JP2023091489A - 情報処理装置、画像形成装置、画像形成システム、方法、及びプログラム - Google Patents

情報処理装置、画像形成装置、画像形成システム、方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

Figure 2023091489000001
【課題】
本発明は、多次色の領域の色ムラを低減することを目的とする。
【解決手段】
多次色の領域を含む画像が記画像形成装置によって記録された記録媒体をスキャンしたスキャン画像から多次色の領域の測色値を取得する。多次色の領域において注目ノズルに対応する注目領域の測色値と、多次色の目標値との差分と、注目ノズルに対応する一次色の入力値を補正した補正値と、注目領域の近傍に位置する参照領域を形成する参照ノズルに対応する一次色の入力値を補正した補正値と、に基づいて、注目ノズルに対応する一次色の入力値を補正する。

【選択図】図1

Description

本発明は、情報処理装置、画像形成装置、画像形成システム、方法、及びプログラムに関する。
インクジェット方式の記録装置(プリンタ)の記録ヘッドは、製造誤差等の原因によって複数のノズル間で色材(インク)の吐出量がばらつくことがある。色材の吐出量のばらつきがあると、記録装置が記録媒体上に記録する画像に濃度ムラが生じ易くなる。従来、濃度ムラを低減する処理として、特許文献1に記載のHS(Head Shading)処理が知られている。HS処理では、各ノズルの色材の吐出量に関する情報に応じて、記録用の画像データを補正していた。これにより、記録媒体上に記録されるインク(色材)のドットの数を記録領域毎に増加又は減少させることができ、記録画像における濃度ムラを補正できる。
しかしながら、HS処理による補正をしても、2種類以上の色材(インク)を重ねて多次色を表現する場合に、色ムラ(色材の吐出量にばらつきがあるノズルで記録した記録領域の色が本来記録されるべき色とは異なる現象)が生じる。特許文献2は、色ムラの問題を解決するために、MCS(Multi Color Shading)処理と呼ばれる技術を開示している。HS処理は、各インク色を対象とする1次元の濃度ムラを補正する。一方で、MCS処理は、多次色で記録された画像上の色ムラを低減する多次元の補正を行う。そのため、MCS処理に必要な補正テーブルのサイズは、HS処理に比べて大きくなるという課題がある。
特許文献3は、多次色の補正を簡易な構成で行うために、多次色の発色を考慮した補正を1次元補正テーブルにより行う技術を開示している。
特開平10-013674号公報 特許第5479219号 特開2012-44401号公報
特許文献2と特許文献3の技術を組み合わせて、多次色の濃度ムラを考慮した1次元補正テーブルを作成できる。しかしながら、記録領域毎の色が同一であっても、各インク色のドット数が異なる場合においてパターンの差異が知覚されてしまうため、上記の技術の組み合わせでは色ムラが視認されてしまうことがある。
このように、多次色の領域の色ムラを低減することが困難であるという課題がある。
そこで、本発明は、多次色の領域の色ムラを低減することを目的とする。
本発明の目的を達成するために、本発明の一実施形態に係る情報処理装置は、以下の構成を備える。すなわち、互いに異なる一次色の色材をそれぞれ吐出するノズル列を有する記録ヘッドを備え、前記記録ヘッドに直交する方向に記録媒体を搬送して、前記記録ヘッドを用いて前記記録媒体に画像を形成する画像形成装置の前記ノズル列のノズルに対応する一次色の入力値を補正する情報処理装置であって、多次色の領域を含む画像が前記画像形成装置によって記録された記録媒体をスキャンしたスキャン画像から前記多次色の領域の測色値を取得する取得手段と、前記多次色の領域において注目ノズルに対応する注目領域の測色値と、前記多次色の目標値との差分と、前記注目ノズルに対応する前記一次色の入力値を補正した補正値と、前記注目領域の近傍に位置する参照領域を形成する参照ノズルに対応する前記一次色の入力値を補正した補正値と、に基づいて、前記注目ノズルに対応する前記一次色の入力値を補正する補正手段と、を備える。
本発明によれば、多次色の領域の色ムラを低減することができる。
情報処理装置100のハードウェア構成の一例を示す図。 画像形成部104のハードウェア構成の一例を示す図。 色安定化処理を行う情報処理装置の機能ブロックの一例を示す図。 情報処理装置による色安定化処理の流れを説明するフローチャート。 校正チャートの一例を示す図。 情報処理装置による多次元補正テーブル作成処理の流れを説明するフローチャート。 多次元補正テーブルの一例を示す図。 入力信号値に対する重みのテーブルの一例を示す図。 1次元補正テーブルの一例を示す図。 色安定化処理を行う情報処理装置の機能ブロックの一例を示す図。 情報処理装置による色安定化処理のフローチャートを説明する図。 情報処理装置による多次元補正テーブル作成処理の流れを説明するフローチャート。 大ドット及び小ドットのドット数を算出するための図。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
(第1実施形態)
情報処理装置は、多次色の領域を含む画像が画像形成装置によって記録された記録媒体をスキャンしたスキャン画像から多次色の領域の測色値を取得する。情報処理装置は、多次色の領域において注目ノズルに対応する注目領域の測色値と、多次色の目標値との差分と、注目ノズルに対応する補正値と、参照ノズルに対応する補正値と、に基づいて、注目ノズルに対応する一次色の入力値を補正する。なお、本実施形態は、情報処理装置と画像形成装置とを組み合わせることで、画像形成システムとして用いることができる。
ここで、多次色の領域(校正チャートに相当)は、CMYKインク(色材)のうち2以上を組み合わせた色が記録媒体(例えば、印刷用紙)に記録された領域のことをいう。注目ノズルは、画像形成装置のノズル列のノズルのうち一次色の入力値(入力信号値、階調値に相当)を補正するノズルのことをいい、多次色の領域のうち注目領域(注目記録位置に相当)を形成する。参照ノズルは、注目ノズル近傍のノズルのことをいい、多次色の領域のうち参照領域(参照記録位置に相当)を形成する。
図1は、第1実施形態に係る、情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。情報処理装置100は、CPU101、RAM102、記憶部103、画像形成部104、測色部105、I/F106、I/F107、バス108、出力部109、入力部110、外部記憶部111を備える。出力部109は、I/F106を介して、情報処理装置100に接続される。入力部110と外部記憶部111は、I/F107を介して、情報処理装置100に接続される。
CPU101は、情報処理装置100内の各部を統括的に制御するプロセッサである。CPU101が情報処理装置100の全体を制御する場合を説明するが、複数のハードウェア(不図示)が処理を分担することにより、情報処理装置100の全体を制御しても良い。
RAM102は、CPU101の主記憶メモリ及びワークエリア等として機能する。
記憶部103は、CPU101によって実行されるアプリケーション及び画像処理用のデータ等を記憶し、例えば、HDD、SSD、及び各種リムーバブルメディア等を含む。
画像形成部104は、情報処理装置100に入力された印刷データに基づき、記録媒体(印刷用紙)上に画像を形成する。画像形成部104は、インクジェット方式の画像形成装置(プリンタ)に相当する。画像形成部104は、記録媒体に記録するための画像データを受け付ける受付手段を備える。
測色部105は、画像形成部104が記録媒体上に形成した画像を測色して、測色結果(例えば、測色値)のデータを取得する。測色部105は、例えばインラインセンサを含む。
I/F106は、DVI等の画像出力用のインタフェースである。
I/F107は、USB(Universal Serial Bus)及びIEEE1394等のバスインターフェースである。I/F107は、キーボード及びマウス等の入力部110を情報処理装置100に接続し、ユーザによる操作(指示)を受け付ける。また、I/F107は、外部記憶部111と情報処理装置100とを接続する。これにより、ユーザが外部記憶部111からログ等のデータを取り出すことができ、情報処理装置100に各種データを記憶させることができる。
バス108は、情報処理装置100の各部を相互に接続する。なお、情報処理装置100の各部は、I/F106~107を介して、外部装置(出力部109、入力部110、外部記憶部111)と接続する。外部装置(出力部109、入力部110、外部記憶部111)は、情報処理装置100内でバス108に接続されても良い。
出力部109は、情報処理装置100の各種データを出力(通知)する装置であり、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)及び有機ELディスプレイを含む。また、出力部109は、情報処理装置100の状態をユーザに提示するユーザインターフェース(UI)を備える。
入力部110は、ユーザ等からの各種入力を受け付ける装置であり、例えば、キーボード及びマウス等を含む。なお、出力部109と入力部110は別体の構成であるが、一体の構成であっても良い。出力部109と入力部110は、一体の構成である場合、例えばタッチパネル式ディスプレイ等を含む。
外部記憶部111は、CPU101によって実行されるアプリケーション及び画像処理用のデータ等を記憶し、例えば、HDD、SSD、及び各種リムーバブルメディア等を含む。
図2は、画像形成部104のハードウェア構成の一例を示す図である。画像形成部104は、ノズルからインク(色材)を記録媒体206上に吐出することにより画像を形成する、インクジェット方式の画像形成装置(プリンタ)である。画像形成部104は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の4色のインク(色材)を用いて画像を形成する。
図2(A)は、画像形成部104のハードウェア構成の一例を示す図である。画像形成部104は、記録ヘッド201、記録ヘッド202、記録ヘッド203、記録ヘッド204を備える。記録ヘッド201~204はそれぞれ、記録媒体206の幅に対応した範囲にKCMYインク(色材)を吐出する。ここで、記録ヘッド202~204は、フルラインタイプの記録ヘッドである。
記録媒体206は、搬送ローラ205及び他のローラ(不図示)がモータ(不図示)の駆動力によって回転することにより、矢印207に示す方向(y方向、記録ヘッドに対して直交する方向)に搬送される。記録媒体206(例えば、印刷用紙)が記録ヘッド201~204を通過する際に、各記録ヘッドの複数のノズルから印刷データに応じたインク(色材)を吐出することにより、記録媒体206上に画像が形成される。
図2(B)は、記録ヘッドの構成の一例を示す図である。記録ヘッド201~204はそれぞれ、複数のヘッドモジュールを組み合わせた構成を有する。例えば、記録ヘッド201は、ヘッドモジュール201a、ヘッドモジュール201b、ヘッドモジュール201cを含む。ヘッドモジュール201a~201cは、隣接するヘッドモジュール間で互い違いに配置されている。例えば、ヘッドモジュール201aとヘッドモジュール201cは、ヘッドモジュール201bよりも上側に配置されており、全てのヘッドモジュールは横方向で一直線上に並ばない。記録ヘッド202~204は、記録ヘッド201と同様の構成を含むので、説明を省略する。
図2(C)は、ヘッドモジュールの構成の一例を示す図である。ヘッドモジュール201a~201cは、複数のチップモジュールを組み合わせた構成を有する。例えば、ヘッドモジュール201aは、チップモジュール201a-1~201a-5を含む。チップモジュール201a-1~201a-5はそれぞれ、独立した基盤に接続される。ヘッドモジュール201a以外のヘッドモジュールは、ヘッドモジュール201aと同様の構成を含むので、説明を省略する。
図2(D)は、チップモジュールの構成の一例を示す図である。図2(D)は、インク(色材)を吐出するチップモジュールのノズルの開孔部の様子を示している。例えば、チップモジュール201a-1は、複数のノズル(円形の吐出口)を備える。チップモジュール201a-1は、2つのノズル列(上段の横方向に1列、下段の横方向に1列)を有し、計16個(=2×8)のノズルを備えている。チップモジュール201a-1以外のチップモジュールは、チップモジュール201a-1と同様の構成を含むので、説明を省略する。なお、ノズルは記録解像度に等しくなるように配置され、記録解像度は例えば1200dpiである。
なお、画像形成部104は、上述のインクジェット方式フルラインタイプの画像形成装置(プリンタ)に限られない。画像形成部104は、各記録ヘッドを記録媒体206の搬送方向(y方向)と交差する方向(x方向)に走査して画像の記録を行う、インクジェット方式シリアルタイプの画像形成装置であっても良い。あるいは、画像形成部104は、レーザ感光体と帯電トナーを用いて画像を形成する電子写真方式、固形インクを熱によって気化させ記録媒体に転写する熱転写方式の画像形成装置であっても良い。画像形成部104は、中間転写体経由を介して、各色の版に付与されたインクを記録媒体に印刷するオフセット印刷方式の画像形成装置であっても良い。
図2(A)で測色部105は、画像を光学的に読み取る読取り装置(スキャン手段に相当)であり、y方向で記録ヘッド201~204よりも下側に位置する。測色部105は、記録媒体206のx方向の幅以上の長さを有するラインセンサである。測色部105は、記録媒体206を撮像することでRGB情報を取得して、2次元の3チャンネル(RGB)で構成されるRGB画像データを取得する。さらに、測色部105は、既知の発色値とRGB画像データの画素値とを対応付ける関係を予め測定しておき、測定結果(測色値)を記憶部103に記憶する。測色部105は、デバイス依存のRGB画像データをデバイス非依存の表色系へ変換する。
測色部105は、例えば、デバイス非依存な表色系をCIE L*a*b*(以下、単にLab)とした場合、十分な数の既知の色パッチのLab値と、その色パッチを撮像したときのRGB画素値を対応付けて、それらの値同士の変換情報を求める。色の変換情報は、例えばRGB画素値からLab値への行列、及びLUT(ルックアップテーブル)を含む。測色部105は、予め取得済みの色の変換情報に基づいて、取得したRGB画素値からLab値を求めることができる。本実施形態では、測色部105は、取得したRGB画素値に3次元LUTを適用することでLab値を取得する。
なお、測色部105は、ラインセンサに限られず、例えば、記録媒体206の搬送方向(y方向)と交差する方向(x方向)に移動するキャリッジを備えることで、記録媒体206の任意の領域を撮像しても良い。また、測色部105は、情報処理装置100の外部装置であっても良く、印刷済みの記録媒体206を測定してLab値を直接取得しても良い。Labのようなデバイス非依存な視覚的な均等色空間を用いた場合、視覚特性に対応した測色結果を得ることができる。ここで、Labはデバイス非依存な表色系の測色値の一例であるが、測色部105は三刺激値XYZ等の他の表色系の測色値を取得しても良い。また、デバイス依存なRGB画素値は、発色と相関があるので、測色結果として用いられても良い。
記録ヘッド201~204は、ノズル毎の吐出量、ノズル周辺へのインク付着、インク吐出を制御するピエゾ素子及びヒータのエージング、温湿度等の周辺環境により、記録媒体206上に形成する多次色の画像に色ムラを生じさせる。特に、各一次色のインク(色材)を吐出するノズルへ入力する入力値を目標階調値(目標Lab値)に設定しても、各一次色のインク(色材)を混色した多次色の領域において色ムラが生じることがある。なぜなら、目標Labと入力値との差分(色差と呼ぶ)を最小化しても、目標Lab値を実現するCMYKインクを吐出する各ノズルへの入力値を一意に決定できないためである。例えば、Kインク(色材)のノズルが記録媒体206上にKインクを記録すべきではない位置にKインクを吐出した場合、多次色の領域に疑似輪郭が生じる。疑似輪郭とは、画像の量子化レベル数が充分に大きくない場合の階調で急激に変化するジャンプが有ると、滑らかに明るさ等が変化する部分に輪郭の様な線ができることをいう。
そこで、本実施形態は多次色の領域の色ムラを補正する多次元の補正テーブルを画像上の記録領域毎に作成する。さらに、本実施形態は、多次元補正テーブルに基づいて、各一次色のインク(色材)に対応する画像上の記録領域毎の1次元補正テーブルを作成する。画像上の記録領域に対応する各記録ヘッドのノズル位置毎のインクの吐出量(入力値)を1次元補正テーブルに基づいて補正することで、多次色の色ムラを低減できる。以下、本処理を色安定化処理と呼称する。
図3は、色安定化処理を行う情報処理装置の機能ブロックの一例を示す図である。情報処理装置100は、入力部301、チャート出力部302、測色部303、第1生成部304、取得部305、第2生成部306、補正部307、出力部308を備える。
入力部301は、入力(インクの吐出量(入力値)の補正を開始する制御信号)を受け取る。情報処理装置100への入力は、1次元補正テーブルの作成及び記録ヘッドのノズル位置毎のインクの吐出量(色材量)の補正に係る制御信号である。
チャート出力部302は、入力部301が入力を受信すると、画像形成部104を駆動して、記録媒体206に校正チャートを記録する。
測色部303は、測色部105を用いて校正チャート(図5に図示)を測色し、測色データ(測色値)を取得する。これにより、測色部303は校正チャートの領域毎の測色値を取得する。
第1生成部304は、測色データ(測色値)に基づいて、各入力画像の信号値(入力値)に対応する多次元補正テーブルを領域毎に生成する。
取得部305は、各入力画像(CMYK)の信号値(入力値)毎に関連付けられた重み情報(図8に図示)を取得する。
第2生成部306は、多次元補正テーブルと重み情報を参照し、各一次色のインク(色材)に対応する1次元補正テーブルを生成する。
補正部307は、1次元補正テーブルに基づいて、画像形成部104に対する色安定化処理を実行する。
出力部308は、色安定化処理の終了後に、インクの吐出量(色材量)の補正を終了する制御信号を出力する。制御信号は、1次元補正テーブルの作成及び記録ヘッドのノズル位置毎のインクの吐出量(色材量)の補正の終了に係る制御信号を含む。
ここで、図5は、校正チャートの一例を示す図である。校正チャート(パッチ)はCMYKインクが記録された画像をスキャンしたスキャン画像中に表され、複数の入力画像で構成される。
記録媒体501は、記録媒体206とx方向で同じ幅を有する。領域502は、画像形成部104のノズルがCMYKインク(色材)を吐出することで色の濃淡が互いに異なる校正チャートが形成された領域を示す。記録ヘッド201~204の長手方向(x方向)で記録媒体206上の領域毎に生じる色ムラを補正するために、校正チャートの幅は、記録媒体206のx方向の幅とほぼ同じである。校正チャートは、CMYK色空間で表されるものとする。テーブル504及びテーブル506では、色空間のチャンネルCMYK毎に一定間隔で入力信号値(以下、入力値)が区切られる。テーブル504とテーブル506におけるNo.1の入力値は、KCMY=(0,0,0,0)である。
No.2以降の入力値では、Y、M、C、Kの順にYMCKの入力値を増加させる。これにより、入力値の全定義域を記述する画素値の組み合わせを含む校正チャートが得られる。ここで、入力値は0~100%の数値で表され、100に近いほどチャンネル(CMYK)の色が濃いことを表し、0に近いほどチャンネル(CMYK)の色が薄いことを表す。1チャンネル当たりの入力値は、0~100の間で0、20、40、60、80、100の6種類の入力値で表される。そのため、CMYKの4チャンネルで表現可能な画素値の組み合わせは、1296(=6×6×6×6)通りとなる。
なお、記録媒体501の校正チャートは一例であり、これに限定されるものではない。例えば、校正チャートは、8bit又は16bitの画像形式であっても良い。また、各記録ヘッドから吐出するインク(色材)の総色材量の上限等を考慮して、校正チャートは、CMYK全ての入力値の組み合わせを網羅したものでなくても良い。
テーブル504の測色値は、後述のS402の処理による測色結果を示している。測色値は、記録媒体501上の位置503(破線で図示)におけるCMYKの入力値に対応するLab値である。例えば、テーブル504におけるNo.1の入力値(KCMY=(0,0,0,0))は、測色値(Lab=(97,0,0))に対応する。測色部303は、位置503のみの測色値を取得するわけではなく、記録媒体501上の各位置の入力値に対応する測色値を取得する。テーブル506は、測色部303が記録媒体501上の位置505(破線で図示)において校正チャートを測色した測色結果を示す。
図4は、情報処理装置による色安定化処理の流れを説明するフローチャートである。CPU101が、フローチャートの各処理に対応するプログラムを記憶部103等から読み出して実行することで、色安定化処理は実現する。
S401で、入力部301は、CMYKインクの吐出量(入力値)の補正に係る制御信号を受信する。チャート出力部302は、画像形成部104が記録媒体501上に形成した校正チャートを出力する。
S402で、測色部303は、測色部105を用いて校正チャートを測色することで、測色値を取得する。測色部303は、校正チャートの測色値としてLab値を取得するものとする。測色部303は、取得したLab値が、記録ヘッド201~204のどの位置に対応するかを特定し、Lab値と記録ヘッド201~204の位置に対応させる。また、測色部303は、校正チャートの情報を参照して、CMYK値(入力値)と取得した測色値(Lab値)とを対応させる。
S403で、第1生成部304は、多次元補正テーブルを生成する。ここで、図7は、第1生成部304が生成する多次元補正テーブルの一例を示す。多次元補正テーブルは、CMYK値(入力値)に対応する補正値(C´M´Y´K´)を格納したテーブルである。第1生成部304は、記録媒体501の各位置における多次元補正テーブルを算出する。多次元補正テーブルの生成処理の詳細は後述する。
S404からS407の処理は、第2生成部306が、多次元補正テーブルから1次元補正テーブルを生成する処理である。ここで、図9は1次元補正テーブルの一例を示す。第2生成部306は、CMYK毎の1次元補正テーブルを作成する。1次元補正テーブルは、「0,20,40,60,80,100」の6階調のデータを保持する。以下、1次元補正テーブルの入力値を階調値と呼称する。第2生成部306は、S404からS407の処理を、記録媒体501における記録位置毎、階調値毎、注目インク色毎に順次実行する。
以下、第2生成部306が順次処理を行う際のループの各処理の対象は、注目記録位置、注目階調値、注目インク色とする。第2生成部306は、注目記録位置が処理の対象である場合、記録ヘッド201~204の左端部のノズルに対応する記録媒体501上の記録位置から順番に処理を行う。第2生成部306は、注目インク色が処理の対象である場合、注目インク色のノズルの吐出量(入力値)の補正を、K、C、M、Yの順番で処理する。第2生成部306は、注目階調値が処理の対象である場合、階調値0を除いて階調値20、40、60、80、100の順番に処理する。
S404で、第2生成部306は、校正チャートの記録媒体501上の注目記録位置(例えば、位置503)を決定する。ここで、後述の参照記録位置(例えば、位置505)は、注目記録位置(位置503)に対して記録ヘッド201~204の長手方向に隣接する記録位置のことである。参照記録位置(位置505)は、例えば、注目記録位置(位置503)に隣接する±2画素の範囲内の領域とする。
S405で、第2生成部306は、多次元補正テーブル(テーブル504)から注目入力信号値(入力値)を決定する。第2生成部306は、テーブル504中の全ての入力信号値の中から、注目インク色の注目階調値を含むKCMY値を抽出することで、注目入力信号値を決定する。第2生成部306は、例えば、注目インク色がCであり、注目階調値が20である場合、Cチャンネルの入力値が20であるKCMY値の組み合わせを抽出する。この場合、第2生成部306は、(K,C,M,Y)=(0,20,0,0)、(0,20,40,80)、(20,20,20,20)等を注目入力信号値として決定する。
S406で、取得部305は、各入力画像(KCMY)の信号値(入力値)毎に設定した重み情報を取得する。重みは、KCMY値(入力信号値)の組み合わせ毎に対応する予め規定された数値であり、0から1.0の間の実数値で定義される。ここで、図8は入力信号値に対する重みのテーブルの一例を示す図である。例えば、KCMY値(入力信号値)が(0,0,0,20)である場合、重み(w)は0.5の値を取る。KCMYのそれぞれは、0~100の値を取る。
S407で、第2生成部306は、注目入力信号値と重み情報とに基づいて、注目入力信号値に対する1次元の補正値を算出し、1次元補正テーブル(図8に図示)に格納する。例えば、第2生成部306は、注目記録位置の多次元補正テーブル(テーブル701)から、注目入力信号値(KCMY値)に対応する補正値(K′C′M′Y′値)を取得する。次に、第2生成部306は、取得した補正値と重み情報に基づいて、補正値の重み付き平均を計算することで、1次元補正値を算出する。例えば、第2生成部306は、注目インク色がCで、注目階調値が20である場合、テーブル701中の注目入力信号値(K,C,M,Y)=(0,20,0,0)、(0,20,40,80)、(20,20,20,20)等に対応する補正値を取得する。
また、第2生成部306は、記録媒体501上の注目記録位置(位置503)の近傍の参照記録位置(位置505)においても同様に、テーブル702から、参照入力信号値(KCMY値)に対応する補正値(K′C′M′Y′値)を取得する。第2生成部306は、取得した補正値を、重み情報の重み(w)を用いて平均化することで、1次元補正値を得ることができる。すなわち、注目インク色の各補正値をXi、重みをwiとする場合、1次元補正値Xは以下の式1によって計算される。
X=Σ(wi×Xi)/Σwi (式1)
第2生成部306は、図9の一次元補正テーブルにおいてCチャンネルのin(入力)の階調値20に対応する1次元補正値Xとして、out(出力)の欄にX(=22)を格納する。第2生成部306は、上記の一連の処理(S404~S407の処理)を、注目記録位置毎、注目階調値毎、注目インク色毎に順次実行することにより、色安定化処理が完了する。
図6は、情報処理装置による多次元補正テーブル作成処理のフローチャートである。図6は、多次元補正テーブルの生成処理(S403)を具体化した処理を示す。第1生成部304は、S601からS608の処理を、注目記録位置毎、注目入力信号値毎に順次実行する。第1生成部304は、記録ヘッド201~204の左又は右の端部のノズルが記録媒体501上に記録した記録位置から順に多次元補正テーブルを生成する。
S601で、第1生成部304は、多次色の領域の目標色を表す目標Lab値を取得する。ここで、目標Lab値は、画像形成部104のノズルに記録媒体501上にCMYKインクを出力させる際のLab値のことである。目標Lab値は、記録媒体501上の全ての記録位置において共通の値である。記憶部103は、画像形成部104の各ノズルの設計値として目標Lab値を予め記憶している。なお、目標Lab値は、S402で測色部303が校正チャートから取得した各位置での測色結果(測色値)の平均値であっても良く、記録ヘッド201~204の長手方向の中央の位置のみで取得した測色値であっても良い。
S602で、第1生成部304は、信号値P(画像形成部104の各ノズルに与える入力信号値)を初期化する。信号値Pの初期値は、注目入力信号値である。例えば、第1生成部304は、注目信号値が(K,C,M,Y)=(0,20,20,40)である場合、信号値P=(0,20,20,40)を初期値とする。
S603で、第1生成部304は、信号値Pに対応するLab値を計算し、計算したLab値はLab_Pで表される。第1生成部304は、Lab_Pを求めるために、S402で測色部303が校正チャートから取得した測色値から、注目記録位置及び注目入力信号値に対応する測色値を取得する。ここで、測色部303は、テーブル504に示すように、入力信号値に対応する測色値を色空間全域にわたって取得済みである。第1生成部304は、テーブル504中のデータを補間処理することによって、任意の入力信号値(KCMY値)に対応する測色値(Lab値)を計算できる。本実施形態では、第1生成部304は、算出対象の入力信号値の近傍の入力信号値のLab値から線形補間によって算出対象の入力信号値のLab値を取得する。
S604で、第1生成部304は、テーブル504中の信号値Pの近傍信号値群を決定し、近傍信号値群をNで表す。ここで、近傍信号値群は、信号値Pの各KCMYチャンネルの値を微少量増減させて得ることができる複数の信号値のことである。例えば、信号値P=(0,20,20,40)に対する微少量をΔ(ただしΔ>0)とする。このとき、近傍信号値群は、(Δ,20,20,40)、(-Δ,20,20,40)、(0,20+Δ,20,40)、(0,20-Δ,20,40)を含む。また、近傍信号値群は(0,20,20+Δ,40)、(0,20,20-Δ,40)、(0,20,20,40+Δ)、(0,20,20,40-Δ)を含み、計8通りの信号値Pを含む。なお、本実施形態では微小量Δ=1とする。ただし、第1生成部304は、決定した信号値Pが0~100の定義域を外れる場合、近傍信号値群から除く。つまり、第1生成部304は、上記の近傍信号値群(8通りの信号値P)のうち(-Δ,20,20,40)、(0,20-Δ,20,40)、(0,20,20-Δ,40)、(0,20,20,40-Δ)を除く。本実施形態では、第1生成部304は、信号値Pが0であるKCMYチャンネルに対する微小量Δを増減させない。つまり、第1生成部304は、上記の近傍信号値群(8通りの信号値P)のうち(Δ,20,20,40)を除く。最終的に、第1生成部304は、信号値P=(0,20,20,40)に対する近傍信号値群(3通りの信号値P)を、(0,20+Δ,20,40)、(0,20,20+Δ,40)、(0,20,20,40+Δ)として決定する。
S605で、第1生成部304は、近傍信号値群NのそれぞれのLab値を取得し、取得したLab値はLab_Nで表される。第1生成部304は、S603の処理と同様に、算出対象のLab値の近傍のLab値から線形補間によって算出対象のLab値を算出する。
S606で、第1生成部304は、目標Lab値とLab_Pとの差分(色差)、及び、目標LabとLab_Nとの差分(色差)のいずれが小さいかを判定する。第1生成部304は、目標LabとLab_Pとの差分(色差)が小さいと判定する場合(S606でYes)、処理はS608へ進む。一方で、第1生成部304は、目標Lab値とLab_Nとの差分(色差)が小さいと判定する場合(S606でNo)、処理はS607へ進む。ただし、Lab_Nは、近傍信号値群Nに対応する複数のLab値を含む。
S607で、第1生成部304は、近傍信号値群Nのうち目標Lab値に最も近い信号値Pで、信号値Pを更新し、処理はS603へ戻る。
S608で、第1生成部304は、注目信号値に対応する補正値として、信号値Pを多次元補正テーブル(テーブル701)に格納する。第1生成部304は、上記の一連の処理(S601~S607の処理)を、注目記録位置毎、注目入力信号値毎に順次実行することで、多次元補正テーブルの生成処理が完了する。
以上の通り、第1実施形態によれば、多次色の色ムラを補正する多次元補正テーブルに基づいて、各CMYK色に対応する記録領域毎の1次元補正テーブルを生成する方法を説明した。1次元補正テーブルを用いて、各CMYKのノズルが色材(インク)を吐出する吐出量(入力値)を補正することにより、多次色の領域の色ムラを低減しつつ、ノズル間の入力信号値(入力値)の差を抑制できる。第1実施形態では、各CMYKのノズル毎の入力値とドット数は比例関係になっているため、ノズル間のドット数の差が抑制される。これにより、ノズルの色材(インク)の吐出量のばらつきに起因する多次色の領域に生じる色ムラ及びドット数の差を低減できる。
なお、多次元補正テーブルの生成処理について、図6に示すように、目標Lab値に近い測色値に対応する信号値を逐次探索する例を示したが、多次元補正テーブルの生成処理は任意の方法で行われても良い。勾配法及び準ニュートン法等の公知の最適化手法を用いて、信号値Pに対応するLab値を推定しても良い。また、信号値PからLab値を推定する際に、測色値(Lab値)からの線形補間以外の方法を用いてLab値を推定しても良い。例えば、ノイゲバウアモデル、クベルカムンクモデル等の公知の発色モデル、ニューラルネット等の非線形関数を用いて、Lab値を推定できる。
また、Lab値の推定精度を向上するため、特定のインク色の1次元補正テーブルのみを作成した後に、校正チャートを再度印刷して、校正チャートを再度測色しても良い。一例として、色安定化処理を用いて、Kインクの1次元補正テーブルを作成した後に、1次元補正テーブルを適用した状態で校正チャートを再度印刷する。この校正チャートから測色した測色値を用いて、残りのC、M、Yインクの色安定化処理を実施することで、Lab値の推定誤差を低減できる。
また、校正チャートは、CMYKの全てを混色した4次色を含む校正チャートの一例を示したが、校正チャートは2次色以上の校正チャートを少なくとも1つ以上含めばよい。例えば、校正チャートの数を削減するために、3次色以上の校正チャートを印刷しなくても良い。
また、注目記録位置毎、注目階調値毎、注目インク色毎に順次、色安定化処理する例について説明したが、処理を開始する順番は任意である。特に、階調値は、他のインク色の階調値と独立に決定されるため、注目インク色毎の色安定化処理を並列に実行できる。注目インク色毎に行う色安定化処理の順番は、濃度の高いインクほどドット数の差が視認されやすいため、K、C、M、Yの順であるが、任意に変更されても良い。
参照記録位置は、注目記録位置に隣接する±2の画素分の範囲内の領域としたが、これに限定されることはなく、注目インク色及び注目階調値によって注目記録位置からの隣接範囲を変更しても良い。例えば、濃度の高いインク(K)のドット数の差が視認されやすいことを考慮して、Kインクでは参照記録位置の範囲を大きくしても良い。一方で、濃度の低いインク(Y)のドット数の差は視認されにくいので、Yインクでは参照記録位置の範囲を小さくしても良い。同様に、ドット数の差が視認されやすい中間階調では、参照記録位置の範囲を大きくしても良い。
また、特定のインク色及び階調値における色安定化処理においてのみ、参照記録位置を参照して、特定のインク色及び階調値以外では参照記録位置を参照しない構成を採用しても良い。なお、参照記録位置の取り得る範囲は、記録媒体501上に記録された記録領域全体である。また、インク色はCMYKの4色に限定されない。例えば、インク色は、濃度の薄い淡インク、レッド、グリーン等の特色インク、白インクを含んでも良い。
(第2実施形態)
第1実施形態では、第2生成部306が、注目記録位置と参照記録位置との間におけるインクドット数(以下、ドット数)の差を低減する例について説明した。第2実施形態は、注目記録位置と参照記録位置との間におけるドット数の差に基づいて、重み情報の重みを更新する。なお、第2実施形態は、第1実施形態との差分について説明することとする。
図10は、色安定化処理を行う情報処理装置の機能ブロックの一例を示す図である。情報処理装置100は、ドット取得部1001、更新部1002を有する。入力部301から出力部308は、第1実施形態と同様の機能であるため説明を省略する。
ドット取得部1001は、注目記録位置と参照記録位置との間におけるドット数の差を算出する。ドット取得部1001は、第1生成部304が生成した多次元補正テーブル(テーブル701、テーブル702)の補正値を用いて、ドット数の差を算出する。なお、後述するように、記録ヘッド201~204が異なる大きさのインク滴を打ち分けられる場合、補正値とドット数の差は単純な比例関係にならないことがある。
更新部1002は、取得したドット数の差に基づいて、取得部305が取得した重み情報(図8に図示)を更新する。
図11は、情報処理装置による色安定化処理のフローチャートを説明する図である。S401からS407までの処理は第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。情報処理装置100は、S404~S407及びS1101及びS1102の一連の処理を、注目記録位置毎、注目階調値毎、注目インク色毎に順次実行する。
S1101で、ドット取得部1001は、注目記録位置(例えば、位置503)と参照記録位置(例えば、位置505)との間におけるドット数の差を算出する。例えば、ドット取得部1001は、注目インク色がY、注目階調値が20である場合、図7のテーブル701から、参照入力信号値(K,C,M,Y)=(0,0,0,20)、(0,0,20,20)、(0,20,20,20)等に対応する補正値を取得する。
また、ドット取得部1001は、注目記録位置(位置503)の近傍の参照記録位置(位置505)においても同様に、図7のテーブル702から、参照入力信号値に対応する補正値を取得する。ここで、ドット取得部1001は、注目記録位置における補正値と参照記録位置における補正値の差分の絶対値に基づいて、(K,C,M,Y)=(0,0,0,20)におけるドット数の差を算出する。つまり、ドット取得部1001は、テーブル701の補正値(Y´=22)とテーブル702の補正値(Y´=21)との差分の絶対値(|22-21|)に基づいて、ドット数の差を「1」として算出する。
また、ドット取得部1001は、テーブル701の補正値(Y′=20)とテーブル702の補正値(Y′=23)との差分の絶対値(|20-23|)に基づいて、(K,C,M,Y)=(0,0,20,20)におけるドット数の差を、3として算出する。また、ドット取得部1001は、テーブル701の補正値(Y′=21)とテーブル702の補正値(Y′=20)との差分の絶対値(|21-20|)に基づいて、(K,C,M,Y)=(0,20,20,20)におけるドット数の差を1として算出する。
S1102で、更新部1002は、取得したドット数の差に基づいて、重み情報の重みを更新する。更新部1002は、以下の式2を用いて重みを更新する。
wi´=wi×(100-ΔD)/100 (式2)
ここで、wiは補正前の重み、wi´は補正後の重み、ΔDはドット数の差である。更新部1002は、ドット数の差ΔDが大きいほど、補正前の重みを小さくなるように補正する。なお、式2は重みを更新する手法の一例を示しており、これに限定されることはなく、ドット数の差ΔDが大きいほど、重みを小さくなる任意の更新方法が用いられても良い。
S407で、第2生成部306は、S407の処理と同様に、1次元補正値を算出し、図7に示すような1次元補正テーブルに格納する。情報処理装置100は、上記の一連の処理を、注目記録位置毎、注目階調値毎、注目インク色毎に順次実行することで、色安定化処理が完了する。
以上の通り、第2実施形態によれば、注目記録位置と参照記録位置との間におけるドット数の差に基づいて重みを更新することで、ドット数の差を低減できる。これにより、ノズル間の吐出量(入力値)のばらつきに起因して生じる多次色の領域の色ムラ及びドット数の差(補正値の差)を低減できる。
(第3実施形態)
第2実施形態では、更新部1002は、注目記録位置と参照記録位置との間におけるドット数の差に基づいて、重み情報の重みを更新した。しかし、多次元補正テーブルを生成した際に注目記録位置毎の補正値が大きく異なる場合に、1次元補正テーブルの生成時にドット数の差(補正値の差)を考慮しても、多次色の領域の色ムラを改善する効果が限定的となってしまう。そこで、第3実施形態では、第1生成部304が、注目記録位置と参照記録位置との間におけるドット数の差(補正値の差)に基づいて、多次元補正テーブルを生成する。第3実施形態は、第1実施形態及び第2実施形態との差分について説明する。
図12は、情報処理装置による多次元補正テーブル作成処理の流れを説明するフローチャートである。情報処理装置100は、S1201からS1211の一連の処理を、注目記録位置毎、注目入力信号値毎に順次実行する。
S1201で、第1生成部304は、多次色の領域の目標色を表す目標Lab値を取得する。目標Lab値は、記録媒体501上の全ての記録位置において共通の値である。
S1202で、第1生成部304は、信号値P(画像形成部104の各ノズルに与える入力信号値)を注目信号値で初期化する。
S1203で、第1生成部304は、校正チャートの記録媒体501上の注目記録位置(例えば、位置503)を決定する。ここで、後述の参照記録位置(位置505)は、注目記録位置(位置503)に対して記録ヘッド201~204の長手方向に隣接する記録位置のことである。参照記録位置(位置505)は、例えば、注目記録位置(位置503)に隣接する±2画素の範囲を含む領域とする。ただし、第1生成部304は、S1207で後述するように、参照記録位置(位置505)における多次元補正テーブル(テーブル702)の補正値を用いるため、補正値が未作成である参照記録位置を選択しないものとする。本実施形態では、第1生成部304は、記録ヘッド201~204の左端ノズルに対応する記録媒体501上の記録位置から順に処理するため、注目記録位置(位置503)の左側の2領域のみを参照する。
S1204で、第1生成部304は、信号値Pに対応するLab値を計算し、計算したLab値はLab_Pで表される。
S1205で、第1生成部304は、テーブル504中の信号値Pの近傍信号値群を決定し、近傍信号値群をNで表す。ここで、近傍信号値群は、信号値Pの各KCMYチャンネルの値を微少量増減させて得ることができる複数の信号値のことである。
S1206で、第1生成部304は、近傍信号値群NのそれぞれのLab値を取得し、取得したLab値はLab_Nで表す。
S1207で、第1生成部304は、目標Lab値とLab_Pとの差分(色差ΔD)、及び、目標LabとLab_Nとの差分(色差ΔD)を算出する。第2実施形態と同様に、ドット数の差は、テーブル701の補正値とテーブル702の補正値との差分の絶対値として定義する。ただし、本実施形態では、第1生成部304は、全てのインク色におけるドット数の差の和を用いる(式3を参照)。以下のΔDc、ΔDm、ΔDy、ΔDkは、CMYKインクのドット数の差をそれぞれ表す。
ΔD=ΔDc+ΔDm+ΔDy+ΔDk (式3)
S1208で、第1生成部304は、信号値P及び近傍信号値群Nのそれぞれにおけるドット数の差の評価値Vを算出する。評価値Vは、目標Lab値と信号値P又は近傍信号値群Nとの色差をΔEとした場合、以下の式4により算出される。ここで、wdは色差ΔEとドット数の差ΔDの寄与のバランスを調整する重みであり、wd>0である。
V = ΔE+wd×ΔD (式4)
S1209で、第1生成部304は、信号値Pの評価値Vと近傍信号値群Nの評価値Vのいずれが小さいかを判定する。第1生成部304は、信号値Pの評価値Vが小さいと判定する場合(S1209でYes)、処理はS1211へ進む。第1生成部304は、近傍信号値群Nの評価値Vが小さいと判定する場合(S1209でNo)、処理はS1210へ進む。
S1210で、第1生成部304は、近傍信号値群Nのうち、評価値Vが最小となる信号値Pで、信号値Pを更新し、処理はS1204へ戻る。
S1211で、第1生成部304は、注目入力信号値に対応する補正値として、信号値Pを多次元補正テーブル(テーブル701)に格納する。第1生成部304は、上記の一連の処理(S1201~1208の処理)を、注目記録位置毎、注目入力信号値毎に順次実行することで、多次元補正テーブルの生成処理が完了する。
以上の通り、第3実施形態によれば、注目記録位置と参照記録位置との間におけるドット数の差(補正値の差)に基づいて、多次元補正テーブルを生成する。これにより、多次元補正テーブルを生成した段階で、注目記録位置毎の補正値が大きく異なることを防ぐことができ、1次元補正テーブル生成時にドット数の差を低減できる。
(第4実施形態)
第3実施形態では、多次元補正テーブルの補正値に基づく、注目記録位置と参照記録位置との間におけるドット数の差(補正値の差)を用いて、多次元補正テーブルを生成した。しかし、記録ヘッド201~204が異なる大きさのインク滴を打ち分けられる場合、補正値とドット数は単純な比例関係にならないことがある。そこで、第4実施形態では、記録ヘッド201~204が異なる大きさのインク滴を打ち分けられる場合に、注目記録位置と参照記録位置との間におけるドット数の差(補正値の差)を用いて、多次元補正テーブルを生成する。第4実施形態は、第1実施形態~第3実施形態との差分について説明する。
本実施形態において、図2(B)に示す記録ヘッド201~204のそれぞれは、各ノズルからインク滴の大きさが異なる2種類(大、小)のインク滴を打ち分けることが可能である。以下では、インク滴の大きさが異なる2種類(大、小)のインク滴のドットを、「大ドット」及び「小ドット」と呼称する。
画像形成部104は、記録媒体206上に記録するために用いるCMYK画像を受け取ると、画素毎のドット数を算出して、印刷データを生成する。このとき、画像形成部104は、大ドット及び小ドットに対するドット数を算出する。
図13は、大ドット及び小ドットのドット数を算出するための図である。横軸は入力CMYK画像のいずれかの入力信号値(in)であり、縦軸が入力信号値に対応するチャンネルのドット数である。破線1301は小ドットの数の推移を表し、実線1302は大ドットの数の推移を表す。図13の明部領域(図中左の領域)では、小ドットのみで画像が形成される。一方で、暗部領域(図中右の領域)では大ドットの数が増加し、小ドットの数が減少する。なお、上記の図13は一例であり、大ドット及び小ドットに対するドット数を算出する際に任意の図又はテーブルが用いられても良い。また、インク色に応じて異なる図又はテーブルを適用しても良い。
以下、図12のフローチャートと図13を用いて、本実施形態における多次元補正テーブルの生成処理について説明する。
S1207で、ドット取得部1001は、大ドットの数と小ドットの数とのドット数の差分を取得する。例えば、ドット取得部1001は、図13の大ドットの数と小ドットの数の入力値(in)に対する相関に基づき、多次元補正テーブル内の補正値C´M´Y´K´から、ドット数(C0、C1、M0、M1、Y0、Y1、K0、K1)を取得する。多次元補正テーブルは、テーブル701又はテーブル702である。ここで、CMYKの末尾に0が付随するものはCMYKの小ドットの数を、CMYKの末尾に1が付随するものはCMYKの大ドットの数を意味する。次に、ドット取得部1001は、インク色毎の大ドットの数及び小ドット数の和を求める。
すなわち、Cインクのドット数はC2=C0+C1、Mインクのドット数はM2=M0+M1、Yインクのドット数はY2=Y0+Y1、Kインクのドット数はK2=K0+K1で、算出される。ここで、第1生成部304は、式3のΔDc、ΔDm、ΔDy、ΔDkの代替として、算出したC2、M2、Y2、K2を用いる。なお、第1生成部304は、注目記録位置におけるCのドット数の比率(C0/C1)と、参照記録位置におけるCのドット数の比率(C0/C1)とを比較することで、ドット数の差(補正値の差)を求めても良い。また、第1生成部304は、残りのMYKについてもCと同様に、注目記録位置におけるドット数の比率と、参照記録位置におけるドット数の比率とを比較することで、ドット数の差(補正値の差)を求める。これにより、第1生成部304は、式3を用いて、注目記録位置と参照記録位置との間におけるドット数の差(補正値の差)を算出することができる。
なお、記録ヘッド201~204が各ノズルからインク滴の大きさが異なる2種類(大、小)のインク滴を打ち分ける場合について説明したが、これに限定されることはない。例えば、小ドットを同じ記録位置に2回吐出できる場合、2回重畳して記録された記録位置におけるドットを大ドットとみなすことができる。また、第1生成部304は、濃度の異なる同一色のインクにおいて、濃インクを大ドットとして、淡インクを小ドットとしてみなすことで、ドット数の差を算出できる。また、ドット取得部1001は、図13に示すように、入力信号値(in)と大ドットと小ドットとのそれぞれの相関から大ドットの数と小ドットの数を取得したが、任意の方法でそれらの数を算出しても良い。
以上の通り、第4実施形態によれば、インク滴の大きさが異なる2種類(大、小)のインク滴を打ち分ける場合に、注目記録位置と参照記録位置との間におけるドット数の差(補正値の差)を算出できる。
第4実施形態では、記録ヘッド201~204の左端ノズルに対応する記録位置から順に処理して、多次元補正テーブルを生成する例について説明した。しかし、図2(B)に示すように、記録ヘッド201~204が複数のヘッドモジュールから構成される場合、各ヘッドモジュール間で平均的な吐出量が大きく異なることがある。このような場合、第1生成部304は、記録ヘッド内のヘッドモジュール間の位置関係を考慮して、多次元補正テーブルを生成する必要がある。以下、図12のフローチャートと図2(B)に示す記録ヘッド201を参照しつつ、多次元補正テーブルの生成処理について説明する。
S403で、第1生成部304は、記録ヘッド201の中央に位置するヘッドモジュール201bの左端のノズルに対応する注目記録位置から多次元補正テーブルの生成処理を開始する。図2(B)では、第1生成部304は、ヘッドモジュール201bの左端のノズルに対応する注目記録位置から多次元補正テーブルの生成処理を開始し、ヘッドモジュール201bの右端のノズルに対応する注目記録位置まで処理する。第1生成部304は、ヘッドモジュール201bの右端のノズルに対応する注目記録位置までの処理を完了すると、ヘッドモジュール201cの左端から右端の順で上記と同様の処理を行う。最後に、第1生成部304は、ヘッドモジュール201aの右端から左端の順で上記と同様の処理を行う。以上の処理順にすることで、ヘッドモジュール間で平均的なインクの吐出量(入力値)が大きく異なる場合においても、ヘッドモジュール間の境界部でのドット数の差を低減できる。なお、第1生成部304は、ヘッドモジュール201b内の全てのノズルに対する多次元補正テーブルの生成処理が完了する前に、ヘッドモジュール201cのノズルに対する上記の処理をしても良い。例えば、ヘッドモジュール201bとヘッドモジュール201cとの境界からのノズルまでの距離を基準とする。そして、第1生成部304は、上記の境界からの距離が近いノズルの順番で、ヘッドモジュール201bとヘッドモジュール201cのノズルを交互に上記の処理をしても良い。
また、ユーザによる主観的な評価等により、注目記録位置と参照記録位置との間におけるドット数の差(補正値の差)に閾値を予め設けても良い。これにより、図4及び図12に示す処理において、参照記録位置の範囲を注目記録位置のみとした補正テーブルを生成した後に、ドット数の差が閾値を超えるか否かに基づいて、注目すべき参照記録位置を抽出できる。その後、情報処理装置100は、抽出した参照記録位置のみに対して色安定化処理をすることで、処理に係る計算量を低減できる。
上記では、各ノズルの吐出量(入力値)の補正について説明した。しかし、インク(色材)の濃度変化はヘッドモジュール又はチップモジュール単位で同じ傾向の変化を示す場合が多い。そこで、処理負荷に応じて、ノズル単位毎の補正ではなく、チップモジュール又はヘッドモジュール単位毎の色安定化処理を行っても良い。
上記の説明において、1次元補正テーブルの生成前に校正チャートの出力と測色を行っているが、必ずしも色安定化処理の実行時に校正チャートの出力と測色をしなくても良い。予め測定した多次色の領域の測色値等のデータがあれば、情報処理装置はそのデータを用いて色安定化処理を行っても良い。また、注目ノズル及び参照ノズルに対応する補正値の取得のための計算は、色安定化処理の実行時に行われなくても良く、情報処理装置は予め計算済みの補正値を読み出すことで補正値を取得しても良い。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
100 情報処理装置、101 CPU、102 RAM、103 記憶部、104 画像形成部、105 測色部、106 I/F、107 I/F、108 バス

Claims (14)

  1. 互いに異なる一次色の色材をそれぞれ吐出するノズル列を有する記録ヘッドを備え、前記記録ヘッドに直交する方向に記録媒体を搬送して、前記記録ヘッドを用いて前記記録媒体に画像を形成する画像形成装置の前記ノズル列のノズルに対応する一次色の入力値を補正する情報処理装置であって、
    多次色の領域を含む画像が前記画像形成装置によって記録された記録媒体をスキャンしたスキャン画像から前記多次色の領域の測色値を取得する取得手段と、
    前記多次色の領域において注目ノズルに対応する注目領域の測色値と、前記多次色の目標値との差分と、前記注目ノズルに対応する前記一次色の入力値を補正した補正値と、前記注目領域の近傍に位置する参照領域を形成する参照ノズルに対応する前記一次色の入力値を補正した補正値と、に基づいて、前記注目ノズルに対応する前記一次色の入力値を補正する補正手段と、
    を備えることを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記取得手段は、前記ノズルに対応する前記一次色の入力値に予め関連付けられた重みを取得する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記補正手段は、前記注目領域の測色値と前記多次色の目標値との差分と、前記注目ノズルに対応する前記一次色の入力値を補正した補正値と、前記参照ノズルに対応する前記一次色の入力値を補正した補正値と、前記重みと、に基づいて、前記注目ノズルに対応する前記一次色の入力値を補正する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記補正手段は、前記注目ノズルに対応する前記一次色の入力値を補正した補正値と、前記参照ノズルに対応する前記一次色の入力値を補正した補正値と、の差分に基づいて、前記重みを補正する、
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の情報処理装置。
  5. 前記記録ヘッドは、前記一次色の第1の大きさを有する第1色材を吐出する第1ノズルと、前記一次色と同一の前記一次色の前記第1の大きさよりも大きい第2の大きさを有する第2色材を吐出する第2ノズルとを備え、
    前記補正手段は、前記注目領域に対応する前記第1色材と前記第2色材の数の相関と、前記参照領域に対応する前記第1色材と前記第2色材の数の相関と、に基づいて、前記重みを補正する、
    ことを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  6. 前記補正手段は、前記注目ノズルに対応する前記一次色の入力値を補正した補正値と、前記参照ノズルに対応する前記一次色の入力値を補正した補正値と、の差分が閾値を超えるか否かに基づいて、前記注目ノズルに対応する前記一次色の入力値を補正する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
  7. 前記補正手段は、前記注目領域の測色値と、前記多次色の目標値との差分と、前記注目ノズルに対応する前記一次色の入力値を補正した補正値と、前記参照ノズルに対応する前記一次色の入力値を補正した補正値と、に基づいて、前記注目ノズルに対応する前記一次色の入力値を補正した補正値をさらに補正する、
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  8. 前記多次色を構成する一次色の種類及び前記ノズルに対応する一次色の入力値の大きさの少なくともいずれかに基づいて、前記スキャン画像中の前記注目領域の近傍に位置する前記参照領域の範囲を設定する設定手段を備える、
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  9. 前記設定手段は、前記多次色を構成する一次色の濃度に基づいて、前記参照領域の範囲を変更する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
  10. 前記記録ヘッドは、前記一次色の色材を吐出する複数のノズルを含む第1ヘッドモジュールと、前記第1ヘッドモジュールに隣接し、前記一次色と同一の色の前記一次色の色材を吐出する複数のノズルを含む第2ヘッドモジュールを備え、
    前記補正手段は、前記一次色の入力値を補正する前記注目ノズルの順番を、前記第1ヘッドモジュールと前記第2ヘッドモジュールとの境界からの距離に基づいて決定する、
    ことを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  11. 互いに異なる一次色の色材をそれぞれ吐出するノズルを有する記録ヘッドを備え、前記記録ヘッドに直交する方向に記録媒体を搬送して、前記記録ヘッドを用いて前記記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
    請求項1から10のいずれか一項に記載の情報処理装置から画像データを受け付ける受付手段と、
    多次色の領域を含む画像が記録された記録媒体をスキャンするスキャン手段と、
    前記スキャン手段がスキャンしたスキャン画像を外部装置へ通知する通知手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  12. 画像形成装置と、
    請求項1から10のいずれか一項に記載の情報処理装置と、
    を備える画像形成システム。
  13. 互いに異なる一次色の色材をそれぞれ吐出するノズル列を有する記録ヘッドを備え、前記記録ヘッドに直交する方向に記録媒体を搬送して、前記記録ヘッドを用いて前記記録媒体に画像を形成する画像形成装置の前記ノズル列のノズルに対応する一次色の入力値を補正する情報処理装置であって、
    多次色の領域を含む画像が前記画像形成装置によって記録された記録媒体をスキャンしたスキャン画像から前記多次色の領域の測色値を取得する取得工程と、
    前記多次色の領域において注目ノズルに対応する注目領域の測色値と、前記多次色の目標値との差分と、前記注目ノズルに対応する前記一次色の入力値を補正した補正値と、前記注目領域の近傍に位置する参照領域を形成する参照ノズルに対応する前記一次色の入力値を補正した補正値と、に基づいて、前記注目ノズルに対応する前記一次色の入力値を補正する補正工程と、
    を備えることを特徴とする方法。
  14. コンピュータを、請求項1から10のいずれか一項に記載の情報処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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