JP7066948B2 - 蓄電池制御装置、蓄電池制御プログラム - Google Patents

蓄電池制御装置、蓄電池制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、系統電力、太陽光発電に代表される再生可能エネルギー発電による電力、及び蓄電池から受ける電力を併用して負荷に電力を供給する場合に、特に、蓄電池電力から受ける電力を制御する蓄電池制御装置及び蓄電池制御プログラムに関する。
近年、系統電力から受電する電力と、太陽光発電(再生可能エネルギーの代表例)による電力と、蓄電池からの放電による電力と、を併用する電力システムが適用されている。
特許文献1には、余剰電力を蓄える効率を向上させる共に、商用電力系統からの電力のピークカットを行うことが可能な電力システムが開示されている。
より具体的には、特許文献1では、蓄電池に充電されている充電電力量を計測し、再生可能エネルギーの一例である太陽電池で発電される発電量、及び、家電で消費される需要電力量を予測し、予測した発電量および需要電力量と、蓄電池の充電電力量とに基づいて、蓄電池の充放電の計画を立て、計画に従って、蓄電池の充放電を制御する。
ところで、太陽光発電と蓄電池を併用したシステムにおいては、今後、太陽光発電の発電量をできる限り自家消費することが望まれており、この場合、蓄電池に蓄電した電力を常時最大限に活用することで系統電力からの買電量を低減することができるが、受電電力の上限値を超えそうなときに、蓄電池の残量がなくなっている可能性があり、ピークカットを担保することができず、受電電力の上限値を超えてしまう場合がある。
一方、ピークカットを優先で制御する場合は、常時、蓄電値の残量を確保しておく必要があり、蓄電池が満充電状態で太陽光発電量が余剰になると、商用電力系統へ売電することになり、自家消費量が低下する。
特開2009-284586号公報
しかしながら、特許文献1は、交流として商用電力系統、直流として太陽光発電と蓄電池を適用し、ピークカットを担保しているが、商用電力系統への売電(逆潮流)を許容しており、ピークカットの担保と系統への売電回避を両立することを考慮し制御形態になっていない。
本発明は、系統から受ける電力、再生可能エネルギー発電による電力、蓄電池から放電された電力を併用する場合に、日照時間や負荷の変動の推移の予測による計画電力の推定ロジックを確立し、ピークカットの担保と商用電力系統への売電回避を両立することができる蓄電池制御装置、蓄電池制御プログラムを得ることが目的である。
本発明に係る蓄電池制御装置は、負荷設備で消費する電力供給源として、系統からの受電による第1の電力、再生可能エネルギー発電による第2の電力、及び蓄電池からの放電による第3の電力を備え、前記第1の電力が受電電力の上限値を超えない第1条件、及び、前記第2の電力の前記系統への逆潮流を回避する第2条件を維持するための、前記第3の電力を制御する蓄電池制御装置であって、将来の一定期間を対象として、前記負荷設備で消費する負荷電力の時系列の推移予測と、前記第2の電力の発電量の時系列の推移予測とから、前記第1条件及び前記第2条件を維持するための前記蓄電池の必要残量を演算する必要残量演算手段と、前記蓄電池に充電されている残量と前記必要残量との差分に基づき、目標電力を設定する目標電力設定手段と、前記目標電力設定手段で設定された目標電力と、前記負荷電力から前記第2の電力における発電電力を差し引いた現在電力と、の差分で前記蓄電池から放電する出力値を演算する蓄電池出力値演算手段と、を有している。
本発明によれば、第1条件として、系統からの受電電力の上限値を超えないこと(ピークカット担保)、及び、第2条件として、系統への逆潮流回避(売電回避)のために、例えば、前日に予想した明日の負荷電力、PV電力の推移に基づき、蓄電値の放電量を決定する。
必要残量演算手段では、将来の一定期間を対象として、負荷設備で消費する負荷電力の時系列の推移予測と、第2の電力の発電量の時系列の推移予測とから、第1条件及び第2条件を維持するための蓄電池の必要残量を演算し、目標電力設定手段において、蓄電池に充電されている残量と前記必要残量との差分に基づき、目標電力を設定する。
蓄電池出力値演算手段では、目標電力設定手段で設定された目標電力と、負荷電力から第2の電力における発電電力を差し引いた現在電力と、の差分で蓄電池から放電する出力値を演算する。
このように、蓄電池の放電を制御することで、第1の電力が受電電力の上限値を超えない第1条件、及び、第2の電力の系統への逆潮流を回避する第2条件を維持することができる。
本発明において、前記目標電力設定手段は、前記蓄電池の残量が、前記必要残量に達している場合は、前記一定期間に含まれる所定期間中での実際の電力消費において前記現在電力に相当する放電電力の出力値となる目標電力に設定し、前記蓄電池の残量が、前記必要残量に達していない場合は、前記現在電力が前記第1条件を維持することが可能か否かを判断し、維持することが可能な場合は前記蓄電池から放電する出力値が0となる目標電力に設定し、維持することが不可能な場合は維持することが可能な範囲内の放電電力となる目標電力に設定することを特徴としている。
蓄電池の残量によって、目標電力の設定の仕方を変える。
目標電力を設定する場合、蓄電池の残量が、前記必要残量に達しているか否かによって、設定値を変えることができる。
本発明において、前記目標電力設定手段は、前記蓄電池の残量が、前記必要残量に達しているか否かの判定に、蓄電余裕幅を持たせ、当該蓄電余裕幅の範囲内の上限と下限との間で、目標電力を徐々に増減することを特徴としている。
しきい値付近でのハンティング防止策のため蓄電余裕幅を持たせる。
蓄電池の残量が、前記必要最小電力量に達しているか否かによって、極端に変る蓄電池の放電量を、例えば比例制御によって是正することで、蓄電池の必要最小電力量付近での微増微減に対して、オーバーシュートとアンダーシュートを繰り返す現象(ハンティング)回避することができる。
本発明において、前記蓄電池の残量が、前記第2の電力による充電では予め定めた残量に対して不足する場合に、前記第1の電力からの充電を許容することを特徴としている。
蓄電池の容量によって、補完的に系統電力からの充電を許容する。
ピークカットを優先する場合に有利な制御となる。
本発明に係る蓄電池制御プログラムは、コンピュータに、請求項1~請求項4の何れか1項記載の蓄電池制御装置の各部として機能させることを特徴としている。
本発明によれば、目標電力を予測し、この目標電力と現在電力との差分で、蓄電池の放電を制御することで、第1の電力が受電電力の上限値を超過しないようにする第1条件、及び、第2の電力の系統への逆潮流を回避する第2条件を維持することができる。
以上説明した如く本発明では、系統から受ける電力、再生可能エネルギー発電による電力、蓄電池から放電された電力を併用する場合に、日照時間や負荷の変動の推移の予測による計画電力の推定ロジックを確立し、ピークカットの担保と商用電力系統への売電回避を両立することができるという効果を奏する。
本実施の形態に係る蓄電地制御が実行される需要家の設備を示す概略図である。 本実施の形態に係る電力供給制御装置の制御ブロック図である。 本実施の形態に係る蓄電地制御を実行するための電力供給制御の流れを示す機能ブロック図である。 本実施の形態に係る必要蓄電池残量演算部(図3)を主体として実行される、必要蓄電残演算ルーチンを示す制御フローチャートである。 本実施の形態に係る目標電力演算部(図3)を主体として実行される、目標電力に基づく蓄電池放電出力演算ルーチンを示す制御フローチャートである。 (A)は確保時間Tにおける電力推移に基づき、ピークカット必要電力量PRを加算していく過程を示すタイミングチャート、(B)は蓄電池の蓄電池容量を一定の目盛で表現したレベルバーの集合体で表現した特性図である。 (A)は蓄電池32の残量のレベル表示特性図、(B)は蓄電池残量S計測値-計画電力P特性図である。 本実施の形態の電力供給制御装置を適用して、蓄電池残量を制御した実施例1であり、(A)は予測当日の前日の電力推移、(B)は予測当日の実際の電力推移を示す特性図である。 本実施の形態の電力供給制御装置を適用して、蓄電池残量を制御した実施例2であり、(A)は予測当日の前日の電力推移、(B)は予測当日の実際の電力推移を示す特性図である。
図1に示される如く、系統電力10から受電する需要側12が備える負荷設備14へ電力を供給するための電力配線系統の一例を示している。なお、需要側12としては、例えば、大中小の工場、住宅、ビルディング等が挙げられる。
需要側12は、主電力計16を備えており、当該主電力計16の入力側には、系統電力10から電力(第1の電力)が供給されるように配線されている。
主電力計16の出力側は、受電設備18に接続されている。受電設備18は、例えば、ブレーカーや漏電遮断機等を含み、負荷設備14に電力を分配する役目を有する。
本実施の形態における負荷設備は、例えば住宅を例にとると、空調設備及び照明設備等がある。
負荷設備には、受電設備18から、負荷設備用の電力計20及び変圧器22を介して、電力が供給されるようになっている。空調設備や照明設備においても同様である。
また、本実施の形態の需要側12は、再生可能エネルギー発電として太陽光発電(以下、必要に応じてPV発電という場合がある)システムを有している。
太陽光発電による電力は、系統電力からの受電による電力である第1の電力に対して、第2の電力という位置付けとなる。
太陽光発電システムは、太陽光発電デバイス24を備えている。太陽光発電デバイス24は、太陽光の光を受けて充電する役目を有する。
太陽光発電デバイス24は、パワーコンディショナー26、変圧器28、及びPV用の電力計30を介して、受電設備18に接続されている。
さらに、本実施の形態の需要側12は、蓄電池32を備えている。蓄電池32は、充電及び放電(以下、総称する場合、「充放電」という)が可能である。
蓄電池32は、充電の際、蓄電池用の電力計34、変圧器36、及びパワーコンディショナー38を介して、電力が供給されるようになっている。また、蓄電池32は、放電の際、第3の電力として、負荷設備14へ電力を供給する。
蓄電池32の充放電は、蓄電池制御装置40からの指示で実行されるようになっている。
主電力計16、電力計20、電力計30、電力計34、受電設備18、及び蓄電池制御装置40は、電力供給制御装置42に接続されている。電力供給制御装置42は、負荷設備14、並びに、蓄電池32を対象とした充放電制御を実行すると共に、受電設備18を介して、太陽光発電システムによる発電状態を監視する。
すなわち、電力供給制御装置42では、以下の電力供給制御を実行する。
(電力供給制御1) 太陽光発電の発電量の自家消費
(電力供給制御2) ピークカットの担保
図2に示される如く、電力供給制御装置42は、マイクロコンピュータ50を備えている。マイクロコンピュータ50は、CPU50A、RAM50B、ROM50C、入出力ポート(I/O)50D及びこれらを接続するデータバスやコントロールバス等のバス50Eを含んで構成されている。ROM50Cには、本実施の形態に係る電力供給制御プログラムが記憶されており、CPU50Aが当該電力供給制御プログラムに従って動作することで、需要側12を対象として電力供給制御が実行される。
なお、I/O50Dには、大規模記憶装置(例えば、ハードディスク)52が接続されている。電力供給プログラムは大規模記憶装置52に記憶してもよいし、図示しないUSBメモリやSDカード等の記憶媒体に記憶するようにしてもよい。また、大規模記憶装置52は、後述する設定値記憶部72(図3参照)として機能する。
また、I/O50Dには、インターフェイス(I/F)54を介して蓄電池制御装置40、I/F56を介して受電設備18がそれぞれ接続されている。さらに、I/O50Dには、主電力計16、負荷設備用の電力計20、太陽光発電用の電力計30、蓄電池用の電力計34が接続されている。
ところで、上記電力供給制御1及び電力供給制御2を実現するためには、蓄電池32に蓄電した電力を最大限に活用し、系統電力10からの買電量を低減し、受電電力の上限値を超えそうなときのための蓄電量を管理することが重要である。
そこで、本実施の形態の電力供給制御装置42では、事前に(例えば、前日に)、将来の(例えば、明日の)負荷設備の消費量や太陽光発電システムでの発電量の推移を予測し、蓄電池32の残量を制御して、電力供給制御1及び電力供給制御2を実行するようにした。
特に、本実施の形態では、負荷設備の消費量や太陽光発電システムでの発電量について、比較的に細かい時間帯毎に推移の予測を行うようにしている。
細かい時間帯とは、例えば、前日に明日(制御当日)の負荷設備の消費量や太陽光発電システムでの発電量を予測する場合に、24時間単位で行うよりも細かい時間帯を指し、本実施の形態では、30分毎、かつ、制御当日を起算日とした72時間(3日)先まで期間(確保時間T)の推移を予測するようにしている。
ここで、太陽光発電システムの発電量が少ない場合に、蓄電値の残量がなくなっている可能性があり、ピークカットを担保することができず、受電電力の上限値を超えてしまう場合がある。
一方、ピークカットを優先で制御する場合は、常時、蓄電値の残量を確保しておく必要があり、蓄電池が満充電状態で太陽光発電量が余剰になると、商用電力系統へ売電することになり、自家消費量が低下する。
(電力負荷予測部60、PV発電予測部62)
図3は、電力供給制御装置42における蓄電池の充放電制御を主体とした電力供給制御の流れを示す機能ブロック図である。なお、図3のブロックは機能別に分類したものであり、電力供給制御装置42のハード構成を限定するものではない。
電力供給制御装置42は、電力負荷予測部60及びPV発電予測部62を備えている。電力負荷予測部60では、外部情報に基づき、将来(本実施の形態では、確保時間Tとして、明日午前0時から72時間を設定する。)電力を予測する。すなわち、電力負荷予測値Lf及びPV発電予測値PVfを予測する。
電力負荷予測部60が入手する外部情報としては、日付情報、需要側12を利用する需要家(例えば、一般住宅であれば住人)のスケジュール情報等が挙げられ、需要家が負荷設備14を利用する機会を解析することで、電力負荷予測値Lfを予測する。
また、PV発電予測部62が入手する外部情報としては、気象情報、日照時間情報等が挙げられ、需要側12における太陽光発電デバイス24の設置位置での、天気及び日照時間を解析することで、PV発電電力予測値PVfを予測する。
なお、外部情報から電力負荷予測及びPV発電予測を行う場合、予測初期は誤差を認識し、日々の学習によって誤差を低減し、精度を上げる、人工知能による機械学習を適用してもよい。
(電力負荷・発電差分予測演算部64)
電力負荷予測部60及びPV発電予測部62は、電力負荷・発電差分予測演算部64に接続されている。
電力負荷・発電差分予測演算部64では、電力負荷予測部60から受け付けた電力負荷Lfと、PV発電予測部62から受け付けたPV発電電力PVfとに基づいて、予測電力Fを演算し(F=Lf-PVf)、必要蓄電池残量演算部66へ送出する。
(必要蓄電池残量演算部66)
必要蓄電池残量演算部66は、ピークカット必要電力量演算部68及び主演算部70を備えており、それぞれ、設定値記憶部72に接続されている。
ピークカット必要電力量演算部68では、電力負荷・発電差分予測演算部64で演算した予測電力Fと、設定値記憶部72に記憶された上限電力P’及び確保時間Tとに基づき、ピークカット必要電力量PRを演算する。
すなわち、ピークカット必要電力量演算部68では、確保時間(例えば、72時間)において、予測電力Fが上限電力P’を超えると予測されるときの、予測電力Fと上限電力Pとの差分の積算値を演算する。
上限電力P’とは、予め設定した系統電力10から受ける電力の上限値であり、この上限電力P’を超えないようにすることを、ピークカット担保という。ピークカット必要電力量PRは、ピークカット担保のために必要な電力量ということができる。
図6(A)は、確保時間Tにおける電力推移に基づき、ピークカット必要電力量PRを加算していく過程を示すタイミングチャートである。
確保時間Tは、例えば、30分毎の単位で分割する。すなわち、確保時間Tが72時間であれば、144分割されることになる。
各単位を棒グラフで示すと、予測電力Fが上限電力P’を超える場合と超えない場合とがある。なお、横軸の基準線よりも下向きに伸びる棒グラフは、太陽光発電の電力のみで負荷がまかなえる時間帯であることを示す。
ここで、上限電力P’を超える予測電力Fを、確保時間T内で順次加算した値が、ピークカット必要電力量PRとなる。
図3に示される如く、ピークカット必要電力量演算部68で演算されたピークカット必要電力量PRは、主演算部70へ送出される。
主演算部70では、設定値記憶部72から蓄電池32の容量(蓄電池容量UB)と、蓄電池32の残量の下限値(蓄電池残量下限値Umin)とを読み出し、必要蓄電池残量Sminを演算する(Smin=(PR/UB)+Umin)。すなわち、必要蓄電池残量Sminは、蓄電池容量UBに対する比率(例えば、0~1の数値、又は百分率「%」)で表現される数値である。
図6(B)は、蓄電池32を、蓄電池容量UBを一定の目盛で表現したレベルバーの集合体で表現したものである。図6(B)では、蓄電池容量UBを10段階に分類し、下限を0%、上限を100%とした。
蓄電池残量下限値Uminは、予め設定値記憶部72に記憶されており、図6(B)では、2レベル分とした。
ここで、ピークカット必要電力量演算部68で演算したピークカット必要電力量PRが3レベル分とすると、主演算部70で演算される必要蓄電池残量Sminは、2レベル分の蓄電池残量下限値Uminと3レベル分のピークカット必要電力量PRとの加算値であり、5レベルとなる。なお、ピークカット必要電力量PRは、蓄電池容量UBの割合(百分率)で示すと、(PR/UB)×100%で表すことができる。
(目標電力演算部74、現在電力計測部76)
図3に示される如く、必要蓄電池残量演算部66は、目標電力演算部74に接続されている。目標電力演算部74は、蓄電池余裕状態判定部78、負荷・上限電力比較判定部80、及び計画電力設定部82を備える。
ここで、必要蓄電池残量演算部66の主演算部70で演算された、必要蓄電池残量Sminは、目標電力演算部74の蓄電池余裕状態判定部78へ送出される。
蓄電池余裕状態判定部78は、設定値記憶部72及び蓄電池残量計測部84が接続されている。
蓄電池余裕状態判定部78では、主演算部70から必要蓄電池残量Sminを受け付けると、設定値記憶部72から蓄電余裕幅Uを読み出し、蓄電池残量計測部84で計測した蓄電池残量Sを取得して、蓄電池余裕状態を判定する。判定は、余裕が有る(判定A)、余裕が少ない(判定B)、余裕が無い(判定C)の3種類の判定を行う。判定基準は、以下の通りである。
(判定A) S>Smin+U
(判定B) Smin+U>S>Smin
(判定C) S≦Smin
蓄電池余裕状態判定部78における判定結果は、判定Aが計画電力設定部82へ送出され、判定B又は判定Cが負荷・上限電力比較判定部80へ送出される。
負荷・上限電力比較判定部80は、設定値記憶部72及び現在電力計測部76が接続されている。
現在電力計測部76は、負荷設備用の電力計20から負荷電力Lを取得し、PV発電用の電力計30からPV発電電力PVを取得することで、現在電力L’を演算して(L’=L-PV)、負荷・上限電力比較判定部80へ送出する。現在電力L’とは、負荷電力から太陽光発電による電力でまかなう電力を差し引いた電力であり、系統電力10から受ける電力又は蓄電池32の放電による電力でまかなう負荷ということができる。
負荷・上限電力比較判定部80では、蓄電池余裕状態判定部78から、判定B又は判定Cを受け付けると、設定値記憶部72から上限電力P’を読み出し、現在電力計測部76から現在電力L’を取得して、現在電力L’と上限電力P’との上下関係(判定α又は判定βの2種類)を判定する。
(判定α) L’≧P’
(判定β) L’<P’
負荷・上限電力比較判定部80で判定した判定結果(判定α又は判定β)は、蓄電池余裕状態判定部78から受け付けた判定(判定B又は判定C)と組み合わせることで、4種類の判定結果(判定B・α、判定B・β、判定C・α、及び判定C・β)となり、当該組み合わせた判定結果を計画電力設定部82へ送出する。
この結果、計画電力設定部82には、蓄電池余裕状態判定部78から判定Aを受け付けると共に、負荷・上限電力比較判定部80から、判定B・α、判定B・β、判定C・α、及び判定C・βを受け付けることになる。
計画電力設定部82では、以下に示すように、それぞれの判定結果に基づいて、本発明の目標電力としての計画電力Pを設定する。
(判定A) P=0
(判定B・α) P=P’×{1-(S-Smin)/U}
(判定B・β) P=L’×{1-(S-Smin)/U}
(判定C・α) P=P’
(判定C・β) P=L’
図7は、図6(B)と同等の蓄電池32の残量のレベル表示(図7(A))と、蓄電池残量S計測値-計画電力P特性図(図7(B)との対応関係を示している。なお、図7(A)の段階数は、20段階としている。
図7(A)に示される如く、蓄電池残量下限値Umin及び蓄電余裕幅Uは、設定値記憶部72に予め記憶されており、蓄電池残量下限値Uminが4レベル分、蓄電余裕幅Uが4レベル分である。また、主演算部70から取得する必要蓄電池残量Sminは、10レベルである。
上記レベル設定において、蓄電池余裕状態判定部78での判定では、0~必要蓄電池残量Sminまでの10レベルが判定C(S≦Smin)となる。
また、上記レベル設定において、蓄電池余裕状態判定部78での判定では、必要蓄電池残量Sminを下限とする蓄電余裕幅U分(4レベル分)が判定B(Smin+U>S≦Smin)となる。
さらに、上記レベル設定において、蓄電池余裕状態判定部78での判定では、蓄電余裕幅Uの上限を超えた分が判定A(S>Smin+U)となる。
各判定(判定A~C)は、図7(B)の蓄電池残量S計測値-計画電力P特性図に反映されて、現在の蓄電池32残量Sにより、計画電力Pが設定される。このとき、負荷・上限電力比較判定部80での判定結果により、基礎となる電力(現在電力L’又は上限電力P’)が異なる。
図7(B)の蓄電池残量S計測値-計画電力P特性図では、余裕が有るときの計画電力(P=0)と、余裕が無いときの計画電力(L’又はP’)との段差を解消するため、必要蓄電池残量Sminを下限とする余裕幅Uの間を、比例制御によって接続している。これにより、計画電力Pの変更時(蓄電池32の残量が蓄電余裕幅Uの上下端付近)での微増微減に対して、オーバーシュートとアンダーシュートを繰り返す現象(ハンティング)を解消することができる。
(蓄電池出力値演算部86)
計画電力設定部82は、蓄電池出力値演算部86に接続されている。計画電力設定部82で設定された計画電力Pは、蓄電池出力値演算部86に送出される。蓄電池出力値演算部86は、現在電力計測部76に接続されており、計画電力設定部82から計画電力Pを受け付けると、現在電力計測部76から現在電力L’を取得して、蓄電池放電出力Xを演算する(X=L’-P)。
(蓄電池出力値指令部88)
蓄電池出力値演算部86は、蓄電池出力値指令部88に接続され、演算した蓄電池放電出力Xを、蓄電池出力値指令部88へ送出する。蓄電池出力値指令部88では、蓄電池制御装置40(図1参照)に対して、蓄電池放電出力Xに基づき蓄電池32を制御するように指令する。
以下に、本実施の形態の作用を、図4及び図5のフローチャートに従い説明する。
図4は、図3の必要蓄電池残量演算部66を主体として実行される、必要蓄電残量演算ルーチンを示す制御フローチャートである。
ステップ100では、電力負荷予測値Lfを入力し、次いで、ステップ102へ移行して、太陽光発電予測値PVfを入力して、ステップ104へ移行する。
ステップ104では、入力された電力負荷予測値LfとPV発電予測値PVfとに基づいて、予測電力Fを演算する(F=Lf-PVf)。
次のステップ106では、設定値記憶部72から、上限電力P’を読み出し、次いで、ステップ108では、設定値記憶部72から確保時間Tを読み出して、ステップ110へ移行する。
ステップ110では、ステップ104で演算した予測電力Fと、読み出した上限電力P’及び確保時間Tとに基づいて、ピークカット必要電力量PRを演算する。ピークカット必要電力量PRは、図6(A)に示される如く、確保時間Tの期間中の、上限電力P’を超える電力の積算値である。
次のステップ112では、設定値記憶部72から蓄電池容量UBを読み出し、次いで、ステップ114では、設定値記憶部72から蓄電池残量下限値Uminを読み出して、ステップ116へ移行する。
ステップ116では、ステップ110で演算したピークカット必要電力量PRと、読み出した蓄電池容量UB及び蓄電池残量下限値Uminとに基づいて、必要蓄電池残量Sminを演算する。必要蓄電池残量Sminは、蓄電池容量UBに対する比率として表現するため、図6(B)に示される如く、蓄電池残量下限値Umin(単位、比率)に、蓄電池容量UBに対するピークカット必要電力量PRの割合分を加算した値となる。
次のステップ118では、ステップ116で演算した必要蓄電池残量Sminを一時保存して、このルーチンは終了する。
図5は、図3の目標電力演算部74を主体として実行される、目標電力に基づく蓄電池放電出力演算ルーチンを示す制御フローチャートである。
ステップ150では、電力計20から負荷電力L、及び電力計30からPV発電電力PVを入力して、ステップ152へ移行する。
ステップ152では、入力された負荷電力LとPV発電電力PVとに基づいて、現在電力L’を演算する(L’=L-PV)。
次のステップ154では、設定値記憶部72から上限電力P’を読み出し、次いでステップ156では、ステップ152で演算した現在電力L’と、ステップ154で読み出した上限電力P’との比較を行って(L’:P’)、ステップ158へ移行する。
ステップ158では、蓄電池残量計測部84から蓄電池残量Sを入力し、ステップ160へ移行して、図4のステップ118で一時保存した必要蓄電池残量Sminを読み出し、ステップ162へ移行する。
ステップ162では、設定値記憶部72から蓄電余裕幅Uを読み出して、ステップ164へ移行する。
ステップ164では、現在の蓄電池残量Sの属する範囲を特定し(S>Smin、Smin+U>S>Smin、S≦Smin)、ステップ166へ移行する。
ステップ166では、蓄電池残量Sに余裕が有るか否かを判断し、肯定判定(判定Aの確定)された場合は、ステップ168へ移行して判定Aに基づき、計画電力設定部82において、計画電力Pの設定を実行し(P=0)、ステップ184へ移行する。
また、ステップ166で否定判定(判定B又は判定C)された場合は、ステップ170へ移行して、蓄電池残量Sの余裕が少ないか否かを判断する。ステップ170において、肯定判定(判定Bの確定)された場合はステップ172へ移行し、否定判定(判定Cの確定)された場合はステップ174へ移行する。
(判定Bの処理)
ステップ172では、負荷・上限電力比較判定部80において、前述のステップ156での比較の結果、現在電力L’が上限電力P’以上か否かを判断する。
このステップ172で肯定判定(判定αの確定)された場合は、ステップ176へ移行して、計画電力設定部82において、前述のステップ170での判定(判定B)との組み合わせ(判定B・α)に基づき、計画電力Pの設定を実行し(P=P’×{1-(S-Smin)/U})、ステップ184へ移行する。
また、ステップ172で否定判定(判定βの確定)された場合は、ステップ178へ移行して、計画電力設定部82において、前述のステップ170での判定(判定B)との組み合わせ(判定B・β)に基づき、計画電力Pの設定を実行し(P=L’×{1-(S-Smin)/U})、ステップ184へ移行する。
(判定Cの処理)
ステップ174では、負荷・上限電力比較判定部80において、前述のステップ156での比較の結果、現在電力L’が上限電力P’以上か否かを判断する。
このステップ174で肯定判定(判定αの確定)された場合は、ステップ180へ移行して、計画電力設定部82において、前述のステップ170での判定(判定C)との組み合わせ(判定C・α)に基づき、計画電力Pの設定を実行し(P=P’)、ステップ184へ移行する。
また、ステップ174で否定判定(判定βの確定)された場合は、ステップ182へ移行して、計画電力設定部82において、前述のステップ170での判定(判定C)との組み合わせ(判定C・β)に基づき、計画電力Pの設定を実行し(P=L’)、ステップ184へ移行する。
ステップ184では、電力計20及び電力計30の計測値に基づき、現在電力L’を取得し、次いで、ステップ186へ移行して蓄電池放電出力Xを演算する(X=L’-P)。
次のステップ188では、演算結果の蓄電池放電出力Xを蓄電池制御装置40に送出してこのルーチンは終了する。蓄電池制御装置40は、蓄電池放電出力Xに基づき、蓄電池32の放電量を制御することで、適正な放電を実行することができる。
なお、本実施の形態では、図5のステップ170において、「蓄電池余裕無し(判定C)」と判定された場合、蓄電池残量が蓄電池残量下限値Umin以下であるが、0%ではないことを前提としている。これは、蓄電池32の設置時に、実用上、蓄電池残量が0%にならない蓄電池容量UB(PV発電による充電可能機会を増やせる)を選択すればよい。これにより、系統電力10からの蓄電池32へ充電するという、効率の悪い充電が不要となる(交流→直流変換等の設備)。
一方、実用上、必要最小限の蓄電池容量UBの蓄電池32を適用した場合、蓄電池残量が0%となる場合がある。このような場合、系統電力10からの充電を許容することで電力量を補完し、ピークカットを担保するようにしてもよい(補完手段)。
図8及び図9に、本実施の形態に係る電力供給制御装置42を適用して、蓄電池残量を制御した実施例を示す。
(実施例1)
図8(A)に示される如く、実施例1では、蓄電池残量制御の前日に、翌日の発電及び負荷の予測を実行し、横軸が発電電力の0レベルであり、当該横軸を基準として上側が発電電力(プラス)、下側が負荷電力(マイナス)を示す。
(太陽光発電電力)
外部情報(気象情報や日照時間情報等)に基づき、午前6時(06:00)まで、並びに午後6時(18:00)の期間は、日照が無い又は少ないため、太陽光発電電力はほとんど無いと予測した。
外部情報(気象情報や日照時間情報等)に基づき、午前6時から午後6時までは、午前12時を頂点とした山形状に太陽光発電電力を得ると予測した。なお、気象情報及び日照時間情報により、予測当日は晴天で、日照時間も多いため、ほぼ最大限の太陽光発電電力を得ると予測した。
(電力負荷)
外部情報(予測当日の日付情報や需要家のスケジュール等)に基づき、午前6時(06:00)まで、並びに午後6時(18:00)の期間は、需要家の不在又は睡眠等により、需要家が活動する機会が無い又は少ないため、負荷電力は少ないと予測した。
外部情報(予測当日の日付情報や需要家のスケジュール等)に基づき、午前6時から午後6時までは、需要家が活動する機会が多いため、平均的に負荷電力が多いと予測した。なお、正午(12:00)は、例えば、企業であれば、昼休み等により負荷設備14の稼働が停止して、一時的に負荷電力が少ないと予測した。一般家庭でも同様のことが言える。
上記太陽光発電電力と電力負荷との関係(差分)が、系統電力10から受ける受電電力予測となる(図8(A)の点線で示す曲線参照)。図8(A)では、この受電電力予測が、上限電力(契約電力)を超えることがなく、逆に、午前6時から午後6時までの太陽光発電電力が余剰となると予測される。
一方、蓄電池32に蓄電されている電力の残量(蓄電池残量)は、予測前日の午前0時の段階でフル充電の70%である。
すなわち、図8(A)では、蓄電池残量が十分にあり、翌日(予測当日)に上限電力超えがないと予測した。
そこで、太陽光発電電力を逆潮流(すなわち、売電)させないために、午前6時から午後6時までの太陽光発電電力が蓄電池32へ充電可能となるように、午前6時(06:00)まで、並びに午後6時(18:00)の期間で放電するように設定する。
図8(B)は、図8(A)の予測の下、実際に予測当日の蓄電池32の充放電制御の推移を示したものである。
図8(B)に示される如く、前日に行った予測通りに電力が推移した場合、蓄電池32の残量の推移は、午前0時から午前6時までは放電されるため、蓄電池残量は徐々に減少する。その後、午前6時から午後6時までは、太陽光発電電力の余剰分で充電されるため、蓄電池残量は徐々に増加する。さらに、午後6時から午後12時までは放電されるため、蓄電池残量は徐々に減少する。
このように、蓄電池32は、蓄電池残量下限値Uminを下回ることなく、かつ蓄電池容量UBの範囲内で推移する。従って、蓄電池32の充放電制御により、上限電力を超えることを防止し、かつ、系統電力へ逆潮流を防止することができる(ピークカットの担保と売電回避とを両立)。
(実施例2)
図9(A)に示される如く、実施例2では、蓄電池残量制御の前日に、翌日の発電及び負荷の予測を実行し、横軸が発電電力の0レベルであり、当該横軸を基準として上側が発電電力(プラス)、下側が負荷電力(マイナス)を示す。
(太陽光発電電力)
外部情報(気象情報や日照時間情報等)に基づき、午前6時(06:00)まで、並びに午後6時(18:00)の期間は、日照が無い又は少ないため、太陽光発電電力はほとんど無いと予測した。
外部情報(気象情報や日照時間情報等)に基づき、午前6時から午後6時までは、山形状に太陽光発電電力を得ると予測した。なお、気象情報及び日照時間情報により、予測当日は曇天で、日照時間が少ないため、実施例1(図8(A)参照)に比べて太陽光発電電力が少ないと予測した。
(電力負荷)
外部情報(予測当日の日付情報や需要家のスケジュール等)に基づき、午前6時(06:00)まで、並びに午後6時(18:00)の期間は、需要家の不在又は睡眠等により、需要家が活動する機会が無い又は少ないため、負荷電力は少ないと予測した。
外部情報(予測当日の日付情報や需要家のスケジュール等)に基づき、午前6時から午後6時までは、需要家が活動する機会が多いため、平均的に負荷電力が多いと予測した。なお、正午(12:00)は、例えば、企業であれば、昼休み等により負荷設備14の稼働が停止して、一時的に負荷電力が少ないと予測した。一般家庭でも同様のことが言える。
上記太陽光発電電力と電力負荷との関係(差分)が、系統電力10から受ける受電電力予測となる(図9(A)の点線で示す曲線参照)。図9(A)では、この受電電力予測が、上限電力(契約電力)を超えてしまい、午前6時から午後6時までは、太陽光発電電力だけでは、電力が不足すると予測される。
一方、蓄電池32に蓄電されている電力の残量(蓄電池残量)は、予測前日の午前0時の段階でフル充電の60%である。
すなわち、図9(A)では、蓄電池残量が十分ではなく(余裕が少なく)、翌日(予測当日)に上限電力超えがあると予測した。
そこで、午前6時から午後6時までは太陽光発電電力の全てを負荷設備14の負荷電力に利用し、かつ、蓄電池32の放電電力を用いるように設定する。
このとき、蓄電池32の蓄電残量を確保しておくため、午前6時(06:00)まで、並びに午後6時(18:00)の期間に必要な負荷電力は、系統電力10からの受電電力でまかうように設定する。
図9(B)は、図9(A)の予測の下、実際に予測当日の蓄電池32の充放電制御の推移を示したものである。
図9(B)に示される如く、前日に行った予測通りに電力が推移した場合、蓄電池32の残量の推移は、午前0時から午前6時までは現在の蓄電状態を維持する。その後、午前6時から午後6時までは、契約電力を超えないように放電されるため、蓄電池残量は徐々に減少する。さらに、午後6時から午後12時までは蓄電状態を維持する。
このように、蓄電池32の蓄電池残量の余裕が少なくても、蓄電池残量下限値Uminを下回ることなく、かつ蓄電池容量UBの範囲内で推移する。従って、蓄電池32の充放電制御により、上限電力を超えることを防止し、かつ、系統電力へ逆潮流を防止することができる(ピークカットの担保と売電回避とを両立)。
なお、以下において、本実施の形態(実施例の含む)で適用した変数の単位の一例を列挙する(表1参照)。当然、例示した単位に限定されるものではない。また、式の演算において、一貫性のある単位であることが好ましいが、各変数を表記する場合に単位系を統一する必要はなく、演算の際に換算すればよい。
Figure 0007066948000001
10 系統電力(第1の電力)
12 需要側
14 負荷設備
16 主電力計
18 受電設備
20 電力計
22 変圧器
24 太陽光発電デバイス(再生可能エネルギー発電、第2の電力)
26 パワーコンディショナー
28 変圧器
30 電力計
32 蓄電池(第3の電力)
34 電力計
36 変圧器
38 パワーコンディショナー
40 蓄電池制御装置
42 電力供給制御装置
50 マイクロコンピュータ
50A CPU
50B RAM
50C ROM
50D 入出力ポート(I/O)
50E バス
52 大規模記憶装置
54 インターフェイス(I/F)
56 インターフェイス(I/F)
60 電力負荷予測部
62 PV発電予測部
64 電力負荷・発電差分予測演算部
66 必要蓄電池残量演算部(必要残量演算手段)
68 ピークカット必要電力量演算部
70 主演算部
72 設定値記憶部
74 目標電力演算部(目標電力設定手段)
76 現在電力計測部
78 蓄電池余裕状態判定部
80 負荷・上限電力比較判定部
82 計画電力設定部
84 蓄電池残量計測部
86 蓄電池出力値演算部(蓄電池出力値演算手段)
88 蓄電池出力値指令部

Claims (5)

  1. 負荷設備で消費する電力供給源として、系統からの受電による第1の電力、再生可能エネルギー発電による第2の電力、及び蓄電池からの放電による第3の電力を備え、前記第1の電力が受電電力の上限値を超えない第1条件、及び、前記第2の電力の前記系統への逆潮流を回避する第2条件を維持するための、前記第3の電力を制御する蓄電池制御装置であって、
    将来の一定期間を対象として、前記負荷設備で消費する負荷電力の時系列の推移予測と、前記第2の電力の発電量の時系列の推移予測とから、前記第1条件及び前記第2条件を維持するための前記蓄電池の必要残量を演算する必要残量演算手段と、
    前記蓄電池に充電されている残量と前記必要残量との差分に基づき、目標電力を設定する目標電力設定手段と、
    前記目標電力設定手段で設定された目標電力と、前記負荷電力から前記第2の電力における発電電力を差し引いた現在電力と、の差分で前記蓄電池から放電する出力値を演算する蓄電池出力値演算手段と、
    を有する蓄電池制御装置。
  2. 前記目標電力設定手段は、
    前記蓄電池の残量が、前記必要残量に達している場合は、前記一定期間に含まれる所定期間中での実際の電力消費において前記現在電力に相当する放電電力の出力値となる目標電力に設定し、
    前記蓄電池の残量が、前記必要残量に達していない場合は、前記現在電力が前記第1条件を維持することが可能か否かを判断し、維持することが可能な場合は前記蓄電池から放電する出力値が0となる目標電力に設定し、維持することが不可能な場合は維持することが可能な範囲内の放電電力となる目標電力に設定する請求項1記載の蓄電池制御装置。
  3. 前記目標電力設定手段は、
    前記蓄電池の残量が、前記必要残量に達しているか否かの判定に、蓄電余裕幅を持たせ、当該蓄電余裕幅の範囲内の上限と下限との間で、目標電力を徐々に増減する請求項2記載の蓄電池制御装置。
  4. 前記蓄電池の残量が、前記第2の電力による充電では予め定めた残量に対して不足する場合に、前記第1の電力からの充電を許容する請求項1~請求項3の何れか1項記載の蓄電池制御装置。
  5. コンピュータに、
    請求項1~請求項4の何れか1項記載の蓄電池制御装置の各部として機能させるための蓄電池制御プログラム。
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