JP4134017B2 - 新聞印刷機 - Google Patents

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本発明は、少なくとも1つの印刷ユニットを備えた新聞印刷機に関するものである。
特許文献1により、輪転印刷機のインキ装置のスクリーンローラが公知であり、この場合、スクリーンローラの外筒面は、傾斜角又はピッチ角が0°からプラス/マイナス20°の範囲内にあるエンドレス又は螺旋状の溝(彫刻線)を有している。スクリーン線数は、1センチ当たりの溝が100本から400本の間である。
特許文献2及び特許文献3により、印刷インキと協働する印刷ユニットの回転部品を温度調節することで、回転部品上の印刷インキのタックが22℃から50℃の温度範囲で実質的に一定に保たれる方法が公知であり、この場合、印刷インキのタックは回転部品の外筒面の温度とその印刷速度に依存して決まる。その用途は、特に水なし印刷をする印刷ユニットにあり、特に新聞印刷用の印刷ユニットにある。
特許文献4により輪転印刷機の簡易インキ装置が公知であり、この場合、インキ装置にはスクリーンローラが特に粘度が9000mPa・s以上のペースト状の印刷インキを処理するように配置されており、スクリーンローラのスクリーンは、輪転印刷機に配置された版シリンダの印刷版のスクリーンに対して0.5の比率、特に0.8以上の比率となっている。
欧州特許公開第1,044,110B1号 国際公開第03/045694A1号パンフレット 国際公開第03/045695A1号パンフレット 国際公開第01/87036A2号パンフレット
本発明の目的は、少なくとも1つの印刷ユニットを備えた新聞印刷機を提供することにある。
上記目的のため、請求項1の発明は、新聞印刷機において、
水なし印刷方法によって被印刷体を印刷するための少なくとも1つの印刷ユニットと、
前記少なくとも1つの印刷ユニットにおける、版シリンダ及び前記転写シリンダ上で転動する転写シリンダと、
前記少なくとも1つの印刷ユニットにおける前記版シリンダ上に配置され、1センチメートル当たり50本から120本のスクリーン線を有する少なくとも1つの平らな印刷版と、
前記少なくとも1つの印刷ユニットに割り当てられ、インキ供給部を含むインキ装置と、
22℃から40℃の温度範囲内で10Pa・sから150Pa・sの粘性を有する前記インキ供給部中のペースト状の印刷インキと、
前記インキ供給部の前記ペースト状印刷インキに直接接触し、前記ペースト状印刷インキを、前記平らな印刷版搬送するスクリーンローラと、
前記スクリーンローラの外筒面上のセラミックコーティングと、
前記スクリーンローラの軸と直交する平面と、
前記スクリーンローラの前記セラミックコーティングに設けられ、前記インキ供給部から前記ペースト状印刷インキを搬送するための複数の線模様又は彫刻線を備え、
前記線模様又は彫刻線は前記セラミックコーティングに刻まれ、前記平面に対して時計回りに50°から80°の傾斜角を有し、
前記スクリーンローラの線模様又は彫刻線は、1センチメートル当たり80本以下のスクリーン線を有し、前記スクリーンローラの線模様又は彫刻線のスクリーン線数と前記平らな印刷版のスクリーン線数が相互調整されていることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1の新聞印刷機において、前記スクリーン線数は、1センチメートル当たり60本よりも少ないことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1の新聞印刷機において、前記スクリーン線数は、1センチメートル当たり30本から35本であることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項新聞印刷機において、前記傾斜角は、50°から60°の間であることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項新聞印刷機において、前記平らな印刷版は、1センチメートル当たり50本から70本のスクリーン線を有していることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項新聞印刷機において、前記平らな印刷版は、1センチメートル当たり60本のスクリーン線を有していることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項新聞印刷機において、前記平らな印刷版は、1センチメートル当たり80本から120本のスクリーン線を有していることを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項新聞印刷機において、前記版シリンダ及び/又は前記スクリーンローラが、温度調節されることを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項新聞印刷機において、前記版シリンダ及び/又は前記スクリーンローラが、内側から温度調節されることを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項新聞印刷機において、前記版シリンダ及び/又は前記スクリーンローラが、流動性のある温度調節媒体で温度調節されることを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項新聞印刷機において、前記ペースト状印刷インキは、22℃から40℃の温度範囲内で6から9.5のタック値を有していることを特徴とする。
請求項12の発明は、請求項11新聞印刷機において、前記タック値は、7から8.5のタック値であることを特徴とする。
請求項13の発明は、請求項新聞印刷機において、前記ペースト状印刷インキは、3m//秒から16m/秒の印刷速度において、4から12のタック値を有していることを特徴とする。
請求項14の発明は、請求項新聞印刷機において、前記ペースト状印刷インキは、22℃から40℃の温度範囲内で、かつ3m/秒から16m/秒の印刷機の印刷速度において、一定のタック値を有していることを特徴とする。
請求項15の発明は、請求項新聞印刷機において、前記転写シリンダが、前記ペースト状印刷インキを被印刷体へ20g/m 以下の被覆重量で塗布することを特徴とする。
請求項16の発明は、請求項新聞印刷機において、前記転写シリンダが、前記ペースト状印刷インキを被印刷体へ5g/m から10g/m の被覆重量で塗布することを特徴とする。
請求項17の発明は、請求項新聞印刷機において、前記線模様又は彫刻線は、前記セラミックコーティングの全体に形成されていることを特徴とする。
請求項18の発明は、請求項新聞印刷機において、前記セラミックコーティングは酸化クロムであることを特徴とする。
請求項19の発明は、請求項新聞印刷機において、前記セラミックコーティングは、100μmから400μmの厚さを有することを特徴とする。
請求項20の発明は、請求項新聞印刷機において、前記線模様又は彫刻線は、前記セラミックコーティングにレーザで刻まれたものであることを特徴とする。
請求項21の発明は、請求項新聞印刷機において、前記線模様又は彫刻線は、20μmから200μmの深さを有することを特徴とする。
請求項22の発明は、請求項1ないし21のいずれか新聞印刷機において、被印刷体が、材料ウェブ又は枚葉紙として構成されていることを特徴とする。
請求項23の発明は、請求項1ないし22のいずれか新聞印刷機が複数設けられ、多色刷りで印刷をすることを特徴とする。
本発明によれば、特に、使用する印刷インキの特性と、印刷機のインキを運ぶ部品、特にその印刷機構に付属するインキ装置にあるスクリーンローラや版シリンダに配置された印刷版が、水なし印刷方法、特に「ドライオフセット」で、良好な印刷結果が得られるように相互に調整される。このようにして、特に新聞印刷では、従来式に製作される印刷製品の品質を、特に色の鮮やかさの点で大きく凌駕する印刷品質を得ることができる。
本発明の一実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る印刷機の一例として、垂直方向に相上下して配置された4つの印刷ユニットをフレーム2に備えた新聞印刷機、特に複数の異なる印刷インキを印刷する印刷機1を、概略的に示している。材料ウェブ、特に紙ウェブなどの被印刷体3は、垂直方向に印刷ユニットを順次通過する。印刷機1を通る被印刷体3の製造フローは、本例では実質的に下から上へ向かうものと想定している。
図1に示す例では、各々の印刷ユニットは、被印刷体3に両面印刷するために、被印刷体3の搬送路の両側にそれぞれ、印刷インキを転写する転写シリンダ6と、転写シリンダ6の上で転動する版シリンダ(版胴)7とで構成された印刷機構と、この印刷機構に付属するインキ装置8を備えている。図2に示すように、各インキ装置8は、例えばインキ壷又はインキカートリッジなどの少なくとも1つのインキ供給部9と、インキ供給部9から版シリンダ7に至る印刷インキの搬送経路に設けられ、インキ供給部9から印刷インキを受けとるスクリーンローラ11と、スクリーンローラ11と版シリンダ7の間に配置された少なくとも1つのインキ付けローラ12とを有している。インキ装置8は、例えば少なくとも1つのインキローラ13や、少なくとも1つのインキ練りローラ14といった、さらに別のローラを有していてもよい。図1に示す例では、全部で6つのローラがスクリーンローラ11の回りでグループ化されており、2つのインキ付けローラ12がそれぞれスクリーンローラ11と版シリンダ7に当接されている。また、スクリーンローラ11の円周に沿って2つのインキローラ13が設けられていると共に、各インキローラ13と一方のインキ付けローラ12の間に、スクリーンローラ11と接触しないインキ練りローラ14が配置されている。インキ装置8には、その他に、スクリーンローラ11の外筒面に少なくとも1つの作業ドクター(版面掃除器)を当接させるための、特に制御可能な駆動装置18を備えたドクターチャンバ又はドクターブレード16が設けられている。作業ドクターは、特にスクリーンローラ11の外筒面に対して逆回転で当てつけられる。場合により、ドクターチャンバ16は、スクリーンローラ11の円周方向から見て、作業ドクターから間隔をおいて配置された閉止ドクターを有している。図2は、版シリンダ7に印刷版4を供給する装置17も示している。印刷版4は、版シリンダ7の外筒面へほぼ自動的に装着されることができる。
印刷インキは、少なくとも1つの作業ドクターでスクリーンローラ11の外筒面に塗布される。印刷インキを転写するシリンダ6は、特にオフセット方式で作動する転写シリンダ6として構成されている。この転写シリンダ6は、特に弾性的な表面を有しており、この弾性的な表面は、例えば転写シリンダ6の外筒面に配置されたエラストマー材料からなる少なくとも1つのブランケットでそれぞれ形成されている。
図1に示す構成例では、被印刷体3の両側に配置された転写シリンダ6は、いわゆるBB型構成で相互に当接されているので、相互に当接された転写シリンダ6は、相互に加圧シリンダとして機能する。本実施形態に係る印刷機1の別の構成例として、印刷ユニットをサテライト型にまとめることもできる。その場合、各印刷ユニットは、転写シリンダ6及び版シリンダ7とは別個の共通する加圧シリンダの回りに配置され、被印刷体3は、この加圧シリンダに当接された少なくとも1つの転写シリンダ6と加圧シリンダとの間にそれぞれ通される。
本実施形態に係る印刷機1のさらに別の構成例として、印刷機1を、例えば実質的に水平方向の被印刷体3の案内部を備えた端物印刷機として構成してもよい。その場合、印刷機1を通過する被印刷体3の製造フローに沿って両側、すなわち被印刷体3の上と下に、連続する複数の印刷ユニットが設けられている。2つの印刷ユニットの転写シリンダ6は、同様に例えばBB型構成で相互に当接され、被印刷体3は、相互に当接された転写シリンダ6の間に挿通される。すなわち、被印刷体3はこれら2つの転写シリンダ6の相互の転動領域を通過する。被印刷体3として、材料ウェブに代えて枚葉紙としてもよい。
図2に示すように、転写シリンダ6に付属する版シリンダ7は、その外筒面に少なくとも1つの印刷版4を有している。各印刷版4は、特に水なし平版印刷方式(「ドライオフセット」)に適した平らな印刷版として構成されており、それにより、非印刷領域を形成するための湿し水の供給は不要である。図3に示すように、版シリンダ7は、その軸方向(X方向)及び/又は円周方向(Y方向)において、複数の印刷版4により覆われている。新聞印刷機では、版シリンダ7は、その軸方向(X方向)に、例えば4つ又はそれ以上の印刷版4により覆われ、円周方向(Y方向)では、例えば2つの印刷版4で覆われている。それにより、各版シリンダ7には、8つ又はそれ以上の印刷版4が配置されることになる。図3は、8つの印刷版4を備えた版シリンダ7の展開図を模式的に示しており、これらの印刷版4は図面では半分しか描かれていない。また、互いに直角を向いた矢印X及びYは、版シリンダ7の軸方向(X方向)及び円周方向(Y方向)を示している。
被印刷体3の上に印刷画像を製作するために、各印刷版4は少なくとも1つの印刷画像部位を有している。他の構成例として、印刷版4が、版シリンダ7に対してその軸方向(X方向)及び/又は版シリンダ7の円周方向(Y方向)に複数の印刷画像部位を有していてもよい。版シリンダ7の軸方向(X方向)に4つ、円周方向(Y方向)に2つの印刷版4を設ける代わりに、版シリンダ7が、例えば単一の印刷版4で覆われていてもよい。その場合、印刷版4は、版シリンダ7に対して軸方向(X方向)で4つの印刷画像部位を有しており、及び/又は円周方向(Y方向)に2つの印刷画像部位を有している。また、各印刷版4がそれぞれただ1つの印刷画像部位を有していてもよい。
被印刷体3の製造フローの同じ側で、被印刷体3の搬送方向の下流側に配置されている印刷ユニットは、互いに異なる色調で印刷をすることが好ましい。例えば、4色刷りで通常用いられる色調であるブラック、シアン、マゼンタ、イエローのいずれか1つの色点が、各々の印刷ユニットで印刷される。各印刷ユニットの版シリンダ7上には、製作されるべき多色印刷画像の色分解版をそれぞれ形成し、同一の印刷画像と相関関係にある印刷画像部位があり、各々の色分解版が印刷されるべき色調の1つに割り当てられている。多色印刷画像は、複数の色分解版、例えばブラック、シアン、マゼンタ、イエローの色調にそれぞれ対応する4つの色分解版により、被印刷体3に相上下して印刷されることによって製作され、同一の印刷画像に該当する個々の色分解版の色点が被印刷体3の上で相並んで、又は相上下して配置され、それにより、異なる色分解版から生じる色点の色混合によって多色の印刷画像ができあがる。共通の印刷画像を製作するための印刷画像部位を描いた1つの色分解版は、被印刷体3の製造フローにおいて、版シリンダ7から印刷インキが転写される転写シリンダ6を備え、互いに後続するように配置された印刷機構によって、印刷のために正確に位置合わせされる。
水なしオフセット印刷では、例えば印刷版4の外筒面にあるシリコン層が、印刷版4のインキ受理を妨げるために、「ウェットオフセット」における湿し水で被覆可能な親水性領域の役割を担う。一般に、印刷版4の非印刷領域と印刷領域は、印刷インキと相互作用したときに表面張力が異なる領域を形成することによって実現される。従って、水なしオフセット印刷方式では、従来式の「ウェットオフセット」で使用される印刷インキとは特性が異なる印刷インキが用いられる。
無色で印刷するためには、すなわち、非印刷領域におけるインキ受理性、及び、さらにインキの埋まりを防ぐためには、印刷版4の上の印刷領域と非印刷領域の表面張力差に基づいて申し分のない分離を行えるようにタック(タック値として測定される)が調整された印刷インキが必要である。非印刷領域は、特にシリコン層として構成されているので、上述した目的のために、「ウェットオフセット」に比べてタックが明らかに高い印刷インキが必要となる。
専門書”Der Rollenoffsetdruck”(輪転オフセット印刷)(Walenski著、1995年)によれば、タックとは、ローラニップで、又は印刷インキを転写する転写シリンダ6と被印刷体3の間で、印刷インキが印刷ゾーンで転写されるときに、印刷インキが膜の分裂に抵抗する抵抗力を表すものである。印刷インキのタックすなわちそのタック値は、例えば規格ISO 12634:1996(E)に基づいて算出することができる。タック値を求めるために、試験装置、特にローラシステムとして構成された試験装置、いわゆる「タックメータ」、例えばPrufbau社(D-82380パイセンベルク−ミュンヘン所在)の試験装置”Inkomat”や”Tackomat”を利用することができる。タック値は使用する試験装置によって左右され、無次元の数値として表される。印刷インキメーカーでは、例えばどの試験装置でタック値を求めたか、どのような測定ローラの回転数又は表面速度で求めたかといった、前提となる試験条件との関連で印刷インキのタック値を表示するのが普通である。一般的な表示は、1分当たり400回、800回、又は1200回の回転を基準としており、あるいは、1分当たり約100メートルから1分当たり300メートル、特に1分当たり200メートルの測定ローラの表面速度での測定を基準としている。試験中には印刷インキが32℃まで加熱され、この温度で一定に保たれる。印刷インキは、表面速度が上がるにつれて上昇するタック値を示すのが通常である。
印刷インキのタックは温度につれて変化するので、印刷機を運転するときには、印刷中に動作条件が変化した場合のティンティングを防ぐために、版シリンダ7ないしインキ装置8を冷却し及び/又は一定の温度に保つのが好ましい。
但し、印刷インキのタックは、印刷領域と非印刷領域の区別のほか、インキを運ぶ転写シリンダ6が被印刷体3と協働するときの紙むけの程度にも影響を及ぼす。特に、被印刷体3が、吸収性に非常に優れ、すなわち開放気孔を備え、浸透時間が非常に短い、あまり圧縮されていない非塗工の新聞紙として施工されている場合、紙むけによって引き起こされる繊維又は紙粉の剥落の危険性が高くなる。しかしながら、この危険性は、例えばウェブオフセット印刷で使用される、被覆重量が例えば20g/m以下、特に5から10g/mもしくはそれ以下である、軽く塗工された種類の紙、又は軽重量で塗工された種類の紙の場合にもある。この被覆重量とは、未処理の被印刷体、特に未処理の紙、すなわち表面塗工を施していない紙に塗布された、単位面積当たりの塗工量を表すものである。全体的にみて、温度調節は、被覆重量が20g/mよりも少ない非塗工紙又は塗工紙に特に適している。塗工紙については、その塗料がタックの増大によって紙から(少なくとも部分的に)「引き剥がされる」ことが確認されている場合に、温度調節が好ましい場合がある。
ブランケットや印刷版4の上でのインキ堆積や紙むけをできるだけ少なく抑えるために、利用目的や予想される動作条件について、印刷インキをできるだけタックの下限付近で製造、使用することが試みられている。
印刷版4の非印刷領域のティンティングないしインキの埋まりに関しては、印刷インキのタックのほか、剥離過程のとき、すなわち印刷インキが分裂ないし分離するときの相対速度も、決定的な役割を演じる。印刷速度vが比較的高いとき(図1では、印刷するシリンダ6の表面速度ないし転動速度v、ないし例えば単位m/秒で測定したときの被印刷体3の搬送速度に相当)、インキ付けローラ12と版シリンダ7の印刷版4の間の間隙だけでなく、版シリンダ7の印刷版4と版シリンダ7のブランケットとの間の間隙でも、印刷インキが比較的大きな引裂き力を生成する。相対速度が低くなるほど、例えば意図される印刷速度vが低くなるほど、低い印刷速度vのときのティンティングを防ぐために、印刷インキのタックを高く選択しなければならない。そうしないと、誤った選択は低い印刷品質につながり、ないしは運転開始工程で損紙の発生の増加につながり、高い保守コストにつながってしまう。
印刷速度vが上がるにつれてタックを高くしていくと、通常、被印刷体3上の紙むけが激しくなると共に、印刷版4の上の汚れや印刷インキの堆積が増える。これは問題であり、低い領域又は中程度の領域の印刷速度v用としてタックが設計されていると、結果として保守回数の増加につながり、例えば表面の洗浄頻度の増加につながる。
水なしオフセット印刷で使用される印刷インキのタック値は、例えば2から16の範囲内にあり、支障のない印刷のためにはタック値を、例えば6から9.5までの値、特に7から8.5までの値に安定化させるよう努めるべきである。1m/秒から16m/秒までの印刷速度vの全範囲で、かつ印刷プロセスに関連する15℃から50℃までの温度の全範囲で、タック値が一定なのが理想的である。というのも、タックを低くすると「ティンティング領域」でティンティングが激しくなり、タックを高くすると「紙むけ−堆積」領域で転写シリンダ6及び版シリンダ7上の紙むけが激しくなり、インキ蓄積も激しくなるからである。現実問題として、「ドライオフセット」については、1m/秒から16m/秒まで、特に3m/秒から16m/秒までの印刷速度vの全範囲で、及び/又は15℃から50℃まで、特に22℃から40℃までの温度の全範囲で、タックが4を下回らず12を上回らない印刷インキが用いられる。理想的には、3m/秒から16m/秒までの印刷速度vの範囲について、ないし22℃から40℃までの温度の範囲について、タック値は6から9.5の範囲内であり、特に7から8.5の範囲内である。
印刷インキの粘性も印刷品質にとって決定的な影響量である。印刷インキの粘性は、例えば規格ISO 12644:1996(E)に基づいて算出される。その値は、例えば前述した規格に準じて棒形粘度計で、又は例えばヘプラー式に落球粘度計で測ることができる。粘性は温度に強く依存する測定量である。温度が上がるにつれて、印刷プロセスに関連する15℃から50℃の温度範囲で、特に22℃から40℃の温度範囲で、印刷インキは明らかな粘性の低下を示す。粘性の値は、22℃から40℃までの温度範囲で適当な印刷インキについて350Pa・s以下であり、特に10Pa・sから150Pa・sである。
スクリーンローラ11の外筒面は、印刷インキの搬送に都合がよいように構成されている。図4に示すように、50°から80°、特に50°から60°の傾斜角又はピッチ角αをもつ線模様又は彫刻線がスクリーンローラ11の外筒面に設けられていることが好ましい。スクリーンローラ11の軸19と直交する平面21を起点として、線模様又は彫刻線が時計回りに形成する角度が、傾斜角又はピッチ角αとみなされる。
スクリーンローラ11は、その軸方向に、例えば1センチメートル当たり80本以下の線模様又は彫刻線のスクリーン線数を有しており、特に1センチメートル当たり60本以下、特に1センチメートル当たり30から35本のスクリーン線数を有している。胴体、例えばスクリーンローラ11の鋼製胴体は、外筒面が、例えばセラミックや酸化クロムなどでコーティングされており、半径方向の層厚は例えば100μmから400μmの間である。このコーティングに、例えばレーザ、例えばCOレーザにより20μmから200μmの間の深さで溝又は彫刻線が刻まれている。従って、線模様又は彫刻線はコーティングを貫通してはおらず、線模様又は彫刻線の底面には、少なくとも例えば50μmから100μmの間の層厚が残っている。スクリーンローラ11の外筒面にある線模様又は彫刻線は、図2の断面図では、スクリーンローラ11の円周にある互いに間隔をおいたスクリーン目で図示されている(縮尺どおりではない)。
使用する印刷版(特に平版)4も同様に、印刷方法及び/又は使用する印刷インキに合わせて調整される。印刷版4もスクリーン線を有している(図示せず)。このスクリーン線は、例えば1センチメートル当たり50本から120本のスクリーン線数を有している。傾向的に粘性の低い印刷インキを使用するときは、印刷版4が1センチメートル当たり50本から70本、特に1センチメートル当たり60本のスクリーン線数のスクリーン線を有していてよく、それに対して傾向的に粘性が高い印刷インキを使用するときは、1センチメートル当たり80本から120本のスクリーン線数をもつスクリーン線が形成される。印刷版4のスクリーン線のスクリーン線数と、スクリーンローラの線模様又は彫刻線のスクリーン線数とは相互調整されており、例えば、少なくとも近似的に互いに一致していてよい。
少なくともスクリーンローラ11は温度調節されるのが好ましい。温度調節される版シリンダ7の上に印刷版4を配置すると好都合である。スクリーンローラ11及び/又は版シリンダ7は、例えば水などの流動性のある温度調節媒体がスクリーンローラ11及び/又は版シリンダ7の外筒面の付近を貫流することによって、内側から温度調節されるのが好ましい。温度調節により、スクリーンローラ11の外筒面は、例えば22℃から40℃の温度範囲に維持され、版シリンダ7の外筒面は例えば20℃から30℃の温度範囲で維持される。スクリーンローラ11及び/又は版シリンダ7は、例えば500mmから1700mm、特に1200mmから1300mmの軸方向長さを有している。
本発明の一実施形態に係る印刷機、特にそれぞれ2つの印刷機構を有する4つの印刷ユニットを備えた多色刷りに適した印刷機を示す図。 上記印刷機におけるインキ装置を備えた印刷ユニットの構成を示す図。 上記実施形態における印刷版を備えた版シリンダを示す図。 上記実施形態における線模様又は彫刻線を備えたスクリーンローラを示す図。
符号の説明
1 印刷機
2 フレーム
3 被印刷体(材料ウェブ、紙ウェブ、枚葉紙)
4 印刷版(平版)
6 転写シリンダ
7 版シリンダ
8 インキ装置
11 スクリーンローラ
12 インキ付けローラ
13 インキローラ
14 インキ練りローラ
16 ドクターチャンバ又はドクターブレード
17 版を版シリンダに供給する装置
18 駆動装置
19 軸
21 平面
v 印刷速度
X 軸方向
Y 円周方向
α 傾斜角又はピッチ角

Claims (23)

  1. 水なし印刷方法によって被印刷体を印刷するための少なくとも1つの印刷機構と、
    前記少なくとも1つの印刷機構における、版シリンダ及び前記転写シリンダ上で転動する転写シリンダと、
    前記少なくとも1つの印刷機構における前記版シリンダ上に配置され、1センチメートル当たり50本から120本のスクリーン線を有する少なくとも1つの平らな印刷版と、
    前記少なくとも1つの印刷機構に割り当てられ、インキ供給部を含むインキ装置と、
    22℃から40℃の温度範囲内で10Pa・sから150Pa・sの粘性を有する前記インキ供給部中のペースト状の印刷インキと、
    前記インキ供給部の前記ペースト状印刷インキに直接接触し、前記ペースト状印刷インキを、前記平らな印刷版搬送するスクリーンローラと、
    前記スクリーンローラの外筒面上のセラミックコーティングと、
    前記スクリーンローラの軸と直交する平面と、
    前記スクリーンローラの前記セラミックコーティングに設けられ、前記インキ供給部から前記ペースト状印刷インキを搬送するための複数の線模様又は彫刻線を備え、
    前記線模様又は彫刻線は前記セラミックコーティングに刻まれ、前記平面に対して時計回りに50°から80°の傾斜角を有し、
    前記スクリーンローラの線模様又は彫刻線は、1センチメートル当たり80本以下のスクリーン線を有し、前記スクリーンローラの線模様又は彫刻線のスクリーン線数と前記平らな印刷版のスクリーン線数が相互調整されていることを特徴とする新聞印刷機。
  2. 前記スクリーン線数は、1センチメートル当たり60本よりも少ないことを特徴とする請求項1に記載の新聞印刷機。
  3. 前記スクリーン線数は、1センチメートル当たり30本から35本であることを特徴とする請求項1に記載の新聞印刷機。
  4. 前記傾斜角は、50°から60°の間であることを特徴とする請求項1に記載の印刷機。
  5. 前記平らな印刷版は、1センチメートル当たり50本から70本のスクリーン線を有していることを特徴とする請求項1に記載の新聞印刷機。
  6. 前記平らな印刷版は、1センチメートル当たり60本のスクリーン線を有していることを特徴とする請求項1に記載の新聞印刷機。
  7. 前記平らな印刷版は、1センチメートル当たり80本から120本のスクリーン線を有していることを特徴とする請求項1に記載の印刷機。
  8. 前記版シリンダ及び/又は前記スクリーンローラが、温度調節されることを特徴とする請求項1に記載の新聞印刷機。
  9. 前記版シリンダ及び/又は前記スクリーンローラが、内側から温度調節されることを特徴とする請求項8に記載の新聞印刷機。
  10. 前記版シリンダ及び/又は前記スクリーンローラが、流動性のある温度調節媒体で温度調節されることを特徴とする請求項1に記載の新聞印刷機。
  11. 前記ペースト状印刷インキは、22℃から40℃の温度範囲内で6から9.5のタック値を有していることを特徴とする請求項1に記載の新聞印刷機。
  12. 前記タック値は、7から8.5のタック値であることを特徴とする請求項11に記載の新聞印刷機。
  13. 前記ペースト状印刷インキは、3m//秒から16m/秒の印刷速度において、4から12のタック値を有していることを特徴とする請求項1に記載の新聞印刷機。
  14. 前記ペースト状印刷インキは、22℃から40℃の温度範囲内で、かつ3m/秒から16m/秒の印刷機の印刷速度において、一定のタック値を有していることを特徴とする請求項1に記載の新聞印刷機。
  15. 前記転写シリンダが、前記ペースト状印刷インキを被印刷体へ20g/m 以下の被覆重量で塗布することを特徴とする請求項1に記載の新聞印刷機。
  16. 前記転写シリンダが、前記ペースト状印刷インキを被印刷体へ5g/m から10g/m の被覆重量で塗布することを特徴とする請求項1に記載の新聞印刷機。
  17. 前記線模様又は彫刻線は、前記セラミックコーティングの全体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の新聞印刷機。
  18. 前記セラミックコーティングは酸化クロムであることを特徴とする請求項1に記載の新聞印刷機。
  19. 前記セラミックコーティングは、100μmから400μmの厚さを有することを特徴とする請求項1に記載の新聞印刷機。
  20. 前記線模様又は彫刻線は、前記セラミックコーティングにレーザで刻まれたものであることを特徴とする請求項1に記載の新聞印刷機。
  21. 前記線模様又は彫刻線は、20μmから200μmの深さを有することを特徴とする請求項1に記載の新聞印刷機。
  22. 被印刷体が、材料ウェブ又は枚葉紙として構成されていることを特徴とする請求項1ないし21のいずれか1項に記載の新聞印刷機。
  23. 請求項1ないし22のいずれか1項に記載の印刷機が複数設けられ、多色刷りで印刷をすることを特徴とする新聞印刷機。
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