JP7059978B2 - 情報処理装置、学習装置及び学習済モデル - Google Patents

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    • G06N3/084Backpropagation, e.g. using gradient descent

Description

本発明は、情報処理装置、学習装置及び学習済モデル等に関する。
従来、印刷装置における印刷品質の低下を抑制するために、印字位置の調整処理が行われる。また、印刷結果を観測するセンサーを設けることによって、当該調整処理を自動化する手法も提案されている。例えば特許文献1には、光センサーを用いて、主走査方向における印字位置のずれを調整する手法が開示されている。
特開2010-52438号公報
従来、印字位置の調整処理は、ユーザーの指示をトリガーとして行われる。調整処理のタイミングが遅れると、印字品質が低下し縦スジ等が生じてしまう。また調整処理においてはテストパターンの印刷が必要となるため、調整処理のタイミングが早すぎると、印刷媒体やインクを過剰に消費してしまう。そのため、ユーザーは適切な調整間隔で、調整処理の実行を指示する必要があった。しかし、印字位置のずれ度合いは印刷装置の使用環境に応じて大きく異なる。そのため、適切な調整間隔で調整処理を行うことは困難であった。
本開示の一態様は、印刷装置の使用状況情報と、印刷媒体における印字位置の調整処理を行う間隔を表す調整間隔情報とを対応づけたデータセットに基づいて、前記印刷装置の使用状況に応じた調整間隔の条件を機械学習した学習済モデルを記憶する記憶部と、前記印刷装置の前記使用状況情報を受け付ける受付部と、受け付けた前記使用状況情報と、前記学習済モデルに基づいて、前記調整間隔を推定する処理を行う処理部と、を含む情報処理装置に関係する。
印刷装置の構成例。 正常な印字位置を示す図。 印字位置にずれが生じていることを示す図。 主走査方向における印字位置を調整するためのテストパターンの例。 インク滴を吐出するための電圧波形の調整例。 副走査方向における印字位置を調整するためのテストパターンの例。 学習装置の構成例。 ニューラルネットワークの説明図。 訓練データの例。 ニューラルネットワークの入力と出力の例。 訓練データの他の例。 ニューラルネットワークの入力と出力の他の例。 情報処理装置の構成例。 情報処理装置の他の構成例。 情報処理装置における処理を説明するフローチャート。 情報処理装置における処理を説明する他のフローチャート。
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが必須構成要件であるとは限らない。
1.概要
図1は、印刷装置400の構成を示す図である。印刷装置400は、処理部410、通信部420、表示部430、操作部440、印刷部450、記憶部460を含む。
処理部410は、通信部420、表示部430、操作部440、印刷部450、記憶部460の制御を行う。例えば処理部410は、メインCPU(Central Processing Unit)、サブCPUなどの複数のCPUや、MPU(Micro-processing unit)を含むことができる。メインCPUは、印刷装置400の各部の制御や全体的な制御を行う。サブCPUは、例えば印刷についての各種の処理を行う。
通信部420は、通信チップ等の通信インターフェースであり、PC(Personal Computer)やサーバーシステム等の外部機器との通信を行う。ここでの通信は、有線通信であってもよいし無線通信であってもよい。表示部430は、各種情報をユーザーに表示するディスプレイ等で構成される。操作部440は、ユーザーからの入力操作を受け付けるボタン等で構成される。なお、表示部430及び操作部440は、例えばタッチパネルにより一体的に構成してもよい。
印刷部450は、印刷エンジンを含む。印刷エンジンとは、印刷媒体への画像の印刷を実行する機械的構成である。印刷エンジンは、例えば搬送機構、インクジェット方式のヘッド451、当該ヘッド451を含むキャリッジ452の駆動機構等を含む。印刷エンジンは、搬送機構により搬送される印刷媒体に対して、ヘッド451からインクを吐出することによって、印刷媒体に画像を印刷する。具体的には、ヘッド451は複数のノズルを含み、各ノズルからインクが吐出される。以下では、印刷媒体が紙である例について説明するが、布等の他の印刷媒体が用いられてもよい。
記憶部460は、データやプログラムなどの各種の情報を記憶する。処理部410や通信部420は、例えば記憶部460をワーク領域として動作する。記憶部460は、半導体メモリーであってもよいし、レジスターであってもよいし、磁気記憶装置であってもよいし、光学式記憶装置であってもよい。
図2は、双方向印刷を行う場合のヘッド451の駆動、及び印字位置を説明する図である。駆動機構は、ヘッド451を含むキャリッジ452を主走査方向において往復移動させることによって、印刷媒体に対する印字を行う。双方向印刷を行う場合、上記往復移動の往路及び復路のそれぞれにおいてインクを吐出して印刷を行う。図2において主走査方向とはx軸方向に沿った方向、即ち+x方向及び-x方向である。なお図2においては、印字位置を明確にするため、往路と復路で副走査方向での位置を異ならせた。しかし、搬送機構による印刷媒体の副走査方向への搬送は、往復移動の後に行われてもよい。なお副走査方向とは図2における+y方向である。
図2は、印刷媒体の適切な位置に印字が行われた場合の往路と復路の印字位置を示した例である。具体的には、往路における印字位置と復路における印字位置が、主走査方向において一致している。図2の例では、往路での印刷結果と復路での印刷結果が適切な位置関係で配置されるため、高い印刷品質の印刷が可能である。なお、ここでの印字位置の一致は、厳密に同一である必要はなく、略一致を含む。即ち、印刷品質が低下しているとユーザーが認識しない程度の印字位置のずれは許容される。一方、図3は印字位置に明確なずれが生じた場合の往路と復路の印字位置を示した例である。図3に示すように往路における印字位置と復路における印字位置がずれている状態で、画像などを印刷すると印刷結果に縦スジ等が生じ、低い印刷品質の印刷を行うことになってしまう。印刷品質の低下を抑制するために、双方向印刷においては、印字位置のずれを補正するための調整処理が行われる。この調整処理は、Bi-D調整とも言われる。
Bi-D調整における補正量は、テストパターンを印刷媒体に印刷することによって決定される。図4のA1~A5は、テストパターンを例示する図である。図5のB1~B5は、ヘッド451に設けられるノズルからインク滴を吐出するために印加される電圧波形を説明する図である。例えば印刷装置400は、圧電素子を用いてインク滴を吐出するピエゾ方式の印刷装置である。図5に示すように、圧電素子に印加する電圧波形を変更することによって、インク滴の吐出タイミングや吐出量が変化するため、印字位置の補正量を調整することが可能である。B1~B5に示す例においては、電圧値が初期値から最大値に到達するまでの時間が調整されている。例えば、B1において電圧値がピークに到達するまでの時間B11は、B5における時間B51に比べて短い。テストパターンは、補正量を所定差分ずつ異ならせた複数のパターンから構成される。
例えば、往路における電圧波形を固定し、復路における電圧波形を図5に示したパターンに従って変化させる。この場合、復路における印字位置が変化するため、図4のA1~A5に示すように異なる複数のパターンが印刷される。例えば、図4のA11~A13が往路においてインクが吐出された領域を表し、A14及びA15が復路においてインクが吐出された領域を表す。A2~A5についても同様であり、ここでは、往路と復路において、それぞれ複数の矩形領域が印刷される。図4においては、往路で印刷された矩形領域と、復路で印刷された矩形領域が重複せず、且つ、隙間を有さない状態が適切な状態である例を示している。
印刷装置400は、例えばテストパターンに含まれる複数のパターンのそれぞれにパターン番号を付しておき、ユーザーに適切なパターン番号の選択、即ちA3と同様となるパターンの選択を行わせる。或いは、印刷装置400はカメラ等のセンサーを含み、当該センサーによるセンシング結果に基づいて、適切なパターンを自動選択してもよい。印刷装置400において、電圧波形とパターン番号は対応付けられているため、適切なパターン番号が特定されれば、印字位置を調整するための電圧波形を決定できる。換言すれば、印刷装置400は、Bi-D調整における補正量を決定できる。なお、往路と復路の両方の印字位置を調整してもよく、Bi-D調整の具体的な手法は以上で説明したものに限定されない。
また印刷媒体における印字位置のずれは、主走査方向におけるずれに限定されない。例えば、印刷媒体を搬送する搬送機構が劣化した場合、印刷媒体の搬送量にずれが生じることによって、副走査方向における印字位置が本来の位置に対してずれてしまう場合がある。副走査方向における印字位置にずれが生じた場合、印刷結果において横スジが観測されてしまう。よって印刷装置400では、副走査方向における印字位置のずれを補正するための調整処理が行われる。この調整処理は、PF調整とも言われる。
PF調整においても、印刷部450は、複数のパターンを含むテストパターンを印刷する。図6のC1~C5は、PF調整におけるテストパターンを例示する図である。印刷部450は、搬送機構の搬送量を所定差分ずつ異ならせて複数の補正用パターンを形成する。具体的には、図6のC1~C5に示すように異なる複数のパターンが印刷される。C1の例であれば、印刷部450は、まずC11の矩形領域を印刷した後、印刷媒体を所定の搬送量だけ搬送し、印刷媒体の搬送後に、C12の矩形領域の印刷を行う。C2~C5についても同様である。このように印刷媒体PF調整においては、副走査方向に複数の矩形領域が並んで配置されるパターンが印字される。図6においては、複数の矩形領域が重複せず、且つ、隙間を有さない状態が適切な状態である例を示している。即ち、C3と同様の印刷を行う搬送量が、適切な搬送量である。PF調整においても、印刷されたテストパターンに基づいて適切なパターン番号を決定する必要があり、当該決定はユーザー入力に基づいて行われてもよいし、カメラ等を用いて自動的に行われてもよい。
なお、印刷媒体における印字位置にずれが生じる点は、他の方式の印刷装置を用いる場合も同様である。以下、インクジェットプリンターの例について説明を行うが、本実施形態の手法は他の方式の印刷装置に拡張して適用することが可能である。
以上のように、本実施形態における調整処理は、印刷媒体の搬送方向に対応する副走査方向における印字位置を調整する処理と、副走査方向に交差する方向である主走査方向における印字位置を調整する処理の少なくとも一方の処理を含む。主走査方向での調整処理とは具体的にはBi-D調整であり、副走査方向での調整処理とはPF調整である。調整処理は、Bi-D調整とPF調整の両方が行われてもよいし、いずれか一方が行われてもよい。
また、本実施形態の調整処理は、ヘッド451の回転や傾き等に関する調整を含んでもよい。このようにすれば、印刷媒体における印字位置のずれを適切に調整することが可能になるため、印刷品質の低下を抑制できる。なお、複数の色のインクやトナーを含む印刷装置400を用いる場合、調整処理は、各色について行われてもよいし、いずれか1つの色について行われてもよい。
印字位置のずれ要因は種々考えられる。例えば、キャリッジ等の駆動機構や搬送機構の部品劣化、圧電素子等のノズルに関連する部品の劣化、インクの粘度等の特性変化等がずれ要因となる。そして、上記部品劣化や特性変化等の度合いは、印刷装置400の使用状況に大きく依存する。例えば、極端に低温又は高温である環境においては、適正温度環境での使用に比べて部品の劣化等は激しくなる。また、印刷を頻繁に実行する印刷装置400と、印刷頻度が低い印刷装置400とでは劣化度合い等が異なる。また同じ印刷装置400であっても、使用年数によって経時劣化の度合い等が変化する。
以上のように、印字位置のずれ量は、印刷装置400の使用状況に応じて大きく変化する。そのため、調整処理を行う適切な間隔を予測することは容易でなかった。以下、調整処理の実行間隔を調整間隔と表記する。例えば、数ヶ月に1度といった固定のタイミングで調整処理を行う場合、調整処理の前に、ユーザーが許容できない程度に印刷品質が低下してしまうおそれがある。この場合、調整処理を行って印字位置のずれを補正した後、再度同じ印刷データを印刷し直す必要がある。そのため、インクや印刷媒体が無駄になるし、印刷処理に要する時間も長くなってしまう。大規模な印刷を行う商用プリンター等においては、印刷品質が低下した場合、大量の生産物を廃棄することになるため、印字位置のずれは損失に直結する大きな問題となる。
商用プリンターを利用するユーザーの中には、大量の印刷を行う前に必ず調整処理を実行するユーザーもいる。このようにすれば、印刷品質が維持されるため、不適切な印刷が行われることを抑制できる。しかし、図4及び図6を用いて上述したとおり、調整処理においてはテストパターンの印刷が必要となる。調整処理によってインクや印刷媒体が消費されるため、過剰な頻度で調整処理を行うこともコストの増加につながってしまう。
以上のように、調整間隔は長くても短くても問題が生じるにもかかわらず、従来、適切な調整間隔を推定することが難しかった。そこで本実施形態では、印刷装置400の使用状況を表す情報を用いた機械学習を行うことによって、適切な調整間隔を推定する。このようにすれば、適切な調整間隔を高い精度で推定することが可能になる。そのため、印刷品質の低下を抑制し、且つ、調整処理による印刷媒体等の消費を抑制することが可能になる。以下、具体的な手法について説明する。
2.学習処理
2.1 学習装置の構成例
図7は、本実施形態の学習装置100の構成例を示す図である。学習装置100は、学習に用いられる訓練データを取得する取得部110と、当該訓練データに基づいて機械学習を行う学習部120を含む。
取得部110は、例えば訓練データを他の装置から取得する通信インターフェースである。或いは取得部110は、学習装置100が保持する訓練データを取得してもよい。例えば、学習装置100は不図示の記憶部を含み、取得部110は当該記憶部から訓練データを読み出すためのインターフェースである。本実施形態における学習は、例えば教師あり学習である。教師あり学習における訓練データは、入力データと正解ラベルとを対応付けたデータセットである。
学習部120は、取得部110が取得した訓練データに基づく機械学習を行い、学習済モデルを生成する。なお、本実施形態の学習部120は、下記のハードウェアにより構成される。ハードウェアは、デジタル信号を処理する回路及びアナログ信号を処理する回路の少なくとも一方を含むことができる。例えば、ハードウェアは、回路基板に実装された1又は複数の回路装置や、1又は複数の回路素子で構成することができる。1又は複数の回路装置は例えばIC等である。1又は複数の回路素子は例えば抵抗、キャパシター等である。
また学習部120は、下記のプロセッサーにより実現されてもよい。本実施形態の学習装置100は、情報を記憶するメモリーと、メモリーに記憶された情報に基づいて動作するプロセッサーと、を含む。情報は、例えばプログラムと各種のデータ等である。プロセッサーは、ハードウェアを含む。プロセッサーは、CPU、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等、各種のプロセッサーを用いることが可能である。メモリーは、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などの半導体メモリーであってもよいし、レジスターであってもよいし、ハードディスク装置等の磁気記憶装置であってもよいし、光学ディスク装置等の光学式記憶装置であってもよい。例えば、メモリーはコンピューターにより読み取り可能な命令を格納しており、当該命令がプロセッサーにより実行されることで、学習装置100の各部の機能が処理として実現されることになる。ここでの命令は、プログラムを構成する命令セットの命令でもよいし、プロセッサーのハードウェア回路に対して動作を指示する命令であってもよい。例えば、メモリーは学習アルゴリズムを規定するプログラムを記憶し、プロセッサーは当該学習アルゴリズムに従って動作することによって、学習処理を実行する。
より具体的には、取得部110は、印刷装置400の使用状況を表す使用状況情報と、調整間隔情報と、を取得する。学習部120は、使用状況情報と調整間隔情報とを対応付けたデータセットに基づき、使用状況と適切な調整間隔の関係を機械学習する。
調整間隔情報とは、所与の調整処理の実行タイミングから、次の調整処理の実行タイミングまでの間隔を表す情報である。ただし、本実施形態における調整間隔情報は、実際に調整処理が行われた間隔の情報に限定されない。例えば図9を用いて後述するように、訓練データを取得する段階においては、あえて印刷品質が低下するまで、調整処理が行わないものとしてもよい。図9のD2に示す12ヶ月という間隔では実際には調整処理は行われておらず、結果として13ヶ月の経過時に印刷品質が低下している。しかし、時系列的にデータを解析することによって、12ヶ月という間隔において調整処理を行っておくべきであったことがわかる。ここでの12ヶ月という間隔は適切な調整間隔を表す情報であるため、本実施形態の調整間隔情報に含まれる。広義には、本実施形態における調整間隔情報は、前回の調整処理からの経過時間を含む情報である。
本実施形態の手法によれば、印刷装置400の実際の使用状況に合わせた適切な調整間隔を機械学習できるため、学習結果を用いることによって適切な調整間隔を精度よく推定することが可能になる。例えば、印刷品質の維持、及び調整処理によるインクや印刷媒体の消費抑制、の両方を実現する調整間隔を推定、提示することが可能になる。
図7に示す学習装置100は、例えば図1に示した印刷装置400に含まれてもよい。この場合、学習部120は、印刷装置400の処理部410に対応する。印刷装置400は、温度情報等のセンシングデータや、印刷履歴等の情報を稼働情報として蓄積する。取得部110は、記憶部460に蓄積された情報を読み出すインターフェースであってもよい。また印刷装置400は、蓄積した稼働情報を、サーバーシステム等の外部機器に送信してもよい。取得部110は、当該外部機器から学習に必要な訓練データを受信する通信部420であってもよい。
また学習装置100は、印刷装置400とは異なる機器に含まれてもよい。例えば、学習装置100は、印刷装置400の稼働情報を収集する外部機器に含まれてもよいし、当該外部機器と通信可能な他の装置に含まれてもよい。
2.2 ニューラルネットワーク
機械学習の具体例として、ニューラルネットワークを用いた機械学習について説明する。図8は、ニューラルネットワークの基本的な構造例である。ニューラルネットワークは、脳機能を計算機上でシミュレーションする数学モデルである。図8の1つの円をノード又はニューロンと呼ぶ。図8の例では、ニューラルネットワークは、入力層と、2つの中間層と、出力層を有する。入力層がIであり、中間層がH1及びH2であり、出力層がOである。また図8の例においては、入力層のニューロン数が3、中間層のニューロン数がそれぞれ4、出力層のニューロン数が1である。ただし、中間層の層数や、各層に含まれるニューロンの数は種々の変形実施が可能である。入力層に含まれるニューロンは、それぞれ第1中間層であるH1のニューロンと結合される。第1中間層に含まれるニューロンはそれぞれ第2中間層であるH2のニューロンと結合され、第2中間層に含まれるニューロンはそれぞれ出力層のニューロンと結合される。なお中間層は隠れ層と言い換えてもよい。
入力層は、それぞれ入力値を出力するニューロンである。図8の例では、ニューラルネットワークはx1,x2,x3を入力として受け付け、入力層の各ニューロンは、それぞれx1,x2,x3を出力する。なお、入力値に対して何らかの前処理を行い、入力層の各ニューロンは、前処理後の値を出力してもよい。
中間層以降の各ニューロンでは、脳の中で電気信号として情報が伝達される様子を模した演算が行われる。脳では、シナプスの結合強度に応じて情報の伝わりやすさが変わるため、ニューラルネットワークでは当該結合強度を重みWで表現する。図8のW1は、入力層と第1中間層の間の重みである。W1は入力層に含まれる所与のニューロンと、第1中間層に含まれる所与のニューロンとの間の重みの集合を表す。入力層のp番目のニューロン数と、第1中間層のq番目のニューロンの間の重みをw pqと表現した場合、図8のW1は、w 11~w 34の12個の重みを含む情報である。より広義には、重みW1は、入力層のニューロン数と第1中間層のニューロン数の積だけの個数の重みからなる情報である。
第1中間層のうち、1番目のニューロンでは、下式(1)に示した演算が行われる。1つのニューロンでは、当該ニューロンに接続される1つ前の層の各ニューロンの出力を積和し、さらにバイアスを加算する演算を行う。下式(1)におけるバイアスはb1である。
Figure 0007059978000001
また、上式(1)に示したように、1つのニューロンでの演算では、非線形関数である活性化関数fが用いられる。活性化関数fは、例えば下式(2)に示すReLU関数が用いられる。ReLU関数は、変数が0以下であれば0であり、0より大きければ変数自体の値となる関数である。ただし、活性化関数fは種々の関数を利用可能であることが知られており、シグモイド関数を用いてもよいし、ReLU関数を改良した関数を用いてもよい。上式(1)では、h1についての演算式を例示したが、1つめの中間層の他のニューロンでも同様の演算を行えばよい。
Figure 0007059978000002
また、これ以降の層についても同様である。例えば、第1中間層と第2中間層の間の重みをW2とした場合、第2中間層のニューロンでは、第1中間層の出力と重みW2を用いた積和演算を行い、バイアスを加算し、活性化関数を適用する演算を行う。出力層のニューロンでは、その1つ前の層の出力を重み付け加算し、バイアスを加算する演算を行う。図8の例であれば、出力層の1つ前の層とは、第2中間層である。ニューラルネットワークは、出力層での演算結果を、当該ニューラルネットワークの出力とする。
以上の説明からわかるように、入力から所望の出力を得るためには、適切な重みとバイアスを設定する必要がある。なお、以下では重みを重み付け係数とも表記する。また重み付け係数にはバイアスが含まれてもよいものとする。学習では、所与の入力xと、当該入力での正しい出力とを対応付けたデータセットを用意しておく。正しい出力は正解ラベルである。ニューラルネットワークの学習処理とは、当該データセットに基づいて、最も確からしい重み付け係数を求める処理と考えることが可能である。なお、ニューラルネットワークの学習処理では、誤差逆伝播法(Backpropagation)等の学習手法が種々知られている。本実施形態においては、それらの学習手法を広く適用可能であるため、詳細な説明は省略する。ニューラルネットワークを用いる場合の学習アルゴリズムとは、例えば上式(1)等の演算を行って順方向結果を取得する処理、及び、誤差逆伝播法を用いて重み付け係数情報を更新する処理の両方を行うアルゴリズムである。
また、ニューラルネットワークは、図8に示した構成には限定されない。例えば本実施形態の学習処理、及び後述する推論処理において、広く知られている畳み込みニューラルネットワーク(CNN:Convolutional neural network)が用いられてもよい。CNNは、畳み込み層及びプーリング層を有する。畳み込み層は、畳み込み演算を行う。ここでの畳み込み演算とは、具体的にはフィルター処理である。プーリング層は、データの縦横のサイズを縮小する処理を行う。CNNは、例えば画像情報が入力される場合において、所与の画素と、その周辺の画素との関係を考慮した処理が可能である。例えば、ニューラルネットワークの入力に印刷画像を表す画像データを用いる場合に、CNNが有用である。CNNにおいては、誤差逆伝播法等を用いた学習処理を行うことによって、畳み込み演算に用いられるフィルターの特性が学習される。即ち、ニューラルネットワークにおける重み付け係数には、CNNにおけるフィルター特性が含まれる。
なお、以上では学習済モデルがニューラルネットワークを用いたモデルである例について説明した。しかし本実施形態における機械学習はニューラルネットワークを用いる手法に限定されない。例えば本実施形態の手法には、SVM(support vector machine)等、広く知られた種々の方式の機械学習、或いはそれらの方式を発展させた方式の機械学習を適用することが可能である。
2.3 訓練データの例と学習処理の詳細
図9は、印刷装置400において取得される観測データと、当該観測データに基づいて取得される訓練データを説明する図である。例えば学習段階において、印刷装置400は、定期的に印刷品質の判定処理を行う。図9においては1ヶ月間隔で判定処理を行う例を示したが、これには限定されない。判定処理において、印刷装置400は、通常の印刷処理を実行し、ユーザーに対して印刷品質の判定を促す。例えばユーザーが縦スジや横スジを視認できた場合、ユーザーは印刷品質が異常である旨の入力を行う。或いは、判定処理において、印刷装置400は、図4や図6に示したテストパターンの印刷を行ってもよい。印刷装置400は、ユーザー入力に基づいて適切なパターン番号を取得してもよいし、カメラ等を用いて適切なパターン番号を特定してもよい。この場合、例えば印刷装置400は、パターン番号によって決定される補正量が所定閾値以上である場合に異常と判定する。
印刷装置400は、判定処理を行ったタイミングにおいて、使用状況情報と、経過時間を取得し、それらを対応付けた観測データを記憶する。ここでの経過時間は、前回の調整処理からの経過時間であって、調整間隔の候補となる情報である。使用状況情報は、温度情報、印刷頻度情報、及び、経時情報の少なくとも1つの情報を含む。このようにすれば、温度、印刷頻度、使用期間に応じて、適切な調整期間を推定することが可能になる。
温度情報とは、印刷装置400の使用環境の温度を表す情報である。温度情報は、印刷装置400内部の温度、より具体的にはヘッド451周辺の温度を表す情報であることが望ましい。例えば温度情報を取得する温度センサーは、ヘッド451に設けられる。ただし、本実施形態においては寒冷、温暖の大まかな区別が可能であればよく、厳密な温度情報を取得しなくてもよい。そのため温度情報を取得する温度センサーは、ヘッド451とは異なる位置に設けられてもよい。また、温度センサーは印刷装置400に設けられることが望ましいが、これには限定されない。例えば、印刷装置400の外部において取得される温度情報を使用状況情報として取得してもよい。例えば印刷装置400が設置されるスペースに設けられた温度センサーから温度情報が取得されてもよい。
また、温度は季節、及び時間に応じて変化する。調整間隔は数ヶ月以上のある程度長い期間であるため、当該期間内において多数の温度が取得される。本実施形態における温度情報は、時系列の温度の集合であることは妨げられない。ただし、上述したとおり温度情報の精度は極端に高い必要はない。そのため例えば、本実施形態の温度情報は平均温度を表す情報であってもよい。ここでの平均温度は、前回の調整処理からの全期間における平均であってもよいし、直近の所定期間の平均であってもよい。また、温度情報の取得処理における負荷軽減を考慮すれば、最後に取得された温度情報を使用状況情報として用いてもよい。
印刷頻度情報とは、対象となる印刷装置400において、印刷処理が実行される頻度を表す情報である。印刷装置400においては、印刷ジョブの履歴情報が取得される。印刷ジョブとは、印刷装置400が一度の印刷処理を実行する単位である。また印刷ジョブは、一度の印刷処理の実行に用いられるデータの集合を表す。印刷ジョブは、当該印刷ジョブを一意に識別するための識別情報、印刷対象となる印刷画像データ、印刷設定情報等を含む。例えば印刷頻度情報は、前回の調整処理からの印刷ジョブの総実行回数、或いは単位時間当たりの印刷ジョブの実行回数である。図9においては、印刷頻度情報が、1日当たりの印刷ジョブの実行回数である例を示している。なお、印刷画像データや印刷設定に応じて、印刷枚数は異なるし、1枚当たりの印刷に消費するインク量も異なる。駆動機構や搬送機構を動作させるほど、また、インクを吐出するほど、印字位置のずれは大きくなる傾向にあると考えられる。よって印刷頻度情報は、ジョブの実行回数を単純に用いるのではなく、印刷ジョブの具体的な内容を加味して決定されてもよい。例えば、印刷ジョブにおけるインク消費量情報が取得される場合、インク消費量情報に基づいて印刷頻度情報が決定されてもよい。即ち、印刷頻度情報とは、対象の印刷装置400における印刷実行の度合いを表す情報であればよく、具体的な形式は問わない。
経時情報とは、印刷装置400の使用期間を表す情報である。経時情報は、例えば印刷装置400の製造時を起点とした経過時間を表す情報であってもよいし、印刷装置400の初回使用時を起点とした経過時間を表す情報であってもよい。図9においては、経時情報が月単位の経過時間を表す情報である例を示したが、具体的な形式はこれに限定されない。
上述したように、温度、印刷頻度、使用期間は、印字位置のずれ量に影響を与えるパラメーターである。よってこれらを使用環境情報に含めることによって、調整間隔の推定精度を高くすることが可能になる。また、本実施形態における使用状況情報は、温度情報、印刷頻度情報、経時情報に限定されず、他の情報を含んでもよい。例えば使用状況情報は、気圧情報、湿度情報等を含むことが可能である。
学習段階において、印刷装置400は、印刷品質が異常であると判定されるまで、調整処理を行わずに観測データの取得を継続する。これにより、例えば図9に示す観測データが取得される。
図9のD3に示す観測データが取得されたタイミングにおいては、すでに印刷品質が許容できない程度まで低下しているため、これより前の段階で調整処理を行うべきである。即ち、13ヶ月という期間は、調整間隔として不適切であり、より短い調整間隔で調整を行う必要があったことになる。
一方、D1に示す観測データが取得されたタイミングは、印刷品質が正常であるため、当該タイミングにおいて調整処理を行うことによって不適切な印刷を抑制可能である。しかし、調整処理を行わずとも、12ヶ月経過するまでは正常な印刷品質を維持できたことを考慮すれば、1ヶ月の経過タイミングにおいて調整処理を実行した場合、過剰な頻度で調整処理が実行されることになり、インクや印刷媒体が無駄に消費されてしまう。
よって本実施形態においては、印刷品質が正常と判定されたタイミングのうち、より遅いタイミングにおいて取得された観測データを訓練データとして採用する。例えば、印刷品質が正常と判定された観測データのうち、最後に取得された観測データを訓練データとする。図9の例であれば、D2に示す12ヶ月という経過期間が、ここでの使用状況における適切な調整間隔であると判定される。なお、適切な調整間隔にはある程度の幅を持たせてもよく、例えばD2を含む複数の観測データを訓練データとして採用してもよい。例えば10ヶ月~12ヶ月という経過期間が、ここでの使用状況における適切な調整間隔であると判定されてもよい。このようにすれば、使用状況情報と、適切な調整間隔とを対応付けたデータセットを、訓練データとして取得することが可能である。
図10は、本実施形態におけるニューラルネットワークのモデルを示す一例である。ニューラルネットワークは、印刷装置400の使用状況情報を入力として受け付けて、使用状況に応じた適切な調整間隔を表す情報を出力データとして出力する。調整間隔を表す情報とは、例えば調整間隔の月数を表す数値データであるが、他の形式の情報が用いられてもよい。
例えば図9の訓練データに基づく学習処理は以下の流れに従って行われる。まず学習部120は、ニューラルネットワークに入力データを入力し、そのときの重みを用いて順方向の演算を行うことによって、出力データを取得する。図9に示す訓練データを用いる場合、入力データは使用状況情報である。順方向の演算によって求められる出力データは、上述したように、推奨される調整間隔を表す情報である。
学習部120は、求められた出力データと、正解ラベルとに基づいて誤差関数を演算する。例えば図9の訓練データを用いた場合、正解ラベルは適切な調整間隔を表す調整間隔情報である。学習部120は、順方向の演算によって求められた調整間隔と、正解ラベルに対応する調整間隔との相違度を誤差関数として算出し、誤差が小さくなる方向に重み付け係数情報を更新する。なお誤差関数は種々の形式が知られており、本実施形態においてはそれらを広く適用可能である。また重み付け係数情報の更新は例えば誤差逆伝播法を用いて行われるが、他の手法を用いてもよい。
以上が1つの訓練データに基づく学習処理の概要である。学習部120は、他の訓練データについても同様の処理を繰り返すことによって、適切な重み付け係数情報を学習する。なお、学習処理においては、訓練データの数を増やすことによって精度が向上することが知られている。図9においては、所与の印刷装置400において1回の調整処理を行うまでに取得される観測データを例示したが、多数の調整処理における観測データを取得することによって、多数の訓練データを用意することが望ましい。例えば学習部120は、取得されたデータの一部を訓練データとし、残りをテストデータとする。テストデータは、評価データ、検証データと言い換えてもよい。そして学習部120は、訓練データによって生成された学習済モデルに対してテストデータを適用し、正解率が所定閾値以上となるまで学習を行う。
以上のように、学習部120は、機械学習によって学習済モデルを生成する。学習済モデルは、印刷装置400の使用状況に応じて、印刷媒体における印字位置の調整処理を行う適切な間隔を判定するための学習済モデルである。学習済モデルは、入力層と中間層と出力層とを有し、使用状況情報と調整間隔情報とを対応づけたデータセットに基づき、重み付け係数情報が設定されている。重み付け係数情報は、入力層と中間層との間の第1重み付け係数、及び中間層と出力層との間の第2重み付け係数を含む。重み付け係数情報は、所与の中間層と、次の中間層との間の重み付け係数を含んでもよい。学習済モデルは、入力として受け付けた使用状況情報を入力層に入力し、設定された重み付け係数情報に基づく演算を行い、出力層から、上記使用状況情報によって表される使用状況において推奨される調整間隔を表す情報を出力するよう、コンピューターを機能させる。この学習済モデルは、後述するように、情報処理装置200の記憶部230に記憶される。また、本実施形態の手法は、学習済モデルに適用されてもよい。
なお、訓練データは図9に示した例に限定されない。図11は、印刷装置400において取得される観測データと、当該観測データに基づいて取得される訓練データの他の例を説明する図である。観測データについては図9と同様である。
上述したように、E3に示す13ヶ月以上の範囲は、調整間隔としては不適切であり、より短い調整間隔で調整を行う必要があったことになる。よって印刷装置400は、E3に示す観測データに対して、「遅い」という判定結果情報を付与する。また、E1に示す9ヶ月以下の範囲は、調整間隔としては不適切であり、より長い調整間隔で調整を行うことが好ましい。よって印刷装置400は、E1に示す観測データに対して、「早い」という判定結果情報を付与する。E2に示す範囲が、調整間隔として適切である。よって印刷装置400は、E2に示す観測データに対して、「適切」という判定結果情報を付与する。なお観測データから訓練データへの変換処理は、印刷装置400において実行されてもよいし、印刷装置400の稼働情報を収集するサーバーシステム等において実行されてもよいし、学習装置100において実行されてもよい。
本実施形態における訓練データは、調整間隔が適切であるか否かを表す判定結果情報を含むデータであってもよい。例えば図11に示すように、各訓練データは、使用状況情報と、前回の調整処理からの経過時間に対応する調整間隔情報と、判定結果情報とが対応付けられたデータセットである。図11の例においては、判定結果情報は「早い」、「適切」、「遅い」のいずれかを表す情報である。
図12は、本実施形態におけるニューラルネットワークのモデルを示す一例である。ニューラルネットワークは、印刷装置400の使用状況情報と、経過時間に対応する調整間隔情報とを入力として受け付ける。そしてニューラルネットワークは、調整間隔情報によって表される調整間隔を採用した場合に、当該調整間隔が「早い」、「適切」、「長い」のいずれであるかを表す情報を出力データとして出力する。ニューラルネットワークの出力層は、公知のソフトマックス層が用いられてもよい。この場合、ニューラルネットワークの出力は、合計が1となる3つの確率データである。3つの確率データは、それぞれ調整間隔が「早い」確率、「適切」である確率、「遅い」確率を表すデータである。
なお、図11の訓練データに基づく学習処理も、図9の訓練データを用いる場合と同様の流れに従って行われる。ただし、図11の訓練データを用いる場合、入力データは使用状況情報と調整間隔情報である。使用状況情報、調整間隔情報、及びそのときの重み付け係数情報によって求められる出力データは、例えば「早い」、「適切」、「遅い」のいずれであるかを表す3つの確率データである。例えば訓練データに含まれる情報が「早い」であれば、正解ラベルは、「早い」を表す確率データが1となり、「適切」及び「遅い」を表す確率データが0となる情報である。学習部120は、3つの確率データの誤差を減少させるように、重み付け係数情報を更新する処理を行う。
なお、印刷装置400が複数色のインク又はトナーを有し、色ごとに調整処理を行う場合、上記学習処理は色ごとに行われてもよい。例えば、印刷装置400は、シアンのインクを用いてテストパターンを印刷することによって、シアンについての観測データを取得し、当該観測データに基づいて訓練データを取得する。また印刷装置400は、マゼンタ、イエロー、ブラック等の他のインクについても、インク色ごとに訓練データを取得する。学習部120は、色ごとに取得された訓練データに基づいて、色数に相当する数の学習済モデルを生成する。或いは学習部120は、ニューラルネットワークの入力にインク色又はトナー色を表す情報を含めることによって、色ごとに異なる調整間隔を推定可能な学習済モデルを生成してもよい。このようにすれば、色ごとに調整間隔を推定できるため、推定精度をさらに高くすることが可能である。例えば、過剰な調整処理を抑制することによって、インクや印刷媒体の消耗を抑制することが可能になる。
3.推論処理
3.1 情報処理装置の構成例
図13は、本実施形態の推論装置の構成例を示す図である。推論装置は、情報処理装置200である。情報処理装置200は、受付部210と、処理部220と、記憶部230を含む。
記憶部230は、使用状況情報と、調整間隔情報とを対応付けたデータセットに基づき、使用状況に応じた適切な調整間隔の条件を機械学習した学習済モデルを記憶する。受付部210は、使用状況情報を入力として受け付ける。処理部220は、学習済モデルに基づいて、入力として受け付けた使用状況情報によって表される使用状況において、推奨される調整間隔を表す情報を決定する。
このようにすれば、印刷装置400の使用状況に応じて、適切な調整間隔を推定することが可能になる。上述したように、適切な調整間隔は印刷装置400の使用状況に大きく依存すると考えられる。使用状況情報を用いて調整間隔を推定することによって、具体的な使用状況を考慮した適切な調整間隔を推定できる。そのため、適切なタイミングにおいて、調整処理の実行をユーザーに促すこと等が可能になる。
なお学習済モデルは、人工知能ソフトウェアの一部であるプログラムモジュールとして利用される。処理部220は、記憶部230に記憶された学習済モデルからの指令に従って、入力である使用状況情報に応じた適切な調整間隔を表すデータを出力する。
情報処理装置200の処理部220は、学習装置100の学習部120と同様に、デジタル信号を処理する回路及びアナログ信号を処理する回路の少なくとも一方を含むハードウェアにより構成される。また処理部220は、下記のプロセッサーにより実現されてもよい。本実施形態の情報処理装置200は、情報を記憶するメモリーと、メモリーに記憶された情報に基づいて動作するプロセッサーと、を含む。プロセッサーは、CPU、GPU、DSP等、各種のプロセッサーを用いることが可能である。メモリーは、半導体メモリーであってもよいし、レジスターであってもよいし、磁気記憶装置であってもよいし、光学式記憶装置であってもよい。
なお、学習済モデルに従った処理部220おける演算、即ち、入力データに基づいて出力データを出力するための演算は、ソフトウェアによって実行されてもよいし、ハードウェアにより実行されてもよい。換言すれば、上式(1)等の積和演算は、ソフトウェア的に実行されてもよい。或いは上記演算は、FPGA(field-programmable gate array)等の回路装置によって実行されてもよい。また、上記演算は、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせによって実行されてもよい。このように、記憶部230に記憶された学習済モデルからの指令に従った処理部220の動作は、種々の態様によって実現可能である。例えば学習済モデルは、推論アルゴリズムと、当該推論アルゴリズムにおいて用いられるパラメーターとを含む。推論アルゴリズムとは、入力データに基づいて、上式(1)の積和演算等を行うアルゴリズムである。パラメーターとは、学習処理によって取得されるパラメーターであって、例えば重み付け係数情報である。この場合、推論アルゴリズムとパラメーターの両方が記憶部230に記憶され、処理部220は、当該推論アルゴリズムとパラメーターを読み出すことによってソフトウェア的に推論処理を行ってもよい。或いは、推論アルゴリズムはFPGA等によって実現され、記憶部230はパラメーターを記憶してもよい。
図13に示す情報処理装置200は、例えば図1に示した印刷装置400に含まれる。この場合、処理部220は、印刷装置400の処理部410に対応する。記憶部230は、印刷装置400の記憶部460に対応する。受付部210は、記憶部460に蓄積された使用状況情報を読み出すインターフェースに対応する。ただし、情報処理装置200は、印刷装置400とは異なる機器に含まれてもよい。例えば情報処理装置200は、複数の印刷装置400から使用状況情報を収集するサーバーシステム等の外部機器に含まれる。外部機器は、収集した使用状況情報に基づいて、各印刷装置400について推奨される調整間隔を推定し、推定された情報を印刷装置400に送信する処理を行う。
以上では、学習装置100と情報処理装置200を分けて説明した。しかし本実施形態の手法はこれに限定されない。例えば図14に示すように、情報処理装置200は、使用状況情報及び調整間隔情報を取得する取得部110と、使用状況情報と調整間隔情報とを対応付けたデータセットに基づき、使用状況に応じた適切な調整間隔の条件を機械学習する学習部120を含んでもよい。換言すれば、情報処理装置200は、図13の構成に加えて、図7に示した学習装置100に対応する構成を含む。このようにすれば、学習処理と推論処理を同じ装置において効率的に実行することが可能になる。
3.2 推論処理の流れ
図15は、情報処理装置200における処理を説明するフローチャートである。この処理が開始されると、まず受付部210は、印刷装置400の使用状況情報を取得する(S101)。なお、S101の処理は、多数の情報に基づいて、推論処理に用いる使用状況情報を演算する処理を含んでもよい。例えば、受付部210は、時系列の温度情報を取得し、当該時系列の温度情報に基づいて平均温度を演算する処理を行ってもよい。
使用状況情報が取得されたら、処理部220は、当該使用状況情報と、記憶部230に記憶された学習済モデルとに基づいて、適切な調整間隔を求める(S102)。S102の処理は、例えば図10に示したモデルにおいて、使用状況情報を入力データとして入力することによって、出力データを求める処理である。
次に処理部220は、調整処理が必要であるか否かを判定する(S103)。S103において、例えば処理部220は、前回の調整処理から現在までの経過時間と、S102において推定された調整間隔を比較する処理を行う。経過時間が調整間隔を超過していた場合、処理部220は、調整処理が必要であると判定する。なお処理部220は、経過時間が調整間隔を超過していない場合であっても、経過時間と調整間隔との差分が所与の閾値以下である場合に、調整処理が必要であると判定してもよい。
調整処理が必要と判定した場合(S103でYes)、処理部220は、調整処理の実行を促す通知処理を行う(S104)。例えば処理部220は、印刷装置400の表示部430に、調整処理の実行をユーザーに促すための画面を表示する処理を行う(S104)。ただし、通知処理は表示に限定されず、LED(light emitting diode)等の発光部を発光させたり、スピーカーから警告音を出力することによって実行してもよい。通知画面において、ユーザーが調整処理の実行を指示した場合、処理部220は、印刷部450に対して、図4や図6のテストパターンの印刷を指示する。また調整処理が必要でないと判定した場合(S103でNo)、処理部220は通知処理を行わずに処理を終了する。
図15に示す処理を定期的に実行することによって、情報処理装置200は、ユーザーに対して適切なタイミングで調整処理を実行させることが可能になる。
なお上述したように、本実施形態においては図12に示すモデルが用いられてもよい。図16はこの場合の処理を説明するフローチャートである。まず受付部210は、印刷装置400の使用状況情報と、経過時間情報を取得する(S201、S202)。処理部220は、使用状況情報及び経過時間情報と、学習済モデルとに基づいて、判定結果情報を推定する(S203)。S203の処理は、具体的には「早い」、「適切」、「遅い」に対応する3つの確率データのうち、最大となるものを選択する処理である。
次に処理部220は、調整処理が必要であるか否かを判定する(S204)。例えば処理部220は、判定結果が「適切」又は「遅い」である場合に、調整処理が必要と判定する。調整処理が必要と判定した場合、処理部220は、調整処理の実行を促す通知処理を行う(S205)。なお、処理部220は、判定結果情報が「適切」である場合と、「遅い」である場合とで通知処理の内容を変更してもよい。判定結果情報が「遅い」である場合、ユーザーが許容できない程度に印刷品質が低下しているおそれがある。よって処理部220は、判定結果情報が「遅い」である場合、「適切」である場合に比べて、ユーザーに強く調整処理の実行を促すための通知処理を実行する。例えば処理部220は、判定結果情報が「遅い」である場合、図4や図6に示したテストパターンを自動的に印刷する処理を行った上で、適切なパターン番号の入力を促してもよい。
また調整処理が必要でないと判定した場合(S204でNo)、処理部220は通知処理を行わずに処理を終了する。S204でNoの場合とは、具体的には判定結果情報が「早い」である場合に相当する。
上述したように、学習済モデルを用いて適切な調整間隔を推定する処理は、インクやトナーの色ごとに行われてもよい。例えば処理部220は、図15又は図16に示す処理を、色ごとに実行する。
4.追加学習
本実施形態においては、学習段階と推論段階が明確に区分されてもよい。例えば、学習処理はあらかじめ印刷装置400のメーカー等において行っておき、印刷装置400の出荷時に当該印刷装置400の記憶部460に学習済モデルが記憶される。そして印刷装置400を使用する段階では、記憶された学習済モデルを固定的に使用する。
ただし本実施形態の手法はこれに限定されない。本実施形態の学習処理は、初期学習済モデルを生成する初期学習と、学習済モデルを更新する追加学習と、を含んでもよい。初期学習モデルとは、例えば上述したように、出荷前にあらかじめ印刷装置400に記憶される汎用的な学習済モデルである。そして追加学習とは、例えば個別のユーザーの使用状況に合わせて学習済モデルを更新するための学習処理である。
例えば情報処理装置200は学習部120を含み、学習部120は、調整処理が行われた場合に、調整時の使用状況情報と、調整間隔情報と、ユーザー入力とに基づいて、学習済モデルを更新する。例えば調整処理は、図15のS104又は図16のS205の通知に対して、ユーザーが指示を行うことによって実行される。印刷装置400は、調整処理を行う際に、印刷品質が正常か異常かを表すユーザー入力を受け付ける。換言すれば、印刷装置400は、調整間隔が長すぎたか否かに関するユーザーの判断結果を表す情報を取得する。
学習済モデルによって推定される調整間隔が長すぎた場合、学習部120は、推定される調整間隔が短くなるように、学習済モデルを更新する処理を行う。学習済モデルの更新とは、具体的には重み付け係数情報の更新である。
また印刷装置400は、テストパターンとは異なる通常印刷を行った場合に、印刷品質が低下しているか否かを表すユーザー入力を受け付けてもよい。この場合、印刷装置400は、ユーザー入力を受け付けたタイミングで調整処理を行う。その上で、学習部120は、その際の調整間隔よりも短い調整間隔を出力するように、学習済モデルを更新する。
このようにすれば、印刷装置400の実際の使用状況に合わせて学習済モデルを更新していくことが可能になる。
ここでの追加学習とは、複数の印刷装置400において共通に用いられる汎用学習済モデルを更新する処理であってもよい。例えば、学習済モデルがサーバーシステム等において管理される場合において、当該サーバーシステムは複数の印刷装置400から、使用状況情報と調整間隔情報とユーザー入力とを対応付けた情報を取得し、取得した情報に基づいて汎用学習済モデルを更新する処理を行う。更新された汎用学習済モデルは、サーバーシステムから各印刷装置400に送信される。ただしここでの追加学習は、印刷装置400の個体ごとに学習済モデルを更新する処理であることが望ましい。印刷品質が許容可能であるか否かは、ユーザーに依存する。例えば商用プリンターを用いて生産を行うユーザーであれば、印刷品質を高く保つことが重要であるため、許容可能なずれ量は小さい。一方、表計算ソフトウェアによって作成されたデータの印刷がメインであるユーザーである場合、罫線が大きくずれなければ多少の印字位置のずれは問題とならないため、許容可能なずれ量が大きい。ユーザー入力を用いた追加学習を行うことによって、ユーザーの嗜好を反映した調整間隔の推定が可能になる。
以上のように、本実施形態の情報処理装置は、受付部と、処理部と、記憶部を含む。記憶部は、印刷装置の使用状況情報と、印刷媒体における印字位置の調整処理を行う間隔を表す調整間隔情報とを対応づけたデータセットに基づいて、印刷装置の使用状況に応じた調整間隔の条件を機械学習した学習済モデルを記憶する。受付部は、印刷装置の使用状況情報を受け付ける。処理部は、受け付けた使用状況情報と、学習済モデルに基づいて、調整間隔を推定する処理を行う。
本実施形態の手法によれば、印刷装置の使用状況と、調整間隔の関係を機械学習した結果である学習済モデルに基づいて、適切な調整間隔が推定される。機械学習を用いることによって、調整間隔を高い精度で推定することが可能になる。そのため、印刷品質の低下を抑制すること、及び、調整処理によるインクや印刷媒体の消費を抑制すること等が可能になる。
また使用状況情報は、温度情報、印刷頻度情報、及び、経時情報の少なくとも1つの情報を含んでもよい。
このようにすれば、温度、印刷頻度、経過時間等に応じた適切な調整間隔を推定することが可能になる。
また処理部は、推定した調整間隔に基づいて、ユーザーに調整処理に関する通知を行ってもよい。
このようにすれば、適切なタイミングにおいてユーザーに調整処理の実行を促すことが可能になる。
また調整処理は、印刷媒体の搬送方向に対応する副走査方向における印字位置を調整する処理と、副走査方向に交差する方向である主走査方向における印字位置を調整する処理の少なくとも一方の処理を含んでもよい。
このようにすれば、所望の方向における印字位置のずれを適切に調整することが可能になる。
また情報処理装置は、使用状況情報と調整間隔情報とを対応づけたデータセットを取得する取得部と、取得したデータセットに基づいて使用状況に応じた調整間隔の条件を機械学習する学習部と、を含んでもよい。
このようにすれば、情報処理装置において、学習処理を実行することが可能になる。
また学習部は、調整処理が行われた場合に、調整時の使用状況情報と、調整間隔情報と、ユーザー入力とに基づいて、学習済モデルを更新してもよい。
このようにすれば、具体的な使用状況に応じて追加の学習処理を実行することが可能になる。特に、ユーザー入力を用いることによって、ユーザーの嗜好に合わせた学習を行うことが可能になる。
また本実施形態の学習装置は、印刷装置の使用状況情報と、印刷媒体における印字位置の調整処理を行う間隔を表す調整間隔情報とを対応づけたデータセットを取得する取得部と、取得したデータセットに基づいて、印刷装置の使用状況に応じた調整間隔の条件を機械学習する学習部と、を含む。
本実施形態の手法によれば、印刷装置の使用状況と、調整間隔情報を対応付けたデータセットに基づいて機械学習が行われる。機械学習を行うことによって、使用状況を考慮した精度の高い調整間隔の推定が可能になる。
また本実施形態の学習済モデルは、印刷装置の使用状況に応じて、印刷媒体における印字位置の調整処理を行う間隔を判定するための学習済モデルである。学習済モデルは、入力層と中間層と出力層とを有し、使用状況を表す使用状況情報と、調整処理の間隔を表す調整間隔情報とを対応付けたデータセットに基づき、入力層と中間層との間の第1重み付け係数及び中間層と出力層との間の第2重み付け係数を含む重み付け係数情報が設定されている。学習済モデルは、入力として受け付けた使用状況情報を入力層に入力し、設定された重み付け係数情報に基づく演算を行い、出力層から、使用状況情報によって表される使用状況において推奨される調整間隔を表す情報を出力するよう、コンピューターを機能させる。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本実施形態の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本開示の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また本実施形態及び変形例の全ての組み合わせも、本開示の範囲に含まれる。また学習装置、情報処理装置、及びそれらの装置を含むシステムの構成及び動作等も、本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
100…学習装置、110…取得部、120…学習部、200…情報処理装置、210…受付部、220…処理部、230…記憶部、400…印刷装置、410…処理部、420…通信部、430…表示部、440…操作部、450…印刷部、460…記憶部

Claims (7)

  1. 印刷装置の使用状況情報と、印刷媒体における印字位置の調整処理を行う間隔を表す調整間隔情報とを対応づけたデータセットに基づいて、前記印刷装置の使用状況に応じた調整間隔の条件を機械学習した学習済モデルを記憶する記憶部と、
    前記印刷装置の前記使用状況情報を受け付ける受付部と、
    受け付けた前記使用状況情報と、前記学習済モデルに基づいて、前記調整間隔を推定する処理を行う処理部と、
    を含み、
    前記調整処理は、
    前記印刷媒体の搬送方向に対応する副走査方向における前記印字位置を調整する処理と、前記副走査方向に交差する方向である主走査方向における前記印字位置を調整する処理の少なくとも一方の処理を含むことを特徴とする情報処理装置。
  2. 請求項1に記載の情報処理装置において、
    前記使用状況情報は、温度情報、印刷頻度情報、及び、経時情報の少なくとも1つの情報を含むことを特徴とする情報処理装置。
  3. 請求項1又は2に記載の情報処理装置において、
    前記処理部は、
    推定した前記調整間隔に基づいて、ユーザーに前記調整処理に関する通知を行うことを特徴とする情報処理装置。
  4. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の情報処理装置において、
    前記使用状況情報と前記調整間隔情報とを対応づけた前記データセットを取得する取得部と、
    取得した前記データセットに基づいて前記使用状況に応じた前記調整間隔の条件を機械学習する学習部と、
    を含むことを特徴とする情報処理装置。
  5. 請求項に記載の情報処理装置において、
    前記学習部は、
    前記調整処理が行われた場合に、調整時の前記使用状況情報と、前記調整間隔情報と、ユーザー入力とに基づいて、前記学習済モデルを更新することを特徴とする情報処理装置。
  6. 情報処理装置の記憶部に記憶され、印刷装置の使用状況に応じて、印刷媒体における印字位置の調整処理を行う調整間隔を前記情報処理装置の処理部に推定させるための学習済モデルを作成する学習装置であって、
    印刷装置の使用状況情報と、印刷媒体における印字位置の調整処理を行う前記調整間隔を表す調整間隔情報とを対応づけたデータセットを取得する取得部と、
    取得した前記データセットに基づいて、前記印刷装置の使用状況に応じた前記調整間隔の条件を機械学習する学習部と、
    を含み、
    前記調整処理は、
    前記印刷媒体の搬送方向に対応する副走査方向における前記印字位置を調整する処理と、前記副走査方向に交差する方向である主走査方向における前記印字位置を調整する処理の少なくとも一方の処理を含むことを特徴とする学習装置。
  7. 情報処理装置の記憶部に記憶され、印刷装置の使用状況に応じて、印刷媒体における印字位置の調整処理を行う調整間隔を前記情報処理装置の処理部に推定させるための学習済モデルであって、
    入力層と中間層と出力層とを有し、
    前記使用状況を表す使用状況情報と、前記調整隔を表す調整間隔情報とを対応付けたデータセットに基づき、前記入力層と前記中間層との間の第1重み付け係数及び前記中間層と前記出力層との間の第2重み付け係数を含む重み付け係数情報が設定されており、
    入力として受け付けた前記使用状況情報を前記入力層に入力し、設定された前記重み付け係数情報に基づく演算を行い、前記出力層から、前記使用状況情報によって表される前記使用状況において推奨される前記調整間隔を表す情報を出力するよう、コンピューターを機能させ、
    前記調整処理は、
    前記印刷媒体の搬送方向に対応する副走査方向における前記印字位置を調整する処理と、前記副走査方向に交差する方向である主走査方向における前記印字位置を調整する処理の少なくとも一方の処理を含むことを特徴とする学習済モデル。
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