JP7059119B2 - 植物成長促進剤 - Google Patents

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Description

本発明はペプチドを含む植物成長促進剤に関する。
現在の農業現場では、肥料を土壌に散布することが必要である。肥料は一定の効果を得やすい化学化合物を用いることが主流であるが、近年では、農業で用いられている化学化合物の大部分が植物内に取り込まれずに、土壌あるいは海水を汚染するといった問題が生じている。
そうしたなか、環境保護の観点から有機肥料の注目が高まっている。近年、アミノ酸の一種であるプロリンが花芽形成促進剤(特許文献1)として、バリン、ロイシンがストレス耐性付与剤(特許文献2)として、それぞれ報告されている。一方、アミノ酸が連なったペプチドでは植物の生理活性を司る特定の受容体に作用することができるため、生理活性制御効果が非常に高いと期待され、Stomagenが報告されている(非特許文献1)。さらに、蛋白質を分解したペプチドであるSiapton(R)も上市されている(非特許文献2及び3)。
しかしながら、上記stomagenは気孔密度が向上し、農作物の収穫量が向上するものの、乾燥に弱くなることが懸念される。また、Siapton(R)のペプチドでは収穫量の向上には十分な効果が発揮できるが、外部環境からのストレスには耐性を示さず、外部環境によっては収穫量向上が見込めないため、さらに有用な農業資材用ペプチドの開発が求められている。
特開2003-48803号公報 特開2012-197249号公報
「Plant Cell Physiol」Vol.51(1)、p1-8、2010年発行 「Proc.Fla.State Hort.Soc.」Vol.116、p30-32、2003年発行 「Bioresource Technology」Vol.99、p2312-2318、2008年発行
本発明は、植物の成長を促進するとともに、外部ストレスへの耐性も付与することができるペプチドを含有する成長促進剤を提供することを目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、本発明に到達した。即ち本発明は、グルタミン酸(Glu)とプロリン(Pro)とを構成アミノ酸として含むペプチドであって、構成アミノ酸数が2個~個であるペプチド(A)を含む植物成長促進剤(X);グルタミン酸(Glu)とプロリン(Pro)とを構成アミノ酸として含み、構成アミノ酸数が2個~3個であるペプチド(A)を含有する外部ストレス耐性付与剤であって、前記外部ストレスが、塩、温度、酸化および干ばつからなる群から選ばれる少なくとも1種である外部ストレス耐性付与剤;前記植物成長促進剤又は前記外部ストレス耐性付与剤を使用した植物の生育方法である。
本発明の植物成長促進剤(X)は、植物の成長を促進するとともに、さらに外部ストレス(例えば、塩、温度、酸化、干ばつ)への耐性も付与することができる。上記環境外部ストレスのうち、とりわけ高温環境に対するストレス耐性付与効果が著しい。
本発明における植物成長促進剤(X)は、下記のペプチド(A)を含む。
<ペプチド(A)>
本発明の植物成長促進剤(X)に含まれるペプチド(A)は、グルタミン酸(Glu)とプロリン(Pro)とを構成アミノ酸として含むペプチドであって、構成アミノ酸数が2~50個である農業資材用ペプチドである。グルタミン酸は植物中のTCA回路で作用する酵素を効果的に活性化し、窒素源の吸収を促進することで、植物の生育の促進に寄与すると考えられる。一方、プロリンは細胞膜に対する浸透圧保護剤、蛋白質、酵素、細胞膜の変性保護材として寄与すると考えられる。
本発明における構成アミノ酸は、前記グルタミン酸(Glu)とプロリン(Pro)以外に、その他のアミノ酸(am)を構成アミノ酸としてもよい。
その他のアミノ酸(am)としては、例えば、アラニン(Ala)、アルギニン(Arg)、アスパラギン(Asn)、アスパラギン酸(Asp)、システィン(Cys)、グルタミンGln)、グリシン(Gly)、ヒスチジン(His)、イソロイシン(Ile)、ロイシン(Leu)、リシン(Lys)、メチオニン(Met)、フェニルアラニン(Phe)、セリン(Ser)、トレオニン(Thr)、トリプトファン(Trp)、チロシン(Tyr)、バリン(Val)が挙げられる。
ペプチド(A)の構成アミノ酸[グルタミン酸(Glu)とプロリン(Pro)とその他のアミノ酸(am)]の数に基づいて、グルタミン酸(Glu)とプロリン(Pro)との合計の数は、好ましくは30~100%、さらに好ましくは50~100%、とくに好ましくは70~100%である。
また、ペプチド(A)の構成アミノ酸の数は、好ましくは2~50個、さらに好ましくは4~40個、とくに好ましくは8~30個である。50個を越える場合、植物に対する生理活性制御効果が低くなるため好ましくない。
本発明のペプチド(A)は、公知の製造方法によって得られ、例えば、後述の方法によって製造できる。
本発明の植物成長促進剤は、前記の農業資材用ペプチド(A)以外に、さらに他の化合物を含有していてもよい。
本発明の植物成長促進剤は、本発明の効果を損なわない限り、さらに任意の成分を含んでいてもよい。このような成分としては、溶媒、担体、pH調整剤、植物体への展着力を高めるための展着剤、植物への浸透性を高めるための界面活性剤等の成分、肥効を高めるためのミネラル等の肥料成分、農薬成分、バインダー、増量剤等が挙げられる。これらの成分としては、例えば、通常農薬、肥料等に用いられている成分を用いることができる。
本発明の成長促進剤の剤型は液剤、粉剤、粒剤、乳剤、水和剤、油剤、エアゾール、フロアブル剤等の何れの剤型でもよく、使用の為の薬剤の形態、その使用形態、使用方法は特に限定されるものではない。水に希釈して使用する場合は、0.1~100ppmの濃度の水溶液、水性分散液あるいは乳化液として植物の葉面や根へ散布する、あるいは栽培する土壌に含有してもよい。
本発明の植物成長促進剤(X)によって、ストレス耐性を付与することができる植物としては、特に制限されず、果菜類では、トマト、ピーマン、エンドウ、キュウリ、スイカ、エダマメ、メロン、イチゴ、ピーマン、オクラ、ナス、サヤインゲン、カボチャ、ソラマメ、トウモロコシなどが挙げられる。葉菜類としては、フキ、ネギ、ミョウガ、ニンニク、サラダナ、ラッキョウ、ブロッコリー、キャベツ、シソ、ハクサイ、チンゲンサイ、セリ、ウド、ホウレンソウ、ツケナ類、カリフラワー、レタス、メキャベツ、アスパラガス、ミツバ、タマネギ、パセリ、ニラ、シュンギク、セルリーなどが挙げられる。根菜類としては、大根、カブ、ゴボウ、ニンジン、ジャガイモ、サトイモ、サツマイモ、山芋、ショウガ、レンコンなどが挙げられる。その他に、イネ、麦類、花卉類などにも適用できる。
本発明の植物成長促進剤(X)の温度ストレス耐性付与効果としては、例えば、35℃~45℃の高温条件や0℃~10℃の低温条件において正常な生育を促す効果が挙げられる。また、塩ストレス付与効果としては、塩化ナトリウム0.1~3.0wt%存在下において正常な生育を可能とする。干ばつストレス耐性付与効果としては、相対湿度10~40%においても正常な生育を可能とする。
<植物の生産方法>
本発明の植物の生産方法は、前記植物成長促進剤(X)を使用したものである。その使用方法は、好適には、前記の形態のものを、前記の方法により使用する。
以下に本発明の植物成長促進剤(X)の製造方法の一例を示す。
(i)組換え大腸菌作製
目的ペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む発現ベクターで大腸菌を形質転換することで組換え大腸菌を作製する。
(ii)培養
(ii-1)発現ベクターで形質転換した大腸菌を培養する。培養は寒天培地上で通常15~43℃で3~72時間行う。
(ii-2)培養に用いる培地を121℃、20分間オートクレーブ滅菌を行い、ここに寒天培地で培養した組み換え細菌を本培養する。通常15~43℃で12~72時間行う。
(iii)精製
(iii-1)培地中に分泌されたペプチドは、遠心分離、中空糸分離、ろ過等で微生物及び微生物残さと分離される。
(iii-2)ペプチドを含む培地は、イオン交換カラム、ゲルろ過カラム、疎水カラム、アフィニティカラム及び限外カラム等のカラム処理を繰り返し、エタノール沈殿、硫酸アンモニウム沈殿及びポリエチレングリコール沈殿等の沈殿処理を必要に応じ適宜おこなうにことよって分離精製される。
上記の(iii)のペプチドの分離・取り出し工程におけるカラムクロマトグラフィーに使用される充填剤としては、シリカ、デキストラン、アガロース、セルロース、アクリルアミド及びビニルポリマー等が挙げられ、市販品ではSephadexシリーズ、Sephacrylシリーズ、Sepharoseシリーズ(以上、Pharmacia社)、Bio-Gelシリーズ(Bio-Rad社)等があり入手可能である。
以下の実施例及び比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。尚、実施例6~14は参考例である。
実施例における評価<作物重量の測定方法>は下記に記載の通りに行った。
<作物重量の測定方法>
作物重量は、植物成長促進剤(X)で土壌処理する工程以外は同一条件で栽培した実施例及び比較例の現物重量又は乾燥重量を測定することで、その増加量を算出することができる。増加量は30%以上が好ましく、35%以上がより好ましく、40%以上が更に好ましい。
植物成長促進剤(X)で土壌処理した作物(対象試料)とペプチドを処理していない作物(ブランク)のそれぞれの作物を土壌から取り出し、根に付いた土壌や汚れ等を流水にて十分落とし、それぞれの重量を測定する(現物重量)。
また、それぞれの作物を70度で5日間乾燥させその後の重量を測定する(乾燥重量)。
作物重量増加量(%)は、それぞれ以下の式に基づいて算出できる。
作物重量(現物重量)増加量(%)=〔(対象試料-ブランク)/(ブランク)〕×100
作物重量(乾燥重量)増加量(%)=〔(対象試料の乾燥重量-ブランクの乾燥重量)/(ブランクの乾燥重量)〕×100
ここで、本発明の植物成長促進剤(X)について「成長促進効果が見られる場合」とは、例えば、ストレス環境下で本発明の植物成長促進剤(X)を使用する場合と使用しない場合とを比較して、上述の現物重量増加量(%)又は乾燥重量増加量(%)が増大することをいう。植物成長促進剤(X)を使用する場合における、現物重量増加量(%)又は乾燥重量増加量(%)は、本発明の植物成長促進剤(X)を使用しない場合と比較して60%以上、好ましくは70%、さらに好ましくは85%以上に増大すればよい。上記「成長促進効果がある場合」とは、本発明の植物成長促進剤(X)の使用なしには全く生育が認められない場合に、本発明の(X)の使用により生育が認められるようになる場合を含む。植物が生育する期間の内、全期間が高温条件であってもよく、一部の期間が高温条件であってもよい。また、植物が高温条件にさらされた後、植物の生育は全期間に渡って通常の生育温度条件で行われてもよい。一方、「成長促進効果がみられない場合」とは、ストレスを与える事以外は通常の生育条件で育てた場合に、現物重量増加量(%)又は乾燥重量増加量(%)が20%以下に抑制されることをいい、全く生育が認められない場合を含む。
現物重量と乾燥重量のいずれの測定で作物重量を算出してもかまわないが、作物の正味の量を反映している乾燥重量によって評価する方がより好ましい。この作物重量増加量は物質生産及び重量の増加をあらわすものであるため、作物の生育の直接的な指標となる。
<製造例1>
○ペプチド(A-1)の作製
特開2012-5457号公報中の実施例記載の方法に準じて、Glu Pro配列ペプチドを発現する大腸菌(α-1)を作製した。次に、大腸菌(α-1)をLB培養液(バクトトリプトン10g/L、イーストエキストラクト5g/L、NaCl10g/L、アンピシリン100mg/L)1mlに白金耳で植菌して37℃で一夜振とう培養を行った後、遠心機を用いて集菌し、集菌体の大腸菌(α-1)を得た。続いて、集菌体の大腸菌(α-1)を、100mg/L アンピシリン、0.1mM IPTG及びプロテアーゼ阻害剤ミックス(和光純薬(株)製))0.1mlを含有するTB培養液(Difco社)1mlに植菌し、37℃16時間振とう培養を行った。遠心分離機(5,000G、10分)によって集菌を行った後、集菌体を緩衝液(50mM Tris(pH7.5)、100mM NaCl)に懸濁して超音波破砕(200W、10分)を行った。特開2011-217671号公報中の実施例記載の方法に準じて、ペプチド(A-1)を生産した。
生産したペプチドの量はSDS-PAGEにより解析して、Glu Pro配列であるペプチド(A-1)のバンドを定量した。蒸留水(大塚製薬社製)を用いて1g/Lペプチド溶液に調製し、以降の実験に用いた。
<製造例2>
○ペプチド(A-2)の作製
特開2012-5457号公報中の実施例記載の方法に準じて、Glu Pro Pro配列ペプチドを発現する大腸菌(α-2)を作製した。
それ以降は製造例1と同じ操作を行い、Glu Pro Pro配列であるペプチド(A-2)を得た。
<製造例3>
○ペプチド(A-3)の作製
特開2012-5457号公報中の実施例記載の方法に準じて、Glu Pro Glu配列ペプチドを発現する大腸菌(α-3)を作製した。
それ以降は製造例1と同じ操作を行い、ペプチド(A-3)を得た。
<製造例4>
○ペプチド(A-4)の作製
特開2012-5457号公報中の実施例記載の方法に準じて、Glu Ser Pro 配列ペプチドを発現する大腸菌(α-4)を作製した。
それ以降は製造例1と同じ操作を行い、ペプチド(A-4)を得た。
<製造例5>
○ペプチド(A-5)の作製
特開2012-5457号公報中の実施例記載の方法に準じて、Ser Pro Glu
配列ペプチドを発現する大腸菌(α-5)を作製した。
それ以降は製造例1と同じ操作を行い、ペプチド(A-5)を得た。
<製造例6>
○ペプチド(A-6)の作製
特開2012-5457号公報中の実施例記載の方法に準じて、Glu Pro Ala Met Lys Leu Ser Phe Lys Ala配列ペプチド(1)を発現する大腸菌(α-6)を作製した。
それ以降は製造例1と同じ操作を行い、ペプチド(A-6)を得た。
<製造例7>
○ペプチド(A-7)の作製
特開2012-5457号公報中の実施例記載の方法に準じて、Phe Lys Pro Ala Ser Glu Met Ala Leu Lys配列ペプチド(2)を発現する大腸菌(α-7)を作製した。
それ以降は製造例1と同じ操作を行い、ペプチド(A-7)を得た。
<製造例8>
○ペプチド(A-8)の作製
特開2012-5457号公報中の実施例記載の方法に準じて、Glu Pro Glu Pro Ser Lys Tyr Ala Thr His配列ペプチド(3)を発現する大腸菌(α-8)を作製した。
それ以降は製造例1と同じ操作を行い、ペプチド(A-8)を得た。
<製造例9>
○ペプチド(A-9)の作製
特開2012-5457号公報中の実施例記載の方法に準じて、Glu Pro Glu Pro Glu Pro Tyr Ala Thr His配列ペプチド(4)を発現する大腸菌(α-9)を作製した。
それ以降は製造例1と同じ操作を行い、ペプチド(A-9)を得た。
<製造例10>
○ペプチド(A-10)の作製
特開2012-5457号公報中の実施例記載の方法に準じて、Glu Pro Glu Pro Glu Pro Glu Pro Glu Pro配列ペプチド(5)を発現する大腸菌(α-10)を作製した。
それ以降は製造例1と同じ操作を行い、ペプチド(A-10)を得た。
<製造例11>
○ペプチド(A-11)の作製
特開2012-5457号公報中の実施例記載の方法に準じて、Glu Glu Pro Glu Pro Glu Pro Pro Pro Glu配列ペプチド(6)を発現する大腸菌(α-11)を作製した。
それ以降は製造例1と同じ操作を行い、ペプチド(A-11)を得た。
<製造例12>
○ペプチド(A-12)の作製
特開2012-5457号公報中の実施例記載の方法に準じて、Glu Pro Gly Met Asn Lys His Leu Thr Tyr Lys Ser His Asn Phe Lys Met Gly Lys Thr配列ペプチド(7)を発現する大腸菌(α-12)を作製した。
それ以降は製造例1と同じ操作を行い、ペプチド(A-12)を得た。
<製造例13>
○ペプチド(A-13)の作製
特開2012-5457号公報中の実施例記載の方法に準じて、Tyr Leu Gly Lys Met Thr Glu Lys Met Gly Lys Asn Thr Pro Phe Ser Lys His His Asn配列ペプチド(8)を発現する大腸菌(α-13)を作製した。
それ以降は製造例1と同じ操作を行い、ペプチド(A-13)を得た。
<製造例14>
○ペプチド(A-14)の作製
特開2012-5457号公報中の実施例記載の方法に準じて、Glu Pro Gly Met Asn Lys His Leu Thr Tyr Lys Ser His Asn Phe Lys Met Gly Lys Thr Gly Met Asn Lys His Leu Thr Tyr Lys Ser His Phe Lys Met Gly Lys Asn Phe Lys Met Gly Lys Thr Gly Met Asn Phe Lys Met Ser配列ペプチド(9)を発現する大腸菌(α-14)を作製した。
それ以降は製造例1と同じ操作を行い、ペプチド(A-14)を得た。
<比較製造例1>
○ペプチド(A’-1)の作製
特開2012-5457号公報中の実施例記載の方法に準じて、Ser Ser Ser配列ペプチドを発現する大腸菌(α’-1)を作製した。
それ以降は製造例1と同じ操作を行い、ペプチド(A’-1)を得た。
<比較製造例2>
○ペプチド(A’-2)の作製
特開2012-5457号公報中の実施例記載の方法に準じて、Glu Ser Ser配列ペプチドを発現する大腸菌(α’-2)を作製した。
それ以降は製造例1と同じ操作を行い、ペプチド(A’-2)を得た。
<比較製造例3>
○ペプチド(A’-3)の作製
特開2012-5457号公報中の実施例記載の方法に準じて、Pro Ser Ser配列ペプチドを発現する大腸菌(α’-3)を作製した。
それ以降は製造例1と同じ操作を行い、ペプチド(A’-3)を得た。
<実施例1~14、比較例1~4>
<試験培地Aの調製>
30cm×20cm×20cmのプラスチックス製のプランターに砂質土壌(川砂)
5kgを入れた。
砂質土壌8.3kgに化学肥料(窒素:リン酸:カリ=1:1:1)0.3kgを加え十分に混合した土壌を砂質土壌の入ったプランターの上に積層し、1000gの水道水を灌水して試験培地Aを作成した。なお、ペプチドを表1に示す濃度となるように添加した。結果を表1に示す。
<植物の生育>
試験培地Aにキュウリ、大根、ホウレンソウ、イネを播種した。各作物について12株ずつ用意し、室温が25℃で照度が2000ルクスの場所(ハウス内)で試験を行った。3日おきに100gの水道水を灌水し、14日間の各植物の生育状況(12株の平均値)を作物重量として評価した。
作物重量(乾燥重量)増加量(%)は、それぞれ以下の式に従って算出した。
作物重量(乾燥重量)増加量(%)=〔(各実施例における乾燥重量-比較例1(ブランク)の乾燥重量)/(比較例1(ブランクの乾燥重量)〕×100
作物重量(乾燥重量)増加量(%)=〔(比較例1以外の各比較例における乾燥重量-比較例1(ブランク)の乾燥重量)/(比較例1(ブランクの乾燥重量)〕×100
Figure 0007059119000001
<実施例15~28、比較例5~8>
外部ストレスとして、試験培地Aおよび3日おきに灌水する100gの水道水に、塩化ナトリウム1wt%を含んだ高塩条件下での植物生育状況を確認した。塩濃度以外は<実施例1~14、比較例1~4>と同様の条件で植物を栽培し、作物重量を評価した。なお、ペプチドを表2に示す濃度となるように添加した。結果を表2に示す。
作物重量(乾燥重量)増加量(%)は、それぞれ以下の式に従って算出した。
作物重量(乾燥重量)増加量(%)=〔(各実施例における乾燥重量-比較例5(ブランク)の乾燥重量)/(比較例5(ブランクの乾燥重量)〕×100
作物重量(乾燥重量)増加量(%)=〔(比較例5以外の各比較例における乾燥重量-比較例5(ブランク)の乾燥重量)/(比較例5(ブランクの乾燥重量)〕×100
Figure 0007059119000002
<実施例29~42、比較例9~12>
外部ストレスとして育苗用のビニールハウス内の室温を36℃に調整した、高温条件下での植物生育状況を確認した。温度条件以外は<実施例21~34、比較例21>と同様の条件で植物を栽培し、作物重量を評価した。なお、ペプチドを表3に示す濃度となるように添加した。結果を表3に示す。
作物重量(乾燥重量)増加量(%)は、それぞれ以下の式に従って算出した。
作物重量(乾燥重量)増加量(%)=〔(各実施例における乾燥重量-比較例9(ブランク)の乾燥重量)/(比較例9(ブランクの乾燥重量)〕×100
作物重量(乾燥重量)増加量(%)=〔(比較例9以外の各比較例における乾燥重量-比較例9(ブランク)の乾燥重量)/(比較例9(ブランクの乾燥重量)〕×100
Figure 0007059119000003
表1~3の結果から、本発明のペプチド(A)を含有する植物成長促進剤は、比較のものと比べて、植物の成長を促進するとともに、外部ストレスへの耐性も付与することがわかる。
本発明のペプチド(A)を含有する植物成長促進剤は、種々の農業資材として、好適に用いられ、とくに植物の成長促進剤、外部ストレス耐性付与剤としても、きわめて有用である。

Claims (3)

  1. グルタミン酸(Glu)とプロリン(Pro)とを構成アミノ酸として含み、構成アミノ酸数が2個~個であるペプチド(A)を含有する植物成長促進剤(X)。
  2. グルタミン酸(Glu)とプロリン(Pro)とを構成アミノ酸として含み、構成アミノ酸数が2個~3個であるペプチド(A)を含有する外部ストレス耐性付与剤であって、
    記外部ストレスが、塩、温度、酸化および干ばつからなる群から選ばれる少なくとも1種である外部ストレス耐性付与剤
  3. 請求項1に記載の植物成長促進剤又は請求項2に記載の外部ストレス耐性付与剤を使用した植物の生育方法。
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