオンにして反時計回りに回転させ、アルゴンガスを30~60sccm導入し、動作電圧が500~1500Vであるアノード層イオンビーム源をオンにし、アルゴンガスに対してグロー放電を行うことによりアルゴンプラズマを生成し、バイアス電圧が300~1200Vであるバイアス電源をオンにし、アルゴンプラズマを用いて電界の作用下でUHMWPE基板表面を前処理し、
(4)アノードイオンビーム源とバイアス電源をオフにし、マグネトロンスパッタリング電流が1.0~10.0Aである直流マグネトロンスパッタリング電源をオンにし、バイアス電圧が0~300Vであるバイアス電源をオンにし、カーボンターゲットがグロー放電の作用下でカーボンプラズマを生成し、カーボンプラズマを用いて基板の表面をスパッタリング衝撃し続け、スパッタリング時間をそれぞれ5min、10min、30min、60min、90min、120min、150min、180min、210minに制御調整して、UHMWPE基板の表面に非晶質炭素膜を堆積させる。
上記得られた非晶質炭素膜に対して化学組成、ミクロ構造試験を行い、ブランクサンプルと比較する。
上記得られた表面に非晶質炭素膜が堆積されたLDPE基板とブランクLDPE基板(すなわち、表面に非晶質炭素膜が堆積されていないLDPE基板)の乱反射赤外スペクトル図は、図2に示される。
上記得られた表面に非晶質炭素膜が堆積されたUHMWPE基板とブランクUHMWPE基板(すなわち、表面に非晶質炭素膜が堆積されていないUHMWPE基板)の乱反射赤外スペクトル図は、図5に示される。
LDPE及びUHMWPEの最も主要な特徴ピークは、波数が2972-2880cm-1にあるメチレン逆対称伸縮振動-CH-(a)、波数が2882-2843cm-1にあるメチレン対称伸縮振動-CH-(s)、波数が1490-1350cm-1の二重ピークにある-CH-曲げ振動、及び波数が780-680cm-1にある[CH横揺れ振動の弱い吸収ピークである。図2と図5から分かるように、カーボンプラズマでスパッタリングされた後に、スパッタリング時間の増加に伴って、PEの赤外特徴ピークの強度が異なる程度に低下する。カーボンプラズマによる処理前後とカーボンプラズマで異なる時間処理された後のDRIFT赤外スペクトル曲線を比較すると、カーボンプラズマで処理された後のPE表面の赤外スペクトル曲線において、波数が約1725cm-1と1646cm-1の箇所に新たなピークが現れ、それぞれC=Oの伸縮振動とCOO-の逆対称伸縮振動であり、かつカーボンプラズマ処理時間の増加に伴って、その吸収ピーク強度が向上することが示されているが、これはPE表面がプラズマで処理された後に酸素含有基C=O及びCOOHが導入されることを表す。これらの酸素含有極性基は、サンプルの表面のポリマー鎖がアルゴンプラズマで活性化された後に活性ラジカル等を形成し、活性化されたポリマー表面が真空チャンバ内に残された酸素と反応するか、又はプラズマで処理されたサンプルが大気雰囲気に曝されると、空気中の酸素及び水を吸収して反応して、さらに酸素含有極性基C=O及びCOOHを生成するものである。
上記得られた表面に非晶質炭素膜が堆積されたLDPE基板とブランクLDPE基板(すなわち、表面に非晶質炭素膜が堆積されていないLDPE基板)のラマンスペクトル図は、図3に示される。
上記得られた表面に非晶質炭素膜が堆積されたUHMWPE基板とブランクUHMWPE基板(すなわち、表面に非晶質炭素膜が堆積されていないUHMWPE基板)のラマンスペクトル図は、図6に示される。
図3及び図6のラマンスペクトル図曲線の、サンプルの表面がカーボンプラズマで処理される時間の増加に伴う変化は、ポリマー表面に非晶質炭素(a-C)膜を得ることに成功したことを表せる。図3及び図6から分かるように、PE表面がカーボンプラズマで処理される時間の増加に伴って、表面ポリマー基の信号ピークは、消失するまで徐々に弱くなり、非晶質炭素の信号ピークは徐々に強くなる。PE表面がカーボンプラズマで処理される時間が60minより小さい場合に、ポリマー基の信号ピークと非晶質炭素の信号ピークが共存し、処理時間が60minより大きい場合に、ポリマー基の信号ピークがほぼ消失するが、これは、ポリマーがアルゴンプラズマ及びカーボンプラズマで処理された後にポリマー有機構造及び非晶質炭素無機構造を含むインサイチュ変換層が得られたことを表す。
図4及び図7は、それぞれ上記得られたLDPEとUHMWPEの典型的なサンプルのXPSスペクトルのC1ピーク及びそのフィッティング結果図である。XPSテストで得られた結果における酸素含有基C-O及びC=Oは、乱反射赤外スペクトルDRIFTで得られたスペクトル曲線において約1725cm-1および1646cm-1の波数の箇所に現れる、それぞれC=Oの伸縮振動ピークおよびCOO-の逆対称伸縮振動ピークを代表する2つの新しいピークと一致する。
図8は、上記実施例1においてカーボンプラズマで180min処理された後のサンプルの表面形態のSEM図であり、図9は、その断面形態のSEM図である。図9から分かるように、基体1と非晶質炭素(a-C)膜層3との間には、厚さが約35nmの有機/無機構造のインサイチュ変換層2が形成される。カーボンプラズマで5min、10min、30min、60min、90min、120min、150min、210min処理された後のサンプルの表面形態は、それと類似し、基体1と非晶質炭素(a-C)膜層3との間にいずれも有機/無機構造のインサイチュ変換層2が形成された。上記実施例2において、カーボンプラズマで異なる時間処理された後のサンプルも図9と類似する表面形態を有する。
上記得られた非晶質炭素(a-C)薄膜の結合力を圧入法で特徴付け、ロックウェル硬度計を用い、ダイヤモンド円錐圧子を用いて、1471Nの圧力で負荷して、薄膜の表面に圧痕を形成し、圧痕エッジに隣接する膜層の破壊を引き起こす。除荷した後に、膜層の破壊の程度を100倍光学顕微鏡で観察して、膜層の結合力を評価する。上記実施例1においてカーボンプラズマで180min処理された後のサンプルの表面のロックウェル圧痕の光学金属顕微鏡写真(100×)は、図10に示されるが、図10には、異なる撮影方向で得られた2枚の写真が示される。図10から分かるように、サンプルの表面に形成された非晶質炭素(a-C)薄膜は、1471Nの負荷力の作用下で、圧痕の周囲の膜層が剥がれず、HF-1レベルに達したが、プラスチック表面に形成された非晶質炭素膜が優れた結合力を有することを表す。測定により、カーボンプラズマで5min、10min、30min、60min、90min、120min、150min、210min処理された後に得られた膜層の結合力は、いずれもHF-1レベルに達し、上記実施例2において得られた膜層の結合力は、いずれもHF-1レベルに達したが、プラスチック表面に形成された非晶質炭素膜が優れた結合力を有することを表す。
前記実施例で、本発明の技術手段を詳細に説明したが、以上の記載は本発明の具体的な実施例に過ぎず、本発明を限定するものではなく、本発明の原則的範囲内で行われるいかなる修正、補充又は類似形態の代替等は、いずれも本発明の保護範囲内に含まれるものであることを理解すべきである。

Claims (10)

  1. まず、アルゴンプラズマを用いてプラスチック基体の表面を電界の作用下で前処理し、次に、炭素ターゲットがグロー放電の作用下で生成されたカーボンプラズマを用いてプラスチック基体の表面をスパッタリング衝撃し続けて、基体の表面に、プラスチックの表面の有機構造から無機構造への漸次的な変換を実現するプラスチックポリマー有機構造及び非晶質炭素無機構造を含むインサイチュ変換層と非晶質炭素膜がこの順に得られることを特徴とする、プラスチック基体の表面に非晶質炭素膜を形成する際に非晶質炭素膜とプラスチック基体との結合力を向上させる方法。
  2. 前記プラスチック基体の材料は、低密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテルエーテルケトン、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン三元共重合体のうちの一種又は複数種を含むことを特徴とする、請求項1に記載のプラスチック基体の表面に非晶質炭素膜を形成する際に非晶質炭素膜とプラスチック基体との結合力を向上させる方法。
  3. 前記プラスチック基体の表面を前処理する前にプラスチック基体の表面を洗浄することを特徴とする、請求項1又は2に記載のプラスチック基体の表面に非晶質炭素膜を形成する際に非晶質炭素膜とプラスチック基体との結合力を向上させる方法。
  4. プラスチック基体の表面を前処理する前に、真空度が5.0×10-3Pa未満になるまでチャンバを真空引きすることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載のプラスチック基体の表面に非晶質炭素膜を形成する際に非晶質炭素膜とプラスチック基体との結合力を向上させる方法。
  5. 前記アルゴンプラズマは、アルゴンガスがイオンビーム及びグロー放電の作用下で生成するものであることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載のプラスチック基体の表面に非晶質炭素膜を形成する際に非晶質炭素膜とプラスチック基体との結合力を向上させる方法。
  6. アルゴンガスの流速は30~60sccmであり、アノード層イオンビームの動作電圧は500~1500Vであり、バイアス電圧は300~1200Vであることを特徴とする、請求項5に記載のプラスチック基体の表面に非晶質炭素膜を形成する際に非晶質炭素膜とプラスチック基体との結合力を向上させる方法。
  7. カーボンプラズマのマグネトロンスパッタリング電流は、1.0~10.0Aであることを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載のプラスチック基体の表面に非晶質炭素膜を形成する際に非晶質炭素膜とプラスチック基体との結合力を向上させる方法。
  8. カーボンプラズマがプラスチック基体を衝撃し続けるプロセスにおいて、バイアス電圧は0~300Vであることを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載のプラスチック基体の表面に非晶質炭素膜を形成する際に非晶質炭素膜とプラスチック基体との結合力を向上させる方法。
  9. カーボンプラズマの衝撃時間を制御することにより、プラスチック表面の有機構造が無機構造へ漸次的に変換することを制御することを特徴とする、請求項1~8のいずれか1項に記載のプラスチック基体の表面に非晶質炭素膜を形成する際に非晶質炭素膜とプラスチック基体との結合力を向上させる方法。
  10. 請求項1~9のいずれかに記載のプラスチック基体の表面に非晶質炭素膜を形成する際に非晶質炭素膜とプラスチック基体との結合力を向上させる方法により非晶質炭素膜とプラスチック基体との結合力を向上させる工程を含むことを特徴とする、表面に非晶質炭素膜を有するプラスチック基体の製造方法。
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