特許法第30条第2項適用 (1)平成29年3月17日~24日、セガイオンモールむさし村山店において公開(2)平成29年4月4日~11日、クラブセガ秋葉原新館において公開(3)平成29年3月24日~4月3日、ソユーゲームフィールド御所野店において公開(4)平成29年3月22日~29日、ラウンドワンららぽーと新三郷店において公開(5)平成29年3月30日~4月11日、ナムコラゾーナ川崎店において公開(6)平成29年4月12日~17日、ゲームパニック三郷において公開(7)平成29年4月18日~24日、THE 3RD PLANET 港北ニュータウン店において公開(8)平成29年4月14日~25日、パロ市川店において公開(9)平成29年3月30日~4月4日、楽市楽座イオンモール土浦店において公開(10)平成29年4月18日~27日、アピナ長野川中島店において公開(11)平成29年4月12日~16日、シルクハット川崎ダイス店において公開(12)平成29年4月5日~11日、ユーズランド越谷店において公開(13)平成29年4月27日~5月6日、豊川コロナワールドにおいて公開(14)平成29年5月6日~5月29日、ラウンドワンダイバーシティにおいて公開(15)平成29年5月6日~16日、プラザカプコン羽生において公開(16)平成29年5月12日~17日、レジャラン本厚木店において公開(17)平成29年5月18日~19日、南近代ビルにおいて公開(18)平成29年5月21日~29日、アミパラ岡山において公開(19)平成29年5月20日~22日、レジャラン秋葉原店において公開(20)平成29年6月2日~12日、モーリーファンタジー越谷レイクタウン店において公開(21)平成29年6月9日~19日、タイトーステーション新宿南口ゲームワールド店において公開(22)平成29年4月24日、日本経済新聞社の日経MJの朝刊第4面に掲載(23)平成29年4月24日、ウェブサイト(https://corp.marv.jp/img/170424_trypod.pdf)に掲載
以下、本発明のゲーム装置を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。説明の都合上、図中の上側を「上」、下側を「下」、左側を「左」、右側を「右」、紙面手前側を「前」、紙面奥側を「後」として説明する。
<<第1実施形態>>
1.ゲーム装置
図1は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置を模式的に示す斜視図である。図2は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の構成を示すブロック図、図3は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置を模式的に示す側面図、図4は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の景品取出口を模式的に示す斜視図、図5は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の開口を模式的に示す斜視図、図6は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の筐体下部を模式的に示す断面図である。なお、図2、図6では、ゲーム装置の機能を説明するために必要な構成のみを示している。
図1、2に示すように、本発明のゲーム装置1は、2人のプレイヤが同時プレイを実行できる2プレイタイプのゲーム装置であり、筺体2と、景品獲得ゲーム装置1Aと、景品獲得ゲーム装置1Bと、筐体2内に設けられた、記憶部8と、制御部9とを有する。なお、ゲーム装置1は、2プレイタイプのゲーム装置であるが、1人のプレイヤがプレイする1プレイタイプのゲーム装置であってもよい。以下、各部の構成を説明する。
<筐体>
筺体2は、箱状に形成され、ゲーム装置1の各部材を設置または収納する機能を有している。筐体2の形状は、特に限定されず、景品獲得ゲーム装置1A、1Bの数に応じて、三角柱状、楕円柱状、円柱状などに変更できる。例えば、景品獲得ゲーム装置が1つの場合、円柱状または三角柱状にすることができる。また、景品獲得ゲーム装置が3つの場合、三角柱状にすることができる。筐体2は、角柱状の筐体上部21と、略直方体状の筐体下部22とで構成されている。
(筐体上部)
筐体上部21は、フレームと、矩形の上面211と、正面212と、背面213と、2枚の台形の側面214とで構成された角柱状に形成されている。フレームは、直接、広告文などが表示されるように構成され、また、看板等を貼り付け可能である。本実施形態では、図1に示すように、正面212の上部フレームに広告用看板が取り付けられている。
本発明のゲーム装置1は、クレーンゲーム装置とは異なり、クレーンアームを備えていない。そのため、図1、3に示すように、正面212を鉛直軸Zに対して、背面213側に傾斜させることができる。正面212が傾斜していることにより、プレイヤが景品の設置状況を鉛直上方から確認することができるため、どのようにプレイすれば景品を獲得できるか予測しやすくなる。
正面212の傾斜角度θは、特に限定されないが、鉛直軸Zに対して1~45°、好ましくは、5~30°、より好ましくは、10~25°である。このような範囲であれば、正面方向(X軸方向)および側面方向(Y軸方向)に加え、鉛直方向(Z軸方向)からも景品を視認できる。したがって、プレイヤは景品がどのように配置されているか正確に把握でき、景品の獲得が可能か否か判断することができる。
各面(特に、正面212および側面214)は、プレイヤがゲーム空間を視認できるように、実質的に透明(無色透明、着色透明、半透明)である。なお、筐体上部21によって画成された空間が、景品を獲得するゲーム空間となっている。
(筐体下部)
筐体下部22は、その上面上で筐体上部21と接続されている。筐体下部22は、記憶部8や制御部9を収納することに用いられる。筐体下部22は、景品取出口221と、遮蔽板222、景品取出空間223、景品逃げ部224とを有する。
景品取出口221は、筐体下部22の前面に、景品獲得ゲーム装置1A、1Bに対応して、2つ設けられている。景品取出口221は、景品取出空間223から景品を取り出す機能を有し、矩形の形状に形成されている。
遮蔽板222は、景品取出口221を塞ぐように、筐体下部22の上部に設けられている。遮蔽板222は、景品取出口221に対応して矩形状に形成されている。遮蔽板222は、景品取出口221から不正に景品を奪おうとする行為を防止する機能を有する。そのため、矩形の長辺を中心軸として、鉛直軸Zに対してゲーム装置1の後方に回動することができる。
また、遮蔽板222は、図4に示すように、遮蔽板222の面に対して、ゲーム装置1の後方に2段階で屈曲している。すなわち、遮蔽板222は、第1の屈曲部2221と、第1の屈曲部2221からさらに屈曲した第2の屈曲部2222とを有している。第1の屈曲部2221は、景品取出空間223から景品を取り出し易くするための機能を有する。第1の屈曲部2221の角度θ1は、特に限定されないが、遮蔽板222の面に対して5~30°程度が好ましい。
第2の屈曲部2222は、プレイヤの手が遮蔽板222と筐体下部22とに挟まれることを防止する機能を有する。第2の屈曲部2222の角度θ2は、怪我を防止する観点から、第1の屈曲部2221の角度θ1よりも大きくなっている。具体的には、第2の屈曲部2222の角度θ2は、特に限定されないが、遮蔽板222の面に対して15~45°程度が好ましい。
景品取出空間223は、筐体下部22内に設けられ、後述する規定部4の開口41を介してゲーム空間と連通する。この景品取出空間223は、図5に示されるように、平面視で、開口41よりも大きく、開口41を包含するように形成されている。このように形成されることで、景品を確実に景品取出空間223に誘導することができる。逆に、平面視で、開口41が景品取出空間223を包含するように形成されていてもよい。
なお、景品取出空間223は、筐体下部22の内部の側面、底面、景品逃げ部224、遮蔽板222とで構成される空間である。この底面は、後述する景品支持部5が第2の状態になった時、景品支持部5と接触しないようになっている。これにより、景品取出空間223に落下した景品が景品支持部5に妨害されず、景品を確実に取り出すことができる。
景品逃げ部224は、景品取出空間223の奥部に設けられている。景品逃げ部224は、景品取出空間223を構成し、鉛直軸Zに対してゲーム装置1の後方に傾斜する面で構成される。したがって、例えば、大型の景品を景品取出空間223から取り出すときに、プレイヤが押圧した遮蔽板222が景品と接触し、景品を取り出せない不都合を回避することができる。景品逃げ部224は、プレイヤが容易に景品を取り出すことができるよう、適切な傾斜角度θ3に設定される(例えば、20~70°など)。また、景品逃げ部224は、図示しない可動機構により、傾斜角度θ3を変更し、ゲーム装置1のX軸方向に可動するように構成されていてもよい。
<景品獲得ゲーム装置>
景品獲得ゲーム装置1Aは、操作部3Aと、規定部4Aと、景品支持部5Aと、操作指示部6Aと、景品展示台7Aとを有している。景品獲得ゲーム装置1Bは、操作部3Bと、規定部4Bと、景品支持部5Bと、操作指示部6Bと、景品展示台7Bとを有している。
景品獲得ゲーム装置1Aと1Bは、互いに隣接して筐体2内に設けられ、1つの制御部9で制御される。2つの景品獲得ゲーム装置1Aと1Bを1つの制御部9で制御しているため、ゲーム装置1全体の大きさを小型化することができる。本実施形態の景品獲得ゲーム装置1Aと1Bは、互いに隣接して2人のプレイヤが同じ方向を向いてプレイを実行できる。しかし、これに限定されず、筐体2の背面同士が接して、2人のプレイヤが互いに向き合ってプレイを実行できる2プレイタイプの景品獲得ゲーム装置を構成してもよい。
景品獲得ゲーム装置1A、1Bの数は特に限定されず、3つ以上の複数であってもよい。景品獲得ゲーム装置が3つの場合、三角柱状の筐体下部22の角部に操作部3を配置させることにより、3人のプレイヤが筐体2の中心を向いて同時にプレイを実行できる3プレイタイプの景品獲得ゲーム装置を構成する。
このような景品獲得ゲーム装置1A、1Bは、景品支持部5(結合部422)を、景品を支持可能な状態(第1の状態)から、景品の支持を解除した状態(第2の状態)に変位させることで、景品を獲得する装置である。以下、景品獲得ゲーム装置1A、1Bの各部の構成を説明するが、景品獲得ゲーム装置1A、1Bは、互いに同じであるから、景品獲得ゲーム装置1Aの各部を代表して説明する。
図7は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の連結部を模式的に示す斜視拡大図、図8は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の景品支持部を模式的に示す図((a)は部分斜視図、(b)および(c)は側面図、(d)は上面図)、図9は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の景品支持部の他の構成例を模式的に示す図、図10は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の景品支持部の取付け状態を模式的に示す図((a)は全ての景品支持部が第1の状態であり、(b)は4本の景品支持部が第1の状態であることを示す)、図11は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の景品支持部の取付け状態を模式的に示す斜視拡大図である。
(操作部)
操作部3は、筐体下部22の上面端部に設けられ、円柱状の押ボタン31で構成されている。操作部3は、プレイヤからの入力情報を受け付ける機能を有しており、景品を獲得するための各種コマンドをプレイヤから受ける。本発明のゲーム装置1は、押ボタン31への1回の操作で景品支持部5が変位する。そのため、操作部3は、一つのみの押ボタン31で構成されている。これにより、プレイヤは、従来の景品獲得装置に比べて、より主体的に景品獲得行為に参加することができる。なお、押ボタン31の数は特に限定されず、2以上であってもよい。また、操作部3は、ゲーム装置1の構成に応じて、操作用スティックやベッド表示画面を含んでいてもよい。
(規定部)
規定部4は、筐体上部21と筐体下部22との間に設けられ、ゲームフィールドとして機能する。また、規定部4は、景品を落下させる開口41を規定する機能を有する。規定部4は、平板状に形成されている。また、規定部4は、その一部が切り抜かれた開口41と、開口41を構成する内周面に設けられた複数の連結部42とを有する。
開口41は、図5に示すように、円形状に形成されている。この開口41は、ゲーム空間と景品取出空間223とを連通するよう構成され、景品が落下するようになっている。開口41の数は、特に限定されず、2以上の複数であってもよい。本実施形態の景品獲得ゲーム装置1Aでは、規定部4は、1つの開口41を有する。なお、本発明のゲーム装置1では、規定部4は少なくとも2つの開口41を有している。
開口41の形状は、特に限定されず、楕円形状、多角形状、矩形状、または湾曲形状等であってもよい。また、開口41の大きさは、規定部4の大きさよりも小さければ特に限定されない。開口41が円形である場合、その直径は、40~120cmであることが好ましく、50~100cmであることがより好ましい。なお、筐体下部22の上面を規定部4として設ければ、独立して規定部4を設ける必要がない。
連結部42は、後述する景品支持部5を取り付ける機能を有する。図7に示すように、複数の連結部42は、開口41を構成する内周面に沿って連続して設けられている。本実施形態では、連結部42は、16個の連結部42で構成されているが、1つの連結部42で構成されていてもよい。
各連結部42は、前記内周面に向かって凹没する凹部421と、当該凹部421に収容される結合部422と、結合部422を係止する係止部423と、結合部422(景品支持部5)の第1の状態と第2の状態とを切り替えるスイッチ424とを有する。
凹部421は、開口41に直面するとともに、景品取出空間223にも直面している。すなわち、凹部421は、図7に示すように、正面視で「П」字状に形成されている。凹部421は、その底面に緩衝材(図示しない)が設けられている。緩衝材の材料は、例えば、ウレタン、ゴム、樹脂等の弾性体等が挙げられるが、特に限定されない。この緩衝材は、結合部422が第1の状態から第2の状態に移行して、結合部422が凹部421の底面に衝突したときのショックを和らげることができる。なお、本実施形態では、規定部4は複数の連結部42を有するので、図7に示すように、凹部421は前記内周面に間欠的に設けられるように構成される。
結合部422は、景品支持部5を嵌合する機能を有する。そのため、結合部422は、景品支持部5が第1の状態にあるとき、凹部421から突出するように構成され(図7の真中)、景品支持部5が第2の状態にあるとき、凹部421に収容されるように構成されている(図7の左側)。結合部422は、本体4221と、本体4221の先端面の両端から突出する2つの第1嵌合部4222と、第1嵌合部4222の間に位置する板状の第2嵌合部4223と、を有する。
本体4221は、その基端で後述する係止部423に係止される。
第1嵌合部4222は、その先端からさらに伸びる突起を有する。この突起は、結合部422と景品支持部5とが嵌合された時、後述するスリット部511に挿通される。そのため、第1嵌合部4222は、景品支持部5と分離されることを防止するストッパーとしての機能を有する。これにより、景品支持部5を確実に結合部422に固定することができる。
第2嵌合部4223は、2つの第1嵌合部4222の間で、本体4221の先端面から突出する。第2嵌合部4223は、その下面に3つ(複数)のリブが形成されている。このリブは、第2嵌合部4223の突出方向に沿って形成されている。リブは、結合部422と景品支持部5とが嵌合された時、後述する窓部512に挿通される。そのため、第2嵌合部4223は、景品支持部5と分離されることを防止するストッパーとしての機能を有する。これにより、景品支持部5を確実に結合部422に固定することができる。
係止部423は、凹部421の上部に設けられ、結合部422を所定の角度で係止する機能を有する。係止部423は、鉛直軸Z(凹部421の底面)に対して0~90°の範囲で本体4221の基端を係止する。これにより、結合部422の取付角度により、景品支持部5の景品取出空間223からの高さや、凹部421の底面に対する景品支持部5の角度を変更することができる。
係止部423が結合部422を係止すると、結合部422は、図7に示すように、凹部421から突出するように構成される(第1の状態)。結合部422の係止を解除すると、結合部422は、図7に示すように、凹部421に収容されるように構成される(第2の状態)。すなわち、結合部422は、係止部423を中心軸として、鉛直軸Zに対して90°回転し、凹部421に収容される。これにより、結合部422は、鉛直下方を向くことになる。係止部423の解除は、スイッチ424や制御部9により、手動または自動で行ってもよい。
なお、係止部423は、段階的に結合部422を係止してもよい。この場合、結合部422を凹部421の底面に対して段階的に角度をつけて係止することができる。
スイッチ424は、連結部42同士の間に設けられている。スイッチ424をONにすることで、結合部422を第1の状態で係止することができる。一方、スイッチ424をOFFにすることで、係止を解除し、結合部422を凹部421に収容することができる。スイッチ424は、手動でオン・オフしてもよく、自動でオン・オフしてもよい。
(景品支持部)
景品支持部5は、規定部4に設けられ、景品を支持するよう機能する。景品支持部5の数は特に限定されず、1つでも複数であってもよい。本実施形態では、景品支持部5の数は、規定部4の連結部42の数に対応して16本となっている。景品支持部5の形状は、特に限定されず、棒状、長尺状、平板状、プレート状、半円状、円状などいずれの形状であってもよい。景品支持部5の長さも特に限定されず、同一でも、異なっていてもよい。
また、景品支持部5の外径(幅および/または厚み)は、その基端から先端にかけて漸減していてもよい。これにより、第1の状態において、景品支持部5同士の間隙が大きくなり、景品が落下するイメージをプレイヤに与えることができる。
また、景品支持部5は、規定部4に対して、レイアウトを変更可能(取り外し可能)に設けられている。これにより、連結部42に対して、景品支持部5の取付位置を変更することができる。例えば、長さ、外径、形状の異なる景品支持部5、様々な演出部材(例えば、複数の棘部)を備える景品支持部5を交換して取り付けることができる。したがって、景品の載置方法の種類や、ゲームの難易度を変更することができる。その結果、ゲーム管理者が、ゲームの構成を自在に設定することができ、プレイヤを継続的に楽しませることができる。
なお、景品支持部5は、硬質樹脂材料、金属材料、セラミックス材料等により形成することができる。また、景品支持部5は、景品支持部5内に、景品支持部5を震動させる震動体が設けられていてもよい。震動体が震動することにより、景品が予想外の体勢になる可能性が高まり、景品を獲得する過程をプレイヤがより楽しむことができる。
景品支持部5は、図8に示すように、取付部51と、外径漸減部52と、載置部53と、を有する。
取付部51は、図8(a)の斜視図に示すように、箱状に形成され、連結部42の結合部422に対応する大きさに形成されている。取付部51は、結合部422を包含する(受け取る)ように取り付けられる。このため、取付部51は、図8(b)の側面図に示すように、後述する傾斜面522が上方(後述する一つの平面が下方)を向いた状態(以下、「通常状態」)のまま、結合部422に取り付けられる。また、取付部51は、図8(c)の側面図に示すように、傾斜面522が下方(一つの平面が上方)を向いた状態、すなわち通常状態を反転した状態(以下、「反転状態」)で、結合部422に取り付けられる。
取付部51は、図8(a)に示すように、その底面に、2つのスリット部511と、当該スリット部511の間に設けられた窓部512とを有する。スリット部511は、図7に示す結合部422の第1嵌合部4222の突起を挿通できる大きさに構成されている。このスリット部511に、第1嵌合部4222の突起が挿通されることで、第1嵌合部4222がスリット部511に係止される。
窓部512は、結合部422の第2嵌合部4223を挿通できる大きさに構成されている。この窓部512に、第2嵌合部4223が挿通されることで、第2嵌合部4223のリブにより、第2嵌合部4223が窓部512に係止される。これにより、景品支持部5は連結部42の結合部422に確実に連結される。
外径漸減部52は、取付部51と連結されている。外径漸減部52は、図8(b)、(c)の側面図および図8(d)の上面図に示すように、上面(第1の面)521と、上面521から傾斜した傾斜面(第2の面)522と、2つの側面(第3の面)523と、底面(第1の対向面)524とで構成された角柱状に形成されている。外径漸減部52の上面521と、取付部51の上面とは、連続して一つの面を構成するように形成されている。傾斜面522は、上面521から底面524に向かって傾斜している。これにより、外径漸減部52は、徐々に漸減した外径(高さ)を有する。また、図8(d)に示すように、傾斜面522だけでなく、側面523も先端に向けてテーパー付けされている。これにより、外径漸減部52において、景品との接触面積が減少するので、景品の支持が不安定になる。その結果、景品支持部5が第1の状態から第2の状態へと変位した際、景品が予想外に動く可能性が高まり、プレイヤを楽しませることができる。
載置部53は、図8(b)、(c)の側面図および図8(d)の上面図に示すように、外径漸減部52に連結し、外径漸減部52から直線状に延在する。載置部53の上面(載置面)は、外径漸減部52の傾斜面522と連続して形成されている。載置部53は、景品を載置する機能を有する。図8に示すように、載置部53は、長尺の角柱状に形成されているが、棒状、平板状、長尺板状、半円状、円状などの形状であってもよい。載置部53の径は、特に限定されないが、景品を載置できるよう、所定の径を有する。当該径は、載置部53の基端から先端にかけて一定であってもよく、外径漸減部52からテーパー付けられていても良い。載置部53の長さは、特に限定されず、開口41を介して対向する連結部42に届くような長さであってもよく、開口41の半径に相当するような長さでもよく、外径漸減部52と同程度の長さでも良い。
載置部53は、景品が安定して載置部53に載置できるよう滑り止め部材を設けていてもよい。このような滑り止め部材は、載置部53や外径漸減部52の全体または上面などの一部にわたって設けられていてもよい。これにより、例えば、小さな景品を1つずつ載置部53に載置する際に、景品が滑ることを抑制または防止できるので、景品を確実に支持することができる。
以上のような景品支持部5は、図8(b)の側面図で示されるように、外径漸減部52の底面524と載置部53の下面(第2の対向面)とが連続して一つの平面を構成している。また、取付部51が箱状に形成されているため、図8(b)の通常状態、図8(c)の反転状態でも連結部42に取り付けることができる。これにより、景品支持部5を結合部422に取り付けたときに、通常状態では取付部51の下面から載置部53の上面までの高さはh1となり(図8(b))、反転状態では取付部51の下面から載置部53の上面までの高さはh2となる。このように、景品支持部5の取り付け方によって、取付部51の下面から載置部53の上面までの距離(以下、「景品支持部5の高さ」ともいう)を変更することができる。その結果、景品支持部5を結合部422に取り付けたときに、景品支持部5の載置部53が不規則に整列する。
本発明の景品支持部5は、上述した構成に限らず、種々の構成のものを利用することができる。以下、景品支持部5の他の構成例の一例を説明する。
(他の構成例1)
景品支持部5の他の構成例1は、載置部53が棒状体を含む点で、上述した構成の景品支持部5と異なる。すなわち、他の構成例1の載置部53は、図9(a)に示されるように、外径漸減部52側の角柱状の基端部と、角柱状の基端部から延在する棒状の先端部とで構成されている。また、この先端部は、滑り止め部材で形成されていてもよい。これにより、例えば、載置部53の先端に小さな景品を1つずつ載置する際または吊るす際に、景品が滑ることを抑制または防止できるので、景品を確実に支持することができる。
(他の構成例2)
景品支持部5の他の構成例2は、取付部51が底面を有しない点で、上述した構成の景品支持部5と異なる。すなわち、他の構成例2の景品支持部5は、図9(b)示されるように、底面と下面とを有しておらず、2つの開口を有して構成されている。下面がないということから、他の構成例2の景品支持部5は、全体として、柄杓状に構成されている。この場合、景品支持部5は反転状態で利用することはできないが、構成例3の景品支持部5と共に利用すれば、景品支持部5の高さを変更することができる。
(他の構成例3)
景品支持部5の他の構成例3は、外径漸減部52を有しない点で、他の構成例2の景品支持部5と異なる。すなわち、他の構成例3の景品支持部5は、図9(c)に示すように、外径漸減部52を有しないため、景品支持部5の径を一定にすることができる。また、他の構成例3の景品支持部5は、他の構成例2の景品支持部5と同様、取付部51が底面と下面を有していないため、全体として、柄杓状に構成されている。この場合、景品支持部5は反転状態で使用することはできないが、他の構成例2の景品支持部5と共に利用すれば、景品支持部5の高さを変更することができる。
(他の構成例4)
景品支持部5の他の構成例4は、載置部53がイカ型の平板部531を有している点で、上述した構成の景品支持部5と異なる。すなわち、他の構成例4の景品支持部5は、図9(d)に示すように、載置部53がその上面に平板部531を有する構成である。これにより、載置部53の面積が増大するので、小型の景品を載置するとき、景品を安定して載置することができる。なお、平板部531は、特に限定されないが、アクリル板などの透明材料で構成される。
(他の構成例5)
景品支持部5の他の構成例5は、載置部53が外径漸減部52とほぼ同じ大きさで形成され、略半円状の平板部531が設けられている点で、上述した構成の景品支持部5と異なる。すなわち、他の構成例5の景品支持部5は、その全体に略半円状の平板部531を有するように構成されている。これにより、規定部4側で景品を載置する部分の面積が大きくなるため、一つの景品支持部5に小型の景品を安定して載置することができる。それに加え、大型の景品の支持部としても利用できる。
(他の構成例6)
景品支持部5の他の構成例6は、略半円状の平板部のみの構成である点で、上述した構成の景品支持部5と異なる。すなわち、他の構成例6の景品支持部5は、取付部51、外径漸減部52、載置部53を有しておらず、単に平板部のみで構成されている。この景品支持部5は、規定部4に取り付けるための係止部54を有している。係止部54は、図11に示すように、操作指示部6と、連結部42との間の空間に差し込まれる。これにより、他の構成例6の景品支持部5は、連結部42上に係止される。この構成例6の景品支持部5は、取付部51を有さないため、結合部422と接続されない。そのため、この景品支持部5は、変位することはなく、景品載置用または景品支持用として利用される。
以上のような景品支持部5が規定部4に取り付けられることにより、景品を載置する方法、景品支持部5の取付状態のバリエーションを増やすことができ、ゲームの趣向性を高めることができる。次に、景品支持部5が規定部4に連結された構成を図10に示す。
図10(a)に示すように、景品支持部5は、取付部51で、規定部4の連結部42に取り付けられている。景品支持部5は、開口41の中心に向かって、開口41の径方向に沿って延在している。これにより、景品支持部5は、景品を支持可能な状態(第1の状態)となっている。換言すると、連結部42の結合部422は、凹部421から突出した状態(第1の状態)となっている。
また、図10(b)に示すように、結合部422の係止が解除されると、景品支持部5は、景品取出空間223に向かって、鉛直下方向に沿って延在する。これにより、景品支持部5は、景品の支持を解除した状態(第2の状態)となっている。換言すると、連結部42の結合部422は、凹部421に収容された状態(第2の状態)となっている。
具体的に、結合部422の係止を解除すると、連結部42の結合部422は、係止部423を支軸として下方に回動する。これにより、景品支持部5は、第1の状態から、第2の状態に変化する。図10(b)では、16本の景品支持部5(結合部)のうち、12本の景品支持部5が第2の状態となっている。このように、景品支持部5は、第1の状態から第2の状態に変位可能に構成されている。
また、図10(a)に示すように、各景品支持部5は、互いに所定の間隔を介して、規定部4の連結部42に対応して、開口41の周方向に沿って連続的に設けられている。これにより、第1の状態において、景品支持部5の先端同士は、開口41の中心付近で対向している。また、景品支持部5は、平面視において、開口41の中心に円形状の小開口を規定するとともに、景品支持部5同士の間に16個の扇形の小開口を規定している。このように、景品支持部5は、開口41全体を塞ぐことなく、特に、開口41の中心部を塞ぐことなく設けられている。このように、開口が多く形成されているため、景品が落下し易いイメージをプレイヤに与えることができ、プレイヤが当該ゲーム装置1でプレイする機会を増加させる。
なお、図10(b)に示すように、ゲーム管理者が、4本の景品支持部5を第1の状態にし、その他の景品支持部5を予め第2の状態にしてゲームを実行することもできる。これにより、管理者は、ゲームの難易度を調整することができる。このように、景品支持部5は、そのレイアウトを変更可能に構成されている。
本発明の景品獲得ゲーム装置1Aでは、第1の状態において、景品取出空間223を構成する底面からの、景品支持部5の載置部53の上面の高さ(以下、「景品支持部5の高さ」という)を変更可能に構成されている。図11では、複数の景品支持部5が上下反転して連結部42に取り付けられている。
景品支持部5を通常状態で連結部42に取り付けると、景品支持部5の高さは、景品取出空間223を構成する底面から取付部51の下面までの距離と、取付部51の下面から載置部53の上面までの高さh1とを加えた高さである(以下、「第1の高さ」という)。一方、景品支持部5を反転状態で連結部42に取り付けると、景品支持部5の高さは、景品取出空間223を構成する底面から取付部51の下面までの距離と、取付部51の下面から載置部53の上面までの距離h2とを加えた高さである(以下、「第2の高さ」という)。
したがって、第1の高さと第2の高さとは、取付部51の下面から載置部53の上面までの高さ、すなわち、高さh1とh2分で異なることになる。このように、景品支持部5を連結部42にどのように取り付けるかによって、景品支持部5の高さを第1の高さと第2の高さとで変更可能に配置することができる。なお、景品支持部5の第1の高さは載置部53の厚さにほぼ等しく、景品支持部5の第2の高さは外径漸減部52の厚さに等しい。
具体的に、図11に示されるように、第1景品支持部5a、第3景品支持部5c、第5景品支持部5eは反転状態で、第2景品支持部5b、第4景品支持部5d、第6景品支持部5fは通常状態で、連結部42に交互に取り付けられている。
これにより、第2景品支持部5b、第4景品支持部5d、第6景品支持部5fの高さと、第1景品支持部5a、第3景品支持部5c、第5景品支持部5eの高さが異なる。したがって、例えば、第3景品支持部5cが第1の状態から第2の状態へと変位した際、景品が第2景品支持部5bに傾き易くなり、さらには、景品が予想外に動く可能性が高まり、景品を獲得できるイメージをプレイヤに与えることができる。景品支持部5は、通常状態および反転状態の交互に取り付けられることに限定されず、ランダムに取り付けられることもできる。
景品支持部5の基本構成は上記した通りであるから、他の構成例の景品支持部5を使用しても、景品支持部5の高さを変更できるように規定部4に取り付けられる。特に、他の構成例6の景品支持部5は、図11に示されるように、連結部42と操作指示部6との間の位置に設けられるので、他の構成例6の景品支持部5の高さは、他の景品支持部5の高さよりも高くなっている。
(操作指示部)
操作指示部6は、プレイヤにどの景品支持部5を動作させるかを指示する機能を有する。操作指示部6は、開口41に対応して規定部4上に設けられている。すなわち、操作指示部6は、景品支持部5や開口41を囲むように開口41の周方向に沿って設けられている。本実施形態では、操作指示部6は、景品支持部5と同心状(円環状)に設けられている。
操作指示部6は、図10に示すように、複数のブロック体61で構成されている。なお、ブロック体61の数は特に限定されず、1個であっても、2個以上の複数であてもよい。本実施形態では、ブロック体61の数は32個である。
複数のブロック体61は、景品支持部5と隣接して景品支持部5と対応するように設けられた16個の対応ブロック体61aと、対応ブロック体61a同士の間に設けられ、景品支持部5に対応しないように設けられた16個の非対応ブロック体61bとで構成されている。すなわち、対応ブロック体61aと、非対応ブロック体61bとが、交互に設けられている。
対応ブロック体61aは、図11に示すように、非対応ブロック体61bよりも開口41の中心に向かって突出して形成されている。これにより、ゲーム管理者が一見して対応ブロック体61aを認識することができ、景品支持部5の設定などを速やかに実行することができる。
各ブロック体61は、ほぼ直方体状をなしており、その内部に表示装置611が設けられている。表示装置611としては、例えば、LEDや液晶モニタなどが挙げられる。
図10では、1つのブロック体61について、8個(複数)のLEDが示されている。なお、図10では、その他のブロック体61の表示装置611を省略している。表示装置611の点灯および点滅は、後述する制御部9により制御される。
本実施形態では、対応ブロック体61aと景品支持部5とが、1対1で対応して設けられているが、これに限定されない。例えば、連続して設けられた複数(例えば2~8本)の景品支持部5に対応するように、1つの対応ブロック体61aが設けられていてもよい。複数の景品支持部5に対応する1つの対応ブロック体61aは、景品支持部5と1対1で対応している対応ブロック体61aよりも大きい。このような大きな対応ブロック体61aの表示装置611の点灯中に押ボタン31が押圧されると、その大きな対応ブロック体61aに対応する複数の景品支持部5をまとめて変位させることができる。これにより、当たりを引いた感覚をプレイヤに与えることができる。
また、複数(例えば2~8個)のブロック体61が同時に点灯および点滅する1つのグループとして構成され、そのグループと景品支持部5とを1対1で対応させてもよい。このような構成によっても、グループ化されたブロック体61の表示装置611の点灯中に押ボタン31が押圧されると、複数の景品支持部5をまとめて変位させることができるため、上記効果を発揮することができる。
(入力部)
入力部10は、ゲームの設定に関する入力情報を受ける機能を有する。入力部10は、ゲーム管理者が操作できる限り、景品獲得ゲーム装置1Aのどこに設けられていてもよい。本実施形態では、図1に示されるように、規定部4と筐体上部21のフレームに接するように設けられている。入力部10は、ボタンで構成されている。ゲームの設定に関する入力情報は、後述する初期状態を登録するための登録情報、初期状態を確認するための確認情報、初期状態を再設定するための再設定情報等を含む。
(検知部)
検知部11は、ゲーム装置1の各部材の動作を検知する機能を有する。検知部11は、部材の動作を検知できれば、設置場所は限定されない。また、検知部11は、特に限定されないが、カメラ、加速度センサー、重量センサー、感圧センサー、赤外線センサー、光電センサー等の各種センサーで構成される。
景品獲得ゲーム装置1Aは、第1の検知部と、第2の検知部111と、第3の検知部とを有する。第1の検知部は、連結部42の結合部422(景品支持部5)が第2の状態にあることを検知する。そのため、第1の検知部は、連結部42付近で、図示しない連結部駆動機構に設けられている。これにより、後述する動作制御部93が適切に動作することができる。
第2の検知部111は、景品が景品取出空間223に存在するか否を検知する。第2の検知部111は、景品取出空間223を構成する両側面に設けられている。第2の検知部111は、例えば、発光部と受光部とを含む光電センサーで構成されている。本実施形態では、図5、6に示すように、景品取出空間223を構成する一方の側面に設けられた5つの受光部と、他方の側面に設けられた5つの発光部とで構成されている。発光部と受光部とは、それぞれ等間隔に設けられている。
景品が景品取出空間223に落下すると、景品で光が遮られ、第2の検知部111が景品を検知する。これにより、1つの景品のみを景品支持部5にセットしたとき、制御部9はこれ以上ゲームを実行しないように制御することができる。
ここで、第2の検知部111は、図6に示すように、景品支持部5が第2の状態になった時、第2の検知部111からの光が景品支持部5と接触しないように構成されている。すなわち、第2の検知部111は、景品取出空間223において、第2の状態の景品支持部5よりも景品取出空間223を構成する底面に近い位置に設けられている。これにより、景品のみを確実に検知することができる。
第3の検知部は、ゲーム装置1が揺らされたことを検知する。第3の検知部は、プレイヤに近い位置、例えば、筐体下部22に設けられている。第3の検知部は、例えば、加速度センサーで構成されている。これにより、プレイヤが景品を不正に得るためにゲーム装置1を揺らした場合に、正確かつ確実にその揺れを検知することができる。この場合、図示しない報知手段が音や光等により、ゲーム管理者に揺れを報知することができる。
その他、検知部11は、例えば、筐体上部21または筐体下部22内に設けられたカメラで構成されることにより、点灯している表示装置611や景品が落下したことを検知することができる。また、検知部11は、景品支持部5に設けられた重量センサーや感圧センサー、光電センサー等で構成されることにより、景品支持部5の状態(第1の状態や第2の状態)や景品の落下を検知することができる。
さて、前述したように、本発明のゲーム装置1は、クレーンアームを有しないゲーム装置である。そのため、ゲーム空間を有効に活用することができるという従来にはない優れた特徴を有する。この特徴を図面を用いてさらに説明する。図12は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置を模式的に示す上面図、図13は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の景品展示台を模式的に示す斜視図である。
本発明のゲーム装置1は、開口41の上方に、筐体上部21の上面211のみを存在させることができる。すなわち、景品支持部5と筐体上部21の上面211との間のゲーム空間に何ら構造物を存在させないことができる。これにより、ゲーム空間を、景品支持部5に設置される景品の大きさに合わせた大きさのゲーム空間に変更できるので、ゲーム装置1を小型化することができる。この場合、筐体上部21は、操作指示部6の大きさに合わせたドーム状に形成することができる。したがって、ゲーム装置1の上方のゲーム空間を有効活用できる。
また、本発明のゲーム装置1では、図1、3に示すように、筐体上部21の正面212を鉛直軸Zに対して傾斜させることができる。そのため、図12に示すように、ゲーム装置1の平面視において、筐体上部21の上面211の面積は、ゲームフィールド(規定部4)の面積よりも小さく構成することができる。換言すると、ゲーム装置1の平面視において、開口41の一部は、筐体上部21の上面211から見える(露出する)ように構成されている。
筐体上部21の上面211の面積は、ゲームフィールドの面積に対して、40~90%が好ましく、50~80%がより好ましい。また、開口41の露出面積は、平面視の開口41の面積に対して、5~50%が好ましく、10~30%がより好ましい。上面211の面積および開口41の露出面積をこのような範囲に設定することにより、プレイヤが鉛直方向Zから開口41および景品支持部5を確認することができるので、景品の姿勢や設置状態を適確に把握することができる。したがって、プレイヤに景品を容易に獲得できるような感覚を与えることができる。
また、本実施形態のゲーム装置1では、ゲーム空間に、例えば、景品展示台7やモニタ等の構造物を設置することができる。
例えば、図1に示すように、景品獲得ゲーム装置1Bは、ゲームフィールドの上方に設けられた景品展示台7(7B)を有する。この景品展示台7Bは、景品獲得ゲーム装置1A、1Bの間とから立設するプレートと、筐体上部21の側面214との間に設けられた載置台71で構成されている。載置台71は、筐体上部21の上面211から吊るされた棚でもよく、筐体上部21の背面213に設けられた棚であってもよい。載置台71の一部は、ゲーム装置1の平面視において、開口41に重なっていてもよい。これにより、載置台71に多くの補充用の景品を載置することができる。また、載置台71に図示しない景品自動供給装置を設ければ、景品を載置台71から開口41に自動かつ確実に供給することができる。
また、図1、13に示すように、景品獲得ゲーム装置1Aは、開口41の周囲のゲームフィールド上に設けられた景品展示台7(7A)を有する。この景品展示台7Aは、基台721と、基台721の両端から立設する2枚のプレート722と、プレート722間をつなぐ3本の支持棒723とを含む景品載置装置72で構成されている。
基台721は、景品を載置する機能を有する。基台721は、筐体上部21の背面213と、開口41との間のゲームフィールド上に設けられている。基台721は、開口41の外周(円弧)に対応した円弧状の切欠き7211を有する。これにより、操作指示部6やゲームフィールドにはみ出るような大きな景品を景品支持部5に設置したとしても、基台721に邪魔されることなく、安定して景品支持部5に景品を載置することができる。また、切欠き7211を有することにより、開口41の周りに、開口41に隣接して基台721を設置することができる。したがって、多くの景品を載置することができ、ゲームフィールドを有効活用することができる。
なお、本実施形態では、基台721は、背面213に接して設けられているが、開口41を囲むように設けられても、筐体上部21の側面214に接して設けられても、景品獲得ゲーム装置1Aと1Bとの間に設けられていてもよい。これにより、開口41を囲むように景品を載置できるため、景品が自然と景品支持部5に提供されるような印象をプレイヤに与えることができる。
2つのプレート722は、支持棒723を支持する機能を有する。2つのプレート722のうち、一方のプレート722aは、筐体上部21の側面214と接して設けられている。他方のプレート722bは、景品獲得ゲーム装置1Aと1Bとを仕切るように、それらの間に設けられている。一方のプレート722aは、筐体上部21の側面214で代替することができるため、省略することができる。また、ゲーム装置1が、1プレイタイプのゲーム装置であれば、筐体上部21の側面214がプレートの役割を果たすので、2つのプレート722を省略することができる。
支持棒723は、基台721に設置した景品や景品の上に設置した景品が落下しないよう、防護柵のような機能を有する。また、支持棒723は、別部材を掛けることにより、広告機能も有する。支持棒723は、2つのプレート722を繋ぐように、それらの間に挟まれている。したがって、複数の景品をゲームフィールドに落下させることなく、展示することができる。
以上のような景品展示台7は、どのような景品を獲得できるかを、遠方からプレイヤに示すことができる。また、このような景品展示台7があることにより、景品が獲得された際に、ゲーム管理者が容易に景品を景品支持部5に設置することができる。
また、図1に示すように、ゲーム装置1は、ゲームの説明や広告を表示する表示装置(モニタ)を有していてもよい。そのようなモニタは、景品獲得ゲーム装置1A、1Bとの間の、景品載置装置72のプレート722bに設けられている。換言すると、表示装置は、開口41の上方に設けられ、ゲーム装置1の平面視において、2つの開口41の一部と重なるように設けられている。これにより、ゲームの説明や景品の獲得方法の説明等をプレイヤに大きく示すことができるため、初めてプレイするプレイヤや観客をゲーム装置1に集めることができる。
このように、本発明のゲーム装置1は、景品取出空間223と、開口41と、景品支持部5とが鉛直方向Zに沿って、連続して設けられている。そのため、クレーンアーム(機械的な構造体)などを必要とすることがないため、ゲーム装置1を小型化することができる。特に、景品取出空間223と、開口41と、景品支持部5と、ゲーム空間とが鉛直方向Zに沿って、連続して設けられている。そのため、景品支持部5の上方のゲーム空間に、特別な構造物を設置することができる。
図2に戻って、ゲーム装置1の内部構成を説明する。
<記憶部>
記憶部8は、CPUが実行するゲームプログラムや、音情報等を保存するROMと、CPUが実行する演算結果を一時的に記憶するRAMとを備えている。具体的に、記憶部8は、ブロック体61の表示装置611の点滅速度や、順次点滅する方向(点滅方向)、対応ブロック体61aの点滅モード等の点滅パターンを記憶する。また、記憶部8は、複数の景品支持部5と複数のブロック体61とを対応させた対応表(表1)を記憶する。
表1を参照すると、番号1~32と、第1~第16景品支持部5と、第1~第16対応ブロック体61aと、第1~第16非対応ブロック体61bとが対応して記憶されている。また、例えば、対応ブロック体61aの表示装置611の4つの点滅モード1~4がブロック体61に対応して記憶されている。
具体的に、記憶部8は、1~31の番号うちの奇数の番号と第1~第16景品支持部5とを対応して記憶し、1~32の番号と複数のブロック体61とを対応して記憶する。
また、記憶部8は、1~32の番号のうちの奇数の番号が割り振られたブロック体61を、第1~第16景品支持部5と対応する第1~第16対応ブロック体61aとして記憶する。また、記憶部8は、1~32の番号のうちの偶数の番号が割り振られたブロック体61を、第1~第16景品支持部5と対応しない第1~第16非対応ブロック体61bとして記憶する。
なお、記憶部8は、偶数の番号が割り振られたブロック体61を、対応ブロック体61aとして、奇数の番号が割り振られたブロック体61を、非対応ブロック体61bとして記憶してもよい。また、記憶部8は、非対応ブロック体61bを記憶せず、景品支持部5および対応ブロック体61aのみを1対1で対応させて記憶してもよい。
また、記憶部8は、図10(b)に示すように、ゲームに使用される景品支持部5の番号および対応ブロック体61aの番号、第1の状態にある景品支持部5の番号および対応ブロック体61aの番号、第2の状態にある景品支持部5の番号および対応ブロック体61aの番号などを記憶する。
さらに、記憶部8は、表示装置611の点滅モードを番号に対応させて記憶する。モード1は、各ブロック体61の表示装置611が所定のプログラムに従って順番に点滅するモードである。モード2は、第1、第2対応ブロック体61aおよび第1非対応ブロック体61bが同時に点滅し、第9非対応ブロック体61b~第12非対応ブロック体61bが同時に点滅するモードである。このような点滅モードを種々記憶することができる。
<制御部>
制御部9は、ゲームプログラムを実行するCPUを含み、ゲーム装置1全体を制御する。制御部9は、情報取得部91と、情報処理部92と、動作制御部93と、情報設定部94と、報知部95とを有する。以下、制御部9の各部の構成を説明する。
(情報取得部)
情報取得部91は、各種情報を取得する機能を有している。具体的に、情報取得部91は、操作部3からの入力情報、各景品支持部5の状態(第1の状態や第2の状態)の情報、操作部3への入力時に点灯していた表示装置611(プレイヤにより選択されたブロック体61)を特定する情報、検知部11が検知した情報、入力部10からの入力情報などを取得する。取得された情報は、情報処理部92に提供される。
(情報処理部)
情報処理部92は、ゲーム全体を処理する機能を有する。特に、情報処理部92は、情報取得部91が取得した情報を処理して動作制御部93に指示する機能を有している。具体的に、情報処理部92は、操作部3への入力により点灯したブロック体61の情報と、記憶部8が記憶している対応表とに基づいて、対応する景品支持部5の有無を特定する。また、対応する景品支持部5が有る場合には、情報処理部92は、その番号を特定し、特定された景品支持部5の動作を、動作制御部93に指示する。
例えば、表1を参照して、操作部3への入力時に点灯していたブロック体61が、4番の第2非対応ブロック体61bである場合、情報処理部92は、対応する景品支持部5が無いことを特定する。また、例えば、操作部3への入力時に点灯していたブロック体61が、5番の第3対応ブロック体61aである場合、情報処理部92は、対応する景品支持部5が有ることを特定し、それが3番の第2景品支持部5であることを特定する。情報処理部92は、特定された第2景品支持部5の動作を、動作制御部93に指示する。
これにより、情報処理部92は、プレイヤが操作した時に点灯したブロック体61に対応する景品支持部5の有無、および対応する景品支持部5が有る場合にはその番号を特定することができる。
(動作制御部)
動作制御部93は、景品支持部5および操作指示部6の動作を制御する機能を有している。動作制御部93は、各ブロック体61に内蔵された表示装置611が順次点滅するように、対応表に基づいてその点灯および点滅を制御する。さらに、動作制御部93は、点滅方向を時計回りや反時計回りに制御することや、点滅速度を自在に制御することもできる。これにより、例えば、点滅速度を遅くしてゲームの難易度を低くすることができ、点滅速度を速くしてゲームの難易度を高くすることができる。また、その点滅方向や点滅速度をランダムに変更すれば、ゲームの難易度をより高くすることもできる。
ブロック体61の表示装置611は、所定のプログラムに従ってまたはランダムに点滅するように制御される。例えば、表示装置611は、時計回りまたは反時計回りに順次点滅するように制御される。これにより、ブロック体61の表示装置611は、所定の方向に順次点滅していき、プレイヤは、変位させたい景品支持部5に対応するブロック体61の表示装置611が点灯する瞬間を狙って押ボタン31を押圧する。押圧した時に点灯していた表示装置611のみを点灯させることで、表示装置611のブロック体61に対応する景品支持部5の有無がプレイヤに示される。
表1の対応表に示すように、動作制御部93は、記憶部8に記憶されている点滅モードにしたがって、複数のブロック体61のうちの一部または全部を同時に点灯および点滅するように制御する。具体的に、各ブロック体61に内蔵された表示装置611が順次点滅する場合、点滅モード2では、動作制御部93は、1番~3番のブロック体61を同時に、4番~17番のブロック体61を個別に、18番~24番のブロック体61を同時に、25番~32番のブロック体61を個別に、順次点滅させるように制御することもできる。
これにより、1番~3番のブロック体61が同時に点滅した時に押ボタン31が押圧されると、第1景品支持部5と第2景品支持部5とが同時に変位するので、当たりを引いたような感覚をプレイヤに与えることができる。また、18番~24番のブロック体61が同時に点滅した時に押ボタン31が押圧されると、第10~12景品支持部5が同時に変位するので、大当たりを引いたような感覚をプレイヤに与えることができる。
また、動作制御部93は、表1のモード3に示すように、連続する2つのブロック体61を同時に、順次点滅するように制御することもできる。さらに、動作制御部93は、表1のモード4に示すように、連続する8つのブロック体61を同時に、順次点滅するように制御することもできる。連続する番号が付されたブロック体61を同時に点滅させることで、いずれかの景品支持部5を必ず変位させることができる。このため、空くじがない感覚をプレイヤに与えることができ、プレイヤがゲーム装置1でプレイする機会を増加させることができる。
動作制御部93は、情報処理部92が対応表から特定した番号の景品支持部5を第1の状態から第2の状態へ変位するよう制御する。すなわち、景品支持部5が取り付けられている連結部42の結合部422を第1の状態から第2の状態へ変位するように制御する。このような変位は、結合部422(景品支持部5)ごとになされてもよく、点滅モード2のように複数の景品支持部5で同時になされてもよい。これにより、景品支持部5を1つずつまたは複数変更することができるので、ゲームの難易度を変更することができる。
(情報設定部)
情報設定部94は、入力部10からの入力情報に基づいてゲームを設定する機能を有する。情報設定部94は、入力部10からの入力情報に基づいて、ゲームに使用するための、第1の状態にある景品支持部5と、それに対応する対応ブロック体61aとを、初期状態として設定する。
具体的に、ゲーム管理者が図10(b)に示すように、4つの景品支持部5を第1の状態に設定した場合、第1の検知部が当該景品支持部5が第1の状態にあることを検知する。この状態で、ゲーム管理者が入力部10に入力動作を行うと、情報処理部92は、対応表を参照して、第1の状態にある景品支持部5と、それに対応する対応ブロック体61aとを特定する。情報設定部94は、情報処理部92が特定した景品支持部5と、対応ブロック体61aとを、初期状態として、ゲームに使用する景品支持部5およびブロック体61に設定する。
(報知部)
報知部95は、情報設定部94が設定した情報を報知する機能を有する。特に、報知部95は、ゲームに使用する景品支持部5および/または操作指示部6を初期状態として報知する。また、報知部95は、景品支持部5が第2の状態に変位したことを報知する。このような報知は、操作指示部6の対応ブロック体61aの表示装置611を点滅または点灯させることにより実行される。これに限定されず、報知は、ゲームに使用する景品支持部5および対応ブロック体61aを図示しないスピーカーにより音声で報知してもよい。また、景品支持部5や対応ブロック体61aの震動、対応ブロック体61aの可動などにより、ゲームに使用する景品支持部5および対応ブロック体61aを視覚的に報知してもよい。
報知部95は、初期状態に設定された景品支持部5および/または操作指示部6を報知してもよいが、入力部10が入力情報を受けたときにのみ、初期状態に設定された景品支持部5および/または操作指示部6を報知することができる。したがって、ゲーム管理者は、景品支持部5を初期状態に迅速に設定することができる。
このように、情報処理部92は、景品支持部5および操作指示部6の設定された初期状態に基づき、動作制御部93に景品支持部5や操作指示部6の動作を制御させる。具体的に、入力部10からの入力に基づいて、動作制御部93は、初期状態に設定された対応ブロック体61aの表示装置611を点灯させることができる。これにより、プレイヤの操作により景品支持部5が第2の状態になったとしても、ゲーム管理者は、初期状態にあった景品支持部5を容易に特定することができる。その結果、各ゲーム装置1の初期設定を迅速かつ円滑に行うことができる。
2.ゲーム装置の動作方法
次に、本実施形態のゲーム装置の動作方法について詳細に説明する。図14は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の初期状態の設定の流れを示すフローチャート、図15は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置のゲーム全体の流れを示すフローチャートである。
まず、ゲーム管理者は、ゲームに使用すべき景品支持部5を第1の状態に設定する。図10(a)に示すように16本全ての景品支持部5を第1の状態に設定しても、図10(b)に示すように4本の景品支持部5を第1の状態に設定してもよい。これにより、初期状態の設定処理がスタートする(S1)。
情報処理部92は、第1の検知部からの検知情報に基づき、景品支持部5が第1の状態にあるか否か判断する(S2)。景品支持部5が第1の状態にないと判断されると、処理はステップS2を繰り返す。
一方、景品支持部5が第1の状態にあると判断されると、情報処理部92は対応表を参照し、第1の状態にある景品支持部5と、それに対応する対応ブロック体61aを特定する。この状態で情報処理部92は、入力情報を受けたか否か判断する(S3)。ステップS3において、情報処理部92が入力情報を受けていないと判断すると、処理はステップS3を繰り返す。
一方、情報処理部92が入力情報を受けたと判断すると、情報設定部94は第1の状態の景品支持部5と、それに対応する対応ブロック体61aとを初期状態として設定する(S4)。
この状態で、例えば、ゲーム管理者は、図1に示すように、景品獲得ゲーム装置1Aの景品支持部5A上に1つのぬいぐるみを設置し、景品獲得ゲーム装置1Bの景品支持部5B上に1つのフィギュアボックスを傾けて設置する。次に、処理はステップS5に移行し、ゲームが開始される。ステップS5の処理は後述する。
ゲームが終了すると、処理はステップS6に移行する。ステップS6において、情報処理部92は、入力情報を受けたか否か判断する。情報処理部92が入力情報を受けていないと判断すると、処理はステップS6を繰り返す。
一方、情報処理部92が入力情報を受けたと判断すると、報知部95は初期状態の景品支持部5を報知する。すなわち、報知部95は、初期状態の景品支持部5に対応する対応ブロック体61aの表示装置611を点灯させる。これにより、処理は終了する(S8)。
次に、ゲームの処理を詳細に説明する。図14のステップS4において、プレイヤがコインを投入すると、情報取得部91がこの情報を取得する。これにより、制御部9はゲームを実行する。
図15に示すように、ゲームが開始されると、動作制御部93が、操作指示部6を作動させる(S501)。これにより、各ブロック体61の表示装置611が順次点滅する(S502)。次に、処理はステップS503に移行する。
なお、ステップS501の処理は、ゲーム開始前から行われていてもよく、この場合、例えば、ゲーム開始前は、ブロック体61の表示装置611の点滅方向をランダムに制御しておき、ゲーム開始時から点滅方向を一定にすればよい。
各ブロック体61が順次点滅している状態で、プレイヤは、変位させたい景品支持部5に対応するブロック体61が点灯する瞬間を狙って、操作部3への入力を行う。操作部3への入力がない場合、処理はステップS502に戻り、ステップS502およびS503の処理が繰り返される。
操作部3への入力があった場合、その入力情報を情報取得部91が取得する。情報処理部92は、情報取得部91が取得した入力情報に基づき、その入力時に点灯したブロック体61を特定する(S504)。この時、情報処理部92は、特定したブロック体61の動作を動作制御部93に指示し、動作制御部93は、その特定されたブロック体61のみを点灯させる。
これにより、プレイヤは、選択したブロック体61を確認でき、所望の景品支持部5を選択することができたかを確認することができる。この間、情報処理部92は、記憶部8に記憶された対応表を参照し、特定されたブロック体61に対応する景品支持部5があるかを判断する(S505)。
対応する景品支持部5がある場合、処理はステップS506に移行し、情報処理部92は、対応する景品支持部5が第1の状態にあるかを判断する。一方、対応する景品支持部5がない場合、処理はステップS509に移行し、動作制御部93は、景品支持部5を動作しないように制御する(S509)。
ステップS506において、対応する景品支持部5が第1の状態にある場合は、処理はステップS507に移行し、動作制御部93は、対応する景品支持部5を第2の状態へと変位させる(S507)。次に、処理はステップS508に移行する。一方、対応する景品支持部5が第1の状態にない場合、処理はステップS509に移行し、動作制御部93は、景品支持部5を動作しないように制御する(S509)。
ステップS508において、情報処理部92は、対応する景品支持部5が第2の状態に変位したことにより、景品が落下したかどうかを判断する(S508)。景品が落下した場合は、ゲーム終了となる。一方、景品が落下していない場合、処理はステップS510に移行する。
ステップS510において、情報処理部92がゲーム回数の有無を判断する。ゲーム回数が残っている場合は、処理はステップS502に戻り、ステップS502~ステップS510が繰り返される。一方、ゲーム回数が残っていない場合、ゲーム終了となる。
以上、前述の処理方法は、コンピュータで実行されるプログラムで作成可能である。このようなプログラムは、CPU(central processing unit)、マイクロプロセッサ(micro processor)、GPU(graphic processing unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などによって実現される。
<<第2実施形態>>
次に、本発明のゲーム装置の第2実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図16は、本発明の第2実施形態にかかるゲーム装置の連結部を模式的に示す斜視図である。
以下、第2実施形態について説明するが、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。なお、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一の符号を付してある。
本実施形態のゲーム装置1は、連結部42が鉛直方向に2段(上段、下段)で構成されている点以外は、前記第1実施形態のゲーム装置1と同様である。具体的に、図16に示すように、開口41を構成する内周面に設けられた複数の連結部42が鉛直方向Zに隣接して設けられている。
そのため、本実施形態では、上段および下段の連結部42に種々のパターンで景品支持部5を取り付けることができる。例えば、隣り合う連結部42の上段と下段に景品支持部5を取り付けることができる。これにより、第1の状態における景品支持部5の高さを変更することができる。したがって、ある景品支持部5が第2の状態に変化したときに、景品が別の景品支持部5に支持されるなど、景品が予想外の動きをするので、ゲームの楽しさを向上させることができる。
なお、上段の連結部42を下段の連結部42と半ピッチ分周方向にシフトさせてもよい。このような態様の場合、上段と下段の結合部422が鉛直方向Zで重ならない(接触しない)。そのため、景品支持部5を第2の状態にしたとき、各景品支持部5も重なることがなく、景品支持部5が破損するおそれもない。
このように、本実施形態のゲーム装置1では、高さが異なる位置に景品支持部5を取り付けることができるため、1種類の景品支持部5のみを用いることができる。また、上方の景品支持部5が第2の状態に変位したとしても、下段の景品支持部5で景品が支持される場合もあり、ゲームの難易度を高めることができる。
<<第3実施形態>>
次に、本発明のゲーム装置の第3実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図17は、本発明の第3実施形態にかかるゲーム装置の景品支持部を模式的に示す側面図である。
以下、第3実施形態について説明するが、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。なお、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一の符号を付してある。
本実施形態のゲーム装置1は、景品支持部5の載置部53の構成が異なる以外は、前記第1実施形態のゲーム装置1と同様である。具体的に、第3実施形態の景品支持部5は、載置部53の一部の厚さが他の部分の厚さと異なるように凸凹に構成されている。すなわち、景品支持部5の載置部53の厚さは、凹面と凸面とで、凹部と凸部の段差分だけ異なっている。
本実施形態では、図17に示すように、3つの凸部(凹部)が形成されている。そのため、例えば、小型の景品を凹部に設置した場合、景品支持部5を第2の状態にする時、景品が凸部に引っかかり、景品が予想外の動きをする可能性がある。これにより、景品を獲得できるイメージをプレイヤに与えることができる。
<<第4実施形態>>
次に、本発明のゲーム装置の第4実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図18は、本発明の第4実施形態にかかるゲーム装置の連結部を模式的に示す斜視図である。
以下、第4実施形態について説明するが、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。なお、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一の符号を付してある。
本実施形態のゲーム装置1では、連結部42の凹部421に、3段階で係止部423が設けられている点以外は、前記第1実施形態のゲーム装置1と同様である。具体的に、第4実施形態の連結部42は、凹部421の側面に鉛直方向Zに沿って、等間隔に1対の係止部423が3つ設けられている。これにより、一つの凹部421において、結合部422を取り付ける位置(高さ)を変更することができる。したがって、例えば、隣り合う連結部42において、一方は凹部421の最下段の係止部423に結合部422を取り付け、他方は凹部421の最上段の係止部423に結合部422を取り付けることができる。これにより、結合部422の高さが異なり、景品支持部5を取り付けたとき、景品支持部5の高さを変更することができる。
このように、本実施形態のゲーム装置1では、高さが異なる位置に景品支持部5を取り付けることができるため、1種類の景品支持部5のみを用いることができる。また、上方の景品支持部5が第2の状態に変位したとしても、下段の景品支持部5で景品が支持される場合もあり、ゲームの難易度を高めることができる。
なお、本実施形態では、3つの係止部423が設けられているが、第1実施形態のような一つの係止部423が自動で鉛直方向Zに凹部421内を移動する移動機構を設けてもよい。この場合も、本実施形態の効果と同様の効果が得られる。
<<第5実施形態>>
次に、本発明のゲーム装置の第5実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図19は、本発明の第5実施形態にかかるゲーム装置の景品支持部の構成を示す図である。
以下、第5実施形態について説明するが、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
本実施形態のゲーム装置1は、少なくとも1つの景品支持部5が、開口41の面方向に対して傾斜して設けられる点以外は、前記第1実施形態のゲーム装置1と同様である。
具体的に、連結部42の係止部423は、図示しない角度調節機構により、段階的に結合部422を留める。係止部423は、凹部421の底面に対して0~90°の範囲で、結合部422を留めることができる。これにより、結合部422に景品支持部5が傾斜して取り付けられる。
このような場合、傾斜して設けられている景品支持部5の高さ(図19のB)と、傾斜して設けられていない景品支持部5の高さ(図19のA)とは、異なる高さになる。したがって、図19のAの景品支持部5に景品が載置されている場合において、当該景品支持部5が第2の状態に変位したとしても、景品は、図19のBの別の景品支持部5に支持される場合がある。このように、景品支持部5を第2の状態に変位したとしても、景品が予想外の動きをするため、ゲームの趣向性を高めることができる。
また、景品支持部5が段階的に変位することにより、景品の姿勢も段階的に変化する。したがって、景品が予想外の動きをする可能性が高まり、景品を獲得できるイメージをプレイヤに与えることができる。
<<第6実施形態>>
次に、本発明のゲーム装置の第6実施形態を添付図面に基づいて説明する。
以下、第6実施形態について説明するが、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
本実施形態のゲーム装置1では、図9に示すような異なる種類の景品支持部5が連結部42に取り付けられる。具体的に、本実施形態では、図9(a)~(c)、(f)の景品支持部5が連結部42に取り付けられる。図9(c)の景品支持部5は外径漸減部52がなく、図9(f)の景品支持部5は連結部42上に設けられる(図11参照)。そのため、これらの景品支持部5と組み合わせて用いれば、景品支持部5の高さを変更することができる。
このように、本実施形態のゲーム装置1でも、上述した実施形態で説明した効果と同様の効果が得られる。
なお、本発明のゲーム装置1は、景品支持部5が、第2の状態から第1の状態に自動で戻るように、結合部422を駆動させる駆動機構が筐体下部22に設けられていてもよい。このような構成により、第2の状態にある景品支持部5に対応するブロック体61がプレイヤの操作入力により点灯した場合に、当該景品支持部5を第1の状態に自動で戻すことができる。また、ゲームが終了した際に、第2の状態にある景品支持部5が第1の状態に自動で戻すことができる。
以上、本発明のゲーム装置を、好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の手段または構成物が付加されていてもよい。また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。さらに、本発明のゲーム装置は、1プレイ用のゲーム装置であってもよく、各部材は、一体的に形成されていてもよい。