JP7057760B2 - 回転電機の異常診断システム - Google Patents

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Description

本発明は、回転電機の損傷予兆の有無を診断する、異常診断システムに関する。
回転電機を診断する従来技術として、特許文献1や特許文献2に記載のものが知られている。
特許文献1の要約には、「高精度な軸受の劣化診断を可能とすると共に、軸受及び軸受を有する回転機器の損傷を回避しつつ劣化診断可能な軸受劣化診断装置、軸受劣化診断方法及び軸受劣化診断システムを提供する。軸受劣化診断装置1は、被駆動体であるロータ5へ回転駆動力を伝達する回転軸4又は回転軸4を回転可能に支持する軸受2若しくは回転軸4を有する電動機3の支持部26に対し、軸受4の共振周波数を含む周波数帯域にて加振し、この加振の頻度を制御する加振制御部(12,6)と、軸受4の過去の振動値を、少なくとも電動機3の回転数と対応付けて格納する振動値DB15と、計測される軸受2の計測振動値と振動値DB15に格納される過去の振動値に基づき、軸受2の劣化状態を判定する劣化判定部14を備える。」と記載されている。
また、特許文献2の要約には、「診断を行う場合に回転機の回転数が変動する場合でも、適切な診断しきい値を迅速に設定することができる軸受異常診断システムを提供する。」、「軸受異常診断システム20を構成する設備保全コンピュータ17は、加速度ピックアップ15によって測定された軸受13の振動データが与えられると当該振動データの代表値を算出し、軸受13の型式データ及びPLC3より取得した回転速度情報に基づいて、データベース19より対応する診断しきい値を読み出して、前記代表値と診断しきい値とを比較することで軸受13の異常診断を行う。」と記載されている。
すなわち、特許文献1の軸受劣化診断装置、特許文献2の軸受異常診断システムは、何れも回転電機の軸受の劣化や異常を診断するものである。
一般的に、軸受は、回転機械の施工状態・設置環境・異常状態の違いにより、運転中に異常が発生した際の振動変化が一様でなく、異常の診断精度が低いことが問題とされている。
そのため、特許文献1では、軸受部品に取り付けた加振装置を適切に制御して軸受部品の共振周波数をあらかじめ計測し、運転中に加速度センサより得られる値をフーリエ変換して周波数に対する信号強度を求め、共振周波数における信号強度を過去のデータと比較することで異常の診断を行う。この方法によれば、高精度な軸受の劣化診断を可能とすると共に、共振周波数取得時に軸受及び軸受を有する回転機器の損傷を回避しつつ劣化診断できると説明されている。
また、特許文献2では、回転機の回転数が変動する場合でも適切な診断しきい値を迅速に設定できる軸受異常診断装置を用いることで、軸受異常診断の作業効率が向上すると共に、診断の精度も向上できると説明されている。
国際公開第2017/145222号 特開2007-10415号公報
特許文献1、2は、上記の方法により、回転電機の軸受に対する異常診断の精度を高めるものであるが、回転電機の他の部位(例えば、軸受に支持される主軸等の回転体)に対する異常診断は考慮されていない。このため、何らかの異常が検出された場合、実際には軸受には異常がなく、他の部位(例えば、主軸等)に異常が発生していたとしても、軸受に異常が発生したと誤った判定をするおそれがある。
そこで、本発明では、回転電機の軸受に取り付けたセンサの出力を用いて、回転電機の異常発生部位を特定できる異常診断システムを提供することを目的とする。
回転子の中心に固定した主軸を軸受で支持した回転電機と、前記軸受の振動値を計測する振動センサと、前記主軸の回転速度値を計測する速度センサと、前記振動値および前記回転速度値に基づいて前記回転電機の異常を診断する異常診断装置と、を備えた異常診断システムであって、前記異常診断装置は、所定期間内に計測した、前記振動値と、前記回転速度値と、それらの計測時刻を一単位のデータ群として記録するデータベースと、該データベースに記録された複数のデータ群のうち、より新しいデータ群と過去のデータ群の注目速度領域内の最大振動値の差分が第一閾値を超えると異常と判定し、注目速度領域外の最大振動値の差分が前記第一閾値を超えても異常と判定しない異常判定部と、を備える異常診断システム。
本発明によれば、回転電機の異常発生部位を特定できる異常診断システムを提供することができる。
実施例1の異常診断システムの構成例 注目速度領域設定部の処理フロー 各日のデータ群に対応するグラフの一例 1日目とn日目のグラフを重ねて表示した一例 注目速度領域の設定の一例 異常判定部の処理フロー 報知装置のモニタの表示例 実施例2の異常診断システムの構成例
以下、本発明の実施例に係る異常診断システムについて、図面を参照して説明する。
図1~図5を用いて、本発明の実施例1に係る異常診断システム100を説明する。
図1は、本実施例の異常診断システム100の構成例である。ここに示すように、異常診断システム100は、回転電機1、異常診断装置10、制御装置20、報知装置30を備えている。なお、以下では、異常診断装置10と制御装置20を個々に設けた構成を例に説明するが、両者を一体の構成としても良い。
回転電機1は、略円筒状の筐体と、筐体内の径方向外側に配置された固定子と、固定子の径方向内側に回転可能に支持された回転子と、回転子の中心に固定された主軸2と、主軸2を回転可能に支持する軸受3と、を備えている。また、回転電機1の軸受3には、振動センサ4と、速度センサ5が取り付けられている。振動センサ4は、軸受3が振動したときの振動値(振動変位、振動速度、または、振動加速度)を計測するものであり、速度センサ5は、主軸2の回転速度値を計測するものである。
回転電機1は、回転動力を伝達するカップリング6を介して、回転機器7に接続される。回転電機1が原動機の場合、回転機器7は被駆動体(発電機等)となる。また、回転電機1が被駆動体(発電機等)の場合、回転機器7は原動機となる。以下では、回転電機1が原動機であるものとして説明を続ける。
異常診断装置10は、振動センサ4と速度センサ5から計測値を取得し、主軸2や軸受3等の損傷予兆診断を行うものであり、タイマー11、データベース12、注目速度領域設定部13、異常判定部14を備えている。なお、異常診断装置10は、実際には、CPU等の演算装置、半導体メモリ等の主記憶装置、ハードディスク等の補助記憶装置、および、通信装置などのハードウェアを備えた計算機である。そして、補助記憶装置に記録されたデータベース12を参照しながら、主記憶装置にロードされたプログラムを演算装置が実行することで、注目速度領域設定部13や異常判定部14等の機能を実現するが、以下では、このような周知技術を適宜省略しながら説明する。
異常診断装置10のデータベース12には、振動センサ4が計測した振動値と、速度センサ5が計測した回転速度値が、それらの計測時刻とともに蓄積される。注目速度領域設定部13(詳細動作は後述)は、所定の回転速度範囲(以下では「注目速度領域」とも称する)を設定し、異常判定部14(詳細動作は後述)は、注目速度領域での振動値に基づいて異常判定を行う。異常診断装置10の異常判定結果は、損傷予兆判定結果として、制御装置20や報知装置30に送信される。
制御装置20は、回転電機1の駆動を制御するものであり、異常診断装置10が損傷予兆を検出したときには、回転電機1を速やかに緊急停止したり、回転速度を段階的に遅くする抑制運転に移行したりする。また、報知装置30は、異常診断装置10による回転電機1の観測結果や損傷予兆判定結果を管理者に報知するものであり、異常診断装置10が損傷予兆を検出したときに、損傷予兆が検出されたことや、回転電機1の点検、部品交換の必要性を管理者に伝える。管理者への報知方法は、報知装置30のモニタやスピーカにより視覚的または聴覚的に報知しても良いし、管理者にメールを送信することにより報知しても良い。
このように、本実施例の異常診断システム100により、軸受3に取り付けた振動センサ4と速度センサ5により、間接的に回転電機1の損傷予兆を診断できるため、管理者は、主軸2や軸受3の損傷発生前に分解点検や部品交換の要否を判断できる。以下、本実施例の異常診断システム100の各部、各処理の詳細を順次説明する。
<注目速度領域設定処理>
図2は、主に注目速度領域設定部13により実行される、注目速度領域設定処理の処理フローを示す。
後述するように、本実施例では、1日分の時系列の計測値を一単位のデータ群として取り扱う。このため、回転電機1の運転開始日に計測したデータ群を第1日目のデータ群として識別できるように、S10では、何日目かを示す変数nを1に設定する。
次に、S11では、振動センサ4からの振動値と、速度センサ5からの回転速度値を取得する。S12では、それらの計測値を、タイマー11からの計測時刻と関連付けた診断処理用のデータ群としてデータベース12に記録する。S13では、一日分のデータが集まったかを判断する。一日分のデータが集まっていれば、S14に進み、集まっていなければ、S11に戻る。すなわち、一日分のデータが集まるまで、S11、S12の処理が繰り返される。
一日分のデータが集まると、S14では、完成したn日目のデータ群に対して、回転速度値・最大振動値のグラフを作成する。このグラフは、各回転速度における振動値の最大値を示したものであり、図3Aに例示するようなものとなる。同図では、1日目とn日目のグラフのみを示しているが、省略した2日目からn-1日目のグラフも実際には作成されている。このように、注目速度領域設定部13は、毎日、診断処理用のグラフを作成する。
なお、診断処理用のデータ群は、振動センサ4と速度センサ5の各サンプリング周期のうち長いほうに合わせると最も周密なデータとなる。しかし、このデータを後記の処理に用いると計算に使用するデータ数が膨大となり、処理時間が長くなることでリアルタイム性が失われるので、適切な期間で振動センサ4と速度センサ5から与えられるデータをダウンサンプルするとよい。例えば、振動センサ4と速度センサ5から出力されるデータの1秒間の平均値や最大値を求め、それらを相互に結びつけるとよい。平均値を用いると、センサデータのノイズによる影響を抑えることができる。
また、診断処理用データを集計する際の区切る期間は一例であり、一日単位に限らずユーザが任意に設定してもよい。例えば、半日単位で診断処理用データを集計した場合、短期間で多くの診断処理用データ群の取得が可能であるが、診断処理用データ群を構成する診断処理用データセットの数が少なくなるため診断処理用データセットの分布の傾向を掴むのが難しくなる。一方、二日以上の長期間で区切った場合、診断処理用データ群を構成する診断処理用データセットの数が多く、分布の傾向を掴みやすくなるが、十分な診断処理用データ群を取得するまでに時間を要する。また、一日ごとに決められた周期で回転電機及び回転電機を有するシステムの稼動を行う場合、例えば日中稼動して晩は停止するといった場合、区切る期間はその周期に合わせて設定するとよい。
S15では、変数nが1より大きいか、すなわち、過去のデータ群が存在するかを判定する。最新のデータ群が1日目のデータ群であり、過去のデータ群が存在しなければ、S19に進み、変数nを1増やしてからS11に戻り、翌日のデータ群の収集を開始する。一方、最新のデータ群が1日目のデータ群でなく、過去のデータ群が存在すれば、S16に進む。
S16では、過去のグラフと最新のグラフ(n日目のグラフ)を比較する。この具体例として、1日目とn日目のグラフを比較する例を、図3B、図3Cを用いて説明する。図3Bは、1日目(点線)とn日目(実線)のグラフを重ねて表示したものである。また、図3Cは、両グラフの最大振動値の差分を表示したものである。両図に例示するように、データベース12に複数のデータ群が記録された後であれば、注目速度領域設定部13は、2グラフの最大振動値を減算して差分を求めることができる。なお、図3B、図3Cでは、回転電機1の運転開始直後に取得した1日目のデータ群と最新のn日目のデータ群のグラフを比較したが、データ群の選択方法と選択数は、ユーザが任意に設定してもよい。例えば、過去のデータ群から無作為に選ぶと、振動値が漸増していく場合においても後述する注目速度領域の特定が可能となる。また、比較対象のデータが多いほど、注目速度領域の妥当性が上がるが、比較用のデータ群を格納するためにデータベース12の容量を圧迫してしまう。したがって、S16における振動値の比較に関しては、無作為に選んだ数十程度の診断処理用データ群を用いるとよい。
次に、S17では、注目速度領域設定部13は、最大振動値の差分が所定の閾値を超える回転速度yが存在するかを判定する。そして、差分が閾値を超えた場合、S18に進み、その回転速度yのピーク値近傍を異常診断における注目速度領域に設定する(図3C参照)。このとき、管理者は、回転機械1を調査し、異常部位を特定しておくのが望ましい。ここで注目速度領域と異常部位の対応を特定しておけば、後述する異常判定部14が異常を検出したときに異常部位を特定できるからである。
なお、図3Cに示す、閾値の大きさと注目速度領域の幅は、ユーザが任意に設定してもよい。閾値が高いほど、信頼性の高い注目速度領域の設定ができるが、故障前後で振動値の最大値の変動が小さい場合、注目速度領域を見落とす可能性がある。また、注目速度領域が狭ければ、注目速度領域決定後の損傷予兆診断運用時において、計算に用いるデータ量を低減することができデータ負荷を抑えることができるが、注目速度領域外での運転時に損傷予兆を見落とす可能性が上がる。したがって、注目速度領域の幅は、回転電機1の定格運転時の回転速度の5%から10%程度の値を取るとよい。なお、差分が閾値を超えなかったとき、すなわち、異常がなく注目速度領域を特定できないと判断されたときには、S19に進み、変数nを1増やしてからS11に戻り、翌日のデータ収集を開始する。
また、回転電機1の系が持つ固有振動数を予め求めておくことで、注目速度領域の妥当性を評価することができる。回転電機1は、固有振動数近傍での運転において振動が増大する傾向があるため、主軸2等の回転部の損傷が起きる可能性が高い。このため、固有振動数が含まれている注目速度領域を、特に重要な、要注意監視領域とすることができる。
また、注目速度領域設定部13で設定した注目速度領域は、同一仕様の回転電機において同一のものが適用可能であるため、例えば、量産型の回転電機1の場合、初号機と仕様変更があった場合のみ注目速度領域の検出を行えば十分である。また、注目速度領域は、診断処理用のデータ群の時系列の傾向変化によって複数設定することが可能である。
<異常判定処理>
図4は、注目速度領域の設定後(すなわち、注目速度領域が設定されたn日目の翌日以降)に、主に異常判定部14により実行される、異常判定処理の処理フローを示す。異常判定部14では、注目速度領域における最新の一日分のデータ群を処理に用いる。なお、一日分のデータ群というのは一例であり、データ群の大きさは、ユーザが任意に指定して構わない。
まず、S21では、振動センサ4からの振動値と、速度センサ5からの回転速度値を取得する。S22では、それらの計測値を、計測時刻と関連付けた診断処理用のデータ群としてデータベース12に記録する。S23では、一日分のデータが集まったかを判断する。すなわち、一日分のデータが集まるまで、S21、S22の処理が繰り返される。
一日分のデータが集まると、S24では、異常判定部14は、正常な状態のデータ群と最新のデータ群の注目速度領域のデータを抽出する。比較用の正常なデータ群としては、例えば、回転電機1の運転開始日である1日目の注目速度領域のデータ群を用いる。
S25では、S24で抽出した、注目速度領域での最大振動値の差分を算出する。そして、正常状態として選択したデータ群の注目速度領域での最大振動値に対して、最新のデータ群の注目速度領域での最大振動値がm倍以上となっているかを、差分が閾値以上であるかに基づいて判断し(S26)、m倍以上となっていた場合には、回転電機1の損傷予兆ありと判定する(S27)。一方、m倍未満であった場合には、回転電機1の損傷予兆なしと判定する(S28)。ここで、S26での監視対象は、注目速度領域内の最大振動値の差分に限定されるため、異常判定に要する演算量を大幅に軽減できるだけでなく、仮に注目速度領域外の最大振幅値の差分が大きくなるとしても、そのようなノイズは無視されるので、誤った診断を避けることができる。なお、注目速度領域と異常部位の対応が特定されている場合は、S27にて異常部位(例えば、主軸2または軸受3)を特定してもよい。
ここで、mの値は、ユーザが任意に設定してもよい。mを2以下の低い値とした場合、損傷の誤検出が多くなる代わりに損傷の見落としは少なくなる。一方、mを2より高い値とした場合、信頼性の高い損傷予兆結果が得られるが、損傷予兆を見落とす可能性がある。
また、異常判定部14の判定結果に、回転電機1の累計運転時間を考慮すると、より信頼性の高い異常判定となる。運転開始から時間の経った回転電機1は、運転開始直後の回転電機1と比較して、主軸2や軸受3等の回転部に異常が発生する可能性が高い。従って、累計運転時間が多くなれば、異常判定部14の閾値を定めるmの値を下げるようにすることで、損傷予兆診断の信頼性がより向上する。また、異常判定部14から異常の診断結果がでたもののうち、累計運転時間が数万時間を超える主軸2や軸受3は交換対応をするなどの方針をとるとよい。
<報知装置30>
図5は、報知装置30が備えるモニタの表示画面の一例である。この例は、x日目に収集したデータ群に基づいて、回転電機1の損傷予兆が検出されたときの表示画面例であり、診断結果欄31に、異常診断装置10の予兆診断結果である「x日目診断結果 : 主軸に損傷予兆あり」が表示されており、グラフ欄32~34の夫々に、主軸の回転速度の時間変化と、振動加速度の時間変化と、診断処理用グラフ(図3Bのグラフに、図3Cの注目速度領域を重ねて表示したもの)を並べて表示することで、管理者が異常の発生状況を確認したいときの視認性を向上させることができる。
以上で説明した本実施例の異常診断システムによれば、まず、注目速度領域を設定し、この注目速度領域内の最大振動値の正常時と現状の差分に基づいて、回転機械の損傷予兆の有無を判断するので、注目速度領域外のノイズにより誤った診断をすることがなく、従来よりも正確に損傷予兆を検出することができる。また、注目速度領域と異常部位の関係を特定しているので、異常検出時に異常部位を特定することができる。
次に、図6を用いて、本発明の実施例2に係る異常診断システム100を説明する。なお、実施例1との共通点は重複説明を省略する。
実施例1では、特性不明の回転電機1が監視対象である場合であっても異常判定できるように、まず、センサの計測値に基づき注目速度領域設定部13で注目速度領域を特定した後、異常判定部14では、注目速度領域設定部13が設定した注目速度領域内の最大振動値の差分に基づいて損傷予兆の有無を判定していた。これに対し、図6に示す本実施例の異常診断システム100では、特性が既知の回転電機1を監視対象としており、注目速度領域設定部13を省略するとともに、異常判定部14では、管理者等が予め設定した注目速度領域での最大振動値の差分に基づいて損傷予兆の有無を判断する。
例えば、定格運転時の回転速度の40%近傍の最大振動値から主軸2の損傷予兆を診断でき、70%近傍の最大振動値から軸受3の損傷予兆を診断できる、等の回転電機1の特性が既知である場合、管理者は、制御装置20等を介して異常判定部14に、定格運転時の回転速度の40%近傍と70%近傍の二ヶ所を注目速度領域として予め登録しておく。この場合、異常診断装置10は、制御装置20を介し、定格運転時の回転速度の40%近傍や70%近傍での運転を、回転機械1に集中実施させることで、主軸2や軸受3の損傷予兆診断に必要なデータ群を短時間で収集することができる。そして、例えば、定格運転時の回転速度の40%近傍の注目速度領域での最大振動値の差分に基づいて、損傷予兆ありと診断された場合であれば、異常診断装置10は、損傷予兆があるのは、主軸2であると特定することができる。
また、回転電機1のある部位の損傷が、複数の注目速度領域の振動値の異常として同時に出現する場合は、それらの注目速度領域の全てで差分が閾値を超えたときに、当該部位の損傷予兆ありと判定することとしてもよい。言うまでもないが、この場合、複数設定した注目速度領域のうち、何れかの注目速度領域で差分が閾値未満であった場合には、異常診断装置10は、当該部位の損傷予兆なしと判定する。
以上で説明した本実施例の異常診断システムによれば、注目速度領域設定部13による注目速度領域設定のプロセスを省略できるので、実施例1の構成に比べ、診断開始日を早めることができる。
100 異常診断システム
1 回転電機、
2 主軸、
3 軸受、
4 振動センサ、
5 速度センサ、
6 カップリング、
7 回転機器、
10 異常診断装置、
11 タイマー
12 データベース、
13 注目速度領域設定部、
14 異常判定部、
20 制御装置
30 報知装置

Claims (9)

  1. 回転子の中心に固定した主軸を軸受で支持した回転電機と、前記軸受の振動値を計測する振動センサと、前記主軸の回転速度値を計測する速度センサと、前記振動値および前記回転速度値に基づいて前記回転電機の異常を診断する異常診断装置と、を備えた異常診断システムであって、
    前記異常診断装置は、
    所定期間内に計測した、前記振動値と、前記回転速度値と、それらの計測時刻を一単位のデータ群として記録するデータベースと、
    該データベースに記録された複数のデータ群のうち、より新しいデータ群と過去のデータ群の注目速度領域内の最大振動値の差分が第一閾値を超えると異常と判定し、注目速度領域外の最大振動値の差分が前記第一閾値を超えても異常と判定しない異常判定部と、
    を備えることを特徴とする異常診断システム。
  2. 請求項1に記載の異常診断システムにおいて、
    前記異常診断装置は、さらに、前記注目速度領域を設定する注目速度領域設定部を備えており、
    該注目速度領域設定部は、前記データベースに記録された複数のデータ群のうち、より新しいデータ群と過去のデータ群の最大振動値の差分が第二閾値を超える回転速度の近傍を前記注目速度領域として設定することを特徴とする異常診断システム。
  3. 請求項1に記載の異常診断システムにおいて、
    前記注目速度領域は、前記回転電機の特性に応じて、管理者が予め設定したものであることを特徴とする異常診断システム。
  4. 請求項1から請求項3の何れか一項に記載の異常診断システムにおいて、
    前記注目速度領域は複数設定されることを特徴とする異常診断システム。
  5. 請求項4に記載の異常診断システムにおいて、
    前記異常判定部は、複数設定された注目速度領域のうち、何れかの領域で前記差分が前記第一閾値を超えたときに、異常と判定することを特徴とする異常診断システム。
  6. 請求項5に記載の異常診断システムにおいて、
    前記異常判定部は、前記差分が前記第一閾値を超えた注目速度領域に応じて、前記回転電機の異常箇所を特定することを特徴とする異常診断システム。
  7. 請求項4に記載の異常診断システムにおいて、
    前記異常判定部は、複数設定された注目速度領域のうち、全ての領域で前記差分が前記第一閾値を超えたときに、異常と判定することを特徴とする異常診断システム。
  8. 請求項1から請求項3の何れか一項に記載の異常診断システムにおいて、
    さらに、モニタまたはスピーカを有する報知装置を備えており、
    該報知装置は、前記異常判定部が異常と判定したときに、異常の発生を視覚的または聴覚的に報知することを特徴とする異常診断システム。
  9. 請求項1から請求項3の何れか一項に記載の異常診断システムにおいて、
    さらに、前記回転電機の駆動を制御する制御装置を備えており、
    該制御装置は、前記異常判定部が異常と判定したときに、前記回転電機を停止するか、または、回転速度を抑制することを特徴とする異常診断システム。
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