JP7057439B2 - 電磁開閉制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電磁開閉制御装置に関し、特に電源と負荷との間に介挿されて導電路を開閉接続する電磁開閉器を開閉制御する電磁開閉制御装置に関する。
特許文献1に示すように、電磁開閉器の操作コイル(誘導性負荷)のインピーダンスを算出し、電磁開閉器の開閉動作時に適切な電流を供給するように制御する操作コイル駆動装置が知られている。
国際公開第2017/159070号公報
複数の電池セルの直並列からなる組電池を電源とする電源供給システムにおいて、組電池とシステム側の負荷に接続する電磁開閉器(誘導性負荷)をパルス制御する場合に、電磁開閉器が閉路(以下、「オン」ともいう)状態で保持するための保持電流を通電する必要がある。
また、電磁開閉器における電気接点(以下、「接点部」又は単に「接点」ともいう)の接触抵抗が増加すると、閉路通電時に発熱劣化する。このように、接点の接触抵抗(以下、「接点抵抗」ともいう)が増加した状態で組電池の充放電電流を通電していた場合、接点部の発熱で電磁開閉器が溶着して故障する恐れがある。
そのような故障を避けるため、安全に継続動作できるように制御する必要がある。また、閉路通電制御時であるにもかかわらず、操作コイル電流が確実に接点を吸着維持させる電磁力を発生させる下限値(以下、「最低保持電流」又は単に「保持電流」ともいう)に満たない不安定な場合に接触圧力が不十分なため、接点にアークが生じて接点を徐々に損傷するとともに接触抵抗を増加させることがある。これを避けるには、操作コイル電流を規定どおりに安定供給することにより、接触圧力を十分に確保する必要がある。
また、電源供給システムの供給能力を超えた過負荷、又は電池の過放電、あるいは、それらの原因が相乗して供給電圧が下落した場合は、電磁開閉器の操作コイル電流が減少して不十分になる。そのことが、接点抵抗を大きくする原因になることは、上述したとおりである。これを回避するには、操作コイル電流の減少を抑止することが必要である。
そのためには、操作コイル電流が制御下限値(以下、「保持電流閾値」又は単に「保持電流」ともいう)以下となることを制御部が事前に検出できるならば、その検出結果に基づいて、操作コイルの保持電流閾値を下回らないように制御することが効果的である。例えば、操作コイル電流Aが、保持電流以下とならないように、PWM制御であるならば、スイッチング素子のオンDutyを制御する。換言すると、オン/オフのDuty比を100%に近づける方向、すなわち、オフ時間に比べてオン時間を長くするように制御する。
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、操作コイル電流の近未来値を予測することはできなかった。したがって、操作コイルの保持電流閾値を下回らないように、制御部が事前に検出できるものではなく、操作コイル電流の減少を抑止できないという課題があった。本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、制御部が操作コイル電流の近未来値を事前に予測して保持電流閾値を下回らないよう制御することにより、接触圧力を安定化することができる電磁開閉制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、操作コイルにPWM制御されたDuty比の電流値を通電し、該電流値に応じた電磁力により、電源と負荷との接続に用いられる電磁開閉器の電気接点を開閉する電磁開閉制御装置であって、前記操作コイルの端子電圧値を用いて近未来の予測電流値を推定する電流値予測部と、前記推定された前記予測電流値が前記操作コイルの電流保持できる範囲から外れているか否かを判定する制御レンジ判定部と、前記制御レンジ判定部の判定結果が範囲外の場合は、前記予測電流値に基づいて前記Duty比を変更するように制御するPWM制御部と、前記操作コイルの端子電圧値を測定する操作コイル電圧測定回路と、前記操作コイルと前記操作コイル電圧測定回路との間に設けられた電圧測定用フィルタ回路と、を備え、前記電流値予測部は、前記操作コイル電圧測定回路により測定された前記操作コイルの端子電圧値と、前記操作コイルのインピーダンスと、前記電圧測定用フィルタ回路の時定数と、を用いて、前記予測電流値を算出するものである。
制御部が操作コイル電流の近未来値を予測して保持電流閾値を下回らないように制御し、接触圧力を安定化できる電磁開閉制御装置を提供する。
本発明の一実施形態に係る電磁開閉制御装置(以下、「本装置」ともいう)を用いた電池式電源供給システムの概略構成を示す回路図である。 図1の本装置におけるPWM制御を簡単に説明するタイミングチャートであり、(a)主開閉器7-1、(b)主開閉器7-2、(c)副開閉器8、それぞれの開閉タイミングを示している。 図1の本装置をより詳細に示す回路図である。 図1及び図3の本装置でPWM制御による操作コイルの電圧及び電流の変化を説明するタイミングチャートであり、(a)供給電圧Vcc、(b)操作コイルの端子電圧V、(c)操作コイルの電流値A、(d)PWM制御のDuty比、をそれぞれ示している。 図1及び図3の本装置で操作コイルを制御する際の処理手順を説明するフローチャートであり、図5(a)はプルイン処理、図5(b)は電圧・電流測定及びDuty更新処理、図5(c)は抵抗R値及びインダクタンスL値(以下、「RL」と略す)の取得処理、をそれぞれ示している。
以下、本装置を電池式電源供給システムへの適用例について図面を用いて説明する。図1は、本装置を用いた電池式電源供給システム(以下、「本システム」ともいう)の概略構成を示す回路図である。図1に示すように、本システムは、モータ1と、インバータ2と、本装置3と、組電池6と、メインコンタクタ(以下、「主開閉器」又は「電磁開閉器」ともいう)7-1,7-2(2つまとめて7)と、プリチャージリレー(以下、「副開閉器」又は「電磁開閉器」ともいう)8と、プリチャージ抵抗9と、を備えて構成されている。
組電池6は、2つの電池モジュール5を直列に接続した全体で所望の電圧が得られるように構成されている。電池モジュール5は、二次電池でなる4つの電池セル4を直列に接続したユニットで所望の半分の電圧が得られるように構成されている。なお、ここで例示する組電池6を構成する電池モジュール5、及び電池セル4は、全て加極性に直列接続された形態であるが、用途に応じて適宜に直列・並列又はそれらを組み合わせて接続されたものでも構わない。
上述のように、全て加極性に直列接続された形態の組電池6を構成する8つの電池セル4には、それぞれの電極端子から9本の電圧測定線12が引き出されている。これら9本の電圧測定線12は、マイクロコンピュータ(マイコン)を備えた本装置3に接続されており、充放電の状態や、その他の管理項目について監視できるように構成されている。なお、8つに限らず、電池セル4が適宜に直列又は並列に接続された形態であっても良い。さらに、異なる様々な監視目的及び管理仕様に応じた接続形態の電圧測定線12が本装置3に接続される場合もあるが、それらについての図示及び説明は省略する。
モータ1はインバータ2の負荷である。そのインバータ2は組電池6の負荷である。その組電池6は、インバータ2との間に2つの主開閉器(電磁開閉器)7、及び副開閉器(電磁開閉器)8で、合計3つの電磁開閉器を介して接続されている。これら、3つの電磁開閉器7,8は、本装置3により導電状態を閉路か開放(オン/オフ)の何れかに制御可能である。
主開閉器7-1は組電池6の正極側の電路に介挿され、そのほとんどの電流について、瞬時に開閉する機能を有する。主開閉器7-2は組電池6の負極側の電路に介挿され、その全電流について、瞬時に開閉する機能を有する。一方、副開閉器8は、主開閉器7-1と同じ正極側の電路に介挿され、ある程度に制限された少ない電流について、開閉する機能を備えている。この副開閉器8は、後述するGPIO(General-purpose input/output汎用入出力)により設定された適切なタイミングでオン/オフ制御される。
副開閉器8の電流を少なく制限する程度は、副開閉器8と直列接続されたプリチャージ抵抗9の抵抗値で規定される。プリチャージ抵抗9を直列接続された副開閉器8は、突入電流防止用リレーとして、主開閉器7-1に並列接続された関係である。本装置3は、組電池6を構成する個別の電池セル4について、それぞれの充放電状態を監視する。また、この本装置3は、図2を用いて後述するように、組電池6とインバータ2との間に介挿された主開閉器7、及び副開閉器8を適切なタイミングで開閉制御する。
電磁開閉制御装置(本装置)3は、電磁開閉器7の操作コイル16,17にPWM制御されたDuty比(以下、単に「Duty比」ともいう)の電流値Aを通電し、その電流値Aに応じた電磁力により、電磁開閉器7の電気接点13を開閉する制御装置である。本装置3は、電流値予測部19と、制御レンジ判定部20と、PWM制御部21と、を備えて構成されている。
電流値予測部19は、操作コイル16,17のそれぞれの端子電圧V1,V2(まとめてV)を用いて近未来の予測電流値Yを推定する。制御レンジ判定部20は、推定された予測電流値Yにおいて、操作コイル16,17の電流保持、すなわち、接点13を吸着状態に維持する電磁力を発揮して維持できる範囲から外れているか否かを判定する。
PWM制御部21は、制御レンジ判定部20の判定結果が維持できる範囲外の場合は、予測電流値Yに基づいてDuty比を変更するように制御する。本装置3は、このように構成されているため、PWM制御部21が操作コイル電流Aの近未来値Xを予測して保持電流閾値Wを下回らないよう制御し、接点13の接触圧力を安定化することができる。
図2は図1の本装置におけるPWM制御を簡単に説明するタイミングチャートであり、(a)主開閉器7-1、(b)主開閉器7-2、(c)副開閉器8、それぞれの開閉タイミングを示している。図2に示すように、本装置3は、組電池6をインバータ2へ接続する際、突入電流を防ぐために、主開閉器7-1よりも先に副開閉器8を接続することで、プリチャージ抵抗9により、突入電流が主開閉器7の許容電流を越えないように制限する。なお、本装置3が操作コイル16,17,18に電磁開閉器電源(コンタクタ電源)10を通電することにより各接点13を閉じ(オン)、逆に通電を止めると(オフ)、不図示のバネにより接点が開放される。
より具体的には、例えば、ハイブリッド自動車又は蓄電池自動車において、直流電源と負荷との間で接続と切断(オン/オフ)をサポートする。そのため、図2に示すように、副開閉器8は、閉路時に主開閉器7-1よりも少し早いタイミングで閉路するように、GPIOでタイミング制御される。このタイミング制御により、負荷にコンデンサを有する大電流の直流電路が閉路される際の突入電流を緩和するプリチャージによって、主開閉器7の接点を保護する効果が発揮できる。
次に、図3を用いて、本装置3の回路構成について説明する。図3は、図1の本装置3をより詳細に示す回路図である。図3からは、電源である組電池6と、負荷であるモータ及びインバータ2を省略し、本装置3の要部が、主開閉器7、及び副開閉器8を制御するマイコン制御部11により主要構成されているものとして説明する。なお、コイル電流用コンタクタ(コイル開閉器、電磁開閉器)15は、全部の操作コイル16~18に電磁開閉器電源(コンタクタ電源)10を同時に通電制御するメインスイッチの機能を有するが、ここでは、常時オン状態であるものとして説明する。
本装置3の要部を構成する制御部は、マイコン制御部11に接続されてオン/オフ動作するスイッチング素子38~40のほか、時定数T1,T2[秒]を設定する抵抗R及びコンデンサCの組み合わせによるRCフィルタ回路と、還流ダイオード41,42を備えて構成されている。なお、時定数T[秒]については、その定義等を後述する。
マイコン制御部11には、電流値予測部19、制御レンジ判定部20、PMW制御部21~23、のほか、ADC(A/Dコンバータ)24~30を備えている。これらのうち、PMW制御部21は、PWM制御部22,23に分かれて独立した動作を行わせる。なお、これらはマイコン制御部11に必ずしも内包されている必要はなく、散在した構成でも構わない。
マイコン制御部11には、信号が出入りする。ADC24~30には信号が入力されて電圧値や電流値をアナログ信号で入力され、マイクロコンピュータの処理に適するようにA/D変換される。そのため、ADC24,25,27,29は、操作コイル電圧測定回路を形成し、ADC26,28,30は、操作コイル電流測定回路を形成する。一方、PMW制御部21~23は、スイッチング素子38,39をオン/オフさせるHigh/Low信号を出力する。また、マイコン制御部11のGPIOは、スイッチング素子40をオン/オフさせるHigh/Low信号を出力する。スイッチング素子38~40は、主開閉器7、及び副開閉器8、それぞれの操作コイル16~18への通電を制御する。
上述のように、本装置3は、直列に接続された複数の二次電池4による組電池6で形成された電池式電源供給システムと、そこから電源の供給を受ける負荷と、それらの電流経路に介挿された電磁開閉器16~18と、の組み合わせにおいて、電路を適宜にオン/オフするための制御機能を形成するものである。この本装置3は、例えば、不図示のハイブリッド自動車又は蓄電池自動車に採用された実施形態を例示している。その組電池6には、操作コイル電圧測定回路(「ADC」ともいう)24,25,27と、電圧測定用フィルタ回路31,32,33と、をさらに接続している。
ADC24,25,27,29は、操作コイル16,17,18の端子電圧Vを測定するものである。また、電圧測定用フィルタ回路31,32,33,34は、操作コイル16,17,18とADC24,25,27,29との間に設けられたローパスフィルタであり、電圧測定に有害なスパイクノイズ等の高周波成分を除去するものである。これらの構成により、過渡的に変化する予測電流値Yは、操作コイル16,17の端子電圧Vと、操作コイル16,17のインピーダンスZと、電圧測定用フィルタ用回路31,32,33の時定数T1と、を用いて算出できる。
また、本装置3は、操作コイル電流測定回路(ADC)26,28,30と、電流測定用フィルタ回路35,36,37と、をさらに有する。操作コイル電流測定回路26,28,30は、操作コイル16,17に通電される電流を測定するものである。電流測定用フィルタ回路35,36,37は、操作コイル16,17,18と操作コイル電流測定回路26,28,30との間に設けられたローパスフィルタであり、電流測定に有害なスパイクノイズ等の高周波成分を除去するものである。
インピーダンスZは、端子電圧Vと、電圧測定用フィルタ回路31,32,33の時定数T1と、電流値Aと、電流測定用フィルタ回路35,36の時定数T2と、を用いて算出される。このインピーダンスZは、閉路の状態にするためPWM制御におけるDuty比を100%とするオン期間中の操作コイル16,17の端子電圧Vと、電流値Aから算出される。なお、インピーダンスZ=端子電圧V/電流値Aである。なお、操作コイル16,17の端子電圧V1,V2及び電流値A1,A2は、それぞれをまとめて端子電圧V及び電流値Aと略している。
マイコン制御部11は、GPIOからのHigh又はLow何れかの出力信号でスイッチング素子40をオン/オフすることによって、副開閉器8のオン/オフ状態を切り替える。同様に、マイコン制御部11は、PWM制御部21~23から出力するパルス制御信号でスイッチング素子38,39をオン/オフすることによって、主開閉器7-1,7-2のオン/オフ状態を切り替える。例えば、スイッチング素子38~40がNPN型トランジスタ等で構成されている場合、マイコン制御部11の出力信号がHighの期間に、それぞれの操作コイル16~18に電流を通電する。
逆に、マイコン制御部11の出力信号をHighからLowに切り替えて、主開閉器7,8を確実にオフ状態にするには、それらの操作コイル16~18の誘導成分による逆方向の励磁電流を速やかに消滅させる必要がある。その励磁電流については、還流ダイオード41,42を経由する還流電流として逃がすことにより、操作コイル16~18に流れ続けようとする励磁電流を速やかに消滅できる。
次に、図4及び図5を用いて主開閉器7のオン期間中、すなわち、それぞれの操作コイル16,17に通電中の電流Aに対するDuty制御について説明する。なお、プリチャージリレー(副開閉器)8の操作コイル18についてはDuty制御する必要はない。
図4は、図1及び図3の本装置でPWM制御による操作コイルの電圧及び電流の変化を説明するタイミングチャートであり、(a)供給電圧Vcc、(b)操作コイルの端子電圧V、(c)操作コイルの電流値A、(d)PWM制御のDuty比を、それぞれ示している。
図4(a)の供給電圧Vcc、及び図4(b)の操作コイルの端子電圧Vは、各図の左半分に示すように、常時一定に保持されていることが理想的である。しかし、電池式電源供給システム(本システム)のように、電池を用いた電源供給体制において、供給能力に比較して大きな負荷があれば、定電圧保障手段があったとしても、ある程度の電圧変動(特に下落)を想定しておく必要がある。
図4(a)で横方向の中央付近に示すように、供給電圧Vccが下落すると、図4(b)で横方向の中央付近に示すように、ADC24,25,27による測定値Vの変化方向に基づいて、近未来値を予測する。一方、図4(d)で、左から右へと時間の経過順に示すように、PWM制御のDuty比は、マイコン制御部11が内部の演算処理によって0~100%の制御を適切に行う。
図4(c)に示す、操作コイルの電流値Aは、PWM制御のDuty比に追随するように、0~100%の制御が行われる。ただし、時間遅れもあるが、後述するように、Duty比は、図4(b)及び図4(c)に示す端子電圧V、及び操作コイル16,17の電流値A1,A2(まとめてA)の変化を、マイコン制御部11が監視しながら、内部の演算処理によって0~100%の制御を過不足のないように行っている。
より具体的には、図4の左から右へと経過順の期間別に、次の3種類<1>~<3>の動作モードが実行される。
<1>プルインモードであって、接点13を吸着した直後のプルイン期間に、その吸着状態を確実に維持するため、Duty比100%出力にするモード(図5(a)参照)。
<2>保持電流維持モードであって、接点13の吸着状態を維持する通常動作期間に、操作コイル16,17の電流値AをPWM制御によって低減するが、必要最低限度を下回らない保持電流Wにより維持するモード(図5(b)参照)。
<3>RL更新期間モードであって、電磁開閉器7における操作コイル16,17のインピーダンスZがドリフトした分を補正するためのRL更新期間は、PWM制御Dutyをプルイン期間と同様に100%とするモード(図5(c)参照)。
上記モード<1>において、主開閉器7をオフからオンにするとき、まず、Duty比を100%にすることにより、電流値Aを100%へと急峻に立ち上げる。その結果、図示せぬバネの弾性力で開かれていた主開閉器7の接点13を吸着(プルイン)してオフからオンにする。また、上記モード<2>において、オンの維持には、Duty比、及び電流値Aの両方とも、100%から閉路保持電流下限値(保持下限値)Wの近くまで緩和できる。
ところが、このモード<2>において、主開閉器7のオンの維持中に、何らかの原因で供給電圧Vcc、及び端子電圧Vが下落した場合、上述したオン維持に必要な電流値Aが保持下限値Wを下回ることにより、主開閉器7が意に反してオフとなることが予想される。そのように予想された不具合を避けるため、上記モード<2>において、電流値Aが保持下限値Wを大きく上回るようにPWM制御する。
このような下落予想に対抗するPWM制御の後、上記モード<3>において、電磁開閉器7における操作コイル16,17の抵抗値R及びインダクタンスL値(「RL」と略す)を更新する期間を設け、その期間中に限って再びDuty比を100%にし、電流値Aも100%に持ち上げる。このRL更新期間については、図5を用いて後述する。
なお、図4(d)の左から右へと時間の経過順に示すDuty比0~100%の制御は、図3に示すマイコン制御部11の内部に形成されたPMW制御部21,22,23が演算処理して行う。その結果、PMW制御部21~23から、所望のDuty比で、しかも適切にタイミング設定されたHigh/Lowでなるオン/オフのPWM出力信号が出力される。
図5は、図1及び図3の本装置で操作コイルを制御する際の処理手順を説明するフローチャートであり、図5(a)はプルイン処理、図5(b)は電圧・電流測定及びDuty更新処理、図5(c)はRL取得処理、をそれぞれ示している。
図5(a)に示すように、プルイン処理では、PWM出力信号をDuty100%にする処理S1と、電圧・電流を測定する処理S2と、過渡応答が終了したか否かを判定する処理S3と、コイルRL計算処理S4と、プルイン時間が経過したか否かを判定する処理S5と、を有している。
主開閉器7をオンした直後は、主開閉器7を確実に閉路するためのプルイン電流を確保するために、制御部11はPWM出力信号をDuty100%出力とする(S1)プルイン期間が設定されている。
次に、主開閉器7の閉路保持電流Wを下回らないように、操作コイル16,17の平均電流Aを測定(S2)しながら、過渡応答が終了したか否かを判定する(S3)。S3でNoなら、そのまま電圧・電流測定処理S2を継続する。S3がYesならコイルRL計算処理S4を行う。次に、S5でプルイン時間が経過したか否かを判定した結果がNoなら、そのまま、コイルRL計算処理S4を継続する。S5がYesならプルイン処理を終了する。
図5(b)に示すように、電圧・電流測定及びDuty更新処理では、電圧・電流測定処理S6と、電源(端子)電圧近未来値計算処理S7と、コイル電流近未来値計算処理S8と、制御レンジ判定処理S9と、PMW制御Duty再計算処理S10と、PMW制御出力Duty変更処理S11と、を有している。
電圧・電流測定処理S6では、操作コイル16,17の端子電圧V及び電流値Aを測定する。電源電圧近未来値計算(電圧予測)処理S7では、端子電圧Vが直近過去に変化した状況に基づいて、近未来電圧値Xを算出する。
コイル電流近未来値計算(電流予測)処理S8では、近未来電圧値Xに基づいて、操作コイル16,17に流れる近未来の予測電流値Yを推定する。制御レンジ判定処理S9では、推定された予測電流値Yが、閾値Wを下回っているか否かを判定する。
S9において、予測電流値Yが閾値Wを下回る場合(S9でYes)、操作コイル16,17の電流保持できる範囲から外れると判定される。すなわち、接点13の吸着状態を安定維持するために必要最低限のコイル電流値Wを下回ると判定される。S9でNoなら、S6へ戻る。
S9でYesなら、PMW制御Duty再計算処理S10へ進む。S10では、予測電流値Yに基づいて、最適なDuty比を再計算して求める。次に、PMW制御Duty変更処理S11へ進み、S10で求められ最適Duty比で出力する。
図5(C)に示すように、RL取得処理では、PWM制御Duty100%出力処理S12と、電圧・電流測定処理S13と、過渡応答終了か否かの判定処理S14と、コイルRL計算処理S15と、を有している。図5(C)のS12~S15は、図5(A)のS1~S4と同等であるので説明を省略する。
なお、図5(C)では、コイルRL計算処理S15が終わると一連の処理を終了する。これに対し、図5(A)では、電磁開閉器7が閉路状態に移行するためのプルイン時間が経過したことによって状態が遷移する。つまり、電磁開閉器7が開路から閉路状態へと移行してから処理を終了する。
電磁開閉器7の供給電圧Vccが変動した場合、従来技術による一般的なPWM制御では、応答遅れ(「一次遅れ」とも呼ばれる)が避けられず、変動に対抗できない不具合が生じることがある。この一次遅れの原因は、直流の電源電圧Eに対する、抵抗R、コンデンサC、又はコイルLが作用する時定数(以下、「RC時定数」、「RL時定数」又は単に「時定数」ともいう)Tで規定される過渡現象によるものである。
このような過渡現象について、図示を省略して簡単に理論説明する。なお、理論説明では、直流の供給電圧Vccに代えて電源電圧Eと簡略化している。また、電源電圧E、抵抗R、コンデンサC、コイルL、これらに通電して徐々に変化する電流Iやそれぞれの端子電圧等は、周知の微分方程式や自然関数を用いて数値計算できる。ただし、ここでは説明を簡略化し、以下にいう時定数Tの簡単な定義だけでも、ある程度の見通しをつけられることを示しておく。
時定数Tで規定される過渡現象とは、ある定常状態から次の定常状態に移行する過程で起こる現象をいう。より具体的には、抵抗Rを介在してコンデンサC又はコイルLを有する直列回路に直流電源Eを接続し、スイッチを入れたり切ったりしたとき、回路の各部電圧や電流Iは徐々に変化しながら次の状態に落ち着く。
ここで、一例として、直流電源Eのオフからオンへの変化に伴う電圧の最大変化幅Eに対し、次の定常状態に移行した定常電流値Is=E/Rである。このように落ち着いた電流値Isを定常値Isとする。また、落ち着くまでの変化の速さを表す目安が時定数Tである。この時定数Tが小さいほど変化は急激で、時定数Tが大きいほど変化は緩やかになる。
なお、本装置3において、インピーダンスZは、操作コイル16,17の端子電圧Vと、操作コイル16,17に流れる電流値Aと、より得られる過渡的な変数であるが、直近過去から現在までの所定期間にわたって近似される定数とみなすことができる。すなわち、時定数Tを考慮した上で、インピーダンスZ≒R=E/Iとして近似される定数とみなせる。
さらに、この時定数Tは、オフからオンの方向では定常値Isの約0.63倍になるまでの時間と定義されている。逆に、オンからオフの方向では定常値Iの0.37倍になるまでの時間と時定数Tが定義される。
なお、RC直列回路の時定数T=C・R[秒]、RL直列回路の時定数T=L/R[秒]である。また、電源電圧E、抵抗R、コンデンサC、コイルLについては、計測器又はマイコン制御部11との組み合わせによってリアルタイムに数値計測できるだけでなく、既知の定数と考えても良い。ただし、これらの定数は温度特性を有するので、例えば、ハイブリッド自動車又は蓄電池自動車等で実施する場合には、温度特性を考慮して設計される。
前述したRL値の算出方法はマイコン制御部11の内部にあらかじめマップ(テーブル)として事前に記録した構成で、制御Dutyを算出しても良い。
上記<2>では、電磁開閉器7の接点13を接続した後、消費電力低減の為、ある一定の電流値Aを操作コイル16,17に流すようDuty制御を行う。上記<2>において、急激な端子電圧Vの変動があった場合、操作コイル16,17は時定数Tを有しているため、コイル電流Aの電流波形は、端子電圧Vの波形に対して遅れが生じる。
このように遅れた電流Aに基づいてPMW制御によるDuty調整する場合、制御に遅延が発生することを見込む必要があるため、従来技術においては、閾値Wに対して不必要に余裕を持たせて高い電流レベルに制御していた。その結果、電磁開閉器7をオンするための電力消費が増加するという欠点があった。本発明はこの欠点を解消するものである。
本装置3及び本方法によれば、接点13をオフからオンに移行したときの過渡応答波形より、操作コイル16,17の抵抗値R及びインダクタンス値L(RL値)を算出する。算出するための理論は、上述した「時定数Tは、オフからオンの方向では定常値Isの約0.63倍になるまでの時間と定義」され、「RL直列回路の時定数T=L/R[秒]」であることを利用する。
上述した過渡現象の理論に基づいて、接点13をオフからオンに移行したときの過渡応答波形より、操作コイル16,17の抵抗値R及びインダクタンス値L(RL値)を算出することができる。この算出されたRL値に基づいて、端子電圧Vの電圧波形から電流変動を予測することにより、急激な端子電圧Vの変動があった場合にも、遅延なくDuty制御にフィードバックできる。
その結果、閾値Wに対するマージンを従来よりも小さくすることができるので、電磁開閉器7をオンするための消費電力を低減できる。また、このRL値は温度によって変化するため、例えば、電磁開閉器7がハイブリッド自動車又は蓄電池自動車に採用されている場合、その車両走行中、温度変化を考慮して、定期的にRL値を算出することにより、一層精密な制御が可能となる。
[変形例]
次に、より現実対応した変形例について簡単に説明する。この変形例においても、以下に示す基本動作については、上述した本装置3及び本方法と同様である。すなわち、操作コイル16~18の端子電圧Vは、電圧測定用フィルタ回路31~34を介し、マイコン制御部11の操作コイル電圧測定回路(ADC)24,25,27,29で計測される。
マイコン制御部11は取得した端子電圧Vから操作コイル16,17の端子電圧Vの近未来値Xを算出する。その近未来電圧値X、及びインピーダンスZに基づいて、現在のDuty値に応じた電流Aの近未来値Yを予測する。予測された近未来値Yが所定の制御電流レンジ外となった場合には、PWM制御部21~23でDutyを再計算し、スイッチング素子38,39のオン/オフ時間比、すなわちDuty比を切り替える。この処理までは、変形例も上述した本装置3及び本方法と同様である。
これに対し、変形例の特徴は、以下のとおりである。まず、操作コイル16,17に流れる電流値Aが低下した場合、操作コイル16,17の還流電流経路、例えば還流ダイオード41,42の断線異常が原因であるか否かを判定する処理と、端子電圧Vの低下が原因であるか否かを判定する処理と、を実行する。
これらの判定処理の結果、電流値Aが低下した原因は、還流電流経路の断線異常であるか、又は、端子電圧Vの低下である、と判定されたならば、操作コイル電流Aを保持電流以上に持ち上げるために制御Dutyを増加する処理を実行する。このような制御Dutyを増加するように処理した結果、操作コイル16,17の電流保持ができたか否かの判定する処理を行う。
判定した結果、操作コイル16,17の電流保持ができないと予想されたとき、マイコン制御部11は電磁開閉器7の供給電圧Vccが著しく低下したことに対応するため、Duty値を100%に切り替える。Duty100%にしても、電磁開閉器7の閉路保持電流下限値Wを維持できないと判断した場合、電磁開閉器17,18の何れに対してもオンさせる信号の出力を停止する。すなわち閾値Wより下回るか、又は下回ると予想された場合は、電磁開閉器7の接点13が接触力低下により溶着する重大な故障を未然に防ぐために、供給電圧低下異常と診断し、オン信号の出力を停止する。
このとき、マイコン制御部11は、直ちにPMW制御を止めて電磁開閉器7,8をオンからオフへと切り替えるように制御する。この変形例が、ハイブリッド自動車又は蓄電池自動車に採用されている場合、その車両において、力行又は回生の動作を停止することにより、電磁開閉器7,8の損傷を阻止することができる。なお、電磁開閉器8を保護対象から除外する場合もある。
なお、そのときは、駆動用の主電源Vccを供給するバッテリーの過放電等、真の原因を究明すべきである。もし、蓄電池自動車において、バッテリーの過放電が原因であれば、故障ではなく、ガソリン車等でいう単なる燃料切れに過ぎない。その場合、電磁開閉器7が接触力低下により溶着する重大な故障を未然に防ぐことを優先する制御が実現する。このような効果から、本発明は、組電池を電源とする電源供給システムにおける畜電池の充放電状態に対する監視を目的とする用途に好適である。
次に、本発明の要点を、特許請求の範囲に沿って説明する。
[1]電磁開閉制御装置(本装置)3は、操作コイル16,17にPWM制御されたDuty比の電流値Aを通電し、その電流値Aに応じた電磁力により、電磁開閉器7の接点13を開閉する制御装置である。本装置3は、電流値予測部19と、制御レンジ判定部20と、PWM制御部21~23と、を備えて構成されている。
電流値予測部19は、操作コイル16,17の端子電圧Vを用いて近未来の予測電流値Yを推定する。制御レンジ判定部20は、推定された予測電流値Yが、操作コイル16,17の電流保持、すなわち、接点13を吸着状態に維持する電磁力を発揮して維持できる範囲から外れているか否かを判定する。
PWM制御部21は、制御レンジ判定部20の予測電流値Yに基づく判定結果が維持できる範囲外の場合は、予測電流値Yに基づいてDuty比を変更するように制御する。本装置3は、このように構成されているため、PWM制御部21が操作コイル電流Aの近未来値Yを予測して保持電流閾値Wを下回らないよう制御し、接点13の接触圧力を安定化することができる。
[2]本装置3において、予測電流値Yは、操作コイル16,17のインピーダンスZを用いて推定することが好ましい。すなわち、マイコン制御部11は取得した端子電圧Vから操作コイル16,17の端子電圧Vの近未来値Xを算出する。その近未来電圧値X、及びインピーダンスZに基づいて、現在のDuty値に応じた電流Aの近未来値Yを予測する。
[3]本装置3において、インピーダンスZは、操作コイル16,17の端子電圧Vと、操作コイル16,17に流れる電流値Aと、より得られる過渡的な変数に対し、直近過去から現在までの所定期間にわたって近似される定数とみなすことができる。より詳しくは、時定数Tを考慮した上で、インピーダンスZ≒R=E/Iとして近似される定数とみなせる。
この時定数Tは、オフからオンの方向では定常値Isの約0.63倍になるまでの時間と定義されている。逆に、オンからオフの方向では定常値Iの0.37倍になるまでの時間と時定数Tが定義される。このような、過渡現象の理論に基づいて、過渡的な変数として算出されるインピーダンスZであっても、直近過去から現在までの所定期間に区切れば、定数と近似できる。したがって、予測電流値Yは、操作コイル16,17のインピーダンスZを用いて推定することができる。
[4]インピーダンスZを近似する定数は、現在から近未来の予測電流値Yを推定するために所定期間毎に更新されることが好ましい。このインピーダンスZを形成するコイルL、抵抗R、又はコンデンサCについては、計測器又はマイコン制御部11との組み合わせによってリアルタイムに数値計測できるだけでなく、既知の定数と考えても良い。ただし、これらの定数は温度特性を有するので、例えば、ハイブリッド自動車又は蓄電池自動車等で実施する場合には、温度特性を考慮して設計される。つまり、一定ではないインピーダンスZから近似された定数は、所定期間毎に更新されることが好ましい。
[5]本装置3は、直列又は並列に接続された複数の二次電池4による組電池6で形成された電池式電源供給システムと、そこから電源の供給を受ける負荷と、それらの電流経路に介挿された電磁開閉器16~18と、の組み合わせにおいて、電路を適宜にオン/オフするための制御機能を形成することが好ましい。その組電池6には、ADC24,25,27、及び電圧測定用フィルタ回路31,32,33に類する電圧計測機能をさらに接続している。
ADC24,25,27は、操作コイル16,17の端子電圧Vを測定するものである。また、電圧測定用フィルタ回路31,32,33は、操作コイル16,17と操作コイル電圧測定回路(ADC)24,25,27との間に設けられている。予測電流値Yは、操作コイル16,17の端子電圧Vと、操作コイル16,17のインピーダンスZと、電圧測定用フィルタ用回路31,32,33の時定数T1と、を用いて算出することが好ましい。
[6]組電池6は、操作コイル電流測定回路(ADC)26,28と、電流測定用フィルタ回路35,36と、にさらに接続されていることが好ましい。操作コイル電流測定回路26,28は、操作コイル16,17に通電される電流を測定するものである。電流測定用フィルタ回路35,36は、操作コイル16,17と操作コイル電流測定回路26,28との間に設けられている。
また、インピーダンスZは、端子電圧Vと、電圧測定用フィルタ回路31,32,33の時定数T1と、電流値Aと、電流測定用フィルタ回路21~23の時定数T2と、を用いて算出されることが好ましい。
[7]インピーダンスZは、電気接点13を閉路の状態にするためPWM制御におけるDuty比を100%とするオン期間中の操作コイル16,17の端子電圧Vと、電流値Aから算出されることが好ましい。これについて、上記<3>RL更新期間モードにおいて、電磁開閉器7における操作コイル16,17のインピーダンスZがドリフトした分を補正するためのRL更新期間は、PWM制御Dutyをプルイン期間と同様に100%とするモード(図5(c)参照)について説明したとおりである。
[8]電磁開閉制御方法(本方法)は、電磁開閉器7の操作コイル16,17に流れる電流値AをPWM制御部21~23がPWM制御し、PWM制御されたDuty比の通電に応じた電磁力により電気接点13を開閉する制御方法である。この方法は、電圧・電流測定処理S6と、電流予測処理S8と、PWM制御処理S9~S11と、を有する。電圧・電流測定処理S6では、操作コイル16,17の端子電圧V及び電流値Aを測定する。
電流予測処理S8では、操作コイル16,17に流れる近未来の予測電流値Yを推定する。PWM制御処理S9~S11では、推定された予測電流値Yでは操作コイル16,17の電流保持できる範囲から外れていると判定された場合に、予測電流値Yに基づいてDuty比を変更するように制御する。
本方法は、このような手順で電磁開閉器7の操作コイル16,17に流れる電流値Aを制御するため、電流予測処理S8により、PWM制御部21が操作コイル電流Aの近未来値Yを予測し、PWM制御処理S9~S11により、推定された予測電流値Yが保持電流閾値Wを下回らないよう制御するので、接点13の接触圧力を安定化することができる。また、操作コイル電流Aを必要最小限に低減するとともに、制御が精密になった分だけ制御周期の低速化を実現することが可能となる。
なお、本発明は、組電池を電源とする電源供給システムにおける電池監視の用途に限定されるものではない。それ以外にも、本発明は、電源と負荷との接続を開閉制御する用途であれば適用可能である。
1 モータ
2 インバータ
3 電磁開閉制御装置(本装置)
4 電池セル
5 電池モジュール
6 組電池
7 メインコンタクタ(主開閉器、電磁開閉器)
8 プリチャージリレー(副開閉器)
9 プリチャージ抵抗
10 電磁開閉器電源(コンタクタ電源)
11 マイコン制御部
12 電圧測定線
13 接点
14 スイッチング素子
15 コイル電流用コンタクタ(コイル開閉器、電磁開閉器)
16,17,18 操作コイル
19 電流値予測部
20 制御レンジ判定部
21 PMW制御
24,25,27,29 操作コイル電圧測定回路(ADC)
26,28,30 操作コイル電流測定回路
31,32,33,34 電圧測定用フィルタ回路(ADC)
35,36,37 電流測定用フィルタ回路
41,42 還流ダイオード
A 端子電圧値
T1 (電圧測定用フィルタ回路31,32,33の)時定数
T2 (電流測定用フィルタ回路35,36の)時定数
W 保持電流(下限値)閾値
X 近未来予測電圧値
Y 近未来予測電流値
Z インピーダンス

Claims (6)

  1. 操作コイルにPWM制御されたDuty比の電流値を通電し、該電流値に応じた電磁力により、電源と負荷との接続に用いられる電磁開閉器の電気接点を開閉する電磁開閉制御装置であって、
    前記操作コイルの端子電圧値を用いて近未来の予測電流値を推定する電流値予測部と、
    前記推定された前記予測電流値が前記操作コイルの電流保持できる範囲から外れているか否かを判定する制御レンジ判定部と、
    前記制御レンジ判定部の判定結果が範囲外の場合は、前記予測電流値に基づいて前記Duty比を変更するように制御するPWM制御部と、
    前記操作コイルの端子電圧値を測定する操作コイル電圧測定回路と、
    前記操作コイルと前記操作コイル電圧測定回路との間に設けられた電圧測定用フィルタ回路と、
    を備え
    前記電流値予測部は、前記操作コイル電圧測定回路により測定された前記操作コイルの端子電圧値と、前記操作コイルのインピーダンスと、前記電圧測定用フィルタ回路の時定数と、を用いて、前記予測電流値を算出する電磁開閉制御装置。
  2. 前記インピーダンスは、前記操作コイルの端子電圧値と、前記操作コイルに流れる電流値と、より得られる過渡的な変数に対し、直近過去から現在までの所定期間にわたって近似される定数とする請求項に記載の電磁開閉制御装置。
  3. 前記インピーダンスを近似する前記定数は、現在から近未来の前記予測電流値を推定するために前記所定期間毎に更新される請求項に記載の電磁開閉制御装置。
  4. 記操作コイルの電流を測定する操作コイル電流測定回路と、
    前記操作コイルと前記操作コイル電流測定回路との間に設けられた電流測定用フィルタ回路と、
    を備え
    前記インピーダンスは、前記操作コイルの端子電圧値と、前記電圧測定用フィルタ回路の時定数と、前記操作コイル電流測定回路により測定された前記操作コイルの電流値と、前記電流測定用フィルタ回路の時定数と、を用いて算出される請求項に記載の電磁開閉制御装置。
  5. 前記インピーダンスは、前記電気接点を閉路の状態にするため前記PWM制御におけるDuty比を100%とするオン期間中に、前記操作コイル電圧測定回路及び前記操作コイル電流測定回路によりそれぞれ測定された前記操作コイルの端子電圧値及び電流値から算出される請求項に記載の電磁開閉制御装置。
  6. 電源と負荷との接続に用いられる電磁開閉器の操作コイルに流れる電流値をPWM制御し、該PWM制御されたDuty比の通電に応じた電磁力により、前記電磁開閉器の電気接点を開閉する電磁開閉制御方法であって、
    前記操作コイルの端子電圧値及び電流値を、電圧測定用フィルタ回路及び電流測定用フィルタ回路を介してそれぞれ測定する電圧・電流測定処理と、
    前記電圧・電流測定処理で測定された前記操作コイルの端子電圧値と、前記操作コイルのインピーダンスと、前記電圧測定用フィルタ回路の時定数と、を用いて、前記操作コイルに流れる近未来の予測電流値を推定する電流予測処理と、
    前記推定された前記予測電流値では前記操作コイルの電流保持できる範囲から外れていると判定された場合は、該予測電流値に基づいて前記Duty比を変更するように制御するPWM制御処理と、
    を有する電磁開閉制御方法。
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