JP7066189B2 - 絶対位置測定装置および絶対位置測定方法 - Google Patents

絶対位置測定装置および絶対位置測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、1軸ないし2軸の絶対位置測定装置、およびそれを用いた1軸ないし2軸の絶対位置測定方法に関するものである。
工作機械や半導体製造装置に用いられる1軸リニアステージにおいては、高精度位置決め実現のために高精度変位センサが必須である。高精度変位センサとしては、レーザー干渉変位計、光学式リニアエンコーダ等が用いられているが、近年、耐環境性やコストの観点から、これら用途には光学式1軸リニアエンコーダが多用されている(例えば、非特許文献1参照)。
また、光学式1軸リニアエンコーダが適用できない多軸平面ステージ等の高精度位置決めについては、レーザー干渉変位計が主に用いられており、より対環境性に優れ、コンパクトな形態での多軸変位測定実現に向け、2軸微細パターンを有するスケールを用いた光学式平面エンコーダが提案されている(例えば、特許文献1または非特許文献2参照)。
これら1軸ないし多軸エンコーダは、インクリメンタル方式とアブソリュート方式の2方式に大別される。インクリメンタル方式のものは、一般的にアブソリュート方式のものに比べて、高い測定分解能を、よりシンプルな光学系の構成で実現できる一方で、その原理上、絶対位置を検出できない。工場環境下などにおいては、電源復帰直後に原点復帰なしで位置決め機構を稼働できる、アブソリュート方式の光学式エンコーダが好まれる傾向にある。
光学式リニアエンコーダについては、これまでに様々なアブソリュート方式の絶対位置検出手法が提案されるとともに、実用化がなされている(例えば、特許文献2参照)。また、平面エンコーダについても、アブソリュート方式の2軸方向絶対位置検出を実現するための手法が提案されている(例えば、特許文献3または4参照)。しかしながら、これら従来の絶対位置検出手法は、複雑な微細パターンの組み合わせが必要であるか、あるいは画像処理システムを含む複雑な検出光学系が必要であるなどの問題点がある。さらに、原理的に位置検出の分解能が、微細パターンにより表現される絶対位置情報のビット数によって制限されることから、インクリメンタル方式のエンコーダに比べて高い分解能を実現するのが困難であるという原理的な問題点がある。
これらの問題を解決するものとして、光源に白色光源を用いるとともに、位置検出用のスケールとして不等刻線間隔を有する回折格子を適用し、分析器で捕捉した反射もしくは透過回折光のスペクトル情報をもとに、スケール上での絶対位置を検出する、アブソリュート方式の光学式1軸エンコーダが実現できるとされている(例えば、特許文献5参照)。
特開2003-307439号公報 特開平7-286861号公報 特開平11-248489号公報 特開2008-14739号公報 US4874941
大岩孝彰、勝木雅英、「超精密位置決めにおけるアンケート調査-精密メカトロニクスと精密計測に関するアンケート調査-」、精密工学会誌、2015年、81(10)、p.904-910 高偉、「最新エンコーダ技術と展望」、精密工学会誌、2016年、82(9)、p.773-777
しかしながら、特許文献5に開示の手法には、不等刻線間隔を有する回折格子スケールが分析器に対して直線移動する際の、移動方向に対する回転運動誤差(ピッチ)が絶対位置検出に影響するという、原理的な課題があった。さらに、特許文献5に開示の手法には、位置検出の分解能が分析器の波長分析分解能に依存するため、高分解能での絶対位置検出が困難であるという原理的な課題もあった。
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、回折光群のスペクトルを分析することで、1軸ないし2軸方向についての高分解能かつ高精度な絶対位置測定を実現できる光学式の絶対位置測定装置、およびそれを用いた絶対位置測定方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1の本発明に係る絶対位置測定装置は、白色光源と、前記白色光源から照射される白色光から白色光束を生成する変換部と、前記白色光束を入射するよう設けられ、不等間隔で並んだ線状パターンを有する回折格子と、前記回折格子で発生した+1次回折光束群を集光する第1ファイバ集光レンズと、前記第1ファイバ集光レンズの後方焦点位置に開口を設置した+1次回折光束群用ファイバと、前記回折格子で発生した-1次回折光束群を集光する第2ファイバ集光レンズと、前記第2ファイバ集光レンズの後方焦点位置に開口を設置した-1次回折光束群用ファイバと、前記+1次回折光束群用ファイバで取得した光と前記-1次回折光束群用ファイバで取得した光とを合流する光カプラと、前記光カプラで合流した光のスペクトルを分析する分析器と、前記線状パターンに対して垂直かつ前記回折格子の表面の垂線に対して垂直な方向に関する前記回折格子の絶対位置を、前記分析器で分析した光スペクトルをもとに検出したピーク波長から検出するよう構成された信号処理部とを、有することを特徴とする。
第1の本発明に係る絶対位置測定装置では、白色光源(たとえばフェムト秒レーザー光源)から照射した光から生成された白色光束を、不等刻線間隔を有する1軸回折格子に入射し、得られた+1次の回折光と-1次の回折光とを重畳した状態で、分析器で捕捉し、そのスペクトル情報を検出するよう光学系を構成している。
ここでは、白色光源としてフェムト秒レーザーを用いるとともに、回折格子として不等刻線間隔を有する反射型1軸回折格子を用いた一例に基づいて、第1の本発明に係る絶対位置測定装置の原理を説明する。フェムト秒レーザーは、異なるモード波長を有する光束の重ね合わせによって得られており、これをコリメートして回折格子に入射すると、回折格子面の垂線と回折格子上の1軸パターンに垂直な方向ベクトルが成す面内において、+1次および-1次の方向に回折光が生じる。このとき、あるモード波長を有する入射レーザー光から得られる反射回折光の回折角は、回折格子上においてそのレーザー光が入射した位置における格子ピッチによって変化する。このため、1軸回折格子がその格子面内において1軸パターンに垂直な方向に変位した場合、入射レーザー光に対して空間的に固定された分析器によって捕捉した+1次反射回折光あるいは-1次反射回折光のスペクトルの中心ピーク波長を得ることによって、入射レーザー光に対する1軸回折格子の絶対位置を検出することが可能となる。
ここで、1軸回折格子に対して、1軸パターンに平行な軸まわりの回転運動誤差が発生すると、この回転運動がそのまま反射回折光の回折角に含まれることとなり、上記絶対位置の検出に影響を及ぼす。そこで、+1次反射回折光、および-1次反射回折光の双方を捕捉し、それぞれを重畳した光のスペクトルの中心ピーク波長を得ることにより、上記回転運動誤差の影響を除去した形での絶対位置の検出が可能となる。さらに、フェムト秒レーザーの周波数は、精度良くコントロールされており、ごく安定である。このため、各モードの波長もごく安定しているため、回折角も安定する。したがって、このシステムは、安定した高分解能、高精度な絶対位置測定装置として用いることができる。
このように、第1の本発明に係る絶対位置測定装置は、回折格子の回転運動誤差による測定精度低下の問題点を解決したものになっており、より高精度な1軸の絶対位置検出測定が期待できる。
また、第1の本発明に係る絶対位置測定装置で、前記白色光源は等周波数間隔多波長レーザー光源であり、前記白色光束はコリメート光束であることが好ましい。この場合、前記コリメート光束は、ファブリ・ペローエタロンを用いて周波数間隔を拡大したことが好ましい。
また、第1の本発明に係る絶対位置測定装置で、前記信号処理部は、前記回折格子の移動に伴い変調する前記光スペクトルの強度情報をも用いて、前記回折格子の絶対位置を検出してもよい。
また、第1の本発明に係る絶対位置測定方法は、第1の本発明に係る絶対位置測定装置を用いて、前記回折格子の1軸絶対位置を測定することを特徴とする。
第2の本発明に係る絶対位置測定方法は、白色光源と、前記白色光源から照射される白色光から白色光束を生成する変換部と、前記白色光束を入射するよう設けられ、互いに直交する第1の方向および第2の方向についてそれぞれ不等間隔で並んだ2軸格子状パターンを有する2軸回折格子と、前記2軸回折格子で発生した前記第1の方向の+1次回折光束群を集光する第1ファイバ集光レンズと、前記第1ファイバ集光レンズの後方焦点位置に開口を設置した第1の+1次回折光束群用ファイバと、前記2軸回折格子で発生した前記第1の方向の-1次回折光束群を集光する第2ファイバ集光レンズと、前記第2ファイバ集光レンズの後方焦点位置に開口を設置した第1の-1次回折光束群用ファイバと、前記第1の+1次回折光束群用ファイバで取得した光と前記第1の-1次回折光束群用ファイバで取得した光とを合流する第1光カプラと、前記第1光カプラで合流した光のスペクトルを分析する第1分析器と、前記2軸回折格子で発生した前記第2の方向の+1次回折光束群を集光する第3ファイバ集光レンズと、前記第3ファイバ集光レンズの後方焦点位置に開口を設置した第2の+1次回折光束群用ファイバと、前記2軸回折格子で発生した前記第2の方向の-1次回折光束群を集光する第4ファイバ集光レンズと、前記第4ファイバ集光レンズの後方焦点位置に開口を設置した第2の-1次回折光束群用ファイバと、前記第2の+1次回折光束群用ファイバで取得した光と前記第2の-1次回折光束群用ファイバで取得した光とを合流する第2光カプラと、前記第2光カプラで合流した光のスペクトルを分析する第2分析器と、前記2軸回折格子の前記第1の方向での絶対位置を、前記第1分析器で分析した光スペクトルをもとに検出したピーク波長から検出するとともに、前記2軸回折格子の前記第2の方向での絶対位置を、前記第2分析器で分析した光スペクトルをもとに検出したピーク波長から検出するよう構成された信号処理部とを、有することを特徴とする。
第2の本発明に係る絶対位置測定装置では、位置検出用のスケールとして、直交するX方向、Y方向それぞれに不等間隔に並んだマトリクス状パターンを有する2軸回折格子を適用したときに、白色光源(たとえばフェムト秒レーザー光源)から照射した光から生成された白色光束を、不等刻線間隔を有する1軸回折格子に入射し、得られたX方向の+1次と-1次の回折光を重畳した状態で、分析器で捕捉し、そのスペクトル情報を検出するとともに、Y方向の+1次と-1次の回折光を重畳した状態で、もう1つの分析器で捕捉し、そのスペクトルを検出するよう光学系を構成している。第2の本発明に係る絶対位置測定装置は、第1の本発明に係る絶対位置測定装置と同様の原理に基づいており、より高精度な2軸の絶対位置検出測定が期待できる。
また、第2の本発明に係る絶対位置測定装置で、前記白色光源は等周波数間隔多波長レーザー光源であり、前記白色光束はコリメート光束であることが好ましい。この場合、前記コリメート光束は、ファブリ・ペローエタロンを用いて周波数間隔を拡大したことが好ましい。
また、第2の本発明に係る絶対位置測定装置で、前記信号処理部は、前記2軸回折格子の前記第1の方向への変位に伴い変調する、前記第1分析器で分析した光スペクトルの強度情報をも用いて、前記2軸回折格子の前記第1の方向での絶対位置を検出するとともに、前記2軸回折格子の前記第2の方向への変位に伴い変調する、前記第2分析器で分析した光スペクトルの強度情報をも用いて、前記2軸回折格子の前記第2の方向での絶対位置を検出してもよい。
また、第2の本発明に係る絶対位置測定方法は、第2の本発明に係る絶対位置測定装置を用いて、前記2軸回折格子の前記第1の方向および前記第2の方向での絶対位置を測定することを特徴とする。
本発明によれば、白色光源(たとえばフェムト秒レーザー光源)から照射した光から生成された白色光束を、不等刻線間隔を有する1軸回折格子に入射し、得られた+1次の回折光と-1次の回折光とを重畳した状態で、分析器で捕捉し、得られたスペクトルのピーク波長を検出することで、スケールの1軸絶対位置の取得が可能になる。また、位置検出用のスケールとして直交するX方向、Y方向それぞれに不等間隔に並んだマトリクス状パターンを有する2軸回折格子を適用した場合には、X方向の+1次と-1次の回折光を重畳した状態で、分析器で捕捉し、そのスペクトルから得られたピーク波長を検出するとともに、Y方向の+1次と-1次の回折光を重畳した状態で、もう1つの分析器で捕捉し、そのスペクトルから得られたピーク波長を検出することで、スケールの2軸絶対位置の取得が可能になる。このように、回折光群のスペクトルを分析し、+1次と-1次の回折光をともに利用することで、スケールの回転運動誤差の影響を取り除くことが可能になり、結果として、1軸ないし2軸方向についての安定した高分解能、高精度な絶対位置測定を実現できる光学式の絶対位置測定装置、およびそれを用いた絶対位置測定方法を提供することができる。
本発明の第1の実施形態の絶対位置測定装置の光学系を示す概略構成図である。 図1に示す絶対位置測定装置の光学系の、白色光束を不等刻線間隔1軸回折格子に入射した際に、集光レンズにより光ファイバに結合される1次回折光束中の一部回折光を示す説明図である。 図1に示す絶対位置測定装置の光学系の、光ファイバに結合される回折光の強度を波長領域で見たときのグラフである。 図1に示す絶対位置測定装置の光学系の、白色光束を不等刻線間隔1軸回折格子に対して入射した際に、不等刻線間隔1軸回折格子に回転運動誤差αが発生したときの幾何的状態を示す説明図である。 図4に示す絶対位置測定装置の光学系の、光ファイバに結合される回折光の強度を波長領域で見たときのグラフである。 図1に示す絶対位置測定装置の光学系の、光ファイバに結合される+1次回折光と-1次回折光とを重畳させて得られた光スペクトラムに含まれる波長λ(x)の成分の、スケール移動に伴う光強度の変化を示すグラフおよびその一部拡大図である。 図1に示す絶対位置測定装置の光学系の、光ファイバに結合される+1次回折光と-1次回折光を重畳させて得られた光スペクトラムに含まれる、分析器の波長分解能Δλの間隔で連続して隣り合う白色光束中の光束成分において得られる干渉信号を示すグラフおよびその一部拡大図である。 本発明の第2の実施形態の絶対位置測定装置の光学系を示す概略構成図である。 本発明の第1の実施形態の絶対位置測定装置の光学系の,各々のx位置において光ファイバに結合されるピーク波長の遷移をシミュレーションにより算出したグラフである. 本発明の第1の実施形態の絶対位置測定装置の光学系の,回折光を重畳して得られる干渉信号が,白色光束の入射位置xの変化により変調される様子をシミュレーションにより算出した、(a)波長λ=1550nmの成分の干渉信号を示すグラフ、(b) (a)のピーク(x=30mm)付近を拡大したグラフである.
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の第1の実施の形態の絶対位置測定装置および絶対位置測定方法を、図1から図7を用いて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態で用いる光学系の概略図である。本光学系は、白色光源1と、白色光源1で生成される白色光を伝送する光ファイバ2と、光ファイバ2の端から射出される白色光3をもとに、白色光束4を生成する光束生成部5と、白色光束4を照射する不等刻線間隔1軸回折格子6と、不等刻線間隔1軸回折格子6からの+1次反射回折光束7を光ファイバ8に結合する集光レンズ9と、不等刻線間隔1軸回折格子6からの-1次反射回折光束10を光ファイバ11に結合する集光レンズ12と、光ファイバ8および光ファイバ11で取得した光をカップリングする光カプラ13と、光カプラ13でカップリングされた光を分析する分析器14と、分析器14に光カプラ13でカップリングされた光を伝送するファイバ15と、分析器14で分析した光スペクトルのピーク周波数をもとに、不等刻線間隔1軸回折格子6の絶対位置を演算する信号処理部16と、分析器14で分析した光スペクトルの光強度情報をもとに、不等刻線間隔1軸回折格子6の相対変位を演算する信号処理部17と、信号処理部16と信号処理部17により得られた情報を統合する信号処理部18とからなる。なお、不等刻線間隔1軸回折格子6は、回折格子基板19と、格子間隔20が回折格子基板19上の位置により一意に定まる1軸格子パターン21とにより構成される。
本発明の第1の実施形態で用いる光学系における、光ファイバ8および光ファイバ11で取得される反射回折光について、図2を用いて説明する。図2は、図1に示す本発明の第1の実施形態の光学系において、白色光束4を不等刻線間隔1軸回折格子6に対して入射した際に、集光レンズ9によって光ファイバ8に結合される+1次回折光束中の一部回折光である+1次回折光22と、集光レンズ12によって光ファイバ11に結合される-1次回折光束中の一部回折光である-1次回折光23との幾何的関係を示す模式図である。いま、白色光束4は不等刻線間隔1軸回折格子6に対して垂直に入射するとともに、白色光束4の光軸に対して角度θをなす+1次反射回折光および-1次反射回折光が、光ファイバ8および光ファイバ11にそれぞれ結合されるように、集光レンズ9および集光レンズ12がアライメントされているものとする。いま、不等刻線間隔1軸回折格子6の格子面内において、1軸格子パターン21に垂直な方向をX軸として定義し、X軸上における白色光束4の入射位置をxとすると、光ファイバ8に結合される+1次回折光22の波長λ(x)は、以下の式で表される。
Figure 0007066189000001
ここでd(x)は、白色光束4の入射位置xにおける1軸格子パターン21の格子間隔20である。いま、θは光学系の設計値として既知であり、格子間隔20は位置xに対して一意に定まるよう設定されていることから、光ファイバ8に結合される+1次回折光22の波長λ(x)を光スペクトラムアナライザにより検出することで、式(1)をもとにd(x)を割り出し、そこから白色光束4の入射位置xを知ることができる。なお、光ファイバ11に結合される-1次回折光23の波長も、λ(x)となる。光ファイバ11に結合される-1次回折光23の波長を光スペクトラムアナライザにより検出することでも、式(1)をもとにd(x)を割り出し、そこから白色光束4の入射位置xを知ることができる。
本発明の第1の実施形態で用いる光学系において、光ファイバ8および11に結合される回折光の光スペクトルの性質について、図3を用いて説明する。図3は、図2に示す光学系において、光ファイバ8および11に結合される回折光のスペクトルを示す模式図である。実際には、白色光束4はある有限のビーム径を有しており、その大きさは格子間隔20に比べて小さい。そのため、光ファイバ8および光ファイバ11に結合される光には、複数の波長成分が含まれることとなり、例えばd(x)を式(2)のようにx位置に比例して変化するよう設定した場合には、光ファイバ8および光ファイバ11に結合される光のスペクトル24は、図3に示すように拡がりを有することになる。
Figure 0007066189000002
ここで、dは、X=0における格子間隔である。
図3におけるピーク波長25が、式(1)における+1次回折光22の波長λ+(x)、もしくは、-1次回折光23の波長λ(x)に相当する。そのため、分析器によりピーク波長25を検出し、式(1)および式(2)をもとにd(x)を割り出すことで、白色光束の入射位置xを知ることができる。
本発明の第1の実施形態で用いる光学系において、不等刻線間隔1軸回折格子6の1軸パターンに平行な軸まわりの回転運動誤差が及ぼす影響について、図4を用いて説明する。図4は、図1に示す本発明の第1の実施形態の光学系において、白色光束4を不等刻線間隔1軸回折格子6に対して入射した際に、不等刻線間隔1軸回折格子6の回転運動誤差αが発生した場合に集光レンズ9によって光ファイバ8に結合される+1次回折光束中の一部回折光である+1次回折光27と、集光レンズ12によって光ファイバ11に結合される-1次回折光束中の一部回折光である-1次回折光28との幾何的関係を示す模式図である。この場合、白色光束4は不等刻線間隔1軸回折格子6に対して入射角αで入射することになり、光ファイバ8に結合される+1次回折光27の波長λ(x)は、以下の式で表される。
Figure 0007066189000003
一方、光ファイバ11に結合される-1次回折光28の波長λ(x)は、以下の式で表される。
Figure 0007066189000004
このように、式(3)および式(4)には、入射角αが含まれることになる。新たに傾斜角センサ等を設けてαを測定すれば、光スペクトラムアナライザによりピーク波長を検出し、式(3)ないし式(4)をもとにd(x)を割り出し、そこから白色光束4の入射位置xを知ることができるが、その実現は容易ではない。一方、光ファイバ8に結合される+1次回折光27と光ファイバ11に結合される-1次回折光28を重畳させ、そのスペクトルを分析器14で分析することで、回転運動誤差αの影響を除去することができる。
本発明の第1の実施形態で用いる光学系において、不等刻線間隔1軸回折格子6に回転運動誤差αが発生した場合に光ファイバ8および11に結合される回折光の光スペクトルの性質について、図5を用いて説明する。図5は、図4に示す光学系において、光ファイバ8および11に結合される回折光の強度を、波長領域で見た場合の模式図である。式(3)および式(4)に示されるように、回転運動誤差αの影響を受け、光ファイバ8に結合される+1次回折光27のスペクトル29のピーク波長λ(x)、および、光ファイバ11に結合される-1次回折光28のスペクトル31のピーク波長λ(x)は、図5に示すようにそれぞれプラス側およびマイナス側にシフトして分かれる。一方、光ファイバ8に結合される+1次回折光27と光ファイバ11に結合される-1次回折光28とを重畳させて得られる光スペクトル33のピーク波長は、図5に示すようにλ(x)とλ(x)とを平均したものとなり、式(4)および式(5)より以下の式で表される。
Figure 0007066189000005
式(5)には回転運動誤差αの影響が含まれない。そのため、重畳した回折光のピーク波長を検出し、式(5)をもとにd(x)を割り出すことで、結果として白色光束4の入射位置xを知ることができる。なお、α=0の場合、式(5)のピーク波長はλ(x)である。
本発明の第1の実施形態で用いる光学系における、上記スペクトルのピーク波長をもとにしたスケール絶対位置取得について、光強度変調情報をもとにした内挿手法について、図6および図7を用いて説明する。なお、ここでは不等刻線間隔1軸回折格子6の回転運動誤差αは無いものとして説明する。図6に示すのは、光ファイバ8に結合される+1次回折光22と、光ファイバ11に結合される-1次回折光23とを重畳させて得られた光に含まれる波長λ(x)の成分の光強度のスケール移動に伴う変化、すなわち波長λ(x)の成分において得られる干渉信号35を示した模式図である。白色光束4はある有限のビーム径を有するため、+1次回折光22と-1次回折光23との干渉に伴い、白色光束4の光学的重心位置における格子間隔の1/2の周期36で繰り返す干渉信号35が得られる。このときの光強度I(x,Δx)は、式(6)によって表される。
Figure 0007066189000006
ここで、A(Δx)は、回折光を捕捉するファイバの影響、およびスケール上での白色光束の照射位置の移動に伴い変化する+1次回折光22および-1次回折光23の回折角の影響を表現する項である。このA(Δx)の影響により、+1次回折光22と-1次回折光23とを重畳させて得られた光スペクトラムに含まれる波長λ(x)の成分における干渉信号35の振幅は、図6に示すようにガウス分布状の包絡線を有することになる。
図7に示すのは、波長λ(x)の成分に対して、分析器の波長分解能Δλの間隔で連続して隣り合う白色光束中の光束成分において得られる干渉信号である。波長λ(x)-Δλの成分において得られる干渉信号37は、波長λ(x)の成分において得られる干渉信号35の包絡線に対して波長Δλに起因する分だけ-X方向にオフセットした位置に、その包絡線のピークを有する。同様に、波長λ(x)+Δλの成分において得られる干渉信号38は、波長λ(x)の成分において得られる干渉信号35の包絡線に対して波長Δλに起因する分だけ+X方向にオフセットした位置に、その包絡線のピークを有する。いま、式(6)に示されるとおり、干渉信号の式には波長が含まれていない。また、白色光源にフェムト秒レーザーを適用した場合、各波長成分の初期位相が揃っていることから、各波長成分において得られる干渉信号は、図7に示すとおり位相が揃ったものとなる。すなわち、+1次回折光22と-1次回折光23とを重畳させて得られた光のスペクトルのピーク波長付近の波長成分の干渉信号を用いることで、従来のインクリメンタル方式のリニアエンコーダと同様に、高い分解能で相対変位を検出できることになる。そのため、+1次回折光22と-1次回折光23とを重畳させて得られた光のスペクトルのピーク波長および各波長成分の強度変化を用いることで、ピーク波長をもとにしたスケール絶対位置取得と干渉信号を用いたインクリメンタル方式の変位検出とを同時に実現できることになる。
本発明の第2の実施の形態の絶対位置測定装置および絶対位置測定方法を、図8を用いて説明する。図8は、本発明の第2の実施形態で用いる光学系の概略図である。
主な構成は、図1に示した本発明の第1の実施形態で用いる光学系と同じであるが、本発明の第2の実施形態では、第1の方向に不等な刻線を有する不等刻線間隔1軸回折格子6にかえて、第1の方向に垂直な第2の方向にも不等刻線間隔を有する不等刻線間隔2軸回折格子39を用いるとともに、新たに第2の方向に発生する+1次反射回折光束を新たに設けた光ファイバ40に結合する集光レンズ41と、-1次反射回折光束を新たに設けた光ファイバ42に結合する集光レンズ43と、光ファイバ40および光ファイバ42に結合された光を重畳するカプラ44と、カプラ44により重畳された光を分析する分析器45、分析器45にカプラ44でカップリングされた光を伝送するファイバ46と、分析器45で分析した光スペクトルのピーク周波数をもとに、不等刻線間隔2軸回折格子39の第2の方向の絶対位置を演算する信号処理部47と、分析器45で分析した光スペクトルの光強度情報をもとに、不等刻線間隔2軸回折格子39の相対変位を演算する信号処理部48と、信号処理部47と信号処理部48により得られた情報を統合して第2の方向の絶対位置を演算する信号処理部49とを導入している。その他の構成は、本発明の第1の実施形態の光学系と同様である。
第1の方向の絶対位置検出については前述のとおりであるが、不等刻線間隔2軸回折格子39に白色光束4を入射した場合、図8に示すとおり、第1の方向および第2の方向それぞれについて、+1次反射回折光および-1次反射回折光が得られる。そのため、第2の方向の絶対変位検出についても、第1の方向の場合と同様の原理により絶対位置を検出できる。また、2つの分析器を同期させることにより、2軸方向の絶対位置を同時に検出できる。
実際に、本発明の第1の実施形態で用いる光学系において、白色光束4の入射位置xの変化による、光ファイバ8および光ファイバ11に結合される回折光のピーク波長の遷移を、シミュレーションにより確認した結果を、図9を用いて説明する。図9は、本発明の第1の実施形態で用いる光学系において、式(2)で定義される格子間隔20を、d=1970nm、d=2nmとするとともに、光ファイバ8および光ファイバ11を、不等刻線間隔1軸回折格子6の格子面法線に対して角度θ=50.805°の位置に配置した状態で、不等刻線間隔1軸回折格子6に対して垂直に白色光束4を入射した際に、各々のx位置において、光ファイバ8および光ファイバ11に結合されるピーク波長の遷移50を算出した結果である。図9に示すように、x位置に対して、ピーク波長が一義に定まることが分かる。なお、この計算では、x位置の変化に対するピーク波長の遷移50の感度が、dλ/dx=1.550nm/mmと算出された。光スペクトラムアナライザの波長検出分解能Δλを、0.02nmとすると、この感度をもとに、ピーク波長検出による絶対位置検出の分解能Δxは、Δx=dx/dλ×Δλ=12.9μmとなる。
また、本発明の第1の実施形態で用いる光学系において、回折光を重畳して得られる干渉信号が、白色光束4の入射位置xの変化により変調される様子をシミュレーションにより確認した結果を、図10(a)および図10(b)を用いて説明する。図10(a)は、光ファイバに結合される+1次回折光22と-1次回折光23とを重畳させて得られた光スペクトラムに含まれる波長λ=1550nmの成分の光強度の、スケール上における白色光束4の入射位置xの移動による変調、すなわち波長λ=1550nmの成分の干渉信号51を、式(6)をもとに算出した結果を示す。不等刻線間隔1軸回折格子6の移動に伴い、波長λ=1550nmの成分の回折角が遷移し、図10(a)に示すように、波長λ=1550nmの成分の光強度は、x=30mmの位置で最大値をとり、そこから遠ざかるにつれて減衰する。図10(b)に示すのは、図10(a)のx=30mm付近を拡大した結果である。光ファイバ8に結合される+1次回折光22と、光ファイバ11に結合される-1次回折光23との重畳により、波長λ=1550nmの成分の干渉信号51が生成されていることが分かる。干渉信号の周期52は1μmであり、これはx=30mm付近における不等刻線間隔1軸回折格子6の平均ピッチ間隔d=2.0μmの1/2の値である。一般に、正弦波状の干渉信号については、1/1000を超える分割数での内挿が可能であるとされていることから、本発明の第1の実施形態で用いる光学系において得られる干渉信号を用いることで、ナノメートルからサブナノメートル級の変位検出分解能が見込めることになる。さらに、この干渉信号を用いた高分解能変位検出を、前述のピーク波長検出による絶対位置検出と組みあわせることで、より高分解能の絶対検出が実現する。
なお、図9においては、1mmの範囲におけるピーク波長の遷移を示しているが、格子間隔を定義するパラメータであるdおよびdを適切に設定し、各波長成分を利用することで、用いる光スペクトラムアナライザの測定波長範囲において所望の絶対位置検出レンジが実現可能である。例えば、d=2200nm、d=4.2nmとし、白色光源に波長帯域1500nm~1620nmのモード同期フェムト秒レーザーを用いるとともに、この波長帯域の光を検出可能な光スペクトラムアナライザで回折光を捕捉することで、本発明の第1の実施形態で用いる光学系において、測定レンジ20mm超の絶対位置検出が実現する。
また、白色光源にフェムト秒レーザー光源を用いた際に、フェムト秒レーザー中のモード繰返し周波数を任意に調整したい場合には、非特許文献(Yuki Shimizu, Yukitoshi Kudo, Yuan-Liu Chen, So Ito, Wei Gao, ”An optical lever by using a mode-locked laser for angle measurement”, Precision Engineering, 2017, Vol. 47, p.72-80)に開示のように、ファブリ・ペローエタロンを用いることで実現できる。
本発明によれば、白色光源(たとえばフェムト秒レーザ光源)から照射した光から生成された白色光束を、不等刻線間隔を有する1軸回折格子に入射し、得られた+1次の回折光と-1次の回折光とを重畳した状態で、分析器で捕捉し、得られたスペクトルのピーク波長を検出することで、スケールの1軸絶対位置の取得が可能になる。また、位置検出用のスケールとして、直交するX方向およびY方向それぞれに不等間隔に並んだマトリクス状パターンを有する2軸回折格子を適用した場合には、X方向の+1次と-1次の回折光を重畳した状態で、分析器で捕捉し、そのスペクトルから得られたピーク波長を検出するとともに、Y方向の+1次と-1次の回折光を重畳した状態で、もう1つの分析器で捕捉し、そのスペクトルから得られたピーク波長を検出することで、スケールの2軸絶対位置の取得が可能になる。+1次と-1次の回折光をともに利用することで、スケールの回転運動誤差の影響を取り除くことが可能になり、結果として安定した高分解能、高精度な絶対位置測定装置、およびそれを用いた絶対位置測定方法を提供することができるため、その産業上の利用可能性は高い。
1 白色光源
2 光ファイバ
3 白色光
4 白色光束
5 光束生成部
6 不等刻線間隔1軸回折格子
7 +1次反射回折光束
8 光ファイバ
9 集光レンズ
10 -1次反射回折光束
11 光ファイバ
12 集光レンズ
13 光カプラ
14 分析器
15 ファイバ
16 信号処理部
17 信号処理部
18 信号処理部
19 回折格子基板
20 格子間隔
21 1軸格子パターン
22 +1次回折光
23 -1次回折光
24 光のスペクトル
25 ピーク波長
27 +1次回折光
28 -1次回折光
29 (+1次回折光の)スペクトル
31 (-1次回折光の)スペクトル
33 (+1次回折光と-1次回折光とを重畳させて得られる)光スペクトル
35 (波長λ(x)の成分において得られる)干渉信号
36 白色光束の光学的重心位置における格子間隔の1/2の周期
37 (波長λ(x)-Δλの成分において得られる)干渉信号
38 (波長λ(x)+Δλの成分において得られる)干渉信号

39 不等刻線間隔2軸回折格子
40 光ファイバ
41 集光レンズ
42 光ファイバ
43 集光レンズ
44 カプラ
45 分析器
46 ファイバ
47 信号処理部
48 信号処理部
49 信号処理部
50 (光ファイバに結合される)ピーク波長の遷移
51 (波長λ=1550nmの成分の)干渉信号
52 干渉信号の周期

Claims (10)

  1. 白色光源と、
    前記白色光源から照射される白色光から白色光束を生成する変換部と、
    前記白色光束を入射するよう設けられ、不等間隔で並んだ線状パターンを有する回折格子と、
    前記回折格子で発生した+1次回折光束群を集光する第1ファイバ集光レンズと、
    前記第1ファイバ集光レンズの後方焦点位置に開口を設置した+1次回折光束群用ファイバと、
    前記回折格子で発生した-1次回折光束群を集光する第2ファイバ集光レンズと、
    前記第2ファイバ集光レンズの後方焦点位置に開口を設置した-1次回折光束群用ファイバと、
    前記+1次回折光束群用ファイバで取得した光と前記-1次回折光束群用ファイバで取得した光とを合流する光カプラと、
    前記光カプラで合流した光のスペクトルを分析する分析器と、
    前記線状パターンに対して垂直かつ前記回折格子の表面の垂線に対して垂直な方向に関する前記回折格子の絶対位置を、前記分析器で分析した光スペクトルをもとに検出したピーク波長から検出するよう構成された信号処理部とを、
    有することを特徴とする絶対位置測定装置。
  2. 前記白色光源は等周波数間隔多波長レーザー光源であり、前記白色光束はコリメート光束であることを特徴とする請求項1記載の絶対位置測定装置。
  3. 前記コリメート光束は、ファブリ・ペローエタロンを用いて周波数間隔を拡大したことを特徴とする請求項2記載の絶対位置測定装置。
  4. 前記信号処理部は、前記回折格子の移動に伴い変調する前記光スペクトルの強度情報をも用いて、前記回折格子の絶対位置を検出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の絶対位置測定装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の絶対位置測定装置を用いて、前記回折格子の絶対位置を測定することを特徴とする絶対位置測定方法。
  6. 白色光源と、
    前記白色光源から照射される白色光から白色光束を生成する変換部と、
    前記白色光束を入射するよう設けられ、互いに直交する第1の方向および第2の方向についてそれぞれ不等間隔で並んだ2軸格子状パターンを有する2軸回折格子と、
    前記2軸回折格子で発生した前記第1の方向の+1次回折光束群を集光する第1ファイバ集光レンズと、
    前記第1ファイバ集光レンズの後方焦点位置に開口を設置した第1の+1次回折光束群用ファイバと、
    前記2軸回折格子で発生した前記第1の方向の-1次回折光束群を集光する第2ファイバ集光レンズと、
    前記第2ファイバ集光レンズの後方焦点位置に開口を設置した第1の-1次回折光束群用ファイバと、
    前記第1の+1次回折光束群用ファイバで取得した光と前記第1の-1次回折光束群用ファイバで取得した光とを合流する第1光カプラと、
    前記第1光カプラで合流した光のスペクトルを分析する第1分析器と、
    前記2軸回折格子で発生した前記第2の方向の+1次回折光束群を集光する第3ファイバ集光レンズと、
    前記第3ファイバ集光レンズの後方焦点位置に開口を設置した第2の+1次回折光束群用ファイバと、
    前記2軸回折格子で発生した前記第2の方向の-1次回折光束群を集光する第4ファイバ集光レンズと、
    前記第4ファイバ集光レンズの後方焦点位置に開口を設置した第2の-1次回折光束群用ファイバと、
    前記第2の+1次回折光束群用ファイバで取得した光と前記第2の-1次回折光束群用ファイバで取得した光とを合流する第2光カプラと、
    前記第2光カプラで合流した光のスペクトルを分析する第2分析器と、
    前記2軸回折格子の前記第1の方向での絶対位置を、前記第1分析器で分析した光スペクトルをもとに検出したピーク波長から検出するとともに、前記2軸回折格子の前記第2の方向での絶対位置を、前記第2分析器で分析した光スペクトルをもとに検出したピーク波長から検出するよう構成された信号処理部とを、
    有することを特徴とする絶対位置測定装置。
  7. 前記白色光源は等周波数間隔多波長レーザー光源であり、前記白色光束はコリメート光束であることを特徴とする請求項6記載の絶対位置測定装置。
  8. 前記コリメート光束は、ファブリ・ペローエタロンを用いて周波数間隔を拡大したことを特徴とする請求項7記載の絶対位置測定装置。
  9. 前記信号処理部は、前記2軸回折格子の前記第1の方向への変位に伴い変調する、前記第1分析器で分析した光スペクトルの強度情報をも用いて、前記2軸回折格子の前記第1の方向での絶対位置を検出するとともに、前記2軸回折格子の前記第2の方向への変位に伴い変調する、前記第2分析器で分析した光スペクトルの強度情報をも用いて、前記2軸回折格子の前記第2の方向での絶対位置を検出することを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の絶対位置測定装置。
  10. 請求項6乃至9のいずれか1項に記載の絶対位置測定装置を用いて、前記2軸回折格子の前記第1の方向および前記第2の方向での絶対位置を測定することを特徴とする絶対位置測定方法。
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