JP7060766B2 - 基材に印刷する凹版印刷装置、このような凹版印刷装置を備える印刷機械、インキ転移版および凹版印刷装置に含まれるインキ装置シリンダをセットアップする方法 - Google Patents

基材に印刷する凹版印刷装置、このような凹版印刷装置を備える印刷機械、インキ転移版および凹版印刷装置に含まれるインキ装置シリンダをセットアップする方法 Download PDF

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Description

本発明は、請求項1あるいは4の上位概念部に記載の基材に印刷する凹版印刷装置、請求項23の上位概念部に記載のこのような凹版印刷装置を備える印刷機械、請求項24の特徴部に記載の凹版印刷装置のインキ装置シリンダ用のインキ転移版、請求項30の特徴部に記載の凹版印刷装置に含まれるインキ装置シリンダをセットアップする方法に関する。
欧州特許第2909033号明細書は、凹版印刷シリンダとして構成されるプレートシリンダが、間接的にインキザンメルシリンダを介して着肉される印刷装置を備えるインタリオ印刷機械を開示している。インキザンメルシリンダは、複数のシャブロンローラを介して印刷インキを受け取る。シャブロンローラ自体は、着肉装置により着肉される。一構成では、その際、着肉は、それぞれ2つのインキ着けローラにより実施され、インキ着けローラは、インキつぼと協働する呼び出しローラを介してインキを受け取る。別の構成では、呼び出しローラとシャブロンローラとの間に付加的に、インキ転移ローラが設けられている。
米国特許第4604951号明細書には、印刷プレートを担持するプレートシリンダと、プレートシリンダと転がり接触し、インキを転移する隆起部の構造を周面に有する塗工ローラと、呼び出しローラを有し、塗工ローラと転がり接触している着肉装置と、を備えるインタリオ印刷機械が開示されている。呼び出しローラは、塗工ローラと略同じ周長を有し、その外周上に、印刷プレート上に設けられた凹部に対応する、様々な深さの凹部を有している。印刷時、呼び出しローラとインキブレードとの間には、0.03~0.05mmの間隔が調整される。さらに、構造化された呼び出しローラをプレートシリンダに対して周方向および軸方向でポジショニングすべく、調整機構が設けられている。
国際公開第2005/077656号により、インタリオ印刷機械の着肉システムであって、一構成では、凹版印刷プレートの着肉が直接シャブロンローラにより実施され、シャブロンローラ自体は、選択型のインキシリンダにより着肉される着肉システムが公知である。インキシリンダの周面には、スプレー装置により印刷インキが着けられ、シャブロンローラとの接触前にインキ余分が拭き取りローラにより除去される。その他の構成では、凹版印刷プレートの着肉は、間接的に転移シリンダあるいはザンメルシリンダを介して実施され、転移シリンダあるいはザンメルシリンダは、1つまたは複数のシャブロンローラを介して着肉され、シャブロンローラ自体は、選択型のインキシリンダにより着肉される。インキシリンダの周面には、スプレー装置により、またはインキつぼと協働する呼び出しローラにより印刷インキが着けられ、シャブロンローラとの接触前にインキ余分は再び拭き取りローラにより除去される。
中国特許第101544098号明細書は、凹版印刷機械の呼び出しローラ、インキ転移装置およびインキ転移システムに関する。インキは、インキだめから、凹版印刷シリンダに設けられたグラビアに対応するグラビアを周面に有する呼び出しローラを介して、弾性的なインキロールに、そしてインキロールから凹版印刷シリンダに転移される。インキを呼び出しローラ上に塗工する際、呼び出しローラの外套面は、彫刻されていない箇所におけるインキを拭き取るべく、鉤形のスクレーパと接触している。これにより、弾性的なインキロール上には、一様なインキ層が塗工されるのではなく、凹版印刷シリンダに設けられたグラビアのパターンに対応する、それぞれ異なる厚さを有するインキパターンが、レリーフの形状に類似して塗工される。外套面への接触の圧力は、調整装置を介して調整可能であってもよい。
国際公開第2011/077350号により、互いの間に印刷箇所を形成する版シリンダおよびインプレッションシリンダと、インキザンメルシリンダと、インキザンメルシリンダと協働する5つのシャブロンシリンダと、シャブロンシリンダに着肉するインキ装置ユニットと、を備えるインタリオ印刷機械が開示されており、一実施変化態様において、版シリンダおよびインプレッションシリンダには1つの共通の回転型の駆動部が、インキザンメルシリンダには固有の駆動部が、5つのシャブロンシリンダには5つの駆動部が、インキ装置ユニットには1つまたは複数の駆動部が割り当てられている。これらのシリンダあるいはユニットをこの構成では運転中も回転させる駆動部のモータは、好ましくはトルクモータとして構成されている。修正システムおよび調整システムは、本実施の形態のために、インキザンメルシリンダおよびシャブロンシリンダの回転位置を開ループ制御するために設けられており、これにより、版シリンダに対する正しい見当を保証することができる。
国際公開第2004/069538号は、互いの間に印刷箇所を形成する版シリンダおよびインプレッションシリンダと、インキザンメルシリンダと、インキザンメルシリンダと協働する5つのシャブロンシリンダと、シャブロンシリンダに着肉するインキ装置ユニットと、を備えるインタリオ印刷機械に関し、それぞれ、ここでは「セレクタシリンダ(selector cylinder)」と称呼するシャブロンシリンダが、インキザンメルシリンダとは独立して駆動モータにより駆動される。一構成では、シャブロンシリンダは、インキつぼの呼び出しローラとともに駆動され、別の、それ自体独立した一構成では、呼び出しローラは、歯車列を介してインキザンメルシリンダから伝動されている。この駆動の目的の1つは、版シリンダに設けられた印刷プレートに生じた伸びを補償すべく、インキザンメルシリンダとセレクタシリンダとの間の相対速度を変更することである。伸びを突き止め、修正することは、版シリンダに設けられたグラビアパターンを用いて、2セットの相並んで配置される複数の線を基に実施される。線のうち、プレート伸長の存在に応じて、中間のまたはさらに外側に位置する線がシャブロンシリンダにより着肉され、製品上に印刷される。
独国特許出願公開第10304117号明細書は、クランプシリンダと、エンボス加工ローラ用のエンボス加工版をクランプする方法とに関する。印刷技術の分野における使用に比して、そこで使用されるクランプシリンダは、10分の数ミリメートルの壁厚さしかないエンボス加工版には不適である。そこでスリーブとして構成されるエンボス加工版のクランプは、例えば液体窒素を用いた内部からの冷却の原理または圧縮空気を用いた弾性的な拡開の原理に従って実施され得る。
独国特許出願公開第19807505号明細書は、多色印刷用の列型に配置される複数の印刷ユニットと、少なくとも1つのコーティングユニット、特に部分的なニス塗工用のニス引き装置とを備えるシート印刷機械に関する。この場合、ニスは、一変化態様では、部分的に閉じた基本パターンを有するグリッド化された塗工ローラを介して、版シリンダの全面的なゴムブランケットに、そして別の変化態様では、通常の調量システムから、部分的に閉じた基本パターンを有する版シリンダを介して被印刷物に塗工され得る。ここで「凹版印刷版」と称呼する部分的に閉じた基本パターンは、ローラあるいはシリンダ上に機械内で好適な手段により個々のセルを充填することによって製作され、除去により再び再生され得る。代替的には、このことは、ローラあるいはシリンダの取り出し後、外部で行われてもよく、ニス引き装置の内または外でローラあるいはシリンダに装着可能な筒状体から実現されてもよい。
独国特許出願公開第10126264号明細書により、凹版印刷シリンダと、凹版印刷シリンダを製造する方法とが公知であり、この場合、凹版印刷シリンダブランクを製造すべく、セラミック層を、場合によっては補助コーティングを介して、鋼シリンダ上に被着し、これを研削する。好ましくは、その後、エンドカスタマによって、納品されたブランクの彫刻および後研削がなされる。
独国特許発明第102006025577号明細書は、鋼凹版印刷機械の拭き取り装置に関し、この場合、拭き取り装置のローラ系統内にセラミックからなるシリンダが設けられている。
独国で公開された欧州特許公報の翻訳文69705080号公報は、筒状体と、液体転移ロール、特に貫いて延びるグラビアを有するアニロックスローラまたは所定のパターンで彫刻された凹版印刷ローラ用の液体転移ロールを製造する方法とを提案しており、筒状体は、膨張可能な内皮と、圧縮性の中間レイヤと、自立型の金属性の管とを有している。この筒状体は、この場合、場合によっては圧縮空気または膨張可能なマンドレルを用いて、マンドレル上に取り付けられて平滑化され、耐摩耗性および耐食性の上張り、特にセラミックまたは金属カーバイドによりサーマルコーティングされ得る。上張りは、続いて例えばレーザビームまたは電子ビームにより彫刻され得る。
独国特許出願公開第102011012735号明細書は、印刷システムまたはエンボス加工システムの印刷スリーブまたはエンボス加工スリーブ、特に凹版印刷スリーブ、フレキソ印刷スリーブまたはオフセット印刷スリーブを開示しており、担体ローラ上には、着脱自在にアダプタ筒状体が、そしてアダプタ筒状体上には、アダプタ筒状体から着脱自在の印刷スリーブが配置されている、あるいは配置可能である。アダプタ筒状体は、一変化態様では、金属からなり、かつ耐用時間を向上させるべく、セラミック層、金属層または炭素を含む層を有していてもよい。
欧州特許出願公開第1316423号明細書により、アニロックスローラ、特にフレキソ印刷機械用のアニロックスローラと、アニロックスローラを製造する方法とが公知であり、この場合、まず、スリーブを着脱自在にシリンダコア上に配置し、その後で初めて、パターン層を被着する。スリーブは、GFRP(ガラス繊維強化プラスチック)からなっており、圧縮空気により補助しつつ、被せ嵌め、プライマコーティングし、セラミック層を設け、その後、レーザによりセルを設ける。
独国特許出願公開第102013205860号明細書は、例えば凹版印刷機械またはオフセット印刷機械として形成された印刷機械の機能部材を温度調節する温度調節ユニットを開示している。凹版印刷装置の場合には、印刷装置シリンダのほかに、ドクタローラおよびシャブロンローラも温度調節可能である。
本発明の根底にある課題は、基材に印刷する凹版印刷装置と、このような凹版印刷装置を備える印刷機械と、凹版印刷装置のインキ装置シリンダ用のインキ転移版と、凹版印刷装置に含まれるインキ装置シリンダをセットアップする方法と、凹版印刷装置のインキ装置シリンダ用のインキ転移版を製造する方法とを提供することである。
上記課題は、本発明により請求項1、4、23、24あるいは30の特徴により解決される。
本発明により達成可能な利点は、特に、印刷インキの消費を特に低い値に低減させることができ、かつ/または特に精細な画像構造を有する印刷画像を、特に彩色に関する分解能に関して、かつ/またはインキ濃度あるいはインキ強度に関して、経済的に、かつ良好に取り扱い可能に実現することができることにある。
本発明に係る、凹版印刷法によって基材に印刷する凹版印刷装置は、版シリンダであって、版シリンダは、版シリンダの周に、画像形成に供する凹部のパターンを有する、版シリンダと、版シリンダに設けられた凹部のパターンに着肉するインキ装置と、を備え、インキ装置は、第1のインキ装置シリンダを備え、第1のインキ装置シリンダは、第1のインキ装置シリンダの外套面の領域に、版シリンダ上に設けられた凹部に対応する凹部を有し、下流で第2のインキ装置シリンダとともにニップ箇所を形成し、第2のインキ装置シリンダは、第2のインキ装置シリンダの周面に、インキを転移する隆起部または隆起した領域を有している。
特に有利な第1の実施の形態によれば、第1のインキ装置シリンダは、回転可能にインキ装置内で支持される、または支持可能なシリンダ体を有し、シリンダ体上には、周面において閉じた、外方に向けられたその表面上に第1のインキ装置シリンダの凹部を担持するインキ転移版筒状体が、好ましくは着脱自在に配置されている、または配置可能である。
インキグラビアシリンダに設けられたインキを付与するインキ転移版の、例えば筒状体、例えば交換可能な筒状体としての構成は、例えば、特に簡単かつ経済的な、ひいては場合によってはより頻繁な交換を可能にし、交換は、例えば品質の維持および/または物流の簡略化に資することができる。
この第1の構成の有利な一発展形において、インキ転移版筒状体は、外方に向けられたその表面上に凹部を有する層と、この層を間接的または直接的に担持する担体層とを有していてもよい。特に、凹部を有する層は、セラミックの層、特に酸化物セラミックからなる層および/または酸化クロムからなる層により形成されていてもよい。
特に有利な第2の実施の形態において、第1のインキ装置シリンダは、回転可能にインキ装置内で支持される、または支持可能なシリンダ体を有し、シリンダ体は、シリンダ体の外套面上に間接的または直接的にセラミックの層を担持し、セラミックの層の、外方に向けられた表面上には、第1のインキ装置シリンダの凹部が設けられている。
有利な一発展形において、層を形成する材料は、少なくとも800HV10のビッカース硬さVHおよび/または最大で5%の気孔率および/または30~70GPaのヤング率および/または0.20~0.30のポアソン比および/または4.0~5.0MPa×m1/2の破壊靭性および/または少なくとも40MPaの引き裂き強さを有していてもよい。
有利な一発展形において、層は、最大で350μm、特に最大で200μmの厚さを有していてもよい。
有利な一発展形において、担体層は、炭素繊維素材により形成されていてもよく、かつ/または担体層を形成する材料は、周方向に65GPa未満、特に45GPa未満の弾性率を有し、かつ/または5mm未満、特に4mm未満の層厚さを有していてもよい。
有利な一発展形において、インキ転移版筒状体は、凹部を有する層と担体層との間に金属性の中間層を有していてもよく、中間層は、好ましくはアルミニウムにより形成されており、かつ/または0.10~0.35mmの層厚さを有している。
有利な一発展形において、シリンダ体は、シリンダ体の外套面の領域に1つもしくは複数の排出開口または複数の排出開口よりなる群を有していてもよく、排出開口には、インキ転移版筒状体を除去するまたは被せ嵌める間少なくとも一時的に管路システムを介して内部から、正圧下にある加圧流体を送り込むことが可能である。
有利な一発展形において、シリンダ体のシリンダ体直径は、任意の機構、特にくさび伝動機構の形態で機能する機構により拡大可能、特に可逆に拡開可能であり、インキ転移版筒状体を除去するまたは被せ嵌める間少なくとも一時的に再び縮小可能、特に無荷重状態に復帰可能であってもよい。
有利な一発展形において、インキグラビアシリンダおよび/またはシリンダ体は、温度調節可能、特に温度調節流体により貫流可能に形成されていてもよく、かつ/または運転に関してメンテナンス目的および/またはセットアップ目的でインキ装置から取り出し可能であってもよい。
例えばインキグラビアシリンダを温度調節することで、例えば余分の印刷インキをドクタにより取り除くときにまさに、インキ運搬に影響を及ぼす。
有利な一発展形において、第1のインキ装置シリンダは、着肉装置により、第1のインキ装置シリンダの周面に位置する塗工箇所の領域で着肉可能であってもよい。
この場合、着肉装置は、凹部を有するインキ装置シリンダの運転回転方向で塗工箇所の少なくとも下流側に、好ましくはドクタまたはインキブレードとして形成されるせき止め手段を有していてもよく、せき止め手段により、運転回転方向で見てインキ塗工の下流であって、第2のインキ装置シリンダとの第1のニップ箇所の上流で、先に第1のインキ装置シリンダの外套面上に塗工された印刷インキを取り除くことが可能である。
ドクタとしての有利な構成により、例えばそれぞれ異なる着色が加えられる2つの画像要素間の印刷画像の汚れおよび/または基材上での描画の不鮮明さは防止される、または少なくとも最小化され得る。
有利な一発展形において、この場合、ドクタとして形成され、運転位置で第1のインキ装置シリンダの外套面と接触するせき止め手段、またはせき止め手段を支持し、着肉装置内で軸方向可動に支持されるインキユニットは、駆動手段により、凹部を有するインキ装置シリンダに対する相対的な軸方向の位置に関して運転中において軸方向に可動かつ/または変動可能であってもよい。
余分の印刷インキの除去に際し、例えば変動するせき止め手段は、特にドクタが運転中当接される場合、摩耗に起因して、いっそう一様にすり減ることができ、これにより、より安定した運転に役立つ。
有利な一発展形において、版シリンダに設けられた凹部に対応する、第2のインキシリンダに設けられた凹部は、支持ウェブを有していてもよく、支持ウェブは、版シリンダにおいて貫いて延びる凹部に対応する、第2のインキシリンダに設けられた凹部を中断し、支持ウェブの上面は、第2のインキシリンダの荒らされていない、すなわち彫刻されていない外套面のレベルに位置する。
有利な一発展形において、着肉装置に印刷インキを供給する管路システム内に、温度調節装置が設けられていてもよく、温度調節装置により、供給すべき印刷インキは、温度調節可能である。
印刷インキを着肉装置のインキ収容室内に入る前に既に温度調節する有利な発展形は、安定した印刷条件に寄与し、かつ/または短い始動時間を可能にする。
有利な一発展形において、第2のインキ装置シリンダは、特に有利な第2の実施の形態によれば、第2のインキ装置シリンダの外套面上に、版シリンダに設けられたグラビアに対応する隆起部であって、隆起部の最小の直径の領域に1.0mmの最大の幅および/または版シリンダに設けられた対応するグラビアの幅より最大で0.8mm大きい幅を有し、かつ/または版シリンダに設けられた個々のグラビアを、最大で10倍大きい幅をもたせて写し、かつ/または1000μm以下互いに間隔を置いた、版シリンダに設けられたグラビアを個々に写した隆起部を有し、かつ/または第2のインキ装置シリンダの外套面上に、10cmの面積に少なくとも5つ、好ましくは少なくとも10個の繋がっていない隆起部および/またはそれぞれ隣接した隆起部に対して最大で1000μmの間隔を有する2つ以上の繋がっていない隆起部を有する領域、または版シリンダに設けられた画像形成する凹部のパターンの、凹部を有する領域に相当する隆起した領域を有していてもよい。
例えば特に精細な、版シリンダに設けられたグラビアに対応する構造を有するインキレリーフシリンダのこのような構成は、多色性および/または意図的に変更されるインキ濃度あるいはインキ強度に関して高い分解能を可能にする。
有利な一発展形において、第2のインキ装置シリンダと第2のニップ箇所を介して協働し、好ましくは弾性および/または圧縮性の外套面を有し、版シリンダとは版シリンダの着肉のために別のニップ箇所を形成する第3のインキ装置シリンダが設けられていてもよい。
例えば1つのこのようなインキザンメルシリンダの使用は、複数のインキを同時に同じニップ箇所で印刷版に着肉させ得ることを実現する。
有利な一発展形において、印刷装置は、複数のインキトレインを備えていてもよく、インキトレインは、それぞれ1つの着肉装置と、凹部を有する第1のインキ装置シリンダと、第2のインキ装置シリンダとを有し、第2のインキ装置シリンダは、間接的に1つの同じ第3のインキ装置シリンダを介して、または直接的に版シリンダと版シリンダの着肉のために協働する。
有利な一発展形において、2つのインキトレインの第1のインキ装置シリンダは、互いに異なる凹部のパターンを有し、かつ/または2つのインキトレインの第2のインキ装置シリンダは、互いに異なる隆起部または隆起した領域のパターンを有していてもよい。
有利な一発展形において、第1のインキ装置シリンダは、端面のシリンダジャーナルを含めて、交換のためにかつ/またはセットアップ目的で運転に関して、回転軸線に対して垂直に位置する一平面内で延びる取り出し路に沿って架構の架構壁間でインキ装置から取り出し可能に形成されていてもよい。第1のインキ装置シリンダは、第1のインキ装置シリンダの、端面でシリンダ固定に配置されるシリンダジャーナルを含めて、好ましくは、架構の、インキ装置シリンダを端面で支持する両架構壁間または架構の架構壁の内側に配置される下位架構の側方部材間の内法の幅より小さい長さを有している。端面のシリンダジャーナルを受けるラジアル軸受は、例えば、架構の、インキ装置シリンダを端面で支持する両架構壁間または架構の架構壁の内側に配置される下位架構の側方部材間の内法の幅内に配置されており、かつ/または回転型の強制駆動部と駆動側のシリンダジャーナルとの間の動力伝達系統内に、例えば解除可能な、特に回転角度位置に関して遊びなしのかつ/または一義的な継手が設けられている。
最後に挙げた発展形に対して代替的な、有利な一発展形において、インキ装置シリンダ、またはインキ装置シリンダに含まれるシリンダ体は、インキ装置シリンダ全体、シリンダ体、またはシリンダ体により担持されるインキ転移版筒状体が軸方向で取り出されるべきかつ/または取り出され得る少なくとも1つのセットアップ状況で、その端面の一方でのみ第1の架構側で架構に支持されている、または支持可能である一方、インキ装置シリンダ、またはインキ装置シリンダのシリンダ体は、その他方の端面では支持されておらず、少なくともその横断面積を架構平面内に軸方向で投影した領域内で架構とは重ならずにかつ/または架構の並びの外から自由にアクセス可能であってもよい。インキ装置シリンダを第1の架構側で支持する軸受手段またはこの種の軸受手段を受ける架構壁要素は、インキ装置シリンダに新しいまたは更新されたインキ転移版を備え付けるために、運転に関して、インキ装置シリンダを回転可能に半径方向で支持している作業位置から、インキ装置シリンダ、またはインキ装置シリンダに含まれるシリンダ体をインキ装置から、または周面において閉じたインキ転移版筒状体をシリンダ体から軸方向で取り出すための経路を解放するセットアップ位置へと移行可能であってもよい。
有利な一発展形において、第1のインキ装置シリンダは、凹版印刷装置の架構内で軸方向可動に支持されており、駆動手段を有する軸方向駆動部により軸方向可動であるようになっていてもよく、かつ/または第1のインキ装置シリンダは、生産運転中、単独で、または第2のインキ装置シリンダとともに、版シリンダを生産運転中回転させる駆動手段とは機械的に独立した、好ましくは回転角度位置に関して閉ループ制御可能な駆動部により駆動可能であってもよく、かつ/または駆動されていてもよく、かつ/またはインキ装置シリンダと、インキ装置シリンダに着肉する着肉装置とは、機械的に、架構内で可動に支持される下位架構の側方部材を介して、互いに結合されていてもよく、その結果、インキ装置シリンダを半径方向で調整したとき、着肉装置は、インキ装置シリンダと着肉装置との間の半径方向の相対位置が維持されるように強制的に連れ動かされる。
有利な一発展形において、特にドクタとして構成されるせき止め手段を運転中に例えば自動的にかつ/または連続的に移動させる調整駆動部が設けられていてもよく、調整駆動部は、インキ取り込みの領域における条件を一定とすることに寄与している。
有利な発展形において設けられた、収容室内で印刷インキを分配するインキ分配装置は、新たに供給される、場合によっては予め温度調節された印刷インキを、既に存在する、場合によっては既に機械的負荷が加えられたインキに対して一様に提供することで、例えば安定した運転に寄与する。
インキグラビアシリンダと、インキグラビアシリンダに着肉する着肉装置とが連結されて半径方向で支持されている有利な一発展形において、インキグラビアシリンダの接近方向調整位置の変更は、これに対して同時にインキ供給を変化させてしまうことなく、実施可能である。
インキグラビアシリンダと版シリンダとの間の見当の検査および/または修正のために有利な一発展形において例えば設けられた画像要素は、特に、インキグラビアシリンダ単独のまたはインキレリーフシリンダと共同の独立駆動技術の使用のためにも、印刷結果の迅速かつ合目的的な最適化を可能にする。
特に上述の実施の形態または発展形による凹版印刷装置において使用するための、凹版印刷装置のインキ装置シリンダ用の特に有利なインキ転移版は、インキ転移版の外套面の領域に、凹版印刷で印刷すべき印刷画像の画像要素のベースにあるグラビアに対応する凹部を備え、インキ転移版は、好ましくは、インキ装置シリンダのシリンダ体上に着脱自在に配置可能な、周面において閉じたインキ転移版筒状体として形成されており、インキ転移版筒状体は、外方に向けられたその表面上に凹部を有している。
インキ転移版の有利な一発展形において、インキ転移版筒状体は、外方に向けられたその表面上に凹部を有する層と、この層を間接的または直接的に担持する担体層とを有していてもよい。
インキ転移版の有利な一発展形において、凹部を有する層は、セラミックの層、特に酸化物セラミックからなる層および/または酸化クロムからなる層により形成されていてもよい。
凹版印刷装置、特に上述の実施の形態または発展形による凹版印刷装置に含まれるインキ装置シリンダであって、インキ装置シリンダは、インキ装置シリンダの外套面の領域に、印刷装置の版シリンダに配置されるまたは配置すべき印刷版の凹部に対応する凹部のパターンを有するインキ装置シリンダをセットアップする際、凹部を有する外套面を用意または更新すべく、好ましくは、周面において閉じた、外方に向けられたその表面上に凹部を有するインキ転移版筒状体を、インキ装置シリンダに含まれ、印刷装置内で回転可能に支持される、または支持可能なシリンダ体上に配置する。
有利な一発展形において、シリンダ体の装着時、外套面に開口する1つまたは複数の排出開口から流出する圧力媒体を送り込むことで、シリンダ体の装着を補助する。その代わりにまたはそれに加えて、シリンダ体を周囲温度未満にある温度に冷却することで、シリンダ体の装着を補助してもよい。
代替的な一発展形において、インキ転移版筒状体をシリンダ体上に、シリンダ体直径の好ましくは液圧式に引き起こされる拡大、特に可逆の拡開を介して保持し、インキ転移版筒状体の装着および/または交換のためにこれに対して再び縮小させてもよい。
凹版印刷装置のインキ装置シリンダ用のインキ転移版、特に上述のインキ転移版を製造する際、好ましくは、周面において閉じた単層または複層構造の筒形の物体をインキ転移版筒状体のためのブランクとして準備し、この筒形の物体の、外方に向けられた外套面上に、凹版印刷で印刷すべき印刷画像の画像要素のベースにあるグラビアに対応する凹部を設ける。その際、有利には、周面において閉じた筒形の、好ましくは炭素繊維素材により形成される担体層に間接的または直接的にセラミックの層および/または少なくとも800HV10のビッカース硬さの材料の層を設け、その際に、例えば、まず、運転準備の整った状態で設けられていなければならない厚さより大きな層厚さの層を被着し、この過大寸法を有して被着した層を担持したブランクを以後の経過の中で所望の外径に円筒研削する。
特に有利なのは、特に有価証券印刷、好ましくは銀行券印刷用の、彫刻凹版印刷機械あるいはインタリオ印刷機械あるいは彫刻凹版印刷装置あるいはインタリオ印刷装置あるいは彫刻凹版印刷法あるいはインタリオ印刷法によって作業する印刷法に関する本発明による解決手段およびその発展形である。
上述の態様と、場合によっては別の、例えば以下の説明において生じる態様とは、個別にまたは複数まとめて、印刷製品における十分な質を伴った選択的なインキ取り込みの実現および/または安定な生産に寄与し得る。
上述の印刷装置の特別な利点は、印刷機械の入力側に印刷されるべき基材を供給することが可能な基材供給部と、基材を少なくとも1つの印刷装置に供給することが可能な第1の搬送区間と、少なくとも片面印刷した基材をまとめて束にすることが可能な製品収容部に、基材を間接的または直接的に供給することが可能な第2の搬送区間とを備える、有価証券印刷機械としてかつ/またはシート形の基材を加工する印刷機械としてかつ/またはインタリオ法によって作業する凹版印刷機械として形成される印刷機械において発現される。
上述の有利な構成、実施の形態および発展形は、それぞれ、それ自体で成立するが、そうすることに何らかの矛盾や、妨げとなることがない限り、個別にまたは複数をまとめて組み合わせることが可能である。
別の実施変化態様、発展形および詳細は、それぞれ、それ自体としてまたは組み合わされた形で、後続の説明および従属請求項に看取可能である。
本発明の実施例を図面に示し、以下に詳しく説明する。
第1の構成の印刷機械、特に凹版印刷機械の側面図である。 第2の構成の印刷機械、特に凹版印刷機械の側面図である。 図1aに示した印刷装置の拡大図である。 図1bに示した印刷装置の拡大図である。 図2aに示した印刷装置の一部を拡大した図である。 図2bに示した印刷装置の一部を拡大した図である。 i)は、版シリンダ上に設けられた凹部のパターンの概略図であり、ii)は、隆起部を有するインキ装置シリンダ上に設けられた対応する隆起部のパターンの概略図であり、iii)は、凹部を有するインキ装置シリンダ上に設けられた対応する凹部のパターンの概略図である。 インキ装置シリンダ上での凹部の形成に関する有利な構成の要部概略図である。 凹部を有するインキ装置シリンダのための第1の構成の、着肉装置を含めた側面図である。 凹部を有するインキ装置シリンダのための第2の構成の、着肉装置を含めた側面図である。 図5aに示した着肉装置の斜視図である。 図5bに示した着肉装置の斜視図である。 図5aに示した着肉装置の平面図である。 図5aに示した着肉装置の詳細図である。 図5bに示した着肉装置の詳細図である。 図6aに示した構成による軸方向駆動部を有する、せき止め手段を支持するクロスバーの支持部の詳細図である。 図9に示した軸方向駆動部を別の方向から見た詳細断面図である。 図6bに示した構成による軸方向駆動部を有する着肉装置の支持部の詳細図である。 第1の構成によるインキ分配装置の単独図である。 図11に示したインキ分配装置を斜め下から見た詳細図である。 第2の構成によるインキ分配装置の単独図である。 図5aに示した着肉装置のリニアガイドの詳細図である。 架構内に配置される着肉装置の全体図である。 代替的な構成のインキ収容室を有する着肉装置の一構成を示す図である。 調整駆動部を有する着肉装置の側面図である。 図16に示した着肉装置を断面して見た側面図である。 グラビアを直接その外套面に担持するインキグラビアシリンダの斜視図である。 例示的に温度調節流体により貫流可能な流動通路を有する構成とした、図18に示したインキグラビアシリンダの縦断面図である。 中実シリンダとして、または中空シリンダ(破線で略示)として形成され、複層構造を有するインキグラビアシリンダの部分断面図である。 インキ転移版筒状体あるいはスリーブとして形成されるインキ転移版を示す図である。 中実シリンダとして、または中空シリンダ(破線で略示)として形成され、スリーブを有するインキグラビアシリンダの部分断面図である。 複層に構成されるスリーブ壁の部分断面図である。 スリーブを装着すべきシリンダ体の一実施例の斜視図である。 例示的に、スリーブ交換を補助するために用いられる排出開口と、温度調節流体により貫流可能な流動通路とを有する構成とした、中空シリンダとしての第1の構成の、図24に示したシリンダ体の縦断面図である。 例示的に、スリーブ交換を補助するために用いられる排出開口を有する構成とした、中実シリンダとして第2の構成の、図24に示したシリンダ体の縦断面図である。 例示的に、スリーブ交換を補助するために用いられる排出開口と、温度調節流体により貫流可能な流動通路とを有する構成とした、図26に示した中空シリンダの横断面である。 スリーブ交換を補助するために逆向きに円錐形に延びる2つの構成部材面を有する、中空シリンダとして形成されるシリンダ体の第2の構成を示す図である。 インキグラビアシリンダの直動可能な支持部を有するインキ装置の一例の側面図である。 1つの軸受キャップを例示的に離間旋回させた、図29に示したインキ装置の斜視図である。 図30に示したインキ装置を斜め後から見た斜視図である。 (a)は、例えば図30および図31に示したインキ装置で使用されているまたは使用可能であるようなインキグラビアシリンダの縦断面図であり、(b)は、横断面図である。 インキグラビアシリンダの直動可能な支持部を有するインキ装置の別の一例の側面図である。 3つのインキグラビアシリンダを有する架構部分の斜視図である。 半径方向で取り出し可能なインキグラビアシリンダの一構成の断面図である。 インキレリーフシリンダの一構成の断面図である。 概略的に示す駆動手段と、駆動手段を開ループ制御および/または閉ループ制御する手段とを備える印刷装置の側面図である。 図37の一部の詳細図である。 インキグラビアシリンダと版シリンダとの相対位置を検査し、場合によっては調整または修正するコンセプトの概略図である。 a)は軸方向、b)は周方向でのインキグラビアシリンダと版シリンダとの相対位置を検査し、場合によっては調整または修正する検査フィールドの第2の構成を示す図である。 a)は軸方向、b)は周方向でのインキグラビアシリンダと版シリンダとの相対位置を検査し、場合によっては調整または修正する検査フィールドの第3の構成を示す図である。 a)は軸方向、b)は周方向でのインキグラビアシリンダと版シリンダとの相対位置を検査し、場合によっては調整または修正する検査フィールドの第4の構成を示す図である。 a)は軸方向、b)は周方向での、複数のインキトレインを介した印刷時のインキグラビアシリンダと版シリンダとの相対位置を検査し、場合によっては調整または修正する検査フィールドの一構成を示す図である。 a)は軸方向、b)は周方向での正しい相対位置にある図43に示した検査要素の位置を示す図である。 a)は周方向、b)は軸方向の強度信号の概略図である。 インキレリーフシリンダと版シリンダとの相対位置を検査し、場合によっては調整または修正するコンセプトの概略図である。 a)は軸方向、b)は周方向でのインキグラビアシリンダと版シリンダとの相対位置を検査し、場合によっては調整または修正する検査フィールドの第2の構成を示す図である。 a)は軸方向、b)周方向での、複数のインキトレインを介した印刷時のインキグラビアシリンダと版シリンダとの相対位置を検査し、場合によっては調整または修正する検査フィールドの一構成を示す図である。 インキグラビアシリンダおよびインキレリーフシリンダの軸方向および周方向に関する検査フィールドを有する裁断基材の概略図である。 温度調節されるインキ装置シリンダおよび印刷装置シリンダを備える印刷装置の側面図である。 図50の一部の拡大図である。 インキグラビアシリンダの周における温度に依存した印刷装置内のインキトランスファの推移を示す概略図である。 半径方向で変位可能なインキ装置シリンダおよび印刷装置シリンダを備える印刷装置の側面図である。 半径方向で変位可能なインキ装置シリンダおよび印刷装置シリンダを有するシリンダ列の概略図である。 硬質のかつ/またはグラビアを有するシリンダが関与しているニップ箇所と、このようなシリンダが関与していないニップ箇所とでは、圧力印加の強さに逆向きの依存性を示すインキトランスファの概略図である。 補正をしなかった場合と、第1のニップ箇所の圧力印加における変更を重畳させて一部補償した場合と、2つのニップ箇所の圧力印加における変更を重畳させた場合の、運転速度に対するインキトランスファの依存性を示す原理図である。 インキグラビアシリンダのためのグラビアを製造するプロセスの概略図である。 変換規定のカーブ形状の例を示す図である。
印刷機械、特に有価証券印刷機械は、基材Sに少なくとも凹版印刷法によって印刷することが可能な少なくとも1つの印刷装置500と、印刷機械の入力側に印刷されるべき基材Sを供給することが可能な例えば1つの基材供給部100と、基材Sを少なくとも1つの印刷装置500に供給することが可能な第1の搬送区間200と、少なくとも片面印刷した基材S′をまとめて束にすることが可能な製品収容部400と、基材S′を場合によっては別の加工モジュールを介して製品収容部400に供給することが可能な第2の搬送区間300とを備えている。
印刷機械は、例えばシート印刷機械、特にシート凹版印刷機械、好ましくはインタリオ印刷法で印刷するシート印刷機械として形成されている。インタリオ印刷法は、好ましくは、銀行券、セキュリティドキュメントまたはセキュリティエレメントを業として製造するために使用される凹版印刷法である。
好ましくは凹版印刷法によって、特にインタリオ印刷法で印刷する印刷機械は、好ましい構成では、シート印刷機械として、凹版印刷法、特にインタリオ印刷法によって作業する少なくとも1つの印刷装置500の他に、好ましくは、シートフィーダ100として構成される少なくとも1つの基材供給部100を備え、基材供給部100により、印刷されるべき基材Sは、特に積み重ねられた基材シートS、例えば被印刷物シートS、特に有価証券シートSの形態で印刷機械の入力側に提供される、または少なくとも提供可能である。長方形の基材シートSは、例えば475×450mm~700×820mmの範囲のエッジ寸法を有し、基材シートSの坪量は、例えば70g/m~120g/mの範囲にある。さらに印刷機械は、第1の搬送区間200に含まれるシート見当部201を備え、シート見当部201により、シートフィーダ100において提供された基材シートSは、例えばリニアの搬送手段202および/または1つまたは複数のトランスファドラム203を介して印刷機械の上述のまたは第1の印刷装置200にシーケンスに、すなわち1枚1枚順番に供給される、または少なくとも供給可能である。好ましくは、基材シートSを第1のトランスファドラム203に引き渡すべく、スインググリッパシステムが設けられている。上述のまたは最後の印刷装置500の下流に、印刷機械はさらに、例えば第2の搬送区間300に含まれ、例えば循環する運搬ベルトまたは循環するチェーンシステム、特にチェーングリッパシステムとして形成される運搬装置301を備え、運搬装置301には、少なくとも印刷装置500により印刷された基材シートS′が直接、または少なくとも1つまたは複数の、例えば第2の搬送区間300に含まれる中間シリンダを介して引き渡され、運搬装置301に引き渡された基材シートS′は、運搬装置301により後続の加工モジュールまたはデリバリ400、ここではパイルデリバリ400、例えばマルチプルパイルデリバリとして形成される製品収容部400へ運搬される、または少なくとも運搬可能であり、そこに排出される、または少なくとも排出可能である。図1aおよび図1bに示す構成において、パイルデリバリ400は、基材シートS;S′の運搬方向Tで見て、相前後して配置される例えば4つのパイルあるいはパイル室401を有している。運搬装置301の領域には、符号を付して示してはいないが、例えば光電子式の、好ましくはカメラをベースとする検査システムが配置されていてもよく、検査システムにより、印刷された基材シートS′の品質が検査される、または少なくとも検査可能である。基材シートS′は、特にエラーがないか、予め与えられた原稿と比較して検査される。この検査結果に応じて、基材シートS′は、その後、マルチプルパイルデリバリの所定のパイルに排出される。
印刷機械がウェブを処理する機械として形成されている場合は、所定の印刷長さの印刷画像が、基材シートS;S′により形成される裁断基材S;S′の代わりに、並び連なった反復長さによって形成される裁断基材S;S′として形成されている、あるいは形成され、並び連なった反復長さによって形成される裁断基材S;S′は、続いて製品ロールに巻成される、あるいは巻成可能であり、または基材シートS;S′に裁断されて積み重ねられる、あるいは積み重ね可能である。
基本的には、凹版印刷法によって作業する少なくとも1つの印刷装置500に対して、第1および/または第2の搬送区間200;300内に、これと同じ印刷法またはこれとは異なる印刷法によって作業する1つまたは複数の別の印刷装置が設けられていてもよい。
凹版印刷法、特にインタリオ印刷法によって作業する印刷装置500(以下では、凹版印刷装置500、特に彫刻凹版印刷装置500またはインタリオ印刷装置500とも称呼する)は、インプレッションシリンダ501としても機能するかつ/またはインプレッションシリンダ501とも称呼する少なくとも1つの印刷装置シリンダ501と、インプレッションシリンダ501とともに印刷箇所502を形成し、凹版印刷用の版シリンダ503として構成される印刷装置シリンダ503、特にインタリオ印刷シリンダ503とを備え、インプレッションシリンダ501と版シリンダ503とは、好ましくは、高圧下で互いに当接(胴入れ)されている、または少なくとも当接可能である。シート形の基材S;S′を加工する印刷機械としての構成では、インプレッションシリンダ501は、好ましくは、周に、軸方向で延びる1つまたは複数のシリンダチャネルを有し、シリンダチャネルは、それぞれ1つの保持手段、例えばグリッパバーを有し、保持手段により、シート形の基材Sは、インプレッションシリンダ501上に置かれた状態で印刷箇所502を通して搬送可能である。版シリンダ503は、版シリンダ503の周上に1つまたは複数の印刷版504を担持し、印刷版504は、印刷すべき印刷画像、例えばイメージのベースをなした凹部514のパターンを有し、凹部514は、以下では、明示的に具体化しなければ、その製造によらず、同義に「グラビア」514とも称呼する。その際、明示的に区別しなければ、印刷版504、特に凹版印刷版504とは、凹部514あるいはグラビア514を有するシリンダ外周面自体とも、またはしかし、優先すべき一構成では、版シリンダ503に着脱自在に配置されるまたは配置可能な、凹部514あるいはグラビア514を有する印刷版504、例えば印刷プレート504または場合によっては印刷版筒状体とも解すべきである。好ましくは、版シリンダ503は、「複数倍のサイズ」、例えばm倍のサイズ(ここでm∈N≦5、特にm≦3)、例えば3倍のサイズに構成されていて、m枚(例えばm=3)の印刷版504を相前後して受け入れるために、かつ/またはm個(例えばm=3)の印刷長さを印刷する、特に、1回転につき複数枚(例えばm=3)の基材シートSを受け入れるかつ/または基材シートSに印刷するために構成されている。グラビア514は、好ましくは、印刷版504の外側の金属層内に設けられており、外側の金属層は、グラビア514を設けた後、硬質の金属の材料、特にクロムによりコーティングされている、あるいはコーティングされる。
好ましくは、印刷装置500あるいは印刷機械は、基材S、特に基材シートSに多面付けで印刷するために構成されている。1印刷長さあるいは1反復長さで被着されるかつ/または1枚の基材シートS;S′あるいは裁断基材S;S′に割り当てられた全体画像は、好ましくは、複数の列をなして相並んで、かつ複数の行をなして相前後して基材S上に印刷すべき多数の割り付け面N、例えば銀行券Nの印刷画像により形成されている。これに応じて、印刷長さに割り当てられた印刷版504のグラビアパターンは、相応に多数の、列および行をなしてマトリクス状に配置される(特に同じモチーフの)凹部のパターン、例えばモチーフグラビアにより形成されている。基本的には、第1の割り付け面Ni、例えば第1の通貨および/または第1の額面の銀行券の凹部514の多数の第1のパターンを有する複数の第1の行または列と、第2の割り付け面Ni、例えば第2の通貨の銀行券の凹部514の多数の第2のパターンを有する複数の第2の行または列が、一印刷長さ上あるいは一印刷版504上に含まれていてもよい。
印刷装置500により印刷すべき印刷画像は、基本的には、単一の、例えば印刷幅および印刷長さ全体にわたる、すなわち1つの裁断基材S;S′にわたる画像モチーフを有していてもよい。しかし、ここで好ましくは、裁断基材S;S′毎に印刷されるべき割り付け面Niが複数ある場合、少なくとも複数の割り付け面Ni、好ましくはすべての割り付け面Niにおいて、それぞれ同じ画像モチーフが印刷される。その際、このような画像モチーフは、空間的に隔絶された、それ自体完全な画像情報を有する印刷画像領域であることができ、その例は、肖像、文化的場所、実用品、風景画等である。代替的には、画像モチーフは、文字情報もしくは数字情報により提供されていても、規則的パターンもしくは不規則的パターン、例えば実体のある意味内容を有しないパターンにより提供されていてもよい。また、画像モチーフは、上述の特徴の組み合わせであってもよい。特に有利な一構成において、凹版印刷あるいはインタリオ印刷で印刷すべき画像モチーフは、偽造防止手段である、またはその一部であることができ、偽造防止手段は、例えば凹版印刷あるいはインタリオ印刷で被着された、特に隆起した線あるいは印刷要素の彩色および/またはインキ濃度に関する特に高い分解能を特徴とする。
割り付け面Ni毎に複数の、空間的に互いに分けられたこの種の画像モチーフが設けられていてもよい。
余分なインキを除去するために、除去装置506、例えば拭き取りシリンダ507を有する拭き取り装置506が、版シリンダ503に対して当接されている、または少なくとも当接可能である。拭き取りシリンダ507の外套面は、例えばプラスチックによりコーティングされている。
版シリンダ503、あるいは版シリンダ503に設けられた印刷版504は、インキ装置508により単色、または好ましくは多色に着肉可能である。このインキ装置508全体またはその一部は、好ましくは空間固定に配置されていて、印刷箇所502を形成する印刷装置シリンダ501;503を有する印刷装置部分509から、離間移動可能に支持され、かつ/またはそれどころか分割可能に形成されていてもよい。
インキ装置508は、インキ装置508内でのインキ運搬方向で見て上流端に、例えばインキ供給システムによって印刷インキ517が供給される、または供給可能な着肉装置511を有し、着肉装置511により、インキ装置シリンダ512、例えば第1のインキ装置シリンダ512に着肉することが可能である。このインキ装置シリンダ512は、このインキ装置シリンダ512の外套面518の領域に凹部513を有し、凹部513は、以下に明示的に具体化しなければ、その製造によらず、同義に「グラビア」513とも称呼し、グラビア513は、版シリンダ503の印刷版504上に設けられたグラビア514またはその一部に対応している。このことは、グラビア513が、対応するグラビア514と同じ寸法および同じ深さを有していなければならないことを意味するものではなく、その形状および/または深さzが、互いに規定された関係にあることを意味し、この規定された関係は、例えば、定められたまたは定め得る法則性を基に獲得される、あるいは獲得されている。好ましくは、インキ装置シリンダ512に設けられたグラビア513のために、版シリンダ503、あるいは版シリンダ503に含まれるまたは担持される印刷版504上に設けられた対応するグラビア514より大きい幅b513が、例えば線の太さb513として設けられ、かつ/またはより大きな深さzが設けられている。
例えば、版シリンダ503に設けられた凹部514の少なくとも幾つかのために、インキグラビアシリンダ512に設けられた対応する凹部513は、凹部513のすべての側で、例えば少なくとも20μmおよび/または最高200μm、有利には少なくとも50μmおよび/または最高150μm、特に80~120μm、好ましくは100±5μm、版シリンダ503に設けられた対応する凹部513より大きい。これに伴い、版シリンダ503に設けられた凹部514の少なくとも幾つかのために、インキグラビアシリンダ512における線の太さb513あるいは幅b513は、例えば少なくとも40μmおよび/または最高400μm、有利には少なくとも100μmおよび/または最高300μm、特に160~240μm、好ましくは200±10μm、版シリンダ503に設けられた対応する凹部514のそれよりも大きい。印刷版504上に設けられた狭い線構造は、グラビア513を有するインキ装置シリンダ512では、例えば部分的に融合して、より大きな彫刻された領域を形成することがある。グラビア513の部分的な融合時、例えばこのように部分的に繋がった2つ以上の凹部513は、版シリンダ503に設けられた凹部514および例えば僅かにすぎない間隔と比較して上述の拡大がなされた結果、繋がっており、このとき、例えば少なくとも融合されていない長さ区間上の凹部513は認識可能である。また、上述の拡大の結果、そして版シリンダ503における高い線の密度のために、例えばその領域内に存在する個々の凹部513がもはや独立的には認識できないように融合された凹部513の領域が存在していてもよい。それにもかかわらず、例えば以下では、このような凹部513、つまり、版シリンダ503に設けられた個々の凹部514をある法則性をもって個々に転写した結果、この場合はオーバラップすることになる、インキグラビアシリンダ512に設けられた凹部513も、同じく、版シリンダ503に設けられた凹部514に対応していると見なされる。
簡明性のために、グラビア513を有するインキ装置シリンダ512は、明示的に具体化しなければ、凹部513の製造によらず、同義に「インキグラビアシリンダ」512とも称呼する。
インキグラビアシリンダ512の外径は、好ましくは、版シリンダ503の外径に対して1:nの比にある。ここでn∈N<10、特にn=1,2または3である。
着肉装置511により、第1のインキ装置シリンダ512であって、第1のインキ装置シリンダ512の外套面518の領域に、版シリンダ503上に設けられた凹部514に対応する凹部513を有する第1のインキ装置シリンダ512に、第1のインキ装置シリンダ512の周面に位置する塗工箇所で着肉することが可能である。その際、「塗工箇所」とは、着肉装置による第1のインキ装置シリンダ512へのインキ塗工(インキ着け)および/または蓄えられた印刷インキ517との接触が行われる、周方向に延在する周区間と解すべきである。塗工箇所における塗工は、基本的には任意に形成されていてもよい。
好ましい構成において、インキグラビアシリンダ512に着肉する着肉装置511は、インキ収容室516を有し、インキ収容室516は、インキグラビアシリンダ512に面した側で少なくとも一部インキグラビアシリンダ512の外套面518により画定されている(例えば図3aおよび図3b、図5aおよび図5bならびに図15参照)。例えばインキ収容室516内には、例えばインキ収容室516の軸方向の位置で中央に、定置のまたは軸方向で動かされる少なくとも1つのインキ供給管路の開口が、開口または突入しており、インキ供給管路により、インキ収容室516内の、消費された印刷インキ517の部分は、補充される、あるいは補充され得る。インキ収容室516とは、ここでは、例えば一般に、塗工すべき、外套面518と接触する印刷インキ517が内部に存在している室と解すべきである。インキ収容室516は、構成次第で、上向きに開いた、下向きに開いた、または上向きおよび下向きに閉じたインキ室516であってもよい。
インキ装置シリンダ512のグラビア513あるいは凹部513は、例えば、彫刻されていない外套面領域に対して、例えば最大0.3mmまで、特に最大0.2mmまでの深さz(513)を有する凹部である。
インキグラビアシリンダ512の下流には、インキ装置508内に、インキ装置508により着肉すべきインキ装置シリンダ519、例えば第2のインキ装置シリンダ519が設けられており、このインキ装置シリンダ519は、このインキ装置シリンダ519の外套面521、好ましくは弾性および/または圧縮性の外套面521の領域に、より低位に位置する箇所または領域により互いに分けられた隆起部522;524;524′を有し、これにより、これらの隆起部522;524;524′の領域において、下流の次なるインキ装置シリンダまたは印刷装置シリンダ531;503の外套面と協働することが可能である。インキ転移は、この場合、例えばこれらの隆起部522;524;524′の領域でのみ実施される。インキ転移は、この場合、例えばこれらの隆起部522;524;524′の領域でのみ実施される。インキ運搬のために設けられた隆起部522;524;524′の表面は、インキレリーフシリンダ519の印刷実効シリンダ直径をなすシリンダ外套面内に位置している。
隆起部522;524;524′は、第1の構成では、着肉すべき印刷版504の彫刻された領域523に相当する隆起した領域522であってもよい。これらの彫刻された領域523は、例えば個々の画像モチーフに割り当てられていて、例えば第1の実施の形態では、例えば単色の画像モチーフのために、この画像モチーフの全面、あるいはこの画像モチーフに関する、版シリンダ503に設けられた複数のグラビア504の全面をカバーしている。この種の隆起部522は、例えば、版シリンダ503に設けられた多数の、例えば100個より多くのグラビア504からなる1つの画像モチーフ上を延在する面を有する領域522であり、かつ/または空間的に分けられた、特に互いに絡み合っていない複数の画像モチーフ上を延在する、互いに空間的に間隔を置いた隆起部522であり、これは、例えば従来技術において公知である。
基本的には独立して有利な実施の形態であるが、特に有利には、インキグラビアシリンダ512および/または多色印刷との関連において有利な実施の形態において、版シリンダ503に設けられた同じ画像モチーフのグラビア504には、インキレリーフシリンダ519において、この画像モチーフの面に対して面積的により小さな隆起した領域522、あるいは同じ画像モチーフに関するすべてのグラビア504にはわたっていない隆起部522が割り当てられ、インキレリーフシリンダ519に設けられている。この種の領域522は、例えば、同じインキグラビアシリンダ512を介して着肉すべきあるいは1つの画像モチーフの同じインキで着肉すべき部分に属する、版シリンダ503に設けられた凹部514の中断なしの面あるいは閉じた区域にわたって、特にそこに存在する線の密度に関わらず延在している。インキグラビアシリンダ512には、このような一構成では、例えば1つまたは複数の領域522が設けられており、その広がりは、50mm未満の最大の直径を有している。
有利な構成では、1つの同じ画像モチーフの複数のグラビア504の全体に関するあるいはその全体をカバーする隆起部522;524;524′が、例えば多色印刷装置として形成される印刷装置500の複数の異なるインキレリーフシリンダ519上に設けられていて、特に全体で、版シリンダ503に設けられたこの画像モチーフのグラビア514をカバーするようになっている。その際、同じ画像モチーフに割り当てられた1つの、または複数の繋がっていない隆起部522;524;524′が、同じインキレリーフシリンダ519上に設けられていて、例えば同じ色の画像部分のグラビア504に着肉してもよい。
隆起部522の上述の領域は、例えば、それぞれ、1つの画像モチーフの一部のみあるいはこの画像モチーフに関する複数の凹部514の一部のみにわたって延在する領域522であり、同じ画像モチーフの別の一部あるいはこの画像モチーフに関する複数の凹部514の別の一部は、印刷装置500の他のインキグラビアシリンダ512上に設けられた1つまたは複数のそれぞれの隆起部522によりカバーされている、あるいはカバーされる。版シリンダ503において転動したとき、同じ画像モチーフの、異なるインキグラビアシリンダ519上に設けられたこれらの隆起部522は、同じ画像モチーフあるいはこれに属するグラビア504の、互いに隣接した、例えば少なくとも部分的に互いに絡み合ったかつ/または互いに入り込んだ部分に該当する。その際、1つの割り付け面Ni、または1つの割り付け面Nの面上に設けられた1つの画像モチーフに、複数の、例えば2つ、3つ、4つまたはそれどころか5つのインキグラビアシリンダ519の領域522が割り当てられていてもよい。
しかし、特に有利な一構成では、外套面521上に、版シリンダ503あるいは印刷版504のグラビア514、特に個々のグラビア514(つまり、例えば個々の点状、面状または好ましくは線状のグラビア504)に対応する隆起部524;524が、例えば点状、面状または好ましくは線状の土手524;524′を有するレリーフの形態で設けられており、土手524;524′は、例えば平面図で見てかつ/または転動させたとき、それぞれの凹部514の形状および/または面積に相関する形状および面積を有している。最後に述べたことは、ここでも、隆起部524;524′が、面積の点で、対応するグラビア514と同じ寸法を有していなければならないことを意味するものではなく、その形状が印刷版504の対応するグラビア514の形状に対して規定された関係にあることを意味し、この関係は、例えばここでも定められたまたは定め得る法則性に基づいて獲得される、あるいは獲得されている。その際、複数の隣接したグラビア513に対応する土手524;524′は、下で説明するように融合して隆起部524′のより大きな構造を形成することがあるが、縁部領域は、ベースにある法則性に基づいて、例えばベースにあるグラビア513に対応する。簡明性のために、隆起した領域522および/または隆起部524;524′を有するインキ装置シリンダ519は、明示的に具体化しなければ、隆起部524の形態および構成によらず、同義に「インキレリーフシリンダ」519とも称呼する。好ましくは、版シリンダ503に設けられたグラビア514に対応する、インキレリーフシリンダ519に設けられた隆起部524のために、版シリンダ503あるいは印刷版504に設けられた対応するグラビア514の幅b514あるいは線の太さb514より大きい幅b524が設けられている。
既に言及したように、版シリンダ503にあるいは印刷版504上に設けられた狭い線構造のために、インキレリーフシリンダ519上に設けられた例えば個々の、例えば対応する隆起部524は、部分的にまたは全体的に融合されてより大きな隆起部524′を形成することがある。隆起部524;524′の部分的にすぎない融合時、例えば2つ以上の部分的に繋がった隆起部524;524′は、インキグラビアシリンダ512あるいは版シリンダ503に設けられた凹部513;514および例えば僅かにすぎない間隔と比較して上述の拡大がなされた結果、互いに繋がっており、このとき、例えば少なくとも融合されていない長さ区間上の隆起部524;524′は、なおも個別に認識可能である。融合された隆起部524;524′の領域全体が、上述の拡大の結果、そして版シリンダ503および/またはインキグラビアシリンダ512における高い線の密度のために、例えばこのような領域内に存在する個々の凹部513が融合され、それどころかもはや独立的には分解不能あるいは認識不能であるように、存在していてもよい。それにもかかわらず、以下では、このようなインキグラビアシリンダ512に設けられた隆起部524;524′、つまり、版シリンダ503に設けられた個々の凹部514を個々に転写した結果、この場合はオーバラップすることになる隆起部524;524′も、同じく(例えば上述の大まかな領域522とは異なり)、版シリンダ503に設けられた凹部514に対応していると見なされる。隆起部524;524′は、例えば定められた規則を介して、版シリンダ503および/またはインキグラビアシリンダ512に設けられた個々のグラビア513から生じており、かつ/または少なくとも部分的に縁部に、版シリンダ503に設けられた凹部514の、ベースにある構造が看取されるからである。これにより、融合が生じる場合も、版シリンダ503に設けられた個々のグラビア514は、対応する隆起部524;524′のパターンのためのベースであり、隆起部524;524′は、個々のグラビア514に対して適用される法則性の結果、この意味において、版シリンダ503に設けられた個々の凹部514に対応しているとも解すべきである。さらに、好ましくは、インキレリーフシリンダ519の外套面521に設けられた実際には個々に分解される少なくとも幾つかの隆起部524、すなわち、正確に1つのグラビア513に対応する隆起部524も包括されている。
特に、個々の隆起部524と比較して大きな広がりを有する上述の隆起した領域522の場合、この第2のインキ装置シリンダ519は、シャブロンシリンダ519とも称呼する。
基本的にはすべての、版シリンダ503に設けられた凹部514あるいは版シリンダ503に設けられた1つの同じ画像モチーフの複数の凹部514に割り当てられた、インキレリーフシリンダ519に設けられた隆起部524;524′が、このような個々の、または上述の意味で融合されて相関された、対応する隆起部524;524′として形成されている、または場合によってはインキレリーフシリンダ519上に設けられた隆起部522;524;524′の一部としてのみ形成されていることができ、後者の場合、付加的に1つまたは複数のより大きな隆起した領域522が設けられていてもよい。
隆起部522;524;524′は、例えば、印刷の用に供されない底から例えば0.03~2.0mm、特に0.5~1.2mmの高さを有する隆起部522;524;524′である。その際、例えば、印刷の用に供されない底は、同じ深さで設けられているので、隆起部が同じ円柱状の包絡面で転動することに伴って、底からの隆起部の高さは同じである。より大きな隆起した領域522のみを有する構成のために、底からの隆起した領域522の高さは、個々のグラビア514に相関される隆起部524;524′の高さより高くてもよい。
特に優先すべき一構成において、印刷版504のグラビア514に対応する、インキレリーフシリンダ519上に設けられた隆起部524の幅b524は、インキグラビアシリンダ512においてこれに対応するグラビア513の幅b513より大きく、インキグラビアシリンダ512に設けられたこのグラビア513の幅は、他方、版シリンダ503あるいは印刷版504上に設けられたこれに対応するグラビア514の幅b514より大きい(例えば図4参照)。
例えば、インキレリーフシリンダ519に設けられた複数の個々の隆起部524;524′は、該当する隆起部524;524′のすべての側で、例えば少なくとも20μmおよび/または最高200μm、有利には少なくとも50μmおよび/または最高150μm、特に80~120μm、好ましくは100±5μm、インキグラビアシリンダ512に設けられたそれぞれ対応する凹部513より大きく、かつ/または例えば少なくとも40μmおよび/または最高400μm、有利には少なくとも100μmおよび/または最高300μm、特に160~240μm、好ましくは200±10μm、版シリンダ503に設けられた対応する凹部514より大きい。これに伴い、例えば、版シリンダ503に設けられた凹部514の少なくとも幾つかのために、インキレリーフシリンダ519に設けられた対応する凹部524;524′の線の太さb524あるいは幅b524は、例えば少なくとも40μmおよび/または最高400μm、有利には少なくとも100μmおよび/または最高300μm、特に160~240μm、好ましくは200±10μm、インキグラビアシリンダ512に設けられた対応する凹部513より大きく、かつ/または例えば少なくとも80μmおよび/または最高800μm、有利には少なくとも200μmおよび/または最高600μm、特に320~480μm、好ましくは400±20μm、版シリンダ503に設けられた対応する凹部514より大きい。
対応する隆起部524;524′を有する構成において、インキレリーフシリンダ519の外套面521上には、場合によってはとりわけ、版シリンダ503に設けられた個々のグラビア514に対応する例えば複数の隆起部524が設けられており、隆起部524は、例えばすべての側で最高400μm、特に最高300μm、好ましくは最高200μm、版シリンダに設けられた対応する凹部514より大きく、かつ/またはそれぞれ、版シリンダ503に設けられた複数の凹部514の一群に対応する隆起部524の面状の融合により生じる繋がった複数の隆起部524′が設けられており、繋がった隆起部524′は、好ましくは、それぞれ1つの繋がった面を占めており、この繋がった面は、版シリンダ503の該当し対応する、それぞれすべての側で最高400μm、特に最高300μm、好ましくは最高200μm拡大された凹部514の重畳から生じ、かつ/または該当する凹部514を取り巻く最短の包絡線によって生じる面から、すべての側で最高400μm、特に最高300μm、好ましくは最高200μm張り出している。インキレリーフシリンダ519上には、例えば印刷されるべき割り付け面N毎に複数の、例えば少なくとも5つのこの種の個々の、または融合により繋がった隆起部524;524′が設けられている。
隆起した領域522が、例えば版シリンダ503に設けられた凹部514の密度に関わらず、版シリンダ503に設けられた多数の、例えば50個より多くの隣接したグラビア514の面にわたって延在していて、その縁部に、版シリンダ503に設けられた個々の凹部514に対応する隆起部524の構造が認識できない上述の隆起した領域522とは異なり、印刷版504のグラビア514に個々に対応する隆起部524として、好ましくは、隆起部524であって、隆起部524の最小の直径の領域、すなわち、互いに反対側に位置する縁部あるいはエッジ間の最短距離の領域に例えば1mm、特に最高0.8mmの最大の幅b524および/または最高0.8mm、好ましくは最高0.6mm版シリンダ503に設けられた対応するグラビア514の幅より大きい幅b524を有し、かつ/または例えば版シリンダ503に設けられた個々のグラビア514を最大で10倍、好ましくは最大で3倍大きい幅b524をもたせて写し、かつ/または例えば1000μm以下、好ましくは最高600μm、特に最高500μm互いに間隔を置いた、版シリンダ503に設けられたグラビア514を個々に写した、すなわち、互いに間隔を置いた隆起部524により着肉する、あるいは着肉し得る、隆起部524が設けられている。個々の対応する隆起部524から融合された隆起部524′として、上述の隆起した領域522とは異なり、例えば、対応する凹部514から個々に法則的な拡大を介して得られる複数の隆起部524の重畳および/または例えば20mm未満、特に10mm未満の最大の直径を有する隆起部524′が設けられている。例えば少なくとも幾つかの、特に複数の、この種の個々に分解されるかつ/または融合された隆起部524;524′が、インキレリーフシリンダ519に、特に1つの割り付け面Nに相当する面毎に、形成されている、あるいは設けられている。
上述の対応する隆起部524;524′を有するここでの好ましい構成において、例えば、印刷すべき第1のインキのあるいは第1のインキレリーフシリンダ519上の対応する隆起部524;524′の、印刷すべき同じ画像モチーフに属する領域は、すべての側で、第2のインキのあるいは例えば同じ印刷装置500の第2のインキレリーフシリンダ524;524′の、同じ画像モチーフに属する対応する隆起部524;524′により包囲されていることができ、かつ/または第1のインキのあるいは第1のインキレリーフシリンダ519に設けられた、印刷すべき同じ画像モチーフに属する対応する隆起部524;524′の領域と、印刷すべき第2のインキのあるいは第2のインキレリーフシリンダ519に設けられた、同じ画像モチーフに属する対応する隆起部524;524′の領域とは、互いに絡み合っていることができる、あるいは転動させたとき、互いに入り込んでいることができる。
例えば上述の隆起部524;524′を有する好ましい一構成において、例えば50個より多くの、特に100個より多くの、特別に形成したときは250個より多くのこの種の互いに間隔を置いた、すなわち繋がっていない隆起部524;524′が、インキレリーフシリンダ519上に設けられており、かつ/または例えば少なくとも5つの、有利には少なくとも10個の、特に25個より多くの、特別に形成したときは50個より多くのこの種の互いに間隔を置いた、すなわち繋がっていない隆起部524;524′が、インキレリーフシリンダ519における、1つの割り付け面Niに対応する外套面領域に設けられている。
特に高い分解能の場合に有利な一構成において、インキレリーフシリンダ519は、その外套面21に、例えば、隆起部524;524′であって、隆起部524;524′の最小の直径の領域に最高0.6mmの幅b524および/または最高0.3mm版シリンダ503に設けられた対応するグラビア514の幅b514より大きい幅b524を有し、ならびに/または版シリンダ504に設けられた個々のグラビア514を最大で3倍大きい幅b513をもたせて写し、ならびに/または例えば0.5mm以下間隔を置いた、版シリンダ503に設けられたグラビア514を個々に写した、隆起部524;524′を有している。
例えば、10cmの面積、好ましくは1cmの面積に20個より多くの、または50個より多くの(個々に分解されるかつ/または融合された)繋がっていない隆起部524;524′を有する領域、および/または隣接した隆起部524;524′に対して最高1000μm、特に最高500μm、好ましくは最高300μmの間隔を有する2つ以上の繋がっていない隆起部524;524′を有する領域が設けられている。例えば、インキレリーフシリンダ519は、インキレリーフシリンダ519の外套面21に、印刷されるべき割り付け面Nのラスタに応じて行および列をなして配置された、隆起部524;524′のこの種の面密度および/または分解能の領域を、印刷されるべき割り付け面Nの数に相当する数だけ有している。
隆起部524;524′の上述の面密度および/または分解能を有する領域は、少なくとも5つの隆起部524;524′を有していることができ、かつ/または例えば少なくとも1cm、特に少なくとも2cmにわたって延在していることができる。その際、隆起部524;524′は、このような領域内に等分配されている必要はなく、かつ/または例えばより低い面密度および/またはより大きい分解能で隆起部524;524′も有するより大きな領域の一部であってもよい。
基本的には、上述の数、面密度および/または分解能を有する領域の存在によらないが、好ましくは、これらとの関連において、インキレリーフシリンダ519は、外套面21上に、10cmの面積に合計で例えば少なくとも5つの、好ましくは少なくとも10個の繋がっていない隆起部524;524′を有する領域、特に割り付け面数に相当する数の領域を有していることができる。
例えば上述の形式で対応する(個々のかつ/または融合された)隆起部524;524′を有する1つまたは複数のインキレリーフシリンダ519の構成により、さもなければ凹版印刷あるいはインタリオ印刷では実現不可能なインキ分解能および/または画像効果が実現可能である。このことは、上述のインキグラビアシリンダ512に限ったものではないが、とりわけ上述のインキグラビアシリンダ512との関連において成立する。
インキグラビアシリンダ512上に設けられたグラビア513は、例えば、インキグラビアシリンダ512の外周においてインキグラビアシリンダ512のシリンダ外套に少なくとも含まれている、インキグラビアシリンダ512の外套面518上に直接設けられている、または印刷版として形成される一種のインキ転移版であって、周において閉じたインキ転移版筒状体637、例えばいわゆるスリーブ637の形態で形成されていても、有端の凹版印刷版、例えばインキ転移版前端とインキ転移版後端とを有する凹版印刷版として形成されていてもよい、インキ転移版の外周上に設けられている。
第2のインキ装置シリンダ512の隆起した領域522または隆起部524;524′は、有利な一構成では、同じく、周において閉じたインキ転移版筒状体、例えばいわゆるスリーブの形態で、回転可能にインキ装置508内で支持される、または支持可能なシリンダ体上に着脱自在に配置されている、または配置可能なインキ転移版の表面上に設けられていてもよい。
着肉装置511は、凹部513を有するインキ装置シリンダ512の運転回転方向Dで上述の塗工箇所の少なくとも下流側に、せき止め手段526、例えばドクタまたはインキブレードを有し、ドクタまたはインキブレードにより、運転回転方向Dで見てインキ塗工の後、特に後続のインキ装置シリンダ519とのニップ箇所776の前で、先に外套面518上に塗工された印刷インキ517を取り除くことができる。
特に着肉装置511は、インキグラビアシリンダ512の運転回転方向Dでインキ収容室516の少なくとも下流側に、この種のせき止め手段526を有し、せき止め手段526により、運転回転方向Dで見てインキ収容室516の出口側、すなわちインキ収容室516の下流端の領域において、外套面518と接触することで、外套面518上で随伴される印刷インキ517を先んじて取り除くことができる。インキ収容室516は、インキ塗工のこの構成では、周方向でその下流側でせき止め手段526により画定されている。
着肉装置511は、好ましくは、インキゾーンなしに、すなわち、例えば個々に調整可能なインキゾーンなしに、かつ/または軸方向で印刷幅にわたって貫いて延びるせき止め手段526を有して、かつ/または個々に調整可能なインキブレード区間なしに形成されている。
好ましくは、着肉装置511は、センサ装置594も有し、センサ装置594により、インキ収容室516内に存在するインキ量および/または充填高さの度合いを、しかし、少なくとも、例えば充填レベルの下限値および/または上限値に関する臨界的な充填状態の到達についての情報を導き出すことができる。
例えば特に僅かなインキ取り込みに関して有利な第1の構成において、着肉装置511は、インキグラビアシリンダ512の運転回転方向Dで塗工箇所あるいはインキ収容室516の少なくとも下流側に、せき止め手段526を有し、せき止め手段526は、特に少なくとも作業位置あるいは運転位置でインキグラビアシリンダ512の好ましくは硬質かつ不撓性の外套面518と接触している好ましくは当接力に関して変更可能あるいは調整可能なかき取り手段、特にドクタにより形成されており、ドクタにより、彫刻されていない領域上に被着された印刷インキ517を略完全に取り除くことができる。これにより、版シリンダ503上で印刷インキ517が必要とされない箇所で印刷インキ517が取り込まれてしまうことは、初めから特に大幅に低減することができる。その際、印刷インキ517の完全な取り除きとは、接触によるかき落としにもかかわらず、なおも印刷インキ517の跡が、彫刻されていない外套面領域に残されている場合も含まれると解すべきである。インキブレードであって、運転のために所望のインキ層厚さを例えばゾーン状にシリンダ外套とインキブレードとの間の間隙寸法によって調整可能であって、例えば停止状態では印刷インキの流出を回避すべく外套面に接するまで移動可能なインキブレードとは異なり、インキグラビアシリンダ512の好ましくは硬質かつ不撓性の外套面518と接触しているせき止め手段526とは、運転中、インキのかき落としのために外套面518に当接されているせき止め手段526と解すべきである。このために適したドクタは、例えば、ドクタの、作業位置にあるかつ/または接触している端部の耐摩滅性および/または硬さについて、調整可能であって、運転中は間隔を置いているインキブレードに必要であるよりも高い要求を満たす。他方、ドクタは、ばね弾性的にかつ/または全幅にわたって外套面518に当たるよう、ある程度の弾性および/または可撓性があることが望ましい。ドクタとして構成されるせき止め手段526は、少なくともドクタエッジ566に続く区間で、例えば0.7~1.3mm、特に0.9~1.1mmの厚さを有して形成されている。これに加えてまたはこれとは関わりなく、運転中、接触が予定されている構成にあっては、例えば調整駆動部551が必要とされ、調整駆動部551は、ドクタを最初の接触に至るまで動かすだけでなく、さらには当接により少なくとも僅かな弾性変形が引き起こされるまで外套面518に対して動かす。
せき止め手段526、特にかき取り手段、例えばドクタとしてのせき止め手段526は、有利には「ポジティブ」に形成されている、あるいは相応に「ポジティブ」に着肉装置511内に配置されており、すなわち、接線に対して傾きを有して当接されている、あるいは当接可能であり、その結果、接触の場所に引かれた接線は、せき止め手段526、例えばかき取り手段、特にドクタとともに、インキ収容室516側で鋭角を形成している。この角度は、例えば少なくともせき止め手段526の、接触を伴ってまたは接触を伴わずに外套面518と協働する作用端の領域、すなわち、例えば少なくとも3mmの長さの端部区間において成立している。
特にせき止め手段526を、運転中、接触しているドクタとして構成したこととの関連において有利な、インキグラビアシリンダ512に設けられた凹部513のパターンの一構成において、版シリンダ503に設けられた凹部514に対応する、インキグラビアシリンダ512に設けられた特に線形の凹部513は、少なくとも、すべてが中断なしに形成されているのではなく、特に、大きな長さの凹部513、例えば、少なくとも500μmの長さを有する凹部513の場合、少なくとも一部が少なくとも1つの支持箇所515、特に支持ウェブ515を有し、支持箇所515あるいは支持ウェブ515は、版シリンダ503において貫いて延びる凹部514に対応する、第2のインキシリンダ512に設けられた凹部513を中断し、かつ/または支持箇所515あるいは支持ウェブ515は、版シリンダ503において貫いて延びる凹部514にその形状が対応している凹部に囲まれた範囲中に位置し、かつ支持箇所515あるいは支持ウェブ515の上面は、ドクタを支持するためにインキグラビアシリンダ512の荒らされていない、すなわち彫刻されていない外套面518のレベルに位置している(例えば図4aのiii参照。例示的にこの図の下側領域にある2つのグラビア513に略示した)。好ましくは、この種の支持ウェブ515は、荒らされていないレベルに位置する上面によって、該当する凹部513の異なる側に位置する2つの縁部を互いに結合している。これらの支持箇所515あるいは支持ウェブ515は、長尺の凹部513のために、例えば、仮に僅かとはいえドクタエッジ566が落ち込むのを防止する。ドクタエッジ566の落ち込みは、多く繰り返されると、ドクタエッジ566に不規則性を生じさせてしまったり、かつ/または凹部513の縁部を削り取ってしまったりする可能性がある。
しかし、好ましくは、この種の支持箇所515あるいは支持ウェブ515は、個々の凹部513内で個々別々に配置するのではなく、インキグラビアシリンダ512に設けたい凹部513を、版シリンダ503の、画像形成する凹部514から導き出す際に、特に、版シリンダ503に存在する、または設けたい、画像形成する凹部514を、インキグラビアシリンダ512に設けたい対応する凹部513のプリセットに変換する際に、例えば下で詳しく説明するように、同時に考慮あるいは計画に入れてしまう。
この種の支持箇所515あるいは支持ウェブ515は、基本的には、例えば相応のソフトウェアにより、「ランダム」に、すなわち偶然の不規則的な配置で設けられていることができる、あるいは設けられることができ、このことは、例えば視認できてしまう構造の回避に関する利点を必然的に伴う。しかし、確実な支持の信頼性に関して有利な解決手段では、支持箇所515あるいは支持ウェブ515は、インキグラビアシリンダ512に設けられた凹部513のパターンに、規則的な構造525にて重畳されている(例えば図4ii参照)。構造525は、好ましくは、少なくとも、版シリンダ503における着肉すべき同じ画像モチーフの凹部513の領域全体、例えば描きたい画像モチーフ、例えば肖像、建築物、動物相または植物相の描像のすべての線または色分解の線に重畳されている。この重畳は、虚の構造525と、インキグラビアシリンダ512に設けられた凹部513とが重なり合うところに、荒らされていない外套面518のレベルに位置する高さを有する隆起部が設けられる、あるいは設けられているに至る。すなわち、構造525は、凹部513の領域において、そこでパターン525に応じて延びる支持箇所787あるいは支持ウェブ787にのみ看取可能であり、例えば、隣接した凹部513に相応に続いている。
基本的には、支持ウェブ787のこの種の規則的な構造525は、様々な形式で構成されていることができる。而して、例えば支持ウェブ787は、開いた線構造525の直線状かつ平行に延びる線に沿って設けられていることができる(例えば図4bのiおよびii参照)。その代わりに支持ウェブ787は、閉じた円形または多角形の構造、例えばハニカム構造525(例えば図4bのiii参照)の壁上に設けられていてもよいし、または逆相の波構造525(例えば図4bのiv参照)または正相の波構造525(例えば図4bのv参照)に沿って設けられていてもよいし、またはその他の形式で開いたまたは閉じた形状で設けられた構造525に沿って設けられていてもよい。特に有利な一構成において、例えば直線状の線を有する線構造525としての構造525は、凹部513のパターンに重畳されており、線は、直線状かつ互いに平行に延び、互いに例えば300~700μm、有利には400~600μmの間隔を置いており、かつ/またはインキグラビアシリンダ512の回転軸線に対して平行に外套面518上を延びる線あるいはドクタエッジ566に対して例えば20°~30°、有利には25°~35°、特に30°±2°傾いて延びており、かつ/またはその表面の高さに例えば30~50μm、特に35~45μm、好ましくは40±2μmのウェブ幅を有している。図4bには、例えば、上記した構造形状の各々について、例示的に、ベースとなる構造525の例と、相応に浮かび上がった構造を含んだ切り取り画像とが図示されている。その際、ウェブの符号515は、括弧で囲ってある。ウェブ515は、ここでは間接的にのみ看取可能であるからである。
例えば摩耗に関して有利な第2の構成において、着肉装置511は、インキグラビアシリンダ512の運転回転方向Dで塗工箇所あるいはインキ収容室516の少なくとも下流側に、例えば、インキブレード、好ましくは調整可能なインキブレードとして形成されるせき止め手段526を有していることができ、せき止め手段526により、作業位置あるいは運転位置で、インキグラビアシリンダ512の外套面518に対して例えば少なくとも2μm、特に少なくとも5μmおよび/または例えば100μm未満、有利には50μm未満、特に20μm未満の僅かな、好ましくは調整可能な間隔が形成可能である、あるいは運転中、形成されている。これにより、彫刻されていない領域上に被着された印刷インキ517は、例えば少なくとも2μm、特に少なくとも5μmおよび/または例えば100μm未満、有利には50μm未満、特に20μm未満の僅かな層厚さに制限されている、あるいは制限可能である。
特に、インキグラビアシリンダ512の彫刻されていない外套面領域から印刷インキ517を少なくとも大部分取り除くこと、すなわち、完全にまたは薄い層を残して取り除くこととの関連で、有意のインキ取り込みが、選択的に所望の箇所で達成される。そのため、グラビア513あるいは凹部513を有するインキ装置シリンダ512あるいはインキグラビアシリンダ512は、「セレクティブシリンダ」512とも称呼する。
インキレリーフシリンダ519は、周に例えば材料層、好ましくは弾性のかつ/または少なくとも僅かに圧縮性の材料層を有しており、材料層は、その外面において外套面521を形成し、隆起した領域522または隆起部524あるいはそれらの間に位置する凹部を有している。
着肉装置511により着肉すべきインキグラビアシリンダ512と、下流のインキレリーフシリンダ519とは、ここでは、場合によってはその間に直列に配置される1つのまたはさらなるインキ装置ローラまたはインキ装置シリンダとともに、インキユニット529(以下ではインキトレイン529とも称呼する)をなし、インキユニット529あるいはインキトレイン529により、所定の色の印刷インキ517を印刷装置500に取り込むことが可能であり、版シリンダ503に向かって搬送可能である、あるいは搬送する。
このインキトレイン529は、基本的には、下流端の領域で、例えばシャブロンシリンダ519の外套面521、版シリンダ503あるいはその印刷版504と直接協働するように印刷装置500内に配置されていてもよい。多色印刷に関して有利な一構成では、複数の、例えば少なくとも2つのこの種のインキトレイン529が、版シリンダ503周りに配置されていてもよい。版シリンダ503には、上述の形式でインキグラビアシリンダ512を有して構成される1つまたは複数のインキトレイン529と、これとは異なって構成される、例えばインキブレードを有するインキつぼと、平坦な表面を有するインキつぼローラとを有する、例えば従来型としてインキグラビアシリンダなしに形成される1つまたは複数のインキユニット532、例えばインキトレイン532とが、割り当てられていてもよい。
複数のインキトレイン532がある場合、これらのインキトレイン532により、例えば印刷画像のそれぞれ1つのいわゆる色分解、つまり、この塗工すべき色に割り当てられた部分印刷画像が着肉される。2つのインキトレイン529の該当するインキ装置シリンダ512;519上に設けられた凹部513および/または隆起部524;524′もしくは隆起した領域522のパターンは、それゆえ、少なくとも大部分、互いに異なっている。特に、該当するインキ装置シリンダ512;519は、外套面518の、印刷箇所502において印刷すべき同じ画像モチーフに対応するそれぞれの領域に、互いに異なる凹部のパターンを有している。
特に多色印刷に鑑みて優先すべき一構成では、インキトレイン529は、下流端の領域、例えばインキレリーフシリンダ519において、別の、例えば転移シリンダ531として機能するインキ装置シリンダ531と協働するように配置されている。このインキ装置シリンダ531自体は、印刷装置500内に版シリンダ503と協働するように配置されており、好ましくは、弾性かつ/または圧縮性の外套面を有している。
特に印刷箇所502において同時の多色印刷が行われるようにした多色印刷装置500として印刷装置500を構成した、特に優先すべき構成では、上述の別のインキ装置シリンダ531は、インキザンメルシリンダ531として構成される、あるいは機能する。この場合、上述の形式でインキグラビアシリンダ512を有して構成される複数の、例えば少なくとも2つのインキトレイン529が、またはしかし、上述の形式でインキグラビアシリンダ512を有して構成される1つまたは複数のインキトレイン529と、これとは異なって構成される、例えばインキブレードを有するインキつぼと、平坦な表面を有するインキつぼローラとを有する、例えば従来型としてインキグラビアシリンダなしに形成される1つまたは複数のインキトレイン532とからなる組み合わせが、インキザンメルシリンダ531の周に配置されていてもよい。例えば、計5つのインキトレイン529;532が設けられていてもよく、5つのインキトレイン529;532のうちの例えば3つの、例えば下側にあるインキトレイン529は、選択的に印刷インキ517を取り込むインキトレイン529(略して選択型のインキトレイン529)として形成され、その他の2つの、例えば上側にあるインキトレイン532は、従来型に形成されていてもよい(例えば図2b参照)。しかし、基本的には、選択型と従来型のインキトレイン529;532の別の異種の振り分けおよび/またはポジショニングも可能であり、例えば、5つのインキトレイン529;532のうち、1つの下側のインキトレインと、1つの上側のインキトレインとは従来型のインキトレイン532とし、その間の3つのインキトレインは選択型のインキトレイン529としてもよいし、またはしかし、選択型に形成されるインキトレイン529のみを有する同種の構成としてもよい。
基本的には、着肉装置511は、周の空いたところ、すなわち、インキレリーフシリンダ519に対するニップ箇所776または場合によってはその他の構成部材によって隠れないところに任意に、外套面518と協働するように配置されていてもよい。
しかし、第1の構成(とりわけ、例えば図1a、図2aおよび図3a参照)において、着肉装置511は、インキグラビアシリンダ512の、インキレリーフシリンダ519から背離した側に配置されていることができる。その際、上述の接触線あるいは最小間隔の線は、例えばインキレリーフシリンダ519から背離した側に位置している。
せき止め手段526をかき取り手段、特にドクタとして構成したときの、せき止め手段526とインキグラビアシリンダ512の外套面518との間に形成される接触線、あるいはせき止め手段526をインキブレードとして構成したときの、インキグラビアシリンダ512の周上における最小間隔の線は、これにより、着肉装置511のポジショニングについてのこの第1の構成では、インキレリーフシリンダ519に面した側、特に、運転回転方向Dで見て上述の鉛直の平面との交線の前に位置する、インキグラビアシリンダ512の周区間上に位置している。接触線の場合、周方向で見て実体のある、ゼロとは異なる幅、例えば2mmまでの幅を有する接触も含まれると解すべきことは自明である。このことは、接触が行われている場合、外套面518に対する接触によるドクタエッジの「すり合わせ」により生じることもあるし、かつ/またはより良好な封止のために意図的になされていることもある。
代替的な、そして特にインキ収容およびインキ調量に関して特に有利な第2の構成(とりわけ、例えば図1b、図2bおよび図3b参照)では、着肉装置511は、インキグラビアシリンダ512の、インキレリーフシリンダ519に面した側に配置されている。その際、インキグラビアシリンダ512の側とは、インキグラビアシリンダ512の回転軸線R512を通る鉛直の平面の片側に位置する半空間と解すべきである。
その際、例えば、第1の構成のためにも、代替的な構成のためにも、インキグラビアシリンダ512およびこれに属するインキレリーフシリンダ519の、印刷装置500内での配置は、印圧印加中、印刷装置500に含まれるインキグラビアシリンダ512のすべて、複数または少なくとも1つのインキグラビアシリンダ512に関して、例えば、5つのインキグラビアシリンダ512のうちの第3のインキグラビアシリンダ512に関して、インキグラビアシリンダ512およびこれに属するインキレリーフシリンダ519の回転軸線R512;519を結んだ平面が水平線とともに形成する角度が、最大で60°、好ましくは最大で45°の角度であるような配置とされている。このような配置は、インキ装置主コンポーネント、すなわちインキ供給から選択的な転移と場合によってはインキ集合とを介して版シリンダ503の着肉に至るインキ装置主コンポーネントの概ね水平方向に方向付けられた配置を表している。上述の両構成について、機能的に同じ構成部材または構成部材群であるところでは、このための符号を区別して使用しない。
インキ装置シリンダ512;519;531と、着肉装置511とは、印刷装置シリンダ501;503とともに1つの共通の架構内に設けられていてもよいし、または固有の、例えば印刷装置シリンダ501;503を支持する架構とは異なる架構533;538、例えば部分架構533;538内に配置されていてもよい。
基本的には、着肉装置511の特別な位置および/または特別な形成によらないが、有利には、上述の位置および/または構成の1つとの関連において、インキ装置架構533,538は、分割可能に形成されている。その際、インキ装置は、例えば少なくとも着肉装置511とインキグラビアシリンダ512とを支持する架構538、例えば部分架構538を有し、架構538は、両側に設けられた架構壁を有し、1つまたは複数のインキレリーフシリンダ519と場合によっては転移シリンダ531とを支持する架構部分から分離可能であり、半径方向で特に水平に離間移動可能あるいは押しのけ可能であり、これにより、例えば開放された状態でその間に操作員のための操作空間および/またはメンテナンス空間を形成することができる。この架構部分は、印刷装置シリンダ501;503も支持する架構部分であってもよいが、好ましくは、インキ装置508だけに割り当てられた部分架構533として構成されており、部分架構533自体は、印刷装置シリンダ501;503を支持する好ましくは空間固定の部分架構から、印刷装置部分509の半径方向で、特に水平に離間移動可能であり、これにより、例えば開放された状態でその間に操作員のための操作空間および/またはメンテナンス空間を形成することができる。
しかし、基本的には、着肉装置511の特別な位置および/または特別な形成によらないが、有利には、上述の位置および/または構成の1つとの関連において、着肉装置511は、少なくともせき止め手段526、例えばかき取り手段もしくはドクタまたはインキブレードと、場合によっては着肉装置511側のインキ収容室516の画定部とは、インキグラビアシリンダ512に対して相対的な半径方向の位置に関して調整可能、例えば外套面518により強く接するまたは近付くように、そして接触が弱まるまたは外套面518から遠ざかるように可動である(例えば概略的に双方向矢印534により略示したのでそれを参照のこと)。この調整は、調整駆動部551により、例えば調整駆動部551に含まれる伝動機構527を介して、かつ/または好ましくは、調整駆動部551に含まれる遠隔操作可能な駆動手段536により実施される。調整駆動部551は、特にせき止め手段526を、運転中当接するドクタとして構成した場合、好ましくは、摩滅に起因してドクタが短くなると、ドクタを外套面518に向かってあるいは外套面518に対して移動させていくように構成されている。このことは、基本的には、短縮を記録するセンサと、駆動手段としての駆動モータ536とを有する制御回路によって、または駆動手段としての、かかっているトルクに関して制御される駆動モータ536によって実施可能である。特に有利な一構成において、駆動手段536は、力による駆動手段536として形成されており、好ましくは、圧力媒体により操作されるアクチュエータ536、例えば作業シリンダ536、特に空気圧シリンダ536により形成されている。これにより、特にせき止め手段526をドクタとして形成したとき、当接力は、保証され、かつ/または圧力レベルの選択により適当に変更される。せき止め手段526を例えば間隔の調整が可能なインキブレードとして構成したときは、このような力による駆動手段536は、例えばストッパ手段、好ましくは調整可能なストッパ手段に向かって作動可能であってもよい。好ましくは、この調整運動は、少なくともシリンダ近傍の領域で、すなわち、例えば外套面518に達する前の少なくとも最後の3mmのところで線形にまたは少なくとも略線形に実施される。これにより、外套面518における条件は、例えば調節時またはせき止め手段長さが変わったときも維持される。旋回軸線回りの、好ましくは、インキグラビアシリンダ直径の少なくとも2倍に相当する曲率半径での旋回運動の場合。特に有利なのは、調整範囲内では、せき止め手段526あるいは動かされるアッセンブリ全体の、例えば水平線または衝接点におけるインキグラビアシリンダ512の接線に対する傾き角を、損耗に起因する移動時ならびに/または接近方向調整および離間方向調整時に維持する運動、あるいはこれを強制する案内である。その際、運動は、好ましくは、線形にドクタブレード平面内で、すなわち、保持部からインキグラビアシリンダ512との最初の接触に至る延在の方向で延びている。その際、この運動は、運動の軌道を定めるガイド576を介して定められていてもよく、ガイド576は、駆動手段536と、動かしたい構成部材との間の動力伝達系統内に含まれている、またはしかし、この構成部材に作用する動力伝達系統に対してパラレルに、動かしたい構成部材を上述の運動の軌道上に強制する。せき止め手段526、あるいはインキ収容室516を着肉装置511側で画定する部材の、例えば水平線に関する傾き角を維持するガイド576は、例えば特に直線状のリニアガイド576または平行四辺形ガイド576として設けられていてもよい。着肉装置511は、または少なくともせき止め手段526と、インキ収容室516を着肉装置511側で形成する部材とは、このために、例えば間接的または直接的に側方部材537、例えば側方のフレーム部材537、特に側板537に相応に可動に支持されており、側方部材537自体は、架構固定にインキ装置508の架構538に、またはしかし、好ましくは、インキグラビアシリンダ512の回転軸線R512に関して固定の保持手段539、例えばインキグラビアシリンダ512とともに連れ動かされる下位架構の端面の側方部材539に支持されている。インキグラビアシリンダ512が例えば調整目的でまたは接近方向調整および離間方向調整のために半径方向で調整可能にインキ装置508の架構538内で支持されている優先すべき場合には、着肉装置511の、あるいは着肉装置511を支持するフレーム部材537の、シリンダ固定の、すなわちインキグラビアシリンダ512に連結された支持部により、インキグラビアシリンダ512の位置を変更しても、外套面518に対するせき止め手段526の一定の相対位置が保証される。端面の側方部材539は、ラジアル軸受672;691の回転しない、しかし、例えばそれ自体は偏心的に支持される外側の軸受レースに、例えば不動に配置されていることができ、ラジアル軸受672;691は、端面のシリンダジャーナル559、またはインキ装置シリンダ512を支持するシャフトの端面の端部559を受けている。このようなシャフト端部も、以下では、明示的に区別しないときは、インキグラビアシリンダ512のジャーナル559またはシリンダジャーナル559と称呼する。例えば偏心的に構成されるこの軸受レース、またはこの軸受レースを偏心的に受ける外レースは、例えば架構孔内に支持され、例えば偏心レース733、特に偏心ブシュ733として形成されている。
下位架構を補強するために、両側方部材539は、例えばインキグラビアシリンダ512の回転軸線R512(図5bに記入)から離れて位置する端部領域で、クロスストラット605、特にクロスバー605により補強されていてもよい(例えば例示的に図5bおよび図10bに略示したのでそれを参照のこと)。
調整機構およびその駆動部は、基本的には、せき止め手段526の位置および/または当接力もしくは間隔の調節以外に、例えばメンテナンス目的またはセットアップ目的のために必要となる大きな調整行程、例えば少なくとも50mm、特に100mmを超えるような調整行程にわたっての着肉装置511の離間方向調整も実施し得るように形成されていてもよい。しかし、有利な一構成において、着肉装置511は、例えばフレーム部材537に、インキグラビアシリンダ512から離間移動可能、例えばフレーム部材537に設けられた軸線541回りに旋回可能に支持されている。往復運動は、手動で、または遠隔操作可能な駆動手段により実施可能である。
しかし、基本的には、着肉装置511の特別な位置および/または特別な形成によらないが、有利には、上述の位置および/または構成の1つとの関連において、着肉装置511は、少なくともせき止め手段526、例えばかき取り手段もしくはドクタまたはインキブレードとしてのせき止め手段526と、場合によっては着肉装置511側のインキ収容室516の画定部とは、インキグラビアシリンダ512に対して相対的な軸方向の位置に関して可動に、特に変動可能に、例えば変動して右側の折り返し位置と左側の折り返し位置との間で往復可動に支持されている。この運動は、例えば図3aおよび図3bにおいて紙面に対して出入りする運動に相当し、それゆえ、やや斜めに延びる双方向矢印542と、矢印元端および矢印先端を示すシンボルとにより略示してある。好ましくは、この変動運動は、全体で少なくとも2mmのストローク、例えば3~8mm、好ましくは4~6mmのストロークにわたって実施される。着肉装置511の支持部は、または少なくともせき止め手段526、例えばかき取り手段もしくはドクタまたはインキブレードとしてのせき止め手段526と、場合によっては着肉装置511側のインキ収容室516の画定部との支持部は、少なくとも2mmのストローク、例えば3~8mm、好ましくは4~6mmのストロークにわたる軸方向の変動を可能にするように形成されている。軸方向の運動は、軸方向駆動部552、例えば変動駆動部552を介して、例えば変動駆動部552に含まれる伝動機構528を介して、かつ/または好ましくは変動駆動部552に含まれる遠隔操作可能な駆動手段543、特に電気モータ543により実施される。着肉装置511は、または少なくともせき止め手段526、特にドクタと、インキ収容室516を着肉装置511側で形成する部材とは、このために例えばフレーム部材537に、またはインキグラビアシリンダ512を支持する架構、架構部分または部分架構538に相応に軸方向可動に支持されている。軸方向の相対運動を可能にするこの支持部は、上で説明したように、間接的または直接的にインキ装置508の架構538に、または好ましくは、シリンダ固定の保持手段539に設けられていることができる。軸方向の変動のための振動数は、例えば0.05~1.00Hzの間にあり、好ましくは、0.1~0.3Hzの範囲にある。
基本的には、着肉装置511の特別な位置および/または特別な形成によらないが、有利には、上述の位置および/または構成の1つとの関連において、インキ収容室516内のインキレベルを軸方向で一様化する装置544、例えばインキ分配装置544、特にインキ攪拌装置544が設けられている。この装置544は、例えば分配フィンガ546として機能する少なくとも1つのインキ分配器546または特にインキ攪拌器546を有し、インキ分配器546またはインキ攪拌器546の前側の端部553は、少なくとも作業位置でインキ収容室516内へ、インキ分配器546またはインキ攪拌器546が特に一方の端部553でもって、運転に関してせき止め手段526あるいはドクタの前にある充填レベルに没入するあるいは没入可能である程度に突入している。インキ分配装置544のインキ分配器546は、没入する端部553の代わりに、または好ましくは、没入する端部553に加えて、インキ出口619を有していてもよく、インキ出口619は、インキ分配器546においてインキ収容室516内を軸方向で往復動される、あるいは往復可動であり、これにより、供給すべき印刷インキ517を分配する。運転中、インキ収容室516内に蓄えられた特に粘性のある印刷インキ517は、せき止め手段526の直前に、通過する外套面518と接触することによって形作られる「インキロール」を形成する。少なくとも1つのインキ分配器546は、例えば軸方向可動に、着肉装置511を支持する架構533;538に、または好ましくは着肉装置511の側方部材537;558に間接的または直接的に支持されている、または場合によっては設けられているクロスメンバ547、例えばクロスバー547に直接的に支持されている。例えばインキ分配器546は、スライダ548に配置されており、スライダ548は、リニアガイド549内でまたはリニアガイド549に接して軸方向可動に支持されており、駆動手段581、例えば電気モータ581により往復可動である。而してインキ分配器546は、有利な第1の構成(例えば図11および図12aに例示的に示した着肉装置511の配置および/または構成についての第1の構成参照)では、例えば回転を直線運動に変換する伝動機構を介して、電気モータ581として形成される駆動手段581により往復可動である。第2の有利な構成(例えば図12bに例示的に略示した着肉装置511の配置および/または構成についての第2の構成参照)では、圧力媒体により操作可能なピストン-シリンダ-システム581として形成される駆動手段581により構成されている。その際、例えば、インキ分配器546を支持するスライダ548に結合されるピストンは、軸方向で延びる圧力媒体室565、例えばシリンダ565内で往復動される。好ましい一実施の形態において、圧力媒体室565は、クロスバー内、特にドクタホルダ554を支持する、またはドクタホルダ554を有するスライダ548を支持する上述のクロスバー547内で延びている。その際、ピストンの両側にある両チャンバには、分けられた2つの加圧流体管路545により加圧流体、特に正圧下にある圧縮空気が、供給可能である、またはこの種の1つの加圧流体管路545により、制御される切り換え弁を介して供給可能である。
有利には、インキ分配器546は、少なくとも0.3Hz、好ましくは少なくとも0.5Hzの振動数で往復動される。
基本的には、着肉装置511の特別な位置および/または特別な形成によらないが、有利には、上述の位置および/または構成の1つとの関連において、インキグラビアシリンダ512は、「運転に関して」、すなわち、例えば交換のためにまたはメンテナンス目的および/もしくはセットアップ目的でかつ/または例えばさらなるインキ装置コンポーネントの分解なしに、インキ装置08内に、あるいはインキ装置08の架構533;538内に取り出し可能に支持されている。これは、一構成では、インキ装置シリンダ512の軸方向での取り出しであることができ、または別の一構成では、半径方向での取り出しであることができる。
基本的には、着肉装置511の特別な位置および/または特別な形成によらないが、有利には、上述の位置および/または構成の1つとの関連において、インキグラビアシリンダ512は、温度調節可能に、特に温度調節流体により貫流可能に形成されている。
基本的には、着肉装置511の特別な位置および/または特別な形成によらないが、有利には、上述の位置および/または構成の1つとの関連において、インキ収容室516に供給すべき印刷インキ517は、管路の経路内でインキ収容室516内への流出部より上流で温度調節可能である。このために、例えばインキ供給の管路の経路内に、温度調節装置604、特に加熱装置604が設けられている。
基本的には、着肉装置511の特別な位置および/または特別な形成によらないが、有利には、上述の位置および/または構成の1つとの関連において、インキグラビアシリンダ512は、好ましい構成では、他のインキ装置シリンダ519;531および/または印刷装置シリンダ501;503の駆動部とは機械的に独立した固有の駆動手段616、例えば駆動モータ616により回転駆動可能である。
上述の構成および変化態様を限定することなく、以下では、着肉装置511の構成および/または配置に関する第1の有利な実施例(例えば図5a、図6a、図7、図8a、図9、図10a、図11、図12a、図13、図14、図15、図16および図17参照)および第2の有利な実施例(例えば図5b、図6b、図8b、図10bおよび図12b参照)についてさらに詳しく説明する。着肉装置511は、第1の実施例では、インキグラビアシリンダ512の、インキレリーフシリンダ519から背離した側に配置されており、第2の実施例では、インキグラビアシリンダ512の、インキレリーフシリンダ519に背離した側に配置されている。その際、せき止め手段526、例えばインキブレードまたは特にドクタとしてのせき止め手段526は、例えば第1の実施例では、インキグラビアシリンダ512の、運転中上向きに回転する側でインキグラビアシリンダ512と協働し、第2の実施例では、インキグラビアシリンダ512の、運転中下向きに回転する側でインキグラビアシリンダ512と協働している。後者は、特に付加的な転移シリンダ531、特にインキザンメルシリンダ531を有するインキ装置508の構成に当てはまる。
着肉装置511は、凹部513を有するインキ装置シリンダ512の運転回転方向Dで上述の塗工箇所あるいはインキ収容室516の少なくとも下流側にせき止め手段526、例えばドクタまたはインキブレードを有し、ドクタまたはインキブレードにより、運転回転方向Dで見てインキ塗工の後、特に後続のインキ装置シリンダ519とのニップ箇所776の通走前に、先に外套面518上に塗工された印刷インキ517を取り除くことが可能である。この構成では、せき止め手段526は、好ましくは、ドクタとして形成されており、外套面518上に先に塗工された印刷インキ517を、彫刻されていない領域から上述の意味で完全に取り除く。
接触線は、あるいはせき止め手段526をインキブレードとして構成したときは、インキグラビアシリンダ512の周上における最小間隔の線は、第1の構成では、好ましくは、インキグラビアシリンダ512の上半分の領域、例えば回転軸線R512を通る水平線より上の10°~30°の領域に位置し、第2の構成の場合、好ましくは、インキグラビアシリンダ512の下半分の領域、例えばインキグラビアシリンダ512を真ん中で分割する水平線より下の70°~89°の領域に位置している。ここでは好ましくは、ドクタとして形成されるせき止め手段526は、2つのパーツからなるせき止め手段ホルダ554、特にドクタホルダ554内に保持、特に締結されており、せき止め手段ホルダ554は、第1の構成では、例えばインキ室側に、第2の構成では、例えば外側に、せき止め手段を支持する受けバー556を有し、他方の側に、受けバー556に着脱自在に結合される、例えばねじ止めされるクランプバーまたはカバーバー557を有している。せき止め手段ホルダ554あるいは受けバー556は、例えば自立形に構成されて、間に何も介さず、例えば直接、側方部材537;558、例えば側方のフレーム部材537;558、例えば側板537;558に支持されていてもよいが、好ましくは、例えば両側で端面のフレーム部材537;558に支持されたクロスメンバ547、例えばクロスバー547に接して、またはクロスメンバ547、例えばクロスバー547上に配置されている。着肉装置511の配置についての第1の構成では、受けバー556の、下方に続く部分は、単独で、または場合によっては設けられているクロスバー547または場合によっては設けられている別の構成部材とともに、インキ収容室516の背後の、すなわちインキグラビアシリンダ512とは反対側に位置する画定部を形成している。インキ収容室516は、下向きに、この第1の構成の第1の実施変化態様では、場合によっては設けられているインキ分配装置544の、場合によっては下からインキ収容室516内に突入するインキ分配器546まで、かつ/または例えばインキ分配装置544の下に設けられた、場合によっては運転中または運転後滴下する印刷インキ517のためのインキ捕捉装置561まで開いている。その際、例えば案内装置563、例えば1つまたは複数のパーツからなる、外套面518に辛うじて触れるか触れないかの案内金属薄板563が設けられており、案内金属薄板563は、印刷インキ517を外套面518に向けて案内し、これにより、外套面518により回転方向で再びせき止め手段526に向けて一緒に運搬することができる。その下には、例えば停止状態のときにインキ収容室516から流出する印刷インキ517を受けるための捕捉容器562、例えば捕捉槽562が設けられていてもよい。
せき止め手段526の作用側のエッジ566、例えば受けバー556のドクタエッジ566から間隔を置いて、着肉装置511の配置についての第1の構成では、インキ収容室側に例えばインキ収容室516内へ隆起したバリア564、例えば滴切り564が設けられており、バリア564により、背後の画定部に沿って印刷インキ517が流れ落ちることは抑制される。このバリア564は、受けバー556の形状付与により形成されていても、または屈曲された固有のバー564により形成されていてもよい。
第1または第2の構成における着肉装置511の配置によらず、せき止め手段ホルダ554、特に受けバー556は、長さの異なるせき止め手段526を受けるためにかつ/または自由長さ(すなわち、せき止め手段526の、せき止め手段ホルダ554内で締結されていない、または受けバー556により支持されていない区間の長さ)の異なるせき止め手段526を受けるために形成されている。その際、せき止め手段526の長さあるいは区間の長さとは、インキグラビアシリンダ512に面した前縁から、シリンダから遠い方の後縁またはそのクランプ箇所もしくは支持箇所に至る延在長さと見なされる。この場合、せき止め手段526の軸方向の延在長さは、せき止め手段526の幅と見なすべきである。それに加えてまたはその代わりに、せき止め手段ホルダ554は、厚さの異なるせき止め手段526を受けるように、かつ/または印刷インキ517の除去のために機能するせき止め手段526の他に、図示しない支持要素を受けるように形成されており、支持要素は、より薄いせき止め手段526のために高さの差を埋め、かつ/またはシリンダに近い方の側でせき止め手段ホルダ554から突出して、せき止め手段526を、特にそれが、接触するように設けられたドクタとして構成された場合に、接触線におけるシリンダ接線に対して鈍角を形成する側で支持する。
着肉装置6511の有利なアクセサリとして、厚さおよび/または剛性の異なるせき止め手段526を用意し、かつ/またはせき止め手段ホルダ554内に装入できるようにしてもよい。
第1または第2の構成における着肉装置511の配置によらず、インキ収容室516は、端面で側方部材567、例えば側板567により画定されている。これらの側方部材567は、サイドシールとも称呼し、インキ収容室516を側方で閉鎖し、インキグラビアシリンダ512に面した側568、例えばシール側568に、協働するシリンダ周区間に対して相補的な輪郭を有している。これにより、この側は、略間隙なしに該当するシリンダ周区間に接せられる。側方部材567は、少なくとも僅かに圧縮性および/または弾性の材料から形成されていてもよいし、または封止のために機能する側568に、可撓性の、例えば圧縮性および/または弾性の材料からなる当て物を有していてもよい。側方部材567は、例えばせき止め手段ホルダ554の受けバー556および/または受けバー556を支持するクロスメンバ547の端面に配置されており、特に着脱自在に取り付けられている。その際、側方部材567は、インキグラビアシリンダ512に向かって可動に支持され、例えばばね手段、例えば圧縮ばねによりインキグラビアシリンダ512に向かって付勢されていてもよい。両側方部材567は、当接位置で直接、グラビア513を有する外套面518と協働する、またはインキグラビアシリンダ512により支持され、グラビアを有するインキ転移版の場合には、好ましくは、このインキ転移版の縁部領域と協働する。
有利な一構成において、インキ収容室616を回転方向下流で画定するせき止め手段526、特にドクタとして形成されるせき止め手段526に加えて、回転方向でせき止め手段526の後に除去機構572が設けられていてもよく、除去機構572により、せき止め手段526の、回転方向で見て下流側のエッジに集合した印刷インキ517を、印刷インキ517がまた、エッジから引き剥がされて外套面518に移されてしまう前に、エッジから除去することが可能である、または別の構成では、集合し移されてしまった印刷インキ517を、第2のインキ装置シリンダ519とのニップ箇所776内に進入する前に止めることが可能である。
このために、せき止め手段ホルダ554の受けバー556に、かつ/または受けバー556を支持するクロスメンバ547に、かつ/または架構538もしくは上述の下位架構の側方部材539に、保持装置569が結合されていることができ、保持装置569上に、好ましくは、第1の構成における着肉装置511の配置との関連において、場合によっては設けるべき下で詳しく説明する除去機構572が配置されており、特に着脱自在に配置可能である。
インキ収容室516を着肉装置511側で直接包囲する構成部材、例えば少なくとも、せき止め手段526を含めたせき止め手段ホルダ554、場合によってはクロスメンバ547、場合によっては側方部材567、場合によっては設けられている除去機構572または除去機構572のための保持装置569、および場合によってはこれらの構成部材に堅固に、しかし、例えばメンテナンス目的またはセットアップ目的で着脱自在に配置される別の構成部材、例えば別のせき止め手段および/または場合によっては設けられているインキブレード駆動部は、それら全体で、以下ではインキ収容ユニット571とも称呼し、特に、インキブレードとして形成されるせき止め手段526との関連では、インキつぼ571とも称呼する。
このインキ収容ユニット571は、好ましくは、全体として着肉装置511から取り出し可能である(例えば図6bに例示的に略示した着肉装置511の配置、ただし、ここでは他方の側からも見るために垂直な中心軸線回りに180°回転させて図示してある配置についての第2の構成参照)が、有利には、少なくとも着肉装置511内で作業位置から、インキグラビアシリンダ512からさらに間隔を置いて位置するメンテナンス位置またはセットアップ位置へ押しのけ可能である。このためにインキ収容ユニット571は、例えば図3aおよび図5aに示した構成に例示的に示すように、例えば可動、特に直動可能に、直接、インキグラビアシリンダ512を支持する架構、架構部分または部分架構538に支持されている、または好ましくは、側方部材537;558、例えばフレーム部材537;558、特に側板537;558に支持されており、側方部材537;558自体は、間接的または直接的に、それ自体可動または剛性的に、インキグラビアシリンダ512を支持する架構、架構部分または部分架構538に支持されている。好ましくは、直動可能な支持は、リニアガイド573、例えばダブテールガイド573を介して実施される。例えば、図3bおよび図5bに示した構成について例えば図6bに例示的に示すように、せき止め手段ホルダ554およびせき止め手段526を有するインキ収容ユニット571は、全体として着肉装置511から取り出し可能に、特に、着肉装置511内にとどまり、せき止め手段ホルダ554を間接的または直接的に支持するクロスメンバ547から除去可能に構成されていることができる。その際、インキ収容ユニット571は、図中、特に符号を付して示してはいない取り付け手段、例えばねじまたはロックを介して間接的または直接的にクロスメンバ547に固定可能である。
着肉装置511の構成および/または配置について「例示的」に以上で示した、かつ以下で示す細部の構成および説明は、明示的に反対のことを言わない限りまたは明らかに適用不能でない限り、一般的な解決アプローチに、または相互にそれぞれ他方の構成および説明に準用することができる。
既に上で言及した、有利な一構成において、せき止め手段526、特にせき止め手段526を有するかつ/またはインキ収容室516を画定するインキ収容ユニット571は、例えば駆動手段536および/または伝動機構527を有する調整駆動部551により、インキグラビアシリンダ512に対するその半径方向の相対位置に関して調整可能、特にインキグラビアシリンダ512に向かって接近方向調整可能に、かつインキグラビアシリンダ512から離間方向調整可能に形成されている。調整駆動部551は、特に接触が予定された除去手段526の場合、好ましくは、作用するエッジが摩滅し、これに伴いせき止め手段526が短くなってしまったときに、外套面518におけるドクタエッジの所望のかつ/または今ある当接、特に当接力および/または当接位置が維持されるようにせき止め手段526を移動させるように形成されている。このために、例えば摩滅により引き起こされた短縮または除荷の、相応のセンサシステムによる検知と、モータ式の駆動手段による相応のモータ式の調節とを設けるあるいは実施することができる。しかし、代替的には、特に有利な一構成において、駆動手段536は、力による駆動手段536として形成されていてもよく、好ましくは、圧力媒体により操作される作業シリンダ536、特に空気圧シリンダ536として形成されていてもよい。好ましくは、力、ここでは圧力は、少なくとも調整範囲内で可変である。これにより、特にせき止め手段526をドクタとして形成したとき、所定の当接力が保証され、かつ/または圧力レベルの選択により適当に変更される。せき止め手段526を例えば間隔が調整可能なインキブレードとして構成したときは、このような力による駆動手段536により、せき止め手段526もしくはインキ収容ユニット571またはせき止め手段526を支持するせき止め手段ホルダ554を、例えばストッパ手段、好ましくは調整可能なストッパ手段に対して当接させることができる。
調整は、基本的には1つの旋回軸線回りの旋回によって実現されていてもよいが、半径方向可動の支持についての第1の有利な構成、特に、可能な変動運動および/またはインキグラビアシリンダ512の、インキレリーフシリンダ519から背離した側に位置する着肉装置511との関連において有利な構成では、平行四辺形ガイド576として形成されるガイド576が設けられている。その際、少なくともせき止め手段526を有するインキ収容ユニット571は、両側に、またはインキ収容ユニット571あるいはせき止め手段526を上述の意味で相対可動に支持する側方部材558毎に、それぞれ2つの、特に平行四辺形の互いに向かい合う2辺の形態で延びる揺れ腕574に支持されている。これらの両揺れ腕574は、せき止め手段526を支持するインキ収容ユニット571あるいはせき止め手段ホルダ554に、インキグラビアシリンダ512に対して異なる間隔を置いた2つの箇所で作用し、相応に互いに間隔を置いた旋回軸線回りに旋回可能である。架構側では、揺れ腕574は、互いに上述の同じ間隔を置いて、それぞれの旋回軸線回りに旋回可能であり、それぞれの揺れ腕574上の旋回軸線間の間隔は、両揺れ腕574で同じである。
特にガイドを平行四辺形ガイド576として構成したとき、揺れ腕574は、例えばせき止め手段526またはせき止め手段526を有するインキ収容ユニット571が軸方向可動あるいは変動可能に構成されている場合、好ましくは、弾性変形可能な揺れ腕574、例えば金属薄板ストリップとして形成されている。
架構側で揺れ腕574は、インキグラビアシリンダ512を支持する架構、架構部分または部分架構538に直接支持されていてもよいし、またはしかし、この種の架構、架構部分または部分架構538に間接的に結合される1つまたは複数のパーツからなる側方部材あるいはフレーム部材537に支持されていてもよい。好ましくは、揺れ腕574は、架構側で、1つまたは複数のパーツからなる側方部材あるいはフレーム部材537に支持されており、この側方部材あるいはフレーム部材537には、調整運動を生じさせる駆動手段536も架構側で作用している。駆動手段536として、場合によっては電気モータ、しかしここでは好ましくは、圧力媒体により操作される作業シリンダ536、特に空気圧シリンダ536が設けられている。上述の軸方向可動性あるいは変動が予定されている場合、インキ収容ユニット571あるいはせき止め手段ホルダ554への駆動手段536の駆動側の連結は、相対運動を吸収する連結、例えば着肉装置511の第1の構成について例示的に示したように、ジョイント式の結合部577、例えばボールジョイントヘッド577を介して、または例えば着肉装置511の第2の構成のために例示的に設けられているように、着肉装置511の変動しない部分、例えばここでは変動しないクロスメンバ547に対して行われる。
リニアガイド576としてのガイド576の代替的な一構成、例えば堅牢性に関して有利な代替的な一構成において、着肉装置511は、半径方向可動の支持のために両側で、ガイド要素576.1;576.2の互いに相対的に直動可能なペア内においてまたはペアに沿って支持されており(例えば図5bに例示的に示した着肉装置511の配置および/または構成についての第2の構成参照)、ガイド要素576.1;576.2のうちの一方は、架構固定にインキ装置架構533,538または上述の部分架構538に配置されており、これに対して相対可動のガイド要素576.2は、着肉装置511のせき止め手段526に間接的または直接的に結合されている。接近方向調整は、ここでは好ましくは、圧力媒体により操作されるアクチュエータ536を介して実施され、アクチュエータ536は、好ましくは、ばね弾性の要素535、例えば少なくとも1つの圧縮ばね535に抗して働く。調整行程は、接近方向調整位置の側で、場合によっては調整可能なストッパにより制限されている。
架構固定に設けられたガイド要素576.1は、例えば駆動手段536および場合によっては設けられているばね弾性の要素535とともに1つのハウジング555、例えば支持ハウジング555内に配置されており、ハウジング555は、相応に間接的または直接的にインキ装置架構533,538または上述の部分架構538に配置されている。
しかし、特にガイド576をリニアガイド576として構成したとき、かつ/または例えばせき止め手段526またはせき止め手段526を有するインキ収容ユニット571を軸方向可動あるいは変動可能に構成した場合、着肉装置511に含まれると見なすべきガイド要素576.2は、せき止め手段526に剛性的に、かつ直接、結合されているのではなく、せき止め手段526を好ましくは軸方向可動に支持する構成部材、例えば、あるクロスメンバ547または上述のクロスメンバ547に結合されている。せき止め手段526は、その際、例えばスライダ575、例えばキャリッジ575に配置されており、スライダ575は、1つまたは複数の軸方向で延びるガイド585内に軸方向可動に支持されている(例えば図8bに例示的に示した着肉装置511の配置についての第2の構成参照)。除去可能なインキ収容ユニット571の場合、インキ収容ユニット571は、例えば着脱自在に軸方向可動のスライダ575に配置されている、あるいは配置されているべきである。
インキグラビアシリンダ512および着肉装置511は、印刷装置架構あるいは該当する部分架構538(533)に直接配置されていてもよい。有利な一発展形において、インキグラビアシリンダ512および着肉装置511は、インキグラビアシリンダ512および着肉装置511を支持する下位架構の側方部材578に支持されており、下位架構は、例えば滑り軸受または特に転がり軸受を介して、ユニットとして、特に水平方向に沿ってガイド579上を、特にインキグラビアシリンダ512とともに可動、例えば走行可能であり、下流に続くインキ装置シリンダ519に対して接近方向調整あるいは離間方向調整可能である。
変動可能なあるいは変動するせき止め手段526あるいは変動可能なあるいは変動するインキ収容ユニット571を有する有利な構成において、基本的には、軸方向駆動部552として、軸方向で作用するリニア駆動部、例えば電気モータにより回転され、回転方向が逆転可能なスピンドルドライブ、特にボール循環型スピンドルドライブ、または運動方向が反転可能なリニアモータが設けられていてもよい。ここで好ましい一構成において、軸方向駆動は、電気モータ543として構成される駆動手段543の回転を直線運動に変換する伝動機構528を介して実施される。
第1の構成(例えば図9および図10aに例示的に示した着肉装置511の構成および/または配置についての第2の構成参照)において、この伝動機構528は、例えば、駆動要素583、例えば所望の軸方向に対して垂直に延びる回転軸線回りに偏心的に回転可能な駆動要素583、特に回転軸線が例えば所望の軸方向に対して垂直に延びる偏心ディスク583を有し、偏心ディスク583は、横方向で堅固に、または少なくとも堅牢にせき止め手段ホルダ554に結合される1つまたは複数のパーツからなる伝達手段586に設けられた空所584内に係合している。伝達手段586は、例えば付設部586、例えば舌片586であることができ、舌片586は、インキ収容ユニット571に直接、または上述の取り出し可能性の場合は、インキ収容ユニット571を半径方向可動に支持する側方部材558に配置されている。空所584は、その際、軸方向で見て、偏心ディスク583の外径に相当する、または僅かに大きい内法の幅を有している。これに対して垂直に、例えば、少なくとも偏心ディスク583の直径に2倍の偏心量を加えたものに相当するより大きな内法の幅が設けられている。偏心ディスク583は、電気モータ543により直接、またはしかし、伝動機構587、例えばここではコーナ部伝動機構587を介して駆動されていることができる。
第2の構成(例えば図6bおよび図10bに例示的に示した着肉装置511の構成および/または配置についての第2の構成参照)において、この伝動機構528は、同じく、例えば所望の軸方向に対して垂直に延びる回転軸線回りに偏心的に回転可能な駆動要素583を有し、ここでは特に、ここでは例えば1つまたは複数の節からなるカプラ586として形成される伝達手段586、例えば1つまたは複数のパーツからなるリンク586の、電気モータ543により駆動され、例えばその回転軸線が所望の軸方向に対して垂直に延びるシャフト595の端面に偏心的に配置される連結部583を有している。シャフト595は、例えば電気モータ543の軸595自体によって形成されていても、または軸595に続くかつ/または軸595により駆動されるシャフト595によって形成されていてもよい。1つまたは複数の節からなるカプラは、間接的または直接的に、全体として軸方向で変位可能なインキ収容ユニット571に、または軸方向で変位可能なスライダ575に作用することができる。半径方向可動に支持する側方部材558配置されている。空所584は、その際、軸方向で見て、偏心ディスク583の外径に相当する、または僅かに大きい内法の幅を有している。これに対して垂直に、例えば、少なくとも偏心ディスク583の直径に2倍の偏心量を加えたものに相当するより大きな内法の幅が設けられている。
軸方向のストロークを偏心量によって定める部材、例えば偏心ディスク583、あるいは偏心的な連結部583を有するシャフト595は、有利な構成では交換可能であってもよい。
上述のインキ分配装置544を有する有利な構成において、着肉装置511は、インキグラビアシリンダ512の軸方向(例えば双方向矢印588参照)で見て軸方向可動に支持されるインキ分配器546を有する、軸方向でインキを分配するかつ/または一様化する上述の装置544を有している。少なくとも1つのインキ分配器546、例えば分配フィンガ546は、ここでは例えばスライダ548を介して、例えば上述のクロスバー547とは異なるクロスメンバ589、例えば別のクロスバー589に軸方向可動に支持されており、クロスバー589自体は、端面でそれぞれ間接的または直接的に、着肉装置511を支持する架構533;538に、または好ましくは、着肉装置511の側方部材537;558に支持されている。インキ分配装置544のインキ分配器546は、没入する端部553の代わりに、または好ましくは、これに加えてインキ出口619を有していてもよく、インキ出口619は、インキ分配器546において軸方向でインキ収容室516内を往復動され、あるいは往復可動であり、これにより、供給すべき印刷インキ517を同じく軸方向で分配する。
インキ分配器546、ここでは例えば単一のインキ分配器546は、スライダ548に配置されており、スライダ548は、リニアガイド549内でまたはリニアガイド549に接して軸方向可動に支持されており、例えば回転を直線運動に変換する伝動機構582を介して、駆動手段581、例えば電気モータ581により往復可動である。伝動機構582は、ここでは好ましくは、回転を直線運動に変換する伝動機構582、特に引っ張り手段伝動機構582として構成されている。その際、引っ張り手段伝動機構582は、引っ張り手段591、好ましくは循環する引っ張り手段591、例えば歯付きベルト591を有し、引っ張り手段591には、ガイド549、特にリニアガイド549内にまたはこれに接して支持されるスライダ548が固定されており、その結果、スライダ548は、軸方向で動かされる引っ張り手段591、あるいは循環する引っ張り手段591のスパンに従動する。スライダ548は、引っ張り手段591に好ましくは着脱自在に固定されている。その際、引っ張り手段591は、例えばスライダ固定のブロックにクランプされている。スライダ548には、例えばローラが設けられており、ローラは、側方の、軸方向で延びるガイドと協働する。引っ張り手段591は、例えば駆動車592、例えば引っ張り手段591が部分的に巻き掛けられる駆動車592、例えばベルトプーリ592により駆動可能である、あるいは駆動されている。駆動車592は、電気モータ581により直接、または伝動機構を介して駆動されている、あるいは駆動可能である。
運動反転の制御は、例えば非接触式のセンサ617、例えば近接スイッチ617を介して実施可能である。付加的に、例えば機械式に操作可能な非常停止スイッチ618として形成される非常停止切り換え要素618が設けられていてもよく、非常停止切り換え要素618は、スライダ548の端面に向かって、またはスライダ548とともに軸方向で連れ動かされる構成部材の端面に向かって、スライダ548あるいは構成部材の運動の軌道内に設けられている。
分配フィンガ546は、その前方の、分配のために機能する端部553の領域、例えば攪拌ヘッド553に、複数の攪拌要素593を有していることができ、攪拌要素593は、例えばパドルの形態で形成されていても、または例えば2列以上の配置とされた歯として形成されていてもよい。
上述のインキ分配装置544を有する着肉装置511の有利な一構成において、着肉装置511は、センサ装置594を有し、センサ装置594により、インキ収容室516内に存在するインキ量および/または充填高さの度合いを、しかし、少なくとも、例えば充填レベルの下限値および/または上限値に関する臨界的な充填状態の到達についての情報を導き出すことができる。
第1の有利な構成(例えば図12aに例示的に示す着肉装置511の構成および/または配置についての第2の構成参照)において、スライダ548と攪拌ヘッド553との間に位置するアームは、これに加えて、残りのアーム区間と比較して低い横剛性を軸方向に有しているように構成された区間596を有している。特にこの区間596は、このように減じられた剛性を横方向に有して構成されているので、アームのこの区間596は、作業位置において、インキ収容室516が十分に充填され、運転速度で軸方向運動されているとき、少なくとも軸方向で中間の運動区間でかつ/または最大の軸方向速度時に、顕著な弾性的な曲げを被るようになっている。この区間596内には、軸方向を向いた少なくとも一方の面、好ましくは両面に、アームの長手方向で延在する、伸張および/または圧縮を検出するセンサ597、例えばひずみゲージ597が設けられている。1つまたは複数のひずみゲージ597を支持する区間596は、ウェブ状のテーパ部598により、接続するアーム区間に対して有していてもよい。テーパ部598の領域は、圧縮性および/または弾性の充填部材599により充填されていてもよい。基本的には、1つまたは複数のこの種のセンサ597の配置は、簡単な構成では、場合によっては精度の損失を伴うものの、均一な横断面のアームに設けられていてもよい。
第2の有利な構成(例えば図8bに例示的に示す着肉装置511の構成および/または配置についての第2の構成参照)において、センサ装置594は、非接触式に作業し、かつ/または光センサ597を有し、光センサ597は、インキ収容室516内の任意の場所に向けられており、そこから反射された放射を拾っている。測定原理は、特別に設けられた照明源を用いたまたは用いない反射測定に基づいていてもよい。代替的には、センサ597は、音響センサ597であってもよく、音響センサ597は、印刷インキ517により反射された音響信号を拾っている。
センサ装置594あるいは1つまたは複数のひずみゲージ597あるいは別種のセンサ597は、図示しない評価手段および/または制御手段と信号技術的に相互作用関係にある。
通常運転中、すなわち十分な充填レベルにあるとき、インキ収容室516内に存在する印刷インキ517は、作業位置にあって運転速度で変動されるインキ分配器546に対し、所定の抵抗を提供する。このことは、運転に関して所望の所定の曲げ、ひいては所定の信号を結果として伴う。さて、インキ収容室516の印刷インキ517が不足していると、抵抗は弱まり、伸張を表す信号は、これに応じて変化する。下限は、例えば経験的に求めることができる。ある範囲にわたって信号を充填レベルに相関させて目下の充填高さを評価することは可能ではあるが、より簡単な構成では、限界値への到達を監視し、限界値に達したとき、警告および/または好ましくは所定の量の印刷インキ517の補充を実施する。このために、充填レベルに関する評価手段および/または制御手段が、調整装置および/または搬送装置601、例えば弁または好ましくはポンプ601と相互作用関係にあってもよく、調整装置および/または搬送装置601により、印刷インキ517は、インキリザーバ602、例えばインキタンク602からインキ収容室516内に搬送可能である。搬送は、例えば少なくとも1つの軟性のおよび/または少なくとも1つの硬性の管路区間603を有する管路システムを介して実施される。
基本的には、インキ収容室516内への印刷インキ517の供給は、1つの場所、例えば中央の1つの場所で定置に実施されても、または軸方向で間隔を置いた複数の場所で定置に実施されてもよい。これは、例えば特に上述のインキ分配装置544が設けられていない場合にもいえる。有利な一構成では、インキ供給は、管路システムにより、軸方向でインキ収容室516内を往復動される、あるいは往復可動である、インキ収容室516内に開口するインキ出口619を介して実施される。インキ分配装置544を有する構成において、インキ出口619は、好ましくは、インキ分配器553に連れ動かされ、特にインキ分配器553に配置されている。インキ出口619に通じている、または少なくともスライダ548に設けられた接続箇所に通じている管路区間603は、その際、軟性に形成されていても、ここで説明するように硬性に形成されていてもよい。管路システム、特に上述の管路区間603の少なくとも1つの変動する部分を硬性の構成とした場合、架構538の側方にフレーム構造621が設けられていてもよく、フレーム構造621は、前置される軟性の管路区間622をガイドし、かつ/または衝突から操作員を保護する。
有利な一構成において、供給システムは、特に管路システム内に温度調節装置604を有し、温度調節装置604により、印刷インキ517は、一定のかつ/または所望の動作温度に温度調節可能である。温度調節装置604は、基本的には任意に、インキリザーバ602と、インキ収容室516内へのインキ流出箇所、例えばインキ出口619との間の搬送路内に設けられており、基本的に任意の形式で構成されていてもよい。好ましくは、温度調節装置604は、ここではしかし、電気抵抗に基づく加熱装置604または電磁誘導に基づく加熱装置604として形成され、かつ/または管路区間603、好ましくは硬性の管路区間603内に、例えばその管路外套内へ組み込まれている。有利な一構成は、例えばコイル巻線により励磁可能な、鉄を含む材料からなる管筒状体を有し、管筒状体は、直接、または非磁性の、かつ/または熱を良好に伝導する、同軸に配置される筒状体、例えば銅製筒状体を介して、本来の管路自体を形成する、またはこれを包囲する。管路区間603、および/または温度調節装置604の流出側近傍の端部は、好ましくは、供給システム内でインキ流出部の近くに、例えばインキグラビアシリンダ512のシリンダ胴部639の長さl639の2倍未満の距離に設けられている。
管路区間603内に設けられた加熱装置604に加えてまたはその代わりに、加熱装置604は、ポンプ601内、例えばポンプ601のハウジング内に、特に伝動機構の領域で設けられていてもよい。
有利な一構成において、着肉装置511は、特に、インキ収容室526を画定するインキ収容ユニット571の領域、例えば、せき止め手段ホルダ554の領域に、インキ収容室526内に存在する印刷インキ517を温度調節することが可能な手段を有している。好ましくは、このために、例えばインキ収容室526を画定する部材の壁内に、またはそれどころかインキ収容室526自体内に、温度調節流体が貫流可能な少なくとも1つの流体路、例えば通路または管路が設けられている。これに加えて、この流体路には、流入箇所615、例えば着脱自在の継手部材615、例えば弁継手615において温度調節流体が供給可能であり、温度調節流体は、着肉装置511、特にインキ収容ユニット571、例えばせき止め手段ホルダ554を貫流した後、出口を介して着肉装置511あるいはインキ収容ユニット571、例えばせき止め手段ホルダ554を後にする。
特に有利には、せき止め手段526が、インキグラビアシリンダ512の、運転中上向きに回転する側で、インキグラビアシリンダ512と協働する構成のために、しかし、このような構成のためだけに限定されるものではないが、せき止め手段526のエッジ566、例えばドクタエッジ566の下流側の面に、印刷インキ517がまったく集合しない、または少なくとも大量の印刷インキ517が集合しない予防策が講じられている。この予防策は、例えばせき止め手段526がその下流側の面に少なくともエッジ近傍の領域においてインキを弾く、例えば疎油性の表面層、例えばコーティングを有しているようにした措置であってもよい。
その代わりにまたはそれに加えて、例えば第1の構成では、場合によってはせき止め手段526のエッジ566、例えばドクタエッジ566の下流側の面に集合する印刷インキ517をせき止め手段526から取り除くことが可能な、特に除去することが可能な除去機構572が設けられている。印刷インキ517の高粘性の性状の結果として、印刷インキ517は、例えばドクタとして当接されるせき止め手段526であっても、徐々にエッジ566の下をすり抜けて、他方の側に集合してしまう。この原因は、グラビア513内での搬送によることもある。エッジ566の下流側の面から取り除くことは、基本的には様々な方法で実施可能である。例えば除去機構572には、下流のエッジ領域に向けられたブロー装置、例えばいわゆるエアナイフが含まれていてもよく、ブロー装置により、さもなければ集合してしまう印刷インキ517を連続的にまたはタイミング制御して外套面518に向かって吹き飛ばし、常に少量で搬出している。
有利な、例えば図5aおよび図6aに示す一構成において、除去機構572は、除去手段606;606′としてクリーニングベルト606を有し、クリーニングベルト606は、インキグラビアシリンダ512の軸方向で延在する幅に関して、好ましくは、少なくともせき止め手段526の全幅および/または側方部材567により端面で画定されるインキ収容室516の全幅にわたって延在し、せき止め手段526の下流のエッジ566に隣接して、インキグラビアシリンダ512の外套面518に対して僅かな間隔、例えば10mm未満、例えば5mm未満、好ましくは3mm未満の間隔を置いて、外套面518の傍らを通過させられる、あるいは傍らを通過可能である。クリーニングベルト606は、その際、例えばインキグラビアシリンダ512の軸方向で延び、特に少なくともクリーニングベルト606の幅にわたって延在する偏向要素607の周りを案内されている、あるいは案内される。その際、回転方向で見たエッジ566からの間隔は、例えば同じく10mm未満、例えば5mm未満、好ましくは3mm未満である。好ましくは、新しいクリーニングベルト606は、ストック608から取り出され、例えばロール608から繰り出され、場合によっては1つまたは複数の偏向要素611、例えば偏向ローラ611を介して外套面518とせき止め手段526の下流の面との間の角度内に導かれ、そこで、好ましくはくさび状に角度内に入り込む偏向要素607、例えばガイドウェッジ607により偏向され、場合によっては1つまたは複数の偏向要素612、例えば偏向ローラ612を介して回収部609に集められ、例えばロール609に巻き取られる。クリーニングベルト606として、好ましくは、少なくとも僅かに吸収性のあるクリーニングベルト606、特に紙ウェブ606が設けられている。除去機構572の上述の要素は、好ましくは、1つの共通の架構613内に配置されており、架構613は、例えば全体として着肉装置511から取り除くことができ、例えば上述の保持装置569から、例えば場合によっては設けられている保持機構および/またはロック機構614を開放した後、除去することができる。
除去機構572の第1の構成に対して代替的な一構成では、除去手段606;606′として、下流側でせき止め手段526とニップ箇所776との間にドクタ606′、例えば捕捉ドクタ606′が設けられていてもよく、ドクタ606′は、外套面518に対して接触するように、または例えば0.5mm未満の間隔、好ましくは可変の間隔を形成するように、特に100μm未満の間隔を置いているように調整可能である。有利な一構成では、ドクタ606′は、選択的に、外套面518に対して接触している、または上述の好ましくは可変の間隔を形成しているように調整可能である。好ましくは、除去機構572は、調整駆動部625を有し、調整駆動部625により捕捉ドクタ606′を作業位置に移行させることができ、かつ/またはその作業位置で外套面518に対する間隔を変更することができる。この調整駆動部625は、基本的には、手動式に調整すべき機構として構成されていてもよいが、好ましくは、遠隔操作可能な駆動手段645、例えば駆動モータ645を介して、または好ましくは力Fに関して調整可能な駆動手段645、例えば圧力媒体により操作可能なピストン-シリンダ-システム645を介して調整可能である。有利な一構成では、調整可能なストッパ手段655が設けられており、ストッパ手段655は、捕捉ドクタ606′、または捕捉ドクタ606′を支持する保持部の、作業位置のための調整行程を制限し、ストッパ手段655に向かって、調整駆動部625は、捕捉ドクタ606′、または捕捉ドクタ606′を支持する保持部を調整する。これにより、例えば外套面518に向かって調整される捕捉ドクタ606′の、弾性変形によって引き起こされる当接力が調整され、または別の実施変化態様では外套面518に対する間隔が調整される。ストッパ手段655は、例えば調整偏心体であってもよく、かつ/または手動式に、または遠隔操作可能な別の駆動手段を介して調整可能であってもよい。
有利な一構成において、捕捉ドクタ606′と、捕捉ドクタ606′の下に設けられた捕捉容器562、例えば捕捉槽562とは、一緒に調整可能に、例えば互いに結合されて、調整駆動部625により一緒に調整可能に、例えば旋回可能に保持装置569に配置されている。有利なのは、捕捉槽562が捕捉ドクタ606′とともに着脱自在に保持装置569に配置されており、その結果、捕捉槽562と捕捉ドクタ606′とがクリーニング目的またはメンテナンス目的で手間のかかる分解なしに取り出し可能となっている構成である。
例示的に第1の実施例において示し、第1の実施例のために特に有利ではあるが、第1の実施例のためだけに限定されない着肉装置511についての一変化態様において、インキ収容室516は、運転中、すなわち下流側のせき止め手段526の当接位置にあるとき、上流の側でも、少なくとも1つの別の、好ましくはドクタとして形成されるせき止め手段623により略完全に閉鎖されている。その際、この別のせき止め手段623をかき取り装置またはドクタとして構成したとき、好ましくは、接触が存在していてもよいし、僅かな間隔、例えば50μm未満の間隔が存在していてもよいし、またはそのような間隔を設けることができてもよい。
両側で閉鎖されるインキ収容室526の一構成では、インキ収容室526は、チャンバドクタ627内のチャンバとして、下流のせき止め手段526、例えば作業ドクタとしてのせき止め手段526と、上流のせき止め手段623、例えば閉鎖ドクタとしてのせき止め手段623との間に形成されていてもよい(例えば図15参照)。このチャンバドクタ627は、例えば自立形に構成されて、間に何も介さず、例えば直接、側方部材537;558、例えば側方のフレーム部材537;558、例えば側板537;558に支持されていてもよいが、好ましくは、例えば両側で端面のフレーム部材537;558に支持された上述のクロスメンバ547、例えばクロスバー547に接して、またはクロスメンバ547、例えばクロスバー547上に配置されている。
それに加えて、上流のせき止め手段623の上流で、案内装置624、例えば案内金属薄板624が外套面518に対して当接されている、または当接可能であることができる。案内装置624は、例えばチャンバドクタ627の離間方向調整後にチャンバ内に存在する印刷インキ517を捕捉し、導き出すために用いられ、例えば調整機構626を介して自動的に外套面518に対して接近方向調整可能および離間方向調整可能である。
基本的には、印刷機械または印刷装置500の特別な構成、着肉装置511の特別な位置および/もしくは特別な形成またはその実施の形態および変化態様によらないが、好ましくは、上述の構成、実施の形態および変化態様の1つとの関連において、グラビア513は、既に言及したように、第1の構成、例えば簡単な取り扱いに関して特に有利な構成では、インキグラビアシリンダ512上に、例えば直接、用意されるインキグラビアシリンダ512の、外向きに作用する外套面518上に設けられており、特に直接、この外側の外套面518上に作成あるいは彫刻され、かつ/または外套面518に解離不能に配置されている。
その際、グラビア513は、基本的には、金属性の素材、例えば鋼から構成され、例えば荷重を支えるシリンダ体628の、例えば金属性のシリンダ外套面631の領域、例えば、中実シリンダ628として構成され、特に金属性の素材、好ましくは鋼から形成されるシリンダ体628のシリンダ外套面631の領域に、または例えば1つまたは複数のパーツからなる中空シリンダ628として形成されるシリンダ体628の、特に金属性の素材、好ましくは鋼から形成される単一のまたは外側のシリンダ壁629の領域に、直接構成されていてもよい。凹部513あるいはグラビア513を担持するかつ/またはインキ転移のために機能する上述の外套面518は、この構成では、これにより、シリンダ体628の外側の、例えば金属性のシリンダ外套面631自体により形成される(例えば図18参照)。金属性の素材からなるこのようなシリンダ外套面631の彫刻は、例えば、版シリンダ503のための、好ましくは金属性の表面を有して形成される凹版印刷版504を製造する際にも使用されるものと同じ方法で実施されてもよい。
金属のまたは金属性の素材とは、ここでは、他に具体的に特定しなければ、一般的に、この種のシリンダ体628を製造するために考慮の対象となるすべての金属および金属合金、例えば鋼、特に鋳鋼、構造用鋼または場合によっては工具鋼と解すべきである。
しかし、好ましくは、グラビア513は、例えば金属のシリンダ外套面631上に直接設けられているのではなく、シリンダ体628、例えばシリンダ基体628としてのシリンダ体628上に間接的または直接的に設けられた、または設けることが可能な層633(以下では、例えば作用層またはカバー層633とも称呼する)の、外方に向けられた表面632内に設けられている。この層633は、好ましくは堅固に、すなわち運転に関して解離不能に、例えば何らかの拘束手段を介してシリンダ外套面631、略して外套面631上に配置されており、例えば素材結合式に外套面631に結合されている。層633は、インキグラビアシリンダ512に例えば軸方向では、少なくとも印刷装置500により最大で印刷されるべき幅(略して最大印刷幅)および/またはインキグラビアシリンダ512によって最大で着肉が予定されている幅にわたって、例えば750~1,000mm、特に800mm~950mmの幅にわたって延在し、周方向では、少なくとも1つの印刷長さにわたって、好ましくは全周にわたって延在している。凹部513あるいはグラビア513を担持するかつ/またはインキ転移のために機能する上述の外套面518は、この構成では、これにより、シリンダ基体628上に設けられた層633の、外方に向けられた表面632、例えば外套面632により形成されている、あるいは形成される(例えば図18、図19、図20参照)。
層633は、十分な硬さおよび/または耐摩滅性を有して構成されている限りにおいて、基本的には任意の材料または材料ミックスから構成されていてもよい。これは、例えば、好ましくはコーティングされる金属またはセラミックの素材からなる層633であってもよい。金属の層633として、例えばクロムめっきされたニッケル層または黄銅層が設けられていてもよい。
層633は、好ましくは、例えば少なくとも800HV10、有利には1000HV10を超える、好ましくは少なくとも1100HV10のビッカース硬さVHを有する硬質の表面を有し、かつ/または小さな気孔率、例えば最大で5%、好ましくは3%未満、特に2%未満の気孔率を有し、かつ/または例えば30~70GPa、好ましくは40~60GPaのヤング率を有し、かつ/または例えば0.20~0.30のポアソン比を有し、かつ/または例えば4.0~5.0MPa×m1/2の破壊靭性を有し、かつ/または少なくとも40MPa、好ましくは少なくとも45MPaの引き裂き強さを有している。
好ましくは、層633は、セラミックの層633として、すなわちセラミックの素材から、特に上述の特性の1つまたは複数を有して形成されている。セラミックの素材をテクニカルセラミックとして構成すると、有利である。セラミックは、好ましくは酸化物セラミック、特に有利には酸化クロム(Cr)として構成されている。セラミックの層633は、好ましくは、コーティング633としてプラズマ溶射法またはフレーム溶射法によりシリンダ外套面631上に、または場合によってはシリンダ外套面631上に設けられた中間層636上に被着されている、あるいは被着される。
特にセラミックにより形成される層633の厚さd633、例えば層厚さd633は、彫刻されていない領域または凹部513あるいはグラビア513を有しない領域において、例えば最大で350μm、有利には最大で200μm、好ましくは160±20μmである。
層633は、シリンダ外套面631上に直接配置、特に被着されていてもよいし、またはしかし、場合によっては複層の層構造634の外側の層633、すなわちインキ転移のために機能する作用層またはカバー層633として設けられていてもよい。
有利には、シリンダ外套面631と、凹部513あるいはグラビア513を有するカバー層または作用層633との間に、中間層636、例えばより良好な付着に供される下地636、略して付着下地636が設けられていてもよい。このような中間層636として、特に少なくとも層633をシリンダ体628上で直接構成するときは、例えば0.03~0.08mmの層厚さd636を有する例えばCrNi層またはAl層636が設けられていてもよい。
同じく既に言及した第2の構成、例えば材料使用および/またはコストに関して特に有利な構成では、グラビア513あるいは凹部513は、基本的には、印刷機械または印刷装置500の特別な構成、着肉装置511の特別な位置および/もしくは特別な形成またはその実施の形態および変化態様によらないが、好ましくは、上述の構成、実施の形態および変化態様の1つとの関連において、インキ転移版637の、外方に向けられた表面632上に設けられており、インキ転移版637は、周方向で閉じたインキ転移版筒状体637(以下では同義に略してスリーブ637とも称呼する)の形態で形成されており、シリンダ基体628のシリンダ外套面631上に配置可能である(例えば図21、図22および図23参照)。このようなスリーブ637は、基本的には単層に形成されていてもよく、この場合、柱状の壁は、凹部513あるいはグラビア513を外方に向けられた表面632上、例えば外套面632上に有するかつ/またはインキ転移のために機能する層633のみで形成されている。この層633は、その際、基本的には任意の、しかし好ましくは耐摩滅性の材料、例えば金属性の素材、または好ましくは、セラミックの素材により形成されていてもよい。
しかし、特に優先すべきは、スリーブ637の複層の構成であり、スリーブ637は、例えば担体層638を有し、担体層638は、その外周上、特に外方に向けられた外套面635上に、間接的または直接的に、凹部513あるいはグラビア513を有するかつ/またはインキ転移のために機能する好ましくはセラミックの層633、例えばカバー層あるいは作用層633を担持している。担体層638は、スリーブ637の内層を形成していてもよいし、または担体層638には、場合によってはさらに内側に位置する層、例えば保護層または滑動層が設けられていてもよい。
凹部513あるいはグラビア513を外方に向けられた表面632、例えば外套面632上に有するかつ/またはインキ転移のために機能する層633は、好ましくは、既に上で詳しく特定した層633と同等に構成されている。層633は、この場合、好ましくは、例えば少なくとも800HV10、有利には1000HV10を超える、好ましくは少なくとも1100HV10のビッカース硬さVHを有する硬質の表面を有し、かつ/または小さな気孔率、例えば最大で5%、好ましくは3%未満、特に2%未満の気孔率を有し、かつ/または例えば30~70GPa、好ましくは40~60GPaのヤング率を有し、かつ/または例えば0.20~0.30のポアソン比を有し、かつ/または例えば4.0~5.0MPa×m1/2の破壊靭性を有し、かつ/または少なくとも40MPa、好ましくは少なくとも45MPaの引き裂き強さを有している。
好ましくは、層633は、ここでもセラミックの層633として、すなわちセラミックの素材から、特に上述の特性の1つまたは複数を有して形成されている。セラミックの素材をテクニカルセラミックとして構成すると、有利である。セラミックは、好ましくは酸化物セラミック、特に有利には酸化クロム(Cr)として構成されている。セラミックの層633は、好ましくは、コーティング633としてプラズマ溶射法またはフレーム溶射法により担体層638の外套面632上に、または場合によっては外套面632上に設けられた中間層636上に被着されている、あるいは被着される。
特にセラミックにより形成される層633の厚さd633、例えば層厚さd633は、彫刻されていない領域または凹部513あるいはグラビア513を有しない領域において、例えば最大で350μm、有利には最大で200μm、好ましくは160±20μmである。
担体層638は、基本的には任意の素材、例えば熱伝導性に関して有利な一構成では金属性の素材により形成されていることができるが、組み立ておよび/または取り扱いに関して有利な一構成では、炭素繊維素材、特に炭素繊維複合素材、例えばCFRPにより形成されている。層厚さd638は、この場合、有利には5mm未満、特に4mm未満であり、有利には2.0mm~3.5mm、好ましくは2.5mm~3.0mmの範囲にある。好ましくは、担体層638は、周方向に65GPa未満、特に45GPa未満、好ましくは30GPa未満の弾性率を有している。
好ましくは、例えば炭素繊維素材により形成される担体層638と、凹部513あるいはグラビア513を有するかつ/またはインキ転移のために機能する好ましくは金属性の中間層636との間に、例えばより良好な付着に供される好ましくは金属性の下地636が設けられている。この中間層636は、有利な構成では、例えば0.10mm~0.35mm、特に0.20mm~0.25mmの層厚さd636を有するアルミニウムの層636により構成されている。
スリーブ637の総厚さは、好ましくは3.0~5mm、特に4.0±0.2mmである。
スリーブ637の、例えば熱伝導性に関して有利な代替的な一構成では、担体層638は、金属性の素材から形成されており、金属性の素材上には、直接、または場合によっては中間層636、例えばCrNi層またはAl層を介して間接的に、凹部513あるいはグラビア513を外方に向けられた表面632、例えば外套面632上に有するかつ/またはインキ転移のために機能する好ましくはセラミックの層633が設けられている。
上述の形式で間接的または直接的にセラミックの層633が設けられたシリンダ体628、または担体層638を有するスリーブ637の製造時、シリンダ体628、または筒形の柱状の担体層638、例えば筒形の物体により形成されるブランクとしての担体層638には、場合によってはまず上述の中間層636が被着された後、セラミックの層633、例えば、運転準備の整った状態で設けられていなければならない上述の厚さd633より大きな層厚さd633のセラミックの層633が、例えばプラズマ溶射法またはフレーム溶射法により設けられ、特にコーティングされる。その後、場合によっては過大寸法を有してコーティングされたブランク、例えばコーティングされたシリンダ体628またはスリーブブランクは、所望の外径に円筒研削される。この種の外径は、例えば260~300mm、特に270~290mmにある。コーティングされ、場合によっては所望の直径に円筒研削されたシリンダ体628またはスリーブ637には、続いて凹部513あるいはグラビア613が設けられる。このことは、好ましくはレーザにより実施される。有利には、レーザは、近赤外線領域、特に短波の赤外線領域、例えば950~1,200nm、好ましくは1,064±20nmにある放射最大値を有するレーザである。レーザは、例えば、焦点の領域に10~15μmのビーム横断面、好ましくは調整可能なビーム横断面を有し、かつ/または70~90μmの焦点距離を有し、かつ/または400~600kHzの繰り返し率を有するビーム、好ましくはパルスビームを提供するように形成されている。
層633が設けられたシリンダ体628は、例えばシリンダ体628に場合によっては既に含まれている、または設けたい端面のジャーナル559を含めて、凹部513あるいはグラビア513が設けられれば、外套面518に凹部513あるいはグラビア513が設けられた使用準備の整ったインキグラビアシリンダ512を形成している。上で既に言及した、インキグラビアシリンダ512がインキ装置508内で、あるいはインキ装置508の架構533;538内で運転に関して取り出し可能に支持されている構成では、インキグラビアシリンダ512は、例えば新しい印刷ジョブのために、または層633の領域で摩耗したインキグラビアシリンダ512を置き換えるために、新しい、例えば完全に新しいまたは手入れされたインキグラビアシリンダ512と交換可能である、あるいは生産の終了後、取り出し可能である。
凹部513あるいはグラビア513を有する層633が、インキ転移版筒状体637、例えばスリーブ637として形成されるインキ転移版637に含まれている第2の構成では、好ましくは鋼から製造されるシリンダ体628、あるいはシリンダ体628の、好ましくは鋼から製造されるシリンダ壁629には、使用準備の整ったインキグラビアシリンダ512を形成すべく、凹部513あるいはグラビア513をその外套面518に有するスリーブ637を装着することができる、あるいは生産の終了時、または生産の切り換えのためにスリーブ637を取り出すことができる。
インキグラビアシリンダ512が、インキ装置508内で、あるいはインキ装置508の架構533;538内で運転に関して取り出し可能に支持されている上述の一構成では、インキグラビアシリンダ512、または未装着のシリンダ体628は、例えば新しい印刷ジョブの段取りのために、または摩耗したスリーブ637の置換のためにインキ装置508から取り出し可能である。新しいスリーブ637を装着するために、あるいは被せ嵌めるために、例えばインキ装置508上のインキグラビアシリンダ512は取り出される。場合によってはシリンダ基体628を着せてあったスリーブ637から解放した後、このシリンダ基体628上に新しいスリーブ637を被せ嵌める。このために、好ましくは、スリーブ637の被せ嵌めを補助する手段が設けられている。
第1の構成において、シリンダ体628は、スリーブ637の被せ嵌めを補助する手段として、シリンダ外套面631の領域に1つまたは複数の排出開口641;644、例えばブロー開口641;644を有し、排出開口641;644には、少なくともスリーブ637を除去するまたは被せ嵌めるために、管路システムを介して内部から、正圧下にある加圧流体、特に圧縮空気を送り込むことができる。その際、好ましくは、シリンダ基体628の、一方の端面近傍の少なくとも1つの区間に、少なくとも1つの第1の、特に端面近傍の排出開口641、または周方向で分配されたあるいは互いに間隔を置いた、好ましくは同じ周線上に位置する複数の排出開口641よりなる第1の群が設けられており、排出開口641により、例えば新しいスリーブ637を被せ嵌めるべく、スリーブ637の前側の端部でもって少なくとも1つの第1の排出開口641上または第1の群の流出開口641上に被嵌されたインキ転移版筒状体637に、内部から圧力が加えられると、半径方向外方に向けられた力が加えられる、あるいは加えられ得る。この第1の排出開口641あるいは群は、例えば軸方向で見て最大で±10mm、一定のシリンダ体直径D628の、着肉のために最大で利用可能なシリンダ区間の側方の縁部から間隔を置いている。この区間は、少なくともスリーブ637が被せ嵌められる方の側では、既に直接シリンダ胴部639の端面のエッジの領域から始まっている、または直接エンドキャップ662の隣から始まっていることができる。
しかし、好ましくは、シリンダ胴部639は、着肉のために設けられた最大長さおよび/または最大印刷幅より大きい長さl639を有して形成されており、スリーブ637の被せ嵌めが実施される方の側では、胴部エッジの領域で面取りされている。このためにシリンダ胴部639は、好ましくは、この側では、端面の端部の領域に、上述の目標直径より小さい直径を有しており、この直径は、端面の端部から、最長で、着肉のために最大で利用することが予定されている幅の始端までの軸方向区間642にわたって目標直径いっぱいまで連続的に増加する。その際、この増大は、端面の縁部からの軸方向の距離が増すとともに線形になされ、一定の目標直径の区間に対して例えば0.5°~2°の角度の傾きを有していることができる。これにより、スリーブ637をシリンダ外套面631上に端部側で嵌めることは、簡単化される。好ましくは、第1の流出開口641あるいは第1の群の流出開口641は、直径が増大する軸方向区間642と、一定の目標直径との間の移行領域に配置されている。補助的に、周方向で延びる溝643が設けられていてもよく、この溝643内に第1の流出開口641あるいは第1の群の流出開口641が開口している。これにより、嵌めたいスリーブ端部下での流動が促進され、スリーブ637の少なくとも僅かな拡開が達成される。
好ましくは、軸方向で第1の流出開口641あるいは第1の群に対して間隔を置いて、例えば中央の胴部領域、例えば胴部長さの4分の1~4分の3、特に5分の2~5分の3の領域に、少なくとも1つの第2の流出開口644、または好ましくは周方向で分配されたあるいは互いに間隔を置いた、好ましくは同じ周線上に位置する複数の流出開口644よりなる第2の群が設けられている。
スリーブ637を被せ嵌める方の側とは反対側に位置する側の領域には、有利な一発展形において、ストッパ手段649が設けられていてもよく、ストッパ手段649は、上述の一定のシリンダ体直径D628の区間から半径方向で張り出している。このストッパ手段649は、例えば、端面の領域において一定のシリンダ体直径D628の外套面を越えて突出した環状の段部649により形成されている。
第1の流出開口641あるいは第1の群の流出開口641と、有利には設けられている第2の流出開口644あるいは第2の群の流出開口644とには、シリンダ基体628内を例えば軸方向で延びる少なくとも1つの供給管路646;647により加圧流体、特に圧縮空気が供給可能である。流出開口641;644に加圧流体を供給するための、シリンダ体628内への単一の、それぞれのまたは共通の流入箇所648は、好ましくは、端面の領域に、または一方のジャーナル559の領域に設けられている。流入箇所648として、例えば圧縮空気のための継手部材646が、例えば弁継手648の形態で設けられている。第1および第2の排出開口641;644あるいは第1および第2の群の流出開口641;644の場合、これらのために、例えば別々に軸方向で延びる供給管路646;647が設けられており、これらの別々に軸方向で延びる供給管路646;647は、シリンダ基体628内に通じる同じ流入箇所648を介して供給を受けることができる。
この種の流出開口641;644および供給管路646;647は、中空シリンダ628として形成されるシリンダ体628の外側のシリンダ壁629内(例えば図25参照)、または中実シリンダ628として形成されるシリンダ体628の表面近傍の領域、例えばシリンダ軸線よりも周に近い領域内(例えば図26参照)に設けられていてもよい。
スリーブ637を被せ嵌めるとき、スリーブ637の被せ嵌めを補助する手段を有する構成では、端面近傍の排出開口641あるいは複数の流出開口641よりなる群に、加圧流体、特に圧縮空気が送り込まれ、スリーブ537は、その一方の先行する端部でもってシリンダ体628の端面の端部に被嵌され、このとき、排出開口641あるいは複数の流出開口641よりなる群から流れ出る圧縮空気は、スリーブ637の下にエアクッションを形成し、かつ/またはスリーブ637を、少なくとも排出開口641あるいは複数の流出開口641よりなる群上に位置する周区間で僅かに、例えば少なくとも5μm、特に少なくとも10μm拡径させる。有利な構成にあるように、第2の例えば上述の排出開口644あるいは複数の流出開口644よりなる群が設けられている場合、第2の排出開口644あるいは複数の流出開口644よりなる群にも、第1の排出開口641あるいは複数の流出開口641よりなる群と同時にまたは次いで、加圧流体が送り込まれ、既にこの排出開口644あるいは複数の流出開口644よりなる群まで軸方向で押し込まれたスリーブ637の下には、流体クッションが新しく形成され、かつ/または新たな僅かな拡開が実施される。
前もってシリンダ基体628は、例えばインキ装置508から取り出されて、あるいは取り出してあり、その他方の端面の端部、例えばシリンダジャーナル559において保持機構に、スリーブ637が支障なくシリンダ体628上をその最終位置まで被嵌され得るように固定される、あるいは固定してある。加圧流体源、例えば圧縮空気源と、シリンダ体628内への流入箇所648との間の接続も形成される。
装着の前に、取り除くべきスリーブ637が既に被せ嵌められている場合は、このスリーブ637は、例えば上述の保持機構内に固定されたシリンダ体628から引き抜かれ、その間、少なくとも1つの排出開口644;641に、特に、少なくとも中央の領域に位置する排出開口644;641に、好ましくは、すべての排出開口641;644に、加圧流体、好ましくは圧縮空気が送り込まれる。
シリンダ体628に(新しい)スリーブ637を装着した後、このために場合によっては取り出されたインキグラビアシリンダ512は、再びインキ装置508内に装入される。
流出開口641;644に対して代替的な、スリーブ637の被せ嵌めを補助する手段を有する一構成において、中空シリンダ628として構成されるシリンダ体628は、外側に位置するシリンダ壁629の内部に、補助手段として少なくとも1つの好ましくは回転対称の第1の物体664、例えば第1の筒状体664、例えば第1の管筒状体664を有し、第1の物体664は、外向きに間接的または直接的に第1の物体664の外面でシリンダ壁629の内面に支持されている。好ましい構成において、第1の物体664は、内向きに内面で間接的または直接的に、好ましくは回転対称の第2の物体666、例えば第2の筒状体666、例えば第2の管筒状体666の外面に支持されている。第1の物体664は、外側のシリンダ壁629に対して相対的に、有利な一構成では外側の壁と第2の物体666との間で軸方向可動に配置されている。有利な一構成において、特に筒状体664として形成される第1の物体664は、両端面で、加圧流体を送り込むことが可能なそれぞれ1つの室667;668、例えば圧力チャンバ667;558と相互作用関係にあり、室667;668へ加圧流体を交互に送り込むことで、2チャンバピストンシステムの形態で一方向または他方向での軸方向の運動がなされる、あるいはなされ得る。
特に回転対称の第1の物体666の少なくとも一方の面と、この面に面した、隣接した構成部材、すなわち、好ましくは、シリンダ壁629または場合によっては設けられている特に回転対称の第2の物体666の面とは、向かい合った面で逆向きに円錐形に構成されており、すなわち、軸方向で連続的に変化するそれぞれ1つの半径を有して形成されており、軸方向の相互接近運動時、くさび駆動の形態で、結果として半径方向で生じる運動成分および/または力の印加を伴って協働する。内側の物体664の壁厚さあるいは壁の強度と、これよりも薄くあるいは弱くしたシリンダ壁629との相応の寸法設定時、両円錐形の面の相互接近運動、特に相互進入を引き起こす圧力チャンバ668に圧力を加えたとき、シリンダ壁629は、少なくとも僅かに弾性的に半径方向で拡張される。反対に、相互離間移動を引き起こす圧力チャンバ667に圧力を加えたことによる、円錐形の面の相互離間移動時、半径方向でシリンダ壁629に作用する力は、減退され、これにより、先に弾性的に拡開されたシリンダ壁629は、より小さい半径またはそれどころか無荷重時の半径へと復帰する。
有利な構成では、シリンダ壁629の内面と、第1の筒状体664の外面とは、逆向きに延びる円錐形の外套面を有して形成されている。第1の筒状体664が適当な剛性を有して形成され、この筒状体664が第1の端面のエンドキャップ662;663に堅固に支持され、シリンダ壁629が他方のエンドキャップ663;662に堅固に支持され、第1の端面に関する圧力チャンバ668が、この端面から外側のシリンダ壁629と協働するものとして配置されていれば、第2の筒状体666は省略可能である。
好ましい構成において、ここでは加圧流体として正圧下にある液体、特に正圧下にあるオイル、および/またはシリンダ体628に相応の管路と接続部とを介して接続可能な加圧流体源が設けられている。該当する構成部材は、液圧式に軸方向で互いに摺動される。
スリーブ637を被せ嵌めること、場合によっては、以前に着せたスリーブ637を予め取り除いてからスリーブ637を被せ嵌めることは、例えば排出開口641;644として形成した補助手段との関連で説明したのと同じようなやり方で行われるが、被せ嵌めるためおよび除去するためには、引き離しを引き起こす圧力チャンバ667に、そして被せ嵌めたスリーブ637を固定するためには、相互接近運動を引き起こす圧力チャンバ668に加圧流体、特に正圧下にあるオイルを送り込むという相違がある。圧力チャンバ667;668は、このために予め加圧流体源、特にオイル液圧ポンプに接続される。
基本的には、印刷機械もしくは印刷装置500の特別な構成、着肉装置511の特別な位置および/もしくは特別な形成、その実施の形態および変化態様ならびに/またはインキグラビアシリンダ512上の凹部513あるいはグラビア513の配置および/またはスリーブ637の被せ嵌めを補助する手段の形態についての先に説明した構成、実施の形態および変化態様によらないが、好ましくは、上述の構成、実施の形態および変化態様の1つとの関連において、インキグラビアシリンダ512、特にインキグラビアシリンダ512のシリンダ体628は、特に有利な一構成において、温度調節可能、特に温度調節流体により貫流可能に形成されている。
このためにインキグラビアシリンダ512は、その一方の端面に、特に回転軸線R512に対して同軸に延びるように、温度調節媒体フィード部651を有し、他方の端面または好ましくは同じ端面に、特に回転軸線R512に対して同軸に延びるように、温度調節媒体リターン部652を有している。フィードおよびリターンは、この場合、例えば互いに同軸の管路区間651;652内で、かつ/または回転式導入部を介して実施される。
インキグラビアシリンダ512あるいはシリンダ体628のシリンダ胴部639の内部では、温度調節流体が、例えばシリンダ体628の構造次第でそれぞれ異なる形式で案内されていることができる。而して、シリンダ体628を中空シリンダ628として形成した場合は、例えば、シリンダ壁629と、場合によっては中央の管路658、例えばパイプ管路658との間に広がる室が、温度調節流体により貫流可能であってもよい。パイプ管路658により、場合によっては供給すべき温度調節流体が、反対側に位置する端面の領域へ搬送可能であり、この領域から温度調節流体は、中空室を経て還流する。これとは逆の流動方向も可能である。
しかし、有利な一構成、例えばより良好に案内される温度調節流体の流動に関して有利な一構成では、好ましくはシリンダ外套近傍の貫流について、1つのまたは好ましくは複数の流動通路653;654が、例えば、シリンダ軸線に対して垂直に位置する最大のシリンダ体横断面積より小さいそれぞれ1つの(それぞれの流動方向に対して垂直に見た)流動横断面、例えば最大のシリンダ体横断面積の最大で10分の1、特に最大で20分の1の流動横断面を有している。十分な速さの流動媒体交換を保証すべく、総流動面積は、例えば、最大のシリンダ体横断面積の4分の1未満、好ましくは8分の1未満、特に20分の未満である。
シリンダ体628が、中空シリンダ628として構成されたとき、シリンダ体628は、例えば外側のシリンダ壁629に対して同心に、柱形の物体657、例えば端面でも閉鎖されているいわゆる容積体657の、さらに内側に位置する柱状の壁656を有していてもよく、簡単な構成では、外側のシリンダ壁629と、容積体657の壁656との間に、環状間隙として形成される流動通路653が設けられていてもよい。発展形では、例えば軸方向で延びる仕切り要素669、例えば土手またはリブが、シリンダ壁629の内面と、さらに内側に位置する壁656の外面との間に設けられていることにより、軸方向で延びる複数の環状間隙セグメントが、流動通路653として設けられていてもよい。
中空シリンダ628として形成されるシリンダ体628の特に有利な一構成、特に、さらに内側に位置する壁656を有する構成では、外側のシリンダ壁629の内面に螺旋形に延びる1つまたは好ましくは複数の流動通路653が設けられている。この、あるいはこれらの螺旋形に延びる流動通路653は、内側に嵌められた通路により形成されていてもよい。さらに内側に位置する壁656あるいは容積体657を有する好ましい構成では、この、あるいはこれらの螺旋形に延びる流動通路653は、螺旋形に取り巻く1つまたは複数の仕切り要素669、例えば土手またはリブにより形成されており、仕切り要素669は、シリンダ壁629の内面と、さらに内側に位置する壁656の外面との間に設けられている。好ましい構成では、螺旋形にシリンダ壁629の内面に設けられた温度調節媒体案内部は、多条に、すなわち、相並んでシリンダ軸線周りに螺旋形に延びる複数の流動通路653により構成されている。螺旋形に延びる流動通路653の多条の配置のために、これらの流動通路653は、例えば周方向で間隔を置いて、シリンダの一方の側にある端面の1つの分配室659を起点とし、シリンダの他方の側でリターン部側の1つの集合室661に開口し、その後、集められた温度調節流体は、温度調節媒体リターン部652を介して外部に再放出される。
例えば中実シリンダ628として形成されるシリンダ体628の構成(例えば図26、図27参照)では、シリンダ体628は、例えば少なくともシリンダ胴部639の、エンドキャップ662;663間に位置する領域で、1ピースに構成されている。シリンダ体628は、流動通路654として、周方向で間隔を置いた、シリンダ中心軸線に対して半径方向で間隔を置いた、かつ軸方向で延びる孔654を有し、孔654は、好ましくは、シリンダ近傍の領域で、すなわち、半径の半分、特に少なくとも3分の2を超える間隔を中心軸線から置いている。供給部と排出部とが同じ側に位置する構成では、付加的に1つの中央の孔658が、流体の送りまたは戻しのために設けられている。
場合によっては設けられているエンドキャップ662;663は、それぞれ、該当するジャーナル559と一体に形成されていてもよい。
温度調節媒体フィード部および温度調節媒体リターン部651;652が同じ側に位置する場合、供給される温度調節流体は、例えば分配室659を介して、まず、シリンダ外套近傍の領域に設けられた1つまたは複数の流動通路653;654を介して、他方の側に位置する集合室661内に案内され、そこから例えば中央の管路658、特にパイプ管路658を介して温度調節媒体リターン部652に導かれる、またはその逆も然りであり、まずは管路658により、そしてシリンダ外套近傍の領域に設けられた1つまたは複数の流動通路653;654を介して戻される。
例えば上述の構成および変化態様の1つで形成されるシリンダ体628の有利な一構成において、シリンダ体628は、例えば上述の形式で温度調節可能に構成されており、被せ嵌めあるいは除去を補助する代替的または付加的な手段として、温度調節媒体により貫流可能な1つまたは複数の流動通路653;654を有している。
温度調節媒体を提供する温度調節機構、例えば温度調節媒体収容部であって、温度調節手段、例えば冷却装置および/または加熱装置が内蔵された温度調節媒体収容部は、好ましくは、流体温度が周囲温度未満、特に20℃未満、好ましくは17℃未満にある温度調節流体を提供するように形成されている。付加的に温度調節機構は、好ましくは、周囲温度より上、特に25℃、好ましくは40℃を超える温度を有する温度調節流体を提供するようにも構成されている。温度調節機構は、有利には、温度調節流体のための所望の温度を調整し、かつ/または閉ループ制御を介して一定に維持するように構成されている。
スリーブ637の被せ嵌めまたは除去を補助すべく、而るにインキグラビアシリンダ512のシリンダ体628は、まず周囲温度未満、例えば20℃未満、特に17℃未満、好ましくは15±1℃に冷却される。
スリーブ637は、例えば20℃のとき、シリンダ体628の、スリーブ637を受ける長さ区間における、シリンダ体628の外径と一致する、または有利には僅かに、例えば10~70μm、特に20~60μm小さい内法の内径を有している。すなわち、スリーブ637は、温度が20℃のとき、1番目のケースはプリロードなしで、2番目の有利なケースはプリロードありで、20℃の温かいシリンダ体628のシリンダ外套面631上に嵌合されることになる。
例えば17℃未満、好ましくは15±1℃への冷却後、この冷却されたシリンダ体628は、例えば、温かいスリーブ637、例えば20℃の温かいスリーブ637の内法の内径と同じ外径、または有利には過小寸法、例えば1~40μmの過小寸法、すなわち、冷却されていない例えば20℃の温かいスリーブ637の内法の内径より例えば1~40μm小さい外径を有している。これによりスリーブ637は、特に過小寸法がシリンダ体628の外径にある場合、より容易にシリンダ体628上に被嵌される。
これは、有利な一発展形では、例えば上で説明した圧力媒体が送り込まれるあるいは圧力媒体を送り込むことが可能な1つまたは複数の排出開口641;644による付加的な補助を受けて実施可能である。
スリーブ637の被嵌後、シリンダ体628は、例えば、運転中に生じる熱により、かつ/または好ましくは、周囲温度よりも高温に温度調節した温度調節流体を貫流させることにより、例えば30℃を超える温度、好ましくは、40±3℃に加熱され、これによりシリンダ体628が加熱されることで、シリンダ体628の直径は、拡大され、スリーブ637をその外套面631に締結する。運転中、例えば40±3℃の動作温度時に結果として生じる、載置されたスリーブ637に対するシリンダ体638の過大寸法と、これに伴うシリンダ外套面631上のスリーブ637のプリロードとは、例えば70~140μm、好ましくは80~120μmである。これにより、堅固な嵌合と、シリンダ体628上でのスリーブ637の回り止めとが保証されている。
その際、特に優先すべきは、シリンダ体628のための、少なくともその外側の壁の領域の材料と、スリーブ637のための材料とを、それぞれが有する膨張係数に従い、少なくとも、例えば20℃から40℃への加熱の範囲内で、シリンダ体628がその外径の領域で、スリーブ637の内法の内径が経るよりも大きな直径変化を経るように選択することである。
スリーブ637を被せ嵌めること、場合によっては、以前に着せたスリーブ637を予め取り除いてからスリーブ637を被せ嵌めることは、例えば排出開口641;644として形成した補助手段との関連で説明したのと同じようなやり方で行われるが、スリーブ637を被せ嵌め、除去するためには、シリンダ体628が例えば20℃未満、特に17℃未満、好ましくは15±1℃の温度に冷却されるという相違がある。この場合、例えば周囲温度または少なくとも20℃を有するスリーブ637が被嵌され得る、または除去すべきスリーブ637が引き抜かれ得る。被嵌後、シリンダ体628は、周囲により、運転時に生じる熱により、かつ/または温度調節機構により加熱される温度調節流体を介して、加熱され、これによりスリーブ637は、外套面631上に締結される。
特に有利な一発展形において、シリンダ体628は、温度調節可能に構成されているとともに、その外套面631に、加圧流体、特に圧縮空気を送り込むことが可能な少なくとも1つの排出開口641;644も有している。
スリーブ637を被せ嵌めること、場合によっては、以前に着せたスリーブ637を予め取り除いてからスリーブ637を被せ嵌めることは、この場合、例えば上で排出開口641;644として形成した補助手段との関連で説明したのと同じようなやり方で行われるが、予めシリンダ体628が例えば20℃未満、特に17℃未満、好ましくは15±1℃の温度に冷却されるあるいは冷却してあるという相違がある。
基本的には、印刷機械もしくは印刷装置500の特別な構成、着肉装置511の特別な位置および/もしくは特別な形成またはその実施の形態および変化態様ならびに/またはシリンダ体628、インキグラビアシリンダ512もしくはグラビア513あるいは凹部513の配置の構成によらないが、好ましくは、上述の構成、実施の形態および変化態様の1つとの関連において、インキ転移版637を堅固に、着脱自在のスリーブ637上にまたは着脱自在のスリーブ637を介して担持するインキグラビアシリンダ512が全体として、または好ましくは、シリンダ体628は取り出さずに、スリーブ637として形成されるインキ転移版637のみが運転に関して、すなわち、例えば交換のためにまたはメンテナンス目的および/もしくはセットアップ目的で、インキ装置508から取り出し可能である。
有利な第1の構成において、インキグラビアシリンダ512は全体として、またはインキグラビアシリンダ512上に配置されるスリーブ637は、側方に向かって、つまり、インキ装置508内に配置されるインキグラビアシリンダ512の軸方向でインキ装置508から取り出し可能である、あるいは反対方向でインキ装置508内に装入可能である。この軸方向の取り出しは、インキレリーフシリンダ519から背離した側での着肉装置511の上述の配置との関連で特に有利ではあるが、構成をこの使用に限定するものではない。
この目的のために、インキ装置シリンダ512、またはインキ装置シリンダ512に含まれるシリンダ体628は、インキ装置シリンダ512全体、シリンダ体628またはシリンダ体628により担持されたインキ転移版筒状体637を軸方向で取り出すべきかつ/または取り出し得る少なくとも1つのセットアップ位置では、その端面の一方でのみ架構538;533に支持されている一方、このインキ装置シリンダ512、またはインキ装置シリンダ512のシリンダ体628は、その他方の端面では支持されておらず、少なくともその横断面積を架構平面内に軸方向で投影した領域において、架構538;533とは重ならずにあるいは架構の並びの外から自由にアクセス可能である。インキ装置架構538,533は、例えば少なくともこの領域内に例えば切欠きまたは開口を有している。架構538,533が第1および第2のインキ装置シリンダ512;519間で分割可能となっている好ましい場合は、上述の隠れていない領域あるいは軸方向で自由にアクセス可能な領域は、例えば少なくとも架構538;533が開放されているときに提供されている。
一変化態様において、第1のインキ装置シリンダ512は、基本的には、つまり運転中も、このように片側で支持されていてもよく(このことは、片持ち支持またはカンチレバーとも称呼される)、その他方の端部の領域では自由にアクセス可能であり得る。
有利な一構成、例えば安定性に関して有利な一構成において、ここではしかし、インキグラビアシリンダ512を一方の端面で支持する軸受手段671、例えばラジアル軸受672の外レースおよび内レースを有し、好ましくは、その間に転動体673が配置される軸受装置、または場合によってはこの種の軸受手段671を受ける壁要素は、運転に関してインキグラビアシリンダ512あるいは特にスリーブ637のセットアップあるいは交換のために、インキグラビアシリンダ512が軸受手段671により安定的に、運転準備が整った状態で架構533;538に支持されている作業位置から、セットアップ位置へと移行可能である。その際、セットアップ位置は、基本的には、インキグラビアシリンダ512あるいは特にスリーブ637を取り出すための軸方向の経路が解放、つまり、軸受手段671、あるいは軸受手段671を支持する壁要素によってもはや邪魔されない、軸受手段671のあらゆる位置により提供されていてもよい。
第1の実施の形態において、軸受手段671は、両架構側の一方、好ましくはいわゆる操作側で、完全に着脱自在に、架構533;538の壁に支持されている、またはインキグラビアシリンダ512を着肉装置511を含めて支持する下位架構の、架構533;538に可動に支持される上述の側方部材578、特にスライダ578に支持されており、インキグラビアシリンダ512、そのジャーナル559またはシリンダ胴部639の相応の保持手段、例えばねじ止め部および/またはクランプ装置の解除後、軸方向で完全に架構533;538から取り除くことができるようになっている。
優先すべき一実施の形態において、軸受手段671は、両架構側の一方で、しかし好ましくはいわゆる操作側で、旋回可能に、架構533;538の壁に間接的または直接的に、すなわち、架構533;538の壁に直接支持されている、またはインキグラビアシリンダ512を着肉装置511を含めて支持する下位架構の、それ自体は架構533;538に可動に支持される上述の側方部材578に支持されており、インキグラビアシリンダ512、そのジャーナル559またはそのシリンダ胴部639の相応の保持手段、例えばねじ止め部および/またはクランプ装置の解除後、離間移動可能、特に開放旋回可能であるが、引き続き、特に可動の結合部674、例えばジョイント結合部674を介して架構533;538に保持されているようになっている(例えば図30に例示的に上側のインキグラビアシリンダ512について示してある)。
取り除き可能あるいは開放旋回可能な軸受手段671は、例えばラジアル軸受672の外径が相応に小さく、かつ/またはスリーブ637のみの交換の場合、外レースを受ける軸受ブロック、例えば軸受レースと、場合によっては汚損から保護するカバーとを有していてもよく、ラジアル軸受672は、インキグラビアシリンダ512、あるいはインキグラビアシリンダ512のシリンダ胴部639に結合されたままである。
しかし、有利な一構成では、少なくともラジアル軸受672、すなわち、少なくともラジアル軸受672の外側軸受および内側軸受を有する軸受手段671は、軸方向でシリンダジャーナル559から分離可能であり、シリンダジャーナル559から離間移動可能、例えば完全に取り除き可能または好ましくは離間旋回可能である。その際、これらの軸受手段671は、後者の場合、好ましくは、引き続き少なくとも間接的に架構533;538に保持されている。
ここで好ましい構成において、端面のシリンダジャーナル559は、インキグラビアシリンダ512の運転準備の整った組み込み状態で、例えばクランプ座678および/または特に円錐座678として形成される軸方向で解除可能な結合部678を介して、例えば周方向で作用する付加的な形状結合を含んでまたは含まずに、ラジアル軸受672を特にその外面上に支持するシャフト区間677に解除可能に結合されている。この結合部678は、比較的高いトルクの伝達に適している必要は必ずしもないが、運転準備の整った組み込み状態では、ジャーナル559を半径方向で遊びなしに受けることが望ましい。シャフト区間677は、ラジアル軸受672を介して支持ハウジング679内で支持されており、支持ハウジング679は、例えばその内面に同時に外レース側の支持面、例えば走行面を支持している。これにより、この構成では、ラジアル軸受672と、軸方向で解除可能に結合されるあるいは結合可能なシャフト区間677と、支持ハウジング679とは、セットアップ位置に移行可能な軸受手段671に含まれており、セットアップ位置では、インキグラビアシリンダ512あるいは特にスリーブ637を取り出すための軸方向の経路が解放、つまり、軸受手段671、あるいは軸受手段671を支持する壁要素により邪魔されない、あるいは邪魔されていない。セットアップ位置に移行可能な軸受手段671、好ましくは、ラジアル軸受672と、軸方向で解除可能に結合されるあるいは結合可能なシャフト区間677と、支持ハウジング679とを有する、セットアップ位置に移行可能な軸受手段671は、以下では簡潔性のために略して軸受キャップ671、特に少なくとも押しのけ可能な軸受キャップ671とも称呼する。
軸受キャップ671、あるいはシリンダジャーナル559から分離可能および取り除き可能な支持ハウジング679は、ラジアル軸受672およびシャフト区間677とともに、而るに、インキグラビアシリンダ512の運転準備の整った組み込み状態で、基本的には直接インキ装置508の架構533;538または部分架構533;538に取り付けられ、例えばねじ止めされていることができる。しかし、インキグラビアシリンダ512が架構533;538または部分架構533;538内で半径方向で調整可能である好ましい構成では、軸受キャップ671あるいは支持ハウジング679は、運転準備の整った組み込み状態で、側方部材539;578であって、インキグラビアシリンダ512が半径方向可動である場合、このインキグラビアシリンダ512とともに動く、側方部材539;578に支持され、特に相応の結合要素を介して着脱自在に取り付けられ、例えばねじ止めおよび/またはクランプされている。このインキグラビアシリンダ512とともに動く側方部材539;578の例は、下位架構の、偏心体を介して支持されるインキグラビアシリンダ512とともに動く側方部材539(例えば図3bに看取可能)である、またはここでは図示しないレバーである、またはしかし、例えばインキグラビアシリンダ512も着肉装置511も支持する上述の下位架構の直動可能な側方部材578(例えば図29参照)である。
規定通りに軸受キャップ671が、架構533;538に、インキグラビアシリンダ512とともに、偏心的に支持される軸受レースもしくは側方部材539に、レバーに、または直動可能な側方部材578に、好ましくは形状結合式の結合部681の結合要素、例えばねじ結合部681のねじ682を介して取り付けられることで、シリンダジャーナル559と、半径方向で支持されるシャフト区間677とは、特に円錐座678を介して半径方向の相対運動に抗して互いにしっかり結合されており、その結果、シリンダジャーナル559は、間接的にシャフト区間677を介して半径方向で、架構533;538に、偏心的に支持される軸受レースもしくは側方部材539に、レバーに、または好ましくは設けられている側方部材578に、支持されている。
既に言及したように、軸受キャップ671は、セットアップのために、解除後、完全に取り除くことができてもよい。しかし、優先すべき構成において、軸受キャップ671は、結合要素の解除後、シリンダジャーナル559とシャフト区間677との軸方向での分離およびシリンダ端面の解放のために開放旋回可能に、架構533;538に、偏心的に支持される軸受レースもしくは側方部材539に、レバーに、または側方部材578に、支持されている。好ましい後者の構成では、軸受キャップ671は、組み立てられて運転準備の整った状態では、例えば支持ハウジング679でもって側方部材578の例えばリング形の端部区間676に取り付け、特にねじ止めされている。
例えば軸受キャップ671は、側方の機構、例えばジョイント式の結合部674を介して旋回可能に、運転準備の整ったインキグラビアシリンダ512の半径方向の運動のために架構533;538に対して可動に支持される軸受レースもしくは側方部材539に、レバーに、または側方部材578に、機構が例えば相応の空所内で架構533;538の壁を貫通し、これによりインキグラビアシリンダ512とともに連れ動かされることで、支持されていることができる。
しかし、ここで好ましい解決手段において、結合部674は、インキグラビアシリンダ512の調整行程を吸収する連結部を介して架構533;538に取り付けられており、この連結部は、架構533;538と、インキグラビアシリンダ512あるいは軸受キャップ671との間の半径方向の調整時に結果として生じる相対運動を吸収する。
インキグラビアシリンダ512が半径方向で調整可能である好ましい構成において、着肉装置511を含めたインキグラビアシリンダ512の調整運動を可能にする端面の両軸受手段、例えば偏心的に支持される軸受レースもしくは側方部材539、旋回可能なレバーまたは好ましくは直動可能な側方部材578は、例えば1つまたは複数のクロスメンバ684により互いに結合されて下位架構を形成し、特に補強されている。下位架構内にまたは下位架構に接して、而して例えば直接側方部材578に、または側方部材578を結合する例えばより強度の高いクロスバーに、着肉装置511は取り付けられている。
軸受手段671あるいは軸受キャップ671の上述の運転に関する移行は、例えば、運転に関する移行の場合、軸受遊びの新規調整および/またはラジアル軸受672の引き抜きおよび/または支持ハウジング679の単独の除去および/または架構538;533からあるいは架構538;533内へのもしくは架構壁からあるいは架構壁内への軸受レースの引き抜きあるいは装入が実施される必要がなく、例えば少なくともラジアル軸受672、シャフト区間677、およびラジアル軸受672を支持する支持ハウジング679が全体として、例えば軸受キャップ671を形成するユニットとして、作業位置とセットアップ位置との間で移行できる点において、支持部の分解または部分的な分解と区別される。
第2のあるいはインキレリーフシリンダ519に対するインキグラビアシリンダ512の接近方向調整あるいは離間方向調整は、ここでは好ましくは、半径方向の調整運動を可能にする軸受手段、例えばインキグラビアシリンダ512を側方部材539とともに調整する偏心レースの調整による、またはインキグラビアシリンダ512および着肉装置511を支持するレバーの旋回による、またはしかし、インキグラビアシリンダ512および着肉装置511を支持する側方部材578の直線運動による、インキグラビアシリンダ512および着肉装置511の一緒の調整を介して実施される。この一緒の調整は、例えば、生産運転中、インキグラビアシリンダ512と、下流の次なるインキ装置シリンダ519との間のプレス、すなわち当接力を変更すべきときに、またはインキグラビアシリンダ512を下流の次なるインキ装置シリンダ519の移動に追従させるべきときに、殊更特に有利である。図29、図30および図31には、例えば着肉装置511の第1の構成(例えばとりわけ図1a、図2a、図3aまたは図5a参照)または着肉装置511の第1の構成(例えばとりわけ図1b、図2bおよび図3b参照)に則して構成される着肉装置511は、図示に含まれていないが、好ましくは、例えば上述の一構成において設けられたそれぞれのクロスメンバ547;684に、例えばインキレリーフシリンダ519に面した側またはインキレリーフシリンダ519から背離した側で配置されている。
半径方向の調整運動を可能にする軸受手段、例えば上述の偏心レースもしくは側方部材539、または上述のレバー、またはしかし、直動可能な側方部材578のこの調整は、調整駆動部686、好ましくはそれぞれ両側に設けられた調整駆動部686により実施され、調整駆動部686は、例えば駆動手段687、例えば電気モータ687、または好ましくは、圧力媒体により操作可能なピストン-シリンダ-システム687、例えば空気圧シリンダ687を有し、駆動手段687により、伝動機構688、例えばレバーを有する伝動機構688を介して、軸受手段、例えば上述の偏心レースもしくは側方部材539、または上述のレバー、またはしかし、直動可能な側方部材578は、調整可能であり、ひいてはインキグラビアシリンダ512は、特に着肉装置511とともに半径方向で変位可能である。
駆動手段687を圧力媒体により操作可能なピストン-シリンダ-システム687として構成したとき、調整駆動部686は、接近方向調整のために例えばストッパ手段689、ここでは例えば偏心的なまたは偏心的に支持されるストッパピンとして構成されるストッパ手段689に向かって働き、ストッパ手段689は、有利には、運転位置にある第2のあるいはインキレリーフシリンダ519に対する半径方向の間隔が調整可能である。このことは、好ましくは別の調整駆動部により実施可能である。この別の調整駆動部は、例えば電気モータとして構成される駆動手段を有していることができ、この駆動手段は、伝動機構、例えばスピンドルドライブを介してストッパ手段689を調整する。
インキグラビアシリンダ512は、シリンダ体628にスリーブ637が装着可能であるあるいは装着される構成では、分離可能な軸受手段671とは反対側に位置する端面において、運転に関して堅固に、架構533;538に、または半径方向の調整運動を可能にする軸受手段、例えば上述の偏心レースもしくは側方部材539に、または上述のレバーに、またはしかし、直動可能な側方部材578に、支持されている。支持は、ここでは固定に設けられたラジアル軸受691を介して実施される。温度調節可能なインキグラビアシリンダ512として形成した場合、端面にインタフェース692、特にロータリフィードスルー692が設けられていることができ、インタフェース692により、シリンダ側の温度調節媒体フィード部および温度調節媒体リターン部651;652は、相応の外部の管路区間に接続可能である。
ラジアル軸受691に対して軸方向で間隔を置いて、別の、例えば少なくとも50mm軸方向で間隔を置いたラジアル軸受693が設けられていてもよく、この別のラジアル軸受693は、インキグラビアシリンダ512の運転準備の整った状態では、固定側の外レースと、回転側の内レースとの間に遊びを有しているが、軸受キャップ671を分離したとき、トルクの少なくとも一部を受けることで、インキグラビアシリンダ512を支持することができる。上で選択肢として挙げた片持ち式あるいはカンチレバー式の支持の場合、この別のラジアル軸受693は、例えば軸受遊びなしに構成されている。
インキグラビアシリンダ512の有利な一構成において機械的に独立した駆動モータ616は、ここではトルクモータ/または中空軸モータ616として構成され、端面のシリンダジャーナル559を取り巻くように形成されていることができる。
インキグラビアシリンダ512は、好ましい構成では、例えば上で説明した一形態で温度調節可能に構成されている。
明示的には図示していないが、有利な一構成において、上述の、スリーブ637の被せ嵌めを補助する手段、特に1つまたは複数の上述の排出開口641;644あるいはこの種の排出開口641;644の群が設けられている。
有利な一発展形において、インキグラビアシリンダ512は、両側で、架構533;538に対する相対的な高さに関して調整可能に支持されている。このことは、例えば、架構固定のガイド579と、ガイドされる側方部材578との間で機能する連結部、例えば偏心的に支持されるガイドピンの領域において実現可能である。
図30、図31および図32に示す、片側で取り付けられたインキグラビアシリンダ512あるいはシリンダ体628を有する構成において、新しいスリーブ637を装着するためにあるいは被せ嵌めるために、インキグラビアシリンダ512あるいは装着されていないシリンダ体628は、予め軸受キャップ671を解除して、セットアップ位置に移行、特に旋回させた後に、軸方向で取り出される。続いて、例えば交換を補助する手段を用いてまたは用いずに上で説明した方法で、場合によってはシリンダ基体628を以前に着せたスリーブ637から解放した後、新しいスリーブ637をシリンダ基体628上に被せ嵌める。その後、軸受フラップ671を再び架構538;533に、または可動の、半径方向の調整運動を可能にする軸受手段に固定する。これにより、インキグラビアシリンダ512のジャーナル559は、シャフト区間677への結合部を介してこの架構側でも再び半径方向で支持される、あるいは支持されている。
例えば図30、図31および図32に示す一構成において、インキグラビアシリンダ512の支持部は、軸受キャップ671とは反対側に位置する架構側で運転に関して固定であり、すなわちインキグラビアシリンダ512、あるいはインキグラビアシリンダ512のシリンダ体628は、何ら問題なく軸方向で架構538;533から取り出し可能ではなく、この架構側では例えば軸方向で運転に関しては分離不能なシリンダジャーナル559に間接的または直接的に作用するスラスト軸受683を介して、コントロール下にない軸方向運動に抗して保持されている。スラスト軸受683は、有利な構成では、上述の第2の、傾倒モーメントを受けるラジアル軸受693により構成されていてもよい。
例えばグラビア513が、上で説明した形式で直接シリンダ体628の外套面631に、またはシリンダ体628により担持される層633の外套面632に含まれている代替的な一構成において、例えば軸受キャップ671とは反対側に位置する支持部も、インキグラビアシリンダ512、または少なくともインキグラビアシリンダ512のシリンダ体628が、軸方向で、軸受フラップ671の側に位置する機械側に向かってインキ装置508から取り出し可能であるのと同様に形成されている。このことは、例えば、シリンダジャーナル559と、架構538;538内にとどまるシャフト区間との間の分離可能な結合部により、例えば軸受フラップ671側における解決手段と同様に実現されていることができる。温度調節流体が導入可能かつ導出可能であることが望ましければ、例えば封止継手を相応の管路区間651;652の部分区間の間に設けてもよい。
取り出し可能なインキグラビアシリンダ512あるいはシリンダ体628を有するこの代替的な構成では、新しいまたは更新されたインキ転移版637を装着するために、インキグラビアシリンダ512あるいはシリンダ体628は、予め軸受キャップ671を解除して、セットアップ位置に移行、特に旋回させた後、軸方向で取り出される。続いて、新しいまたは更新されたインキ転移版637を担持したシリンダ体628を一方のジャーナル559でもって反対側に位置する架構側に装入し、取り出し側あるいは装着側に存在する軸受フラップ671を当て、固定する。
一実施変化態様において、スリーブ637を装着可能なあるいは装着すべきシリンダ体628は、シリンダ体628にスリーブ637を装着するために、またはシリンダ体628のスリーブを交換するために、この代替的な構成の形態で取り出され、スリーブ637が装着され、スリーブ637とともに再び装入され得る。
インキ装置508の、例えば図29において例示的に説明した構成では、例えばすべての、例えば5つのインキトレイン529が選択型に、すなわち上述のインキグラビアシリンダ512を有して構成されている。しかし、基本的には、別の、例えば混合型の設計も可能であり、例えば5つのインキトレイン529;532のうちの3つの、例えば中間の3つのインキトレイン529;532が選択型、そして2つの、例えば1番目のインキトレイン529と、最後のインキトレイン529とが従来型である(例えば図33参照)。
軸方向で取り出し可能なシリンダ基体628または軸方向で引き抜きあるいは被せ嵌め可能なスリーブ637を有するそれぞれのインキグラビアシリンダ512の高さで、インキグラビアシリンダ512とインキレリーフシリンダ519との間で好ましくは分割可能に形成されるインキ装置架構533,538は、例えばそれぞれのインキグラビアシリンダ512の高さで運転準備の整った状態でも閉鎖されておらず、少なくともそれぞれのインキグラビアシリンダ512の高さで、インキグラビアシリンダ512を支持する部分架構538と、インキレリーフシリンダ519を支持する部分架構533との間に、壁開口694、場合によっては複数の隣接した選択型の印刷トレイン629の高さにわたって延在する壁開口694を形成している。
交換のためにまたはメンテナンス目的および/もしくはセットアップ目的で取り出し可能なインキグラビアシリンダ512の有利な第2の構成において、インキグラビアシリンダ512は、全体として、場合によってはインキグラビアシリンダ512上に配置されるスリーブ637とともに、インキ装置508内に配置されるインキグラビアシリンダ512の半径方向でインキ装置508あるいは架構538;533から取り出し可能であり、あるいは反対方向でインキ装置508あるいは架構538;533内に装入可能である。この半径方向の取り出しは、インキレリーフシリンダ519に面した側での着肉装置511の上述の配置との関連で特に有利ではあるが、構成をこの使用に限定するものではない。その際、半径方向での取り出しとは、軸方向での取り出しに対して、例えば少なくとも両側で画定される架構の並びから出るまでは、回転軸線R512に対して垂直に位置する一平面内で延びる取り出し路に沿った取り出しを意味している。この取り出し路は、例えばこの平面内で直線状に延びていても、曲率をもって延びていても、または任意に方向転換を伴って延びていてもよい。
シリンダ固定に配置されるジャーナル559を含めたインキグラビアシリンダ512は、ここでは、例えば少なくとも回転軸線R512に対して垂直に位置する平面内で延びる取り出し路に沿って、架構538、あるいは架構538により支持される下位架構の内法の幅w538より小さい長さl512を有して形成されている。この内法の幅w538は、内法の幅w538が直接架構壁によってではなく、例えば着肉装置511を支持する上述の下位架構の側方部材539間の間隔によって与えられている構成も包含するものである。その際、この内法の幅w538は、少なくとも、支持の場所から架構縁部に至る取り出し路上で、ジャーナル直径より大きい内法の幅w538を有して形成されている。架構538;533の有利な構成において、それぞれの架構壁は、その内向きに方向付けられた側で、場合によっては設けられている付設部および/または鋳造された接続部材および/または切欠きおよび/または孔を除いて、概ね平坦な表面を有して構成、例えば鋳造されており、上述の目的のために、好ましくは、これらの平坦な面間に位置する間隔が、内法の幅w538と見なされるべきである。
インキグラビアシリンダ512の一方の側、例えば、インキグラビアシリンダ512が、例えば歯車により他のインキ装置シリンダまたは印刷装置シリンダ519;531;503;501の1つから、または好ましくは、固有の駆動モータ616により回転駆動される駆動側で、ジャーナル559は、例えば回転角度位置に関して遊びなしの、好ましくは一義的な継手724、例えばつめ継手または星形継手として構成される継手724により、解除可能にシャフト726、例えば駆動軸726に結合されている、あるいは結合可能である(例えば図34および図35参照)。結合は、有利な一構成において、相対回動不能な、軸方向の角度ずれを吸収する継手727、例えばメタルベローズ継手727を有する分割型のシャフト726として、2つのシャフト部材間において形成されている。シャフト726は、例えばシリンダに近い方の区間またはシャフト部材において、ラジアル軸受691を介して間接的または直接的に架構538;533の孔あるいは空所内で支持されている。好ましくは、ラジアル軸受691は、インキグラビアシリンダ512の半径方向の調整のために、例えば偏心ブシュ728として形成される偏心レース728内で支持されている。半径方向の調整は、例えば偏心ブシュ728を駆動手段687、例えば電気モータ687、または好ましくは、圧力媒体により操作可能なピストン-シリンダ-システム687、例えば空気圧シリンダ687により旋回させることで実施される。有利な一構成において、継手727を介して連結されるジャーナル559は、ラジアル軸受729、特に内法の幅w538内に位置するラジアル軸受729により支持されており、ラジアル軸受729は、例えば偏心ブシュ728内で支持されるブシュ738に配置されており、好ましくは、インキグラビアシリンダ512の取り出しのために分割可能に、除去可能な例えば上側の軸受セグメント、特に上側の軸受半シェルと、架構固定の例えば下側の軸受セグメント、特に下側の軸受半シェルとを有して形成されている。
駆動モータ616からシャフト726への、歯車を介した駆動も可能であるが、駆動モータ616は、ここでは、そのモータ回転子でもってインキグラビアシリンダ512に対して同軸に配置されており、そのモータ回転子でもって間接的または直接的にシリンダジャーナル559に、特に解除可能に結合されている。このために例えばシャフト726は、例えばシリンダから遠い方の区間またはシャフト部材において、その周上に直接的にモータ回転子を支持しており、モータ回転子は、モータ固定子により包囲されている。モータ固定子は、この場合、間接的または直接的に架構固定に、例えば偏心ブシュ728に取り付けられている。例えばシャフト726上に配置されるモータ回転子に対してモータ固定子が回動してしまわないように、例えばモータ固定子を支持するモータハウジングと、偏心ブシュ728との間には、別のラジアル軸受739が設けられている。それにもかかわらず、モータハウジングがモータ固定子を伴って回転するのを阻止するために、モータハウジングは、接近方向調整運動および離間方向調整運動を吸収するいわゆるトルクサポート741に連結されており、これにより回り止めされている。
インキグラビアシリンダ512の他方の側で、インキグラビアシリンダ512のジャーナル559は、装入された状態でラジアル軸受731により支持されており、ラジアル軸受731は、インキグラビアシリンダ512の取り出しのために分割可能に、除去可能な特に上側の軸受半シェルを有して形成されている。インキグラビアシリンダ512が温度調節可能である有利な一構成では、例えば温度調節媒体フィード部および温度調節媒体ドレン部651;652がこの側に設けられている。温度調節媒体フィード部および温度調節媒体ドレン部651;652のシリンダ固定の部分と架構固定の部分との間には、その際、好ましくは、それぞれ1つの弁、例えばセルフロック式の弁が設けられている。ラジアル軸受731は、ブシュ732に配置されており、ブシュ732は、例えば同じく偏心ブシュ733として形成される偏心レース733を介して、架構538内で支持されている。ラジアル軸受731は、特に内法の幅w538内に配置されている。偏心ブシュ733は、固有の駆動手段により旋回可能であってもよいし、またはしかし、同期スピンドルを介して、最初に挙げた駆動手段687により一緒に旋回可能であってもよい。
ラジアル軸受731を含めたブシュ732は、好ましい構成では、軸方向可動に架構538および/または偏心ブシュ733内に支持されており、軸方向駆動部734により、例えば予め開放された継手724を連結解除するために、かつ/またはインキグラビアシリンダ512の軸方向の位置、すなわち横見当を修正するために軸方向可動である。軸方向駆動部734は、その際、駆動手段736、例えば駆動モータ736を有し、駆動手段736により、伝動機構、例えば回転を直線運動に変換する伝動機構を介して、ブシュ732は軸方向可動である。伝動機構は、この場合、例えばねじ山式伝動機構737を有している。
インキレリーフシリンダ519は、インキグラビアシリンダ512と同じ架構538;533内で、または好ましくは、部分架構533内で支持されており、部分架構533からは、インキグラビアシリンダ512を支持する部分架構538が押しのけ可能である。インキレリーフシリンダ519が同じく全体として架構533;538から取り出し可能であることが望ましいインキレリーフシリンダ519の構成では、インキレリーフシリンダ519は、上の説明に対応する構成にて軸方向で取り出し可能に、または上の説明に対応する構成にて半径方向で取り出し可能に形成あるいは支持されていることができる。
インキレリーフシリンダ519に有端のインキレリーフ版が装着可能であるインキレリーフシリンダ519の一構成では、インキレリーフシリンダ519は、セットアップ目的のために取り出し可能である必要はない。その際、インキレリーフシリンダ519は、例えば両側でラジアル軸受743を介して半径方向で調整可能に、例えば、好ましくは偏心ブシュ742として形成される偏心レース742内に支持されている(例えば図36参照)。この調整は、ここでも相応の、図35には図示しない駆動手段783、例えば電気モータ783により、または場合によっては、圧力媒体により操作可能なピストン-シリンダ-システム、例えば空気圧シリンダにより生じさせることが可能である。回転駆動は、基本的には、歯車を介して下流のインキ装置シリンダまたは印刷装置シリンダ531;503;501により実施可能であるが、好ましくは、固有の駆動モータ698により提供されている。このことは、歯車を介して実施されてもよいが、好ましくは、インキレリーフシリンダ519に対して軸方向で実施される。このためにモータ回転子は、例えば直接、シリンダジャーナル746を相対回動不能に延長する1つまたは複数のパーツからなるシャフト747上に配置されている。モータ固定子は、内部のモータ軸受レースにより支持されていることができるが、回動に抗しては、トルクサポート744を介して架構533に支持されていることができる。
基本的には、ここで具体的に説明する構成によらないが、有利には、ここで具体的に説明する構成または変化態様の1つとの関連で、インキレリーフシリンダ519は、温度調節可能、特に温度調節流体により貫流可能に構成されている。このためにインキレリーフシリンダ519は、その端面の支持部の一方に、好ましくは駆動モータ698とは反対側に位置する側に、インタフェース748、特にロータリフィードスルー748を有し、かつインキレリーフシリンダ519内への、そして、このインキレリーフシリンダ519を温度調節するためにインキレリーフシリンダ519内での、さらには、インキレリーフシリンダ519から再び外への、相応の管路案内を有している。
好ましくは、インキレリーフシリンダ519は、軸方向駆動部749を介して、例えばインキレリーフシリンダ519の軸方向の位置、すなわち横見当を修正するために軸方向可動である。軸方向駆動部734は、その際、駆動手段、例えば駆動モータを有し、駆動手段により、伝動機構、例えば回転を直線運動に変換する伝動機構を介して、シリンダジャーナル746に引っ張りおよび圧縮に耐えるように結合されたブシュまたはレースは、軸方向可動である。伝動機構は、この場合、例えばねじ山式伝動機構を有している。
ここで説明する構成では、インキグラビアシリンダ512およびインキレリーフシリンダ519の駆動手段616;698、例えば駆動モータ616;698は、それぞれ異なる架構側に設けられている。
上で既に説明したように、インキグラビアシリンダ512は、好ましい構成において、他のインキ装置シリンダ519;531および/または印刷装置シリンダ501;503の駆動部とは機械的に独立した固有の駆動モータ616により回転駆動可能である。この駆動設計および以下に説明する駆動設計は、基本的には、着肉装置511の特別な位置および/もしくは特別な形成、その実施の形態および変化態様ならびに/またはインキグラビアシリンダ512上の凹部513あるいはグラビア513の配置および/またはスリーブ637の被せ嵌めを補助する手段の形態についての先に説明した構成、実施の形態および変化態様によらないが、これに関して上述した構成、実施の形態および変化態様との関連において有利である。
その際、それぞれのインキレリーフシリンダ519は、第1の構成において、機械的な連結部、例えば歯車を介して、下流の次なる印刷装置シリンダまたはインキ装置シリンダ503;531、例えば版シリンダ503または場合によってはその間に設けられた転移シリンダ531により回転駆動されていることができるが、好ましくは、他のインキ装置シリンダ519;531および/または印刷装置シリンダ501;503の駆動部とは機械的に独立した固有の駆動モータ698により駆動可能である、あるいは駆動されている。
一変化態様において、インキグラビアシリンダ512と、割り当てられたインキレリーフシリンダ519とはともに、例えば歯車を介して連結されて、他のインキ装置シリンダ531および/または印刷装置シリンダ501;503の駆動部とは機械的に独立した駆動モータ698により駆動可能である、あるいは駆動されている。
凹部513を有する第1のインキ装置シリンダ512は、生産運転中、これにより好ましくは、単独で、またはしかし、場合によっては第2のインキ装置シリンダ519とともに、第3のインキ装置シリンダ531および/または版シリンダ503を生産運転中回転させる駆動手段とは機械的に独立した、回転角度位置に関して閉ループ制御可能な駆動部616,711により駆動可能であり、かつ/または駆動されている。
印刷装置500においてインキレリーフシリンダ519と版シリンダ503との間に1つの転移シリンダ531、特にインキザンメルシリンダ531が設けられている場合、転移シリンダ531は、第1の実施の形態では、機械的な連結部、例えば少なくとも運転中、互いに噛み合う歯車701;702を介して、下流の次なる印刷装置シリンダ503、例えば版シリンダ503から回転駆動されている、または駆動可能である。しかし、本実施の形態において、転移シリンダ531には、好ましくは、駆動モータ703、例えばいわゆる補助モータまたはセットアップモータ703が割り当てられており、駆動モータ703により、機械的に版シリンダ503の駆動部から分離された転移シリンダ531は、少なくともセットアップ運転中かつ/またはインキ装置508が印刷装置部分509から押しのけられたとき、回転可能である。代替的な一実施の形態において、場合によっては設けられている転移シリンダ531には、駆動モータ699、例えば運転速度Vで運転することも可能な駆動モータ699が設けられており、駆動モータ699は、連結部が分離されたときは、セットアップ駆動部として用いられ、例えば運転中、連結部が成立しているときは、補助駆動部として、転移シリンダ531に制動モーメントまたは駆動モーメントを加えることで、歯面の切り換わりを抑制している。別の一実施の形態、例えばそのために機械的にそれほど手間のかからない別の一実施の形態において、駆動モータ699は、版シリンダ503への機械的な連結部に完全に取って代わり、転移シリンダ531を、運転に関して、他の印刷装置シリンダまたはインキ装置シリンダ501;503;512;519;531へのさらなる駆動連結部なしに回転させる。
版シリンダ503自体も、上述の意味で固有の駆動モータにより駆動されていてもよいが、好ましくは、機械的に連結されて、例えば運転中、噛み合う歯車706;707を介して、インプレッションシリンダ501とともに、特に軸方向でまたは駆動ピニオン708を介して版シリンダ503に設けられた駆動モータ704により、駆動されている、あるいは駆動可能である。
インキ装置シリンダおよび印刷装置シリンダ512;519;531;501;503を個別にまたは複数まとめて運転に関して、すなわち生産運転の間、回転駆動する駆動モータ616;698;699;704は、好ましくは、回転角度位置に関して閉ループ制御可能な、略して角度位置制御される駆動モータ616;698;699;704として、特にサーボモータ616;698;699;704として、または好ましくは、角度位置制御可能なトルクモータ616;698;699;704として形成されている。上述の拭き取りシリンダ507は、版シリンダ503から駆動されていてもよいし、または好ましくは、固有の、好ましくは、少なくともその回転速度に関して閉ループ制御可能な、略して回転数制御される駆動モータ709、例えば同じくサーボモータまたは好ましくはトルクモータ709により駆動されている、あるいは駆動可能である。
回転角度位置に関してまたは少なくとも回転速度に関して閉ループ制御可能な駆動モータ616;698;699;704の各々には、開ループおよび/または閉ループ制御装置711;712;713;714、例えば駆動制御器711;712;713;714が割り当てられており、駆動制御器711;712;713;714により、該当する駆動モータ616;698;699;704、あるいは駆動モータ616;698;699;704により回転されるインキ装置シリンダおよび印刷装置シリンダ512;519;531;501;503は、角度位置制御されて運転される、あるいは運転可能である。少なくとも回転速度に関して閉ループ制御可能な駆動モータ709には、開ループおよび/または閉ループ制御装置716、例えば駆動制御器716が割り当てられており、駆動制御器716により、該当する駆動モータ709、あるいは駆動モータ709により回転される拭き取りシリンダ507は、その回転速度に関して運転される、あるいは運転可能である。その回転角度位置または少なくともその回転速度に関して閉ループ制御可能な駆動モータ616;698;699;704;709は、その駆動制御器711;712;713;714;716とともに、以下では、駆動部616,711;698,712;699,713;704,714あるいは709,716とも称呼する。
インキ装置シリンダおよび印刷装置シリンダ512;519;531;501;503を個別にまたは複数まとめて運転に関して角度位置制御して駆動する駆動部616,711;698,712;699,713;704,714は、いわゆる電子的なマスタ軸Lの、運転中に進む角度位置Φを受信する。角度位置Φは、印刷機械の他のモジュールに設けられたロータリエンコーダ出力部の、電子的に伝送される角度位置、または好ましくは、仮想のマスタ軸Lの角度位置Φにより提供されている。後者は、駆動部616,711;698,712;699,713;704,714のうちの1つの駆動部自体によりマスタ駆動部の形態で、または付加的な制御部717、例えば駆動制御部717内で生成されている、あるいは生成されることができる。目標速度Vsoll、例えば生産のために努められる運転速度V、略して生産速度Vであることができる目標速度Vsoll、および/または起動または停止のための信号は、マスタ軸Lに例えば機械制御部718を介して機械コントロールステーション719から設定可能である。
ここでは図示しない第1の構成において、マスタ軸Lの角度位置Φは、駆動結合に参加している角度位置制御される駆動部616,711;698,712;699,713;704,714あるいは709,716、特にその駆動制御器711;712;713;714;716の各々の入力側に、信号接続、例えばネットワーク接続を介してマスタ信号として伝送される、あるいは伝送されていることができ、而してマスタ信号に対して、駆動結合に参加している「繋がれた」とも称呼される角度位置制御される駆動部616,711;698,712;699,713;704,714は、それぞれ、スレーブとして、場合によっては駆動部固有のパラメータ{P}および/または規定V1;V2の考慮の下、従う、あるいは従わなければならない。場合によっては同じく「繋がれた」回転数制御される駆動部709,716は、回転数を設定する信号または同じく角度信号を受信し、これらの信号から速度を導き出す。上述の規定は、その際、目標角度位置Φと、マスタとして入力側に供給される角度位置Φまたは時間との間の関係であり得る。
しかし、好ましい構成では、少なくともインキグラビアシリンダ512および/またはインキレリーフシリンダ519を駆動する駆動部616,711;698,712は、マスタ信号として入力側でマスタ軸信号の角度位置Φを受信するのではなく、下流のインキ装置シリンダまたは印刷装置シリンダ519;531;501;503、特に下流の次なるインキ装置シリンダまたは印刷装置シリンダ519;531;503の実際角度位置Φ;Φ(531);Φ(501);Φ(503)を表す、またはこれと厳密に相関される角度位置Φ;Φ(512);Φ(519);Φ(531);Φ(503)をマスタとして受信する。この駆動部616,711;698,712は、而して、例えば予め定められた規定の使用下で、スレーブとして、該当する下流のインキ装置シリンダまたは印刷装置シリンダ519;531;501;503の角度位置Φにより予め定められた角度位置信号に従う。「下流」なる表現は、その際、印刷装置500あるいはインキ装置508内でのインキフローに関する。
而してスレーブとして運転される駆動部616,711;698,712は、例えば、インキグラビアシリンダ512およびインキレリーフシリンダ519のための上述の共通の駆動部616,711;698,712であってもよく、駆動部616,711;698,712は、下流のインキ装置シリンダまたは印刷装置シリンダ531;501;503、好ましくは下流の次なるインキ装置シリンダまたは印刷装置シリンダ531;501;503の実際角度位置Φ(531);Φ(501);Φ(503)に従う。しかし、好ましくは、インキグラビアシリンダ512のために、固有の駆動部616,711が設けられており、駆動部616,711は、スレーブとして、下流のインキ装置シリンダまたは印刷装置シリンダ519;531;501;503、好ましくは下流の次なるインキ装置シリンダまたは印刷装置シリンダ519;531;501;503、特にインキレリーフシリンダ519の実際角度位置Φ(519);Φ(531);Φ(503)に従う。特に有利な構成では、インキレリーフシリンダ519のためにも、固有の駆動部698,712が設けられており、駆動部698,712は、スレーブとして、下流のインキ装置シリンダまたは印刷装置シリンダ531;501;503、好ましくは下流の次なるインキ装置シリンダまたは印刷装置シリンダ531;501;503、特に版シリンダ503または好ましくは設けるべき転移シリンダ531の実際角度位置Φ(531);Φ(503)に従う。
それぞれの駆動制御回路を形成するために、かつ/または上流のインキ装置シリンダ531;519;512のためのマスタ信号を準備するために、該当するインキ装置シリンダまたは印刷装置シリンダ519;531;501;503と、インキ装置シリンダまたは印刷装置シリンダ519;531;501;503の実際角度位置Φ(512);Φ(519);Φ(531);Φ(503)を間接的または直接的に検出するセンサシステム721;722;723、例えば回転角度位置トランスミッタ721;722;723または略してロータリエンコーダ721;722;723とは、相互作用関係にある。このセンサシステム721;722;723は、例えばモータ内部のロータリエンコーダとして、または例えばそのロータでもって相対回動不能に該当するインキ装置シリンダまたは印刷装置シリンダ519;531;501;503またはモータシャフトに結合されるエンコーダアクセサリとして、駆動制御回路に含まれるロータリエンコーダ721;722;723により形成されていてもよいし、またはしかし、例えばそのロータでもって相対回動不能にまたは強制的に連れ回るように、該当するインキ装置シリンダまたは印刷装置シリンダ519;531;501;503またはモータシャフトと相互作用関係にある付加的なロータリエンコーダ721;722;723により形成されていてもよい。
それぞれのインキ装置シリンダまたは印刷装置シリンダ512;519;531;503が従うべき実際の目標角度位置Φ;Φ(512);Φ(519);Φ(531);Φ(503)は、直接、それぞれ入力部にマスタとして提供される角度位置Φ(L);Φ(519);Φ(531);Φ(503)により与えられていてもよく、角度位置Φ(L);Φ(519);Φ(531);Φ(503)は、例えばすべての「繋がれた」駆動部616,711;698,712;699,713;704,714のために、マスタ軸Lにより予め定められた角度位置Φ(L)により、または上で説明した形式で下流のインキ装置シリンダまたは印刷装置シリンダ519;531;503の実際角度位置Φ(519);Φ(531);Φ(503)から結果として生じる実際角度位置Φ(519);Φ(531);Φ(503)により形成されている。
しかし、上で既に略示したように、実際の目標角度位置Φ(512);Φ(519);Φ(503)は、入力部にマスタ信号として供給される角度位置Φ(L);Φ(519);Φ(531);Φ(503)に対して予め定められた規定を適用することで、機械内に存在する所与の条件に適合可能であることができ、かつ/または運転要件を可変とすることができる。このために例えば相応のパラメータが供給可能であり、パラメータは、ひっくるめて図37に例示的に{P}で略示してある。
而して、駆動結合に参加している駆動部616,711;698,712;699,713;704,714あるいは709,716、特に駆動制御器711;712;713;714;716には、同じ第1のまたは別の信号接続、例えばネットワーク接続を介して、外部の所与の条件を考慮したかつ/または駆動部616,711;698,712;699,713;704,714あるいは709,716の運転に関するパラメータ{P}が伝送可能である。この種のパラメータ{P}は、例えば伝動機構ファクタG1;G2;G3についての場合によっては必要な情報を含んでおり、伝動機構ファクタG1;G2;G3は、例えばそれぞれのインキ装置シリンダもしくは印刷装置シリンダ519;531;501;503の相対的な大きさおよび/または駆動すべきインキ装置シリンダもしくは印刷装置シリンダ519;531;501;503の転がり長さと、マスタ軸Lが360°一回転したときにとるべき行程長さとの間の比を考慮したものである。加えてまたはその代わりに、パラメータとして修正角度ΔΦ;ΔΦ(512);ΔΦ(519);ΔΦ(531)が含まれていてもよく、修正角度ΔΦ;ΔΦ(512);ΔΦ(519);ΔΦ(531)は、例えば、マスタとして提供される角度位置Φ(L);Φ(519);Φ(531);Φ(503)の該当する目標角度位置Φを形成する際に周方向見当の修正として考慮すべきものである。
少なくともインキグラビアシリンダ512の駆動部616;711のための、特にしかし、インキグラビアシリンダ512およびインキレリーフシリンダ519の共通のまたはそれぞれの駆動部616;711;698,712のための有利な一構成において、駆動部は、版シリンダ503に配置される印刷版504の長さ変化を、該当するインキ装置シリンダ512;519の、少なくとも一時的に版シリンダ503の周速度に対して変化させた周速度により、少なくとも部分的に補償するように形成されている。この種の伸びは、典型的には、凹版印刷、特にインタリオ印刷での生産の経過中、印刷箇所において作用する高い当接力の結果として生じることがある。
このような補償のために、駆動部616;711;698,712は、例えば、入力側にマスタとして伝送される角度位置Φ(L);Φ(519);Φ(531);Φ(503)に対して周期的に変更される目標角度位置Φ(512);Φ(519)に従って、該当するインキ装置シリンダ512;519を駆動するように構成されている。その際、変更は、例えば版シリンダ503における反復長さで、すなわち上述の意味で版シリンダ503における円周、または円周のm番目の部分で周期的に実施される。
変更は、例えば、該当する駆動部616;711;698,712内あるいは特にその駆動制御器711;712内に格納および/または実装された規定V1;V2に従って実施され、規定V1;V2は、例えば1つまたは複数の変動するパラメータg;g,g、例えば非線形の伝動機構関数の1つまたは複数のパラメータg;g,gによりその形状および/または振幅に関してパラメータ化可能であり、すなわち、それ自体可変である。周期の長さは、例えば版シリンダ1回転のm番目の部分により与えられており、ここで、mは、上で説明した形式で、版シリンダ503の周に相前後して設けられる印刷長さあるいは印刷版504の数に相当する。反復長さは、この場合、例えば1印刷長さの印刷開始から後続の印刷開始までであり、例えば、場合によっては、版シリンダ503に設けられた印刷版端部のためのかつ/またはインプレッションシリンダ501に設けられたグリッパバーを収容するためのチャネルが存在することから、場合によっては存在する、次の印刷長さに対する間隙を含んでいる。
第1のインキ装置シリンダ512を駆動する駆動部711の駆動制御器711内には、これにより規定V1;V2が実装されており、規定V1;V2により周期的に、第1のインキ装置シリンダ512の、1印刷長さに相当する展開長さにわたって見て、規定V1;V2の適用なしに入力側のマスタ信号から結果として生じる目標角度位置Φ(512)に対して、規定された偏差が形成され、新しい周期の開始前に再びゼロに戻される。例えば変更によって、印刷長さにわたって見て、該当するインキ装置シリンダ512;519に、特に印刷開始とともに始まって、印刷終了まで連続的に拡大する角度差、例えば遅角が、版シリンダ503における修正されない同期の角度位置に対して形成され、この角度差は、版シリンダ503に設けられたシリンダチャネルに相関する周領域の、下流の次なるインキ装置シリンダまたは印刷装置シリンダ519;531;503とのニップの通過に伴い、例えば印刷速度に対して過昇された角速度が適用され、再び同期の角度位置、例えば前方に修正、つまり同期の相対位置に移行される。好ましい一発展形において、インキグラビアシリンダ512および版シリンダ503は、印刷開始時、同期の相対位置にあるが、角速度は、既に、遅れを形成するために僅かに低い値を取っている。
基本的には、変更について別の経過が予定されていてもよい。例えば代替的に、まず、印刷の始まりとともにスタートする増大する進角が予定されていてもよく、進角は、印刷長さの中央の領域までにゼロに戻され、その後は、増大する遅角へと導くことができる。新たな印刷開始までにこの偏差は再びゼロに移行される。
修正なしに維持すべき同期の角度位置への上述の移行は、インキレリーフシリンダ519に有端のインキレリーフ版が装着可能であって、このインキレリーフ版の端部が、軸方向で延びるチャネル751(例示的に図37において、この図37に例示的に示す5つのインキトレイン529;532のうちの真ん中のインキトレインに図示)内に収容されているインキレリーフシリンダ519の一構成では、好ましくは、このチャネル751が、互いに転動する両インキ装置シリンダ512;519間に形成されるニップを通過する間に実施される。
基本的には、着肉装置511の特別な位置および/もしくは特別な形成、その実施の形態および変化態様ならびに/またはインキグラビアシリンダ512上の凹部513あるいはグラビア513の配置、スリーブ637の被せ嵌めを補助する手段および/もしくは説明した駆動コンセプトあるいは駆動設計の形態についての先に説明した構成、実施の形態および変化態様によらないが、有利には、これについて上述の構成、実施の形態および変化態様の1つとの関連において、インキグラビアシリンダ512(以下では、ここでも第1のインキ装置シリンダ512なる表現と同義に置き換えられる)および/またはインキレリーフシリンダ519(以下では、ここでも第1のインキ装置シリンダ512なる表現と同義に置き換えられる)の、版シリンダ503に関する見当合わせされた位置の検査および/または調整および/または修正のためのコンセプトが設けられ、好ましくは以下のように構成されている。
周方向および/または軸方向での第1のインキ装置シリンダ512と版シリンダ503との間の相対位置を検査および/または調整および/または修正するために、印刷装置500により、少なくとも1つの第1の、レジスタマークとして用いられる画像要素761;762が、基材S上に印刷される。例えば周方向、軸方向または好ましくは両方向での、第1のインキ装置シリンダあるいはインキグラビアシリンダ512と、版シリンダ503との間の相対位置の検査および場合によっては調整および/または修正は、而して印刷装置500により基材S;S′上に印刷され、レジスタマークとして用いられる少なくとも1つの第1の画像要素761;762の印刷結果および/または位置を用いて実施される。
特に好ましくは、第1および/または第2のインキ装置シリンダ512と、版シリンダ503との間の周方向および/または軸方向での相対位置の検査および自動調整および/もしくは修正ならびに/または版シリンダ503に設けられた画像形成するパターンにより定められる印刷画像長さにおける変化、特に上述の伸びの検査および補償は、印刷装置500によりレジスタマークとして基材上に印刷された第1の画像要素761;762;766;767を用いて行われる。該当するインキ装置シリンダ512;519の駆動部616,711;798は、好ましくは、このために、上で説明した構成または変化態様に応じて形成されている。
第1の画像要素761;762は、特に、版シリンダ503に相対位置の検査のために規定された位置および姿勢で設けられた凹部514.1;514.2からの印刷インキにより形成あるいは印刷されている、または形成あるいは印刷される。この凹部514.1;514.2は、版シリンダ503上で、第1のインキ装置シリンダ512の周上に相対位置の検査のために規定された位置および姿勢で設けられた少なくとも2つの凹部513.1;513.3;513.2;513.4のうちの1つの凹部の、転動により得られた投影と部分的にのみ重なり、こうして部分的にのみ印刷インキにより着肉される、あるいは着肉されている。
好ましくは、検査および/または調整および/または修正は、最初に挙げた画像要素761;762と、1つの同じ検査フィールドR(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512);R(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512)に属し、参照マークとして用いられる第2の、印刷装置500により基材S上に印刷された画像要素763;764とを用いて実施され、第2の画像要素763;764は、版シリンダ503に相対位置の検査のために規定された位置および姿勢で設けられた別の凹部514.3;514.4の印刷インキにより形成される。この別の凹部514.3;514.4は、版シリンダ503上で、第1のインキ装置シリンダ512の周上に相対位置の検査のために規定された位置および姿勢で設けられた第2の凹部513.1;513.3;513.2;513.4の、転動により得られた投影と少なくとも部分的に重なり、こうして少なくとも部分的に印刷インキにより着肉される、あるいは着肉されている。その際、検査および/または調整および/または修正は、好ましくは、検査要素761;762として印刷された少なくとも1つの画像要素761;762と、同じ検査フィールドR(512);R′(512);R′′(512);R (512);R(512);R′(512);R′′(512);R (512)に属し、同じく基材S;S′上に同じインキ装置508と版シリンダ503とを介して、版シリンダ503に設けられた第2の凹部514.3;514.4を経て参照要素763;764として印刷された第2の画像要素763;764に対する上述の画像要素761;762の相対位置とを基に実施される。
相対位置の検査のために設けられた凹部513.1;513.3;513.2;513.4;514.1;514.3;514.2;514.4は、相対位置の検査あるいはコントロールに用いられるので、印刷画像に関与する(にすぎない)凹部513;514と区別するために、ここでは例えばコントロール凹部513.1;513.3;513.2;513.4;514.1;514.3;514.2;514.4とも称呼することがある。
検査フィールドR(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512);R(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512)は、一構成では、例えば検査台において目視検査により鑑定および評価されてもよい。その代わりにまたはそれに加えてセンサシステム753、例えばカメラ753を介した検出も実施可能であり、センサシステム753は、インライン測定のために印刷機械の基材路に直接設けられている、またはしかし、検査台に設けられている。結果の評価と、場合によってはその出力、例えば表示装置754、例えばディスプレイまたはモニタへの出力は、而して例えばセンサシステム753内に統合されたまたは制御手段756、例えばデータ処理装置756内に実装されたソフトウェアにより実施可能である。有利な一発展形において、データ処理装置756と、該当する駆動手段616;736との間の1つまたは複数の相応の信号接続758を介して、周方向または軸方向での相対位置の自動修正(上では周方向見当および横見当の修正とも称呼)も実施可能である。結果の純然たる表示または操作員による単なる目視検査の場合は、修正は、操作員により、例えばコントロールステーションに設けられた操作インタフェース757、例えば機械式または仮想のキーまたはボタンを介して実施可能である。
版シリンダ503に正しい相対位置の検査のために設けられた凹部514.1;514.3;514.2;514.4は、印刷画像に該当する凹部514の画像形成するパターン内に統合され、そこで検査用として規定されていてもよいし、この領域外にあってもよい。目視検査にもよる検査の可能性に関して有利な一構成では、版シリンダ503に正しい相対位置の検査のために設けられたこれらの凹部514.1;514.3;514.2;514.4は、確かに印刷幅あるいは基材幅内ではあるが、版シリンダ503に設けられた凹部514であって、上では画像形成するパターンにも包括されている、凹部514の領域外に位置している。上述の画像要素761;762;763;764は、而して1つまたは複数の印刷されるべき割り付け面Ni、例えば列および行をなして印刷されるべき複数の割り付け面Niのための印刷画像外において、基材Sの縁部領域752に位置している。
相対位置の検査のために版シリンダ503に設けられた凹部514.1;514.3;514.2;514.4は、それぞれ、インキグラビアシリンダ512の周に検査のために規定されて設けられた少なくとも2つの凹部513.1;513.3;513.2;513.4のそれぞれ1つの凹部の、転動により得られる上述の投影と少なくとも部分的に重なる。
版シリンダ503に検査のために設けられた少なくとも2つの凹部514.1;514.3;514.2;514.4は、これに対応する、第1のインキ装置シリンダ512上に設けられた凹部513.1;513.3;513.2;513.4との協働により、軸方向または周方向での上述の相対位置についての情報を提供する。
この協働に関して、以下に2つの特に有利な構成について説明する。
第1の構成では、版シリンダ503に、例えば画像形成するパターン外に、少なくとも1つの線状の、例えば展開時(すなわち一平面上に展開したとき)に直線状に周に延びる凹部514.1;514.2、例えば検査凹部514.1;514.2が設けられているとともに、第1のインキ装置シリンダ512上に、割り当てられた線状あるいは帯状に、例えば展開時に直線状に周に延びる凹部513.1;513.2、例えば検査凹部513.1;513.2が設けられており、両者は、インキグラビアシリンダ512上を延びる割り当てられた凹部513.1;513.2の、インキ運搬に関与するインキ装置シリンダ512;519;531がそれぞれペア状に転動することを経て版シリンダ503上に得られた投影が、版シリンダ503に延びる凹部514.1;514.2に交わり、この交差領域あるいはオーバラップ領域において、版シリンダ503に設けられた線状の凹部514.1;514.2の方向で見て、版シリンダ503に設けられたこの凹部514.1;514.2の長さより細いようになっている。インキグラビアシリンダ512上に設けられた凹部513.1;513.2の好ましくは同じく線状の構成において、インキグラビアシリンダ512上を延びる凹部513.1;513.2の、版シリンダ503上に得られた投影は、版シリンダ503に延びる凹部514.1;514.2に対して傾いて延び、凹部514.1;514.2に交わっている。好ましくは、線状の凹部513.1;513.2;514.1;514.2あるいは投影は、展開して見たとき互いに垂直に延びている。
版シリンダ503に設けられた凹部514.1;514.2の長さは、インキグラビアシリンダ512に設けられた対応する凹部513.1;513.2あるいはその投影の幅より顕著に大きい、例えば少なくとも2倍の大きさである。
その際、画像要素761;762は、検査要素761;762として基材S;S′上に例えば印刷インキにより形成され、印刷インキは、版シリンダ503に線状に周に延びる凹部514.1;514.2と、第1のインキ装置シリンダ512上に周に延びる凹部513.1;513.2の、インキ運搬に関与するインキ装置シリンダ512;519;531がそれぞれペア状に転動することを経て版シリンダ503上に得られた投影との重なり領域あるいは交差領域において受理され、印刷時、基材S;S′に放出される。第1の、すなわちインキグラビアシリンダ512に設けられた凹部513.1;513.2およびその投影は、好ましくは、同じく線状に、例えば展開時に直線状に構成されており、その際、版シリンダ503に設けられた凹部514.1;514.2に対して傾いて延びている。
検査要素761,762のための印刷インキは、この場合、基本的にはインキグラビアシリンダ512から後続のインキ装置シリンダの平坦な表面を介して、しかし好ましくは、インキレリーフシリンダ519の、凹部513.1;513.2に対応する隆起部524.1;524.2または1つまたは複数の対応する隆起した領域522.1;522.2を介して転移され得る。
「線状」なる表現は、ここでは、明示的に区別しない限り、小さな線の太さを有する線の他に、より大きな線の太さを有する帯状の線も含むと解すべきであり、特に長さは、それぞれ幅より大きい。「線状」の凹部または隆起部の好ましい構成では、長さにわたって一定の線の太さが提示されているが、最も広義には、くさび状の構造も「線状」に包摂し得る。
軸方向および/または周方向でのインキグラビアシリンダ512と版シリンダ503との間の相対位置の検査および場合によっては調整および/または修正は、その際、上述の形式で基材S;S′上にインキ装置508と版シリンダ503とを介して、版シリンダ503に設けられた凹部514.1;514.2を経て検査要素761;762として印刷された少なくとも1つの画像要素761;762と、同じ検査フィールドR(512);R′(512);R′′(512);R (512);R(512);R′(512);R′′(512);R (512)に属し、同じく基材S;S′上にインキ装置508と版シリンダ503とを介して、版シリンダ503に設けられた別の凹部514.3;514.4、例えば参照凹部514.3;514.4を経て参照要素763;764として印刷された画像要素763;764に対する画像要素761;762の相対位置とを基に実施される(例えば図39、図40、図41、図43および図44参照)。
この第1の構成では、検査要素761;762に割り当てられ、版シリンダ503に設けられた凹部514.1;514.2と、インキグラビアシリンダ512に設けられた対応する凹部513.1;513.2の投影とは、これにより部分的にのみ交わり、特に1つの交差点あるいは交差区間において交わる。この重なりあるいは交差点の位置は、その際、インキグラビアシリンダ512の位置についての情報を提供する。図39では、機能形式を例えば概略的に、インキザンメルシリンダ531を有する印刷装置500を例にとって説明したが、これは、インキザンメルシリンダ531を有しない印刷装置500にも相応に転用可能である。後者の場合、概略的にそれぞれペア状に転動させて略示した凹部514.1;514.2;514.3,514.4と、版シリンダ503に略示したインキの像と、基材S;S′上の画像要素761;762;763;764とは、図39に示したものに対して水平線で鏡面対称的になるであろう。
有利な一実施変化態様、特により良好な測定精度に関して有利な一実施変化態様(例えば図43および図44に示した3重の構成参照)では、同じ検査フィールドR(512);R′(512);R′′(512);R (512);R(512);R′(512);R′′(512);R (512)の、規定されて互いに間隔を置いた一群の検査要素761;762が、基材S;S′上に印刷インキにより形成されている、あるいは形成され、印刷インキは、版シリンダ503に線状に周に延びる凹部514.1;514.2と、第1のインキ装置シリンダ512上に好ましくは線状に周に延びる一群の凹部513.1;513.2の、上述の凹部514.1;514.2に対して傾いて延びていて、インキ運搬に関与するインキ装置シリンダ512;519;531がそれぞれペア状に転動することを経て版シリンダ503上に得られた投影との交差領域において、版シリンダ503の凹部514.1;514.2内に受理され、印刷時、基材S;S′に放出される。ここでも、展開して見たとき、好ましくは線状の投影は、好ましくは、版シリンダ503に設けられた凹部514.1,514.2に対して垂直に延びている。
少なくとも1つの検査要素761;762も、同じ検査フィールドR(512);R′(512);R′′(512);R (512);R(512);R′(512);R′′(512);R (512)の、上述の検査要素761;762とは異なる参照要素763;764も、好ましくは、インキ装置508と版シリンダ503とを介して生産運転の間、印刷されるべき1つまたは複数の割り付け面Niの画像モチーフあるいは印刷画像とともに基材S;S′上に印刷、好ましくは、基材S;S′の、製造すべき1つまたは複数の割り付け面Ni外で、例えば1つまたは複数の割り付け面Niの印刷画像を取り巻く側方の、前側のまたは後側の縁部領域752に印刷される。これにより、検査は、生産運転の間、例えば簡単化されて目視検査によっても実施可能である。
ここで具体的に説明する特に有利な構成(例えば図39、図40、図41、図43および図44参照)では、インキグラビアシリンダ512と版シリンダ503との間の軸方向の相対位置に関する検査要素761は、印刷インキにより形成されている、あるいは形成され、印刷インキは、版シリンダ503の周に線状に軸方向で延びる凹部514.1と、第1のインキ装置シリンダ512の周上に線状に周方向で延びる凹部513.1の、インキ運搬に関与するインキ装置シリンダ512;519;531がそれぞれペア状に転動することを経て版シリンダ503上に得られた投影との交差領域において、版シリンダ503の凹部514.1内に受理され、印刷時、基材S;S′に放出される。これは、複数の検査要素761を作成するための、第1のインキ装置シリンダ512の周上に線状に周方向で延びる複数の凹部513.1の投影を有する構成にも相応に適用され得る。
周方向での相対位置に関する検査要素762は、ここで具体的に説明する特に有利な構成では、印刷インキにより形成されている、あるいは形成され、印刷インキは、版シリンダ503の周に線状に周方向で延びる凹部514.2と、第1のインキ装置シリンダ512の周上に線状に軸方向で延びる凹部513.1;513.2の、インキ運搬に関与するインキ装置シリンダ512;519;531がそれぞれペア状に転動することを経て版シリンダ503上に得られた投影との交差領域において、版シリンダ503の凹部514.2内に受理され、印刷時、基材S;S′に放出される。これは、複数の検査要素762を作成するための、第1のインキ装置シリンダ512の周上に線状に周方向で延びる複数の凹部513.2の投影を有する構成にも相応に適用され得る。
第2の構成では、版シリンダ503に、画像形成するパターン外に、一群の、例えば少なくとも10個、特に少なくとも20個の、版シリンダ503において軸方向または周方向で相並んで互いに第1の間隔を置いて均等に離間した線形の凹部514.1;514.2が設けられているとともに、インキグラビアシリンダ512の周に、一群の、例えば少なくとも10個、特に少なくとも20個の、互いに第2の間隔を置いて均等に離間した線形の第2の凹部513.1;513.2が設けられており、両者は、それぞれのインキ装置シリンダ512あるいは版シリンダ503に設けられた線形の凹部514.1;514.2;513.1;513.2の方向付けが、同じであり、かつ/またはインキグラビアシリンダ512に設けられた隣接した凹部513.1;513.2間の第2の間隔が僅かに、すなわち版シリンダ503に設けられた凹部514.1;514.2の線の太さ未満第1の間隔から偏差しており、かつ/または第1のインキ装置シリンダ512上を延びる凹部513.1;513.2の、インキ運搬に関与するインキ装置シリンダ512;519;531がそれぞれペア状に転動することを経て版シリンダ503上に得られた投影が、版シリンダ503に設けられた、画像形成するパターン外に位置する凹部514.1;514.2と少なくとも部分的に交わるようになっている(例えば図42参照)。検査および場合によっては調整および/または修正は、その際、インキグラビアシリンダ512上に周に設けられた線形の凹部513.1;513.2の第2の群の、インキ運搬に関与するインキ装置シリンダ512;519;531がそれぞれペア状に転動することを経て版シリンダ503上に得られた投影の群と少なくとも部分的に交わる、版シリンダ503において軸方向または周方向で相並んで互いに第1の間隔を置いて均等に離間した線形の凹部514.1;514.2の第1の群の印刷結果を基に行われる。
この第2の構成において、第1のインキ装置シリンダ512と版シリンダ503との間の相対位置についての情報は、版シリンダ503に設けられた凹部514.1;514.2の、インキグラビアシリンダ512に設けられた凹部513.1;513.2の投影との重なりが変化することで生じる、これらの凹部514.1;514.2により印刷された線形の画像要素761の着色における強度の変化を介して提供されている、あるいは提供される。第1のインキ装置シリンダ512と版シリンダ503との間の正しい相対位置は、その際、一緒に印刷された同じ検査フィールドR′′′(512);R′′′(512)の参照要素763;764に対して相対的な、上述の変動する強度の推移中の任意の特性の位置、好ましくは最大値または最小値の位置において突き止められる、あるいは特定される。この第2の構成は、僅かに線間隔の異なる2つの線ラスタのオーバラップが変化するに伴い長周期の強度変調の最大値および最小値が移動するように見える、モアレ効果に類似した光学的印象に基づいている。
有利な一実施変化態様において、第1および第2の凹部514.1;514.2;513.1;513.2の群は、版シリンダ503とインキグラビアシリンダ512とが軸方向または周方向で正しい相対位置にあるとき、版シリンダ503に設けられた第1の凹部514.1;514.2と、第2の凹部513.1;513.2の投影との間の重なりにおける最大値が、群の中央の領域、すなわち、少なくともそれぞれの群の中央の3分の1内に位置するように互いに配置されている。この場合、既に参照なしに、判定は、人の目で実施可能であり、かつ/またはエラー範囲は、両側に向かって表示可能である。
ここで説明する有利な構成において、軸方向の相対位置に関する第1および第2の群の線状の凹部513.1;513.2,514.1;514.2は、それぞれ軸方向で相並んで配置されており、その長手方向延在は、周方向で延びている。周方向での相対位置に関する第1および第2の群の線状の凹部513.1;513.2,514.1;514.2は、それぞれ周方向で相並んで配置されており、その長手方向延在は、軸方向で延びている。
検査要素761;762のベースにある凹部513.1;513.2,514.1;514.2のペアの特別な配置によらず、それぞれの参照要素763;764は、基材S;S′上に印刷インキにより形成されている、あるいは形成され、印刷インキは、版シリンダ503の周に規定された場所で設けられた凹部514.3;514.4内に受理され、印刷時、基材S;S′に放出され、インキグラビアシリンダ512は、凹部513.3;513.4、例えば参照凹部513.3;513.4を有し、凹部513.3;513.4の、インキ運搬に関与するインキ装置シリンダ512;519;531がそれぞれペア状に転動することを経て版シリンダ503上に得られた投影は、参照要素763;764を提供する版シリンダ503に設けられた凹部514.3;514.4上に横たわっている。その際、インキグラビアシリンダ512に軸方向での位置の検査のために設けられた、参照に用いられる凹部513.3は、版シリンダ503に設けられた対応する凹部514.3に対して軸方向で過大寸法、例えば200μmを超える過大寸法を有し、周方向での位置の検査に関する凹部513.4は、版シリンダ503に設けられた対応する凹部514.4に対して周方向で過大寸法、例えば200μmを超える過大寸法を有している。その際、それぞれの過大寸法は、場合によっては印刷画像内で第1のインキ装置シリンダ512に設けられた凹部513.3;513.4に見込まれる例えば200μmまでの過大寸法を超えており、相対位置にエラーがあって、修正すべきときも、それぞれの参照要素763;764に対応する、版シリンダ503に設けられた凹部514.3;514.4の確実な着肉を保証すべきである。
参照要素763,764のための印刷インキは、この場合、基本的にはインキグラビアシリンダ512から後続のインキ装置シリンダの平坦な表面を介して、しかし好ましくは、インキレリーフシリンダ519の、凹部513.3;513.4に対応する隆起部524.3;524.4または1つまたは複数の対応する隆起した領域522.3;522.4を介して転移され得る。
それぞれの検査フィールドR(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512);R(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512)には、版シリンダ503に設けられて相応に構成された凹部514.3;514.4を介して生成された単独の参照要素763;764が割り当てられていてもよい(例えば図39および図41参照)。例えば目視検査により行われる評価に関して有利な別の構成では、検査フィールドR(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512);R(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512)には、版シリンダ503に設けられた例えば直線状、点状または長方形の相応の凹部514.3;514.4を介して生成される、規定されて互いに間隔を置いた複数の参照要素761;762よりなる目盛り状の群が割り当てられていてもよい。
好ましくは、軸方向の相対位置の上述の検査および場合によっては調整および/または修正は、特に製造すべき1つまたは複数の割り付け面Ni外で縁部領域752に位置する第1の検査フィールドR(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512)を介して実施され、周方向での相対位置の上述の検査および場合によっては調整および/または修正は、特に製造すべき1つまたは複数の割り付け面Ni外で縁部領域752に位置する第2の検査フィールドR(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512)を介して実施される。
特に有利な一発展形において、周方向での相対位置の検査は、運搬方向で1印刷長さ内に基材S;S′上で間隔を置いた2つの検査フィールドR(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512)を介して実施される。これにより、例えば両検査フィールドR(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512)においてそれぞれの目標位置からの位置偏差が異なっているときは、第1のインキ装置シリンダ512における周速度の、版シリンダ503の周速度に対する周期的な変更を、版シリンダ503に設けられた印刷版504の長さ変化の、上で説明した補償のために、特に差の度合いに相関させて行うことができる。それぞれの目標位置からの位置偏差が両検査フィールドR(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512)において一にするときは、第1のインキ装置シリンダ512と版シリンダ503との間の相対角度位置の変更を、特に両検査フィールドR(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512)で同じ高さの偏差の度合いに相関させて行うことができる。
複数のインキトレイン529;532を有し、版シリンダ503により同時に複数のインキグラビアシリンダ512を介して着肉された複数の部分印刷画像が基材S;S′上に印刷される印刷装置500の、上で説明した一構成のために、軸方向あるいは周方向に関する検査フィールドR(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512);R(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512)は、選択型のインキトレイン529毎に、好ましくは、例えば上述の第1の構成による、検査要素761;761′;762;762′として形成される少なくとも1つの画像要素761;761′;762;762′または一群の複数の検査要素761;761′;762;762′を有している(例えば図43および図44参照。図43および図44には、例示的にそこに示す5つの群の検査要素のうちの2つのみに761および761′あるいは762および762′を付した)。例えば多色印刷装置500として形成される印刷装置500の、設けられた特に選択型のインキトレイン529;532の各々あるいはインキグラビアシリンダ512により、例えば1つの検査要素761;761′;762;762′または一群の複数の検査要素761;761′;762;762′が印刷される、あるいは印刷されている。好ましくは、ベースにある凹部513.1;513.2;514.1;514.2は、インキグラビアシリンダ512および版シリンダ503に、軸方向の位置に関する検査要素761;761′が、インキグラビアシリンダ512の相対位置が正しければ、互いに印刷長さの方向で一直線に並び、周方向での位置に関する検査要素762;762′が、インキグラビアシリンダ512の相対位置が正しければ、基材S;S′上で互いに印刷幅の方向で一直線に並ぶように互いに配置されている。検査要素761;761′;762;762′は、それぞれのインキグラビアシリンダ512を版シリンダ503に対して観察したときは、一種のレジスタマーク(Registermarke)761;761′;762;762′として有効である一方、インキグラビアシリンダ512相互の相対位置を観察したときは、いわゆるフィッティングマーク(Passermarke)761;761′;762;762′(カラーレジスタマーク(Farbregistermarke)761;761′;762;762′とも称呼)として有効である。
1つの検査フィールドR(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512);R(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512)の、それぞれ異なるインキグラビアシリンダ512を介して着肉される検査要素761;761′;762;762′相互の、または検査要素761;761′;762;762′の群相互の相対位置を介して、これによりフィッティング(Passer)、すなわちインキグラビアシリンダ512相互の相対的な位置についての情報が、そして、割り当てられた少なくとも1つのインキグラビアシリンダ512を介して着肉される少なくとも1つの検査要素761;761′;762;762′と、同じ検査フィールドR(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512);R(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512)に割り当て得る少なくとも1つの参照要素763;764との間の相対位置を介して、該当するインキグラビアシリンダ512と版シリンダ503との間の相対位置が検査される。
複数のインキグラビアシリンダ512の検査要素761;761′;762;762′を有する1つの検査フィールドR(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512);R(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512)のために、単一の参照要素763;764が設けられていてもよい。しかし、好ましくは、複数の参照要素763;764が、例えば、検査要素761;761′;762;762′のグループの異方、特に、グループの四方に少なくとも1つずつ設けられている。而して少なくとも1つの参照要素763;764が、関与するインキグラビアシリンダ512の1つを介して被着されていることができる。
この種の、複数のインキグラビアシリンダ512を有する1つの検査フィールドR(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512);R(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512)は、この場合、1つまたは複数の参照要素763;764を含め、6mm×6mmのフィールドを超えない外寸を有していることができる。その際、画像要素761;761′,762,762′;763;764のために、線幅は、0.15~0.25mm、好ましくは約0.20±0.01mm、かつ/または異なるインキグラビアシリンダ512の検査要素761;761′;762;762′間の間隔は、0.45~0.55mm、特に0.5±0.01mmとすることができる。
機械内でインラインで、または検査テーブル上でオフラインで作業するセンサシステム753を使用することにより、例えば、例示的に図45に概略的に示す強度曲線I(a);I(u)が、軸方向位置あるいは周方向位置に関する一群の検査要素および参照要素761;761′;762;762′を介して描かれる。
インキグラビアシリンダ512の位置の、説明した検査および/または調整および/または修正に加えて、好ましくは、周方向および/または軸方向での第2のインキ装置シリンダ519、すなわちインキレリーフシリンダ519と、版シリンダ503との間の相対位置の検査および/または調整および/または修正も実施される。これは、好ましくは、基材S;S′上にインキ装置508と版シリンダ503とを介して検査要素766;767として印刷された少なくとも1つの画像要素766;767と、同じ検査フィールドR(519);R (519);R(519);R (519)に属し、同じく基材S;S′上にインキ装置508と版シリンダ503とを介して参照要素768;769として印刷された画像要素768;769に対する上述の画像要素766;767の相対位置とを基に実施される(例えば図46参照)。
図40、図41、図42および図43中のそれぞれ下側の図は、それぞれ、彫刻されていない外套面から余分のインキを拭き取る前の状況の概略図を示している。
その際、例えば第2のインキ装置シリンダ519の位置に関する検査要素766;767は、基材S;S′上に印刷インキにより形成され、印刷インキは、版シリンダ503に線状に周に延びる凹部514.6;514.7と、第2のインキ装置シリンダ519上に周に延びる隆起部524.6;524.7または隆起した領域522.6;522.7 7の、インキグラビアシリンダ512により着肉される領域の、インキ運搬に関与するインキ装置シリンダ512;519;531がそれぞれペア状に転動することを経て版シリンダ503上に得られた、上述の凹部514.6;514.7と比較してその長手方向で見て短い投影との重なり領域において、版シリンダ503の凹部514.6;514.7内に受理され、印刷時、基材S;S′に放出され、このとき、隆起部524.6;524.7または隆起した領域522.6;522.7 7は、この隆起部524.6;524.7あるいはこの隆起した領域522.6;522.7の投影と比較して、版シリンダ503に設けられた凹部514.6;514.7の方向で見て長い凹部513.6;513.7を介して着肉される(例えば図46参照)。
ここでも、少なくとも1つの検査要素766;767も、検査要素766;767とは異なる参照要素768;769も、インキ装置508と版シリンダ503とを介して生産運転の間、印刷されるべき1つまたは複数の割り付け面Niの画像モチーフとともに基材S;S′上に印刷される。
版シリンダ503に設けられ検査要素766;767に割り当てられた凹部514.6;514.7と、インキレリーフシリンダ519に設けられた対応する隆起部524.6;524.7あるいは隆起した領域522.6;522.7の投影とは、部分的にのみ重なり、この重なりの位置は、インキレリーフシリンダ519の位置についての情報を提供する。
相対位置の検査のために設けられた隆起部524.6;524.7;524.8;524.9あるいは隆起した領域522.6;522.7;522.8;522.9は、相対位置の検査あるいはコントロールに用いられるので、ここでは例えば検査隆起部524.6;524.7あるいは参照隆起部524.8;524.9、あるいは検査領域522.6;522.7あるいは参照領域522.8;522.9とも、コントロール領域524.6;524.7;524.8;524.9あるいは隆起したコントロール領域522.6;522.7;522.8;522.9とも称呼することがある。
既にインキグラビアシリンダ512に関する検査フィールドR(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512);R(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512)でも説明したように、検査フィールドR(519);R (519);R(519);R (519)も、一構成では、上で説明した形式で目視検査により鑑定し、評価してもよいし、またはセンサシステム753により検出し、表示装置および/またはデータ処理装置754に導き、そしてそこから結果として生じる調整指令を、信号接続759を介して自動修正のために相応の駆動手段698;749にさらに導いてもよい。
ここでも、正しい相対位置の検査のために設けられた隆起部524.6,524.7,524.8;524.9あるいは領域522.6,522.7,522.8;522.9は、印刷画像幅内に位置していてもよいが、好ましくは、印刷画像に関与する隆起部524あるいは領域522の領域外で、基材S;S′の縁部領域752に設けられている。
概略的に図46に略示した構成において、検査フィールドR(519);R(519)毎にそれぞれ1つの、軸方向に関する検査要素766と、周方向に関する検査要素767とが設けられ、かつそれぞれに割り当てられる形で、参照要素768;769としての単純な、例えば点、線または長方形により与えられる印が設けられている。
参照要素768;769に用いられるそれぞれの隆起部524.8;524.9あるいは隆起した領域522.8;522.9は、相応の、好ましくは、過大寸法を有して構成される、インキグラビアシリンダ512に設けられた凹部513.8;513.9を介して着肉される。基材S;S′への放出は、隆起部524.8;524.9あるいは隆起した領域522.8;522.9から間接的または直接的に、版シリンダ503に設けられた相応の凹部514.8;514.9を介して実施される。
目視検査による評価の可能性に関して有利な第2の構成では、検査フィールドR′(519);R′(519)には、版シリンダ503に設けられた例えば直線状、点状または長方形の相応の第1の凹部514.6;514.7を介して生成される、規定されて互いに間隔を置いた複数の画像要素766;767よりなる目盛り状の群が割り当てられていてもよい(例えば図47参照)。相対位置についての情報を得るために、目盛りあるいは凹部514.6;514.7の群は、第2のインキ装置シリンダ519の位置に依存した区間でのみ着肉されている、あるいは着肉され、あるいは拭き取り後、目盛りの相応の部分として画像要素766;767の一部により表示されている、あるいは表示される。より良好に自動化可能に形成する場合は、同時に、参照画像要素768;769として用いられる画像要素768;769が、版シリンダ503に設けられた相応の凹部514.8;514.9を介して形成あるいは印刷される。凹部514.8;514.9は、例えば版シリンダ503において、例えば目盛りの中央に位置する目標位置に対向していてもよい。
インキグラビアシリンダ512の位置に関する構成の上述の構成と同等の、複数の、例えば5つのインキレリーフシリンダ519の位置に関する、印刷装置500の検査フィールドR (519);R (519)の構成において、検査フィールドR (519);R (519)は、好ましくは、例えば上述の第1の構成(例えば図46参照)による、検査要素766;766′;767;767′として形成される少なくとも1つの画像要素766;766′;767;767′を有している。図48には、例示的にそこに示す5つの群の検査要素のうちの2つのみに766および766′あるいは767および767′を付した。例えば、設けられたインキトレイン529;532の各々により、あるいはそれらに含まれるインキレリーフシリンダ519の各々を介して、1つの検査要素766;766′;767;767′が印刷される、あるいは印刷されている。好ましくは、ベースにある隆起部524.6;524.7はインキレリーフシリンダ519に、凹部514.6;514.7は版シリンダ512に、軸方向の位置に関する検査要素766;766′の端部の少なくとも一方が互いに、インキグラビアシリンダ512の相対位置が正しければ、基材S;S′上で印刷長さの方向で見て一直線に並び、周方向での位置に関する検査要素767;767′の端部の少なくとも一方が互いに、インキレリーフシリンダ519の周方向での相対位置が正しければ、基材S;S′上に印刷幅の方向で見て一直線に並ぶように互いに配置されている(例えば図49参照)。検査要素766;766′;767;767′は、それぞれのインキグラビアシリンダ512を版シリンダ503に対して観察したときは、ここでも一種のレジスタマーク766;766′;767;767′として有効である一方、インキグラビアシリンダ512相互の相対位置を観察したときは、フィッティングマークあるいはカラーレジスタマーク766;766′;767;767′として有効である。
1つの検査フィールドR (519);R (519)の、それぞれ異なるインキレリーフシリンダ519を介して着肉される検査要素766;766′;767;767′相互の、または検査要素766;766′;767;767′の群相互の相対位置を介して、これによりフィッティング、すなわちインキレリーフシリンダ519相互の相対的な位置についての情報が、そして、割り当てられた少なくとも1つのインキレリーフシリンダ519を介して着肉される少なくとも1つの検査要素766;766′;767;767′と、同じ検査フィールドR (519);R (519)に割り当て得る少なくとも1つの参照要素768;769との間の相対位置を介して、該当するインキグラビアシリンダ512と版シリンダ503との間の相対位置が検査される。
複数のインキレリーフシリンダ519の検査要素766;766′;767;767′を有する1つの検査フィールドR (519);R (519)のために、単一の参照要素768;769が設けられていてもよい。しかし、好ましくは、複数の参照要素768;769が、例えば、検査要素766;766′;767;767′のグループの異方、特に、グループの四方に少なくとも1つずつ設けられている。而して少なくとも1つの参照要素763;764が、関与するインキレリーフシリンダ512の1つを介して被着されていることができる。
特に上述の検査のために形成された裁断基材S;S′、例えば基本的には、1印刷長さを有する反復長さに相当するウェブ区間S;S′により形成されていてもよいし、または好ましくは、印刷された基材シートS;S′により形成されていてもよい裁断基材S;S′は、例えば凹版印刷法によって印刷された印刷画像の他に、検査フィールドR(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512);R(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512)の印刷された画像要素761;762;763;764の配列を有し、画像要素761;762;763;764の相対位置および/または光学的作用により、凹部514.1;514.2;514.3;514.4をその周上に有する版シリンダ503と、版シリンダ503に着肉するインキ装置508の、上述の凹部514.1;514.2;514.3;514.4に対応する凹部513.1;513.2;513.3;513.4をその周上に有する第1のインキ装置シリンダ512との間の、画像要素761;762;763;764の印刷時に軸方向および/または周方向で示されるエラーを伴った相対位置について推定することが可能である。
その際、裁断基材S;S′は、好ましくは、相対的な軸方向位置を特徴付ける少なくとも1つの検査フィールドR(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512)と、周方向での相対位置を特徴付ける少なくとも1つの検査フィールドR(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512)とを有している。
例えば見当エラーと印刷版長さとの間の区別を可能にする一発展形において、裁断基材S;S′は、1印刷長さ上に、互いに間隔を置いた、周方向での相対位置を特徴付ける2つの検査フィールドR(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512)を有している。
裁断基材S;S′の、上述の第1の構成に対応する一構成において、検査フィールドR(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512);R(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512)は、参照要素763;764として印刷された画像要素763;764と、検査要素761;762として印刷され、参照要素763;764に対するその相対位置内に、版シリンダと第1のインキ装置シリンダ(503;512)との間の相対位置についての情報を担持している画像要素とを有している。
裁断基材S;S′の、上述の第2の構成に対応する一構成において、検査フィールドR(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512);R(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512)は、均等に間隔を置いた、その着色の強度が変化する一群の線形の画像要素761;762を有し、着色の強度曲線から、画像要素761;762の印刷時に軸方向および/または周方向で示されるエラーを伴った第1のインキ装置シリンダ512と版シリンダ503との間の相対位置について推定することが可能である。
好ましくは、裁断基材S;S′は、特に同じ面に、少なくとも1つの他の検査フィールドR(519);R′(519);R (519);R(519);R′(519);R (519)の、印刷された画像要素766;767;768;769を有し、画像要素766;767;768;769の相対位置により、画像形成する凹部514をその周上に有する版シリンダ503と、版シリンダ503に着肉するインキ装置508の、上述の凹部514に対応する隆起部524または隆起した領域522をその周上に有する第2のインキ装置シリンダ519、すなわちインキレリーフシリンダ519との間の、画像要素766;767;768;769の印刷時に周方向および/または軸方向で示されるエラーを伴った相対位置について推定することが可能である。
好ましくは、裁断基材S;S′は、インキレリーフシリンダ519の相対的な軸方向位置を特徴付ける少なくとも1つの検査フィールドR(519);R′(519);R (519)と、少なくとも、周方向でのその相対位置を特徴付ける検査フィールドR(519);R′(512);R (512)とを有している。
有利な発展形において、裁断基材S;S′は、1印刷長さ上に、周方向での相対位置を特徴付ける互いに間隔を置いた2つの検査フィールドR(519);R′(519);R (519)を有している。
裁断基材S;S′上に設けられた検査フィールドR(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512);R(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512);R(519);R′(519);R (519);R(519);R′(519);R (519)は、基本的には印刷画像の領域内に作り込まれていてもよいが、ここでは好ましくは、裁断基材S;S′の縁部領域752において、印刷された1つまたは複数の割り付け面Niにより形成される印刷画像外に設けられている。
裁断基材S;S′の、相対位置の特に正確な調整のために好適な一構成において、裁断基材S;S′は、側方の縁部領域752毎に、印刷長さ方向で互いに間隔を置いた2つの群の検査フィールドR(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512);R(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512);R(519);R′(519);R (519);R(519);R′(519);R (519)を有し、そのそれぞれが、インキグラビアシリンダ512の軸方向の位置に関する検査フィールドR(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512)と、インキグラビアシリンダ512の周方向での位置に関する検査フィールドR(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512)と、インキレリーフシリンダ(519)の軸方向の位置に関する検査フィールドR(519);R′(519);R (519)と、インキレリーフシリンダ519の周方向での位置に関する検査フィールドR(512);R′(519);R (519)とを1つずつ含んでいる(例えば図49参照。図49には、検査フィールドR(512);R(512);R(519);R(519)の、間隔を置いた群が、側方の縁部領域752に、上で説明した実施例の1つについて例示的に示してある)。
基材S;S′に凹版印刷法によって印刷することが可能な、特に上述の方法を実施する印刷装置500は、版シリンダ503であって、版シリンダ503の周に、画像形成する凹部514のパターンを有する、版シリンダ503と、版シリンダ503に設けられた凹部514のパターンに着肉することが可能なインキ装置508と、を備え、版シリンダ503は、着肉装置511から、第1のインキ装置シリンダ512であって、第1のインキ装置シリンダ512の外套面518の領域に、版シリンダ503上に設けられた凹部514に対応する凹部513を有する、第1のインキ装置シリンダ512と、第1のインキ装置シリンダ512により部分的に着肉すべき第2のインキ装置シリンダ519とを介して部分的に着肉可能である。版シリンダ503は、版シリンダ503と第1のインキ装置シリンダ512との間の相対位置の検査に用いられる画像要素761;762;763;764を生成するために、印刷幅内であるが、1つまたは複数の割り付け面Nの印刷画像を提供する、画像形成する凹部514のパターンが位置する周領域外に、少なくとも1つの凹部514.1;514.2を有し、凹部514.1;514.2は、版シリンダ503上で、第1のインキ装置シリンダ512の周上に相対位置の検査のために規定された位置および姿勢で設けられた凹部513.1;513.3;513.2;513.4の、インキ運搬に関与するインキ装置シリンダ512;519;531がそれぞれペア状に転動することを経て版シリンダ503上に得られた投影と部分的にのみ重なる。
例えば上述の方法を実施するためにかつ/またはこの種の裁断基材S;S′を製造するために特に好適な、基材S;S′に凹版印刷法によって印刷することが可能な印刷装置500を備える印刷機械は、例えば版シリンダ503であって、版シリンダ503の周に、画像形成する凹部514のパターンを有する、版シリンダ503と、版シリンダ503に設けられた凹部514のパターンに着肉することが可能なインキ装置508と、を備え、版シリンダ503は、着肉装置511から、インキグラビアシリンダ512であって、インキグラビアシリンダ512の外套面518の領域に、版シリンダ503上に設けられた凹部514に対応する凹部513を有する、インキグラビアシリンダ512と、インキグラビアシリンダ512により部分的に着肉すべきインキレリーフシリンダ519とを介して部分的に着肉可能である。
好ましくは自動化された検査および修正のために、版シリンダ503は、これにより印刷幅内に、有利にはしかし、1つまたは複数の割り付け面の印刷画像を提供する、画像形成する凹部514のパターンが位置する領域外に、版シリンダ503と第1または第2のインキ装置シリンダ512;519との間の相対位置の検査に用いられる少なくとも1つの第1の画像要素761;762;766;767を印刷する少なくとも1つの第1の凹部514.1;514.2;514.3;514.4を有し、印刷機械内には、基材路中または検査台に、第1の画像要素761;762;766;767を検出するセンサシステム753と、基材S;S′上のかつ/または第2の画像要素763;764;768;769に対して相対的な、第1の画像要素761;762;766;767の位置を評価する評価手段と、第1または第2のインキ装置シリンダ512;519のエラーを伴った相対位置を修正する制御手段および駆動手段756;616;736;698;749とが設けられている。
センサシステム753内に、または信号技術的にこのセンサシステム753に接続された制御手段756内に実装されたソフトウェアは、ソフトウェアにより、同じ検査フィールドR(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512);R(512);R′(512);R′′(512);R′′′(512);R (512);R(519);R (519);R(519);R (519)の少なくとも1つの画像要素761;762;766;767;763;764;768;769)の位置を評価したときの結果から、位置偏差の修正に関する駆動手段(616;736;698;749)のための操作量が出力可能であるように設けられ、かつ/または形成されていることができる。
少なくとも1つの第1の凹部514.1;514.2;513.2;513.4は、版シリンダ503上において、第1のインキ装置シリンダ512の周上に相対位置の検査のために規定された位置および姿勢で設けられた少なくとも2つの凹部513.1;513.3;513.2;513.4のうちの1つの凹部の、インキ運搬に関与するインキ装置ローラ512;519;531がそれぞれペア状に転動することを経て版シリンダ503上に転動により得られた投影と部分的にのみ重なる。
好ましくは、版シリンダ503は、少なくとも2つの凹部514.1;514.2;514.3;514.4を有し、少なくとも2つの凹部514.1;514.2;514.3;514.4のうちの1つは、部分的にのみ、そしてその他は、少なくとも部分的に、インキグラビアシリンダ512の周上に設けられた規定された少なくとも2つの凹部513.1;513.3;513.2;513.4のうちのそれぞれ1つの凹部の、転動により得られた投影と重なる。
第1の構成において、版シリンダ503には、画像形成するパターン外に、線状に周に延びる凹部514.1;514.2が設けられているとともに、インキグラビアシリンダ512上には、好ましくは、同じく線状に周に延びる凹部513.1;513.2が設けられており、両者は、インキグラビアシリンダ512上を延びる凹部513.1;513.2の、インキ運搬に関与するインキ装置シリンダ512;519;531がそれぞれペア状に転動することを経て版シリンダ503上に得られた投影が、凹部514.1;514.2と重なり、有利には線状の構成にあっては、版シリンダ503に延びる凹部514.1;514.2に対して傾いて、特に展開時に垂直に延びるようになっていてもよい。
第2の構成において、例えば版シリンダ503には、画像形成するパターン外に、版シリンダ503に軸方向または周方向で相並んで互いに第1の間隔を置いて均等に離間した線形の第1の凹部514.1;514.2の第1の群が設けられているとともに、インキグラビアシリンダ512の周には、互いに第2の間隔を置いて均等に離間した線形の第2の凹部513.1;513.2の第2の群が設けられており、両者は、版シリンダあるいはインキグラビアシリンダ503;512に設けられた第1および第2の線形の凹部514.1;514.2;513.1;513.2の方向付けが、それぞれのシリンダ上において同じであり、第2の間隔が僅かに、すなわち第1の凹部514.1;514.2の線の太さ未満第1の間隔から偏差しており、かつインキグラビアシリンダ512上を延びる凹部513.1;513.2の、インキ運搬に関与するインキ装置ローラ512;519;531がそれぞれペア状に転動することを経て版シリンダ503上に得られた投影が、版シリンダ503に設けられた、画像形成するパターン外に位置する凹部514.1;514.2と少なくとも部分的に重なるようになっている。
有利な構成において、版シリンダ503の周には、画像形成するパターン外に、線状に周に延びる凹部514.6;514.7が設けられているとともに、インキグラビアシリンダ512上には、周に延び、版シリンダ503に設けられた最初に挙げた凹部514.1;514.2と比較してその長手方向で見て短い隆起部524.6;524.7;524.8;524.9または短い隆起した領域522.6;522.7;522.8;522.9が設けられており、両者は、第2のインキ装置シリンダ512の周上を延びる隆起部524.6;524.7;524.8;524.9の、インキ運搬に関与するインキ装置シリンダ512;519;531がそれぞれペア状に転動することを経て版シリンダ503上に得られた投影が、版シリンダ503上に設けられた対応する凹部514.6;514.7と部分的にのみ重なるようになっている。
基本的には、着肉装置511の特別な位置ならびに/もしくは特別な形成、その実施の形態ならびに変化態様ならびに/またはインキグラビアシリンダ512上の凹部513あるいはグラビア513の配置、スリーブ637の被せ嵌めを補助する手段ならびに/もしくは説明した駆動コンセプトあるいは駆動設計ならびに/もしくは相対位置の上述の検査および/もしくは調整および/もしくは修正の形態についての先に説明した構成、実施の形態および変化態様によらないが、有利には、これについて上述の構成、実施の形態および変化態様の1つとの関連において、インキトランスファを制御する方法および手段がインキ装置508あるいはそれぞれのインキトレイン529;532内に設けられており、好ましくは、以下のように構成されている。
インキ装置シリンダおよび/または印刷装置シリンダ512;519;531;503を介して印刷箇所502に至るインキトランスファは、全体的に、そして各印刷画像部分内でも、所定の生産のために、基本的にはインキ装置508の入力側でインキグラビアシリンダ512に設けられた凹部513のパターンとその容積とにより予め規定されており、以下に示す方法により、パターンの特別な、印刷画像固有の形成のためにベースとして予め定められたこれらの量の変更が実施される。原理を定性的に説明するためだけに用いる図には、それゆえインキトランスファの量についての数的表示も省略してある。インキトランスファに関する軸は、ここでは一般化し、物理的単位なしにトランスファレートTRと称呼する。この種のトランスファレートTRは、例えば、展開長さ、例えばインキグラビアシリンダ512の1展開長さの倍数または除数を介した物質移動に関係し、利用可能な外套面518全体を、またはしかし、一部領域のみを考慮してもよい。着肉装置511から印刷箇所502に至る印刷インキ517の経路におけるインキトランスファあるいはトランスファレートTRは、結局、印刷インキ517による基材S;S′の被覆、例えば印刷画像内のインキ濃度を決定する。
上で既に説明したように、好ましい構成において、インキグラビアシリンダ512は、温度調節可能、特に温度調節流体により貫流可能に形成されている。貫流は、例えば端面においてロータリフィードスルー692を介して実施される(図50および図51に例えば概略的にのみ略示)。有利な発展形では、インキレリーフシリンダ519も、温度調節可能、例えばロータリフィードスルー748を介して温度調節流体により貫流可能、かつ/または存在しているのであれば、インキザンメルシリンダ531も、温度調節可能、例えばインタフェース771、特にロータリフィードスルー771を介して温度調節流体により貫流可能、かつ/または版シリンダ503も、温度調節可能、例えばインタフェース772、特にロータリフィードスルー772を介して温度調節流体により貫流可能、かつ/または拭き取りシリンダ507も、温度調節可能、例えばロータリフィードスルー748を介して温度調節流体により貫流可能に形成されている。インキグラビアシリンダ512および/またはインキレリーフシリンダ519の温度調節は、好ましくは、多色印刷装置の複数の、例えば4つのまたはそれどころか5つの選択型のインキトレイン529の各々のために予定されている。
インキ装置508内のインキトランスファを制御する手段には、温度調節可能なインキ装置シリンダ512の他に、好ましくは、インキ装置シリンダ512における温度を運転中も変更することが可能な制御手段が含まれている。制御手段へのプリセットは、例えば手動式に操作インタフェースを介して実施されてもよいし、または印刷画像を評価するセンサシステムを有する制御回路を介して実施されてもよい。
この第1の構成の有利な一発展形において、インキ収容室516あるいはインキ収容ユニット571は、同じく温度調節可能、特に、相応に設けられたインタフェース773、例えば流体継手773を介して温度調節流体により貫流可能に形成されている。
混合型の構成としたインキトレイン529;531、例えば3つが選択型で、2つが従来型であるインキトレイン529;531を有する印刷装置500の場合、従来型に形成されたインキトレイン531の呼び出しローラおよび/またはインキつぼおよび/または割り当てられたインキレリーフシリンダ519は、同じく温度調節可能、特に温度調節流体により貫流可能に形成されていてもよい。
インキ装置シリンダおよび/もしくは印刷装置シリンダ512;519;531;503ならびに/またはインキ収容室516あるいはインキ収容ユニット571、特に少なくともインキグラビアシリンダ512の温度調節あるいは温度調節可能性の第1の応用形では、特に運転速度Vが一定の定常の本刷り中、温度調節により、動作温度は、該当するインキ装置シリンダおよび/または印刷装置シリンダ512;519;531;503の周において、あるいはインキ収容室516あるいはインキ収容ユニット571の接触面の領域において、ある定められた温度値、例えば温度目標値Tに実質的に、すなわち、例えば最大で±2℃の範囲で一定に維持され、ひいては印刷インキの一定の物理的特性が提供される。例えば互いに転動するインキ装置シリンダおよび/もしくは印刷装置シリンダ512;519;531;503ならびに/または場合によってはインキグラビアシリンダ512に当接されるせき止め手段526による入熱を介して及ぼされる影響は、少なくとも大部分消去される。有利な構成において、この温度目標値Tは、調整可能であり、その結果、様々な印刷条件および/または印刷インキ組成に合わせて所望の温度目標値Tのための様々なプリセットが選択可能である。(その都度の)温度目標値Tは、例えば機械制御部718内に統合されている、またはそこでソフトウェアプログラムあるいはソフトウェアプログラム部分として実装されている制御手段を介して、調整あるいは変更されることができ、プリセットは、例えば操作インタフェース、例えば機械コントロールステーション719の操作インタフェースを介して実施可能である。同じインキ装置508あるいはインキトレイン529;532の、互いに異なる複数のインキ装置シリンダおよび/または印刷装置シリンダ512;519;531;503の温度調節にあたって、同じ温度目標値Tまたは互いに異なる温度目標値Tを予め定めておいてもよい、あるいは予め定めることができてもよい。温度目標値Tのプリセットとは、ここでは一般的に、所望の目標温度を表す温度目標値Tのプリセットと解すべきである。
インキ装置シリンダおよび/もしくは印刷装置シリンダ512;519;531;503ならびに/またはインキ収容室516あるいはインキ収容ユニット571、特に少なくともインキグラビアシリンダ512の温度調節あるいは温度調節可能性の、第1の応用形の代わりに、または好ましくは、第1の応用形に加えて有利な第2の応用形において、インキトランスファの開ループ制御および/または閉ループ制御のために、該当するインキ装置シリンダおよび/もしくは印刷装置シリンダ512;519;531;503またはインキ収容室516あるいはインキ収容ユニット571の温度調節が、温度目標値Tのプリセットの適当な変更により実施される。温度目標値Tの変更は、例えば、該当するインキ装置シリンダおよび/または印刷装置シリンダ512;519;531;503、特に、例えばインキグラビアシリンダ512において、該当するインキ装置シリンダおよび/または印刷装置シリンダ512;519;531;503、特に、例えばインキグラビアシリンダ512が過少または過多の印刷インキ517を搬送しているとき、必要であり得るかつ/または行われ得るあるいは導入され得る。このような状態は、例えば印刷工によって、または場合によっては設けられている検査システムによって、印刷画像内のインキの不足または過多、例えばインキ濃度の過度に低いまたは過度に高い値として突き止められ得る。例えば印刷インキ517の不足が突き止められると、該当するインキ装置シリンダおよび/または印刷装置シリンダ512;519;531;503、特に、少なくともここでは入力側のインキ調量に用いられるインキグラビアシリンダ512のための温度目標値Tの上昇が実施される。反対に、印刷インキ517の過多が突き止められると、該当するインキ装置シリンダおよび/または印刷装置シリンダ512;519;531;503、特に、少なくともここでは入力側のインキ調量に用いられるインキグラビアシリンダ512のための温度目標値Tは、下げられる。インキグラビアシリンダ512における温度は、温度目標値Tの相応の変更を介して、例えば適当に少なくとも35℃~55℃の範囲、またはそれどころか25℃~60℃の範囲で変更可能である。インキグラビアシリンダ512における35℃~55℃の間での変更時、特にその他は一定の条件であれば、例えば、インキトランスファ、すなわち、印刷インキ517のためのトランスファレートTR、例えば印刷箇所502に至るインキトランスファの、例えば10%、特に15%以上の変更が実現可能である。例えば最初に調整された温度、例えばベース温度T(例えばT=45℃)のとき、印刷画像内にインキの不足が突き止められると、インキグラビアシリンダ512における温度は、例えば温度目標値Tが相応に変更されることで、より高い作業温度Tに調整される。反対に、インキの過多が突き止められると、インキグラビアシリンダ512における温度は、例えば温度目標値Tが相応に変更されることで、より低い作業温度Tに調整される(例えば概略的に図52に示したのでそれを参照のこと)。好ましくは、少なくとも±5℃、特に±10℃の開ループ制御範囲あるいは閉ループ制御範囲を有する例えばT=45℃のベース温度Tが得られるように努められる。
温度変化を介したインキトランスファの調整は、生産の経過中に例えば必要な、印刷画像内の印刷インキ517の不足または余分の除去の他、変化する外部の所与の条件、例えば様々な印刷インキ517の異なる物理的特性または生産のために予定された所定の運転速度Vへのインキトランスファの適合にとっても重要であり得る。
様々な温度目標値Tへの温度調節は、基本的には様々なやり方で、例えば様々な温度への温度調節流体の温度調節、温度調節流体体積流量の変更またはこれらの組み合わせを介して実現可能であるが、ここでは好ましくは、少なくとも流出する流体の流体温度を目標値に閉ループ制御するモジュール779、例えば加熱/冷却モジュール779が、温度調節流体源として設けられている。モジュール779により、好ましくは、温度レベルの選択または調整が可能な温度調節流体が提供可能である。
好ましくは、複数のインキユニット529の存在時、各インキユニット529のインキグラビアシリンダ512は、それ自体、かつ他とは独立して、温度目標値Tに温度調節され得る、あるいは温度調節可能であることができる。このために、インキグラビアシリンダ512は、互いに独立して、固有の温度調節媒体、特に温度目標値Tに関して調整可能な固有の温度調節流体回路により温度調節可能である、あるいは温度調節される。
印刷画像の評価と、温度目標値Tの調整あるいは変更とは、操作員、特に印刷工によりオフラインで実施可能である。例えばオフラインに検査テーブル、例えば機械コントロールステーション719に、またはそれどころかインラインに基材路中に、検査システムが設けられ、例えば、印刷画像を特にデンシトメトリを利用して検査するセンサシステム774、例えばデンシトメータ774またはデンシトメトリを利用した測定が可能なカメラ774を有しているとき、温度目標値Tの調整あるいは変更は、測定結果を基に印刷工により直接、または、その代わりにまたはそれに対して選択的に、自動化されて、例えば良好と判断されたまたは印刷前段階由来の参照画像の値との比較を介して、制御回路内で実施可能である。
基本的には、インキトランスファの、適当な温度調節により引き起こされる上述の調整、変更あるいは制御によらないが、しかし好ましくは、これに加えて、インキトランスファは、着肉装置511と印刷箇所502との間のインキトランスファに関与する2つのインキ装置シリンダおよび/または印刷装置シリンダ512;519;531;503間、特に少なくともインキグラビアシリンダ512とインキレリーフシリンダ519との間の少なくとも1つのニップ箇所776;777;778における、印圧印加時に存在する接触、すなわち圧力印加δ;δ1;δ2;δ3あるいは胴入れの変更を介して変更あるいは制御されるかつ/またはされている。この変更は、印圧印加時、すなわち、関与するインキ装置シリンダまたは印刷装置シリンダ512;519;531;503間の接触の維持時に行われる。その際、印圧印加は、インキ装置シリンダおよび/または印刷装置シリンダ512;519;531;503が互いに当接されているときに運転のために予定されている、または予定可能な運転状態を指している。
温度調節を介したインキトランスファあるいはトランスファレートTRの上述の調整あるいは変更が、通例、比較的緩慢であるのに対し、圧力印加の上述の変更を介したインキトランスファあるいはトランスファレートTRの調整あるいは変更は、咄嗟に実施することができる。
特に有利な一構成において、これにより、インキトランスファの基本調整と長期的な適合とは、少なくとも1つのインキ装置シリンダおよび/または印刷装置シリンダ512;519;531;503、特に少なくともインキグラビアシリンダ512の温度の上述の開ループ制御および/または閉ループ制御により実施される一方、外部の条件の動的な変化および/または修正への短期な要求に対しては、少なくとも1つのニップ箇所776;777;778における接触、すなわち圧力印加の変更を介して対応される。この種の変化あるいは要求は、例えばインキトランスファを変化させる事象の発生の結果であり得る。
1つのニップ箇所776;777;778を形成する2つのインキ装置シリンダおよび/または印刷装置シリンダ512;519;531;503の圧力印加δ;δ1;δ2;δ3は、ここでは、両インキ装置シリンダおよび/または印刷装置シリンダ512;519;531;503が、無荷重の接触、すなわち何ら当接力がかかっていない接触時に存在している軸線間隔a1;a2;a3と比較して小さい軸線間隔を有していて、これにより、ニップ箇所776;777;778の領域に接触帯を、ニップ箇所776;777;778に関与するインキ装置シリンダおよび/または印刷装置シリンダ512;519;531;503間に形成している度合いであるδ;δ1;δ2;δ3により特徴付けられているべきである。
関与するインキ装置シリンダまたは印刷装置シリンダ512;503の1つが周に硬質の表面および/または凹部513;514を有しているシリンダ列のニップ箇所776;778における圧力印加δ1;δ3を、圧力印加δ1;δ3が大きくなる方向で変更すると、結果としてインキトランスファは小さくなり、圧力印加δ1;δ3が小さくなる方向で変更すると、結果としてインキトランスファは増大する。このことは、少なくとも、中央の作業位置周辺の、圧力印加δ1;δ3の中央の作業領域で成立している(例えば概略的に図55に示したのでそれを参照のこと)。
これに対して、関与する両インキ装置シリンダまたは印刷装置シリンダ519;531のいずれもが周に硬質の表面および/または凹部513;514を有しないシリンダ列のニップ箇所777における圧力印加δ2を、圧力印加δ2が大きくなる方向で変更すると、結果としてインキトランスファは増大し、圧力印加δ2が小さくなる方向で変更すると、結果としてインキトランスファは小さくなる。
このことは、それぞれ、少なくとも、圧力印加δ(776);δ(777)のための中央の作業位置周辺の、圧力印加δ1;δ3の中央の作業領域で成立している(例えば図55に例示的にニップ箇所776および777について概略的に示す曲線参照)。
これによりインキトランスファは、特に動的に、ニップ箇所776;777;778の少なくとも1つ、すなわちインキグラビアシリンダ512とインキレリーフシリンダ519との間のニップ箇所および/またはインキレリーフシリンダ19と好ましくは設けられている転移シリンダ531との間のニップ箇所および/または好ましくは設けられている転移シリンダ531と版シリンダ503との間のニップ箇所における圧力印加δ1;δ2;δ3の変更により、その都度適した方向で変更可能である。有利には、少なくともインキグラビアシリンダ512とインキレリーフシリンダ519との間のニップ箇所776における圧力印加δ1が変更されるが、好ましくは、インキグラビアシリンダ512とインキレリーフシリンダ519との間のニップ箇所776における圧力印加δ1と、インキレリーフシリンダ519と転移シリンダ531との間のニップ箇所777における圧力印加δ2とが同時に変更される。後者の両ニップ箇所776;777はともにインキレリーフシリンダ519を含んでおり、圧力印加の変更は逆向きに作用することになるので、インキトランスファの調整または変更のために、圧力印加δを変更する手段によって、インキレリーフシリンダ519のみが動かされ、すなわち好ましくは、圧力印加δ1;δ2は、インキグラビアシリンダ512とインキレリーフシリンダ519との間では拡大され、このとき同時に、インキレリーフシリンダ519と転移シリンダ531との間では縮小される(その逆もまた然り)ようになっている。
例えば印刷インキ517の不足が突き止められる、または予測されると、インキトランスファの拡大が、インキグラビアシリンダ512とインキレリーフシリンダ519との間のニップ箇所776における圧力印加δ1の減少および/またはインキレリーフシリンダ519と転移シリンダ531との間のニップ箇所777における圧力印加δ2の上昇により実施される。反対に、印刷インキ517の過多が実際に存在する、または予測され得るとき、インキトランスファの縮小が、インキグラビアシリンダ512とインキレリーフシリンダ519との間のニップ箇所776における圧力印加δ1の上昇および/またはインキレリーフシリンダ519と転移シリンダ531との間のニップ箇所777における圧力印加δ2の減少により実施される。
少なくとも1つの圧力印加δ;δ1;δ2;δ3の変更を介したインキトランスファの調整あるいは変更は、そこに存在し、インキトランスファに影響を及ぼす条件の変化の、短期的に生じる変化または急速に変化する推移によって引き起こされる、インキトランスファの修正あるいは変更のために、特に好適である。この種の事象または変化が予測可能であれば、少なくとも1つの圧力印加δ;δ1;δ2;δ3の変更を介したインキトランスファの調整あるいは変更は、有利な一応用形では、パイロット制御のためにも使用可能である。この場合、例えば少なくとも1つの圧力印加δ;δ1;δ2;δ3の変更は、運転中、そこに存在し、インキトランスファに影響を及ぼす条件の変化の発生および/または推移に対して所定の相関関係で実施される。
而るに、例えばインキトランスファは、経験的に、運転速度Vとともに変化する。インキトランスファは、運転速度Vが上がるにつれて減少し、運転速度Vが下がるにつれて増加する(例えば概略的に図56の最も下側に示した曲線の延びを参照)。
而るに上述の関係あるいは依存性を利用し、かつそれぞれの圧力印加δ;δ1;δ2;δ3についての、運転速度Vに相関される曲線を予め定めれば、例えば印刷機械のいわゆるスタートアップおよびシャットダウンの際に発生するような運転速度Vの変動時に、さもなければ相応に生じてしまうインキトランスファの変化は、少なくとも一部補償される(例えば図56に示した真ん中の曲線と上側の曲線とを参照。両曲線は、ニップ箇所776および777における、速度の変化に対して相関されて変更される圧力印加δ1;δ2からなる、曲線を持ち上げる概略的に示した修正成分を有している)。
好ましくは、運転速度Vが増すにつれて、インキグラビアシリンダ512とインキレリーフシリンダ519との間のニップ箇所776における圧力印加δ1は、下げられ、かつ/またはインキレリーフシリンダ519と転移シリンダ531との間のニップ箇所777における圧力印加δ2は、高められる。反対に、運転速度Vが減るにつれて、インキグラビアシリンダ512とインキレリーフシリンダ519との間のニップ箇所776における圧力印加δ1は、高められ、かつ/またはインキレリーフシリンダ519と転移シリンダ531との間のニップ箇所777における圧力印加δ2は、下げられる。その際、上昇あるいは降下は、好ましくは、それぞれ、圧力印加δのための、定常の生産速度V(つまりV=V)の到達時に努められる目標値に関する。而して、例えばインキグラビアシリンダ512とインキレリーフシリンダ519との間の圧力印加δ1のためのスタート値は、低速時、定常の生産運転のために所望される圧力印加δ1より上にあり、インキレリーフシリンダ519と転移シリンダ531との間の圧力印加δ2のためのスタート値は、低速時、定常の生産運転のために所望される圧力印加δ2より下にある。
機械制御部718に含まれる、または機械制御部718に接続される制御部782内には、好ましくは、目下の運転速度Vに対して、インキグラビアシリンダ512とインキレリーフシリンダ519との間の圧力印加δ1および/またはインキレリーフシリンダ519と転移シリンダ531との間の圧力印加δ2を表す量のためのプリセット値を割り当てた、相応の関数の関係または表形式の関係が、格納または実装されている。それぞれの圧力印加δ1;δ2を表すこの量は、シリンダ位置を提供するセンサシステムの取るべき位置値、例えば調整行程中に制御可能な調整駆動部の調整値またはその他のあらゆる、該当する圧力印加δ1を一義的に特徴付ける量であることができる。例えばこれらの該当する量を介して割り当てられた圧力印加δ1;δ2を実現するために、相応の制御手段および調整駆動部が設けられている。これは、このためにインキグラビアシリンダ512が調整されるべきである場合、自らを制御する制御手段を含んだ、インキグラビアシリンダ512の接近方向調整/離間方向調整を引き起こす上述の駆動手段687、または微調整に用いられる付加的な駆動手段であることができる。このためにインキレリーフシリンダ519(特にインキレリーフシリンダ519のみ)が調整されるべきである好ましい場合、これは、例えばインキレリーフシリンダ519を接近方向調整/離間方向調整する特に電気モータ式の駆動手段783であることができ、駆動手段783は、その調整機構、例えば、インキレリーフシリンダ519を支持する偏心ブシュに作用する。代替的には、これは、ストッパ手段に作用する駆動手段であることができ、ストッパ手段は、当接位置(印圧印加)を規定し、圧力印加δ1;δ2を変更するために駆動手段により調整される。
両方法を有利に組み合わせれば、例えば目視検査の結果、またはセンサシステム774により突き止められた、例えば参照画像からの着色の偏差の結果、圧力印加δ1;δ2の上述の変更を介した迅速な修正も、温度目標値Tの変更も実施することができる。温度が変化し、これに伴いインキトランスファが変化した場合、圧力印加δ1;δ2の変更を介した修正を、例えば徐々に、再び弱めていってもよい。
基本的には、着肉装置511の特別な位置ならびに/もしくは特別な形成、その実施の形態ならびに変化態様ならびに/またはインキグラビアシリンダ512上の凹部513あるいはグラビア513の配置、スリーブ637の被せ嵌めを補助する手段ならびに/もしくは説明した駆動コンセプトあるいは駆動設計ならびに/もしくは相対位置の上述の検査および/もしくは調整および/もしくは修正ならびに/もしくはインキトランスファを制御する上述の措置もしくは複数の措置の組み合わせの形態についての先に説明した構成、実施の形態および変化態様によらないが、有利には、これについて上述の構成、実施の形態および変化態様の1つとの関連において、版シリンダ503に存在する、または設けたい画像形成する凹部514を、インキグラビアシリンダ512に設けたい対応する凹部513のためのプリセットに、データ処理支援式にかつ/またはデータ処理に基づいて変換する方法および手段が設けられており、かつ/または版シリンダ503に設けたいまたは既に存在する凹部514による着色を、データ処理支援式にかつ/またはデータ処理に基づいて変更する方法および手段が設けられており、好ましくは、以下に説明するように構成されている。
版シリンダ503に、あるいは版シリンダ503上に配置すべき印刷版504上に、画像形成するグラビア514の具体的なかつ/またはデータ上のパターンを作成した後、画像形成する凹部514のパターンを基に、かつ特に関与する色分解を考慮した多色の画像モチーフのために、インキグラビアシリンダ512に設けられる対応する凹部513の配置および/または特徴のためのプリセットを作成する。このためにデータ処理手段784が設けられており、データ処理手段784により、版シリンダ503あるいはこの版シリンダ503上に配置すべき印刷版504に設けたいまたは設けられたグラビア514のパターンを例えばその位置、形状および/または深さz(514)に関して描写する、デジタルに存在するかつ/または伝送されるあるいは伝送可能なデータD(514)は、インキグラビアシリンダ512に設けたい対応するグラビア514を描写するデジタルのデータD(513)に変換される。この変換されたデータD(513)は、インキグラビアシリンダ512のための凹部513を、例えば上で説明したように固定的にシリンダ体628の外套面631上に、または着脱自在のインキ転移版637の最も外側の層633上に形成するときに、その形状および/または深さz(513)のためのプリセットとして用いられる。
この変換のベースには、版シリンダ503に設けられるグラビア514の深さz(514)の値に、インキグラビアシリンダ512に設けられるグラビア513の形成したい深さz(513)を割り当てた、少なくとも1つの第1の変換規定M、例えばいわゆるマッピングカーブM;Mが存在している。基本的には、このような変換規定M;Mは、様々な形式で、例えば表として、または好ましくは、関数の関係(例えば図58参照)として存在し、データ処理手段784内に格納あるいは実装されていることができる。例えば10μm~100μmの、版シリンダ503に設けられる凹部514の深さz(514)の範囲のために、深さのその都度のスケーリングのための係数は、例えば1.2~1.8、好ましくは1.4~1.6である。その際、全領域において同じスケーリング係数が存在していてもよく、このとき生じるマッピングカーブM=Mは、而して直線をなしている。しかし、少なくとも1つの応用例では、例えば色感を修正し、かつ/または色感に影響を及ぼすために、直線とは異なる、下り勾配の傾き(M)、上り勾配の傾き(M;M13)またはそれどころか変曲点を有するマッピングカーブM;M;Mが設けられていてもよい。
有利な一発展形において、複数のこの種のマッピングカーブM;Mが設けられ、あるいは実装され、あるいは格納されていてもよく、これにより、例えば版シリンダ503に設けられる凹部514の画像形成するパターンの製作後、それにもかかわらず、インキグラビアシリンダ513に設けられる凹部513の製作のための複数の異なるマッピングカーブMの選択により着色に影響を及ぼす可能性を得ることができる。代替的には、格納あるいは実装されたマッピングカーブMは、例えば多数の可能性の中から1つの最適なカーブ形状を選択あるいは生成することができるように、パラメータ化可能であってもよい。生産または校正刷りの経過中、着色を変化させる必要が生じると、インキグラビアシリンダ512に設けられる凹部513のパターンを、別のマッピングカーブMに従って製作された凹部513のパターンに置き換えることで、場合によっては印刷結果に影響を及ぼす、例えば印刷結果を改善させることができる。
上述のデータ処理手段684と、場合によっては、結果として生じるこれらのデータ処理手段から提供されるグラビアプリセットを実現する、インキ転移版686を彫刻する手段786、例えば彫刻装置786とは、例えば版製造領域に据え置かれており、版製造領域は、空間的に印刷所、あるいは印刷機械の印刷前段階領域に割り当てられていてもよいし、またはしかし、別の場所に設けられていてもよい。
100 基材供給部、シートフィーダ
200 搬送区間、第1
201 シート見当部
202 搬送手段
203 トランスファドラム
300 搬送区間、第2
301 運搬装置
400 製品収容部、デリバリ、パイルデリバリ
401 パイル室
500 印刷装置、凹版印刷装置、彫刻凹版印刷装置、インタリオ印刷装置、多色印刷装置
501 印刷装置シリンダ、インプレッションシリンダ
502 印刷箇所
503 印刷装置シリンダ、版シリンダ、インタリオ印刷シリンダ
504 印刷版、凹版印刷版、印刷プレート
505 -
506 除去装置、拭き取り装置
507 拭き取りシリンダ
508 インキ装置
509 印刷装置部分
510 -
511 着肉装置
512 インキ装置シリンダ、インキグラビアシリンダ、セレクティブシリンダ
513 凹部、グラビア(512)
513.1 凹部、コントロール凹部、検査凹部(512)
513.2 凹部、コントロール凹部、検査凹部(512)
513.3 凹部、コントロール凹部、参照凹部(512)
513.4 凹部、コントロール凹部、参照凹部(512)
513.6 凹部(512)
513.7 凹部(512)
513.8 凹部(512)
513.9 凹部(512)
514 凹部、グラビア(504)
514.1 凹部、コントロール凹部、検査凹部(504)
514.2 凹部、コントロール凹部、検査凹部(504)
514.3 凹部、コントロール凹部、参照凹部(504)
514.4 凹部、コントロール凹部、参照凹部(504)
514.6 凹部
514.7 凹部
514.8 凹部
514.9 凹部
515 支持箇所、支持ウェブ
516 インキ収容室
517 印刷インキ
518 外套面(512)
519 インキ装置シリンダ、インキレリーフシリンダ、シャブロンシリンダ
520 -
521 外套面(519)
522 隆起部、領域、隆起した(519)
522.1 領域、隆起した、対応する(519)
522.2 領域、隆起した、対応する(519)
522.3 領域、隆起した、対応する(519)
522.4 領域、隆起した、対応する(519)
522.6 領域、検査領域、コントロール領域、隆起した(519)
522.7 領域、検査領域、コントロール領域、隆起した(519)
522.8 領域、参照領域、コントロール領域、隆起した(519)
522.9 領域、参照領域、コントロール領域、隆起した(519)
523 領域、彫刻された(504)
524 隆起部、土手(519)
524.1 隆起部、対応する(519)
524.2 隆起部、対応する(519)
524.3 隆起部、対応する(519)
524.4 隆起部、対応する(519)
524.6 隆起部、コントロール領域、検査隆起部(519)
524.7 隆起部、コントロール領域、検査隆起部(519)
524.8 隆起部、コントロール領域、参照隆起部(519)
524.9 隆起部、コントロール領域、参照隆起部(519)
524′ 隆起部、土手、融合された(519)
525 構造、線構造、ハニカム構造、波構造
526 せき止め手段
527 伝動機構
528 伝動機構
529 インキユニット、インキトレイン、選択型(763;764)
530 -
531 インキ装置シリンダ、転移シリンダ、インキザンメルシリンダ
532 インキユニット、インキトレイン、従来型
533 架構、部分架構
534 双方向矢印
535 要素、ばね弾性、圧縮ばね
536 駆動手段、アクチュエータ、圧力媒体により操作、作業シリンダ、空気圧シリンダ
537 側方部材、フレーム部材、側板
538 架構、部分架構
539 保持手段、側方部材
540 -
541 軸線
542 双方向矢印
543 駆動手段、電気モータ
544 軸方向で一様化する装置、インキ分配装置、インキ攪拌装置
545 加圧流体管路
546 インキ分配器、分配フィンガ、インキ攪拌器
547 クロスメンバ、クロスバー
548 スライダ
549 ガイド、リニアガイド
550 -
551 調整駆動部
552 軸方向駆動部、変動駆動部
553 端部、機能する、攪拌ヘッド(546)
554 せき止め手段ホルダ、ドクタホルダ
555 ハウジング、支持ハウジング
556 受けバー
557 クランプバー、カバーバー
558 側方部材、フレーム部材、側板
559 シリンダジャーナル、端部、ジャーナル(512)
560 -
561 インキ捕捉装置
562 捕捉容器、捕捉槽
563 案内装置、案内金属薄板
564 バリア、滴切り、バー
565 圧力媒体室、シリンダ
566 エッジ、ドクタエッジ
567 側方部材、側板
568 側、シール側(567)
569 保持装置
570 -
571 インキ収容ユニット、インキつぼ
572 除去機構
573 リニアガイド、ダブテールガイド
574 揺れ腕
575 スライダ、キャリッジ
576 ガイド、平行四辺形ガイド、リニアガイド
576.1 ガイド要素
576.2 ガイド要素
577 結合部、ボールジョイントヘッド
578 側方部材、スライダ
579 ガイド
580 -
581 駆動手段、電気モータ、ピストン-シリンダ-システム(空気圧式)(544)
582 伝動機構、引っ張り手段伝動機構(544)
583 駆動要素、偏心ディスク、連結部(偏心的)
584 空所
585 ガイド
586 伝達手段、付設部、舌片、カプラ、リンク
587 伝動機構、コーナ部伝動機構
588 双方向矢印
589 クロスメンバ、クロスバー
590 -
591 引っ張り手段、歯付きベルト
592 駆動車、ベルトプーリ
593 攪拌要素
594 センサ装置
595 シャフト、軸
596 区間(546)
597 センサ、ひずみゲージ
598 テーパ部
599 充填部材
600 -
601 調整装置および/または搬送装置、ポンプ
602 インキリザーバ、インキタンク
603 管路区間
604 温度調節装置、加熱装置
605 クロスストラット、クロスバー
606 除去手段、クリーニングベルト、紙ウェブ
606′ 除去手段、捕捉ドクタ
607 偏向要素、ガイドウェッジ
608 ストック、ロール
609 回収部、ロール
610 -
611 偏向要素、偏向ローラ
612 偏向要素、偏向ローラ
613 架構(572)
614 保持機構および/またはロック機構
615 流入箇所、継手部材、弁継手(温度調節流体)
616 駆動手段、駆動モータ、サーボモータ、角度位置制御されるあるいは角度位置制御可能な、トルクモータ、中空軸モータ
617 センサ、近接スイッチ
618 非常停止切り換え要素、非常停止スイッチ
619 インキ出口
620 -
621 フレーム構造
622 管路区間
623 せき止め手段、別の
624 案内装置、案内金属薄板
625 調整駆動部
626 調整機構
627 チャンバドクタ
628 シリンダ体、中実シリンダ、中空シリンダ、シリンダ基体
629 シリンダ壁
630 -
631 シリンダ外套面、外套面(628)
632 表面、外套面(633)
633 層、作用層またはカバー層、コーティング
634 層構造
635 外套面(638)
636 中間層、下地、付着下地、層
637 インキ転移版、インキ転移版筒状体、スリーブ
638 担体層
639 シリンダ胴部
640 -
641 排出開口、ブロー開口
642 軸方向区間
643 溝
644 排出開口、ブロー開口
645 駆動手段、ピストン-シリンダ-システム645
646 供給管路
647 供給管路
648 流入箇所、継手部材、弁継手
649 ストッパ手段、段部
650 -
651 温度調節媒体フィード部、管路区間
652 温度調節媒体リターン部、管路区間
653 流動通路
654 流動通路
655 ストッパ手段、調整可能
656 壁
657 物体、容積体
658 管路、パイプ管路、孔
659 分配室
660 -
661 集合室
662 エンドキャップ
663 エンドキャップ
664 物体、回転対称、筒状体、管筒状体
665 -
666 物体、回転対称、筒状体、管筒状体
667 室、圧力チャンバ
668 室、圧力チャンバ
669 仕切り要素
670 -
671 軸受手段、軸受キャップ
672 ラジアル軸受
673 転動体
674 結合部、ジョイント結合部
675 -
676 端部区間(578)
677 シャフト区間
678 結合部、クランプ座、円錐座
679 支持ハウジング
680 -
681 結合部、ねじ結合部
682 ねじ
683 スラスト軸受
684 クロスメンバ
685 -
686 調整駆動部
687 駆動手段、電気モータ、ピストン-シリンダ-システム、空気圧シリンダ
688 伝動機構
689 ストッパ手段
690 -
691 ラジアル軸受
692 インタフェース、ロータリフィードスルー
693 ラジアル軸受
694 壁開口
695 -
696 駆動部、調節駆動部
697 -
698 駆動手段、駆動モータ、サーボモータ、トルクモータ
699 駆動モータ、サーボモータ、トルクモータ
700 -
701 歯車
702 歯車
703 駆動モータ、補助モータ、セットアップモータ
704 駆動モータ、サーボモータ、トルクモータ
705 -
706 歯車
707 歯車
708 駆動ピニオン
709 駆動モータ、サーボモータ、トルクモータ
710 -
711 開ループおよび/または閉ループ制御装置、駆動制御器
712 開ループおよび/または閉ループ制御装置、駆動制御器
713 開ループおよび/または閉ループ制御装置、駆動制御器
714 開ループおよび/または閉ループ制御装置、駆動制御器
715 -
716 開ループおよび/または閉ループ制御装置、駆動制御器
717 制御部、駆動制御部
718 機械制御部
719 機械コントロールステーション
720 -
721 センサシステム、回転角度位置トランスミッタ、ロータリエンコーダ
722 センサシステム、回転角度位置トランスミッタ、ロータリエンコーダ
723 センサシステム、回転角度位置トランスミッタ、ロータリエンコーダ
724 継手
725 -
726 シャフト、駆動軸
727 継手、メタルベローズ継手
728 偏心レース、偏心ブシュ
729 ラジアル軸受
730 -
731 ラジアル軸受
732 ブシュ
733 偏心レース、偏心ブシュ
734 軸方向駆動部
735 -
736 駆動手段、駆動モータ
737 ねじ山式伝動機構
738 ブシュ
739 ラジアル軸受
740 -
741 トルクサポート
742 偏心レース、偏心ブシュ
743 ラジアル軸受
744 トルクサポート
745 -
746 シリンダジャーナル
747 シャフト
748 インタフェース、ロータリフィードスルー
749 駆動手段、軸方向駆動部
750 -
751 チャネル(519)
752 縁部領域
753 センサシステム、カメラ
754 表示装置
755 -
756 制御手段、データ処理装置
757 操作インタフェース
758 信号接続
759 信号接続
760 -
761 画像要素、検査要素、レジスタマーク、フィッティングマーク、カラーレジスタマーク(512、軸方向に関する)
761′ 画像要素、検査要素、レジスタマーク、フィッティングマーク、カラーレジスタマーク(512、軸方向に関する)
762 画像要素、検査要素、レジスタマーク、フィッティングマーク、カラーレジスタマーク(512、周方向に関する)
762′ 画像要素、検査要素、レジスタマーク、フィッティングマーク、カラーレジスタマーク(512、周方向に関する)
763 画像要素、参照要素(512、軸方向に関する)
764 画像要素、参照要素(512、周方向に関する)
765 -
766 画像要素、検査要素、レジスタマーク、フィッティングマーク、カラーレジスタマーク(519、軸方向に関する)
766′ 画像要素、検査要素、レジスタマーク、フィッティングマーク、カラーレジスタマーク(519、軸方向に関する)
767 画像要素、検査要素、レジスタマーク、フィッティングマーク、カラーレジスタマーク(519、周方向に関する)
767′ 画像要素、検査要素、レジスタマーク、フィッティングマーク、カラーレジスタマーク(519、周方向に関する)
768 画像要素、参照要素(519、軸方向に関する)
769 画像要素、参照要素(519、周方向に関する)
770 -
771 インタフェース、ロータリフィードスルー
772 インタフェース、ロータリフィードスルー
773 インタフェース、流体継手
774 センサシステム、デンシトメータ、カメラ
775 -
776 ニップ箇所
777 ニップ箇所
778 ニップ箇所
779 モジュール、加熱/冷却モジュール
780 -
781 -
782 制御部
783 駆動手段、電気モータ
784 データ処理手段
785 -
786 インキ転移版を彫刻する手段;彫刻装置、
a1 軸線間隔
a2 軸線間隔
a3 軸線間隔
b514 幅、線の太さ
b513 幅、線の太さ
b524 幅
d633 厚さ、層厚さ(633)
d636 層厚さ
d368 層厚さ
パラメータ
パラメータ
パラメータ
l512 長さ
l639 長さ
w538 幅、内法
D628 シリンダ体直径
D(513) データ
D(514) データ
F 力
G1 伝動機構ファクタ
G2 伝動機構ファクタ
G3 伝動機構ファクタ
M 変換規定、マッピングカーブ
マッピングカーブ(ここで、i=1,2,3,・・・)
割り付け面
R512 回転軸線
(512) 検査フィールド、軸方向に関する
′(512) 検査フィールド、軸方向に関する
′′(512) 検査フィールド、軸方向に関する
′′′(512) 検査フィールド、軸方向に関する
(512) 検査フィールド、軸方向に関する
(512) 検査フィールド、周方向に関する
′(512) 検査フィールド、周方向に関する
′′(512) 検査フィールド、周方向に関する
′′′(512) 検査フィールド、周方向に関する
(512) 検査フィールド、周方向に関する
(519) 検査フィールド、軸方向に関する
′(519) 検査フィールド、軸方向に関する
(519) 検査フィールド、軸方向に関する
(519) 検査フィールド、周方向に関する
′(519) 検査フィールド、周方向に関する
(519) 検査フィールド、周方向に関する
ベース温度
作業温度
作業温度
V1 規定
V2 規定
soll 目標速度
生産速度
z 深さ
TR トランスファレート
I(a) 強度曲線
I(u) 強度曲線
t 時間
D 運転回転方向
S 基材、基材シート、被印刷物シート、有価証券シート、裁断基材
S′ 基材、基材シート、片面印刷、裁断基材;ウェブ区間
T 運搬方向
V 運転速度
Φ 実際角度位置
Φ(503) 実際角度位置
Φ(512) 実際角度位置
Φ(519) 実際角度位置
Φ(531) 実際角度位置
Φ 角度位置、マスタ軸
Φ 角度位置、マスタ
Φ(L) 角度位置、マスタ
Φ(503) 角度位置、マスタ
Φ(512) 角度位置、マスタ
Φ(519) 角度位置、マスタ
Φ(531) 角度位置、マスタ
Φ 目標角度位置
Φ(503) 目標角度位置
Φ(512) 目標角度位置
Φ(519) 目標角度位置
Φ(531) 目標角度位置
ΔΦ 修正角度
ΔΦ(512) 修正角度
ΔΦ(519) 修正角度
ΔΦ(531) 修正角度
δ 圧力印加
δ1 圧力印加
δ2 圧力印加
δ3 圧力印加
δ(776) 圧力印加
δ(777) 圧力印加
{P} パラメータ

Claims (12)

  1. 周面に画像形成する凹部(514)のパターンを有する版シリンダ(503)と、
    前記版シリンダ(503)に設けられた前記凹部(514)のパターンに着肉するインキ装置(508)と、
    を備える、凹版印刷法によって基材(S)に印刷する凹版印刷装置(500)であって、
    第1のインキ装置シリンダ(512)を備え、前記第1のインキ装置シリンダ(512)は、前記第1のインキ装置シリンダ(512)の外套面(518)の領域に、前記版シリンダ(503)上に設けられた凹部(514)に対応する凹部(513)を有し、下流で第2のインキ装置シリンダ(519)とともにニップ箇所を形成し、
    前記第2のインキ装置シリンダ(519)は、前記第2のインキ装置シリンダ(519)の周面に、インキを転移する隆起部(524;524′)または隆起した領域(522)を有する、
    凹版印刷装置(500)において、
    前記第1のインキ装置シリンダ(512)上に設けられた前記凹部(513)は、周面において閉じたインキ転移版筒状体(637)の形態の外周上に設けられており、
    前記第1のインキ装置シリンダ(512)は、温度調節可能に構成されており、
    前記第1のインキ装置シリンダ(512)は、着肉装置(511)により、前記第1のインキ装置シリンダ(512)の周面に位置する塗工箇所の領域で着肉可能であり、
    前記着肉装置(511)は、前記凹部(513)を有する前記第1のインキ装置シリンダ(512)の運転回転方向(D)で前記塗工箇所の少なくとも下流側に、好ましくはドクタまたはインキブレードとして形成されるせき止め手段(526)を有し、前記せき止め手段(526)により、運転回転方向(D)で見てインキ塗工の下流であって、前記第2のインキ装置シリンダ(519)との第1のニップ箇所の上流で、先に前記第1のインキ装置シリンダ(512)の前記外套面(518)上に塗工された印刷インキ(517)を取り除くことが可能であり、
    前記着肉装置(511)は、ゾーンレスに形成されており、かつ/または前記せき止め手段(526)、または前記せき止め手段(526)を支持し、前記着肉装置(511)内で軸方向可動に支持されるインキユニット(571)は、駆動手段(543)により、前記凹部(513)を有する前記第1のインキ装置シリンダ(512)に対する相対的な軸方向の位置に関して運転中において軸方向に可動かつ/または変動可能であり、かつ/または前記版シリンダ(503)に設けられた凹部(514)に対応する、前記第1のインキ装置シリンダ(512)に設けられた凹部(513)は、支持ウェブ(515)を有し、前記支持ウェブ(515)は、前記版シリンダ(503)において貫いて延びる前記凹部(514)に対応する、前記第1のインキ装置シリンダ(512)に設けられた前記凹部(513)を中断し、前記支持ウェブ(515)の上面は、前記第1のインキ装置シリンダ(512)の荒らされていない、すなわち彫刻されていない前記外套面(518)のレベルに位置することを特徴とする、凹版印刷法によって基材に印刷する凹版印刷装置。
  2. 周面に画像形成する凹部(514)のパターンを有する版シリンダ(503)と、
    前記版シリンダ(503)に設けられた前記凹部(514)のパターンに着肉するインキ装置(508)と、
    を備える、凹版印刷法によって基材(S)に印刷する凹版印刷装置(500)であって、
    第1のインキ装置シリンダ(512)を備え、前記第1のインキ装置シリンダ(512)は、前記第1のインキ装置シリンダ(512)の外套面(518)の領域に、前記版シリンダ(503)上に設けられた凹部(514)に対応する凹部(513)を有し、下流で第2のインキ装置シリンダ(519)とともにニップ箇所を形成し、
    前記第2のインキ装置シリンダ(519)は、前記第2のインキ装置シリンダ(519)の周面に、インキを転移する隆起部(524;524′)または隆起した領域(522)を有する、
    凹版印刷装置(500)において、
    前記第1のインキ装置シリンダ(512)上に設けられた前記凹部(513)は、周面において閉じたインキ転移版筒状体(637)の形態の外周上に設けられており、
    前記第1のインキ装置シリンダ(512)は、温度調節可能に構成されており、
    前記第1のインキ装置シリンダ(512)は、着肉装置(511)により、前記第1のインキ装置シリンダ(512)の周面に位置する塗工箇所の領域で着肉可能であり、
    前記第1のインキ装置シリンダ(512)は、前記凹版印刷装置(500)の架構(538)内で軸方向可動に支持されており、駆動手段(736)を有する軸方向駆動部(734)により軸方向可動であり、かつ/または前記第1のインキ装置シリンダ(512)は、生産運転中、単独で、または前記第2のインキ装置シリンダ(519)とともに、前記版シリンダ(503)を生産運転中回転させる駆動手段とは機械的に独立した、回転角度位置に関して閉ループ制御可能な駆動部(616,711)により駆動可能であり、かつ/または駆動されており、かつ/または前記第1のインキ装置シリンダ(512)と、前記第1のインキ装置シリンダ(512)に着肉する前記着肉装置(511)とは、機械的に、前記架構(538)内で可動に支持される下位架構の側方部材(539;578)を介して、互いに結合されており、その結果、前記第1のインキ装置シリンダ(512)を半径方向で調整したとき、前記着肉装置(511)は、前記第1のインキ装置シリンダ(512)と前記着肉装置(511)との間の半径方向の相対位置が維持されるように強制的に連れ動かされることを特徴とする、凹版印刷法によって基材に印刷する凹版印刷装置。
  3. 前記第1のインキ装置シリンダ(512)は、回転可能に前記インキ装置(508)内で支持される、または支持可能なシリンダ体(628)を有し、前記シリンダ体(628)上には、周面において閉じた、外方に向けられたその表面(632)上に前記第1のインキ装置シリンダ(512)の前記凹部(513)を担持するインキ転移版筒状体(637)が、着脱自在に配置されている、または配置可能であることを特徴とする、請求項1または2記載の凹版印刷装置。
  4. 前記インキ転移版筒状体(637)は、外方に向けられたその表面(632)上に前記凹部(513)を有する層(633)と、前記層(633)を間接的または直接的に担持する担体層(638)とを有し、かつ/または前記凹部(513)を有する前記層(633)は、セラミックの層(633)により形成されていることを特徴とする、請求項記載の凹版印刷装置。
  5. 前記層(633)を形成する材料は、少なくとも800HV10のビッカース硬さVHおよび/または最大で5%の気孔率および/または30~70GPaのヤング率および/または0.20~0.30のポアソン比および/または4.0~5.0MPa×m1/2の破壊靭性および/または少なくとも40MPaの引き裂き強さを有し、かつ/または前記層(633)は、最大で350μmの厚さを有することを特徴とする、請求項記載の凹版印刷装置。
  6. 前記担体層(638)は、炭素繊維素材により形成されており、かつ/または前記担体層(638)を形成する材料は、周方向に65GPa未満の弾性率を有し、かつ/または5mm未満の層厚さ(d638)を有することを特徴とする、請求項または記載の凹版印刷装置。
  7. 前記インキ転移版筒状体(637)は、前記凹部(513)を有する前記層(633)と前記担体層(638)との間に金属性の中間層(636)を有し、前記中間層(636)は、アルミニウムにより形成されており、かつ/または0.10~0.35mmの層厚さ(d636)を有することを特徴とする、請求項4から6のいずれか1項記載の凹版印刷装置。
  8. 前記シリンダ体(628)は、前記シリンダ体(628)の外套面(631)の領域に1つもしくは複数の排出開口(641)または複数の排出開口(641)よりなる群を有し、前記排出開口(641)には、インキ転移版筒状体(637)を除去するまたは被せ嵌める間少なくとも一時的に管路システムを介して内部から、正圧下にある加圧流体を送り込むことが可能であることを特徴とする、請求項3から7のいずれか1項記載の凹版印刷装置。
  9. 前記第1のインキ装置シリンダ(512)は、温度調節流体により貫流可能に形成されており、かつ/または運転に関してメンテナンス目的および/またはセットアップ目的で前記インキ装置(508)から取り出し可能であることを特徴とする、請求項1から8のいずれか1項記載の凹版印刷装置。
  10. 前記着肉装置(511)に印刷インキ(517)を供給する管路システム内に、温度調節装置(604)が設けられており、前記温度調節装置(604)により、供給すべき印刷インキ(517)は、温度調節可能であることを特徴とする、請求項1から9のいずれか1項記載の凹版印刷装置。
  11. 前記第2のインキ装置シリンダ(519)と第2のニップ箇所を介して協働し、前記版シリンダ(503)とは前記版シリンダ(503)の着肉のために別のニップ箇所を形成する第3のインキ装置シリンダ(531)を備えることを特徴とする、請求項1から10のいずれか1項記載の凹版印刷装置。
  12. 前記凹版印刷装置(500)は、複数のインキトレイン(529)を備え、前記インキトレイン(529)は、それぞれ1つの着肉装置(511)と、凹部(513)を有する第1のインキ装置シリンダ(512)と、第2のインキ装置シリンダ(519)とを有し、前記第2のインキ装置シリンダ(519)は、間接的に1つの同じ第3のインキ装置シリンダ(531)を介して、または直接的に前記版シリンダ(503)と前記版シリンダ(503)の着肉のために協働することを特徴とする、請求項1から11のいずれか1項記載の凹版印刷装置。
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