JP2020201820A - 色変換テーブル生成方法、色変換テーブル生成プログラムおよび印刷装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】色再現性に優れる色変換テーブルを迅速に生成する。【解決手段】印刷媒体の印刷面における単位面積あたりのインク量を識別可能な画像を印刷した前記印刷面を撮像することにより生成される撮像情報の入力を受け付け、前記撮像情報と前記印刷面における単位面積あたりのインク量の適否との関係を機械学習することで生成した判定モデルを用いて、前記印刷面における単位面積あたりのインク量が適となる最大値を推定し、前記推定結果に基づいて、色空間における座標値とインク量との対応付けに関する色変換テーブルを生成する、色変換テーブル生成方法。【選択図】図3
Description
本発明は、色変換テーブル生成方法、色変換テーブル生成プログラムおよび印刷装置に関する。
インクを噴射するインク噴射ヘッドを用いて印刷媒体に画像を印刷するインクジェット方式の印刷装置が知られている。この種の印刷装置は、一般に、複数色のインクを色ごとに画像情報に応じて噴射する。当該複数色のインクの色ごとの噴射量の決定には、当該画像情報に含まれる色情報を画素ごとに各色のインク量に変換する色変換テーブルが用いられる。
色変換テーブルを生成する方法として、例えば、特許文献1に記載の方法が挙げられる。特許文献1では、記録媒体にテストパターンを形成し、当該テストパターンを目視により確認することで好適なインク打ち込み量を決定し、当該インク打ち込み量に対応する色分解テーブルを生成する。
しかし、特許文献1に記載の方法では、テストパターンに基づくインク打ち込み量の決定が目視により行われるため、人手を要するので不便であるばかりでなく、決定結果にバラツキが生じやすい。また、このような目視による決定は、精度をある程度確保しようとすると、膨大な時間を要する。
本発明の色変換テーブル生成方法の一態様は、印刷媒体の印刷面における単位面積あたりのインク量を識別可能な画像を印刷した前記印刷面を撮像することにより生成される撮像情報の入力を受け付け、前記撮像情報と前記印刷面における単位面積あたりのインク量の適否との関係を機械学習することで生成した判定モデルを用いて、前記印刷面における単位面積あたりのインク量が適となる最大値を推定し、前記推定結果に基づいて、色空間における座標値とインク量との対応付けに関する色変換テーブルを生成する。
本発明の色変換テーブル生成プログラムの一態様は、印刷媒体の印刷面における単位面積あたりのインク量を識別可能な画像を印刷した前記印刷面を撮像することにより生成される撮像情報の入力を受け付ける受付機能と、前記撮像情報と前記印刷面における単位面積あたりのインク量の適否との関係を機械学習することで生成した判定モデルを用いて、前記印刷面における単位面積あたりのインク量が適となる最大値を推定する推定機能と、前記推定結果に基づいて、色空間における座標値とインク量との対応付けに関する色変換テーブルを生成するテーブル生成機能と、をコンピューターに実現させる。
以下、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態を説明する。なお、図面において各部の寸法または縮尺は実際と適宜異なり、理解を容易にするために模式的に示している部分もある。また、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られない。
1.印刷装置1を用いるシステム100の概要
図1は、実施形態に係る印刷装置1を用いるシステム100の構成例を示す概略図である。システム100は、インクジェット方式の印刷装置1を用いて、色空間における座標値とインク量との対応付けに関する色変換テーブルLUTを生成するシステムである。当該色空間は、例えば、RGB色空間またはCMYK色空間等である。当該インク量は、印刷装置1が用いる複数色のインクのそれぞれについて印刷媒体の印刷面に対する単位面積あたりの噴射量である。
図1は、実施形態に係る印刷装置1を用いるシステム100の構成例を示す概略図である。システム100は、インクジェット方式の印刷装置1を用いて、色空間における座標値とインク量との対応付けに関する色変換テーブルLUTを生成するシステムである。当該色空間は、例えば、RGB色空間またはCMYK色空間等である。当該インク量は、印刷装置1が用いる複数色のインクのそれぞれについて印刷媒体の印刷面に対する単位面積あたりの噴射量である。
システム100は、印刷装置1とホスト装置200とを有する。これらの装置は、相互に無線または有線により通信可能に接続される。なお、印刷装置1とホスト装置200との間の通信には、インターネットを含む通信網が介在してもよい。
印刷装置1は、色変換テーブルLUTを用いて画像情報DGに基づく画像をインクジェット方式により印刷媒体に印刷するプリンターである。画像情報DGは、画素ごとに各色のインク量を示す情報であり、画素ごとに色空間における座標値を示す情報をホスト装置200で色変換テーブルLUTを用いて変換することで得られる。印刷装置1は、印刷後の印刷媒体の印刷面を撮像する機能を有する。印刷装置1では、当該機能を用いて、色変換テーブルLUTの生成に用いる撮像情報DIを生成し、撮像情報DIをホスト装置200に提供する。撮像情報DIは、画像情報DGに基づく画像を印刷した印刷媒体の印刷面を撮像することにより生成される。撮像情報DIを生成する際に用いる画像情報DGは、単位面積あたりのインク量を識別可能な画像を示す情報である。印刷媒体は、インクジェット方式により印刷可能な媒体であればよく、特に限定されず、例えば、各種紙、各種布または各種フィルム等である。
ホスト装置200は、印刷装置1の動作を制御するコンピューターである。ホスト装置200は、印刷装置1からの撮像情報DIを用いて機械学習を行うことで判定モデルPJを生成する機械学習機能と、判定モデルPJを用いて色変換テーブルLUTを生成するテーブル生成機能と、色変換テーブルLUTを用いて印刷装置1の印刷を実行する印刷実行機能と、を有する。当該機械学習機能では、撮像情報DIと印刷媒体の印刷面における単位面積あたりのインク量の適否との関係を機械学習することで判定モデルPJが生成される。当該テーブル生成機能では、判定モデルPJを用いて印刷媒体の印刷面における単位面積あたりのインク量が適となる最大値が推定され、その推定結果に基づいて色変換テーブルLUTが生成される。当該印刷実行機能では、当該テーブル生成機能で生成された色変換テーブルLUTを用いて印刷装置1の印刷が実行される。以下では、「印刷媒体の印刷面における単位面積あたりのインク量が適となる最大値」を「最大インク打ち込み量」ともいう。
なお、前述の機械学習機能とテーブル生成機能とが別々の装置で実現されてもよい。例えば、当該機械学習は、ホスト装置200とは別途の装置で行ってもよい。この場合、機械学習で得られた判定モデルは、ホスト装置200に戻されるか、または、ホスト装置200が利用可能な状態で当該別途の装置に記憶される。また、前述の印刷実行機能もホスト装置200とは別途の装置で実現されてもよい。
以上の概略のシステム100では、印刷媒体の印刷面における単位面積あたりのインク量が適となる最大値を推定するのに判定モデルPJが用いられるため、当該推定に人手が不要となる。また、当該推定を目視により行う場合に比べて、推定結果にバラツキが生じ難く、また、迅速な推定が可能となる。この結果、当該推定を目視により行う場合に比べて、色再現性に優れる色変換テーブルLUTを迅速に生成することができる。以下、印刷装置1およびホスト装置200について詳述する。
2.印刷装置1
印刷装置1は、処理装置10と記憶装置20と印刷機構30と撮像装置40と通信装置50とを有する。これらは、互いに通信可能に接続される。
印刷装置1は、処理装置10と記憶装置20と印刷機構30と撮像装置40と通信装置50とを有する。これらは、互いに通信可能に接続される。
処理装置10は、印刷装置1の各部を制御する機能、および各種データを処理する機能を有する装置である。処理装置10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサーを有する。なお、処理装置10は、単一のプロセッサーで構成されてもよいし、複数のプロセッサーで構成されてもよい。また、処理装置10の機能の一部または全部を、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアで実現してもよい。
記憶装置20は、処理装置10が実行する各種プログラム、および処理装置10が処理する各種データを記憶する装置である。記憶装置20は、例えば、ハードディスクドライブまたは半導体メモリーを有する。なお、記憶装置20の一部または全部は、印刷装置1の外部の記憶装置、ホスト装置200等のサーバー等に設けてもよい。
本実施形態の記憶装置20には、制御プログラムP1、画像情報DGおよび撮像情報DIが記憶される。ここで、撮像情報DIは、ホスト装置200における色変換テーブルLUTおよび判定モデルPJの生成に用いられる。後に詳述するが、制御プログラムP1は、処理装置10で実行されることで、印刷装置1の各種機能を実現する。また、画像情報DGは、印刷機構30で印刷される画像を示す情報である。撮像情報DIは、印刷後の印刷媒体を撮像装置40により撮像した画像を示す情報である。なお、制御プログラムP1、画像情報DGおよび撮像情報DIの一部または全部は、印刷装置1の外部の記憶装置、ホスト装置200等のサーバー等に記憶されてもよい。
印刷機構30は、印刷媒体にインクを噴射することで、当該印刷媒体に印刷を行う機構である。印刷機構30は、当該印刷媒体を所定方向に搬送する図示しない搬送機構と、インクを噴射するインク噴射ヘッド31と、インク噴射ヘッド31を当該印刷媒体の搬送方向に直交する軸に沿って反復的に移動させる図示しない移動機構と、を有する。これらは、処理装置10による制御のもとで動作する。インク噴射ヘッド31は、シアン、マゼンタ、イエローおよび黒の4色のインクを噴射可能である。すなわち、インク噴射ヘッド31は、シアンのインクを噴射するC噴射部31Cと、マゼンタのインクを噴射するM噴射部31Mと、イエローのインクを噴射するY噴射部31Yと、黒のインクを噴射するK噴射部31Kと、を有する。これらの噴射部は、それぞれ、処理装置10による制御のもとで、図示しないインク容器から供給されるインクを図示しない複数のノズルから印刷媒体に噴射する。より具体的には、各噴射部は、図示しない圧力室および駆動素子をノズル毎に有しており、圧力室内の圧力を駆動素子により変動させることで当該圧力室内のインクをノズルから噴射する。駆動素子は、例えば圧電素子または発熱素子である。以上の印刷機構30では、インク噴射ヘッド31の往復移動とインクの噴射とが並行して行われることで、印刷媒体の印刷面に画像が形成される。
なお、インク噴射ヘッド31を往復移動させる移動機構は、省略してもよい。この場合、例えば、インク噴射ヘッド31を印刷媒体の搬送方向に直交する幅方向の全域にわたって設ければよい。また、インク噴射ヘッド31が噴射するインクの色の数は、前述の4色に限定されず、3色以下または5色以上でもよい。
撮像装置40は、印刷機構30による印刷後の印刷媒体の印刷面を撮像することにより、その撮像画像を示す撮像情報DIを生成するカメラまたはスキャナー等の装置である。撮像装置40は、例えば撮像光学系および撮像素子を有する。撮像光学系は、少なくとも1つの撮像レンズを含む光学系であり、プリズム等の各種の光学素子を含んでもよいし、ズームレンズまたはフォーカスレンズ等を含んでもよい。撮像素子は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサーまたはCMOS(Complementary MOS)イメージセンサー等である。また、撮像装置40は、分光機能を有してもよい。この場合、例えば、撮像光学系に回折格子または波長可変フィルター等を設ければよい。撮像装置40の撮像画像は、フルカラーでもモノカラーでもよい。当該撮像画像がフルカラーである場合、撮像情報DIは、例えば、当該撮像画像の画素ごとにXYZ表色系における三刺激値で表される。当該撮像画像がモノカラーである場合、撮像情報DIは、例えば、当該撮像画像の画素ごとに輝度値で表される。
通信装置50は、ホスト装置200と無線または有線で通信する機器である。例えば、通信装置50は、USB(Universal Serial Bus)またはLAN(Local Area Network)等のインターフェイスを有する。
以上の構成の印刷装置1において、処理装置10は、記憶装置20から制御プログラムP1を読み込んで実行する。この実行により、処理装置10は、印刷制御部11、撮像制御部12および通信制御部13として機能する。
印刷制御部11は、前述の印刷機構30の駆動を制御する。例えば、印刷制御部11は、画像情報DGに基づいて印刷機構30の駆動を制御することで、画像情報DGに基づく画像Gを印刷媒体に印刷する。撮像制御部12は、前述の撮像装置40の駆動を制御する。例えば、撮像制御部12は、画像Gの印刷後の印刷媒体を撮像装置40に撮像させる。通信制御部13は、前述の通信装置50の駆動を制御する。例えば、通信制御部13は、ホスト装置200における判定モデルPJまたは色変換テーブルLUTの生成に必要なホスト装置200との間の通信を通信装置50に実行させたり、印刷装置1における印刷に必要なホスト装置200との間の通信を通信装置50に実行させたりする。
3.ホスト装置200
ホスト装置200は、処理装置210と記憶装置220と通信装置250と表示装置260と入力装置270とを有する。これらの装置は、互いに通信可能に接続される。
ホスト装置200は、処理装置210と記憶装置220と通信装置250と表示装置260と入力装置270とを有する。これらの装置は、互いに通信可能に接続される。
処理装置210は、ホスト装置200の各部を制御する機能、および各種データを処理する機能を有する装置である。処理装置210は、例えば、CPU等のプロセッサーを有する。なお、処理装置210は、単一のプロセッサーで構成されてもよいし、複数のプロセッサーで構成されてもよい。また、処理装置210の機能の一部または全部を、DSP、ASIC、PLD、FPGA等のハードウェアで実現してもよい。
記憶装置220は、処理装置210が実行する各種プログラム、および処理装置210が処理する各種データを記憶する装置である。記憶装置220は、例えば、ハードディスクドライブまたは半導体メモリーを有する。なお、記憶装置220の一部または全部は、ホスト装置200とは別体の記憶装置またはサーバー等に設けてもよい。
後に詳述するが、本実施形態の記憶装置220には、学習プログラムPL、色変換テーブル生成プログラムP2、判定モデルPJ、撮像情報DI、教師データDTおよび色変換テーブルLUTが記憶される。学習プログラムPLは、処理装置210で実行されることで、判定モデルPJを生成するための各種機能を実現する。色変換テーブル生成プログラムP2は、処理装置210で実行されることで、色変換テーブルLUTを生成するための各種機能を実現する。教師データDTは、管理者が撮像情報DIに印刷媒体の印刷面における単位面積あたりのインク量の適否に関する情報をラベルとして付して得られる情報である。本実施形態の教師データDTは、後述の教師データDT1、DT2またはDT3である。なお、記憶装置220に記憶される撮像情報DIは、前述の印刷装置1から取得される。また、学習プログラムPL、色変換テーブル生成プログラムP2、判定モデルPJ、撮像情報DI、教師データDTおよび色変換テーブルLUTの一部または全部は、ホスト装置200とは別体の記憶装置またはサーバー等に記憶されてもよい。
通信装置250は、印刷装置1と無線または有線で通信する機器である。例えば、通信装置250は、USB(Universal Serial Bus)またはLAN(Local Area Network)等のインターフェイスを有する。通信装置250は、処理装置210による制御のもとで、ホスト装置200における判定モデルPJまたは色変換テーブルLUTの生成に必要な印刷装置1との間の通信を実行したり、印刷装置1における印刷に必要な印刷装置1との間の通信を実行したりする。
表示装置260は、処理装置210による制御のもとで各種の画像を表示する。ここで、表示装置260は、例えば、液晶表示パネルまたは有機EL(electro-luminescence)表示パネル等の各種の表示パネルを有する。例えば、表示装置260は、撮像情報DIを表示する。この表示に基づいて、例えば、管理者等が教師データDTを生成する際に撮像情報DIに付すラベルの種類を判定することができる。
入力装置270は、ユーザーからの操作を受け付ける機器である。例えば、入力装置270は、タッチパッド、タッチパネルまたはマウス等のポインティングデバイスを有する。ここで、入力装置270は、タッチパネルを有する場合、表示装置260を兼ねてもよい。
以上の構成のホスト装置200において、処理装置210は、記憶装置220から学習プログラムPL、色変換テーブル生成プログラムP2および判定モデルPJを適宜に読み込んで実行する。
処理装置210は、学習プログラムPLの実行により、学習処理部211として機能する。学習処理部211は、教師データDTを用いた教師あり機械学習により判定モデルPJの複数の係数を設定することで、学習済みの判定モデルPJを生成する。なお、判定モデルPJの生成については、後に詳述する。
処理装置210は、色変換テーブル生成プログラムP2を実行することにより、受付部212、推定部213およびテーブル生成部214として機能する。受付部212は、撮像情報DIの入力を受け付ける受付機能を実現する。推定部213は、撮像情報DIと判定モデルPJとを用いて、印刷媒体の印刷面における単位面積あたりのインク量が適となる最大値を推定する推定機能を実現する。テーブル生成部214は、推定部213の推定結果に基づいて色変換テーブルLUTを生成するテーブル生成機能を実現する。なお、色変換テーブルLUTの生成については、後に詳述する。
4.色変換テーブルLUT
図2は、色変換テーブルLUTの一例を示す図である。図2に示すように、色変換テーブルLUTは、色空間における座標値である色彩値とインク量との対応付けに関する情報を含む。図2では、色彩値がRGB色空間の座標値(Rj,Gj,Bj)であり、インク量がシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)および黒(K)のインク量の値(Cj,Mj,Yj,Kj)である場合が例示される。座標値(Rj,Gj,Bj)は、値(Cj,Mj,Yj,Kj)は、例えば、各256階調で表される色彩値である。なお、色変換テーブルLUTにおいてインク量との対応付けに用いられる色空間は、RGB色空間に限定されず、例えば、CIELAB色空間、CMYK色空間またはXYZ色空間等でもよい。また、色変換テーブルLUTは、カラーマネージメントシステムにおける出力プロファイルに組み込まれてもよいし、出力プロファイルとは別体として用いてもよい。
図2は、色変換テーブルLUTの一例を示す図である。図2に示すように、色変換テーブルLUTは、色空間における座標値である色彩値とインク量との対応付けに関する情報を含む。図2では、色彩値がRGB色空間の座標値(Rj,Gj,Bj)であり、インク量がシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)および黒(K)のインク量の値(Cj,Mj,Yj,Kj)である場合が例示される。座標値(Rj,Gj,Bj)は、値(Cj,Mj,Yj,Kj)は、例えば、各256階調で表される色彩値である。なお、色変換テーブルLUTにおいてインク量との対応付けに用いられる色空間は、RGB色空間に限定されず、例えば、CIELAB色空間、CMYK色空間またはXYZ色空間等でもよい。また、色変換テーブルLUTは、カラーマネージメントシステムにおける出力プロファイルに組み込まれてもよいし、出力プロファイルとは別体として用いてもよい。
5.色変換テーブルLUTの生成
図3は、色変換テーブルLUTの生成フローを示す図である。色変換テーブルLUTの生成方法は、図3に示すように、撮像情報DIの入力を受け付けるステップS101と、印刷媒体の印刷面における単位面積あたりのインク量が適となる最大値を推定するステップS102と、ステップS102での推定結果に基づいて色変換テーブルLUTを生成するステップS103と、を有する。以下、各ステップを順次説明する。
図3は、色変換テーブルLUTの生成フローを示す図である。色変換テーブルLUTの生成方法は、図3に示すように、撮像情報DIの入力を受け付けるステップS101と、印刷媒体の印刷面における単位面積あたりのインク量が適となる最大値を推定するステップS102と、ステップS102での推定結果に基づいて色変換テーブルLUTを生成するステップS103と、を有する。以下、各ステップを順次説明する。
ステップS101では、撮像情報GIの入力を受け付ける。撮像情報GIは、印刷媒体の単位面積あたりのインク量を識別可能な画像を印刷した印刷媒体の印刷面を撮像することにより生成される。以下、当該画像について説明する。
図4は、色変換テーブルLUTの生成に用いる印刷画像の一例である画像Gを示す図である。画像Gは、前述のインク噴射ヘッド31に用いられる4色のインクの組み合わせおよびインク量の階調を適宜に異ならせて印刷媒体の印刷面MP0上に形成される。画像Gは、複数のパッチ画像GPで構成される。複数のパッチ画像GPは、画像群G1、G2、G3およびG4に分けられる。図4では、各パッチ画像GPの形状は、四角形である。なお、各パッチ画像GPの形状および配置は、図4に示す形状および配置に限定されない。
画像群G1は、当該4色のインクによる単色の複数のパッチ画像GPで構成される。図4に例示される画像群G1は、4色のインクの色ごとにインク量の階調が40%から100%までの範囲にわたって互いに異なる複数のパッチ画像GPで構成される。画像群G2は、当該4色のインクによる2次色の複数のパッチ画像GPで構成される。図4に例示される画像群G2は、4色のインクの2次色ごとに、各色インク量の階調が10%から100%までの範囲にわたって互いに異なることで、2次色のインク量の階調が20%から200%までの範囲にわたって互いに異なる複数のパッチ画像GPで構成される。画像群G3は、当該4色のインクによる3次色の複数のパッチ画像GPで構成される。図4に例示される画像群G3は、4色のインクの3次色ごとに、各色インク量の階調が20%から100%までの範囲にわたって互いに異なることで、3次色のインク量の階調が60%から300%までの範囲にわたって互いに異なる複数のパッチ画像GPで構成される。画像群G4は、当該4色のインクによる4次色の複数のパッチ画像GPで構成される。図4に例示される画像群G4は、4色のインクの4次色ごとに、各色インク量の階調が25%から100%までの範囲にわたって互いに異なることで、4次色のインク量の階調が100%から400%までの範囲にわたって互いに異なる複数のパッチ画像GPで構成される。なお、複数のパッチ画像GPを形成するインク量の階調の範囲は、図4に示す例に限定されない。
以上の画像Gを印刷した印刷面MP0を観察することで、インクの滲み、凝集および溢れの有無と印刷面MP0における単位面積あたりのインク量との関係を判定することができる。以下、インクの滲み、凝集および溢れについて簡単に説明する。
図5は、インクの滲みが生じた状態の一例を示す図である。「インクの滲み」とは、図5に示すように、図5中二点鎖線で示す本来のパッチ画像GPの領域の全周にわたって外側にインクがはみ出てパッチ画像GPの輪郭の曖昧さが増す状態をいう。インクの滲みは、一般に、印刷媒体の種類によって程度が異なるが、印刷面MP0における単位面積あたりのインク量が多くなるほど生じやすい。したがって、印刷面MP0における単位面積あたりのインク量を少なくすることで、インクの滲みを低減することができる。
図6は、インクの凝集が生じた状態の一例を示す図である。「インクの凝集」とは、図6に示すように、パッチ画像GP内にインクの濃度むらが生じる状態をいう。一般に、インクの凝集は、分散系のインクを用いた場合に分散質同士が集まることで生じる現象であり、印刷面MP0における単位面積あたりのインク量が多くなるほど生じやすい。したがって、印刷面MP0における単位面積あたりのインク量を少なくすることで、インクの凝集を低減することができる。
図7は、インクの溢れが生じた状態の一例を示す図である。「インクの溢れ」とは、図7に示すように、図7中二点鎖線で示す本来のパッチ画像GPの領域から部分的に外側にインクがはみ出てパッチ画像GPの輪郭の形状が崩れる状態をいう。一般に、インクの溢れは、印刷面MP0における単位面積あたりのインク量が過大であることで生じる現象であり、印刷面MP0における単位面積あたりのインク量が多くなるほど生じやすい。したがって、印刷面MP0における単位面積あたりのインク量を少なくすることで、インクの溢れを低減することができる。
ステップS102では、推定部213が、撮像情報GIおよび判定モデルPJを用いて、印刷面MP0における単位面積あたりのインク量が適となる最大値を推定する。
図8は、色変換テーブルLUTの生成における推定部213を説明するための図である。推定部213は、撮像情報DIおよび判定モデルPJを用いて、前述のパッチ画像GPごとに、印刷面MP0における単位面積あたりのインク量の適否を判定する。そして、推定部213は、単色、2次色、3次色または4次色の同じ色のパッチ画像GPごとに、その判定結果を用いて、印刷面MP0における単位面積あたりのインク量が適となる最大値を推定する。例えば、推定部213は、同じ色の複数のパッチ画像GPについて、判定結果が適となるパッチ画像GPのうち最も単位面積あたりのインク量が多いパッチ画像GPにおける単位面積あたりのインク量を当該最大値と推定する。ここで、パッチ画像GPにおける単位面積あたりのインク量は、例えば、パッチ画像GPとともに画像Gに含まれる画像の情報または画像情報DG等から取得される。以上の推定結果は、最大インク量情報DXとして推定部213から出力される。最大インク量情報DXは、例えば、各色のインク量を示す情報(Ci,Mi,Yi,Ki)を含む。
判定モデルPJは、撮像情報DIの入力に応じて印刷面MP0における単位面積あたりのインク量の適否に関する適否情報DQを出力する学習済モデルである。具体的には、判定モデルPJは、撮像情報DIから適否情報DQを生成する演算を処理装置10に実行させるプログラムと、当該演算に適用される複数の係数との組合せで実現される。当該プログラムは、例えば人工知能ソフトウェアを構成するプログラムモジュールである。当該複数の係数は、例えば、後述するホスト装置200における教師データDT1、DT2およびDT3を利用した深層学習により設定される。例えば、判定モデルPJとしては、深層ニューラルネットワーク等の数理モデルが好適に用いられる。
本実施形態の判定モデルPJは、滲み判定モデルPJ1、凝集判定モデルPJ2および溢れ判定モデルPJ3を含む。滲み判定モデルPJ1は、撮像情報DIの入力に応じて印刷面MP0におけるインクの滲みの有無に関する滲み情報DQ1を出力する。凝集判定モデルPJ2は、撮像情報DIの入力に応じて印刷面MP0におけるインクの凝集の有無に関する凝集情報DQ2を出力する。溢れ判定モデルPJ3は、撮像情報DIの入力に応じて印刷面MP0におけるインクの溢れの有無に関する溢れ情報DQ3を出力する。以上の判定モデルPJでは、滲み情報DQ1、凝集情報DQ2および溢れ情報DQ3を用いて、適否情報DQが生成される。
本実施形態の推定部213は、適否情報DQの作成に用いる滲み情報DQ1、凝集情報DQ2および溢れ情報DQ3の重みWをユーザーから受け付けることが可能である。重みWは、ユーザーによる入力装置270等を用いた操作により推定部213に設定される。図8に示すように、重みWは、滲み判定モデルPJ1の判定に関する重みa、凝集判定モデルPJ2の判定に関する重みb、および溢れ判定モデルPJ3の判定に関する重みcを含む。したがって、例えば、インクの滲みがある場合の滲み情報DQ1を0とし、インクの滲みがない場合の滲み情報DQ1を1とし、インクの凝集がある場合の凝集情報DQ2を0とし、インクの凝集がない場合の凝集情報DQ2を1とし、インクの溢れがある場合の溢れ情報DQ3を0とし、インクの溢れがない場合の溢れ情報DQ3を1とし、重みa、bおよびcをそれぞれ係数とするとき、適否情報DQは、(aDQ1+bDQ2+cDQ3)で表される。ここで、適否情報DQは、所定値未満である場合、「適」を示し、所定値以上である場合、「否」を示す。
ステップS103では、テーブル生成部214が推定部213の推定結果に基づいて色変換テーブルLUTを生成する。具体的には、テーブル生成部214は、単色、2次色、3次色または4次色の色ごとにインク量が前述の推定部213による推定結果を超えないように、色変換テーブルLUTを作成する。
6.判定モデルPJの生成
図9は、滲み判定モデルPJ1の生成のための機械学習を説明するための図である。滲み判定モデルPJ1の機械学習には、教師データDT1が使用される。教師データDT1は、複数個(n個)の撮像情報DIである撮像情報DI−1〜DI−nと、撮像情報DI−1〜DI−nに対応する複数個(n個)の滲みの有無に関する滲み情報DQ1である滲み情報DQ1−1〜DQ1−nと、を含む。教師データDT1における滲み情報DQ1は、当該教師データDT1における撮像情報DIに対する正解値に相当するラベルである。当該ラベルは、管理者等により決められる。
図9は、滲み判定モデルPJ1の生成のための機械学習を説明するための図である。滲み判定モデルPJ1の機械学習には、教師データDT1が使用される。教師データDT1は、複数個(n個)の撮像情報DIである撮像情報DI−1〜DI−nと、撮像情報DI−1〜DI−nに対応する複数個(n個)の滲みの有無に関する滲み情報DQ1である滲み情報DQ1−1〜DQ1−nと、を含む。教師データDT1における滲み情報DQ1は、当該教師データDT1における撮像情報DIに対する正解値に相当するラベルである。当該ラベルは、管理者等により決められる。
学習処理部211は、複数の教師データDT1を利用した教師あり機械学習により滲み判定モデルPJ1の複数の係数を設定する。具体的には、学習処理部211は、教師データDT1における撮像情報DIの入力に対して暫定的な滲み判定モデルPJ1が出力する滲み情報DQ1と、教師データDT1に含まれる滲み情報DQ1との相違が低減されるように、滲み判定モデルPJ1の複数の係数を更新する。例えば、学習処理部211は、撮像情報DIと滲み情報DQ1との相違を表す評価関数が最小化されるように、誤差逆伝播法により滲み判定モデルPJ1の複数の係数を反復的に更新する。以上の機械学習により設定された滲み判定モデルPJ1の複数の係数は、記憶装置220に記憶される。以上の機械学習後の滲み判定モデルPJ1は、複数の教師データDT1における撮像情報DIと滲み情報DQ1との間に潜在する傾向のもとで、未知の撮像情報DIに対して統計的に妥当な滲み情報DQ1を出力する。
図10は、凝集判定モデルPJ2の生成のための機械学習を説明するための図である。凝集判定モデルPJ2の機械学習には、教師データDT2が使用される。教師データDT2は、複数個(n個)の撮像情報DIである撮像情報DI−1〜DI−nと、撮像情報DI−1〜DI−nに対応する複数個(n個)の凝集の有無に関する凝集情報DQ2である凝集情報DQ2−1〜DQ2−nと、を含む。教師データDT2における凝集情報DQ2は、当該教師データDT2における撮像情報DIに対する正解値に相当するラベルである。当該ラベルは、管理者等により決められる。
学習処理部211は、複数の教師データDT2を利用した教師あり機械学習により凝集判定モデルPJ2の複数の係数を設定する。具体的には、学習処理部211は、教師データDT2における撮像情報DIの入力に対して暫定的な凝集判定モデルPJ2が出力する凝集情報DQ2と、教師データDT2に含まれる凝集情報DQ2との相違が低減されるように、凝集判定モデルPJ2の複数の係数を更新する。例えば、学習処理部211は、撮像情報DIと凝集情報DQ2との相違を表す評価関数が最小化されるように、誤差逆伝播法により凝集判定モデルPJ2の複数の係数を反復的に更新する。以上の機械学習により設定された凝集判定モデルPJ2の複数の係数は、記憶装置220に記憶される。以上の機械学習後の凝集判定モデルPJ2は、複数の教師データDT2における撮像情報DIと凝集情報DQ2との間に潜在する傾向のもとで、未知の撮像情報DIに対して統計的に妥当な凝集情報DQ2を出力する。
図11は、溢れ判定モデルPJ3の生成のための機械学習を説明するための図である。溢れ判定モデルPJ3の機械学習には、教師データDT3が使用される。教師データDT3は、複数個(n個)の撮像情報DIである撮像情報DI−1〜DI−nと、撮像情報DI−1〜DI−nに対応する複数個(n個)の溢れの有無に関する溢れ情報DQ3である溢れ情報DQ3−1〜DQ3−nと、を含む。教師データDT3における溢れ情報DQ3は、当該教師データDT3における撮像情報DIに対する正解値に相当するラベルである。当該ラベルは、管理者等により決められる。
学習処理部211は、複数の教師データDT3を利用した教師あり機械学習により溢れ判定モデルPJ3の複数の係数を設定する。具体的には、学習処理部211は、教師データDT3における撮像情報DIの入力に対して暫定的な溢れ判定モデルPJ3が出力する溢れ情報DQ3と、教師データDT3に含まれる溢れ情報DQ3との相違が低減されるように、溢れ判定モデルPJ3の複数の係数を更新する。例えば、学習処理部211は、撮像情報DIと溢れ情報DQ3との相違を表す評価関数が最小化されるように、誤差逆伝播法により溢れ判定モデルPJ3の複数の係数を反復的に更新する。以上の機械学習により設定された溢れ判定モデルPJ3の複数の係数は、記憶装置220に記憶される。以上の機械学習後の溢れ判定モデルPJ3は、複数の教師データDT3における撮像情報DIと溢れ情報DQ3との間に潜在する傾向のもとで、未知の撮像情報DIに対して統計的に妥当な溢れ情報DQ3を出力する。
以上の色変換テーブルLUTの生成方法では、印刷面MP0における単位面積あたりのインク量が適となる最大値を推定するのに、撮像情報DIと印刷面MP0における単位面積あたりのインク量の適否との関係を機械学習することで生成した判定モデルPJが用いられる。このため、当該推定に人手が不要となる。また、当該推定を目視により行う場合に比べて、推定結果にバラツキが生じ難く、また、迅速な推定が可能となる。この結果、当該推定を目視により行う場合に比べて、色再現性に優れる色変換テーブルLUTを迅速に生成することができる。また、当該推定に用いる判定モデルPJが機械学習により生成されるため、未知の種類を含む様々な種類の印刷媒体について、印刷媒体の印刷面MP0における単位面積あたりのインク量が適となる最大値を的確に推定することができる。このため、未知の種類を含む様々な種類の印刷媒体についても色再現性に優れる色変換テーブルLUTを迅速に生成することができる。
ここで、印刷面MP0に印刷される画像Gは、印刷面MP0における単位面積当たりのインク量の異なる複数のパッチ画像GPを含む。このため、画像Gの階調が1階調である場合に比べて、印刷面MP0における単位面積あたりのインク量が適となる最大値の推定精度を高めることができる。
また、画像Gは、各色のインクによる単色、2次色、3次色および4次色のそれぞれのパッチ画像GPを含む。このため、インク噴射ヘッド31が用いるインクの単色、2次色、3次色および4次色のそれぞれについて、印刷面MP0における単位面積あたりのインク量が適となる最大値を推定することができる。この結果、単色、2次色、3次色および4次色のそれぞれについて色再現性に優れる色変換テーブルLUTを生成することができる。
さらに、判定モデルPJを生成する機械学習は、撮像情報DIと、インクの滲み、凝集および溢れのそれぞれの有無に関する情報とを対応付けた教師データDT1、DT2およびDT3を用いた教師あり機械学習である。当該教師あり機械学習により、撮像情報DIとインクの滲み、凝集および溢れのそれぞれの有無との関係を機械学習することで生成した判定モデルPJが得られる。当該判定モデルPJを用いることで、印刷面MP0における単位面積あたりのインク量が適となる最大値としてインクの滲み、凝集および溢れの生じない値を推定することができる。このため、インクの滲み、凝集または溢れを考慮しない判定モデルを用いる場合に比べて、生成される色変換テーブルLUTの色再現性を高めることができる。
ここで、判定モデルPJは、撮像情報DIの入力に応じて印刷面MP0におけるインクの滲み、凝集および溢れのそれぞれの有無に関する情報を出力する。具体的には、判定モデルPJは、滲み判定モデルPJ1、凝集判定モデルPJ2および溢れ判定モデルPJ3を含む。滲み判定モデルPJ1は、撮像情報DIの入力に応じて印刷面MP0におけるインクの滲みの有無に関する情報である滲み情報DQ1を出力する。このため、印刷面MP0における単位面積あたりのインク量が適となる最大値としてインクの滲みの生じない値を推定することができる。凝集判定モデルPJ2は、撮像情報DIの入力に応じて印刷面MP0におけるインクの凝集の有無に関する情報である凝集情報DQ2を出力する。このため、印刷面MP0における単位面積あたりのインク量が適となる最大値としてインクの凝集の生じない値を推定することができる。溢れ判定モデルPJ3は、撮像情報DIの入力に応じて印刷面MP0におけるインクの溢れの有無に関する情報である溢れ情報DQ3を出力する。このため、印刷面MP0における単位面積あたりのインク量が適となる最大値としてインクの溢れの生じない値を推定することができる。
本実施形態では、インクの滲み、凝集および溢れに関する判定の重みWをユーザーから受け付けることが可能である。そして、滲み情報DQ1、凝集情報DQ2、溢れ情報DQ3および重みWに基づいて、印刷面MP0における単位面積あたりのインク量が適となる最大値が推定される。このため、インクの滲み、凝集および溢れに関する判定をユーザーの意図に従う重みに応じて行うことができる。
7.変形例
以上、本発明の色変換テーブル生成方法、色変換テーブル生成プログラムおよび印刷装置について図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらに限定されない。また、本発明の各部の構成は、前述した実施形態の同様の機能を発揮する任意の構成に置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。また、本発明は、前述した各実施形態の任意の構成同士を組み合わせるようにしてもよい。
以上、本発明の色変換テーブル生成方法、色変換テーブル生成プログラムおよび印刷装置について図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらに限定されない。また、本発明の各部の構成は、前述した実施形態の同様の機能を発揮する任意の構成に置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。また、本発明は、前述した各実施形態の任意の構成同士を組み合わせるようにしてもよい。
前述の実施形態では、判定モデルPJが滲み判定モデルPJ1、凝集判定モデルPJ2および溢れ判定モデルPJ3を含む場合が例示されるが、これに限定されない。例えば、判定モデルPJは、滲み判定モデルPJ1、凝集判定モデルPJ2および溢れ判定モデルPJ3のうちの1つまたは2つを省略してもよいし、滲み判定モデルPJ1、凝集判定モデルPJ2および溢れ判定モデルPJ3以外の判定モデルを含んでもよい。
1…印刷装置、200…ホスト装置、212…受付部、213…推定部、214…テーブル生成部、DI…撮像情報、DI−1〜DI−n…撮像情報、DQ…適否情報、DQ1…滲み情報、DQ1−1〜DQ1−n…滲み情報、DQ2…凝集情報、DQ2−1〜DQ2−n…凝集情報、DQ3…溢れ情報、DQ3−1〜DQ3−n…溢れ情報、DT…教師データ、DT1…教師データ、DT2…教師データ、DT3…教師データ、G…画像、G1…画像群、G2…画像群、G3…画像群、G4…画像群、GI…撮像情報、GP…パッチ画像、LUT…色変換テーブル、MP0…印刷面、P2…色変換テーブル生成プログラム、PJ…判定モデル、PJ1…滲み判定モデル、PJ2…凝集判定モデル、PJ3…溢れ判定モデル、W…重み、a…重み、b…重み、c…重み。
Claims (10)
- 印刷媒体の印刷面における単位面積あたりのインク量を識別可能な画像を印刷した前記印刷面を撮像することにより生成される撮像情報の入力を受け付け、
前記撮像情報と前記印刷面における単位面積あたりのインク量の適否との関係を機械学習することで生成した判定モデルを用いて、前記印刷面における単位面積あたりのインク量が適となる最大値を推定し、
前記推定結果に基づいて、色空間における座標値とインク量との対応付けに関する色変換テーブルを生成する、
色変換テーブル生成方法。 - 前記画像は、前記印刷面における単位面積当たりのインク量の異なる複数の画像を含む、
請求項1に記載の色変換テーブル生成方法。 - 前記画像は、各色のインクによる単色、2次色、3次色および4次色のそれぞれの画像を含む、
請求項1または2に記載の色変換テーブル生成方法。 - 前記機械学習は、前記撮像情報と、インクの滲み、凝集および溢れのそれぞれの有無に関する情報とを対応付けた教師データを用いた教師あり機械学習である、
請求項1から3のいずれか1項に記載の色変換テーブル生成方法。 - 前記判定モデルは、前記撮像情報の入力に応じて前記印刷面におけるインクの滲みの有無に関する情報を出力する滲み判定モデルを含む、
請求項4に記載の色変換テーブル生成方法。 - 前記判定モデルは、前記撮像情報の入力に応じて前記印刷面におけるインクの凝集の有無に関する情報を出力する凝集判定モデルを含む、
請求項4または5に記載の色変換テーブル生成方法。 - 前記判定モデルは、前記撮像情報の入力に応じて前記印刷面におけるインクの溢れの有無に関する情報を出力する溢れ判定モデルを含む、
請求項4から6のいずれか1項に記載の色変換テーブル生成方法。 - インクの滲み、凝集および溢れに関する判定の重みをユーザーから受け付けることが可能であり、
前記判定モデルは、前記撮像情報の入力に応じて前記印刷面におけるインクの滲み、凝集および溢れのそれぞれの有無に関する情報を出力し、
当該情報および前記重みに基づいて、前記印刷面における単位面積あたりのインク量が適となる最大値を推定する、
請求項4から7のいずれか1項に記載の色変換テーブル生成方法。 - 印刷媒体の印刷面における単位面積あたりのインク量を識別可能な画像を印刷した前記印刷面を撮像することにより生成される撮像情報の入力を受け付ける受付機能と、
前記撮像情報と前記印刷面における単位面積あたりのインク量の適否との関係を機械学習することで生成した判定モデルを用いて、前記印刷面における単位面積あたりのインク量が適となる最大値を推定する推定機能と、
前記推定結果に基づいて、色空間における座標値とインク量との対応付けに関する色変換テーブルを生成するテーブル生成機能と、をコンピューターに実現させる、
色変換テーブル生成プログラム。 - 請求項1から8のいずれか1項に記載の色変換テーブル生成方法で生成された色変換テーブルを用いて印刷する、
印刷装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019109597A JP2020201820A (ja) | 2019-06-12 | 2019-06-12 | 色変換テーブル生成方法、色変換テーブル生成プログラムおよび印刷装置 |
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JP2019109597A JP2020201820A (ja) | 2019-06-12 | 2019-06-12 | 色変換テーブル生成方法、色変換テーブル生成プログラムおよび印刷装置 |
Publications (1)
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JP2020201820A true JP2020201820A (ja) | 2020-12-17 |
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JP2019109597A Pending JP2020201820A (ja) | 2019-06-12 | 2019-06-12 | 色変換テーブル生成方法、色変換テーブル生成プログラムおよび印刷装置 |
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2019
- 2019-06-12 JP JP2019109597A patent/JP2020201820A/ja active Pending
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