JP7065786B2 - 肝病態を治療又は予防する方法 - Google Patents
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Description
本願は、2016年4月21日に出願された「Method of Treating or Preventing Liver Conditions」という名称のオーストラリア国特許出願公開第2016901494号明細書及び2016年4月21日に出願された「Method of Treating or Preventing Liver Conditions」という名称のオーストラリア国特許出願公開第2016901483号明細書からの優先権を主張する。これらの内容全体が参照により本明細書に援用される。
本願は、電子形式の配列表と共に提出される。配列表の内容全体が参照により本明細書に援用される。
・例えば、肝生検で評価されるとおりの、対象の肝臓への脂質、例えば中性脂質の蓄積を低減又は予防すること、
・例えば、対象の肝臓内の免疫細胞数を低減することにより、対象の肝臓における炎症を低減又は予防すること、
・対象の肝臓におけるマロリー・デンク体、又は肝細胞風船化、又は炎症性病巣、又は衛星病変などのNAFLDの病理学的変化の発生を低減又は予防すること、
・肝線維化及び/又は肝硬変の発症を低減又は予防すること、
・肝細胞癌の発症を低減又は予防すること
の1つ以上を有するのに有効な量で投与される。
(i)一本鎖Fv断片(scFv)、
(ii)二量体scFv(di-scFv)、又は
(iv)ダイアボディ、
(v)トリアボディ、
(vi)テトラボディ、
(vii)Fab、
(viii)F(ab’)2、
(ix)Fv、或いは
(x)抗体の定常領域、Fc又は重鎖定常ドメイン(CH)2及び/若しくはCH3に連結された(i)~(ix)の1つ
からなる群から選択される。
(i)VHであって、
(a)配列番号3のアミノ酸25~34に示される配列を含むCDR1、
(b)配列番号3のアミノ酸49~65に示される配列を含むCDR2、及び
(c)配列番号3のアミノ酸98~108に示される配列を含むCDR3
を含むVH、及び/又は
(ii)VLであって、
(a)配列番号4のアミノ酸23~33に示される配列を含むCDR1、
(b)配列番号4のアミノ酸49~55に示される配列を含むCDR2、及び
(c)配列番号4のアミノ酸88~96に示される配列を含むCDR3
を含むVL
を含む。
(i)VHであって、
(a)配列番号3のアミノ酸25~34に示される配列を含むCDR1、
(b)配列番号3のアミノ酸49~65に示される配列を含むCDR2、及び
(c)配列番号3のアミノ酸98~108に示される配列を含むCDR3
を含むVH、及び
(ii)VLであって、
(a)配列番号4のアミノ酸23~33に示される配列を含むCDR1、
(b)配列番号4のアミノ酸49~55に示される配列を含むCDR2、及び
(c)配列番号4のアミノ酸88~96に示される配列を含むCDR3
を含むVL
を含む。
(i)VHであって、
(a)配列番号11を含む核酸によってコードされる配列を含む又は配列番号17のアミノ酸配列を含むCDR1、
(b)配列番号12を含む核酸によってコードされる配列を含む又は配列番号18のアミノ酸配列を含むCDR2、及び
(c)配列番号13を含む核酸によってコードされる配列を含む又は配列番号19のアミノ酸配列を含むCDR3
を含むVH、及び/又は
(ii)VLであって、
(a)配列番号14を含む核酸によってコードされる配列を含む又は配列番号20のアミノ酸配列を含むCDR1、
(b)配列番号15を含む核酸によってコードされる配列を含む又は配列番号21のアミノ酸配列を含むCDR2、及び
(c)配列番号16を含む核酸によってコードされる配列を含む又は配列番号22のアミノ酸配列を含むCDR3
を含むVL
を含む。
(i)VHであって、
(a)配列番号23を含む核酸によってコードされる配列を含む又は配列番号29のアミノ酸配列を含むCDR1、
(b)配列番号24を含む核酸によってコードされる配列を含む又は配列番号30のアミノ酸配列を含むCDR2、及び
(c)配列番号25を含む核酸によってコードされる配列を含む又は配列番号31のアミノ酸配列を含むCDR3
を含むVH、及び/又は
(ii)VLであって、
(a)配列番号26を含む核酸によってコードされる配列を含む又は配列番号32のアミノ酸配列を含むCDR1、
(b)配列番号27を含む核酸によってコードされる配列を含む又は配列番号33のアミノ酸配列を含むCDR2、及び
(c)配列番号28を含む核酸によってコードされる配列を含む又は配列番号34のアミノ酸配列を含むCDR3
を含むVL
を含む。
(i)VHであって、
(a)配列番号35を含む核酸によってコードされる配列を含む又は配列番号41のアミノ酸配列を含むCDR1、
(b)配列番号36を含む核酸によってコードされる配列を含む又は配列番号42のアミノ酸配列を含むCDR2、及び
(c)配列番号37を含む核酸によってコードされる配列を含む又は配列番号43のアミノ酸配列を含むCDR3
を含むVH、及び/又は
(ii)VLであって、
(a)配列番号38を含む核酸によってコードされる配列を含む又は配列番号44のアミノ酸配列を含むCDR1、
(b)配列番号39を含む核酸によってコードされる配列を含む又は配列番号45のアミノ酸配列を含むCDR2、及び
(c)配列番号40を含む核酸によってコードされる配列を含む又は配列番号46のアミノ酸配列を含むCDR3
を含むVL
を含む。
配列番号1は、21アミノ酸N末端シグナル配列を含むヒトVEGF-B186アイソフォームのアミノ酸配列である。
配列番号2は、21アミノ酸N末端シグナル配列を含むヒトVEGF-B167アイソフォームのアミノ酸配列である。
配列番号3は、抗体2H10のVHからのアミノ酸配列である。
配列番号4は、抗体2H10のVLからのアミノ酸配列である。
配列番号5は、ヒト化形態の抗体2H10のVHからのアミノ酸配列である。
配列番号6は、ヒト化形態の抗体2H10のVLのアミノ酸配列である。
配列番号7は、抗体4E12のVHからのアミノ酸配列である。
配列番号8は、抗体4E12のVLのアミノ酸配列である。
配列番号9は、抗体2F5のVHからのアミノ酸配列である。
配列番号10は、抗体2F5のVLのアミノ酸配列である。
配列番号11は、抗体2H10のVL CDR1からのヌクレオチド配列である。
配列番号12は、抗体2H10のVL CDR2からのヌクレオチド配列である。
配列番号13は、抗体2H10のVL CDR3からのヌクレオチド配列である。
配列番号14は、抗体2H10のVH CDR1からのヌクレオチド配列である。
配列番号15は、抗体2H10のVH CDR2からのヌクレオチド配列である。
配列番号16は、抗体2H10のVH CDR3からのヌクレオチド配列である。
配列番号17は、抗体2H10のVL CDR1からのアミノ酸配列である。
配列番号18は、抗体2H10のVL CDR2からのアミノ酸配列である。
配列番号19は、抗体2H10のVL CDR3からのアミノ酸配列である。
配列番号20は、抗体2H10のVH CDR1からのアミノ酸配列である。
配列番号21は、抗体2H10のVH CDR2からのアミノ酸配列である。
配列番号22は、抗体2H10のVH CDR3からのアミノ酸配列である。
配列番号23は、抗体2F5のVL CDR1からのヌクレオチド配列である。
配列番号24は、抗体2F5のVL CDR2からのヌクレオチド配列である。
配列番号25は、抗体2F5のVL CDR3からのヌクレオチド配列である。
配列番号26は、抗体2F5のVH CDR1からのヌクレオチド配列である。
配列番号27は、抗体2F5のVH CDR2からのヌクレオチド配列である。
配列番号28は、抗体2F5のVH CDR3からのヌクレオチド配列である。
配列番号29は、抗体2F5のVL CDR1からのアミノ酸配列である。
配列番号30は、抗体2F5のVL CDR2からのアミノ酸配列である。
配列番号31は、抗体2F5のVL CDR3からのアミノ酸配列である。
配列番号32は、抗体2F5のVH CDR1からのアミノ酸配列である。
配列番号33は、抗体2F5のVH CDR2からのアミノ酸配列である。
配列番号34は、抗体2F5のVH CDR3からのアミノ酸配列である。
配列番号35は、抗体4E12のVL CDR1からのヌクレオチド配列である。
配列番号36は、抗体4E12のVL CDR2からのヌクレオチド配列である。
配列番号37は、抗体4E12のVL CDR3からのヌクレオチド配列である。
配列番号38は、抗体4E12のVH CDR1からのヌクレオチド配列である。
配列番号39は、抗体4E12のVH CDR2からのヌクレオチド配列である。
配列番号40は、抗体4E12のVH CDR3からのヌクレオチド配列である。
配列番号41は、抗体4E12のVL CDR1からのアミノ酸配列である。
配列番号42は、抗体4E12のVL CDR2からのアミノ酸配列である。
配列番号43は、抗体4E12のVL CDR3からのアミノ酸配列である。
配列番号44は、抗体4E12のVH CDR1からのアミノ酸配列である。
配列番号45は、抗体4E12のVH CDR2からのアミノ酸配列である。
配列番号46は、抗体4E12のVH CDR3からのアミノ酸配列である。
本明細書全体を通じて、特に具体的に明記されない限り、又は文脈上特に必要でない限り、単一のステップ、組成物、ステップ群又は組成物群への言及は、それらのステップ、組成物、ステップ群又は組成物群の1つ及び複数(即ち1つ以上)を包含すると解釈されるものとする。
VEGF-Bは、VEGF-B186及びVEGF-B167と称される2つの主要なアイソフォームで存在することが知られる。限定でなく、あくまでも命名を目的として、ヒトVEGF-B186の例示的配列は、NCBI参照配列:NP_003368.1、NCBIタンパク質受託番号NP_003368、P49765及びAAL79001並びに配列番号1に示される。本開示に関連して、VEGF-B186の配列は、21アミノ酸N末端シグナル配列(例えば、配列番号1のアミノ酸1~21に示されるとおり)を欠いていることができる。限定でなく、あくまでも命名を目的として、ヒトVEGF-B167の例示的配列は、NCBI参照配列:NP_001230662.1、NCBIタンパク質受託番号AAL79000及びAAB06274並びに配列番号2に示される。本開示に関連して、VEGF-B167の配列は、21アミノ酸N末端シグナル配列(例えば、配列番号2のアミノ酸1~21に示されるとおり)を欠いていることができる。VEGF-Bの更なる配列は、本明細書及び/又は公的に利用可能なデータベースに提供される配列を用いて決定することができ、及び/又は標準的な技法(例えば、Ausubel et al.,(editors),Current Protocols in Molecular Biology,Greene Pub.Associates and Wiley-Interscience(1988、現在までの全ての改訂を含む)又はSambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press(1989)に記載されるとおり)を用いて決定することができる。ヒトVEGF-Bへの言及は、hVEGF-Bと省略されることもある。一例において、本明細書におけるVEGF-Bへの言及は、VEGF-B167アイソフォームへの言及である。
本開示は、対象のNAFLDを治療又は予防する方法を提供し、この方法は、VEGF-Bシグナル伝達の阻害薬を対象に投与することを含む。
・血圧:≧140/90mmHg、
・脂質異常症:トリグリセリド類(TG):≧1.695mmol/L及び高密度リポタンパク質コレステロール(HDL-C)≦0.9mmol/L(男性)、≦1.0mmol/L(女性)、
・中心性肥満:ウエスト・ヒップ比>0.90(男性)、>0.85(女性)、又はボディ・マス・インデックス>30kg/m2、
・微量アルブミン尿:尿中アルブミン排泄率≧20μg/分又はアルブミン:クレアチニン比≧30mg/g。
・7mmol/L又は126mg/dl以上の空腹時血漿グルコース、
・糖尿病の症状を伴う11.1mmol/L又は200mg/dl以上の随時血漿グルコース(1日のうちの任意の時点でとったもの)。
・2時間の間隔を置いて計測して11.1mmol/L又は200mg/dl以上の経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)値。OGTTは、2又は3時間のタイムスパンで与えられる。
抗体可変領域を含むタンパク質
例示的VEGF-Bシグナル伝達阻害薬は、抗体可変領域を含み、例えばVEGF-Bに結合してVEGF-Bシグナル伝達を中和する抗体又は抗体断片である。
(i)VHであって、
(a)配列番号7のアミノ酸25~34に示される配列を含むCDR1、
(b)配列番号7のアミノ酸49~65に示される配列を含むCDR2、及び
(c)配列番号7のアミノ酸98~105に示される配列を含むCDR3
を含むVH、及び/又は
(ii)VLであって、
(a)配列番号8のアミノ酸24~34に示される配列を含むCDR1、
(b)配列番号8のアミノ酸50~56に示される配列を含むCDR2、及び
(c)配列番号8のアミノ酸89~97に示される配列を含むCDR3
を含むVL
を含む。
(i)VHであって、
(a)配列番号9のアミノ酸25~34に示される配列を含むCDR1、
(b)配列番号9のアミノ酸49~65に示される配列を含むCDR2、及び
(c)配列番号9のアミノ酸98~107に示される配列を含むCDR3
を含むVH、及び/又は
(ii)VLであって、
(a)配列番号10のアミノ酸24~34に示される配列を含むCDR1、
(b)配列番号10のアミノ酸50~56に示される配列を含むCDR2、及び
(c)配列番号10のアミノ酸89~96に示される配列を含むCDR3
を含むVL
を含む。
抗体生成のため、任意選択で任意の好適な又は所望のアジュバント及び/又は薬学的に許容可能な担体と共に製剤化された、VEGF-B又はそのエピトープ担持断片若しくは部分、或いはその修飾形態又はそれをコードする核酸(「免疫原」)が注射用組成物の形態で対象(例えば、マウス、ラット、ニワトリ等の非ヒト動物対象)に投与される。例示的非ヒト動物は、ネズミ科動物(例えば、ラット又はマウス)などの哺乳類である。注射は、鼻腔内、筋肉内、皮下、静脈内、皮内、腹腔内又は他の公知の経路によるものであり得る。任意選択で、免疫原は、多くの回数にわたって投与される。抗体を調製して特徴付ける手段は、当該技術分野において公知である(例えば、Antibodies:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory,1988を参照されたい)。マウスにおいて抗VEGF-B抗体を作製する方法は、国際公開第2006/012688号パンフレットに記載されている。
本開示は、抗体又はその抗原結合ドメインを含む(例えば、その可変領域を含む)タンパク質のライブラリをスクリーニングして、VEGF-B結合抗体又はその可変領域を含むタンパク質を同定することも包含する。
本開示のタンパク質は、ヒト化タンパク質であり得る。
本開示は、
(i)抗体のVH又はVLの全て又は一部分を含む単一のポリペプチド鎖である単一ドメイン抗体(例えば、米国特許第6248516号明細書を参照されたい)、
(ii)例えば、米国特許第5844094号明細書及び/又は米国特許出願公開第2008152586号明細書に記載されるとおりのダイアボディ、トリアボディ及びテトラボディ、
(iii)例えば、米国特許第5260203号明細書に記載されるとおりのscFv、
(iv)例えば、米国特許第5837821号明細書に記載されるとおりのミニボディ、
(v)米国特許第5731168号明細書に記載されるとおりの「鍵及び鍵穴」型二重特異性タンパク質、
(vi)例えば、米国特許第4676980号明細書に記載されるとおりのヘテロコンジュゲートタンパク質、
(vii)例えば、米国特許第4676980号明細書に記載されるとおりの、化学的架橋剤を使用して作製されるヘテロコンジュゲートタンパク質、
(viii)例えば、Shalaby et al,J.Exp.Med.,175:217-225,1992に記載されるとおりのFab’-SH断片、又は
(ix)Fab3(例えば、欧州特許第19930302894号明細書に記載されるとおり)
など、抗体の可変領域又は抗原結合ドメインを含む他のタンパク質も企図する。
本開示は、抗体の可変領域と、定常領域又はFc又はそのドメイン、例えばCH2及び/又はCH3ドメインとを含むタンパク質を包含する。好適な定常領域及び/又はドメインは、当業者に明らかであり、及び/又はかかるポリペプチドの配列は、公的に利用可能なデータベースから容易に入手し得る。Kabat et alも一部の好適な定常領域/ドメインについて説明を提供している。
本開示の中和タンパク質は、IgG4定常領域又は安定化IgG4定常領域を含み得る。用語「安定化IgG4定常領域」は、Fabアーム交換若しくはFabアーム交換を起こす傾向又は半抗体の形成若しくは半抗体を形成する傾向を低減するように修飾されたIgG4定常領域を意味するものと理解されるであろう。「Fabアーム交換」は、ヒトIgG4のタンパク質修飾の一種を指し、ここで、IgG4重鎖及び付加軽鎖(半分子)は、別のIgG4分子の重鎖-軽鎖対にスワップされる。従って、IgG4分子は、2つの異なる抗原を認識する2つの異なるFabアームを獲得し得る(二重特異性分子になる)。Fabアーム交換は、インビボで自然に起こり、及びインビトロでは精製血球細胞又は還元型グルタチオンなどの還元剤によって誘導することができる。IgG4抗体が解離して、単一の重鎖と単一の軽鎖とをそれぞれ含有する2つの分子が形成されると、「半抗体」が形成される。
VEGF-Bのその受容体との増殖性相互作用を妨害し得る他のタンパク質としては、突然変異VEGF-Bタンパク質が挙げられる。
本開示の化合物の一例は、T細胞受容体又は重鎖免疫グロブリン(例えば、IgNAR、ラクダ科動物抗体)など、免疫グロブリンの可変領域を含むタンパク質である。
重鎖免疫グロブリンは、それが重鎖を含むが軽鎖を含まない限りにおいて、他の多くの形態の免疫グロブリン(例えば、抗体)と構造的に異なる。従って、これらの免疫グロブリンは、「重鎖単独抗体」とも称される。重鎖免疫グロブリンは、例えば、ラクダ科動物及び軟骨魚類(IgNARとも称される)に見られる。
本開示の化合物の一例は、T細胞受容体である。T細胞受容体は、抗体のFvモジュールと同様の構造に組み合わさる2つのVドメインを有する。Novotny et al.,Proc Natl Acad Sci USA 88:8646-8650,1991は、T細胞受容体の2つのVドメイン(α及びβと称される)をどのように融合して一本鎖ポリペプチドとして発現させることができるか、更に抗体scFvと同様に疎水性を直接低減するために表面残基をどのように変え得るかについて説明している。一本鎖T細胞受容体又は2つのV-α及びV-βドメインを含む多量体T細胞受容体の作製について説明する他の刊行物としては、国際公開第1999/045110号パンフレット又は国際公開第2011/107595号パンフレットが挙げられる。
一例において、本開示の化合物は、アドネクチンである。アドネクチンは、ヒトフィブロネクチンの第10フィブロネクチンIII型(10Fn3)ドメインをベースとし、抗原結合を付与するようにループ領域が改変される。例えば、アドネクチンが抗原を特異的に認識可能となるように10Fn3ドメインのβ-サンドイッチの一端で3つのループを操作することができる。更なる詳細については、米国特許出願公開第20080139791号明細書又は国際公開第2005/056764号パンフレットを参照されたい。
更なる例において、本開示の化合物は、アンチカリンである。アンチカリンは、ステロイド、ビリン、レチノイド及び脂質などの小型の疎水性分子を輸送する細胞外タンパク質のファミリーであるリポカリンに由来する。リポカリンは、円錐構造の開口端において、抗原に結合するように操作し得る複数のループを有する可動性のないβシート二次構造を有する。かかる操作されたリポカリンは、アンチカリンとして知られる。アンチカリンの更なる詳細については、米国特許第7250297B1号明細書又は米国特許出願公開第20070224633号明細書を参照されたい。
更なる例において、本開示の化合物は、アフィボディである。アフィボディは、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)のプロテインAのZドメイン(抗原結合ドメイン)に由来する足場であり、抗原に結合するように操作することができる。Zドメインは、約58アミノ酸の3本ヘリックス束からなる。表面残基のランダム化によりライブラリが作成されている。更なる詳細については、欧州特許第1641818号明細書を参照されたい。
更なる例において、本開示の化合物は、アビマーである。アビマーは、Aドメインスキャフォールドファミリーに由来するマルチドメインタンパク質である。約35アミノ酸の天然ドメインは、ジスルフィド結合した規定の構造をとる。Aドメインファミリーが呈する天然変異のシャッフリングにより多様性が生じる。更なる詳細については、国際公開第2002088171号パンフレットを参照されたい。
更なる例において、本開示の化合物は、設計されたアンキリン反復タンパク質(DARPin)である。DARPinは、膜内在性タンパク質の細胞骨格への付着に介在するタンパク質ファミリーであるアンキリンに由来する。単一のアンキリンリピートは、2つのαヘリックスとβターンとからなる33残基のモチーフである。これらは、各リピートの第1のαヘリックス及びβターンにある残基をランダム化することにより、種々の標的抗原に結合するように操作することができる。モジュールの数を増加させることにより、その結合面を増加させることができる(親和性成熟法)。更なる詳細については、米国特許出願公開第20040132028号明細書を参照されたい。
組換え発現
組換えタンパク質の場合、それをコードする核酸が発現ベクターにクローニングされ得、次に、それは、大腸菌(E.coli)細胞、酵母細胞、昆虫細胞、又は哺乳類細胞、例えばサルCOS細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、ヒト胎児腎臓(HEK)細胞、又は骨髄腫細胞など、本来抗体を産生しない宿主細胞にトランスフェクトされる。本開示のタンパク質の発現に使用される例示的細胞は、CHO細胞、骨髄腫細胞又はHEK細胞である。こうした目標を実現するための分子クローニング技術は、当該技術分野において公知であり、例えばAusubel et al.,(editors),Current Protocols in Molecular Biology,Greene Pub.Associates and Wiley-Interscience(1988、現在までの全ての改訂を含む)又はSambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press(1989)に記載されている。組換え核酸の構築には、多様なクローニング及びインビトロ増幅方法が好適である。組換え抗体の作製方法も当該技術分野において公知である。米国特許第4816567号明細書又は米国特許第5530101号明細書を参照されたい。
作製/発現後、本開示のタンパク質は、当該技術分野において公知の方法を用いて精製される。かかる精製により、本開示のタンパク質は、非特異的タンパク質、酸、脂質、炭水化物などを実質的に含まないものとなる。一例において、タンパク質は、製剤中にあり得、ここで、製剤中のタンパク質の約90%超(例えば、95%、98%又は99%)は、本開示のタンパク質である。
本開示の一例において、本開示の任意の例に係る本明細書に記載されるとおりの治療及び/又は予防方法は、VEGF-Bの発現を低減することを含む。例えば、かかる方法は、核酸の転写及び/又は翻訳を低減する化合物を投与することを含む。一例において、化合物は、核酸、例えばアンチセンスポリヌクレオチド、リボザイム、PNA、干渉RNA、siRNA、マイクロRNAである。
用語「アンチセンス核酸」は、本明細書において本開示の任意の例に記載されるとおりのポリペプチドをコードする特定のmRNA分子の少なくとも一部分に相補的であり、且つmRNA翻訳などの転写後イベントに干渉する能力を有するDNA若しくはRNA又はその誘導体(例えば、LNA又はPNA)或いはこれらの組み合わせを意味すると解釈されるものとする。アンチセンス方法の使用は、当該技術分野において公知である(例えば、Hartmann and Endres(editors),Manual of Antisense Methodology,Kluwer(1999)を参照されたい)。
用語「触媒核酸」は、個別的な基質を特異的に認識して、その基質の化学修飾を触媒するDNA分子若しくはDNA含有分子(当該技術分野において「デオキシリボザイム」若しくは「DNAザイム」としても知られる)又はRNA若しくはRNA含有分子(「リボザイム」若しくは「RNAザイム」としても知られる)を指す。触媒核酸中の核酸塩基は、塩基A、C、G、T(及びRNAについてU)であり得る。
RNA干渉(RNAi)は、特定のタンパク質の産生を特異的に阻害するのに有用である。理論によって制限されることなしに、この技術は、目的の遺伝子のmRNA又はその一部、この場合にはVEGF-BをコードするmRNAと本質的に同一の配列を含むdsRNA分子の存在に依存する。好都合には、dsRNAは、組換えベクター宿主細胞において単一のプロモーターから作製することができ、ここで、センス及びアンチセンス配列には無関係の配列が隣接しているため、センス及びアンチセンス配列がハイブリダイズすると、無関係の配列がループ構造を形成したdsRNA分子を形成することが可能である。本開示に好適なdsRNA分子の設計及び作製は、特に国際公開第99/32619号パンフレット、国際公開第99/53050号パンフレット、国際公開第99/49029号パンフレット及び国際公開第01/34815号パンフレットを考慮して十分に当業者の能力の範囲内にある。
VEGF-Bシグナル伝達を阻害する化合物は、例えば、以下に記載するとおりの、当該技術分野において公知の技法を用いて同定することができる。同様に、本明細書に記載される方法における使用に好適なVEGF-Bシグナル伝達阻害薬の量も、例えば以下に記載するとおりの、当該技術分野において公知の技法を用いて決定又は推定することができる。
VEGF-Bに結合してシグナル伝達を阻害する化合物について、中和アッセイを用いることができる。
VEGF-Bの発現を低減又は防止する化合物は、細胞を化合物に接触させて、VEGF-Bの発現レベルを決定することにより同定される。遺伝子発現を核酸レベルで決定するのに好適な方法は、当該技術分野において公知であり、例えば定量的ポリメラーゼ連鎖反応(qPCR)又はマイクロアレイアッセイが挙げられる。発現をタンパク質レベルで決定するのに好適な方法も当該技術分野において公知であり、例えば酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、蛍光結合免疫吸着アッセイ(FLISA)、免疫蛍光法又はウエスタンブロッティングが挙げられる。
本明細書に記載される化合物は、NAFLDの動物モデルで試験することができる。
VEGF-Bシグナル伝達を阻害する化合物(同義語、活性成分)は、非経口、局所、経口又は局所投与、エアロゾル投与又は経皮投与、予防的又は治療的処置に有用である。一例において、化合物は、非経口的に、例えば皮下又は静脈内に投与される。
・例えば、肝生検で評価されるとおりの、対象の肝臓への脂質蓄積、例えば中性脂質を低減又は予防すること、
・例えば、対象の肝臓内の免疫細胞数を低減することにより、対象の肝臓における炎症を低減又は予防すること、
・対象の肝臓におけるマロリー・デンク体、又は肝細胞風船化、又は炎症性病巣、又は衛星病変などのNAFLDの病理学的変化の発生を低減又は予防すること、
・肝線維化及び/又は肝硬変を低減又は予防すること、
・肝細胞癌の形成を低減又は予防すること
の1つ以上を有するのに有効な量で投与される。
本開示の別の例は、上記に記載したとおりのNAFLDの治療に有用な化合物を含むキットを提供する。
VEGF-B欠損糖尿病マウスは、肝損傷から保護される
5週齢C57BL/6野生型(WT)及びC57BL/6-Vegfb-/-マウスに高脂肪食(脂肪由来カロリー60%)を30週間与えた。年齢及び性別対応C57BL/6 WTマウスに低脂肪対照食(通常の固形飼料、脂肪由来カロリー10%)を30週間与えた。隔週で1日のうちの同じ時点において、血糖値を安定化させる手段として2時間絶食させた後、血中グルコースを計測した。尾の先端を切断して、グルコースメーターで一滴の血液を計測した。終了時点で血清アミノトランスフェラーゼ(ALAT)値を計測した。
HFD給餌WT、HFD給餌Vegfb-/-及び固形飼料給餌WTマウスから摘出した肝臓に対してオイルレッドO(ORO)分析を実施した。簡潔に言えば、肝臓を解剖してドライアイスで急速凍結し、Tissue-Tek(登録商標)(Sakura)でクライオスタットのモールド上に直接包埋した。低温切片(12μm)をOROワーキング溶液(2.5gオイルレッドO(Sigma-Aldrich)、400ml 99%イソプロパノール中に溶解し、更にH2Oで6:10希釈し、22μmフィルタ(Corning)でろ過した)に5分間浸漬し、ヘマトキシリン溶液中に3秒間沈め、続いてLiCO3中に短時間沈め、水道水の流水下で10分間リンスした後、それらをマウントした。各切片内におけるORO及びヘマトキシリン染色した、1動物につき少なくとも10フレームを明視野顕微鏡法(Axio Vision顕微鏡、Carl Zeiss)により20倍の倍率で撮影した。肝臓ORO染色(ピクセル2/μm2)に関して、Axio Vision Runウィザードプログラムを用いて脂肪滴量を定量化した。
分析にHFD給餌WT、HFD給餌Vegfb-/-及び固形飼料給餌WTマウスを使用した。肝臓を解剖し、4%PFAで24時間固定し、続いて標準的手順を用いてパラフィン包埋処理を行い、6μm切片を調製した。簡潔に言えば、抗原回復溶液pH6(Dako #S2367)を使用して抗原回復を実施し、98℃で10分間加熱した。切片を一次抗体:モルモット抗アディポフィリン(Fitzgerald)又はモルモット抗tip47(Progen)抗体と共に4℃で一晩インキュベートした。適切な蛍光標識二次抗体(Invitrogen、Alexa Fluor)を加える前に、試料をビオチン化ロバ抗モルモット抗体(Jackson)と共に室温で1時間インキュベートした。各切片内におけるアディポフィリン又はtip47染色した1動物につき少なくとも10フレームをAxio Vision顕微鏡(Carl Zeiss)により20倍の倍率で撮影した。肝臓のi)アディポフィリン染色(ピクセル2/μm2)又はii)tip47染色(ピクセル2/μm2)に関して、Axio Vision Runウィザードプログラムを用いてそれぞれの染色量を定量化した。
分析にHFD給餌WT、HFD給餌Vegfb-/-及び通常の固形飼料給餌WTマウスを使用した。肝臓を摘出し、ドライアイスで急速凍結した。肝生検をTissue-Tek(登録商標)(Sakura)でクライオスタットのモールド上に直接包埋した。包埋後、12μm切片を調製し、氷冷4%PFAで後固定し、その後、CD45又はF4/80に関して免疫染色した。簡潔に言えば、切片を一次ラット抗CD45(BD bioscience)及びラット抗F4/80(Serotec)抗体と共に4℃で12時間インキュベートした。適切な蛍光標識二次抗体(Invitrogen、Alexa fluor)を加え、切片を室温で1時間更にインキュベートした後、それらを顕微鏡法のために調製した。各切片内におけるCD45又はF4/80染色した1動物につき少なくとも10フレームをAxio Vision顕微鏡(Carl Zeiss)により20倍の倍率で撮影した。肝臓のi)CD45染色(ピクセル2/μm2)又はii)F4/80染色(ピクセル2/μm2)に関して、Axio Vision Runウィザードプログラムを用いて各染色量を定量化した。
分析にHFD給餌WT、HFD給餌Vegfb-/-及び固形飼料給餌WTマウスを使用した。肝臓を解剖し、4%PFAで24時間後固定し、続いて標準的手順を用いてパラフィン包埋処理を行った。包埋後、6μm切片を調製し、製造者の指示に従ってヘマトキシリン-エオシン(H&E)(Sigma)で染色した。各切片内におけるH&E染色した1動物当たり少なくとも20フレームを明視野顕微鏡法(Axio Vision顕微鏡、Carl Zeiss)により40倍の倍率で撮影し、H&E染色切片の風船化肝細胞、MDB形成、炎症性病巣及び衛星病変の存在に関して分析した。スコアリングは、H&E染色切片の各フレームにおける風船細胞、MDB形成/炎症性病巣又は衛星病変の数に基づいた。各動物について、H&E染色肝切片に同定された全ての風船化肝細胞、MDB、炎症性病巣及び衛星病変の平均を計算した。NASH総合スコアを各群内平均の合計として計算した。
抗体媒介性VEGF-B阻害は、HFD給餌マウスの肝機能に中程度の影響を与える
5週齢C57BL/6野生型(WT)に高脂肪食(脂肪由来カロリー60%)を30週間与えた。年齢及び性別対応C57BL/6 WTマウスに低脂肪対照食(通常の固形飼料、脂肪由来カロリー10%)を30週間与えた。11週目に抗体処置を開始し、マウスに400μg 2H10(中和抗VEGF-B抗体)又はアイソタイプ対応対照抗体を週2回、20週間にわたって腹腔内注射した。隔週でマウスの食後血糖値を2時間の絶食後にモニタした。尾静脈から採取した血液でBayer Contourグルコースメーターを使用してグルコース測定を実施した。終了時点の血清アミノトランスフェラーゼ(ALAT)値を測定した。
2H10又はアイソタイプ対応対照抗体で20週間処置した30週齢の固形飼料給餌WT及びHFD給餌マウスから摘出した肝臓に対してオイルレッドO(ORO)分析を実施した。肝臓を採取し、ドライアイスで急速凍結し、Tissue-Tek(登録商標)(Sakura)でクライオスタットのモールド上に直接包埋した。低温切片(12μm)をOROワーキング溶液(2.5g ORO(Sigma-Aldrich)、400ml 99%イソプロパノール中に溶解し、更にH2Oで6:10希釈し、22μmフィルタ(Corning)でろ過した)に5分間浸漬した。その後、切片をヘマトキシリン溶液中に3秒間沈め、続いてLiCO3中に沈め、水道水の流水下で10分間リンスした後、それらをマウントした。染色切片を明視野顕微鏡法で調べた。各切片内におけるORO及びヘマトキシリン染色した1動物につき少なくとも10フレームをAxio Vision顕微鏡(Carl Zeiss)により20倍の倍率で撮影した。肝臓ORO染色(ピクセル2/μm2)に関して、Axio Vision Runウィザードプログラムを用いて脂肪滴量を定量化した。
2H10又はアイソタイプ対応対照抗体で20週間処置した30週齢のHFD給餌マウスから肝臓を採取し、4%PFAで24時間固定し、包埋して、免疫染色のために6μm切片を調製した。手短に言えば、抗原回復溶液pH6(Dako #S2367)を使用して抗原回復を実施し、98℃で10分間加熱した。切片を一次抗体:モルモット抗アディポフィリン(Fitzgerald)又はモルモット抗tip47(Progen)抗体と共に4℃で一晩インキュベートした。適切な蛍光標識二次抗体(Invitrogen、Alexa Fluor)を加える前に、試料をビオチン化ロバ抗モルモット抗体(Jackson)と共に室温で1時間インキュベートした。各切片内におけるアディポフィリン又はtip47染色した1動物につき少なくとも10フレームをAxio Vision顕微鏡(Carl Zeiss)により20倍の倍率で撮影した。肝臓のi)アディポフィリン染色(ピクセル2/μm2)又はii)tip47染色(ピクセル2/μm2)に関して、Axio Vision Runウィザードプログラムを用いてそれぞれの染色量を定量化した。
2H10又はアイソタイプ対応対照抗体で20週間処置した30週齢のHFD給餌マウスから肝臓を採取し、ドライアイスで急速凍結し、Tissue-Tek(登録商標)(Sakura)でクライオスタットのモールド上に直接包埋した。包埋後、12μm切片を調製し、氷冷4%PFAで10分間後固定し、その後、CD45又はF4/80に関して免疫染色した。簡潔に言えば、切片を一次ラット抗CD45(BD bioscience)及びラット抗F4/80(Serotec)抗体と共に4℃で12時間インキュベートした。適切な蛍光標識二次抗体(Invitrogen、Alexa fluor)を加え、切片を室温で1時間更にインキュベートした後、それらを顕微鏡法のために調製した。各切片内におけるCD45又はF4/80染色した1動物につき少なくとも10フレームをAxio Vision顕微鏡(Carl Zeiss)により20倍の倍率で撮影した。肝臓のi)CD45染色(ピクセル2/μm2)又はii)F4/80染色(ピクセル2/μm2)に関して、Axio Vision Runウィザードプログラムを用いてそれぞれの染色量を定量化した。
2H10又はアイソタイプ対応対照抗体で20週間処置した30週齢のHFD給餌マウスから肝臓を採取し、4%PFAで24時間固定し、包埋して6μm切片を調製し、製造者の指示に従ってヘマトキシリン-エオシン(H&E)(Sigma)で染色した。各切片内におけるH&E染色した1動物当たり少なくとも20フレームを明視野顕微鏡法(Axio Vision顕微鏡、Carl Zeiss)により40倍の倍率で撮影した。各動物について、H&E染色肝切片に同定された全ての風船化肝細胞、MDB、炎症性病巣及び衛星病変の平均を計算した。NASH総合スコアを各群内平均の合計として計算した。
Vegfbの欠失は、グルコース及びインスリン感受性を増加させる
5週齢雄C57BL/6マウス及び年齢対応Vegfb+/-及びVegfb-/-マウスにコリン欠乏高脂肪(CD)食(Research Diets;D05010402)を5ヵ月間与えた(CD5)。本試験中、体重(BW)及び血中グルコース(BG)値を記録した。BGの記録前2時間にわたって絶食させた。尾静脈から採取した血液でBayer Contourグルコースメーターを使用してグルコース測定を実施した。CD食において17週間後、非飢餓マウス又は実験前に2時間絶食させたマウスに対して腹腔内ブドウ糖負荷試験(IPGTT)及び腹腔内インスリン負荷試験(IPITT)を実施した。負荷試験について、動物に1mgグルコース/g BW(IPGTT)及び0.75mUインスリン/g BW(IPITT)を腹腔内注射した。
分析にC57BL/6、Vegfb-/-及びVegfb+/-CD給餌マウスを使用した。肝臓を解剖して秤量し、心穿刺により全血を採取した。血液を14000rpm、4℃で10分間遠心し、血清を分離して、-80℃でアリコートに分けて凍結した。スウェーデン国ウプサラ(Uppsala)のスウェーデン農業科学大学(Swedish University of Agricultural Science)でアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALAT)血清値が分析された。
分析にC57BL/6、Vegfb-/-及びVegfb+/-CD給餌マウスを使用した。肝臓を解剖し、急速凍結して、心穿刺により全血を採取した。血液を14000rpm、4℃で10分間遠心し、血清を分離し、-80℃でアリコートに分けて凍結した。
分析にC57BL/6、Vegfb-/-及びVegfb+/-CD給餌マウスを使用した。肝生検をTissue-Tek(登録商標)(Sakura)でクライオスタットのモールド上に直接包埋した。包埋後、12μm切片を調製し、氷冷4%PFAで後固定し、その後、CD45又はF4/80に関して免疫染色した。簡潔に言えば、切片を一次ラット抗CD45(BD bioscience)及びラット抗F4/80(Serotec)抗体と共に4℃で12時間インキュベートした。適切な蛍光標識二次抗体(Invitrogen、Alexa fluor)を加え、切片を室温で1時間更にインキュベートした後、それらを顕微鏡法のために調製した。各切片内におけるCD45又はF4/80染色した1動物につき少なくとも10フレームをAxio Vision顕微鏡(Carl Zeiss)により20倍の倍率で撮影した。肝臓のi)CD45染色(ピクセル2/μm2)又はii)F4/80染色(ピクセル2/μm2)に関して、Axio Vision Runウィザードプログラムを用いてそれぞれの染色量を定量化した。
治療的抗VEGF-B処置(2H10を用いる)は、体重、血糖値、耐糖能又はインスリン感受性に影響を与えない
5週齢雄C57BL/6マウスにCD食(Research Diets;D05010402)を5ヵ月間与えた。12週目に抗体処置を開始し、マウスを2H10又はアイソタイプ対応対照抗体で10週間処置した。動物に80μg用量の抗VEGF-B抗体を週2回腹腔内(i.p.)注射した。本試験には、年齢及び性別対応固形飼料給餌WTマウスも含めた。本試験中、BW及びBGレベルを記録した。BGの記録前2時間にわたって絶食させた。尾静脈から採取した血液でBayer Contourグルコースメーターを使用してグルコース測定を実施した。CD食において17週間後、非飢餓マウス又は実験前に2時間絶食させたマウスに対してIPGTT及びIPITTを実施した。負荷試験について、動物に1mgグルコース/g BW(IPGTT)及び0.75mUインスリン/g BW(IPITT)を腹腔内注射した。
5週齢雄C57BL/6マウスにCD食(Research Diets;D05010402)を5ヵ月間与えた。12週目に抗体処置を開始し、マウスを2H10又はアイソタイプ対応対照抗体で10週間処置した。動物に80μg用量の抗VEGF-B抗体を週2回腹腔内(i.p.)注射した。本試験には、年齢及び性別対応固形飼料給餌WTも含めた。動物をイソフルラン麻酔薬で犠牲にし、肝臓を解剖して秤量し、心穿刺により全血を採取した。血液を14000rpm、4℃で10分間遠心し、血清を分離して、-80℃でアリコートに分けて凍結した。スウェーデン国ウプサラ(Uppsala)のスウェーデン農業科学大学(Swedish University of Agricultural Science)でALAT血清値が分析された。
分析にCD給餌C57BL/6マウス並びに年齢及び性別対応固形飼料給餌WTを使用した。動物は、上記に記載したとおり、2H10又はアイソタイプ対応対照抗体処置を受けた。
分析にCD給餌C57BL/6マウス並びに年齢及び性別対応固形飼料給餌WTを使用した。動物は、上記に記載したとおり、2H10又はアイソタイプ対応対照抗体処置を受けた。
分析にCD給餌C57BL/6マウス並びに年齢及び性別対応固形飼料給餌WTを使用した。動物は、上記に記載したとおり、2H10又はアイソタイプ対応対照抗体処置を受けた。
分析にCD給餌C57BL/6マウス並びに年齢及び性別対応固形飼料給餌WTを使用した。動物は、上記に記載したとおり、2H10又はアイソタイプ対応対照抗体処置を受けた。
分析にCD給餌C57BL/6マウス並びに年齢及び性別対応固形飼料給餌WTを使用した。動物は、上記に記載したとおり、2H10又はアイソタイプ対応対照抗体処置を受けた。
治療的抗VEGF-B処置(2H10を用いる)は、体重、食後血糖値、耐糖能又はインスリン感受性に影響を与えない
5週齢雄C57BL/6マウスにCD食(Research Diets;D05010402)を12ヵ月間与えた(CD12)。32週齢で抗体処置を開始し、マウスを2H10又はアイソタイプ対応対照抗体で20週間処置した。動物に80μg用量の抗VEGF-B抗体を週2回腹腔内(i.p.)注射した。本試験には、年齢及び性別対応固形飼料給餌WTも含めた。本試験中、BW及びBGレベルを記録した。BGの記録前2時間にわたって絶食させた。尾静脈から採取した血液でBayer Contourグルコースメーターを使用してグルコース測定を実施した。CD食において17週間後、非飢餓マウス又は実験前に2時間絶食させたマウスに対してIPGTT及びIPITTを実施した。負荷試験について、動物に1mgグルコース/g BW(IPGTT)及び0.75mUインスリン/g BW(IPITT)を腹腔内注射した。
分析に12ヵ月CD給餌C57BL/6マウス並びに年齢及び性別対応固形飼料給餌WTを使用した。動物は、上記に記載したとおり、2H10又はアイソタイプ対応対照抗体処置を受けた。
分析に12ヵ月CD給餌C57BL/6マウス並びに年齢及び性別対応固形飼料給餌WTを使用した。動物は、上記に記載したとおり、2H10又はアイソタイプ対応対照抗体処置を受けた。
分析に12ヵ月CD給餌C57BL/6マウス並びに年齢及び性別対応固形飼料給餌WTを使用した。動物は、上記に記載したとおり、2H10又はアイソタイプ対応対照抗体処置を受けた。
Claims (11)
- 肝脂肪症若しくは非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)若しくは肝硬変若しくは肝線維症の治療のための若しくは進行の予防のための、又は肝脂肪症若しくはNASH若しくは肝硬変若しくは肝線維症に罹患している対象において、その合併症が発症することを予防するための若しくはその合併症の発症のリスクを低下させるための医薬組成物であって、前記組成物がVEGF-Bシグナル伝達を阻害する化合物を含み、
前記化合物が、VEGF-Bに結合するかまたは特異的に結合し、VEGF-Bのシグナル伝達を中和する抗体可変領域を含むタンパク質であり、
前記タンパク質が、
(i)
(a)配列番号3のアミノ酸25~34に示される配列を含むCDR1、
(b)配列番号3のアミノ酸49~65に示される配列を含むCDR2、及び
(c)配列番号3のアミノ酸98~108に示される配列を含むCDR3
を含む重鎖可変領域(VH)、及び
(ii)
(a)配列番号4のアミノ酸23~33に示される配列を含むCDR1、
(b)配列番号4のアミノ酸49~55に示される配列を含むCDR2、及び
(c)配列番号4のアミノ酸88~96に示される配列を含むCDR3
を含む軽鎖可変領域(VL)を含み、前記合併症が、肝細胞癌である、
医薬組成物。 - 前記肝脂肪症若しくはNASH若しくは肝硬変若しくは肝線維症に罹患している前記対象は、更に過体重若しくは肥満であり、及び/又は糖尿病に罹患しており、及び/又はメタボリックシンドロームに罹患している、請求項1に記載の組成物。
- 前記対象が、さらに肝脂肪症又はNASH又は肝硬変又は肝線維症の共存症に罹患している、請求項1に記載の組成物。
- 前記化合物は、以下の効果:
・対象の肝臓への脂質、例えば中性脂質の蓄積を低減又は予防すること、
・前記対象の肝臓における炎症を低減又は予防すること、
・対象の肝臓における肝脂肪症又はNASH又は肝硬変又は肝線維症の病理学的変化の発生を低減又は予防すること、
・肝線維症及び/又は肝硬変を低減又は予防すること、
・肝細胞癌の形成を低減又は予防すること
の1つ以上を有するのに有効な量で投与されるために製剤化される、請求項1に記載の組成物。 - 肝脂肪症又はNASH又は肝硬変又は肝線維症に罹患している対象の肝臓における脂質レベルを低減するための医薬組成物であって、VEGF-Bシグナル伝達を阻害する化合物を含み、
前記化合物が、VEGF-Bに結合するかまたは特異的に結合し、VEGF-Bのシグナル伝達を中和する抗体可変領域を含むタンパク質であり、
前記タンパク質が、
(i)
(a)配列番号3のアミノ酸25~34に示される配列を含むCDR1、
(b)配列番号3のアミノ酸49~65に示される配列を含むCDR2、及び
(c)配列番号3のアミノ酸98~108に示される配列を含むCDR3
を含む重鎖可変領域(VH)、及び
(ii)
(a)配列番号4のアミノ酸23~33に示される配列を含むCDR1、
(b)配列番号4のアミノ酸49~55に示される配列を含むCDR2、及び
(c)配列番号4のアミノ酸88~96に示される配列を含むCDR3
を含む軽鎖可変領域(VL)を含む、
医薬組成物。 - 肝脂肪症又はNASH又は肝硬変又は肝線維症に罹患している対象における炎症レベルを低減する医薬組成物であって、VEGF-Bシグナル伝達を阻害する化合物を含み、
前記化合物が、VEGF-Bに結合するかまたは特異的に結合し、VEGF-Bのシグナル伝達を中和する抗体可変領域を含むタンパク質であり、
前記タンパク質が、
(i)
(a)配列番号3のアミノ酸25~34に示される配列を含むCDR1、
(b)配列番号3のアミノ酸49~65に示される配列を含むCDR2、及び
(c)配列番号3のアミノ酸98~108に示される配列を含むCDR3
を含む重鎖可変領域(VH)、及び
(ii)
(a)配列番号4のアミノ酸23~33に示される配列を含むCDR1、
(b)配列番号4のアミノ酸49~55に示される配列を含むCDR2、及び
(c)配列番号4のアミノ酸88~96に示される配列を含むCDR3
を含む軽鎖可変領域(VL)を含む、
医薬組成物。 - 前記化合物は、Fvを含むタンパク質である、請求項1に記載の組成物。
- 前記タンパク質は、
(i)一本鎖Fv断片(scFv)、
(ii)二量体scFv(di-scFv)、
(iii)ダイアボディ、
(iv)トリアボディ、
(v)テトラボディ、
(vi)Fab、
(vii)F(ab’)2、
(viii)Fv、
(ix)抗体の定常領域、Fc又は重鎖定常ドメイン(CH)2及び/若しくはCH3に連結された(i)~(viii)の1つ、および
(x)抗体
からなる群から選択される、請求項10に記載の組成物。 - 前記化合物は、VEGF-Bへの抗体2H10の結合を競合的に阻害し、抗体2H10が配列番号3に示される配列を含むVH及び配列番号4に示される配列を含むVLを含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記化合物は、抗体2H10のヒト化可変領域を含むタンパク質である、請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記タンパク質は、配列番号5に示される配列を含むVHと、配列番号6に示される配列を含むVLとを含む抗体である、請求項1に記載の組成物。
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