JP7058335B2 - 光増感剤、感光性樹脂組成物、感光性エレメント、及び配線基板の製造方法 - Google Patents

光増感剤、感光性樹脂組成物、感光性エレメント、及び配線基板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、光増感剤、感光性樹脂組成物、感光性エレメント、及び配線基板の製造方法に関する。
配線基板の製造においては、所望の配線を得るためにレジストパターンが形成される。レジストパターンの形成には、感光性樹脂組成物が広く用いられている。近年、微細な配線を形成可能な方法としてMSAP(Modified Semi Additive Process)が注目されている。この方法において、微細な配線を形成するためには、従来よりも精度良くレジストパターンを形成する必要がある。
精度良くレジストパターンを形成するために、一般に、感光性樹脂組成物には、光増感剤が添加される。光増感剤としては、例えば9,10-ジブトキシアントラセン(DBA)が知られている(例えば特許文献1参照)。
国際公開第2007/123062号
しかし、DBAを含有する感光性樹脂組成物には、更に精度の良いレジストパターンを得るために未だ改善の余地がある。加えて、感光性樹脂組成物は、通常、ポリエチレンのようなポリマーのフィルム間に挟持された感光性エレメントの形態で用いられるが、本発明者らの検討によれば、感光性樹脂組成物がDBAを含有する場合、DBAがポリマーフィルムを浸透してしまい、レジストパターン形成時に所望のパターン形状を形成できないという問題が生じ得る。このような問題は、ポリマーフィルムがポリエチレンフィルムである場合に特に顕著に発生する。
そこで、本発明は、精度良くレジストパターンを形成可能であり、かつポリエチレンフィルムへの光増感剤の浸透を抑制できる感光性樹脂組成物及び感光性エレメント、並びにそれらに好適に用いられる光増感剤を提供することを主な目的とする。
本発明の一側面は、下記式(1)で表される化合物を含有する光増感剤である。
Figure 0007058335000001

式中、Aは芳香族炭化水素環を表し、Xは1価の有機基を表し、Rは1価の炭化水素基を表し、m1は1以上の整数を表し、n1は0以上の整数を表す。
本発明の他の一側面は、樹脂と、光重合性化合物と、光重合開始剤と、上記式(1)で表される化合物とを含有する感光性樹脂組成物である。
式(1)において、芳香族炭化水素環は2個以上の環からなる縮合環であってよく、2~4個の環からなる縮合環であってもよく、アントラセン環であってもよい。
式(1)で表される化合物は、下記式(3a)で表される化合物であってよい。
Figure 0007058335000002

式中、X及びXは、それぞれ独立に1価の有機基を表し、Rは1価の炭化水素基を表し、n3は0~8の整数を表す。
式(3a)において、1価の有機基は、1価の炭化水素基であってよい。この1価の炭化水素基は、アルキル基であってよく、アリール基であってもよい。1価の有機基は、水酸基、エステル基又はエーテル基を有していてもよい。
本発明の他の一側面は、支持体と、支持体上に設けられ、上記の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層と、を備える感光性エレメントである。感光性エレメントは、感光性樹脂層の支持体と反対側に設けられた保護層を更に備えていてよい。
本発明の他の一側面は、上記の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を基板上に設ける工程と、感光性樹脂層の一部を光硬化させる工程と、感光性樹脂層の未硬化部分を除去してレジストパターンを形成する工程と、基板のレジストパターンが形成されていない部分に配線層を形成する工程と、を備える、配線基板の製造方法である。
本発明によれば、精度良くレジストパターンを形成可能であり、かつポリエチレンフィルムへの光増感剤の浸透を抑制できる感光性樹脂組成物及び感光性エレメント、並びにそれらに好適に用いられる光増感剤を提供することができる。
一実施形態に係る感光性エレメントを示す模式断面図である。 一実施形態に係る配線基板の製造方法を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本明細書において、「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。「層」との語は、平面図として観察したときに、全面に形成されている形状の構造に加え、一部に形成されている形状の構造も包含される。「(メタ)アクリル酸」とは、「アクリル酸」、及び、それに対応する「メタクリル酸」の少なくとも一方を意味する。(メタ)アクリレート等の他の類似表現についても同様である。
本明細書において、「(ポリ)オキシエチレン基」とは、オキシエチレン基、又は、2以上のエチレン基がエーテル結合で連結したポリオキシエチレン基を意味する。「(ポリ)オキシプロピレン基」とは、オキシプロピレン基、又は、2以上のプロピレン基がエーテル結合で連結したポリオキシプロピレン基を意味する。「EO変性」とは、(ポリ)オキシエチレン基を有する化合物であることを意味する。「PO変性」とは、(ポリ)オキシプロピレン基を有する化合物であることを意味する。「EO・PO変性」とは、(ポリ)オキシエチレン基及び/又は(ポリ)オキシプロピレン基を有する化合物であることを意味する。
本明細書において組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。本明細書において、「固形分」とは、感光性樹脂組成物において、揮発する物質(水、溶媒等)を除いた不揮発分を指す。すなわち、「固形分」とは、後述する感光性樹脂組成物の乾燥において揮発せずに残る溶媒以外の成分を指し、室温(25℃)で液状、水飴状又はワックス状のものも含む。
<感光性樹脂組成物>
一実施形態に係る感光性樹脂組成物は、(A)成分:樹脂と、(B)成分:光重合性化合物と、(C)成分:光重合開始剤と、(D)成分:下記式(1)で表される化合物とを含有する。
Figure 0007058335000003

式中、Aは芳香族炭化水素環を表し、Xは1価の有機基を表し、Rは1価の炭化水素基を表し、m1は1以上の整数を表し、n1は0以上の整数を表す。
感光性樹脂組成物は、(A)成分の1種又は2種以上を含んでいる。(A)成分としては、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、エポキシ系樹脂、アミド系樹脂、アミドエポキシ系樹脂、アルキド系樹脂、及び、フェノール系樹脂が挙げられる。(A)成分は、アルカリ現像性を更に向上させる観点から、アクリル系樹脂を含んでもよい。
アクリル系樹脂は、例えば(メタ)アクリル酸に由来する構造単位を有しており、(メタ)アクリル酸以外のその他の単量体に由来する構造単位を更に有していてもよい。
その他の単量体は、例えば、(メタ)アクリル酸エステルであってよい。(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル、(メタ)アクリル酸アリールエステル等が挙げられる。
その他の単量体は、アルカリ現像性及び剥離特性を向上させる観点から、好ましくは、(メタ)アクリル酸アルキルエステルであってよい。(メタ)アクリル酸アルキルエステルのアルキル基は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基又はこれらの構造異性体であってよく、剥離特性を更に向上させる観点から、炭素数1~4のアルキル基であってもよい。
その他の単量体が(メタ)アクリル酸アルキルエステルである場合、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量は、(A)成分を構成する単量体の全量を基準として、剥離特性に優れる観点から、1質量%以上、2質量%以上、又は3質量%以上であってよく、解像度及び密着性が更に向上する観点から、80質量%以下、60質量%以下、又は50質量%以下であってよい。
その他の単量体は、解像度及び密着性を更に向上させる観点から、スチレン又はスチレン誘導体であってよい。スチレン誘導体は、例えば、ビニルトルエン、α-メチルスチレン等であってよい。その他の単量体がスチレン又はスチレン誘導体である場合、スチレン及びスチレン誘導体の含有量は、(A)成分を構成する単量体の全量を基準として、解像度が更に向上する観点から、5質量%以上、10質量%以上、又は20質量%以上であってよく、剥離特性に優れる観点から、65質量%以下、55質量%以下、又は50質量%以下であってよい。
(A)成分の酸価は、好適に現像できる観点から、100mgKOH/g以上、120mgKOH/g以上、140mgKOH/g以上、又は150mgKOH/g以上であってよく、感光性樹脂組成物の硬化物の密着性(耐現像液性)が向上する観点から、250mgKOH/g以下、240mgKOH/g以下、又は230mgKOH/g以下であってよい。(A)成分の酸価は、(A)成分を構成する構造単位の含有量(例えば、(メタ)アクリル酸に由来する構造単位)により調整できる。
(A)成分の重量平均分子量(Mw)は、感光性樹脂組成物の硬化物の密着性(耐現像液性)が優れる観点から、10000以上、20000以上、又は25000以上であってよく、好適に現像できる観点から、100000以下、80000以下、又は60000以下であってよい。(A)成分の分散度(Mw/Mn)は、例えば1.0以上又は1.5以上であってよく、密着性及び解像度が更に向上する観点から、3.0以下又は2.5以下であってよい。
重量平均分子量及び分散度は、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により標準ポリスチレンの検量線を用いて測定することができる。より具体的には実施例に記載の条件で測定することができる。なお、分子量の低い化合物について、上述の重量平均分子量の測定方法で測定困難な場合には、他の方法で分子量を測定し、その平均を算出することもできる。
(A)成分の含有量は、感光性樹脂組成物の固形分全量を基準として、フィルムの成形性に優れる観点から、20質量%以上、30質量%以上、又は40質量%以上であってよく、感度及び解像度に更に優れる観点から、90質量%以下、80質量%以下、又は65質量%以下であってよい。
(A)成分の含有量は、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して、フィルムの成形性に優れる観点から、30質量部以上、35質量部以上、又は40質量部以上であってよく、感度及び解像度が更に向上する観点から、70質量部以下、65質量部以下、又は60質量部以下であってよい。
感光性樹脂組成物は、(B)成分の1種又は2種以上を含んでいる。(B)成分は、光により重合する化合物であればよく、例えば、エチレン性不飽和結合を有する化合物であってよい。(B)成分は、アルカリ現像性、解像度、及び、硬化後の剥離特性を更に向上させる観点から、ビスフェノールA型(メタ)アクリレート化合物を含んでもよい。
ビスフェノールA型(メタ)アクリレート化合物としては、2,2-ビス(4-((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン(2,2-ビス(4-((メタ)アクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン等)、2,2-ビス(4-((メタ)アクリロキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-((メタ)アクリロキシポリブトキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパンなどが挙げられる。(B)成分は、解像度及び剥離特性を更に向上させる観点から、2,2-ビス(4-((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン(2,2-ビス(4-((メタ)アクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン等)を含んでもよい。
ビスフェノールA型(メタ)アクリレート化合物の含有量は、レジストの解像度が更に向上する観点から、(B)成分の全量を基準として、20質量%以上又は40質量%以上であってよく、100質量%以下、95質量%以下、又は90質量%以下であってよい。
(B)成分は、解像度及び可とう性を更に好適に向上させる観点から、多価アルコールにα,β-不飽和カルボン酸を反応させて得られるα,β-不飽和エステル化合物を含んでもよい。α,β-不飽和エステル化合物としては、例えば、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、EO変性ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO・PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
(B)成分は、解像度が更に向上する観点から、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、又はEO・PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートを含んでよい。
α,β-不飽和エステル化合物の含有量は、(B)成分の全量を基準として、可とう性が向上する観点から、20質量%以上又は30質量%以上であってよく、解像度が更に向上する観点から、70質量%以下又は60質量%以下であっってよい。
感光性樹脂組成物は、(B)成分として、ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物及びα,β-不飽和エステル化合物以外のその他の光重合性化合物を含んでいてもよい。
その他の光重合性化合物としては、ノニルフェノキシポリエチレンオキシアクリレート、フタル酸系化合物、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、分子内に少なくとも1つのカチオン重合可能な環状エーテル基を有する光重合性化合物(オキセタン化合物等)などが挙げられる。その他の光重合性化合物は、解像度、密着性、レジスト形状及び硬化後の剥離特性を更に好適に向上させる観点から、ノニルフェノキシポリエチレンオキシアクリレート及びフタル酸系化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種であってよい。
ノニルフェノキシポリエチレンオキシアクリレートとしては、例えば、ノニルフェノキシトリエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシテトラエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシペンタエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシヘキサエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシヘプタエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシオクタエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシノナエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシデカエチレンオキシアクリレート、及びノニルフェノキシウンデカエチレンオキシアクリレートが挙げられる。
フタル酸系化合物は、例えば、γ-クロロ-β-ヒドロキシプロピル-β’-(メタ)アクリロイルオキシエチル-o-フタレート(別名:3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル-2-(メタ)アクリロイルオキシエチルフタレート)、β-ヒドロキシエチル-β’-(メタ)アクリロイルオキシエチル-o-フタレート、β-ヒドロキシプロピル-β’-(メタ)アクリロイルオキシエチル-o-フタレート等であってよく、好ましくはγ-クロロ-β-ヒドロキシプロピル-β’-(メタ)アクリロイルオキシエチル-o-フタレートである。
(B)成分がその他の光重合性化合物を含む場合、その他の光重合性化合物の含有量は、解像度、密着性、レジスト形状及び硬化後の剥離特性を更に好適に向上させる観点から、(B)成分の全量を基準として、1質量%以上、3質量%以上、又は5質量%以上であってよく、30質量%以下、25質量%以下、又は20質量%以下であってよい。
(B)成分の含有量は、感光性樹脂組成物の固形分全量を基準として、感度及び解像度が更に向上する観点から、3質量%以上、10質量%以上、又は25質量%以上であってよく、フィルムの成形性に優れる観点から、70質量%以下、60質量%以下、又は50質量%以下であってよい。
感光性樹脂組成物は、(C)成分の1種又は2種以上を含んでいる。(C)成分は、ヘキサアリールビイミダゾール化合物;ベンゾフェノン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)-1-ブタノン、2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルホリニル)フェニル]-1-ブタノン、4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル-2-(ヒドロキシ-2-プロピル)ケトン、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルホリノ-プロパノン-1等の芳香族ケトン;アルキルアントラキノン等のキノン;ベンゾインアルキルエーテル等のベンゾインエーテル化合物;ベンゾイン、アルキルベンゾイン等のベンゾイン化合物;ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体;ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド;ビス(2,6-ジメチルベンゾイル)-2,4,4-トリメチル-ペンチルフォスフィンオキサイド;(2,4,6-トリメチルベンゾイル)エトキシフェニルフォスフィンオキサイドなどが挙げられる。
(C)成分は、ポリエチレンフィルムへの光増感剤の浸透を更に抑制できる観点から、ヘキサアリールビイミダゾール化合物を含んでよい。ヘキサアリールビイミダゾール化合物におけるアリール基は、フェニル基等であってよい。ヘキサアリールビイミダゾール化合物におけるアリール基に結合する水素原子は、ハロゲン原子(塩素原子等)により置換されていてもよい。
ヘキサアリールビイミダゾール化合物は、2,4,5-トリアリールイミダゾール二量体であってよい。2,4,5-トリアリールイミダゾール二量体としては、例えば、2-(o-クロロフェニル)-4,5-ジフェニルイミダゾール二量体、2-(o-クロロフェニル)-4,5-ビス-(m-メトキシフェニル)イミダゾール二量体、及び2-(p-メトキシフェニル)-4,5-ジフェニルイミダゾール二量体が挙げられる。ヘキサアリールビイミダゾール化合物は、ポリエチレンフィルムへの光増感剤の浸透を更に抑制できる観点から、好ましくは2-(o-クロロフェニル)-4,5-ジフェニルイミダゾール二量体であり、より好ましくは2,2-ビス(o-クロロフェニル)-4,5-4’,5’-テトラフェニル-1,2’ビイミダゾールである。
ヘキサアリールビイミダゾール化合物の含有量は、ポリエチレンフィルムへの光増感剤の浸透を更に抑制できる観点から、(C)成分の全量を基準として、90質量%以上、95質量%以上、又は99質量%以上であってよい。(C)成分は、ヘキサアリールビイミダゾール化合物のみからなっていてよい。
(C)成分の含有量は、感度及び密着性が更に向上する観点から、感光性樹脂組成物の固形分全量を基準として、0.1質量%以上、0.5質量%以上、又は1質量%以上であってよく、20質量%以下、10質量%以下、又は5質量%以下であってよい。
感光性樹脂組成物は、(D)成分の1種又は2種以上を含んでいる。(D)成分は、光増感剤として用いられる。すなわち、一実施形態において、光増感剤は、下記式(1)で表される化合物を含有する。
Figure 0007058335000004

式中、Aは芳香族炭化水素環を表し、Xは1価の有機基を表し、Rは1価の炭化水素基を表し、m1は1以上の整数を表し、n1は0以上の整数を表す。m1が2以上の整数である場合、複数存在するXで表される1価の有機基は、互いに同一であっても異なっていてもよい。n1が2以上の整数である場合、複数存在するRで表される1価の炭化水素基は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
Aで表される芳香族炭化水素環は、1個の環からなっていてよく、2個以上の環からなる縮合環であってもよい。芳香族炭化水素環は、好適な波長範囲の光を吸収する観点から、好ましくは2個以上の環からなる縮合環であり、より好ましくは2~4個の環からなる縮合環であり、更に好ましくは3個の環からなる縮合環(アントラセン環)である。
Xで表される1価の有機基は、例えば、1価の炭化水素基であってよい。当該1価の炭化水素基は、アルキル基又はアリール基であってよい。Xで表される1価の有機基は、水酸基、アルコキシ基、アルデヒド基、エステル基、エーテル基、アミノ基又はニトロ基を有していてもよく、水酸基、エステル基又はエーテル基を有していてもよく、上記1価の炭化水素基の少なくとも1つの水素原子が水酸基、アルコキシ基、アルデヒド基、エステル基、アミノ基又はニトロ基で置換された1価の置換炭化水素基であってもよく、上記1価の炭化水素基の少なくとも1つのメチレン基(-CH-)が酸素原子(-O-)で置換された1価の置換(エーテル基を有する)炭化水素基であってもよい。Xで表される1価の有機基は、好ましくは、1価の炭化水素基、1価の炭化水素基の少なくとも1つの水素原子が水酸基若しくはエステル基で置換された1価の置換炭化水素基、又は、1価の炭化水素基の少なくとも1つのメチレン基(-CH-)が酸素原子(-O-)で置換された1価の置換(エーテル基を有する)炭化水素基であり、感光性樹脂組成物中での溶解性に優れる観点から、より好ましくは、1価の炭化水素基の少なくとも1つの水素原子が水酸基で置換された1価の置換炭化水素基である。
Xで表される1価の有機基の炭素数は、1以上、2以上又は3以上であってよく、12以下、10以下、8以下又は6以下であってよく、1~12、1~10、1~8、1~6、2~12、2~10、2~8、2~6、3~12、3~10、3~8又は3~6であってもよい。
Rで表される1価の炭化水素基は、例えばアルキル基であってよい。当該1価の炭化水素基の炭素数は、例えば、1~8、1~6又は1~4であってよい。
m1は、2以上の整数であってよく、6以下、5以下、4以下、3以下又は2以下の整数であってもよく、1~6、1~5、1~4、1~3、1~2、2~6、2~5、2~4又は2~3の整数であってもよい。
n1は、1以上又は2以上の整数であってよく、8以下、6以下、4以下、3以下又は2以下の整数であってもよく、0~8、0~6、0~4、0~3、0~2、1~8、1~6、1~4、1~3、1~2、2~8、2~6、2~4又は2~3の整数であってもよい。
式(1)で表される化合物は、一実施形態において、下記式(1a)、(1b)、(1c)又は(1d)で表される化合物であってよい。
Figure 0007058335000005

Figure 0007058335000006

Figure 0007058335000007

Figure 0007058335000008

式中、R、R及びRは1価の炭化水素基を表し、Rは(p+1)価の炭化水素基を表し、pは1以上の整数を表し、A、R、m1及びn1は式(1)におけるA、R、m1及びn1とそれぞれ同義である。
で表される1価の炭化水素基は、例えばアルキル基又はアリール基であってよい。当該1価の炭化水素基の炭素数は、1以上、2以上又は3以上であってよく、12以下、10以下、8以下又は6以下であってよく、1~12、1~10、1~8、1~6、2~12、2~10、2~8、2~6、3~12、3~10、3~8又は3~6であってもよい。
で表される(p+1)価の炭化水素基の炭素数は、1以上、2以上又は3以上であってよく、12以下、10以下、8以下又は6以下であってよく、1~12、1~10、1~8、1~6、2~12、2~10、2~8、2~6、3~12、3~10、3~8又は3~6であってもよい。
又はRで表される1価の炭化水素基は、例えばアルキル基又はアリール基であってよい。当該1価の炭化水素基の炭素数は、1以上、2以上又は3以上であってよく、12以下、10以下、8以下、又は6以下であってよく、1~12、1~10、1~8、1~6、2~12、2~10、2~8、2~6、3~12、3~10、3~8又は3~6であってもよい。
pは、2以上の整数であってよく、4以下、3以下又は2以下の整数であってもよく、1~4、1~3、1~2、2~4又は2~3の整数であってもよい。
式(1)で表される化合物は、一実施形態において、下記式(2)、(3)又は(4)で表される化合物であってよい。
Figure 0007058335000009

Figure 0007058335000010

Figure 0007058335000011

式中、m2、m3及びm4は、それぞれ独立に1以上の整数を表し、n2、n3及びn4は、それぞれ独立に0以上の整数を表し、X及びRは、式(1)におけるX及びRとそれぞれ同義である。m2、m3又はm4が2以上の整数である場合、複数存在するXで表される1価の有機基は、互いに同一であっても異なっていてもよい。n2、n3又はn4が2以上の整数である場合、複数存在するRで表される1価の炭化水素基は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
m2は、2以上の整数であってよく、6以下、5以下、4以下、3以下又は2以下の整数であってもよく、1~6、1~5、1~4、1~3、1~2、2~6、2~5、2~4又は2~3の整数であってもよい。n2は、1以上又は2以上の整数であってよく、6以下、5以下、4以下、3以下又は2以下の整数であってもよく、0~6、0~5、0~4、0~3、0~2、1~6、1~5、1~4、1~3、1~2、2~6、2~5、2~4又は2~3の整数であってもよい。ただし、m2+n2は8以下である。
m3は、2以上の整数であってよく、6以下、5以下、4以下、3以下又は2以下の整数であってもよく、1~6、1~5、1~4、1~3、1~2、2~6、2~5、2~4又は2~3の整数であってもよい。n3は、1以上又は2以上の整数であってよく、8以下、6以下、4以下、3以下又は2以下の整数であってもよく、0~8、0~6、0~4、0~3、0~2、1~8、1~6、1~4、1~3、1~2、2~8、2~6、2~4又は2~3の整数であってもよい。ただし、m3+n3は10以下である。
m4は、2以上の整数であってよく、6以下、5以下、4以下、3以下又は2以下の整数であってもよく、1~6、1~5、1~4、1~3、1~2、2~6、2~5、2~4又は2~3の整数であってもよい。n4は、1以上又は2以上の整数であってよく、8以下、6以下、4以下、3以下又は2以下の整数であってもよく、0~8、0~6、0~4、0~3、0~2、1~8、1~6、1~4、1~3、1~2、2~8、2~6、2~4又は2~3の整数であってもよい。ただし、m4+n4は10以下である。
式(1)で表される化合物は、より好適な波長範囲の光を吸収する観点から、好ましくは式(3)で表される化合物である。式(3)で表される化合物は、一実施形態において、下記式(3a)で表される化合物であってよい。式(3a)で表される化合物は、一実施形態において、下記式(3b)で表される化合物(式(3a)においてn3=0である化合物)であってよい。
Figure 0007058335000012

Figure 0007058335000013

式中、X及びXは、それぞれ独立に式(3)におけるXと同義であり、好ましくは互いに同一である。R及びn3は、式(3)におけるR及びn3とそれぞれ同義である。
式(3a)で表される化合物は、一実施形態において、下記式(3a-1)、(3a-2)、(3a-3)又は(3a-4)で表される化合物であってよい。式(3b)で表される化合物は、一実施形態において、下記式(3b-1)、(3b-2)、(3b-3)又は(3b-4)で表される化合物であってよい。
Figure 0007058335000014

Figure 0007058335000015

Figure 0007058335000016

Figure 0007058335000017

Figure 0007058335000018

Figure 0007058335000019

Figure 0007058335000020

Figure 0007058335000021

式中、R1a及びR2aは、それぞれ独立に式(1a)におけるRと同義であり、好ましくは互いに同一である。R1b及びR2bは、それぞれ独立に式(1b)~(1d)におけるRと同義であり、好ましくは互いに同一である。R1c及びR2cは、それぞれ独立に式(1c)におけるRと同義であり、好ましくは互いに同一である。R1d及びR2dは、それぞれ独立に式(1d)におけるRと同義であり、好ましくは互いに同一である。p1及びp2は、それぞれ独立に式(1b)~(1d)におけるpと同義であり、好ましくは互いに同一である。R及びn3は、式(3a)におけるR及びn3とそれぞれ同義である。
(D)成分の含有量は、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して、所望の感度を得やすい観点から、例えば0.01質量部以上であり、好ましくは0.05質量部以上、より好ましくは0.1質量部以上、更に好ましくは0.3質量部以上であり、パターン形成の精度を更に向上させる観点から、例えば10質量部以下であり、好ましくは5質量部以下、より好ましくは3質量部以下、更に好ましくは2質量部以下、特に好ましくは1質量部以下である。
(C)成分の含有量に対する(D)成分の含有量の質量比((D)成分の含有量/(C)成分の含有量)は、ポリエチレンフィルムへの浸透を更に抑制できる観点から、0.025以上、0.1以上、又は0.15以上であってよく、1.0以下、0.5以下、又は0.3以下であってよい。
感光性樹脂組成物は、(D)成分に加えて、その他の光増感剤として公知の光増感剤を更に含有してもよい。その他の増感剤の含有量は、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して、例えば、0.01質量部以上、0.05質量部以上、0.1質量部以上、0.3質量部以上、又は0.5質量部以上であってよく、10質量部以下、5質量部以下、3質量部以下、2質量部以下、1質量部以下、又は0.9質量部以下であってよい。
感光性樹脂組成物は、レジストパターン形成時の未露光部における重合を抑制し、解像度を更に向上させる観点から、(E)成分:重合禁止剤を更に含有してもよい。重合禁止剤は、例えば、t-ブチルカテコール、4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-N-オキシル等であってよい。
感光性樹脂組成物は、(D)成分を含有していることにより、重合禁止剤を含有していなくても、従来の光増感剤(例えばDBA)を含有する場合に比べて、レジストパターン形成時の未露光部における重合を抑制し、更に精度良くレジストパターンを形成可能である。したがって、(E)成分の含有量は、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して、0.01質量部以下、0.005質量部以下、又は0.003質量部以下であってよく、感光性樹脂組成物は(E)成分を含有していなくてもよい。(E)成分の含有量は、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して、0.001質量部以上であってもよい。
感光性樹脂組成物は、上述した成分以外のその他の成分の1種又は2種以上を更に含有してもよい。その他の成分としては、水素供与体(ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メタン、ビス[4-(ジエチルアミノ)フェニル]メタン、ロイコクリスタルバイオレット、N-フェニルグリシン等)、染料(マラカイトグリーン等)、トリブロモフェニルスルホン、光発色剤、熱発色防止剤、可塑剤(p-トルエンスルホンアミド等)、顔料、充填剤、消泡剤、難燃剤、安定剤、密着性付与剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、イメージング剤、熱架橋剤などが挙げられる。その他の成分の含有量は、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して、0.005質量部以上又は0.01質量部以上であってよく、20質量部以下であってもよい。
感光性樹脂組成物は、粘度を調整する観点から、有機溶剤の1種又は2種以上を更に含有してもよい。有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、N,N-ジメチルホルムアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる。有機溶剤の含有量は、感光性樹脂組成物の全量を基準として、40質量%以上であってよく、70質量%以下であってよい。
感光性樹脂組成物は、レジストパターンの形成に好適に用いることができ、後述する配線基板の製造方法に特に好適に用いることができる。
<感光性エレメント>
図1は、一実施形態に係る感光性エレメントの模式断面図である。図1に示すように、感光性エレメント1は、支持体2と、支持体2上に設けられた感光性樹脂層3と、感光性樹脂層3の支持体2と反対側に設けられた保護層4とを備えている。
支持体2及び保護層4は、それぞれ、耐熱性及び耐溶剤性を有するポリマーフィルムであってよく、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のポリオレフィンフィルムなどであってよい。支持体2及び保護層4は、それぞれ、ポリオレフィン以外の炭化水素系ポリマーのフィルムであってよい。ポリオレフィンを含む炭化水素系ポリマーのフィルムは、低密度であってよく、例えば1.014g/cm以下の密度を有していてよい。支持体2及び保護層4は、それぞれ、当該低密度の炭化水素系ポリマーフィルムを延伸してなる延伸フィルムであってもよい。保護層4を構成するポリマーフィルムの種類は、支持体2を構成するポリマーフィルムの種類と同じであっても異なっていてもよい。
これらのポリマーフィルムは、それぞれ、例えば、帝人株式会社製のPSシリーズ(例えばPS-25)等のポリエチレンテレフタレートフィルム、タマポリ株式会社製のNF-15等のポリエチレンフィルム、又は、王子製紙株式会社製(例えば、アルファンMA-410、E-200C)、信越フィルム株式会社製等のポリプロピレンフィルムとして購入可能である。
支持体2の厚さは、支持体2を感光性樹脂層3から剥離する際の支持体2の破損を抑制できる観点から、1μm以上又は5μm以上であってよく、支持体2を介して露光する場合にも好適に露光できる観点から、100μm以下、50μm以下、又は30μm以下であってよい。
保護層4の厚さは、保護層4を剥がしながら感光性樹脂層3及び支持体2を基板上にラミネートする際、保護層4の破損を抑制できる観点から、1μm以上、5μm以上、又は15μm以上であってよく、生産性が向上する観点から、100μm以下、50μm以下、又は30μm以下であってよい。
感光性樹脂層3は、上述した感光性樹脂組成物からなっている。感光性樹脂層3の乾燥後(感光性樹脂組成物が有機溶剤を含有する場合は有機溶剤を揮発させた後)の厚さは、塗工が容易になり、生産性が向上する観点から、1μm以上又は5μm以上であってよく、密着性及び解像度が更に向上する観点から、100μm以下、50μm以下、又は40μm以下であってよい。
感光性エレメント1は、例えば、以下のようにして得ることができる。まず、支持体2上に感光性樹脂層3を形成する。感光性樹脂層3は、例えば、有機溶剤を含有する感光性樹脂組成物を塗布して塗布層を形成し、この塗布層を乾燥することにより形成できる。次いで、感光性樹脂層3の支持体2と反対側の面上に保護層4を形成する。
塗布層は、例えば、ロールコート、コンマコート、グラビアコート、エアーナイフコート、ダイコート、バーコート等の公知の方法により形成される。塗布層の乾燥は、感光性樹脂層3中に残存する有機溶剤の量が例えば2質量%以下となるように行われ、具体的には、例えば、70~150℃にて、5~30分間程度行われる。
感光性エレメントは、他の一実施形態において、保護層を備えていなくてもよく、クッション層、接着層、光吸収層、ガスバリア層等のその他の層を更に備えていてもよい。
感光性エレメント1は、例えば、シート状であってよく、巻芯にロール状に巻き取られた感光性エレメントロールの形態であってもよい。感光性エレメントロールにおいては、感光性エレメント1は、好ましくは、支持体2が外側になるように巻き取られている。巻芯は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体等で形成されている。感光性エレメントロールの端面には、端面保護の観点から、端面セパレータが設けられていてよく、耐エッジフュージョンの観点から、防湿端面セパレータが設けられていてよい。感光性エレメント1は、例えば、透湿性の小さいブラックシートで包装されていてよい。
感光性エレメント1は、レジストパターンの形成に好適に用いることができ、後述する配線基板の製造方法に特に好適に用いることができる。感光性エレメント1は、従来の感光性エレメントに比べて光増感剤のポリエチレンフィルムへの浸透を抑制できるので、支持体2及び保護層4の少なくとも一方が、ポリエチレンフィルムであってもよく、上述した低密度の炭化水素系ポリマーフィルム又はその延伸フィルムであってもよい。
<配線基板の製造方法>
図2は、一実施形態に係る配線基板(プリント配線板とも呼ばれる)の製造方法を示す模式図である。この製造方法では、まず、図2(a)に示すように、絶縁層11と、絶縁層11上に形成された導体層12とを備える基板(例えば回路形成用基板)を用意する。導体層12は、例えば金属銅層であってよい。
次いで、図2(b)に示すように、基板(導体層12)上に感光性樹脂層13を設ける。この工程では、上述した感光性樹脂組成物又は感光性エレメント1を用いて、上述した感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層13を基板(導体層12)上に形成する。例えば、感光性樹脂層13は、感光性樹脂組成物を基板上に塗布及び乾燥することによって形成される。あるいは、感光性樹脂層13は、感光性エレメント1から保護層4を除去した後、感光性エレメント1の感光性樹脂層3を加熱しながら基板に圧着する。圧着の際、感光性樹脂層3及び基板の少なくとも一方は、例えば70~130℃で加熱されてよい。圧着の際の圧力は、例えば0.1~1.0MPaであってよい。
次いで、図2(c)に示すように、感光性樹脂層13上にマスク14を配置し、活性光線15を照射して、マスク14が配置された領域以外の領域を露光して感光性樹脂層13を光硬化させる。活性光線15の光源は、例えば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、高圧水銀灯、キセノンランプ、ガスレーザー(アルゴンレーザ等)、固体レーザー(YAGレーザー等)、半導体レーザーなどの紫外光源又は可視光源であってよい。
他の一実施形態では、マスク14を用いずに、LDI露光法、DLP露光法等の直接描画露光法により、活性光線15を所望のパターンで照射して感光性樹脂層13の一部を露光してもよい。
次いで、図2(d)に示すように、露光により形成された光硬化部分以外の領域(未硬化部分)を現像により基板上から除去して、光硬化部分(感光性樹脂層の硬化物)からなるレジストパターン16を形成する。現像方法は、例えば、ウェット現像又はドライ現像であってよく、好ましくはウェット現像である。
ウェット現像は、感光性樹脂組成物に対応した現像液を用いて、例えば、ディップ方式、パドル方式、スプレー方式、ブラッシング、スラッピング、スクラッビング、揺動浸漬等の方法により行われる。現像液は、感光性樹脂組成物の構成に応じて適宜選択され、アルカリ現像液又は有機溶剤現像液であってよい。
アルカリ現像液は、リチウム、ナトリウム又はカリウムの水酸化物等の水酸化アルカリ;リチウム、ナトリウム、カリウム若しくはアンモニウムの炭酸塩又は重炭酸塩等の炭酸アルカリ;リン酸カリウム、リン酸ナトリウム等のアルカリ金属リン酸塩;ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム等のアルカリ金属ピロリン酸塩;ホウ砂;メタケイ酸ナトリウム;水酸化テトラメチルアンモニウム;エタノールアミン;エチレンジアミン;ジエチレントリアミン;2-アミノ-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール;1,3-ジアミノ-2-プロパノール;モルホリンなどの塩基を含む水溶液であってよい。
アルカリ現像液は、例えば、0.1~5質量%炭酸ナトリウム水溶液、0.1~5質量%炭酸カリウム水溶液、0.1~5質量%水酸化ナトリウム水溶液、0.1~5質量%四ホウ酸ナトリウム水溶液等であってよい。アルカリ現像液のpHは、例えば9~11であってよい。
アルカリ現像液は、表面活性剤、消泡剤、有機溶剤等を更に含有してもよい。有機溶剤としては、アセトン、酢酸エチル、炭素数1~4のアルコキシ基を有するアルコキシエタノール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。有機溶剤の含有量は、アルカリ現像液の全量を基準として、2~90質量%であってよい。
有機溶剤現像液は、1,1,1-トリクロロエタン、N-メチルピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン及びγ-ブチロラクトン等の有機溶剤を含有してよい。有機溶剤現像液は、1~20質量%の水を更に含有してもよい。
この工程において、未露光部分を除去した後、必要に応じて、60~250℃の加熱、又は、0.2~10J/cmでの露光を更に行うことにより、レジストパターン16を更に硬化させてもよい。
次いで、図2(e)に示すように、導体層12上のレジストパターン16が形成されていない部分に、例えばめっき処理を施すことにより、配線層17を形成する。配線層17は、導体層12と同種の材料で形成されていてよく、異種の材料で形成されていてもよい。配線層17は、例えば金属銅層であってよい。めっき処理は、電解めっき処理及び無電解めっき処理の一方又は両方であってよい。
次いで、図2(f)に示すように、レジストパターン16を除去すると共に、レジストパターン16に対応する位置に設けられている導体層12を除去する。これにより、基板上に配線層17が形成された配線基板18が得られる。
レジストパターン16は、例えば、強アルカリ性水溶液を用いて、浸漬方式、スプレー方式等の現像を行うことにより除去可能である。強アルカリ性水溶液は、例えば、1~10質量%水酸化ナトリウム水溶液、1~10質量%水酸化カリウム水溶液等であってよい。
導体層12は、エッチング処理により除去可能である。エッチング液は、導体層12の種類に応じて適宜選択され、例えば、塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、アルカリエッチング溶液、過酸化水素エッチング液等であってよい。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<(A)成分の合成>
(アクリル系樹脂A-1)
単量体であるメタクリル酸150g、メタクリル酸メチル25g、スチレン200g、ベンジルメタクリレート125gと、アゾビスイソブチロニトリル2.0gとを混合して溶液(a)を調製した。メチルセロソルブ30質量部及びトルエン20質量部の混合液(x)50gに、アゾビスイソブチロニトリル3.0gを溶解して溶液(b)を調製した。撹拌機、還流冷却器、温度計、滴下ロート及び窒素ガス導入管を備えたフラスコに、混合液(x)を500g投入した後、フラスコ内に窒素ガスを吹き込みながら撹拌し、80℃まで昇温させた。フラスコ内の前記混合液に、滴下速度を一定にして前記溶液(a)を4時間かけて滴下した後、80℃にて2時間撹拌した。次いで、フラスコ内の溶液に、滴下速度を一定にして前記溶液(b)を10分間かけて滴下した後、フラスコ内の溶液を80℃にて3時間撹拌した。さらに、フラスコ内の溶液を30分間かけて90℃まで昇温させ、90℃にて2時間保温した後、撹拌を止め、室温(25℃)まで冷却して、アクリル系樹脂A-1の溶液を得た。アクリル系樹脂A-1の溶液の不揮発分(固形分)は48.0質量%であり、重量平均分子量は47000であり、酸価は176mgKOH/gであった。
(アクリル系樹脂A-2)
還流冷却器、温度計、滴下ロート及び窒素ガス導入管を備えたフラスコに、混合液(x)400gを投入した。フラスコ内に窒素ガスを吹き込みながら、上記混合液(x)を攪拌しつつ加熱して80℃まで昇温させた。一方、単量体であるメタクリル酸125g、メタクリル酸メチル250g及びスチレン125gと、アゾビスイソブチロニトリル0.8gとを混合した溶液(c)を用意し、80℃に加熱された上記混合液(x)に溶液(c)を4時間かけて滴下した後、80℃で撹拌しながら2時間保温した。次いで、フラスコ内の溶液に、溶液(c)100gにアゾビスイソブチロニトリル1gを更に溶解した溶液を10分間かけて滴下速度を一定にして滴下した後、フラスコ内の溶液を80℃にて3時間攪拌した。更に、フラスコ内の溶液を30分間かけて90℃まで昇温させ、90℃にて2時間保温した後、冷却することにより、アクリル系樹脂A-2の溶液を得た。
アクリル系樹脂A-2の溶液にアセトンを加えて、不揮発成分(不揮発分)が50質量%になるように調製した。バインダーポリマーの重量平均分子量は60000であり、酸価は176mgKOH/gであった。
なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)によって測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて換算することにより導出した。GPCの条件は、以下に示すとおりである。
(GPC条件)
ポンプ:日立 L-6000型(株式会社日立製作所製、商品名)
カラム:以下の計3本
Gelpack GL-R420
Gelpack GL-R430
Gelpack GL-R440(以上、日立化成株式会社製、商品名)
溶離液:テトラヒドロフラン
測定温度:40℃
流量:2.05mL/分
検出器:日立 L-3300型RI(株式会社日立製作所製、商品名)
<感光性樹脂組成物の調製>
表1~3に示す各成分を、表1~3に示す配合量(質量部)で混合することにより、感光性樹脂組成物をそれぞれ調製した。なお、表1~3に示す(A)成分の配合量(質量部)は、不揮発分の質量(固形分量)である。表1~3に示す各成分の詳細については、以下のとおりである。
(B)成分
B-1:2,2-ビス(4-(メタクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン[FA-321M(日立化成株式会社製、商品名)]
B-2:EO変性ポリプロピレングリコール#700ジメタクリレート[FA-023M(日立化成株式会社製、商品名)]
B-3:γ-クロロ-β-ヒドロキシプロピル-β’-メタクリロイルオキシエチル-o-フタレート[FA-MECH(日立化成株式会社製、商品名)]
B-4:EO変性トリメチロールプロパンメタクリレート[FA-137M(日立化成株式会社製、商品名)]
B-5:ポリエチレングリコール#400ジメタクリレート[9G(新中村化学工業株式会社製、商品名)]
B-6:トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート[M3130(東洋ケミカルズ株式会社製、商品名)]
(C)成分
C-1:2,2-ビス(o-クロロフェニル)-4,5-4’,5’-テトラフェニル-1,2’-ビイミダゾール[B-CIM(Hampford社製、商品名)]
(D)成分
D-1:下記式(D-1)で表される化合物
Figure 0007058335000022

D-2:下記式(D-2)で表される化合物
Figure 0007058335000023

D-3:下記式(D-3)で表される化合物
Figure 0007058335000024

D-4:下記式(D-4)で表される化合物
Figure 0007058335000025

D-5:下記式(D-5)で表される化合物
Figure 0007058335000026

d-1:9,10-ジブトキシアントラセン(下記式(d-1))
Figure 0007058335000027
(E)成分
E-1:4-t-ブチルカテコール[DIC-TBC(DIC株式会社製、商品名)]
(その他の添加剤)
F-1:ロイコクリスタルバイオレット[LCV(山田化学株式会社製、商品名)]
F-2:1H-ベンゾトリアゾールカルボン酸、5-アミノ-1H-テトラゾール、牛脂アルキルトリメチレンジアミン、ジ(2-エチルヘキシル)アミン、及び、メトキシプロパノールの混合体[SF-808H(サンライト株式会社製、商品名)]
F-3:N-フェニルグリシン[NPG(和光純薬工業株式会社製、商品名)]
<感光性エレメントの作製>
支持体として厚さ16μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人株式会社製、商品名「HTF-01」)を用意し、支持体上に、感光性樹脂組成物を厚さが均一になるように塗布した後、70℃及び110℃の熱風対流式乾燥器で順次乾燥して、乾燥後の厚さが25μmである感光性樹脂層を形成した。この感光性樹脂層上に保護層としてポリエチレンフィルム(タマポリ株式会社製、商品名「NF-15」)を貼り合わせ、支持体と感光性樹脂層と保護層とが順に積層された感光性エレメントを得た。
<積層体の作製>
銅箔(厚さ:35μm)を両面に積層したガラスエポキシ材である銅張積層板(基板、日立化成株式会社製、商品名「MCL-E-679」)を、表面粗化処理液「メックエッチボンドCZ-8100」(メック株式会社製、商品名)を用いて表面処理した。次いで、水洗、酸洗及び水洗後、空気流で乾燥した。表面処理された銅張積層板を80℃に加温し、保護層を剥離しながら、感光性樹脂層が銅表面に接するように、前記感光性エレメントをそれぞれラミネートした。これにより、銅張積層板、感光性樹脂層、及び、支持体の順に積層された積層体をそれぞれ得た。得られた積層体は、以下に示す試験における試験片として用いた。なお、ラミネートは、110℃のヒートロールを用いて、0.4MPaの圧着圧力、1.5m/分のロール速度で行った。
<評価>
(パターン精度の評価)
前記試験片の感光性樹脂層上に41段ステップタブレット(日立化成株式会社製)を置いた。次いで、評価用パターンとして、ライン幅/スペース幅がn/n(n=3~20μmで2~2.5μmずつ)の配線パターンを有する描画データを、半導体レーザーを光源として有する波長405nmのDLP露光機(ビアメカニクス株式会社製、商品名「DE-1UH」)を用いて露光した。露光は、41段ステップタブレットの現像後の残存ステップ段数が14.0となる露光量で行った。次いで、支持体を剥離し、30℃の1.0質量%炭酸ナトリウム水溶液を60秒間スプレーして未露光部分を除去することにより、レジストパターンを形成した。得られたレジストパターンを光学顕微鏡で観察し、レジストパターンのライン幅を測定した。この実測のライン幅と、描画データにおける配線パターンのライン幅との差ΔL(=実測のライン幅-配線パターンのライン幅)が小さいほど、精度良くレジストパターンを形成できていることを意味する。以下の基準に基づいて評価した結果を表1~3に示す。
A:ΔLが1.0μm未満
B:ΔLが1.0μm以上1.5μm未満
C:ΔLが1.5μm以上3.0μm未満
D:ΔLが3.0μm以上
E:感度不足によりレジストパターンがすべて剥離
(ポリエチレンフィルムへの光増感剤の浸透性(PE浸透性)の評価)
上記の感光性エレメントの作製において使用したものと同じ新品のポリエチレンテレフタレートフィルム及び新品のポリエチレンフィルムを用意した。
上記で作製した感光性エレメントからポリエチレンフィルムを剥離し、残った感光性樹脂層付きポリエチレンテレフタレートフィルムをUV分光光度計(株式会社日立製作所製、商品名「U-3310」)のSample測定部に設置した。また、新品のポリエチレンテレフタレートフィルムをUV分光光度計のReference測定部に設置した。そして、吸光度を測定し、350~450nmの波長範囲で最も吸光度が大きくなる波長(λmax)における吸光度Ixを測定した。
続いて、上記で剥離したポリエチレンフィルムをUV分光光度計のSample測定部に、新品のポリエチレンフィルムをReference測定部にそれぞれ設置した。そして、吸光度を測定し、350~450nmの波長範囲で最も吸光度が大きくなる波長(λmax)における吸光度Iyを測定した。
測定した吸光度Ix及びIyから、以下の式に従ってポリエチレンフィルム(PE)への浸透割合を算出した。
PEへの浸透割合(%)=Iy/Ix×100
以下の基準に基づいて評価した結果を表1~3に示す。
A:PEへの浸透割合が1%未満
B:PEへの浸透割合が1%以上5%未満
C:PEへの浸透割合が5%以上
Figure 0007058335000028
Figure 0007058335000029
Figure 0007058335000030
1…感光性エレメント、2…支持体、3,13…感光性樹脂層、4…保護層、16…レジストパターン、17…配線層、18…配線基板。

Claims (15)

  1. 下記式(1)で表される化合物を含有する、光増感剤。
    Figure 0007058335000031

    [式中、Aはアントラセン環を表し、Xは1価の有機基を表し、Rは1価の炭化水素基を表し、m1は1以上の整数を表し、n1は0以上の整数を表す。]
  2. 前記式(1)で表される化合物が下記式(3a)で表される化合物である、請求項1に記載の光増感剤。
    Figure 0007058335000032

    [式中、X及びXは、それぞれ独立に1価の有機基を表し、Rは1価の炭化水素基を表し、n3は0~8の整数を表す。]
  3. 前記1価の有機基が1価の炭化水素基である、請求項に記載の光増感剤。
  4. 前記1価の炭化水素基がアルキル基である、請求項に記載の光増感剤。
  5. 前記1価の炭化水素基がアリール基である、請求項に記載の光増感剤。
  6. 前記1価の有機基が、水酸基、エステル基又はエーテル基を有する、請求項に記載の光増感剤。
  7. 樹脂と、光重合性化合物と、光重合開始剤と、下記式(1)で表される化合物とを含有する、感光性樹脂組成物。
    Figure 0007058335000033

    [式中、Aはアントラセン環を表し、Xは1価の有機基を表し、Rは1価の炭化水素基を表し、m1は1以上の整数を表し、n1は0以上の整数を表す。]
  8. 前記式(1)で表される化合物が下記式(3a)で表される化合物である、請求項に記載の感光性樹脂組成物。
    Figure 0007058335000034

    [式中、X及びXは、それぞれ独立に1価の有機基を表し、Rは1価の炭化水素基を表し、n3は0~8の整数を表す。]
  9. 前記1価の有機基が1価の炭化水素基である、請求項に記載の感光性樹脂組成物。
  10. 前記1価の炭化水素基がアルキル基である、請求項に記載の感光性樹脂組成物。
  11. 前記1価の炭化水素基がアリール基である、請求項に記載の感光性樹脂組成物。
  12. 前記1価の有機基が、水酸基、エステル基又はエーテル基を有する、請求項に記載の感光性樹脂組成物。
  13. 支持体と、
    前記支持体上に設けられ、請求項12のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層と、
    を備える、感光性エレメント。
  14. 前記感光性樹脂層の前記支持体と反対側に設けられた保護層を更に備える、請求項13に記載の感光性エレメント。
  15. 請求項12のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を基板上に設ける工程と、
    前記感光性樹脂層の一部を光硬化させる工程と、
    前記感光性樹脂層の未硬化部分を除去してレジストパターンを形成する工程と、
    前記基板の前記レジストパターンが形成されていない部分に配線層を形成する工程と、
    を備える、配線基板の製造方法。
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