JP7066168B2 - 箏用調律器、及び箏用調律器の制御方法 - Google Patents

箏用調律器、及び箏用調律器の制御方法 Download PDF

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Description

特許法第30条第2項適用 第30条第2項適用、平成29年10月25日金沢市役所本庁舎4階市長応接室にて行われた記者会見で公表
本発明は、箏用調律器の改良、詳しくは、多数の弦を持つ箏の調律する際に、若年者や高齢者であっても弦を飛ばさずに、かつ、操作を誤ることなくスムーズに調律作業を行える箏用調律器、また基準周波数に対しての誤差がどの程度が瞬時に理解できる箏用調律器、並びにこれら箏用調律器の制御方法に関するものである。
一般的に、弦楽器の調律は、調律器を用いて調律対象となる弦の基準周波数と実際の音の周波数が一致しているか否か、また音程が外れている場合には実際の音の周波数が基準周波数より高いか低いかを確認しながら行う。また従来においては、弦楽器の中でも多くの弦を持つ箏にも適用できる調律器も存在している(特許文献1参照)。
ところで、最近では若年者(例えば小学生・中学生)や高齢者(例えば老人ホーム・介護施設入居者)が箏の演奏を楽しめるように素人でも容易に取り扱えるペグ(peg)を備えた箏も開発されており、このような箏を使用する際には、調律も素人が行うこととなるが、上記従来の箏用調律器はこのようなケースを想定して開発されていないため、調律時に問題が生じ易い。
具体的には、上記従来の箏用調律器は、オートモードを選択すると鳴った音から弦番号を自動的に検出してその弦番号の基準周波数との比較を行う仕組みとなっているが、若年者等が調律時に途中の弦を飛ばした場合(例えば、四弦の調律を行った後に六弦を弾いてしまう等)でも、若年者等が弦を飛ばしたことに気づかないという欠点がある。
また上記従来の箏用調律器においてマニュアルモードを選択した場合、弦番号の選択を手動で行う必要があるが、片方の手で弦を弾き、もう片方の手で調弦操作(箏柱を動かしたり、ペグを回したりする操作)をするため、片方の手を離して弦番号の選択操作をすると箏本体に手を戻した際に、誤った弦や箏柱、ペグを操作してしまうことがある。また箏は弦数も多いため、弦番号の選択操作にかかる手間も大きい。
一方、従来においては、基準周波数に対する誤差を発光素子の点灯・点滅・消灯で告知する弦楽器用調律器も提案されているが(特許文献2参照)、この調律器に関しては、誤差表示ランプが弦名表示ランプを兼ねているため、一つの表示ランプに複数の情報(誤差表示と弦の名称)が表示されることになるので、調律時に若年者や高齢者が表示ランプを見て音の高低を直ちに理解し難い。
特開2003-140648号公報 特開2016-133649号公報
本発明は、上記問題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、多数の弦を持つ箏の調律する際に、多弦の琴の奏法に習熟していない若年者や高齢者であっても弦を飛ばさずに、かつ、操作を誤ることなく効率的に作業を行える箏用調律器を提供するとともに、若年者や高齢者等の未習熟の対象者であっても基準周波数に対しての誤差がどの程度かを直ちに認識し得る箏用調律器、並びにこれら箏用調律器の制御方法を提供することにある。
本発明者が上記課題を解決するために採用した手段を添付図面を参照して説明すれば次のとおりである。
即ち、本発明は、複数本の弦を備えた箏を調律するときに使用される箏用調律器において、箏の弦番号に対応する複数のランプL1・L2…が設けられた弦表示部11と;選択された弦番号情報を一時的に記憶可能な一時記憶部21と;この一時記憶部21の弦番号情報に基づいて前記弦表示部11の弦番号に対応したランプLnを発光させる弦表示制御部22aと;鳴った音が基準音より周波数が高いことを示す第一ランプLh、及び周波数が低いことを示す第二ランプLlが少なくとも設けられた結果表示部12と;弦を弾いた際に鳴った音の周波数を検出して周波数情報として出力する周波数検出部3と;弦番号に対応した、許容範囲を持つ基準周波数情報が記憶された記憶部4と;前記周波数検出部3から出力された周波数情報を、一時記憶部21の弦番号情報に基づき前記記憶部4から読み出した基準周波数情報と比較して許容値の範囲内か範囲外かを判定する誤差判定部23と;この誤差判定部23から出力された結果情報に基づき、誤差が許容値よりプラス側に大きい場合に前記第一ランプLhを、また誤差が許容値よりマイナス側に大きい場合に前記第二ランプLlを発光させる結果表示制御部22bと;前記誤差判定部23から出力された結果情報に基づき、誤差が許容値の範囲内であった場合に、前記一時記憶部21の弦番号情報を、選択されていた弦が最後の弦でない場合には隣の弦の弦番号に、選択されていた弦が最後の弦である場合には最初の弦の弦番号に、作業者の指示を要することなく自動的に書き換える弦変更制御部24とを備えたことにより、作業者に調律手順の案内をする点に特徴がある。
また上記構成を採用する場合には、複数の調子に対応するランプLA・LB…が設けられた調子表示部13と;一時記憶部21に記憶された調子情報に基づいて前記調子表示部13の調子に対応したランプを発光させる調子表示制御部22cと;弦番号及び調子に対応した基準周波数情報が記憶された記憶部4と;周波数検出部3から出力された周波数情報を、一時記憶部21の弦番号情報と調子情報に基づき前記記憶部4から読み出した基準周波数情報と比較して許容値の範囲内か範囲外かを判定する誤差判定部23とを設けることにより、異なる調子に合わせて調律を行うことが可能となる。
また上記構成を採用する場合には、誤差判定部23において、周波数検出部3から出力された周波数情報を、一時記憶部21の弦番号情報に基づき記憶部4から読み出した基準周波数情報と比較して、許容値範囲外の誤差が、プラス側(基準周波数より大きい側)の第一閾値より大きいか小さいか、並びにマイナス側(基準周波数より小さい側)の第二閾値より大きいか小さいかを判定するプログラムを使用すると共に、結果表示制御部22bにおいて、前記誤差判定部23の結果情報に基づき誤差が各閾値より小さかった場合に、第一ランプLhまたは第二ランプLlを点滅発光、或いは第一ランプLhまたは第二ランプの発光輝度を低下させるプログラムを使用することにより、周波数の誤差の大きさを段階的に告知することができる。
また上記構成を採用する場合には、弦変更制御部24において、一時記憶部21の弦番号情報の書き換えを行う前に、結果表示部12の所定のランプを一定時間、点滅発光させる移行告知プログラムを使用することにより、弦番号の変更を事前に告知することができる。
また上記構成を採用する場合には、筐体表面に、一時記憶部21に記憶された弦番号情報を手動で変更可能な弦選択操作部51を設けると共に、制御部2に、一時記憶部21に記憶された弦番号情報を弦変更制御部24により自動的に変更するモードと、一時記憶部21に記憶された弦番号情報を弦選択操作部51により手動で変更するモードを切り替えるモード切替制御部25を設けることにより、必要に応じて手動で弦番号の変更が行える。
また本発明においては、複数本の弦を備えた箏を調律する際に使用される箏用調律器の制御方法において、弦を弾いた際に鳴った音の周波数を、周波数検出部3で検出して周波数情報として出力するステップと;この周波数検出部3から出力された周波数情報を、誤差判定部23において一時記憶部21の弦番号情報に基づき記憶部4から読み出した許容範囲を持つ基準周波数情報と比較して許容値の範囲内か範囲外かを判定するステップと;この誤差判定部23から出力された結果情報に基づき、誤差が許容値の範囲内であった場合に、弦変更制御部24において一時記憶部21の弦番号情報を、選択されていた弦が最後の弦でない場合には隣の弦の弦番号に、選択されていた弦が最後の弦である場合には最初の弦の弦番号に、作業者の指示を要することなく自動的に書き換えるステップを含むことにより、作業者に調律手順の案内をする方法を採用できる。
また本発明においては、複数本の弦を備えた箏を調律する際に使用される箏用調律器において、箏の弦番号に対応する複数のランプL1・2…が設けられた弦表示部11と;選択された弦番号情報を一時的に記憶可能な一時記憶部21と;この一時記憶部21の弦番号情報に基づいて前記弦表示部11の弦番号に対応したランプLnを発光させる弦表示制御部22aと;鳴った音が基準音より周波数が高いことを示す第一ランプLh、周波数が低いことを示す第二ランプLl、及び周波数が一致していることを示す第三ランプLmが設けられた結果表示部12と;弦を弾いた際に鳴った音の周波数を検出して周波数情報として出力する周波数検出部3と;弦番号に対応した、許容範囲を持つ基準周波数情報が記憶された記憶部4と;前記周波数検出部3から出力された周波数情報を、一時記憶部21の弦番号情報に基づき前記記憶部4から読み出した基準周波数情報と比較して許容値の範囲内か範囲外かを判定すると共に、許容値範囲外の誤差が所定の閾値より大きいか小さいかを判定する誤差判定部23と;この誤差判定部23から出力された結果情報に基づき、誤差がプラス側の第一閾値より大きい場合に前記第一ランプLhを、また誤差がマイナス側の第二閾値より大きい場合に前記第二ランプLlを、また誤差が許容値の範囲内である場合に前記第三ランプLmを発光させると共に、誤差が許容値から第一閾値の範囲内である場合に、少なくとも前記第一ランプLhを、また誤差が許容値から第二閾値の範囲内である場合に、少なくとも前記第二ランプLlを点滅発光させる結果表示制御部22bとを備えたことにより、作業者に調律手順の案内をする構成を採用できる。
また上記構成を採用する場合には、結果表示制御部22bにおいて、誤差が許容値から第一閾値の範囲内である場合には、第一ランプ(L h )のみが点灯、第三ランプ(L m )のみが点灯、第一ランプ(L h )及び第三ランプ(L m )が消灯という順に状態が遷移した後、再び第一ランプ(L h )のみが点灯する状態へと戻ってこれらを繰り返すように点滅発光させ、また誤差が許容値から第二閾値の範囲内である場合には、第二ランプ(L l )のみが点灯、第三ランプ(L m )のみが点灯、第二ランプ(L l )及び第三ランプ(L m )が消灯という順に状態が遷移した後、再び第二ランプ(L l )のみが点灯する状態へと戻ってこれらを繰り返すように点滅発光させるプログラムを使用することによって、より分かり易く誤差の大きさを告知できる。
また上記構成を採用する場合には、誤差判定部23において、プラス側の第一閾値と許容値の間に第三閾値を、またマイナス側の第二閾値と許容値の間に第四閾値をそれぞれ設定すると共に、結果表示制御部22bに、誤差が第三閾値から許容値の範囲内である場合に、誤差が第一閾値と第三閾値の範囲内であるときより第一ランプLhと第三ランプLmを高速に点滅発光させるプログラムを、また誤差が第四閾値と許容値の範囲内である場合に、誤差が第二閾値と第四閾値の範囲内であるときより第二ランプLlと第三ランプLmを高速に点滅発光させるプログラムを備えることで、誤差の大きさを段階的に表示できる。
また本発明においては、複数本の弦を備えた箏を調律する際に使用される箏用調律器の制御方法において、弦を弾いた際に鳴った音の周波数を、周波数検出部3で検出して周波数情報として出力するステップと;この周波数検出部3から出力された周波数情報を、誤差判定部23において一時記憶部21の弦番号情報に基づき記憶部4から読み出した許容範囲を持つ基準周波数情報と比較して許容値の範囲内か範囲外かを判定すると共に、許容値範囲外の誤差が所定の閾値より大きいか小さいかを判定するステップと;この誤差判定部23から出力された結果情報に基づき、誤差がプラス側の第一閾値より大きい場合に結果表示部12の第一ランプLhを、また誤差がマイナス側の第二閾値より大きい場合に結果表示部12の第二ランプLlを、また誤差が許容値の範囲内である場合に結果表示部12の第三ランプLmを発光させると共に、誤差が許容値から第一閾値の範囲内である場合には、第一ランプ(L h )のみが点灯、第三ランプ(L m )のみが点灯、第一ランプ(L h )及び第三ランプ(L m )が消灯という順に状態が遷移した後、再び第一ランプ(L h )のみが点灯する状態へと戻ってこれらを繰り返すように点滅発光させ、また誤差が許容値から第二閾値の範囲内である場合には、第二ランプ(L l )のみが点灯、第三ランプ(L m )のみが点灯、第二ランプ(L l )及び第三ランプ(L m )が消灯という順に状態が遷移した後、再び第二ランプ(L l )のみが点灯する状態へと戻ってこれらを繰り返すように点滅発光させるステップを含むことにより、作業者に調律手順の案内をする方法を採用できる。
本発明(請求項1ないし請求項5)の箏用調律器においては、調律対象となる弦の実際の音と基準音の音程(周波数)が一致したときに、選択されていた弦番号を隣りの弦の弦番号に書き換える処理が自動的に行われるため、箏の取り扱いに慣れていない若年者や高齢者であっても途中の弦を飛ばすことなく箏の全ての弦を順番に調律することができる。
また上記箏用調律器において弦番号の移行処理が自動で行われるようにしたことにより、作業者が箏本体から手を離して調律器を操作する必要がなくなるため、弦や箏柱、ペグの誤操作も防止できる。
このように誤操作を防止することによって、上記箏用調律器では、弦番号の選択操作にかかる時間も省略できるため、調律作業をスムーズに短時間で完了できる。
また本発明(請求項7ないし請求項)の箏用調律器においては、結果表示部に周波数の高低を告知するランプを備えると共に、誤差が小さい場合にこれらのランプを点滅発光させて告知するため、若年者や高齢者であっても視覚的に音の高低および誤差の大きさを認識し得る加えて、点滅発光による表示方法を採用したことにより、視力が低下した高齢者等であっても、光の明暗を認識することで、基準音との誤差の程度を判別することが可能になる。
したがって、本発明により、箏の取り扱いに慣れた演奏者だけでなく箏に初めて触れる若年者や高齢者でも調律作業をスムーズに行うことを可能とする。
換言すると、調律に不慣れな作業者に対して、調律作業においてその時々に行うべき調律手順を示唆ないし誘導するものである。
しかも、その構成はシンプルで調律の誤差や調律すべき弦を発光で表示するものであり、行うべき調律の作業が視覚的に分かりやすく使い易い箏用調律器を提供できることから、本発明の実用的利用価値は頗る高い。
本発明の第一実施形態の箏用調律器を表す平面図である。 本発明の第一実施形態の箏用調律器を表すブロック図である。 本発明の第一実施形態の箏用調律器の制御方法を示すフロー図である。 本発明の第一実施形態の箏用調律器の表示方法を示すフロー図である。 本発明の第一実施形態の箏用調律器の表示方法を示す説明図である。 本発明の第一実施形態の箏用調律器の表示方法を示す説明図である。
『第一実施形態』
次に、本発明の第一実施形態について図1~図6に基づいて説明する。なお図中、符号Tで指示するものは、複数本の弦を備えた箏を調律する際に使用する箏用調律器であり、符号1で指示するのは、調律器の表示部である。また符号2で指示するものは、調律器の制御部であり、また符号3で指示するものは、調律器の周波数検出部である。また符号4で指示するものは、調律器の記憶部であり、また符号5で指示するものは、調律器の操作部である。
「箏用調律器の構成と制御方法」
[1]箏用調律器の基本構成について
まず箏用調律器Tの基本構成について説明する。本実施形態では、図1及び図2に示すように、箏用調律器Tの筐体表面に、表示部1として弦表示部11と結果表示部12と調子表示部13を設けている。また弦表示部11には、箏の弦番号に対応する複数のランプL1・L2…を設け、結果表示部12には、鳴った音が基準音より周波数が高いことを示す第一ランプLh、周波数が低いことを示す第二ランプLl、及び周波数が一致していることを示す第三ランプLmを設けている。また調子表示部13には、複数の異なる調子に対応した複数のランプLA・LB…を設けている。
また箏用調律器Tの筐体内には、図2に示すように制御部2として、選択された弦番号情報や調子情報を一時的に記憶可能な一時記憶部21、上記表示部1に対する制御を行う表示制御部22、音の周波数の誤差を判別する誤差判定部23、一時記憶部21の弦番号情報を書き換える弦変更制御部24(詳しくは後述する)、及びモードの切り替えを行うモード切替制御部25(詳しくは後述する)を設けている。また表示制御部22に関しては、上記弦表示部11、結果表示部12、調子表示部13に対応する弦表示制御部22a、結果表示制御部22b、調子表示制御部22cをそれぞれ設けている。
また箏用調律器Tの筐体内には、図2に示すように箏の弦を弾いた際に鳴った音の周波数を検出して周波数情報として誤差判定部23に出力する周波数検出部3と、周波数情報が誤差判定部23に入力されたときに読み出される基準周波数情報が記憶された記憶部4を設けている。なお基準周波数情報に関しては、下記表1に示すように弦番号と調子に対応した数値データ群から成り、各数値データは所定の許容範囲(例えば、基準周波数の音程から±10セントの範囲の周波数等)を持っている。
Figure 0007066168000001
[2]表示部の具体的構成について
〔2-1〕弦表示部
次に上記箏用調律器Tの各構成要素について説明する。まず弦表示部11に関しては、本実施形態では、図1に示すように箏の13本の弦数に合わせて13個のランプL1~L13を筐体表面の中央に並べて配置すると共に、各ランプL1~L13がどの弦番号に対応しているか分かるように筐体表面の各ランプL1~L13の上側に弦番号を記載している。また本実施形態では、各ランプL1~L13の配置を箏柱の配置に合わせて右下斜め方向に並べて配置すると共に、筐体表面の各ランプL1~L13の周囲に箏に見立てた矩形型の模様を付している。
〔2-2〕弦表示部の変更例
なお上記弦表示部11に関しては、調律対象となる箏の弦の本数が13本より少ない場合または多い場合、その本数に応じてランプの数や配置を適宜変更することができる。また本実施形態では、弦表示部11の弦番号を漢数字で記載しているが、子供でも分かるように英数字で記載することもできる。
〔2-3〕結果表示部
また上記結果表示部12に関しては、本実施形態では、図1に示すように筐体表面の左側に3つのランプを第一ランプLh、第三ランプLm、第二ランプLlの順に縦方向に並べて配置している。また本実施形態では、第一ランプLhと第二ランプLlに発光色が赤色のものを、また第三ランプLmに発光色が緑色のものを使用して容易に区別できるようにしている。また本実施形態では、各ランプが何に対応しているかが分かるように筐体表面の第一ランプLhと第二ランプLlの右側に“高”“低”の文字をそれぞれ印字し、第三ランプLmの右側にOKを示す三角模様を印字している。
〔2-4〕結果表示部の変更例
なお上記結果表示部12に関しては、第三ランプLmを省略して第一ランプLhと第二ランプLlのみから構成することもでき、その場合には、第一ランプLhと第二ランプLlの両方を点灯させてOK表示とすることもできる。また結果表示部12において、第一ランプLhや第二ランプLlと第三ランプLmを区別する方法に関しても、発光色を変えるだけでなくランプの大きさや形状を変えるによって容易に区別できるようにすることもできる。
〔2-5〕調子表示部
また上記調子表示部13に関しては、本実施形態では、図1に示すように筐体表面の上側にドレミ調、雲井調子、乃木調子、平調子に対応した四つのランプLA・LB・Lc・LDを横方向に並べて配置している。また本実施形態では、各ランプがどの調子に対応しているかが分かるように各ランプLA~LDの上側に対応する調子の名称を記載している。また本実施形態では、一般的な箏の調子である平調子や乃木調子、雲井調子の他に洋音階のドレミ調を加えているため、他の洋楽器ともアンサンブルし易い。
〔2-6〕調子表示部の変更例
なお上記調子表示部13に関しては、調律に用いる調子の数が4つより少ないまたは多い場合、その調子の数に応じてランプの数や配置を適宜変更することができる。また調子表示部13にランプを設けずに弦表示部11のランプの発光色を変える等により選択された調子の表示を行うこともできる。
[3]制御部及び記憶部の具体的構成について
一方、上記制御部2の表示制御部22、誤差判定部23、弦変更制御部24、モード選択制御部25に関しては、箏用調律器Tの筐体内に収容された演算処理装置や記憶装置等から成るハードウェアと、記憶装置に格納された制御部で実行されるソフトウェア(プログラムの詳細については後述する)から構成している。また上記制御部2の一時記憶部21や基準周波数情報が記憶された記憶部5に関しても、記憶装置から成るハードウェアから構成している。また制御部2は、表示制御部22から出力された制御信号を各表示部に出力できるように表示部1に接続すると共に、基準周波数情報を読み込めるように記憶部5と接続して構成している。
[4]周波数検出部の具体的構成について
また上記周波数検出部3に関しては、本実施形態では、図1及び図2に示すように筐体表面から集音し、入力された音を電気信号に変換するマイク31、電気信号を増幅させる増幅回路32、増幅した電気信号によりパルス信号を成形するパルス成形回路33、パルス信号が周囲の雑音か弦の音かを検出するAD検出部34、パルス成形回路33とAD検出部34から入力された情報から弦の音の周波数を算出する周波数演算部35から構成している。また周波数検出部3は、周波数演算部35で算出された周波数情報を誤差判定部23に出力できるように制御部2に接続している。
[5]操作部について
また本実施形態においては、図1に示すように、箏用調律器Tの筐体表面の下部に操作部5として弦選択操作部51と調子選択操作部52を設けている。具体的には、弦選択操作部51として順送りと逆送りの2個のボタンと、調子選択操作部52として1個のボタンを設けている。またこの操作部5は、各操作部から入力された情報を一時記憶部21に出力できるように制御部2と接続している。これにより弦番号手動設定モード(モードの説明については後述する)において、一時記憶部21に記憶されている弦番号情報を弦選択操作部51により変更することができ、また一時記憶部21に記憶されている調子情報を調子選択操作部52によって変更することができる。なお本実施形態では、弦番号自動設定モード(モードの説明については後述する)においても、一時記憶部21に記憶されている弦番号情報を弦選択操作部51により変更できるようにしている。
[6]制御プログラムについて
〔6-1〕弦表示制御プログラム及び調子表示制御プログラム
次に上記制御部2で用いられる制御プログラムについて説明する。まず弦表示制御部22aにおいては、一時記憶部21の弦番号情報に基づいて弦表示部11の弦番号に対応したランプLn(※n:1~13の何れかの数字)を発光させるプログラムを使用している。また調子表示制御部22cでは、一時記憶部21の調子情報に基づいて調子表示部13の各調子に対応したランプLA~LDを発光させるプログラムを使用している。
〔6-2〕誤差判定プログラム
また誤差判定部23においては、周波数検出部3から周波数情報が入力されたとき、基準周波数情報を一時記憶部21の弦番号情報及び調子情報に基づき記憶部4から読み出すと共に、周波数情報と読み出した基準周波数情報とを比較して鳴った音の周波数が許容値の範囲内か範囲外かを判定するプログラムを使用している。なお本実施形態では、誤差判定部23において鳴った音の周波数が許容値範囲外であった場合に、その誤差が所定の閾値より大きいか小さいかを判定するプログラムも使用している。
また上記閾値に関しては、本実施形態では、プラス側(基準周波数より大きい側)の第一閾値(例えば、基準周波数の音程から+100セントの周波数)と、マイナス側(基準周波数より小さい側)の第二閾値(例えば、基準周波数の音程から-100セントの周波数)を設定すると共に、プラス側の第一閾値と許容値の間に第三閾値(例えば、基準周波数の音程から+30セントの周波数)を、またマイナス側の第二閾値と許容値の間に第四閾値(例えば、基準周波数の音程から-30セントの周波数)をそれぞれ設定している。
また本実施形態では、誤差判定プログラムにおいて、入力された周波数情報の倍音成分をカットするために、図3に示すように調子と弦番号から求まるフィルタ値(本実施形態では、フィルタ値は4種類の調子と13本の弦番号の組み合わせで決まる52個の定数)を用いて入力された周波数情報に対しフィルタ処理を行う。そして、このフィルタ処理により倍音成分がカットされた周波数情報に対して判定処理を行う。
〔6-3〕結果表示制御プログラム
また結果表示制御部22bでは、上記誤差判定部23から結果情報が入力されたとき、その結果情報に基づき、誤差が許容値よりプラス側に大きい場合には、図4に示すように結果表示部12の第一ランプLhを、また誤差が許容値よりマイナス側に大きい場合には結果表示部12の第二ランプLlを、また誤差が許容値の範囲内である場合には結果表示部12の第三ランプLmを発光させるプログラムを使用している。
また本実施形態では、結果表示制御部22bにおいて、誤差が許容値から第一閾値の範囲内であった場合には、図4に示すように結果表示部12の第一ランプLhと第三ランプLmを、また誤差が許容値から第二閾値の範囲内であった場合に、結果表示部12の第二ランプLlと第三ランプLmを点滅発光させるプログラムを使用している。
また本実施形態では、結果表示制御部22bにおいて、誤差が第三閾値から許容値の範囲内であった場合には、誤差が第一閾値と第三閾値の範囲内であるときより第一ランプLhと第三ランプLmを高速に点滅発光させるプログラムを、また誤差が第四閾値と許容値の範囲内であった場合に、誤差が第二閾値と第四閾値の範囲内であるときより第二ランプLlと第三ランプLmを高速に点滅発光させるプログラムを使用している。
また上記点滅パターンと点滅速度に関しては、本実施形態では、誤差が第三閾値から許容値の範囲内であった場合(または誤差が第四閾値と許容値の範囲内であった場合)、18ms周期で第一ランプLh(または第二ランプLl)と第三ランプLmを交互に点灯させて点滅させ、また誤差が第一閾値と第三閾値の範囲内であった場合(または誤差が第四閾値と許容値の範囲内であった場合)、図5に示すように100ms周期で第一ランプLh(または第二ランプLl)の点灯、第三ランプLmの点灯、全消灯を順次繰り返して点滅させている。
〔6-4〕結果表示制御プログラムの変更例
なお上記誤差の大きさを段階的に示唆する結果表示制御プログラムに関しては、上記以外の制御方法を採用することもでき、例えば、誤差が第一閾値や第二閾値より大きい場合の結果表示部12のランプLh・Llの発光輝度を最大にして、誤差が第一閾値・第二閾値から第三閾値・第四閾値、許容値へと近づくにつれて各ランプLh・Llの発光輝度を徐々に小さくする制御プログラムを採用することもできる。また誤差が許容値と第一閾値の範囲内である場合や、許容値と第二閾値の範囲内である場合に、第三ランプLmを発光させずに第一ランプLhまたは第二ランプLlのみを点滅発光させることもできる。
〔6-5〕弦変更制御プログラム
また弦変更制御部24では、誤差判定部23から結果情報が入力されたとき、その結果情報に基づき、誤差が許容値の範囲内であった場合に、一時記憶部21の弦番号情報を選択されていた弦の隣の弦の弦番号に書き換えるプログラムを使用している。また本実施形態では、弦変更制御部24において、最後の弦が選択されていて次の弦がない場合に、一時記憶部21の弦番号情報を最初の弦の弦番号に戻すプログラムを使用している。
また本実施形態では、図3に示すように弦番号情報の書き換え処理を、判定処理から一定時間が経過した後に行っている。具体的には、音の入力がなくなってから一定時間経過するとサンプリングを終了し、サンプリング終了から1秒後、最後の判定結果が基準周波数に一致(結果表示部12の第三ランプLmが点灯している状態)の場合、移行告知(詳しくは後述する)を3秒間行った後、一時記憶部21の弦番号情報を現在の弦番号+1の番号に書き換える。
また本実施形態では、上記弦変更制御部24において、奥側の弦から手前の弦に向かって調律が行えるように、一番小さい弦番号を初期状態とし、一つずつ弦番号が大きくなるように制御を行っているが、手前の弦から奥側の弦に向かって調律が行えるように、一番大きい弦番号から一つずつ弦番号を小さくする制御方法を採用することもできる。
〔6-6〕移行告知制御プログラム
また本実施形態では、上記弦変更制御部24において、一時記憶部21の弦番号情報の書き換えを行う前に、結果表示部12の第三ランプLmと弦表示部11の選択されていた弦番号のランプLnを一定時間、点滅発光させて移行告知を行うプログラムを使用している。これにより一時記憶部21の弦番号情報が変更されることが事前に分かるため、指を次の弦に移す等の準備を行うことができる。
〔6-7〕移行告知制御プログラムの変更例
なお上記移行告知制御プログラムに関しては、必ずしも結果表示部12の第三ランプLmと弦表示部11の選択されていた弦番号のランプLnを点滅させる必要はなく、例えば、弦表示部11のランプのみを点滅させて告知を行うこともでき、また別個に移行告知用ランプを設けて告知を行うこともできる。
〔6-8〕モード切替制御プログラム
また本実施形態では、モード切替制御部25において、弦選択操作部51の二つのボタンを長押ししたときに、弦番号自動設定モード(一時記憶部21に記憶された弦番号情報を弦変更制御部24により自動的に変更するモード)と、弦番号手動設定モード(一時記憶部21に記憶された弦番号情報を弦選択操作部51により手動で変更するモード)が切り替わるプログラムを使用している。なお弦選択操作部51とは別にモード切替操作部を設けて切替え操作を行うこともできる。
[7]箏用調律器の使用方法について
〔7-1〕調子及び弦番号の選択
次に上記箏用調律器Tの使用方法について説明する。まず調子選択操作部52を操作して四つの調子(ドレミ調、雲井調子、乃木調子、平調子)の内から調律を行う調子を一つ選択する。なお洋楽器と一緒に演奏する場合には、ドレミ調を選択することが好ましい。また弦番号については、弦番号自動設定モードの場合、初期の弦番号が選択された状態となるが、他の弦番号を選択したい場合には、弦番号手動設定モードに切り替えて弦選択操作部51により選択を行う。なお本実施形態では、初期状態で弦番号自動設定モードが選択された状態となっているが、弦選択操作部51による弦番号の選択も行えるようになっている。
〔7-2〕選択した弦番号の弦を弾く
上記作業が完了した後、選択した弦番号の弦を弾いて音を鳴らす。この際、箏用調律器Tの筐体表面に配置された周波数検出部3のマイク31から鳴った音が入力され、誤差判定部23において入力された音の周波数が基準周波数の許容値の範囲内か否か、また許容値範囲外の誤差があった場合にその誤差がどの程度の大きさが自動的に判別される。
〔7-3〕基準周波数からの誤差が大きい場合
上記入力された音の周波数が基準周波数よりかなり高い場合(本実施形態では、基準周波数から+100セントより大きい場合)には、図4に示すように結果表示部12の第一ランプLhが点灯する。また上記入力された音の周波数が基準周波数よりかなり低い場合(本実施形態では、基準周波数から-100セントより大きい場合)には、結果表示部12の第二ランプLlが点灯する。そして、これらの結果表示から現在の状態を判断して、箏柱の位置の調整やペグによる弦のテンション調整を行う。
〔7-4〕基準周波数からの誤差が小さい場合
上記入力された音の周波数が基準周波数より高い場合(本実施形態では、基準周波数から+30セント~+100セントの範囲の場合)には、図5に示すように結果表示部12の第一ランプLhと第三ランプLmがゆっくりと交互に点滅する。また上記入力された音の周波数が基準周波数より低い場合(本実施形態では、基準周波数から-30セント~-100セントの範囲の場合)には、結果表示部12の第二ランプLlと第三ランプLmをゆっくりと交互に点滅する。そして、これらの結果表示から現在の状態を判断して、箏柱の位置の調整やペグによる弦のテンション調整を行う。
〔7-5〕基準周波数からの誤差が非常に小さい場合
上記入力された音の周波数が基準周波数より少し高い場合(本実施形態では、基準周波数から+10セント~+30セントの範囲の場合)には、図4に示すように結果表示部12の第一ランプLhと第三ランプLmが高速に点滅発光する。また上記入力された音の周波数が基準周波数より少し低い場合(本実施形態では、基準周波数から-10セント~-30セントの範囲の場合)には、結果表示部12の第二ランプLlと第三ランプLmが高速に点滅発光する。そして、これらの結果表示から現在の状態を判断して、箏柱の位置の調整やペグによる弦のテンション調整を行う。
〔7-6〕基準周波数に一致する場合
上記入力された音の周波数が基準周波数と一致していた場合(本実施形態では、基準周波数から-10セント~+10セントの範囲の場合)には、図5に示すように結果表示部12の第三ランプLmが点灯する。そして、弦番号自動設定モードの場合には、一定時間経過後に弦表示部11のランプと結果表示部12の第三ランプLmが点滅発光し、3秒経過後に弦表示部11の現在の弦番号のランプが消灯し次の弦番号のランプが点灯する。この作業を最後の弦番号まで繰り返し行って調律作業を終了する。
〔7-7〕結果表示のまとめ
上記使用時における結果表示の状態を以下にまとめる。なおこの説明中では、ランプの種類を分かり易くするために、第一ランプLhを「高」ランプ、第二ランプLlを「低」ランプ、第三ランプLmを「OK」ランプと呼称する(フロー図については図6参照)。
(1)基準周波数と同じ→「OK」ランプ点灯
(2)基準周波数より少し高い→「高」ランプと「OK」ランプが高速点滅
(3)基準周波数より少し低い→「低」ランプと「OK」ランプが高速点滅
(4)基準周波数より高い→「高」ランプと「OK」ランプがゆっくりと点滅
(5)基準周波数より低い→「低」ランプと「OK」ランプがゆっくりと点滅
(6)基準周波数よりかなり高い→「高」ランプ点灯
(7)基準周波数よりかなり低い→「低」ランプ点灯
1 表示部
11 弦表示部
12 結果表示部
13 調子表示部
2 制御部
21 一時記憶部
22 表示制御部
22a 弦表示制御部
22b 結果表示制御部
22c 調子表示制御部
23 誤差判定部
24 弦変更制御部
25 モード切替制御部
3 周波数検出部
31 マイク
32 増幅回路
33 パルス成形回路
34 AD検出部
35 周波数演算部
4 記憶部
5 操作部
51 弦選択操作部
52 調子選択操作部
T 箏用調律器
L ランプ

Claims (9)

  1. 複数本の弦を備えた箏を調律する際に使用される箏用調律器であって、
    箏の弦番号に対応する複数のランプ(L1)(L2)…が設けられた弦表示部(11)と;選択された弦番号情報を一時的に記憶可能な一時記憶部(21)と;この一時記憶部(21)の弦番号情報に基づいて前記弦表示部(11)の弦番号に対応したランプ(Ln)を発光させる弦表示制御部(22a)と;
    鳴った音が基準音より周波数が高いことを示す第一ランプ(Lh)、及び周波数が低いことを示す第二ランプ(Ll)が少なくとも設けられた結果表示部(12)と;弦を弾いた際に鳴った音の周波数を検出して周波数情報として出力する周波数検出部(3)と;弦番号に対応した、許容範囲を持つ基準周波数情報が記憶された記憶部(4)と;前記周波数検出部(3)から出力された周波数情報を、一時記憶部(21)の弦番号情報に基づき前記記憶部(4)から読み出した基準周波数情報と比較して許容値の範囲内か範囲外かを判定する誤差判定部(23)と;この誤差判定部(23)から出力された結果情報に基づき、誤差が許容値よりプラス側に大きい場合に前記第一ランプ(Lh)を、また誤差が許容値よりマイナス側に大きい場合に前記第二ランプ(Ll)を発光させる結果表示制御部(22b)と;
    前記誤差判定部(23)から出力された結果情報に基づき、誤差が許容値の範囲内であった場合に、前記一時記憶部(21)の弦番号情報を、選択されていた弦が最後の弦でない場合には隣の弦の弦番号に、選択されていた弦が最後の弦である場合には最初の弦の弦番号に、作業者の指示を要することなく自動的に書き換える弦変更制御部(24)と;
    を備えていることにより、
    作業者に調律手順の案内をすることを特徴とする箏用調律器。
  2. 複数の調子に対応するランプ(LA)(LB)…が設けられた調子表示部(13)と;一時記憶部(21)に記憶された調子情報に基づいて前記調子表示部(13)の調子に対応したランプを発光させる調子表示制御部(22c)と;
    弦番号及び調子に対応した基準周波数情報が記憶された記憶部(4)と;周波数検出部(3)から出力された周波数情報を、一時記憶部(21)の弦番号情報と調子情報に基づき前記記憶部(4)から読み出した基準周波数情報と比較して許容値の範囲内か範囲外かを判定する誤差判定部(23)とを備えていることを特徴とする請求項1記載の箏用調律器。
  3. 誤差判定部(23)が、周波数検出部(3)から出力された周波数情報を、一時記憶部(21)の弦番号情報に基づき記憶部(4)から読み出した基準周波数情報と比較して、許容値範囲外の誤差がプラス側の第一閾値より大きいか小さいか、並びにマイナス側の第二閾値より大きいか小さいかを判定するプログラムを備えると共に、結果表示制御部(22b)が、前記誤差判定部(23)の結果情報に基づき誤差が各閾値より小さかった場合に、第一ランプ(Lh)または第二ランプ(Ll)を点滅発光、或いは第一ランプ(Lh)または第二ランプ(Ll)の発光輝度を低下させるプログラムを備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の箏用調律器。
  4. 弦変更制御部(24)が、一時記憶部(21)の弦番号情報の書き換えを行う前に、結果表示部(12)の所定のランプを一定時間、点滅発光させる移行告知プログラムを備えていることを特徴とする請求項1~3の何れか一つに記載の箏用調律器。
  5. 筐体表面に、一時記憶部(21)に記憶された弦番号情報を手動で変更可能な弦選択操作部(51)が設けられると共に、制御部(2)に、一時記憶部(21)に記憶された弦番号情報を弦変更制御部(24)により自動的に変更するモードと、一時記憶部(21)に記憶された弦番号情報を弦選択操作部(51)により手動で変更するモードとを切り替えるモード切替制御部(25)が設けられていることを特徴とする請求項1~4の何れか一つに記載の箏用調律器。
  6. 複数本の弦を備えた箏を調律する際に使用される箏用調律器の制御方法であって、
    弦を弾いた際に鳴った音の周波数を、周波数検出部(3)で検出して周波数情報として出力するステップと;
    この周波数検出部(3)から出力された周波数情報を、誤差判定部(23)において一時記憶部(21)の弦番号情報に基づき記憶部(4)から読み出した許容範囲を持つ基準周波数情報と比較して許容値の範囲内か範囲外かを判定するステップと;
    この誤差判定部(23)から出力された結果情報に基づき、誤差が許容値の範囲内であった場合に、弦変更制御部(24)において一時記憶部(21)の弦番号情報を、選択されていた弦が最後の弦でない場合には隣の弦の弦番号に、選択されていた弦が最後の弦である場合には最初の弦の弦番号に、作業者の指示を要することなく自動的に書き換えるステップと;
    を有することにより、
    作業者に調律手順の案内をすることを特徴とする箏用調律器の制御方法。
  7. 複数本の弦を備えた箏を調律する際に使用される箏用調律器であって、
    箏の弦番号に対応する複数のランプ(L1)(L2)…が設けられた弦表示部(11)と;選択された弦番号情報を一時的に記憶可能な一時記憶部(21)と;この一時記憶部(21)の弦番号情報に基づいて前記弦表示部(11)の弦番号に対応したランプ(Ln)を発光させる弦表示制御部(22a)と;
    鳴った音が基準音より周波数が高いことを示す第一ランプ(Lh)、周波数が低いことを示す第二ランプ(Ll)、および周波数が一致していることを示す第三ランプ(Lm)が設けられた結果表示部(12)と;弦を弾いた際に鳴った音の周波数を検出して周波数情報として出力する周波数検出部(3)と;弦番号に対応した、許容範囲を持つ基準周波数情報が記憶された記憶部(4)と;前記周波数検出部(3)から出力された周波数情報を、一時記憶部(21)の弦番号情報に基づき前記記憶部(4)から読み出した基準周波数情報と比較して許容値の範囲内か範囲外かを判定すると共に、許容値範囲外の誤差が所定の閾値より大きいか小さいかを判定する誤差判定部(23)と;この誤差判定部(23)から出力された結果情報に基づき、誤差がプラス側の第一閾値より大きい場合に前記第一ランプ(Lh)を、また誤差がマイナス側の第二閾値より大きい場合に前記第二ランプ(Ll)を、また誤差が許容値の範囲内である場合に前記第三ランプ(Lm)を発光させると共に、誤差が許容値から第一閾値の範囲内である場合には、第一ランプ(L h )のみが点灯、第三ランプ(L m )のみが点灯、第一ランプ(L h )及び第三ランプ(L m )が消灯という順に状態が遷移した後、再び第一ランプ(L h )のみが点灯する状態へと戻ってこれらを繰り返すように点滅発光させ、また誤差が許容値から第二閾値の範囲内である場合には、第二ランプ(L l )のみが点灯、第三ランプ(L m )のみが点灯、第二ランプ(L l )及び第三ランプ(L m )が消灯という順に状態が遷移した後、再び第二ランプ(L l )のみが点灯する状態へと戻ってこれらを繰り返すように点滅発光させる結果表示制御部(22b)と;
    を備えていることにより、
    作業者に調律手順の案内をすることを特徴とする箏用調律器。
  8. 誤差判定部(23)において、プラス側の第一閾値と許容値の間に第三閾値が、またマイナス側の第二閾値と許容値の間に第四閾値がそれぞれ設定されると共に、結果表示制御部(22b)が、誤差が第三閾値から許容値の範囲内である場合に、誤差が第一閾値と第三閾値の範囲内であるときより第一ランプ(Lh)と第三ランプ(Lm)を高速に点滅発光させるプログラムを、また誤差が第四閾値と許容値の範囲内である場合に、誤差が第二閾値と第四閾値の範囲内であるときより第二ランプ(Ll)と第三ランプ(Lm)を高速に点滅発光させるプログラムを備えていることを特徴とする請求項7記載の箏用調律器。
  9. 複数本の弦を備えた箏を調律する際に使用される箏用調律器の制御方法であって、
    弦を弾いた際に鳴った音の周波数を、周波数検出部(3)で検出して周波数情報として出力するステップと;
    この周波数検出部(3)から出力された周波数情報を、誤差判定部(23)において一時記憶部(21)の弦番号情報に基づき記憶部(4)から読み出した許容範囲を持つ基準周波数情報と比較して許容値の範囲内か範囲外かを判定すると共に、許容値範囲外の誤差が所定の閾値より大きいか小さいかを判定するステップと;
    この誤差判定部(23)から出力された結果情報に基づき、誤差がプラス側の第一閾値より大きい場合に結果表示部(12)の第一ランプ(Lh)を、また誤差がマイナス側の第二閾値より大きい場合に結果表示部(12)の第二ランプ(Ll)を、また誤差が許容値の範囲内である場合に結果表示部(12)の第三ランプ(Lm)を発光させると共に、誤差が許容値から第一閾値の範囲内である場合には、第一ランプ(L h )のみが点灯、第三ランプ(L m )のみが点灯、第一ランプ(L h )及び第三ランプ(L m )が消灯という順に状態が遷移した後、再び第一ランプ(L h )のみが点灯する状態へと戻ってこれらを繰り返すように点滅発光させ、また誤差が許容値から第二閾値の範囲内である場合には、第二ランプ(L l )のみが点灯、第三ランプ(L m )のみが点灯、第二ランプ(L l )及び第三ランプ(L m )が消灯という順に状態が遷移した後、再び第二ランプ(L l )のみが点灯する状態へと戻ってこれらを繰り返すように点滅発光させるステップと;
    を有することにより、
    作業者に調律手順の案内をすることを特徴とする箏用調律器の制御方法。
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