JP2004242505A - 環境ストレス抵抗性を増強した植物の作出方法 - Google Patents

環境ストレス抵抗性を増強した植物の作出方法 Download PDF

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芳久 春日部
Toshio Ga
利雄 賀
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Masashi Tachibana
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Abstract

【課題】環境ストレス抵抗性及び生産性を増強した植物の栽培/製造方法を提供する。
【解決手段】種子形態及び/又は生育過程において、植物をポリアミンで処理することを特徴とする塩ストレス、乾燥ストレス、病害虫ストレス及び酸ストレスからなる群から選ばれる植物の環境ストレス抵抗性を増強する方法。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は植物に対して、環境ストレス抵抗性を増強する作用を有することを特徴とするポリアミンにより種子形態または生育過程において処理せしめることにより、環境ストレス抵抗性を増強した植物を作出し、栽培の安定化と生産性ないし形質の向上を可能とする植物の育成方法や、苗の貯蔵や輸送における生育の向上を可能とする植物の育成方法に関する。
【0002】
また、本発明は、このようにして得られた植物またはその種子、果実、塊茎、塊根、根茎、葉、茎等の地上部または地下部或いはその誘導体(例えば生分解性プラスチック)の製造方法に関する。
【0003】
【従来の技術】
植物はそれぞれの生息地の温度に適応して、その地域の温度を最適温度域として生活している。しかし、植物は生育適温の上限または下限を越えるような環境に遭遇すると高温ストレスや低温ストレスを受け、徐々にあるいは急激に細胞の生理機能が損なわれて障害を引き起こす。
【0004】
これまでに、種々の温度環境に適応した野生の植物を食料作物や工芸作物などに利用するために、選抜や交雑育種など育種的手段によって作物の温度適応性の拡大が試みられてきた。また、野菜や花卉、果樹等の園芸作物においては育種的手段に加えて、施設園芸で栽培可能な期間の拡大を図ってきた。しかし、植物の栽培地域によっては気候が著しく異なるとともに、四季の変化が著しいので地域や季節によっては作物は生育に不適な温度環境にさらされる危険性が大きい。
【0005】
塩ストレスについては全陸地面積の約10%が塩害地域といわれ、近年東南アジアやアフリカなどの乾燥地を中心に塩類土壌の拡大が農業上深刻な問題となっている。
【0006】
乾燥ストレスは植物にとって重要なストレスで、温度が制限要因とならないときには降雨量とその分布によっては大きな影響を受ける。特に、主要な作物栽培地域である半乾燥地域などでは、作物の生育や収量は乾燥ストレスによって著しく左右される。
【0007】
これまで、環境ストレス抵抗性を高めるために交雑育種や遺伝子工学を利用した育種、植物ホルモンや植物調節剤の作用を利用した研究が行われている。環境ストレス抵抗性を増強する作用を持つ植物ホルホンや植物生長調節剤としてはアブシジン酸、ブラシノステロイド、ビタミンB1、ビオチン、糖類等が知られているが実際には効果の点で十分とはいえず実用化には至っていない。
【0008】
ポリアミンは第1級アミノ基を2つ以上有する脂肪族炭化水素の総称であって、生体内に普遍的に存在する天然物であり、20種類以上のポリアミンが見出されている。代表的なポリアミンとしてはプトレシン、スペルミジン、スペルミンがある。ポリアミンの主な生理作用としては、▲1▼核酸との相互作用による核酸の安定化と構造変化、▲2▼種々の核酸合成系への促進作用、▲3▼タンパク質合成系の活性化、▲4▼細胞膜の安定化や物質の膜透過性の強化などが知られている。植物におけるポリアミンの役割としては細胞増殖や分裂時に核酸、タンパク質生合成の促進効果や細胞保護が報告されている。
【0009】
近年、ポリアミンの種々の環境ストレスに対する関わりが報告されている。塩ストレス(Plant Physiol., 91, 500−504, 1984)、酸ストレス(Plant Cell Physiol., 38(10), 156−1166, 1997)、浸透ストレス(Plant Physiol. 75, 102−109, 1984)、オゾンストレス(Environ. Pollut., 61, 95−106, 1989)、病原菌感染ストレス(New Phytol., 135, 467−473, 1997)、除草剤ストレス(Plant Cell Physiol., 39(9), 987−992, 1998)などとの関わりが報告されているが、いずれの報告も生長発育反応やストレス抵抗性とポリアミン濃度の変化の関連性からポリアミンの関与を推定したものであり、植物をポリアミンで処理することで環境ストレス抵抗性が増強することについては報告されていない。
【0010】
ポリアミンと環境ストレスに関する報告としては、イネ植物でのみ報告がある。例えば、Leeらは、分離根培養において低温処理期間中のポリアミン濃度の変化と外生ポリアミンの効果としてポリアミンを分離根培養の培地中に添加し低温処理後、25℃で3日間インキュベートした後分離根長の再生長率を測定し(Plant Science, 122, 111−117, 1997)、データには示されていないが、プトレシン0.1mM以上の濃度で部分的な回復作用が見られらと報告している。また、Leeらはイネ幼植物の根と地上部での低温処理期間中のポリアミン濃度の変化とアルギニン脱炭酸酵素(ADC)、オルニチン脱炭酸酵素(ODC)とS−アデノシルメチオニン脱炭酸酵素(SAMDC)の酵素活性の変化についても報告している(Plant Science, 126, 1−10, 1997)。
【0011】
いずれの文献においても低温処理期間中でのポリアミン濃度とポリアミン代謝関連酵素活性の変化が中心に示さており、分離根培養系での外生ポリアミンの効果については、低温処理後3日間、常温で生育したときの回復性を検討したものであり、低温処理期間中や直後の萎凋やネクロシス等の低温ストレス障害に対する効果については明らかにされていない。また、低温処理後の再生長率は分離根培養系での効果の確認であり、インタクトな植物を用いたものではなく実用的レベルでの効果が十分確認されたとはいえない。
【0012】
田島らはイネの幼植物の低温ストレス障害である葉身の萎凋程度と低温処理終了後27℃に移してから2〜3日後の生存率を検討した(Japan Jour. Crop Sci., 50(3), 411−412, 1981)。20ppmと100ppmのスペルミジンとスペルミンの培地添加の効果を調べたところ、生存率についてはスペルミンでは効果がなく、スペルミジンでは効果が認められたが、萎凋はいずれのポリアミンも軽減しなかったと報告している。しかし、スペルミジンの効果は再現性に乏しく、実験によっては全く効果が認められていない。このようなことから、田島らは、スペルミジンは単独では低温障害軽減効果を示さないと報告している。
【0013】
さらに、果実や野菜などの有用植物の栽培では、環境ストレス抵抗性を増強した場合において、環境ストレスの有無ないし程度にかかわらず、これらの味が劣化せず、収量が増大することが望ましい。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、環境ストレス抵抗性の高い品種と低い品種での生化学的解析を行い環境ストレス抵抗性に密接に関与するメカニズムを明らかし、実用レベルでの効果を確認するとともに、環境ストレス抵抗性を増強した植物を作出し、栽培の安定化と生産性ないし形質の向上を可能とする植物の育成方法や苗の貯蔵や輸送における生育の向上を可能とする植物の育成方法を提供することにある。これまでポリアミンについては種々の観点から研究されているが、ポリアミンを植物に処理することで塩ストレス抵抗性や乾燥ストレス抵抗性への影響に関する研究は少なく、ポリアミンが環境ストレス抵抗性を増強する作用を有することを明らかにすることは重要な課題である。
【0015】
さらに、環境ストレスは、栽培の年度、季節、地域などにより変化するため、果実、野菜などの味覚が環境ストレス増強作用の付与、環境ストレスの有無及び程度により少なくとも劣化せず、収量が増大することが望ましい。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記のような事情に鑑み、植物の環境ストレス抵抗性を向上させるために鋭意研究した結果、植物をポリアミンで処理することによって植物の生産性(例えば果実、野菜等の有用物質の収量)ないし形質が向上し、環境ストレス抵抗性が増強されることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以下のような構成から成る。
(1) 種子形態及び/又は生育過程において、植物をポリアミンで処理することを特徴とする塩ストレス、乾燥ストレス、病害虫ストレス及び酸ストレスからなる群から選ばれる植物の環境ストレス抵抗性を増強する方法。
(2) 環境ストレス抵抗性が塩ストレス抵抗性である、(1)に記載の方法。
(3) 環境ストレス抵抗性が乾燥ストレス抵抗性である、(1)に記載の方法。
(4) 塩ストレス抵抗性と乾燥ストレス抵抗性を同時に増強する、(1)に記載の方法。
(5) 植物の種子をポリアミンで処理する(1)記載の方法。
(6) 生育過程にある植物をポリアミンで処理する(1)記載の方法。
(7) 生育過程にある植物を部分的にポリアミンで処理する(6)記載の方法。
(8) 処理される植物の部分が蕾、花、子房、果実、葉、茎、根から選択される少なくとも1種である(7)記載の方法。
(9) 植物が双子葉植物である(1)に記載の方法。
(10) 植物がヒルガオ科植物である(1)に記載の方法。
(11) 植物がサツマイモ植物である(1)に記載の方法。
(12) ポリアミンが第一級アミノ基を2つ以上有する脂肪族炭化水素からなる群から選ばれた化合物である(1)に記載の方法。
(13) ポリアミンが1,3−ジアミノプロパン、プトレシン、カダベリン、カルジン、スペルミジン、ホモスペルミジン、アミノプロピルカダベリン、テルミン、スペルミン、テルモスペルミン、カナバルミン、アミノペンチルノルスペルミジン、N,N−ビス(アミノプロピル)カダベリン、ホモスペルミン、カルドペンタミン、ホモカルドペンタミン、カルドヘキサミン、ホモカルドヘキサミンよりなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物である(12)記載の環境ストレス抵抗性が増強された植物の作出方法。
(14) ポリアミンがプトレシン、スペルミジン、スペルミンからなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物である(13)記載の方法。
(15) 液状、ペースト状、粉状、あるいは粒状であるポリアミンを含んで成るポリアミン組成物を用いて種子形態もしくは生育過程の植物を処理する(1)に記載の方法。
(16) ポリアミンを0.01〜100mMの濃度で含んで成るポリアミン組成物を用いて種子形態もしくは生育過程の植物を処理する(1)記載の方法。
(17) 種子形態及び/又は生育過程において、植物をポリアミンで処理することを特徴とするポリアミン非処理の植物と比較して植物の生産性ないし形質を向上する方法。
(18) 植物が双子葉植物である(17)に記載の方法。
(19) 植物がヒルガオ科植物である(17)に記載の方法。
(20) 植物がサツマイモ植物である(17)に記載の方法。
(21) 種子形態及び/又は生育過程において、植物をポリアミンで処理することを特徴とする生産性ないし形質が増強された植物の製造方法。
(22) (1)〜(21)のいずれかに記載の方法から得られる植物の葉、茎、塊茎、根、塊根、花、子房、果実、種子、繊維又はカルス。
(23) (1)〜(21)のいずれかに記載の方法から得られる有用物質。
(24) 種子形態及び/又は生育過程において、サツマイモ植物をポリアミンで処理することを特徴とする生産性ないし形質が向上されたサツマイモの製造方法。
(25) 種子形態及び/又は生育過程において、サツマイモ植物をポリアミンで処理し、生育して生産性ないし形質の向上したサツマイモを収穫する工程、
得られたサツマイモからサツマイモデンプンを分離する工程
を包含するサツマイモデンプンの製造方法。
(26) 種子形態及び/又は生育過程において、サツマイモ植物をポリアミンで処理し、生育して生産性ないし形質の向上したサツマイモを収穫する工程、
得られたサツマイモからサツマイモデンプンを分離する工程
該サツマイモデンプンを生分解性プラスチックに変換する工程を
を包含する生分解性プラスチックの製造方法。
(27)生分解性プラスチックがポリ乳酸である(24)に記載の方法。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明においてポリアミンで処理される植物は、種子形態または生育過程にあるものである。生育過程にある植物は、全体にあるいは部分的に直接あるいは間接的にポリアミンにより処理される。ポリアミンにより処理することのできる部位としては、特に限定されないが、好ましくは植物の全樹、蕾、花、子房、果実、葉、茎、根等である。処理することのできる生育過程としては、特に限定されないが、好ましくは発芽後から成熟した果実や種子、塊茎、塊根などが採れるまでが挙げられる。
【0018】
本発明において使用するポリアミンは、生物体内に普遍的に存在するきわめて一般的な天然物であり、第一級アミノ基を2つ以上有する脂肪族炭化水素化合物が挙げられる。例えば、1,3−ジアミノプロパン、プトレシン、カダベリン、カルジン、スペルミジン、ホモスペルミジン、アミノプロピルカダベリン、テルミン、スペルミン、テルモスペルミン、カナバルミン、アミノペンチルノルスペルミジン、N,N−ビス(アミノプロピル)カダベリン、ホモスペルミン、カルドペンタミン、ホモカルドペンタミン、カルドヘキサミン、ホモカルドヘキサミンなどが挙げられる。
【0019】
上記ポリアミンによる処理は、ポリアミンとともに、界面活性剤、展着剤等を含んで成るポリアミン組成物を用いて行うのが好ましい。該組成物の形態は、特に限定されないが、好ましくは液状、粒状、粉末状、ペースト状において用いることができる。また、該組成物中のポリアミンの含有率は、特に限定されないが、通常0.01〜100mM、好ましくは0.1〜10mMである。さらに、該ポリアミン含有組成物に、低温ストレス抵抗性に対する効果が報告されているアブシジン酸(ABA)やブラシノステロイドなどの植物ホルモンや糖類等を添加してもよい。また必要に応じて希釈剤、賦形剤等を添加してもよい。
【0020】
該組成物がペースト状品の場合、上記の液状品にラノリン、ワセリン等のペースト剤を混合することにより調製できる。該組成物が粉末状品の場合は、ポリアミンを適当量のクレー、カオリン、タルク、珪藻土、シリカ、炭酸カルシウム、モンモリナイト、ベントナイト、長石、石英、アルミナ、おがくず等の個体担体を混合することにより調製することができる。また、該組成物が顆粒状品の場合は、上述の粉末状品を常法に従い造粒し、調製することができる。
【0021】
本発明においては、植物の種子形態および生育過程において、ポリアミンの処理を施すに際しては、上記のようなポリアミンを含有する組成物を直接的に植物の全樹、蕾、花、子房、果実、葉、茎、根への散布、塗布、浸漬、更には、間接的に育成土壌や培地、養液栽培の培養液に添加等の手段により実施するのが好ましい。このように処理された植物は、生育過程においてポリアミンを取り込み、取り込まれたポリアミンの作用によって、環境ストレス遭遇時の環境ストレス抵抗性を増強することができる。
【0022】
本発明において環境ストレスとは、塩、乾燥、病害虫(病原体、害虫)、酸(低pH)からなる環境から受けるストレスを意味する。塩ストレスは、植物の生育適塩濃度の上限を越えるような環境に植物が遭遇することによって植物が受けるストレスであり、塩ストレスを受けた植物は過剰な塩が細胞内に流入して徐々にあるいは急激に細胞の生理機能が損なわれて傷害が引き起こされる。乾燥ストレスは、植物の生育適水分濃度の下限を越えるような環境に植物が遭遇することによって植物が受けるストレスであり、乾燥ストレスを受けた植物は徐々にあるいは急激に細胞の生理機能が損なわれて傷害が引き起こされる。病害虫ストレスは、植物の生育適量の上限を超えるような病原体又は害虫に植物が遭遇することによって植物が受けるストレスであり、病害虫ストレスを受けた植物はその作用によって徐々にあるいは急激に生長機能が損なわれて傷害が引き起こされる。酸ストレスは、植物の生育適酸濃度の下限を越えるような環境に植物が遭遇することによって植物が受けるストレスであり、酸ストレスを受けた植物は徐々にあるいは急激に細胞の生理機能が損なわれて傷害が引き起こされる。
【0023】
本発明において、環境ストレス抵抗性の増強方法とは、植物を少なくとも1種類のポリアミンで処理することで処理前に比して環境ストレス抵抗性を付与若しくは向上する方法をいう。ポリアミンは種々の環境ストレス(塩、乾燥、病害虫(病原体、害虫)、酸(低pH))抵抗性に関わっていることから、これらの様々な環境ストレス抵抗性が改良される。例えば、植物を少なくとも1種類のポリアミンで処理することにより、塩ストレス抵抗性(耐性)、乾燥ストレス抵抗性(耐性)、病害虫ストレス抵抗性(耐性)、酸ストレス抵抗性(耐性)がポリアミンで処理されていない植物に比べて向上した植物が挙げられる。
【0024】
具体的には、塩ストレス抵抗性の増強方法は、植物の生育過程において遭遇する塩ストレスによる生長抑制や傷害を回避若しくは低減する方法である。乾燥ストレス抵抗性の増強方法は、植物の生育過程において遭遇する乾燥ストレスによる生長抑制や傷害を回避若しくは低減する方法である。塩ストレス抵抗性と乾燥ストレス抵抗性の増強方法とは、植物の生育過程において遭遇する塩ストレスと乾燥ストレスによる生長抑制や傷害を回避若しくは低減する方法である。病害虫ストレス抵抗性の増強方法は、植物の生育過程において遭遇する病害虫ストレスによる生長抑制や傷害を回避若しくは低減する方法である。酸ストレス抵抗性の増強方法は、植物の生育過程において遭遇する酸ストレスによる生長抑制や傷害を回避若しくは低減する方法である。
【0025】
これによって、栽培の安定化、生産性、収量、形質の向上、栽培地域、面積の拡大などが期待できる。
【0026】
本発明において「生産性ないし形質が改良される」とは、植物のあらゆる器官(組織)、例えば、茎、塊茎、葉、根、塊根、蕾、花、花弁、子房、果実、さや、さく果、種子、繊維、胚珠などのサイズ、総重量、数量などが増大することや生育期間が短縮すること(生産性の改良)、該器官(組織)に関わる形質(例えば、トマト、キュウリ、バナナなどは着果した果実の数や大きさの増大、ジャガイモやキャッサバなどは塊茎の数や大きさの増大、サツマイモなどは塊根の数や大きさの増大、トウモロコシ、イネ、ダイズなどは種子(胚乳)の数や大きさの増大、ワタなどはコットンボール、胚珠の数や大きさが増大することで繊維量の増大、ペチュニア、トレニアなどでは花の数や大きさの増大、その他、形の変化、着色(例えば色素間のバランスの変化や色素産生量の増大)など)が改良されることをいう。
【0027】
本発明で得られる植物は、栽培環境(例えば環境ストレス)に左右されずポリアミンの発現量が増大し、生産性ないし形質を改良することができる。
【0028】
本発明において、生産性の向上(改良)方法とは、具体的には植物を少なくとも1種類のポリアミンで処理することで処理前に比して果実(例えばトマト、キュウリ、バナナ)、塊茎(例えばジャガイモ、キャッサバ)、塊根(例えばサツマイモ)、種子(例えばイネ、トウモロコシ、ダイズ、コムギ)、繊維(例えばワタ)などの収量ないし有用物質(例えばデンプン、油脂、タンパク質、セルロース等)の量(含有率)が増大する方法をいう。好ましくは、該方法により果実、野菜等の食用物質の味覚は劣化せず、ポリアミン非処理のものと同等以上である。
【0029】
本発明の植物は、特に限定されるものではないが、双子葉植物、単子葉植物、草本性植物、木本性植物などが挙げられる。例えば、サツマイモ、トマト、キュウリ、カボチャ、メロン、スイカ、タバコ、シロイヌナズナ、ピーマン、ナス、マメ、サトイモ、ホウレンソウ、ニンジン、イチゴ、ジャガイモ、イネ、トウモロコシ、アルファルファ、コムギ、オオムギ、ダイズ、ナタネ、ソルガム、ユーカリ、ポプラ、ケナフ、杜仲、サトウキビ、アカザ、ユリ、ラン、カーネーション、バラ、キク、ペチュニア、トレニア、キンギョソウ、シクラメン、カスミソウ、ゼラニウム、ヒマワリ、シバ、ワタ、キャッサバ、サゴヤシ、マツタケ、シイタケ、キノコ、チョウセンニンジン、柑橘類、バナナ、キウイ等が挙げられる。好ましくは、サツマイモ、トマト、キュウリ、イネ、トウモロコシ、ダイズ、コムギ、ペチュニア、トレニア、ユーカリ、ワタ、キャッサバである。
【0030】
本発明の植物には、植物体全体(全樹)に限らず、そのカルス、種子、あらゆる植物組織、葉、茎、根、塊根、塊茎、花、果実、繊維などが含まれる。
【0031】
本発明において植物から得られる有用物質とは、植物をポリアミンで処理することで処理前に比して環境ストレス抵抗性が付与若しくは向上した植物から生産された有用物質を指し、有用物質としては例えば、アミノ酸、油脂、デンプン、タンパク質、フェノール、炭化水素、セルロース、天然ゴム、天然色素、酵素、抗体、ワクチン、医薬品、生分解性プラスチックなどが含まれる。
【0032】
本発明のポリアミンによる植物処理は、例えばサツマイモについて好適に実施できる。
【0033】
サツマイモからはサツマイモデンプン等の糖質が多量に得られ、該糖質は生分解性プラスチックの製造原料とすることができる。生分解性プラスチックとしては、ポリヒドロキシブチレート、ポリヒドロキシバリレート、ポリ−β−ヒドロキシ酪酸、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンサクシネート、ポリ(D,L,DL)乳酸(ポリラクチド)、ポリグリコール酸(ポリグリコリド)、酢酸セルロース、キトサン/セルロース/デンプン、変性デンプンなど、或いはこれらの2元共重合体、3元共重合体が例示される。これらの生分解性プラスチックは公知であり、公知の発酵法、化学合成法などを用いて製造することができる。
【0034】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。なお、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
実施例1:サツマイモの環境ストレス抵抗性に対するポリアミン処理の影響
▲1▼供試材料の調製
サツマイモは‘ベニアズマ’を供試材料に用いた。ベニアズマ挿し穂をバーミキュライトに挿し込んで7日間発根させた後に小さな素焼き鉢に移植した。移植後14日目に28Lの培養土(4袋の赤玉土と1袋の腐葉土を混合し、50gのリン硝安カリ640を加えたもの)を詰めた30Lプランターに定植した。栽培育成はガラス温室で行った。潅水については、メロン用テンシオメーター(DM−8M、三商製)をプランターに設置して潅水量を管理した。対照区と塩ストレス処理区の潅水点はpF2.3で、潅水量は圃場容水量(pF1.5)相当量とした(潅水量:1.5L/回・プランター)。
▲2▼ストレスの処理方法
処理区は対照区(CK)、乾燥ストレス処理区(Dry)、塩ストレス処理区(NaCl)、乾燥+塩ストレス処理区(Dry+NaCl)とした。乾燥ストレス処理区は、pFが2.9になってから3日後を潅水点として、潅水量は圃場潅水量(pF1.5)相当量の半分(0.75L/回・プランター)とした。塩ストレス処理区は培養土100L当たりにNaClを40g加えて十分に混合した。乾燥ストレス+塩ストレス処理区は前記の2つの処理方法を重ねて行った。ストレスの処理期間は、ストレス処理開始から40日間とした。
▲3▼ポリアミンの処理方法
各処理区にポリアミン葉面散布区と無散布区を設定した。ポリアミン葉面散布区はストレス処理開始日とその後5日間毎に、朝全ての展開葉に2mMのスペルミジン(Spd)水溶液(0.01%Tween20を含んだ)を散布した。無散布区はポリアミン葉面散布と同じ日に、朝全ての展開葉に0.01%のTween20水溶液を散布した。
▲4▼調査項目
5日間毎に蔓の長さ、展開葉数、葉の光合成速度(最先端成熟葉と最基部より2〜3節上位葉を携帯型赤外線ガス分析装置〔SPDH−4、島津社製〕で測定)、葉のクロロフィル蛍光(Fv/Fm、最先端成熟葉と最基部より2〜3節上位葉をクロロフィル蛍光計〔Mini PAM〕で測定)、葉のクロロフィル含量(SPAD、最先端成熟葉と最基部より2〜3節上位葉を葉緑素計〔SPAD−502、ミノルタ社製〕で測定)を調べた。さらに、ストレス処理開始後40日目に葉数、蔓長、葉姿、塊根形成を調べ、茎、葉、細根、塊根については生体重と乾物重を測定した。
【0035】
乾燥ストレス処理区、塩ストレス処理区、乾燥+塩ストレス処理区のポリアミン葉面散布区では、無散布に比べて蔓の伸長や葉の展開が促進している傾向が見られた。葉の光合成速度、クロロフィル蛍光、クロロフィル含量は、特に光合成速度について乾燥ストレス処理区、塩ストレス処理区、乾燥+塩ストレス処理区のポリアミン葉面散布区で、無散布に比べて高かった。その結果を図1に示した。葉と茎、細根と塊根の新鮮重と乾物重については、葉と茎は図2に細根と塊根は図3に示した。図2と図3の結果から乾燥ストレス処理区、塩ストレス処理区、乾燥+塩ストレス処理区のポリアミン葉面散布区では、無散布に比べて新鮮重、乾物重ともに有意に高かった。以上の結果から、乾燥、塩、乾燥+塩ストレス条件下でポリアミンを処理することによって、光合成器官の機能低下が抑えられ葉、茎、蔓、根、塊根の生産性が高まることが示され、ポリアミンが植物の環境ストレス抵抗性を増強させる作用を持つことが明らかとなった。
実施例2:サツマイモの環境ストレス抵抗性に対するポリアミン処理の影響
▲1▼供試材料の調製
サツマイモは‘ベニアズマ’を供試材料に用いた。ベニアズマ挿し穂をバーミキュライトに挿し込んで7日間発根させた後に小さな素焼き鉢に移植した。移植後14日目に28Lの培養土(4袋の赤玉土と1袋の腐葉土を混合し、50gのリン硝安カリ640を加えたもの)を詰めた30Lプランターに定植した。栽培育成はガラス温室で行った。潅水については、メロン用テンシオメーター(DM−8M、三商製)をプランターに設置して潅水量を管理した。対照区と塩ストレス処理区の潅水点はpF2.3で、潅水量は圃場容水量(pF1.5)相当量とした(潅水量:1.5L/回・プランター)。
▲2▼ストレスの処理方法
処理区は対照区(CK)、乾燥ストレス処理区(Dry)、塩ストレス処理区(NaCl)、乾燥+塩ストレス処理区(Dry+NaCl)とした。乾燥ストレス処理区は、pFが2.9になってから3日後を潅水点として、潅水量は圃場潅水量(pF1.5)相当量の半分(0.75L/回・プランター)とした。塩ストレス処理区は培養土100L当たりにNaClを40g加えて十分に混合した。乾燥ストレス+塩ストレス処理区は前記の2つの処理方法を重ねて行った。ストレスの処理期間は、ストレス処理開始から40日間とした。41日目からポリアミン処理は行わずにそのまま栽培を続けた。潅水は全てのストレス処理区で同様に行い、pF2.3を潅水点として、圃場容水量を潅水した。
▲3▼ポリアミンの処理方法
各処理区にポリアミン葉面散布区と無散布区を設定した。ポリアミン葉面散布区はストレス処理開始日とその後5日間毎に、朝全ての展開葉に2mMのスペルミジン(Spd)水溶液(0.01%Tween20を含んだ)を散布した。無散布区はポリアミン葉面散布と同じ日に、朝全ての展開葉に0.01%のTween20水溶液を散布した。ポリアミン処理はストレス処理開始から40日間行った。
▲4▼調査項目
ストレス処理開始後95日目に葉数、蔓長、葉姿、塊根形成を調べ、地上部(茎+葉)、地下部(細根+塊根)については生体重と乾物重を測定した。
【0036】
地上部は図4に地下部は図5に示した。図4と図5の結果から乾燥ストレス処理区、塩ストレス処理区、乾燥+塩ストレス処理区のポリアミン葉面散布区では、無散布に比べて新鮮重、乾物重ともに有意に高かった。サツマイモ一株当たりの新鮮重と乾物重が増加したことでサツマイモデンプンの収量も増大した。さらに、ストレスを与えていない対照区でも地上部と地下部の新鮮重、乾物重の増加が確認された。さらにまた、ストレスを与えていない対照区において、ポリアミン処理により1つのサツマイモ植物当たりのサツマイモデンプンの収量は増大した。塩ストレス処理区の塊根形成の様子を図6に示した。明らかにポリアミン葉面散布区の塊根は無散布区の塊根に比べて大きく、塊根形成が促進されていた。以上の結果から、乾燥、塩、乾燥+塩ストレス条件下でポリアミンを処理することによって、葉、茎、根、塊根の生産性が高まることが示され、ポリアミンが植物の環境ストレス抵抗性を増強させる作用を持つことが明らかとなった。
【0037】
さらに、ストレスを与えていない対照区でも、地上部や地下部の生産性が高まることが示されたことから、環境ストレス条件下のみならず、通常の栽培条件下でもポリアミンが、植物の生産性を増強させる作用を持つことも確認された。
【0038】
【発明の効果】
上述したように、本発明の環境ストレス抵抗性を増強した植物やその作出方法により、植物の環境ストレス抵抗性を効果的に増強することができ、植物の生育過程において遭遇する環境ストレスによる障害等を回避することが可能となり、植物栽培の安定化と生産性ないし形質の向上が期待できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】環境ストレス処理期間中におけるサツマイモ葉の光合成速度の変化を示す図である。
【図2】環境ストレス処理終了後におけるサツマイモ茎と葉の新鮮重と乾物重を示す図である。
【図3】環境ストレス処理終了後におけるサツマイモ細根と塊根の新鮮重と乾物重を示す図である。
【図4】環境ストレス処理開始から95日後におけるサツマイモ地上部の新鮮重と乾物重を示す図である。
【図5】環境ストレス処理開始から95日後におけるサツマイモ地下部の新鮮重と乾物重を示す図である。
【図6】環境ストレス処理開始から95日後における塩ストレス処理区の塊根形成の様子を示す図である。

Claims (27)

  1. 種子形態及び/又は生育過程において、植物をポリアミンで処理することを特徴とする塩ストレス、乾燥ストレス、病害虫ストレス及び酸ストレスからなる群から選ばれる植物の環境ストレス抵抗性を増強する方法。
  2. 環境ストレス抵抗性が塩ストレス抵抗性である、請求項1に記載の方法。
  3. 環境ストレス抵抗性が乾燥ストレス抵抗性である、請求項1に記載の方法。
  4. 塩ストレス抵抗性と乾燥ストレス抵抗性を同時に増強する、請求項1に記載の方法。
  5. 植物の種子をポリアミンで処理する請求項1記載の方法。
  6. 生育過程にある植物をポリアミンで処理する請求項1記載の方法。
  7. 生育過程にある植物を部分的にポリアミンで処理する請求項6記載の方法。
  8. 処理される植物の部分が蕾、花、子房、果実、葉、茎、根から選択される少なくとも1種である請求項7記載の方法。
  9. 植物が双子葉植物である請求項1に記載の方法。
  10. 植物がヒルガオ科植物である請求項1に記載の方法。
  11. 植物がサツマイモ植物である請求項1に記載の方法。
  12. ポリアミンが第一級アミノ基を2つ以上有する脂肪族炭化水素からなる群から選ばれた化合物である請求項1に記載の方法。
  13. ポリアミンが1,3−ジアミノプロパン、プトレシン、カダベリン、カルジン、スペルミジン、ホモスペルミジン、アミノプロピルカダベリン、テルミン、スペルミン、テルモスペルミン、カナバルミン、アミノペンチルノルスペルミジン、N,N−ビス(アミノプロピル)カダベリン、ホモスペルミン、カルドペンタミン、ホモカルドペンタミン、カルドヘキサミン、ホモカルドヘキサミンよりなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物である請求項12記載の環境ストレス抵抗性が増強された植物の作出方法。
  14. ポリアミンがプトレシン、スペルミジン、スペルミンからなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物である請求項13記載の方法。
  15. 液状、ペースト状、粉状、あるいは粒状であるポリアミンを含んで成るポリアミン組成物を用いて種子形態もしくは生育過程の植物を処理する請求項1に記載の方法。
  16. ポリアミンを0.01〜100mMの濃度で含んで成るポリアミン組成物を用いて種子形態もしくは生育過程の植物を処理する請求項1記載の方法。
  17. 種子形態及び/又は生育過程において、植物をポリアミンで処理することを特徴とするポリアミン非処理の植物と比較して植物の生産性ないし形質を向上する方法。
  18. 植物が双子葉植物である請求項17に記載の方法。
  19. 植物がヒルガオ科植物である請求項17に記載の方法。
  20. 植物がサツマイモ植物である請求項17に記載の方法。
  21. 種子形態及び/又は生育過程において、植物をポリアミンで処理することを特徴とする生産性ないし形質が増強された植物の製造方法。
  22. 請求項1〜21のいずれかに記載の方法から得られる植物の葉、茎、塊茎、根、塊根、花、子房、果実、種子、繊維又はカルス。
  23. 請求項1〜21のいずれかに記載の方法から得られる有用物質。
  24. 種子形態及び/又は生育過程において、サツマイモ植物をポリアミンで処理することを特徴とする生産性ないし形質が向上されたサツマイモの製造方法。
  25. 種子形態及び/又は生育過程において、サツマイモ植物をポリアミンで処理し、生育して生産性ないし形質の向上したサツマイモを収穫する工程、
    得られたサツマイモからサツマイモデンプンを分離する工程
    を包含するサツマイモデンプンの製造方法。
  26. 種子形態及び/又は生育過程において、サツマイモ植物をポリアミンで処理し、生育して生産性ないし形質の向上したサツマイモを収穫する工程、
    得られたサツマイモからサツマイモデンプンを分離する工程
    該サツマイモデンプンを生分解性プラスチックに変換する工程を
    を包含する生分解性プラスチックの製造方法。
  27. 生分解性プラスチックがポリ乳酸である請求項24に記載の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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