JP7059587B2 - ロボット制御装置および把持力調整方法 - Google Patents

ロボット制御装置および把持力調整方法 Download PDF

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Description

本発明は、ロボット制御装置および把持力調整方法に関する。
ロボットは、位置や姿勢が変化するロボット本体の先端に、各種の作業を実行するいわゆるエンドエフェクタを備えている。このエンドエフェクタの一種として、ロボットハンドが広く用いられている。ロボットハンドは、物体を把持する爪、およびこの爪を駆動するモータなどを有している。このロボットハンドは、モータで発生した駆動力を爪へ伝達することにより、爪を駆動している。駆動力を伝達する機構は、各種の機械的な構成を有していることから、長期間の使用によって経時的な劣化が生じる。このような経時的な劣化が生じると、モータが発生する力と爪の把持力との間の関係に変化が生じる。そのため、意図しない把持力の変化によって、把持対象となる物体の落下や破損を招くという問題がある。その結果、ロボットのユーザは、定期的にロボットハンドが発生する把持力を調整する必要がある。
例えば、特許文献1では、爪に把持力を直接検出する力覚センサを設けることが提案されている。特許文献1の場合、この力覚センサで検出した把持力を用いてモータの出力を制御する。これにより、経時的な劣化の有無にかかわらず、把持力に応じてモータの出力を制御することができる。また、特許文献2の場合、ばねなどの弾性部材を用いて爪を押し付けることにより、把持力を一定に維持している。
しかしながら、特許文献1の場合、力覚センサは物体を把持する爪の先端付近に設ける必要がある。そのため、爪の先端付近に力覚センサを設けるための空間を必要とし、小型化および軽量化の妨げになるという問題がある。また、特許文献2の場合、弾性部材の押し付け力の変更が困難であるため、性質の異なる物体を把持する作業は不向きであるという問題がある。
特開2014- 24134号公報 特開2015-214003号公報
そこで、本発明の目的は、体格の変化を招くことなく、簡単な構成で経時的な変化にともなう把持力の変化を補正するロボット制御装置および把持力調整方法を提供することにある。
請求項1または4記載の発明では、ロボット本体は予め設定された目標力で駆動される。ロボット本体の駆動によって、ロボットハンドの爪は固定された対象物に接する。ロボットハンドの爪は、対象物に接した後もロボット本体を駆動することにより、当初の間隔よりも開いたり閉じたりする。このとき、ロボットハンドの爪を駆動するモータに与えられる指示は、当初の間隔を維持するためのものである。そのため、対象物に接した状態で爪の位置を変化させるようにロボット本体を駆動すると、ロボットハンドの爪は、駆動されるロボット本体の力に対抗して当初の間隔を維持しようとする。ここで、ロボットハンドのモータは、爪の当初の間隔を維持するための力を発揮する。このモータが発生する力は、ロボット本体の目標力に対応する。そのため、供給電流によってモータが発生する力は、ロボットハンドの把持力に相関する。そこで、ロボット本体に既知の目標力を設定し、この目標力でロボット本体を駆動したときにモータへ供給される供給電流を取得することにより、モータへの供給電流と把持力との関係が補正パラメータとして取得される。ロボットハンドの把持力は、この補正パラメータを用いて制御される。これにより、例えば摩耗などによってロボットハンドの把持力が経時的に変化する場合でも、補正パラメータを用いることでモータへの供給電流が補正される。その結果、力覚センサなどの追加の構成を必要とすることなく、目標力でのロボット本体の駆動、および爪と対象物との接触という簡単な動作でモータへの供給電流とロボットハンドの把持力との関係が取得される。したがって、簡単な構成で経時的な変化にともなう把持力の変化を補正することができる。
請求項2または6記載の発明では、ロボットハンドは無動力で爪の位置を保持するロック機構を有している。ロボットハンドの爪は、予め設定された供給電流に対応する把持力で固定された対象物に押し当てられる。ロボットハンドが取り付けられているロボット本体は、爪が対象物に接しても、その姿勢を維持する。すなわち、ロボット本体は、モータから加わる力で爪が対象物と接していても、爪に加わる力に対抗して静止する。このとき、ロボット本体は、供給電流に対応する把持力に対抗して静止を維持するために各部に力が発生する。この力は、外力として検出される。そのため、この外力は、供給電流に対応してロボットハンドが発生する把持力に相関する。そこで、ロボットハンドのモータに既知の供給電流を供給し、この供給電流でロボットハンドの爪を駆動したときにロボット本体に加わる外力を検出することにより、モータへの供給電流と外力に対応する把持力との関係が補正パラメータとして取得される。ロボットハンドの把持力は、この補正パラメータを用いて制御される。これにより、例えば摩耗などによってロボットハンドの把持力が経時的に変化する場合でも、補正パラメータを用いることでモータへの供給電流が補正される。その結果、力覚センサなどの追加の構成を必要とすることなく、供給電流によるロボットハンドの駆動、および爪と対象物との接触という簡単な動作でモータへの供給電流とロボットハンドの把持力との関係が取得される。したがって、簡単な構成で経時的な変化にともなう把持力の変化を補正することができる。
請求項3記載の発明では、補正パラメータは記憶部に記憶される。そして、この記憶部は、ロボットハンドに設けられている。これにより、ロボットハンドの個々に設けられた記憶部は、ロボットハンドの個体毎の補正パラメータを記憶する。そのため、ロボットハンドを異なるロボット本体で用いる場合でも、記憶部に記憶された補正パラメータは各ロボット本体に提供される。したがって、ロボットハンドを複数のロボット本体で用いる場合でも、補正パラメータを利用することができ、把持力の変化の補正を高精度に行なうことができる。
請求項5または7記載の発明では、補正パラメータは、目標力または供給電流を、小さな値から大きな値に徐々に変化させながら作成される。初期的に目標力または供給電流を大きな値に設定すると、固定された対象物に接する爪に過大な力が加わり、ロボットハンドの破損や損傷を招くおそれがある。そこで、小さな値から大きな値に変化させながら補正パラメータを作成することにより、ロボットハンドの破損や損傷が低減される。したがって、安全かつ確実に補正パラメータを作成することができる。
請求項8または9記載の発明では、補正パラメータは、ロボットハンドに近い軸を優先的に駆動することにより取得される。ロボットハンドに近い軸ほど、ロボット本体の無駄な動きが低減され、重力をはじめとする外乱の影響の排除が容易になる。したがって、取得した補正パラメータの誤差が減少し、より正確な補正パラメータを作成することができる。
第1実施形態によるロボットの構成を示す概略的なブロック図 第1実施形態によるロボットの外観を示す概略的な斜視図 第1実施形態によるロボットの作動を示す模式図 第1実施形態によるロボットにおいて、供給電流と目標力および把持力との関係を示す模式図 第1実施形態によるロボットにおける把持力調整の処理の流れを示す概略図 第2実施形態によるロボットの構成を示す概略的なブロック図 第2実施形態によるロボットの作動を示す模式図 第2実施形態によるロボットにおいて、供給電流と外力および把持力との関係を示す模式図 第2実施形態によるロボットにおける把持力調整の処理の流れを示す概略図
以下、複数の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、複数の実施形態において実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
(第1実施形態)
まず、図1および図2に示す第1実施形態によるロボット10の構成について説明する。ロボット10は、ロボット本体11、ロボットハンド12および制御ユニット13を備えている。ロボット本体11は、図2に示すような複数の軸を中心に回転する一つ以上のアーム14を有している。図2に示すロボット本体11は、一例として6つの軸を有する多関節のロボットである。ロボット本体11は、1つ以上の軸であれば6軸に限らない。
ロボットハンド12は、ロボット本体11の先端に取り付けられている。すなわち、ロボットハンド12は、いわゆるエンドエフェクタである。ロボットハンド12は、図1および図3に示すようにモータ15、伝達機構部16および爪17を有している。モータ15は、爪17を駆動するための駆動力を発生する。伝達機構部16は、例えば図示しないギア、シャフト、弾性体およびねじなどを有しており、モータ15で発生した駆動力を減速して爪17に伝達する。すなわち、モータ15で発生した駆動力は、伝達機構部16を通して爪17に伝達される。本実施形態の場合、ロボットハンド12は、互いに対向する一対の爪17を有している。モータ15へ通電することにより、一対の爪17は、互いの間隔が変化する。
制御ユニット13は、ロボット本体11と一体または別体に設けられている。制御ユニット13は、いわゆるコンピュータであって、ロボット本体11の各軸に設けられている図示しないモータを駆動することにより、ロボット本体11の姿勢を制御する。制御ユニット13は、ロボット制御装置に相当する。制御ユニット13は、演算部21、ロボット駆動部22、ハンド制御部23、電流取得部24、パラメータ作成部25および把持力制御部26を備えている。演算部21は、CPU、ROMおよびRAMを有するコンピュータで構成されている。演算部21は、予め設定されたコンピュータプログラムをCPUで実行することにより、ロボット本体11の各部を制御する。ロボット駆動部22、ハンド制御部23、電流取得部24、パラメータ作成部25および把持力制御部26は、コンピュータプログラムを実行することにより、ソフトウェア的に実現されている。なお、これらロボット駆動部22、ハンド制御部23、電流取得部24、パラメータ作成部25および把持力制御部26は、ソフトウェア的に限らず、ハードウェア的、またはソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現してもよい。
ロボット駆動部22は、ロボット本体11の各軸の図示しないモータに接続している。ロボット駆動部22は、これら図示しないモータを駆動することにより、ロボット本体11の姿勢および動作を制御する。また、ロボット駆動部22は、図示しないモータを駆動することにより、ロボット本体11を予め設定された目標力Fで駆動する。ロボット本体11は、図示しないモータを駆動することにより、その姿勢を変化させる。このとき、モータの発生する駆動力を制御することにより、ロボット本体11は、予め設定された方向へ目標力Fを作用させながら駆動される。
ハンド制御部23は、ロボットハンド12のモータ15を制御する。ハンド制御部23は、モータ15を駆動することにより、ロボットハンド12の爪17の移動を制御する。例えばハンド制御部23は、モータ15の正方向への駆動を制御することにより、ロボットハンド12の爪17で物体を把持する。一方、ハンド制御部23は、モータ15を負方向への駆動を制御することにより、ロボットハンド12の爪17による物体の把持を解除する。このように、ハンド制御部23は、モータ15を駆動して、ロボットハンド12の爪17の開閉を制御する。
電流取得部24は、ロボットハンド12のモータ15へ供給される電流を供給電流Isとして取得する。ロボットハンド12のモータ15は、ハンド制御部23で制御されているとき、必要な力に応じた電流が供給される。電流取得部24は、このハンド制御部23からモータ15へ供給される電流を供給電流Isとして取得する。本実施形態の場合、補正パラメータを作成するとき、ロボットハンド12の爪17は図3に示すように設備27に固定された対象物28に押し当てられる。対象物28は、例えば治具などのように把持力の調整のために用いられる。なお、対象物28は、治具に限らず、例えば設備27の突起部などのように固定された物体であれば適用することができる。
ロボット駆動部22は、このようにロボットハンド12の爪17が対象物28に押し当てられているとき、ロボット本体11を目標力Fで駆動する。すなわち、ロボット駆動部22は、爪17と対象物28とが接した状態でロボット本体11を目標力Fで駆動する。つまり、ロボット駆動部22は、爪17が対象物28に接している状態から、爪17の位置を変化させるようにロボット本体11を駆動する。この場合、ロボット駆動部22は、ロボット本体11を、爪17を駆動するモータ15で対抗できる程度の力で駆動する。ロボットハンド12の一対の爪17は、ロボット本体11の駆動によって初期的に設定された間隔が開いたり閉じたりするように力を受ける。このようにロボット本体11に力を加えたとき、ロボットハンド12の爪17は、目標力Fに対抗して対象物28との接触、つまり当初の間隔を維持するように力を発生する。つまり、ロボットハンド12の爪12は、目標力Fに対抗する力をモータ15から受ける。このように目標力Fに対抗してモータ15から力が発生しているとき、モータ15はその力に対応する電流の供給を受ける。電流取得部24は、このモータ15へ供給される電流を供給電流Isとして取得する。
パラメータ作成部25は、補正パラメータを作成する。具体的には、パラメータ作成部25は、ロボット本体11に対して設定した目標力Fと、電流取得部24で取得した供給電流Isとから補正パラメータを作成する。ロボット本体11の駆動力として設定した目標力Fは、既知の値として設定される。そのため、固定された対象物28に爪17が接しているとき、爪17に加わる力は目標力Fに一致する。このとき、ロボットハンド12のモータ15は、爪17の位置を維持するために、ロボット本体11の目標力Fでの移動に対抗する力を発揮している。つまり、ロボットハンド12のモータ15は、目標力Fに一致する力を発揮している。この目標力Fに対抗する力を発揮しているモータ15は、供給電流Isを受けている。
ここで、モータ15が発生している力は、ロボットハンド12の爪17による把持力に相当する。つまり、固定された対象物28に爪17が接し、爪17の移動が制限されていることから、ロボット本体11が発生する目標力Fは、ロボットハンド12の把持力Fhに相当する。そして、この把持力Fhはモータ15が発生する。これにより、既知の目標力Fと供給電流Isとから、供給電流Isとロボットハンド12の把持力Fhとの相関が得られる。そして、目標力Fを変化させながら供給電流Isを取得することにより、供給電流Isと把持力Fhとの相関が得られる。このように、パラメータ作成部25は、目標力Fと供給電流Isとから補正パラメータを作成する。すなわち、把持力Fhに対応する目標力Fと供給電流Isとは、例えば図4に示すような相関性を示す。パラメータ作成部25は、把持力Fhに対応する目標力Fと供給電流Isとの関係を、補正テーブルまたは補正数式で示される補正パラメータとして作成する。なお、図4に示す把持力Fhと供給電流Isとの関係は、説明のための一例であり、必ずしも一次関数になるとは限らない。
把持力制御部26は、パラメータ作成部25で作成された補正パラメータを用いてハンド制御部23を通してロボットハンド12の把持力を制御する。すなわち、把持力制御部26は、初期的に設定されている供給電流Isと把持力Fhとの関係を、パラメータ作成部25で作成された補正パラメータを用いて補正する。そして、把持力制御部26は、補正パラメータで補正した供給電流Isによってモータ15へ供給する供給電流Isを制御する。これにより、経時的な変化によって初期的に設定した供給電流Isと把持力Fhとの関係に齟齬が発生しても、供給電流Isは補正パラメータによって補正される。したがって、ロボットハンド12は、経時的な変化の影響を受けることなく安定した把持力Fhを発揮する。
また、ロボット10は、図1に示すように記憶部29を備えていてもよい。記憶部29は、例えば不揮発性の記憶媒体を有している。記憶部29は、パラメータ作成部25で作成された補正パラメータを記憶する。記憶部29は、ロボットハンド12に設けることが好ましい。ロボットハンド12に記憶部29に設けることにより、記憶部29はそのロボットハンド12に固有の補正パラメータを記憶する。これにより、ロボットハンド12を異なるロボット本体11で用いる場合でも、制御ユニット13はロボットハンド12に固有の補正パラメータを利用することができる。
また、ロボット駆動部22は、パラメータ作成部25で補正パラメータを作成するとき、ロボット本体11においてロボットハンド12に近い関節の軸を優先的に駆動することが好ましい。関節を有するロボット本体11は、ロボットハンド12に近い軸ほど、機械的な公差やガタツキなどに起因する無駄な動きが低減され、重力をはじめとする外乱の影響の排除が容易になる。したがって、ロボットハンド12に近い軸を駆動することにより、取得した補正パラメータの誤差が減少し、より正確な補正パラメータを作成することができる。
次に、上記の第1実施形態によるロボット10における把持力調整の手順について図5に基づいて説明する。
把持力の調整は、任意の時期に行なうことができる。把持力の調整は、例えばロボット10の起動ごとに行なってもよく、ロボットハンド12の作動累積期間が予め設定した期間に到達するごとに行なってもよい。
ロボット駆動部22は、所定の調整時期に到達すると、ロボット本体11およびロボットハンド12を起動する(S101)。これとともに、ハンド制御部23は、爪17を所定の位置に設定する(S102)。これにより、ロボットハンド12の爪17は、所定の位置へ移動する。ここで、爪17の所定の位置は、例えば開閉する爪17のストローク端よりもA(mm)内側に設定される。Aは任意の値であり、ロボットハンド12の寸法などに応じて設定される。また、この所定の位置は、爪17に設定された当初の間隔に相当する。次に、ロボット駆動部22は、ロボット本体11を調整のための調整位置へ移動する(S103)。このとき、ロボット駆動部22は、ロボット本体11の姿勢を調整のための初期姿勢とする。調整位置は、図3に示すように固定された対象物28が設けられている位置である。そして、初期姿勢は、ロボットハンド12の把持力の調整に適した任意の姿勢である。
パラメータ作成部25は、初期的な目標力Fを、調整範囲における最小値である最小目標力Fminに設定する(S104)。この最小目標力Fminは、ロボットハンド12に要求される最小把持力Fh1に相当する。これとともに、ロボット駆動部22は、ロボット本体11を駆動する際の目標力Fを決定する(S105)。すなわち、第1回目の処理では、ロボット駆動部22は、S104で設定した最小目標力Fminを目標力Fとして決定する。
ロボット駆動部22は、爪17が対象物28に接するようにロボット本体11を駆動する(S106)。すなわち、ロボット駆動部22は、各軸の図示しないモータを駆動して、ロボット本体11の姿勢を変更し、爪17を対象物28に押し当てる。このとき、ロボット本体11は、S105で決定された目標力Fでロボットハンド12の爪17を対象物28に押し当てる。
ここで、パラメータ作成部25は、ロボットハンド12の爪17が予め設定したB(mm)以上、移動していないか否かを判断する(S107)。ロボットハンド12の爪17は、モータ15から駆動力が加えられる。そのため、通常、爪17を対象物28に押し当てた状態でロボット本体11を目標力Fで駆動しても、爪17は移動しない。そこで、パラメータ作成部25は、爪17がB(mm)以上、移動したと判断すると(S107:No)、ロボットハンド12の故障であると判断し(S108)、把持力調整の処理を終了する。設定値であるBは、S102で用いたAよりも小さな値に設定されている。パラメータ作成部25は、例えばロボットハンド12に設けられている位置センサなどから、爪17の位置を取得する。そして、パラメータ作成部25は、取得した爪17の位置を用いて、爪17の移動量がB(mm)以上となっているか否かを判断する。
一方、ロボットハンド12の爪17が移動していないと判断すると(S107:Yes)、電流取得部24はモータ15に供給される供給電流Isを取得する(S109)。すなわち、電流取得部24は、ロボット本体11が目標力Fで駆動されているとき、モータ15に供給される供給電流Isを取得する。パラメータ作成部25は、S105で決定した目標力F、およびS109で取得した供給電流Isを保存する(S110)。すなわち、パラメータ作成部25は、ロボットハンド12の把持力Fhに対応する目標力Fと、この目標力Fのときにモータ15へ供給された供給電流Isとを関連づけ、一時的に保存する。関連づけられた目標力Fと供給電流Isとの関係は、例えば演算部21のRAMまたは記憶部29に記憶される。
パラメータ作成部25は、目標力Fと供給電流Isとの関係を保存すると、目標力FをdFだけ増加する(S111)。すなわち、パラメータ作成部25は、目標力Fを、F=F+dfに設定する。このdfは、ロボットハンド12に設定可能な把持力Fhの分解能に相当する。但し、dfは、分解能に厳密に一致しなくてもよい。例えば、ロボットハンド12の特性にあわせて、最小把持力Fh1と最大把持力Fh2との間を任意の数で分割し、分割した一つの区間をdfとしてもよい。
パラメータ作成部25は、S111で設定した新たな目標力Fが最大目標力Fmax以下であるか否かを判断する(S112)。この最大目標力Fmaxは、ロボットハンド12に要求される最大把持力Fh2に相当する。すなわち、ロボットハンド12は、最小把持力Fh1から最大把持力Fh2との間で把持力Fhを設定することができる。このように、パラメータ作成部25は、S112で新たに設定した目標力Fが最大目標力Fmax以下であるか否かを判断する。
パラメータ作成部25は、S113において目標力Fが最大目標力Fmax以下であると判断すると(S112:Yes)、S105にリターンし、新たに設定した目標力FでS105以降の処理を繰り返す。一方、パラメータ作成部25は、S112において目標力Fが最大目標力Fmaxに達したと判断すると(S112:No)、S110において一時的に保存した目標力Fと供給電流Isとの関係から補正テーブルを作成する(S113)。すなわち、パラメータ作成部25は、目標力Fと供給電流Isとの関係の取得が終了したと判断する。そして、パラメータ作成部25は、作成した補正テーブルをロボットハンド12の記憶部29に記憶する(S114)。
以上の手順により、把持力Fhを調整するための補正パラメータが作成される。把持力制御部26は、この作成された補正パラメータを用いて、ロボットハンド12の把持力Fhを制御する。
第1実施形態では、ロボット本体11は予め設定された目標力Fで駆動される。ロボット本体11の駆動によって、ロボットハンド12の爪17は固定された対象物28に接する。ロボットハンド12の爪17は、対象物28に接することにより、その移動が制限され、対象物28と接した状態を維持する。すなわち、ロボットハンド12の爪17は、対象物28と接することにより、ロボット本体11の目標力Fに対抗して静止する。このとき、ロボットハンド12のモータ15は、爪17の静止を維持するための力を発揮する。このモータ15が発生する力は、ロボット本体11の目標力Fに対応する。そのため、供給電流Isによってモータ15が発生する力は、ロボットハンド12の把持力Fhに相関する。そこで、ロボット本体11に既知の目標力Fを設定し、この目標力Fでロボット本体11を駆動したときにモータ15へ供給される供給電流Isを取得することにより、モータ15への供給電流Isと把持力Fhとの関係が補正パラメータとして取得される。ロボットハンド12の把持力Fhは、この補正パラメータを用いて制御される。これにより、例えば摩耗などによってロボットハンド12の把持力Fhが経時的に変化する場合でも、補正パラメータを用いることでモータ15への供給電流Isが補正される。その結果、力覚センサなどの追加の構成を必要とすることなく、目標力Fでのロボット本体11の駆動、および爪17と対象物28との接触という簡単な動作でモータ15への供給電流Isとロボットハンド12の把持力Fhとの関係が取得される。したがって、簡単な構成で経時的な変化にともなう把持力の変化を補正することができる。
また、第1実施形態では、作成された補正パラメータは記憶部29に記憶される。そして、この記憶部29は、ロボットハンド12に設けられている。これにより、ロボットハンド12の個々に設けられた記憶部29は、ロボットハンド12の個体毎の補正パラメータを記憶する。そのため、ロボットハンド12を異なるロボット本体11で用いる場合でも、記憶部29に記憶された補正パラメータは適用されるロボット本体11に提供される。したがって、ロボットハンド12を複数のロボット本体11で用いる場合でも、補正パラメータをいずれのロボット本体11でも利用することができ、把持力Fhの補正を高精度に行なうことができる。
第1実施形態では、補正パラメータは、目標力Fを、小さな値である最小目標力Fminから大きな値である最大目標力Fmaxへ徐々に変化させながら作成される。初期的に目標力Fを大きな値に設定すると、固定された対象物28に接する爪17に過大な力が加わり、ロボットハンド12の破損や損傷を招くおそれがある。そこで、最小目標力Fminから最大目標力Fmaxに変化させながら補正パラメータを作成することにより、ロボットハンド12の破損や損傷が低減される。したがって、安全かつ確実に補正パラメータを作成することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態によるロボット10の構成について説明する。
第2実施形態によるロボット10は、図6および図7に示すようにロボットハンド12にロック機構31を有している点で第1実施形態と異なっている。第2実施形態のロボットハンド12に設けられているロック機構31は、電力などの動力を必要としない無動力で爪17の位置を固定する。すなわち、ロック機構31は、例えば弾性体と部材とを組み合わせた機械的な機構などによって無動力で爪17の移動を制限する。このようなロック機構31を有するロボットハンド12は、爪17の固定に電力を必要としないため、爪17に力が加わってもモータ15に電流が流れない。第2実施形態のロボット10は、このロック機構31の有無以外、機械的な構成が第1実施形態と共通している。したがって、以下、第2実施形態のロボット10について、第1実施形態との相違点を説明する。
制御ユニット13は、演算部21、ロボット駆動部22、ハンド制御部23、外力検出部32、パラメータ作成部25および把持力制御部26を備えている。ロボット駆動部22およびハンド制御部23の機能は、第1実施形態と共通である。外力検出部32は、ロボット本体11に加わる外力を外力Fxとして取得する。ロボット本体11は、複数の関節における軸を中心に回転する。ロボット本体11は、これら複数の軸の各所に加わる反力を外力Fxとして検出する。外力Fxは、例えば外力センサなどによって直接検出、または各軸を駆動する図示しないモータへ供給する電流などから間接的に検出される。なお、外力Fxは、外力センサや電流などによらずその他の任意の手法で取得してもよい。
本実施形態の場合、補正パラメータを作成するとき、ロボットハンド12の爪17は図7に示すように固定された対象物28に押し当てられる。ハンド制御部23は、このようにロボットハンド12の爪17が対象物28に押し当てられているとき、モータ15へ供給電流Isを供給する。すなわち、ハンド制御部23は、爪17と対象物28とが接した状態でモータ15へ供給電流Isを供給する。これにより、爪17は、供給電流Isによって把持力Fhを発揮する。このとき、ロボット本体11は、供給電流Isが供給されたモータ15によって駆動される爪17の把持力Fhに相当する力を受ける。すなわち、ロボット本体11は、この爪17の把持力Fhによって受ける力に対抗して姿勢および位置を維持するために、爪17の把持力Fhに応じた外力Fxを受ける。このように供給電流Isで発生する把持力Fhに対抗してロボット本体11が外力Fxを受けるとき、外力検出部32はこの外力Fxを検出する。
パラメータ作成部25は、補正パラメータを作成する。具体的には、パラメータ作成部25は、モータ15に供給する供給電流Isと、外力検出部32で検出した外力Fxとから補正パラメータを作成する。モータ15へ供給する供給電流Isは、既知の値として設定される。そして、固定された対象物28に爪17が接しているとき、ロボット本体11に加わる外力Fxは供給電流Isによって発生する把持力Fhに一致する。このとき、ロボット本体11は、姿勢および位置を維持するために、ロボットハンド12に発生する把持力Fhに相当する力を受ける。つまり、ロボット本体11は、把持力Fhに一致する力を外力Fxとして受けている。
ここで、ロボットハンド12は、モータ15へ供給される供給電流Isによって、把持力Fhを発揮している。つまり、ロボット本体11に加わる外力Fxは、供給電流Isによってモータ15が発生する把持力Fhに相当する。これにより、既知の供給電流Isと、ロボット本体11に加わる外力Fxとから、供給電流Isとロボットハンド12の把持力Fhとの相関が得られる。そして、供給電流Isを変化させながら外力Fxを検出することにより、供給電流Isと把持力Fhとの相関が得られる。このように、パラメータ作成部25は、外力Fxと供給電流Isとから補正パラメータを作成する。すなわち、把持力Fhに対応する外力Fxと供給電流Isとは、例えば図8に示すような相関性を示す。パラメータ作成部25は、把持力Fhに対応する外力Fxと供給電流Isとの関係を、補正テーブルまたは補正数式で示される補正パラメータとして作成する。なお、図8に示す把持力Fhと供給電流Isとの関係は、説明のための一例であり、必ずしも一次関数になるとは限らない。
把持力制御部26は、パラメータ作成部25で作成された補正パラメータを用いてハンド制御部23を通してロボットハンド12の把持力Fhを制御する。これにより、経時的な変化によって初期的に設定した供給電流Isと把持力Fhとの関係に齟齬が発生しても、供給電流Isは補正パラメータによって補正される。したがって、ロボットハンド12は、経時的な変化の影響を受けることなく安定した把持力Fhを発揮する。また、ロボット10は、第1実施形態と同様に記憶部29を備えていてもよい。
次に、上記の第2実施形態によるロボット10における把持力調整の手順について図9に基づいて説明する。
把持力の調整は、第1実施形態と同様に任意の時期に行なうことができる。
ロボット駆動部22は、所定の調整時期に到達すると、ロボット本体11およびロボットハンド12を起動する(S201)。これとともに、ハンド制御部23は、爪17を所定の位置に設定する(S202)。第2実施形態では、ロボットハンド12の爪17は、互いの間隔が最大となる開状態となる。ロボット駆動部22は、ロボット本体11を調整ための調整位置へ移動する(S203)。このとき、ロボット駆動部22は、ロボット本体11の姿勢を調整のための初期姿勢とする。調整位置は、図7に示すように固定された対象物28が設けられている位置である。そして、初期姿勢は、把持力Fhの調整に適した任意の姿勢である。
パラメータ作成部25は、初期的な供給電流Isを、調整範囲における最小値である最小電流値Iminに設定する(S204)。この最小電流値Iminは、ロボットハンド12のモータ15に供給可能な電流の最小値であり、ロボットハンド12が発揮する最小把持力Fh1に対応する。これとともに、ハンド制御部23は、モータ15へ供給する供給電流Isを決定する(S205)。すなわち、第1回目の処理では、ハンド制御部23は、S204で設定した最小電流値Iminを供給電流Isとして決定する。
ハンド制御部23は、爪17が対象物28に接するようにロボットハンド12を駆動する(S206)。すなわち、ハンド制御部23は、ロボットハンド12のモータ15によって、対向する爪17の間隔が小さくなる方向へ駆動する。そして、ハンド制御部23は、爪17を対象物28に押し当てる。このとき、ハンド制御部23は、S205で決定された供給電流Isをモータ15へ供給する。そのため、爪17は、供給電流Isに対応してモータ15から発生する力で対象物28に押し当てられる。
供給電流Isでロボットハンド12の爪17が駆動されると、外力検出部32はロボット本体11に加わる外力Fxを検出する(S207)。すなわち、外力検出部32は、ロボットハンド12のモータ15へ供給電流Isが供給されているとき、ロボット本体11に加わる外力Fxを検出する。パラメータ作成部25は、S205で決定した供給電流Is、およびS207で検出した外力Fxを保存する(S208)。すなわち、パラメータ作成部25は、モータ15へ供給した供給電流Isと、この供給電流Isのときにロボットハンド12が発生する把持力Fhによりロボット本体11に加わる外力Fxとを関連づけ、一時的に保存する。関連づけられた供給電流Isと外力Fxとの関係は、例えば演算部21のRAMまたは記憶部29に記憶される。
パラメータ作成部25は、供給電流Isと外力Fxとの関係を保存すると、供給電流Isをdiだけ増加する(S209)。すなわち、パラメータ作成部25は、供給電流Isを、Is=Is+diに設定する。このdiは、ロボットハンド12に設定可能な把持力の分解能に相関する電流の値である。但し、diは、分解能に厳密に一致しなくてもよい。例えば、ロボットハンド12の特性にあわせて、最小把持力Fh1と最大把持力Fh2との間を任意の数で分割し、分割した一つの区間に対応する電流をdiとしてもよい。
パラメータ作成部25は、S209で設定した新たな供給電流Isが最大電流値Imaxに到達したか否かを判断する(S210)。この最大電流値Imaxは、ロボットハンド12に要求される最大把持力Fh2を発揮する供給電流Isに相当する。すなわち、ロボットハンド12は、最小把持力Fh1から最大把持力Fh2との間で把持力Fhを設定することができ、これらに対応して供給電流Isも最小電流値Iminから最大電流値Imaxも設定される。このように、パラメータ作成部25は、S209で新たに設定した供給電流Isが最大電流値Imaxに到達したか否かを判断する。
パラメータ作成部25は、S210において供給電流Isが最大電流値Imaxに到達していないと判断すると(S210:No)、S205にリターンし、新たに設定した供給電流IsでS205以降の処理を繰り返す。一方、パラメータ作成部25は、S210において供給電流Isが最大電流値Imaxに達したと判断すると(S210:Yes)、供給電流Isが最大電流値Imaxであるか否かを判断する(S211)。すなわち、パラメータ作成部25は、Is=Imaxであるか否かを判断する。
パラメータ作成部25は、S211において供給電流Isが最大電流値Imaxであると判断すると(S211:Yes)、S208において一時的に保存した供給電流Isと外力Fxとの関係から補正テーブルを作成する(S212)。そして、パラメータ作成部25は、作成した補正テーブルをロボットハンド12の記憶部29に記憶する(S213)。一方、パラメータ作成部25は、S211において供給電流Isが最大電流値Imaxでないと判断すると(S211:No)、ロボットハンド12の故障であると判断し(S214)、把持力調整の処理を終了する。すなわち、S211において供給電流Isが最大電流値Imaxでないとき、モータ15には最大電流値Imaxを超える大きな供給電流Isが供給されていることになる。最大電流値Imaxを超える供給電流Isが供給されているとき、過大な電流がモータ15へ供給されていることとなり、モータ15またはロボットハンド12の故障の可能性が高い。したがって、この場合、パラメータ作成部25は、ロボットハンド12の故障として処理を終了する。
以上の手順により、把持力Fhを調整するための補正パラメータが作成される。把持力制御部26は、この作成された補正パラメータを用いて、ロボットハンド12の把持力Fhを制御する。
第2実施形態では、ロボットハンド12は無動力で爪17の位置を保持するロック機構31を有している。ロボットハンド12の爪17は、固定された対象物28に予め設定された供給電流Isに対応する把持力Fhで押し当てられる。ロボットハンド12が取り付けられているロボット本体11は、爪17が対象物28に接しても、その姿勢を維持する。すなわち、ロボット本体11は、モータ15から加わる力で爪が対象物28と接していても、爪17に加わる力に対抗して静止する。このとき、ロボット本体11は、供給電流Isに対応してロボットハンド12で発生する把持力Fhに対抗して静止を維持するために各部に力が発生する。この力は、外力Fxとして検出される。そのため、この外力Fxは、供給電流Isに対応してロボットハンド12が発生する把持力Fhに相関する。そこで、ロボットハンド12のモータ15に既知の供給電流Isを供給し、この供給電流Isでロボットハンド12の爪17を駆動したときにロボット本体11に加わる外力Fxを検出することにより、モータ15への供給電流Isと外力Fxに対応する把持力Fhとの関係が補正パラメータとして取得される。ロボットハンド12の把持力Fhは、この補正パラメータを用いて制御される。これにより、例えば摩耗などによってロボットハンド12の把持力Fhが経時的に変化する場合でも、補正パラメータを用いることでモータ15への供給電流Isが補正される。その結果、力覚センサなどの追加の構成を必要とすることなく、供給電流Isによるロボットハンド12の駆動、および爪17と対象物28との接触という簡単な動作でモータ15への供給電流Isとロボットハンド12の把持力Fhとの関係が取得される。したがって、簡単な構成で経時的な変化にともなう把持力Fhの変化を補正することができる。
また、第2実施形態では、作成された補正パラメータは記憶部29に記憶される。そして、この記憶部29は、ロボットハンド12に設けられている。これにより、ロボットハンド12の個々に設けられた記憶部29は、ロボットハンド12の個体毎の補正パラメータを記憶する。そのため、ロボットハンド12を異なるロボット本体11で用いる場合でも、記憶部29に記憶された補正パラメータは適用されるロボット本体11に提供される。したがって、ロボットハンド12を複数のロボット本体11で用いる場合でも、補正パラメータをいずれのロボット本体11でも利用することができ、把持力Fhの補正を高精度に行なうことができる。
第2実施形態では、補正パラメータは、供給電流Isを、小さな値である最小電流値Iminから大きな値である最大電流値Imaxに徐々に変化させながら作成される。初期的に供給電流Isを大きな値に設定すると、固定された対象物28に接する爪17に過大な力が加わり、ロボットハンド12の破損や損傷を招くおそれがある。そこで、最小電流値Iminから最大電流値Imaxに変化させながら補正パラメータを作成することにより、ロボットハンド12の破損や損傷が低減される。したがって、安全かつ確実に補正パラメータを作成することができる。
以上説明した本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。
図面中、10はロボット、11はロボット本体、12はロボットハンド、13は制御ユニット(ロボット制御装置)、15はモータ、17は爪、22はロボット駆動部、23はハンド制御部、24は電流取得部、25はパラメータ作成部、26は把持力制御部、28は対象物、29は記憶部、31はロック機構、32は外力検出部を示す。

Claims (9)

  1. ロボット本体と、
    前記ロボット本体の先端に設けられ、物体を把持する爪、および前記爪を駆動するモータを有するロボットハンドと、
    を備えるロボットを制御するロボット制御装置であって、
    前記ロボット本体を、予め設定された目標力で駆動するロボット駆動部と、
    前記ロボット駆動部による前記ロボット本体の駆動によって、前記爪が固定された対象物に接している状態で前記爪の位置を変化させるように前記ロボット駆動部で前記ロボット本体を駆動したとき、前記爪の位置を維持するために前記モータへ供給される供給電流を取得する電流取得部と、
    前記目標力、および前記電流取得部で取得した前記供給電流から、前記供給電流と前記ロボットハンドの把持力との関係を示すパラメータを、補正パラメータとして作成するパラメータ作成部と、
    前記パラメータ作成部で作成した前記補正パラメータを用いて、前記ロボットハンドの把持力を制御する把持力制御部と、
    を備えるロボット制御装置。
  2. ロボット本体と、
    前記ロボット本体の先端に設けられ、物体を把持する爪、前記爪を駆動するモータ、および無動力で前記爪の位置を保持するロック機構を有するロボットハンドと、
    を備えるロボットを制御するロボット制御装置であって、
    前記モータへ予め設定された供給電流を供給して前記爪を駆動し、固定された対象物に前記爪を押し当てるハンド制御部と、
    前記ハンド制御部によって前記爪を前記対象物に押し当て続けるとき、前記ロボット本体の姿勢を維持するために、前記ロボット本体に加わる力を外力として検出する外力検出部と、
    前記モータへ供給した前記供給電流、および前記外力検出部で検出した前記外力から、前記供給電流と前記ロボットハンドの把持力との関係を示すパラメータを、補正パラメータとして作成するパラメータ作成部と、
    前記パラメータ作成部で作成した前記補正パラメータを用いて、前記ロボットハンドの把持力を制御する把持力制御部と、
    を備えるロボット制御装置。
  3. 前記パラメータ作成部で作成された前記補正パラメータを記憶する記憶部をさらに備え、
    前記記憶部が前記ロボットハンドに設けられている請求項1または2記載のロボット制御装置。
  4. ロボット本体と、
    前記ロボット本体の先端に設けられ、物体を把持する爪、および前記爪を駆動するモータを有するロボットハンドと、
    を備えるロボットにおいて、前記ロボットハンドの把持力を調整する把持力調整方法であって、
    前記ロボット本体を、予め設定された目標力で駆動して、前記爪を固定された対象物に押し当てる工程と、
    前記爪が前記対象物に押し当て続けられているとき、駆動する前記ロボット本体の移動に対抗して前記爪を前記対象物と接する位置に維持するために、前記爪を駆動する前記モータへ供給する供給電流を取得する工程と、
    前記目標力および前記供給電流から、前記供給電流と前記ロボットハンドの把持力との関係を示すパラメータを、補正パラメータとして作成する工程と、
    記補正パラメータを用いて、前記ロボットハンドの把持力を補正する工程と、
    を含む把持力調整方法。
  5. 前記目標力を、小さな値から大きな値に徐々に変化させつつ前記補正パラメータを作成する請求項4記載の把持力調整方法。
  6. ロボット本体と、
    前記ロボット本体の先端に設けられ、物体を把持する爪、前記爪を駆動するモータ、および無動力で前記爪の位置を保持するロック機構を有するロボットハンドと、
    を備えるロボットにおいて、前記ロボットハンドの把持力を調整する把持力調整方法であって、
    前記ロボット本体を固定した状態で前記モータへ予め設定された供給電流を供給し、前記爪を、固定された対象物に押し当てる工程と、
    前記モータの駆動によって前記爪が前記対象物に押し当て続けられるとき、駆動する前記爪の移動に対抗して固定された前記ロボット本体の姿勢を維持するために、前記ロボット本体に加わる力を外力として検出する工程と、
    前記供給電流および前記外力から、前記供給電流と前記ロボットハンドの把持力との関係を示すパラメータを、補正パラメータとして作成する工程と、
    記補正パラメータを用いて、前記ロボットハンドの把持力を補正する工程と、
    を含む把持力調整方法。
  7. 前記供給電流を、小さな値から大きな値に徐々に変化させつつ前記補正パラメータを作成する請求項6記載の把持力調整方法。
  8. 前記ロボット駆動部は、前記ロボット本体において前記ロボットハンドに近い軸を優先的に駆動する請求項1記載のロボット制御装置。
  9. 前記補正パラメータを作成するとき、前記ロボット本体において前記ロボットハンドに近い軸を優先的に駆動する請求項4から7のいずれか一項記載の把持力調整方法。
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